JP2006275741A - 半導体装置の疲労試験装置および半導体装置の疲労試験方法 - Google Patents

半導体装置の疲労試験装置および半導体装置の疲労試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 たわみが試験時間とともに増加しないようにして、実際の温度変動に起因する疲労条件により近い、半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を提供する。
【解決手段】 半導体装置の試験体1に荷重を繰り返し負荷する疲労試験方法であって、試験体1に弾性板2の面が接触するように弾性板を配置して、弾性板の反対側の試験体の面に荷重を負荷する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体装置の試験体へ機械的負荷を行なう半導体装置の疲労試験装置および半導体装置の疲労試験方法に関するものである。
実装基板と半導体チップが搭載された半導体パッケージとの接続部が含まれる半導体装置では、環境温度の変動に伴い実装基板と半導体パッケージの熱膨張係数の相違に起因する熱応力が上記接続部に発生し、繰り返し熱応力によって熱疲労破壊が生じる場合があった。このため、上記接続部を含む半導体装置の熱疲労特性を評価する疲労試験が行われてきた。従来の半導体装置の疲労試験方法では、曲げ変形を加える4点曲げ試験や3点曲げ試験が行われていた。これら試験方法では直線に沿って配置される4つの支持点や3つの支持点に載置された試験体(半導体装置またはその模擬体)の中央部に荷重が繰り返し負荷される。
上記の試験方法では、支持点に沿う方向に沿って曲げ変形が発生するが、試験体の面内の支持点に沿う方向に直交する方向(試験体の幅方向)には曲げ変形がほとんど発生しない。しかし、実際の半導体装置では温度変動に伴って2次元的または3次元的な負荷が発生する場合が多く、実際の半導体装置の接続部における熱応力分布は、上記試験方法における接続部の応力分布と必ずしも一致しない場合があった。
このような不一致を是正するため、2次元的または3次元的な曲げ変形を与えることが可能な疲労試験方法の提案がなされた(特許文献1)。この疲労試験方法では、試験体中央部に荷重を負荷しながら、支持部の構造を、試験体の四隅での支持、低弾性率材料層による支持、または円周状縁部による支持とすることにより、2次元的または3次元的な曲げ変形を与えることが可能である。
特開2000−97833号公報
半導体装置を下から支持して上から繰り返し荷重を負荷する場合、有機材料を主要材料とする半導体装置はクリープ変形を生じるため、たわみが時間とともに大きくなる。とくに高温ではクリープ変形が大きいため、試験体に対して十分な荷重を負荷できないという問題がある。また、上記クリープ変形は、本来模擬すべき熱サイクル試験中の半導体装置の変形状態を精度よく模擬することを妨げ、この結果、上記疲労試験は、実際の半導体装置に生じる熱サイクル変形に起因する熱疲労現象の加速試験として精度が低く、実際と対応関係が取れないという問題を生じていた。
本発明は、樹脂を主要構成材料とする半導体装置の疲労試験において、たわみが試験時間とともに増加しないようにして、実際の温度変動に起因する疲労条件により近い、半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置の試験方法は、半導体装置の試験体に荷重を繰り返し負荷する疲労試験方法である。この疲労試験方法において、その面で試験体を支えるように弾性板を配置して、弾性板の反対側の試験体の面に荷重を負荷する。なお、上記の弾性板は上記のように接触して試験体の見かけ上の剛性を高め、すなわち試験体と弾性板との複合体の剛性を確保することにより、試験体単体では試験時間とともに増加するたわみを防止できる材料であればどのような弾性体であってもよい。たとえば金属板、高剛性の弾性樹脂板、セラミックス板、これら材料の層を積層した複合板など何でもよい。試験体に弾性板を取り付ける方法は、試験体の剛性を高め、試験体単体では試験時間とともに増加するたわみを防止できる方法であればどのような方法であってもよい。
本発明に係る半導体装置の疲労試験装置は、半導体装置の試験体に荷重を繰り返し負荷する疲労試験装置である。この疲労試験装置は、試験体の荷重負荷側の面と反対側に位置する弾性板と、弾性板が試験体をその面で支えるように該試験体に該弾性板を配置する弾性板配置具とを備える。なお、上記の弾性板は、加重を負荷する加重負荷部や、支持具など疲労試験装置の主要構成部分と別体であってもよいし、また一体化されていてもよい。弾性板配置具は、上記疲労試験装置の主要構成部分と別体であってもよいし、また一体化されていてもよい。上記の疲労試験装置では荷重負荷に加えて温度環境を適宜変えることができる加熱装置または温度サイクル印加装置を備えていてもよい。
