JP2016125445A - Rotation stop position controlling apparatus of engine - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、エンジンの停止に際して、エンジンの回転軸の回転停止位置を制御するように構成したエンジンの回転停止位置制御装置に関する。 The present invention relates to an engine rotation stop position control device configured to control a rotation stop position of a rotation shaft of an engine when the engine is stopped.
従来、この種の分野の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載されるエンジンの始動装置が知られている。この装置は、複数の気筒を有するエンジンを自動で停止させ、自動で始動させるアイドルストップシステムに採用される。ここで、エンジンの再始動性を向上させるために、アイドル運転時にエンジンが自動停止(アイドルストップ)したとき、エンジンの回転停止位置(停止クランク角)を再始動に適したクランク角範囲に制御するようになっている。すなわち、エンジンが停止している状態で、膨張行程にある気筒内に燃料を噴射供給して点火燃焼させることにより、スタータモータの力を借りることなく、エンジンそれ自体の力でエンジンを再始動させるようになっている。詳しくは、エンジンへの燃料供給停止(燃料カット)を開始してからエンジン回転速度が低下する過程で、各気筒が順次、圧縮上死点を過ぎるときのエンジン回転速度(上死点回転速度)を回転速度センサにより検出し、その上死点回転速度がエンジン停止後のピストン位置と相関のある所定の回転速度範囲に収まるように、スロットル弁の開度を電気的に制御するようになっている。これにより、クランクシャフトを特定のクランク角にて停止させるようになっている。
Conventionally, as a technology in this type of field, for example, an engine starter described in
ところで、アイドル運転時にエンジンをアイドルストップさせるには、エンジンの各気筒内のそれぞれをエンジンの再始動に有利な圧力状態にする必要がある。すなわち、各気筒のうち膨張行程にある気筒内は正圧又は大気圧に、圧縮行程にある気筒内はコンプレッションが少ない負圧にする必要がある。ところが、特許文献1に記載の装置では、各気筒内の圧力状態は、スロットル弁の開度を制御することで調整されるだけであり、各気筒内のそれぞれをエンジンの再始動に有利な圧力状態に調整することはできなかった。
By the way, in order to idle stop the engine during idle operation, it is necessary to make each of the cylinders of the engine have a pressure state that is advantageous for restarting the engine. That is, among the cylinders, it is necessary to set a positive pressure or atmospheric pressure in the cylinder in the expansion stroke, and a negative pressure with less compression in the cylinder in the compression stroke. However, in the apparatus described in
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、エンジンの停止に際して、各気筒内のそれぞれをエンジンの再始動に有利な圧力状態に調整することを可能としたエンジンの回転停止位置制御装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to make it possible to adjust each of the cylinders to a pressure state advantageous for restarting the engine when the engine is stopped. An object of the present invention is to provide a rotation stop position control device.
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンの回転軸を所定の回転位置に停止させるように制御するエンジンの回転停止位置制御装置であって、エンジンは、複数の気筒を含むレシプロエンジンであり、燃料供給手段により供給される燃料を各気筒で燃焼させることにより回転軸を回転させるように構成されることと、各気筒に供給される吸気量を調節するための吸気量調節弁と、回転軸の回転位置と回転速度を検出するための回転検出手段と、回転軸を所定の回転位置に停止させるために、回転検出手段により検出される回転位置に基づき、各気筒の燃料供給の停止を特定の気筒から開始させるように燃料供給手段を制御すると共に、各気筒へ吸気を充填するために吸気量調節弁を開弁制御する制御手段とを備えたエンジンの回転停止位置制御装置において、複数の気筒のうち少なくとも一つの気筒への吸気の充填を抑制するための吸気抑制弁を更に備え、制御手段は、回転軸を所定の回転位置に停止させるとき、燃料供給の停止を開始し、吸気量調節弁を開弁制御した後に、吸気抑制弁を閉弁制御することを趣旨とする。
In order to achieve the above object, an invention according to
上記発明の構成によれば、エンジンの停止に際して、制御手段は、回転軸を所定の回転位置に停止させるために、回転検出手段により検出される回転位置に基づき、各気筒の燃料供給の停止を特定の気筒から開始させるように燃料供給手段を制御すると共に、各気筒へ吸気を充填するために吸気量調節弁を開弁制御する。ここで、制御手段は、回転軸を所定の回転位置に停止させるとき、燃料供給の停止を開始し、吸気量調節弁を開弁制御した後に、吸気抑制弁を閉弁制御する。従って、吸気抑制弁が閉弁することで吸気の充填が抑制される気筒では負圧が与えられ、それ以外の気筒では作動行程に応じて吸気が充填される。 According to the configuration of the invention described above, when the engine is stopped, the control means stops the fuel supply to each cylinder based on the rotation position detected by the rotation detection means in order to stop the rotation shaft at a predetermined rotation position. The fuel supply means is controlled to start from a specific cylinder, and the intake air amount adjustment valve is controlled to open in order to fill each cylinder with intake air. Here, when the rotating shaft is stopped at a predetermined rotational position, the control means starts stopping the fuel supply, controls the opening of the intake air amount adjusting valve, and then controls the closing of the intake air suppression valve. Therefore, a negative pressure is applied to the cylinder in which the charging of the intake air is suppressed by closing the intake air suppression valve, and the intake air is charged according to the operation stroke in the other cylinders.
