JP2016123054A - 通信システム、通信装置及び通信方法 - Google Patents

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大祐 梅原
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Abstract

【課題】通信線においてリンギングが発生することを抑制することができる通信システム、通信装置及び通信方法を提供する。【解決手段】複数のECU1,2が共通の通信線5に対して同時的に信号の出力を行うことができる同送期間と、アービトレーション処理により送信権利を獲得したいずれか1つのECU1,2が単独で信号を出力する単送期間とが設けられている。各ECU1,2は、単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスが低く、所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスが高くなるようにインピーダンスの切り替えを行う。また各ECU1,2は、ドミナント又はレセシブの連続した複数ビットの信号を出力するが、レセシブの信号を出力する際にインピーダンスの切り替えを行う。【選択図】図1

Description

本発明は、共通の通信線を介して接続された複数の通信装置が相互に情報の送受信を行う通信システム、通信装置及び通信方法に関する。
従来、車両に搭載された複数の通信装置間の通信にはCAN(Controller Area Network)の通信プロトコルが広く採用されている。一般的に、CANの通信プロトコルを採用した通信システムでは、いわゆるツイスト線又はツイストペアケーブル等の二線式の通信線が用いられており、この通信線はCANバスと呼ばれている各通信装置は、差動信号による通信を行っており、CANバスの二線間の電位差が閾値を超えたものをドミナント(優性値)とし、閾値を超えないものをレセシブ(劣性値)として扱っている。
近年の車両では搭載される電子機器の数が増大しており、CANバスに接続される通信装置の数も増大している。CANバスに多くの通信装置を接続するためには、CANバスに分岐部分を多数設ける必要があるが、分岐部分においてインピーダンスの不整合が生じる。またCANバスに接続されている通信装置間ではインピーダンスの不整合が生じ、通信装置の数が増大することによってこの不整合が顕著化される。上記のようなインピーダンスの不整合により、通信経路内で信号反射などが繰り返され、例えば通信装置がCANバスへ出力する信号をドミナントからレセシブへ変化させた場合、CANバス上の信号レベル(電位差)が徐々に減衰しながら振動する波形が生じる。このような振動波形はリンギングと呼ばれ、リンギングが発生することによって各通信装置におけるドミナント/レセシブの判定に誤りが生じる可能性がある。リンギングが発生する通信システムにおいて誤判定を回避するためには、リンギングの信号レベルがある程度減衰するまで各通信装置によるドミナント/レセシブの判定を待機する必要があるため、通信の高速化を阻害するという問題がある。
特許文献1においては、個々の加入者端末ステーションに達する伝送線路が星状に1つの受動的なネットワークノードに接続されている通信システムにおいて、伝送線路に周波数依存の減衰素子、例えばフェライトビーズを設けた構成の通信システムが提案されている。フェライトビーズは、インダクタとして働く素子であり、ノイズの低減効果などが期待できる。
一方、近年ではCANの通信プロトコルを高速化することを目的としたCAN−FD(CAN with Flexible Data rate)と呼ばれる通信プロトコルが提案されている。CAN−FDの通信プロトコルは、従来のCANの通信プロトコルと同様のメッセージ(フレーム)構成を採用しているが、データフィールドのデータ送信を高速化することで、1つのメッセージに従来の約8倍のデータを含めることができる。これによりCAN−FDの通信プロトコルを採用した通信システムは、従来のCANプロトコルを採用した通信システムに対して高速化が期待できる。
特表平7−500463号公報
しかしながら、CAN−FDの通信プロトコルを採用する通信システムにおいて、上述のリンギングが発生する場合、特に高速通信を行うデータフィールドにおいてドミナント/レセシブの判定に誤りが生じ易いという問題がある。この問題のためデータフィールドにおける高速通信の実現が難しく、CAN−FDの実現が困難化している。
上記の問題に対して、特許文献1に記載のフェライトビーズのようなフィルタ素子を設けることでリンギングを抑制することが考えられる。しかしながら、フィルタ素子を設けることによって本来の通信波形の立ち上がり及び立ち下がり等が鈍るため、この鈍りによりドミナント/レセシブの誤判定が発生する虞があり、フィルタ素子などを設ける対策には限界があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、通信線においてリンギングが発生することを抑制することができる通信システム、通信装置及び通信方法を提供することにある。
