JP2016123920A - 排水処理装置及び排水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚泥発生量の増加を抑えながら、MBR処理に用いられる膜の目詰まりを抑制することが可能な排水処理装置を提供する。【解決手段】第1生物処理槽12と、第1生物処理槽12で処理された第1処理水を生物処理する第2生物処理槽14及び第2生物処理槽14で処理された第2処理水を分離膜により汚泥と第3処理水とに分離する膜分離モジュール16を有する膜分離生物処理ユニットと、第2生物処理槽14内の汚泥を引き抜く汚泥引き抜き装置(22,24)と、を備え、汚泥引き抜き装置(22,24)は、第2生物処理槽14での溶解性BOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転されるように第2生物処理槽14内の汚泥を引き抜き、当該汚泥を前記第1生物処理槽12に返送することなく、前記膜分離生物処理ユニット外へ排出する排水処理装置1である。【選択図】図1

Description

本発明は、有機物含有排水を処理する排水処理装置及び排水処理方法の技術に関する。
近年、有機物含有排水の処理技術として用いられている活性汚泥法において、汚泥と処理水の固液分離を沈殿池ではなく膜により行う、膜分離活性汚泥法が開発され、普及しつつある。通常の活性汚泥法では、汚泥の沈降性が悪化すると、沈殿池での固液分離が不十分となり、処理水へSS(Suspended Solids,懸濁物質)が流出し、処理水水質が悪化するという問題がある。一方、膜分離活性汚泥法では、膜により固液分離を行うため、汚泥の沈降性に依らず、清澄な処理水を得ることができるという利点がある。
また、有機物含有排水を高負荷処理する活性汚泥法として、槽内に添加した担体に微生物を付着させて排水処理を行う担体法も普及しつつある。一般的な活性汚泥法におけるBOD容積負荷は、0.5〜0.8kg/m/dであるが、担体法を用いると1.0kg/m/d以上のBOD容積負荷で運転することが可能となる。
担体を用いた生物処理(以下、担体法と呼ぶ場合がある)と膜分離活性汚泥処理(以下、MBR処理と呼ぶ場合がある)とを組み合わせた技術では、担体法による高速処理が可能であると共に、MBR処理による清澄な処理水が得られるという2つの特長を持つことが可能となる。
例えば、特許文献1には、担体法とMBR処理とを組み合わせた排水処理装置において、担体法におけるBOD容積負荷を1kg/m・日以上で運転し、MBR処理における溶解性BOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−MLSS・日以下で運転することが開示されている。そして、特許文献1のようにMBR処理の溶解性BOD汚泥負荷を小さくすることで、汚泥の増加速度と汚泥の自己消化速度が釣り合い、汚泥の発生量を低減させることが可能となる。
特許第4667583号公報
しかし、発明者らによる検討の結果、MBR処理の溶解性BOD汚泥負荷を小さくすることで、汚泥の発生量を低減させることは可能であるものの、それと同時に汚泥の自己消化に伴う槽内TOC成分(膜詰まり物質)の発生及び蓄積が起こり、そのTOC成分がMBR処理に用いられる膜に付着して、膜の目詰まりが起こり易くなるという問題が生じることが分かった。
そこで、本発明の目的は、担体法及びMBR処理を組み合わせた排水処理装置及び排水処理方法において、汚泥発生量の増加を抑えながら、MBR処理に用いられる膜の目詰まりを抑制することが可能な排水処理装置及び排水処理方法を提供することである。
本発明の排水処理装置は、有機物含有排水を担体の存在下で生物処理する第1生物処理槽と、前記第1生物処理槽で処理された第1処理水を生物処理する第2生物処理槽、及び前記第2生物処理槽で処理された第2処理水を分離膜により汚泥と第3処理水とに分離する膜分離モジュールを有する膜分離生物処理ユニットと、前記第2生物処理槽内の汚泥を引き抜く汚泥引き抜き手段と、を備え、前記汚泥引き抜き手段は、前記第2生物処理槽での溶解性BOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転されるように前記第2生物処理槽内の汚泥を引き抜き、当該汚泥を前記第1生物処理槽に返送することなく、前記膜分離生物処理ユニット外へ排出する排水処理装置である。
また、前記排水処理装置において、前記汚泥引き抜き手段は、前記第2生物処理槽内の汚泥濃度が3000〜5000mg/Lの範囲、汚泥滞留時間(SRT)が10〜15日の範囲となるように、前記第2生物処理槽内の汚泥を引き抜くことが好ましい。
また、本発明の排水処理方法は、有機物含有排水を担体の存在下で生物処理する第1生物処理工程と、前記生物処理手段で処理された第1処理水を生物処理する第2生物処理工程、及び前記第2生物処理工程で処理された第2処理水を分離膜により汚泥と第3処理水とに分離する膜分離工程を有する膜分離生物処理工程と、前記第2生物処理工程で生成した汚泥を引き抜く汚泥引き抜き工程と、を備え、前記汚泥引き抜き工程では、第2生物処理工程における溶解性BOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転されるように前記第2生物処理工程で生成した汚泥を引き抜き、当該汚泥を前記第1生物処理工程に返送することなく、前記膜分離生物処理工程外へ排出する排水処理方法である。
また、前記排水処理方法において、前記汚泥引き抜き工程では、前記第2生物処理工程における汚泥濃度が3000〜5000mg/Lの範囲、汚泥滞留時間(SRT)が10〜15日の範囲となるように、前記第2生物処理工程で生成した汚泥を引き抜くことが好ましい。
