<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について具体的に説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例を示す図である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられている。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例を示す図である。
前面扉3の正面の左右両端側の各々には、サイドランプ5(5a、5b)が設けられている。各サイドランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。サイドランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
前面扉3には、図1に示すように、腰部パネル6が設けられている。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれている。遊技機1の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられている。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられている。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができる形状に形成される。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられている。メダル投入部8から規定枚数(例えば3枚)のメダルが投入されると、一回の遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられている。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成されている。表示窓11からは、キャビネット2の内部に設けられた複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が一列に描かれている。各リール12は、回転自在に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列されている。具体的には、各リール12は、回転軸が略同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。複数のリール12は、各々に個別に設けられたステッピングモータ101(101L、101C、101R)により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個の単位領域U(いわゆる「コマ」)に区分される。図4に示すように、単位領域Uの各々には1個の図柄が描かれている。図4に示すように、各リール12には、図柄「ベル」や図柄「リプレイx」を含む複数種類の図柄が描かれている。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、3個のリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。図5は、有効ラインの概念図である。有効ラインは、表示窓11に停止表示された単位領域のうち、リール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとを結ぶ領域である。本実施形態の有効ラインは、表示窓11に停止表示される単位領域Uのうちリール12Lの単位領域UL1とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR1とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止表示された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入がされないでも次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」と記載する場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだラインを「中段ライン」と記載する場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」と記載する場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」と記載する場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」と記載する場合がある。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、払出枚数表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「メイン表示器ML」という)が設けられている。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13が点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13が消灯する。例えば、リール12が回転している期間においては、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13は消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプが点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。
スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合などに、スタートランプ15が点灯する。
払出枚数表示器16は、入賞図柄の組合せが有効ラインに表示された場合に、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄の組合せ「リプレイx‐ベル‐ベル」が有効ラインに停止表示された場合、8枚のメダルが遊技者に付与され、払出枚数表示器16は数値「8」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる(以下、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という)。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。ただし、クレジット数には上限値(50枚)がある。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」から数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから、次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。
ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定の時間長(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられている。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」を減算して、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。
MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。
精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジット数と賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジット数を精算する構成としてもよい。
スタートレバー24は、遊技が開始される場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成されており、レバー演出用ランプ42が内蔵されている。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯・点滅する。
停止ボタン25は、回転しているリール12を停止させる場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様にして、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様にして、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の有効ラインに位置するリール12のコマ(単位領域U)を停止操作位置という。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技(後述の通常遊技)の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、通常遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述したメイン表示器MLに加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28j)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられている。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の左側に設けられており、演出用ランプ28fから演出用ランプ28jは、正面視で表示窓11の右側に設けられている。各演出用ランプ28は、現在の演出状態(例えば、AT状態)等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、遊技者に対して各停止ボタン25の操作の順序(操作態様)を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられている。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられている。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、演出状態を示唆する情報などを報知する。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカ31(31L、31R)とスピーカ32(32L、32R)とが設けられている。スピーカ31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカ31Lと右側に取り付けられるスピーカ31Rとを含んでいる。また、スピーカ32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカ32Lと右側に取り付けられるスピーカ32Rとを含んでいる。スピーカ31とスピーカ32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカ31とスピーカ32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、サイドランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカ31とスピーカ32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカ31とスピーカ32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成されている。
前面扉3には、返却ボタン33が設けられている。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路で詰まっているメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられている。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられている。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられている。具体的には、セレクター34は、ソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのONOFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのONOFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、正面視でセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられている。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された不正なメダルや異物を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、正面視でセレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられている。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aとメダルを排出する排出スリット521bとを含んで構成されるホッパー520が設けられている。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられている。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられている。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられている。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられている。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタを介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37とが形成される。設定表示部36は、遊技機1に設定される設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が設定されている場合が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴(図示略)に設定変更キー(図示略)を挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値に対応する数値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更させる場合に操作される。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。以降、設定変更ボタン37が操作される毎に、設定表示部36は、数値を1づつ加算して表示する。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間において、例えば、スタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として設定される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられている。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板とを含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられている。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に利用される32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられている。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。
図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側には遮蔽板513が位置している。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカ31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、メイン制御基板300、サブ制御基板400、リール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を具備している。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムと各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを格納する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶されている制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520とメイン表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出制御処理で用いられる。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定されている。
I/F回路305は、メイン表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモータ101が駆動される。
ステッピングモータ101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモータ101の励磁されるコイルの組合せが1回だけ切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短い場合は、長い場合と比較して、リールの回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのONOFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リールセンサ111は、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合にOFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモータ101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300からメイン表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、メイン表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合に、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。以下において、1BETスイッチ21SWとMAX−BETスイッチ22SWとを総称して「BETスイッチ」と記載する場合がある。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合や、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に入力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。例えば、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に払出センサ112SEを設け、メダルを検知した場合に、払出センサ112SEは、払出信号を出力する。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合に、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチSWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。なお、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、リセットスイッチ512SWからリセット信号が入力された場合と同様に、所定のリセット動作をする構成としてもよい。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのONOFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、適切なメダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのONOFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモータ101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWdと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカ(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプが電気的に接続されている。
演出制御基板410は、図6に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶されている。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的(一時的に)に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドを含む。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えばサイドランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413からサイドランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、サイドランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R3を生成する。乱数値R3としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図6に示すように、液晶制御CPU421と液晶制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
液晶制御CPU421は、液晶制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。液晶制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、VRAM425に格納する。描画回路は、VRAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。
サウンド基板430は、サブCPU412に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカ31およびスピーカ32に供給され、音波として出力される。図6に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とアンプ433とを含んで構成される。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドに応じてサウンド基板430を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成し、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。
アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカ31およびスピーカ32に供給する。なお、本実施形態においては、サブCPU412が音源IC431を制御して音響信号を生成する構成を示したが、例えば、上述した液晶制御CPU421が音源IC431を制御する構成としてもよいし、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および液晶制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄配置テーブル、図8に示す図柄コードテーブル、図9および図10に示す当選エリア抽選テーブル、図11に示す当選役決定テーブル、図12に示す当選役規定テーブル、図15に示す回胴演出テーブル、図16に示す移行操作抽選テーブル、図18に示すAT開始ライン決定テーブル、図21に示す赤セブン回胴演出抽選テーブルおよび赤セブンライン抽選テーブル、図24に示す白黒セブン抽選テーブルおよび白黒セブン停止パターンテーブル、図27に示す黒セブン可否抽選テーブルおよび黒セブン停止パターンテーブル、図31に示す白セブン継続率抽選テーブル、ラッシュ開始位置抽選テーブル、初期ストック抽選テーブル、ストック継続率抽選テーブルおよびラッシュ変動抽選テーブル、図32に示すリールロック抽選テーブルを含む各種のデータが記憶されている。
図7は、図柄配置テーブルの概念図である。図柄配置テーブルにおいて、図柄位置と当該図柄位置の図柄の種別とが対応付けられている。図柄配置テーブルの各図柄位置(「00」から「20」)は、図4に示した各単位領域Uに対応し、図柄配置テーブルの各図柄は、図4に示したリール12に描画された各図柄に対応する。回転中に中段ラインに位置する図柄位置が、メインRAM303の図柄カウンタに記憶される。
図8は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定するデータ(図柄コード)を含んで構成される。図4または図7から理解されるとおり、各リール12には、「赤セブン」「黒セブン」「白セブン」「SP図柄」「リプレイx」「リプレイy」「リプレイz」「ベル」「スイカ」「チェリー」の10種類の図柄が配列される。図8に示すように、各図柄コードは、10種類の各図柄に対応する。具体的には、「赤セブン」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「黒セブン」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「白セブン」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「SP図柄」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「リプレイx」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「リプレイy」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「リプレイz」には図柄コード07の「00000111」が対応し、「ベル」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「スイカ」には図柄コード09の「00001001」が対応し、「チェリー」には図柄コード10の「00001010」が対応する。
図9および図10は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。
図9および図10に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する抽選値とを含んで構成される。図9および図10には、各当選エリアの名称が示されている。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図9および図10には、設定値が「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示されている。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図11に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。例えば、当選エリア「05」の「共通ベル」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア「05」は、当選役「押し順不問ベル」と当選役「正解ベル」とを指定する。すなわち、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。
当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。具体的には、当選エリアのうち当選エリア「00」から「22」が当選した場合、各当選役は、当選した遊技において有効ラインへの停止が許可され、次回以降の遊技に持ち越されない。他方で、当選エリア「23」の「ボーナス」が当選した場合、当選役「ボーナス役」は、次回以降の遊技に持ち越すことができる。すなわち、当選役「ボーナス役」を有効ラインへ停止することが出来なかった場合、次回以降の遊技に当選役「ボーナス役」が持ち越される。
当選役「ボーナス役」が持ち越されていない場合、RT0遊技状態となる。他方で、当選役「ボーナス役」が持ち越されている場合、RT1遊技状態となる。すなわち、RT0遊技状態において当選エリア「ボーナス」が当選した以降の遊技は、RT1遊技状態となる。図10から理解される通り、「ボーナス役」が持ち越されている遊技(RT1遊技状態)においては、当選エリア「ボーナス」の抽選値は「0」であり、RT1遊技状態においては「ボーナス」が当選しない。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される数値である。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順(「00」から「23」の順番)に減算していく。内部抽選処理においては、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となったときの当選エリアが決定される。抽選値が大きいほど乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は高くなる。すなわち、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図9および図10に示す複数の当選エリア抽選テーブルのうち、RT遊技状態に応じた当選エリア抽選テーブルが内部抽選処理で用いられる。本実施形態のRT遊技状態は、RT0遊技状態とRT1遊技状態とを含んでいる。図9は、RT0遊技状態の当選エリア抽選テーブルであり、図10は、RT1遊技状態の当選エリア抽選テーブルである。
図9および図10から理解されるとおり、当選エリア「00」から「04」(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がRT遊技状態毎に相違する。具体的には、RT0遊技状態では、図9に示すように、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1」の当選エリアに抽選値「8978」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1」が当選し、再遊技当選エリアが決定される確率は8978/65536である。
図10に示すように、RT1遊技状態では、再遊技当選エリアのうち当選エリア「打順リプレイX1」に抽選値「9231」、当選エリア「打順リプレイX2」に抽選値「9230」、当選エリア「打順リプレイY1」および「打順リプレイY2」の各々に抽選値「4489」、当選エリア「SP確定リプレイ」に抽選値「2」が割り振られている。すなわち、RT1遊技状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイ」および「SP確定リプレイ」が当選し、再遊技当選エリアが決定される確率は27441/65536である。図9および図10から理解されるとおり、当選エリア「05」から「22」(以下「入賞当選エリア」という)の各抽選値はRT遊技状態毎に共通する。
ボーナス役が有効ラインに停止した場合、ボーナス遊技状態に移行する。ボーナス遊技状態の各遊技においては、内部抽選処理が行われず、当選エリア「05」から「22」の当選役の何れかが有効ラインに停止する。また、ボーナス遊技状態は、規定枚数が2枚であり(ボーナス遊技状態以外では3枚)、合計で28枚のメダルが付与された場合に終了する。規定枚数が2枚の遊技においては、入賞当選エリアの当選役が有効ラインに停止すると、2枚のメダルが払出される。すなわち、ボーナス遊技状態におけるメダルの純増枚数(払出メダルと賭けメダルとの差)は、0枚である。
図12は、各当選役の図柄の組合せを規定する当選役規定テーブルの概念図である。当選役規定テーブルは、図12に示すように、各当選役の許可ビット番号と、各当選役の図柄の組合せと、各当選役が有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図12には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役が有効ラインに停止した場合の払出し枚数を示す。
例えば、当選役「通常リプレイ」が当選した遊技(当選エリア「00」から「04」が当選した遊技)では、「通常リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに停止可能となる。具体的には、リール12Lの単位領域UL1に図柄「ベル」、リール12Cの単位領域UC2に図柄「リプレイx」または「リプレイy」、リール12Rの単位領域UR1に図柄「赤セブン」「白セブン」「リプレイz」または「チェリー」の図柄の組合せが停止可能となる。
図12に示すように、当選役「押し順不問ベル」「正解ベル」「不正解役1〜6、C、R」「スイカ1、2」「1枚役A〜K」「制御用1枚役」(入賞当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「通常リプレイ」「特殊リプレイ」「制御用リプレイ1〜3」「SP揃いリプレイ」「フォローリプレイ1、2」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技に設定される当選役を総称してリプレイという。
本実施形態において、ボーナス役が持ち越された各遊技では、リプレイおよび入賞当選役の何れかが必ず当選する。また、ボーナス役と入賞当選役との双方が有効ラインに停止可能な遊技においては、入賞当選役の各図柄がボーナス役の各図柄より優先して有効ラインに停止表示される。さらに、ボーナス役とリプレイとの双方が有効ラインに停止可能な遊技においては、リプレイの各図柄がボーナス役の各図柄より優先して有効ラインに停止表示される。以上の構成において、図4に示すように各図柄を配列した場合、ボーナス役は有効ラインに停止することがない。
上述したように、RT1遊技状態は、RT0遊技状態よりリプレイの当選確率が高いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。本実施形態においては、ボーナス役が持ち越された場合、その後、ボーナス役が有効ラインに停止表示されないため、ボーナス役が持ち越された状態が維持される。すなわち、遊技者にとって有利なRT1遊技状態が維持される。
当選役規定テーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア「06」の打順ベルA1が当選して、当選役「正解ベル」「不正解役1」「不正解役C」が有効ラインに停止を許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「9」「10」「16」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他のビットは「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役が有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引き込み範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、当該範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する当選役が選択される。
図13および図14は、当選エリアと停止操作順序と各停止操作順序で停止操作がされた場合に有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図13は、リプレイが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイ」(X1、X2、Y1、Y2)の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「特殊リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が決定された遊技において、停止ボタン25Lまたは停止ボタン25Cが第1停止操作された場合、「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。一方で、停止ボタン25Rが第1停止操作された場合、「特殊リプレイ」が有効ラインに停止する。また、当選エリア「打順リプレイX2」が決定された遊技において、停止ボタン25Lまたは停止ボタン25Rが第1停止操作された場合、「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。一方で、停止ボタン25Cが第1停止操作された場合、「特殊リプレイ」が有効ラインに停止する。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイY1」が決定された遊技において、停止ボタン25Lまたは停止ボタン25Rが第1停止操作された場合、「特殊リプレイ」が有効ラインに停止する。一方で、停止ボタン25Cが第1停止操作された場合、「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。また、当選エリア「打順リプレイY2」が決定された遊技において、停止ボタン25Lまたは停止ボタン25Cが第1停止操作された場合、「特殊リプレイ」が有効ラインに停止する。一方で、停止ボタン25Rが第1停止操作された場合、「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。
図13に示すように、当選エリア「SP確定リプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「SP揃いリプレイ」「フォローリプレイ1、2」または「通常リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「SP確定リプレイ」が当選した遊技において、停止ボタン25Lまたは停止ボタン25Rが第1停止操作された場合であって、「SP揃いリプレイ」の各図柄の引込範囲内で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに「SP揃いリプレイ」が停止表示される。
一方で、当選エリア「SP確定リプレイ」が当選した遊技において、停止ボタン25Lまたは停止ボタン25Rが第1停止操作された場合であって、「SP揃いリプレイ」の各図柄の引込範囲内で各リール12が停止操作されない場合、有効ラインに「フォローリプレイ1」または「フォローリプレイ2」が停止表示される。具体的には、「SP揃いリプレイ」の各図柄の引込範囲内で各リール12が停止操作されない場合であって、停止ボタン25Lが第1停止操作された場合、「フォローリプレイ1」が有効ラインに停止表示される。また、停止ボタン25Rが第1停止操作された場合のうち停止ボタン25Cが第2停止操作された場合(右中左の押し順の場合)は、停止操作位置に関わらず「フォローリプレイ2」が有効ラインに停止表示され、停止ボタン25Lが第2停止操作された場合(右左中の押し順の場合)は、停止操作位置に応じて「フォローリプレイ1」または「フォローリプレイ2」が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「SP確定リプレイ」が当選した遊技において、停止ボタン25Cが第1停止操作された場合は、停止操作位置に関わらず、通常リプレイが有効ラインに停止表示される。
図14は、当選エリア「06」から「13」の何れかが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「06」から「13」の何れかが決定された場合、「正解ベル」「不正解役1〜6、C、R」および「1枚役A」の何れかが当選役として指定される(図11参照)。
当選エリア「06」から「13」の何れかが当選した遊技において、停止ボタン25Lが第1停止操作された場合、「不正解役1〜6」またはハズレ目が有効ラインに停止表示される。具体的には、停止ボタン25Lが第1停止操作された場合、リール12Lにおいて、停止操作位置によらず「不正解役1〜6」の左図柄「ベル」が有効ラインに停止される。一方、中図柄および右図柄は停止操作位置によっては有効ラインに停止表示することができない。例えば、不正解役1の左図柄「ベル」は、停止操作位置に関わらず有効ラインに停止させることができるが、中図柄「赤セブン」および右図柄「リプレイx」「スイカ」は、停止操作位置によっては有効ラインに停止させることができない。以上の説明から理解される通り、「打順ベル」が当選した遊技においてリール12Lを第1停止操作した場合、図14に示すように、何れかの「不正解役」が有効ラインに停止表示されるか、取りこぼしが発生してハズレ目が停止する。
図14に示すように、当選エリア「打順ベルA1」が当選した場合であって、リール12Cが第1停止操作、リール12Lが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「中左右」の停止操作順序という)の場合、当選役「正解ベル」が有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順ベルA2」が当選した遊技において「中右左」の順序で停止操作がされた場合、当選エリア「打順ベルA3」が当選した遊技において「中左右」の順序で停止操作がされた場合、当選エリア「打順ベルA4」が当選した遊技において「中右左」の順序で停止操作がされた場合、「正解ベル」が有効ラインに停止表示される。
また、当選エリア「打順ベルB1」が当選した遊技において「右左中」の順序で停止操作がされた場合、当選エリア「打順ベルB2」が当選した遊技において「右中左」の順序で停止操作がされた場合、当選エリア「打順ベルB3」が当選した遊技において「右左中」の順序で停止操作がされた場合、当選エリア「打順ベルB4」が当選した遊技において「右中左」の順序で停止操作がされた場合、「正解ベル」が有効ラインに停止表示される。本実施形態において、何れかの当選エリア「打順ベル」(A1〜4、B1〜4)が当選した遊技で当選役「正解ベル」を有効ラインに停止表示する停止操作順序を正解押し順という。
図14に示すように、当選エリア「打順ベル」が当選した場合であって、第1停止操作がリール12L以外で、且つ、正解押し順以外の順序で停止操作がされた場合、不正解役Cまたは不正解役Rが有効ラインに停止表示される。具体的には、当選エリア「打順ベルA1〜4」が当選した場合であって、第1停止操作がリール12L以外、且つ、正解押し順以外の順序で停止操作がされた場合、不正解役Cが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順ベルB1〜4」が当選した場合であって、第1停止操作がリール12L以外、且つ、正解押し順以外の順序で停止操作がされた場合、不正解役Rが有効ラインに停止表示される。例えば、図14に示すように、「打順ベルA1」が当選した遊技(正解押し順は「中左右」)において、「中右左」「右左中」「右中左」の順序で停止操作がされた場合、「不正解役C」が有効ラインに停止表示される。
以上の説明から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技においては、正解押し順で停止操作がされた場合、「正解ベル」(払出枚数は8枚)が有効ラインに停止し、正解押し順以外で停止操作がされた場合、「不正解役」(払出枚数は1枚)またはハズレ目が有効ラインに停止する。したがって、正解押し順で遊技をした場合、正解押し順以外で遊技した場合と比較して、遊技者にとって有利となる。詳細には後述するが、サブCPU412はAT状態の場合、正解ベルの正解押し順を報知する。なお、AT状態は、払出されたメダルの枚数に応じて減算される残り枚数カウンタが終了値(0枚)まで減算された場合に終了する。
図15は、回胴演出テーブルの概念図である。本実施形態では、遊技が開始されてから当該遊技の結果が停止表示されるまでの期間において、各リール12を特定の態様で変動する回胴演出が実行される場合がある。図15に示すように、各回胴演出には、AT開始回胴演出、SP開始回胴演出、赤セブン回胴演出、SP終了回胴演出、白黒セブン回胴演出、コンボ回胴演出、ラッシュ回胴演出が含まれる。各回胴演出は、各回胴演出番号(1〜7)に対応する。
メインCPU301は、何れかの回胴演出の実行を決定した場合、メインRAM303の回胴演出番号格納領域に、当該回胴演出に対応する回胴演出番号を格納する。また、メインCPU301は、メイン状態0とメイン状態1とメイン状態2とを含むメイン状態に応じた回胴演出を実行する。具体的には、図15に示すように、メインCPU301は、メイン状態0からメイン状態1に移行する場合、AT開始回胴演出を実行する。また、メインCPU301は、メイン状態0またはメイン状態1からメイン状態2に移行する場合、SP開始回胴演出を実行し、メイン状態2からメイン状態1に移行する場合、SP終了回胴演出を実行する。また、メインCPU301は、メイン状態1において、白黒セブン回胴演出とコンボ回胴演出とラッシュ回胴演出とを実行し、メイン状態2において、赤セブン回胴演出を実行する。
メインCPU301は、メイン状態0において、特定の順序(以下「移行操作順序」という)で停止操作がされたことを条件に、メイン状態1またはメイン状態2に移行する。同様に、メイン状態1において、特定の順序で停止操作がされたことを条件に、メイン状態0に移行する。
メインCPU301は、移行操作順序を移行操作抽選処理により決定する。具体的には、メインCPU301は、打順リプレイ(X1、X2、Y1、Y2)が当選した遊技において、乱数値R2と移行操作抽選テーブルとを用いて、移行操作順序を決定する。
図16は、各移行操作抽選テーブルの概念図である。各移行操作抽選テーブルは、図16の部分(a)に示す、第1移行操作抽選テーブルと、図16の部分(b)に示す、第2移行操作抽選テーブルとを含んでいる。第1移行操作抽選テーブルは、打順リプレイX1または打順リプレイY1が当選した場合に用いられ、第2移行操作抽選テーブルは、打順リプレイX2または打順リプレイY2が当選した場合に用いられる。各移行操作抽選テーブルは、各設定パターン(a1〜a4、b1〜b4)の各抽選値を含んで構成される。各抽選値は、順次に乱数値R2に減算され、減算結果が負数になった設定パターンが決定される。
メインCPU301は、移行操作抽選処理で決定された設定パターンに応じて、各停止操作順序(中左右、中右左、右左中、右中左)の何れかを移行操作順序として設定する。移行操作順序は、順序1と順序2と順序3とを含み、順序1から順序3は、互いに異なる停止操作順序に設定される。
図16の部分(a)に示すように、打順リプレイX1および打順リプレイY1が当選した遊技においては、設定パターンa1〜a4の何れかが決定される。設定パターンa1が決定された場合、停止操作順序のうち「中左右」の操作順序が順序1に設定され、「中右左」の操作順序が順序2に設定され、「右左中」の操作順序が順序3に設定される。同様に、パターンa2が決定された場合、「中左右」の操作順序が順序1に設定され、「中右左」の操作順序が順序2に設定され、「右中左」の操作順序が順序3に設定される。また、パターンa3が決定された場合、「中右左」の操作順序が順序1に設定され、「中左右」の操作順序が順序2に設定され、「右左中」の操作順序が順序3に設定される。パターンa4が決定された場合、停止操作順序のうち「中右左」の操作順序が順序1に設定され、「中左右」の操作順序が順序2に設定され、「右中左」の操作順序が順序3に設定される。
図16の部分(b)に示すように、打順リプレイX2および打順リプレイY2が当選した遊技においては、設定パターンb1〜b4の何れかが決定される。設定パターンb1が決定された場合、停止操作順序のうち「右左中」の操作順序が順序1に設定され、「右中左」の操作順序が順序2に設定され、「中左右」の操作順序が順序3に設定される。同様に、パターンb2が決定された場合、「右左中」の操作順序が順序1に設定され、「右中左」の操作順序が順序2に設定され、「中右左」の操作順序が順序3に設定される。また、パターンb3が決定された場合、「右中左」の操作順序が順序1に設定され、「右左中」の操作順序が順序2に設定され、「中左右」の操作順序が順序3に設定される。パターンb4が決定された場合、停止操作順序のうち「右中左」の操作順序が順序1に設定され、「右左中」の操作順序が順序2に設定され、「中右左」の操作順序が順序3に設定される。
例えば、メイン状態0において、順序1で停止操作された場合、AT開始回胴演出(図15参照)が実行されるとともに、メイン状態1に移行する。具体的には、打順リプレイが当選した各遊技において、2回連続して順序1で停止操作されると、AT開始回胴演出が実行され、メイン状態1に移行する。すなわち、打順リプレイが当選した遊技において順序1で停止操作され、その後、再び打順リプレイが当選した遊技において再度順序1で停止操作された場合、AT開始回胴演出が実行され、メイン状態1に移行する。
また、メイン状態0において、打順リプレイが当選した各遊技で2回連続して順序3で停止操作がされた場合、AT開始回胴演出を実行しないで、メイン状態1に移行する。また、例えば、メイン状態0において、打順リプレイが当選した各遊技で2回連続して順序2で停止操作された場合、SP開始回胴演出が実行されるとともに、メイン状態2に移行する。さらに、メイン状態1において、打順リプレイが当選した各遊技で2回連続して順序1で停止操作がされた場合、白黒セブン回胴演出(図15参照)の実行が決定される。メイン状態1において、順序1〜3に設定された操作順序以外で停止操作がされた場合、メイン状態0に移行する。
以上の説明から理解される通り、本実施形態の構成によれば、打順リプレイが当選した遊技において、遊技者の停止操作順序に応じてメイン状態が移行するとともに、回胴演出(AT開始回胴演出、SP開始回胴演出、白黒セブン回胴演出)の実行が決定される。詳細には後述するが、サブCPU412は、移行操作順序を適宜に報知する。遊技者は、報知された移行操作順序に従うことで、各回胴演出を実行させることができる。
ところで、移動操作順序(順序1〜3)がランダムに設定されない構成を採用することも可能である。例えば、打順リプレイが当選した全ての遊技で、「中左右」を順序1、「中右左」を順序2、「右左中」を順序3に設定する構成としてもよい。ただし、以上の構成においては、回胴演出を故意に実行させることが容易になる。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、移行操作順序がランダムに設定される構成とした。本実施形態によれば、回胴演出を故意に実行することが抑制される。
図17は、AT開始回胴演出における各リール12の動作を説明する図である。メインCPU301は、サブCPU412がAT状態に移行する場合にAT開始回胴演出を実行する。AT開始回胴演出は、遊技が開始されてから各リール12が定常回転するまでの期間(当該遊技の結果を表示するための停止操作が可能となるまでの期間)において実行される。
AT開始回胴演出が開始されると、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転する(図17の(1))。その後、各リール12の回転中に、各停止ボタン25の何れかが操作されると、当該停止ボタン25に対応するリール12が停止して、図柄「赤セブン」が停止表示される。
AT開始回胴演出においては、停止ボタン25が何れのタイミングで操作された場合であっても、図柄「赤セブン」が停止表示される。すなわち、引込範囲(停止操作位置のコマを含めて5コマ)以内に図柄「赤セブン」が位置しないタイミングで停止ボタン25が操作された場合であっても、図柄「赤セブン」が停止表示される。なお、本実施形態においては、回胴演出における停止ボタン25の操作を「疑似停止操作」という。