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、制御手段は、吸気抑制弁を閉弁制御したとき、回転検出手段により検出される回転位置のずれを補正することを趣旨とする。 In order to achieve the above object, according to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the control means controls the rotation position detected by the rotation detection means when the intake suppression valve is closed. The purpose is to correct the deviation.
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、吸気抑制弁を閉弁することで回転軸に負荷が与えられて回転軸の回転位置がずれることがある。ここで、吸気抑制弁を閉弁制御したときに、回転検出手段により検出される回転位置のずれが補正されて少なくなる。
According to the configuration of the invention described above, in addition to the operation of the invention described in
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、制御手段は、吸気抑制弁の開度が小さくなるほど回転位置のずれを大きく補正することを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the invention according to
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、吸気抑制弁の開度が小さくなるほど回転軸に与えられる負荷が大きくなり、回転検出手段により検出される回転位置のずれが大きくなる。ここで、吸気抑制弁の開度が小さくなるほど回転位置のずれが大きく補正されるので、この回転位置のずれが正確に補正される。
According to the configuration of the above invention, in addition to the operation of the invention according to
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、回転軸に負荷を与えることで回転軸の回転速度を調整するための回転調整手段を更に備え、制御手段は、各気筒が上死点となるときに回転検出手段により検出される上死点回転速度が所定範囲内にない場合は、上死点回転速度を所定範囲内に調整するために回転調整手段を制御することを趣旨とする。 In order to achieve the above object, a fourth aspect of the present invention is the rotation according to any one of the first to third aspects, wherein the rotational speed of the rotary shaft is adjusted by applying a load to the rotary shaft. The control means further includes an adjusting means, and the control means sets the top dead center rotational speed within the predetermined range when the top dead center rotational speed detected by the rotation detecting means when each cylinder is at the top dead center is not within the predetermined range. The purpose of this is to control the rotation adjusting means to make adjustments.
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加え、回転軸に負荷が与えられ、上死点回転速度が、回転軸の回転を停止へ向かわせるのに適した所定範囲内に調整される。
According to the configuration of the invention, in addition to the operation of the invention according to any one of
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、制御手段は、回転検出手段により検出される上死点回転速度が所定範囲内の所定値以下となる場合は、回転調整手段による回転軸への負荷の供給を固定又は停止させることを趣旨とする。 In order to achieve the above object, according to a fifth aspect of the present invention, in the fourth aspect of the present invention, the control means is configured such that the top dead center rotational speed detected by the rotation detecting means is not more than a predetermined value within a predetermined range. In this case, the purpose is to fix or stop the supply of the load to the rotating shaft by the rotation adjusting means.
上記発明の構成によれば、請求項4に記載の発明の作用に加え、回転軸への負荷の供給が固定又は停止され、上死点回転速度が、回転軸の回転を停止へ向かわせるのに適した回転速度に固定される。
According to the configuration of the above invention, in addition to the operation of the invention according to
請求項1に記載の発明によれば、エンジンの停止に際して、各気筒内のそれぞれをエンジンの再始動に有利な圧力状態に調整することができる。 According to the first aspect of the present invention, when the engine is stopped, each of the cylinders can be adjusted to a pressure state advantageous for restarting the engine.
