JP2016123064A - 静電容量型トランスデューサ、プローブ、及び被検体情報取得装置 - Google Patents

静電容量型トランスデューサ、プローブ、及び被検体情報取得装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トランスデューサ内で均一ないしばらつきの少ない送受信特性が得られる静電容量型トランスデューサなどを提供する。【解決手段】静電容量型トランスデューサは、電極203と、間隙205を隔てた電極202を含む振動膜201と、を備えたセルを有する複数のエレメントを備える。電極202は、配線301を介して直流電圧印加手段401が接続され、直流電圧印加手段401により所定の直流電圧が印加されている。電極203は、配線302を介して駆動検出回路402に接続される。同一の駆動検出回路402に接続されたセルで構成された送受信用エレメント101と、インピーダンス整合手段110に配線321、322を介して接続されたインピーダンス整合用エレメント102が、同一基板100上に設けられ、送受信用エレメント101が無い領域での放射インピーダンスが、送受信用エレメント101の送受信特性への影響を低減する。【選択図】図1−1

Description

本発明は、静電容量型トランスデューサ、プローブ、及び被検体情報取得装置に関する。特に、音響波の送受信(本明細書では、送信及び受信のうち少なくとも一方を意味する)を行う技術に係る静電容量型トランスデューサ、それを備えたプローブ及び被検体情報取得装置に関する。以下、音響波は音波、超音波、光音響波などを含む用語として用いるが、超音波で代表することもある。
超音波の送受信を行う目的で、静電容量型超音波トランスデューサであるCMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)が提案されている(非特許文献1参照)。CMUTは、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスを用いて作製されたものである。図16にCMUT(送受信素子)の断面の模式図を示す。ここで、振動膜201と間隙(キャビティ)205を挟んで対向した第1の電極202と第2の電極203を、1組としてセル200と呼ぶ。振動膜201は、チップ(基板)100上に形成された支持部204により支持されている。第1の電極202には、第1の配線301を介して直流電圧発生手段401が接続され、直流電圧発生手段401により所定の直流電圧Vaが印加されている。もう一方の第2の電極203は、第2の配線302を介して駆動検出回路(送受信回路)402に接続され、GND電位付近の固定電位となっている。これにより、第1の電極202と第2の電極203間との間にVbias(=Va−0[V])の電位差を発生させている。Vaの値を調整することで、Vbiasの値が、CMUTのセルが持つ機械特性により決まる、所望の電位差(数十[V]から数百[V]程度)と一致するようになっている。
駆動検出回路402により、第2の電極203に、交流の駆動電圧を印加することで、第1及び第2の電極間に交流の静電引力が発生し、振動膜201を或る周波数で振動させて超音波を送信することができる。また、振動膜201が超音波を受け振動することで、第2の電極203に静電誘導により微小電流が発生し、駆動検出回路402により、その電流値を測定することで、受信信号を取り出すことができる。以上のように、CMUTから超音波を送信し、測定対象から戻ってきた超音波を同じCMUTで受信する(パルスエコー)ことにより、画像を形成する超音波画像形成装置が実現される。
尚、上記説明では、第1の電極202を直流電圧発生手段401に接続し、第2の電極203を駆動検出回路402に接続しているが、第1の電極102に駆動検出回路402を、第2の電極203に直流電圧発生手段401を接続した構成も同様に用いられる。
A.S. Ergun, Y. Huang, X. Zhuang, O. Oralkan, G.G. Yarahoglu, and B.T. Khuri-Yakub, "Capacitive micromachined ultrasonic transducers: fabrication technology," Ultrasonics, Ferroelectrics and Frequency Control, IEEE Transactions on, vol. 52, no. 12, pp. 2242- 2258, Dec. 2005.
