JP2016128143A - 孔内清掃目荒し装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コアドリルを用いて削孔された大口径孔の孔内清掃と孔壁の目荒しとを効率的かつ高品質に仕上げる。【解決手段】 回転ロッド12から付与された回転力によりドリル孔2内で同期回転可能な内筒21と外筒25とからなる作業筒20と、外筒25の周面に螺旋状をなして長手方向に沿って所定間隔をあけて形成された開口を通って内筒21側から孔壁側に向けて縮退自在に突出し、開口の配列に倣った複数の螺旋状のブラシ列35を構成するブラシ部材30とを備える。作業筒20をドリル孔2内に挿入する際にブラシ部材30は、外筒25の開口から内筒21側に縮退し、清掃と目荒らし作業時は、回転ロッド12から付与される回転力によって作業筒20を回転させてブラシ部材30のブラシ35の先端をドリル孔2の孔壁に当接させつつ、回転させる。【選択図】 図1
Description
本発明は孔内清掃目荒し装置に係り、特にコアドリルを用いて削孔された大口径孔の孔内清掃と孔壁の目荒しとを効率的かつ高品質に仕上げることができるようにした孔内清掃目荒し装置に関する。
従来、大規模構造物の基礎地盤等への支持を図る種々のアンカー工法が知られている。アンカー工法において、大きな引張耐力を得るためにアンカー部材としてH形鋼等が用いられる場合がある。アンカー部材としてのH形鋼を支持地盤に定着支持させるためには大口径のアンカー孔を基礎地盤に設ける必要があるが、効率的な大口径孔の削孔のためにコアドリル等が用いられる場合が多い。
コアドリル等による削孔では、高速回転するドリル刃により硬質岩盤等に削孔された孔(以下、ドリル孔)では、孔内にくり粉が発生する。このくり粉がドリル孔内に残っていると、アンカー注入材とアンカー孔壁との付着力が十分確保できない。このため、ドリル孔内に溜まったくり粉等を除去するために孔内を清掃する必要がある。通常は高圧水による孔内を清掃し、くり粉を含んだ清掃水を吸引したり、くり粉を掻き出したりしていた。しかし、ドリル孔が深い場合、孔奥部まで送水管を挿入しなければ送水自体が抵抗となってしまい、くり粉を十分に孔外に排出できない。また孔奥部から高圧水洗浄を確実に行うためには作業時間を要していた。くり粉を掻き出すためにブラシ類を孔内に挿入した清掃作業も行われるが、ブラシ等によっては十分な掻き出しができなかった。また、アンカー孔が水中に設けられる場合、高圧水洗浄でも圧力損失によるロスが発生していた。
そこで、ドリル孔内に溜まったくり粉等を効率よく除去するために、回転軸の周面にブラシとくり粉の掻き出し部材とをらせん状に取り付け、孔内に挿入する工具が提案されている(特許文献1,特許文献2)。
特許文献1には、パイプの周面に所定ピッチでらせん状に植設されたブラシ16と、らせん状をなす溝に沿って帯状に植設されたブラシ17とが開示されている。このパイプを孔内で回転させることで、孔内のくり粉を、らせん状をなすブラシ間に沿って孔口まで排出するようになっている。
特許文献2には、軸部Aの周面にらせん状をなして形成された搬送要素20と、搬送要素20より放射方向に延びたブラシ28が開示されている。搬送要素20は、孔口方向に凹形状をなす浅い溝状をなし、搬送要素20の凸面側に接するようにブラシ28が取り付けられている。ブラシ28の外径は搬送要素20の外径より大きく設定されているので、軸部を孔内で回転させると、ブラシ28の先端で孔壁を清掃した際に孔壁面から掻き落とされた穿孔屑等は搬送要素20の溝内に溜まり、その状態で孔口まで搬送される。
ところで、特許文献1,2に開示された装置では、孔壁の清掃を確実に行うために、軸周面に取り付けられるブラシ長さは、軸周面と孔壁とのクリアランスより長くなるように設定されている。これによりブラシ先端が撓うようにして所定の押さえ力が加わった状態で孔壁に当接するため、清掃効率が十分得られる。しかし、これらの装置では、ブラシ先端が常に孔壁に接する構造になっているため、しばらく使用していると、ブラシ形状に押さえられた状態での癖がつき、ブラシによる効率的な清掃が行えなくなるという問題がある。