本発明によれば、担体法及びMBR処理を組み合わせた排水処理装置及び排水処理方法において、汚泥発生量の増加を抑えながら、MBR処理に用いられる膜の目詰まりを抑制することが可能となる。
本実施形態に係る処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る排水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る排水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。 実施例1及び比較例1〜2の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。 実施例1及び比較例1〜2の第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOC濃度の推移を示す図である。 実施例2の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。 実施例2の第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOC濃度の推移を示す図である。 比較例3の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。 実施例3の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。 実施例3の第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOC濃度の推移を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る排水処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、排水処理装置1は、排水流入ライン(10a,10b)、第1生物処理槽12、第2生物処理槽14及び分離膜モジュール16を有する分離膜生物処理ユニット、処理水排出ライン18、処理水排出ポンプ20、汚泥排出ポンプ22及び汚泥排出ライン24を備える汚泥引き抜き装置(汚泥引き抜き手段)等から構成される。
図1に示す第1生物処理槽12内には担体26が投入されている。また、図1に示す第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14は、ブロワ(28a,28b)及び空気流入ライン(30a,30b)を有する曝気装置を備えている。図1に示す分離膜モジュール16は第2生物処理槽14内に設置されている。また、分離膜モジュール16内には、不図示の分離膜が設けられている。
第1生物処理槽12の排水入口には、排水流入ライン10aが接続されている。排水流入ライン10bの一端は第1生物処理槽12の処理水出口に接続され、他端は第2生物処理槽14の処理水入口に接続されている。また、第2生物処理槽14内に設置された分離膜モジュール16の排出口には、処理水排出ライン18が接続されている。処理水排出ライン18には処理水排出ポンプ20が介装されている。また、第1及び第2生物処理槽(12,14)の底部には、空気流入ライン(30a,30b)が接続されている。空気流入ライン(30a,30b)にはブロワ(28a,28b)が介装されている。また、第2生物処理装置の汚泥排出口には、汚泥排出ライン24が接続されている。汚泥排出ライン24には汚泥排出ポンプ22が介装されている。
本実施形態の処理対象である有機物含有排水は、一般的に生物処理可能な有機物を含む排水であれば特に制限されるものではなく、例えば、下水、電子産業排水や化学工場排水や食品工場排水等の工場排水等が挙げられる。処理対象となる排水中の有機物濃度は特に制限されるものではないが、生物処理速度の観点から、BOD濃度で300〜2000mg/Lの範囲であることが好ましい。
以下に、本実施形態の排水処理装置1の動作について説明する。
有機物含有排水は、排水流入ライン10aを通り、第1生物処理槽12に導入される。また、ブロワ28aを稼働させ、空気が空気流入ライン30aを通り、第1生物処理槽12内に供給される。生物処理槽12内では、好気性条件下で、排水中の有機物(溶解性BOD)が、担体26に付着した分散性細菌等により、酸化分解される(細菌の菌体や二酸化炭素等へと変化する)。第1生物処理槽12で処理された第1処理水は排水流入ライン10bを通り、第2生物処理槽14に導入される。また、ブロワ28bを稼働させ、空気が空気流入ライン30bを通り、第2生物処理槽14内に供給される。そして、第2生物処理槽14では、好気性条件下で、第1処理水中に残存している有機物が分散性細菌等により酸化分解される。次に、処理水排出ポンプ20を稼働させ、第2生物処理槽14で処理された第2処理水を分離膜モジュール16に通水する。第2処理水は分離膜モジュール16内の分離膜により第3処理水と汚泥とに固液分離される。第3処理水は処理水排出ライン18から系外へ排出される。また、汚泥排出ポンプ22を稼働させ、第2生物処理槽14内の汚泥が汚泥排出ライン24から引き抜かれる。第2生物処理槽14から引き抜かれた汚泥は、第1生物処理槽12に返送されることなく、膜分離生物処理ユニットの系外へ排出され、脱水・乾燥処理等が行われる。
