JP2016128150A - ソーラーパネル洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電能力の低下を最小限(例えば経年劣化の許容範囲内)に抑制して、ソーラーパネルの耐久性を向上させることのできるソーラーパネル洗浄装置を提供する。【解決手段】洗浄装置100の移送駆動部40は、ドライアイスパウダーDPの噴射部である噴射ガン10をソーラーパネル1の上方で宙吊り状態に保持し、パネル表面2に対して非接触状態で移動させる。移送駆動部40はウィンチの巻き上げによるガイドウェイ構造を有するとともに、洗浄装置100はガイドレール50とキャスタ60と連結フレーム70とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ソーラーパネルの表面を洗浄するためのソーラーパネル洗浄装置に関し、例えば出力1MW以上の大規模太陽光発電システム(通称メガソーラー)等に用いられる。
一般に太陽光発電による発電能力(出力)を大きくするには、ソーラーパネル1枚当たりの専有面積を大きくしかつ設置枚数を増やす必要がある。また、ソーラーパネルは通常屋外に設置されるから、風雨、黄砂、火山灰、粉塵、花粉、鳥の糞等によるガラス表面の汚れによってホットスポット(汚れ部分での発電不良)が発生すると、他の部分にも伝播して急激に発電能力が低下するおそれがある。そこで、発電能力の低下を経年劣化の許容範囲(例えば、10年経過で90%)内に留めるために、定期的にあるいは汚れ具合に応じて随時パネル表面の洗浄が行われる。
従来のパネル表面の洗浄は、例えば特許文献1〜6のようにブラシ又はブレードを洗浄具とし、散水を用いた清掃が一般的であり、高圧洗浄水が用いられる場合もある。ところが、このような洗浄装置においては、汚水を含んだブラシ、汚水が付着したブレード等によってパネル表面が損傷を受けると、その割れ目から洗浄水や汚水がパネル内部に浸入して発電障害を引き起こすおそれがある。パネル表面の硬度を上げかつ防水仕様にする場合には、ソーラーパネルの製造コストが上昇する上、防水構造に対する維持・交換コスト(メンテナンス費用)もかかり、これらは発電コストの高騰を招く。なお、従来の散水式洗浄であって散水用ポンプや貯水タンクをノズル、ブラシ等の洗浄部とともに一体的に移動する場合には、洗浄部が大型化する問題があり、かつ洗浄工程において貯水量変動が発生するため、地平面に対し傾斜状態にある洗浄部の重量バランスが大きく変化し、洗浄能力が低下する問題もある。
特開平11−350684号公報 特開2002−273351号公報 特開2010−186819号公報 特開2014−138922号公報 特開2014−223564号公報 特開2014−240054号公報
本発明の課題は、発電能力の低下を最小限(例えば経年劣化の許容範囲内)に抑制して、ソーラーパネルの耐久性を向上させることのできるソーラーパネル洗浄装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明のソーラーパネル洗浄装置は、
地平面に対し所定の傾斜角をなすように、所定の設置面(例えば地表面)に固定状に配置された太陽光発電用のパネルの表面を洗浄するためのソーラーパネル洗浄装置であって、
前記パネルの表面にドライアイスを噴射するノズルを有する噴射部と、
ドライアイスを前記ノズルに供給するドライアイス供給部と、
前記ノズルの先端からドライアイスを噴射させながら、前記噴射部を前記パネルの上方に保持しつつ移動させるための移動手段と、
を備え、
前記移動手段は、前記ノズルの先端が前記パネルの表面に対し傾斜方向の低位置側にあり、かつ所定の噴射角で下向きにドライアイスを噴射する状態で、前記噴射部を少なくとも傾斜方向の高位置側から低位置側へ移動させ、
前記ノズルの先端から噴射するドライアイスによって、前記パネルの表面に付着した汚れが剥離され低位置側に吹き寄せられることを特徴とする。
このように、ノズルの先端からドライアイスを噴射させ、ドライアイスによって剥離された汚れは噴射部の移動に連れてパネル表面の低位置側に順次吹き寄せられる一方、ドライアイスが昇華した二酸化炭素は大気中(自然界)に放出される。洗浄水を含んだブラシ、ブレード等の洗浄具を使用しないためパネル表面を損傷しにくく、パネル内部への水分の浸入がなく、水分を含まないため汚れの除去や後処理も容易である。その結果、発電能力の低下を最小限(例えば経年劣化の許容範囲内)に抑制して、ソーラーパネルの耐久性を向上させることができる。
なお、除去された汚れをパネルの下縁から設置面等に落下させることによって、除去した汚れの再付着を防ぎ、汚れの廃棄や回収を容易に行える。その際、汚れや二酸化炭素は元々自然界に由来するものであるから、廃棄や放出によって環境を汚染することはなく、二酸化炭素の放出量も環境に負荷を加えるほど大量ではない。
上記「設置面」は、ソーラーパネルが地面に設置される場合には地表面であるが、ソーラーパネルが建物に設置される場合には、水平状の屋上表面であったり傾斜状の屋根表面であったりする。太陽位置追尾型ソーラーパネルの場合には、パネル位置固定状態にて洗浄を行う。
また、上記「移動手段」には次のような種々の形態が含まれる。