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、エンジンが停止したときに、回転軸を所定の回転位置に近付けて停止させることができる。
According to the invention described in
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、エンジンが停止したときに、回転軸を所定の回転位置に精度良く停止させることができる。
According to the invention described in
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の効果に加え、エンジンが停止したときに、回転軸を正確に所定の回転位置に停止させることができる。
According to the invention described in
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、回転軸に与えられる負荷が途中で不用意に変動しても、エンジンが停止したときに、回転軸をより正確に所定の回転位置に停止させることができる。
According to the invention described in
以下、この発明におけるエンジンの回転停止位置制御装置を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。 DETAILED DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS Embodiments of an engine rotation stop position control device according to the present invention will be described below in detail with reference to the drawings.
図1に、この実施形態におけるエンジンシステムを概略構成図により示す。この実施形態で、自動車に搭載されるエンジン1は、4サイクルのレシプロエンジンであり、4つの気筒2と、本発明の回転軸であるクランクシャフト3とを含む。エンジン1には、吸気通路4と排気通路5が設けられる。吸気通路4には、上流側からエアクリーナ6、電子スロットル装置7及びサージタンク8が設けられる。電子スロットル装置7は、モータ31により開閉駆動されるスロットル弁9と、スロットル弁9の開度(スロットル開度)TAを検出するためのスロットルセンサ41とを含み、本発明の吸気量調節弁に相当する。排気通路5には、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ10が設けられる。
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an engine system in this embodiment. In this embodiment, an
エンジン1は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とを含む。シリンダブロック11には、各気筒2にピストン13が設けられる。各ピストン13は、コンロッド14を介してクランクシャフト3に連結される。各気筒2は、燃焼室15を含む。すなわち、各気筒2にて、燃焼室15は、ピストン13とシリンダヘッド12との間に形成される。シリンダヘッド12には、各燃焼室15に連通する吸気ポート16及び排気ポート17がそれぞれ形成される。各吸気ポート16は、それぞれ吸気通路4に通じる。各排気ポート17は、それぞれ排気通路5に通じる。各吸気ポート16には、吸気バルブ18が、各排気ポート17には、排気バルブ19がそれぞれ設けられる。各吸気バルブ18及び各排気バルブ19は、クランクシャフト3の回転に連動して、つまり、各ピストン13の上下動に連動して、ひいてはエンジン1の一連の作動行程(吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程)に連動して、カムシャフト20などを含む動弁機構21により開閉駆動される。
The
シリンダヘッド12には、各気筒2のそれぞれに対応して、各燃焼室15の中へ燃料を直接噴射するインジェクタ32が設けられる。各インジェクタ32は、本発明の燃料供給手段に相当し、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料を、対応する各燃焼室15へ噴射供給するようになっている。各燃焼室15では、吸気行程で、インジェクタ32から噴射される燃料と吸気通路4から吸入される空気とで可燃混合気が形成される。
The
シリンダヘッド12には、各気筒2のそれぞれに対応して、各燃焼室15に点火プラグ33が設けられる。各点火プラグ33は、イグニションコイル34から出力される点火信号を受けてスパーク動作する。両部品33,34は、各燃焼室15にて形成される可燃混合気に点火する点火装置を構成する。各燃焼室15の可燃混合気は圧縮行程で各点火プラグ33のスパーク動作により爆発・燃焼し、膨張行程が経過する。燃焼後の排気ガスは、排気行程で各燃焼室15から排気ポート17、排気通路5及び触媒コンバータ10を通じて外部へ排出される。各燃焼室15における可燃混合気の燃焼等に伴い、各ピストン13が上下運動し、一連の作動行程が進行してクランクシャフト3が回転することにより、エンジン1で動力が得られる。このエンジン1では、各気筒2で一連の作動行程が1回完了する毎に、クランクシャフト3が2回転(720℃A回転)するようになっている。
The
図2に、各気筒2の構成を概略図により示す。ピストン13は、クランクシャフト3の回転に伴い、上死点(TDC)と下死点(BDC)との間で上下動(ストローク運動)するようになっている。上死点(TDC)と下死点(BDC)との間の距離がピストン13の最大ストロークSTmaxとなる。