静電容量型トランスデューサの送受信特性は、セルが配置されていない領域の放射インピーダンスの影響を受けて変化することがある。そのため、複数のセルを備える静電容量型トランスデューサの中央部と外周部では、送受信特性が異なり、静電容量型トランスデューサ内での送受信特性が不均一になってしまうことがある。これは、静電容量型トランスデューサ自体の送受信特性を劣化させる原因となる。本発明では、複数のセルを有するトランスデューサ内でばらつきが抑制された送受信特性が得られる静電容量型トランスデューサなどを提供することを目的とする。
本発明の静電容量型トランスデューサは、一方の電極と、前記一方の電極と間隙を隔てて形成された他方の電極を含む振動膜と、を備えたセルを夫々有する複数のエレメントを備え、複数のエレメントは、同一の送受信回路に接続されたセルで構成された第1エレメントと、インピーダンス整合手段に接続されたセルで構成された第2エレメントと、を含むことを特徴とする。
本発明によると、インピーダンス整合用エレメントを備えるので、トランスデューサ内でばらつきの少ない送受信特性が得られる静電容量型トランスデューサなどを実現することができる。
第1の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第1の実施形態に係る静電容量型トランスデューサの回路を説明する図。 第2の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第2の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第3の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第3の実施形態に係る静電容量型トランスデューサの回路を説明する図。 第3の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第3の実施形態に係る静電容量型トランスデューサの回路を説明する図。 第4の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第4の実施形態に係る静電容量型トランスデューサの回路を説明する図。 第5の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第6の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第7の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第7の実施形態に係る静電容量型トランスデューサの回路を説明する図。 第8の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第8の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第9の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第9の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第10の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第10の実施形態に係る静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 貫通配線を有する静電容量型トランスデューサを説明する模式図。 第11の実施形態に係る超音波プローブを説明する模式図。 第11の実施形態に係る超音波プローブの回路を説明する図。 第12の実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する模式図。 第13の実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する模式図。 第14の実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する模式図。 静電容量型トランスデューサを説明する模式図。
以下、図を用いて、本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態において重要な点は、送受信に用いる第1エレメントの他に、インピーダンス整合手段に接続された第2エレメントを、有していることである。典型的には、同一のチップ上に、更には同一のチップ上の同一面に、有している。この様な構成により、機械的振動と音響波との間の変換効率に係るエレメントの放射インピーダンスの同等化を達成することができる。典型的には、各エレメント内の複数のセルの放射インピーダンスの同等化を通して、複数のエレメントの放射インピーダンスの同等化を達成することができる。つまり、エレメント内の各セルについて、周りの構造を同等にしてその構造パラメータが周りの流体の音響インピーダンスに及ぼす影響が同等になるようにし、更に各セルの構造を同等にして、該音響インピーダンスを折り込んだ放射インピーダンスを同等にする。本発明において、「同等」とは完全に同じの場合だけでなく、無視できる程度の誤差を含んでいる場合も含む。
図16を用いて、CMUTの送受信動作を行うときの特性として説明すると次の様になる。この特性は、セル200が有する振動膜201の放射インピーダンスと、セル200やエレメントと接する媒質の音響インピーダンスにより決まる。ここで、セルが有する振動膜の放射インピーダンスは、振動膜201や第1の電極202の持つ機械特性と第1及び第2の電極202、203間の電界分布特性などに加えて、周囲の流体を介して、当該セルの周辺の振動膜の配置により変化する。つまり、振動膜を含むセルがエレメント内に配置されている場合と、セルがエレメント内に配置されず周りの基板100の表面(またはその上の絶縁膜、配線等)が媒質に接している場合では、セルの放射インピーダンスが異なる。アレイCMUTでは複数のエレメントが間隔をもって配置されているため、エレメント内でも中心部と周辺部のセルの振動膜の放射インピーダンスが異なり、エレメント内のセルの場所により、セルの振動膜と媒質間の放射インピーダンス特性が不均一になる。このことは、セルの構造が同じであっても起こり得る。放射インピーダンス特性の不均一性は、エレメント全体の送受信特性が不均一になる原因となり、送受信特性を劣化させる。こうした問題点を解消する本発明の静電容量型トランスデューサは、上記趣旨の考え方に基づき、課題を解決するための手段のところで述べた様な基本的な構成を有する。