また、コアドリルによる削孔では、コアドリルのビット周面が孔壁に高速回転して接触するため、孔壁が滑面状態になってしまう。このため、前述したくり粉の除去、清掃作業に加え、孔壁の目荒し作業が求められている。特許文献1,2に開示された装置では、目荒し機能まで要求していないが、上述したように孔壁を押圧するための押さえ力がブラシ先端に十分伝わらない場合には、清掃以上の押さえ力を必要とする目荒し機能は発揮できない。
ウォータージェットのような高圧水噴射装置を利用すれば、目荒しと清掃とを同時に行えるが、そのためには、コアドリルによる削孔工程後にコアドリルを撤去し、新たに高圧水噴射装置や供給水タンク等の装置、設備を設置する必要があり、全体の作業性が低下し、工事コストが増加する。またアンカー孔が水平に設けられている場合には、装置を壁面等に保持する新たな支持手段を必要とするため、支持手段の設置、撤去等の付加的な作業が発生してしまう。
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、コアドリルで削孔したアンカー孔の孔内清掃を効率よく行って高品質を確保するとともに、孔壁の目荒しを確実に行える孔内清掃目荒し装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の孔内清掃目荒し装置は、ドリル孔外の回転駆動源と、該回転駆動源からの回転力を伝達する回転ロッドと、該回転ロッドから付与された回転力によりドリル孔内で回転可能な内筒と、該内筒の外側に前記内筒と同心的に連結保持され、前記内筒の回転と同期回転可能な外筒とからなる作業筒と、前記外筒の周面に螺旋状をなして長手方向に沿って所定間隔をあけて形成された開口を通って前記内筒側から孔壁側に向けて縮退自在に突出し、前記開口の配列に倣った複数の螺旋状のブラシ列を構成するブラシ部材とを備えたことを特徴とする。
また、他の発明としての孔内清掃目荒し装置は、回転ロッドから付与された回転力によりドリル孔内で回転可能な内筒と、該内筒の外側に前記内筒と同心的に連結保持され、前記内筒の回転と同期回転可能な外筒とからなる作業筒と、前記外筒の周面に螺旋状をなして長手方向に沿って所定間隔をあけて形成された開口を通って前記内筒側から孔壁側に向けて縮退自在に突出し、前記開口の配列に倣った複数の螺旋状のブラシ列を構成するブラシ部材とを備え、前記作業筒を前記ドリル孔内に挿入する際に前記ブラシ部材は、前記外筒の開口から前記内筒側に縮退し、前記作業筒が前記ドリル孔の所定位置まで挿入された後に前記回転ロッドから付与される回転力によって前記作業筒を回転させて前記ブラシ部材のブラシ先端を前記ドリル孔の孔壁に当接させつつ、回転させることで前記ドリル孔内の清掃と前記孔壁の目荒しを行うことを特徴とする。
前記回転駆動源は、コアドリル本体であることが好ましい。
前記回転ロッドは、前記ドリル孔を削孔する際にコアビットが取り付けられ、前記ドリル孔の削孔後に前記作業筒を連結することが好ましい。
前記ドリル孔内のくり粉を、回転する前記作業筒の外筒の外周面と前記螺旋状のブラシ列間とで形成された空間内を通じてドリル孔外に連続的に排出することが好ましい。
前記作業筒の先端に前記ドリル孔径よりわずかに小さい位置保持手段を設けることが好ましい。
前記ブラシ部材は、前記作業筒の回転に伴って生じる遠心力により前記外筒の開口から前記ドリル孔の孔壁に向けて突出することが好ましい。
前記ブラシ部材は、前記作業筒の外筒内に前記内筒が挿入され、内筒の周面で、各部材端位置が管の半径方向に押し広げられることで、前記外筒の開口から前記ドリル孔の孔壁に向けて突出することが好ましい。
前記内筒の先端側は、テーパ形状をなし、該テーパ形状部で前記ブラシ部材の部材端を半径方向に押し広げ始めることが好ましい。