本実施形態では、第2生物処理槽14の溶解性BOD汚泥負荷(以下、単にBOD汚泥負荷と呼ぶ)が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上、好ましくは0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満、より好ましくは0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.07kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転されるように、汚泥引き抜き装置により、第2生物処理槽14内の汚泥が引き抜かれる。汚泥引き抜き装置により引き抜いた汚泥の一部または全部を第1生物処理槽12に返送すると、引き抜き汚泥中の汚泥および膜詰まり要因となるTOC成分が再度第二生物処理槽へ戻ることとなり、上記のBOD汚泥負荷で運転することができなくなるため、本実施形態では、引き抜いた汚泥を第1生物処理槽12に返送することなく、膜分離生物処理ユニットの系外へ排出する必要がある。
本発明者らは、第2生物処理槽14のBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転されることで、第2生物処理槽14内の汚泥発生量は低い状態で維持されるが、汚泥の自己消化が促進され、槽内にTOC成分が発生することを見出した。また、このTOC成分は、第2生物処理槽14内で処理されずに蓄積し、分離膜モジュール16内の分離膜の目詰まりの原因になることも見出した。そこで、本実施形態のように、第2生物処理槽14のBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上で運転されるように、第2生物処理槽14内の汚泥を引き抜くことにより、汚泥発生量を抑えながら、汚泥の自己消化を抑制することが可能となる。その結果、槽内にTOC成分の発生・蓄積が抑制され、分離膜の目詰まりが抑えられる。特に、第2生物処理槽14のBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満の範囲で運転されることにより、0.10kg−BOD/kg−MLSS/d以上で運転される場合と比較して、より汚泥発生量が抑制され、0.05〜0.10kg−BOD/kg−MLSS/dで運転されることにより、0.05kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転される場合と比較して、槽内のTOC成分の発生量がより抑制される。
一般的に、第2生物処理槽14に導入される第1処理水中のBOD濃度が一定であれば、生物処理に伴って、第2生物処理槽14内の汚泥量が増加するため、第2生物処理槽14のBOD汚泥負荷は低下していく傾向にある。したがって、本実施形態のように、汚泥引き抜き装置により、第2生物処理槽14から連続的又は間欠的に汚泥を引き抜いて、第2生物処理槽14のBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上で運転されるように調整する必要がある。なお、第1生物処理槽12の前段に原水調整槽を設置して、排水中のBOD濃度を所定値に調整した上で、排水流入ライン10aに送液することが望ましい。これにより、第2生物処理槽14に導入される第1処理水中のBOD濃度の変動を抑制することが可能となる。
本実施形態では、例えば、BOD汚泥負荷を定期的に測定し(算出方法は実施例を参照)、その値に基づいて、汚泥引き抜き装置から引き抜く汚泥量を調節してもよいが、通常、第2生物処理槽14に流入する第1処理水のBOD濃度はほとんど変動しないため、汚泥滞留時間及び汚泥濃度が以下に示す範囲となるように第2生物処理槽14から汚泥を引き抜くことで、BOD汚泥負荷を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上にして運転することが可能となる。
本実施形態では、BOD汚泥負荷を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上とする観点から、第2生物処理槽14内の汚泥滞留時間(SRT)が、例えば5日から30日範囲、好ましくは5日から20日の範囲、より好ましくは10日から15日の範囲となるように第2生物処理槽14内から汚泥の引き抜きを行う。引き抜きは常時一定量ずつ引き抜いても良いし、タイマーなどを用いて毎日または数日に一度、設定SRTとなるような量を引き抜いても良い。汚泥滞留時間の算出方法は実施例を参照。
また、本実施形態では、BOD汚泥負荷を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上とする観点から、第2生物処理槽14内の汚泥濃度(MLSS)が、例えば10000mg/L以下、好ましくは3000mg/Lから5000mg/Lの範囲となるように第2生物処理槽14内から汚泥の引き抜きを行う。汚泥濃度は例えば下水試験方法 活性汚泥浮遊物質測定方法(遠心分離法、ガラス繊維ろ紙法など)により測定される。
本実施形態では、担体法(第1生物処理槽)とMBR(分離膜生物処理ユニット)の組み合わせの技術において、MBRでの汚泥発生量を低減し、膜目詰まりを抑制することが可能となるため、全体BOD容積負荷を1.5kg/m/d以上、好ましくは1.0kg/m/d以上で運転することが可能となる。全体BOD容積負荷とは、第1生物処理槽12と第2生物処理槽14の槽容積の合計に対して1日に流入するBOD量のことであり、この値が高いと一日に多くの有機物を処理することが可能となる。全体BOD容積負荷の算出方法は実施例を参照。
第1生物処理槽12および第2生物処理槽14のpHは、一般的な生物処理に適応する範囲であれば特に制限されるものではないが、例えば6〜9の範囲が好ましく、6.5〜7.5の範囲がより好ましい。第1生物処理槽12や第2生物処理槽14のpH調整は、各槽にpH調整剤を添加することにより行われる。pH調整剤としては、塩酸等の酸剤、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤等が挙げられる。