(1)パネル上方のガイドウェイに沿ってパネル表面と非接触で噴射部を移動させるガイドウェイ方式;
(2)パネル表面上を接触走行する走行体により噴射部を移動させる自走方式;
(3)パネル上方を(非接触で)飛行する飛行体(模型ヘリコプタ等)により噴射部を移動させる飛行体方式。
さらに、上記「ドライアイス」には、例えば(A)〜(C)が含まれる。
(A)ドライアイスブロックの切削により生成されたパウダー状のドライアイス(ドライアイスパウダー);
(B)液体二酸化炭素の大気中への放出により生成されたスノー状のドライアイス(ドライアイススノー);
(C)ドライアイスパウダー、ドライアイススノー又はドライアイスブロックの押圧(押出し)成形により生成されたドライアイスペレット。
これらの(A)〜(C)について、汚れの剥離能力(衝撃エネルギーの大小)及び安全性(パネル表面の損傷しにくさの度合い)の観点から評価すると、次の通りである。
・(A)は剥離能力・安全性ともに良好であり、単独での使用、(B)又は(C)との混合使用いずれも可能。
・(B)は剥離能力に劣るので単独での使用には不向き。
・(C)は剥離能力に優れるが、単独での使用は安全性の保障条件付きに限定。
上記ノズルは、噴射部が傾斜方向の高位置側から低位置側へ移動するときにドライアイスを噴射する一方、低位置側から高位置側へ移動するときには噴射を停止する。
低位置側から高位置側へ移動するときには噴射を停止することによって、剥離され低位置側に吹き寄せられた汚れの吹き戻しを防止し、ドライアイスを無駄に噴射することなく効率よく洗浄できる。
上記噴射角βは、傾斜角αとの和が45°以上であって90°以下(45°≦α+β≦90°)になるように設定される。
これによって、ノズルから噴射されたドライアイスが汚れの剥離(洗浄)能力及び低位置側への拡散(吹き寄せ)能力を発揮しやすくなる。ソーラーパネルの地平面に対する傾斜角αは、通常20°≦α≦30°であるから、例えばα=20°の場合には25°≦β≦70°、α=30°の場合には15°≦β≦60°となる。なお、45°>α+βの場合には汚れの剥離(洗浄)能力に劣るおそれがある一方、α+β>90°の場合には低位置側への拡散(吹き寄せ)能力に劣るおそれがある。
上記ノズルは、噴射角を一定に保持した状態で、先端がパネルの表面に沿って所定の揺動角で首振り揺動可能である。
1回の移動で広範囲に洗浄でき、ドライアイスを無駄に噴射することなく効率よく洗浄できる。
上記ドライアイス供給部は、ドライアイスブロックの切削により生成されたパウダー状のドライアイスを生成するドライアイス生成部を有する。
洗浄時に切削・供給されるドライアイスパウダーの噴射により安定した汚れ除去能力を発揮でき、パネル表面の損傷も少ない。
上記ドライアイス生成部からドライアイス供給管を介して供給されるドライアイスは、エア供給源からエア供給管を介して供給される圧縮空気と噴射部で混合されてノズルからパネルの表面に噴射されるとともに、
ドライアイス生成部及びエア供給源は、少なくとも所定の洗浄期間にわたりパネルから離間した所定位置に定置可能である。
圧縮空気のベンチュリ効果によりドライアイス供給管からドライアイスが吸引され、圧縮空気と混合されて所定圧力でノズルから噴出する。したがって、ドライアイス生成部及びエア供給源を動かすことなく、ドライアイス供給管及びエア供給管を伸ばして、噴射部(ノズル)をソーラーパネル上方で広範囲に移動させてドライアイスを噴射し、パネル表面の汚れを能率的に除去できる。また、ドライアイス生成部及びエア供給源を噴射部に搭載しなくてよいので、噴射部の小型軽量化を図れ、かつ洗浄工程において洗浄媒体であるドライアイスの搭載重量変動が発生しないため、噴射部の重量バランスの変化に伴って洗浄能力が低下する事態を回避できる。
上記エア供給管において、内部を通過する圧縮空気を0℃以下に冷却する冷却剤(例えば二酸化炭素)が不活性ガス状態で混入される。
エア供給管での冷却剤の混入により、圧縮空気は低温(0℃以下)を維持しやすくなり、ノズルから噴射されるドライアイスの衝撃エネルギーの低下を抑制できる。なお、冷却剤には二酸化炭素、窒素ガスの他、希ガス、すなわち、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドンを含む。
上記圧縮空気は、冷却剤の混入時の温度が0℃〜−10℃になるように調整される。
冷却剤の混入によって圧縮空気の温度を、エア供給管において0℃〜−10℃とすることにより、ドライアイス供給管(及びエア供給管)を長く伸ばしても圧縮空気の温度が低く維持されやすくなり、かつエア供給管の凍結による劣化が抑制される。なお、圧縮空気の温度がエア供給管で0℃を上回るとパネル表面との衝突前にドライアイスの昇華が進み、ドライアイスの衝撃エネルギーが低下するおそれがある。一方、圧縮空気の温度がエア供給管で−10℃を下回るとエア供給管(例えば合成樹脂製ホース)が凍結して、品質の劣化が進行し損傷しやすくなる。
ところで、上記移動手段が、噴射部をパネルの上方で宙吊り状態に保持し、パネルの表面に対して非接触状態で移動させる移送駆動部(例えば上記したガイドウェイ方式)である場合には、パネル表面を損傷する危険が軽減され、洗浄時における安全性が高められる。