以下、図面を用いて、本発明による静電容量型トランスデューサなどの実施形態を詳細に説明する。ただし、本発明の静電容量型トランスデューサは、以下の実施形態の具体的形態、寸法、材料、要素間の相対位置関係などに限られるものではなく、本発明の上記趣旨の範囲内で種々に変更、変形が可能である。また、構造的に可能であれば、以下の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する図である。図1−1において、101は送受信用エレメント、102はインピーダンス整合用エレメント、110はインピーダンス整合手段である。本実施形態では、セルを備えたチップ100上に、送受信を行うための送受信用エレメント101と、送受信に寄与しないインピーダンス整合用エレメント102の2種類のエレメントを備えていることを特徴とする。送受信用エレメント101とインピーダンス整合用エレメント102は、同じ構造で同じ寸法のセルにより構成されている。
送受信用エレメント101は、直流電圧印加手段401と駆動検出回路402に接続されており、エレメント毎に超音波の送受信を行うことができる。図1−2は、駆動検出回路402の構成を示す。図1−2において、402は駆動検出回路、411はオペアンプ、412は帰還抵抗、413は帰還容量、414、415は高耐圧スイッチ、416、417はダイオード、418は高耐圧ダイオードである。オペアンプ411の負帰還部に、帰還抵抗412と帰還容量413が並列に配置されており、電流電圧変換を行う機能を有している。オペアンプの入力端子と出力端子には、高耐圧スイッチ414、415と、ダイオード416、417がそれぞれ接続されている。高耐圧ダイオード418は、端子間が所定の電圧(1ボルト弱)以下の場合は、端子間の配線接続が切断される。また、高耐圧スイッチ414、415は、所定の電圧(数ボルト程度)より高い電圧が印加されると、スイッチの入出力端子間の配線が切断される。
送信のための高電圧パルスが印加されていない時、高耐圧ダイオード418の端子間には殆ど電位差がないため、高耐圧ダイオード418では、入出力端子間での配線が切断されている状態になっている。一方、高耐圧スイッチ414、415は、外部から高い電圧が印加されていないので、スイッチの配線が接続されている。そのため、トランスデューサからの微小電流をオペアンプ411で電流電圧変換して、外部に接続した装置(不図示)に検出信号310を出力することができる。
一方、送信のための高電圧パルス310が装置(不図示)側から印加されると、高耐圧ダイオード418内部の配線は接続される。これと同時に、高耐圧スイッチ414、415には、所定の電圧(数ボルト程度)より高い電圧が印加される。そのため、高耐圧スイッチ414、415は、スイッチ内部の配線を切断する。よって、オペアンプ411へ高電圧が印加されてオペアンプが破損することを防ぐことができる。また、オペアンプからの信号出力は、高耐圧スイッチ415でカットされるため、送信のために印加した高電圧パルスに影響を与えることがない。従って、第2の配線302を介して、トランスデューサの第2の電極203に、超音波を送信するための高電圧パルスを印加することができる。
本実施形態に係る音響波プローブによると、光音響波の受信と、超音波の送受信を1つのプローブで行うことができる。そのため、検出したデータを基に光音響イメージング像と超音波イメージング像を形成することができる。また、超音波の送信と、超音波や光音響波の受信に用いる静電容量型トランスデューサとして、1種類のトランスデューサで行うことができるため、チップのサイズを小さくできる。よって、素子間をより近接して配置することができ、素子の数を増やすことができる。あるいは、同じ素子数であれば、より小さな径の半球状多面体構造などのプローブを実現することができる。また、1種類の静電容量型トランスデューサを兼用しているので、光音響イメージング像と超音波イメージング像の位置ズレがより少ない画像を得ることができる。
一方、インピーダンス整合用エレメント102は、配線321、322を介してインピーダンス整合手段110に接続されており、超音波の送信と受信は行わない構成となっている。インピーダンス整合手段110は、接続したインピーダンス整合用エレメント102の放射インピーダンスが、送受信用エレメント101の放射インピーダンスと同等になるようにする機能を有している。
本実施形態の構成では、送受信を行う送受信用エレメント101が配置されていない領域にも、送受信用エレメント101が有する放射インピーダンスと同等の放射インピーダンスを持つインピーダンス整合用エレメント102が配置されている。そのため、送受信用エレメント101が無い領域での放射インピーダンスが、送受信用エレメント101の送受信特性に影響することを低減できる。こうして、本実施形態に係る静電容量型トランスデューサでは、トランスデューサ内で小さいばらつきの送受信特性を得ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、インピーダンス整合手段110に関する。それ以外は、第1の実施形態と同じである。図2は、第2の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する図である。図2において、111は直流電圧印加手段である。
本実施形態では、インピーダンス整合手段110が、間隙205を挟んで設けられた第1の電極202と第2の電極203間に直流電圧を印加していることを特徴とする。具体的には、インピーダンス整合用エレメント102において、第2の電極(一方の電極)203が基準電位(GND)に接続されており、第1の電極(他方の電極)202が直流電圧印加手段111に接続されている。インピーダンス整合手段110内の直流電圧印加手段111は、直流電圧印加手段401が発生する直流電圧と同じ電圧を発生させている。
エレメントが持つ放射インピーダンスを決める要素の1つは、セルが有する振動膜201の振動特性と振動−容量変換特性である。送受信を行う送受信用エレメント101では、第1の電極202と第2の電極203間に電位差を持ち、電極間に静電引力が働いている。電極間に発生した引力は、振動膜201に対してはチップ100方向に印加されており、振動膜201が少しチップ100側に撓んでいる。その撓み量と電位差により、振動膜201の振動特性と振動−容量変換特性が、電極間に電位差が無い時に比べて、変化している。
