JP2016133350A - せん断試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試験サンプルの厚み方向への加重負荷を解放して面方向のせん断試験を行うためのせん断試験装置を提供する。
【解決手段】接着性を有する試験サンプルの温度を制御する温度制御部19と、試験サンプルSの第1接着面が接着される第1面2aを有する第1支持具2と、第1支持具2の第1面2aに対向して配置され、試験サンプルSの前記第1接着面と異なる第2接着面が接着される第2面5aを有し、温度制御部19による温度の変化によって生じる第1面2aから第2面5aへの試験サンプルSの厚みの変化に追従する移動自在な第2支持具5と、第1面2aに沿った方向で第1支持具2にせん断応力を加える制御部4と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、せん断試験装置に関する。
タッチパネル、モバイル機器等において、薄型化、軽量化、構造簡素化等の観点から部品同士の接続のために両面テープのような粘着テープや接着剤の使用の機会が増加している。粘着テープや接着剤の使用にあたってはそれらの物性や挙動を理解しておくことが必要である。
粘着テープの接着層や接着剤が受ける応力の基本形は、例えば引張りせん断、割裂、剥離、接着強さに分けられる。そのうち、接着剤のせん断や接着強さの試験方法についてはJISのK6850、K6859などに示されている。せん断試験では、特に、せん断強度やせん断クリープ特性、せん断粘弾性等のせん断特性は重要な物性値の一つである。
せん断特性の測定のために次のような構造を有する試験装置が知られている。
例えば、シート状の試験片の表裏面のそれぞれに接着される第1の保持部材と第2の保持部材を有するせん断試験装置が知られている。そして、第1、第2の保持部材により試験片に圧力を加えながら、第1の保持部材と第2の保持部材を試験片の平面方向に沿って相対的に逆方向の平行力を作用させ、試験片の厚さ方向のせん断特性を試験する。この試験装置を使用して粘着テープや接着剤の剪断特性を試験することも可能である。
また、上記のような粘着テープ、接着剤、試験片ではなく、防振ゴムをせん断対象とし、防振ゴムの左右の両端に接着される第1取付片及び第2取付片を有するせん断試験機が知られている。第1取付片は、試験対象の接着面とは反対側の面で第1把持具に固着され、また、第2取付片は、試験対象の接着面とは反対側の面で第2把持具に固着される。第1の把持具の下端には複数枚の板バネとベースプレートを順に介してアクチュエータの出力端に連結される。また、第2把持具の上端は、ボルトにより固定ロッドに固着されている。そのような状態で、アクチュエータの出力端は、試験対象である防振ゴムに対する第1取付片と第2取付片の各接着面に平行な方向に荷重を板バネに付与し、これにより防振ゴムにせん断力を加える。また、バネ体により第1把持具及び第1取付片を介して防振ゴムに所定の圧縮荷重を付与し、第2取付片に押し付ける。
この装置の試験対象として粘着テープや接着剤を使用してもよく、これにより、試験対象にせん断荷重またはせん断歪を発生させ、その応答を測定することも可能である。
また、様々な圧力状況下での柔軟な布のラミネート用材料をテストする二軸負荷、せん断、浸透性、剥離テストのための装置が知られている。この装置は、留め具機構を介して四方からラミネート用材料に引っ張り力を加えた状態で、クランプ棒をラミネート材料に横方向で接触させて回転させる負荷発生機構を有している。これにより、負荷発生機構が変形、面内せん断、周期的負荷、気体透過性、層又はフィルム剥離のうち少なくとも一つの形式で圧力状態をシミュレートするための負荷をラミネート材料に加える。
特開2008−111739号公報 実開平05−40866号公報 特開2010−002411号公報
粘着テープや接着剤の実際の使用では、使用環境に温度変化が生じることがあるので、せん断試験の際に試験サンプルを温度制御可能な環境に置き、その環境の温度を制御して特定の温度環境下でのせん断測定や、環境温度を逐次変化させて昇温せん断測定又は降温せん断測定が行うことがある。
