JP2016126055A - 電子管楽器、消毒方法およびプログラム - Google Patents

電子管楽器、消毒方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】演奏完了後に自動的にマウスピース内部を消毒浄化する電子管楽器を提供する。【解決手段】CPU17は、演奏スイッチをオン操作してからオフ操作するまでの間、演奏中の状態を記録しておき、演奏完了後に記録した状態から消毒線量を得るのに必要な消毒時間を算出し、算出した消毒時間分マウスピース内部に配設した消毒用発光素子22を点灯駆動する。この結果、演奏完了後に自動的にマウスピース内部を消毒浄化する。【選択図】図2

Description

本発明は、演奏完了後に自動的にマウスピース内部を消毒浄化する電子管楽器、消毒方法、およびプログラムに関する。
一般に電子管楽器では、アコースティック管楽器と同様のキー位置に音高指定用のスイッチを設けておき、そのスイッチ操作によって楽音の音高を指定すると共に、マウスピース内に息圧を検出する圧力センサを設け、この圧力センサにより検出される息圧に応じて楽音の音量を決定するように構成されている。
この種の楽器として、例えば特許文献1には、マウスピースに接触するユーザの上唇および下唇の位置を検出し、検出した上唇位置および下唇位置に応じて生成されるパラメータに従って楽音形成することで例えばユーザの頬や咽の動きに従って発生楽音の音色を制御する技術が開示されている。
特開2000−122641号公報
ところで、電子管楽器では、アコースティック管楽器と同様に、マウスピースを咥えて息を吹き込む吹奏動作が為される為、必然的に吹奏者の口腔内で分泌された唾液が当該マウスピースの内部に停留する。マウスピースの内部に停留する唾液は、口腔内常在菌のみならず各種雑菌を含むことから、そのまま放置しておくと人体に有害な病原菌の増殖を招いたり腐敗臭を醸し出したりする等、不浄に成り易い。そのため、従来では、ユーザ(吹奏者)が演奏完了後に本体からマウスピースを取り外してその内部を拭き取る等の清掃を行うだけであり、演奏完了後に自動的にマウスピース内部を消毒浄化することが出来ないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、演奏完了後に自動的にマウスピース内部を消毒浄化することが出来る電子管楽器、消毒方法およびプログラムを提供することを目的としている。
電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子と、
演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させる駆動部と、
を具備することを特徴とする。
本発明の消毒方法は、
電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子を有する電子管楽器に、
演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させる、
ことを特徴とする。
本発明のプログラムは、
電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子を有する電子管楽器としてコンピュータに、
演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させるステップと、
を実行させることを特徴とする。
本発明では、演奏完了後に自動的にマウスピース内部を消毒浄化することが出来る。
本発明の一実施形態である電子管楽器の要部構造を示す縦断面図および側断面図である。 本発明の一実施形態である電子管楽器100の電気的構成を示すブロック図である。 CPU17が実行するメインルーチンの動作を示すフローチャートである。 CPU17が実行する状態記録処理の動作を示すフローチャートである。 CPU17が実行する消毒時間算出処理の動作を示すフローチャートである。 息圧データDpを記録する動作の一例を示すグラフである。 温度差データΔTMを記録する動作の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.構造
先ず図1を参照して本発明の一実施形態である電子管楽器の要部構造について説明する。図1は、電子管楽器の本体Tの基端部およびマウスピースMPの構造を示す縦断面図(図1(a))および側断面図(図1(b))である。