以上に述べたように、本発明の孔内清掃目荒し装置によれば、ドリル孔の削孔に引き続き、設備の変更なく、ドリル孔の孔内清掃を効率よく行って高品質を確保するとともに、孔壁の目荒しを確実に行えるという効果を奏する。
以下、本発明の孔内清掃目荒し装置の基本構造について、図1,図2を参照して説明する。図1(a)は、コアドリルによって、岩盤等の対象地盤1にアンカー孔として削孔された孔長L1のドリル孔2内に、本発明の孔内清掃目荒し装置10が挿入された状態を示している。この孔内清掃目荒し装置10は、回転駆動源としてのコアドリル本体11の回転ロッド12の先端に回転可能に装着された内筒21と同心的に配置された外筒25とからなる2重管構造の作業筒20と、外筒25の周面に複数条の螺旋状に配列されブラシ列35を構成する複数本のブラシ部材30とからなる。ブラシ部材30は、ブラシ31を束ねたブラシ軸32が開口26を介して外筒25の周面から自在に突出したり縮退したりすることができる。本実施形態では、作業筒20(外筒25)の全長Lb1はドリル孔2の孔長L1とほぼ等しく設定されている。また、たとえばドリル孔2の孔長L1、作業筒20(外筒25)の全長Lb1はともに1.4mとしているが、対象地盤1、支持構造物に求められるアンカー力の設計に基づいた寸法等に設定できることは言うまでもない。なお、ドリル孔2の余掘り範囲までの清掃等を行うために、作業筒20がドリル孔2の余掘り部分まで届くようにコアドリルのロッドの可動範囲を調整することが好ましい。また、本発明で使用されるコアドリル本体11は公知の削孔機で、ドリル孔2を削孔した際に図示しない固定ベースを介して減速機付きモータを安定した岩盤等の固定部に設置して使用したものをそのまま利用することができる。
図1(b)は、孔内清掃目荒し装置10によるドリル孔2内の清掃および目荒し作業の状態を示している。同図に示したように、清掃および目荒し作業時において、ブラシ部材30は、作業筒20の外筒25に形成された開口26に支持されたブラシ軸32と、根元部がブラシ軸32で束ねられたブラシ31が外筒25の開口26から突出した状態にある。この状態でブラシ先端31aがドリル孔2の孔壁に所定の接触圧で当接しながら、作業筒20が同図(b)に示した矢印A方向に回転することにより、ブラシ先端31aで孔壁2aに付着したくり粉を除去することができる。
また、孔内清掃目荒し装置10は、ドリル孔2の孔壁を粗面とする、いわゆる目荒し作業を行える。前述したように、コアドリルを用いたドリル孔2の削孔では、リング状のコアビットが高速回転して岩盤等を円筒ブロック状にくり抜くが、孔壁2aは高速回転するコアビット外周面と接触して滑面状態となる。孔壁2aが滑面状態のままだと、アンカー建て込み時にドリル孔2内に注入されるアンカー注入材と孔壁2aとの付着が十分確保できない。そのため、アンカー注入材を注入する前にドリル孔2の孔壁2aを粗面にする目荒し作業が必要である。このとき本発明の孔内清掃目荒し装置10では、焼きなまし鋼線を束ねてなるブラシ31が列設された作業筒20を回転させることでドリル孔2内の清掃を行うとともに、滑面となった孔壁2aにブラシ先端31aを当てながら孔壁2a全面に擦過痕をつけることで孔壁2aを均一な粗面とすることができる。
以下、孔内清掃目荒し装置10の作業筒20の構成について図2各図を参照して説明する。図2(a−1)は、孔内清掃目荒し装置10をドリル孔2内に挿入し、作業筒20が孔奥部に到達した状態を示した断面図、図2(a−2)は、孔内清掃目荒し装置10による孔奥部における孔壁2a清掃状態を示している。孔内清掃目荒し装置10の各部構成、概略の動作について両図を参照して説明する。本実施形態において、あらかじめコアドリル(図示せず)で削孔されたドリル孔2の直径Dは300mmで、鋼管を加工して製造された作業筒20の外筒25の直径(φ外)は250mm、内筒21の直径(φ内)は200mmである。内筒21はコアドリル本体11(図1参照)の回転ロッド12に放射状スポーク22で保持され、回転ロッド12の回転に伴って一体的に所定回転方向に回転することができる。さらに外筒25と内筒21とは図示しない連結部材で同軸に支持されているので、外筒25も内筒21の回転と同期回転することができる。