本発明に係る通信システムは、共通の通信線を介して接続された複数の通信装置を備え、複数の前記通信装置が前記通信線に対して同時的に信号を出力することが可能な同送期間、及び、一つの前記通信装置が単独で前記通信線に対して信号を出力する単送期間が設けられた通信システムにおいて、前記通信装置は、前記単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、前記所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるようにインピーダンスの切り替えを行う切替部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る通信システムは、前記切替部が、前記所定期間の出力インピーダンスが低く、前記所定期間以外の期間の出力インピーダンスが高くなるように切り替えを行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る通信システムは、前記通信装置が、前記通信線に対して各ビットが優性値又は劣性値の2値のいずれかで表される連続した複数ビットの信号を出力する通信部を有し、前記切替部は、前記通信部が劣性値に相当する信号を出力する際にインピーダンスの切り替えを行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る通信システムは、前記通信線は二線式であり、前記通信装置は、差動信号を前記通信線へ入出力することにより通信を行うようにしてあり、前記切替部は、前記通信線の二線を、所定の抵抗器を介して電気的に接続することにより切り替えを行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る通信システムは、前記通信装置が、CAN(Controller Area Network)規格又はCAN規格に互換性を有する規格にて通信を行うようにしてあり、前記所定期間は、CAN規格におけるデータフィールド及びCRC(Cyclic Redundancy Check)フィールドの出力期間を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る通信システムは、前記通信装置が、前記所定期間の通信速度と、前記所定期間以外の期間の通信速度とを異なる速度に切り替える速度切替部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る通信システムは、前記速度切替部が、前記所定期間の通信速度が、前記所定期間以外の期間の通信速度より高速となるように切り替えを行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る通信装置は、共通の通信線を介して一又は複数の他の通信装置に接続され、複数の通信装置が前記通信線に対して同時的に信号を出力することが可能な同送期間、及び、一つの通信装置が単独で前記通信線に対して信号を出力する単送期間が設けられた通信規格にて通信を行う通信装置において、前記単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、前記所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるようにインピーダンスの切り替えを行う切替部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る通信方法は、共通の通信線を介して接続された複数の通信装置が前記通信線に対して同時的に信号を出力することが可能な同送期間、及び、一つの通信装置が単独で前記通信線に対して信号を出力する単送期間を設けた通信方法において、前記通信装置が、前記単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、前記所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるようにインピーダンスの切り替えを行うことを特徴とする。
本発明に係る通信システムにおいては、複数の通信装置が共通の通信線に対して同時的に信号の出力を行うことができる同送期間と、いずれか一つの通信装置が単独で通信線に対して信号を出力する単送期間とが設けられる。各通信装置は、単送期間の少なくとも一部の所定期間(なお単送期間=所定期間であってもよい)を、インピーダンスの切り替えを行う期間とする。即ち各通信装置は、所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるように、インピーダンスの切り替えを行う。これにより、一つの通信装置が信号を出力する単送期間の少なくとも一部において、例えばインピーダンスマッチングなどのインピーダンスの切り替え制御を実現することができる。
また本発明においては、所定期間の出力インピーダンスを低くし、所定期間以外の期間の出力インピーダンスを高くする。これにより、複数の通信装置が同時的に信号出力を行う可能性のある同送期間では信号の衝突により大電流が流れることを防止でき、1つの通信装置が単独で信号出力を行う単送期間のうちの少なくとも一部の期間ではリンギングを抑制することができる。
また本発明においては、各通信装置はドミナント(優性値)又はレセシブ(劣性値)のいずれかで表される連続した複数ビットの信号を出力するが、レセシブに相当する信号を出力する際に上記のインピーダンスの切り替えを行う。ドミナントに相当する信号を出力する際の出力インピーダンスは、所定期間であるか否かに関わらず同一であってよい。これにより所定期間のレセシブに相当する信号出力の際に発生するリンギングを抑制することができる。
また本発明においては、複数の通信装置が接続される共通の通信線を二線式の通信線とし、この通信線に対して通信装置が差動信号を入出力する構成とする。各通信装置は、信号線の二線を、所定の抵抗器を介して接続する制御を行うことによってインピーダンスの切り替えを行う。これにより、インピーダンスの切り替えを容易且つ確実に行うことができる。
また本発明においては、CANの通信プロトコルにおけるデータフィールド及びCRC(Cyclic Redundancy Check)フィールドを所定期間に含む。これにより、CANの通信プロトコルに適したインピーダンスの切り替えを実現できる。