AT開始回胴演出における各リール12の回転は、対応する停止ボタン25が操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過まで継続する。図17の例においては、停止ボタン25Lが疑似停止操作されてリール12Lに図柄「赤セブン」が表示され(図17の(2))、その後、停止ボタン25Cが疑似停止操作されてリール12Cに図柄「赤セブン」が表示される(図17の(3))。その後、停止ボタン25Rが疑似停止操作されてリール12Rに図柄「赤セブン」が表示される(図17の(4))。全ての停止ボタン25が疑似停止操作されると、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄の組合せ(以下、「赤セブン揃い」という)が停止表示される。また、メインCPU301は、AT開始回胴演出が開始されてから規定時間が経過した時点でリール12が停止していない場合、当該リール12を自動的に停止させて、赤セブン揃いを停止表示させる。
なお、図17においては、赤セブン揃いが中段ラインに停止表示される例を示すが、後述するように、赤セブン揃いは、中段ライン、上段ライン、下段ライン、右上りラインおよび右下りラインの何れかに停止する。また、図17においては、停止ボタン25L(左)、停止ボタン25C(中)、停止ボタン25R(右)の順に操作される例を示したが、AT開始回胴演出において、遊技者は、各停止ボタン25を任意の順序で操作することができる。
図17に示すように、赤セブン揃いが停止表示されると、告知期間が開始される。告知期間においては、例えば、液晶表示装置30に「AT開始!」というメッセージが表示される。告知期間は、例えば、5秒の時間長の期間である。告知期間が終了した後に、スタートレバー24が操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると回胴演出が終了して、各リール12が定常回転する。
各リール12が回転を開始してから定常回転に至るまでの期間(すなわち、当該遊技の停止操作が可能となるまでの期間)において、各リール12間の位置関係が調整される。具体的には、各リール12間の位置関係は、直前の遊技が終了した時点の相対的な位置関係に調整される。すなわち、AT開始回胴演出が実行された場合と、仮にAT開始回胴演出が実行されなかった場合とで、定常回転している各リール12の相対的な位置関係は同じになる。
メインCPU301は、AT開始回胴演出における赤セブン揃いが停止表示されるラインを、AT開始ライン決定処理により決定する。具体的には、AT開始ライン決定処理において、乱数値R2とAT開始ライン決定テーブルとを用いて、赤セブン揃いが停止表示されるラインが決定される。
図18は、AT開始ライン決定テーブルの概念図である。図18に示すように、AT開始ライン決定テーブルは、赤セブン揃いが停止表示されるライン毎の各抽選値を含んで構成される。メインCPU301は、AT開始ライン決定処理において、乱数値R2に各抽選値を順次に減算し、減算結果が負数になったラインを、AT開始回胴演出において赤セブン揃いが停止表示されるラインに決定する。詳細には後述するが、AT開始回胴演出における赤セブン揃いが停止表示されるラインに応じて、サブCPU412は、ATレベルを決定する。
図19は、SP開始回胴演出における各リール12の動作を説明する図である。メインCPU301は、サブCPU412がSP状態に移行する場合、SP開始回胴演出を実行する。SP開始回胴演出は、遊技が開始されてから各リール12が定常回転するまでの期間において実行される。
SP開始回胴演出は、図19に示すように、SP揃いパターンAとSP揃いパターンBとを含んでいる。何れのSP揃いパターンにおいても、回胴演出の終了時点においてSP図柄の組合せ(以下「SP図柄揃い」という)が停止表示されるが、SP揃いが停止表示されるまでの各リール12の変動の態様が各SP揃いパターンで相違する。SP開始回胴演出の種類は抽選により決定される。本実施形態においては、確率3/4でSP揃いパターンAが選択され、確率1/4でSP揃いパターンBが選択される。
SP揃いパターンAが選択された場合、遊技の開始操作がされると、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転する(図19の(1a))。各リール12の回転中に、各停止ボタン25の何れかが操作されると、当該停止ボタン25に対応するリール12が停止して、「SP図柄」が停止表示される。SP揃いパターンAが選択された場合、全ての停止ボタン25が疑似停止操作されると、SP図柄揃いが中段ラインに停止表示される(図19の(2a))。また、メインCPU301は、SP揃いパターンAが開始されてから規定時間(例えば20秒)が経過した時点でリール12が停止していない場合、当該リール12を自動的に停止させて、SP図柄揃いを停止表示させる。SP図柄揃いが停止表示されると、告知期間(5秒)が開始される。告知期間が経過した後に、スタートレバー24が操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、各リール12が定常回転する。
一方で、SP揃いパターンBが選択された場合、遊技の開始操作がされた後に、各停止ボタン25の疑似停止操作がされると、各リール12に図柄「赤セブン」が停止表示される。具体的には、停止ボタン25Lが疑似停止操作されると、リール12Lの中段に「赤セブン」が停止する。同様に、停止ボタン25Cが疑似停止操作されると、リール12Cの中段に「赤セブン」が停止する。すなわち、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cとが疑似停止操作されると、「赤セブン」がテンパイする。一方で、停止ボタン25Rが疑似停止操作されると、図柄「赤セブン」は、中段ではなく下段に停止表示される。したがって、SP揃いパターンBにおいては、赤セブン揃いの右図柄がずれた図柄の組合せ(以下「赤セブン外れ」という)が停止表示される(図19の(2b))。また、メインCPU301は、SP揃いパターンBを開始してから規定時間(例えば20秒)が経過した時点でリール12が停止していない場合、当該リール12を自動的に停止させて、赤セブン外れを停止表示させる。
SP揃いパターンBにおいて、赤セブン外れが停止表示されると、昇格告知期間(例えば5秒)が開始する。昇格告知期間においては、例えば、液晶表示装置30に「SPに昇格!」というメッセージが表示される。昇格告知期間が経過した後に、スタートレバー24が操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、SP揃いパターンAが開始される。
以上の通り、SP揃いパターンBにおいては、リール12Lおよびリール12Cの停止位置がAT開始回胴演出と共通になる。したがって、停止ボタン25Rの疑似停止操作がされるまで(昇格告知期間が開始されるまで)は、実行されている回胴演出の種類がAT開始回胴演出であるのかSP開始回胴演出であるのかを、各リール12の停止位置によっては、特定することができない。したがって、本実施形態によれば、例えば、SP揃いパターンBを設けない構成と比較して、SP図柄揃いに対する遊技者の期待を長期間維持することができる。
SP開始回胴演出が実行されると、メインCPU301がメイン状態2に移行するとともに、サブCPU412がSP状態に移行する。メイン状態2の各遊技においては、赤セブン回胴演出(図15参照)を実行するか否かが抽選により決定される。図20は、赤セブン回胴演出における各リール12の動作を説明する図である。赤セブン回胴演出は、遊技が開始されてから各リール12が定常回転するまでの期間において実行される。
赤セブン回胴演出は、図20に示すように、赤セブン揃いパターンと赤セブン外れパターンとを含んでいる。赤セブン揃いパターンにおいては、赤セブン揃い(赤セブン−赤セブン−赤セブン)が停止表示される。一方で、赤セブン外れパターンにおいては、赤セブン外れ(赤セブン−赤セブン−赤セブン以外、赤セブン−赤セブン以外−赤セブン、赤セブン以外−赤セブン−赤セブン)が停止表示される。
赤セブン揃いパターンが選択された場合、遊技の開始操作がされると、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転する(図20の(1a))。各リール12の回転中に、各停止ボタン25の何れかが操作されると、当該停止ボタン25に対応するリール12が停止して、「赤セブン」が停止表示される。赤セブン揃いパターンが選択された場合、全ての停止ボタン25が疑似停止操作されると、赤セブン揃いが何れかのラインに停止表示される(図20の(3a))。また、赤セブン揃いパターンが開始されてから規定時間(例えば20秒)が経過した時点でリール12が停止していない場合、メインCPU301は、当該リール12を自動的に停止させて、赤セブン揃いを停止表示させる。赤セブン揃いが停止表示されると、告知期間(5秒)が開始される。告知期間が経過した後に、スタートレバー24が操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、各リール12が定常回転する。
赤セブン外れパターンが選択された場合、遊技の開始操作がされた後に、停止ボタン25の何れか2個の疑似停止操作がされると、図柄「赤セブン」がテンパイして表示される(2a)。本実施形態においては、図柄「赤セブン」がテンパイするライン(図20の例では下段ライン)は、抽選により決定される。また、何れの操作順序で疑似停止操作がされた場合であっても、図柄「赤セブン」が何れかのラインにテンパイする。3個目の停止ボタン25の疑似停止操作がされると、何れかのラインに赤セブン外れが停止表示される(図20の(3b))。また、赤セブン外れパターンが開始されてから規定時間(例えば20秒)が経過した時点でリール12が停止していない場合、メインCPU301は、当該リール12を自動的に停止させて、赤セブン外れを停止表示させる。
以上の構成によれば、2個の停止ボタン25が疑似停止操作された時点における各リール12の表示の態様は、赤セブン揃いパターンと赤セブン外れパターンとで共通する。したがって、遊技者は、全てのリール12が停止する以前において、各リール12の停止位置によっては、赤セブン揃いパターンであるのか赤セブン外れパターンであるのかを特定できない。
全てのリール12が停止して、赤セブン外れが停止表示されると告知期間(例えば5秒)が開始する。当該告知期間が経過した後に、スタートレバー24が操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、各リール12が定常回転する。
赤セブン回胴演出の実行が決定された場合、赤セブン回胴演出予約フラグをON状態にする。赤セブン回胴演出予約フラグは、例えば、メインRAM303に記憶される。詳細には後述するが、赤セブン回胴演出予約フラグがON状態に設定された次回の遊技において、赤セブン回胴演出が実行される。
メイン状態2(SP状態)の各遊技においては、赤セブン回胴演出を実行するか否かが赤セブン回胴演出抽選テーブルを用いて決定される。また、赤セブン回胴演出のうち赤セブン揃いパターンの実行が決定された場合、赤セブン揃いを停止表示するラインがSP中赤セブンライン抽選テーブルを用いて決定される。図21の部分(a)は、赤セブン回胴演出抽選テーブルの概念図であり、図21の部分(b)は、SP中赤セブンライン抽選テーブルの概念図である。
図21の部分(a)に示すように、赤セブン回胴演出抽選テーブルは、「演出なし」の抽選値と「赤セブン外れ」の抽選値と「赤セブン揃い」の抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、赤セブン演出抽選処理において乱数値R2に減算される。「演出なし」の抽選値を減算した結果が負数になった場合、次回の遊技において赤セブン回胴演出が実行されない。一方で、「赤セブン外れ」の抽選値を減算した結果が負数になった場合、次回の遊技において赤セブン外れパターンの回胴演出が実行される。また、「赤セブン揃い」の抽選値を減算した結果が負数になった場合、次回の遊技において赤セブン揃いパターンの回胴演出が実行される。
図21の部分(b)に示すように、赤セブンライン抽選テーブルは、赤セブン回胴演出において赤セブン揃いが停止表示されるライン毎の各抽選値を含んで構成される。各抽選値は、乱数値R2に順次に減算され、減算結果が負数になったラインに赤セブン揃いが停止表示される。
図22は、SP終了回胴演出における各リール12の変動の態様を説明する図である。メイン状態2(SP状態)は、所定回数の遊技で終了する。本実施形態においては、20回の遊技が行われると、メイン状態2が終了し、メイン状態2の最後の遊技(20回目の遊技)において、SP終了回胴演出が実行される。SP終了回胴演出においては、赤セブン回胴演出(メイン状態2の1〜19回目までに実行される回胴演出)と同様に、全ての停止ボタン25が疑似停止操作された後に、赤セブン揃いまたは赤セブン外れが停止表示される。
メイン状態2の最終遊技においては、前回の赤セブン演出抽選処理において「演出なし」が決定された場合においても、SP終了回胴演出が実行される。また、SP終了回胴演出における赤セブン揃いおよび赤セブン外れが停止表示されるラインは、赤セブン回胴演出における赤セブン揃いおよび赤セブン外れが停止表示されるラインと同様な方法により決定される。
SP終了回胴演出の開始操作がされると、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転する(図22の(1))。各リール12の回転中に、各停止ボタン25の何れかが操作されると、当該停止ボタン25に対応するリール12が停止して、「赤セブン」が停止表示される。
SP終了回胴演出において、全ての停止ボタン25について疑似停止操作がされると、メイン状態2の各遊技(1〜19回目の遊技)で赤セブン揃いパターンが1回以上決定されたか否か(赤セブン揃いが停止表示されたか否か)と、前回の赤セブン演出抽選処理において赤セブン揃いパターンが決定されたか否かとに応じて、赤セブン揃いまたは赤セブン外れを停止表示させる。また、メインCPU301は、SP終了回胴演出を開始してから規定時間(例えば20秒)が経過した時点でリール12が停止していない場合、当該リール12を自動的に停止させて、赤セブン揃いまたは赤セブン外れを停止表示させる。
具体的には、前回の赤セブン演出抽選処理で赤セブン揃いパターンが非当選の場合であって、メイン状態2の1回目から19回目までの各遊技で赤セブン揃いパターンが1回以上決定されている場合は、赤セブン外れが停止表示される(2a)。一方で、前回の赤セブン演出抽選処理で赤セブン揃いパターンが当選した場合、または、メイン状態2の1回目から19回目までの各遊技で赤セブン揃いパターンが一度も決定されていない場合、赤セブン揃いが停止表示される(2b)。
以上の説明から理解される通り、本実施形態の構成によれば、赤セブン揃いパターンの実行がメイン状態2で決定されないと判断された場合、当該メイン状態2の特定の遊技(最終ゲーム)において、赤セブン揃いパターンが実行される。すなわち、本実施形態においては、メイン状態2においては、少なくとも1回の赤セブン揃いが保障されているとも換言される。なお、詳細には後述するが、SP状態において赤セブン揃いが停止表示される毎に、サブRAM414のATセット数カウンタが加算される。
全ての停止ボタン25が疑似停止操作されると、リザルト告知期間が開始される。リザルト告知期間は、例えば5秒間である。リザルト告知期間においては、今回のSP状態(メイン状態2)において赤セブン揃いが停止表示された回数が告知される。例えば、今回のSP状態において、3回の赤セブン揃いが停止表示された場合、液晶表示装置30に「3セット獲得!」というメッセージが表示される。リザルト告知期間が経過した後に、スタートレバー24が操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、各リール12が定常回転する。
図23は、白黒セブン回胴演出における各リール12の変動の態様を説明する図である。詳細には後述するが、サブ状態がAT状態の各遊技において、特定の条件(特殊リプレイの停止表示)で第2カウンタが加算され、第2カウンタが所定の閾値を超えた場合に、白黒セブン回胴演出が実行される。
図23に示すように白黒セブン回胴演出は、黒セブン揃いパターンと白セブン揃いパターンとを含む。白黒セブン回胴演出が開始された場合、黒セブン揃いパターンまたは白セブン揃いパターンが抽選により決定される。図23に示すように、黒セブン揃いパターンが決定された場合、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転し(図23の(1a))、その後、全ての停止ボタン25の疑似停止操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、「黒セブン−黒セブン−黒セブン」の図柄の組合せ(以下「黒セブン揃い」という)が停止表示される(図23の(2a))。図23においては、上段ラインに黒セブン揃いが停止表示される例を示したが、後述する白黒セブン抽選テーブルを用いた抽選の結果と疑似停止操作の順序とに応じたラインに黒セブン揃いは表示される。
図23に示すように、黒セブン揃いが停止表示された後に、上乗せ告知期間が開始する。サブCPU412は、黒セブン揃いが停止表示された場合に、残り枚数カウンタに加算される上乗せ枚数を決定する。残り枚数カウンタは、払出されたメダルの枚数に応じて減算さる。詳細には後述するが、AT状態は、残り枚数カウンタが終了値(0枚)まで減算された場合に終了する。
上乗せ告知期間は、例えば5秒間の期間である。また、上乗せ告知期間においては、例えば、液晶表示装置30において上乗せ枚数が表示される。上乗せ告知期間が終了した後に、スタートレバー24の操作がされるか、規定時間(20秒)が経過すると、各リール12は、定常回転を開始する。
一方で、白セブン揃いパターンにおいては、各リールが回転した後に(図23の(1b))全ての停止ボタン25が疑似停止操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、「白セブン−白セブン−白セブン」の図柄の組合せ(以下「白セブン揃い」という)が停止表示される(図23の(2b))。図23においては、中段ラインに白セブン揃いが停止表示される例を示したが、黒セブン揃いパターンにおける黒セブン揃いが停止表示されるラインと同様に、後述する白黒セブン抽選テーブルを用いた抽選結果と疑似停止操作の順序とに応じたラインに白セブン揃いは表示される。
図23に示すように、白セブン揃いが停止表示された場合は、コンボ突入告知期間が開始する。コンボ突入告知期間は、上乗せ枚数の表示とともにコンボ回胴演出(図15参照)が実行される旨が報知される期間である。コンボ突入期間の時間長としては、例えば、5秒が設定される。コンボ突入告知期間が終了した後に、スタートレバー24が操作されるか、規定時間(20秒)が経過すると、コンボ回胴演出が実行される。
以上の説明から理解される通り、白黒セブン回胴演出において、黒セブン揃いが停止表示された場合は、回胴演出が終了して各リール12は定常回転する。一方で、白セブン揃いが停止表示された場合は、その後、コンボ回胴演出が実行される。すなわち、白黒セブン回胴演出において、白セブン揃いが停止表示される場合は、コンボ回胴演出が実行され、黒セブン揃いが停止表示される場合は、コンボ回胴演出が実行されない。
図24の部分(a)は、白黒セブン回胴演出で用いられる白黒セブン抽選テーブルの概念図である。白黒セブン抽選テーブルは、各制御パターンの各抽選値を含んで構成される。各抽選値は乱数値R2に減算され、減算結果が負数になった制御パターンが決定される。各制御パターンは、黒セブン揃いパターンXと黒セブン揃いパターンYと白セブンパターンXと白セブンパターンYと白セブンパターンZとを含んでいる。黒セブン揃いパターンXと黒セブン揃いパターンYとでは、各停止ボタン25の疑似停止操作の順序が同じであっても、黒セブン揃いが停止表示されるラインが異なる。また、白セブン揃いパターンXと白セブン揃いパターンYと白セブン揃いパターンZとでは、各停止ボタン25の疑似停止操作の順序が同じであっても、白セブン揃いが停止表示されるラインが異なる。
図24の部分(b)は、白黒セブン停止パターンテーブルの概念図である。白黒セブン停止パターンテーブルは、各制御パターンにおいて黒セブン揃いまたは白セブン揃いが停止表示されるラインを規定する。具体的には、白黒セブン停止パターンテーブルは、各順序(「左中右」「左右中」「中左右」「中右左」「右左中」「右中左」)で疑似停止操作された場合に、各リール12の下段に位置する図柄を規定する。例えば、黒セブンパターンXが決定された場合であって、左中右の順序で疑似停止操作された場合、リール12Lの下段に図柄位置「6」の図柄が停止し、リール12Cの下段に図柄位置「6」の図柄が停止し、リール12Rの下段に図柄位置「4」の図柄が停止する。以上の場合、中段ラインに黒セブン揃いが停止表示される。
また、黒セブンパターンYが決定された場合であって、左中右の順序で疑似停止操作がされた場合、リール12Lの下段に図柄位置「5」の図柄が停止し、リール12Cの下段に図柄位置「5」の図柄が停止し、リール12Rの下段に図柄位置「3」の図柄が停止する。以上の場合、下段ラインに黒セブン揃いが停止表示される。すなわち、左中右の順序で疑似停止操作された場合、黒セブンパターンXにおいては中段ラインに黒セブン揃いが停止表示され、黒セブンパターンYにおいては下段ラインに黒セブン揃いが停止表示される。
上述したように、白黒セブン回胴演出において白セブン揃いが停止表示した場合、当該白黒セブン回胴演出に続いてコンボ回胴演出が実行される。本実施形態のコンボ回胴演出は、第1ステージと第2ステージと第3ステージとを含んで構成される。コンボ回胴演出が開始されると、第1ステージが開始し、第1ステージで特定の条件(黒セブン揃いの停止表示)を満たすと第2ステージに移行する。同様に、第2ステージで特定の条件を満たすと第3ステージに移行する。また、第3ステージにおいて特定の条件を満たすと、ラッシュ回胴演出に移行する。
図25は、コンボ回胴演出の第1ステージにおける各リール12の変動の態様を説明する図である。図25に示すように、第1ステージが開始されると、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転する。その後、全ての停止ボタン25が疑似停止操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、黒セブン揃い、または、黒セブン揃いの各「黒セブン」図柄のうち何れか1個がずれた図柄の組合せ(以下「黒セブン外れ」という)が停止表示される。
以上の通り、回胴演出において、スタートレバー24の操作に応じて各リール12が回転し、各停止ボタン25の操作(疑似停止操作)に応じて各リール12が停止し、黒セブン揃いを含む各種の図柄の組合せが停止表示される。なお、本実施形態において、回胴演出の期間における以上の一連の遊技を「疑似遊技」という。また、当選役を決定する開始操作がされてから遊技の結果としての図柄の組合せ(例えば、メダルが払出される入賞当選役の図柄の組合せ)が停止表示するまでの遊技を、疑似遊技と区別して「通常遊技」という場合がある。また、メインCPU301は、疑似遊技の各操作を受け付けた場合、当該操作を受け付けたことを示すコマンドをサブ制御基板(サブCPU412)400に送信する。例えば、メインCPU301は、疑似遊技の開始操作がされた旨を示す疑似遊技開始コマンドを送信する。
コンボ回胴演出の疑似遊技の結果として黒セブン揃いを停止表示させるか否かは、黒セブン抽選処理により決定される。具体的には、各疑似遊技において、確率約1/2で黒セブン揃いが停止表示され、確率約1/2で黒セブン外れが停止表示される。図25に示すように、黒セブン揃いが停止表示された場合、第1ステージから第2ステージに移行する(第1ステージは終了する)。他方で、疑似遊技の結果として、黒セブン外れが停止表示された場合、告知期間が開始する。当該告知期間において、例えば、今回の疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示されなかった旨が報知される。なお、当該告知期間において、第1ステージで実行可能な疑似遊技の残り回数を報知してもよい。告知期間が経過した後に、スタートレバー24が操作されるか規定時間(20秒)が経過すると、次回の疑似遊技が開始される。
図25に示すように、コンボ回胴演出において黒セブン外れが3回停止表示されると、リザルト告知期間が開始し、その後、各リール12が定常回転する。すなわち、第1ステージの3回の疑似遊技において、黒セブン揃いが停止表示されない場合、第1ステージから第2ステージに移行することなくコンボ回胴演出が終了する。第1ステージのリザルト告知期間においては、例えば、白黒セブン回胴演出で獲得した上乗せ遊技回数の合計値が液晶表示装置30に表示される。
図26の部分(a)は、コンボ回胴演出の第2ステージにおける各リール12の変動の態様を説明する図である。図26の部分(a)に示すように、第2ステージが開始されると、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転する。その後、全ての停止ボタン25が疑似停止操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、第1ステージと同様に、黒セブン揃いまたは黒セブン外れが停止表示される。
図26の部分(a)に示すように、黒セブン揃いが停止表示された場合、第2ステージから第3ステージに移行する。他方で、疑似遊技の結果として、黒セブン外れが停止表示された場合、告知期間が開始する。当該告知期間において、例えば、今回の疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示されなかった旨が報知される。なお、当該告知期間において、第2ステージで実行可能な疑似遊技の残り回数を報知してもよい。当該告知期間が経過した後に、スタートレバー24が操作されるか規定時間(20秒)が経過すると、次回の疑似遊技が開始される。
図26の部分(a)に示すように、コンボ回胴演出において黒セブン外れが2回停止表示されると、リザルト告知期間が開始し、その後、各リール12が定常回転する。すなわち、第2ステージの2回の疑似遊技において、黒セブン揃いが停止表示されない場合、第2ステージから第3ステージに移行することなくコンボ回胴演出が終了する。第2ステージのリザルト告知期間においては、例えば、第1ステージで獲得した上乗せ遊技回数と白黒セブン回胴演出で獲得した上乗せ遊技回数との合計値が液晶表示装置30に表示される。
図26の部分(b)は、コンボ回胴演出の第3ステージにおける各リール12の変動の態様を説明する図である。図26の部分(b)に示すように、第3ステージが開始されると、各リール12は、定常回転と略等しい速度で回転する。その後、全ての停止ボタン25が疑似停止操作されるか、予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、第1ステージおよび第2ステージと同様に、黒セブン揃いまたは黒セブン外れが停止表示される。第3ステージの疑似遊技において、黒セブン揃いが停止表示されると、ラッシュ回胴演出に移行する。
他方で、黒セブン外れが停止表示されると、リザルト告知期間が開始され、その後、回胴演出が終了して定常回転へ移行する。すなわち、第3ステージの1回の疑似遊技において、黒セブン揃いが停止表示されない場合、ラッシュ回胴演出が実行されることなく回胴演出が終了する。第3ステージのリザルト告知期間においては、例えば、第1ステージおよび第2ステージで獲得した上乗せ遊技回数と白黒セブン回胴演出で獲得した上乗せ遊技回数との合計値が液晶表示装置30に表示される。
以上の説明から理解される通り、コンボ回胴演出は複数のステージ(第1ステージから第3ステージ)に区分さる。また、第1ステージは最大で3ゲーム、第2ステージは最大で2ゲーム、第3ステージは1ゲームの疑似遊技が可能である。また、黒セブン揃いを停止表示するか否かが、何れのステージの各疑似遊技においても確率約1/2で抽選される。したがって、最大で3ゲーム継続する第1ステージにおいては、第2ステージおよび第3ステージと比較して、黒セブン揃いが表示される確率が高くなる。また、最大で2ゲーム継続する第2ステージにおいては、第3ステージと比較して、黒セブン揃いが表示される確率が高くなる。具体的には、第1ステージの何れかの疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示される確率(以下「確率P1」という)は、約7/8である。第2ステージの何れかの疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示される確率(以下「確率P2」という)は、約3/4(<確率P1)である。第3ステージの疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示される確率(以下「確率P3」という)は、約1/2(<確率P2)である。
図27の部分(a)は、コンボ回胴演出において用いられる黒セブン可否抽選テーブルの概念図である。図27の黒セブン可否抽選テーブルは、白黒セブン回胴演出において参照される白黒セブン抽選テーブル(図24の部分(a)参照)と同様に、各制御パターンの各抽選値を含んで構成される。黒セブン可否抽選テーブルの各抽選値は、各ステージ毎に割り振られている。各抽選値は、コンボ回胴演出処理において乱数値R2に減算され、減算結果が負数になった抽選値の制御パターンが決定される。
図27の部分(a)から理解される通り、黒セブン可否抽選処理においては、制御パターンのうち黒セブン揃いパターン(X、Y)または黒セブン外れパターンが決定される。黒セブン外れパターンは、疑似停止操作により黒セブン外れが停止表示される制御パターンである。
図27の部分(b)は、黒セブン停止パターンテーブルの概念図である。黒セブン停止パターンテーブルは、各制御パターンにおいて、黒セブン揃いまたは黒セブン外れが停止表示されるラインを規定する。具体的には、黒セブン停止パターンテーブルは、図24の部分(b)に示した白黒セブン停止パターンテーブルと同様に、各制御パターンで各リール12の下段に停止する図柄を、疑似停止操作の順序毎に規定する。
図28は、ラッシュ回胴演出における各リール12の変動の態様を説明する図である。図28には、コンボ回胴演出の第3ステージで停止表示した黒セブン揃いが示されている(図28の(0))。スタートレバー24が操作され、ラッシュ回胴演出が開始されると、各リール12は、定常回転と比較して遅い速度で予め定められた期間(例えば2秒間)逆回転する(図28の(1))。その後、各リール12は、回転方向を切り替えて、定常回転と略等しい速度で回転し(図28の(2))、自動的にラッシュ開始位置で停止する(図28の(3))。
ラッシュ開始位置は、白セブン揃い、または、黒セブン揃い(以下、単に「セブン揃い」という)が表示される位置であり、後述のラッシュ開始位置抽選処理において決定される。ラッシュ開始位置で各リール12が停止された後に、各リール12は、ラッシュ変動する。
ラッシュ変動において、セブン揃いが連続して自動的に停止表示される。具体的には、ラッシュ変動において、白セブン停止時変動および黒セブン停止時変動が繰り返し実行され、セブン揃いが複数回停止表示される。例えば、図28に示すように、ラッシュ開始位置が白セブン揃いであった場合を想定する。以上の場合、白セブン停止時変動が実行され、その後、セブン揃いの何れかが停止表示される。図28の例では、ラッシュ開始位置から白セブン停止時変動を実行し、白セブン揃いが停止表示される。一方で、ラッシュ変動において黒セブン揃いが停止表示された場合、黒セブン停止時変動が実行され、その後、セブン揃いの何れかが停止表示される。
図29は、ラッシュ変動の白セブン停止時変動における各リール12の変動の態様を説明する図である。図29に示すように、白セブン停止時変動は、白セブン停止時変動Aと白セブン停止時変動Bと白セブン停止時変動Cとを含んでいる。白セブン停止時変動の種類は、後述するラッシュ変動抽選処理において決定される。
図29に示すように、白セブン停止時変動Aにおいては、リール12L、リール12C、リール12Rの順(左中右の順)に変動し、黒セブン揃いを停止表示させる。具体的には、白セブン停止時変動Aが開始すると、図29に示すように、図柄「黒セブン」(図柄位置「5」)がリール12Lの上段に移動される(図29の(1a))。すなわち、リール12Lを逆回転方向に3コマ移動させて停止する。その後、リール12Cを逆回転方向に1コマ移動させて(図29の(2a))、図柄「黒セブン」(図柄位置「5」)をリール12Cの中段に停止し、リール12Rを順回転方向(定常回転の方向)に3コマ移動させて(図29(3a))、図柄「黒セブン」(図柄位置「3」)をリール12Rの下段に停止させる。
以上の通り、白セブン停止時変動Aが実行された場合、白セブン揃いに替えて黒セブン揃いが停止表示される。なお、本実施形態の白セブン停止時変動Aにおいては、各リールを左中右の順に変動させる例を示したが、各リール12を変動させる順序は、上述の例に限定されない。例えば、右中左の順に変動させてもよい。また、各リール12を略同時に変動させてもよい。すなわち、図29の(1a)から(3a)までの変動を略同時に実行してもよい。
図29に示すように、白セブン停止時変動Bにおいては、定常回転と略等しい速度で順回転方向に各リール12が回転し(図29の(1b))、白セブン揃いが再度停止表示される。具体的には、白セブン停止時変動Bにおいては、各リール12が1回転し、変動前と同じ位置(白セブン揃い)で各リール12が停止される。
図29に示すように、白セブン停止時変動Cにおいては、各リール12が3コマ逆回転した後に、各リール12が左中右の順に元の位置に移動し、白セブン揃いが再度停止表示される。具体的には、白セブン停止時変動Cが開始すると、各リール12が略同時に逆回転方向に3コマ移動する(図29の(1c))。各リール12が逆回転方向に3コマ移動すると、図柄「白セブン」および図柄「黒セブン」は、表示窓11の外側に移動する。その後、リール12Lが元の位置に移動して(図29の(2c))、リール12Lの下段に図柄「白セブン」が停止され、リール12Cが元の位置に移動して(図29の(3c))、リール12Cの中段に図柄「白セブン」が停止され、リール12Rが元の位置に移動して(図29の(4c))、リール12Rの上段に図柄「白セブン」が停止される。
以上の通り、白セブン停止時変動Cが実行された場合、白セブン揃いが再度停止表示される。なお、本実施形態の白セブン停止時変動Cにおいては、各リールを左中右の順に変動させる例を示したが、各リール12を変動させる順序は、上述の例に限定されない。また、各リール12を略同時に変動させてもよい。すなわち、図29の(2c)から(4c)までの変動を略同時に実行してもよい。
図30は、ラッシュ変動の黒セブン停止時変動における各リール12の変動の態様を説明する図である。黒セブン停止時変動は、黒セブン停止時変動Aと黒セブン停止時変動Bと黒セブン停止時変動Cとを含んでいる。黒セブン停止時変動の種類は、白セブン停止時変動の種類と同様に、後述するラッシュ変動抽選処理において決定される。
図30に示すように、黒セブン停止時変動Aにおいては、リール12が左中右の順に変動し、白セブン揃いを停止表示する。具体的には、黒セブン停止時変動Aが開始すると、図30に示すように、図柄「白セブン」(図柄位置「4」)がリール12Lの下段に移動される(図30の(1a))。すなわち、リール12Lを順回転方向に3コマ移動させて停止する。その後、リール12Cを順回転方向に1コマ移動させて(図30の(2a))、図柄「白セブン」(図柄位置「4」)をリール12Cの中段に停止し、リール12Rを逆回転方向に3コマ移動させて(図29(3a))、図柄「白セブン」(図柄位置「4」)をリール12Rの上段に停止させる。
以上の通り、黒セブン停止時変動Aが実行された場合、黒セブン揃いに替えて白セブン揃いが停止表示される。なお、本実施形態の黒セブン停止時変動Aにおいては、各リールを左中右の順に変動させる例を示したが、各リール12を変動させる順序は、上述の例に限定されない。また、各リール12を略同時に変動させてもよい。すなわち、図30の(1a)から(3a)までの変動を略同時に実行してもよい。
図30に示すように、黒セブン停止時変動Bにおいては、各リール12が順回転方向に定常回転と略等しい速度で回転し(図30の(1b))、黒セブン揃いが再度停止表示される。具体的には、黒セブン停止時変動Bにおいては、各リール12が1回転し、変動前と同じ位置(黒セブン揃い)で各リール12が停止される。
図30に示すように、黒セブン停止時変動Cにおいては、各リール12が3コマ逆回転した後に、各リール12が左中右の順に元の位置に移動し、黒セブン揃いが再度停止表示される。具体的には、黒セブン停止時変動Cが開始すると、各リール12が略同時に逆回転方向に3コマ移動する(図30の(1c))。各リール12が逆回転方向に3コマ移動すると、図柄「白セブン」および図柄「黒セブン」は、表示窓11の外側に移動する。その後、リール12Lが元の位置に移動して(図30の(2c))、リール12Lの上段に図柄「黒セブン」が停止し、リール12Cが元の位置に移動して(図30の(3c))、リール12Cの中段に図柄「黒セブン」が停止し、リール12Rが元の位置に移動して(図30の(4c))、リール12Rの下段に図柄「黒セブン」が停止する。
以上の通り、黒セブン停止時変動Cが実行された場合、黒セブン揃いが再度停止表示される。なお、本実施形態の黒セブン停止時変動Cにおいては、各リールを左中右の順に変動させる例を示したが、各リール12を変動させる順序は、上述の例に限定されない。また、各リール12を略同時に変動させてもよい。すなわち、図30の(2c)から(4c)までの変動を略同時に実行してもよい。
上述したように、ラッシュ回胴演出(ラッシュ)においては、白セブン停止時変動または黒セブン停止時変動が繰り返し実行され、各変動が実行される毎にセブン揃いが停止表示される。また、白セブン停止時変動または黒セブン停止時変動においては、順回転方向と逆回転方向とに各リール12が変動するから、セブン揃いが停止表示されるまでの各リール12の変動の態様が変化に富む。
図28に説明を戻す。ラッシュ変動が終了すると、図28に示すように、各リール12が停止する。その後、スタートレバー24が操作されると、各リール12が定常回転と略等しい速度で回転を開始する(図28の(4))。その後、各リール12が疑似停止操作されるか予め定められた規定時間(例えば20秒)が経過すると、白セブン揃いまたは白セブン外れが停止表示される。白セブン揃いが停止表示された場合は(図28の(5))、ラッシュ回胴演出が繰り返される(図28の(1)に戻る)。具体的には、ラッシュ回胴演出において、疑似停止操作がされて白セブン揃いが停止表示された場合、その後、スタートレバー24が操作されると、図28の(1)〜(3)の変動が再び開始される。
他方で、白セブン外れが停止表示された場合は(図28の(6))、リザルト告知期間(5秒間)が経過した後に定常回転に移行する。白セブン揃いは、後述の白セブン継続抽選処理において継続に当選した場合に停止表示される。また、詳細には後述するが、ラッシュ変動においてセブン揃いが停止表示された場合、残り枚数カウンタに上乗せ枚数が加算される。ラッシュ回胴演出のリザルト告知期間においては、当該ラッシュ回胴演出のラッシュ変動で加算された上乗せ枚数の合計値および白黒セブン回胴演出とコンボ回胴演出とラッシュ回胴演出との一連の各回胴演出で加算された上乗せ遊技回数の合計値が告知される。
図31の部分(a)は、白セブン継続率抽選テーブルの概念図である。上述したように、白セブン継続抽選処理で継続に当選した場合、ラッシュ変動が終了した後に再度ラッシュ変動が実行される。白セブン継続抽選処理で継続に当選する確率(以下「白セブン継続率」という)は、継続率PWL、継続率PWMおよび継続率PWHが設けられている。
白セブン継続率抽選テーブルは、白セブン継続抽選処理における白セブン継続率PWの決定に用いられ、各白セブン継続率(PWL、PWM、PWH)の各抽選値を含んで構成される。白セブン継続率抽選処理において、各抽選値が乱数値R2に減算され、減算結果が負数になった白セブン継続率PWが決定される。例えば、乱数値R2が数値「200」の場合を想定する。以上の場合においては、継続率PWLの抽選値を減算し、その後、継続率PWMの抽選値を減算した場合に減算結果が負数となるため、継続率PWM(約50%)が決定される。したがって、ラッシュ変動を終了した後に、白セブン揃いが約50%の確率で停止表示され、再度ラッシュ変動が実行される。
図31の部分(b)は、ラッシュ開始位置抽選テーブルの概念図である。ラッシュ開始位置抽選テーブルは、各開始位置の各抽選値を含んで構成される。ラッシュ開始位置は、白セブン揃いまたは黒セブン揃いの何れかである。メインCPU301は、上述したラッシュ開始位置抽選処理において、各抽選値を乱数値R2に減算し、減算結果が負数になったラッシュ開始位置を決定する。
図31の部分(c)は、初期ストック抽選テーブルの概念図である。初期ストック抽選テーブルを用いて決定された初期ストック数が、ラッシュストックカウンタに格納される。ラッシュストックカウンタは、ラッシュ変動において、セブン揃いが停止表示される毎に減算され、ラッシュ変動は、ラッシュストックカウンタの数値が終了値(数値「0」)になるまで継続する。ラッシュストックカウンタは、例えば、メインRAM303に記憶される。本実施形態においては、5個、7個、10個、15個の何れかの初期ストック数が決定される。したがって、1回のラッシュ変動において、セブン揃いが少なくとも5回は停止表示される。
上述したように、ラッシュストックカウンタは、セブン揃いが停止表示された場合に減算されるが、セブン揃いが停止表示された場合であっても、以下で説明するストック継続抽選処理で継続に当選した場合は減算されない。すなわち、1個のラッシュストックにより複数回のセブン揃いが停止表示され得る。また、各ラッシュストックは、ストック継続抽選処理で継続が当選する確率(以下「ストック継続率」という)が互いに異なる場合がある。具体的には、各ラッシュストックの各ストック継続率は、継続率PRL(約50%)、継続率PRM(約66%)および継続率PRH(約75%)の何れかに設定される。
図31の部分(d)は、ストック継続率抽選テーブルの概念図である。ストック継続率抽選テーブルは、各継続率(PRL、PRM、PRH)の各抽選値を含んでいる。各抽選値は、ストック継続率抽選処理で乱数値R2に減算され、減算結果が負数になったストック継続率が決定される。例えば、乱数値R2が数値「100」の場合、継続率PRLの抽選値を乱数値R2に減算した結果が負数になり、継続率PRLが決定される。以上の場合、ストック継続抽選において50%で継続が当選し、50%の継続が当選する限り、ラッシュストックは消滅しない(ラッシュストックカウンタが減算されない)。例えば、ストック継続抽選で50%の継続に2回当選し、3回目のストック継続抽選で継続に当選しなかった場合、セブン揃いが3回停止表示されるまでラッシュストックカウンタが減算されない。
図31の部分(e−1)から(e−4)は、ラッシュ変動抽選処理で用いられるラッシュ変動抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、停止しているセブン揃いの種類およびラッシュストックカウンタの現在値に応じて、次回のセブン揃いを停止表示するまでの各リール12の変動の種類を決定する。具体的には、メインCPU301は、停止しているセブン揃いが黒セブン揃いであって、ラッシュストックカウンタが数値「5」以上である場合は、第1ラッシュ変動抽選テーブルを用いて各リール12の変動の種類を決定する。一方で、メインCPU301は、停止しているセブン揃いが黒セブン揃いであって、ラッシュストックカウンタが数値「4」以下である場合は、第2ラッシュ変動抽選テーブルを用いて各リール12の変動の種類を決定する。また、メインCPU301は、停止しているセブン揃いが白セブン揃いであって、ラッシュストックカウンタが数値「5」以上である場合は、第3ラッシュ変動抽選テーブルを用いて各リール12の変動の種類を決定し、ラッシュストックカウンタが数値「4」以下である場合は、第4ラッシュ変動抽選テーブルを用いて各リール12の変動の種類を決定する。
図31の部分(e−1)に示すように、第1ラッシュ変動抽選テーブルは、黒セブン停止時変動Aの抽選値と、黒セブン停止時変動Bの抽選値と、黒セブン停止時変動Cの抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、ラッシュ変動抽選処理で乱数値R2に減算され、減算結果が負数になった変動が決定される。一方で、図31の部分(e−2)に示すように、第2ラッシュ変動テーブルは、黒セブン停止時変動Aの抽選値と、黒セブン停止時変動Bの抽選値とを含んで構成され、黒セブン停止時変動Cを含まない点において、第1ラッシュ変動抽選テーブルと相違する。すなわち、ラッシュストックの残り個数が5個以上である場合は、黒セブン停止時変動Cが決定され、ラッシュストックの残り個数が4個以下である場合は、黒セブン停止時変動Cが決定されない。
以上の通り、本実施形態においては、ラッシュストックが所定の数値「5」より小さい場合に決定されないラッシュ変動における図柄の変動の態様を設けた。以上の構成によれば、ラッシュ変動において、黒セブン停止時変動Cで各リール12が変動した場合に、ラッシュストックが5個以上残っていること遊技者に認識させることができる。
上述したように、黒セブン停止時変動Aで各リール12が変動した場合は、白セブン揃いが停止表示される。また、黒セブン停止時変動Bまたは黒セブン停止時変動Cで各リール12が変動した場合は、黒セブン揃いが停止表示される。すなわち、各リール12の変動の態様を決定することは、次回のセブン揃いの種類(黒セブン揃いまたは白セブン揃い)を決定することとも換言される。本実施形態においては、図31の部分(e−1)および部分(e−2)から理解される通り、今回の変動で黒セブン揃いが停止表示された場合、次回は白セブン揃いが停止表示される変動が決定されやすく構成されている。具体的には、今回の変動で黒セブン揃いが停止表示された場合であって、ラッシュストックの残りが5個以上の場合は、確率184/256で白セブン揃いが停止表示される変動が決定され、確率72/256で黒セブン揃いが停止表示される変動が決定される。また、今回の変動で黒セブン揃いが停止表示された場合であって、ラッシュストックの残りが4個以下の場合は、確率192/256で白セブン揃いが停止表示される変動が決定され、確率64/256で黒セブン揃いが停止表示される変動が決定される。
図31の部分(e−3)に示すように、第3ラッシュ変動抽選テーブルは、白セブン停止時変動Aから白セブン停止時変動Cまでの各抽選値を含んで構成される。また、図31の部分(e−4)に示すように、第4ラッシュ変動抽選テーブルは、白セブン停止時変動Aおよび白セブン停止時変動Bの各抽選値を含んで構成され、白セブン停止時変動Cの抽選値を含まない点において、第3ラッシュ変動抽選テーブルと相違する。すなわち、白セブン停止時変動Cは、黒セブン停止時変動Cと同様に、ラッシュストックの残り個数が4個以下の場合は決定されない。したがって、白セブン停止時変動Cで各リール12が変動した場合、ラッシュストックの残り個数が5個以上であることを遊技者に認識させることができる。また、図31の部分(e−3)および部分(e−4)から理解される通り、今回の変動で白セブン揃いが停止表示される場合、次回は黒セブン揃いが停止表示される変動が決定されやすい。
例えば、ラッシュ変動におけるセブン揃いを、前回停止したセブン揃いとは無関係に決定する構成を想定する。以上の構成においては、本実施形態と比較して、同じ種類のセブン揃いが連続して停止表示されやすくなる。本実施形態においては、前回停止したセブン揃いと異なるセブン揃いが次回のセブン揃いとして決定されやすい。すなわち、各セブン揃いが交互に表示されやすい。本実施形態によれば、停止表示されるセブン揃いが変化しやすいため、ラッシュ変動におけるリールの変動態様が変化に富むという効果は、格別に顕著である。
図32は、各リールロック抽選テーブル(A〜D)の概念図である。各リールロック抽選テーブルは、リールロック抽選テーブルAとリールロック抽選テーブルBとリールロック抽選テーブルCとリールロック抽選テーブルDとを含んで構成される。リールロック抽選テーブルAは、当選エリア「05」(共通ベル)が当選した場合に参照される。リールロック抽選テーブルBは、当選エリア「14」(弱スイカ)、当選エリア「16」(弱チェリー)または当選エリア「20」(弱チャンス目)(以下「弱レア役」という)が当選した場合に参照される。リールロック抽選テーブルCは、当選エリア「15」(強スイカ)、当選エリア「18」(中段チェリー)、当選エリア「17」(強チェリー)または当選エリア「21」(強チャンス目)(以下「強レア役」という)が当選した場合に参照される。リールロック抽選テーブルDは、当選エリア「19」(最強チェリー)、当選エリア「22」(最強目)または当選エリア「23」(ボーナス)(以下「確定役」という)が当選した場合に参照される。
図32に示すように、各リールロック抽選テーブルは、各リールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)に対応する各抽選値を含んで構成される。各抽選値は、リールロック抽選処理において、乱数値R2に減算される。リールロック抽選処理では、各抽選値が順次に乱数値R2に減算され、減算の結果が負数になったリールロックが決定される。
本実施形態においては、ショートロックとミドルロックとロングロックとを含むリールロックが実行される。ショートロックは、遊技の開始が指示された時点(スタートレバー24が操作された時点)から所定の時間長(例えば約1000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる。ミドルロックは、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約2000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる。各リール12の停止が維持される時間長は、ミドルロックの方がショートロックと比較して長くなっている。ロングロックは、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約5000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる。各リール12の停止が維持される時間長は、ロングロックの方がミドルロックと比較して長くなっている。
メインRAM303には、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
また、メインRAM303は、現在のメイン状態を格納するメイン状態格納領域を具備する。メイン状態格納領域には、図33の部分(a)に示すように、メイン状態0の場合に数値「0」、メイン状態1の場合に数値「1」、メイン状態2の場合に数値「2」が格納される。また、メイン状態格納領域は、メイン状態が移行する毎に更新される。
図33の部分(b)は、メイン状態の遷移を示す図である。例えば、メイン状態0においてAT開始回胴演出が実行された場合、メイン状態1に移行して、メイン状態格納領域が数値「0」から数値「1」に更新される。また、メイン状態0またはメイン状態1において、SP確定リプレイ(当選エリア「04」)が当選した場合、メイン状態2に移行して、メイン状態格納領域が数値「0」または「1」から数値「2」に更新される。また、メイン状態0において、SP開始回胴演出が実行された場合、メイン状態2に移行して、メイン状態格納領域が数値「0」から数値「2」に更新される。さらに、メイン状態2において20ゲームの遊技がされた場合、メイン状態1に移行して、メイン状態格納領域が数値「2」から数値「1」に更新される。また、メイン状態1において特定の操作順序で停止操作がされた場合(図16参照)、メイン状態0に移行して、メイン状態格納領域が数値「1」から数値「0」に更新される。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図36に示す通常抽選テーブル、図37に示す第1加算テーブル、図39に示すシナリオ状態移行テーブル、図40に示す加算状態決定テーブル、図42に示す抽選状態決定テーブル、図44に示す初期HPテーブル、図45に示す周期チャンス状態で用いる各テーブル、図46に示す特殊勝利決定テーブル、図49に示す敵キャラ決定テーブル、図51に示す敵キャラ表示値決定テーブル、図52に示す裏モード決定テーブル、図53に示す付加値決定テーブル、図54に示す演出抽選テーブル、図56に示す特別チャンス状態で用いる各テーブル、図58に示す背景変更テーブル、図62に示すATレベル決定テーブル 、図63に示す第2加算テーブル、図64に示すAT中加算状態決定テーブル、図66に示す上乗せ枚数決定テーブル、図67に示す特別加算演出決定テーブル、図70に示す特別AT決定テーブル、図71に示す復帰決定処理で参照される各テーブル、図72に示すストック数決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