本実施形態では、送受信用エレメント101の電極間に印加されている電位差と同じ電位差がインピーダンス整合用エレメント102の電極間に印加されている。従って、インピーダンス整合用エレメント102の有する振動膜201の振動特性と振動−容量変換特性を、送受信用エレメント101のそれらとほぼ一致させることができる。そのため、送受信用エレメント101が持つ放射インピーダンスと、インピーダンス整合用エレメント102が持つ放射インピーダンスをより近づけることができる。本実施形態によると、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきがより少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
本実施形態では、送受信用エレメント101に接続した直流電圧発生手段401と、インピーダンス整合手段110の直流電圧発生手段111は、別体としたが、これに限らない。図2−2に示すように、送受信用エレメント101に接続した直流電圧発生手段401により、インピーダンス整合手段110の直流電圧発生手段にも同じ直流電圧を印加する構成でも、同様に用いることができる。これにより、より簡易な構成でも、同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、インピーダンス整合手段110に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図3は、第3の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する図である。図3−1において、112は駆動検出回路(送受信回路)である。本実施形態では、送受信用エレメント101とインピーダンス整合用エレメント102の面積が、ほぼ同じであるとして説明を行う。
エレメントが持つ放射インピーダンスを決める要素の1つは、電極に接続された駆動検出回路402の入力インピーダンスである。特に、駆動検出回路が、高耐圧スイッチを有する場合はスイッチのオン抵抗や、電流電圧変換を行う検出回路の入力インピーダンスなどにより、駆動検出回路の入力インピーダンスが決まる。本実施形態では、図3−1と図3−2で示すように、インピーダンス整合手段110が、送受信用エレメント101に接続された駆動検出回路402と同じ構成の駆動検出回路112であることが特徴である。同じ回路構成の駆動検出回路を用いているので、送受信用エレメント101が持つ放射インピーダンスと、インピーダンス整合用エレメント102が持つ放射インピーダンスを更に近づけることができる。本実施形態によると、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきが更に少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
本実施形態では、インピーダンス整合用エレメント102には駆動検出回路112を接続しているが、これに限らない。図3−3と図3−4で示すように、インピーダンス整合用エレメント102に検出回路113のみを接続する構成を取ることができる。駆動検出回路の入力インピーダンスについて、検出回路での入力インピーダンスが支配的な場合では、同様な効果を得ることができる。このように、より簡易な検出回路113を接続する構成でも、同様の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、インピーダンス整合手段110に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図4は、第4の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する図である。図4−1において、114はインピーダンス回路である。本実施形態では、送受信用エレメント101とインピーダンス整合用エレメント102の面積が、ほぼ同じであるとして説明を行う。
本実施形態では、インピーダンス整合手段110が、第1の電極202と第2の電極203間に、インピーダンス回路114を備えていることを特徴としている。このインピーダンス回路114が有するインピーダンスは、送受信用エレメント101と接続された駆動検出回路402の入力インピーダンスとほぼ同じインピーダンスとなるように設定されている。具体的には、図4−2で示すように、抵抗421やコンデンサ422、コイル423などの回路部品を組み合わせることで、容易に構成することができる。また、インピーダンスが、超音波の送受信を行う周波数の領域内でほぼ同じになっていれば、本実施形態に用いることができる。
エレメントが持つ放射インピーダンスを決める要素の1つは、電極に接続された駆動検出回路402の入力インピーダンスである。特に、駆動検出回路が、高耐圧スイッチを有する場合はスイッチのオン抵抗や、電流電圧変換を行う検出回路の入力インピーダンスなどにより、駆動検出回路402の入力インピーダンスが決まる。本実施形態では、インピーダンス回路114があるため、インピーダンス整合用エレメント102のセル側から見たインピーダンスは、送受信用エレメント101のセル側から見たインピーダンスとほぼ一致している。そのため、送受信用エレメント101が持つ放射インピーダンスとインピーダンス整合用エレメント102が持つ放射インピーダンスをより近づけることができる。
本実施形態によると、簡易な構成で、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきが更に少なくされた静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、インピーダンス整合用エレメント102の配置に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図5は、第5の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する模式図である。
図5に示す本実施形態では、送受信用エレメント101が、インピーダンス整合用エレメント102により囲まれていることが特徴である。送受信用エレメント101の有する送受信特性は、周囲の放射インピーダンスの違いの影響を受ける。特に、送受信用エレメント101の縁に隣接する付近での放射インピーダンスの違いが最も大きく影響する。本実施形態では、送受信用エレメント101の周囲は、送受信用エレメント101と同じ放射インピーダンスのインピーダンス整合用エレメント102で囲まれている。よって、送受信用エレメント101の周囲にセルがない構成の場合より、送受信用エレメント101の有する送受信特性が劣化する度合いを大幅に低減することができる。
