JP2016134224A - コネクタ - Google Patents

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敏明 岡部
Toshiaki Okabe
敏明 岡部
真吾 千葉
Shingo Chiba
真吾 千葉
浩一郎 松下
Koichiro Matsushita
浩一郎 松下
直樹 高村
Naoki Takamura
直樹 高村
慧吾 坪
Keigo Tsubo
慧吾 坪
耕輔 吉田
Kosuke Yoshida
耕輔 吉田
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Abstract

【課題】端子のガタツキを抑制することができるコネクタを提供することを目的とする。
【解決手段】ワイヤハーネスWHに適用されるコネクタ1は、円筒状に形成されると共に外面から突出して設けられる端子突起部22を有する端子2と、円柱状に形成され端子挿入開口31aから前記端子2を挿入可能である端子挿入孔31、前記端子2が前記端子挿入孔31に挿入された状態で前記端子突起部22が嵌合し係止される係止凹部32、及び、前記端子突起部22が前記係止凹部32に嵌合し係止された状態で、前記端子突起部22と当接し前記端子2の周方向両側への回転を規制する一対の回転規制壁面32bを有するコネクタハウジング3とを備え、回転規制壁面32bは、先端を有する突起壁体44bの表面に形成され、コネクタハウジング3は、樹脂成形によって構成され、突起壁体44bが樹脂の最終充填位置となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コネクタに関する。
ワイヤハーネスに適用される従来のコネクタとして、例えば、特許文献1、2には、電気接触部(電気接続部)が円筒形状に形成された丸形端子を用いたコネクタが開示されている。
特開2011−228143号公報 特開2012−069464号公報
ところで、上述の特許文献1、2に記載のコネクタは、端子のガタツキ抑制の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、端子のガタツキを抑制することができるコネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るコネクタは、円筒状に形成されると共に外面から突出して設けられる端子突起部を有する端子と、円柱状に形成され端子挿入開口から前記端子を挿入可能である端子挿入孔、前記端子が前記端子挿入孔に挿入された状態で前記端子突起部が嵌合し係止される係止凹部、及び、前記端子突起部が前記係止凹部に嵌合し係止された状態で、前記端子突起部と当接し前記端子の周方向両側への回転を規制する一対の回転規制壁面を有するコネクタハウジングとを備え、前記回転規制壁面は、先端を有する突起壁体の表面に形成され、前記コネクタハウジングは、樹脂成形によって構成され、前記突起壁体が樹脂の最終充填位置となることを特徴とする。
また、上記コネクタでは、前記コネクタハウジングは、前記端子の挿入方向に沿って前記端子挿入開口側から前記係止凹部側に向かって螺旋状に形成され前記端子突起部が当接可能であり前記端子挿入開口を介した前記端子挿入孔への前記端子の挿入に伴って前記端子突起部を周方向の一方側に回転させながら前記係止凹部側に案内可能である第1螺旋ガイド面、前記端子挿入孔を形成する挿入孔壁面に前記挿入方向に沿って前記端子挿入開口側から前記係止凹部側に向かって螺旋状に形成され前記端子突起部が当接可能であり前記端子挿入開口を介した前記端子挿入孔への前記端子の挿入に伴って前記端子突起部を周方向の他方側に回転させながら前記係止凹部側に案内可能である第2螺旋ガイド面、及び、前記第1螺旋ガイド面の前記端子挿入開口側の端部と前記第2螺旋ガイド面の前記端子挿入開口側の端部とが接続されることで角部状に形成され前記端子挿入開口を介した前記端子挿入孔への前記端子の挿入に伴って前記端子突起部を前記第1螺旋ガイド面側又は前記第2螺旋ガイド面側のいずれか一方に振り分け可能である振分部を有するものとすることができる。
本発明に係るコネクタは、端子突起部が係止凹部に嵌合し係止された状態で、端子突起部と一対の回転規制壁面とが当接することで、当該端子の周方向両側への回転を規制することができる。この結果、コネクタは、丸形端子である端子の周方向に対するガタツキを抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す断面図である。 図2は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す斜視図である。 図3は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す斜視図である。 図4は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す部分断面斜視図である。 図5は、実施形態に係るコネクタの端子を表す分解斜視図である。 図6は、実施形態に係るコネクタの端子を表す斜視図である。 図7は、実施形態に係るコネクタの端子を表す側面図である。 図8は、実施形態に係るコネクタのランス部を表す部分斜視図である。 図9は、図1に示すA−A部分断面図である。 図10は、図1に示すB−B部分断面図である。 図11は、図1に示すC−C部分断面図である。 図12は、図1に示すD−D部分断面図である。 図13は、実施形態に係るコネクタの振分部を表す部分斜視図である。 図14は、実施形態に係るコネクタの押上部を表す部分斜視図である。 図15は、実施形態に係るコネクタの動作を説明する部分断面斜視図である。 図16は、実施形態に係るコネクタの動作を説明する部分断面斜視図である。 図17は、実施形態に係るコネクタの動作を説明する部分断面斜視図である。 図18は、実施形態に係るコネクタの動作を説明する部分断面図である。 図19は、実施形態に係る押上部の作用を説明する模式図である。 図20は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1、図20は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す断面図である。図1は、スペーサが端子挿入位置にある状態を表し、図20は、スペーサが二重係止位置にある状態を表す。図2、図3は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す斜視図である。図4は、実施形態に係るコネクタの概略構成を表す部分断面斜視図である。図5は、実施形態に係るコネクタの端子を表す分解斜視図である。図6は、実施形態に係るコネクタの端子を表す斜視図である。