サブCPU412はサブ状態に応じて各種の処理を実行する。現在のサブ状態は、サブRAM414に記憶される。各サブ状態は、図34に示すように、通常状態、前兆状態、周期チャンス状態、特別チャンス状態、開始準備状態、AT状態、終了準備状態、SP状態、上乗せ待機状態および特別AT状態を含んでいる。また、各サブ状態は、各条件を満たした場合(例えば、特定の抽選に当選した場合)に、移行する。図35は、各サブ状態の遷移を示す図である。
図36は、通常抽選テーブルの概念図である。詳細には後述するが、サブCPU412は、抽選モードと抽選状態との組合せに応じた通常抽選テーブルを用いて通常抽選処理を実行する。抽選モードは、周期チャンス状態が終了する毎に切替えられ、抽選状態は、レア役が当選した場合に切替えられる。図36においては、抽選モードが第1抽選モードであり抽選状態が第1抽選状態の遊技において用いられる通常抽選テーブルを例示する。
サブCPU412は、通常状態の各遊技において、通常抽選テーブルと乱数値R3(0〜65535)とを用いて、通常抽選処理を実行する。通常抽選処理においては、AT状態(ATレベル0〜3)、SP状態および特別チャンス状態(モード1〜3)の何れかへの移行が決定される。
AT状態は、ATレベル0とATレベル1とATレベル2とATレベル3とATレベルEXとを含んでいる。各ATレベルは、利益の度合い(例えば、後述の第2カウンタの加算値の各遊技における期待値)が互いに異なる。また、特別チャンス状態は、モード1からモード3を含み、通常状態と比較してAT状態に当選しやすいサブ状態である。詳細には後述するが、特別チャンス状態においては、打順ベルの正解押し順が予め定められた回数報知される。打順ベルの正解押し順が報知される回数はモード(1〜3)に応じて決定される。また、サブCPU412は、通常状態の遊技において、確定役(最強チェリー、最強目、ボーナス)が当選した場合、SP状態への移行を決定する。
サブCPU412は、通常抽選処理においてAT状態を決定した場合、ATセット数カウンタに数値「1」を加算する。ATセット数カウンタはATレベル毎に設けられ、決定されたATレベルに応じたATセット数カウンタが加算される。ATセット数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
図36に示すように、通常抽選テーブルは、「はずれ」(移行なし)の抽選値、「AT状態」(レベル0〜3)の各抽選値、「SP状態」の抽選値および「特別チャンス状態」(モード1〜3)の各抽選値を含んで構成される。また、各抽選値は、当選エリアと当該当選エリアが当選した遊技のリールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)の種類との組合せ毎に設けられる。各抽選値は、乱数値R3に減算され、減算結果が負数になった抽選値のサブ状態への移行が決定される。例えば、弱スイカが当選した遊技において、乱数値R3が数値「50000」であった場合を想定する。以上の遊技において、リールロックの種類が「ロックなし」「ショート」「ミドル」の何れかである場合は、「はずれ」の抽選値「63821」が乱数値R3に減算された結果が負数になり、サブ状態は移行しない。一方で、当選役が弱スイカで乱数値R3が数値「50000」の遊技において、リールロックの種類が「ロング」である場合は、AT状態(レベル0)の抽選値「43903」が乱数値R3に減算され、その後、AT状態(レベル1)の抽選値「16384」が減算された結果が負数になる。したがって、ATレベル1のAT状態への移行が決定される。
通常状態において、弱レア役(弱スイカ、弱チェリー、弱チャンス目)または強レア役(強スイカ、強チェリー、中段チェリー、強チャンス目)に当選した場合、前兆状態に移行する(図35の(A))。前兆状態は、本前兆状態とガセ前兆状態を含む。本前兆状態は、通常抽選処理においてAT状態、SP状態または特別チャンス状態に当選した場合に移行する。一方で、ガセ前兆状態へは、例えば、弱レア役または強レア役に当選した場合であって、通常抽選処理においてAT状態、SP状態および特別チャンス状態に当選しなかった場合に移行する。
前兆状態は所定の回数の遊技で終了する。具体的には、AT状態またはSP状態に当選して本前兆状態に移行し、当該本前兆状態が終了した場合は、開始準備状態に移行する(図35の(B))。また、特別チャンス状態に当選し、当該本前兆状態が終了した場合は、特別チャンス状態に移行する(図35の(C))。一方で、ガセ前兆状態が終了した場合は、通常状態に移行する(図35の(D))。また、特別チャンス状態において、AT状態に当選した場合は、開始準備状態に移行し(図35の(E))、AT状態に当選しなかった場合は、通常状態に移行する(図35の(F))。さらに、通常状態における1500回の遊技でAT状態に当選しない場合、前兆状態に移行した後に、AT状態に移行する。
SP状態に当選した場合、開始準備状態において、移行操作順序のうち順序2が報知され、SP開始回胴演出が実行される。SP開始回胴演出が実行されると、SP状態に移行する(図35の(M))。なお、SP確定リプレイが当選した場合、サブ状態はSP状態に移行する。上述したように、SP状態においては、少なくとも一回の赤セブン揃いの停止表示が保障され、SP状態が終了した後の遊技は、AT状態となる(図35の(N))。
通常状態の各遊技においては、上述した通常抽選処理に加え、第1カウンタ加算処理が実行される。第1カウンタ加算処理は、第1カウンタに加算値を加算する処理である。第1カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。サブCPU412は、第1カウンタが所定の閾値「256」に到達した場合に、周期チャンス状態に移行する(図35の(G))。周期チャンス状態は、通常状態と比較して、AT状態への移行が決定されやすいサブ状態である。また、詳細には後述するが、周期チャンス状態は、第1チャンス状態と第2チャンス状態と第3チャンス状態とを含む。
第1カウンタは、通常遊技の各遊技において数値「1」加算される。また、第1カウンタ加算処理において、加算値が決定された場合、当該加算値が第1カウンタに加算される。加算値は、リプレイ(打順リプレイX、Y)が当選した遊技において決定される。また、第1カウンタの加算値は、リプレイ連続カウンタの数値に応じて決定される。リプレイ連続カウンタは、リプレイが当選した遊技で加算され、リプレイ以外が当選した遊技で初期化される。すなわち、リプレイ連続カウンタは、リプレイが連続して当選した回数を意味する。リプレイ連続カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられている。
AT状態の各遊技においては、リプレイが当選した遊技で第2カウンタ加算処理が実行され、第2カウンタが加算される。第2カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。第2カウンタが所定の閾値に到達した場合、上乗せ待機状態に移行し、白黒セブン回胴演出が実行される。またAT状態の各遊技においては、特別AT状態に移行するか否かの抽選がされ、当該抽選に当選すると特別AT状態に移行する。特別AT状態は、AT状態と比較して、第2カウンタの加算値が決定されやすいサブ状態であり、予め定められた回数(30回または60回)の遊技で終了する。特別AT状態の残りゲーム数は、例えば、サブRAM414に記憶される。
図37は、第1カウンタ加算処理で用いられる第1加算テーブルの概念図である。詳細には後述するが、サブCPU412は、加算モードと加算状態との組合せに応じた第1加算テーブルを用いて第1カウンタ加算処理を実行する。加算モードは、上述した抽選モードと同様に、周期チャンス状態が終了する毎に切替えられる。また、加算状態は、上述した抽選状態と同様に、レア役が当選した場合に切替えられる。図37においては、加算モードが第1加算モードであり加算状態が第1加算状態の遊技において用いられる第1加算テーブルを例示する。
図37に示すように、第1加算テーブルは、各加算値の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、第1カウンタ加算処理において、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になった加算値を第1カウンタに加算する。また、各加算値の各抽選値は、リプレイ連続カウンタの数値毎に設けられ、リプレイ連続カウンタが大きいほど加算値の期待値が大きくなる。具体的には、打順リプレイXが当選した遊技において、リプレイの連続当選回数が「1」(すなわち、前回の遊技でリプレイ以外が当選した場合)または「2」の場合の加算値の期待値は約4.5であり、リプレイの連続当選回数が「3」または「4」の場合は約9であり、リプレイの連続当選回数が「5回」の場合は約16である。なお、リプレイの連続当選回数が6回以上の場合、リプレイの連続当選回数が5回の場合の各抽選値が乱数値R2に減算される。
本実施形態においては、打順リプレイXが当選した遊技と打順リプレイYが当選した遊技とで異なる第1加算テーブルが用いられる。図37の部分(a)は、打順リプレイXが当選した遊技で用いられる第1加算テーブルであり、図37の部分(b)は、打順リプレイYが当選した遊技で用いられる第1加算テーブルである。上述したように、打順リプレイX(1、2)が当選した遊技において、停止ボタン25Lが最初に停止操作された場合(第1停止が左)の場合は、通常リプレイが有効ラインに停止表示され、打順リプレイY(1、2)が当選した遊技において、停止ボタン25Lが最初に停止操作された場合は、特殊リプレイが停止表示される(図13参照)。
通常状態において、遊技者は、原則的に停止ボタン25Lを第1停止操作する。したがって、通常状態において、打順リプレイXが当選した遊技では通常リプレイが停止表示され、打順リプレイYが当選した遊技では特殊リプレイが停止表示される。すなわち、図37の部分(a)の第1加算テーブルは、通常リプレイが停止表示される遊技で用いられ、図37の部分(b)の第1加算テーブルは、特殊リプレイが停止表示される遊技で用いられるとも換言される。
図37から理解される通り、リプレイ連続カウンタが数値「1」の場合、各加算値の各抽選値は、打順リプレイXが当選した場合と打順リプレイYが当選した場合とで等しい。一方で、リプレイ連続カウンタが数値「2」の場合の各抽選値は、打順リプレイXが当選した場合と打順リプレイYが当選した場合とで異なる。具体的には、打順リプレイXが当選した遊技でリプレイ連続カウンタが数値「2」の場合、加算値の期待値は、上述したように約4.5であるのに対し、打順リプレイYが当選した場合は約9である。同様に、リプレイ連続カウンタが数値「3」の場合、各加算値の各抽選値は、打順リプレイXが当選した場合と打順リプレイYが当選した場合とで等しい。また、リプレイ連続カウンタが数値「4」および「5」である場合の各抽選値は、打順リプレイYが当選した遊技の方が、打順リプレイXが当選した遊技より加算値の期待値が大きくなるように設定されている。以上の説明から理解される通り、特殊リプレイが停止表示される遊技において、通常リプレイが停止表示される遊技と比較して、大きな加算値が決定されやすい。
サブ状態が周期チャンス状態に移行し、当該周期チャンス状態においてAT状態に当選した場合は、開始準備状態に移行する(図35の(H))。開始準備状態において、上述したAT開始回胴演出が実行されると、AT状態に移行する(図35の(I))。AT状態は、上述したように、残り枚数カウンタが終了値に到達した場合に終了し、AT状態が終了した場合、終了準備状態に移行する(図35の(J))。終了準備状態において、メイン状態がメイン状態0に移行した場合、その後、サブ状態は通常状態に移行する(図35の(K))。
周期チャンス状態においてAT状態に当選しない場合は、通常状態に移行する(図35の(L))。本実施形態においては、前回の周期チャンス状態が終了してから今回の周期チャンス状態に移行するまでの通常状態の遊技の期間を「1周期」という。前回のAT状態が終了してからの周期の回数(周期チャンス状態の失敗回数)は、サブRAM414の周期カウンタに記憶される。1周期の遊技の回数は、上述した第1カウンタ加算処理の結果に応じて各周期で異なり得る。ただし、本実施形態においては、第1カウンタは、リプレイが当選しない遊技において、少なくとも数値「1」が加算されるため、最大で256ゲームで1周期が終了する。
通常状態は、各遊技で決定される加算値の期待値が互いに異なる複数の加算モードに切換可能に構成される。具体的には、通常状態は、第1加算モードと当該第1加算モードと比較して各遊技で決定される加算値の期待値が大きい第2加算モードとに切換られる。加算モードは、1周期が終了する毎(1回の周期チャンス状態が終了する毎)に切替えられる。
図38は、各加算モードシナリオを説明する図である。サブCPU412は、周期チャンス状態が終了した場合に、加算モードシナリオテーブルと周期カウンタの値とを用いて、次回の周期の加算モードを決定する。例えば、AT状態が終了した後の最初の周期(周期カウンタ=0)の加算モードは、確率1/2で第1加算モードが決定され、確率1/2で第2加算モードが決定される。
本実施形態において、通常A、通常B、天国A、天国Bおよび超天国を含む複数種類のシナリオ状態が設けられる。各加算モードシナリオは、シナリオ状態に応じて選択される。本実施形態においては、通常Aまたは通常Bで20周期目の周期チャンス状態(以下「天井周期チャンス状態」という)に移行した場合、当該周期チャンス状態におけるAT状態の当選の有無にかかわらず、その後、AT状態に移行する。
天国A、天国Bまたは超天国においては、1周期目の周期チャンス状態が天井周期チャンス状態となり、当該周期チャンス状態におけるAT状態の当選の有無にかかわらず、その後、AT状態に移行する。また、AT状態が終了した後に、1500回の遊技(通常状態、周期チャンス状態、特別チャンス状態を含む)の期間で次回のAT状態が当選しない場合は、AT状態に移行する。
図38の部分(a)は、通常Aの加算モードシナリオ、図38の部分(b)は、通常Bの加算モードシナリオを例示する。図38から理解される通り、各加算モードシナリオは、各周期における加算モードが異なる場合がある。例えば、通常Aと通常Bとで第4周期目の加算モードは、第1加算モードで共通するが、第3周期目の加算モードは、通常Aが第2加算モードであり、通常Bが第1加算モードであり相違する。
以上の構成によれば、各加算モード(各周期)において、各遊技の加算値の期待度が相違する。また、周期チャレンジ状態に移行する第1カウンタの数値は各周期で共通(256)である。したがって、本実施形態によれば、各周期が終了するまでに要する遊技数の平均を各周期で異ならせることができ、通常状態の遊技が単調になることを抑止することができる。また、本実施形態は、加算シナリオモードを複数種類備え、加算シナリオモード毎に第2加算モードとなる周期が相違する。したがって、通常状態の遊技が単調になることを抑止することができるという効果は格別に顕著である。
図39は、シナリオ状態移行テーブルの概念図である。サブCPU412は、AT状態(終了準備状態)が終了した場合、当該AT状態の直前のシナリオ状態(移行元のシナリオ状態)に応じて、当該AT状態が終了した後のシナリオ状態(移行先のシナリオ状態)を決定する。例えば、移行元のシナリオ状態が通常Aである場合、移行先のシナリオ状態は、約35%で再度通常Aとなる。また、移行元のシナリオ状態が通常Aである場合、移行先のシナリオ状態は、約50%で通常B、約13%で天国A、約1.6%で天国B、約0.4%で超天国となる。
以上が加算モードに関する構成の説明である。以下、加算状態に関する構成について説明する。図40は、加算状態を切替える場合に参照される加算状態決定テーブルの概念図である。上述した通り、加算モードは周期チャンス状態が終了する毎に変更されるのに対し、加算状態は各遊技の当選エリアに応じて変更される。各加算状態は、第1加算状態と、第1加算状態より各遊技における加算値の期待値が大きい第2加算状態と、当該第2加算状態より各遊技における加算値の期待値が大きい第3加算状態とを含んでいる。本実施形態では、第3加算状態において加算値が決定された場合、第2加算状態または第1加算状態と比較して、大きな加算値が決定されやすい。また、第2加算状態において加算値が決定された場合、第1加算状態と比較して、大きな加算値が決定されやすい。各加算状態は、当選エリアのうち弱レア役または強レア役が当選した場合に上位の状態に変更され得る。一方で、各加算状態は、打順ベル(A1〜4、B1〜4)が当選した場合に下位の状態に変更され得る。
各加算状態決定テーブルは、図40の部分(a)に示す第1加算状態で用いられる加算状態決定テーブルと、図40の部分(b)に示す第2加算状態で用いられる加算状態決定テーブルと、図40の部分(c)に示す第3加算状態で用いられる加算状態決定テーブルとを含んでいる。また、各加算状態決定テーブルは、各加算状態の各抽選値を含む。サブCPU412は、加算状態決定処理において、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になった加算状態に移行する。また、各抽選値は、当選エリアと当該当選エリアが当選した遊技のリールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)の種類との組合せ毎に設けられる。
図40から理解される通り、第1加算状態において打順ベルが当選した場合、加算状態は変更されない。一方で、弱レア役または強レア役が当選した場合、所定の確率で第2加算状態または第3加算状態に変更される。第2加算状態において打順ベルが当選した場合、約1/18の確率で第1加算状態に変更(転落)される。一方で、弱レア役または強レア役が当選した場合、所定の確率で第3加算状態に変更される。第3加算状態において打順ベルが当選した場合、約1/18の確率で第2加算状態に変更される。一方で、弱レア役または強レア役が当選した場合、加算状態は変更されない。なお、AT状態が終了した後の1周期目の加算状態は、約1/4の確率で第1加算状態、約1/4の確率で第2加算状態、約1/2の確率で第3加算状態となる。
本実施形態においては、加算モードと加算状態との組合せに応じた第1加算テーブル(図37)が用いられることで、加算モードと加算状態とに応じた期待値で各遊技において加算値が決定される。例えば、加算モードが第1加算モードで加算状態が第1加算状態の遊技は、加算値の期待値が最も小さく、加算モードが第2加算モードで加算状態が第2加算状態の遊技は、加算値の期待値が最も大きくなる。
サブCPU412は、抽選モードと抽選状態との組合せに応じて、AT状態および特別チャンス状態の決定で参照する通常抽選テーブル(図36)を決定する。以下において詳細に説明するが、抽選モードは、第1抽選モードと当該第1抽選モードと比較してAT状態または特別チャンス状態に当選しやすい第2抽選モードとを含み、上述した加算モードと同様に、周期チャンス状態が終了する毎に変更される。また、抽選状態は、第1抽選状態と当該第1抽選状態と比較してAT状態および特別チャンス状態に当選しやすい第2抽選状態とを含み、上述した加算状態と同様に、通常状態の各遊技の当選エリアに応じて変更される。
図41は、各抽選モードシナリオの説明図である。サブCPU412は、周期チャンス状態が終了した場合に、抽選モードシナリオと周期カウンタの値とを用いて、次回の周期の抽選モードを決定する。また、抽選モードシナリオは、上述した加算モードシナリオと同様に、通常A、通常B、天国A、天国Bおよび超天国を含むシナリオ状態毎に設けられている。図41の部分(a)は、通常Aの抽選モードシナリオ、図41の部分(b)は、通常Bの抽選モードシナリオを例示する。
図41から理解される通り、通常Aの抽選モードシナリオと通常Bの抽選モードシナリオとでは、各周期の抽選モードが相違する。具体的には、通常Aおよび通常Bの何れにおいても1周期目の抽選モードは第1抽選モードとなる。一方で、第2周期目以降の各周期の抽選モードは、通常Aの場合、奇数の周期が第2抽選モードとなり、通常Bの場合は、偶数番目の周期が第2抽選モードとなる。
図42は、抽選状態を切替える場合に用いられる抽選状態決定テーブルの概念図である。上述した通り、抽選モードは周期チャンス状態が終了する毎に変更されるのに対し、抽選状態は各遊技の当選エリアに応じて変更される。各抽選状態は、第1抽選状態と、第1抽選状態よりAT状態および特別チャンス状態に当選しやすい第2抽選状態と、第2抽選状態よりAT状態および特別チャンス状態に当選しやすい第3抽選状態とを含んで構成される。また、各抽選状態は、上述した各加算状態と同様に、当選エリアのうち弱レア役または強レア役が当選した場合に上位の状態に変更され、打順ベル(A1〜4、B1〜4)が当選した場合に下位の状態に変更される。
各抽選状態決定テーブルは、図42の部分(a)に示す、第1抽選状態で参照される抽選状態決定テーブルと、図42の部分(b)に示す、第2抽選状態で参照される抽選状態決定テーブルと、図42の部分(c)に示す、第3抽選状態で参照される抽選状態決定テーブルとを含んでいる。また、各抽選状態決定テーブルは、各抽選状態の各抽選値を含む。サブCPU412は、抽選状態決定処理において、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になった抽選状態に移行する。また、各抽選値は、当選エリアと当該当選エリアが当選した遊技のリールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)の種類との組合せ毎に設けられる。
図42から理解される通り、第1抽選状態において打順ベルが当選した場合、抽選状態は変更されない。一方で、弱レア役または強レア役が当選した場合、所定の確率で第2抽選状態または第3抽選状態に変更される。第2抽選状態において打順ベルが当選した場合、約1/18の確率で第1抽選状態に変更(転落)される。一方で、弱レア役または強レア役が当選した場合、所定の確率で第3抽選状態に変更される。第3抽選状態において打順ベルが当選した場合、約1/18の確率で第2抽選状態に変更される。一方で、弱レア役または強レア役が当選した場合、抽選状態は変更されない。
図43は、各モードおよび各状態の遷移の具体例を説明する図である。図43には、4周期目から6周期目までの各モードおよび各状態が示されている。図43に示すように、4周期目は、第1加算モード且つ第1抽選モードの通常状態となり、5周期目は、第1加算モード且つ第2抽選モードの通常状態となり、6周期目は、第2加算モード且つ第1抽選モードの通常状態となる(図38および図41参照)。各モードは、各周期中の遊技においては変更されない。一方で、加算状態および抽選状態は、各周期中の遊技において当選エリア(レア役または打順ベル)に応じて変更される。
図44は、初期HP(ヒットポイント)テーブルの概念図である。初期HPは、敵HPカウンタの初期値として、周期チャンス状態毎に設定される。周期チャンス状態の各遊技においては、当選エリアに応じて敵HPカウンタが減算される。敵HPカウンタは、例えば、サブRAM414に記憶される。周期チャンス状態において、初期HPから数値「0」まで敵HPが減算された場合、AT状態への移行が決定される。
上述したように、周期チャンス状態は、第1チャンス状態と第2チャンス状態と第3チャンス状態とを含んで構成され、各周期が終了する毎に何れかの周期チャンス状態に移行する。第1チャンス状態は、敵キャラクタAに対応し、第2チャンス状態は、敵キャラクタBに対応し、第3チャンス状態は、敵キャラクタCに対応する。
図44に示すように、第1チャンス状態においては、敵HPカウンタの初期値として数値「300」が設定される。また、第2チャンス状態においては、敵HPカウンタの初期値として数値「200」が設定され、第3チャンス状態においては、敵HPカウンタの初期値として数値「100」が設定される。
以上の通り、本実施形態においては、敵HPカウンタの初期値が第1チャンス状態、第2チャンス状態および第3チャンス状態で相違する。すなわち、各周期チャンス状態は、AT状態への移行が決定される確率が互いに異なる複数のチャンス状態を含んでいる。以上の構成によれば、例えば、敵HPカウンタの初期値が各周期チャンス状態で同じである構成と比較して、周期チャンス状態が変化に富み、遊技性が向上する。
周期チャンス状態は、予め定められた回数の遊技で終了する。本実施形態においては、周期チャンス状態は、10回の遊技で終了する。周期チャンス状態の残りゲーム数は、例えば、サブRAM414のゲーム数カウンタに格納される。また、周期チャンス状態の各遊技には、武器W(WX、WY、WZ)が割当てられる。サブCPU412は、周期チャンス状態の各遊技の武器Wに応じて、当該遊技で敵HPカウンタに減算する数値(以下「ダメージ」という)を決定する。各武器Wは、武器WXと武器WYと武器WZとを含み、武器WXが割当てられた遊技と、武器WYが割当てられた遊技と、武器WZが割当てられた遊技とでは、決定されるダメージが異なる。
図45の部分(a)は、武器テーブルの概念図である。武器テーブルは、各遊技の各武器W(WX、WY、WZ)により、敵HPカウンタから減算可能な各ダメージを含んで構成される。また、各武器Wのダメージは、通常ヒットのダメージとクリティカルヒットのダメージとを含んでいる。具体的には、武器WXの通常ヒットのダメージは数値「10」であり、クリティカルヒットのダメージは数値「20」である。また、武器WYの通常ヒットのダメージは数値「30」でクリティカルヒットのダメージは数値「60」である。武器WZの通常ヒットのダメージは数値「50」でクリティカルヒットのダメージは数値「100」である。すなわち、クリティカルヒットのダメージは、通常ヒットのダメージの2倍である。周期チャンス状態の各遊技において、通常ヒットまたはクリティカルヒットが、当該遊技の当選エリアに応じて決定される。
図45の部分(b)は、ダメージ種類テーブルの概念図である。サブCPU412は、ダメージ種類テーブルを参照して、今回の遊技におけるダメージの種類を決定する。具体的には、打順リプレイX(左第1停止で通常リプレイが停止表示)が当選した遊技においては、ダメージの種類として通常ヒットが決定される。したがって、武器WXの遊技で打順リプレイXが当選した場合は、ダメージ「10」が敵HPカウンタから減算される。また、武器WYの遊技で打順リプレイXが当選した場合は、ダメージ「30」が敵HPカウンタから減算され、武器WZの遊技で打順リプレイXが当選した場合は、ダメージ「50」が敵HPカウンタから減算される。レア役(スイカ、チャンス目等)が当選した遊技においては、打順リプレイXが当選した遊技と同様に、通常ヒットが決定される。
周期チャンス状態において、打順リプレイY(左第1停止で特殊リプレイが停止表示)が当選した場合、ダメージの種類としてクリティカルヒットが決定される。したがって、武器WXの遊技で打順リプレイYが当選した場合は、ダメージ「20」が敵HPカウンタから減算される。また、武器WYの遊技で打順リプレイYが当選した場合は、ダメージ「60」が敵HPカウンタから減算され、武器WZの遊技で打順リプレイYが当選した場合は、ダメージ「100」が敵HPカウンタから減算される。すなわち、打順リプレイYが当選した遊技においては、打順リプレイXまたはレア役が当選した遊技と比較して、大きなダメージが決定されやすい。
一方で、当選エリアが「打順ベル」または「共通ベル」の遊技においては、敵HPカウンタから当該遊技の武器Wに応じたダメージが減算されない。周期チャンス状態の各遊技の武器Wは当該周期チャンス状態が開始される際に割振られ、今回の武器Wによるダメージが減算されない場合であっても、次回の武器Wに切替えられる。
ところで、以上の構成の場合、周期チャンス状態が開始されてからベルに連続して当選すると、敵HPカウンタが全く減算されていない状態で残りの周期チャンス状態を消化することになる。例えば、周期チャンス状態が残り2ゲームで敵HPカウンタが「300」である場合、敵HPカウンタを「0」まで減算することは不可能である(ただし、後述の特殊勝利に当選した場合は除く)。以上の場合、周期チャンス状態の残りの遊技に対する意欲が失われてしまう。そこで、本実施形態においては、周期チャンス状態において連続してベルに当選した場合、遊技者に対して特典を付与する構成とした。具体的には、周期チャンス状態において10回連続してベルに当選した場合、AT状態への移行が決定される。
図45の部分(c)は、複数の武器シナリオの概念図である。図45の部分(c)に示すように、各武器シナリオは、各遊技(1回目のゲーム〜10回目のゲーム)の武器Wの割振りが相違する。例えば、周期チャンス状態の開始時に、武器シナリオ1が決定された場合、図45の部分(c)に示すように、奇数ゲーム目に武器WXが割当てられ、10ゲーム目を除く偶数ゲーム目に武器WYが割当てられ、10ゲーム目に武器WZが割当てられる。また、武器シナリオ2が決定された場合、3ゲーム目を除く奇数ゲーム目に武器WXが割当てられ、10ゲーム目を除く偶数ゲーム目に武器WYが割当てられ、3ゲーム目および10ゲーム目に武器WZが割当てられる。
図46は、特殊勝利決定テーブルの概念図である。周期チャンス状態の各遊技においては、当選エリアに応じて、上述した敵HPカウンタに減算するダメージが決定されるとともに、特殊勝利決定テーブルを用いて特殊勝利の当否が決定される。特殊勝利は、一撃勝利と復活勝利とを含む。
一撃勝利が当選した場合、当該一撃勝利が当選した遊技において、敵HPカウンタにダメージ「300」が減算される。敵キャラクタの初期HPの最大値は敵キャラクタCの「300」であるため(図44参照)、一撃勝利に当選した場合は、敵HPカウンタが数値「0」以下に減算される。一方で、復活勝利に当選した場合は、今回の周期チャンス状態が終了した場合(10回の遊技が消化された場合)に、敵HPカウンタにダメージ「300」が減算される。したがって、復活勝利が当選した場合、今回の周期チャンス状態が終了すると、敵HPカウンタが数値「0」以下に減算される。以上の通り、特殊勝利に当選した場合は、敵HPが数値「0」以下に減算され、AT状態への移行が決定される。
図46に示すように、特殊勝利決定テーブルは、ハズレの抽選値と一撃勝利の抽選値と復活勝利の抽選値とを含んでいる。各抽選値は、乱数値R3に減算され、一撃勝利の抽選値の減算結果が負数になった場合は、一撃勝利が決定され、復活勝利の抽選値の減算結果が負数になった場合は、復活勝利が決定され、ハズレの抽選値の減算結果が負数になった場合は、一撃勝利および復活勝利の何れも当選しない。また、各抽選値は、当選エリア毎に振り分けられている。図46から理解される通り、一撃勝利に当選する確率は、リプレイ、弱レア役、強レア役の順に高く、当選エリアがベルの場合は当選しない。また、復活勝利に当選する確率は、当選エリアがリプレイおよびベルの場合で等しく、リプレイおよびベルより弱レア役が高く、弱レア役より強レア役が高い。
図47は、周期チャンス状態において液晶表示装置30が表示する画像MAの模式図である。画像MAは、複数(7個)の武器図像GW(GWX、GWY、GWZ)と敵キャラ表示部GEと敵HP図像GPと残りゲーム数図像GLと、表示領域FEとを含んで構成される。
残りゲーム数図像GLは、周期チャンス状態の残りゲーム数を表示する。具体的には、周期チャンス状態が開始した直後においては、数値「10」を表示し、遊技毎に表示する数値を減算し、周期チャンス状態の最終遊技においては数値「0」を表示する。
武器図像GWは、武器WXに対応する武器図像GWXと武器WYに対応する武器図像GWYと武器WZに対応する武器図像GWZとを含む。各武器図像GWは、当該武器図像GWに対応する武器Wの通常ダメージを表示する。具体的には、図47に示すように、武器図像GWXは数値「10」を表示し、武器図像GWYは数値「30」を表示し、武器図像GWZは数値「50」を表示する。
図47の例においては、7個の武器図像GWが、武器シナリオに応じた順序で配列される。具体的には、今回の遊技の武器図像GWと、次回以降の6回の遊技の武器図像GWとが配列される。また、図47に示すように、今回の遊技の武器図像GWは、他の武器図像GWと比較して大きく表示される。また、次回の遊技の武器図像GWは、次々回以降の遊技の武器図像GWと比較して大きく表示される。
例えば、今回の遊技の武器図像GWとして武器図像GWXが表示されている場合、打順リプレイXに当選すると、当該武器図像GWXが表示する数値「10」が敵HPカウンタから減算される。一方で、打順リプレイYに当選すると、当該武器図像GWXが表示する数値「10」の2倍の数値「20」が敵HPカウンタから減算される。同様に、今回の遊技の武器図像GWとして武器図像GWYが表示されている場合に、打順リプレイXに当選すると、当該武器図像GWYが表示する数値「30」が敵HPカウンタから減算され、打順リプレイYに当選すると、当該武器図像GWYが表示する数値「30」の2倍の数値「60」が敵HPカウンタから減算される。また、今回の遊技の武器図像GWとして武器図像GWZが表示されている場合、打順リプレイXに当選すると、当該武器図像GWZが表示する数値「50」が敵HPカウンタから減算され、打順リプレイYに当選すると、当該武器図像GWZが表示する数値「50」の2倍の数値「100」が敵HPカウンタから減算される。
敵キャラ表示部GEは、敵キャラクタ(A、B、C)の何れかを表示する。具体的には、第1チャンス状態において、敵キャラ表示部GEに敵キャラクタAが表示され、第2チャンス状態において、敵キャラ表示部GEに敵キャラクタBが表示され、第3チャンス状態において、敵キャラ表示部GEに敵キャラクタCが表示される。遊技者は、敵キャラ表示部GEが表示する敵キャラクタにより、今回の周期チャンス状態の種類を把握することができる。詳細には後述するが、周期チャンス状態に移行する以前の通常状態において、当該周期チャンス状態の種類(敵キャラクタ)が報知される場合がある。
敵HP図像GPは、敵HPカウンタの値を表示する。具体的には、敵HPカウンタの現在値(以下「残り敵HP」という)と初期値とを表示する。図47の例では、敵キャラクタAの敵HPカウンタの初期値「300」と、現在値「290」とが表示されている。遊技者は、敵HP図像GPが表示する残り敵HPにより、AT状態が決定するまでに必要なダメージを把握することができる。
表示領域FEは、敵キャラクタに応じた敵オブジェクト(図示略)等が表示される。例えば、ダメージが決定された場合、当該敵オブジェクトが攻撃を受ける表示がされる。また、表示領域FEの表示態様は、残り敵HPに応じて異なる。例えば、敵HPが減算されていない場合は、無傷の敵オブジェクトが表示される。一方で、残り敵HPが少ない場合は、負傷した敵オブジェクトが表示される。
以上の通り、周期チャンス状態においては、各遊技の武器Wと当選エリアとの組合せに応じて敵キャラクタのダメージが変化する。したがって、例えば、各遊技において、当選エリアのみに応じて敵キャラクタのダメージを決定する構成と比較して、決定されるダメージが変化に富み、遊技性が向上する。
また、本実施形態においては、周期チャンス状態の次回以降の各遊技の武器Wの種類が事前に報知される。仮に、次回以降の各遊技の武器Wが報知されない構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、例えば、周期チャンス状態の終盤で残りHPが多い場合、当該周期チャンス状態のクリアを諦めてしまう場合がある。しかし、本実施形態においては、大きなダメージが決定されやすい遊技(武器WZの遊技)が後に控えていることを遊技者に事前に報知することができる。したがって、周期チャンス状態のクリアに対する意欲を持続させることができる。
図48は、液晶表示装置30が通常状態において表示する画像MBの模式図である。通常状態においては、周期チャンス状態に関連する各種の情報が報知される。図48に示すように、画像MBは、第1表示部PAと第2表示部PBと複数(5個)のリプ連回数図像GRとを含んで構成される。また、第2表示部PBは、第1メーター図像GM1と周期表示部GCと敵キャラ表示部GEとを含んで構成される。さらに、図48に示すように、第1メーター図像GM1は、端部MTを含んでいる。
図48の各リプ連回数図像GRは、リプレイ連続カウンタ(図37参照)の現在値を表示する。図48に示すように5個のリプ連回数図像GRが配列される。各リプ連回数図像GRは、第1の色彩または第2の色彩で表示される。例えば、リプレイが連続して当選していない場合は、全てのリプ連回数図像GRが第2の色彩で表示される。一方で、リプレイの連続当選回数が1回の場合は、1個のリプ連回数図像GRが第1の色彩で表示され、4つのリプ連回数図像GRが第2の色彩で表示される。同様に、リプレイの連続当選回数が2回の場合は、2個のリプ連回数図像GRが第1の色彩で表示され、3個のリプ連回数図像GRが第2の色彩で表示される。リプレイの連続当選回数が3回の場合は、3個のリプ連回数図像GRが第1の色彩で表示され、2個のリプ連回数図像GRが第2の色彩で表示される。リプレイの連続当選回数が4回の場合は、4個のリプ連回数図像GRが第1の色彩で表示され、1個のリプ連回数図像GRが第2の色彩で表示される。リプレイの連続当選回数が5回以上の場合は、全てのリプ連回数図像GRが第1の色彩で表示される。リプ連回数図像GRにより、遊技者は、リプレイの連続当選回数を把握することができる。
第1メーター図像GMは、第1カウンタの数値に応じて段階的に表示態様が変化する。具体的には、第1メーター図像GM1のうち端部MTの位置を第1カウンタの数値に応じて段階的に移動する。例えば、第1カウンタが加算される毎に、端部MTが正面視で右側に移動し、第1カウンタが閾値「256」に到達した場合に、端部MTが第1メーター図像GM1の右端部側(MAX位置)まで移動する。以上の構成によれば、第1メーター図像GM1により、第1カウンタの現在値が報知される。したがって、遊技者は、第1メーター図像GM1の表示態様(端部MTの位置)により、第1カウンタが上述した閾値に到達するまでの期間(遊技回数)を推定することが可能となる。すなわち、本実施形態の構成によれば、周期チャンス状態までの期間を推定することが可能であるとも換言される。
サブCPU412は、今回の周期チャンス状態が終了した場合、次回の周期チャンス状態の敵キャラクタを敵キャラ決定処理により決定する。具体的には、サブCPU412は、通常A、通常B、天国A、天国Bおよび超天国を含むシナリオ状態(図39参照)に応じた敵キャラ決定テーブルを参照して、次回の周期チャンス状態の敵キャラクタ、すなわち、次回の周期チャンス状態が第1チャンス状態から第3チャンス状態の何れであるかを決定する。
図49は、通常Aで参照される敵キャラ決定テーブルの概念図である。敵キャラ決定テーブルは、各周期における各敵キャラクタが選択される確率を規定する。例えば、1周期目においては、敵キャラクタA(第1チャンス状態)が確率約59%で選択され、敵キャラクタB(第2チャンス状態)が確率約25%で選択され、敵キャラクタC(第3チャンス状態)が確率約16%で選択される。なお、図49に示すように、20周期目の敵キャラクタ(すなわち、天井周期チャンス状態の敵キャラクタ)を、敵キャラクタA〜Cから抽選により決定しているが、天井周期チャンス状態にのみ選択される敵キャラクタDが必ず決定される構成としてもよい。
図49に示すように、各敵キャラクタが選択される確率は、周期毎に相違する。具体的には、敵キャラクタCが決定される確率は、7周期目が他の周期と比較して高い。また、敵キャラクタCが決定される確率は、7周期目に次いで3周期目が高い。さらに、敵キャラクタBが決定される確率は、3周期目が他の周期と比較して高く、3周期目に次いで7周期目が高い。上述したように、敵キャラクタCの初期HPは「100」、敵キャラクタBの初期HPは「200」、敵キャラクタAの初期HPは「300」であり、周期チャンス状態のうち、第3チャンス状態は、第1チャンス状態および第2チャンス状態と比較してAT状態への移行が決定されやすい(敵HPが数値「0」まで減算されやすい)。また、第2チャンス状態は、第1チャンス状態よりAT状態への移行が決定されやすい。
以上の説明から理解される通り、3周期目および7周期目の周期チャンス状態においては、他の周期と比較してAT状態への移行が決定されやすい。以上の構成によれば、例えばAT状態への移行しやすさが全ての周期で等しい構成と比較して、遊技が変化に富む。なお、AT状態への移行が決定されやすい周期は、上述した態様に限られない。例えば、3周期目と7周期目に替えて、偶数番目の周期の周期チャンス状態を他の周期と比較してAT状態に移行しやすくしてもよい。また、シナリオ状態に応じてAT状態に移行しやすい周期を異ならせてもよい。例えば、シナリオ状態が通常Aの場合は、3周期目と7周期目とがAT状態に移行しやすく、シナリオ状態が通常Bの場合は、4周期目と8周期目とがAT状態に移行しやすくしてもよい。
図48に説明を戻す。図48に示すように、画像MBにおける敵キャラ表示部GEは、周期チャンス状態の画像MAの敵キャラ表示部GEと同様に、敵キャラクタAから敵キャラクタCの何れかを表示する。画像MBにおける敵キャラ表示部GEは、次回の周期チャンス状態の敵キャラクタである。すなわち、次回の周期チャンス状態の敵キャラクタが、今回の周期が終了する以前において報知される。
以上の構成によれば、例えば、敵キャラ表示部GEが敵キャラクタCを表示した場合、次回の周期チャンス状態が他の周期チャンス状態と比較してAT状態に移行しやすい第3チャンス状態である旨を遊技者は認識することができる。したがって、次回の周期チャンス状態まで遊技する意欲を向上することができる。
しかし、敵キャラ表示部GEに次回の周期チャンス状態の敵キャラクタを表示させる構成においては、例えば、今回の周期チャンス状態が終了した直後の通常状態において、敵キャラクタAが表示された場合、次回の周期チャンス状態まで遊技する意欲が低下してしまう場合がある。そこで、本実施形態においては、今回の周期チャンス状態が終了してから所定の期間は、敵キャラ表示部GEに敵キャラクタを表示しない構成を採用した。具体的には、本実施形態においては、第1カウンタが敵キャラ表示値以上になった場合、敵キャラ表示部GEに敵キャラクタを表示する。
図50の部分(a)は、第1カウンタが敵キャラ表示値より小さい場合の第2表示部PBの模式図であり、図50の部分(b)は、第1カウンタが敵キャラ表示値以上の場合の第2表示部PBの模式図である。図50の部分(a)から理解される通り、第1カウンタが敵キャラ表示値より小さい場合、敵キャラ表示部GEは、何れの敵キャラクタも表示しない。以上の場合、例えば、敵キャラ表示部GEは文字「?」等を表示する。一方で、図50の部分(b)から理解される通り、第1カウンタが敵キャラ表示値以上の場合、敵キャラ表示部GEは、敵キャラ決定処理で決定された敵キャラクタを表示する。
図51は、敵キャラ表示値決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、敵キャラ表示値決定処理において、敵キャラ表示値決定テーブルが規定する確率で敵キャラ表示値を決定する。例えば、敵キャラクタAの敵キャラ表示値は、確率約1%で数値「0」、確率約10%で数値「32」、確率約1%で数値「64」、確率約5%で数値「96」、確率役10%で数値「128」、確率約15%で数値「160」、確率約8%で数値「192」、確率約8%で数値「224」、確率約42%で数値「256」が決定される。なお、敵キャラ表示値が数値「0」である場合は、今回の周期が開始した直後(前回の周期チャンス状態が終了した直後)に敵キャラクタが表示される。また、敵キャラ表示値が数値「256」である場合は、今回の周期が終了すると同時(次回の周期チャンス状態が開始すると同時)に敵キャラクタが表示される。
図51から理解される通り、敵キャラクタに応じて、敵キャラ表示部GEに表示される時期の傾向が異なる。例えば、敵キャラクタAは、第1カウンタが数値「0」から数値「128」まで加算される期間において、確率約27%(1%+10%+1%+5%+10%)で表示される。一方で、敵キャラクタBは、第1カウンタが数値「0」から数値「128」まで加算される期間において、確率約40%(2%+10%+2%+7%+19%)で表示される。敵キャラクタCは、第1カウンタが数値「0」から数値「128」まで加算される期間において、確率約70%(4%+10%+8%+8%+40%)で表示される。
また、次回の周期チャンス状態が開始されるまで敵キャラクタが表示されない確率(敵キャラ表示値「256」の選択確率)は、敵キャラクタAが約42%、敵キャラクタBが約32%、敵キャラクタCが約10%である。すなわち、次回の周期チャンス状態が開始される以前に、敵キャラクタAは約58%の確率で表示され、敵キャラクタBは約68%で表示され、敵キャラクタCは約90%で表示されるとも換言される。以上の説明から理解される通り、敵キャラクタAは、敵キャラクタBおよび敵キャラクタCと比較して遅い時期に表示される傾向になる。また、敵キャラクタCは、敵キャラクタAおよび敵キャラクタBと比較して早い時期に表示される傾向になる。
以上の通り、本実施形態においては、第1カウンタが敵キャラ表示値より小さい場合は、敵キャラ表示部GEに敵キャラクタを表示させない。したがって、他の敵キャラクタと比較して撃破しにくい敵キャラクタAが今回の周期の開始直後に表示され、次回の周期チャンス状態までの遊技の意欲を低下させる事態を抑制することができる。また、本実施形態においては、敵キャラクタに応じて、表示される時期の傾向が異なる。具体的には、敵キャラクタAは、他の敵キャラクタと比較して表示される時期を遅い傾向とした。以上の構成によれば、敵キャラクタAは、他の敵キャラクタと比較して、今回の周期の開始直後に表示されにくくなる。したがって、次回の周期チャンス状態までの遊技意欲の低下を抑制するという効果は格別に顕著である。
しかし、遊技者によっては、敵キャラクタが表示された時期にかかわらず、次回の周期チャンス状態に移行する以前に、当該敵キャラクタの撃破を諦めて、遊技を終了してしまう場合がある。例えば、遊技者によっては、敵キャラクタAの撃破は不可能であると考えている場合がある。当該遊技者は、今回の周期の終盤まで遊技した場合であっても、敵キャラクタAが表示された場合は、その時点で遊技を終了してしまう場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、各敵キャラクタに「表モード」と「裏モード」とを設けた。裏モードの場合、敵キャラクタの初期HPは、表モードの場合の初期HPと比較して小さい。
具体的には、表モードの各敵キャラクタの初期HPは、初期HPテーブル(図44参照)に示した通り、敵キャラクタAが「300」、敵キャラクタBが「200」、敵キャラクタCが「100」である。一方で、裏モードが選択された場合、各敵キャラクタの初期HPは、当該敵キャラクタの表モードの初期HPの1/2になる。すなわち、裏モードの敵キャラクタAの初期HPは「150」、裏モードの敵キャラクタBの初期HPは「100」、裏モードの敵キャラクタCの初期HPは「50」になる。
図52は、裏モード決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、裏モード決定処理において、今回の周期の敵キャラクタを裏モードにするか否かを決定する。図52から理解される通り、裏モードが決定される確率は、敵キャラクタに応じて互いに異なる。具体的には、今回の周期が敵キャラクタAの場合、確率約75%で表モードが決定され、確率約25%で裏モードが決定される。また、今回の周期が敵キャラクタBの場合、確率約89%で表モードが決定され、確率約11%で裏モードが決定される。今回の周期が敵キャラクタCの場合、確率約96%で表モードが決定され、確率約4%で裏モードが決定される。
以上の構成によれば、今回の周期で敵キャラクタが表示された場合であっても、当該敵キャラクタのモードが裏モードの可能性がある。裏モードの場合は、表モードの場合と比較して初期HPが小さいため、AT状態へ移行しやすい。したがって、例えば、敵キャラクタの裏モードを設けない構成と比較して、敵キャラクタが表示されたことで、遊技者が遊技を終了してしまう事態を抑制することができる。
また、本実施形態においては、図52から理解される通り、裏モードが決定される確率は、敵キャラクタAが敵キャラクタBおよび敵キャラクタCと比較して高い。また、敵キャラクタBの裏モードが決定される確率は、敵キャラクタCの裏モードが決定される確率と比較して高い。すなわち、表モードの初期HPが大きい敵キャラクタほど、裏モードが決定されやすく構成されている。したがって、敵キャラクタが表示されたことで、遊技者が遊技を終了してしまう事態を抑制することができるという効果は格別に顕著である。
説明を図48に戻す。図48に示すように、周期表示部GCは、周期カウンタに応じた態様で表示される。具体的には、周期カウンタの数値が「0」から「19」に更新される各周期において、周期表示部GCは文字列「1周期目」から「20周期目」を表示する。例えば、周期カウンタが数値「0」の場合、周期表示部GCは「1周期目」という文字列を表示する。
本実施形態においては、遊技機1の設定値(1〜6)が変更された場合、第1カウンタが初期化される。したがって、第2表示部PB(第1メーター図像GM1と周期表示部GCと敵キャラ表示部GEとを含む)は、設定値が変更された場合に初期化される。具体的には、設定値が変更された場合、第1メーター図像GM1は、周期チャンス状態が終了した直後の態様(第1カウンタが数値「0」の場合の態様)で表示され、周期表示部GCには、文字列「1周期目」が表示される。また、本実施形態においては、電源をOFF状態にした場合、設定値が変更されない場合であっても、第2表示部PBの表示態様が初期化される。ただし、電源が遮断された場合であって、設定値が変更されない場合は、第1カウンタは保持される。
以上の構成では、数値「0」より大きい第1カウンタが保持された状態で、電源が遮断された場合、電源が復帰した時点で、内部的に記憶された第1カウンタの値と第2表示部PB(第1メーター図像GM1)の表示態様とが対応しなくなる。すなわち、内部的に記憶された第1カウンタは、数値「0」より大きいのに対して、第1メーター図像GM1は第1カウンタが数値「0」の場合の表示態様となる。
仮に、電源復帰後に獲得された第1カウンタの値のみに応じて、第1メーター図像GM1の表示態様が更新される構成(以下「対比例」という)を想定する。以上の対比例においては、電源遮断時(電源復帰前)に保持された第1カウンタの値は、第1メーター図像GM1の表示態様には反映されない。例えば、電源遮断時の第1カウンタが数値「100」であり、電源復帰後に数値「156」が第1カウンタに加算された場合、内部的な第1カウンタは閾値「256」に到達するため、周期チャンス状態が開始される。しかし、周期チャンス状態が開始される時点において、第1メーター図像GM1は、第1カウンタが数値「156」の場合の態様で表示される。すなわち、対比例においては、第1メーター図像GM1の端部MTがMAX位置に達していない時点で、周期チャンス状態に移行する事態が生じ得る。以上の場合、遊技者は、第1カウンタが初期化されていない旨、すなわち、設定値が変更されていない旨を認識することができる。
しかし、遊技者によっては、設定値が変更されていることを期待して遊技をする場合がある。したがって、対比例においては、設定値が変更されていない旨が認識され得るため、遊技者の遊技に対する意欲を低下させる問題が生じる。
以上の事情を考慮して、本実施形態においては、電源断時に保持した第1カウンタの数値と電断復帰後に獲得した第1カウンタの数値とに応じて、第1メーター図像GM1の表示態様を更新する。以上の構成によれば、電源断時に保持した第1カウンタの数値を第1メーター図像GM1の表示態様に反映させることができる。例えば、第1メーター図像GM1の表示態様を内部的な第1カウンタの数値(電断前後の第1カウンタの合計値)に対応させることができる。したがって、第1メーター図像GM1の端部MTがMAX位置に達していない時点で周期チャンス状態に移行する事態が抑制され、設定値の変更の有無が特定し難くなる。
上述した本実施形態の構成を、以下において詳細に説明する。サブCPU412は、電源断時に第1カウンタの数値を保持カウンタに記憶する。保持カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。また、第1カウンタ加算処理において加算値が決定された場合(リプレイが当選した場合。図37参照。)であって、保持カウンタが数値「0」以上の場合、当該加算値に加えて付加値を第1カウンタに加算する。
図53は、付加値決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、リプレイ(X、Y)が当選した場合であって、保持カウンタが数値「0」以上の場合、上述した第1カウンタ加算処理に加え、付加値決定処理を実行する。サブCPU412は、付加値決定処理において付加値決定テーブルを用いて付加値を決定する。すなわち、リプレイが当選した場合であって、保持カウンタが数値「0」以上の場合、加算値と付加値とが第1カウンタに加算される。また、サブCPU412は、決定した付加値を保持カウンタから減算する。具体例として、第1カウンタ加算処理で加算値「5pt」が決定され、付加値決定処理で付加値「10pt」が決定された場合を想定する。以上の場合、第1カウンタに「15pt」(5pt+10pt)が加算され、保持カウンタから「10pt」が減算される。
付加値決定テーブルは、図53に示すように、各付加値の各抽選値を含んで構成される。なお、図53に示す付加値のうち「全て」が決定された場合、保持カウンタの現在値が付加値として決定される。例えば、保持カウンタに数値「1」が保持されている場合、「全て」が決定され、付加値は「1pt」となる。