このようなガイドウェイ方式では、例えば、傾斜したパネルの高位置側及び低位置側の周縁よりも外側には、少なくとも噴射部と移送駆動部とを一体的に(水平)移動可能とする一対の案内部(例えばガイドレール)が各々の周縁と平行状に(設置面上に)設置される。
これにより、噴射部が噴射を停止して低位置側から高位置側へ移動するのと同時に、噴射部と移送駆動部とを案内部に沿って移動できるので、次の洗浄スタート位置への移動時間、ひいては洗浄時間全体(すなわちソーラー発電停止時間)を短縮できる。
具体的には、一対の案内部に沿って水平移動可能な可動体(例えばホイール(車輪)又はキャスタ)が設けられ、その可動体はパネルの上方を迂回して両側の案内部に至る連結枠(例えば移動フレーム)を有し、
噴射部と移送駆動部とはその連結枠に保持された状態で可動体とともに水平移動する一方、噴射部は移送駆動部により連結枠に沿って斜め移動する。
これにより、噴射部と移送駆動部とは可動体とともに水平移動し、噴射部は移送駆動部により斜め移動するので、洗浄時の移動及び次の洗浄スタート位置への移動において、移動誤差を小さくすることができる。
一方、上記移動手段が、噴射部を搭載し、パネルの表面に対して接触状態で走行する走行部(すなわち上記した自走方式)である場合には、噴射部(ノズル)を保持しつつ移動させるために他の構造を要しない。
このような自走方式では、例えば、走行部は、パネルの表面上を駆動回転する駆動走行体(例えばホイール(車輪)、クローラ(無端帯))と、その駆動走行体の外側に配置され、駆動走行体の駆動回転につれてパネルの表面上を遊転する複数の遊転輪(例えばキャスタ)とを有する。
これにより、走行部(駆動走行体)は傾斜したソーラーパネルの表面上を滑り落ちることなく下り降りることができ、洗浄時に安定した走行が可能になる。
また、ドライアイス供給部はドライアイスをノズルに供給するためのドライアイス供給管を有するとともに、
噴射部及び走行部の少なくとも一方には、走行部の移動に伴って生じるドライアイス供給管のねじれを除去するためのねじれ除去部材(例えば保持リング)が設けられる。
これにより、ドライアイス供給管のねじれを解放して噴射部や走行部へのからまりを防止できるので、洗浄時に安定した走行が可能になる。
本発明に係るソーラーパネル洗浄装置の一例を示す概要斜視説明図。 図1においてソーラーパネルに直交する方向から見た説明図。 図2のA−A断面側面視説明図。 図3の変形例を示す側面視説明図。 本発明に係るソーラーパネル洗浄装置の他の例を示す概要斜視説明図。 図5の主要部を拡大して示す説明図。 図5においてソーラーパネルに直交する方向から見た説明図。
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1〜図4及び図5〜図7に示すソーラーパネル1(太陽光発電用のパネル)は、地平面Hに対し所定の傾斜角α(図3,図4ではα≒30°を例示)をなすように、地表面E(設置面)に設置された一対の基台3上に載置固定されている。ソーラーパネル1は、地平面Hに対する傾斜が設けられている方向(すなわち傾斜方向)を縦方向、それに直交する方向を横方向としたとき、縦辺(=縦方向の辺)と横辺(=横方向の辺)が矩形状(正方形状を含む)に形成されている。1枚のソーラーパネル1は、矩形状の単位パネル1a(例えば縦辺2m、横辺1.5m)を縦方向及び横方向に多数配列(図1,図2及び図5,図7では縦方向2段、横方向4列を例示)して構成される。そして、このようなソーラーパネル1は、平地における水田のようにあるいは山間地における段々畑や棚田のように複数枚並べて設置され、いわゆるメガソーラーとして機能する。
なお、以下の記載では、ソーラーパネル1の表面2は単位パネル1a間での段差や隙間がなく全体が面一状(単一の平面状)に形成された理想的な連結形態であることを前提とするが、設置時又は設置後に単位パネル1a間に生じた若干(例えば数cm)の段差や隙間は許容される。また、ソーラーパネル1が縦方向にも横方向にも傾斜している場合には、傾斜の一方を縦方向(縦辺)、他方を横方向(横辺)とする。
(実施例1)
図1〜図3は本発明に係るソーラーパネル洗浄装置の一例を示す。これらの図に示すソーラーパネル洗浄装置(以下、単に洗浄装置ともいう)100は、ソーラーパネル1の発電能力の低下を抑制するために、定期的にあるいは汚れ具合に応じて随時パネル表面2の洗浄を行う。図3に示すように、洗浄装置100は、パネル表面2にドライアイスパウダーDP(パウダー状のドライアイス)を噴射する1又は複数(この実施例では3個)のノズル11を有する噴射ガン10(噴射部)と、ドライアイスパウダーDPをノズル11に供給するドライアイス供給部20と、圧縮空気をノズル11に供給するエア供給部30と、ノズル11の先端からドライアイスパウダーDPを噴射させながら、噴射ガン10をパネル1の上方に保持しつつ移動させるための移送駆動部40(移動手段)とを備える。