この発明によれば、クリープ変形を生じない弾性板が取り付けられた試験体に荷重を繰り返し負荷して時間が経過してもたわみが増加しないため、実際の熱サイクルの変形状態に近い試験を行なうことができる。
つぎに図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す断面図である。半導体装置の試験体1の下面に弾性板2が配置され、弾性板2にはスペーサ4を介して止め具3が、ねじ5で取り付けられている。半導体装置の試験体1は、実際の半導体装置(実際の半導体装置のロットからサンプリングしたもの)でもよいし、半導体装置の試作品の試験体、疲労試験用の特別の試験体、または上記半導体装置の部分などであってよく、要は、半導体装置の疲労試験性能を得るために行う疲労試験用の試験体であれば何であってもよい。
半導体装置の試験体1は弾性板2および止め具3とは固着されておらず、図2に示すように、わずかな上下方向の隙間13を介して止め具3によって上下方向から拘束されている。また、水平方向にはわずかな隙間15を介してスペーサ4によって拘束され、中心がずれることがないように構成されている。止め具3、スペーサ4およびねじ5が、弾性板2を試験体1へ配置する弾性板配置具の主要部を構成する。また、弾性板配置具に含まれる端部囲い込み具においては、止め具3、スペーサ4およびねじ5が、試験体1の端部と弾性板2との端部を束ねるように囲い込んでいる端部囲い込み具の主要部を構成する。端部囲い込み具は、試験体の厚みに応じてその囲いこむ厚さを変化できる部材であることが望ましく、厚みに応じてその厚みを変化させることを前提とする上記スペーサ4や、他の既知の部品を用いることができる。止め具3、スペーサ4およびねじ5が、試験体1の端部と弾性板2との端部を束ねるように囲い込む、端部囲い込み具の主要部を構成する、という構成は、このあと説明する実施の形態2〜4においても同様である。また、図2に示す隙間13,15は、本発明の実施の形態1だけでなく、本発明の実施の形態2〜4においても同様に設けている。
弾性板2は支持具6によって支持され、試験体1は保護板7を介して上方からポンチ8によって一定の繰り返し変形量δを与えられる。保護板7は薄い金属板もしくは硬質プラスチックを用いることで半導体装置の局所的な応力集中を充分に緩和することができる。
半導体装置を下から支持して上から荷重をかけるように配置した後、半導体装置の接合部の導通をモニタしながら繰り返し荷重を負荷する。このとき、ロードセルにより検出した荷重と変位計により検出した変位量との関係を取得する。そして半導体装置を構成する実装部品、基板、パッケージなどの接合部の導通がなくなった時点で破壊と判断する。
上記構成によれば、試験体1の下にクリープ変形しない薄い弾性板2を置いて繰り返し荷重試験を実施することにより、時間が経過しても半導体装置のたわみが増加しない。図3は試験体1に繰り返し荷重を負荷したときポンチの変位量と時間との関係を示す図である。従来の試験方法では時間の経過とともにポンチが負荷開始位置(波状変位の上端位置)が一定方向(図3ではポンチ変位量の原点に向かう方向)に移動するのに対して、本実施の形態の試験方法ではポンチの負荷開始位置は移動しない。このため、実際の使用環境での半導体装置に生じる熱応力をより精度よく模擬することができる。図3に示す本発明の実施の形態におけるポンチ変位量の時間推移(ポンチ負荷開始位置が移動しないこと)は、本発明の実施の形態2〜4にも当てはまることである。
また、弾性板2と試験体1とを互いに接着することなく、わずかの隙間13,15を介在させて止め具3などによって上下方向の変形を拘束している。このため、ポンチ8が上方に変位して半導体装置1が除荷されたとき、半導体装置の試験体1がクリープによって微小な永久変形を生じていても弾性板2との離間が防止され、永久変形を戻す方向に変形が生じる。このため、繰り返し変形を与えてもクリープ変形が増加することがない。また、保護板7を介して半導体装置1をポンチ8で負荷しているため,半導体装置の損傷を防止することができる。
すなわち、隙間13,15を設けて弾性板2の上に試験体1を載置して、互いにすべり自由なように拘束しているので、ポンチ8からの荷重印加により試験体1は曲げ変形し、弾性板2も試験体1に押されて曲げ変形するが両者の曲げ変形の曲率は少し相違するので、その調整のため両者の接触面ですべりを生じさせることができる。また、除荷時には弾性板はフリーな状態で平坦であるので平坦に戻るために試験体1を元に戻す。このときも両者の接触面ですべりを生じさせることができる。この結果、弾性板2は試験体1と面接触を保ち、疲労試験の繰り返しひずみ程度のひずみでは弾性板2の弾性限内なので弾性板2自体は平坦な状態を維持するため、試験体に一方的にひずみが増大することを防止しながら、実際の熱応力を模擬した疲労試験を円滑に行なうことができる。