外筒25の表面には図2(a−1)に示したように、管長手方向に沿って螺旋状をなすブラシ列を構成するブラシ部材30が配列されている。ブラシ部材30の各ブラシ31は外筒25に形成された開口26にブラシ軸32が遊嵌された状態で外筒25に支持されている。長手方向に隣り合った個々のブラシ31は図2(a−1)に示したように角度θ(一例として15°)ずつずれて配列され、全体が長手方向に沿って螺旋状のブラシ列35となる。なお、作業筒20の内筒径、外筒径、ブラシ軸長、ブラシ長はドリル孔径に応じてそれぞれ可動部の可動範囲を確保可能なように、適宜その寸法を設定することができることはいうまでもない。また、本実施形態では外筒25の外周面に周方向に90°の間隔をあけて4条の螺旋状のブラシ列35が形成されているが、ブラシ列35の本数や、各ブラシ列35の周方向の間隔、列数、長手方向に隣り合うブラシ部材30間のずれ角θは、外筒径や清掃時のくり粉の排出効率等をもとに適宜設定することできる。
個々のブラシ部材30の構成について図2(a−1)、(b−1)を参照して説明する。ブラシ部材30のブラシ軸32は図2(a−1)に示したように、外筒25内に収容された状態で、底面プレート33が内筒21の外周面21aに当接し、ブラシ軸32の口元部が外筒25の開口26に支持されている。そして、ブラシ先端31aがドリル孔2の孔壁2aに向くように、ブラシ部材30全体が外筒25の開口26から放射状に突出している。本実施形態のブラシ31は焼き鈍し鋼線を多数束ねてなるワイヤブラシである。
ここで、ブラシ部材30の可動態様について説明する。内筒21が図2(b−1)に示したように、矢印A方向に所定回転数以上で回転すると、ブラシ部材30に外向き方向の遠心力が作用する。このため各ブラシ部材30は図2(a−1)にある位置から放射状外向き方向(半径方向外向き)に移動し、図2(b−1)に示したように、ブラシ先端31aがドリル孔2の孔壁2aに接するまでブラシ軸32が外筒25の開口26をくぐるようにスライドして突出する。回転ロッド12が所定回転数以上で回転した状態で、ブラシ先端31aがドリル孔2の孔壁2aに所定の接触圧で当接した状態が維持される。これによりブラシ先端31aでドリル孔2の孔壁2a表面に付着したくり粉を擦り取ることができる。さらに回転ロッド12の回転数を高めると、ブラシ部材30に作用する遠心力が増加し、ブラシ先端31aはより強い接触圧で孔壁2aに当接しながら回転する。このため孔壁2a面にはブラシ31による周状の擦過痕がつけられ、孔壁2aの目荒し作用が果たされる。なお、目荒し作業が不要な場合には、ブラシ31の材質をPET、PVC等の軟質合成樹脂材料にしてもよい。これにより、装置全体の軽量化を図ることができる。
このように作業筒20をドリル孔2内で回転させることにより、ドリル孔2は孔壁2aに接するブラシ列35を構成する各ブラシ31による効率的な清掃、目荒し作業が可能となる。また、この清掃作業、目荒し作業において、ドリル孔2の削孔時に発生したくり粉や、目荒し作業時に発生した削り粉は、図1(b)で示したように、外筒25の表面に複数条に配列された螺旋状のブラシ列35の間と外筒25の外周面との間に形成されたスペース28を、外筒25の回転に伴う矢印B方向のような螺旋状の流れに乗って孔奥側から孔口元部にかけて連続的に移動させ、孔口元部から孔外に排出することができる。