FIG. 2 schematically shows the configuration of each
シリンダヘッド12には、各気筒2のそれぞれに対応して、各燃焼室15の中の圧力を筒内圧PSとして検出するための筒内圧センサ42が設けられる。
The
この実施形態では、図1に示すように、サージタンク8より下流の吸気通路4(吸気マニホルド51)には、4つの気筒2のうち一つの気筒2に吸入される吸気量を抑制するための本発明の吸気抑制弁36が設けられる。この吸気抑制弁36は、エンジン1を停止させたときに圧縮行程となる気筒2であることを想定して設けられる。吸気抑制弁36は、モータ37により開閉駆動されるバタフライ弁38を含む。図3に、吸気通路4における電子スロットル装置7と吸気抑制弁36の配置をエンジンシステムの概略図により示す。吸気通路4を構成する吸気マニホルド51は、サージタンク8につながる集合パイプ51aと、集合パイプ51aから1番(#1)、2番(#2)、3番(#3)及び4番(#4)の4つの気筒2へ分岐する4つの分岐パイプ51bとを備える。この実施形態で、吸気抑制弁36は、エンジン1を停止させたときに圧縮行程となる気筒2が1番の気筒2であることを想定して、その1番の気筒2に対応する分岐パイプ51bに設けられる。すなわち、吸気抑制弁36は、1番の気筒2に吸入される吸気を抑制するために一つの分岐パイプ51bに設けられる。この吸気抑制弁36は、通常は全開状態に開弁されており、必要に応じて閉弁されるようになっている。
In this embodiment, as shown in FIG. 1, the intake passage 4 (intake manifold 51) downstream from the
また、図1に示すように、このエンジンシステムには、電源装置を構成するオルタネータ61とバッテリ62が設けられる。オルタネータ61は、クランクシャフト3から動力を得て動作することで発電するように構成される。オルタネータ61で発電された電力は、自動車に搭載された各種電装品に供給されると共にバッテリ62に充電されるようになっている。オルタネータ61は、その発電電力を調整するための調整回路63を備える。この調整回路63を制御することで、オルタネータ61による発電電力が調整される。この調整によりオルタネータ61から反力としてクランクシャフト3へ与えられる負荷が調整され、クランクシャフト3の回転速度が調整されるようになっている。この実施形態で、オルタネータ61は本発明の回転調整手段に相当する。
Further, as shown in FIG. 1, the engine system is provided with an
図1に示すように、エンジン1に設けられる各種センサ41〜47は、エンジン1の運転状態を検出するための運転状態検出手段を構成する。運転席に設けられたアクセルペダル27には、アクセルセンサ43が設けられる。アクセルセンサ43は、アクセルペダル27の踏み込み角度をアクセル開度ACCとして検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた水温センサ44は、シリンダブロック11の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた回転速度センサ45は、クランクシャフト3の回転位置(クランク角)と回転速度(エンジン回転速度)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。このセンサ45は、クランクシャフト3の一端に固定されたタイミングロータ28の回転を所定の角度ごとに検出するように構成される。この実施形態で、回転速度センサ45とタイミングロータ28は、本発明の回転検出手段に相当する。サージタンク8に設けられた吸気圧センサ46は、サージタンク8の中の吸気圧PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。排気通路5に設けられた酸素センサ47は、排気通路5へ排出される排気ガス中の酸素濃度(出力電圧)Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。
As shown in FIG. 1,
この実施形態の回転検出手段について詳しく説明する。図4に、回転速度センサ45とタイミングロータ28の配置の関係を正面図により示す。図4において、回転速度センサ45は、MR素子よりなるクランクセンサにより構成され、クランクシャフト3の一端に固定されたタイミングロータ28の外周に対向させて配置される。タイミングロータ28の外周には、複数の突起(歯)28aが形成され、回転速度センサ45は、各歯28aと対向可能に配置される。複数の歯28aは、大部分が、例えば、10℃A毎に形成され、一箇所のみ30℃Aの間隔に形成された欠け歯28bとなっている。回転速度センサ45は、クランクシャフト3の回転に伴ってタイミングロータ28が回転するときに、各歯28aの通過を検出してパルス信号を出力する。エンジン回転速度NEは、連続するパルス信号の間の経過時間から求めることができる。
The rotation detection means of this embodiment will be described in detail. FIG. 4 is a front view showing the relationship between the arrangement of the
このエンジンシステムは、各種制御を司る電子制御装置(ECU)50を備える。ECU50には、各種センサ41〜47がそれぞれ接続される。また、ECU50には、モータ31、各インジェクタ32、各イグニションコイル34、モータ37及び調整回路63がそれぞれ接続される。
The engine system includes an electronic control unit (ECU) 50 that performs various controls.