ドライアイス供給部20のドライアイスパウダーDPは、切削用モータ22(切削駆動源)で駆動される切削装置21(ドライアイス生成部)から柔軟性を有する合成樹脂製のドライアイスホース23(ドライアイス供給管)を介して各々の噴射ガン10に供給される。一方、エア供給部30の圧縮空気は、エアコンプレッサ31(エア供給源)から湿度調整用のエアドライヤ32及び柔軟性を有する合成樹脂製のエアホース33(エア供給管)を介して各々の噴射ガン10に供給される。各噴射ガン10において、ドライアイスパウダーDPは圧縮空気のベンチュリ効果によりドライアイスホース23から吸引され、圧縮空気と混合されて所定の吐出圧力(例えば、0.3〜1MPa)でノズル11から噴出する。
ノズル11は、パネル表面2に対向する下面側が開放されてパネル表面2(の一部)を上方から被うフード12内に挿入されている。ノズル11はその先端がパネル表面2に対し縦方向の下方側(すなわち、傾斜方向の低位置側)にあり、かつパネル表面2に対して噴射角βで下向きにドライアイスパウダーDPを噴射する。ノズル11によるドライアイスパウダーDPの噴射状態で、移送駆動部40は噴射ガン10を縦方向の下方側(すなわち、傾斜方向の高位置側から低位置側)へ移動させる。
ノズル11の先端から噴射するドライアイスパウダーDPによって、パネル表面2に付着した汚れが剥離され縦方向の下方側に吹き寄せられる一方、ドライアイスパウダーDPが昇華した二酸化炭素は大気中(自然界)に放出される。除去された汚れはソーラーパネル1の下縁から地表面Eに落下させ、汚れの廃棄・回収を行って除去した汚れの再付着を防ぐ。
このように、洗浄水を含んだ洗浄具を使用しないためパネル表面2を損傷しにくく、パネル1内部への水分の浸入がなく、水分を含まないため汚れの除去や後処理も容易である。その結果、発電能力の低下を最小限(例えば経年劣化の許容範囲内)に抑制して、ソーラーパネル1の耐久性を向上させることができる。
また、切削装置21及びエアコンプレッサ31は、少なくとも所定の洗浄期間(例えば、1枚のソーラーパネル1の洗浄開始から洗浄終了まで)にわたりソーラーパネル1から離間した所定位置(例えば、ドライアイス供給部20、エア供給部30等の保管倉庫内)に定置可能である。これによって、切削装置21及びエアコンプレッサ31を動かすことなく、ドライアイスホース23及びエアホース33を伸ばして、噴射ガン10(ノズル11)をソーラーパネル1の上方で広範囲に移動させてドライアイスパウダーDPを噴射し、パネル表面2の汚れを能率的に除去できる。さらに、切削装置21及びエアコンプレッサ31を噴射ガン10に搭載しないので、噴射ガン10の小型軽量化を図れ、かつ洗浄工程(図2参照)においてドライアイスパウダーDP等の搭載重量変動が発生しないため、噴射部10の重量バランス変化に伴う洗浄能力の低下を回避できる。
図3ではノズル11の噴射角β≒40°>傾斜角α≒30°(傾斜角α+噴射角β≒70°)に設定されている。このように、45°≦α+β≦90°かつα≦βに設定することによって、ノズル11から噴射されたドライアイスパウダーDPが汚れの剥離(洗浄)能力及び縦方向下方側への拡散(吹き寄せ)能力を発揮しやすくなる。
また、フード12の下端部には柔軟性を有するスカート12bが取り付けられ、スカート12bの下縁はパネル表面2に接触又は近接している。スカート12bによって、外界の風のフード12内への吹き込みによる洗浄能力の低下や、除去した汚れのフード12外への飛散を防ぐことができる。
ところで、洗浄装置100の移送駆動部40は、ドライアイスパウダーDPの噴射部である噴射ガン10をソーラーパネル1の上方で宙吊り状態に保持し、パネル表面2に対して非接触状態で移動させる。そのために、移送駆動部40はウィンチの巻き上げによるガイドウェイ構造を有するとともに、洗浄装置100はガイドレール50(案内部)とキャスタ60(可動体)と連結フレーム70(連結枠)とを備える。
ガイドレール50は、ソーラーパネル1の横方向に延びる上方側周縁及び下方側周縁よりも外側の地表面E上に、対応する周縁と平行状にそれぞれ設置されている。各ガイドレール50に形成された案内溝51(案内部)に沿って水平移動可能なキャスタ60と、ソーラーパネル1の上方を迂回して両側のキャスタ60に至る連結フレーム70とが設けられる。これによって、噴射ガン10と移送駆動部40とは連結フレーム70に保持された状態でキャスタ60とともに一対のガイドレール50の案内溝51に沿って一体的に横方向へ水平移動可能である。キャスタ60のうち傾斜方向上方側の駆動キャスタ61は、連結フレーム70の垂直枠部分に固定されたフレーム移動用モータ71(連結枠駆動源)及び伝動機構72によって駆動回転され、傾斜方向下方側の遊転キャスタ62は駆動キャスタ61の移動に追随して遊転する。
また、噴射ガン10(フード12)は移送駆動部40により連結フレーム70の傾斜壁部70aに沿って縦方向へ斜め移動可能である。具体的には、フード12の一部は断面T形状の移動ブロック12aで形成され、その移動ブロック12aのT字を構成する脚部の背面にワイヤロープ44の一端が固定され、連結フレーム70の垂直枠部分に固定されたウィンチ42(巻上機)の回転ドラム43にワイヤロープ44の他端が固定されている。また、移動ブロック12aのT字を構成する頭部が連結フレーム70の傾斜壁部70aに摺動可能に載置されている。