図7は、実施形態に係るコネクタの端子を表す側面図である。図8は、実施形態に係るコネクタのランス部を表す部分斜視図である。図9は、図1に示すA−A部分断面図である。図10は、図1に示すB−B部分断面図である。図11は、図1に示すC−C部分断面図である。図12は、図1に示すD−D部分断面図である。図13は、実施形態に係るコネクタの振分部を表す部分斜視図である。図14は、実施形態に係るコネクタの押上部を表す部分斜視図である。図15、図16、図17は、実施形態に係るコネクタの動作を説明する部分断面斜視図である。図18は、実施形態に係るコネクタの動作を説明する部分断面図である。図19は、実施形態に係る押上部の作用を説明する模式図である。なお、図1、図20は、相手方コネクタを二点鎖線で図示している。また、図1、図5、図6、図7以外は、端子に接続される電線の図示を省略している(ただし、図1では二点鎖線で図示している。)。また、図9、図10、図11、図12は、対応する断面位置に端子突起部が位置している状態の端子を二点鎖線で図示している。
図1等に示す本実施形態のコネクタ1は、例えば、自動車等に使用されるワイヤハーネスWH等に適用される。ここでは、コネクタ1は、ワイヤハーネスWHを構成する電線301(図5等参照)と電気機器としてのECU(Electronic Control Unit)との接続に使用されるメス型のECUコネクタである。コネクタ1は、ワイヤハーネスWHを構成する電線301の末端に接続され、ECU側に接続される相手方コネクタ201(図1に二点鎖線で図示)に嵌合して電気的に接続される。ここで、相手方コネクタ201は、オス型のECUコネクタであり、相手方端子としてのオス型の端子202と、端子202を保持するオス型のコネクタハウジング203とを備える。コネクタハウジング203は、コネクタ1が嵌合する嵌合空間部203aに端子202が露出するようにして当該端子202を保持する。本実施形態のコネクタ1は、メス型の端子2と、端子2を保持するメス型のコネクタハウジング3とを備え、コネクタハウジング3が相手方コネクタ201の嵌合空間部(フード部という場合がある。)203aに嵌合し、端子2が相手方コネクタ201の端子202と電気的に接続される。以下、各図を参照してコネクタ1の構成について詳細に説明する。
なお、以下の説明では、コネクタ1において円柱状に形成される端子挿入孔31の中心軸線に沿った方向を軸方向といい、中心軸線と直交する方向、すなわち、軸方向に直交する方向を径方向といい、中心軸線周りの方向を周方向という。また、径方向において中心軸線側を径方向内側といい、反対側を径方向外側という。以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が相互に組み付けられた状態での方向を表すものとする。なお、軸方向は、コネクタハウジング3に形成された端子挿入孔31に端子2を挿入する際の挿入方向に沿った方向であり、挿入方向前側に相手方コネクタ201が位置し、挿入方向後側に電線301が延在する。上述の端子202は、当該挿入方向(軸方向)に沿って延在する。
端子2は、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7に示すように、円筒状に形成されたメス型の丸形端子として構成される。端子2は、外面から突出して設けられる端子突起部22を有し、電線301の末端に接続される。端子2は、コネクタハウジング3に形成された端子挿入孔31に挿入され収容されることでコネクタ1を構成するコネクタ用のメス端子である。
具体的には、端子2は、電気接続部21と、端子突起部22と、電線接続部23と、位置決め凹部24とを含み、全体が導電性の金属によって構成される。端子2は、例えば、電気接続部21、端子突起部22、電線接続部23、位置決め凹部24等の各部に対応した形状に打ち抜かれた一枚の板金をプレス成形することにより各部が一体で形成される。端子2は、電気接続部21が円筒状に形成される。
電気接続部21は、相手方端子としての端子202と電気接続するための部分であり、端子2において挿入方向前側の端部を構成する。電気接続部21は、円筒状に形成される。電気接続部21は、径方向に沿った断面形状が正円形状であるが製造誤差等に応じて多少偏平となることは許容される。電気接続部21は、挿入方向前側が開口した円筒状に形成される円筒状部(ボックス部)21aと、円筒状部21aの内部に配設された弾性接触バネ21bとを含んで構成される。電気接続部21は、例えば、上記のように所定の形状に打ち抜かれた板金において弾性接触バネ21bの部分が内側となるように折り返されると共に円筒状部21aの部分の端縁同士を突き合わせることで形成されている。円筒状部21aは、中心軸線が挿入方向(軸方向)に沿い、弾性接触バネ21bは、挿入方向に沿って帯状に形成される。弾性接触バネ21bは、挿入方向後側の端部が円筒状部21aと接続されて基端部を構成し挿入方向前側に向けて延在して形成されることで片持バネを構成し、径方向に沿って撓み変形可能とされる。電気接続部21は、円筒状部21aの内部に相手方端子としての端子202が挿入されると共に弾性接触バネ21bが円筒状部21aの内部に挿入された端子202によって押圧され径方向に弾性変形し、当該弾性変形に伴って生じる弾性反力により、弾性接触バネ21bと円筒状部21aの内周面との間に端子202を挟持する。電気接続部21は、円筒状部21aの内周面から内側に向けて突出するようにして形成された2つの接点部21c、21d、及び、弾性接触バネ21bに突出するようにして形成された1つの接点部21e、合計3つの接点部21c、21d、21eで端子202と電気的に接続される。接点部21c、21d、21eは、それぞれ電気接続部21を構成する板金にインデント(押圧変形による凹部)を設けることで形成される。なお、端子202は、典型的には、角形端子であるがこれに限らず丸形端子であってもよい。
端子突起部22は、電気接続部21の外周面に形成される。端子突起部22は、電気接続部21の外周面から外側に向けて突出して形成される。端子突起部22は、電気接続部21を構成する板金に、頂点が曲面状をなす半砲弾型のインデント(内側から外側に向けた押圧変形による凹部)を設けることで形成される。端子突起部22は、半砲弾型の頂点側が挿入方向前側を向くようにして形成される。端子突起部22は、挿入方向に視て略扇形状に形成されると共に、挿入方向後側の端面が後述するコネクタハウジング3の係止凹部32に係止される係止面22aを構成する。端子突起部22は、電気接続部21において軸方向の中央部よりやや前側に形成される。