ここで、コアドリルによるドリル孔2の削孔から、ドリル孔2内の清掃、目荒し作業前までの一連の作業手順について図3を参照して説明する。本発明では、対象となるドリル孔2は公知のコアドリル本体11によって動作可能なコアビット5を用いて行われる(図3(a)〜(b))。なお、コアドリル本体11の形状、能力等は本発明に直接影響がないため、図中ノンスケールで概略図示されている。ドリル孔2の削孔においては、所望の削孔径のコアビット5をコアドリル本体11の回転ロッド12の先端に取り付け、回転ロッド12を介して所定の回転力と削孔方向への押圧力をコアビット5に付与して、対象岩盤1等をリング状に削孔する。コアビット長分の削孔が完了した都度、コアビット5内に入ったブロック状のコアを取り除くとともに、回転ロッド12を繋いで所定孔深さのドリル孔2を削孔する(図3(b))。コアビット5をドリル孔2から引き抜き、回転ロッド12から取り外した後、本発明の孔内清掃目荒し装置10の作業筒20を回転ロッド12の先端に装着し、作業筒20をドリル孔2内に挿入する(図3(c)〜(d))。このとき作業筒20のブラシ部材30は、図2(a−1)、(a−2)の状態にあり、ブラシ先端31aが孔壁2aに接触しないようにして作業筒20をドリル孔2の孔奥まで挿入することができる。挿入が完了したら、コアドリル本体11を操作して回転ロッド12を所定回転するで回転させることで、作業筒20によるドリル孔2の清掃と目荒し作業を連続して行うことができる。
以下、本発明の孔内清掃目荒し装置10の他の実施形態について図4、図5を参照して説明する。図4は、全長を短縮した作業筒20全体をドリル孔2の孔奥部まで進行させながら、ドリル孔2の清掃と目荒しとを行うようにした孔内清掃目荒し装置10を示している。このような形状の装置とすることで、作業筒20の軽量化が図られるため、コアドリル本体11の回転負荷を削孔時以下におさえた省エネ運転を行うことができる。なお、この作業筒ではブラシ部材30の数が少なくなるため、ドリル孔2内での作業筒20の位置保持が難しくなる。このため、装置10先端に位置保持プレート29を取り付けることが好ましい。位置保持プレート29としてはドリル孔2の径よりわずかに小さい直径の鋼板等を用いることが好ましい。また、孔奥から回転ロッド12を引き抜くようにして清掃、目荒し作業を行うことで、この位置保持プレート29を、清掃時のくり粉や目荒し時の削り粉を口元まで排出する補助部材として機能させることもできる。
図5は、孔内清掃目荒し装置10による目荒し機能を高めた装置の実施形態を示している。すなわち、この装置10は作業筒20から突出するブラシ部材30のブラシ先端31aの孔壁2aへの押圧力を保持する機構を有する。この装置10の作業筒20は、ドリル孔2への挿入時に外筒25と内筒21とが一体となっておらず、外筒25がドリル孔2の孔奥部に設置された状態で、その外筒25内に内筒21を嵌合させることで、ブラシ部材30をドリル孔2の孔壁2aに当接させる構造となっている。図5(a)に示したように、外筒25には各ブラシ部材30が、図示しない保持具を介してブラシ軸32のほぼ全長が管内に位置するように開口26部位置で支持されている。一方、外筒25の口元側には回転ロッド12に支持された内筒21が、その先端テーパ部24が外筒25の口元に一部重なるように挿入されている。内筒21の外径は外筒25の内径よりわずかに小さく、図5(b)のように内筒21の先端テーパ部24で案内して外筒25内に挿入させることにより、内筒21の外周面で外筒25に各位置が保持されているブラシ部材30の底面プレート33が外方に押し広げられる。これにより各ブラシ部材30のブラシ先端31aがドリル孔2の孔壁2aに確実に押し当てられる。この実施形態では、内筒21を外筒25内に挿入するだけで、ブラシ部材30を孔壁2a側に移動させることができるので、前述の実施形態のように、ブラシ部材30を回転させてブラシ部材30に遠心力を作用させる必要がないか、回転数を高めないですむ。ドリル孔2の清掃および孔壁2aの目荒し作業を行うには図5(b)に示した状態で回転ロッド12を所定速度で回転させれば良い。その回転速度は、上述した遠心力を利用した実施形態の場合より低速で十分な目荒し効果が得られる。
上述したように、各構成のうち外筒25、内筒21の各部寸法は、削孔されたドリル孔2の寸法に応じて適宜設定することができる。また、個々のブラシ部材30の形状、たとえばブラシ軸32は円筒形状に限られない。ブラシ軸32の断面形状にあわせてブラシ31の束の断面形状も適宜設定できる。さらに本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