付加値決定テーブルの各抽選値は、付加値決定処理において乱数値R3に減算され、減算結果が負数になった付加値が決定される。また、各抽選値は、保持カウンタの現在値の範囲毎に設けられる。したがって、各付加値が決定される確率は、保持カウンタの現在値に応じて相違する。
具体的には、保持カウンタが数値「11〜20」の場合は、付加値「全て」または「10pt」が決定される。以上の場合、付加値「全て」が決定される確率は約7/8であり、付加値「10pt」が決定される確率は約1/8である。保持カウンタが数値「21〜30」の場合は、付加値「全て」、「10pt」または「20pt」が決定される。以上の場合、付加値「全て」が決定される確率は約7/8であり、付加値「10pt」が決定される確率と付加値「20pt」が決定される確率とは何れも約1/16である。保持カウンタが数値「31〜50」の場合は、付加値「全て」「10pt」「20pt」「30pt」「40pt」の何れかが決定される。以上の場合、付加値「全て」が決定される確率は約7/8であり、付加値「10pt」が決定される確率、付加値「20pt」が決定される確率、付加値「30pt」が決定される確率、付加値「40pt」が決定される確率は、何れも約1/32である。保持カウンタが数値「51以上」の場合、付加値「全て」、または、「10pt」「20pt」「30pt」「40pt」「50pt」の何れかが決定される。以上の場合、付加値「全て」が決定される確率は約7/8であり、付加値「10pt」が決定される確率、付加値「20pt」が決定される確率、付加値「30pt」が決定される確率、付加値「40pt」が決定される確率、付加値「50pt」が決定される確率は、何れも約1/40である。保持カウンタが数値「10以下」の場合は、付加値「全て」が決定される。
以上の通り、本実施形態においては、保持カウンタの数値に応じて第1メーター図像GM1の表示態様が更新される。したがって、電断時に保持していた第1カウンタの数値を電断復帰後の第1メーター図像GM1の表示態様の更新に反映させることができる。以上の構成によれば、電断復帰時に第1メーター図像GM1を初期化しつつ、その後、電断時に保持した第1カウンタの数値と電断復帰後に獲得した第1カウンタの数値との合計値を示す態様で第1メーター図像GM1を表示することができる。したがって、第1メーター図像GM1の端部MTがMAX位置に達していない時点で周期チャンス状態に移行する事態が抑制され、設定値の変更が特定し難くなる。
また、例えば、当選役にかかわらず付加値を第1カウンタに加算する対比例を想定する。以上の対比例においては、付加値が保持されている場合、すなわち、設定値が変更されていない場合は、リプレイが当選していない場合であっても、第1カウンタに「1」より大きい数値が加算される場合がある。一方で、設定値が変更されている場合は、付加値は保持されないから、リプレイが当選しない場合は、第1カウンタに「1」より大きい数値が加算される場合がない。したがって、当選役にかかわらず付加値が加算される対比例においては、リプレイが当選した場合に第1カウンタに「1」より大きい数値が加算された場合、設定値が変更されていないことが特定されてしまう。
以上の事情を考慮して、本実施形態においては、リプレイが当選した遊技において、加算値とともに付加値が第1カウンタに加算される。すなわち、加算値が加算される契機に付加値が第1カウンタに加算される。加算値が加算される場合は、設定値が変更された場合と変更されない場合との双方で、第1カウンタに「1」より大きい数値が加算される。したがって、以上の構成によれば、付加値が加算されたことを遊技者が認識し難く、設定値の変更の有無が特定されることが抑制されるという効果は格別に顕著である。
また、保持された付加値の全てを、1回の遊技で第1カウンタに加算する構成を対比例として想定する。以上の対比例においては、例えば、保持カウンタが数値「200」である場合、1回の遊技で第1カウンタに数値「200」が加算される。しかし、上述したように、加算値の最大値は「100pt」である。したがって、1回の遊技で第1カウンタに数値「100」より大きい数字が加算された場合、遊技者は、付加値が加算されたこと、すなわち、設定値が変更されていないことを認識することができる。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、電源断時に保持カウンタに保持された第1カウンタの数値は、付加値として複数回に分けて第1カウンタに加算される。したがって、設定値が変更されていないことを認識されることが抑制されるという効果は格別に顕著である。
以上が第2表示部PBの表示についての説明である。図48の第1表示部PAは、当選エリア等に応じて各種の演出を実行する表示部である。具体的には、第1表示部PAは、上述した抽選状態(AT状態および特別チャンス状態の抽選状態。図36参照。)と当選エリアとに応じた演出を実行する。
図54は、演出抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、サブ状態などに応じて演出抽選テーブルを選択し、各遊技で実行する演出を決定する。図54には、当選エリア「ハズレ」が決定された通常状態または前兆状態の各遊技で参照される各演出抽選テーブルを例示する。当該各演出抽選テーブルを用いて決定された演出は、例えば、第1表示部PAにおいて実行される。図54に示すように、各演出抽選テーブルは、演出番号と各演出番号の各抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、演出番号の順序で乱数値R3に減算され、減算の結果が負数になった演出番号が決定される。演出抽選処理で決定された演出番号は、サブRAM414の演出番号格納領域に格納される。
通常状態および前兆状態においては、演出A1から演出An(nは2以上の整数)の何れかが決定される。図54から理解される通り、第1抽選状態から第3抽選状態、ガセ前兆状態および本前兆状態においては、演出A1を含む各演出が共通して選択され得る。したがって、遊技者は、上述したサブ状態の各遊技において、原則、現在のサブ状態を特定できない。ただし、「演出なし」が選択される確率は、各状態で異なるため(第1抽選状態>第2抽選状態>第3抽選状態>ガセ前兆状態>本前兆状態)、遊技者は演出A1から演出Anまでの何れかが実行された確率から現在のサブ状態を推測することができる。また、例えば、図54に示す演出Anは、本前兆状態以外では決定されない。したがって、演出Anが決定された場合、遊技者は、現在のサブ状態が本前兆状態であると特定することができる。
画像MB(第1表示部PA、第2表示部PB)で実行される各種の演出は、例えば、遊技の操作毎に実行される。例えば、スタートレバー24の操作(遊技の開始操作)がされた場合、および、各停止ボタン25の操作がされた場合に、各演出が実行される。具体的には、画像MBにおいて、何れも後述する、特リプ示唆演出、メーターアップ演出およびメーターMAX演出を含む各種の演出が実行される。
図55は、第1表示部PAにおける演出と第2表示部PBにおける各演出とを説明する図である。図55においては、説明のため、図48に示した画像MBを構成する要素のうち第1表示部PAと第2表示部PBとを抜粋して示す。また、図55においては、画像MBにおける位置関係とは変更して各表示部を配置する。
図55の部分(a)は、特リプ示唆演出を説明する図である。特リプ示唆演出が実行される遊技においては、全てのリール12が停止する以前に、当該遊技で特殊リプレイが停止表示される旨を示唆する。例えば、図55の部分(a)に示すように、スタートレバー24が操作された際に、第2表示部PBに特リプ示唆図像GFAが表示される。特リプ示唆図像GFAは、今回の遊技で特殊リプレイが停止表示されることを示唆する。ただし、特リプ示唆演出が実行された遊技であっても、特殊リプレイが停止表示されない場合があってもよい。
図55の部分(a)に示すように、第2表示部PBに特リプ示唆図像GFAが表示される期間において、第1表示部PAは演出態様Aで表示される。演出態様Aは、特殊リプレイが停止表示されることを示唆するものであってもよいし、示唆しないものであってもよい。また、演出態様Aは、特殊リプレイが停止表示されるか否かに応じて実行が決定されてもよいし、特殊リプレイが停止表示されるか否かによらず実行が決定されてもよい。例えば、演出態様Aにより、通常抽選処理の結果に応じて決定され、AT状態の当選の有無および特別チャンス状態の当選の有無を報知する。
特リプ示唆演出が実行された場合、その後の各操作に応じて、後述のメーターアップ演出(またはメーターМAX演出)が実行される場合がある。すなわち、特リプ示唆演出とメーターアップ演出とが1回の遊技で実行される場合がある。
図55の部分(b)は、メーターアップ演出を説明する図である。メーターアップ演出は、特殊リプレイが停止表示された場合に実行される。すなわち、メーターアップ演出は、第1カウンタが加算される場合に実行される。例えば、図55の部分(b)に示すように、全てのリール12が停止された際に、第1メーター図像GM1の端部MTが正面視で右側に距離Dだけ移動する。図55の部分(b)には、メーターアップ演出が実行される直前の端部MTが破線で示されている。また、距離Dは、今回の遊技における第1カウンタの加算値に応じる。具体的には、距離Dは、加算値が大きいほど長くなる。以上の構成によれば、距離Dの長さにより、今回の遊技で決定された加算値の大きさを遊技者が認識することができる。また、メーターアップ演出においては、図55の部分(b)に示すように、第2表示部PBにメーターアップ報知図像GFBが表示される。メーターアップ報知図像GFBは、今回の遊技で第1カウンタに加算値が加算されたことを報知する。
図55の部分(b)に示すように、第2表示部PBがメーターアップ演出を実行する期間において、第1表示部PAは演出態様Bで表示される。演出態様Bは、演出態様Aと同様に、特殊リプレイが停止表示されることを示唆するものであってもよいし、示唆しないものであってもよい。また、特殊リプレイが停止表示されるか否かに応じて実行が決定されてもよいし、特殊リプレイが停止表示されるか否かによらず実行が決定されてもよい。
図55の部分(c)は、メーターMAX演出を説明する図である。メーターMAX演出は、特殊リプレイが停止表示される場合であって、第1カウンタが閾値に達した場合に実行される。また、メーターMAX演出は、全てのリール12が停止表示した時期に実行される。例えば、図55の部分(c)に示すように、第2表示部PBに周期終了報知図像GFCが表示される。周期終了報知図像GFCは、今回の遊技で第1カウンタが閾値に到達したことを報知する。すなわち、周期終了報知図像GFCは、今回の周期が終了したことを報知する。また、メーターMAX演出においては、図55の部分(c)に示すMAX位置に端部MTが位置する。
図55の部分(c)に示すように、メーターMAX演出において、第1表示部PAは演出態様Cで表示される。演出態様Cは、今回の遊技で第1カウンタが閾値に到達したことを報知する。メーターMAX演出が実行された次回の遊技から周期チャンス状態が開始される。
以上の通り、特殊リプレイが停止表示される遊技(リプレイYが当選した遊技)においては、特殊リプレイが停止表示される以前に特リプ示唆演出が実行される。また、特リプ示唆演出が実行された遊技において、特殊リプレイが停止表示された場合は、メーターアップ演出またはメーターМAX演出が実行され、メーターМAX演出が実行された場合は、その後、周期チャンス状態に移行する。以上の構成によれば、特リプ示唆演出が実行されることで、特殊リプレイが停止表示される期待感を煽ることができる。また、特殊リプレイが停止表示された場合、メーターアップ演出およびメーターМAX演出の何れが実行されるかに注目させることができる。
図56の部分(a)は、特別チャンスセット数テーブルの概念図である。サブCPU412は、通常抽選処理において特別チャンス状態に当選した場合に、特別チャンスセット数テーブルを参照して特別チャンス状態のセット数を決定する。
上述したように、特別チャンス状態は、第1モードと第2モードと第3モードとを含んで構成され、通常抽選処理において、何れかのモードの特別チャンス状態が当選する(図36参照)。特別チャンス状態のセット数は、通常抽選処理で決定された特別チャンス状態の各モードに応じて決定される。具体的には、第1モードの特別チャンス状態が当選した場合は、確率約97%で1セットが決定され、確率約3%で2セットが決定される。同様に、第2モードの特別チャンス状態が当選した場合は、確率約87.5%で1セットが決定され、確率約12.5%で2セットが決定される。また、第3モードの特別チャンス状態が当選した場合は、確率約50%で1セットが決定され、確率約50%で2セットが決定される。
特別チャンス状態が1セットに決定された場合、サブCPU412は、特別チャンスセット数カウンタに数値「1」を加算する。また、特別チャンス状態が2セットに決定された場合、サブCPU412は、特別チャンスセット数カウンタに数値「2」を加算する。また、前兆状態を経て特別チャンス状態に移行すると(図35参照)、特別チャンスセット数カウンタから数値「1」を減算し、ベルナビカウンタに数値「6」をセットする。ベルナビカウンタは、打順ベルの正解押し順が報知される毎に減算される。ベルナビカウンタが所定の終了値(数値「0」)まで減算された場合に、1セットの特別チャンス状態が終了する。特別チャンスセット数カウンタおよびベルナビカウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
図56の部分(b)は、上乗せナビ決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、特別チャンス状態の各遊技において、当選エリアに応じて、上乗せナビ回数を決定する。上乗せナビ回数は、ベルナビカウンタに加算される数値である。したがって、上乗せナビ回数(1回以上)が決定された場合、上乗せナビ回数が決定されない場合と比較して、特別チャンス状態の期間は長くなりやすい。
図56の部分(b)に示すように、上乗せナビ決定テーブルは、各当選エリアの各抽選値を含んで構成される。また、各当選エリアの各抽選値は、上乗せナビ回数(0〜5回、10回、20回)毎に割振られる。各抽選値は、上乗せナビ回数0回から順に、乱数値R3に減算され、減算結果が負数になった上乗せナビ回数が決定される。
図56の部分(c)は、特別チャンスクリア決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、特別チャンス状態の各遊技において、当該特別チャンス状態がクリアされるか否かを決定する。具体的には、サブCPU412は、特別チャンス状態においてリプレイ(X、Y)が当選した場合に、当該特別チャンス状態がクリアされるか否かを決定する。特別チャンス状態がクリアされた場合、AT状態(開始準備状態)への移行が決定される。例えば、リプレイXが当選した場合、確率約3%でAT状態に当選する。また、リプレイYが当選した場合、確率約10%でAT状態に当選する。すなわち、通常リプレイが停止表示される遊技と比較して、特殊リプレイが停止表示される遊技は、AT状態に当選しやすい。また、サブCPU412は、特別チャンス状態においてリプレイが当選した場合、リプレイカウンタを加算する。リプレイカウンタは、特別チャンス状態におけるリプレイの当選回数を記憶し、後述の背景変更テーブルの選択に用いられる。リプレイカウンタは、例えば、サブRAM414に記憶される。
本実施形態においては、リールロックのうちロングロックをメインCPU301が決定した場合、特別チャンス状態のクリアが確定する。特別チャンス状態においてAT状態への移行が決定された場合、当選状態フラグがON状態に設定される。当選状態フラグは、例えば、サブRAM414に記憶される。
図57は、液晶表示装置30が表示する特別チャンス状態の画像MCの模式図である。図57に示すように、画像MCは、押し順指示図像GSと残りナビ回数図像GNと背景図像GHとを含んで構成される。
上述したように、特別チャンス状態においては、各打順ベル(A1〜4、B1〜4)の何れかが当選した場合、当該打順ベルの正解押し順を報知する。具体的には、押し順指示図像GSに打順ベルの正解押し順を表示させる。遊技者は、押し順指示図像GSの表示に従って各停止ボタン25を操作することにより、正解ベルを停止表示させることができる。
残りナビ回数図像GNは、ベルナビカウンタの現在値を表示する。具体的には、特別チャンス状態の開始直後において、ベルナビカウンタの初期値「6」を表示し、打順ベルが当選する毎に数値を減算させて表示する。また、上乗せナビ回数が決定された場合は、上乗せナビ回数が加算された数値を表示する。なお、本実施形態においては、当選エリアのうち共通ベルが当選した場合、ベルナビカウンタを減算しないが、共通ベルが当選した場合にベルナビカウンタが減算される構成としてもよい。
背景図像GHは、各図像の背後に表示される。具体的には、図57に示すように、背景図像GHは、特定の色彩で表示される環状の図像である。背景図像GHの外周縁は、画面MCの内周に位置し、背景図像GHの内周縁は、波形に表示される。また、背景図像GHは、複数の表示態様(色彩)に切替えて表示される。具体的には、白色、青色、緑色、赤色または虹色に背景図像GHの色彩が切替えられる。サブCPU412は、背景変更処理において、背景図像GHの色彩を切替えるか否かを決定する。
図58は、背景変更処理において用いられる複数の背景変更テーブルの概念図である。サブCPU412は、特別チャンス状態において、当選状態フラグ(AT状態が当選しているか否か)と特別チャンスセット数カウンタ(残りセット数の有無)とリプレイカウンタ(リプレイの当選回数)とに応じて背景変更テーブルを選択する。具体的には、各背景変更テーブルは、第1グループから第4グループの何れかに属し、サブCPU412は、当選状態フラグと特別チャンスセット数カウンタとリプレイカウンタとに応じて何れかのグループを選択し、選択したグループの何れかの背景変更テーブルを決定する。
第1グループの背景変更テーブルは、当選状態フラグがOFF状態(AT非当選)の場合であって、当選状態リプレイカウンタが数値「10」以下の場合に選択される。また、第2グループの背景変更テーブルは、当選状態フラグがOFF状態の場合であって、当選状態リプレイカウンタが数値「10」より大きい場合に選択される。本実施形態においては、第2グループの背景変更テーブルが選択された場合、第1グループの背景変更テーブルが選択された場合と比較して、背景が変更されやすい。すなわち、リプレイの当選回数が多いほど、背景図像GHの表示が変更されやすい。
第3グループの背景変更テーブルは、当選状態フラグがON状態(AT当選済み)の場合であって特別チャンスセット数カウンタが数値「0」ではない場合に選択される。また、第4グループの背景変更テーブルは、当選状態フラグがON状態の場合であって、特別チャンスセット数カウンタが数値「0」の場合に選択される。詳細には後述するが、第4グループの背景変更テーブルによっては、背景図像GHの色彩が「虹色」に変更され得る。一方で、第3グループの背景変更テーブルによっては、背景図像GHの色彩が「虹色」に変更されない。
図58の部分(a)は、第1グループの背景変更テーブルの概念図である。図58の部分(a)に示すように、第1グループの背景変更テーブルが用いられる場合(当選状態フラグ=OFF、リプレイカウンタ≦10)、背景図像GHの色彩が白色の場合は、確率約94%で色彩が白色に維持され、確率約5%で青色に変更され、確率約1%で緑色に変更される。同様に、背景図像GHの色彩が青色の場合は、確率約94%で色彩が青色に維持され、確率約5%で緑色に変更され、確率約1%で赤色に変更される。また、背景図像GHの色彩が緑色の場合は、確率約95%で色彩が緑色に維持され、確率約5%で赤色に変更される。背景図像GHの色彩が赤色の場合は、確率100%で色彩が赤色に維持される。すなわち、第1グループの背景変更テーブルが選択された場合、背景図像GHの色彩は、虹色には変更されない。
図58の部分(b)は、第2グループの背景変更テーブルの概念図である。図58の部分(b)に示すように、第2グループの背景変更テーブルが用いられる場合(当選状態フラグ=OFF、リプレイカウンタ>10)、背景図像GHの色彩が白色の場合は、確率約89%で色彩が白色に維持され、確率約10%で青色に変更され、確率約1%で緑色に変更される。同様に、背景図像GHの色彩が青色の場合は、確率約89%で色彩が青色に維持され、確率約10%で緑色に変更され、確率約1%で赤色に変更される。また、背景図像GHの色彩が緑色の場合は、確率約90%で色彩が緑色に維持され、確率約10%で赤色に変更される。背景図像GHの色彩が赤色の場合は、確率100%で色彩が赤色に維持される。すなわち、第2グループの背景変更テーブルが選択された場合、第1グループの背景変更テーブルが選択された場合と同様に、背景図像GHの色彩は、虹色には変更されない。
図58の部分(c)は、第4グループに属する背景変更テーブルの概念図である。図58の部分(c)に示すように、第4グループの背景変更テーブルが用いられる場合(当選状態フラグ=ON、特別チャンスセット数カウンタ=0)、背景図像GHの色彩が白色の場合は、確率約89%で色彩が白色に維持され、確率約10%で青色に変更され、確率約1%で緑色に変更される。同様に、背景図像GHの色彩が青色の場合は、確率約89%で色彩が青色に維持され、確率約10%で緑色に変更され、確率約1%で赤色に変更される。また、背景図像GHの色彩が緑色の場合は、確率約89%で色彩が緑色に維持され、確率約10%で赤色に変更され、確率約1%で虹色に変更される。背景図像GHの色彩が赤色の場合は、確率約90%で色彩が赤色に維持され、確率約10%で虹色に変更される。
図58の部分(d)は、第3グループに属する背景変更テーブルの概念図である。第3グループの背景変更テーブルが用いられる場合(当選状態フラグ=ON、特別チャンスセット数カウンタ≠0)、背景図像GHの色彩が白色の場合は、確率約89%で色彩が白色に維持され、確率約10%で青色に変更され、確率約1%で緑色に変更される。同様に、背景図像GHの色彩が青色の場合は、確率約89%で色彩が青色に維持され、確率約10%で緑色に変更され、確率約1%で赤色に変更される。また、背景図像GHの色彩が緑色の場合は、確率約90%で色彩が緑色に維持され、確率約10%で赤色に変更される。背景図像GHの色彩が赤色の場合は、確率100%で色彩が赤色に維持される。
以上の説明から理解される通り、AT状態が当選しているか否かに応じて背景変更テーブルが選択されるため、背景図像GHの色彩により、AT状態に当選していることを示唆することができる。また、背景図像GHの色彩は、AT状態が当選している場合に虹色に変更される一方で、AT状態が当選していない場合は虹色に変更されない。したがって、背景図像GHの色彩が虹色に変更することにより、AT状態が当選している旨が報知される。
また、以上の説明から理解される通り、AT状態に当選している場合であって、特別チャンス状態の残りセット数がない場合、AT状態の当選が報知される(背景図像GHが虹色に表示される)。一方で、AT状態に当選している場合であっても、特別チャンス状態の残りセット数がある場合は、AT状態の当選が報知されない。本実施形態においては、AT状態に当選している期間であって、特別チャンス状態の残りセット数がない期間を「確定報知可能期間」という。また、AT状態に当選している期間であって、特別チャンス状態の残りセット数がある期間を「確定報知禁止期間」という。
図59は、特別チャンス状態が当選した場合の遊技のタイムチャートである。図59において、特別チャンスセット数カウンタを「CS」と表記する。また、ベルナビカウンタを「CN」と表記し、当選状態フラグを「FT」と表記する。なお、図59の数値「N」は、1より大きい自然数である。
図59の部分(a)は、1セットの特別チャンス状態が当選(図56の部分(a)参照)した場合の遊技のタイムチャートである。以上の場合において、特別チャンスセット数カウンタに数値「1」が加算される。その後、前兆状態が終了すると、特別チャンスセット数カウンタから数値「1」が減算され、ベルナビカウンタが初期値「6」にセットされ、特別チャンス状態に移行する(図59(a)のA−1)。特別チャンス状態において、打順ベルの正解押し順が報知されると、ベルナビカウンタが数値「1」減算される(図59(a)のA−2)。
特別チャンス状態において、AT状態に当選すると、当選状態フラグがON状態(数値「1」)に設定される(図59(a)のA−3)。また、AT状態に当選すると、サブCPU412は、参照する背景変更テーブルを切替える。具体的には、背景図像GHの色彩として虹色が選択されない背景変更テーブルから虹色が選択される背景変更テーブルに切替える。すなわち、特別チャンスセット数カウンタが数値「0」の状態でAT状態に当選すると、確定報知可能期間が開始する。また、ベルナビカウンタが数値「0」まで減算された場合(図58(a)のA−4)、特別チャンス状態が終了して開始準備状態に移行する。
図59の部分(b)は、2セットの特別チャンス状態が当選した場合の遊技のタイムチャートである。以上の場合において、特別チャンスセット数カウンタに数値「2」が加算される。その後、前兆状態が終了すると、特別チャンスセット数カウンタから数値「1」が減算され、ベルナビカウンタが初期値「6」にセットされ、特別チャンス状態(1セット目)に移行する(図59(b)のB−1)。
特別チャンス状態において、AT状態に当選すると、当選状態フラグがON状態に設定され(図59(b)のB−2)、サブCPU412は、参照する背景変更テーブルを切替える。特別チャンスセット数カウンタが数値「0」以外の場合、AT状態に当選した後に確定報知禁止期間が開始し、当該確定報知禁止期間で参照される背景変更テーブルにおいては、背景図像GHの色彩として虹色が選択されない。すなわち、2セットの特別チャンス状態が当選した場合、1セット目にAT状態が当選した場合であっても、その後の1セット目の特別チャンス状態において、背景図像GHの色彩は虹色に変更されない。
図59の部分(b)に示すように、2セットの特別チャンス状態が当選した場合は、ベルナビカウンタが数値「0」まで減算されると、1セット目の特別チャンス状態が終了し、その後、2セット目の特別チャンス状態が開始する(図59(b)のB−3)。2セット目の特別チャンス状態が開始される場合は、1セット目が開始される場合と同様に、特別チャンスセット数カウンタが数値「1」減算され、ベルナビカウンタに初期値「6」が格納される。図59の部分(b)に示すように、2セット目の特別チャンス状態は、確定報知可能期間である。
図59の部分(c)は、対比例の遊技のタイムチャートである。対比例においては、確定報知禁止期間が設けられていない点において、本実施形態と相違する。仮に、対比例において、2セットの特別チャンス状態が当選し、且つ、1セット目の特別チャンス状態においてAT状態が当選した場合を想定する。以上の場合、1セット目の特別チャンス状態おいて、背景図像GHの色彩が虹色に変更され得る。すなわち、2セット目が開始される以前に、遊技者に対してAT状態に当選した旨が報知される。
ところで、遊技者によっては、AT状態の当選が報知された場合、残りナビ回数図像GNが表示する打順ベルの残りナビ回数が数値「0」まで減算された後に、AT状態(開始準備状態)に移行することを期待している場合がある。しかし、対比例の構成においては、打順ベルの残りナビ回数が数値「0」に減算された後に、再度数値「6」に変更され、特別チャンス状態が継続する。以上の構成においては、1セット目が終了した後にAT状態に移行することを期待していた遊技者にとっては、2セット目の特別チャンス状態が煩わしく感じる場合がある。
以上の問題を解決する構成として、AT状態に当選した遊技において、その旨を報知するとともに、当該報知を実行した直後に特別チャンス状態を終了してAT状態に移行させる構成が採用され得る。以上の構成によれば、AT状態の当選が報知されているにもかかわらず、特別チャンス状態が継続することがない。しかし、以上の構成においては、打順ベルの正解押し順が6回報知される以前に特別チャンス状態が終了する場合がある。また、遊技者によっては、AT状態に当選した場合であっても、残りナビ回数を消化した後にAT状態に移行することを希望する場合がある。したがって、AT状態の当選報知の直後に特別チャンス状態を終了する構成においては、上述した遊技者の希望に沿うことができない。
以上の事情を考慮して、本実施形態の特別チャンス状態においては、全ての残りナビ回数を消化した後にAT状態に移行するとともに、2セット目に継続する場合は1セット目に背景図像GHが虹色に変化しない。以上の構成によれば、AT状態の当選が報知されたセットが終了した場合にAT状態に移行することを希望する遊技者と、全ての残りナビ回数を消化した後にAT状態に移行することを希望する遊技者との双方の希望に沿うことが出来る。
次に、前兆状態における各種の演出について説明する。上述したように、通常状態においてレア役が当選すると、通常抽選処理が実行され(図36参照)、AT状態またはSP状態が当選した場合は本前兆状態に移行し、当選しない場合はガセ前兆状態に移行する。本実施形態においては、前兆状態が終了する場合に、複数の遊技(例えば3ゲーム)に亘り連続演出が実行される場合がある。また、当該連続演出の最終遊技(前兆状態の最終遊技)において、AT状態またはSP状態の当選の有無が報知される。さらに、連続演出が開始される以前の遊技において、特殊前兆状態(本前兆状態またはガセ前兆状態)に移行する場合がある。特殊前兆状態においては、通常状態に表示される画像MB(図48参照)に替えて、画像MDが液晶表示装置30に表示される。
前兆状態に移行するか否かは、レア役当選時に抽選により決定される。前兆状態への移行が決定された場合、前兆状態のゲーム数を「0」〜「32」ゲームのうちの何れかに決定する。また、連続演出を実行するか否かは、前兆状態のゲーム数に応じて決定される。具体的には、前兆ゲーム数として「3」ゲーム以上が決定された場合に、連続演出を実行するか否かが抽選により決定される。また、連続演出を実行する場合は、当該連続演出のゲーム数が決定される。
特殊前兆状態に移行するか否かは、前兆状態のゲーム数と連続演出のゲーム数とに応じて決定される。具体的には、前兆状態のゲーム数から連続演出のゲーム数を減算した結果が「10」ゲーム以上である場合に、特殊前兆状態に移行するか否かが抽選により決定される。一方で、減算結果が「10」ゲームより小さい場合は、特殊前兆状態に移行しない。
図60は、特殊前兆状態で表示される画像MDの模式図である。画像MDは、第1の領域FAと第2の領域FBとを含んで構成される。第1の領域FAには、複数の味方キャラクタGK(GKA、GKB、GKC)の何れかが表示される。具体的には、特殊前兆状態の各遊技において、味方キャラクタGKA、味方キャラクタGKBまたは味方キャラクタGKCの何れかが所定の確率で第1の領域FAに表示される。第1の領域FAに表示する味方キャラクタGKは、各遊技において抽選により決定される。一方で、第2の領域FBには、味方キャラクタGKDが表示される。味方キャラクタGKDは、特殊前兆状態において第2の領域FBに継続して表示される。また、第1の領域FAおよび第2の領域FBにおいては、サブ状態(本前兆中であるか否か)と当選エリアと特殊前兆状態の残り遊技回数とに応じて各演出が実行される。
図61の部分(a)は、特殊前兆状態および連続演出を説明するためのタイムチャートである。図61の部分(a)に示すように、特殊前兆状態は、第1期間と第2期間とに区分される。第1期間は、特殊前兆状態の残りゲーム数が6ゲーム以上の期間であり、第2期間は、特殊前兆状態の残りゲーム数が5ゲーム以下の期間である。第1期間においては、第1の確率で第1の領域FAの味方キャラクタGKが切替えられる。一方で、第2期間においては、第1の確率より高い第2の確率で第1の領域FAの味方キャラクタGKが切替えられる。ただし、第2期間の最終遊技(特殊前兆状態の最終遊技)において第1の領域FAに表示される味方キャラクタGKは、最終遊技以外における抽選(第1の確率または第2の確率による抽選)とは異なる確率で抽選される。
具体的には、第1期間においては、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKAが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/2で味方キャラクタGKAが継続して表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKBが表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKCが表示される。同様に、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKBが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/2で味方キャラクタGKBが継続して表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKAが表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKCが表示される。前回の遊技で第1領域FAに味方キャラクタGKCが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/2で味方キャラクタGKCが継続して表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKAが表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKBが表示される。
一方、第2期間においては、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKAが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/5で味方キャラクタGKAが継続して表示され、確率約2/5で味方キャラクタGKBが表示され、確率約2/5で味方キャラクタGKCが表示される。同様に、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKBが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/5で味方キャラクタGKBが継続して表示され、確率約2/5で味方キャラクタGKAが表示され、確率約2/5で味方キャラクタGKCが表示される。前回の遊技で第1領域FAに味方キャラクタGKCが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/5で味方キャラクタGKCが継続して表示され、確率約2/5で味方キャラクタGKAが表示され、確率約2/5で味方キャラクタGKBが表示される。
特殊前兆状態の最終遊技においては、本前兆状態とガセ前兆状態とで異なる確率で第1の領域FAの味方キャラクタGKが切替えられる。具体的には、本前兆状態の特殊前兆状態の最終遊技においては、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKAが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/4で味方キャラクタGKAが継続して表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKBが表示され、確率約1/2で味方キャラクタGKCが表示される。同様に、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKBが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/4で味方キャラクタGKBが継続して表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKAが表示され、確率約1/2で味方キャラクタGKCが表示される。前回の遊技で第1領域FAに味方キャラクタGKCが表示されている場合、今回の遊技において、確率約1/2で味方キャラクタGKCが継続して表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKAが表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKBが表示される。すなわち、本前兆状態の場合、特殊前兆最終遊技においては、味方キャラクタGKCが表示されやすい。
一方で、ガセ前兆状態の場合、特殊前兆状態の最終遊技においては、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKAが表示されている場合、確率約1/2で味方キャラクタGKAが継続して表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKBが表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKCが表示される。同様に、前回の遊技で第1の領域FAに味方キャラクタGKBが表示されている場合、確率約1/4で味方キャラクタGKBが継続して表示され、確率約1/2で味方キャラクタGKAが表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKCが表示される。また、前回の遊技で第1領域FAに味方キャラクタGKCが表示されている場合、確率約1/4で味方キャラクタGKCが継続して表示され、確率約1/2で味方キャラクタGKAが表示され、確率約1/4で味方キャラクタGKBが表示される。すなわち、ガセ前兆状態の場合、特殊前兆最終遊技においては、味方キャラクタGKC以外が表示されやすい。
以上の構成においては、味方キャラクタGKCの遊技で特殊前兆状態が終了(連続演出に発展)した場合、他の味方キャラクタGKよりAT状態に当選している可能性が高いため、遊技者は、味方キャラクタGKCが表示されている遊技では、当該遊技で特殊前兆状態が終了することを期待する。一方で、味方キャラクタGKC以外が表示されている遊技では、特殊前兆状態が継続することを期待する。特殊前兆状態が終了すると、連続演出が実行され、連続演出の最終遊技(前兆状態の最終遊技)において、AT状態に当選していたか否かが報知される。
図61の部分(b)は、対比例における第1の領域FAの味方キャラクタGKの切替の態様を説明する図である。対比例においては、味方キャラクタGKA、味方キャラクタGKB、味方キャラクタGKCの順に段階的に表示が切替えられ、味方キャラクタGKBが表示された以降の遊技においては、味方キャラクタGKAが表示されず、味方キャラクタGKCが表示された以降の遊技においては、味方キャラクタGKAおよび味方キャラクタGKBが表示されない点において本実施形態と相違する。
対比例においても、味方キャラクタGKCが表示された遊技で特殊前兆状態が終了した場合は、味方キャラクタGKC以外が表示された遊技で特殊前兆状態が終了した場合と比較して、AT状態に当選している期待度が高い。したがって、遊技者は、特殊前兆状態において、味方キャラクタGKCが表示されていない場合は、味方キャラクタGKCに切替わることを希望しながら遊技することとなる。しかし、味方キャラクタGKCが表示された以降は、第1の領域FAの味方キャラクタGKCは切替わらないため、遊技者によっては、第1の領域FAに対する興味が失われる場合がある。
本実施形態においては、味方キャラクタGKA、味方キャラクタGKBおよび味方キャラクタGKCが相互に切替えて表示される。すなわち、味方キャラクタGKCが表示された場合であっても、その後、味方キャラクタGKC以外に切り替わる可能性がある。したがって、味方キャラクタGKCが表示された以降の遊技においても、第1の領域FAに表示される味方キャラクタGKに遊技者の興味を引くことができる。
また、本実施形態においては、特殊前兆状態の第2期間(特殊前兆状態の終盤)において、第1期間(特殊前兆状態の序盤)と比較して、第1の領域FAに表示される味方キャラクタGKが頻繁に切替わる。したがって、第1の領域FAに表示される味方キャラクタGKに遊技者の興味を引くことができるという効果は格別に顕著である。
図62は、ATレベル決定テーブルの概念図である。ATレベル決定テーブルは、上述したAT開始回胴演出(図17参照)が実行される場合、すなわち、サブ状態がAT状態に移行する場合に用いられる。本実施形態においては、ATレベル決定テーブルを用いて決定されるATレベルを「最終ATレベル」という場合がある。また、上述したように、サブCPU412は、通常抽選処理において、ATレベル0からATレベル3の何れかのAT状態を決定する(図36参照)。本実施形態においては、通常抽選処理で決定されるATレベルを「先決めATレベル」という場合がある。なお、先決めATレベルは、例えば、前兆状態において演出により示唆される場合がある。
最終ATレベルは、先決めATレベルとAT開始回胴演出で赤セブン揃いが停止表示されたライン(中段、下段、上段、右上りおよび右下りライン。図18参照。)とに応じて決定される。なお、上述したように、通常状態において1500回遊技した場合、AT状態に移行する。以上の場合において、先決めATレベルは、ATレベル2またはATレベル3になる。
図62に示すように、ATレベル決定テーブルは、先決めATレベル毎に設けられる。図62の部分(a)は、先決めATレベル0の場合に参照されるATレベル決定テーブルであり、図62の部分(b)は、先決めATレベル1の場合に参照されるATレベル決定テーブルであり、図62の部分(c)は、先決めATレベル2の場合に参照されるATレベル決定テーブルであり、図62の部分(d)は、先決めATレベル3の場合に参照されるATレベル決定テーブルである。
ATレベル決定テーブルは、最終ATレベル毎の各抽選値を含み、各抽選値は、AT開始回胴演出における赤セブン揃いの停止ライン毎に設けられている。例えば、図62の部分(a)に示すように、先決めATレベル0の場合であって、赤セブン揃いの停止ラインが中段の場合、最終ATレベル0以外の抽選値は「0」である。したがって、先決めATレベル0の場合であって、赤セブン揃いの停止ラインが中段の場合、最終ATレベル0が決定される。一方で、赤セブン揃いが下段ラインに停止表示した場合、最終ATレベル1から最終ATレベル3の各々に数値「0」以上の抽選値が割り振られている。したがって、先決めATレベル0の場合であって、赤セブン揃いの停止ラインが下段ラインの場合、最終ATレベル1から最終ATレベル3の何れかが決定される。同様に、赤セブン揃いが上段ラインまたは右上りラインに停止表示した場合、最終ATレベル2または最終ATレベル3が決定される。赤セブン揃いの停止ラインが右下がりラインの場合、ATレベル3以外の抽選値は「0」であり、ATレベル3が決定される。
以上の通り、AT開始回胴演出における赤セブン揃いの停止ラインに応じて、先決めATレベルよりATレベルが昇格する。具体的には、赤セブン揃いの停止ラインが下段ラインの場合、ATレベル1以上に昇格する。また、赤セブン揃いの停止ラインが上段ラインまたは右上りラインの場合、ATレベル2以上に昇格する。また、赤セブン揃いの停止ラインが右下りラインの場合、ATレベル3に昇格する。
図62の部分(b)および部分(c)から理解されるように、先決めATレベル1および先決めATレベル2の場合も、先決めATレベル0の場合と同様に、赤セブン揃いが中段ライン以外に停止表示された場合、ATレベルが昇格する場合がある。先決めATレベル3の場合は、図62の部分(d)から理解される通り、最終ATレベル3になる。
以上の通り、本実施形態によれば、先決めATレベルより高いレベルの最終ATレベルが、赤セブン揃いの停止ラインに応じて決定され得る。したがって、赤セブン揃いの停止ラインに応じて、より高いATレベルのAT状態への期待感を遊技者に付与することができる。
図63は、第2加算テーブルの概念図である。サブCPU412は、ATレベルと後述するAT中加算状態(低確率状態、高確率状態、超高確率状態)とに応じた第2加算テーブルを用いて、第2カウンタの加算値を決定する。ATレベルは、上述したATレベル0からATレベル3とATレベルEXとを含んでいる。ATレベルEXは、通常状態からSP状態を介してAT状態に移行した場合に決定される。本実施形態においては、ATレベルとAT中加算状態との組合せに応じた第2加算テーブルが用いられることで、各遊技における加算値の期待値は、ATレベルとAT中加算状態とに応じた大きさになる。例えば、ATレベル0でAT中加算状態が低確率状態の遊技と比較して、ATレベルEXでAT中加算状態が超高確率状態の遊技は、各遊技で決定される加算値の期待値が大きい。
AT状態において、サブCPU412は、特殊リプレイが停止表示される遊技において加算値を決定する。また、AT状態においては、特殊リプレイが停止表示される停止操作順序が報知される。
図63に示すように、第2加算テーブルは、各加算値の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、第2カウンタ加算処理において、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になった加算値を第2カウンタに加算する。具体的には、特殊リプレイが停止表示された場合は、「1pt」「3pt」「5pt」「10pt」「20pt」「50pt」の何れかの加算値が決定される。また、各加算値の各抽選値は、リプレイ連続カウンタの数値毎に設けられ、リプレイ連続カウンタが大きいほど加算値の期待値が大きくなる。
図64は、AT中加算状態を切替える場合に参照されるAT中加算状態決定テーブルの概念図である。AT中加算状態は、通常状態における加算状態(図40参照)と同様に、各遊技の当選エリアに応じて変更される。AT中加算状態は、低確率状態と、低確率状態より各遊技での加算値の期待値が大きい高確率状態と、高確率状態より各遊技での加算値の期待値が大きい超高確率状態とを含んで構成される。本実施形態においては、超高確率状態は、高確率状態および低確率状態と比較して、特殊リプレイの正解押し順が報知されやすい。また、高確率状態は、低確率状態と比較して、特殊リプレイの正解押し順が報知されやすい。さらに、超高確率状態で特殊リプレイが停止表示された場合、高確率状態および低確率状態と比較して、大きな加算値が決定されやすい。また、高確率状態で特殊リプレイが停止表示された場合、低確率状態と比較して、大きな加算値が決定されやすい。AT中加算状態は、当選エリアのうち弱レア役または強レア役が当選した場合に上位の状態に変更され、打順ベル(A1〜4、B1〜4)が当選した場合に下位の状態に変更される。
各AT中加算状態決定テーブルは、図64の部分(a)に示す低確率状態で参照される加算状態決定テーブルと、図64の部分(b)に示す高確率状態で参照される加算状態決定テーブルと、図64の部分(c)に示す超高確率状態で参照される加算状態決定テーブルとを含んで構成される。また、各AT中加算状態決定テーブルは、各AT中加算状態の各抽選値を含む。サブCPU412は、AT中加算状態決定処理において、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になったAT中加算状態に移行する。また、各抽選値は、当選エリアと当該当選エリアが当選した遊技のリールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)の種類との組合せ毎に設けられる。
図65は、AT状態において液晶表示装置30に表示される画像MEの模式図である。図65に示すように、画像MEは、表示領域FMと第3表示部PCと押し順指示図像GSとを含んで構成される。表示領域FMにおいて、例えば、当選エリアに応じた演出、ATレベルおよびAT中加算状態を示唆する演出、後述する特別AT状態の当選を示唆する演出を含む各種の演出が実行される。AT状態(特別AT状態を含む)において、押し順指示図像GSにより、打順ベルの正解押し順および特殊リプレイを停止表示するための停止操作順序が報知される。
第3表示部PCは、第2メーター図像GM2を含んで構成される。第2メーター図像GM2は、第2カウンタに応じた態様で表示される。具体的には、第2メーター図像GM2は端部MTを含んで構成される。端部MTは、第2カウンタが加算される毎に第3表示部PCの内周の近傍を時計回りに移動し、第2カウンタが所定の閾値「100」に到達した場合、図65に示す位置MTmaxまで移動する。また、第3表示部PCには、第2カウンタの現在値を示す文字列が表示される。例えば、第2カウンタの現在値が「20」である場合、第3表示部PCに「20point」という文字列が表示される。
画像MEには、残り枚数カウンタの現在値を報知する情報(図65の「LAST150枚」という文字列)、AT状態の遊技回数(図65の「TOTAL100ゲーム」という文字列)、および、AT状態において獲得したメダルの枚数(図65の「GET270枚」という文字列)が表示される。残り枚数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられている。また、AT状態の遊技回数および獲得したメダルの枚数は、例えば、サブRAM414に記憶される。本実施形態においては、AT状態が開始された場合、残り枚数カウンタの初期値として「150」または「300」が格納される。本実施形態においては、残り枚数カウンタの初期値は、確率約15/16で「150」が決定され、確率約1/16で「300」が決定される。
第2カウンタが閾値「100」に到達した場合、サブ状態が上乗せ待機状態に移行する。上乗せ待機状態においては、上述した白黒セブン回胴演出(図23参照)が実行可能となる停止操作順序(図16に示す順序1)が報知される。また、白黒セブン回胴演出において白セブン揃いが停止表示された場合は、コンボ回胴演出およびラッシュ回胴演出が実行される。各回胴演出において、白セブン揃いまたは黒セブン揃いが停止表示される毎に、上乗せ枚数が決定される。
図66は、各上乗せ枚数決定テーブルの概念図である。図66に示すように、上乗せ枚数決定テーブルは、各上乗せ枚数の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になった上乗せ枚数を決定する。決定された上乗せ枚数は、残り枚数カウンタに加算される。セブン揃いが停止表示される際に決定された上乗せ枚数は、当該セブン揃いが停止表示される時期に、例えば、液晶表示装置30により報知される。
図66の部分(a)は、白黒セブン回胴演出における上乗せ枚数の決定に用いる上乗せ枚数決定テーブルの概念図である。当該上乗せ枚数決定テーブルの各抽選値は、各回胴演出で停止表示されるセブン揃いの種類(白セブン揃い、黒セブン揃い)毎に設けられている。図66の部分(a)から理解されるように、白黒セブン回胴演出において黒セブン揃いが停止表示される場合、上乗せ枚数「30枚」「50枚」「100枚」「200枚」「300枚」「400枚」「500枚」の何れかが決定される。一方で、白セブン揃いが停止表示される場合、上乗せ枚数「50枚」または「100枚」が決定される。すなわち、白セブン揃いが停止表示された場合は、黒セブン揃いが停止表示された場合と異なり、「200枚」以上の上乗せ枚数が決定されない。ただし、上述したように、白黒セブン回胴演出において白セブン揃いが停止表示された場合は、その後、特殊遊技状態(コンボ回胴演出およびラッシュ回胴演出)に移行し、特殊遊技状態において上乗せ枚数が決定され得る。一方で、白黒セブン回胴演出において黒セブン揃いが停止表示された場合は、その後、回胴演出が終了し、特殊遊技状態に移行しない。
以上の通り、本実施形態では、白黒セブン回胴演出において、黒セブン揃いが停止表示された場合は、上乗せ枚数という第1の特典のみが付与され、白セブン揃いが停止表示された場合は、上乗せ枚数(第1の特典)に加え特殊遊技状態への移行という第2の特典が付与される。すなわち、第2カウンタが所定の閾値に到達し、特典が付与される場合において、第2の特典が付与される場合と、付与されない場合とがある。以上の構成によれば、特定の条件(第2カウンタが閾値を超えたこと)により付与される特典が変化しない構成と比較して。2カウンタの数値に応じて付与される特典が多様化し、遊技性が向上する。
図66の部分(b)は、コンボ回胴演出における上乗せ枚数の決定に用いられる上乗せ枚数決定テーブルの概念図である。図66の部分(b)に示すように、コンボ回胴演出で用いる上乗せ枚数決定テーブルは、コンボ回胴演出の各ステージ(図25および図26参照)の各抽選値を含んで構成される。図66の部分(b)から理解される通り、コンボ回胴演出の第1ステージで黒セブン揃いが停止表示された場合、上乗せ枚数「30枚」が決定される。また、第2ステージで黒セブン揃いが停止表示された場合、上乗せ枚数「50枚」が決定される。第3ステージで黒セブン揃いが停止表示された場合、上乗せ枚数「100枚」が決定される。ただし、上述したように、コンボ回胴演出の各疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示される確率は、約1/2であり、且つ、各ステージは、予め定められた回数の疑似遊技で終了する。したがって、コンボ回胴演出の各ステージにおいては、上乗せ枚数が決定されるとは限らない。なお、第1ステージにおいて、上乗せ枚数「50枚」または上乗せ枚数「100枚」が決定され得る構成としてもよい。また、第2ステージにおいて、上乗せ枚数「30枚」または上乗せ枚数「100枚」が決定され得る構成としてもよいし、第3ステージにおいて、上乗せ枚数「30枚」または上乗せ枚数「50枚」が決定され得る構成としてもよい。