また本発明においては、所定期間の通信速度と所定期間以外の期間の通信速度とを異なる速度に切り替える。例えば、所定期間を高速通信、所定期間以外の期間を低速通信となるように通信速度の切り替えを行うことができる。これにより、インピーダンスの切り替えによりリンギングを低減した所定期間において高速通信を行うことが可能となり、通信システムの通信の高速化を実現できる。
本発明による場合は、通信線に発生するリンギングを抑制することができ、通信の高速化が期待できる。
本実施の形態に係る通信システムの一構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る通信システムの構成を説明するための模式的な回路図である。 本実施の形態に係るECUの構成を示すブロック図である。 CAN通信制御部によるインピーダンスの切り替えを説明するための模式図である。 送信するデータフレームとCAN通信制御部による切替制御との対応を説明するための模式図である。 高速通信モードにおけるインピーダンスの切り替えを説明するための模式図である。 CAN通信制御部が行うデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。 CAN通信制御部が行うデータ送信処理の詳細手順を示すフローチャートである。 シミュレーションによる検証結果を示す波形図である。 シミュレーションによる検証結果を示す波形図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る通信システムの一構成例を示す模式図である。本実施の形態に係る通信システムは、例えば図示しない車両に搭載された複数のECU(Electronic Control Unit)1,2を通信装置として備え、これら複数のECU1,2が通信線5を介して相互にデータの送受信を行うシステムである。ECU1,2は、例えば車両のボディECU又はエンジン制御ECU等の種々のECUであってよく、更にはカーナビゲーション装置又はオーディオ装置等の車載機器であってもよい。
本実施の形態に係る通信システムは、複数のECU1と、2つのECU2とが共通の通信線5を介して接続された構成である。2つのECU2は、通信線5の幹線5aの両端に接続され、通信線5の終端装置をなすECUである。複数のECU1は、通信線5の幹線5aから分岐した支線5bにそれぞれ接続される非終端のECUである。本通信システムでは、いずれか1つのECU1,2が信号線5に対して信号を出力した場合、この出力信号を全てのECU1,2が取得することができる。また複数のECU1,2が同時的に信号出力を行うことも可能であるが、この場合には複数のECU1,2の間でアービトレーション処理が行われ、送信権利を獲得した1つのECU1,2が最終的に送信を行う。
本実施の形態に係る通信システムでは、CANプロトコルを基に拡張された通信プロトコル、いわゆるCAN−FDの通信プロトコルを採用している。このため、本通信システムのECU1,2は、アービトレーション処理及びACKに関する処理等を、従来のCANプロトコルと同様の方法で行うことができる。
図2は、本実施の形態に係る通信システムの構成を説明するための模式的な回路図である。本実施の形態に係る通信システムにてECU1,2を接続する通信線は、二線式の通信線、いわゆるツイストペアケーブルを用いて構成されている。各ECU1,2は、二線式の通信線5に対して差動信号を出力することによってデータ送信を行う。
上述のように、通信線5の幹線5aの両端には終端用のECU2がそれぞれ接続されている。ECU2は、幹線5aの二線間に120Ωの抵抗を介在させる態様で幹線5aの終端を実現している。なお抵抗値120Ωは、CANプロトコルにおいて定められた終端抵抗値である。また本実施の形態に係る非終端のECU1は、出力インピーダンスが60Ωとなるようにインピーダンスマッチングがなされており、これによりデータ送信の際に発生するリンギングの抑制を行っている。
図3は、本実施の形態に係るECU1の構成を示すブロック図である。なおECU2の構成はECU1と略同じであるため、ブロック図の図示及び説明等を省略する。本実施の形態に係るECU1は、制御部11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入力部14、出力部15及びCAN通信制御部16等を備えて構成されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等の演算処理装置を用いて構成されている。制御部11は、ROM12に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより種々の制御処理を行うことができる。
ROM12は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子で構成されている。ROM12は、制御部11にて実行される制御プログラム及び制御部11が行う処理に必要な情報等が予め記憶されている。RAM13は、例えばSRAM(Static RAM)又はDRAM(Dynamic RAM)等のメモリ素子で構成されている。RAM13は、制御部11の処理に伴って生成された情報及び他のECU1との間で送受信する情報等の種々の情報を記憶する。
入力部14は、例えば車輌の車速センサ若しくは温度センサ等のセンサ、又は、車輌の内外に配置された操作用の種々のスイッチ等の入力装置が信号線などを介して接続される。入力部14は、これらの入力装置からの信号が入力され、入力信号のサンプリング又はA/D変換等の処理を行って得られた情報を制御部11へ与える。出力部15は、例えばモータ又はランプ等の負荷が接続され、制御部11からの指示に応じてこれらの負荷を駆動する駆動信号を出力する。なお、ECU1は必ずしも入力部14及び出力部15の両方を備える必要はなく、いずれか一方のみを備える構成であってよい。