電線接続部23は、電線301と電気接続するための部分であり、端子2において電気接続部21の挿入方向後側に設けられる。電線接続部23は、導体圧着部25及び被覆接続部26を含んで構成される。被覆接続部26は、端子2において挿入方向後側の端部を構成し、導体圧着部25は、電気接続部21と被覆接続部26との間に位置する。ここで、電線301は、例えば、複数の導電性の金属素線を撚り合わせた導体部302と、当該導体部302の外側を覆う絶縁性の被覆部303とを含んで構成される。電線301は、端末において導体部302が被覆部303から露出している。電線接続部23は、導体部302を導体圧着部25で覆い、被覆部303の端末を被覆接続部26で覆うと共に、導体圧着部25、被覆接続部26が加締められることで電線301と電気接続される。
位置決め凹部24は、後述のスペーサ5の一部が嵌合されることでコネクタハウジング3に係止されるための凹部である。位置決め凹部24は、電気接続部21と導体圧着部25との間に形成される。
コネクタハウジング3は、図1、図2、図3、図4に示すように、端子2を保持するものであり、全体が絶縁性の合成樹脂材等によって構成される。コネクタハウジング3は、端子挿入孔31に対して挿入方向後側から端子2が挿入され、これを保持する。本実施形態のコネクタハウジング3は、多数の端子挿入孔31、図3、図4の例では、9個の端子挿入孔31を有し、各端子挿入孔31にそれぞれ端子2が挿入される。なお、以下の説明では、複数の端子挿入孔31のうちの1つについて説明し、各端子挿入孔31の共通の説明とする。また、このコネクタハウジング3の説明では、適宜、図8、図9、図10、図11、図12、図13、図14を参照する。
具体的には、コネクタハウジング3は、端子挿入孔31と、係止凹部32と、第1螺旋ガイド面33と、第2螺旋ガイド面34(図9、図10、図11等参照)と、振分部35と、押上部36とを有する。端子挿入孔31は、略円柱状に形成され端子挿入開口31aから端子2を挿入可能である。上述した端子2は、当該端子挿入孔31の中心軸線に沿った軸方向に沿って挿入される。つまり、端子2の挿入方向は、当該端子挿入孔31の軸方向に沿った方向となる。そして、係止凹部32、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34、振分部35、押上部36等の各部は、当該端子挿入孔31内、あるいは、当該端子挿入孔31の近傍に形成される。
ここで、本実施形態のコネクタハウジング3は、第1ハウジングとしてのハウジング本体4と第2ハウジングとしてのスペーサ5と第3ハウジングとしてのフロントホルダー6とを含んで構成される。コネクタハウジング3は、これらハウジング本体4とスペーサ5とフロントホルダー6とが分割された状態で個別に成形されたものを相互に組み付ける分割構造となっている。端子挿入孔31は、軸方向(挿入方向)に沿ってハウジング本体4とスペーサ5とフロントホルダー6とに渡って形成される。端子挿入開口31a、係止凹部32は、ハウジング本体4に形成される。第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34(図9、図10、図11参照)は、軸方向(挿入方向)に沿ってハウジング本体4とスペーサ5とに渡って形成される。振分部35、押上部36は、スペーサ5に形成される。
ハウジング本体4は、略直方体状に形成され、端子挿入孔31を構成する本体部挿入孔41が形成されると共にスペーサ5が嵌合するためのスペーサ嵌合凹部42が形成されている。本体部挿入孔41は、円柱状の空間部として形成され、ハウジング本体4を軸方向(挿入方向)に貫通すると共に一部がスペーサ嵌合凹部42によって分断されている。本体部挿入孔41は、軸方向一方側(挿入方向後側)の開口が端子挿入開口31aを構成する。より詳細には、ハウジング本体4は、略直方体状に形成された本体部43と、本体部43から突出するランス部44と、ランス部44が突出した空間を囲うフード部45とを含んで構成される。上記端子挿入開口31aは、当該本体部43の挿入方向後側の面に形成され、上記のスペーサ嵌合凹部42は、本体部43に形成される。ランス部44は、図8にも示すように、本体部43の挿入方向前側の面から挿入方向に沿って突出して形成される。ランス部44は、挿入方向(軸方向)と直交する方向の断面形状が略樋状(凹形状)に形成され、当該樋状の部分により本体部挿入孔41の一部を構成する。上記本体部挿入孔41は、本体部43とランス部44とに渡って連続するようにして形成されている。フード部45は、本体部43の挿入方向前側の面の各辺が挿入方向前側に突出するようにして矩形枠状に形成される。ランス部44は、当該フード部45の内側に形成された空間部に突出するようにして形成される。
スペーサ5は、スペーサ嵌合凹部42に嵌合可能な大きさの略矩形板状に形成され、当該スペーサ嵌合凹部42に着脱可能に組み付けられる。スペーサ5は、ハウジング本体4のスペーサ嵌合凹部42に対して軸方向(挿入方向)と直交する径方向に沿って着脱可能である。スペーサ5は、ハウジング本体4に対して端子挿入開口31aと後述する係止凹部32との間に着脱可能に組み付けられる。スペーサ5は、端子挿入孔31を構成するスペーサ部挿入孔51が形成される。スペーサ部挿入孔51は、円柱状の空間部として形成され、スペーサ5を軸方向(挿入方向)に貫通する。スペーサ部挿入孔51は、スペーサ5がハウジング本体4の本体部43に適正に組み付けられた状態で、軸方向に対して、スペーサ嵌合凹部42によって分断された本体部挿入孔41に挟まれる位置に形成される。スペーサ部挿入孔51は、軸方向に沿って本体部挿入孔41と並んで対向し、ここでは、当該本体部挿入孔41と連続する。
フロントホルダー6は、ハウジング本体4の端子挿入開口31aが形成される側とは反対(挿入方向前側)の端面を覆うことができる蓋状に形成される。フロントホルダー6は、1つの面が開口した矩形箱状に形成され、フード部45に装着されることで、ハウジング本体4の挿入方向前側の端面を覆うようにハウジング本体4に組み付けられる。上述のランス部44は、当該フロントホルダー6とハウジング本体4の本体部43、フード部45とに区画される空間部に位置する。フロントホルダー6は、端子挿入孔31を構成するホルダー部挿入孔61が形成される。ホルダー部挿入孔61は、円柱状の空間部として形成され、フロントホルダー6を軸方向(挿入方向)に貫通する。より詳細には、フロントホルダー6は、筒状部62を含んで構成される。筒状部62は、一部が切り欠かれた円筒状に形成される部分であり、挿入方向後側に向けて形成される。つまり、筒状部62は、ランス部44が位置する空間部側に突出するようにして形成される。ホルダー部挿入孔61は、筒状部62の内周面側の空間部として形成される。ホルダー部挿入孔61は、フロントホルダー6がハウジング本体4に適正に組み付けられた状態で、軸方向に対して、本体部挿入孔41の挿入方向前側で、当該本体部挿入孔41と軸方向に沿って並んで対向する位置に形成される。ホルダー部挿入孔61は、軸方向他方側(挿入方向前側)の開口が相手方端子挿入開口31bを構成する。ホルダー部挿入孔61は、当該相手方端子挿入開口31bの部分が略矩形状の断面形状となっている。相手方端子挿入開口31bは、挿入方向に対して、ハウジング本体4の本体部挿入孔41とは反対側に形成され、端子2と電気的に接続される相手方端子である端子202が挿入される開口である。フロントホルダー6は、コネクタハウジング3に複数設けられる各端子2が各端子挿入孔31に挿入され端子突起部22が後述の係止凹部32に係止された状態で、各端子2の挿入方向前側において、筒状部62が、隣接する各端子2間の仕切り壁として機能すると共に端子2の挿入方向前側のガタツキを抑える。