また、上述したように、コンボ回胴演出の各ステージは、実行可能な疑似遊技の回数が異なる。具体的には、第1ステージが3回、第2ステージが2回、第3ステージが1回の疑似遊技が実行可能である。したがって、各ステージで上乗せ枚数が決定される確率(黒セブン揃いの停止表示に成功する確率)は、各ステージで相違する。具体的には、第1ステージにおいては、約7/8の確率で上乗せ枚数が決定され、第2ステージでは約3/4の確率で上乗せ枚数が決定され、第3ステージでは約1/2の確率で上乗せ枚数が決定される。すなわち、コンボ回胴演出が実行される特殊遊技状態(複数の疑似遊技が実行される区間)は、上乗せ枚数の決定されやすさが各遊技で互いに相違する上乗せ状態に区分されるとも換言される。本実施形態においては、特殊遊技状態のうちコンボ回胴演出の第1ステージの区間を第1上乗せ状態(最大3回の疑似遊技が実行される状態)といい、同様に、第2ステージの区間を第2上乗せ状態(最大2回の疑似遊技が実行される遊技状態)、第3ステージの区間を第3上乗せ状態(1回の疑似遊技が実行される遊技状態)という。
本実施形態の構成によれば、第1上乗せ状態において特定の条件が成立した場合(黒セブン揃いが停止表示された場合)に第2上乗せ状態に移行する。また、第2上乗せ状態において特定の条件が成立した場合、第3上乗せ状態に移行する。したがって、例えば、上乗せ状態が変化しない構成と比較して、遊技状態が変化に富み、遊技性が向上する。
ラッシュ回胴演出においては、ラッシュ変動(図28参照)において白セブン揃いまたは黒セブン揃いが停止表示される毎に上乗せ枚数が決定される。図66の部分(c)は、ラッシュ回胴演出における上乗せ枚数の決定に用いる上乗せ決定テーブルの概念図である。当該上乗せ決定テーブルは、上乗せ枚数「10枚」「20枚」「30枚」「40枚」および「50枚」の各抽選値を含んで構成される。また、各抽選値は、セブン揃い毎に設けられている。図66の部分(c)から理解される通り、ラッシュ変動において黒セブン揃いが停止表示された場合は、上乗せ枚数「10枚」「20枚」「30枚」「40枚」または「50枚」の何れかが決定される。一方で、ラッシュ変動において白セブン揃いが停止表示された場合は、上乗せ枚数「20枚」または「30枚」が決定される。
本実施形態においては、AT状態において上乗せ枚数が決定されない。したがって、特殊遊技状態の各疑似遊技は、AT状態の各遊技と比較して上乗せ枚数が決定されやすいといえる。なお、AT状態の各遊技においても、上乗せ枚数が決定される構成を採用してもよい。例えば、AT状態においてレア役が当選した場合に、上乗せ枚数が決定される構成としてもよい。
上述したように、特殊リプレイが停止表示された場合(リプレイが当選した場合の一部)において、第2カウンタが加算される。本実施形態においては、以上の場合に加え、レア役(弱スイカ等)が当選した場合、特別加算演出の実行を抽選により決定し、当該特別加算演出で第2カウンタを加算する。なお、特別加算演出が決定された直後に実行される構成としてもよいし、特別加算演出が決定された後に前兆状態を介して実行される構成としてもよい。
図67の部分(a)は、特別加算演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、AT状態においてレア役に当選した場合、特別加算演出決定テーブルを参照して特別加算演出を実行するか否かを決定する。図67の部分(a)に示すように、特別加算演出決定テーブルは、演出レベル(1〜3)毎の各抽選値を含んで構成される。特別加算演出決定処理において、「演出レベル1」「演出レベル2」または「演出レベル3」が決定された場合、特別加算演出が実行される。演出レベル2の特別加算演出は、演出レベル1の特別加算演出と比較して、第2カウンタに加算される加算値が大きくなりやすい。また、演出レベル3の特別加算演出は、演出レベル2の特別加算演出と比較して、第2カウンタに加算される加算値が大きくなりやすい。一方で、「非当選」が決定された場合、特別加算演出は実行されない。
また、特別加算演出決定テーブルの各抽選値は、当選エリアと当該当選エリアが当選した遊技のリールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)の種類との組合せ毎に設けられる。サブCPU412は、特別加算演出決定処理において、各抽選値を乱数値R3から減算し、減算結果が負数になった演出レベルを決定する。
図67の部分(a)から理解されるように、当選エリアのうち弱スイカまたは強スイカが当選した場合と比較して、弱チェリーまたは強チェリーが当選した場合は特別加算演出が決定されやすい。一方で、弱チェリーまたは強チェリーが当選した場合は、演出レベル1が決定され得るが、弱スイカまたは強スイカが当選した場合は特別加算演出が決定される場合は、演出レベル2および演出レベル3の何れかが決定される。以上の通り、本実施形態においては、当選エリアに応じて、各演出レベルが決定される確率が相違するとともに、決定され得る演出レベルが相違する。したがって、特別加算演出決定処理において特別加算演出が決定される確率および決定され得る演出レベルが変化に富み、遊技性が向上する。
図67の部分(b)は、特別加算演出が決定された場合に用いられる第2加算テーブルの概念図である。当該第2加算テーブルは、上述した特殊リプレイが停止表示された場合に参照される第2加算テーブル(図63参照)と同様に、各加算値の各抽選値を含んで構成される。上述したように、特殊リプレイが停止表示された場合に決定される加算値は、「1pt」「3pt」「5pt」「10pt」「20pt」「50pt」のうちの何れかである。一方で、図67の部分(b)から理解される通り、特別加算演出においては、「50pt」「100pt」「150pt」「200pt」「250pt」「300pt」のうちの何れかの加算値が決定される。すなわち、特殊リプレイが停止表示した場合に決定され得る加算値と、特別加算演出において決定され得る加算値とは互いに異なる。具体的には、特殊リプレイが停止表示した場合に決定され得る各加算値は、第2カウンタの閾値「100」より小さいのに対し、特別加算演出において決定され得る各加算値は、第2カウンタの閾値より大きい場合がある。
特別加算演出の加算値は、加算演出用カウンタに格納される。加算演出用カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
図68は、特別加算演出において液晶表示装置30が表示する各画像MFの模式図である。液晶表示装置30は、特別加算演出の進行に応じて、図68の部分(a)から部分(e)の各画像MFを含む画像を順次に表示する。図68においては、第2カウンタの加算値として「50pt」が決定された場合を例示する。すなわち、第2カウンタの閾値より小さい加算値が決定された場合を例示する。なお、第2カウンタの閾値より大きい加算値が決定された場合の各画像MFは、後述の図69に例示する。
図68の部分(a)は、特別加算演出が開始した直後の画像MFである。図68の部分(a)に示すように、特別加算演出が開始すると、第3表示部PCの近傍に第4表示部PDが表示される。第4表示部PDは、第2カウンタの加算値を表示する。ただし、第4表示部PDが表示する数値は、特別加算演出が開始した直後においては数値「0」が表示され、遊技者が演出ボタン26を押下する毎に更新(加算)される。第3表示部PCは、特別加算演出において、当該特別加算演出が開始される直前の第2カウンタの数値を表示する。また、図68の部分(a)に示すように、画像MFにおいて、演出ボタン26の押下を指示するメッセージが表示される。
本実施形態においては、特別加算演出での第4表示部PDの数値を更新する操作を「更新操作」という。また、特別加算演出における更新操作が有効となる期間を「更新操作有効期間」という。さらに、更新操作が無効となる期間を「更新操作無効期間」という。
更新操作有効期間において、更新操作がされる毎に、第4表示部PDの数値が特定の数値(以下「部分加算値」という)加算される。部分加算値は、加算演出用カウンタの現在値より小さく、更新操作毎に決定される。具体的には、更新操作がされた場合、数値「1」「5」「10」「30」「100」のうちの何れかが部分加算値としてランダムに決定される。更新操作に応じて決定された部分加算値は、加算演出用カウンタの現在値から減算される。
図68の部分(b)は、更新操作有効期間の画像MFである。更新操作有効期間において、更新操作がされると、上述した部分加算値が決定され、当該部分加算値を表示する部分加算値図像GDが出現する。部分加算値図像GDは、図68の部分(b)に示すように、第4表示部PDの近傍に表示される。また、部分加算値図像GDは、所定の表示期間(例えば、約1秒)に表示され、当該表示期間が経過した場合に非表示になる。したがって、例えば、今回の更新操作から1秒が経過する以前に次回以降の更新操作がされた場合、複数個の部分加算値図像GDが同一の画面に表示される(図68の部分(b)の例では3個)。
ところで、上述したように、第3表示部PCが表示する数値と第4表示部PDが表示する数値との合計が第2カウンタの閾値「100」以上になった場合、上乗せ枚数を獲得する権利(すなわち、上述した白黒セブン回胴演出を実行する権利。以下「上乗せ権利」という)が付与される。したがって、遊技者は、第4表示部PDの数値が更新される期間においても、第3表示部PCの数値(加算値が加算される以前の第2カウンタの数値)を確認したい場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、図68の部分(b)に示すように、第3表示部PCと第4表示部PDとの双方が更新操作有効期間において画像MFに表示される構成とした。したがって、第4表示部PDの数値の更新がされる期間においても、第3表示部PCの数値を確認することができる。
図68の部分(c)に示すように、部分加算値の合計が加算値「50」に到達した場合、第4表示部PDの数値を第3表示部PCの数値に加算し、第4表示部PDを非表示にする。また、第4表示部PDの数値を第3表示部PCの数値に加算した後に、図68の部分(e)に示すように、今回の特別加算演出において加算された加算値を表示する。
図69は、第2カウンタの加算値として「150pt」が決定された場合の特別加算演出の各画像MFである。すなわち、第2カウンタの閾値より大きい加算値が決定された特別加算演出の各画像MFが図69に例示される。第2カウンタの閾値より大きい加算値が加算される特別加算演出は、更新操作無効期間が設けられる点において、第2カウンタの閾値より小さい加算値が加算される特別加算演出と相違する。
図69の部分(a)は、特別加算演出が開始した直後の画像MFの模式図である。図69の部分(a)に示すように、特別加算演出が開始すると、第3表示部PCの近傍に第4表示部PDが表示され、第4表示部PDの数値が更新操作により更新される。図69の部分(b)は、更新操作有効期間の画像MFの模式図である。
図69の部分(c)は、更新操作有効期間において、第2カウンタの閾値より第4表示部PDの数値が大きくなった時点における画像MFの模式図である。例えば、第4表示部PDの数値が「93」である場合に、部分加算値「10」が決定されると、図69の部分(c)に示すように、第4表示部PDの数値が「103」に更新される。第4表示部PDが第2カウンタの閾値を上回った場合、更新操作が無効となる更新操作無効期間が開始される。
図69の部分(d)は、更新操作無効期間の画像MFの模式図である。更新操作無効期間においては、所定の演出が実行される。例えば、更新操作無効期間において、第4表示部PDの数値が第2カウンタの閾値を上回った旨が報知される。また、更新操作無効期間において、上乗せ権利が付与された旨が報知される。更新操作無効期間は、例えば、上述した演出が終了するまでに要する時間(例えば5秒)が経過した場合に終了する。
図69の部分(e)は、更新操作無効期間が終了した直後の画像MFである。第4表示部PDは、更新操作無効期間の直前の数値(図69の部分(c)では数値「103」)から第2カウンタの閾値を減算した数値(図69の部分(e)では数値「3」)を、当該更新操作無効期間の終了直後に表示する。また、図69の部分(e)に示すように、今回の特別加算演出において付与された上乗せ権利の個数を表示する。
図69の部分(f)に示すように、更新操作無効期間が終了した場合であって、加算演出用カウンタが数値「0」ではない場合、更新操作有効期間が再開される。更新操作有効期間が再開された後に、加算演出用カウンタが数値「0」に減算された場合、第4表示部PDの数値の更新が停止する。例えば、加算値「150pt」が決定されていた場合、再開された更新操作有効期間において、第4表示部PDの数値が「50」まで加算される。
加算演出用カウンタが数値「0」に減算されると、図69の部分(g)に示すように、第4表示部PDの数値を第3表示部PCの数値に加算し、第4表示部PDを非表示にする。また、第4表示部PDの数値を第3表示部PCの数値に加算した後に、図69の部分(h)に示すように、今回の特別加算演出において加算された加算値の合計を表示する。
以上の通り、本実施形態では、演出ボタン26が繰り返し操作される特別加算演出において、第4表示部PDの数値が第2カウンタの閾値以上に更新された場合、更新操作が無効になる更新操作無効期間を備えた。また、更新操作無効期間においては、所定の演出が実行される。したがって、遊技者は、所定の演出が実行される期間において、演出ボタン26の操作を一旦中止することになる。以上の構成によれば、所定の演出により報知される情報を確実に遊技者に伝えることができる。
本実施形態においては、特別加算演出において上乗せ権利が付与された場合、当該特別加算演出が終了した後に上乗せ待機状態に移行する。また、複数個の上乗せ権利が付与された場合、白黒セブン回胴演出または特殊遊技状態(コンボ回胴演出)が終了した直後に、再び上乗せ待機状態に移行する。
例えば、複数個の上乗せ権利が付与された旨が報知されたにもかかわらず、1回の特殊遊技状態が終了した後に、AT状態を介して上乗せ待機状態に移行する構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、特殊遊技状態間に介在するAT状態を煩わしく感じる場合がある。本実施形態においては、特殊遊技状態が終了した直後に、再び上乗せ待機状態に移行するため、上述した煩わしさがない。
AT状態において、レア役が当選した場合、上述した特別加算演出を実行するか否かに加え、特別AT状態に移行するか否かが抽選により決定される。なお、AT状態において確定役が当選した場合は、特別AT状態への移行が確定する。特別AT状態は、AT状態と比較して、特殊リプレイが停止表示される停止操作順序が報知されやすいサブ状態である。すなわち、特別AT状態は、AT状態と比較して、第2カウンタの加算値が決定されやすいとも換言される。また、特別AT状態は、第1特別AT状態と第2特別AT状態とを含む。第1特別AT状態は、30回の遊技で終了し、第2特別AT状態は、60回の遊技で終了する。
図70は、特別AT決定テーブルの概念図である。特別AT決定テーブルは、図70に示すように、「ハズレ」、「第1特別AT」および「第2特別AT」の各抽選値を含んで構成される。また、各抽選値は、当選エリア毎に設けられている。サブCPU412は、第1特別AT状態の抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、第1特別AT状態への移行を決定する。また、第2特別AT状態の抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、第2特別AT状態への移行を決定する。特別AT状態への移行が決定された場合、例えば、所定のゲーム数の前兆状態が終了した後に、特別AT状態へ移行する。
なお、以上の構成において、レア役が当選した遊技で、特別AT状態と特別加算演出とが重複して当選する構成としてもよく、何れか一方のみが当選する構成としてもよい。また、特別AT状態と特別加算演出とが重複して当選する構成においては、特別AT状態が終了した後に特別加算演出を実行してもよいし、特別加算演出が終了した後に特別AT状態を実行してもよい。さらに、特別AT状態の何れかの遊技で特別加算演出を実行してもよい。また、特別AT状態の各遊技において、特別加算演出を実行するか否かの抽選をしてもよい。
サブCPU412は、AT状態が終了する場合、復帰決定処理を実行する。具体的には、サブCPU412は、AT状態が終了する場合の第2カウンタの数値、および、AT状態が終了する場合の出玉率に応じて、復帰決定処理を実行する。出玉率とは、各遊技で払出されたメダルの総枚数と賭けメダルの総枚数とから算出される。例えば、払出メダルの総枚数と賭けメダルの総枚数とが等しい場合、出玉率は100%である。本実施形態においては、電源が投入されてからAT状態が終了するまでの賭けメダルの総枚数と払出メダルの総枚数とから出玉率が算出される。復帰決定処理において、AT状態への復帰が決定された場合、今回のAT状態が終了した後に再度残り枚数カウンタに初期値が設定され、次回のAT状態が開始される。
図71の部分(a)は、復帰モード決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、AT状態が終了する場合の第2カウンタの数値に基づいて、復帰モードを決定する。具体的には、サブCPU412は、AT状態が終了する場合の第2カウンタが数値「0」から数値「25」の範囲にある場合、復帰モードをモードAに決定する。また、サブCPU412は、AT状態が終了する場合の第2カウンタが数値「26」から数値「75」の範囲にある場合、復帰モードをモードBに決定し、第2カウンタが数値「76」から数値「99」の範囲にある場合、モードCに決定する。
図71の部分(b)(b−1〜b−3)は、復帰決定テーブルの概念図である。復帰テーブルは、AT状態に復帰する確率(以下「復帰確率」という)を規定する。また、復帰決定テーブルは、AT状態が終了する場合の出玉率が75%以下の場合の復帰確率を規定する復帰決定テーブル(図71の部分(b−1))と、AT状態が終了する場合の出玉率が76%から124%の範囲にある場合の復帰確率を規定する復帰決定テーブル(図71の部分(b−2))と、AT状態が終了する場合の出玉率が125%以上の場合の復帰確率を規定する復帰決定テーブル(図71の部分(b−3))とを含んでいる。サブCPU412は、AT状態が終了する場合の出玉率に応じた復帰確率で、AT状態に復帰するか否かを決定する。
図71の部分(b−1)に示すように、AT状態が終了する場合の出玉率が75%以下の場合であって、復帰モードAの場合、復帰確率は約6%である。また、復帰モードBの場合、復帰確率は約12%であり、復帰モードCの場合、復帰確率は約50%である。すなわち、AT状態が終了する場合の第2カウンタの数値が大きいほど復帰確率が高くなる。また、AT状態が終了する場合の出玉率が75%から124%の範囲にある場合、図71の部分(b−2)に示すように、復帰モードAの場合、復帰確率は約3%であり、復帰モードBの場合、復帰確率は約6%であり、復帰モードCの場合、復帰確率は約25%であり、AT状態が終了する場合の第2カウンタの数値が大きいほど復帰確率が高くなる。また、AT状態が終了する場合の出玉率が125%以上の場合、図71の部分(b−3)に示すように、復帰モードAの場合、復帰確率は約2%であり、復帰モードBの場合、復帰確率は約3%であり、復帰モードCの場合、復帰確率は約13%であり、AT状態が終了する場合の第2カウンタの数値が大きいほど復帰確率が高くなる。
仮に、AT状態が終了する時点における第2カウンタに応じた特典が付与されない構成を想定する。以上の構成においては、獲得した加算値が無駄になり、遊技者の遊技に対する意欲を低下させる可能性がある。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、AT状態が終了する場合の第2カウンタが大きいほど復帰確率が高くなる構成とした。したがって、AT状態が終了する場合の第2カウンタに応じた特典が付与され、獲得した加算値が無駄になる事態が抑制される。
また、本実施形態においては、図71の部分(b)から理解されるように、出玉率が低いほど復帰確率が高く構成される。例えば、復帰モードAの復帰確率は、出玉率が75%以下の場合が約6%、出玉率が75%から124%の範囲にある場合が約3%、出玉率が125%以上の場合が約2%である。すなわち、出玉率が低いほど復帰モードAの復帰確率が高い。復帰モードBおよび復帰モードCの場合も、復帰モードAの場合と同様に、出玉率が低いほど復帰確率が高い。以上の構成によれば、出玉率が過剰に低くなることを抑制しつつ、出玉率が過剰に高くなることが抑制される。
図72の部分(a)は、SP状態において参照されるストック数決定テーブルの概念図である。上述したように、メインCPU301は、SP状態(メイン状態2)において赤セブン回胴演出を実行する。サブCPU412は、赤セブン回胴演出で赤セブン揃いが停止表示される場合、ストック数決定テーブルを参照してストック数を決定する。
図72の部分(a)に示すように、ストック数決定テーブルは、各ストック数の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になったセット数が決定される。また、各抽選値は、赤セブン回胴演出で赤セブン揃いが停止表示されたライン毎に設けられる。具体的には、赤セブン揃いが停止表示するラインが「中段ライン」「下段ライン」「上段ライン」「右上りライン」である場合、ストック数「1」の抽選値が「64225」であり、ストック数「2」および「3」の抽選値が「655」である。一方で、赤セブン揃いが停止表示するラインが「右下りライン」である場合、ストック数「1」の抽選値が「0」であり、ストック数「2」の抽選値が「64880」であり、ストック数「3」の抽選値が「655」である。すなわち、「右下りライン」に赤セブン揃いが停止表示された場合、ストック数「2」以上が決定される。
以上の構成によれば、赤セブン揃いが停止表示されるラインに応じて、各ストック数が決定される確率、および、決定され得るストック数の種類が相違する。したがって、赤セブン揃いが停止表示された場合のストック数が変化に富み、遊技性が向上する。
SP状態においてストック数が決定された場合、サブCPU412は、ATセット数カウンタ(ATレベル0〜3、EX)にストック数を加算する。SP状態において加算されるATセット数カウンタは、当該SP状態が当選したサブ状態に応じて決定される。具体的には、SP状態がATレベル0のAT状態で当選した場合、ATレベル0のATセット数カウンタを加算する。同様に、SP状態がATレベル1のAT状態で当選した場合、ATレベル1のATセット数カウンタを加算し、SP状態がATレベル2のAT状態で当選した場合、ATレベル2のATセット数カウンタを加算し、SP状態がATレベル3のAT状態で当選した場合、ATレベル3のATセット数カウンタを加算し、SP状態がATレベルEXのAT状態で当選した場合、ATレベルEXのATセット数カウンタを加算する。
以上の説明から理解される通り、AT状態においてSP状態が当選した場合、当該AT状態と同じATレベルのセット数がストックされる。一方で、通常状態でSP状態が当選した場合、当該SP状態において決定されたストック数は、ATレベルEXのATセット数カウンタに加算される。
以上の構成によれば、図72の部分(b)に示すように、AT状態でSP状態が当選した場合、ATレベルは変化しない。一方で、通常状態でSP状態に当選した場合は、上述したように、ATレベルEXのAT状態がストックされ、当該SP状態が終了した後のAT状態はATレベルEXになる。すなわち、本実施形態においては、通常状態においてSP状態に当選した場合に付与される特典(ATレベルEXのAT状態へ移行する権利)が、AT状態においてSP状態に当選した場合に付与されないとも換言される。
ところで、AT状態は、打順ベルの正解押し順が報知されるため、通常状態より有利な遊技状態である。したがって、仮に、通常状態でSP状態に当選した場合に付与される特典を、AT状態でSP状態に当選した場合も同様に付与する構成とした場合、過剰な利益が獲得される不都合が生じ得る。本実施形態においては、SP状態がAT状態で当選した場合は、当該SP状態の後のAT状態をATレベルEXにしない。したがって、AT状態において過剰な利益が獲得されることを抑制することができる。
上述したように、サブCPU412は、有効ラインに特定の当選役(正解ベル、特殊リプレイ)が停止表示される停止操作順序の報知をする。また、サブCPU412は、メイン状態を移行させる停止操作順序を報知する(図16参照)。
図73は、サブ状態とメイン状態との組合せに応じて報知される停止操作順序を説明する図である。図73に示すように、通常状態、前兆状態および周期チャンス状態においては、停止操作順序の報知がされない。本実施形態においては、停止操作順序が報知されない遊技状態で、各停止ボタン25のうち停止ボタン25L以外を最初に停止操作した場合、遊技者に対して警告が実行される。例えば、サブCPU412は、「左リールから押してください」というメッセージを液晶表示装置30に表示させて警告をする。したがって、原則として、遊技者は、停止操作順序が報知されない遊技状態においては、停止ボタン25Lを最初に停止操作することになる。なお、停止操作順序が報知されない遊技状態に停止ボタン25L以外が最初に操作された場合、上述した警告に加えて、遊技者に対して遊技上のペナルティを与えてもよい。例えば、停止ボタン25L以外が停止操作されてから所定の期間(例えば5ゲームの期間)が経過するまでは、通常抽選処理がされない構成が採用され得る。
図73に示すように、特別チャンス状態においては、正解ベルが有効ラインに停止する正解押し順(停止操作順序)が報知される。したがって、特別チャンス状態の遊技のうち打順ベルが当選した遊技において、遊技者は、当選した打順ベルの正解押し順で停止操作をする。一方で、特別チャンス状態の遊技のうち打順リプレイ(X、Y)が当選した遊技においては、停止操作順序が報知されないため、遊技者は、左第1停止の順序で操作をする。上述したように、打順リプレイが当選した遊技において、左第1停止の順序で操作した場合、メイン状態0に移行する。したがって、特別チャンス状態は、原則、メイン状態0となる。
図73に示すように、開始準備状態においては、順序1から順序2が報知される。具体的には、通常状態、周期チャンス状態または特別チャンス状態においてAT状態に当選し、開始準備状態に移行した場合、順序1が報知される。メイン状態0において、打順リプレイが当選した遊技で順序1で停止操作され、その直後の打順リプレイが当選した遊技で再度順序1で停止操作された場合、AT開始回胴演出が実行される。なお、AT開始回胴演出が実行される以前に、メイン状態1またはメイン状態2に滞在している場合、停止操作順序が報知されず、メイン状態0に移行し、その後、順序1が報知される。
一方、通常状態またはAT状態においてSP状態に当選し、開始準備状態に移行した場合、順序2が報知される。メイン状態0(通常状態)またはメイン状態1(AT状態)において、打順リプレイが当選した遊技で順序2で停止操作され、その直後の打順リプレイが当選した遊技で再度順序2で停止操作された場合、SP開始回胴演出が実行される。なお、AT開始回胴演出が実行される以前に、メイン状態2に滞在している場合、停止操作順序が報知されず、メイン状態0に移行し、その後、順序2が報知される。
図73に示すように、AT状態においては、正解ベルおよび特殊リプレイの正解押し順が報知される。ただし、特殊リプレイの正解押し順は、打順リプレイが当選した各遊技のうち、一部の遊技において報知される。すなわち、AT状態では、操作順序によっては特殊リプレイが停止表示され得る遊技においても、特殊リプレイの正解押し順が報知されない場合がある。本実施形態のAT状態においては、打順リプレイが当選した遊技の確率X(X>0)で特殊リプレイの正解押し順が報知される。以上の構成において、例えば、AT状態において、特定の条件で特殊リプレイの正解押し順が報知される確率を可変としてもよい。例えば、レア役が当選した場合、上述した確率Xを、確率Y(Y>X)に変更してもよい。
図73に示すように、特別AT状態においては、正解ベルおよび特殊リプレイの正解押し順が報知される。具体的には、特別AT状態においては、打順リプレイが当選した遊技の確率約100%で特殊リプレイの正解押し順が報知される。したがって、特別AT状態においては、AT状態と比較して特殊リプレイが停止表示されやすくなる。また、図73に示すように、SP状態においては、正解ベルの正解押し順が報知される。
上乗せ待機状態においては、順序1が報知される。メイン状態1において、打順リプレイが当選した遊技で順序1で停止操作され、その直後の打順リプレイが当選した遊技で再度順序1で停止操作された場合、白黒回胴演出が実行される。なお、AT状態のメイン状態は、原則、メイン状態1になる。したがって、AT状態から移行する上乗せ待機状態もメイン状態1になる。
ただし、報知された順序とは異なる順序で遊技者が停止操作した場合、サブ状態が上乗せ待機状態の場合であっても、メイン状態0の場合がある。以上の場合、白黒セブン回胴演出を実行可能なメイン状態1に移行させる必要がある。例えば、メイン状態0の上乗せ待機状態において、順序1を報知し、メイン状態1に移行させる構成が考え得る。しかし、順序1で停止操作されメイン状態1に移行する際には、AT開始回胴演出が実行される。したがって、以上の構成においては、AT状態が既に開始している上乗せ待機状態において、AT開始回胴演出が実行され、遊技者に違和感を与える場合がある。
そこで、本実施形態においては、移行操作順序の順序3で停止操作された場合、AT開始回胴演出を実行しないでメイン状態1に移行可能な構成とした。以上の構成によれば、順序1によりメイン状態1に移行する場合は、AT開始回胴演出が実行される。一方で、順序3によりメイン状態1に移行する場合は、AT開始回胴演出が実行されない。また、図73に示すように、サブ状態が上乗せ待機状態の場合であって、メイン状態がメイン状態0である場合は、順序3が報知される。以上の構成によれば、通常状態からAT状態に移行する場合は、AT回胴演出を実行し、AT状態に移行した後の遊技においては、AT回胴演出を実行せずにメイン状態1に移行(復帰)することができる。
図73に示すように、終了準備状態においては、停止操作順序の報知がされない。したがって、遊技者は、終了準備状態において、左第1停止の操作順序で遊技をする。終了準備状態は、AT状態が終了した場合に移行するサブ状態である。したがって、終了準備状態に移行した直後の遊技のメイン状態は、メイン状態1である。終了準備状態の打順リプレイが当選した遊技で左第1停止の操作順序(移行操作順序以外の操作順序)がされると、メイン状態0に移行し、サブ状態が通常状態に移行する。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各種のデータを参照して各種の処理を実行する。図74は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路(図示略)からのリセット信号が入力された場合に起動処理を実行する。リセット回路は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合に、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタおよび周辺回路などを初期化する(S1)。なお、メインCPU301は、各レジスタおよび周辺回路などを初期化する以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キー(図示略)を挿入し回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、図75に示す設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態ではないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。すなわち、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、電源が遮断された場合においても、起動処理のステップS4と同様に、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化しないで保持されている場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰させることで、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態に復帰する。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出状態を復帰させるのに必要な各種の情報(例えば後述のRT種別コマンド)をサブ制御基板400に送信する。
図74に示すように、メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合に、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定されている期間において、メインCPU301は、例えばメイン表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。なお、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。
図75は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。例えば、前面扉3が閉じている場合にOFF信号を出力し、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサを設け、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する構成が採用され得る。上述した通り、設定スイッチ(設定キーの鍵穴)は、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常である。したがって、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が実行された場合は、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチSWのON信号が入力された場合が想定される。以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値に対応する数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、設定値を示す設定値コマンドをコマンド格納領域に格納する(S18)。メインCPU301は、設定値コマンドを格納した後に、設定値変更処理を終了して遊技制御処理に移行する。
図76は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が一回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理(図101参照)を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを所定の時間間隔で交互に実行する。詳細には後述するが、例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされたタイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。ステップS101の初期設定処理は、一回の遊技が終了する毎に実行される。メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域は、当該処理で初期化される。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に処理を移行する。前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイが揃った場合に、前回の遊技と同数の賭けメダルが自動投入処理で設定される。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に処理を移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)を実行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を意味する設定値異常コマンドを設定し、設定値エラー処理に移行する。設定値格納領域に格納されている設定値が、例えば、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで、遊技が可能な状態に復帰する。
また、メインCPU301は、遊技の開始操作を検知すると、乱数値R1および乱数値R2を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理において用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、後述の回胴演出制御処理等において用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1および乱数値R2をメインRAM303に格納した後に、内部抽選処理(S106)を実行する。内部抽選処理においては、乱数発生器304が生成した乱数値R1と当選エリア抽選テーブル(図9および図10)とに基づいて、当選エリアを決定する。
メインCPU301は、内部抽選処理を実行した後に、回胴演出制御処理(S107)を実行する。上述したとおり、メインCPU301は、各リール12に回胴演出を実行させる。回胴演出制御処理においては、例えば、乱数値R2とリールロック抽選テーブル(図32)とを用いてリールロックの有無が決定される。
メインCPU301は、回胴演出制御処理を実行した後に、ウェイト処理(S108)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定値以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合は、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
ウェイト期間が経過した場合、メインCPU301は、停止前処理(S109)を実行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役が有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S110)を実行する。停止制御処理においては、各停止ボタン25が操作される毎に、操作された停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた停止位置で停止される。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S111)を実行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役が停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、メイン状態移行処理(S112)を実行する。メイン状態移行処理において、メインCPU301は、メイン状態を移行する。例えば、メインCPU301は、AT開始回胴演出を実行した場合、メイン状態をメイン状態1に移行させる。メインCPU301は、メイン状態移行処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図77は、遊技終了時の初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち一回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリアが格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。すなわち、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、払出枚数表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、払出枚数表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図78は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインにリプレイが揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、前回の遊技制御処理の表示判定処理(S109)で再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。前回の遊技でリプレイが有効ラインに揃っていない場合は(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技でリプレイが有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域にメダル自動投入コマンドを格納する(S102−2)。メダル自動投入コマンドは、一枚の賭けメダルが自動投入されることを示す。
メダル自動投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、自動投入タイマをセットする(S102−3)。自動投入タイマは、サブ制御基板400にメダル自動投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。
自動投入タイマをセットすると、メインCPU301は、自動投入タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、自動投入タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−4を繰り返す(S102−4:NO)。
自動投入タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、リプレイが有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図79は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、ボーナス遊技状態の規定枚数は数値「2」であり、ボーナス遊技状態以外(RT遊技状態)の規定枚数は数値「3」である。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、デモ表示コマンド送信処理(S103−5)を実行する。デモ表示コマンド送信処理において、メインCPU301は、遊技の操作(メダルの投入やスタートレバー24の操作)を受付けない期間(非遊技期間)が所定の時間長より長いか否かを判定し、所定の時間長より長いと判断した場合は、デモ表示コマンドをサブ制御基板400に送信する。デモ表示コマンドは、液晶表示装置30等にデモンストレーションを実行させるコマンドである。
デモ表示コマンド送信処理を実行した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−6)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−6:YES)、ステップS103−7に処理を移行する。
ステップS103−7において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−7:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−8)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。
一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−6:NO)や、スタートレバーが操作されていない場合(S103−7:NO)は、投入メダル受付処理(S103−2)とBET操作受付処理(S103−3)と精算操作受付処理(S103−4)とを含む各処理を繰り返し実行する。すなわち、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの投入操作とMAX−BETボタン22の操作と1BETボタン21の操作とを受け付け可能な状態で、遊技の開始操作がされるまで待機する。
図80は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態でないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理の入力ポート読込処理で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。また、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数の3枚であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数でない場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数の3枚である場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」である場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではない場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部に排出される。
図81は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」でない場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。また、ステップS103−3−3において、メインCPU301は、1BETボタン21の操作を報知するための1BET操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)は、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。また、ステップS103−3−5において、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を報知するためのMAX−BET操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。本実施形態においては、メダル自動投入コマンド、メダル投入コマンド、1BET操作コマンドおよびMAX−BET操作コマンドを総称して投入関連コマンドという。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値がセットされた場合、メインCPU301は、ステップS103−3−6に移行する。具体的には、メインCPU301は、投入要求カウンタにセットされた数値から「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタを「1」減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに「1」を加算する(S103−3−8)。賭数カウンタに「1」を加算した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−9)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致する場合(S103−3−9:YES)は、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しない場合(S103−3−9:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−10)。投入要求カウンタが数値「0」である場合(S103−3−10:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でない場合(S103−3−10:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−11)。メインCPU301は、クレジット数が「0」である場合(S103−3−11:YES)は、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが「0」でない場合(S103−3−11:NO)はステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、1BETボタン21の操作を受け付けた場合(S103−3−2:YES)、および、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合(S103−3−4:YES)は、賭数カウンタが規定枚数に到達した場合(S103−3−9:YES)、投入要求カウンタが「0」まで減算された場合(S103−3−10:YES)、または、クレジット数が「0」になる場合(S103−3−11:YES)まで、ステップS103−3−8の処理を繰り返し実行して、賭数カウンタを加算していく。
図82は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。また、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図83は、デモ表示コマンド送信処理のフローチャートである。デモ表示コマンド送信処理を開始すると、メインCPU301は、賭数カウンタが数値「1」以上であるか否かを判定する(S103−5−1)。賭数カウンタが数値「1」以上であると判断した場合(S103−5−1:YES)、メインCPU301は、デモ表示コマンド送信処理を終了する。
一方で、賭数カウンタが数値「1」以上ではないと判断した場合(S103−5−1:NO)、メインCPU301は、非遊技時間カウンタがタイムアップしたか否かを判定する(S103−5−2)。非遊技時間カウンタは、遊技者による操作(メダルの投入操作や遊技の開始操作など)を受付けない期間が所定の時間長(例えば1分間)より長くなった場合にタイムアップする。具体的には、非遊技時間カウンタは、遊技開始前処理が開始されるとカウントを開始し、メインCPU301が何れかのコマンドをサブ制御基板400に送信する毎に初期化される。例えば、メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されて投入コマンドを送信すると、非遊技時間カウンタを初期化する。
非遊技時間カウンタがタイムアップしたと判断した場合(S103−5−2:YES)、メインCPU301は、デモ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−3)、その後、デモ表示コマンド送信処理を終了する。一方で、非遊技時間カウンタがタイムアップしていないと判断した場合(S103−5−2:NO)、メインCPU301は、デモ表示コマンドを格納しないで、デモ表示コマンド送信処理を終了する。なお、デモ表示コマンドを精算操作受付処理の終了時に格納する構成としてもよい。
図84は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、RT遊技状態に応じて当選エリア抽選テーブル(図9および図10)を設定する(S106−1)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT遊技状態格納領域に格納されたRT遊技状態の種別を示すRTフラグに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−2)。乱数値R1は、ステップ105において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「00」に設定する(S106−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。例えば、当選エリアオフセット値は、数値「00」で「打順リプレイX1」の当選エリアを指定する。
メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−4)。例えば、図9に示すRT0遊技状態の当選エリア抽選テーブルが設定された場合は、当選エリアオフセット値が数値「00」であれば、抽選値「8978」が取得される。