マウスピースMPは、一方に矩形状の開口部となる吹き口Fを有し、他方が電子管楽器の本体Tの基端部に設けられた隔壁Kに嵌着される一体構造を有する。本体Tの基端部に設けられた隔壁Kには、一端がマウスピースMPの内部に連通する接続管および排気管が設けられる。接続管の他端は、本体T側に配設される圧力センサ10に連通する。排気管の他端は、本体T側に設けられる排気口に接続される。圧力センサ10は、例えばピエゾ素子などの圧電素子を用い、吹奏時に上記マウスピースMPの吹き口Fから吹き込まれる息圧を検出する。
本体Tの基端部に設けられた隔壁Kには、マウスピースMPの内部に向けて紫外線を照射する消毒用発光素子22が配設される。消毒用発光素子22は、例えば、紫外線LEDであり、消毒作用が強い紫外領域の波長(例えば253.7nm)を含む紫外光を発光する。消毒用発光素子22は、マウスピースMPの内部に向けて紫外線を照射するよう基端部の隔壁Kに配設される。消毒用発光素子22の照射効率を向上させる為にマウスピースMPの内部を鏡面加工しておくことが好ましい。
なお、ここで言う鏡面加工とは、例えば硬質樹脂材で一体形成されたマウスピースMPの内部に、例えばアルミ蒸着した後、抗菌性を有する透明フィルムをコーティングする等の態様を指す。また、加えて隔壁Kに反射板を設け、これにより消毒用発光素子22が発光する紫外線を前方のマウスピースMPの内部へ反射させて照射効率の向上を図ることも可能である。
本体Tの基端部に設けられた隔壁Kには、マウスピースMPの内部の温度を検出する温度センサ11が設けられる。また、本体T側には、本体Tの内部の温度を検出する温度センサ12が設けられる。温度センサ11,12には、例えば半導体温度センサ(IC温度センサ)を用いる。後述するように、本実施形態では、温度センサ11により検出されるマウスピースMPの内部の温度と、温度センサ12により検出される本体Tの内部の温度との差から「サブトーン」奏法が行われたか否かを判別するようになっている。
B.構成
次に、図2を参照して本発明の一実施形態による電子管楽器100の構成について説明する。図2は、電子管楽器100の電気的構成を示すブロック図である。図2において、圧力センサ10は、マウスピースMPの吹き口Fから吹き込まれる息圧を検出して息圧信号を出力する。温度センサ11は、マウスピースMPの内部の温度を検出して第1の温度信号を出力する。温度センサ12は、本体Tの内部の温度を検出して第2の温度信号を出力する。
A/D変換部13は、上記圧力センサ10から出力される息圧信号、温度センサ11から出力される第1の温度信号および温度センサ12から出力される第2の温度信号を、それぞれレベル増幅した後、CPU17の制御の下に、時分割にA/D変換して息圧データDp、第1の温度データTM1および第2の温度データTM2を発生する。このA/D変換部13が出力する息圧データDp、第1の温度データTM1および第2の温度データTM2は、CPU17の制御の下に、RAM19のバッファエリアに一時記憶される。
タイマ14は、システムクロックを分周して各種クロック(タイマ割り込み用クロックや計時用のリアルタイムクロック)を発生する。スイッチ部15は、図示していないが、本体Tに配設され、電源をパワーオン/パワーオフするメインスイッチや、演奏の開始時にオン操作され、演奏の終了時にオフ操作される演奏スイッチの他、発生楽音の音色を選択したりエフェクト種を設定したりする各種スイッチを有し、これらスイッチの操作に応じたスイッチイベントを発生する。このスイッチ部15が発生するスイッチイベントは、CPU17に取り込まれる。操作子群16は、本体Tに複数の操作子が配置され、ユーザの運指で指定される音高データを発生する。
CPU17は、スイッチ部15が発生する各種スイッチイベントに基づき楽器各部の動作状態を設定する他、操作子群16の複数の操作子運指で指定される音高データと、上述した息圧データDpに応じたベロシティ(音量データ)とを含むノートオン/ノートオフイベントを発生して楽音発生部20に供給して楽音の発音・消音を指示する。
また、CPU17は、第1の温度データTM1と第2の温度データTM2との差分である温度差データΔTMが所定レベルを超えた場合に、「サブトーン奏法」と呼ばれる特殊な奏法が行われたと見做し、発生中の楽音をかすれたサブトーン音色に変更するよう楽音発生部20(音源20a)に指示する。さらに本発明の要旨に係るCPU17の特徴的な処理動作については追って詳述する。
ROM18には、上記CPU17にロードされる各種プログラムデータが記憶される他、照射時間テーブルTBL1、TBL2およびTBL3が記憶される。照射時間テーブルTBL1は、息圧データDpが「0」となる時間を累算した累算時間Tσに対応付けられた照射時間TR1を読み出すデータテーブルである。照射時間TR1は、累算時間Tσで増殖した菌の消毒線量に必要な照射時間であり、予め実験的に得られる値である。