よって、連結フレーム70の垂直枠部分に固定された移送用モータ41(移送駆動源)を駆動してウィンチ42を起動すると、回転ドラム43にワイヤロープ44が巻き付けられ又は巻き戻されて、移動ブロック12aの頭部が傾斜壁部70a上を摺動する。これにより、フード12及び噴射ガン10は、傾斜壁部70aをガイドウェイとして宙吊り状態で傾斜方向(縦方向)に斜め移動する。
このようなガイドウェイ構造を採用する場合には、パネル表面2を損傷する危険が軽減され、洗浄時における安全性が高められる。その際、噴射ガン10と移送駆動部40とはキャスタ60とともに横方向に水平移動し、噴射ガン10は移送駆動部40により縦方向に斜め移動するので、洗浄時の移動及び次の洗浄スタート位置への移動において、移動誤差を小さくすることができる。
洗浄装置100はさらに制御部90を備え、制御部90は移送用モータ41、フレーム移動用モータ71、切削用モータ22、エアコンプレッサ31等の駆動信号を出力する。図2に示す洗浄工程において、制御部90は、切削用モータ22及びエアコンプレッサ31に駆動信号を出力してノズル11からドライアイスパウダーDP及び圧縮空気を噴射するとともに、移送用モータ41に駆動信号を出力して噴射ガン10を縦方向の下方側へ移動させる。
一方、戻り工程において、制御部90は、切削用モータ22及びエアコンプレッサ31に駆動停止信号を出力してノズル11からドライアイスパウダーDP及び圧縮空気の噴射を停止するとともに、移送用モータ41に駆動信号を出力して噴射ガン10を縦方向の上方側へ移動させ、同時にフレーム移動用モータ71に駆動信号を出力して連結フレーム70を(噴射ガン10及び移送駆動部40と一体的に)ガイドレール50に沿って横方向に水平移動させる。このように、戻り工程では噴射ガン10はソーラーパネル1の上方において縦方向及び横方向が合成された斜め方向に移動できるので、次の洗浄スタート位置への移動時間、ひいては洗浄時間全体(すなわちソーラー発電停止時間)を短縮できる。
図2及び図3において、ノズル11は、フード12内において噴射角βを一定に保持した状態で、先端がパネル表面2に沿って所定の揺動角(例えば90°)で首振り揺動可能である。具体的には図3に示すように、フード12のうち移動ブロック12aのT字を構成する頭部の一端側(例えば高位置側)にはキャスタ13(遊転輪)が軸支され、移動ブロック12aの頭部が連結フレーム70の傾斜壁部70aを摺動するときキャスタ13は傾斜壁部70a上を転動する。また、キャスタ13と噴射ガン10とは首振り揺動機構14を介して連結され、キャスタ13の回転によりノズル11は首振り揺動する。
1回の移動で広範囲に洗浄できるので噴射ガン10の往復移動回数を減らすことができ、ドライアイスパウダーDPを無駄に噴射することなく効率よく洗浄できる。なお、首振り揺動機構14は、特開2013−224844(図4)、特開2014−066610(図4)、特開2014−066653(図5)等に記載されたものと同様であるので、詳細構造の説明を省略する。
図3において、ドライアイス供給部20は、ドライアイスブロックDBの切削により生成されたドライアイスパウダーDPをノズル11に供給する。具体的には、切削装置21は切削用モータ22で駆動回転される切削刃を含み、その切削刃によりドライアイスブロックDBを切削して得られたドライアイスパウダーDPは、ドライアイスホース23を介して噴射ガン10(ノズル11)に供給される。
洗浄媒体となるドライアイスパウダーDPは洗浄時にドライアイスブロックDBを切削して安定供給されるので、ドライアイスパウダーDPの噴射により安定した汚れ除去能力を発揮でき、(例えば、直径2〜3mm、長さ2〜6mmくらいの短軸円柱状に形成されるドライアイスペレットを噴射する場合と比較して)パネル表面2の損傷も少ない。なお、切削装置21は、特開2012−161884(図3)、特開2012−163261(図6)、特開2013−224852(図5)等に記載されたものと同様であるので、詳細構造の説明を省略する。
図3に示すエアホース33において、内部を通過する圧縮空気を0℃以下に冷却するために、ボンベに入った液体二酸化炭素を蒸発(沸点−78.5℃)させた二酸化炭素ガス34(冷却剤)を不活性ガス状態で混入する。エアホース33で二酸化炭素ガス34を混入することにより、圧縮空気は低温(0℃以下)を維持しやすくなるので、ノズル11から噴射されるドライアイスパウダーDPの衝撃エネルギーの低下を抑制できる。
例えば、二酸化炭素ガス34混入時の圧縮空気の温度を0℃〜−10℃に調整することにより、ドライアイスホース23(及びエアホース33)を長く(例えば100m位まで)伸ばしても圧縮空気の温度が低く維持されやすくなり、かつエアホース33の凍結による劣化が抑制される。
(変形例)
図4は図3(実施例1)の変形例を示す。ソーラーパネル洗浄装置(以下、単に洗浄装置ともいう)200の移送駆動部140(移動手段)は、駆動機能と走行機能を兼用するベルトによるガイドウェイ構造を有する。