第1生物処理槽12および第2生物処理槽14の溶存酸素(DO)は、一般的な生物処理に必要な酸素量であれば特に制限されるものではないが、例えば、0.5mg/L以上であることが好ましく、1mg/L以上であることがより好ましい。
第1生物処理槽12および第2生物処理槽14の水温は、一般的な生物処理に適応する範囲であれば特に制限されるものではないが、例えば、15〜35℃の範囲が好ましく、20〜30℃の範囲がより好ましい。
第1生物処理槽12および第2生物処理槽14に栄養剤を添加することが好ましい。栄養剤としては、微生物の分解活性を良好に維持するものであれば特に制限されるものではないが、例えば、窒素源、リン源、その他無機塩類などが挙げられる。
第1生物処理槽12へ投入される担体26は、とくに制限されるものではなく、公知の各種の担体が使用される。本実施形態では、担体26が第1生物処理槽12内を流動する流動式、又は担体26を充填したカートリッジ等を第1生物処理槽12内に設置する固定式のいずれでもよい。また、担体26の形状、材質ともに制限されるものではないが、微生物の付着性の観点から多孔質の担体26が望ましく、具体的には多孔質のポリウレタン製流動式スポンジ担体26などが挙げられる。
本実施形態の膜分離生物処理ユニットは、分離膜モジュール16を第2生物処理槽14内に設置した槽内型の装置を例示しているが、これに制限されず、分離膜モジュール16を第2生物処理槽14外に設置した槽外型の装置であってもよい。これらのうち、装置の設置面積や運転動力の観点から槽内型の膜分離生物処理ユニットを使用することが望ましい。分離膜モジュール16に設けられる分離膜は、従来から知られているもの等が使用されるが、設置面積を小さくすることが可能な点から、中空糸膜エレメントが望ましい。また、膜材質についても特に限定はないが、強度や薬品耐性に優れる点から、ポリフッ化ビニルデン多孔質膜が望ましい。
本実施形態では、第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14に曝気装置を設置して、好気条件で生物処理を行う例について説明したが、これに制限されるものではなく、嫌気条件で生物処理を行っても良い。この場合、曝気装置に代えて、第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14に撹拌装置を設置することが望ましい。
本実施形態の汚泥引き抜き装置は、第2生物処理槽14から汚泥を引き抜くことができる装置構成であれば、図1に示す汚泥排出ポンプ22及び汚泥排出ライン24を備える装置構成に限定されるものではなく、例えば、汚泥排出ライン24に開閉弁を設置し、開閉弁を開放することで、汚泥排出ライン24から汚泥を自然流下させる装置構成としてもよい。
図2は、本実施形態に係る排水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。図2に示す排水処理装置2において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示す排水処理装置2は、排水流入ライン(10a,10b,10c)、第1生物処理槽12、第2生物処理槽(14a、14b)及び分離膜モジュール16を有する分離膜生物処理ユニット、処理水排出ライン18、処理水排出ポンプ20、汚泥排出ポンプ22及び汚泥排出ライン24を有する汚泥引き抜き装置、汚泥返送ポンプ32及び汚泥返送ライン34を有する汚泥返送装置等から構成される。
図2に示す第1生物処理槽12内には担体26が投入されている。また、図2に示す第1生物処理槽12及び第2生物処理槽(14a,14b)は、ブロワ(28a,28b,28c)及び空気流入ライン(30a,30b,30c)を有する曝気装置を備えている。
本実施形態では、第2生物処理槽は2つの槽(14a,14b)から構成されており、分離膜モジュール16は後段の第2生物処理槽14bに設置されている。なお、第2生物処理槽は3つ以上の槽から構成されていてもよい。また、分離膜モジュール16は、第2生物処理槽を構成する各槽に設置されてもよいし、第2生物処理槽を構成する各槽のうちのいずれか1つに設置されてもよい。また、分離膜モジュール16内には、不図示の分離膜が設けられている。
第1生物処理槽12の排水入口には、排水流入ライン10aが接続されている。排水流入ライン10bの一端は第1生物処理槽12の処理水出口に接続され、他端は第2生物処理槽14aの処理水入口に接続されている。また、排水流入ライン10cの一端は第2生物処理槽14aの処理水出口に接続され、他端は第2生物処理槽14bの処理水入口に接続されている。また、第2生物処理槽14b内に設置された分離膜モジュール16の排出口には、処理水排出ライン18が接続されている。処理水排出ライン18には処理水排出ポンプ20が介装されている。また、第1及び第2生物処理槽(12,14a,14b)の底部には、空気流入ライン(30a,30b,30c)が接続されている。空気流入ライン(30a,30b,30c)にはブロワ(28a,28b,28c)が介装されている。また、第2生物処理槽14bの汚泥排出口には、汚泥排出ライン24が接続されている。汚泥排出ライン24には汚泥排出ポンプ22が介装されている。また、汚泥返送ライン34の一端が、第2生物処理槽14bの汚泥返送出口に接続され、他端が第2生物処理槽14aの汚泥返送入口に接続されている。汚泥返送ライン34には、汚泥返送ポンプ32が介装されている。