CAN通信制御部16は、通信線5の支線5bに接続される端子を有しており、この端子に接続された支線5bを介して他のECU1,2との間でCAN−FDの通信プロトコルに従ったデータ送受信を行うものである。CAN通信制御部16は、他のECU1,2へのデータ送信を行う送信部17と、他のECU1,2が送信したデータの受信を行う受信部18とを有している。CAN通信制御部16は、制御部11から与えられた送信情報をCANプロトコルに応じた送信用のデータ(フレーム)に変換して送信部17へ与える。CAN通信制御部16の送信部17は、与えられた送信データの各ビットの値(0(ドミナント)又は1(レセシブ))に応じて、通信線5へ信号を出力する。なお本通信システムでは、二線式の通信線5が用いられるため、送信部17は通信線5へ差動信号を出力する。
CAN通信制御部16の受信部18は、通信線5の信号レベル(ツイスト線の電位差)を検知することによって、通信線5上に送信された信号がドミナント/レセシブのいずれに対応する信号であるかを判定し、各ビットがドミナント/レセシブで表されるデータの受信を行う。CAN通信制御部16は、受信部18にて受信したデータを制御部11へ与える。またCAN通信制御部16は、送信部17にて自らが送信したデータを受信部18にて受信し、送信データと受信データとが一致しない場合(送信データのレセシブが受信データにてドミナントに変化していた場合)、通信線5に接続された他のECU1,2の送信が発生していることを検知し、アービトレーションの処理を行う。なおECU1が行うアービトレーションの処理は、従来のCANプロトコルによるものと同じであるため、詳細な説明を省略する。
本実施の形態に係るECU1のCAN通信制御部16は、通信速度を低速通信モード及び高速通信モードの2段階で切り替える速度切替部19を有している。速度切替部19は、例えばクロック信号を送信部17及び受信部18へ与えることで動作させており、このクロック信号の周期を変更することによって通信速度の切り替えを行う。速度切替部19は、例えば通信速度が500kbpsの低速通信モードと、通信速度が4Mbpsの高速通信モードとを切り替える。なお速度切替部19による通信速度の切り替えは、通信システムに含まれる全てのECU1,2にて同期して行われる。
また本実施の形態に係るECU1のCAN通信制御部16は、高速通信モードにおいてデータ送信を行う際にインピーダンスの切り替え制御を行うことにより、出力インピーダンスを低減する機能を有している。図4は、CAN通信制御部16によるインピーダンスの切り替えを説明するための模式図であり、CAN通信制御部16内の回路を模式的に示してある。CAN通信制御部16は、ツイスト線が接続される2つの端子16aを有している。CAN通信制御部16内には、例えば回路基板上などに、2つの端子16aに接続される2つの内部配線が敷設されている。また例えば2つの内部配線は、CAN通信制御部16が1つのIC(Integrated Circuit)チップとして提供されるものである場合、ICの内部配線として実現され得る。
この2つの内部配線は、送信部17の出力差動アンプの2つの出力端子、及び、受信部18の入力差動アンプの2つの入力端子にそれぞれ接続されている。送信部17の出力差動アンプは、送信データとしてドミナントのデータ”0”が入力された場合に所定の信号レベル、即ち2つの内部配線の電位差が例えば2Vとなる信号を出力する。このときの出力差動アンプの出力インピーダンスは約60Ωである。また出力差動アンプは、送信データとしてレセシブのデータ”1”が入力された場合に、信号出力を行わず、ハイインピーダンス状態となる。受信部18の入力差動アンプは、2つの内部配線間の電位差が閾値を超えるか否かに応じてデータ”0”又は”1”を受信データとして出力する。なお入力差動アンプは、判定の閾値に例えば0.5V〜0.9Vのようにヒステリシスが設けられている。また入力差動アンプの入力インピーダンスは、ハイインピーダンスである。
またCAN通信制御部16は、抵抗器Rを介して2つの内部配線を接続する制御を行うための切替部20を有している。本実施の形態において抵抗器Rの抵抗値は60Ωである。切替部20は、開/閉が連動して行われる2つのスイッチSWを有している。第1の内部配線は第1のスイッチSWの一端に接続され、第1のスイッチSWの他端は抵抗器Rの一端に接続され、第2の内部配線は第2のスイッチSWの一端に接続され、第2のスイッチSWの他端は抵抗器Rの他端に接続されている。これにより切替部20の2つのスイッチSWを閉状態とすることで、2つの内部配線は抵抗器Rを介して接続される。切替部20の2つのスイッチSWを開状態とすることで、2つの内部配線の接続が解除される。
切替部20の2つのスイッチSWの開/閉の制御は、CAN通信制御部16の内部処理にて生成される制御信号に応じて行われる。CAN通信制御部16は、速度切替部19により通信速度が高速通信モードに切り替えられており、且つ、レセシブのデータ送信を行う場合に、切替部20のスイッチSWを閉じる。これ以外の場合、CAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを開く。これによりCAN通信制御部16は、高速通信モードでレセシブの信号を出力する際にインピーダンスの切り替えを行うことができる。