この実施形態で、ECU50は、各種センサ41〜47から出力される信号を入力し、それら信号に基づき燃料噴射制御、点火時期制御及びアイドリングストップ制御などを実行するために、モータ31、各インジェクタ32、各イグニションコイル34、モータ37及び調整回路63をそれぞれ制御するようになっている。この実施形態で、ECU50は、本発明の制御手段に相当する。
In this embodiment, the
ここで、燃料噴射制御とは、エンジン1の運転状態に応じて各インジェクタ32による燃料噴射量及びその噴射タイミングを制御することである。点火時期制御とは、エンジン1の運転状態に応じて各イグニションコイル34を制御することにより、各点火プラグ33による点火時期を制御することである。アイドリングストップ制御とは、所定の自動停止条件が成立したときに、各インジェクタ32による燃料供給を停止させてエンジン1を自動的に停止させると共に、所定の再始動条件が成立したときに、停止状態のエンジン1に各インジェクタ32から燃料を噴射供給し、各点火プラグ33を動作させることにより、燃料を燃焼させてエンジン1を自動的に再始動させることである。このアイドリングストップ制御には、後述するエンジンの回転停止位置制御が含まれる。
Here, the fuel injection control is to control the fuel injection amount and the injection timing by each
周知のようにECU50は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備える。メモリには、エンジン1の各種制御に関する所定の制御プログラムが格納される。CPUは、入力回路を介して入力される各種センサ41〜47の検出信号に基づき、所定の制御プログラムに基づいて前述した各種制御を実行する。
As is well known, the
ここで、電子スロットル装置7は、各気筒2の燃焼室15に供給される吸気量を調節するために開閉動作する本発明の吸気量調節弁に相当するが、この実施形態では、クランクシャフト3の回転を調整するために動作する回転調整手段としても機能する。すなわち、アイドル運転状態からエンジン1を自動停止させるためにエンジン1に対する燃料カットが行われたときに、電子スロットル装置7を動作させてスロットル弁9をアイドル開度から開弁させることで、吸気行程の気筒2に吸気を充填すると共に、エンジン1に負荷を与え、クランクシャフト3の減速トルクを変更し、エンジン回転速度NEを調整するようになっている。
Here, the
次に、アイドリングストップ制御の中のエンジンの回転停止位置制御について説明する。図5に、その内容をフローチャートより示す。この制御は、この実施形態におけるエンジンの回転停止位置制御装置の動作を意味する。 Next, engine rotation stop position control in idling stop control will be described. FIG. 5 shows the contents from a flowchart. This control means the operation of the engine rotation stop position control device in this embodiment.
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ100で、ECU50は、エンジン1の自動停止条件が成立したか否かを判断する。ECU50は、例えば、エンジン回転速度NEがエンジン1を停止すべき所定の回転速度に低下したことを自動停止条件とし、その成立を判断することができる。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ110へ移行する。
When the process proceeds to this routine, in
ステップ110で、ECU50は、燃料カットを実行する。すなわち、自動停止条件成立後に最初に吸気行程となる気筒2につき、その吸気行程に入るタイミングでインジェクタ32からの燃料噴射を強制的に停止させ、以後他の気筒2についても吸気行程に入るタイミングで順次インジェクタ32からの燃料噴射を強制的に停止させる。また、ECU50は、燃料カットフラグXFCを「1」に設定する。このフラグXFCは、エンジン1が再始動されたときに「0」にリセットされるようになっている。
In
次に、ステップ120で、ECU50は、スロットル弁9をアイドル開度から所定の開度(例えば「10deg」)だけ開弁するために、電子スロットル装置7を開弁制御する。また、ECU50は、スロットル開弁フラグXSOを「1」に設定する。このフラグXSOは、エンジン1が再始動されたときに「0」にリセットされるようになっている。
Next, at