端子挿入孔31は、ハウジング本体4とスペーサ5とフロントホルダー6とが適正な位置で組み付けられた状態で本体部挿入孔41とスペーサ部挿入孔51とホルダー部挿入孔61とが軸方向(挿入方向)に並んで対向する。これにより、端子挿入孔31は、軸方向(挿入方向)に沿ってハウジング本体4とスペーサ5とフロントホルダー6とに渡って形成される1つの円柱状の空間部を構成する。当該端子挿入孔31は、端子2を保持するキャビティと呼ばれることもある。
なお、このコネクタハウジング3は、本体部挿入孔41とスペーサ部挿入孔51とホルダー部挿入孔61とが軸方向に並んで対向する適正な位置関係で、ハウジング本体4とスペーサ5とを相互に係止するための係止機構、ハウジング本体4とフロントホルダー6とを相互に係止するための係止機構をそれぞれ有している。また、端子挿入孔31(本体部挿入孔41、スペーサ部挿入孔51、ホルダー部挿入孔61)は、必ずしも軸方向に沿って連続する必要はなく、さらに、端子挿入孔31(本体部挿入孔41、スペーサ部挿入孔51、ホルダー部挿入孔61)を形成する挿入孔壁面31cは、上記のランス部44の部分のように、部分的に切り欠かれている部分が存在することが許容される。また、以下の説明では、図1等に示すように、端子挿入孔31を形成する挿入孔壁面31cのうち、本体部挿入孔41を形成する壁面を本体部挿入孔壁面41a、スペーサ部挿入孔51を形成する壁面をスペーサ部挿入孔壁面51a、ホルダー部挿入孔61を形成する壁面をホルダー部挿入孔壁面61aという場合がある。
係止凹部32は、端子2が端子挿入孔31に挿入された状態で端子突起部22が嵌合し係止される部分である。係止凹部32は、ハウジング本体4に形成される。より詳細には、係止凹部32は、図8、図12にも示すように、ハウジング本体4のランス部44の挿入方向前側の端部に形成される。係止凹部32は、ランス部44の挿入方向前側の端部の一部が挿入方向後側に窪むことで形成される。さらに言えば、係止凹部32は、本体部43から挿入方向前側に突出するランス部44の基端部44aと、当該基端部44aから挿入方向前側に突出する一対の突起壁体44bとによって形成される。一対の突起壁体44bは、挿入方向前側に先端を有し、挿入方向と直交する方向に相互に間隔をあけて形成される。係止凹部32は、ランス部44の基端部44aの挿入方向前側の壁面と、一対の突起壁体44bの互いに向かい合う壁面とによって区画される空間部として形成される。係止凹部32は、端子2の端子突起部22が当該係止凹部32に嵌合し係止された状態で、基端部44aの挿入方向前側の壁面が抜け規制壁面32aを構成し、一対の突起壁体44bの互いに向かい合う壁面が一対の回転規制壁面32bを構成する。抜け規制壁面32aは、端子突起部22が係止凹部32に嵌合し係止された状態で、端子突起部22の係止面22aと当接することで、当該端子2が端子挿入孔31から抜けることを規制する。一対の回転規制壁面32bは、端子突起部22が係止凹部32に嵌合し係止された状態で、端子突起部22の各側面と当接することで、当該端子2の周方向両側への回転を規制する。
なお、上述したように、一対の回転規制壁面32bは、一対の突起壁体44bの表面に形成される。そして、一対の突起壁体44bを含むハウジング本体4(コネクタハウジング3)は、樹脂成形によって構成される。この場合、ハウジング本体4は、上記突起壁体44bが樹脂の最終充填位置となるようにする。
第1螺旋ガイド面33は、図9、図10、図11、図13にも示すように、端子挿入孔31を形成する挿入孔壁面31cに挿入方向に沿って端子挿入開口31a側から係止凹部32側に向かって螺旋状に形成される。第1螺旋ガイド面33は、始端が挿入孔壁面31cを構成するスペーサ部挿入孔壁面51aにおける挿入方向後側の端部に位置し、終端が挿入孔壁面31cを構成する本体部挿入孔壁面41aにおけるランス部44の基端部44aの近傍に位置している。つまり、第1螺旋ガイド面33は、スペーサ5に形成されたスペーサ部挿入孔51のスペーサ部挿入孔壁面51aからハウジング本体4の本体部43に形成された本体部挿入孔41の本体部挿入孔壁面41aに渡って連続して形成される。第1螺旋ガイド面33は、端子突起部22の側面部分が当接可能な面として形成される。第1螺旋ガイド面33は、端子挿入開口31a側の始端の周方向における位置が、周方向における係止凹部32の位置に対して端子挿入孔31の中心軸線周りに約180°程度、反対側に位置する。第1螺旋ガイド面33は、挿入方向前側を視て、始端においてほぼ径方向に沿って延在し、終端にかけて端子挿入孔31の中心軸線周りに右回り(時計回り)で約180°程度で旋回するようにして3次曲面を形成する。第1螺旋ガイド面33は、端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って端子突起部22を周方向の一方側、ここでは挿入方向前側を視て右回り(時計回り)側に回転させながら係止凹部32側に案内可能である。つまり、第1螺旋ガイド面33は、端子突起部22を螺旋状の回転軌跡(挿入方向前側を視て右回り(時計回り)の回転軌跡)で係止凹部32側に向かって移動させることができる。