図5は、送信するデータフレームとCAN通信制御部16による切替制御との対応を説明するための模式図である。CANのプロトコルにおけるデータフレームは、SOF(Start Of Frame)、アービトレーションフィールド、コントロールフィールド、データフィールド、CRCフィールド、ACKフィールド及びEOF(End Of Frame)を含んで構成されている。なお、CAN−FDのデータフレームは、各フィールドのビット数などに若干の差異があるものの、従来のCANのデータフィールドと略同じ構成である。
CANのプロトコルにおいては、共通の通信線5に対して複数のECU1,2が同時的に信号出力を行うことができる同送期間と、アービトレーション処理により送信権利を獲得した1つのECU1,2のみが信号出力を行うことができる単送期間とが設けられている。データフレームにおけるSOF、アービトレーションフィールド、ACKフィールド及びEOFの送信期間が同送期間に相当する。またデータフレームにおけるコントロールフィールド、データフィールド及びCRCフィールドの送信期間が単送期間に相当する。
CAN−FDのプロトコルでは、ECU1,2は、コントロールフィールドの途中の所定ビット(BRS(Bit Rate Switch)ビット)において通信速度を低速通信モードから高速通信モードに切り替える。ECU1,2は、コントロールフィールドの以降のビット、データフィールド及びCRCフィールドのデータを高速通信モードにて送信し、CRCフィールドの最終ビットにて通信速度を高速通信モードから低速通信モードに切り替える。
本実施の形態に係るCAN通信制御部16は、高速通信モードでの動作中に、切替部20の切替制御を行うことでインピーダンスの切り替えを行う。即ち、CAN通信制御部16は、通信速度が低速通信モードである場合、切替部20のスイッチSWを開状態とする。通信速度が高速通信モードであり、且つ、レセシブの出力を行う場合に、CAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを閉状態とする。通信速度が高速通信モードであっても、ドミナントの出力を行う場合には、CAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを開状態とする。
図6は、高速通信モードにおけるインピーダンスの切り替えを説明するための模式図である。CAN通信制御部16は、データ”0”に対応するドミナントの信号として例えば信号レベル(電位差)が2Vの信号を送信部17の出力差動アンプから出力する。このときにCAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを開状態とする。このときのCAN通信制御部16の出力インピーダンスは、送信部17の出力差動アンプの出力インピーダンスであり、本実施の形態において約60Ωである。
高速通信モードにおいてCAN通信制御部16は、データ”1”に対応するレセシブの送信を行う場合、切替部20のスイッチSWを閉状態とする。なおこのときに送信部17の出力差動アンプの出力は、例えばハイインピーダンス状態となっている。これにより通信線5の二線が抵抗器Rを介して接続され、二線間の電位差が約0Vとなる。またこのときのCAN通信制御部16の出力インピーダンスは、抵抗器Rの抵抗値60Ωとなる。
図7は、CAN通信制御部16が行うデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。まずCAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを開状態とすると共に(ステップS1)、速度切替部19にて通信速度を低速通信モードに切り替える(ステップS2)。なおステップS1及びS2の処理は、データ送信の前段階の処理として行われるべきものであり、データ送信処理の開始時点で既にスイッチSWが開状態である場合及び低速通信モードである場合には、ステップS1及びS2の処理を省略してよい。なおデータ送信処理の終盤においてCAN通信制御部16はスイッチSWを開状態とする処理及び低速通信モードへ切り替える処理を行うため、以前にデータの送信を行っている場合には、ステップS1及びS2の処理は省略可能である。
CAN通信制御部16は、SOFの送信後にアービトレーションフィールドの送信を行うことにより、他のECU1,2との間でアービトレーション処理を行う(ステップS3)。CAN通信制御部16は、アービトレーション処理の結果、送信権利を獲得したか否かを判定する(ステップS4)。送信権利を獲得していない場合(S4:NO)、CAN通信制御部16は、データ送信処理を中断して他のECU1,2が送信するデータの受信処理を行い(ステップS5)、処理を終了する。送信権利を獲得した場合(S4:YES)、CAN通信制御部16は、コントロールフィールドの所定ビットを出力するタイミングで、速度切替部19にて通信速度を高速通信モードに切り替える(ステップS6)。CAN通信制御部16は、コントロールフィールドの残りのデータ、データフィールドのデータ及びCRCフィールドのデータのうち、1ビット分のデータを高速通信モードで送信する(ステップS7)。
図8は、CAN通信制御部16が行うデータ送信処理の詳細手順を示すフローチャートであり、図7に示したフローチャートのステップS7にて行う処理である。高速通信モードにてデータ送信を行う場合、CAN通信制御部16は、送信すべきデータから1ビットのデータを取得し(ステップS21)、取得したデータがドミナントに対応するデータ”0”であるか否かを判定する(ステップS22)。データ”0”である場合(S22:YES)、CAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを開状態とすると共に(ステップS23)、送信部17の出力差動アンプによる信号の出力を行って(ステップS24)、図7のフローチャートへ処理を戻す。データ”0”でない場合(S22:NO)、CAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを閉状態とすると共に(ステップS25)、送信部17の出力差動アンプをハイインピーダンス状態として(ステップS26)、図7のフローチャートへ処理を戻す。