次に、ステップ130で、ECU50は、回転速度センサ45の検出値に基づき、クランクシャフト3の総クランク角TCAを算出する。ここで、総クランク角TCAとは、各気筒2で一連の作動行程が1回完了するまでにクランクシャフト3が基準位置(0℃A)から2回転(720℃A回転)するまでのクランク角の累計的変化(0〜720℃A)を意味する。
Next, at
次に、ステップ140で、ECU50は、クランクシャフト3の回転が停止するときの停止位置範囲SPRを設定する。ECU50は、この停止位置範囲SPRを、総クランク角TCAの範囲として設定することができる。この停止位置範囲SPRに対応して、エンジン1が停止したときに圧縮行程となる一つの気筒2を特定することができる。
Next, in
次に、ステップ150で、ECU50は、設定された停止位置範囲SPRから吸気抑制弁36の閉弁タイミングTIVCを設定する。
Next, in
次に、ステップ160で、ECU50は、設定された閉弁タイミングTIVCにて吸気抑制弁36の閉弁を開始する。また、ECU50は、吸気抑制フラグXRCを「1」に設定する。このフラグXRCは、エンジン1が再始動されたときに「0」にリセットされるようになっている。これにより、1番の気筒2への吸気の充填が抑制される。
Next, in
次に、ステップ170で、ECU50は、吸気抑制弁36の閉弁を開始したことによる、総クランク角TCAと停止位置範囲SPRのずれを補正する。ECU50は、例えば、図6に示すようなマップを参照することにより、吸気抑制弁36の閉じ量に応じた総クランク角TCAのずれ量を求めることができる。求められたずれ量から、総クランク角TCAと停止位置範囲SPRのずれを補正することができる。図6のマップにおいて、総クランク角TCAのずれ量は、吸気抑制弁36の閉じ量が大きくなるほど小さくなるように設定される。
Next, at
次に、ステップ180で、ECU50は、回転速度センサ45の検出値に基づき、各気筒2が圧縮上死点を過ぎるときのエンジン回転速度(上死点回転速度)TDCNEが、エンジン1が停止したときのピストン13の位置と相関のある所定範囲NR1内か否かを判断する。ECU50は、この判断結果が否定となる場合、処理をステップ190へ移行し、この判断結果が肯定となる場合、処理をステップ210へ移行する。
Next, at
ステップ190では、ECU50は、上死点回転速度TDCNEの所定範囲NR1に対する偏差からオルタネータ61による目標発電量TEG等を算出する。
In
次に、ステップ200で、ECU50は、算出された目標発電量TEGに基づきオルタネータ61を発電させる。そのために、ECU50は、目標発電量TEGに基づき調整回路63を制御する。
Next, in
そして、ステップ180又はステップ200から移行してステップ210では、ECU50は、上死点回転速度TDCNEが所定値N1以下であるか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が否定となる場合、処理をステップ180へ戻し、この判断結果が肯定となる場合、処理をステップ220へ移行する。
In
ステップ220で、ECU50は、オルタネータ61による発電量を固定又は発電を停止する。次に、ステップ230で、ECU50は、吸気抑制弁36の閉弁を終了する。
In
そして、ステップ240で、ECU50は、エンジン1が停止したか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が否定となる場合、処理をステップ220へ戻し、この判断結果が肯定となる場合、処理をステップ100へ戻す。
In
ここで、上記回転停止位置制御の一例を図7を参照して説明する。図7に、(a)エンジン回転速度NE、(b)総クランク角TCA、(c)燃料カットフラグXFC、(d)スロットル開弁フラグXSO及び(e)吸気抑制フラグXRCの挙動をタイムチャートにより示す。図9において、(a)に示すように、エンジン回転速度NE(アイドル回転速度)が所定の目標回転速度になっている状態において、時刻t1で(c)に示すように、特定の気筒2の吸気行程で燃料カットが開始して燃料カットフラグXFCが「1」になり、(d)に示すように電子スロットル装置7が開弁されてスロットル開弁フラグXSOが「1」になる。すると時刻t1からエンジン回転速度NEが低下し始める。その後、少し遅れた時刻t2で、(e)に示すように、吸気抑制弁36が閉弁されて吸気抑制フラグXRCが「1」なる。その後、(a),(b)に示すように、時刻t3からクランクシャフト3が2回転(720℃A回転)した時刻t4で、クランクシャフト3の回転が停止する。