照射時間テーブルTBL2は、積分値ΣDp(後述する)に対応付けられた照射時間TR2を読み出すデータテーブルである。照射時間TR2は、積分値ΣDpで表される状態で増殖した菌の消毒線量に必要な照射時間であり、予め実験的に得られる値である。積分値ΣDpが意図するところについては追って述べる。
照射時間テーブルTBL3は、積分値ΣΔTM(後述する)に対応付けられた照射時間TR3を読み出すデータテーブルである。照射時間TR3は、積分値ΣDpで表される状態で増殖した菌の消毒線量に必要な照射時間であり、予め実験的に得られる値である。積分値ΣΔTMが意図するところについては追って述べる。
RAM19は、ワークエリア、バッファエリアおよびデータエリアを備える。RAM19のワークエリアは、CPU17の作業領域として用いられ、各種レジスタ・フラグが一時記憶される。なお、このワークエリアには、タイマ割り込みのタイミングを計時するタイマカウンタや、演奏の開始から終了までの演奏時間tを計時する演奏カウンタ、消毒用発光素子22の点灯時間を計時する点灯時間カウンタが設けられる。
RAM19のバッファエリアは、CPU17が指示する循環アドレスに従ってリングバッファとして用いられ、上述したA/D変換部13から出力される息圧データDp、第1の温度データTM1および第2の温度データTM2を順次取り込む。RAM19のデータエリアには、上記バッファエリアに取り込まれた一連の息圧データDp、第1の温度データTM1および第2の温度データTM2の内、演奏時間tに対応するデータ組が演奏状態を表すデータとして記録される。
具体的には、演奏時間tで取得された息圧データDpを(演奏時間t,息圧データDp)の組として状態記録すると共に、演奏時間tで取得された第1の温度データTM1と第2の温度データTM2との差分ΔTMを(演奏時間t,温度差データΔTM)の組として状態記録する。
楽音発生部20は、音源20aおよびサウンドシステム20bから構成される。音源20aは、周知の波形メモリ読み出し方式にて構成される複数の発音チャンネル(MIDIチャンネル)を備え、CPU17から供給されるノートオン/ノートオフイベントに従って楽音波形データWを発生する。
サウンドシステム20bは、音源20aから出力される楽音波形データWをアナログ形式の楽音信号に変換し、当該楽音信号から不要ノイズを除去する等のフィルタリングを施した後、これを増幅してスピーカから放音させる。ドライバ21は、CPU17からの駆動指示に応じて消毒用発光素子22を点灯駆動させ、マウスピースMPの内部に紫外線を照射して消毒浄化する。
C.動作
次に、図3〜図7を参照して、上述した電子管楽器100のCPU17が実行するメインルーチン、タイマ割り込みで起動される状態記録処理および当該メインルーチンからコールされる消毒時間算出処理の各動作について説明する。なお、ことわりが無い限りこれら各処理の動作の主体はCPU17である。
(1)メインルーチンの動作
図3は、CPU17が実行するメインルーチンの動作を示すフローチャートである。ユーザがメインスイッチを操作して電源をパワーオンすると、CPU17は図3に図示する本ルーチンを実行してステップSA1に処理を進め、電子管楽器100の各部を初期化するイニシャライズを行う。イニシャライズが完了すると、ステップSA2に進み、演奏スイッチがオン操作されるまで待機する。
そして、ユーザが演奏スイッチをオン操作すると、上記ステップSA2の判断結果は「YES」になり、ステップSA3に進む。ステップSA3では、タイマ割り込み禁止を解除してタイマカウンタをスタートさせると共に、演奏時間を計時する演奏カウンタをスタートさせる。なお、タイマ割り込みの禁止が解除されると、後述する状態記録処理(図4参照)が所定周期毎に割り込み実行される。
続いて、ステップSA4では、操作子群16の複数の操作子の運指で指定される音高データと、息圧データDpに応じたベロシティ(音量データ)とを含むノートオン/ノートオフイベントを発生したり、温度差データΔTMが所定レベルを超えた場合にサブトーン音色の変更を指示したりする演奏データ作成処理を実行する。そして、ステップSA5では、上記ステップSA4にて作成した演奏データ(ノートオン/ノートオフイベント)を楽音発生部20の音源20aに供給して楽音を発生させる楽音発生処理を実行する。
次いで、ステップSA6では、演奏スイッチのオフ操作の有無を判断する。演奏スイッチがオン操作されたままであれば、判断結果は「NO」になり、上記ステップSA4に処理を戻す。以後、演奏スイッチがオフ操作されるまでの間、上記ステップSA4〜SA6を繰り返すことによって、演奏操作に応じた楽音を発生させる演奏動作が進行する。