第2螺旋ガイド面34は、図9、図10、図11、図13にも示すように、第1螺旋ガイド面33とほぼ同様に構成される。ただし、第2螺旋ガイド面34は、螺旋の方向が第1螺旋ガイド面33と異なる。具体的には、第2螺旋ガイド面34は、端子挿入孔31を形成する挿入孔壁面31cに挿入方向に沿って端子挿入開口31a側から係止凹部32側に向かって螺旋状に形成される。第2螺旋ガイド面34は、始端が挿入孔壁面31cを構成するスペーサ部挿入孔壁面51aにおける挿入方向後側の端部に位置し、終端が挿入孔壁面31cを構成する本体部挿入孔壁面41aにおけるランス部44の基端部44aの近傍に位置している。第2螺旋ガイド面34の始端の位置、及び、終端の位置は、第1螺旋ガイド面33の始端の位置、及び、終端の位置とほぼ一致している。つまり、第2螺旋ガイド面34は、スペーサ5に形成されたスペーサ部挿入孔51のスペーサ部挿入孔壁面51aからハウジング本体4の本体部43に形成された本体部挿入孔41の本体部挿入孔壁面41aに渡って連続して形成される。第2螺旋ガイド面34は、端子突起部22の側面部分が当接可能な面として形成される。第2螺旋ガイド面34は、端子挿入開口31a側の始端の周方向における位置が、周方向における係止凹部32の位置に対して端子挿入孔31の中心軸線周りに約180°程度、反対側に位置する。第2螺旋ガイド面34は、挿入方向前側を視て、始端においてほぼ径方向に沿って延在し、終端にかけて端子挿入孔31の中心軸線周りに左回り(反時計回り)で約180°程度で旋回するようにして3次曲面を形成する。第2螺旋ガイド面34は、端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って端子突起部22を周方向の他方側、ここでは挿入方向前側を視て左回り(反時計回り)側に回転させながら係止凹部32側に案内可能である。つまり、第2螺旋ガイド面34は、端子突起部22を螺旋状の回転軌跡(挿入方向前側を視て左回り(反時計回り)の回転軌跡)で係止凹部32側に向かって移動させることができる。
振分部35は、図13にも示すように、挿入孔壁面31c、ここでは、挿入孔壁面31cを構成するスペーサ部挿入孔壁面51aに形成される。つまり、振分部35は、端子挿入孔31内、ここでは、端子挿入孔31を構成するスペーサ部挿入孔51内に形成される。振分部35は、第1螺旋ガイド面33の端子挿入開口31a側の端部(始端)と第2螺旋ガイド面34の端子挿入開口31a側の端部(始端)とが接続されることで角部状に形成される。振分部35は、角部状の稜線35aが径方向に沿って延在する。また、振分部35は、角部状の稜線35aの先端部(径方向内側の部分)が面取り部35bとして形成されている。振分部35は、周方向における係止凹部32の位置に対して端子挿入孔31の中心軸線周りに約180°程度、反対側に位置する。振分部35は、端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って、稜線35aを境界として、端子突起部22を第1螺旋ガイド面33側又は第2螺旋ガイド面34側のいずれか一方に振り分け可能である。典型的には、振分部35は、端子突起部22の頂点が稜線35aより第1螺旋ガイド面33側に位置している場合には端子突起部22を第1螺旋ガイド面33側に振り分ける。振分部35は、端子突起部22の頂点が稜線35aより第2螺旋ガイド面34側に位置している場合には端子突起部22を第2螺旋ガイド面34側に振り分ける。
押上部36は、図14にも示すように、挿入孔壁面31c、ここでは、挿入孔壁面31cを構成するスペーサ部挿入孔壁面51aに形成される。つまり、押上部36は、端子挿入孔31内、ここでは、端子挿入孔31を構成するスペーサ部挿入孔51内に形成される。押上部36は、端子挿入孔31を形成する挿入孔壁面31c、ここでは、スペーサ部挿入孔51を形成するスペーサ部挿入孔壁面51aから内方に突出して形成される内面突起部である。押上部36は、スペーサ部挿入孔壁面51aにおいて振分部35と径方向に対向する位置に当該スペーサ部挿入孔壁面51aから振分部35側に突出して形成される。つまり、押上部36は、周方向における振分部35の位置に対して端子挿入孔31の中心軸線周りに約180°程度、反対側に位置する。言い換えれば、押上部36は、周方向における係止凹部32の位置とほぼ同等の周方向位置に形成される。押上部36は、端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って端子2の先端が当接して当該端子2を、端子突起部22が振分部35に当接する側に押し上げるように、挿入方向後側の端部が斜面として形成される。
またここでは、押上部36は、端子挿入開口31a側の端部が当該端子挿入開口31a側に突出した角部状に形成され、当該角部状の稜線36aが径方向に沿って延在する。そして、押上部36は、稜線36aを境界として両側の斜面が一対の第1ガイド面36b、36cを構成する。押上部36は、端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って、稜線36aを境界として、端子突起部22を周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分け可能である。典型的には、押上部36は、端子突起部22の頂点が稜線36aより第1ガイド面36b側に位置している場合には端子突起部22を第1ガイド面36b側、すなわち、挿入方向前側を視て右側に振り分ける。押上部36は、端子突起部22の頂点が稜線36aより第1ガイド面36c側に位置している場合には端子突起部22を第1ガイド面36c側、すなわち、挿入方向前側を視て左側に振り分ける。
さらにここでは、押上部36は、端子挿入開口31aとは反対側の端部が当該端子挿入開口31aとは反対側に突出した角部状に形成され、当該角部状の稜線36dが径方向に沿って延在する。そして、押上部36は、稜線36dを境界として両側の斜面が一対の第2ガイド面36e、36fを構成する。押上部36は、端子挿入孔31からの端子2の抜き出しに伴って、稜線36dを境界として、端子突起部22を周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分け可能である。典型的には、押上部36は、端子突起部22の頂点が稜線36dより第2ガイド面36e側に位置している場合には端子突起部22を第2ガイド面36e側、すなわち、挿入方向後側を視て左側に振り分ける。押上部36は、端子突起部22の頂点が稜線36dより第2ガイド面36f側に位置している場合には端子突起部22を第2ガイド面36f側、すなわち、挿入方向後側を視て右側に振り分ける。
押上部36は、上記の第1ガイド面36b、36c、第2ガイド面36e、36fによって全体として略ひし形状(あるいは略六角形形状)に形成される。そして、押上部36は、挿入方向に視て周方向に対して係止凹部32の範囲内に形成される。ここでは、押上部36は、周方向の中心位置が係止凹部32の周方向の中心位置とほぼ一致し、かつ、周方向に対して係止凹部32より小さく形成される。また、押上部36は、挿入方向(軸方向)に対しては、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34による端子突起部22の螺旋状の回転軌跡を阻害しない長さに形成される。
上記のように構成されるコネクタ1は、コネクタハウジング3に形成された各端子挿入孔31に対して、それぞれ挿入方向後側から端子2が挿入される。以下、図10、図11、図12、図15、図16、図17、図18を参照してコネクタ1の組み立てについて説明する。