そのように環境温度を変化させると試験サンプルである粘着テープや接着剤は温度変化により膨張や収縮などが生じる。その試験の際に上記のせん断試験装置を使用すると、試験サンプルは第1、第2の保持部材の間に固定され、或いは、第1、第2取付片を介して厚さ方向にバネにより押され、或いは負荷発生機構により圧縮される。このため、試験サンプルには厚さ方向には熱変化によりさらに膨張や収縮のストレスが加わった状態になる。ここで試験対象の厚さというのは、第1、第2の保持部材や第1、第2取付片において、一方の面から他方の面への垂直方向で示される厚さである。
ところで、粘着テープや接着剤は、実際の使用において、厚さ方向に荷重がほぼ掛からない無負荷の状態で使用されることが多いため、実使用状態に則して厚み方向に無負荷状態でのせん断試験を行うことが要求されることがある。しかし、上記のような試験装置ではそのような温度変化による試験サンプルの厚み方向の膨張や収縮によるストレスの影響を避けることができない。
本発明の目的は、試験サンプルの厚み方向への加重負荷を解放して面方向のせん断試験を行うためのせん断試験装置を提供することにある。
本実施形態の1つの観点によれば、接着性を有する試験サンプルの温度を制御する温度制御部と、前記試験サンプルの第1接着面が接着される第1面を有する第1支持具と、前記第1支持具の前記第1面に対向して配置され、前記試験サンプルの前記第1接着面と異なる第2接着面が接着される第2面を有し、前記温度制御部による前記温度の変化によって生じる前記第1面から前記第2面への前記試験サンプルの厚みの変化に追従する移動自在な第2支持具と、前記第1面に沿った第1方向で前記第1支持具にせん断応力を加える制御部と、を有するせん断試験装置が提供される。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解されるものである。
本実施形態によれば、試験サンプルの厚み方向への荷重負荷を解放して面方向のせん断試験を行うことができる。
図1(a)は、実施形態に係るせん断試験装置の一例を示す側断面図、図1(b)は、実施形態に係るせん断試験装置の部品の一部を示す断面図である。 図2(a)は、実施形態に係るせん断試験装置の一例を上から見た状態を示す平面図、図2(b)は、実施形態に係るせん断試験装置の一例の上蓋を外した状態を示す平面図である。 図3(a)、(b)は、従来のせん断試験装置における試験サンプルの応力を示す側面図、図3(c)は、実施形態に係るせん断試験装置における試験サンプルの応力を示す図である。
以下に、図面を参照して実施形態を説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1(a)は、本実施形態に係るせん断試験装置の一例を示す側断面図である。図1(b)は、図1(a)に示したせん断試験装置に設けられる部品の一部を示す断面図である。また、図2(a)は、実施形態に係るせん断試験装置の平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示したせん断試験装置の蓋を外した状態を示す平面図である。図1(a)は、図2(a)のI−I線断面図である。
図1(a)において、基板1は第1面1aの周囲に壁1wが形成された形状を有し、第1面1aの中央とその付近の上の試料設置領域αには第1試料支持具2が配置されている。第1試料支持具2は、その上端に接続される支持ロッド3により少なくともA方向、例えば上下方向に移動可能に吊り下げられている。なお、基板1における第1面1aから第2面1bへの方向を下方向、その逆方向を上方向としている。
支持ロッド3のうち第1試料支持具2から離れた端部は、アクチュエータ、荷重発生部、変位センサー、荷重センサーなどを有する制御部4に接続され、制御部4により基板1の上面1aに対して上下方向の荷重や移動が制御される。
第1試料支持具2の両端には、第1試料接着面2aと第2試料接着面2bが反対向きで平行になるように形成されている。第1試料接着面2aと第2試料接着面2bのそれぞれは、試験サンプルである接着部材、例えば両面粘着テープ、接着剤等が接着される面であり、ほぼ平坦に形成され、基板1の第1面1aに対して略垂直に配置される。
基板1上の第1面1a上における第1試料支持具2の周囲において、第1試料接着面2aが向く方向には第2試料支持具5が配置され、また、第2試料接着面2bが向く方向には第3試料支持具6が配置される。第2試料支持具5と第3試料支持具6は例えば同じ構造に形成され、逆向きに配置される。