上記のように、時間が経過してもたわみが増加しないので実際の半導体装置が使用されるときの熱サイクルの変形状態に近い変形で試験を行うことができる。また、用いる材料により高温で柔らかくなる半導体装置の場合でも曲げ剛性が保持できるため、大きな変形や負荷をかけることができ、疲労試験の加速係数を大きく取れるという利点を得ることができる。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す断面図である。本実施の形態では、弾性板1に穴16が設けられ、その穴に半導体装置の試験体1の実装部品1aが装入されて疲労試験が行われることにポイントがある。
図4において、半導体装置の試験体1の下面に部分的に穴16のあいた弾性板2が配置されている。弾性板2にはスペーサ4を介して止め具3がねじ5で取り付けられている。半導体装置の試験体1は基板上の実装部品1aが下向きになり、かつ実装部品が弾性板2の穴16に入るように構成されている。上述したように、半導体装置1は弾性板2および止め具3とは固着されておらず、わずかな隙間13を介在させて止め具3によって上下方向に拘束されている。また、水平方向にはわずかな隙間15を介在させてスペーサ4によって拘束され、中心がずれることがないように構成されている。弾性板2は支持具6によって支持され、半導体装置の試験体1は上方からポンチ7によって一定の繰り返し変形量を与えられる。
上記の構成によれば、実装部品1aを含む領域に応力集中部があり、この領域において疲労強度が決まる場合、この領域に外部の部材が、直接、接触して荷重を負荷することなく、大きな負荷を実装部品を含む領域に印加することができる。このため実際の半導体装置の熱サイクルをより忠実に模擬することが可能になる。
上記構成によれば、半導体装置の試験体1の下にクリープ変形しない薄い弾性板2を置いて繰り返し荷重試験を実施したことにより、時間が経過しても半導体装置のたわみが増加しない。また、弾性板2と半導体装置1をお互いに接着することなく、隙間13,15を介在させて止め具3などによって上下方向の変形を拘束しているため、ポンチ8が上方に変位して半導体装置1が除荷されたとき、試験体1がクリープによって微小な永久変形を生じていても弾性板2との離間が防止され、永久変形を戻す方向に変形が生じる。このため、繰り返し変形を与えてもクリープ変形が増加することがない。
本実施の形態では保護板は使用していないが、ポンチ8の接触部の応力集中による半導体装置の試験体1に損傷が発生するおそれある場合には使用してもよい。さらに、時間が経過してもたわみが増加しないので熱サイクルの変形状態に近い変形で試験をすることができる。また、使用した材料が高温で柔らかくなる半導体装置の場合でも曲げ剛性が保持できるため、大きな変形や負荷をかけることができ、疲労試験の加速係数を大きく取れるという利点を得ることができる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3による半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す断面図である。本実施の形態では、弾性板2を試験体1に押し付けるように配置された押し戻し弾性部材であるばね9が用いられることにポイントがある。
半導体装置の試験体1の下面に弾性板2が配置され、弾性板2にはスペーサ4を介して止め具3がねじ5で取り付けられている。半導体装置1は弾性板2および止め具3とは固着されておらず、わずかな隙間13を介在させて止め具3などによって上下方向に拘束されている。また、水平方向にはわずかな隙間15を介在させてスペーサ4によって拘束され、中心がずれることがないように構成されている。弾性板2は支持具6によって支持され、半導体装置の試験体1は保護板7を介して上方からポンチ8によって一定の繰り返し変形量を与えられる。保護板7には薄い金属板もしくは硬質プラスチックを用いることで半導体装置の局所的な応力集中を充分に緩和することができる。
弾性板2の下に、押し戻し弾性部材のばね9を配置して構成する。ばね9はポンチが半導体装置の試験体1に接触した状態では圧縮変形状態(弾性板を試験体に押し付ける状態)になるようにセットされる。上記の押し戻し弾性部材は、弾性板2を試験体1に押し付ける応力を印加できるものであれば何でもよい。たとえば、クッション状の弾性部材たとえばゴム層、樹脂層、板ばねなどを用いることができる。