ここで、スペーサ5は、ハウジング本体4に対して径方向に沿って端子挿入位置と二重係止位置とに移動可能である。端子挿入位置は、図1に示すように、スペーサ5がハウジング本体4に仮組み付けされ端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入を許容する位置である。一方、二重係止位置は、図20に示すように、スペーサ5がハウジング本体4に本組み付けされ端子突起部22が係止凹部32に係止された状態の端子2とスペーサ5とが係合し端子挿入孔31からの端子2の抜けを規制する位置である。コネクタ1は、各端子挿入孔31に対して端子2を挿入する際にはスペーサ5が端子挿入位置に位置付けられる。コネクタ1は、スペーサ5が端子挿入位置に位置付けられた状態では第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34がそれぞれスペーサ5、ハウジング本体4に渡って連続する。言い換えれば、端子挿入位置は、スペーサ5に形成された第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34とハウジング本体4に形成された第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34とがそれぞれ連続する位置である。なお、フロントホルダー6は、端子挿入孔31への端子2の挿入に先立ってハウジング本体4に装着される。
コネクタ1は、端子挿入開口31aを介して端子2を端子挿入孔31へ挿入する際に、端子突起部22が挿入方向に対して係止凹部32と正対する位置からずれた位置で当該端子挿入孔31に挿入された場合には、端子突起部22が第1螺旋ガイド面33、又は、第2螺旋ガイド面34によって案内されることで挿入方向に沿いかつ周方向に回転しながら係止凹部32側に案内される。第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34は、端子2を端子挿入孔31に挿入する挿入方向に沿った挿入力の一部を、当該端子2を周方向に沿って回転させる回転力に変換することで、端子突起部22を介して端子2に回転を与える。
この場合、コネクタ1は、端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って端子2の先端が押上部36に当接して当該端子2が振分部35に押し上げられ端子2の端子突起部22が振分部35側に押し上げられる。そして、コネクタ1は、図15に示すように、端子突起部22が挿入方向に対して第1螺旋ガイド面33の端部(始端)と第2螺旋ガイド面34の端部(始端)との接続部分に正対する位置で当該端子挿入孔31に挿入された場合には、端子突起部22が振分部35によって第1螺旋ガイド面33側、又は、第2螺旋ガイド面34側に振り分けられる。そして、コネクタ1は、端子突起部22が第1螺旋ガイド面33、又は、第2螺旋ガイド面34によって案内されることで螺旋状の回転軌跡で係止凹部32側に向かって移動し当該係止凹部32に嵌合し係止される。これにより、コネクタ1は、コネクタハウジング3に形成された端子挿入孔31に対して端子2が係止され保持される。
図10、図11、図16、図17は、端子突起部22が第1螺旋ガイド面33側に振り分けられた場合を例示している。コネクタ1は、端子突起部22が第1螺旋ガイド面33によって案内されることで螺旋状の回転軌跡(挿入方向前側を視て右回り(時計回り)の回転軌跡)で係止凹部32側に向かって移動し、図10、図16に示す状態から図11、図17に示す状態を経て図12、図18に示すように端子突起部22が係止凹部32に嵌合し係止された状態に至る。コネクタ1は、図12、図18に示すように、端子突起部22が係止凹部32に嵌合し係止された状態で、端子突起部22の係止面22aと抜け規制壁面32aとが当接することで、当該端子2が端子挿入孔31から抜けることが規制され、かつ、端子突起部22の各側面と一対の回転規制壁面32bとが当接することで、当該端子2の周方向両側への回転が規制される。
一方、コネクタ1は、端子挿入開口31aを介して端子2を端子挿入孔31へ挿入する際に、端子突起部22が挿入方向に対して係止凹部32と正対する位置で当該端子挿入孔31に挿入された場合には、端子突起部22が挿入方向に沿って係止凹部32側に向かって移動し当該係止凹部32に嵌合し係止される。このとき、コネクタ1は、図19に示すように、端子突起部22が押上部36に当接しても、第1ガイド面36b、36cによって周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分けられる。
そして、コネクタ1は、端子突起部22が係止凹部32に嵌合し係止された状態(1次係止状態)で、図20に示すように、スペーサ5が二重係止位置に位置付けられることで、端子2の挿入方向への移動が規制され二重係止される(2次係止状態)。すなわち、スペーサ5は、二重係止位置に位置付けられると、当該スペーサ5の挿入方向前側の端面の一部が端子2の位置決め凹部24内に入り込み、電気接続部21の円筒状部21aの挿入方向後側の端面と当接し端子2の挿入方向後側への移動を規制する。スペーサ5は、二重係止位置に位置付けられた状態で係止機構を介してハウジング本体4に係止される。すなわち、ハウジング本体4に本組み付けられる。なお、スペーサ5は、ハウジング本体4のスペーサ嵌合凹部42に一部が組み付けられた状態で当該係止機構による係止が未だなされていない状態が仮組み付けの状態に相当する。
以上で説明したコネクタ1によれば、円筒状に形成されると共に外面から突出して設けられる端子突起部22を有する端子2と、円柱状に形成され端子挿入開口31aから端子2を挿入可能である端子挿入孔31、端子2が端子挿入孔31に挿入された状態で端子突起部22が嵌合し係止される係止凹部32、及び、端子突起部22が係止凹部32に嵌合し係止された状態で、端子突起部22と当接し端子2の周方向両側への回転を規制する一対の回転規制壁面32bを有するコネクタハウジング3とを備える。したがって、コネクタ1は、端子突起部22が係止凹部32に嵌合し係止された状態で、端子突起部22の各側面と一対の回転規制壁面32bとが当接することで、当該端子2の周方向両側への回転を規制することができる。この結果、コネクタ1は、丸形端子である端子2の周方向に対するガタツキを抑制することができ、例えば、相手方コネクタ201の端子202との接点ズレが発生することを抑制することができる。