ステップS7にて1ビット分のデータ送信を終了した後、CAN通信制御部16は、高速通信モードにて送信すべき全てのデータの送信を終了したか否か、即ちCRCフィールドの最終ビットの1つ手前のデータまで送信を終了したか否かを判定する(ステップS8)。全てのデータの送信を終了していない場合(S8:NO)、CAN通信制御部16は、ステップS7へ処理を戻し、次の1ビットのデータ送信を行う。全てのデータの送信を終了した場合(S8:YES)、CAN通信制御部16は、切替部20のスイッチSWを開状態とすると共に(ステップS9)、速度切替部19にて通信速度を低速通信モードに切り替える(ステップS10)。その後、CAN通信制御部16は、ACKフィールド及びEOFの出力を行って(ステップS11)、データ送信処理を終了する。
(検証)
次に、本実施の形態に係る通信システムによる効果の検証結果を説明する。図9及び図10は、シミュレーションによる検証結果を示す波形図であり、横軸を時間とし、縦軸を通信線5の二線間の電圧値としてある。なお、高速通信モードにおける伝送速度を2Mbpsとした検証結果を図9に示し、伝送速度を4Mbpsとした検証結果を図10に示す。また図9及び図10においては、本実施の形態に係る通信システムにおける高速通信モードでの信号波形を実線で示し、従来のCANの通信システムにおける信号波形を破線で示してある。
図9のシミュレーションにおいては、図1に示した構成において22個のECU1をそれぞれ支線5bを介して幹線5aに接続した通信システムを想定し、幹線5aの長さを33mとし、支線5bの長さをそれぞれ1mとし、支線5bの分岐間の距離を1.43mとした。また図10のシミュレーションにおいては、図1に示した構成において4個のECU1をそれぞれ支線5bを介して幹線5aに接続した通信システムを想定し、幹線5aの長さを12mとし、支線5bの長さをそれぞれ1mとし、支線5bの分岐間の距離を2.4mとした。これらのシステム構成において、幹線5aの略中央に接続されたECU1がデータ”0”及びデータ”1”を交互に繰り返して送信した場合に、送信者であるECU1が受信する信号波形をコンピュータによるシミュレーションにて取得したものが図9及び図10に示す波形である。
また各ECU1,2には、図4に示した回路図の構成を用いてシミュレーションを行った。なお、本実施の形態に係る通信システムの検証においては、データ”1”を出力する際に、図4の切替部20のスイッチSWを閉状態としてインピーダンスを切り替え、これによりインピーダンスの低減を行っている。これに対して従来のCANの通信システムの検証においては、切替部20のスイッチSWを開状態で固定し、インピーダンスの切り替えを行っていない。
図9及び図10に示すように、インピーダンスの切り替えを行わない従来のCANの通信システムでは、レセシブ信号の出力期間に徐々に信号レベルが減衰する振動波形、即ちリンギングが発生している。図9及び図10には受信部18の入力差動アンプがドミナントと判定する信号レベルである0.9Vが二点鎖線で示してあるが、リンギング波形のピーク電圧値はこの判定電圧を超えている。リンギングの電圧値が0.9Vを超える期間は、レセシブの送信期間に対して約40%である。このようなリンギングが発生することにより、受信部18は、レセシブの信号をドミナントと誤判定する可能性がある。
これに対してインピーダンスの切り替えを行う本実施の形態の通信システムでは、レセシブ信号の出力期間に若干の振動波形が見られるが、この振動波形のピーク値は判定電圧の0.9Vを超えることはない。よって受信部18は、ドミナントと誤判定することなくレセシブの信号を受信することができる。
また、同様のシステム構成にて通信速度を変更してシミュレーションを行った。各通信速度にて得られた複数のシミュレーション結果について、レセシブの1ビットの送信期間に対して5/9の時間が経過した時点(例えば1ビットの送信期間が9μsである場合に5μsが経過した時点)をサンプリングポイントとし、このサンプリングポイントまでにリンギングが終息しているか否かに応じて、この通信速度での通信の正否を判断した。
この結果、図9のシステム構成において、従来のCANの通信システムでは、500kbpsの通信速度まで通信が可能であった。また図10のシステム構成において、従来のCANの通信システムでは、1Mbpsの通信速度まで通信が可能であった。これに対して、図9のシステム構成において、本実施の形態の通信システムでは、2Mbpsのデータ部の通信速度まで通信が可能であった。また図10のシステム構成において、本実施の形態の通信システムでは、4Mbpsの通信速度まで通信が可能であった。このように、本実施の形態に係る通信システムは、従来のCANの通信システムより高速通信を行うことが可能である。
また、図4に示した回路の抵抗器Rの抵抗値を変更して同様の検証を行った。この結果、抵抗器Rの抵抗値は、本システムにおいてインピーダンスマッチング状態となる60Ω以外の抵抗値であってもよいことが判明している。抵抗器Rの抵抗値は60Ωより大きくてもよく、又は、60Ωより小さくてもよい。いずれの場合であっても、インピーダンスの切り替え制御を行うことによって、リンギング抑制の効果が期待できる。このため、通信システムの構成などに応じて抵抗器Rの抵抗値は適宜に設定すればよい。なお本検証によれば、抵抗器Rの抵抗値が小さい方がリンギング抑制の効果が高まる傾向にあることが見出されている。