第2試料支持具5は、第1試料支持具2の第1試料接着面2aに対向させる第3試料接着面5aを有し、その反対側には基板1の壁部1wの第1端に形成された第1凹部1u内を通して外方に突出する長さの突起5bが形成されている。突起5bは、第1凹部1uの内面との間に隙間が生じる大きさとする。また、突起5bのうち基板1から突出した部分には第1凹部1uより幅の広いつまみ部5cが形成されている。
第3試料支持具6は、第1試料支持具2の第2試料接着面2bに対向させる第4試料接着面6aを有し、その反対側には基板1の壁部1wの第2端に形成された第2凹部1v内を通して外方に突出する長さの突起6bが形成されている。突起6bは、第2凹部1vの内面との間に隙間が生じる大きさとする。また、突起6bのうち基板1から突出した部分には第2凹部1vより幅の広いつまみ部6cが形成されている。
基板1の第1面1aと第2試料支持具5の間には第1フラットベアリング(フラットボール軸受け)11が移動自在に挟まれ、また、基板1の第1面1aと第3試料支持具6の間には第2フラットベアリング12が移動自在に挟まれている。
第1、第2フラットベアリング11、12のそれぞれは、図1(b)に例示するように、薄い板10aに形成された複数の孔10bのそれぞれに球体10cが回転容易に嵌め込まれた構造を有している。孔10bの内面は、球体10cが抜けない構造、例えば、球体10cの球面を受ける湾曲したテーパー10dが形成された形状を有している。テーパー10dは、例えば重力方向が広くなるように配置される。
基板1の上には、第2試料支持具5、第3試料支持具6等を覆う蓋体7が重ねて取り付けられ、蓋体7のうち基板1と対向して配置される下面7bの周縁部には壁部7wが突出して形成されている。また、蓋体7には、基板1の試料設置領域αを露出する開口7aが形成され、開口7aは、第1試料支持具2をその中に通して試料設置領域α内に設置できる大きさを有している。蓋体7の壁部7wと基板1の壁部1wは、互いに重なり合って取り付けられる平面形状を有している。
基板1の第1面1aのうち試料設置領域αを囲む部分には、第1、第2フラットベアリング11、12が試料設置領域αに移動することを防止するための規制突起1cが形成されている。規制突起1cは、第1、第2フラットベアリング11、12と同じかそれより低い高さに形成される。これにより、第1フラットベアリング11上において第2試料支持具5の変動が自在となり、第2のフラットベアリング12上において第3試料支持具6の変動が自在となる。
また、基板1の第2面1bのほぼ中央には、基板1を固定する棒状の固定部品9の一端が取り付けられる。固定部品9の他端は、固定台(不図示)に固定される。
第2試料支持具5と蓋体7の下面7bの間には、第3フラットベアリング13が容易に移動できるように挟まれている。同様に、第3試料支持具6と蓋体7の下面7bの間には、第4フラットベアリング14が容易に移動できるように挟まれている。また、蓋体7の下面7bのうち試料設置領域αの周囲には、第3、第4フラットベアリング13、14が開口部7aから露出しないようにするための規制突起7cが形成されている。規制突起7cは、第3、第4フラットベアリング13、14と同じかそれより低い高さに形成される。
基板1と蓋体7の間の空間のうち一端から試料設置領域αまでは、第2試料支持具5と第1フラットベアリング11と第3フラットベアリング13が円滑に移動できる大きさの第1移動空間(スペース)15となっている。また、基板1の壁部1wと蓋体7の壁部7wの間の空間のうち他端から試料設置領域αまでは、第3試料支持具6と第2フラットベアリング12と第4フラットベアリング14が円滑に移動できる第2移動空間(スペース)16となっている。これにより、基板1と蓋体7は、第1〜第3試料支持具2、5、6を収納する筐体となり、例えば、制御部4により温度が調整される温度調整室19内に置かれる。
基板1の壁部1wの上部の複数箇所にネジ孔1nが形成され、また、蓋体7の壁部7wにはネジ孔1nに重ねられてネジ8を通すネジ通孔7nが形成されている。また、ネジ通孔7nを通してネジ孔1nにネジ止めされるネジ8により、蓋体7が基板1に固定される。蓋体7と基板1の間には、ネジ8が通されるリングワッシャー18が挟まれ、ネジ8の締め付けの調整により基板1と蓋体7の間隔が調整される。なお、リングワッシャー18の替わりに、スプリング押バネ(不図示)のようなバネ部材を使用して基板1と蓋体7の隙間を調整してもよい。