有機物含有排水は、排水流入ライン10aを通り、第1生物処理槽12に導入される。第1生物処理槽12内では、好気性条件下で、排水中の有機物(溶解性BOD)が、担体26に付着した分散性細菌等により、酸化分解される(細菌の菌体や二酸化炭素等へと変化する)。第1生物処理槽12で処理された第1処理水は排水流入ライン(10b,10c)を通り、第2生物処理槽(14a,14b)に導入される。第2生物処理槽(14a,14b)では、好気性条件下で、第1処理水中に残存している有機物が分散性細菌等により酸化分解される。次に、処理水排出ポンプ20を稼働させ、第2生物処理槽14bで処理された第2処理水を分離膜モジュール16に通水する。第2処理水は分離膜モジュール16内の分離膜により第3処理水と汚泥とに固液分離される。第3処理水は処理水排出ライン18から系外へ排出される。また、汚泥排出ポンプ22を稼働させ、第2生物処理槽14b内の汚泥が汚泥排出ライン24から引き抜かれ、第1生物処理槽12に返送されることなく系外へ排出される。また、本実施形態では、第2生物処理槽(14a,14b)の汚泥濃度を均一化する等のために、汚泥返送ポンプ32を稼働させ、後段の第2生物処理槽14b内の汚泥を汚泥返送ライン34を通して、前段の第2生物処理槽14aに返送することが望ましい。なお、汚泥の返送量は特に制限されるものではないが、第2生物処理槽(14a,14b)内の汚泥濃度を均一化する等の点で、分離膜モジュール16の通水量の3倍以上とすること望ましい。
本実施形態のように第2生物処理槽が複数の槽(14a,14b)から構成する場合、各槽のBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上で運転される必要がある。本実施形態では、汚泥返送装置により第2生物処理槽14a及び第2生物処理槽14bの汚泥濃度は均一化されているため、後段の第2生物処理槽14bのBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上で運転されるように、汚泥引き抜き装置により、第2生物処理槽14b内の汚泥が引き抜かれれば、前段の第2生物処理槽14aのBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上で運転されることになる。なお、前段の第2生物処理槽14aにも、汚泥排出ポンプ22及び汚泥排出ライン24を有する汚泥引き抜き装置を設置して、第2生物処理槽14aのBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上で運転されるように、汚泥引き抜き装置により、第2生物処理槽14a内の汚泥を引き抜いてもよい。
図3は、本実施形態に係る排水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。図3に示す排水処理装置3において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示す排水処理装置3は、排水流入ライン(10a,10b)、第1生物処理槽12、第2生物処理槽14及び分離膜モジュール16を有する分離膜生物処理ユニット、処理水排出ライン18、処理水排出ポンプ20、汚泥排出ポンプ22及び汚泥排出ライン24を有する汚泥引き抜き装置、排水バイパスライン36等から構成される。図3に示す第1生物処理槽12内には担体26が投入されている。また、図3に示す第1生物処理槽12及び第2生物処理槽14は、ブロワ(28a,28b)及び空気流入ライン(30a,30b)を有する曝気装置を備えている。分離膜モジュール16は第2生物処理槽14に設置されている。また、分離膜モジュール16内には、不図示の分離膜が設けられている。
図3に示す排水処理装置3では、排水バイパスライン36の一端が排水流入ライン10aに接続され、他端が、第2生物処理槽14に接続されている。その他の形態は図1の排水処理装置1と同様である。
図3に示す排水処理装置3では、例えば、第2生物処理槽14内に流入する第1処理水中のBOD濃度が低下した場合、汚泥引き抜き装置による汚泥引き抜き量を抑えることで、第2生物処理槽14内のBOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上となるように運転することは可能であるが、さらに、排水バイパスライン36から有機物含有排水を第2生物処理槽14に直接供給し、第2生物処理槽14内のBOD濃度を増加させることで、汚泥引き抜き量を変更することなく第2生物処理槽14内のBOD汚泥負荷を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上とすることが可能となる。
本実施形態では、第2生物処理槽14を単槽としているが、図2に示すように複数の槽から構成されるものであってもよい。この場合、排水バイパスライン36は排水流入ライン10aから各第2生物処理槽へ接続される。排水バイパスライン36を通る排水の流入量は、第2生物処理槽14のBOD汚泥負荷により適宜設定されるものであるが、排水流入ライン10aを通る排水の流入量の10%〜30%の範囲とすることが望ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、図1に示す排水処理装置を用いた。実施例1では、容積12Lの第1生物処理槽と、容積26Lの第2生物処理槽とを準備した。第1生物処理槽にはスポンジ担体を2.4L投入した。分離膜モジュールに設けられる分離膜として、PVDF中空糸膜を使用した。処理対象となる有機物含有排水(原水)はBOD濃度1000mg/Lの人工基質を含むものであり、60L/dの通水量とした。実施例1では、第2生物処理槽の汚泥濃度が3000〜5000mg/Lの範囲、第2生物処理槽の汚泥滞留時間が5〜10日の範囲となるように汚泥を引き抜き、第2生物処理槽のBOD汚泥負荷を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.09kg−BOD/kg−MLSS/d未満の範囲にして運転した。
<排水処理装置の運転条件>