メインCPU301は、ステップS106−1で取得した乱数値R1からステップS106−4で取得した抽選値を減算する(S106−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−6)。例えば、RT0遊技状態の遊技において、数値「8978」より小さい乱数値R1が取得された場合、当選エリア「00」の抽選値「8978」を乱数値R1から減算した結果は負数になる。他方で、数値「8978」より大きい乱数値R1が取得された場合、当選エリア「00」の抽選値を乱数値R1から減算した結果は負数にならない。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリア(当選エリア「00」から「23」)を指定したか否かを判定する(S106−7)。全ての当選エリアが指定済みでない場合(S106−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−8)、ステップS106−4に処理を戻す。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−4からステップS106−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアを示す当選エリアコマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。また、データ格納処理において、メインCPU301は、RT遊技状態格納領域に格納されるRTフラグを示すRT種別コマンドをコマンド格納領域に格納する。データ格納処理を終了すると、メインCPU301は、内部抽選処理を終了する。
図85は、回胴演出制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出制御処理を開始すると、移行操作抽選処理を実行する(S107−1)。メインCPU301は、移行操作抽選処理において、順序1から順序3の何れかを決定する。具体的には、移行操作抽選処理において、メインCPU301は、打順リプレイ(X1、X2、Y1、Y2)が当選したか否かを判定する。打順リプレイが当選していないと判断した場合、メインCPU301は、移行操作抽選処理を終了する。
一方で、打順リプレイが当選していると判断した場合、メインCPU301は、打順リプレイの種類に応じた移行操作抽選テーブル(図16参照)を参照して順序1から順序3の何れかを決定する。具体的には、打順リプレイX1または打順リプレイY1が当選したと判断した場合、メインCPU301は、第1移行操作抽選テーブルを(図16の部分(a))用いて順序1から順序3の何れかが決定される。また、打順リプレイX2または打順リプレイY2が当選したと判断した場合、メインCPU301は、第2移行操作抽選テーブル(図16の部分(b))を用いて順序1から順序3の何れかが決定される。メインCPU301は、決定した順序を順序格納領域に格納する。順序格納領域は、例えば、メインRAM303に設けられる。詳細には後述するが、メインCPU301は、移行操作抽選処理で決定された順序を用いて、メイン状態移行処理(S112)でメイン状態を移行させる。
メインCPU301は、移行操作抽選処理を実行した後に、回胴演出カウンタが数値「1」であるか否かを判定する(S107−2)。回胴演出カウンタは、後述するように、メイン状態移行処理などにおいて設定される。メインCPU301は、回胴演出カウンタが数値「1」であると判断した場合(S107−2:YES)、AT開始回胴演出処理(S107−3)に移行する。AT開始回胴演出処理において、メインCPU301は、AT開始回胴演出を実行する。AT開始回胴演出処理を実行した後に、メインCPU301は、回胴演出制御処理を終了する。
回胴演出カウンタが数値「1」ではないと判断した場合(S107−2:NO)、メインCPU301は、回胴演出カウンタが数値「2」であるか否かを判定する(S107−4)。メインCPU301は、回胴演出カウンタが数値「2」であると判断した場合(S107−4:YES)、SP開始回胴演出処理(S107−5)に移行する。SP開始回胴演出処理において、メインCPU301は、SP開始回胴演出を実行する。SP開始回胴演出処理を実行した後に、メインCPU301は、回胴演出制御処理を終了する。
回胴演出カウンタが数値「2」ではないと判断した場合(S107−4:NO)、メインCPU301は、回胴演出カウンタが数値「3」であるか否かを判定する(S107−6)。メインCPU301は、回胴演出カウンタが数値「3」であると判断した場合(S107−6:YES)、赤セブン回胴演出処理(S107−7)に移行する。赤セブン回胴演出処理において、メインCPU301は、赤セブン回胴演出またはSP終了回胴演出を実行する。赤セブン回胴演出処理を実行した後に、メインCPU301は、回胴演出制御処理を終了する。なお、本実施形態においては、赤セブン回胴演出およびSP終了回胴演出が赤セブン回胴演出処理において実行される構成としたが、赤セブン回胴演出を実行する処理とSP終了回胴演出を実行する処理とを別に設けてもよい。
回胴演出カウンタが数値「3」ではないと判断した場合(S107−6:NO)、メインCPU301は、回胴演出カウンタが数値「4」であるか否かを判定する(S107−8)。メインCPU301は、回胴演出カウンタが数値「4」であると判断した場合(S107−8:YES)、白黒セブン回胴演出処理(S107−9)に移行する。白黒セブン回胴演出処理において、メインCPU301は、白黒セブン回胴演出を実行する。白黒セブン回胴演出処理を実行した後に、メインCPU301は、回胴演出制御処理を終了する。なお、回胴演出カウンタは、各回胴演出が実行された後に、数値「0」に初期化される。
回胴演出カウンタが数値「4」ではないと判断した場合(S107−8:NO)、メインCPU301は、メイン状態2であるか否かを判定する(S107−10)。メインCPU301は、メイン状態2であると判断した場合(S107−10:YES)、赤セブン回胴演出抽選処理(S107−11)に移行する。赤セブン回胴演出抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R2と赤セブン回胴演出抽選テーブル(図21の部分(a))とを用いて、赤セブン回胴演出の実行の有無および、赤セブン回胴演出の種別(赤セブン揃いパターン、赤セブン外れパターン)を決定する。赤セブン回胴演出の実行が決定された場合、メインCPU301は、赤セブン回胴演出予約フラグをON状態にする。
また、メインCPU301は、赤セブン回胴演出抽選処理において、赤セブン揃いパターンの実行を決定した場合、赤セブン揃いが停止表示されるラインを決定する。具体的には、メインCPU301は、乱数値R2と赤セブンライン抽選テーブル(図21の部分(b))とを用いて赤セブン揃いが停止表示されるラインを決定する。
メイン状態2ではないと判断した場合(S107−10:NO)、メインCPU301は、リールロック抽選処理(S107−12)を実行する。リールロック抽選処理において、メインCPU301は、当選エリアに応じて、各リールロックの何れかを決定する。具体的には、メインCPU301は、リールロック抽選処理において、まず、今回の遊技の当選エリアが「共通ベル」であるか否かを判定する。当選エリアが「共通ベル」であると判断した場合、メインCPU301は、リールロック抽選テーブルAをセットする。一方で、「共通ベル」ではないと判断した場合、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアが「弱レア役」(弱チェリーなど)であるか否かを判定する。メインCPU301は、当選エリアが「弱レア役」であると判断した場合、リールロック抽選テーブルBをセットする。また、今回の遊技の当選エリアが「弱レア役」ではないと判断した場合、メインCPU301は、「強レア役」(強チェリーなど)であるか否かを判定し、「強レア役」であると判断した場合、リールロック抽選テーブルCをセットする。また、今回の遊技の当選エリアが「強レア役」ではないと判断した場合、メインCPU301は、当選エリアが「確定役」(最強目など)であるか否かを判定し、「確定役」であると判断した場合、リールロック抽選テーブルDをセットする。
当選エリアが「共通ベル」「弱レア役」「強レア役」「確定役」の何れでもない場合、今回の遊技のリールロックは「ロックなし」が決定される。一方で、当選エリアが「共通ベル」「弱レア役」「強レア役」「確定役」の何れかである場合、メインCPU301は、セットしたリールロック抽選テーブルと乱数値R2とを用いて、今回の遊技におけるリールロックの種類を「ロックなし」「ショートロック」「ミドルロック」「ロングロック」の何れかから決定する。メインCPU301は、決定したリールロックの種類をメインRAM303の回胴演出番号格納領域に格納して、回胴演出制御処理を終了する。
図86の部分(a)は、AT開始回胴演出処理のフローチャートである。AT開始回胴演出処理を開始すると、メインCPU301は、疑似遊技開始処理(S107−3−1)を実行する。メインCPU301は、疑似遊技開始において、疑似遊技を開始するためのスタートレバー24の操作を受付ける。
疑似遊技の開始操作を受付けると、メインCPU301は、AT開始ライン決定処理(S107−3−2)を実行する。AT開始ライン決定処理において、メインCPU301は、AT開始回胴演出において赤セブン揃いが停止表示されるラインを決定する。具体的には、メインCPU301は、AT開始ライン決定テーブル(図18)と乱数値R2とを用いて、中段ライン、下段ライン、上段ライン、右上りラインおよび右下りラインの何れかを決定する。また、メインCPU301は、決定したラインをメインRAM303の赤セブンライン格納領域に格納する(S107−3−3)。その後、メインCPU301は、疑似停止操作を受付けるための疑似遊技制御処理(S107−3−4)に移行し、疑似遊技制御処理を実行した後に、AT開始回胴演出処理を終了する。
図86の部分(b)は、疑似遊技開始処理のフローチャートである。疑似遊技開始処理は、AT開始回胴演出処理において実行されるとともに、後述するように、SP開始回胴演出処理、赤セブン回胴演出処理および白黒セブン回胴演出処理においても実行される。
メインCPU301は、疑似遊技開始処理において、規定時間(20秒)をセットする(Sa1)。その後、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定し(Sa2)、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(Sa2:YES)、疑似遊技開始コマンドをコマンド格納領域に格納し(Sa4)、疑似遊技開始処理を終了する。他方で、スタートレバー24が操作されていないと判断した場合(Sa2:NO)、メインCPU301は、ステップSa1でセットした規定時間が経過したか否かを判定する(Sa3)。規定時間が経過していないと判断した場合(Sa3:NO)、メインCPU301は、ステップSa2とステップSa3とを繰り返す。他方で、規定時間が経過したと判断した場合(Sa3:YES)、メインCPU301は、疑似遊技開始コマンドをコマンド格納領域に格納し(Sa4)、疑似遊技開始処理を終了する。すなわち、疑似遊技は、スタートレバー24が操作されるか規定時間が経過すると開始される。
図86の部分(c)は、疑似遊技制御処理のフローチャートである。疑似遊技制御処理は、疑似遊技開始処理と同様に、AT開始回胴演出処理において実行されるとともに、後述するように、SP開始回胴演出処理、赤セブン回胴演出処理および白黒セブン回胴演出処理においても実行される。
メインCPU301は、疑似遊技制御処理を開始すると、規定時間(20秒)をセットし(Sb1)、各リール12を定常回転と略等しい速度で回転させる(Sb2)。各リール12の回転を開始させた後に、メインCPU301は、規定時間が経過したか否かを判定する(Sb3)。規定時間が経過したと判断した場合(Sb3:YES)、メインCPU301は、回転している全てのリール12を自動停止処理(Sb7)により停止させる。一方で、規定時間が経過していないと判断した場合(Sb3:NO)、メインCPU301は、回転しているリール12に対応する停止ボタン25が疑似停止操作されたか否かを判定する(Sb4)。停止ボタン25が疑似停止操作されていないと判断した場合(Sb4:NO)、メインCPU301は、ステップSb3およびステップSb4を繰り返す。一方で、回転しているリール12に対応する停止ボタン25が疑似停止操作されたと判断した場合(Sb4:YES)、メインCPU301は、当該リール12の停止制御をする(Sb5)。
リール12を停止した後に、メインCPU301は、全てのリール12が疑似停止操作されたか否かを判定する(Sb6)。全てのリール12が疑似停止操作されていないと判断した場合(Sb6:NO)、メインCPU301は、ステップSb3からステップSb5までの処理を繰り返す。
他方で、全てのリール12が疑似停止操作されたと判断した場合(Sb6:YES)、メインCPU301は、今回の疑似遊技で停止表示された図柄の組合せを示す疑似遊技結果コマンドをコマンド格納領域に格納する(Sb8)。疑似遊技結果コマンドを格納した後に、メインCPU301は、告知ウェイト処理(Sb9)を実行し、疑似遊技制御処理を終了する。告知ウェイト処理の期間において、サブCPU412は、例えば、サブ状態の移行、または、今回の疑似遊技の上乗せ枚数を報知する。具体的には、AT開始回胴演出処理の告知ウェイト処理の期間において、AT状態への移行が報知される。また、白黒セブン回胴演出において黒セブン揃いが停止表示された場合、告知ウェイト処理の期間において、上乗せ枚数が報知される。また、白セブン揃いが停止表示された場合、告知ウェイト処理の期間において、上乗せ枚数およびコンボ回胴演出への移行が報知される。同様に、コンボ回胴演出の告知ウェイト処理の期間において、今回の疑似遊技の上乗せ枚数が報知される。
図87の部分(a)は、SP開始回胴演出処理のフローチャートである。メインCPU301は、SP開始回胴演出において、まず、疑似遊技開始処理(S107−5−1)を実行する。すなわち、疑似遊技の開始操作を受付ける。疑似遊技が開始されると、メインCPU301は、SP揃いパターンを抽選により決定する(S107−5−2)。具体的には、メインCPU301は、確率約3/4でSP揃いパターンAを決定し、確率約1/4でSP揃いパターンBを決定する(図19参照)。
SP揃いパターンが決定されると、メインCPU301は、当該SP揃いパターンに応じて疑似遊技制御処理(S107−5−3)を実行する。ステップS107−5−2において、SP揃いパターンAが決定された場合、ステップS107−5−3の疑似遊技制御処理では、各停止ボタン25が疑似停止操作されると、SP図柄揃いが中段ラインに停止表示される。一方で、ステップS107−5−2において、SP揃いパターンBが決定された場合、ステップS107−5−3の疑似遊技制御処理では、各停止ボタン25が疑似停止操作されると、赤セブン外れが停止表示される。
ステップS107−5−3の疑似遊技制御処理が実行された後に、メインCPU301は、SP揃いパターンAが決定されたか否かを判定し(S107−5−4)、SP揃いパターンAが決定されたと判断した場合(S107−5−4:YES)、SP開始回胴演出処理を終了する。一方で、SP揃いパターンAが決定されていないと判断した場合(S107−5−4:NO)、メインCPU301は、再び疑似遊技開始処理(S107−5−5)と疑似遊技制御処理(S107−5−6)とを実行する。当該疑似遊技制御処理においては、各リール12が疑似停止操作されると、中段ラインにSP図柄揃いが停止表示される。以上の通り、SP揃いパターンBが決定された場合は、2回の疑似遊技が実行され、2回目の疑似遊技においてSP図柄揃いが中段ラインに停止表示される。
図87の部分(b)は、メイン状態2(SP状態)で赤セブン回胴演出が決定された場合に実行される赤セブン回胴演出処理のフローチャートである。赤セブン回胴演出を実行するか否かは、赤セブン回胴演出抽選処理において決定される。赤セブン回胴演出処理を開始すると、メインCPU301は、疑似遊技開始処理(S107−7−1)を実行する。メインCPU301は、疑似遊技の開始操作を受付けると、赤セブン揃いパターン(図20参照)が赤セブン回胴演出抽選処理で決定されたか否かを判定する(S107−7−2)。赤セブン揃いパターンが決定された場合(S107−7−2:YES)、メインCPU301は、赤セブンライン抽選処理(S107−7−3)を実行する。
赤セブンライン抽選処理において、メインCPU301は、赤セブンライン抽選テーブル(図21の部分(b))と乱数値R2とを用いて、赤セブン揃いが停止表示するラインを決定する。また、メインCPU301は、赤セブン揃いが停止表示されるラインをメインRAM303に格納し(S107−7−4)、疑似遊技制御処理(S107−7−5)に移行する。他方で、赤セブン外れパターンが決定された場合(S107−7−2:NO)、メインCPU301は、ステップS107−7−3およびステップS107−7−4を実行しないで、疑似遊技制御処理に移行する。
赤セブン回胴演出処理の疑似遊技制御処理において、全てのリール12が疑似停止操作されると、赤セブン揃いパターンの場合は、ステップS107−7−3で決定されたラインに赤セブン揃いが停止表示される。他方で、赤セブン外れパターンの場合は、赤セブン外れが停止表示される。赤セブン揃いまたは赤セブン外れを停止表示した後に、メインCPU301は、赤セブン回胴演出処理を終了する。
図87の部分(c)は、メイン状態1(上乗せ待機状態)で白黒セブン回胴演出が決定された場合に実行される白黒セブン回胴演出処理のフローチャートである。白黒セブン回胴演出処理を開始すると、メインCPU301は、疑似遊技開始処理(S107−9−1)を実行して、疑似遊技の開始操作を受付ける。また、メインCPU301は、疑似遊技が開始されると、白黒セブン停止パターン決定処理(S107−9−2)を実行する。白黒セブン停止パターン決定処理において、メインCPU301は、白黒セブン抽選テーブル(図24の部分(a))と乱数値R2とを用いて、黒セブン揃いパターンおよび白セブン揃いパターンの何れかの制御パターンを決定する。
制御パターンを決定した後に、メインCPU301は、疑似遊技制御処理(S107−9−3)を実行する。当該疑似遊技制御処理においては、ステップS107−9−2で決定した制御パターンと白黒セブン停止パターンテーブル(図24の部分(b))により規定される疑似停止操作の順序とに応じて、黒セブン揃いまたは白セブン揃いを停止表示する。例えば、制御パターンとして、黒セブン揃いパターンXが決定された場合を想定する。以上の場合、左中右の順序で停止操作がされると、黒セブン揃いが中段ラインに停止表示される。
S107−9−3の疑似遊技制御処理を終了すると、メインCPU301は、今回の疑似遊技(白黒セブン回胴演出)において白セブン揃いが停止表示されたか否か(制御パターンとして白セブン揃いパターンが決定されたか否か)を判定する(S107−9−4)。白セブン揃いが停止表示されたと判断した場合(S107−9−4:YES)、メインCPU301は、コンボ回胴演出処理に移行する。他方で、白セブン揃いが停止表示されなかったと判断した場合(S107−9−4:NO)、メインCPU301は、コンボ回胴演出処理を実行することなく、白黒セブン回胴演出処理を終了する。
図88の部分(a)は、コンボ回胴演出処理のフローチャートである。コンボ回胴演出処理を開始すると、メインCPU301は、疑似遊技開始処理(S113−1)を実行する。メインCPU301は、疑似遊技の開始操作を受付けると、黒セブン可否抽選処理(S113−2)を実行する。黒セブン可否抽選処理においては、黒セブン可否抽選テーブル(図27の部分(a))と乱数値R2とを用いて、黒セブン揃いパターンX、黒セブン揃いパターンYまたは黒セブン外れパターンの制御パターンを決定する。黒セブン揃いパターン(X、Y)が決定される確率は約1/2である。
白黒セブン可否抽選処理の後に、メインCPU301は、疑似遊技制御処理(S113−3)に移行する。当該疑似遊技制御処理において、黒セブン可否抽選処理で決定した制御パターンに応じて各リール12が停止される。具体的には、黒セブン可否抽選処理で黒セブン揃いパターンが決定された場合は、全てのリール12が疑似停止操作されると黒セブン揃いが停止表示される。一方で、黒セブン可否抽選処理で黒セブン外れパターンが決定された場合は、黒セブン外れが停止表示される。
S113−3の疑似遊技制御処理が終了すると、メインCPU301は、今回の疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示されたか否かを判定する(S113−4)。黒セブン揃いが停止表示されなかったと判断した場合(S113−4:NO)、メインCPU301は、第1失敗カウンタに数値「1」を加算する(S113−5)。第1失敗カウンタは、コンボ回胴演出の第1ステージ(図25参照)における、黒セブン外れの表示回数を記憶し、例えば、メインRAM303に設けられる。
第1失敗カウンタを加算した後に、メインCPU301は、第1失敗カウンタが数値「3」以上であるか否かを判定する(S113−6)。第1失敗カウンタが数値「3」より小さいと判断した場合(S113−6:NO)、メインCPU301は、ステップS113−1に処理を戻し、疑似遊技を繰り返す。他方で、第1失敗カウンタが数値「3」以上であると判断した場合(S113−6:YES)、メインCPU301は、コンボ回胴演出を終了する。すなわち、第1ステージの3回の疑似遊技において、黒セブン揃いが停止表示されない場合は、コンボ回胴演出が終了する。
ステップS113−4において、黒セブン揃いが停止表示されたと判断した場合(S113−4:YES)、メインCPU301は、第2ステージの疑似遊技開始処理(S113−7)に移行する。第2ステージの各処理においても、第1ステージと同様に、疑似遊技の開始操作が受付けられた場合、黒セブン可否抽選処理(S113−8)が実行され、黒セブン可否抽選処理で決定された制御パターンに応じて疑似遊技制御処理(S113−9)で黒セブン揃いまたは黒セブン外れが停止表示される。また、疑似遊技の結果、黒セブン揃いが停止表示されたか否かが判定される(S113−10)。
第2ステージにおいて、黒セブン揃いが停止表示されなかった場合(S113−10:NO)、第2失敗カウンタに数値「1」が加算される(S113−11)。また、第2失敗カウンタを加算した後に、メインCPU301は、第2失敗カウンタが数値「2」以上であるか否かを判定する(S113−12)。第2失敗カウンタが数値「2」より小さいと判断した場合(S113−12:NO)、メインCPU301は、処理をステップS113−7に戻し、疑似遊技を繰り返す。他方で、第2失敗カウンタが数値「2」以上であると判断した場合(S113−12:YES)、メインCPU301は、ラッシュ回胴演出を終了する。すなわち、第2ステージの2回の疑似遊技において、黒セブン揃いが停止表示されない場合は、コンボ回胴演出が終了する。
メインCPU301は、第2ステージにおいて、黒セブン揃いが停止表示された場合(S113−10:YES)、第3ステージの疑似遊技開始処理(S113−13)に移行する。第3ステージの各処理においても、第1ステージおよび第2ステージと同様に、疑似遊技の開始操作が受付けられ、黒セブン可否抽選処理(S113−14)が実行され、黒セブン可否抽選処理で決定された制御パターンに応じて疑似遊技制御処理(S113−15)で黒セブン揃いまたは黒セブン外れが停止表示される。また、疑似遊技の結果、黒セブン揃いが停止表示されたか否かが判定される(S113−16)。
第3ステージにおいて、疑似遊技で黒セブン揃いが停止表示されなかったと判断された場合(S113−16:NO)、コンボ回胴演出が終了する。他方で、黒セブン揃いが停止表示されたと判断した場合(S113−16:YES)、メインCPU301は、白セブン継続率抽選処理(S113−17)を実行する。白セブン継続率抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R2と白セブン継続率抽選テーブル(図31の部分(a))とを用いて、白セブン継続率を決定する。白セブン継続率を決定すると、メインCPU301は、ラッシュ回胴演出に移行する。
図88の部分(b)は、ラッシュ回胴演出処理のフローチャートである。ラッシュ回胴演出処理を開始すると、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する(S114−1)。スタートレバー24が操作されていないと判断した場合(S114−1:NO)、メインCPU301は、ステップS114−1を繰り返し実行する。
スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S114−1:YES)、メインCPU301は、初期ストック抽選処理(S114−2)を実行する。初期ストック抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R2と初期ストック抽選テーブル(図31の部分(c))とを用いて、ラッシュストックカウンタの初期値を決定する。メインCPU301は、決定した初期値をラッシュストックカウンタに格納する。
また、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されると、ストック継続率抽選処理(S114−3)を実行する。ストック継続率抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R2とストック継続率抽選テーブル(図31の部分(d))とを用いて、ストック継続率を決定する。
ストック継続率抽選処理を実行した後に、メインCPU301は、ラッシュ開始位置抽選処理(S114−4)を実行する。ラッシュ開始位置抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R2とラッシュ開始位置抽選テーブル(図31の部分(b))とを用いて、ラッシュ変動における1回目のセブン揃いの種類(白セブン揃い、黒セブン揃い)を決定する。また、メインCPU301は、定常回転と比較して遅い速度で各リール12を逆回転し、その後、回転方向を切り替えて定常回転の速度で各リール12を回転し、決定したラッシュ開始位置で停止させる。
ラッシュ開始位置抽選処理の後に、メインCPU301は、各リール12をラッシュ変動させる(図28参照)。ラッシュ変動において、メインCPU301は、セブン揃いが停止表示される毎にラッシュ変動抽選処理(S114−5)を実行する。ラッシュ変動抽選処理において、メインCPU301は、停止しているセブン揃いの種類(各リール12の停止位置)とラッシュストックカウンタの数値とに応じたラッシュ変動抽選テーブル(図31の部分(e))を参照する。また、メインCPU301は、ラッシュ変動抽選テーブルと乱数値R2とを用いて、白セブン停止時変動(A〜C)または黒セブン停止時変動(A〜C)の何れかを決定する。メインCPU301は、決定した変動のパターンで各リール12を変動し、セブン揃いを各リール12に停止表示する(S114−6)。なお、メインCPU301は、ステップS114−6で停止表示されるセブン揃いの種類を示すコマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、当該コマンドに応じて、上乗せ枚数を決定する。
ラッシュ変動において、メインCPU301は、ストック継続抽選処理(S114−7)を実行する。ストック継続抽選処理においては、ステップS114−5で決定したストック継続率PR(PRL=50%、PRM=66%、PRH=75%)で継続に当選する。メインCPU301は、ストック継続抽選処理で継続に当選したか否かを判定し(S114−8)、継続に当選したと判断した場合(S114−8:YES)、ステップS114−5に処理を戻す。
他方で、ストック継続抽選処理で継続に非当選と判断した場合(S114−8:NO)、メインCPU301は、ラッシュストックカウンタから数値「1」を減算し(S114−9)、ラッシュストックカウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S114−10)。メインCPU301は、ラッシュストックカウンタが数値「0」であると判断した場合(S114−10:YES)、ステップS114−11に移行する。他方で、ラッシュストックカウンタが数値「0」ではないと判断した場合(S114−10:NO)、ステップS114−5に処理を戻す。
以上の説明から理解される通り、メインCPU301は、ラッシュストックカウンタが数値「0」に減算されるまでステップS114−5からステップS114−10を繰り返す。すなわち、ラッシュストックカウンタが数値「0」になるまでセブン揃いが繰り返し停止表示される(S114−6が繰り返される)。他方で、ラッシュストックカウンタが数値「0」に減算されると、ラッシュ変動が終了する。
ラッシュ変動が終了すると、メインCPU301は、疑似遊技開始処理(S114−11)を実行し、疑似遊技の開始操作を受け付ける。メインCPU301は、疑似遊技の開始操作を受け付けると、白セブン継続抽選処理(S114−12)を実行する。白セブン継続抽選処理においては、ステップS113−17で決定した白セブン継続率PW(PWL=34%、PWM=50%、PWH=64%)で継続に当選する。メインCPU301は、白セブン継続抽選処理で継続に当選した場合、その後の疑似遊技制御処理(S114−13)において、疑似停止操作がされると、白セブン揃いを停止表示する。他方で、白セブン継続抽選処理で継続に非当選の場合、疑似遊技制御処理において、白セブン外れを停止表示する。
メインCPU301は、S114−13の疑似遊技制御処理を実行した後に、白セブン揃いが停止表示したか否かを判定し(S114−14)、白セブン揃いが停止表示されたと判断した場合(S114−14:YES)、ステップS114−1に処理を戻す。すなわち、ラッシュ変動が終了した後の疑似遊技において、白セブン揃いが停止表示された場合、ラッシュ変動が再度実行される。他方で、白セブン揃いが停止表示されていないと判断した場合(S114−14:NO)、ラッシュ回胴演出処理を終了する。
図89は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出の実行期間、または、単位遊技の時間長を所定の長さ以上にするためのウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、回胴演出番号格納領域の回胴演出番号が「0」であるか否かを判定する(S108−1)。すなわち、リールロック抽選処理(図85のS107−10)で「演出なし」が決定されたか否かを判定する。回胴演出番号が「0」である場合(S108−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S108−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS108−2を繰り返す(S108−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4200ms)にセットする(S108−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S108−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS108−1において、回胴演出番号が「0」以外であると判断した場合、回胴演出番号がショートロック演出を示す「1」であるか否かを判定する(S108−5)。回胴演出番号が「1」であると判断した場合(S108−5:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにショートロック期間(1000sm)をセットする(S108−6)。
一方で、回胴演出番号が「1」ではないと判断した場合(S108−5:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号がミドルロック演出を示す番号「2」であるか否かを判定する(S108−7)。回胴演出番号が「2」であると判断した場合(S108−7:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにミドルロック期間(2000sm)をセットする(S108−8)。
回胴演出番号が「2」ではないと判断した場合(S108−7:NO)、メインCPU301は、回胴演出タイマにロングロック期間(5000sm)をセットする(S108−10)。
メインCPU301は、ステップS108−6、ステップS108−8、ステップS108−9で回胴演出タイマをセットすると、回胴演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S108−10)。回胴演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、ステップS108−12を回胴演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、リールロックが終了するまで)繰り返し(S108−10:NO)、回胴演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−10:YES)、ステップS108−2に処理を移行させる。
図90は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S109−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が始動を開始してから定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S109−2)。メインCPU301は、ステップS109−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S109−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S109−2:YES)、ステップS109−3に処理を移行する。
ステップS109−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S109−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS109−4においては、全ての当選役が有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S109−5)に移行する。図91は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図91に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図92は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S109−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S109−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S109−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順位テーブルのうちの一つが選択される。例えば、当選エリア「打順ベルA1」(正解押し順が中左右)が当選した遊技を想定する。以上の場合、全てのリール12が未停止の状態では、メインCPU301は、打順ベルA1の優先順位テーブルを参照して、左リール優先順位格納領域PLにおいては「不正解役1」の図柄の優先順位が最も高く、右リール優先順位格納領域PRにおいては「不正解役C」の図柄の優先順位が最も高くなるように、優先順位を格納する。したがって、打順ベルA1が当選した遊技において、左第1停止または右第1停止の場合は、「正解ベル」は有効ラインに停止表示されない。一方で、全てのリール12が未停止の状態では、中リール優先順位格納領域PCにおいては「不正解役C」および「正解ベル」の図柄(共に「ベル」)の優先順位が最も高くなる。したがって、中第1停止の場合は、「不正解役C」および「正解ベル」をリール12Cの有効ライン上に停止表示可能である。リール12Cが第1停止操作された場合、メインCPU301は、打順ベルA1の優先順位テーブルを参照して「正解ベル」の図柄の優先順位が最も高くなるように、左リール優先順位格納領域PLを変更する。したがって、左第2停止の場合は、「正解ベル」をリール12Lの有効ライン上に停止表示可能である。一方で、リール12Cが第1停止操作された場合は、「不正解役C」の図柄の優先順位が最も高くなるように、右リール優先順位格納領域PRが変更される。したがって、右第2停止の場合は、「不正解役C」が有効ライン上に停止表示され、「正解ベル」を停止表示させることができなくなる。リール12Cが第1停止操作され、且つ、リール12Lが第2停止操作された場合(正解ベルがテンパイした場合)、メインCPU301は、打順ベルA1の優先順位テーブルを参照して「正解ベル」の図柄の優先順位が最も高くなるように、右リール優先順位格納領域PRを変更する。以上の通り、正解押し順で停止操作された場合は、「正解ベル」が有効ラインに停止表示されるように、優先順位格納領域Pがリール12の停止操作毎に変更される。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序の態様に応じて変化する。
メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に初期値「21」を格納する(S109−5−4)。領域ポインタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S109−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S109−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S109−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S109−5−8)。その後、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S109−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S109−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−5からステップS109−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S109−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S109−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S109−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S109−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS109−5−2からステップS109−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S109−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図93は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S110−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS110−1を繰り返し実行する(S110−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S110−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S110−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S110−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S110−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S110−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S110−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S110−8)。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S110−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに「ベル」が停止した場合、左リールの図柄が「ベル」ではない当選役(例えば「スイカ」)は、有効ラインに停止する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S110−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S110−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理(図92参照)を実行する(S110−11)。ステップS110−11においても停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役の図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS110−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS110−1からステップ110−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図94は、表示判定処理(S111)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役が、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役であるか否かを判定する(S111−1)。具体的には、メインCPU301は、ステップS111−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S111−1:YES)、不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可されている当選役が停止したと判定した場合(S111−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインにリプレイが停止しているか否かを判定する(S111−3)。リプレイが有効ラインに停止していると判定した場合(S111−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S111−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインにリプレイが停止したことを示す。
他方で、リプレイが有効ラインに停止していないと判定した場合(S111−3:NO)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S111−6)、入賞当選役が有効ラインに停止しているか否かを判定する(S111−7)。入賞当選役が有効ラインに停止していると判定した場合(S111−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役の種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S111−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S111−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S111−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS111−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S111−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S111−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了させる。
メインCPU301は、ステップS111−7において、入賞当選役が有効ラインに停止していないと判断した場合(S111−7:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−12)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役が停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図95は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。ホッパー駆動信号の出力を開始した後に、メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S123)。メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(S123:YES)、エラーコマンドをコマンド格納領域に格納し(S124)、ホッパーエンプティエラー処理に移行する。ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、メインCPU301は、ホッパーエンプティーエラー処理を実行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティー処理が実行された場合、例えば、ホッパー520にメダルが補充され、リセットボタン512が操作された場合に、遊技の進行が許可される。
メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S125)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS125を繰り返し実行する(S125:NO)。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S125:YES)、払出要求カウンタを「1」減算する(S126)。その後、メインCPU301は、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S127)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S127:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S128)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S129)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。他方で、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S127:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ127を繰り返し実行する。
図96は、メイン状態移行処理のフローチャートである。メインCPU301は、メイン状態移行処理において、今回の遊技の停止操作順序などに応じて、メイン状態を移行させる。また、メインCPU301は、メイン状態移行処理において、回胴演出カウンタの値を変更する。回胴演出カウンタの数値が変更された場合、次回の遊技において、回胴演出カウンタに応じた回胴演出が実行される(図85参照)。
メインCPU301は、メイン状態移行処理を開始すると、RT0遊技状態またはボーナス遊技状態であるか否かを判定する(S112−1)。メインCPU301は、RT0遊技状態またはボーナス遊技状態であると判断した場合(S112−1:YES)、メイン状態移行処理を終了する。
他方で、RT0遊技状態またはボーナス遊技状態ではないと判断した場合(S112−1:NO)、すなわち、RT1遊技状態である場合、メインCPU301は、メイン状態2であるか否かを判定する(S112−2)。メイン状態2であると判断した場合(S112−2:YES)、メインCPU301は、SP状態制御処理(S112−3)に移行する。SP状態制御処理において、メインCPU301は、例えば、回胴演出カウンタに数値「3」を格納して、次回の遊技で赤セブン回胴演出が実行されるように設定する。他方でメイン状態2ではないと判断した場合(S112−2:NO)、メインCPU301は、メイン状態1であるか否かを判定する(S112−4)。
メイン状態1であると判断した場合(S112−4:YES)、メインCPU301は、AT状態制御処理(S112−5)に移行する。AT状態制御処理において、メインCPU301は、例えば、回胴演出カウンタに数値「4」を格納して、次回の遊技で白黒セブン回胴演出が実行されるように設定する。
メインCPU301は、メイン状態1ではないと判断した場合(S112−4:NO)、すなわち、メイン状態0である場合、通常状態制御処理(S112−6)に移行する。通常状態制御処理において、メインCPU301は、例えば、回胴演出カウンタに数値「1」を格納して、次回の遊技でAT開始回胴演出が実行されるように設定する。また、メインCPU301は、通常状態制御処理において、回胴演出カウンタに数値「2」を格納して、次回の遊技でSP開始回胴演出が実行されるように設定する。
図97は、通常状態制御処理(メイン状態0)のフローチャートである。メインCPU301は、通常状態制御処理において、回胴演出カウンタを設定する(後述のステップS132−2およびステップS133−2)。また、メインCPU301は、通常状態制御処理において、メイン状態を移行させる(後述のステップS130−2、ステップS132−3およびステップS133−3)。
通常状態制御処理を開始すると、メインCPU301は、SP確定リプレイが当選したか否かを判定する(S130−1)。SP確定リプレイが当選したと判断した場合(S130−1:YES)、メインCPU301は、メイン状態2に移行する(S130−2)。また、メインCPU301は、SP残りカウンタに数値「19」を格納する(S130−3)。SP残りカウンタは、メイン状態2(SP状態)の残りの遊技回数であり、遊技毎に減算される。また、SP残りカウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
一方で、当選エリアがSP確定リプレイではないと判断した場合(S130−1:NO)、メインCPU301は、当選エリアが打順リプレイであるか否かを判断する(S130−4)。当選エリアが打順リプレイで派内と判断した場合(S130−4:NO)、メインCPU301は、通常状態制御処理を終了する。他方で、当選エリアが打順リプレイであると判断した場合(S130−4:YES)、メインCPU301は、正解状態に応じたリプレイ時処理(A0〜A3)を実行する(S130−6、S130−8、S130−10、S130−11)。上述したように、打順リプレイが当選した遊技では、移行操作抽選処理(図85のS107−1)において、順序1から順序3が抽選により決定される。メインCPU301は、移行操作抽選処理で決定した順序と遊技者の停止操作順序とが一致するか否かに応じて、正解状態を変更する。
本実施形態の正解状態は、正解状態0と正解状態1と正解状態2と正解状態3とを含んでいる。正解状態0は、打順リプレイが当選した遊技において、順序1から順序3以外の停止操作順序で各停止ボタン25が操作された場合に移行する。正解状態1は、打順リプレイが当選した遊技において、順序1で停止操作された場合に移行する。正解状態2は、打順リプレイが当選した遊技において、順序2で停止操作された場合に移行する。正解状態3は、打順リプレイが当選した遊技において、順序3で停止操作された場合に移行する。
メインCPU301は、正解状態0であるか否かを判定し(S130−5)、正解状態0であると判断した場合(S130−5:YES)、リプレイ時処理A0(S130−6)に移行する。一方で、正解状態0ではないと判断した場合(S130−5:NO)、メインCPU301は、正解状態1であるか否かを判定する(S130−7)。メインCPU301は、正解状態1であると判断した場合(S130−7:YES)、リプレイ時処理A1(S130−8)に移行する。
正解状態1ではないと判断した場合(S130−7:NO)、メインCPU301は、正解状態2であるか否かを判定する(S130−9)。正解状態2であると判断した場合(S130−9:YES)、リプレイ時処理A2(S130−10)に移行する。一方で、正解状態2ではないと判断した場合(S130−9:NO)、すなわち、正解状態3である場合、リプレイ時処理A3(S130−11)に移行する。リプレイ時処理Aを実行した後に、メインCPU301は、通常状態制御処理を終了する。
図98の部分(a)は、正解状態0で実行されるリプレイ時処理A0のフローチャートである。リプレイ時処理A0を開始すると、メインCPU301は、遊技開始時に決定した順序1と当該遊技における停止操作順序とが一致するか否かを判定する(S131−1)。停止操作順序が順序1に一致すると判断した場合(S131−1:YES)、メインCPU301は、正解状態を正解状態0から正解状態1に変更する(S131−2)。メインCPU301は、正解状態を変更した後に、リプレイ時処理A0を終了する。