このとき、このコネクタ1によれば、回転規制壁面32bは、先端を有する突起壁体44bの表面に形成され、コネクタハウジング3は、樹脂成形によって構成され、突起壁体44bが樹脂の最終充填位置となる。したがって、コネクタ1は、仮にコネクタハウジング3の成形時に樹脂が不足した場合でも、最終充填位置となる突起壁体44bでは少しでも回転規制壁面32bが形成されていればよいので多少の成形不良を許容することができ、その上で端子2の周方向に対するガタツキを抑制することができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、コネクタハウジング3は、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34、及び、振分部35を有する。したがって、コネクタ1は、上述したように、端子挿入孔31への端子2の挿入の際には、端子挿入孔31に対する端子2の周方向(軸線周り方向)の方向性にかかわらず、言い換えれば、挿入開始時の、端子挿入孔31に対する端子突起部22の相対的な位置関係にかかわらず、当該端子2の端子突起部22を係止凹部32に嵌合させ係止することができる。この結果、このコネクタ1は、挿入時の端子2の周方向の方向性を気にしなくても、言い換えれば、端子2における端子突起部22の位置を確認しなくても、容易に当該端子2を端子挿入孔31に挿入し端子突起部22を係止凹部32に嵌合させ係止することができる。これにより、コネクタ1は、適正な組み付け性を確保することができ、その上で、端子2のガタツキを抑制することができる。これにより、コネクタ1は、例えば、相手方コネクタ201の端子202に対する端子2の方向性を確保した上で、コネクタハウジング3への端子2の組み付け性を向上することができ、コネクタ1を組み立てる際の作業負荷を低減することができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34は、端子2を端子挿入孔31に挿入する挿入方向に沿った挿入力の一部を、当該端子2を周方向に沿って回転させる回転力に変換する。したがって、コネクタ1は、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34によって端子2に対して周方向に沿った回転を与えることができるので、端子挿入孔31への端子2の挿入の際の端子2の周方向の方向性にかかわらず、端子突起部22を係止凹部32側に向かわせることができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、コネクタハウジング3は、挿入孔壁面31cにおいて振分部35と径方向に対向する位置に当該挿入孔壁面31cから振分部35側に突出して形成され、端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って端子2の先端が当接して当該端子2を端子突起部22が振分部35に当接する側に押し上げる押上部36を有する。したがって、コネクタ1は、端子突起部22が挿入方向に対して係止凹部32と正対する位置からずれた位置で当該端子挿入孔31に挿入された場合に、押上部36によって端子突起部22を振分部35側に押し上げて確実に第1螺旋ガイド面33、又は、第2螺旋ガイド面34に振り分けることができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、押上部36は、端子挿入開口31a側の端部が当該端子挿入開口31a側に突出した角部状に形成され端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入に伴って端子突起部22を周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分け可能である。したがって、コネクタ1は、端子突起部22が挿入方向に対して係止凹部32と正対する位置で当該端子挿入孔31に挿入された場合に、端子突起部22が押上部36に当接しても端子突起部22が周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分けられるので、端子突起部22と押上部36とが衝突していわゆるどつきが発生することを抑制することができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、押上部36は、端子挿入開口31aとは反対側の端部が当該端子挿入開口31aとは反対側に突出した角部状に形成され端子挿入孔31からの端子2の抜き出しに伴って端子突起部22を周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分け可能である。したがって、コネクタ1は、端子挿入孔31からの端子2の抜き出しの際に端子突起部22が押上部36に当接しても端子突起部22が周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分けられるので、端子突起部22と押上部36とが衝突していわゆるどつきが発生することを抑制することができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、振分部35、及び、押上部36は、角部状の稜線35a、36a、36dが径方向に沿って延在する。したがって、振分部35、押上部36は、稜線35a、36a、36dを境界として、確実に端子突起部22を周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分けることができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、押上部36は、挿入方向に視て周方向に対して係止凹部32の範囲内に形成される。したがって、コネクタ1は、端子突起部22が挿入方向に対して係止凹部32と正対する位置で当該端子挿入孔31に挿入され押上部36により周方向の一方側又は他方側のいずれか一方に振り分けられた場合であっても、端子突起部22が挿入方向に沿って移動し係止凹部32に嵌合し易い構成とすることができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、コネクタハウジング3は、端子挿入開口31a、及び、係止凹部32が形成されたハウジング本体4と、ハウジング本体4に対して端子挿入開口31aと係止凹部32との間に着脱可能に組み付けられるスペーサ5とを含んで構成され、端子挿入孔31、第1螺旋ガイド面33、及び、第2螺旋ガイド面34は、挿入方向に沿ってハウジング本体4とスペーサ5とに渡って形成される。したがって、コネクタ1は、端子挿入孔31、第1螺旋ガイド面33、及び、第2螺旋ガイド面34の挿入方向に沿った長さを相対的に長く確保しやすい構成とすることができる。この結果、コネクタ1は、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34によって端子突起部22を比較的に緩やかな回転軌跡で係止凹部32側に案内することができるので、組み付け性を向上することができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、スペーサ5は、ハウジング本体4に仮組み付けされ端子挿入開口31aを介した端子挿入孔31への端子2の挿入を許容する端子挿入位置と、ハウジング本体4に本組み付けされ端子突起部22が係止凹部32に係止された状態の端子2と係合し端子挿入孔31からの端子2の抜けを規制する二重係止位置とに移動可能である。したがって、コネクタ1は、スペーサ5を端子挿入位置に位置付けることで端子挿入孔31に端子2を挿入することができる一方、スペーサ5を二重係止位置に位置付けることで端子2の挿入方向後側への移動を規制し、当該端子2を端子挿入孔31に確実に保持するための保持力を十分に確保することができる。