本実施形態によると、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきがより少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、インピーダンス整合手段110に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図6は、第6の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する模式図である。
本実施形態では、1つの駆動検出回路402に接続された送受信用エレメント101の面積と、1つのインピーダンス整合手段110に接続されたインピーダンス整合用エレメント102の面積との比に基づき、整合手段110のパラメータを設定する。具体的には、送受信用エレメント101と整合用エレメント102の面積比(Ae:Ad)を次のようにする。即ち、面積比が、駆動検出回路402の入力インピーダンスに対する駆動検出回路112(検出回路113)やインピーダンス回路114の入力インピーダンスの比(Ze:Zd)と略一致する様に、インピーダンス整合手段110のパラメータを設定する。これにより、送受信用エレメント101と整合用エレメント102の面積が異なっていても、送受信用エレメント101と整合用エレメント102が有する単位面積当たりの放射インピーダンスを近くすることができる。そのため、両者の面積が異なっていても、送受信用エレメント101が持つ放射インピーダンスとインピーダンス整合用エレメント102が持つ放射インピーダンスとをより近づけることができる。
本実施形態によると、インピーダンス整合用エレメント102への制約が少ない構成で、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきが小さい静電容量型トランスデューサを実現することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、インピーダンス整合用エレメント102の配置に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図7は、第7の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する図である。図7−1において、103が第1のインピーダンス整合用エレメント、104が第2のインピーダンス整合用エレメントである。
本実施形態では、第1のインピーダンス整合用エレメント103と第2のインピーダンス整合用エレメント104の2種類の整合用エレメントを有していることが特徴である。図7−1で示すように、第1のインピーダンス整合用エレメント103と第2のインピーダンス整合用エレメント104は、送受信用エレメント101の中央部に対して点対称の位置に配置されている。つまり、第1の整合用エレメント103と第2の整合用エレメント104が、送受信用エレメント101の周りに、交互に配置されている。
また、インピーダンス整合手段110として、送受信用エレメント101に接続された駆動検出回路402を用いていることが、もう1つの特徴である。図7−2に示すように、送受信用エレメント101に接続された駆動検出回路402内には、検出回路403を備えている。本実施形態では、第1のインピーダンス整合用エレメント103と第2のインピーダンス整合用エレメント104は、インピーダンス整合手段110としての検出回路403に接続されている。具体的には、検出回路403には、図7−2で示すように、次の電極が接続されている。即ち、送受信用エレメント101に加えて、第1のインピーダンス整合用エレメント103の第2の電極203と、第2のインピーダンス整合用エレメント104の第1の電極202(第2の電極203とは逆の第1の電極202)が接続されている。ここにおいて、同じ検出回路403に接続された送受信用エレメント101の面積と、第1のインピーダンス整合用エレメント103の面積と、第2のインピーダンス整合用エレメント104の面積は、ほぼ等しくなるように設定されている。これにより、送受信用エレメント101の放射インピーダンスと、第1のインピーダンス整合用エレメント103と第2のインピーダンス整合用エレメント104がそれぞれ有する放射インピーダンスを、ほぼ一致させることができる。
また、静電容量型トランスデューサは、超音波の受信時に電流を出力するので、接続された電極からの電流を合算して、電流電圧変換し、検出電圧として出力する。そのため、検出回路403では、送受信用エレメント101と第1のインピーダンス整合用エレメント103と第2のインピーダンス整合用エレメント104からの電流が合算されて、電流電圧変換される。
本実施形態では、第1のインピーダンス整合用エレメント103と第2のインピーダンス整合用エレメント104は、図7−1で示したように、点対称の位置に配置されており、図7−2で示したように、互いに逆の電極が検出回路403に接続されている。そのため、第1の整合用エレメント103と第2の整合用エレメント104でそれぞれ受信した超音波による検出信号は打ち消され、検出回路403からは受信信号は、送受信用エレメント101からの受信信号310のみが出力される。また、駆動検出回路402は、送受信用エレメント101以外には接続されておらず、超音波を送信する時は、送受信用エレメント101のみに駆動信号310が印加され、送受信用エレメント101から選択的に超音波を出力することができる。
本実施形態によると、送受信用エレメント101に接続された駆動検出回路402をインピーダンス整合手段110として用いることができる。よって、インピーダンス整合手段110を新規に追加することなく、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきが少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
