JP2016121334A - ミリ波を透過する樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダー - Google Patents

ミリ波を透過する樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダー Download PDF

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【課題】ミリ波の透過性、耐衝撃性、耐熱性等に優れた樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダーを提供する。【解決手段】本発明の樹脂部品は、エチレン単位量が50〜95質量%であるエチレン・α−オレフィン系ゴムに由来する重合体部と、ビニル系樹脂部とを備えるゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる。エチレン・α−オレフィン系ゴムの融点(JIS K 7121−1987)は0℃〜120℃の範囲にあることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、低誘電率及び低誘電正接であってミリ波の透過性を有し、耐衝撃性、耐熱性等にも優れる樹脂部品、並びに、これを備え、ミリ波を送信若しくは受信するアンテナモジュールを格納又は保護するミリ波用レドーム(アンテナカバー)、及び、このレドームを備えるミリ波レーダーに関する。
従来、30GHz〜300GHzの電波であるミリ波を送受信するミリ波レーダーを備える無線通信や、センサー等の開発が活発になされ、その応用例も広く提案されている。中には、動きのある人、物体等の位置及び速度を瞬時に検知するセンサー、セキュリティチェック用イメージング装置等のように、既に実用化されたものもある。
ミリ波レーダーは、通常、ミリ波を送信若しくは受信するアンテナモジュールと、これを格納又は保護するレドームとを備える。このうち、レドームは、通常、樹脂成形体であり、用途により、種々の形状を有するが、その全体を、電波を透過しやすい材料により形成したものや、電波の経路に相当する特定部分のみを、電波を透過しやすい材料により形成したものがある。
ミリ波用レーダーを構成するレドームの成形材料は、下記の特許文献1〜3等に開示されている。
特許文献1には、送受信アンテナ(アンテナモジュール)を有するアンテナベースと、アンテナベースを固定するハウジングと、アンテナベースを覆うレドーム又はレーダーカバーの少なくとも一方とを備えたミリ波レーダーであって、レドーム又はレーダーカバーは、送受信アンテナの前方部分の比誘電率よりも送受信アンテナの側面方向にある部分の比誘電率が大きいミリ波レーダーが開示されている。そして、送受信アンテナの前方部分のレドーム又はレーダーカバーが、ポリカーボネート、シンジオタクチックポリスチレン、ポリプロピレン、若しくは、これらの樹脂を主成分としたABS樹脂との混成材を主として含む旨の記載がある。
特許文献2には、基材層と透明樹脂層との間に加飾体層を有し、電波レーダー装置のビーム経路に配置される成形品において、ビームの周波数における誘電正接が0.0005以下、比誘電率が3以下である熱可塑性樹脂から形成された樹脂成形品が開示されている。そして、この熱可塑性樹脂としては、従来、公知のAES樹脂よりもシクロポリオレフィンが好ましいと記載されている。
また、特許文献3には、回路基材、レドーム等の低誘電率が求められる部品用の材料として好適なポリブチレンテレフタレート樹脂と、ガラス転移温度が100℃以上の環状オレフィン樹脂とを含む樹脂組成物が開示されている。
特開2004−312696号公報 特開2007−13722号公報 特開2013−43942号公報
上記のように、ミリ波レーダーとしては、電波の経路に相当する特定部分のみが、電波を透過しやすい材料により形成されたレドームを備えるものや、その全体が電波を透過しやすい材料により形成されたレドームを備えるものがある。いずれにおいても、電波の経路に相当する部分は、少なくとも、優れた誘電特性及び機械特性を備えることが必要である。
本発明の目的は、ミリ波の透過性、耐衝撃性、耐熱性等に優れた樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダーを提供することである。
本発明は、ミリ波レーダー、並びに、これを構成する部材であるレドーム又はレドームの構成部材として好適な樹脂部品(以下、「ミリ波透過樹脂部品」ともいう。)であり、以下に示される。
1.エチレン単位量が50〜95質量%であるエチレン・α−オレフィン系ゴムに由来する重合体部と、ビニル系樹脂部とを有するゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる、ミリ波を透過する樹脂部品。
2.上記エチレン・α−オレフィン系ゴムが、エチレン・α−オレフィン共重合体である上記1に記載の樹脂部品。
3.上記エチレン・α−オレフィン系ゴムの融点(JIS K 7121−1987)が0℃〜120℃の範囲にある上記1又は2に記載の樹脂部品。