これにより、基板1の第1面1aと第2、第3試料支持具5、6の下面に接触する第1、第2フラットベアリング11、12が円滑に移動可能となる。同様に、蓋体7の下面7bと第2、第3試料支持具5、6の上面に接触する第3、第4フラットベアリング13、14が円滑に移動可能となる。
なお、上記の接着部材用せん断試験装置は、図2(a)、(b)に示したように、試料設置領域αの中央を中心にして左右対称の構造に記載されているが、非対称の構造であってもよい。
次に、上記のせん断試験装置を使用して試料サンプルS、Sのせん断試験方法を説明する。
まず、第1移動空間15の基板1の第1面1a上に第1フラットベアリング11を置き、また、第2移動空間16の基板1の第1面1a上に第2フラットベアリング12を置く。さらに、第1フラットベアリング11の上に第2試料支持具5を搭載し、第2フラットベアリング12の上に第3試料支持具6を搭載する。
この場合、基板1の第1凹部1u内に第2試料支持具5の突起5bを入れ、第2凹部1vに第3試料支持具6の突起6bを入れる。突起5b、6bは第1、第2凹部1u、1vの周囲と蓋体7から離れた状態が可能な形状と大きさを有している。さらに、第2試料支持具5の第3試料接着面5aと第3試料支持具6の第4試料接着面6aを対向させるとともに、それらのつまみ部5c、6cを基板1の外に位置させる。
なお、突起5b、6bの長さは、つまみ部5c、6cを基板1の壁部1wの外周面に当てた状態で第3試料接着面5aと第4試料接着面6aが離れるように形成しておけば後の作業が容易になる。
また、第2試料支持具5の上に第3フラットベアリング13を搭載し、さらに、第3試料支持具6の上に第4フラットベアリング14を搭載する。そして、基板1上に蓋体7を重ねた後に、ネジ8を使用して蓋体7を基板1にネジ止めする。この場合、基板1の第1面1aと蓋体7の下面7aに接触する第1〜第4フラットベアリング11〜14の移動が自在になるように、蓋体7と基板1の互いの壁部7w、1wの上下の間隔を調整する。さらに、第1試料支持具2が支持ロッド3の一端に取り付けられ、その他端が制御部4に接続されていることを確認する。
このような状態において、第1試料支持具2の第1、第2試料接着面2a、2bのそれぞれに、試験サンプル、例えば接着剤や両面粘着テープを接着する。なお、両面粘着テープの場合にはその両面に露出する接着層が接着面となる。また、接着剤の場合には第1〜第3試料支持具2、5、6の第1〜第4試料接着面2a、2b、5a、6aに接触する部分が接着面となる。
また、第1試料接着面2aに接着する試験サンプルを第1サンプルSとし、第2試料接着面2bに接着する試験サンプルを第2サンプルSとし、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。第1試料支持具2の第1試料接着面2aには第1サンプルSの第1接着面が接着され、第1試料支持具2の第2試料接着面2bには第2サンプルSの第1接着面が接着される。
また、基板1の第2面1bに取り付けた固定部品9を介して基板1を固定する。そのような状態で、支持ロッド3の一端の第1試料支持具2を蓋体7の開口7aに通して基板1上の第1面1a上の試料設置領域αに挿入する。
さらに、制御部4により支持ロッド3の位置を調整し、第1試料支持具2の第1試料接着面2aに接着された第1サンプルSの高さと第2試料支持具5の第3試料接着面5aの高さを揃えて互いを離して対向させる。同様に、第1試料支持具2の第2試料接着面2bに接着された第2サンプルSの高さと第3試料支持具6の第4試料接着面6aの高さを揃えて互いを離して対向させる。そのような位置となるように、支持ロッド3は制御部4により停止される。
この状態から第2試料支持具5のつまみ部5aを操作し、第2試料支持具5を第1サンプルSに近づけ、最終的に第3試料接着面5aを第1サンプルSの第2接着面に接着し、第1試料支持具2と第2試料支持具5により第1サンプルSを挟む。これと同様な操作により、第3試料支持具6を第2サンプルSに近づけ、最終的に第4試料接着面6aを第2サンプルSの第2接着面に接着し、第1試料支持具2と第3試料支持具6により第2サンプルSを挟む。