具体的には、フード12の一部は断面T形状の移動ブロック12aで形成され、その移動ブロック12aのT字を構成する頭部が連結フレーム70の傾斜壁部70aに沿って平行状に延びている。移動ブロック12aの頭部の一端側(例えば高位置側)には従動側タイミングプーリ142bが軸支されるとともに、他端側(例えば低位置側)には原動側タイミングプーリ142aが軸支されている。また、両プーリ142a,142bにはタイミングベルト143(無端帯)が巻回され、タイミングベルト143は傾斜壁部70a上をクローラのように走行する。なお、この洗浄装置200では、従動側タイミングプーリ142bと噴射ガン10とが首振り揺動機構14を介して連結され、プーリ142bの回転によりノズル11は首振り揺動する。
よって、移動ブロック12aの頭部に固定された移送用モータ141(移送駆動源)を駆動して原動側タイミングプーリ142aを起動すると、タイミングベルト143は傾斜壁部70aに接触して上り又は下る。これにより、フード12及び噴射ガン10は、傾斜壁部70aをガイドウェイとして宙吊り状態で傾斜方向(縦方向)に斜め移動する。なお、タイミングベルト143の外周面に形成された突起143aと、傾斜壁部70aの上面に形成された突起70bとの係合によって摩擦力を高め、タイミングベルト143(移動ブロック12a)の傾斜壁部70a上での滑りを防止している。
このようなガイドウェイ構造を採用する場合にも、パネル表面2を損傷する危険が軽減され、洗浄時における安全性が高められる。その際、噴射ガン10と移送駆動部140とはキャスタ60とともに横方向に水平移動し、噴射ガン10は移送駆動部140により縦方向に斜め移動するので、洗浄時の移動及び次の洗浄スタート位置への移動において、移動誤差を小さくすることができる。
以上の説明に基づいて、上記した洗浄装置100,200を単独の発明として把握することもできる。例えば、
地表面に対し所定の傾斜角をなすように斜めに設置された太陽光発電用のパネルの表面を洗浄するためのソーラーパネル洗浄装置であって、
前記パネルの表面にドライアイスパウダーを噴射するノズルを有する噴射部と、
ドライアイスブロックの切削によりドライアイスパウダーを生成して前記ノズルに供給するドライアイス供給部と、
前記ノズルの先端からドライアイスパウダーを噴射しながら、前記パネルの表面の上方において前記噴射部を傾斜方向の高位置側から低位置側へ該表面に沿って移動させる移送駆動部と、
を備え、
前記移送駆動部は、前記噴射部を前記パネルの上方で宙吊り状態に保持し、前記パネルの表面に対して非接触状態で移動させ、
前記ノズルの先端から噴射するドライアイスパウダーによって、前記パネルの表面に付着した汚れが剥離され低位置側に吹き寄せられることを特徴とするソーラーパネル洗浄装置である。
(実施例2)
図5〜図7は本発明に係るソーラーパネル洗浄装置の他の例を示す。これらの図に示すソーラーパネル洗浄装置(以下、単に洗浄装置ともいう)300は、パネル表面2にドライアイスパウダーDP(パウダー状のドライアイス)を噴射する1又は複数(この実施例では3個)のノズル11を有する噴射ガン10(噴射部)と、ドライアイスパウダーDPをノズル11に供給するドライアイス供給部20と、圧縮空気をノズル11に供給するエア供給部30と、ノズル11の先端からドライアイスパウダーDPを噴射させながら、噴射ガン10を搭載しパネル表面2に対して接触状態で走行する走行部240(移動手段)とを備える。
図6に示すように、洗浄装置300の噴射ガン10は走行部240の本体に立設された支柱244に支持されている。ノズル11によるドライアイスパウダーDPの噴射状態で、走行部240は噴射ガン10を少なくとも縦方向の下方側(すなわち、傾斜方向の高位置側から低位置側)へ移動させる。なお、この実施例においても、原則としてノズル11はその先端がパネル表面2に対し縦方向の下方側(すなわち、傾斜方向の低位置側)にあり、かつパネル表面2に対して噴射角β(図3と同様)で下向きにドライアイスパウダーDPを噴射する。
上記した通り、洗浄装置300の走行部240はドライアイスパウダーDPの噴射部である噴射ガン10を搭載し、パネル表面2に対して接触状態で走行する。そのために、走行部240は自走方式であり、パネル表面2上を駆動回転する一対の駆動輪242(駆動走行体)と、その駆動輪242を駆動するための走行用モータ241(走行用駆動源)とを内蔵する。また、走行部240の前方側には障害物検知センサ、段差検知センサ、GPS受信機等から構成される走行用センサS1が設けられるとともに、側方側には色彩センサ等から構成される汚れ検知センサS2が設けられる。なお、この洗浄装置300では、駆動輪242と噴射ガン10とが首振り揺動機構14を介して連結され、駆動輪242の回転によりノズル11は首振り揺動する。
図5に示すように、各ガイドレール50(案内部)に形成された案内溝51(案内部)に沿って水平移動可能な遊転キャスタ62(いずれも非駆動)と、ソーラーパネル1の上方を迂回して両側の遊転キャスタ62に至る可動フレーム270とが設けられる。ドライアイスホース23及びエアホース33は、可動フレーム270に付設された回転リング271(ねじれ除去部材)を介してそれぞれ噴射ガン10に接続されている。したがって、可動フレーム270は走行部240の走行に連れて(走行部240に引っ張られて)横方向へ水平移動する。