以上の構成の本実施の形態に係る通信システムにおいては、複数のECU1,2が共通の通信線5に対して同時的に信号の出力を行うことができる同送期間と、アービトレーション処理により送信権利を獲得したいずれか1つのECU1,2が単独で信号を出力する単送期間とが設けられている。各ECU1,2は、単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるように、インピーダンスの切り替えを行う。これにより本通信システムでは、各ECU1,2が、所定期間にインピーダンスの切り替えを行うことができる。
また本実施の形態に係る通信システムでは、各ECU1,2は、所定期間の出力インピーダンスを、所定期間以外の期間の出力インピーダンスより低くする(例えば60Ω)。また所定期間以外の期間の出力インピーダンスは、送信部17の出力差動アンプの特性となるように、切替部20のスイッチSWを切り替える。このときの出力差動アンプの出力インピーダンスは、例えばハイインピーダンスとなる。これにより、複数のECU1,2が同時的に信号出力を行う可能性のある同送期間では、信号の衝突により大電流が流れることを防止でき、1つのECU1,2が単独で信号出力を行う単送期間の少なくとも一部の所定期間ではリンギングを抑制することができる。
また本実施の形態に係る通信システムでは、各ECU1,2は、ドミナント又はレセシブの連続した複数ビットの信号を出力するが、レセシブの信号を出力する際にインピーダンスの切り替えを行う。ドミナントの信号を出力する際の出力インピーダンスは、所定期間であるか否かに関わらず同一であってよい。これにより所定期間のレセシブの信号出力の際に発生するリンギングを抑制することができる。
また本実施の形態に係る通信システムでは、所定期間にレセシブを出力する際の出力インピーダンスが、所定期間以外の期間にドミナントを出力する際の出力インピーダンス(例えば60Ω)以下となるように、インピーダンスの切り替えを行う(例えば60Ωに切り替える)。また所定期間以外の期間は、スイッチSWの切り替えにより出力を送信部17の出力差動アンプとする。これにより所定期間以外の期間にレセシブを出力する際の出力インピーダンスが、所定期間以外の期間にドミナントを出力する際の出力インピーダンス(例えば60Ω)より高くなる。このときの出力差動アンプの出力インピーダンスは、ハイインピーダンスになる。
また本実施の形態に係る通信システムでは、複数のECU1,2が接続される共通の通信線5を2線式とし、各ECU1,2がこの通信線5に対して差動信号を入出力することで通信を行う。各ECU1,2は、切替部20のスイッチSWの開閉を制御して、抵抗器Rを介して信号線5の二線を電気的に接続することにより、インピーダンスの切り替えを行う。これによりECU1,2によるインピーダンスの切り替えを容易且つ確実に行うことができる。
また本実施の形態に係る通信システムは、CANプロトコル又はCAN−FDのようなCANの互換/拡張プロトコルに従った通信を行う。ECU1,2は、CANのデータフレーム内のデータフィールド及びCRCフィールドを送信する期間を、インピーダンスの切り替えを行う所定期間に含む。例えばコントロールフィールドの通信速度切替のビットからCRCフィールドの最終ビットまでを送信する期間を所定期間とすることができる。これにより、CANプロトコルに適したインピーダンスの切り替えを実現できる。
また本実施の形態に係る通信システムでは、CAN−FDの通信プロトコルを採用し、所定期間の通信速度と所定期間以外の期間の通信速度とを、各ECU1,2が異なる速度に切り替える制御を行う。例えば各ECU1,2は、所定期間を高速通信とし、所定期間以外の期間を低速通信とすべく通信速度の切り替えを行う。これにより、通信システムの通信の高速化を実現できる。本実施の形態に係る通信システムは、所定期間にインピーダンスの切り替えを行うことにより、所定期間における通信速度の高速化に対応することが可能である。
なお本実施の形態においては、コントロールフィールドの途中ビットからCRCフィールドの最終ビットまでの所定期間にインピーダンスの切り替えを行う構成としたが、これに限るものではなく、例えばコントロールフィールドの最初のビットからCRCフィールドの最終ビットまで、即ち図5における単送期間の全期間にインピーダンスの切り替えを行う構成としてもよい。また例えばデータフィールドの最初のビットからCRCフィールドの最終ビットまでの期間にインピーダンスの切り替えを行う構成としてもよい。ただし、通信システムが通信速度の切り替えを行う構成である場合、高速通信を行う期間にはインピーダンスの切り替えを行うことが好ましい。
また本実施の形態においては、CAN−FDの通信プロトコルに従って通信速度を低速及び高速の2段階で切り替える構成としたが、これに限るものではなく、通信速度の切り替えを行わない構成であってよい。即ち通信システムは、CAN−FDの通信プロトコルではなく、従来のCANのプロトコル又はこれに互換のプロトコル等を採用したものであってよい。更には、通信システムがCAN以外の通信プロトコルを採用してもよい。速度切替を行わない構成であっても、本実施の形態に係る通信システムのインピーダンスの切り替えを行うことによって、リンギングを抑制することができるため、通信不具合の発生を抑制することができる。またこの場合、例えばデータフィールドのみインピーダンスの切り替えを行うなど、インピーダンスの切り替えを行う期間を限定的に設けてもよい。