そして、ユーザが演奏動作中に演奏スイッチをオフ操作したとする。そうすると、上記ステップSA6の判断結果は「YES」になり、ステップSA7に進み、タイマ割り込みを禁止してタイマカウンタをストップさせると共に、演奏時間を計時する演奏カウンタをストップさせる。なお、タイマ割り込みが禁止されると、後述する状態記録処理(図4参照)が停止する。
次に、ステップSA8では、楽音発生部20の機能を停止させ、続くステップSA9では、消毒時間算出処理を実行する。消毒時間算出処理では、後述するように、状態記録処理にて記録された演奏状態に基づき「マウスピースMPに息が吹き込まれていない状態で増殖した菌の消毒線量を得るのに必要な照射時間TR1」と、「マウスピースMPに息が吹き込まれた状態で増殖した菌の消毒線量を得るのに必要な照射時間TR2」と、「マウスピースMPの内部と本体1の内部との温度差がある状態で増殖した菌の消毒線量を得るのに必要な照射時間TR3」とを取得し、これら照射時間TR1〜TR3を加算して消毒時間Tstrを算出する。
そして、ステップSA10では、ドライバ21に駆動開始を指示して消毒用発光素子22を点灯させ、続くステップSA11では、点灯時間カウンタをスタートさせる。次いで、ステップSA12では、消毒用発光素子22の点灯時間、すなわち点灯時間カウンタで計時される時間が、上記ステップSA9で算出した消毒時間Tstrを超えるまで待機する。そして、消毒用発光素子22の点灯時間が消毒時間Tstrを超えると、ステップSA12の判断結果は「YES」になり、ステップSA13に進む。
こうして、消毒用発光素子22の点灯時間が消毒時間Tstrを超えてステップSA13に進むと、ドライバ21に駆動停止を指示して消毒用発光素子22を消灯させた後、ステップSA14では、点灯時間カウンタを停止させると共に、当該カウンタをゼロリセットさせる。この後、ステップSA15に進み、自身(CPU17)をイベント待ちのスリープ状態に設定して本処理を終える。
(2)状態記録処理の動作
次に、図4を参照して状態記録処理の動作を説明する。図4は、CPU17が実行する状態記録処理の動作を示すフローチャートである。本処理は、上述したメインルーチンのステップSA3(図3参照)においてタイマ割り込みの禁止が解除されると、所定周期毎に割り込み実行される。
割り込み実行タイミングになると、図4に図示するステップSB1に進み、RAM19のバッファエリアに取り込まれた一連の息圧データDp、第1の温度データTM1および第2の温度データTM2の内、演奏時間tで取得された息圧データDpを(演奏時間t,息圧データDp)としてRAM19のデータエリアに記録する。そして、ステップSB2では、演奏時間tで取得された第1の温度データTM1と第2の温度データTM2との差分ΔTMを(演奏時間t,温度差データΔTM)としてRAM19のデータエリアに記録する。
このように、状態記録処理では、演奏時間tに同期した形で演奏の状態、すなわちマウスピースMPに吹き込まれる息圧データDpと、マウスピースMPの内部と本体Tの内部との温度差データΔTMを時系列に記録する。そして、上述したメインルーチンのステップSA7(図3参照)のタイマ割り込み禁止により本処理が停止するようになっている。
(3)消毒時間算出処理の動作
次に、図5を参照して消毒時間算出処理の動作について説明する。図5は、CPU17が実行する状態記録処理の動作を示すフローチャートである。前述したメインルーチンのステップSA9(図3参照)を介して本処理が実行されると、CPU17は図5に図示するステップSC1に進む。
ステップSC1では、RAM19のデータエリアに記録された(演奏時間t,息圧データDp)の内から息圧データDpが「0」の累算時間Tσ、つまりマウスピースMPに息が吹き込まれていない時間の総和を抽出する。例えば、RAM19のデータエリアに記録された(演奏時間t,息圧データDp)が図6に図示する一例のような場合であれば、息圧データDpが「0」の累算時間Tσはt1+t2+t3+t4となる。続いて、ステップSC2では、ROM18に記憶される照射時間テーブルTBL1から累算時間Tσに対応付けられた照射時間TR1を読み出す。照射時間TR1は、累算時間Tσで増殖した菌の消毒線量に必要な照射時間である。
次に、ステップSC3では、RAM19のデータエリアに記録された(演奏時間t,息圧データDp)に基づき積分値ΣDp、すなわち図6に図示する一例の場合、グラフの面積PS1+面積PS2+面積PS3を算出する。そして、ステップSC4では、ROM18に記憶される照射時間テーブルTBL2から積分値ΣDpに対応付けられた照射時間TR2を読み出す。照射時間TR2は、積分値ΣDpで表される状態で増殖した菌の消毒線量に必要な照射時間である。