停止操作順序が順序1ではないと判断した場合(S131−1:NO)、メインCPU301は、今回の遊技の停止操作順序が順序2と一致するか否かを判定する(S131−3)。停止操作順序が順序2と一致すると判断した場合(S131−3:YES)、メインCPU301は、正解状態を正解状態0から正解状態2に変更する(S131−4)。メインCPU301は、正解状態を変更した後に、リプレイ時処理A0を終了する。
一方、今回の遊技の停止操作順序が順序2ではないと判断した場合(S131−3:NO)、メインCPU301は、今回の遊技の停止操作順序が順序3と一致するか否かを判定する(S131−5)。停止操作順序が順序3に一致すると判断した場合(S131−5:YES)、メインCPU301は、正解状態を正解状態0から正解状態3に変更する(S131−6)。
図98の部分(b)は、正解状態1で実行されるリプレイ時処理A1のフローチャートである。リプレイ時処理A1を開始すると、メインCPU301は、遊技開始時に決定した順序1と当該遊技における停止操作順序とが一致するか否かを判定する(S132−1)。
停止操作順序が順序1と一致すると判断した場合(S132−1:YES)、メインCPU301は、回胴演出カウンタに数値「1」を格納する(S132−2)。今回の遊技で回胴演出カウンタに数値「1」が格納された場合は、次回の遊技においてAT開始回胴演出が実行される。以上の説明から理解される通り、打順リプレイが当選した各遊技において、順序1で連続して2回停止操作されると、AT開始回胴演出が実行される。回胴演出カウンタに数値「1」を格納した後に、メインCPU301は、メイン状態1に移行し(S132−3)。その後、メインCPU301は、正解状態1から正解状態0に移行(クリア)し(S132−4)、リプレイ時処理A1を終了する。
他方で、停止操作順序が順序1ではないと判断した場合(S132−1:NO)、メインCPU301は、停止操作順序が順序2と一致するか否かを判定する(S132−5)。停止操作順序が順序2ではないと判断した場合(S132−5:NO)、メインCPU301は、正解状態1から正解状態0に移行し、リプレイ時処理A1を終了する。また、停止操作順序が順序2と一致すると判断した場合(S132−5:YES)、メインCPU301は、正解状態2に移行し(S132−6)、リプレイ時処理A1を終了する。
図98の部分(c)は、リプレイ時処理A2のフローチャートである。リプレイ時処理A2を開始すると、メインCPU301は、遊技開始時に決定した順序2と当該遊技における停止操作順序とが一致するか否かを判定する(S133−1)。上述したように、リプレイ時処理A2は、今回の遊技で打順リプレイが当選した場合であって、前回の打順リプレイが当選した遊技において順序2で停止操作された場合に実行される。すなわち、ステップS133−1においては、打順リプレイが当選した各遊技において、連続して順序2で停止操作がされたか否かを判断する。
停止操作順序が順序2と一致すると判断した場合(S133−1:YES)、メインCPU301は、回胴演出カウンタに数値「2」を格納する(S133−2)。今回の遊技で回胴演出カウンタに数値「2」が格納された場合、次回の遊技においてSP開始回胴演出が実行される。以上の説明から理解される通り、打順リプレイが当選した各遊技において、順序2で連続して2回停止操作されると、AT開始回胴演出が実行される。回胴演出カウンタに数値「2」を格納した後に、メインCPU301は、メイン状態2に移行する(S133−3)。その後、メインCPU301は、正解状態0に移行し(S133−4)、リプレイ時処理A2を終了する。
他方で、停止操作順序が順序2ではないと判断した場合(S133−1:NO)、メインCPU301は、停止操作順序が順序1と一致するか否かを判定する(S133−5)。停止操作順序が順序1ではないと判断した場合(S133−5:NO)、メインCPU301は、正解状態0に移行し(S133−4)、リプレイ時処理A2を終了する。また、停止操作順序が順序1と一致すると判断した場合(S133−5:YES)、メインCPU301は、正解状態1に移行し(S133−6)、リプレイ時処理A2を終了する。
図98の部分(d)は、リプレイ時処理A3のフローチャートである。リプレイ時処理A3を開始すると、メインCPU301は、遊技開始時に決定した順序3と当該遊技における停止操作順序とが一致するか否かを判定する(S134−1)。上述したように、リプレイ時処理A3は、今回の遊技で打順リプレイが当選した場合であって、前回の打順リプレイが当選した遊技において順序3で停止操作された場合に実行される。すなわち、ステップS134−1においては、打順リプレイが当選した各遊技において、連続して順序3で停止操作がされたか否かを判断する。停止操作順序が順序3と一致すると判断した場合(S134−2)、メインCPU301は、メイン状態1に移行するとともに(S134−2)、正解状態0に移行して(S134−3)、リプレイ時処理A3を終了する。
図99の部分(a)は、AT状態制御処理(メイン状態1)のフローチャートである。メインCPU301は、AT状態制御処理において、通常状態制御処理と同様に、当選エリアに応じてメイン状態を移行させる。具体的には、当選エリア「05」(0SP確定リプレイ)または当選エリア「00」〜「03」(打順リプレイ)が当選した場合に、当該当選エリアに応じてメイン状態を移行させる。AT状態制御処理を開始すると、メインCPU301は、SP確定リプレイが当選したか否かを判定する(S140−1)。SP確定リプレイが当選したと判断した場合(S140−1:YES)、メインCPU301は、メイン状態2に移行する(S140−2)。また、メインCPU301は、SP残りカウンタに数値「19」を格納する(S140−3)。
一方で、当選エリアがSP確定リプレイではないと判断した場合(S140−1:NO)、メインCPU301は、当選エリアが打順リプレイであるか否かを判断する(S140−4)。
当選エリアが打順リプレイではないと判断した場合(S140−4:NO)、メインCPU301は、AT状態制御処理を終了する。他方で、当選エリアが打順リプレイであると判断した場合(S140−4:YES)、メインCPU301は、正解状態0であるか否かを判定し(S140−5)、正解状態0であると判断した場合(S140−5:YES)、リプレイ時処理B0(S140−6)に移行する。一方で、正解状態0ではないと判断した場合(S140−5:NO)、リプレイ時処理B1(S140−7)に移行する。
AT状態制御処理において、正解状態は、停止操作順序に応じて、正解状態0または正解状態1に変更される。上述した通り、メインCPU301は、メイン状態1において、打順リプレイが当選した遊技が正解状態0である場合、リプレイ時処理B0(図99の部分(b))を実行し、正解状態1である場合、リプレイ時処理B1(図99の部分(c))を実行する。リプレイ時処理を実行した後に、メインCPU301は、AT状態制御処理を終了する。
図99の部分(b)は、リプレイ時処理B0のフローチャートである。メインCPU301は、リプレイ時処理B0を開始すると、今回の遊技の停止操作順序が順序1または順序3であるか否かを判定する(S141−1)。停止操作順序が順序1または順序3であると判断した場合(S141−1:YES)、メインCPU301は、正解状態1に移行し(S141−2)、終了準備フラグをOFF状態にする(S141−3)。終了準備フラグは、例えば、メインRAM303に記憶される。
一方で、停止操作順序が順序1または順序3ではないと判断した場合(S141−1:NO)、メインCPU301は、停止操作順序が順序2であるか否かを判定する(S141−4)。停止操作順序が順序2であると判断した場合(S141−4:YES)、メインCPU301は、終了準備フラグをOFF状態にして(S141−3)、リプレイ時処理B0を終了する。
ステップS141−4において、停止操作順序が順序2ではないと判断した場合、すなわち、停止操作順序が順序1から順序3の何れでもない場合、メインCPU301は、終了準備フラグがON状態であるか否かを判定する(S141−5)。終了準備フラグがON状態ではない場合(S141−5:NO)、メインCPU301は、終了準備フラグをON状態にして(S141−6)、リプレイ時処理B0を終了する。他方で、終了準備フラグがON状態の場合(S141−5:YES)、メインCPU301は、メイン状態0に移行し(S141−7)、リプレイ時処理B0を終了する。
図99の部分(c)は、リプレイ時処理B1のフローチャートである。メインCPU301は、リプレイ時処理B1を開始すると、今回の遊技の停止操作順序が順序1または順序3であるか否かを判定する(S142−1)。停止操作順序が順序1または順序3ではないと判断した場合(S142−1:NO)、メインCPU301は、正解状態0に移行し(S142−3)、リプレイ時処理B1を終了する。他方で、停止操作順序が順序1または順序3であると判断した場合(S142−1:YES)、メインCPU301は、回胴演出カウンタに数値「4」を格納し、次回の遊技で白黒セブン回胴演出が実行されるようにする。回胴演出カウンタに数値「4」を格納した後に、メインCPU301は、正解状態0に移行し、リプレイ時処理B1を終了する。
図100の部分(a)は、SP状態制御処理のフローチャートである。SP状態制御処理を開始すると、メインCPU301は、SP残りカウンタから数値「1」を減算する(S150−1)。メインCPU301は、SP残りカウンタを減算した後に、SP残りカウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S150−2)。SP残りカウンタが数値「0」ではないと判断した場合(S150−2:NO)、メインCPU301は、SP中設定処理(S150−3)を実行する。
一方で、SP残りカウンタが数値「0」であると判断した場合(S150−2:YES)、メインCPU301は、SP終了処理(S150−4)を実行する。SP中設定処理またはSP終了処理を実行した後に、メインCPU301は、SP状態制御処理を終了する。
図100の部分(b)は、SP中設定処理のフローチャートである。SP中設定処理を開始すると、メインCPU301は、赤セブン回胴演出予約フラグがON状態であるか否かを判定する(S151−1)。上述したように、回胴演出制御処理(赤セブン回胴演出抽選処理)において、赤セブン回胴演出の実行が決定された場合、赤セブン回胴演出予約フラグがON状態に設定される。
赤セブン回胴演出予約フラグがON状態ではないと判断した場合(S151−1:NO)、メインCPU301は、SP中設定処理を終了する。他方で、赤セブン回胴演出予約フラグがON状態であると判断した場合(S151−1:YES)、メインCPU301は、今回の遊技で決定(予約)した赤セブン回胴演出が赤セブン揃いパターンであるか否かを判定する(S151−2)。すなわち、メインCPU301は、次回の遊技で赤セブン揃いが停止表示されるか否かを判定する。
次回の遊技で赤セブン外れパターンが実行される場合(S151−2:NO)、メインCPU301は、回胴演出カウンタに数値「3」を格納し(S151−4)、SP中設定処理を終了する。他方で、次回の遊技で赤セブン揃いパターンが実行される場合(S151−2:YES)、メインCPU301は、赤セブン揃い済みフラグをON状態に設定し(S151−3)、その後、回胴演出カウンタに数値「3」を格納してSP中設定処理を終了する。赤セブン揃い済みフラグは、赤セブン揃いが今回のSP状態において停止表示されたか否かを示し、例えば、サブRAM414に設けられる。
図100の部分(c)は、SP終了処理のフローチャートである。メインCPU301は、SP終了処理を開始すると、赤セブン揃い済みフラグがON状態であるか否かを判定する(S152−1)。すなわち、メインCPU301は、SP状態(メイン状態2)が終了する場合、当該SP状態において赤セブン揃いが停止表示されたか否かを判断する。
赤セブン揃い済みフラグがON状態ではないと判断した場合(S152−1:NO)、メインCPU301は、今回の遊技の赤セブン回胴演出抽選処理の結果を「赤セブン揃いパターン」に上書きする(S152−2)。具体的には、今回の遊技の赤セブン回胴演出抽選処理において、「演出なし」または「赤セブン外れパターン」が決定された場合を想定する。以上の場合であっても、赤セブン揃い済みフラグがON状態ではないこと(一度も赤セブン揃いが停止表示されていないこと)を条件に、赤セブン回胴演出抽選処理の結果が「赤セブン揃いパターン」に上書きされる。したがって、SP状態において、赤セブン揃いパターンの実行が保障される。
赤セブン回胴演出抽選処理の結果を変更した後に、メインCPU301は、ステップS152−3に移行する。他方で、赤セブン揃い済みフラグがON状態であると判断した場合(S152−1:YES)、メインCPU301は、赤セブン回胴演出抽選処理の結果を変更しないで、ステップS152−3に移行する。ステップS152−3において、メインCPU301は、回胴演出カウンタに数値「3」を格納する。その後、メインCPU301は、赤セブン揃い済みフラグをOFF状態に設定し(S152−4)、メイン状態1に移行して(S152−5)、SP終了処理を終了する。
図101は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタのデータを退避させる(S201)。その後、メインCPU301は、入力ポート読込処理(S202)を実行する。入力ポート読込処理において、メインCPU301は、I/F回路305に入力された各種の信号を読込む。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読込む。メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサの検知フラグをON状態に設定する。
メインCPU301は、タイマ計測処理(S203)を実行する。タイマ計測処理において、メインCPU301は、各種のタイマから所定値を減算する。メインCPU301は、タイマ計測処理において、例えば、ホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマ、ウェイト処理で設定された回胴演出タイマおよびウェイトタイマを減算する。
メインCPU301は、回転しているリールから駆動対象リールを選択し(S204)、駆動対象リールの駆動制御処理(S205)を実行する。駆動制御処理において、メインCPU301は、駆動対象リールのステッピングモータに駆動パルスを出力する。駆動パルスが入力された場合、ステッピングモータの励磁パターンが切替わる。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理を実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に移行する。
メインCPU301は、外部信号出力処理において、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成したBETランプ表示データが示す態様で、BETランプ14を表示する。また、メインCPU301は、LED表示処理において、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯する。また、メインCPU301は、LED表示処理において、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示する。
メインCPU301は、LED表示処理の後に、制御コマンド送信処理(S209)に移行する。上述したように、メインRAM303のコマンド格納領域には、遊技制御処理において各種のコマンドが格納される。コマンド格納領域に格納されたコマンドは、制御コマンド送信処理において、サブ制御基板400に送信される。
制御コマンド送信処理の後に、メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したデータをレジスタを復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
<サブCPUが実行する各処理>
図102は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路(図示略)からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。すなわち、例えば、電源スイッチSWが操作されてサブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。サブ起動処理においては、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化し、サブRAM414の各種のカウンタに初期値を設定する。具体的には、第1カウンタに初期値「0」を設定する。なお、第1カウンタの数値は、電源が遮断される場合、保持カウンタに保存される。
サブ起動処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常である場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
図103は、サブ起動処理において起動される各タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、サイドランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカ(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカ(31、32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図103の部分(a)は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S302−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、ランプデータ解析処理(S302−2)に処理を移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータである。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして採用される。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S302−3)において、ランプデータにより指定される態様で特定のランプを点滅させる。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図103の部分(b)は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、スピーカ(31、32)を制御するための各種のデータを初期化する(S303−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、音響解析処理(S303−2)に処理を移行する。
サブCPU412は、音響制御処理(S303−3)において、音響データ解析処理の結果に応じてサウンド基板430(音源IC431)に指示をする。音源IC431は、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読み出し、音響データから音響信号を生成してスピーカ(31、32)に供給する。音響データ解析処理と音響制御処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図103の部分(c)は、画像制御基板通信処理のフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、サブRAM414に格納されている演出番号に応じて演出コマンドをセットする(S304−1)。演出番号は、遊技機1において実行される演出の種別を示し、後述する演出抽選処理においてサブRAM414の演出番号格納領域に格納される。サブCPU412は、ステップS304−1でセットした演出コマンドを画像制御基板420に送信して(S304−2)、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図103の部分(d)は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、格納されているコマンドなどをクリアする通信開始前処理(S305−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S305−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S305−3)。すなわち、ステップS305−3において、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS305−3を繰り返し実行する(S305−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドが変化した場合(S305−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S305−4)に移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S305−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて遊技情報を更新する。遊技情報は、例えば、通常状態における遊技回数を示す遊技カウンタを含む各種の情報である。サブCPU412は、ステップS305−5において、複数種類の遊技情報更新処理のうちの何れかを実行する。具体的には、サブCPU412は、複数種類の遊技情報更新処理のうちメイン制御基板300から受信したコマンドの種別に応じた遊技情報更新処理を実行する。例えば、サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、遊技カウンタを更新するための遊技情報更新処理を実行する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS305−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS305−2からステップS305−5までの処理を繰り返す。
図104は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出制御処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出制御処理において、例えば、遊技機1で実行する演出を決定する。
演出制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出に応じたランプデータを決定し(S402)、決定したランプデータをサブRAM414に格納する(S403)。また、サブCPU412は、演出制御処理で決定した演出に応じて、音響データを決定し(S404)、決定した音響データをサブRAM414に格納する(S405)。音響データを格納すると、サブCPU412は、コマンド解析処理を終了する。
図105は、演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出制御処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に処理を移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーに当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して設定変更処理の報知を終了する。また、設定値コマンドが受信された場合、サブCPU412は、保持カウンタを初期化する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、デモ表示コマンドを受信したか否かを判定する(S401−3)。デモ表示コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、デモ表示コマンド受信時処理に移行する(S401−4)。デモ表示コマンド受信時処理において、サブCPU412は、液晶表示装置30にデモンストレーション画像を表示するとともに、サブRAM414のデモ状態フラグをON状態にする。デモ表示コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
受信したコマンドがデモ表示コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、サブCPU412は、投入関連コマンド(メダル自動投入コマンド、メダル投入コマンド、1BET操作コマンド、MAX−BET操作コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−5)。投入関連コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、投入関連コマンド受信時処理(S401−6)に移行する。投入関連コマンド受信時処理においては、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。投入関連コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了させる。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入関連コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−8)を実行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−10)を実行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出抽選処理を含む各種の処理を実行する。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−12)を実行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リールの回転が開始される際に出力されるリール回転音をスピーカーに出力させる。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−13)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−14)を実行する。停止操作時処理において、例えば、液晶表示装置30の表示態様を切替える。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−15)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−16)を実行する。表示当選役コマンド受信時処理において、サブCPU412は、後述するサブ状態管理処理を含む各種の処理を実行する。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−15:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−17)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−17:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−18)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知するメダル払出音の出力を開始する。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、メダル払出音を停止する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
受信したコマンドが払出開始コマンドまたは払出終了コマンドではないと判断した場合(S401−17:NO)、サブCPU412は、疑似遊技開始コマンドを受信したか否かを判断する(S401−19)。疑似遊技開始コマンドを受信していないと判断した場合(S401−19:NO)、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。一方で、疑似遊技開始コマンドを受信したと判断した場合(S401−19:YES)、サブCPU412は、疑似遊技開始時処理(S401−20)を実行する。
サブCPU412は、疑似遊技開始時処理において、例えば、今回の疑似遊技における演出を決定する。また、サブCPU412は、疑似遊技開始処理において、今回の疑似遊技における上乗せ枚数を決定する。例えば、コンボ回胴演出の疑似遊技開始コマンドを受信した場合を想定する。以上の場合、サブCPU412は、今回の疑似遊技で停止表示される図柄の組合せが黒セブン揃いであるか否かを判定する。サブCPU412は、黒セブン揃いであると判断した場合、乱数値R3と上乗せ決定テーブル(図66の部分(b))とを用いて上乗せ枚数を決定する。また、サブCPU412は、決定した上乗せ枚数を残り枚数カウンタに加算する。一方で、今回の疑似遊技で停止表示された図柄の組合せが黒セブン外れであると判断した場合、サブCPU412は、上乗せ枚数を決定しない。なお、メインCPU301は、疑似遊技において停止表示される図柄の組合せ(セブン揃いの種類)を示す疑似遊技結果コマンドを適宜な時期にサブCPU412に送信する。
図106は、開始操作時処理のフローチャートである。サブCPU412は、開始操作処理を開始すると、サブ状態を取得する(S501)。その後、サブCPU412は、サブ状態が特別AT状態であるか否かを判定する(S502)。特別AT状態であると判断した場合(S502:YES)、サブCPU412は、特別AT状態処理(S503)に移行する。特別AT状態処理において、サブCPU412は、特殊リプレイが停止表示される毎に、第2カウンタを加算する。また、特別AT状態の残りゲーム数を遊技毎に減算し、残りゲーム数が数値「0」に減算された場合、サブCPU412は、特別AT状態を終了して、サブ状態をAT状態に移行(復帰)させる。
一方で、特別AT状態ではないと判断した場合(S502:NO)、サブCPU412は、上乗せ待機状態であるか否かを判定する(S504)。上乗せ待機状態であると判断した場合(S504:YES)、サブCPU412は、上乗せ待機状態処理(S505)に移行する。上乗せ待機状態処理において、サブCPU412は、例えば、当選エリアに応じて上乗せ枚数を決定する。
サブ状態が上乗せ待機状態ではないと判断した場合(S504:NO)、サブCPU412は、SP状態であるか否かを判定する(S506)。SP状態であると判断した場合(S506:YES)、サブCPU412は、SP状態処理(S507)に移行する。SP状態処理において、サブCPU412は、例えば、赤セブン揃いが停止表示される毎に、ストック数決定テーブル(図72の部分(a)参照)を用いてストック数を決定し、ATセット数カウンタを加算する。
サブCPU412は、SP状態ではないと判断した場合(S506:NO)、AT状態であるか否かを判定する(S508)。AT状態であると判断した場合(S508:YES)、サブCPU412は、AT状態処理(S509)に移行する。サブCPU412は、AT状態処理において、ATレベルとAT中加算状態(低確率状態、高確率状態、超高確率状態)とに応じた第2加算テーブル(図63)を参照して第2カウンタ加算処理を実行する。また、サブCPU412は、AT状態処理において、AT中加算状態決定テーブル(図64)を用いてAT中加算状態決定処理を実行する。
サブCPU412は、AT状態処理において、特別加算演出決定テーブル(図67の部分(a))を用いてを特別加算演出決定処理を実行する。また、特別加算演出の実行を決定した場合、サブCPU412は、第2加算テーブル(図67の部分(b))を参照して第2カウンタの加算値を決定する。さらに、サブCPU412は、AT状態処理において、特別AT決定テーブル(図70参照)を用いて、特別AT状態に移行するか否かを決定する。また、AT状態処理において、特別AT状態に当選した場合、サブCPU412は、特別AT状態に移行するまでの遊技回数(前兆遊技の回数)を前兆カウンタに格納する。
サブCPU412は、サブ状態がAT状態ではないと判断した場合(S508:NO)、開始準備状態であるか否かを判定する(S510)。開始準備状態であると判断した場合(S510:YES)、サブCPU412は、開始準備状態処理(S511)に移行する。開始準備状態処理において、サブCPU412は、例えば、ATレベル(先決めATレベル)の昇格抽選を実行する。昇格抽選に当選した場合、先決めATレベルを上位のレベルに変更する。例えば、サブCPU412は、開始準備状態において、レア役が当選した場合に昇格抽選を実行し、昇格抽選に当選した場合は、先決めATレベル(例えば、ATレベル0)を上位のレベル(例えば、ATレベル1)に昇格させる。また、サブCPU412は、開始準備状態処理、先決めATレベルと赤セブン揃いが停止表示されたラインとに応じて、ATレベル決定テーブル(図62)を用いて最終ATレベルを決定する。
サブCPU412は、サブ状態が開始準備状態ではないと判断した場合(S510:NO)、特別チャンス状態であるか否かを判定する(S512)。特別チャンス状態であると判断した場合(S512:YES)、サブCPU412は、特別チャンス状態処理(S513)に移行する。特別チャンス状態処理において、サブCPU412は、特別チャンスクリア決定テーブル(図56の部分(c))を用いてAT状態に移行するか否かを決定する。また、サブCPU412は、特別チャンス状態処理において、上乗せナビ決定テーブル(図56の部分(b))を用いてベルナビカウンタの加算値を決定する。また、サブCPU412は、特別チャンス状態処理において、背景変更テーブル(図58参照)を用いて背景図像GHの表示態様(色彩)を変更するか否かを決定する。
サブCPU412は、サブ状態が特別チャンス状態ではないと判断した場合(S512:NO)、周期チャンス状態であるか否かを判定する(S514)。周期チャンス状態であると判断した場合(S514:YES)、サブCPU412は、周期チャンス状態処理(S515)に移行する。周期チャンス状態処理において、サブCPU412は、今回の周期チャンス状態の武器シナリオ(図45の部分(c))を決定する。サブCPU412は、周期チャンス状態処理において、当選エリアと武器W(WX、WY、WZ)とに応じて、敵キャラクタに与えるダメージを決定する。また、サブCPU412は、特殊勝利決定テーブル(図46参照)を用いて、特殊勝利の有無を決定する。
サブCPU412は、サブ状態が周期チャンス状態ではないと判断した場合(S514:NO)、通常状態処理(S516)に移行する。通常状態処理において、サブCPU412は、通常抽選テーブル(図36参照)を用いて、通常抽選処理を実行する。また、サブCPU412は、第1加算テーブル(図37参照)を用いて第1カウンタ加算処理を実行し、第1カウンタを加算する。また、サブCPU412は、加算状態決定テーブル(図40参照)を用いて加算状態決定処理を実行するとともに、抽選状態決定テーブル(図42参照)を用いて抽選状態決定処理を実行する。さらに、サブCPU412は、通常状態処理において、電源断時に第1カウンタの数値が保持カウンタに保持された場合、付加値決定テーブル(図53参照)を用いて付加値加算処理を実行し、付加値を第1カウンタに加算する。
開始操作時処理において、サブCPU412は、サブ状態および当選エリアに応じて演出抽選処理(S517)を実行する。具体的には、サブCPU412は、演出抽選処理を開始すると、乱数値R3を取得し、サブ状態および当選エリアに応じた演出抽選テーブル(図54参照)を選択する。サブCPU412は、演出抽選テーブルから各演出の各抽選値を順次に取得し、取得した抽選値を乱数値R3に減算する。減算の結果が負数になった場合、サブCPU412は、減算の結果が負数になった演出の演出番号をサブRAM414の演出番号格納領域に格納する。また、演出ボタン操作指示が実行される演出が決定された場合、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグをON状態に設定する。
演出ボタン操作指示が実行される遊技においては、例えば、液晶表示装置30に「PUSH!」というメッセージが表示される。演出ボタン指示フラグがON状態に設定される期間において、演出ボタン26が操作されると、サブCPU412は、所定の演出を実行させる。演出抽選処理を実行した後に、サブCPU412は、開始操作時処理を終了する。
図107の部分(a)は、特別チャンス状態処理のフローチャートである。特別チャンス状態処理を開始すると、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアがリプレイであるか否かを判定する(S513−1)。リプレイであると判断した場合(S513−1:YES)、サブCPU412は、リプレイカウンタを加算し(S513−2)、クリア抽選処理(S513−3)に移行する。クリア抽選処理において、AT状態の当否が決定され、AT状態に当選した場合、当選状態フラグをON状態に設定する。
今回の遊技の当選エリアがリプレイではないと判断した場合(S513−1:NO)、サブCPU412は、特殊勝利決定処理(S513−4)に移行する。特殊勝利決定処理において、サブCPU412は、特殊勝利(一撃勝利、復活勝利)の当否を決定する。特殊勝利決定処理を実行した後に、サブCPU412は、背景変更処理(S513−5)に移行する。背景変更処理を実行した後に、サブCPU412は、上乗せナビ決定処理(S513−6)に移行する。サブCPU412は、上乗せナビ決定処理において、当選エリアに応じて上乗せナビ回数を決定し、決定した上乗せナビ回数をベルナビカウンタに加算する。上乗せナビ決定処理を実行した後に、サブCPU412は、特別チャンス状態処理を終了する。
図107の部分(b)は、背景変更処理のフローチャートである。背景変更処理を開始すると、サブCPU412は、当選状態フラグがON状態であるか否かを判定する(S513−5−1)。当選状態フラグがON状態ではないと判断した場合(S513−5−1:NO)、サブCPU412は、リプレイカウンタが数値「10」以下であるか否かを判定する(S513−5−2)。リプレイカウンタが数値「10」以下であると判断した場合(S513−5−2:YES)、サブCPU412は、第1グループの背景変更テーブルにより背景図像GHの表示を変化させるか否かを決定する(S513−5−3)。一方で、リプレイカウンタが数値「10」以下ではないと判断した場合(S513−5−2:NO)、第2グループの背景変更テーブルにより背景図像GHの表示を変化させるか否かを決定する(S513−5−4)。
上述したように、第2グループの背景変更テーブルが選択された場合は、第1グループの背景変更テーブルが選択された場合と比較して、背景図像GHの表示が変更されやすい。したがって、以上の構成によれば、特別チャンス状態において、リプレイが11回以上当選した場合は、リプレイの当選回数が10回以下の場合と比較して、背景図像GHの表示が変更されやすくなる。
一方で、当選状態フラグがON状態であると判断した場合(S513−5−1:YES)、サブCPU412は、特別チャンスセット数カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S513−5−5)。特別チャンスセット数カウンタが数値「0」ではない場合(S513−5−5:NO)、サブCPU412は、第3グループの背景変更テーブルを用いて背景図像GHの表示を変更するか否かを決定する(S513−5−6)。他方で、特別チャンスセット数カウンタが数値「0」である場合(S513−5−5:YES)、サブCPU412は、第4グループの背景変更テーブルを用いて背景図像GHの表示を変更するか否かを決定する(S513−5−7)。
上述したように、背景図像GHの表示は、第3グループが選択された場合に変更されず、第4グループが選択された場合に変更される。したがって、以上の構成によれば、AT状態が当選した場合であって、特別チャンス状態が次回のセットに継続する場合は、確定報知(虹色の表示)がされず、次回のセットに継続しない場合は、確定報知がされる。
図108の部分(a)は、通常状態処理のフローチャートである。サブCPU412は、通常状態処理を開始すると、通常抽選処理(S516−1)を実行する。通常抽選処理において、サブCPU412は、通常抽選テーブルを参照してAT状態、特別チャンス状態およびSP状態に移行するか否かを決定する。通常抽選処理の後に、サブCPU412は、前兆制御処理(S516−2)に移行する。前兆制御処理において、サブCPU412は、前兆状態に移行するか否かを決定する。例えば、レア役が当選した場合、サブCPU412は、前兆状態への移行を決定する。前兆状態への移行を決定した場合、サブCPU412は、前兆状態の遊技回数を決定し、前兆カウンタに記憶させる。また、サブCPU412は、前兆状態の遊技回数に応じて、連続演出の遊技回数および特殊前兆状態の遊技回数を決定する。
前兆制御処理の後に、サブCPU412は、第1カウンタ制御処理(S516−3)を実行する。第1カウンタ制御処理において、サブCPU412は、第1カウンタ加算処理および付加値加算処理を含む各処理を実行する。第1カウンタ加算処理を実行した後に、サブCPU412は、加算状態決定処理(S516−4)により加算状態を移行させる。また、サブCPU412は、抽選状態決定処理(S516−5)により抽選状態を移行させる。
図108の部分(b)は、第1カウンタ制御処理のフローチャートである。第1カウンタ制御処理を開始すると、サブCPU412は、当選エリアがリプレイ(X、Y)であるか否かを判定する(S516−3−1)。当選エリアがリプレイであると判断した場合(S516−3−1:YES)、サブCPU412は、第1カウンタ加算処理(S516−3−2)を実行する。第1カウンタ加算処理において、サブCPU412は、加算モード、加算状態およびリプレイの種類に応じた第1加算テーブルを参照して、加算値を決定する。具体的には、サブCPU412は、リプレイ連続カウンタ(リプレイの連続当選回数)に応じた各抽選値を第1加算テーブルから取得し、各抽選値を乱数値R3に減算する。また、サブCPU412は、減算結果が負数になった加算値を第1カウンタに加算する。
第1カウンタ加算処理の後に、サブCPU412は、保持カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S516−3−3)。保持カウンタが数値「0」ではないと判断した場合(S516−3−3:NO)、サブCPU412は、付加値加算処理(S516−3−4)に移行する。付加値加算処理において、サブCPU412は、付加値決定テーブルを参照して保持カウンタの数値に応じた付加値を決定し、第1カウンタに加算する。付加値加算処理を実行した後に、サブCPU412は、ステップS516−3−5に移行する。
他方で、当選エリアがリプレイではないと判断した場合(S516−3−1:NO)、サブCPU412は、第1カウンタ加算処理および付加値加算処理を実行しないでステップS516−3−5に移行する。また、当選エリアがリプレイであると判断した場合(S516−3−1:YES)であっても、保持カウンタが数値「0」であると判断した場合(S516−3−3:YES)、サブCPU412は、付加値加算処理を実行しないでステップS516−3−5に移行する。ステップS516−3−5において、サブCPU412は、第1カウンタに数値「1」を加算する。
以上の構成によれば、保持カウンタが数値「0」の場合であって、リプレイに当選した場合は、数値「1」に加えて加算値が第1カウンタに加算される。また、保持カウンタが数値「0」ではない場合であって、リプレイに当選した場合は、加算値と数値「1」とに加えて付加値が第1カウンタに加算される。一方で、リプレイに当選しなかった場合、すなわち、第1カウンタに加算値が加算されない場合は、保持カウンタが数値「0」ではない場合であっても、付加値は加算されない。
開始操作時処理(通常状態処理など)の説明は以上の通りである。以下、全てのリール12が停止した場合に実行される表示当選役コマンド受信時処理について説明する。上述したように、表示当選役コマンド受信時処理は、サブ状態管理処理を含む。また、サブ状態管理処理は、周期チャンス状態の各遊技で実行される周期チャンス状態管理処理と、AT状態の各遊技で実行されるAT状態管理処理と、通常状態の各遊技で実行される通常状態管理処理とを含む。
図109の部分(a)は、周期チャンス状態管理処理のフローチャートである。周期チャンス状態管理処理を開始すると、サブCPU412は、今回の遊技における周期チャンス状態処理(図106のS515)で決定されたダメージを敵HPカウンタに減算する(S520)。敵HPカウンタを減算した後に、サブCPU412は、敵HPカウンタが数値「0」以下であるか否かを判定する(S521)。敵HPカウンタが数値「0」以下であると判断した場合(S521:YES)、サブCPU412は、サブ状態を開始準備状態に移行し(S522)、周期チャンス状態管理処理を終了する。
他方で、敵HPカウンタが数値「0」以下ではないと判断した場合(S521:NO)、サブCPU412は、ゲーム数カウンタから数値「1」を減算する(S523)。また、サブCPU412は、ゲーム数カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S524)。ゲーム数カウンタが数値「0」ではないと判断した場合(S524:NO)、サブCPU412は、周期チャンス状態管理処理を終了する。他方で、ゲーム数カウンタが数値「0」であると判断した場合(S524:YES)、サブCPU412は、復活勝利に当選していたか否かを判定する(S525)。復活勝利に当選していたと判断した場合(S525:YES)、サブCPU412は、サブ状態を開始準備状態に移行して、周期チャンス状態管理処理を終了する。
他方で、復活勝利に当選していないと判断した場合(S525:NO)、サブCPU412は、ステップS526以降の処理を実行して、通常状態に移行する。具体的には、サブCPU412は、敵キャラ決定処理(S526)により次回の周期チャンス状態の敵キャラクタを決定する。また、サブCPU412は、敵キャラクタを裏モードにするか否かを裏モード決定処理(S527)により決定する。さらに、サブCPU412は、次回の周期(通常状態)における敵キャラ表示値を敵キャラ表示値決定処理(S528)により決定する。敵キャラクタ表示値決定処理を実行した後に、サブCPU412は、周期チャンス状態管理処理を終了する。
図109の部分(b)は、AT状態管理処理のフローチャートである。サブCPU412は、AT状態管理処理を開始すると、今回の遊技の賭けメダルを残り枚数カウンタに加算する(S530)。なお、本実施形態においては、RT1遊技状態の規定枚数は3枚であり、RT1遊技状態以外ではAT状態に移行しない。したがって、ステップS530において、残りメダル枚数カウンタに加算される数値は「3」である。ただし、今回の遊技が再遊技である場合、賭けメダルは「0」である。賭けメダルを残り枚数カウンタに加算した後に、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアに応じた数値(払出枚数)を残り枚数カウンタから減算する(S531)。
本実施形態において、ステップS531で残り枚数カウンタから減算される数値は、当選役の取りこぼしの有無は考慮されない。例えば、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、「正解ベル」(払出枚数8枚)が停止表示された場合であっても、「正解ベル」が停止表示されなかった場合であっても、残り枚数カウンタから数値「8」が減算される。具体的には、「打順ベル」が当選した遊技において、「正解ベル」が停止表示された場合、「不正解役」(払出枚数1枚)が停止表示された場合、および、当選役が停止表示されなかった場合(取りこぼし)の何れの場合であっても、残り枚数カウンタから数値「8」が減算される。
仮に、ステップS531において、実際の払出し枚数を残り枚数カウンタに減算する構成を想定する。以上の場合、例えば、「打順ベル」の正解押し順以外で停止操作がされた場合であって、不正解役が停止表示された場合、数値「1」が残り枚数カウンタに減算され、不正解役を取りこぼした場合、残り枚数カウンタは減算されない。すなわち、実際の払出し枚数が残り枚数カウンタに減算される構成においては、報知された打順ベルの正解押し順以外で停止操作した場合、残り枚数カウンタが減算されない場合がある。したがって、報知された正解押し順を無視して遊技をすることで、故意にAT状態を延長する不正行為が可能となる。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、実際の払出枚数に関わらず、当選エリアに応じた払出枚数が残り枚数カウンタに減算される構成を採用した。したがって、上述した不正行為を抑制することが可能である。
残り枚数カウンタを減算した後に、サブCPU412は、残り枚数カウンタが数値「0」(終了値)以下であるか否かを判定する(S532)。残り枚数カウンタが数値「0」以下であると判断した場合(S532:NO)、サブCPU412は、復帰決定処理(S533)に移行する。復帰決定処理において、サブCPU412は、AT状態終了時の出玉率と第2カウンタとに応じた確率で、AT状態に復帰するか否かを決定する。
サブCPU412は、復帰決定処理を実行した後に、AT状態に復帰させるか否かを判定する(S534)。AT状態に復帰させると判断した場合(S534:YES)、サブCPU412は、残り枚数カウンタに初期値を設定する(S535)。具体的には、サブCPU412は、ステップS535において、残り枚数カウンタの初期値(150または300)を抽選により決定し、残り枚数カウンタに設定する。残り枚数カウンタの初期値を再設定した後に、サブCPU412は、AT状態管理処理を終了する。
他方で、AT状態に復帰させないと判断した場合(S534:NO)、サブCPU412は、ステップS536以降の処理を実行して、通常状態に移行する。具体的には、ステップS536において、サブCPU412は、今回のAT状態の直前のシナリオ状態に応じて、AT状態が終了した後のシナリオ状態を決定する。サブCPU412は、決定したシナリオ状態に応じて、加算モードシナリオを決定する(S537)。また、サブCPU412は、決定したシナリオ状態に応じて、抽選モードシナリオを決定する(S538)。加算モードシナリオおよび抽選モードシナリオを決定した後に、サブCPU412は、サブ状態を通常状態に移行させる。
残り枚数カウンタが数値「0」以下ではないと判断した場合(S532:NO)、サブCPU412は、第2カウンタが閾値「100」に到達したか否かを判定する(S540)。第2カウンタが閾値に到達していないと判断した場合(S540:NO)、サブCPU412は、AT状態管理処理を終了する。他方で、第2カウンタが閾値に到達したと判断した場合(S540:YES)、サブCPU412は、サブ状態を上乗せ待機状態に移行し(S541)、AT状態管理処理を終了する。
図110は、通常状態管理処理のフローチャートである。通常状態管理処理を開始すると、サブCPU412は、前兆状態であるか否かを判定する(S550)。前兆状態であると判断した場合(S550:YES)、サブCPU412は、前兆カウンタから数値「1」を減算する(S551)。その後、サブCPU412は、前兆カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S552)。前兆カウンタが数値「0」ではないと判断した場合(S552:NO)、サブCPU412は、通常状態管理処理を終了する。他方で、前兆カウンタが数値「0」であると判断した場合(S552:YES)、サブCPU412は、前兆状態を終了して開始準備状態または特別チャンス状態に移行する(S553)。
サブCPU412は、前兆状態ではないと判断した場合(S550:NO)、遊技カウンタに数値「1」を加算する(S554)。その後、サブCPU412は、遊技カウンタが数値「1500」に到達したか否かを判定する(S557)。遊技カウンタが数値「1500」に到達したと判断した場合(S555:YES)、サブCPU412は、前兆状態に移行し(S556)、通常状態管理処理を終了する。他方で、サブCPU412は、遊技カウンタが数値「1500」に到達していないと判断した場合(S557:NO)、第1カウンタが閾値「256」に到達したか否かを判定する(S557)。第1カウンタが閾値に到達していないと判断した場合(S557:NO)、サブCPU412は、通常状態管理処理を終了する。他方で、第1カウンタが閾値に到達したと判断した場合(S557:YES)、サブCPU412は、周期カウンタに数値「1」を加算し(S558)、サブ状態を周期チャンス状態に移行させた後に(S559)、通常状態管理処理を終了する。以上がサブ状態管理処理の説明である。