図6に戻り、洗浄装置300の制御部90は、走行用センサS1,汚れ検知センサS2等の検知信号入力に基づき走行用モータ241の駆動信号を出力して走行部240の自律走行を可能とする。また、この制御部90は、無線LAN等を介して切削用モータ22、エアコンプレッサ31等の駆動信号を出力する。
したがって、図7に示す洗浄工程において、制御部90は、切削用モータ22及びエアコンプレッサ31に駆動信号を出力してノズル11からドライアイスパウダーDP及び圧縮空気を噴射する。同時に、制御部90は、走行用センサS1の検知信号入力に基づき走行用モータ241に駆動信号を出力し、あらかじめ設定された洗浄走行ルート(噴射ガン10を縦方向の下方側へ移動させるルート)に沿って走行部240を走行させる。
一方、戻り工程において、制御部90は、切削用モータ22及びエアコンプレッサ31に駆動停止信号を出力してノズル11からドライアイスパウダーDP及び圧縮空気の噴射を停止する。同時に、制御部90は、走行用センサS1の検知信号入力に基づき走行用モータ241に駆動信号を出力し、あらかじめ設定された戻り走行ルート(噴射ガン10を縦方向及び横方向が合成された斜め方向へ移動させるルート)に沿って走行部240を走行させる。このように、戻り工程では走行部240の走行により、次の洗浄スタート位置への移動時間、ひいては洗浄時間全体(すなわちソーラー発電停止時間)を短縮できる。また、このとき可動フレーム270は、走行部240の走行に起因するドライアイスホース23及びエアホース33の動きに連れて横方向へ水平移動できる。
さらに、戻り工程の途中において、汚れ検知センサS2が洗浄後のパネル表面2に汚れ(洗浄残り)を検知した場合には、制御部90はスポット洗浄工程を実行する。スポット洗浄工程において、制御部90は、走行用センサS1及び汚れ検知センサS2の検知信号入力に基づき走行用モータ241の駆動信号を出力して汚れ検知地点へ走行部240を自律走行させる。汚れ検知地点への復帰後、制御部90は、切削用モータ22及びエアコンプレッサ31に駆動信号を出力してノズル11からドライアイスパウダーDP及び圧縮空気を噴射する。同時に、制御部90は、走行用センサS1及び汚れ検知センサS2の検知信号入力に基づき走行用モータ241に駆動信号を出力し、上記洗浄走行ルートとは異なるスポット洗浄走行ルート(例えば、汚れ検知地点周辺を蛇行しつつ戻り工程を引き返すルート)で走行部240を自律走行させる。
このように、スポット洗浄工程における走行部240の自律走行により、洗浄残りを減少させ、洗浄後の点検作業を簡略化するあるいは省略することができる。なお、可動フレーム270は、走行部240の自律走行に起因するドライアイスホース23及びエアホース33の動きに連れて横方向へ水平移動できる。
図6において、走行部240本体には、駆動輪242の外側に延びる複数(例えば4本)のキャスタアーム243aの基端部が固定されている。各キャスタアーム243aの先端部には、駆動輪242の駆動回転につれてパネル表面2上を遊転するゴム製のキャスタ243(遊転輪)が軸支されている。キャスタ243とパネル表面2との摩擦力により、走行部240(駆動輪242)は傾斜したパネル表面2上を滑り落ちることなく下り降りることができ、洗浄時に安定した走行が可能になる。
図5のドライアイスホース23及びエアホース33は、可動フレーム270に付設された回転リング271(ねじれ除去部材)と、走行部240本体(支柱244)に付設された保持リング245(ねじれ除去部材)を介してそれぞれ噴射ガン10に接続されている。さらに、図6に示すように、ドライアイスホース23及びエアホース33と噴射ガン10とは、それぞれ回転ジョイント246(ねじれ除去部材)を介して接続されている。これらの回転リング271、保持リング245、回転ジョイント246によって、ドライアイスホース23及びエアホース33のねじれを解放して噴射ガン10や走行部240へのからまりを防止できるので、洗浄時に安定した走行が可能になる。
以上の説明に基づいて、上記した洗浄装置300を単独の発明として把握することもできる。例えば、
地表面に対し所定の傾斜角をなすように斜めに設置された太陽光発電用のパネルの表面を洗浄するためのソーラーパネル洗浄装置であって、
前記パネルの表面にドライアイスパウダーを噴射するノズルを有する噴射部と、
ドライアイスブロックの切削によりドライアイスパウダーを生成して前記ノズルに供給するドライアイス供給部と、
前記ノズルの先端からドライアイスパウダーを噴射しながら、前記パネルの表面の上方において少なくとも前記噴射部を傾斜方向の高位置側から低位置側へ該表面に沿って移動させる走行部と、
を備え、
前記走行部は、前記噴射部を搭載し、前記パネルの表面に対して接触状態で走行し、
前記ノズルの先端から噴射するドライアイスパウダーによって、前記パネルの表面に付着した汚れが剥離され低位置側に吹き寄せられることを特徴とするソーラーパネル洗浄装置である。
以上の説明では、地表面Eに設置されたソーラーパネル1を前提としたが、本発明はこのような方式に限定されるものではなく、例えば水平状の屋上表面や傾斜状の屋根表面に設置されたソーラーパネルにも適用される。