続いて、ステップSC5では、RAM19のデータエリアに記録された(演奏時間t,温度差データΔTM)に基づき積分値ΣΔTM、すなわち図7に図示する一例の場合、グラフの面積TSを算出する。なお、図7に図示した一例において、温度差データΔTMが通常よりも大きい領域が存在するが、これは「サブトーン奏法」と呼ばれる特殊な奏法が行われた状態を表している。「サブトーン奏法」は、弱く温かい息を吹き込むことで意図的にかすれた音を出す奏法であり、こうした奏法が行われると、マウスピースMPの内部の温度が通常よりも高くなり、結果的に菌が増殖し易い環境になる。
続くステップSC6では、ROM18に記憶される照射時間テーブルTBL3から積分値ΣΔTMに対応付けられた照射時間TR3を読み出す。照射時間TR3は、積分値ΣDpで表される状態で増殖した菌の消毒線量に必要な照射時間である。そして、ステップSC7に進み、上記ステップSC2で取得した照射時間TR1と、上記ステップSC4で取得した照射時間TR2と、上記ステップSC6で取得した照射時間TR3とを加算して消毒時間Tstrを算出して本処理を終える。
このように、消毒時間算出処理では、状態記録処理により記録された演奏中の状態に基づきマウスピースMPに息が吹き込まれていない状態で増殖した菌の消毒線量を得るのに必要な照射時間TR1と、マウスピースMPに息が吹き込まれた状態で増殖した菌の消毒線量を得るのに必要な照射時間TR2と、マウスピースMPの内部と本体1の内部との温度差がある状態で増殖した菌の消毒線量を得るのに必要な照射時間TR3とを取得し、これら照射時間TR1〜TR3を加算することで全体の消毒時間Tstrを算出する。
以上説明したように、本実施形態では、演奏スイッチをオン操作してからオフ操作するまでの間、演奏中の状態を記録しておき、演奏完了後に記録した状態から消毒線量を得るのに必要な消毒時間を算出し、算出した消毒時間分マウスピースMP内部に配設した消毒用発光素子22を点灯駆動するので、演奏完了後に自動的にマウスピース内部を消毒浄化することが出来る。
なお、上述した実施形態では、サブトーン奏法を識別する為にマウスピースMPの内部と本体1の内部との温度差ΔTMを記録する態様としたが、これに限らず、マウスピースMPの内部の温度および湿度を記録しておき、それによって当該マウスピース内部において演奏中に増殖する菌の消毒線量を得るのに必要な照射時間を取得する態様としても構わない。
また、上述した実施形態では、消毒時間算出処理において、サブトーン奏法を考慮して菌の消毒線量に必要な照射時間を求めたが(図5のSC5、SC6)、この処理は常に行わなくても良い。例えば、温度差データΔTMが所定値以上になったら行うようにしてもよいし、所定値以上の温度差データΔTMが検出された以降の積分値ΣΔTMを求めても良い。
なお、上述した実施形態では、紫外線を照射する紫外線LEDを用いる態様としたが、これに限られず、例えば、パルス光等の他の発光素子であってもよい。
なお、上述した実施形態では、演奏終了後に消毒用発光素子22を点灯させることとしているが、演奏の最中で点灯させてもよい。例えば、演奏時間を所定時間と定めて(例えば、30分間)、演奏時間の終了後の点灯の最中に、次の演奏が開始されても、点灯させたままでよい。点灯させながら、次の演奏時間(30分間)の演奏状態を記録し、更に、当該演奏時間経過後に消毒用発光素子22を点灯させるようしにてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下では、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された各発明について付記する。
(付記)
[請求項1]
電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子と、
演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させる駆動部と、
を具備することを特徴とする電子管楽器。
[請求項2]
前記駆動部は、前記電子管楽器の内部に吹き込まれる息の息圧を検出する息圧検出センサ、及び前記電子管楽器の吹き口の内部と前記電子管楽器本体内部の温度差を検出する温度差検出センサ夫々の、前記演奏時間の間の検出結果に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させることを特徴とする請求項1記載の電子管楽器。
[請求項3]
前記電子管楽器はさらに、消毒時間算出部を有し、
前記消毒時間算出部は、
前記電子管楽器の吹き口に息が吹き込まれていない時間を累算するとともに、その累算した時間に基づいて第1の照射時間を取得する第1の取得部と、