尚、本実施形態では、検出回路403に接続される電極は、第1のインピーダンス整合用エレメント103では第2の電極203であり、第2のインピーダンス整合用エレメント104では第1の電極202であるとして説明したが、これに限らない。検出回路403に接続される電極を、第1のインピーダンス整合用エレメント103の第1の電極202と第2のインピーダンス整合用エレメント104の第2の電極203とすることもできる。これでも、同様に用いることができ、同様の効果を得ることができる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、送受信用エレメント101の構成に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図8は、第8の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する図である。図8において、210は貫通配線である。
本実施形態では、チップ100上に、単一の駆動検出回路402に接続された送受信用エレメント101を1つ備えている構成に、本発明を適用している。即ち、インピーダンス整合用エレメント102で送受信用エレメント101を囲っている。本構成では、送受信用エレメント101は、孤立して配置しているため、チップ上の送受信用エレメント101を配置している領域と、配置していない領域とで、放射インピーダンスが大きく異なる。そのため、そのままでは、エレメント内で送受信特性のばらつきが非常に大きくなる。本実施形態によると、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきがより少ない静電容量型トランスデューサを提供できるので、チップ100上に単一の静電容量型トランスデューサを有した構成では、特に高い効果を得ることができる。
本実施形態の別の形態を、図8−2を用いて説明する。別の形態では、図8−2及び図11で示すように、チップが貫通配線210を有しており、静電容量トランスデューサの電極からの配線を、貫通配線210を用いてチップ100の裏面(パッド211の部分)に引き出していることが特徴である。別の形態では、貫通配線を有しているので、送受信用エレメント101からの配線が、インピーダンス整合用エレメント102(103、104)と交差する必要がない。そのため、送受信用エレメント101の周辺に、インピーダンス整合用エレメント102(103、104)を近接して、均一に配置することができる。よって、送受信用エレメント101が持つ放射インピーダンスと、インピーダンス整合用エレメント102が持つ放射インピーダンスをより近づけることができる。
本実施形態の別の形態によると、チップ上に単一のエレメントを備えたトランスデューサ内で送受信特性のばらつきが極めて少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態は、送受信用エレメント101の構成に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図9は、第9の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する模式図である。
本実施形態では、チップ100上に、駆動検出回路402に接続された送受信用エレメント101を複数備え、2次元アレイ状に規則正しく配置している構成に、本発明を適用している。図9−1に示すように、複数の送受信用エレメント101は、或る間隔をあけて配置されている。本構成では、エレメントの大きさより、複数のエレメント間のピッチが大きくなっている。そのため、送受信用エレメント101を配置している領域と、配置していない領域が、或る周期で繰り返し、配置されている。よって、本実施形態を用いることで、エレメントの大きさより、複数の複数のエレメント間のピッチが大きい構成でも、エレメント内で送受信特性のばらつきを小さくできる。本実施形態によると、エレメントの大きさより、複数の複数のエレメント間のピッチが大きい2次元アレイ状に配置した静電容量型トランスデューサについて、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきをより小さくすることができる。
本実施形態の別の形態を、図9−2を用いて説明する。別の形態では、図9−1及び図11で示すように、チップが貫通配線210を有しており、静電容量トランスデューサの電極からの配線を、貫通配線を用いてチップの裏面に引き出している。本形態では、貫通配線210を有しているので、複数の送受信用エレメント101からの複数の配線が、インピーダンス整合用エレメント102(103、104)を跨ぐ必要がない。そのため、送受信用エレメント101の周辺に、インピーダンス整合用エレメント102(103、104)を近接して、均一に配置することができる。よって、送受信用エレメント101が持つ放射インピーダンスと、インピーダンス整合用エレメント102が持つ放射インピーダンスをより近づけることができる。こうした構成において、図9−2で示すように、2次元に配置した複数の静電容量トランスデューサ間に、インピーダンス整合用エレメント102を敷き詰めて配置することが、より望ましい。
本実施形態の別の形態によると、2次元状に配置したトランスデューサ内で送受信特性のばらつきが極めて少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第10の実施形態)
第10の実施形態は、送受信用エレメント101の構成に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。図10は、第10の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する模式図である。
本実施形態では、チップ100上に、駆動検出回路402に接続された短冊状の送受信用エレメント101を複数備え、1次元アレイ状に近接させて規則正しく配置している構成に、本発明を適用している。即ち、図10−1で示すように、インピーダンス整合用エレメント102で送受信用エレメント101を囲っている。複数の送受信用エレメント101は、周りの放射インピーダンスの違いの影響を受けて、中央のエレメントと端のエレメントでは、送受信特性が大きく異なる。また、短冊状の長辺方向の中央と端では、周辺の放射インピーダンスが異なり、同様に、送受信特性が大きく異なる。この構成に、本発明を適用することで、複数のエレメントの、場所による送受信特性のばらつきや、エレメントの長辺方向の送受信特性のばらつきを小さくすることができる。本実施形態によると、1次元状に配置した短冊状の静電容量型トランスデューサについて、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきをより小さくすることができる。