全体BOD容積負荷:1.5kg/m/d
ろ過Flux:0.4m/d
第2生物処理槽の汚泥濃度(MBRのMLSS):3000〜5000mg/L
第2生物処理槽の汚泥滞留時間(MBRのSRT):5〜10日
第2生物処理槽のBOD汚泥負荷(MBRのBOD汚泥負荷):0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上〜0.09kg−BOD/kg−MLSS/d未満
全体BOD容積負荷とは、第1生物処理槽及び第2生物処理槽の合計槽容積に対して1日に流入するBOD量であり、以下のように算出される。
全体BOD容積負荷=BOD濃度×流入水量(又は処理水量)/合計槽容積
なお、BOD濃度×流入水量はBOD流入量となる。
MBRのBOD汚泥負荷とは、第2生物処理槽(MBR槽)内の汚泥に対して1日に流入するBOD量であり、以下のように算出される。
MBRのBOD汚泥負荷=(MBR槽に流入する流入水のBOD濃度×流入水量(又は処理水量))/(汚泥濃度(MLSS)×槽容積)
なお、汚泥濃度(MLSS)×槽容積は槽内汚泥量となる。
SRTは、槽内の汚泥が余剰汚泥(引抜汚泥)として系外へ排出されるまでの時間であり、以下のように算出される。
SRT=(槽内汚泥濃度×槽容積)/((引抜汚泥濃度×引抜水量)+(処理水中のSS×処理水量))
ここで、第2生物処理槽では、膜分離により汚泥が除去されるため、通常処理水中のSSはゼロであるから、汚泥滞留時間は、以下のようになる。
MBRのSRT=(槽内汚泥濃度×槽容積)/(引抜汚泥濃度×引抜水量)
ろ過Fluxは、分離膜の単位膜面積当たりの処理水量であり、以下のように算出される。
ろ過Flux=処理水流量/分離膜の膜面積
(比較例1)
比較例1では第2生物処理槽の汚泥濃度(MBRのMLSS)が10000mg/L、第2生物処理槽の汚泥滞留時間(MBRのSRT)が30日となるように汚泥を引き抜き、第2生物処理装置のBOD汚泥負荷(MBRのBOD汚泥負荷)を0.01kg−BOD/kg−MLSS/d以下にして運転した。それ以外の条件は、実施例1と同様の条件とした。
(比較例2)
比較例2では、図3に示す排水処理装置を用いた。比較例2で用いた第1生物処理槽及び第2生物処理槽の容積は、実施例1と同じとした。比較例2では、流量5〜8L/dの原水を排水バイパスラインから第2生物処理槽へ直接供給した。また、第2生物処理槽の汚泥濃度(MBRのMLSS)が10000mg/L、第2生物処理槽の汚泥滞留時間(MBRのSRT)が30日となるように汚泥を引き抜き、第2生物処理装置のBOD汚泥負荷(MBRのBOD汚泥負荷)を0.03〜0.04kg−BOD/kg−MLSS/dの範囲にして運転した。それ以外の条件は、実施例1と同様の条件とした。
表1に実施例1及び比較例1〜2の運転条件をまとめた。
表2に実施例1及び比較例1〜2の処理水水質と汚泥転換率(g−MLSS/g−BOD)をまとめた。汚泥転換率はBOD処理量に対する第2生物処理槽で発生する汚泥量であり、以下のように表される。なお、以下の全ての実施例及び比較例も同様である。
汚泥転換率=第2生物処理槽の発生汚泥量/BOD処理量
発生汚泥量=((所定期間経過後の第2生物処理槽の汚泥濃度−初期の第2生物処理槽の汚泥濃度)×第2生物処理槽の槽容積)+(引抜汚泥濃度×引抜水量)
BOD処理量=(原水BOD濃度−第2生物処理から排出される処理水BOD濃度)×処理流量
ここで、実施例1及び比較例1〜2の所定期間経過後の第2生物処理槽の汚泥濃度は、12日目の第2生物処理槽の汚泥濃度である。
図4は、実施例1及び比較例1〜2の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。膜モジュールの膜吸引圧力は、処理水排出ラインに設置した圧力計(長野計器社製、GC67型)により測定した値である。
また、実施例1及び比較例1〜2の第2生物処理槽内の汚泥を5Cのろ紙でろ過し、得られたろ液中のTOC濃度を測定した。
図5は、実施例1及び比較例1〜2の第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOC濃度の推移を示す図である。図5の横軸の運転日数は装置の運転日数を表している。なお、以下の全ての実施例及び比較例も上記同様に測定してTOC濃度を求めた。
実施例1では、表2から分かるように、処理水BODは10mg/L未満、処理水TOCは15mg/L、汚泥転換率は0.212(g−MLSS/g−BOD)であった。また、実施例1では、図4から分かるように、運転日数12日間の間、膜吸引圧力の上昇は見られず、安定した運転を行うことができた。さらに、実施例1では、図5から分かるように、運転日数12日間の間、第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOCは100mg/L程度で安定していた。
比較例1では、表2から分かるように、処理水BODは10mg/L未満、処理水TOCは17mg/L、汚泥転換率は0.207であり、実施例1と同様の値を示した。しかし、比較例1では、図4から分かるように、運転日数12日間の間に、膜吸引圧力が上昇し、安定した運転を行うことができなかった。さらに、比較例1では、図5から分かるように、運転日数12日間の間に、第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOCは上昇し、300mg/L程度まで達した。なお、運転4日目の第2生物処理槽内の汚泥をビーカーに300mL採水し、エアストーンにて2L/minで曝気し、曝気直後、曝気開始から1時間後、曝気開始から3日後の汚泥を、5Cろ紙でろ過して得られたろ液中のTOC濃度を測定した。曝気開始直後のTOC濃度は151mg/Lであった。曝気開始から1時間後のTOC濃度は150mg/Lであり、曝気開始直後のTOC濃度と変化が無かったが、3日後のTOC濃度は191mg/Lであり、曝気開始直後のTOC濃度より増加していた。このことから、第2生物処理槽内で一度発生したTOC成分は、生物分解されること無く第2生物処理槽内に蓄積されることがわかった。