これにより、第1サンプルSの第1接着面は第1試料支持具2の第1試料接着面1aに接着し、その反対の第2接着面は第2試料支持具5の第3試料接着面5aに接着する。同様に、第2サンプルSの第1接着面は第1試料支持具2の第2試料接着面1bに接着し、その反対の第2接着面は第3試料支持具6の第4試料接着面6aに接着する。
その後に、第2、第3試料支持具5、6のそれぞれのつまみ部5c、6cの拘束を解くと、第1試料支持具2から第2、第3試料支持具5、6へのB方向、即ち第1、第2サンプルS、Sの厚み方向に加わる力がほぼなくなる。これは、第1〜第4フラットベアリング11〜14によって基板1と蓋体7に対する第2、第3試料支持具5、6の摩擦が大幅に低減され、第2、第3試料支持具5、6へのB方向の変動が円滑になるからである。なお、第1サンプルSの厚みは、第1試料支持具2の第1試料接着面2aから第2試料支持具5の第3試料接着面5aへの方向の厚みである。また、第2サンプルSの厚みは、第1試料支持具2の第2試料接着面2bから第3試料支持具6の第4試料接着面6aへの方向の厚みである。さらに、B方向は、基板1の第1面1aに沿った二次元の方向である。
次に、制御部4のアクチュエータ(不図示)や荷重発生装置(不図示)により支持ロッド3を介して第1試料支持具2にA方向の変位または荷重を発生させる。これにより、第1サンプルSと第2サンプルSにせん断方向の歪や応力を負荷することができ、制御部4の変位センサー(不図示)や荷重センサー(不図示)により測定されたデータを用いて例えばせん断強度やせん断クリープ特性、せん断粘弾性等のせん断特性が求められる。
支持ロッド3を介して第1試料支持具2をA方向の一方に荷重をかける場合、第1、第2サンプルS、Sを介して第2、第3試料支持具5、6がA方向の一方に引かれる。しかし、第2、第3試料支持具5、6は第3、第4フラットベアリング13、14を介して蓋体7に押し付けられるので、A方向の移動は規制されるが、第1〜第4フラットベアリング11〜14のB方向への移動自在な状態は保持される。
ところで、試験によっては、温度調整室19内で第1、第2サンプルS、Sの環境温度を変化させて、高温環境や低温環境、または環境温度を逐次変化させながら試験を行う昇温測定や降温測定を行うことがある。この際、環境温度の変化により、第1、第2サンプルS、Sが熱膨張、熱収縮、冷収縮等を起こすが、図3(a)、(b)に示すように、第1、第2サンプルS、Sの膨張や収縮を試料支持具25、26で押さえると、図3(a)に示す膨張、或いは図3(b)に示す収縮によってB方向に生じた応力がA方向の荷重に影響を与えるので、せん断試験の精度に悪影響を及ぼす。
これに対し、本実施形態では、図3(c)に示すように第1〜第4フラットベアリング11〜14の摩擦低減効果により、第2、第3試料支持具5、6は第1、第2サンプルS、Sの厚みの変化に追従してB方向に移動自在となる。このため、第1、第2サンプルS、Sに厚み方向の応力を付加させることなくせん断試験を行うことができる。
換言すれば、第1、第2サンプルS、Sの厚み方向で、第1試料支持具2に対する第2、第3試料支持具5、6の間隔が第1、第2サンプルS、Sの変形に追従して変化する。この結果、第1、第2サンプルS、Sの厚みのB方向に対して荷重負荷を与えずに無負荷状態でせん断試験を行うことができることになる。
従って、昇温又は降温し、或いは加湿又は乾燥することによる測定環境の変化に伴う試験サンプルの膨張、収縮などの変位を可動治具である第2、第3試料支持具5、6が吸収することで、試験サンプルに厚み方向の荷重負荷を与えずにせん断試験を行うことができる。なお、試験サンプルは、上記のような両面粘着テープや接着剤に限られるものではなく、接着性のある試料、例えば、接着剤で貼り付けられる樹脂、金属などの部材や粘着性を有するゴム、樹脂等であってもよい。
ところで、上記のせん断試験装置では、同時に2つの試験サンプルを試験できること、第1試料支持具2の両端のバランスが良くなることなどから、第1試料支持具2の両端に対向させて第2、第3試料支持具5、6を配置している。しかし、第2、第3試料支持具5、6の一方だけを配置してもよい。また、上記のせん断装置では、第1試料支持具2の両端の面に試料サンプルを貼り付ける構造にしているが、複数の面、例えば立方体の4つの側面に試料サンプルを貼り付け、それらの面に対向する複数の第2、第3試料支持具5、6を配置してもよい。また、上記のフラットベアリング11〜14は、第2、第3試料支持具のうち少なくともA方向の面に接して配置されているが、それらの両側面と壁部1w、7wの間に配置してもよい。また、試験サンプルの環境温度を制御する温度制御部として、上記のような温度調整室19の他、熱風、冷風の吹き付け部を配置してもよい。
