JP2016134679A - 画像処理装置及び画像処理装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動画中の移動体を抽出する画像処理装置であって、移動体の写っていない移動体除去画像を生成する生成手段と、前記移動体除去画像と動画の各フレームにおける画像との差分を用いて移動体の一部である移動体シードを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した移動体シードと、隣接した注目画素の特徴量を比較することで注目画素を移動体に分類し、さらに分類を終えた時点で移動体ではないと分類された画素を背景と分類する分類手段とを備え、前記抽出手段は、前記分類手段による分類に基づいて動画から移動体を抽出する。
【選択図】図2
Description
本発明は前述の問題点に鑑み、被写体の写っていない画像を撮影していない場合や、固有の色域を持った静止物の前を移動体が横断する場合でも移動体を抽出できるようにすることを目的とする。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の画像処理装置を実現する一つの例である撮像装置100の基本構成を示すブロック図である。
撮像装置100は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラのようなカメラはもとより、カメラ機能付き携帯電話、カメラ付きコンピュータなど、カメラ機能を備える任意の電子機器であってもよい。
一次記憶部104は、例えば、RAMのような揮発性装置であり、一時的なデータを記憶し、CPU103の作業用に使われる。また、一次記憶部104に記憶されている情報は、画像処理部105で利用されたり、記録媒体106へ記録されたりもする。
表示部108は、撮影時のビューファインダー画像の表示、撮影した画像の表示、対話的な操作のためのGUI画像などの表示を行う。操作部109は、ユーザの操作を受け付けてCPU103へ入力情報を伝達する入力デバイス群であり、例えばボタン、レバー、タッチパネル等はもちろん、音声や視線などを用いた入力機器であってもよい。
以下に、図12の例を用いて、動画中の移動体を抽出する本実施形態について説明する。
まず、S201において、CPU103は、動画の各画素に対して、背景を記録した区間(以下、背景記録区間)を選定することで、移動体を除去した移動体除去画像の作成を行う。
S301において、CPU103は、変数iに1を代入し、S302において、CPU103は変数jに1を代入し、次に、S303において、CPU103は、背景を記録した可能性のある区間(以下、背景記録候補区間)を選定する。背景を記録した場合、単一の色情報を連続的に記録するが、このような区間を求める手順を以下に述べる。
次に、CPU103は、RGB値各々の差分絶対値が第1の閾値以下となったフレームが、第2の閾値以上の期間だけ続く区間を求め、当該区間を背景記録候補区間として選定する。図8(b)および図9は、前述の選定方法により選定した背景記録候補区間を示す。なお、第1の閾値および第2の閾値は、それぞれ予めCPU103に記憶しておく。
|candi(s, G) - candi( t, G) | < thr3 ・・・式1
|candi(s, B) - candi ( t, B) | < thr3
ここで、candi(s, R)、candi(s, G)およびcandi(s, B)はそれぞれ区間sにおける代表値のR、GおよびBを表し、thr3は第3の閾値をそれぞれ表す。
図9の例における各候補区間の再現度は、図10のようになる。図10より、図11に示すように、区間1、3および5が背景記録区間として選定される。
S308において、CPU103は、変数iを1だけインクリメントし、S309において、全行数の処理を行った否かを判定し、処理が終了していない場合にはS302に戻り、終了していれば移動体除去画像の作成処理を終了する。
前述したように、各画素の特徴量の時間変動から再現度の高い特徴量の組み合わせを持ったフレームを選び出し、そのフレームにおける特徴量の組み合わせから移動体除去画像を生成する。特徴量は、色情報、輝度値、距離情報の少なくとも一つである。
次に、図13(b)より、図12の(2)の画素は全フレームに渡ってヤジロベーの支点上の物体(以下、支点上物体)を記録している。このように、常に移動体が記録されるような画素に対しては、移動体の除去を行うことはできない。
図14より、移動体の一部は除去できているが、前記支点上物体など周期運動を行っている箇所の除去は行うことができない。
S202において、CPU103は、変数nに1を代入し、S203において、CPU103は、移動体の抽出処理を行う。移動体抽出処理は、図4のフローチャートで説明する。
S401およびS402において、CPU103は、移動体抽出に必要となるシードの作成を行う。ここでは、対象とするフレームの画像を構成する各画素から「移動体シード」又は「背景シード」を作成する。まず、S401では移動体シードを作成する。次に、S402で背景シードを作成する。
最後に、移動体シードとも背景シードとも判定されなかった画素を、不定とする。