本実施形態の別の形態を、図10−2を用いて説明する。別の形態では、図10−2及び図11で示すように、チップが貫通配線210を有しており、静電容量トランスデューサの電極からの配線を、貫通配線を用いてチップの裏面に引き出している。別の形態では、貫通配線210を有しているので、送受信用エレメント101からの配線が、インピーダンス整合用エレメント102(103、104)を跨ぐ必要がない。そのため、送受信用エレメント101の周辺に、インピーダンス整合用エレメント102(103、104)を近接して、均一に配置することができる。よって、送受信用エレメント101が持つ放射インピーダンスと、インピーダンス整合用エレメント102が持つ放射インピーダンスをより近づけることができる。
本実施形態の別の形態によると、1次元アレイ状に配置したトランスデューサ内で送受信特性のばらつきが極めて少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第11の実施形態)
第11の実施形態では、送受信用エレメント101に接続した回路に関する。それ以外は、第1の実施形態などと同じである。本発明は、超音波の受信のみを行う静電容量型トランスデューサにも、同様に用いることができる。本実施形態では、送受信用エレメント101が超音波の受信のみを行う。図12は、第11の実施形態に係る超音波トランスデューサを説明する図である。図12−1と図12−2で、311は受信信号、403は検出回路である。本実施形態では、送受信用エレメント101には、駆動検出回路402の代わりに、検出回路403が接続されている。
本実施形態によると、超音波の受信のみを行う場合でも、同様にエレメント内で送受信特性のばらつきが少ない静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第12の実施形態)
第1から第10の実施形態で説明した静電容量型トランスデューサは、超音波を送受信する超音波プローブに用いることができる。
図13は、本実施形態に係る超音波プローブを説明するための模式図である。図13で、500は超音波プローブ、501は筺体、502はケーブル、503はコネクタである。本実施形態の超音波プローブ500は、筺体501内に、静電容量型トランスデューサを備えたチップ100と、静電容量型トランスデューサと接続された駆動検出回路402(検出回路403)を備えている。ケーブル502は、駆動検出回路402と接続された配線を備えており、プローブの外部に備えた直流電圧発生手段401と電極間を接続する配線を備えている。超音波プローブ500を接続した側と逆のケーブル502の端には、外部の装置(不図示)と接続するためのコネクタ503を備えている。筺体501内の静電容量型トランスデューサとしては、第1から第10の実施形態で説明した、インピーダンス整合用エレメント102とインピーダンス整合手段110を有する静電容量型トランスデューサを用いている。そのため、送受信用エレメント101内の送受信特性のばらつきが少ない。
本実施形態の超音波プローブによると、トランスデューサ内で送受信特性のばらつきが少ない静電容量型トランスデューサを用いているので、送受信特性が優れた音響波プローブを提供することができる。
(第13の実施形態)
第12の実施形態で説明した超音波プローブは、音響波を用いた被検体情報取得装置に適用することができる。
図14は、光音響効果を利用した被検体情報取得装置を示した模式図である。図14において、800は超音波測定装置、801は光源、802は測定対象物、803は静電容量型トランスデューサ、804は画像情報生成装置、805は画像表示器である。また、903は発光指示信号、901は光、902は光音響信号による超音波、904は光音響信号の超音波受信信号、905は再現画像情報である。
本実施形態の超音波測定装置の動作を説明する。まず、発光指示信号903に基づいて、光源801から光901(パルス光)を発生させることにより、測定対象物802に光901を照射する。測定対象物802では光照射により音響波(超音波)902が励起され、この超音波902を静電容量型トランスデューサ803で受信する。受信信号の大きさや形状、時間の情報が超音波受信信号904として画像情報生成装置804に送られる。一方、光源801で発生させた光901の大きさや形状、時間の情報(発光情報)が、光音響信号の画像情報生成装置804に記憶される。光音響信号の画像情報生成装置804では、超音波受信信号904と発光情報を基に測定対象物802の画像信号を生成して、光音響信号による再現画像情報905として出力する。
本実施形態の超音波測定装置800は、光音響効果を利用した超音波測定を、本発明の静電容量型トランスデューサ803により行うことを特徴とする。本発明を用いることで、エレメント内での受信特性のばらつきが小さく、受信特性が均一な静電容量型トランスデューサ803を用いることができる。そのため、光音響効果を利用した超音波測定の際、受信特性が優れた信号を取得することができので、良質な画像形成を行うことができる超音波測定装置を提供することができる。
(第14の実施形態)
第12の実施形態で説明した超音波プローブは、超音波を用いた被検体情報取得装置に適用することができる。図15は、音響波の反射を利用した超音波エコー診断装置等の被検体情報取得装置を示した模式図である。
本実施形態の超音波測定装置は、光音響効果を利用した超音波測定に加えて、超音波を送受信することでの超音波測定を行うことを特徴とする。本実施形態の静電容量型トランスデューサ803は、超音波の送信を行うことが特徴である。それ以外は、第13の実施形態と同じである。
以下、送信した超音波を用いた超音波測定について説明する。静電容量型トランスデューサ803から、測定対象物802に向かって超音波906が出力(送信)される。測定対象物802の表面で、その界面での固有音響インピーダンスの差により、超音波が反射する。反射した超音波907は、トランスデューサ803で受信され、受信信号の大きさや形状、時間の情報が超音波受信信号904として画像情報生成装置804に送られる。一方、送信超音波の大きさや形状、時間の情報は超音波送信情報として、画像情報生成装置804で記憶される。画像情報生成装置804では、超音波受信信号904と超音波送信情報を基に測定対象物802の画像信号を生成して、再現画像情報905として出力する。画像表示器805では、超音波送受信による再現画像情報と、光音響信号による再現画像情報の2つの情報を基に、測定対象物802を画像として表示する。本超音波測定装置は、複数の受信情報を基にして画像を形成できるため、情報量の多い画像を表示することができる。ここでも、本発明を用いることで、エレメント内での送受信特性のばらつきが小さく、送受信特性が均一な静電容量型トランスデューサ803を提供することができる。