Here, an example of the rotation stop position control will be described with reference to FIG. FIG. 7 is a time chart showing the behaviors of (a) engine speed NE, (b) total crank angle TCA, (c) fuel cut flag XFC, (d) throttle valve opening flag XSO, and (e) intake air suppression flag XRC. Show. In FIG. 9, as shown in (a), in a state where the engine rotational speed NE (idle rotational speed) is a predetermined target rotational speed, as shown in FIG. The fuel cut is started in the intake stroke, the fuel cut flag XFC is set to “1”, the
以上説明したこの実施形態におけるエンジンの回転停止位置制御装置によれば、エンジン1の停止に際して、ECU50は、クランクシャフト3を所定の回転位置(クランク角)に停止させるために、回転速度センサ45により検出されるクランク角に基づき、各気筒2の燃料カットを特定の気筒2から開始させるように各インジェクタ32を制御すると共に、各気筒2へ吸気を充填するために電子スロットル装置7を開弁制御する。ここで、ECU50は、クランクシャフト3を所定のクランク角に停止させるときに、特定の気筒2から燃料カットを開始し、電子スロットル装置7を開弁制御した後に、吸気抑制弁36を閉弁制御する。従って、吸気抑制弁36が閉弁することで吸気の充填が抑制される気筒2では負圧が与えられ、それ以外の気筒2では作動行程に応じて吸気が充填される。このため、エンジン1を停止させたときに圧縮行程となる1番の気筒2は負圧に近い状態となり、膨張行程となる気筒2は正圧又は大気圧となり、エンジン1の停止に際して、各気筒2内のそれぞれをエンジン1の再始動に有利な圧力状態に調整することができる。この結果、エンジン1をより円滑かつ確実に再始動させることができる。
According to the engine rotation stop position control device in this embodiment described above, when the
この実施形態では、吸気抑制弁36を閉弁することでクランクシャフト3に負荷が与えられてクランク角がずれることがある。ここで、吸気抑制弁36を閉弁制御したときに、回転速度センサ45により検出されるクランク角のずれが補正されて少なくなる。このため、エンジン1が停止したときに、クランクシャフト3を所定のクランク角に近付けて停止させることができる。
In this embodiment, by closing the intake
この実施形態では、吸気抑制弁36の開度が小さくなるほどクランクシャフト3に与えられる負荷が大きくなり、回転速度センサ45により検出されるクランク角のずれが大きくなる。ここで、吸気抑制弁36の開度が小さくなるほどクランク角のずれが大きく補正されるので、このクランク角のずれが正確に補正される。このため、エンジン1が停止したときに、クランクシャフト3を所定のクランク角に精度よく停止させることができる。
In this embodiment, the load applied to the
この実施形態では、ECU50は、検出される上死点回転速度TDCNEが所定範囲NR1内にない場合に、上死点回転速度TDCNEを所定範囲NR1内に調整するためにオルタネータ61を制御する。従って、クランクシャフト3に負荷が与えられ、上死点回転速度TDCNEが、クランクシャフト3の回転を停止へ向かわせるのに適した所定範囲NR1内に調整される。このため、エンジン1が停止したときに、クランクシャフト3を正確に所定のクランク角に停止させることができる。
In this embodiment, the
この実施形態では、ECU50は、検出される上死点回転速度TDCNEが所定範囲NR1内の所定値N1以下となる場合に、オルタネータ61によるクランクシャフト3への負荷の供給を固定又は停止させる。従って、クランクシャフト3への負荷の供給が固定又は停止され、上死点回転速度TDCNEが、クランクシャフト3の回転を停止へ向かわせるのに適した回転速度に固定される。このため、クランクシャフト3に与えられる負荷が途中で不用意に変動しても、エンジン1が停止したときに、クランクシャフト3をより正確に所定のクランク角に停止させることができる。
In this embodiment, the
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。 In addition, this invention is not limited to the said embodiment, A part of structure can also be changed suitably and implemented in the range which does not deviate from the meaning of invention.