1 対象地盤
2 ドリル孔
2a 孔壁
10 孔内清掃目荒し装置
11 コアドリル本体
12 回転ロッド
20 作業筒
21 内筒
21 先端テーパ部
25 外筒
26 開口
28 スペース
29 位置保持プレート
30 ブラシ部材
31 ブラシ
32 ブラシ軸
35 ブラシ列
2 ドリル孔
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28 スペース
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30 ブラシ部材
31 ブラシ
32 ブラシ軸
35 ブラシ列
Claims (9)
- ドリル孔外の回転駆動源と、
該回転駆動源からの回転力を伝達する回転ロッドと、
該回転ロッドから付与された回転力によりドリル孔内で回転可能な内筒と、該内筒の外側に前記内筒と同心的に連結保持され、前記内筒の回転と同期回転可能な外筒とからなる作業筒と、
前記外筒の周面に螺旋状をなして長手方向に沿って所定間隔をあけて形成された開口を通って前記内筒側から孔壁側に向けて縮退自在に突出し、前記開口の配列に倣った複数の螺旋状のブラシ列を構成するブラシ部材とを備えたことを特徴とする孔内清掃目荒し装置。 - 回転ロッドから付与された回転力によりドリル孔内で回転可能な内筒と、該内筒の外側に前記内筒と同心的に連結保持され、前記内筒の回転と同期回転可能な外筒とからなる作業筒と、
前記外筒の周面に螺旋状をなして長手方向に沿って所定間隔をあけて形成された開口を通って前記内筒側から孔壁側に向けて縮退自在に突出し、前記開口の配列に倣った複数の螺旋状のブラシ列を構成するブラシ部材とを備え、
前記作業筒を前記ドリル孔内に挿入する際に前記ブラシ部材は、前記外筒の開口から前記内筒側に縮退し、前記作業筒が前記ドリル孔の所定位置まで挿入された後に前記回転ロッドから付与される回転力によって前記作業筒を回転させて前記ブラシ部材のブラシ先端を前記ドリル孔の孔壁に当接させつつ、回転させることで前記ドリル孔内の清掃と前記孔壁の目荒しを行うことを特徴とする孔内清掃目荒し装置。 - 前記回転駆動源は、コアドリル本体である請求項1に記載の孔内清掃目荒し装置。
- 前記回転ロッドは、前記ドリル孔を削孔する際にコアビットが取り付けられ、前記ドリル孔の削孔後に前記作業筒が連結される請求項1または請求項2に記載の孔内清掃目荒し装置。
- 前記ドリル孔内のくり粉が、回転する前記作業筒の外筒の外周面と前記螺旋状のブラシ列間とで形成された空間内を通じてドリル孔外に連続的に排出される請求項2に記載の孔内清掃目荒し装置。
- 前記作業筒の先端に前記ドリル孔径よりわずかに小さい位置保持手段が設けられた請求項1または請求項2に記載の孔内清掃目荒し装置。
- 前記ブラシ部材は、前記作業筒の回転に伴って生じる遠心力により前記外筒の開口から前記ドリル孔の孔壁に向けて突出する請求項1または請求項2に記載の孔内清掃目荒し装置。
- 前記ブラシ部材は、前記作業筒の外筒内に前記内筒が挿入され、内筒の周面で、各部材端位置が管の半径方向に押し広げられることで、前記外筒の開口から前記ドリル孔の孔壁に向けて突出する請求項1または請求項2に記載の孔内清掃目荒し装置。
- 前記内筒の先端側は、テーパ形状をなし、該テーパ形状部で前記ブラシ部材の部材端を半径方向に押し広げ始める請求項8に記載の孔内清掃目荒し装置。
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2015
- 2015-01-09 JP JP2015002949A patent/JP2016128143A/ja active Pending
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