S501において、CPU103は、注目する不定画素Iindetと、これに隣接する4近傍の画素のうち、移動体画素Imoveとで式2を満たした場合に、S502において、注目画素を移動体に追加する。ここで、thr4は第4の閾値を表す。
| Iindet (R) - Imove (R) | < thr4
| Iindet (G) - Imove (G) | < thr4 ・・・式2
| Iindet (B) - Imove (B) | < thr4
図15より、正しくは背景であるにも関わらず移動体シードに含まれた画素があることにより、背景の一部分が移動体として誤判定されている。また、移動体の色と似ていない色を持った領域に対しては侵攻できず、不定のままとなっている。
ここで、S504において、CPU103は、移動体シードからの侵攻を終えた時点で不定となっていた画素は、移動体ではないと判断し、前述の不定画素を背景シードに加える。
S601において、CPU103は、注目する移動体画素Imoveと、これに隣接する4近傍の画素のうち、背景画素Ibackとで式3を満たした場合に、S602において、注目画素を背景に追加する。ここで、thr5は第5の閾値を表す。なお、thr4とthr5は同じ値としてもよいが、thr5をthr4よりも小さい値として設定してもよい。これは、注目フレームの画像をリサイズするなどして、移動体のエッジ部がぼやけるような場合に背景からの侵攻時に曖昧なエッジを介して移動体に対して誤って侵攻をしてしまうことを避けるためである。
| Imove (R) - Iback (R) | < thr5
| Imove (G) - Iback (G) | < thr5 ・・・式3
| Imove (B) - Iback (B) | < thr5
図16(a)、(b)に、背景シードから移動体画素への侵攻の過程を示す。さらに、図16(c)は、背景シードからの侵攻を終えた図、すなわち、移動体を抽出し終えた状態を示す。
以上の手順(S203からS205)を入力動画の全フレームに対して繰り返し処理を行う。これにより、移動体の写っていない画像を撮影していない場合や、固有の色域を持った静止物の前を移動体が横断する場合でも移動体を抽出することができる。
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 光学系
102 撮像素子
103 CPU
104 一次記憶部
105 画像処理部
106 記録媒体
107 二次記憶部
108 表示部
109 操作部
Claims (7)
- 動画中の移動体を抽出する画像処理装置であって、
移動体の写っていない移動体除去画像を生成する生成手段と、
前記移動体除去画像と動画の各フレームにおける画像との差分を用いて移動体の一部である移動体シードを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出した移動体シードと、隣接した注目画素の特徴量を比較することで注目画素を移動体に分類し、さらに分類を終えた時点で移動体ではないと分類された画素を背景と分類する分類手段とを備え、
前記抽出手段は、前記分類手段による分類に基づいて動画から移動体を抽出することを特徴とする画像処理装置。 - 前記生成手段は、動画のある区間のフレームの各画素において、特徴量の組合せの変動が閾値以下となるフレームが断続的に続いた回数を元にして再現度の高い組合せを持った区間を求め、前記再現度の高い区間から1つのフレームを選び出し、そのフレームにおける画素値を各画素に適用することで移動体除去画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記特徴量は、色情報、輝度値、距離情報の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記分類手段は、移動体からの侵攻を終えた時点で移動体ではない画素を背景と分類し、さらに、背景から移動体への侵攻を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記侵攻とは、注目画素を移動体または背景に分類することであることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 各フレームの画像において抽出した移動体を、静止画に合成する合成手段をさらに備え、
前記合成手段は、シネマグラフを作成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 動画中の移動体を抽出する画像処理装置の制御方法であって、
移動体の写っていない移動体除去画像を生成する生成工程と、
前記移動体除去画像と動画の各フレームにおける画像との差分を用いて移動体の一部である移動体シードを抽出する抽出工程と、
前記抽出工程において抽出した移動体シードと、隣接した注目画素の特徴量を比較することで注目画素を移動体に分類し、さらに分類を終えた時点で移動体ではないと分類された画素を背景と分類する分類工程とを備え、
前記抽出工程は、前記分類工程における分類に基づいて動画から移動体を抽出することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
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