(1)前記実施形態では、4つの気筒2のうち、エンジン1を停止させたときに圧縮行程となる気筒2のみに対応して吸気抑制弁36を設けた。これに対し、エンジンを停止させたときに圧縮行程となる気筒以外の気筒に対応して吸気抑制弁を設けることもできる。
(1) In the above-described embodiment, the intake
(2)前記実施形態では、オルタネータ61を本発明の回転調整手段として使用したが、オルタネータ以外の機器、例えば、可変バルブタイミング機構(VVT)を回転調整手段として使用することもできる。
(2) In the above embodiment, the
(3)前記実施形態では、本発明を4つの気筒2を有するエンジン1に具体化したが、エンジンの気筒数は4つに限られず、実現可能なあらゆる気筒数のエンジンに具体化することができる。
(3) In the above embodiment, the present invention is embodied in the
(4)前記実施形態におけるエンジンシステムは、エンジン1のみを駆動原とする自動車に搭載されるものであってもよく、或いは、エンジンとモータを駆動原として併用するハイブリッド自動車に搭載されるものであってもよい。
(4) The engine system in the above embodiment may be mounted on a vehicle that uses only the
この発明は、エンジンに採用されるアイドルストップシステムに利用することができる。 The present invention can be used for an idle stop system employed in an engine.
1 エンジン
2 気筒
3 クランクシャフト(回転軸)
7 電子スロットル装置(吸気量調節弁)
9 スロットル弁
32 インジェクタ(燃料供給手段)
36 吸気抑制弁
45 回転速度センサ(28,45は回転検出手段を構成する)
50 ECU(制御手段)
61 オルタネータ(回転調整手段)
1
7 Electronic throttle device (intake air amount adjustment valve)
9
36
50 ECU (control means)
61 Alternator (rotation adjustment means)
Claims (5)
前記エンジンは、複数の気筒を含むレシプロエンジンであり、燃料供給手段により供給される燃料を前記各気筒で燃焼させることにより前記回転軸を回転させるように構成されることと、
前記各気筒に供給される吸気量を調節するための吸気量調節弁と、
前記回転軸の回転位置と回転速度を検出するための回転検出手段と、
前記回転軸を前記所定の回転位置に停止させるために、前記回転検出手段により検出される前記回転位置に基づき、前記各気筒の燃料供給の停止を特定の気筒から開始させるように前記燃料供給手段を制御すると共に、前記各気筒へ吸気を充填するために前記吸気量調節弁を開弁制御する制御手段と
を備えたエンジンの回転停止位置制御装置において、
前記複数の気筒のうち少なくとも一つの気筒への吸気の充填を抑制するための吸気抑制弁を更に備え、
前記制御手段は、前記回転軸を前記所定の回転位置に停止させるとき、前記燃料供給の停止を開始し、前記吸気量調節弁を開弁制御した後に、前記吸気抑制弁を閉弁制御することを特徴とするエンジンの回転停止位置制御装置。 An engine rotation stop position control device for controlling an engine rotation shaft to stop at a predetermined rotation position,
The engine is a reciprocating engine including a plurality of cylinders, and is configured to rotate the rotating shaft by burning the fuel supplied by the fuel supply means in the cylinders;
An intake air amount adjustment valve for adjusting the intake air amount supplied to each cylinder;
Rotation detection means for detecting the rotation position and rotation speed of the rotation shaft;
In order to stop the rotation shaft at the predetermined rotation position, the fuel supply means is configured to start the fuel supply of each cylinder from a specific cylinder based on the rotation position detected by the rotation detection means. And an engine rotation stop position control device comprising: control means for controlling the opening of the intake air amount adjustment valve in order to fill each cylinder with intake air.
An intake air suppression valve for suppressing charging of intake air into at least one of the plurality of cylinders;
The control means, when stopping the rotating shaft at the predetermined rotational position, starts stopping the fuel supply, performs opening control of the intake air amount adjustment valve, and then performs closing control of the intake air suppression valve. An engine rotation stop position control device.
前記制御手段は、前記各気筒が上死点となるときに前記回転検出手段により検出される上死点回転速度が所定範囲内にない場合は、前記上死点回転速度を前記所定範囲内に調整するために前記回転調整手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエンジンの回転停止位置制御装置。 A rotation adjusting means for adjusting a rotation speed of the rotating shaft by applying a load to the rotating shaft;
When the top dead center rotation speed detected by the rotation detection means is not within a predetermined range when each cylinder is at the top dead center, the control means sets the top dead center rotation speed within the predetermined range. 4. The engine rotation stop position control device according to claim 1, wherein the rotation adjusting means is controlled for adjustment.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015001413A JP2016125445A (en) | 2015-01-07 | 2015-01-07 | Rotation stop position controlling apparatus of engine |
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- 2015-01-07 JP JP2015001413A patent/JP2016125445A/en active Pending
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