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができると理解される。
次に、本発明の実施形態について特徴を付記する。
(付記1)接着性を有する試験サンプルの温度を制御する温度制御部と、前記試験サンプルの第1接着面が接着される第1面を有する第1支持具と、前記第1支持具の前記第1面に対向して配置され、前記試験サンプルの前記第1接着面と異なる第2接着面が接着される第2面を有し、前記温度制御部による前記温度の変化によって生じる前記第1面から前記第2面への前記試験サンプルの厚みの変化に追従する移動自在な第2支持具と、前記第1面に沿った第1方向で前記第1支持具にせん断応力を加える制御部と、を有するせん断試験装置。
(付記2)前記第1面は前記第1支持部に複数形成され、前記第2支持部は前記第1支持部の周囲に複数配置されることを特徴とする請求項1に記載のせん断試験装置。
(付記3)前記第2支持具に接し、前記試験サンプルの前記厚み方向への前記第2支持具の移動を補助するベアリングを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のせん断試験装置。
(付記4)前記ベアリングは、前記第1方向と交差する方向に移動可能に配置されることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか1つに記載のせん断試験装置。
(付記5)前記第2支持具は、基板と蓋体の間に置かれ、前記ベアリングは、前記第2支持具と前記基板の間と、前記第2支持具と前記蓋体の間にそれぞれ置かれることを特徴とする付記4に記載のせん断試験装置。
(付記6)前記基板と前記蓋体の間において前記ベアリグの滑る方向には、前記ベアリングと前記第2支持具の移動スペースが確保されていることを特徴とする付記5に記載のせん断試験装置。
(付記7)前記第2支持具には、前記試験サンプルを支持する面とは異なる位置に位置調整用突起が取り付けられていることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1つに記載のせん断試験装置。
(付記8)前記基板と前記蓋体の少なくとも一方において、前記第1支持具の周囲には、前記ベアリングの前記試験サンプルへの接触を規制する突起が設けられていることを特徴とする付記5乃至付記7のいずれか1つに記載のせん断試験装置。
(付記9)前記蓋体は、前記基板に向けて前記第1支持具を挿入する開口部を備えていることをと特徴とする付記5乃至付記8のいずれか1つに記載のせん断試験装置。
1 基板
1w 壁部
2 第1試料支持具
3 支持ロッド
4 制御部
5 第2試料支持具
6 第3試料支持具
7 蓋体
7a 開口部
7w 壁部
8 ネジ
11〜14 フラットベアリング
15、16 移動空間

Claims (4)

  1. 接着性を有する試験サンプルの温度を制御する温度制御部と、
    前記試験サンプルの第1接着面が接着される第1面を有する第1支持具と、
    前記第1支持具の前記第1面に対向して配置され、前記試験サンプルの前記第1接着面と異なる第2接着面が接着される第2面を有し、前記温度制御部による前記温度の変化によって生じる前記第1面から前記第2面への前記試験サンプルの厚みの変化に追従する移動自在な第2支持具と、前記第1面に沿った第1方向で前記第1支持具にせん断応力を加える制御部と、
    を有するせん断試験装置。
  2. 前記第1支持部の前記第1面は複数形成され、前記第2支持部は前記第1支持部の周囲に複数配置されることを特徴とする請求項1に記載のせん断試験装置。
  3. 前記第2支持具に接し、前記試験サンプルの前記厚み方向への前記第2支持具の移動を補助するベアリングを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のせん断試験装置。
  4. 前記ベアリングは、前記第1方向と交差する方向に移動可能に配置されることを特徴とする請求項3に記載のせん断試験装置。
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