図111は、演出ボタン入力タスクのフローチャートである。演出ボタン入力タスクを開始すると、サブCPU412は、演出ボタン26が操作されたか否かを判定する(S306−1)。演出ボタン26が操作されていないと判断した場合(S306−1:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。他方で、演出ボタン26が操作されたと判断した場合(S306−1:YES)、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグがON状態であるか否かを判定する(S306−2)。演出ボタン指示フラグがON状態であると判断した場合(S306−2:YES)、サブCPU412は、演出ボタン26の操作に応じた演出を実行し(S306−3)、演出ボタン指示フラグをOFF状態にして(S306−4)演出ボタン入力タスクを終了する。
ステップS306−2において、演出ボタン指示フラグがON状態ではないと判断した場合(S306−2:NO)、サブCPU412は、特別加算演出中であるか否かを判定する(S306−5)。特別加算演出中であると判断した場合(S306−5:YES)、サブCPU412は、特別加算演出処理(S306−6)に移行する。特別加算演出処理においては、部分加算値が決定され、加算演出用カウンタが加算される。
ステップS306−5において、特別加算演出中ではないと判断した場合(S306−5:NO)、サブCPU412は、非遊技期間であるか否かを判定する(S306−7)。非遊技期間ではないと判断した場合(S306−7:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。他方で、非遊技期間であると判断した場合(S306−7:YES)、サブCPU412は、メニュー画像制御処理(S306−8)を実行する。メニュー画像制御処理において、サブCPU412は、演出ボタン26の操作に応じてメニュー画像の表示を制御するコマンドをセットする。例えば、メニュー画像が液晶表示装置30に表示されていない期間において演出ボタン26が操作された場合、サブCPU412は、メニュー画像の表示を開始させる。メニュー画像制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第1実施形態において、メインCPU301は、白黒セブン回胴演出において、白セブン揃いパターンを決定した場合、回胴演出を継続する(コンボ回胴演出を実行する)。また、メインCPU301は、コンボ回胴演出において、黒セブン揃いを決定した場合、回胴演出を継続する。以上の通り、第1実施形態において、回胴演出を継続するか否か、すなわち、次回の疑似遊技の実行の有無は、メインCPU301により自動的に決定され、遊技者が任意に決定することはできない。
ところで、上述したように、上乗せ権利が付与されていない場合、白黒セブン回胴演出を実行可能にする移行操作順序(順序1)は報知されない。したがって、上乗せ権利が付与されていない場合、原則として、各回胴演出(SP回胴演出は除く)は実行されない。しかし、遊技者の不注意により、報知された停止操作順序とは異なる順序で停止操作がされた場合、上乗せ権利が付与されていない場合であっても、各回胴演出が実行される可能性がある。また、回胴演出が開始された場合、当該回胴演出の終了が自動的に決定されるまで、回胴演出は継続する。したがって、以上の構成においては、遊技者の不注意で回胴演出が開始された場合、上乗せ枚数が決定されないにもかかわらず、当該回胴演出が自動的に終了するまで遊技が進行できないという問題が生じる。
以上の事情を考慮して、第2実施形態においては、回胴演出の期間において、遊技者が特定の操作をした場合、当該回胴演出を終了可能とした。以上の構成によれば、遊技者の不注意により回胴演出が開始された場合、当該回胴演出を遊技者の操作により終了させることができる。したがって、上乗せ枚数が決定されない回胴演出を遊技者が任意に終了できるため、遊技者が任意に回胴演出を終了できない構成と比較して、回胴演出が実行される期間(次回の通常遊技に移行できない期間)を短縮することができる。
図112は、第2実施形態を説明するためのタイムチャートである。図112は、サブ状態がAT状態(上乗せ待機状態)で、且つ、メイン状態1の各遊技を示す。具体的には、図112の部分(a)は、上乗せ待機状態に移行した後の各遊技を示す。また、図112の部分(b)は、順序1が報知されていないにもかかわらず、遊技者が順序1で停止操作した場合の各遊技を示す。
図112の部分(a)に示すように、上乗せ待機状態の通常遊技において、移行操作順序のうち順序1が報知される。順序1で停止操作された場合は、次回の通常遊技において白黒セブン回胴演出、コンボ回胴演出およびラッシュ回胴演出が実行され得る。図112の部分(a)においては、回胴演出のうち白黒セブン回胴演出およびコンボ回胴演出が実行される例を示す。白黒セブン回胴演出においては、1回の疑似遊技が実行される。また、コンボ回胴演出においては、最大で6回(第1ステージで3回、第2ステージで2回、第3ステージで1回)の疑似遊技が実行される。
図112の部分(a)に示すように、白黒セブン回胴演出の後にコンボ回胴演出を実行する場合は、白黒セブン回胴演出において、回胴演出が継続する停止操作順序(以下「継続順序」という)が報知される。白黒セブン回胴演出の疑似遊技において、継続順序で疑似停止操作がされた場合、メインCPU301は、コンボ回胴演出の疑似遊技に移行可能となる。継続順序は、例えば、疑似遊技の開始操作がされた場合に抽選により決定される。
具体的には、第2実施形態の白黒セブン回胴演出においては、第1実施形態の白黒セブン停止パターン決定処理に替えて、継続順序決定処理が実行される。メインCPU301は、継続順序決定処理において、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6通りの停止操作順序を、継続順序、第1終了順序および第2終了順序の何れかに重複しないように振分ける。なお、左第1停止、中第1停止、右第1停止の操作順序の何れかに継続順序、第1終了順序および第2終了順序を振分ける構成としてもよい。
白黒セブン回胴演出において、疑似停止操作が継続順序でされた場合、白セブン揃いが停止表示され、その後、コンボ回胴演出に移行する。一方で、第1終了順序または第2終了順序で疑似停止操作がされた場合、メインCPU301は、疑似遊技を終了し、その後、各リール12を定常回転して通常遊技の制御を実行する。第2実施形態においては、第1終了順序で疑似停止操作がされた場合、黒セブン揃いを停止表示し、第2終了順序で疑似停止操作がされた場合、黒セブン外れを停止表示する。
第1実施形態においては、コンボ回胴演出を実行するか否か、すなわち、白黒セブン回胴演出において白セブン揃いが停止表示されるか否かは、メインCPU301が決定した。第2実施形態においては、コンボ回胴演出を実行するか否かは、サブCPU412により決定される。サブCPU412は、コンボ回胴演出を実行するか否かを、例えば、白黒セブン回胴演出が開始される際に抽選で決定する。
サブCPU412は、上乗せ権利を付与した場合であって、コンボ回胴演出の実行を決定した場合、図112の部分(a)に示すように、白黒セブン回胴演出において継続順序を報知する。他方で、上乗せ権利を付与した場合であって、コンボ回胴演出を実行しないことを決定した場合、サブCPU412は、白黒セブン回胴演出において第1終了順序を報知する。上述したように、継続順序では白セブン揃いが停止表示され、第1終了順序では黒セブン揃いが停止表示される。したがって、第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、白黒セブン回胴演出において、白セブン揃いが停止表示された場合はコンボ回胴演出が実行され、黒セブン揃いが停止表示された場合はコンボ回胴演出が実行されない。
図112の部分(b)に示すようなお報知された順序以外で停止操作がされて、白黒セブン回胴演出が実行される場合、第2終了順序が報知される。なお、第2終了順序を報知する場合において、例えば、液晶表示装置30に「押順に従って回胴演出を終了させてください」というメッセージを表示してもよい。
なお、第2終了順序で疑似停止操作された場合に停止表示される図柄の組合せは、黒セブン外れに限られない。例えば、各リール12を疑似停止操作された時点で直ちに停止させてもよい。また、白黒セブン回胴演出の直前の通常遊技で停止表示された図柄の組合せで停止表示してもよい。さらに、第2終了順序で疑似停止操作がされた場合は、各リール12を停止しないで、定常回転させる構成としてもよい。
第2実施形態の構成によれば、遊技者の不注意により回胴演出が開始された場合、当該回胴演出を遊技者の操作(以下、「終了操作」という)により終了させることができる。なお、終了操作は、上述した第2実施形態に限定されない。例えば、回胴演出の実行期間において、3つの停止ボタン25を同時に押下することで回胴演出を終了させてもよい。
ただし、通常の遊技にはない操作(例えば、上述した3つの停止ボタン25を同時に押下する操作)を終了操作とする構成においては、当該終了操作が指示された場合、遊技者によっては、指示された操作の内容を理解し難い場合がある。以上の事情を考慮して、第2実施形態においては、特定の順序の停止操作を終了操作として採用した。特定の順序の停止操作は、通常遊技(例えばAT状態)においても報知され、遊技者は、当該報知に従った操作をする。したがって、第2実施形態の終了操作は、通常の遊技にはない操作と比較して、遊技者にとって理解されやすいという利点がある。
<第3実施形態>
図113の部分(a)は、第3実施形態における当選役決定テーブルの概念図である。第3実施形態においては、当選役「白セブンリプレイ」と当選役「黒セブンリプレイ」とが設けられる。当選役「白セブンリプレイ」は、「白セブン−白セブン−白セブン」の図柄の組合せ(白セブン揃い)である。また、当選役「黒セブンリプレイ」は、「黒セブン−黒セブン−黒セブン」の図柄の組合せ(黒セブン揃い)である。
打順リプレイX(1、2)が当選した遊技において、停止操作順序に応じて、通常リプレイ、特殊リプレイまたは黒セブンリプレイが停止表示される。具体的には、打順リプレイX1が当選した遊技においては、左第1停止で通常リプレイ、中第1停止で黒セブンリプレイ、右第1停止で特殊リプレイが停止表示される。また、打順リプレイX2が当選した遊技においては、左第1停止で通常リプレイ、中第1停止で特殊リプレイ、右第1停止で黒セブンリプレイが停止表示される。
打順リプレイY(1、2)が当選した遊技において、停止操作順序に応じて、通常リプレイ、特殊リプレイまたは白セブンリプレイが停止表示される。具体的には、打順リプレイY1が当選した遊技においては、左第1停止で特殊リプレイ、中第1停止で通常リプレイ、右第1停止で白セブンリプレイが停止表示される。また、打順リプレイY2が当選した遊技においては、左第1停止で特殊リプレイ、中第1停止で白セブンリプレイ、右第1停止で通常リプレイが停止表示される。なお、各打順リプレイが当選する確率は、第1実施形態と同じである。
黒セブンリプレイおよび白セブンリプレイは、各当選役の正解押し順で停止操作され、且つ、引込範囲内で各当選役の各図柄が停止操作された場合に有効ラインに停止する。打順リプレイXが当選した遊技で、黒セブンリプレイの正解押し順で停止操作された場合であって、各リール12の各「黒セブン」図柄が引込範囲内に停止操作されない場合は、当選役「フォローリプレイ」が有効ラインに停止表示される。また、打順リプレイYが当選した遊技で、白セブンリプレイの正解押し順で停止操作された場合であって、各リール12の各「白セブン」図柄が引込範囲内に停止操作されない場合も、当選役「フォローリプレイ」が有効ラインに停止表示される。なお、第3実施形態においては、複数種類のフォローリプレイが設けられ、黒セブンリプレイまたは白セブンリプレイが停止表示されない場合であっても、必ずフォローリプレイの何れかが有効ラインに表示される。
第3実施形態において、AT状態において第2カウンタが閾値に到達すると、第1実施形態と同様に、上乗せ待機状態に移行する。第3実施形態の上乗せ待機状態においては、移行操作順序(順序1)に替えて白セブンリプレイまたは黒セブンリプレイの正解押し順が報知され、上乗せ枚数が加算される。
図113の部分(b)は、第3実施形態の各遊技を説明する図である。図113の部分(b)に示すように、上乗せ待機状態において白セブンリプレイの正解押し順が報知された場合、その後、特殊遊技状態に移行する。一方で、黒セブンリプレイの正解押し順が報知された場合、特殊遊技状態に移行しない。
第3実施形態の特殊遊技状態は、第1実施形態のコンボ回胴演出と同様に、第1ステージと第2ステージと第3ステージとを含んでいる。特殊遊技状態の第1ステージにおいては、黒セブンリプレイの正解押し順が報知され、黒セブンリプレイが当選した場合、第2ステージに移行する。第2ステージにおいても同様に、黒セブンリプレイの正解押し順が報知され、黒セブンリプレイが当選した場合、第3ステージに移行する。第3ステージにおいても同様に、黒セブンリプレイの正解押し順が報知される。また、第3ステージにおいて黒セブンリプレイが当選した場合は、ラッシュ回胴演出が実行可能となる。また、特殊遊技状態において黒セブンリプレイが当選する毎に、上乗せ枚数が決定される。
第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、第1ステージ(第1上乗せ状態)において特定の条件が成立した場合(黒セブン揃いが停止表示された場合)に第2ステージ(第2上乗せ状態)に移行する。また、第2上乗せ状態において特定の条件が成立した場合、第3ステージ(第3上乗せ状態)に移行する。したがって、例えば、上乗せ状態が変化しない構成と比較して、遊技状態が変化に富み、遊技性が向上する。
ところで、第1実施形態の特殊遊技状態(コンボ回胴演出)においては、各疑似遊技において、確率約1/2で黒セブン揃いが停止表示される。一方で、第3実施形態の特殊遊技状態においては、各通常遊技における黒セブンリプレイの当選確率は、確率1/2より低い。したがって、第3実施形態においては、第1実施形態と比較して、特殊遊技状態で黒セブン揃いが停止表示される確率が低くなり、遊技性が低下する可能性がある。そこで、第3実施形態における黒セブンリプレイの当選確率を確率約1/2まで高くする構成が考えられる。しかし、黒セブンリプレイの当選確率を確率約1/2まで高くした場合、打順ベルを含む他の当選エリアの当選確率を低くする必要が生じる。例えば、打順ベルの当選確率を低くした場合、AT状態の各遊技で獲得できるメダル枚数の期待値(いわゆる「ベース」)が小さくなり、遊技性が低下する可能性がある。
上述した第1実施形態においては、特殊遊技状態の各遊技が疑似遊技であるため、当選エリアにかかわらず黒セブン揃いを停止表示することができる。すなわち、第1実施形態において、特殊遊技状態で黒セブン揃いが停止表示される確率は、各当選エリアの当選確率によらず設定することができる。以上の通り、第1実施形態の構成によれば、特殊遊技状態における黒セブン揃いが停止表示される確率の自由度が増すという効果が奏せられる。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述の各形態において、周期チャンス状態の遊技回数を可変としてもよい。例えば、周期チャンス状態においてレア役に当選した場合、残りゲーム数が加算される構成が考えられる。
また、予め定められた回数(10ゲーム)の遊技の後に、特定の終了条件が満たされた場合に周期チャンス状態が終了する構成としてもよい。例えば、周期チャンス状態の10ゲーム目以降の遊技において、リプレイ以外に当選した場合、当該周期チャンス状態を終了する構成としてもよい。以上の構成によれば、10ゲームの遊技が実行された後であっても、リプレイに当選した場合は、周期チャンス状態が継続する。すなわち、敵キャラクタにダメージを与えることに成功する限りは、周期チャンス状態が継続し、敵キャラクタにダメージを与えることに失敗した場合に周期チャンス状態が終了する。以上の構成によれば、敵キャラクタの残りHPによらず、リプレイに連続して当選することにより周期チャンス状態をクリアする可能性が残る。したがって、周期チャンス状態の終盤において、周期チャンス状態のクリアに対する意欲を維持しやすくなる。
(2)各画像(MA、MB、MC、MD、ME)の構成は、上述した各形態に限られない。例えば、画像MBの第2表示部PBから周期表示部GCと敵キャラ表示部GEとの一方または双方を省略してもよい。また、周期表示部GCと敵キャラ表示部GEを第2表示部PBとは別に配置してもよい。
また、以上の各形態において、表示態様が段階的に更新される表示部の一例として、端部MEが段階的に移動する第1メーター図像GM1(第2表示部PB)を示した。しかし、表示態様が段階的に更新される表示部は、上述の例に限定されない。例えば、第1カウンタが加算される毎に、色彩が段階的に更新される表示部を第1メーター図像GM1として採用してもよい。具体的には、第1カウンタが数値「0」〜「64」である場合、第1メーター図像GM1を白色に表示し、第1カウンタが数値「65」〜「128」である場合、第1メーター図像GM1を青色に表示し、第1カウンタが数値「129」〜「193」である場合、第1メーター図像GM1を緑色に表示し、第1カウンタが数値「194」〜「256」である場合、第1メーター図像GM1を緑色に表示する構成としてもよい。すなわち、第1メーター図像GM1は、第1カウンタの数値が推測可能であればよい。また、第2メーター図像GM2(第3表示部PC)についても同様に、第2カウンタの数値が推測可能な表示部が適宜に採用され得る。
また、リプ連回数図像GRは、上述した各形態に限定されない。例えば、リプレイ連続カウンタの数値(リプレイの連続当選回数)に応じて、色彩が変化する構成としてもよい。具体的には、リプレイ連続カウンタが数値「0」または「1」である場合、リプ連回数図像GRを白色に表示し、リプレイ連続カウンタが数値「2」である場合、リプ連回数図像GRを青色に表示し、リプレイ連続カウンタが数値「3」である場合、リプ連回数図像GRを緑色に表示し、リプレイ連続カウンタが数値「4」である場合、リプ連回数図像GRを赤色に表示してもよい。
(3)上述の各形態においては、第2カウンタが閾値に到達(特典付与の条件が成立)した場合に、上乗せ枚数を付与する第1の特典と、コンボ回胴演出を実行する第2の特典とを含む各特典を付与する。また、特典を付与する場合において、第1の特典のみを付与する場合(白黒セブン回胴演出で黒セブン揃いが停止表示する場合)と、第1の特典および第2の特典の双方を付与する場合(白黒セブン回胴演出で白セブン揃いが停止表示する場合)とを設けた。しかし、特典付与の条件が成立した場合に付与される特典(特典の組合せ)の種類は、以上の例に限定されない。
例えば、第2カウンタが閾値に到達した場合、第1の特典のみが付与される場合と、第2の特典のみが付与される場合とがある構成が考えられる。以上の構成において、第1の特典のみが付与される場合、例えば、第2カウンタが閾値に到達した後に、白黒セブン回胴演出を実行しないで、上乗せ枚数が加算される構成としてもよい。また、第2の特典のみが付与される場合、例えば、第2カウンタが閾値に到達した後に、白黒セブン回胴演出を実行しないで、コンボ回胴演出を実行可能な構成としてもよい。
また、第2カウンタが閾値に到達した場合に付与される特典として、第1の特典および第2の特典に加えて、第3の特典を設けてもよい。第3の特典が付与された場合、例えば、ATセット数カウンタが加算される構成としてもよい。また、以上の構成において、第2カウンタが閾値に到達した場合に、第1の特典のみが付与される場合、第2の特典のみが付与される場合、第3の特典のみが付与される場合、第1の特典と第2の特典との双方が付与される場合、第1の特典と第3の特典との双方が付与される場合、第2の特典と第3の特典との双方が付与される場合、第1の特典から第3の特典の全てが付与される場合がある構成としてもよい。以上の構成においても、第1実施形態と同様に、第2の特典が付与される場合と、第2の特典が付与されない場合とがある。したがって、第2カウンタの数値に応じて付与される特典が多様化し、遊技性が向上する。
また、第2カウンタが閾値に到達した場合に、特典が付与されるとは限らない構成としてもよい。例えば、白黒セブン回胴演出において、白セブン揃いまたは黒セブン揃いの何れかを停止表示したが、白セブン外れまたは黒セブン外れが停止表示される構成とし、セブン外れが停止表示された場合は、第1の特典が付与されない構成としてもよい。
(4)上述の各形態において、第2表示部PB(敵キャラ表示部GE)に敵キャラクタ(A〜C)を表示する時期を、敵キャラクタのモードに応じて決定してもよい。具体的には、敵キャラクタのモードに応じて、敵キャラ表示値を決定してもよい。以上の構成において、裏モード(初期HPが1/2のモード)が選択された場合は、裏モードが選択されなかった場合と比較して、小さい敵キャラ表示値が決定されやすい構成としてもよい。
敵キャラクタの種類とモードとの双方に応じて、敵キャラクタが表示される時期を決定してもよい。例えば、次回の周期チャンス状態が敵キャラクタAの場合であって、裏モードの場合(初期HPは150)は、裏モードではない場合(初期HPは300)と比較して、今回の周期の前半で表示されやすい構成としてもよい。以上の構成によれば、周期の前半で敵キャラクタAが表示された場合は、後半で表示された場合と比較して、裏モードが選択されている可能性が高くなる。したがって、遊技者は、周期の前半で敵キャラクタAが表示された場合であっても、裏モードが選択されたことを期待して、今回の周期を遊技することができる。
また、例えば、次回の周期チャンス状態が敵キャラクタCの場合であって、裏モードの場合(初期HPは50)は、裏モードではない場合(初期HPは100)と比較して、今回の周期の後半で表示されやすい構成としてもよい。以上の構成によれば、周期の後半で敵キャラクタCが表示された場合は、前半で表示された場合と比較して、裏モードが選択されている可能性が高くなる。したがって、周期の後半で敵キャラクタCが表示された場合、裏モードに対する遊技者の期待感を煽ることができる。
(5)上述した各形態において、敵キャラ決定テーブル(図49)を用いた抽選により各周期の敵キャラクタを決定したが、各周期の敵キャラクタが予め定められている構成としてもよい。例えば、1周期目の敵キャラクタを指定する敵キャラ指定データから20周期目の敵キャラ指定データ(20個の敵キャラ指定データ。以下「敵キャラシナリオデータ」という。)を設ける構成としてもよい。以上の構成において、特定の周期(例えば、3周期目と7周期目)の敵キャラ指定データは敵キャラクタCを指定し、特定の周期以外の敵キャラ指定データは敵キャラクタAまたは敵キャラクタBを指定する構成としてもよい。
また、敵キャラシナリオデータを複数設ける構成としてもよい。以上の構成において、抽選により敵キャラシナリオデータを決定してもよい。さらに、シナリオ状態に応じて、敵キャラシナリオデータを決定してもよい。例えば、シナリオ状態が通常Aの場合に決定される複数の敵キャラシナリオデータ(以下「通常Aシナリオ群」という)と、通常Bの場合に決定される複数の敵キャラシナリオデータ(以下「通常Bシナリオ群」という)とを設ける。また、通常Aシナリオ群の各敵キャラシナリオデータと、通常Bシナリオ群の各敵キャラシナリオデータとでは、敵キャラクタCが指定される周期の傾向を異ならせる。例えば、通常Aシナリオ群の場合は、奇数番目の周期で敵キャラクタCが指定されやすく、通常Bシナリオ群の場合は、偶数番目の周期で敵キャラクタCが指定されやすい。
(6)上述の各形態において、本前兆状態であるかガセ前兆状態であるかに応じて、特殊前兆最終遊技における味方キャラクタGKを決定したが、特殊前兆状態(第1期間、第2期間)の各遊技における味方キャラクタGK(GKA、GKB、GKC)の切替えを、本前兆状態であるかガセ前兆状態であるかに応じて実行してもよい。例えば、本前兆状態である場合は、特殊前兆状態の各遊技において、確率約1/6で味方キャラクタGKAを表示し、確率約1/3で味方キャラクタGKBを表示し、確率約1/2で味方キャラクタGKCを表示する。他方で、ガセ前兆状態である場合は、特殊前兆状態の各遊技において、確率約1/2で味方キャラクタGKAを表示し、確率約1/3で味方キャラクタGKBを表示し、確率約1/6で味方キャラクタGKCを表示する。
以上の構成によれば、特殊前兆状態(特殊前兆最終遊技を含む)において、本前兆状態である場合は、ガセ前兆状態である場合と比較して、味方キャラクタGKCが他の味方キャラクタGKより表示されやすくなる。したがって、味方キャラクタGKCを表示することで、AT状態の当選に対する遊技者の期待感を煽ることができる。なお、以上の構成においても、第1実施形態と同様に、特殊遊技状態の第1期間と第2期間とで味方キャラクタGKが切替わる確率を異ならせてもよい。
(7)上述の各形態の特殊前兆状態において、味方キャラクタGKの切替が禁止される期間(以下「切替禁止期間」という)を設けてもよい。例えば、味方キャラクタGKが連続した各遊技で切替えられた場合、遊技者によっては、煩わしさを感じる場合がある。以上の事情を考慮して、例えば、味方キャラクタGKが切替えられた直後に、切替禁止期間を設ける構成が考えられる。
また、切替禁止期間を、特殊前兆最終遊技の直前に設けてもよい。例えば、特殊前兆最終遊技を含む連続した3ゲームを切替禁止期間としてもよい。以上の構成によれば、連続演出に発展する3ゲーム前から味方キャラクタGKの切替が行われない。すなわち、味方キャラクタGKが切替えられてから3ゲームの間は、連続演出に発展しないとも換言される。例えば、味方キャラクタGKAが表示された直後に連続演出に発展した場合、遊技者によっては不満を感じ得る。特殊前兆最終遊技の直前に切替禁止期間を設ける構成によれば、味方キャラクタGKAが表示された直後に連続演出に発展することが抑制され、遊技者の上述した不満を低減することができる。
また、上述の構成において、切替禁止期間の遊技回数を抽選により決定してもよい。また、切替禁止期間の遊技回数を本前兆状態であるかガセ前兆状態であるかに応じて決定してもよい。例えば、本前兆状態である場合は、遊技回数「1」〜「5」の何れかを切替禁止期間とする。一方で、ガセ前兆状態である場合は、遊技回数「3」〜「5」の何れかを切替え禁止期間とする。以上の構成によれば、味方キャラクタGKが切替えられてから1ゲームまたは2ゲームで連続演出に発展した場合、遊技者はAT状態に当選した旨を認識することができる。別の例として、ガセ前兆状態である場合は、遊技回数「3」〜「5」の何れかを切替禁止期間とし、本前兆状態である場合は、遊技回数「3」〜「6」の何れかを切替え禁止期間とする構成としてもよい。以上の構成によれば、味方キャラクタGKが切替えられてから6ゲームが経過した後に連続演出に発展した場合は、味方キャラクタGKが切替えられてから6ゲームが経過する以前に連続演出に発展した場合と比較して、AT状態の当選への期待感が高くなる。
(8)上述の各形態において、特殊前兆状態で表示される味方キャラクタGK(GKA、GKB、GKC)は、各遊技における抽選により決定されたが、各遊技で表示される味方キャラクタGKを特殊前兆状態が開始する以前に予め決定しておく構成としてもよい。例えば、特殊前兆状態の1ゲーム目に表示する味方キャラクタGKから特殊前兆最終遊技に表示する味方キャラクタGKまでを指定するシナリオデータを設けてもよい。具体的には、シナリオデータは、N個のデータで構成され、各データは各遊技で表示する味方キャラクタGKを指定する。例えば、シナリオデータのうちn番目(0<n≦N)のデータは、特殊前兆状態のnゲーム目の味方キャラクタGKを指定する。また、シナリオデータを複数種類設け、今回の特殊前兆状態で用いるシナリオデータを抽選により決定してもよい。例えば、味方キャラクタGKCを特殊前兆最終遊技で指定するシナリオデータと、味方キャラクタGKC以外を指定するシナリオデータとを設ける。さらに、以上の構成において、今回の特殊前兆状態が本前兆状態である場合、特殊前兆最終遊技に味方キャラクタGKCを指定するシナリオデータは、他のシナリオデータと比較して選択されやすい構成としてもよい。
(9)上述の各形態において、「ボーナス役」を有効ラインに停止表示可能としてもよい。例えば、ボーナス役が持ち越されている遊技において、特定の操作態様で各停止ボタン25を操作することにより、ボーナス役が停止表示可能としてもよい。具体的には、当選エリアとして「ハズレ」を設け、ボーナス役が持ち越されている遊技で「ハズレ」が当選した場合、ボーナス役以外の当選役が停止表示(引込制御)されない構成とする。以上の構成において、「ハズレ」が当選した遊技でボーナス役の各図柄を引込範囲内で停止操作することにより、ボーナス役を有効ラインに停止表示可能とする。
(10)上述の各形態においては、コンボ回胴演出の第1ステージから第3ステージ(特殊遊技状態)の各ステージで遊技可能なゲーム数(疑似遊技のゲーム数)を互いに異ならせることにより、各ステージで上乗せ遊技情報(上乗せ枚数)が決定される確率を互いに異ならせる構成を例示した。しかし、特殊遊技状態の第1上乗せ状態と第2上乗せ状態とは、上述した例に限られない。例えば、各遊技で上乗せ遊技情報が当選する確率が各ステージにおいて異なる構成としてもよい。具体的には、第1ステージにおいては、最大で3ゲームの遊技が可能であり、各遊技において、確率約1/2で上乗せ遊技情報を決定する。また、第2ステージにおいては、最大で3ゲームの遊技が可能であり(第1ステージと同じ)、各遊技において、確率約1/3で上乗せ遊技情報を決定する。以上の構成においても、第1ステージ(第1上乗せ状態)において上乗せ遊技情報が決定される確率P1と第2ステージ(第2上乗せ状態)において上乗せ遊技情報が決定される確率P2とは相違する(P1>P2)。
(11)第1実施形態においては、特別加算演出において、第4表示部PDの数値(加算値)が第2カウンタの閾値を超えた場合に、更新操作無効期間に移行した(図69参照)。しかし、更新操作無効期間に移行する時期は、上述した例に限定されない。例えば、特別加算演出が実行される直前の第2カウンタ(第3表示部PCの数値)と第4表示部PDの数値との合計が第2カウンタの閾値を超えた場合に、更新操作無効期間に移行する構成としてもよい。以上の構成において、例えば、特別加算演出の直前の第2カウンタが数値「32」である場合を想定する。以上の場合、特別加算演出において、第4表示部PDの数値が「68」を超えた場合に、更新操作無効期間に移行する。
(12)特別加算演出における更新操作無効期間が終了する契機は、上述した各形態に限定されない。例えば、更新操作無効期間において、遊技者の所定の操作を受付けた場合、当該更新操作無効期間を終了する構成としてもよい。具体的には、更新操作無効期間において、スタートレバー24またはベットボタン(21、22)が操作された場合、当該更新操作無効期間を終了する構成が考えられる。
(13)上述の各形態の特別加算演出においては、演出ボタン26が押下される毎に第4表示部PDの数値を加算したが、更新操作は上述した例に限られない。例えば、演出ボタン26を押下した状態を維持する操作(長押し操作)を更新操作として採用してもよい。以上の構成においては、演出ボタン26の長押し操作を開始してから所定の時間が経過するまで、第4表示部PDの数値の更新が繰り返される。
(14)上述の各形態においては、特別加算演出が開始される際に、当該特別加算演出で加算される加算値が予め決定されていた(「50pt」「100pt」「150pt」「200pt」「250pt」「300pt」の何れか)。しかし、特別加算演出における加算値は、当該特別加算演出が実行される期間において決定される構成としてもよい。例えば、更新操作(演出ボタン26の押下)がされる毎に、「1pt」から「100pt」の加算値の何れかが抽選により決定される構成としてもよい。また、以上の構成において、更新操作がされた場合、上述した加算値の抽選とともに、特別加算演出を終了するか否かが抽選により決定される。以上の構成によれば、1回の更新操作により決定される加算値と終了が決定されるまでの更新操作の回数とはランダムになる。したがって、特別加算演出で獲得可能な加算値が変化に富み、遊技性が向上する。
(15)上述の各形態において、復帰決定処理においてAT状態への復帰が決定された場合、今回のAT状態と次回のAT状態(復帰後のAT状態)とが連続する構成としたが、今回のAT状態から他のサブ状態を介してAT状態に復帰する構成としてもよい。例えば、今回のAT状態が終了した場合、終了準備状態に移行し、メイン状態をメイン状態0に移行させた後に、再度開始準備状態に移行する構成としてもよい。以上の構成において、開始準備状態においてAT開始回胴演出を実行した後にAT状態に復帰してもよいし、AT開始回胴演出を実行することなくAT状態に復帰してもよい。また、AT状態が終了した場合、終了準備状態および前兆状態(通常状態)を介して、開始準備状態に復帰する構成としてもよい。
(16)回胴演出において停止表示する図柄の組合せは、上述した各形態に限定されない。例えば、AT開始回胴演出において停止表示される図柄の組合せは、赤セブン揃いではなく白セブン揃い又は黒セブン揃いであってもよい。また、回胴演出において各図柄の組合せが停止表示するラインも上述した各形態に限定されない。
また、上述の各形態のコンボ回胴演出においては、黒セブン揃いが停止表示する構成としたが、黒セブン揃いと白セブン揃いとの双方が停止表示する構成としてもよい。例えば、コンボ回胴演出の第1ステージおよび第2ステージにおいては、黒セブン揃いが停止表示され、第3ステージにおいては、白セブン揃いが停止表示される構成としてもよい。また、例えば、第1ステージおよび第2ステージにおいて、黒セブン揃いと白セブン揃いとの双方が停止表示され得る構成とし、白セブン揃いが停止表示された場合、ラッシュ回胴演出が開始される構成としてもよい。
(17)回胴演出における図柄(図柄の組合せ)の表示の態様は、上述の各形態に限定されない。例えば、白黒セブン回胴演出において、白セブン揃いが停止表示される場合、各リール12を逆回転してもよい。以上の構成によれば、各リール12の回転方向により、コンボ回胴演出に移行するか否かが報知される。
また、例えば、回胴演出における図柄の組合せの表示の態様と通常遊技における図柄の組せの表示の態様とを区別可能に異ならせてもよい。具体的には、通常遊技においては、図柄の組合せを停止(静止)させて表示し、回胴演出においては、各図柄を振動させて表示する。具体的には、回胴演出においては、疑似停止操作されたリールを、0.5秒の時間長の期間に、逆回転方向に1/12コマ移動させた後に、順回転方向に1/12コマ移動(以下「停止時振動」という)させる。メインCPU301は、疑似停止操作されたリールを、例えば2秒毎に、停止時振動させる。図柄の組合せを停止時振動することにより、表示された図柄の組合せが疑似遊技の結果であることを遊技者に認識させることができる。
また、ラッシュ回胴演出のラッシュ変動において、各セブン揃いを完全に停止させなくてもよい。例えば、ラッシュ変動において表示されるセブン揃いを、停止時振動させてもよい。また、ラッシュ変動において、各リール12の相対的な位置をセブン揃いが表示される位置に移動させ、その後、定常回転より遅い速度で各リール12を移動させ、表示窓11内にセブン揃いを移動させて表示してもよい。
(18)上述の各形態において、赤セブン揃いが通常遊技の結果として停止表示される構成としてもよい。例えば、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄の組合せの当選役「赤セブン確定役」を設け、赤セブン確定役が当選した遊技において、赤セブン揃いが停止表示可能な構成としてもよい。以上の構成において、赤セブン確定役された場合に、特典を付与してもよい。例えば、赤セブン確定役が当選した場合、AT状態への移行が確定する構成が考えられる。
(19)以上の各形態の通常状態は、第1加算状態(例えば、第1抽選状態で第1抽選モードの遊技状態)と、第1加算状態と比較して大きな加算値が付与されやすい第2加算状態(例えば、第2抽選状態で第2抽選モードの遊技状態)とを含む。以上の構成において、第1通常状態と第2通常状態との態様は、上述した各形態に限定されない。例えば、第2通常状態として特別通常状態を設け、特別通常状態においては、特殊リプレイの正解押し順を報知し、特殊リプレイが停止表示された場合、通常リプレイが停止表示された場合と比較して大きな加算値が決定されやすい構成としてもよい。以上の構成によれば、特別通常状態は、特殊リプレイの正解押し順が報知されない通常状態と比較して、各遊技の加算値の期待値が大きくなる。
また、通常状態において、特別加算演出を実行して、当該加算演出において第1カウンタが加算される構成としてもよい。例えば、通常状態においてレア役が当選した場合、抽選により特別加算演出を実行するか否かを決定する。また、以上の構成において、特別加算演出において決定される加算値に、第1カウンタの閾値より大きい加算値を含めてもよい。例えば、「200」より大きい加算値が特別加算演出で決定され得る構成としてもよい。また、加算値を第1カウンタに加算した結果、第1カウンタが閾値の2倍以上になった場合、20ゲーム以上の周期チャンス状態を実行可能な構成としてもよい。また、第1カウンタの数値が閾値「100」より大きい特定の数値を超えた場合、周期チャンス状態に替えてAT状態に移行させる構成としてもよい。
(20)上述の各形態において、残り枚数カウンタが終了値に到達した場合、すなわち、払出枚数の合計と賭け枚数の合計との差が所定の閾値に到達した場合に、AT状態を終了した。しかし、AT状態を終了させる条件は、上述の各形態に限られない。例えば、AT状態における遊技回数が所定の閾値に到達した場合にAT状態を終了してもよい。以上の構成において、AT状態の残り遊技回数を示す残り遊技数カウンタ(残り遊技情報)を、例えば、サブRAM414に設ける。また、例えば、第2カウンタの数値が閾値に到達した場合、残り遊技数カウンタに上乗せゲーム数を加算する。
(21)上述の各形態においては、残り遊技情報(残り枚数カウンタ)が終了値に到達した場合にAT状態を終了させる構成の一例として、残り遊技情報が終了値(0)まで減算された場合にAT状態を終了する構成を示したが、残り遊技情報が終了値(N>0)まで加算された場合にAT状態を終了する構成としてもよい。
上述の各形態においては、「残り遊技情報の終了値までの数値を大きくする」構成の一例として、残り遊技情報に上乗せ遊技情報を加算することで残り遊技情報の終了値までの数値を大きくする構成を示した。残り遊技情報が終了値(N>0)まで加算された場合にAT状態が終了する構成を採用した場合、「残り遊技情報の終了値までの数値を大きくする」構成としては、残り遊技情報に上乗せ遊技情報を減算することで残り遊技情報の終了値までの数値を大きくする構成が採用される。
以上の説明から理解される通り、残り遊技情報が終了値に到達した場合に終了する遊技状態には、残り遊技情報が終了値まで減算された場合に終了する遊技状態、および、残り遊技情報が終了値まで加算された場合に終了する遊技状態の双方が包含される。また、「残り遊技情報の終了値までの数値を大きくすること」には、残り遊技情報が終了値まで減算された場合に特定遊技状態が終了する構成において、残り遊技情報に上乗せ遊技情報を加算することで残り遊技情報の終了値までの数値を大きくすること、および、残り遊技情報が終了値まで加算された場合に特定遊技状態が終了する構成において、残り遊技情報に上乗せ遊技情報を減算することで残り遊技情報の終了値までの数値を大きくすることの双方が包含される。
(22)上述の各形態の回胴演出(疑似遊技)においては、停止操作位置によらず、停止表示される図柄の組合せが予め決定された。例えば、AT開始回胴演出においては、停止操作位置によらず、赤セブン揃いが停止表示される。しかし、AT開始回胴演出において、停止操作位置に応じて図柄の組合せを停止表示させてもよい。
例えば、AT開始回胴演出において、リール12Lの赤セブン図柄が中段ラインに位置するタイミングで停止操作(いわゆるビタ押し)した場合、赤セブン揃いを中断ラインに停止表示し、中段ライン以外に赤セブン図柄が位置するタイミングで停止操作した場合、右上りラインまたは右下りラインに赤セブン揃いを停止表示する構成が考えられる。また、以上の構成において、中段ラインに赤セブン揃いを停止表示させた場合に、特典を付与する構成としてもよい。例えば、中段ラインに赤セブン揃いを停止表示させた場合、遊技機1の設定値を示唆する演出を実行する構成が好適である。
以上の各形態の回胴演出において、停止表示される図柄が引込範囲(5コマの範囲)に位置しない場合であっても、当該図柄を停止表示させたが、引込範囲に位置する場合に限り当該図柄を停止表示させる構成としてもよい。ただし、疑似遊技において停止表示される図柄の組合せは、例えば、上乗せ枚数の決定または状態の移行を報知するために表示される。すなわち、疑似遊技を設けた一つの目的は、特定の図柄の組合せを停止表示することにより、状態の移行などを報知することである。したがって、疑似遊技において、停止表示が決定された図柄の組合せの取りこぼしが発生し得る構成を採用した場合、上述した目的が達成されない可能性がある。第1実施形態においては、停止表示が決定された図柄の組合せが停止操作位置に関わらず疑似遊技において停止される。したがって、上述した目的が確実に実行されるという利点がある。
(23)上述の各形態においては、電源が投入されてからAT状態が終了するまでの賭けメダルの総枚数と払出メダルの総枚数とから出玉率を算出し、当該出玉率に応じて、AT状態に復帰するか否かを復帰決定処理により決定した。しかし、電源が投入されてからAT状態が終了するまでの期間以外の出玉率に応じて、AT状態に復帰するか否かを決定してもよい。例えば、遊技機1の設定値が変更されてからAT状態が終了するまでの期間の出玉率を用いてAT状態に復帰するか否かを決定してもよい。
ところで、従来から、遊技者が遊技を開始する際に所定の操作(例えばパスワードの入力)をした場合、その後、遊技履歴(例えば遊技回数や大当たり回数)が記録される技術が知られている(例えば、特開2014−42573号公報に記載の技術)。以下において、遊技履歴が記録される期間を遊技履歴記録期間という。また、以上の従来技術において、遊技者が遊技を終了する際に所定の操作をすることにより、遊技履歴記録期間を終了させることが出来る。
以上の従来技術を本発明の各形態において採用してもよい。また、各遊技者の各遊技履歴記録期間の出玉率に応じて、AT状態に復帰するか否かを決定してもよい。以上の構成によれば、特定の遊技者の遊技履歴記録期間でAT状態に復帰するか否かを決定する場合、他の遊技者の遊技履歴記録期間における出玉率が影響しない。したがって、AT状態に復帰するか否かが遊技者毎に公平な条件で決定される。
(24)以上の各形態において、メインRAM303の各記憶領域は、適宜に構成することができる。図114の部分(a)は、変形例におけるメインRAM303の各記憶領域の概念図である。メインRAM303の各記憶領域の大きさは2バイトであり、1バイト毎にアドレスが割当てられる。なお、メインRAM303の各記憶領域の構成は、上述の例に限定されない。例えば、各記憶領域を2バイトより大きくしてもよい。
変形例のメインRAM303は、乱数種格納領域と設定値格納領域と励磁カウンタと内部中フラグ格納領域と一般ワーク領域とを含んで構成される。乱数種格納領域は、乱数値R2の生成に用いる乱数種を記憶する。メインCPU301は、乱数種に所定の演算をすることで乱数値R2を生成する。設定値格納領域は、設定値(1〜6)を記憶する。メインCPU301は、例えば、設定値格納領域の設定値に応じた当選エリア抽選テーブルを用いて内部抽選処理をする。励磁カウンタは、各リール12を回転させる各ステッピングモータ101(101L、101C、101R)に駆動パルスを出力した回数を記憶する。上述したように、ステッピングモータに駆動パルスが504回出力される毎に、リール12が一回転する。励磁カウンタは、駆動パルスが出力される毎に数値「1」加算され、数値「504」に到達した場合に数値「0」にクリアされる。また、励磁カウンタは、各リール12の基準位置を検出する各リールセンサ111からのON信号が出力された場合も数値「0」にクリアされる。すなわち、励磁カウンタは、各リール12の基準位置からのステップ数を示す。
内部中フラグ格納領域は、当選役「ボーナス役」が持ち越されているか否かを示す内部中フラグを記憶する。内部中フラグは、「ボーナス役」が持ち越されている場合にON状態に設定され、「ボーナス役」が持ち越されていない場合にOFF状態に設定される。メインCPU301は、例えば、内部中フラグがON状態の場合、RT1遊技状態に移行し、内部中フラグがOFF状態の場合、RT0遊技状態に移行する。一般ワーク領域は、メインCPU301が各処理を実行した場合に生成した各データを記憶する。
また、以上の各形態において、メインRAM303の各領域が初期化(0クリア)される初期化条件は、領域毎に適宜に設定することができる。図114の部分(a)に示す変形例においては、第1初期化条件および第2初期化条件を含む各初期化条件でメインRAM303の各領域が初期化される。第1初期化条件および第2初期化条件は、何れも設定スイッチが操作された場合に成立する。具体的には、第1初期化条件は、上述したメインRAM異常フラグがOFF状態で設定変更処理に移行した場合に成立する。一方、第2初期化条件は、メインRAM異常フラグがON状態で設定変更処理に移行した場合に成立する。
図114(a)に示すように、初期化されるメインRAM303の領域は、初期化条件毎に相違する。例えば、乱数種格納領域は、第1初期化条件と第2初期化条件との何れが成立した場合も維持される。設定値格納領域は、第1初期化条件が成立した場合(設定変更処理が開始された場合)変更可能になる。ただし、第1初期化条件が成立した直後は、設定値格納領域は維持される。例えば、第1初期化条件が成立した時点の設定値が「6」の場合、設定変更処理における設定値の初期値(変更前の設定値)は「6」である。また、第2初期化条件が成立した場合も、設定値格納領域の変更が許可される。ただし、第2初期化条件が成立した場合、設定値格納領域の値に異常がある可能性があるため、設定変更処理における設定値の初期値は「1」に補正される。励磁カウンタは、第1初期化条件が成立した場合に維持され、第2初期化条件が成立した場合に初期化される。一般ワークを含む他の領域は、第1初期化条件または第2初期化条件が成立した場合に初期化される。
内部中フラグ格納領域は、第1初期化条件が成立した場合に維持される。すなわち、当選役「ボーナス役」が持ち越された状態で設定変更処理が実行された場合であっても、設定変更処理の前後で「ボーナス役」が持ち越された状態が維持される。一方で、第2初期化条件が成立した場合、すなわち、メインRAM303に異常がある場合、内部中フラグ格納領域は、OFF状態に初期化される。
例えば、対比例として、第1初期化条件が成立した場合、内部中フラグ格納領域がOFF状態に初期化される構成を想定する。以上の対比例においては、設定値が変更された場合、当選役「ボーナス役」が持ち越されていない状態、すなわち、RT0遊技状態になる。上述したように、当選役「ボーナス役」が持ち越されていないRT0遊技状態は、「ボーナス役」が持ち越されているRT1遊技状態より、遊技者にとって不利な遊技状態である。したがって、対比例においては、設定値が変更された直後の遊技状態は、遊技者にとって不利になり、遊技者の遊技に対する意欲を低下させる可能性がある。以上の事情を考慮して、当該変形例においては、設定変更処理の前後で「ボーナス役」が持ち越された状態を維持し、設定変更後をRT1遊技状態に維持することを可能にした。当該変形例によれば、遊技意欲の低下が抑制される。
なお、以上の変形例において、第2初期化条件が成立した場合、メインRAM異常フラグがOFF状態に設定される。上述したように、メインRAM異常フラグがON状態になった場合、RAMエラー処理(図74参照)に移行し、メインRAM303の異常が報知されるとともに、遊技の進行が不可能になる。以上の構成では、遊技機1の管理者(遊技場の店員など)は、設定スイッチを操作して第2初期化条件を成立させることで、メインRAM異常フラグをOFF状態に変更し、遊技の進行を可能にすることができる。なお、メインRAM303の各領域は、メインRAM異常フラグがON状態になった時点では維持されるが、第2初期化条件が成立した場合に初期化される。
以上の変形例において、各初期化条件で初期化される各領域は、適宜に変更することができる。また、第1初期化条件および第2初期化条件以外の条件でメインRAM303の各領域が初期化される構成としてもよい。
図114の部分(b)は、他の変形例を説明する図である。上述した図114の部分(a)の変形例(以下「変形例1」という)と部分(b)の変形例(以下「変形例2」という)とでは、第2初期化条件(メインRAM303の異常時に設定変更処理に移行した場合)で初期化されるメインRAM303の領域が相違する。具体的には、変形例2は、第2初期化条件が成立した場合、乱数種格納領域が維持され、設定値格納領域の設定値が「1」に補正されて変更が許可され、一般ワーク領域等が初期化される点において、変形例1と共通する。一方で、変形例2は、第2初期化条件が成立した場合、励磁カウンタと内部中フラグ格納領域とが維持される点において、変形例1と相違する。ただし、変形例2において、励磁カウンタと内部中フラグ格納領域との双方または一方が第2初期化条件で初期化される構成としてもよい。
また、変形例2においては、第1初期化条件および第2初期化条件に加え、第3初期化条件でメインRAM303が初期化される点において、変形例1と相違する。第3初期化条件は、設定スイッチがONの状態で電源が投入されて設定変更処理に移行し、当該設定変更処理において設定値を確定させる操作(スタートレバー24の操作。図75のS16参照)の以前に電源が遮断され、その後、設定スイッチがONの状態で再度電源が供給された場合に成立する。すなわち、遊技機1の管理者は、第3初期化条件でメインRAM303を初期化したい場合、まず、設定スイッチをON状態にした後に、電源投入操作をする。電源が投入され、設定変更処理に移行すると、メインRAM異常フラグに応じて、第1初期化条件または第2初期化条件が成立する。設定変更処理は、上述したようにスタートレバー24が操作された場合に終了するが、第3初期化条件を成立させる場合、設定変更処理を終了させる以前に、電源ボタン511を操作して電源を遮断する。電源を遮断した後に、設定スイッチをON状態に維持したままで、電源を再度投入することにより、第3初期化条件が成立する。
第3初期化条件が成立した場合、図114の部分(b)に示すように、励磁カウンタと内部中フラグ格納領域とを含む各領域が初期化される。すなわち、変形例2においては、メインRAM異常フラグの状態にかかわらず、遊技機1の管理者の操作に応じて、ボーナス役が持ち越された状態(RT1遊技状態)からボーナス役が持ち越されていない状態(RT0遊技状態)に移行させることができる。
以上の変形例2において、第2初期化条件が成立した場合、変形例1と同様に、メインRAM異常フラグがOFF状態に設定される。以上の構成では、遊技機1の管理者は、変形例1と同様に、第2初期化条件を成立させることで、メインRAM異常フラグをOFF状態に変更し、遊技の進行を可能にすることができる。
上述した変形例1および変形例2において、設定スイッチ以外の操作部が操作された場合、各初期化条件を成立させてもよい。例えば、設定スイッチとは別のクリアスイッチが操作された場合、メインRAM303が初期化される構成としてもよい。クリアスイッチは、例えば、遊技機1の内部に設けられ、押しボタン式のスイッチである。クリアスイッチを押下して初期化条件が成立した場合、例えば、一般ワーク領域と励磁カウンタと内部中フラグ格納領域とを含む各領域が初期化される。以上の構成によれば、遊技機1の管理者は、ボーナス役が持ち越されていない状態で遊技を開始させたい場合、クリアスイッチを操作してボーナス役が持ち越されていない状態に移行させることができる。なお、クリアスイッチの操作により初期化されるメインRAM303の各領域は、適宜に変更可能である。
(25)また、本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明に係る遊技機は、複数種類の図柄を変動表示するとともに、遊技の結果としての図柄の組合せを停止表示する可変表示手段(各リール12)と、始動条件が成立した場合に図柄の変動表示を開始させる変動表示開始手段(S103)と、始動条件が成立した場合に、遊技者に対して利益を付与するか否かを抽選により決定する内部抽選手段(S106)と、可変表示手段に停止表示される図柄の組合せに応じて利益を付与する利益付与手段(S111等)と、ポイントを更新するための操作を受付ける更新操作受付手段(S306−6)と、ポイントが所定値に達した場合、特定の演出を行う演出手段(液晶表示装置30)と、特別演出の実行を決定する特別演出決定手段と、特別演出において、ポイントを更新するための操作を受付ける更新操作受付手段と、特別演出でポイントが所定値に達した場合、該特別演出で特定の演出を行う演出手段と、特別演出において、ポイントが所定値に達するまでの期間を操作の有効期間とする有効期間設定手段(図68の部分(b))と、特別演出において、少なくとも特定の演出が実行される期間を操作の無効期間とする無効期間設定手段(図68の部分(d))と、特別演出において特定の演出が終了した後に、該特別演出で操作の有効期間を再開する有効期間再開手段(図68の部分(f))とを具備する。
以上の構成によれば、特定の演出が無効期間に実行されるため、遊技者は、特定の演出が実行される期間において、操作を一旦中止することになる。したがって、特定の演出を見逃すことが抑制される。