上記の構成によれば、半導体装置の試験体1の下にクリープ変形しない薄い弾性板2および押し戻し弾性部材のばね9を配置して繰り返し荷重試験を実施することにより、時間が経過しても半導体装置のたわみは増加しない。また、弾性板2と試験体1をお互いに接着することなく、隙間13,15を介在させて止め具3などによって上下方向の変形を拘束する。このため、ポンチ8が上方に変位して半導体装置の試験体1が除荷されたとき、半導体装置の試験体1がクリープによって微小な永久変形を生じていても弾性板2との離間が防止され、永久変形を戻す方向に変形が生じる。このため、繰り返し変形を与えてもクリープ変形が増加することがない。
本実施の形態は弾性板2の下に、押し戻し弾性部材のばね9を配置しているので永久変形を戻す方向の力を大きくすることができ、よりクレープ変形の防止効果を高くすることができる。時間が経過してもたわみが増加しないので熱サイクルの変形状態に近い変形で試験ができる。さらに、半導体装置の材料により高温で柔らかくなる半導体装置の場合でも曲げ剛性が保持できるため、大きな変形や負荷をかけることができ、疲労試験の加速係数を大きく取れる利点を得ることができる。
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4における半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す断面図である。本実施の形態では、(s1)弾性板1に穴16が設けられ、その穴に半導体装置の試験体1の実装部品1aが装入されており、(s2)弾性板2を試験体1に押し付けるように配置された押し戻し弾性部材であるばね9が用いられることの両方を行なっていることにポイントがある。
半導体装置の試験体1の下面に部分的に穴のあいた弾性板2が配置され、弾性板2にはスペーサ4を介して止め具3がねじ5で取り付けられている。半導体装置の試験体1は基板上の実装部品1aが下向きになり、かつ実装部品1aが弾性板2の穴16に装入されるように構成されている。試験体1は弾性板2および止め具3とは固着されておらず、わずかな隙間13を介在させて止め具3などによって上下方向に拘束されている。また、水平方向にはわずかな隙間15を介在させてスペーサ4によって拘束され、中心がずれることがないように構成されている。弾性板2は支持具6によって支持され、半導体装置の試験体1は上方からポンチ8によって一定の繰り返し変形量を与えられる。また、試験体1の実装部品1aの下に、押し戻し弾性部材のばね9を配置して構成する。ばね9はポンチ8が試験体1に接触した状態では圧縮変形状態になるようにセットされる。
上記の構成によれば、半導体装置の試験体1の下にクリープ変形しない薄い弾性板2およびばね9を配置して繰り返し荷重試験を実施することにより、時間が経過しても半導体装置のたわみが増加しない。また、弾性板2と半導体装置1をお互いに接着することなく、隙間13,15を介在させて止め具3によって上下方向の変形を拘束している。このため、ポンチ8が上方に変位して試験体1が除荷されたとき、試験体1がクリープによって微小な永久変形を生じていても弾性板2との離間が防止され、永久変形を戻す方向に変形が生じる。このため、繰り返し変形を与えてもクリープ変形が増加することがない。本実施の形態では弾性板2の下に、押し戻し弾性部材であるばね9を配置しているので永久変形を戻す方向の力を一層大きくすることができ、よりクレープ変形の防止効果を高くすることができる。
また、時間が経過してもたわみが増加しないので熱サイクルの変形状態に近い変形で試験ができる。また、半導体装置を形成する材料により高温でやわらかくなる半導体装置の場合でも曲げ剛性が保持できるため、大きな変形や負荷をかけることができ、疲労試験の加速係数を大きくとれるという利点を得ることができる。
上記において本発明の実施の形態について説明を行なったが、本発明に係る半導体装置の疲労試験方法の基本的な構成要件は、半導体装置の試験体に荷重を繰り返し負荷する疲労試験方法において、その面で試験体を支えるように弾性板を配置して、その弾性板の反対側の試験体の面に荷重を負荷することにある。また、上記疲労試験方法を実現する本発明の疲労試験装置の基本的な構成要件は、半導体装置の試験体に荷重を繰り返し負荷する疲労試験装置であって、試験体の荷重負荷側の面と反対側に位置する弾性板と、弾性板が試験体をその面で支えるように該試験体に該弾性板を配置する弾性板配置具とを備えることにある。