比較例2も、表2からわかるように、処理水水質及び汚泥転換率は実施例1と同様の結果であった。しかし、図4から分かるように、運転日数12日間の間に、膜吸引圧力が上昇し、安定した運転を行うことができなかった。さらに、比較例2では、図5から分かるように、運転日数12日間の間に、第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOCは上昇し、300mg/L程度まで達した。
以上のように、実施例1及び比較例1〜2のいずれも汚泥転換率が低く抑えられている(汚泥発生量の増加がおさえられている)が、実施例1のように、第2生物処理槽から汚泥を排出し、第2生物処理装置のBOD汚泥負荷を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上にして運転することで、比較例1及び2のように第2生物処理装置のBOD汚泥負荷(MBRのBOD汚泥負荷)を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d未満にして運転する場合と比較して、分離膜の目詰まりを抑制することができた。これは、第2生物処理装置のBOD汚泥負荷を0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上にして運転することで、TOC成分が第2生物処理槽内に蓄積されることが抑えられたため、TOC成分が分離膜に付着する量が少なくなり、膜の目詰まりの発生が抑えられたと考えられる。
(実施例2)
実施例2では、図1に示す排水処理装置を用いた。実施例2では、容積0.9Lの第1生物処理槽と、容積1.5Lの第2生物処理槽とを準備した。第1生物処理槽にはスポンジ担体を0.1L投入した。分離膜モジュールに設けられる分離膜として、PVDF中空糸膜を使用した。処理対象となる有機物含有排水はBOD濃度120mg/Lの人工基質を含むものであり、30L/dの通水量とした。実施例2では、第2生物処理槽の汚泥濃度が5000mg/L、第2生物処理槽内の汚泥滞留時間が10日となるように汚泥の引き抜きを行い、第2生物処理槽のBOD汚泥負荷を0.09kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満の範囲にして運転した。
<排水処理装置の運転条件>
全体BOD容積負荷:1.5kg/m/d
ろ過Flux:0.5m/d
第2生物処理槽の汚泥濃度(MBRのMLSS):5000mg/L
第2生物処理槽の汚泥滞留時間(MBRのSRT):10日
第2生物処理槽のBOD汚泥負荷(MBRのBOD汚泥負荷):0.09kg−BOD/kg−MLSS/d以上〜0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満
表3に実施例2の運転条件をまとめた。
表4に実施例2の処理水水質と汚泥転換率(g−MLSS/g−BOD)をまとめた。
図6は、実施例2の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。また、図7は、実施例2の第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOC濃度の推移を示す図である。
実施例2では、表4から分かるように、処理水BODは5mg/L未満、処理水TOCは2mg/L、汚泥転換率は0.186(g−MLSS/g−BOD)であった。また、実施例2では、図6から分かるように、運転日数20日間の間、膜吸引圧力の上昇は見られず、安定した運転を行うことができた。さらに、実施例2では、図7から分かるように、運転日数20日間の間、第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOCは20mg/L程度で安定していた。
以下の比較例3及び4において、第2生物処理槽のBOD容積負荷、MLSS、SRTを変更し、第2生物処理槽で発生する汚泥量の影響を検討した。
(比較例3)
比較例3では、第2生物処理槽のみから構成される排水処理装置を用いて試験を行った。比較例3では、50Lの容積の第2生物処理槽のみを準備した。分離膜モジュールに設けられる分離膜として、PVDF中空糸膜を使用した。処理対象となる有機物含有排水はBOD濃度1000mg/Lの人工基質を含むものであり、60L/dの通水量とした。比較例3では、第2生物処理槽の汚泥濃度が10000mg/L、第2生物処理槽の汚泥滞留時間が30日となるように汚泥を引き抜き、第2生物処理槽のBOD汚泥負荷を0.12kg−BOD/kg−MLSS/d以上にして運転した。
<排水処理装置の運転条件>
全体BOD容積負荷(第2生物処理槽BOD容積負荷):1.2kg/m/d
ろ過Flux:0.4m/d
第2生物処理槽の汚泥濃度(MBRのMLSS):10000mg/L
第2生物処理槽の汚泥滞留時間(MBRのSRT):30日
第2生物処理槽のBOD汚泥負荷(MBRのBOD汚泥負荷):0.12kg−BOD/kg−MLSS/d以上
表5に比較例3の運転条件をまとめた。
表6に比較例3の処理水水質と汚泥転換率(g−MLSS/g−BOD)をまとめた。
図8は、比較例3の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。