なお、図4(変形例)及び図5〜図7(実施例2)において、図1〜図3(実施例1)と共通の機能を有する部位には同一符号を付して詳細な説明を省略した。また、以上で説明した実施例及び変形例は、技術的な矛盾を生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。
1 ソーラーパネル(太陽光発電用のパネル)
2 パネルの表面
10 噴射ガン(噴射部)
11 ノズル
14 首振り揺動機構
20 ドライアイス供給部
21 切削装置(ドライアイス生成部)
23 ドライアイスホース(ドライアイス供給管)
30 エア供給部
31 エアコンプレッサ(エア供給源)
33 エアホース(エア供給管)
34 二酸化炭素(冷却剤)
40 移送駆動部(移動手段)
42 ウィンチ(巻上機)
50 ガイドレール(案内部)
51 案内溝(案内部)
60 キャスタ(可動体)
70 連結フレーム(連結枠)
70a 傾斜壁部
90 制御部
100 ソーラーパネル洗浄装置
140 移送駆動部(移動手段)
143 タイミングベルト(無端帯)
200 ソーラーパネル洗浄装置
240 走行部(移動手段)
242 駆動輪(駆動走行体)
243 キャスタ(遊転輪)
245 保持リング(ねじれ除去部材)
246 回転ジョイント(ねじれ除去部材)
271 回転リング(ねじれ除去部材)
300 ソーラーパネル洗浄装置
DB ドライアイスブロック
DP ドライアイスパウダー(パウダー状のドライアイス)
E 地表面(設置面)
H 地平面
α 傾斜角
β 噴射角

Claims (10)

  1. 地平面に対し所定の傾斜角をなすように、所定の設置面に固定状に配置された太陽光発電用のパネルの表面を洗浄するためのソーラーパネル洗浄装置であって、
    前記パネルの表面にドライアイスを噴射するノズルを有する噴射部と、
    ドライアイスを前記ノズルに供給するドライアイス供給部と、
    前記ノズルの先端からドライアイスを噴射させながら、前記噴射部を前記パネルの上方に保持しつつ移動させるための移動手段と、
    を備え、
    前記移動手段は、前記ノズルの先端が前記パネルの表面に対し傾斜方向の低位置側にあり、かつ所定の噴射角で下向きにドライアイスを噴射する状態で、前記噴射部を少なくとも傾斜方向の高位置側から低位置側へ移動させ、
    前記ノズルの先端から噴射するドライアイスによって、前記パネルの表面に付着した汚れが剥離され低位置側に吹き寄せられることを特徴とするソーラーパネル洗浄装置。
  2. 前記ノズルは、前記噴射部が傾斜方向の高位置側から低位置側へ移動するときにドライアイスを噴射する一方、低位置側から高位置側へ移動するときには噴射を停止する請求項1に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  3. 前記噴射角は、前記傾斜角との和が45°以上であって90°以下になるように設定される請求項1又は2に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  4. 前記ノズルは、前記噴射角を一定に保持した状態で、先端が前記パネルの表面に沿って所定の揺動角で首振り揺動可能である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  5. 前記ドライアイス供給部は、ドライアイスブロックの切削によりパウダー状のドライアイスを生成するドライアイス生成部を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  6. 前記ドライアイス生成部からドライアイス供給管を介して供給されるドライアイスは、エア供給源からエア供給管を介して供給される圧縮空気と前記噴射部で混合されて前記ノズルから前記パネルの表面に噴射されるとともに、
    前記ドライアイス生成部及び前記エア供給源は、少なくとも所定の洗浄期間にわたり前記パネルから離間した所定位置に定置可能である請求項5に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  7. 前記エア供給管において、内部を通過する圧縮空気を0℃以下に冷却する冷却剤が不活性ガス状態で混入される請求項6に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  8. 前記圧縮空気は、前記冷却剤の混入時の温度が0℃〜−10℃になるように調整される請求項7に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  9. 前記移動手段は、前記噴射部を前記パネルの上方で宙吊り状態に保持し、前記パネルの表面に対して非接触状態で移動させる移送駆動部である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のソーラーパネル洗浄装置。
  10. 前記移動手段は、前記噴射部を搭載し、前記パネルの表面に対して接触状態で走行する走行部である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のソーラーパネル洗浄装置。
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