上記構成により、クリープ変形を生じない弾性板が配置された試験体に荷重を繰り返し負荷して時間が経過してもたわみが増加しないため、実際の熱サイクルの変形状態に近い試験を行なうことができる。なお、上記のクリープ変形しない弾性板は上記のように接触して試験体の見かけ上の剛性を高め、すなわち試験体と弾性板との複合体の剛性を確保することにより、試験体単体では試験時間とともに増加するたわみを防止できる材料であればどのような弾性体であってもよい。たとえば金属板、高剛性の弾性樹脂板、セラミックス板、これら材料の層を積層した複合板など何でもよい。
また互いに面同士接触して試験体は弾性板によって面状に支えられ、除荷したときの試験体と弾性板との離間を防止することができるため、上記の疲労試験を円滑に行うことができる。また、上記疲労試験装置に試験体加熱装置を用いて加熱する場合、高温でも弾性板によって試験体および弾性板の剛性が保持できるため大きな負荷を試験体にかけることができ、加速係数を大きくすることができる。
上述のように、上記の弾性板は接触して試験体の見かけ上の剛性を高め、すなわち試験体と弾性板との複合体の剛性を十分高く確保することにより、試験体単体では試験時間とともに増加するたわみを防止できる材料であればどのような弾性体であってもよい。試験体に弾性板を取り付ける方法は、試験体の剛性を高め、試験体単体では試験時間とともに増加するたわみを防止できる方法であればどのような方法であってもよい。
また、上記の弾性板は、加重を負荷する加重負荷部や、支持具など疲労試験装置の主要構成部分と別体であってもよいし、また一体化されていてもよい。弾性板配置具は、上記疲労試験装置の主要構成部分と別体であってもよいし、また一体化されていてもよい。弾性板配置具は、弾性板および試験体の少なくとも一方に取り付けられていてもよい。また、上記の疲労試験装置では荷重負荷に加えて温度環境を適宜変えることができる加熱装置または温度サイクル印加装置を備えていてもよい。
また、上記疲労試験装置および疲労試験方法において、試験体に弾性板を配置する弾性板配置具は、荷重負荷において試験体と弾性板とが互いにすべり自由なように両者を拘束するように構成できる。これにより、疲労試験の繰り返し荷重負荷において、中心がずれることがないように構成でき、精度のよい疲労試験結果を得ることが可能となる。すなわち、弾性板と試験体とを互いにすべり自由なように拘束しているので、ポンチ8からの荷重印加により試験体1は曲げ変形し、弾性板2も試験体1に押されて曲げ変形するが両者の曲げ変形の曲率は少し相違するので、その調整のため両者の接触面ですべりを生じさせることができる。また、除荷時には弾性板はフリーな状態で平坦であるので平坦に戻るために試験体1を元に戻す。このときも両者の接触面ですべりを生じさせることができる。この結果、弾性板2は試験体1と面接触を保ち、疲労試験の繰り返しひずみ程度のひずみでは弾性板2の弾性限内なので弾性板2自体は平坦な状態を維持するので、両者の離間を防止し、試験体に一方的にひずみが増大することを防止しながら、実際の熱応力を模擬した疲労試験を円滑に行なうことができる。
上記の弾性板配置具としては、両者の間のすべりを許容するように、鋼製、樹脂製、セラミックス製などの、球またはころなどで両者を挟むように構成されたものであってもよい。また、たとえば弾性板に取り付けられ試験体とはわずかな隙間をあけて両者を緩く拘束するものなどを挙げることができる。また、半導体装置を形成する主材料の樹脂よりも弾性率の小さい材料、たとえばゴム、またはより低い弾性率の樹脂で試験体と弾性板とに接触して両者を束ねるように拘束するものであってもよい。上記弾性板と同様な材料で形成され、試験体に押し当たりその試験体を弾性板におさえる程度に拘束するものであってもよい。
また、試験体の端部と弾性板の端部とを束ねるように囲い込むことにより、試験体に弾性板を配置することができる。すなわち、上記の弾性板配置具を、試験体の端部と弾性板の端部とを束ねるように囲い込む端部囲い込み具で構成することができる。これにより、非常に簡単な構造の器具により、中心ずれを生じずに、上記クリープ変形などを増加させずに、実際の熱サイクルの変形状態に近い試験を行なうことができる。
上記の疲労試験装置および疲労試験方法において、弾性板に穴を設けて、その穴に半導体装置の試験体の凸部を装入して試験することができる。これにより、凸部を有する試験体に対してクリープ変形を増加させることなく実際の熱サイクルの変形状態に近い試験を行なうことができる。とくに凸部を含む領域において耐疲労性能が決まる場合、非常に簡単に実際の使用状況を模擬して加速試験を行うことができる。
また、上記の凸部が半導体装置の実装部品に該当するものとできる。これにより実装部品を含む部分に半導体装置の耐疲労性能を決定する部位がある場合、簡単にかつ迅速にその部分の耐疲労性能の評価を遂行することができる。