前記吹き口に息が吹き込まれた時間を累算するとともに、その累算した時間に基づいて第2の照射時間を取得する第2の取得部と、
前記吹き口の内部と前記電子管楽器本体の内部の温度差がある時間を累算するとともに、その累算した時間に基づいて第3の照射時間を取得する第3の取得手部と、
前記第1乃至第3の取得手段により取得された第1乃至第3の照射時間を加算して消毒時間を算出する算出部と
を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の電子管楽器。
[請求項4]
前記駆動部は、演奏時間終了後に前記消毒用発光素子を点灯駆動させることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電子管楽器。
[請求項5]
前記消毒用発光素子は紫外線発光素子であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電子管楽器。
[請求項6]
電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子を有する電子管楽器に、
演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させる、消毒方法。
[請求項7]
電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子を有する電子管楽器としてコンピュータに、
演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させるステップを実行させるプログラム。
10…圧力センサ
11,12…温度センサ
13…A/D変換部
14…タイマ
15…スイッチ部
16…操作子群
17…CPU
18…ROM
19…RAM
20…楽音発生部
20a…音源
20b…サウンドシステム
21…ドライバ
22…消毒用発光素子
100…電子管楽器
MP…マウスピース
T…本体

Claims (7)

  1. 電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子と、
    演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させる駆動部と、
    を具備することを特徴とする電子管楽器。
  2. 前記駆動部は、前記電子管楽器の内部に吹き込まれる息の息圧を検出する息圧検出センサ、及び前記電子管楽器の吹き口の内部と前記電子管楽器本体内部の温度差を検出する温度差検出センサ夫々の、前記演奏時間の間の検出結果に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させることを特徴とする請求項1記載の電子管楽器。
  3. 前記電子管楽器はさらに、消毒時間算出部を有し、
    前記消毒時間算出部は、
    前記電子管楽器の吹き口に息が吹き込まれていない時間を累算するとともに、その累算した時間に基づいて第1の照射時間を取得する第1の取得部と、
    前記吹き口に息が吹き込まれた時間を累算するとともに、その累算した時間に基づいて第2の照射時間を取得する第2の取得部と、
    前記吹き口の内部と前記電子管楽器本体の内部の温度差がある時間を累算するとともに、その累算した時間に基づいて第3の照射時間を取得する第3の取得手部と、
    前記第1乃至第3の取得手段により取得された第1乃至第3の照射時間を加算して消毒時間を算出する算出部と
    を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の電子管楽器。
  4. 前記駆動部は、演奏時間終了後に前記消毒用発光素子を点灯駆動させることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電子管楽器。
  5. 前記消毒用発光素子は紫外線発光素子であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電子管楽器。
  6. 電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子を有する電子管楽器に、
    演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させる、消毒方法。
  7. 電子管楽器の内部に設けた消毒用発光素子を有する電子管楽器としてコンピュータに、
    演奏時間に基づいて、前記消毒用発光素子を点灯駆動させるステップを実行させるプログラム。
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