さらに、以上で説明したコネクタ1によれば、コネクタハウジング3は、ハウジング本体4の端子挿入開口31aとは反対側に形成され端子2と電気的に接続される端子202が挿入される相手方端子挿入開口31bを有するフロントホルダー6を含んで構成され、端子挿入孔31は、挿入方向に沿ってハウジング本体4とスペーサ5とフロントホルダー6とに渡って形成される。したがって、コネクタ1は、フロントホルダー6によって端子2の挿入方向前側のガタツキを抑えることができるので、相手方コネクタ201の端子202との接点ズレが発生することをより確実に抑制することができる。
また、以上で説明したワイヤハーネスWHによれば、電線301と、電線301の末端に接続された上記コネクタ1とを備える。したがって、ワイヤハーネスWHは、上記で説明したコネクタ1が適用されるので、適正な組み付け性を確保した上で、端子2のガタツキを抑制することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るコネクタは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、コネクタ1は、ワイヤハーネスWHを構成する電線301と電気機器としてのECUとの接続に使用されるメス型のECUコネクタであるものとして説明したがこれに限らず、オス型のコネクタに適用されてもよいし、ECUコネクタ以外のコネクタに適用されてもよい。端子2は、オス型の丸形端子であってもよい。
以上の説明では、コネクタハウジング3は、第1ハウジングとしてのハウジング本体4と第2ハウジングとしてのスペーサ5と第3ハウジングとしてのフロントホルダー6とを含んで構成されるものとして説明したがこれに限らず、例えば、これらが一体で形成されてもよい。つまり、端子挿入孔31は、軸方向(挿入方向)に沿ってハウジング本体4とスペーサ5とフロントホルダー6とに渡って形成され、端子挿入開口31a、係止凹部32は、ハウジング本体4に形成され、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34は、軸方向(挿入方向)に沿ってハウジング本体4とスペーサ5とに渡って形成され、振分部35、押上部36は、スペーサ5に形成されるものとして説明したがこれに限らない。また、コネクタ1は、コネクタハウジング3の所定の位置にさらにマットシール(防水材)を備えていてもよい。
以上の説明では、端子突起部22は、電気接続部21において軸方向の中央部よりやや前側に形成されるものとして説明したがこれに限らず、例えば、挿入方向前側の先端に形成されてもよい。
以上の説明では、押上部36は、稜線36a、36d、第1ガイド面36b、36c、第2ガイド面36e、36fを含んで構成され、全体として略ひし形状(あるいは略六角形形状)に形成されるものとして説明したがこれに限らず、他の形状であってもよい。さらに、押上部36は、挿入方向に視て周方向に対して係止凹部32の範囲内に形成されるものとして説明したがこれに限らず、例えば、一部が係止凹部32の範囲外に位置してもよい。また、コネクタハウジング3は、押上部36を有するものとして説明したがこれに限らず、押上部36自体を有さない構成であってもよい。
以上の説明では、コネクタハウジング3は、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34、及び、振分部35を有するものとして説明したがこれに限らず、第1螺旋ガイド面33、第2螺旋ガイド面34、振分部35自体を有さない構成であってもよい。
1 コネクタ
2 端子
3 コネクタハウジング
4 ハウジング本体
5 スペーサ
6 フロントホルダー
22 端子突起部
31 端子挿入孔
31a 端子挿入開口
31b 相手方端子挿入開口
31c 挿入孔壁面
32 係止凹部
32b 回転規制壁面
33 第1螺旋ガイド面
34 第2螺旋ガイド面
35 振分部
35a、36a、36d 稜線
36 押上部
36b、36c 第1ガイド面
36e、36f 第2ガイド面
44b 突起壁体
202 端子
301 電線
WH ワイヤハーネス

Claims (2)

  1. 円筒状に形成されると共に外面から突出して設けられる端子突起部を有する端子と、
    円柱状に形成され端子挿入開口から前記端子を挿入可能である端子挿入孔、前記端子が前記端子挿入孔に挿入された状態で前記端子突起部が嵌合し係止される係止凹部、及び、前記端子突起部が前記係止凹部に嵌合し係止された状態で、前記端子突起部と当接し前記端子の周方向両側への回転を規制する一対の回転規制壁面を有するコネクタハウジングとを備え、
    前記回転規制壁面は、先端を有する突起壁体の表面に形成され、
    前記コネクタハウジングは、樹脂成形によって構成され、前記突起壁体が樹脂の最終充填位置となることを特徴とする、
    コネクタ。
  2. 前記コネクタハウジングは、前記端子の挿入方向に沿って前記端子挿入開口側から前記係止凹部側に向かって螺旋状に形成され前記端子突起部が当接可能であり前記端子挿入開口を介した前記端子挿入孔への前記端子の挿入に伴って前記端子突起部を周方向の一方側に回転させながら前記係止凹部側に案内可能である第1螺旋ガイド面、前記端子挿入孔を形成する挿入孔壁面に前記挿入方向に沿って前記端子挿入開口側から前記係止凹部側に向かって螺旋状に形成され前記端子突起部が当接可能であり前記端子挿入開口を介した前記端子挿入孔への前記端子の挿入に伴って前記端子突起部を周方向の他方側に回転させながら前記係止凹部側に案内可能である第2螺旋ガイド面、及び、前記第1螺旋ガイド面の前記端子挿入開口側の端部と前記第2螺旋ガイド面の前記端子挿入開口側の端部とが接続されることで角部状に形成され前記端子挿入開口を介した前記端子挿入孔への前記端子の挿入に伴って前記端子突起部を前記第1螺旋ガイド面側又は前記第2螺旋ガイド面側のいずれか一方に振り分け可能である振分部を有する、
    請求項1に記載のコネクタ。
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