また、上記疲労試験装置および疲労試験方法において、試験体の荷重負荷側と反対側に位置し、試験体を荷重負荷側に押し戻す力を及ぼす押し戻し弾性部材を用いることができる。これにより、弾性板が本来有する弾性力だけよりも一層押し付け力を高めることができる。
上記の押し戻し弾性部材は、ばねに限定されず、試験体を押し戻す応力を発生できるものであれば何でもよい。たとえば、クッション状の弾性部材たとえばゴム層、樹脂層、板ばねなどを用いることができる。
上記疲労試験装置および疲労試験方法において、上記の押し戻し弾性部材としてばねを用いることができる。これにより、簡単に安価な部品を用いて押し戻し弾性部材を形成することが可能となる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明によれば、半導体パッケージを基板に実装した半導体装置において、疲労試験の時間の経過につれクリープ変形が増加しないため実際の使用環境における熱疲労特性をより忠実に模擬することができ、また加速試験の信頼性を高めることができる。
本発明の実施の形態1における半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す図である。 図1のA部拡大図である。 ポンチ変位量の時間推移を示す図である。 本発明の実施の形態2における半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す図である。 本発明の実施の形態3における半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す図である。 本発明の実施の形態4における半導体装置の疲労試験装置および疲労試験方法を示す図である。
符号の説明
1 半導体装置の試験体、1a 実装部品、2 弾性板、3 止め具、4 スペーサ、5 ねじ、6 支持具、7 保護板、8 ポンチ、9 ばね(押し戻し弾性部材)、13 隙間、15 隙間、16 穴。

Claims (13)

  1. 半導体装置の試験体に荷重を繰り返し負荷する疲労試験方法において、
    その面で前記試験体を支えるように弾性板を配置して、該弾性板の反対側の前記試験体の面に前記荷重を負荷する、半導体装置の疲労試験方法。
  2. 前記試験体に前記弾性板を配置する弾性板配置具は、前記荷重負荷において前記試験体と前記弾性板とが互いにすべり自由なように両者を拘束する、請求項1に記載の半導体装置の疲労試験方法。
  3. 前記試験体の端部と前記弾性板の端部とを束ねるように囲い込むことにより、前記試験体に前記弾性板を配置する、請求項1または2に記載の半導体装置の疲労試験方法。
  4. 前記弾性板に穴を設けて、その穴に前記半導体装置の試験体の凸部を装入する、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置の疲労試験方法。
  5. 前記凸部が前記半導体装置の実装部品に該当する、請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置の疲労試験方法。
  6. 前記試験体の荷重負荷側と反対側に位置し、前記試験体を前記荷重負荷側に押し戻す力を及ぼす押し戻し弾性部材を用いる、請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置の疲労試験方法。
  7. 前記押し戻し弾性部材としてばねを用いる、請求項6に記載の半導体装置の疲労試験方法。
  8. 半導体装置の試験体に荷重を繰り返し負荷する疲労試験装置であって、
    前記試験体の前記荷重負荷側の面と反対側に位置する弾性板と、
    前記弾性板が前記試験体をその面で支えるように該試験体に該弾性板を配置する弾性板配置具とを備える、半導体装置の疲労試験装置。
  9. 前記弾性板配置具は、前記荷重負荷において前記試験体と前記弾性板とが互いにすべり自由なように両者を拘束するものである、請求項8に記載の半導体装置の疲労試験装置。
  10. 前記弾性板配置具が、前記試験体の端部と前記弾性板の端部とを束ねるように囲い込む端部囲い込み具である、請求項8または9に記載の半導体装置の疲労試験装置。
  11. 前記弾性板には穴が設けられ、その穴に前記半導体装置の試験体における凸部が装入される、請求項8〜10のいずれかに記載の半導体装置の疲労試験装置。
  12. 前記試験体の荷重負荷側と反対側に位置し、前記試験体を前記荷重負荷側に押し戻す力を及ぼす押し戻し弾性部材を有する、請求項8〜11のいずれかに記載の半導体装置の疲労試験装置。
  13. 前記押し戻し弾性部材がばねである、請求項12に記載の半導体装置の疲労試験装置。
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