以上のように、本発明の静電容量型トランスデューサを用いることで、光音響効果を利用した超音波測定において受信特性が優れ、且つ超音波の送受信特性に優れた特徴を持つ、良質な画像形成を行うことができる超音波測定装置を提供することができる。
上記実施形態において、トランスデューサは、少なくとも被検体からの超音波の受信を行い、信号処理部は、トランスデューサからの超音波受信信号を用いて被検体の情報を取得するようにもできる。ここでは、静電容量型トランスデューサは、被検体に向けて超音波の送信も行ってもよいが、超音波の送信は他のトランスデューサが行うようにしてもよい。また、光音響波の受信を行わないで超音波受信のみを行う形態にもできる。以上のように、音響波プローブは、被検体からの光音響波及び/または超音波を検出し、信号処理部は、音響波プローブで取得された光音響波及び/または超音波の信号から被検体の生体組織像などを構成することができる。
本明細書中では、第2の電極203が共通の電位を有している共通電極として説明しているが、この構成に限ったものではなく、第1の電極202を共通電極とした構成にも本発明は同様に適用することができる。
100・・チップ(基板)、101・・送受信用エレメント(第1エレメント)、102・・インピーダンス整合用エレメント(第2エレメント)、110・・インピーダンス整合手段、201・・振動膜、202・・第1の電極(他方の電極)、203・・第2の電極(一方の電極)、205・・間隙、402・・送受信回路(駆動検出回路)

Claims (20)

  1. 一方の電極と、前記一方の電極と間隙を隔てて形成された他方の電極を含む振動膜と、を備えたセルを夫々有する複数のエレメントを備え、複数のエレメントは、同一の送受信回路に接続されたセルで構成された第1エレメントと、インピーダンス整合手段に接続されたセルで構成された第2エレメントと、を含むことを特徴とする静電容量型トランスデューサ。
  2. 前記第1エレメントと前記第2エレメントは、同一のチップ上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型トランスデューサ。
  3. 前記第1エレメントと前記第2エレメントは、同一のチップ上の同一面に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電容量型トランスデューサ。
  4. 前記インピーダンス整合手段は、直流電圧印加手段であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  5. 前記インピーダンス整合手段は、前記送受信回路が有する検出回路と同じ構造を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  6. 前記第1エレメントと前記第2エレメントは、前記送受信回路が有する同一の検出回路に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の静電容量型トランスデューサ。
  7. 前記インピーダンス整合手段は、抵抗と容量とコイルの何れか1つ以上を含むインピーダンス回路であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  8. 前記第1エレメントは、前記第2エレメントにより、周囲を囲まれていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  9. 前記インピーダンス整合手段が有するインピーダンスは、前記第1エレメントの1つの面積と前記第2エレメントの1つの面積との比を基に設定されていることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  10. 複数の前記第2エレメントが、前記第1エレメントの中心部に対して、点対称になる位置に配置されていることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  11. 前記セルを備えたチップ上に、単一の前記第1エレメントを備えていることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  12. 前記セルを備えたチップ上に、複数の前記第1エレメントを2次元アレイ状に配置していることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  13. 前記セルを備えたチップ上に、短冊状の複数の前記第1エレメントを備えていることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  14. 前記セルを備えたチップが、貫通配線を有し、
    前記第1エレメントと前記送受信回路を接続する配線が、前記貫通配線を含み、前記チップ上で前記第2エレメントと交差していないことを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  15. 請求項1から14の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサを備えていることを特徴とする音響波プローブ。
  16. 請求項15に記載の音響波プローブと、前記音響波プローブで検出された信号を被検体の情報を表す信号に変換するための信号処理部と、を有することを特徴とする被検体情報取得装置。
  17. 被検体に光を照射する光源を有し、
    前記音響波プローブは、前記光照射により励起された被検体からの光音響波を検出することを特徴とする請求項16に記載の被検体情報取得装置。
  18. 前記音響波プローブは、被検体からの音響波の受信を行うことを特徴とする請求項16又は17に記載の被検体情報取得装置。
  19. 前記音響波プローブは、被検体に向けて音響波の送信を行うことを特徴とする請求項16から18の何れか1項に記載の被検体情報取得装置。
  20. 前記信号処理部は、前記音響波プローブで検出された信号を被検体の画像信号に変換することを特徴とする請求項16から19の何れか1項に記載の被検体情報取得装置。
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