また本実施の形態においては、図4における抵抗器Rの抵抗値を60Ωとしたが、これは一例であって、抵抗値は60Ω以外の値であってよい。抵抗器Rの抵抗値は、ドミナント出力時の出力インピーダンスと同程度の値とすることが好ましい。ただし抵抗器Rの抵抗値は、通信システムのシステム構成などに応じて適宜に設定することが可能であり、インピーダンスの切り替えを行うことによってリンギング抑制の効果が期待できる。
また本実施の形態においては、車両に搭載される通信システムを例に説明を行ったが、通信システムは車両に搭載されるものに限らず、例えば飛行機又は船舶等の移動体に搭載されるものであってよく、また例えば移動体ではなく工場、オフィス又は学校等に設置されるものであってもよい。
1,2 ECU(通信装置)
5 通信線
5a 幹線
5b 支線
11 制御部
12 ROM
13 RAM
14 入力部
15 出力部
16 CAN通信制御部(通信部)
17 送信部
18 受信部
19 速度切替部
20 切替部
R 抵抗器
SW スイッチ

Claims (9)

  1. 共通の通信線を介して接続された複数の通信装置を備え、複数の前記通信装置が前記通信線に対して同時的に信号を出力することが可能な同送期間、及び、一つの前記通信装置が単独で前記通信線に対して信号を出力する単送期間が設けられた通信システムにおいて、
    前記通信装置は、前記単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、前記所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるようにインピーダンスの切り替えを行う切替部を有すること
    を特徴とする通信システム。
  2. 前記切替部は、前記所定期間の出力インピーダンスが低く、前記所定期間以外の期間の出力インピーダンスが高くなるように切り替えを行うようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記通信装置は、前記通信線に対して各ビットが優性値又は劣性値の2値のいずれかで表される連続した複数ビットの信号を出力する通信部を有し、
    前記切替部は、前記通信部が劣性値に相当する信号を出力する際にインピーダンスの切り替えを行うようにしてあること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記通信線は二線式であり、
    前記通信装置は、差動信号を前記通信線へ入出力することにより通信を行うようにしてあり、
    前記切替部は、前記通信線の二線を、所定の抵抗器を介して電気的に接続することにより切り替えを行うようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の通信システム。
  5. 前記通信装置は、CAN(Controller Area Network)規格又はCAN規格に互換性を有する規格にて通信を行うようにしてあり、
    前記所定期間は、CAN規格におけるデータフィールド及びCRC(Cyclic Redundancy Check)フィールドの出力期間を含むこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の通信システム。
  6. 前記通信装置は、前記所定期間の通信速度と、前記所定期間以外の期間の通信速度とを異なる速度に切り替える速度切替部を有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の通信システム。
  7. 前記速度切替部は、前記所定期間の通信速度が、前記所定期間以外の期間の通信速度より高速となるように切り替えを行うようにしてあること
    を特徴とする請求項6に記載の通信システム。
  8. 共通の通信線を介して一又は複数の他の通信装置に接続され、複数の通信装置が前記通信線に対して同時的に信号を出力することが可能な同送期間、及び、一つの通信装置が単独で前記通信線に対して信号を出力する単送期間が設けられた通信規格にて通信を行う通信装置において、
    前記単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、前記所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるようにインピーダンスの切り替えを行う切替部を備えること
    を特徴とする通信装置。
  9. 共通の通信線を介して接続された複数の通信装置が前記通信線に対して同時的に信号を出力することが可能な同送期間、及び、一つの通信装置が単独で前記通信線に対して信号を出力する単送期間を設けた通信方法において、
    前記通信装置が、前記単送期間の少なくとも一部の所定期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスと、前記所定期間以外の期間に信号出力を行う場合の出力インピーダンスとが異なる値となるようにインピーダンスの切り替えを行うこと
    を特徴とする通信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017158180A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 エヌエックスピー ビー ヴィNxp B.V. フィードフォワード・リンギング抑制回路
WO2021039498A1 (ja) * 2019-08-26 2021-03-04 株式会社デンソー リンギング抑制回路
WO2023013304A1 (ja) * 2021-08-05 2023-02-09 株式会社オートネットワーク技術研究所 通信装置、通信システム及び通信方法

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