比較例3では、表6から分かるように、処理水BODは10mg/L未満、処理水TOCは18mg/Lであった。しかし、汚泥転換率は0.394(g−MLSS/g−BOD)であり、実施例1と比較して高い汚泥変換率となった。これは、実施例1と比較して、高いBOD汚泥負荷で運転したことにより、第2生物処理槽内での汚泥発生量が増加したためであると考えられる。但し、比較例3では、図8から分かるように、運転日数12日間の間、膜吸引圧力の上昇は見られず、安定した運転を行うことができた。これは、比較例3のように高いBOD汚泥負荷で運転することにより、第2生物処理槽内で汚泥の自己分解に伴うTOC成分の発生が抑制されたためであると考えられる。
(実施例3)
実施例3では、図3に示す排水処理装置を用いた。実施例3では、容積12Lの第1生物処理槽と、容積26Lの第2生物処理槽とを準備した。第1生物処理槽にはスポンジ担体を2.4L投入した。分離膜モジュールに設けられる分離膜として、PVDF中空糸膜を使用した。処理対象となる有機物含有排水はBOD濃度1000mg/Lの人工基質を含むものであり、60L/dの通水量とした。実施例3では、流量8〜10L/dの排水を排水バイパスラインから第2生物処理槽へ直接供給した。そして、実施例3では、第2生物処理槽の汚泥濃度が9000mg/L、第2生物処理槽の汚泥滞留時間が30日となるように汚泥を引き抜き、第2生物処理槽のBOD汚泥負荷を0.06kg−BOD/kg−MLSS/dにして運転した。
<排水処理装置の運転条件>
全体BOD容積負荷:1.5kg/m/d
ろ過Flux:0.4m/d
第2生物処理槽の汚泥濃度(MBRのMLSS):9000mg/L
第2生物処理槽の汚泥滞留時間(MBRのSRT):30日
第2生物処理槽のBOD汚泥負荷(MBRのBOD汚泥負荷):0.06kg−BOD/kg−MLSS/d
表7に実施例3の運転条件をまとめた。
表8に実施例3の処理水水質と汚泥転換率(g−MLSS/g−BOD)をまとめた。
図9は、実施例3の膜モジュールの膜吸引圧力の推移を示す図である。また、図10は、実施例3の第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOC濃度の推移を示す図である。
実施例3では、表8から分かるように、処理水BODは10mg/L未満、処理水TOCは17mg/L、汚泥転換率は0.207(g−MLSS/g−BOD)であった。また、実施例3では、図9から分かるように、運転日数5日間の間、膜吸引圧力の上昇は見られず、安定した運転を行うことができた。さらに、実施例3では、図10から分かるように、運転日数5日間の間、第2生物処理槽内の汚泥をろ過して得られたろ液中のTOCは120mg/L程度で安定していた。但し、実施例1よりSRTおよびMLSSが高い状態ある実施例3の方が、膜吸引圧力の上昇およびろ液中のTOCいずれも高くなった。また、汚泥変換率が上昇した比較例3の結果も考慮すれば、分離膜の目詰まりの抑制及び汚泥発生量の低減の点で、BOD汚泥負荷を0.05〜0.1の範囲、及びSRTを10〜15の範囲、MLSSを3000〜5000の範囲とすることが好ましい。
1〜3 排水処理装置、10a,10b,10c 排水流入ライン、12 第1生物処理槽、14,14a,14b第2生物処理槽、16 分離膜モジュール、18 処理水排出ライン、20 処理水排出ポンプ、22 汚泥排出ポンプ、24 汚泥排出ライン、26 担体、28a,28b ブロワ、30a,30b 空気流入ライン、32 汚泥返送ポンプ、34 汚泥返送ライン、36 排水バイパスライン。

Claims (4)

  1. 有機物含有排水を担体の存在下で生物処理する第1生物処理槽と、
    前記第1生物処理槽で処理された第1処理水を生物処理する第2生物処理槽、及び前記第2生物処理槽で処理された第2処理水を分離膜により汚泥と第3処理水とに分離する膜分離モジュールを有する膜分離生物処理ユニットと、
    前記第2生物処理槽内の汚泥を引き抜く汚泥引き抜き手段と、を備え、
    前記汚泥引き抜き手段は、前記第2生物処理槽での溶解性BOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転されるように前記第2生物処理槽内の汚泥を引き抜き、当該汚泥を前記第1生物処理槽に返送することなく、前記膜分離生物処理ユニット外へ排出することを特徴とする排水処理装置。
  2. 前記汚泥引き抜き手段は、前記第2生物処理槽内の汚泥濃度が3000〜5000mg/Lの範囲、汚泥滞留時間(SRT)が10〜15日の範囲となるように、前記第2生物処理槽内の汚泥を引き抜くことを特徴とする請求項1記載の排水処理装置。
  3. 有機物含有排水を担体の存在下で生物処理する第1生物処理工程と、
    前記生物処理手段で処理された第1処理水を生物処理する第2生物処理工程、及び前記第2生物処理工程で処理された第2処理水を分離膜により汚泥と第3処理水とに分離する膜分離工程を有する膜分離生物処理工程と、
    前記第2生物処理工程で生成した汚泥を引き抜く汚泥引き抜き工程と、を備え、
    前記汚泥引き抜き工程では、第2生物処理工程における溶解性BOD汚泥負荷が0.05kg−BOD/kg−MLSS/d以上であって0.10kg−BOD/kg−MLSS/d未満で運転されるように前記第2生物処理工程で生成した汚泥を引き抜き、当該汚泥を前記第1生物処理工程に返送することなく、前記膜分離生物処理工程外へ排出することを特徴とする排水処理方法。
  4. 前記汚泥引き抜き工程では、前記第2生物処理工程における汚泥濃度が3000〜5000mg/Lの範囲、汚泥滞留時間(SRT)が10〜15日の範囲となるように、前記第2生物処理工程で生成した汚泥を引き抜くことを特徴とする請求項3記載の排水処理方法。
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