4.上記1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂部品を備えるミリ波用レドーム。
5.上記4に記載のミリ波用レドームを備えるミリ波レーダー。
本明細書において、「ミリ波を透過する」とは、JIS R1660−1に基づいて測定される、約77GHzの周波数における比誘電率が2.8未満であり、誘電正接(tanδ)が9.0×10−3未満である性能を有することを意味する。
本発明のミリ波透過樹脂部品は、比誘電率が低く且つ誘電正接(tanδ)が小さい樹脂材料からなるのでミリ波を反射又は吸収することなく透過することができ、また、耐衝撃性、耐熱性等に優れるので、ミリ波用レドーム又はミリ波レーダーの構成部品として好適である。
本発明のミリ波用レドームは、ミリ波を送信若しくは受信するアンテナモジュールの格納又は保護に好適である。本発明のミリ波用レドームは、その全体が、本発明のミリ波透過樹脂部品からなるものとすることができるし、特に、ミリ波の送信又は受信に係る経路に相当する部分のみを、本発明のミリ波透過樹脂部品からなるようにしたものとすることができる。
本発明のミリ波レーダーは、ミリ波を送信又は受信する装置として好適である。
本発明のミリ波透過樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダーの一例を示す概略断面図である。 本発明のミリ波透過樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダーの他の例を示す概略断面図である。 本発明のミリ波透過樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダーの他の例を示す概略断面図である。 本発明のミリ波透過樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダーの他の例を示す概略断面図である。 本発明のミリ波透過樹脂部品及びミリ波用レドームの他の例を示す概略断面図である。 図5のミリ波透過樹脂部品及びミリ波用レドームを備える本発明のミリ波レーダーの他の例を示す概略断面図である。 本発明のミリ波レーダーの他の例を示す概略断面図である。
本発明は、エチレン単位量が50〜95質量%であるエチレン・α−オレフィン系ゴムに由来する重合体部と、ビニル系樹脂部とを有するゴム質重合体強化ビニル系樹脂(以下、「成分〔A〕」ともいう。)を含有する、特定の熱可塑性樹脂組成物からなるミリ波透過樹脂部品、この樹脂部品を備えるミリ波用レドーム(以下、「レドーム」ともいう。)、並びに、このレドームと、アンテナモジュールとを備えるミリ波レーダーに関し、図1〜図7に例示される。
図1〜図7において、本発明のミリ波透過樹脂部品は、符号60で示す樹脂部品である。また、本発明のレドームは、符号70で示す、ミリ波を送信若しくは受信するアンテナモジュールを格納又は保護する部品であり、図1及び図2に示すように、ミリ波透過樹脂部品60のみからなる物品であってもよいし、図3に示すように、ミリ波透過樹脂部品60と、他の部品62とからなる複合物品であってもよい。本発明のミリ波透過樹脂部品及びレドームにより、無線通信、センサー等に好適な、本発明のミリ波レーダーを構成することができる。
本明細書において、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルを、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートを、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基を、「(共)重合体」は、単独重合体及び共重合体を意味する。
また、JIS K 7121に準ずる熱可塑性樹脂の融点(以下、「Tm」と表記する)は、示差走査熱量計(DSC)を用い、1分間に20℃の一定昇温速度で吸熱変化を測定し、得られた吸熱パターンのピーク温度を読みとった値である。
以下、本発明のミリ波透過樹脂部品を構成する熱可塑性樹脂組成物について、説明する。この熱可塑性樹脂組成物は、成分〔A〕を必須とするが、更に、他の熱可塑性樹脂や添加剤(いずれも後述)を含有してもよい。
上記成分〔A〕は、エチレンに由来する構造単位と、α−オレフィンに由来する構造単位とを含む共重合体ゴムであって、エチレン単位量(エチレンに由来する構造単位の含有割合)が50〜95質量%であるエチレン・α−オレフィン系ゴムに由来する重合体部(以下、「ゴム質重合体部」ともいう)と、ビニル系樹脂部とが化学的に結合しているゴム質重合体強化ビニル系樹脂である。また、上記成分〔A〕は、好ましくは、エチレン・α−オレフィン系ゴムの存在下、ビニル系単量体を重合して得られたゴム質重合体部と、ビニル系樹脂部とが化学的に結合しているグラフト樹脂である。
上記熱可塑性樹脂組成物は、成分〔A〕を一種のみ含んでよいし、二種以上の組み合わせで含んでもよい。
上記エチレン・α−オレフィン系ゴムは、エチレンに由来する構造単位と、α−オレフィンに由来する構造単位とからなる共重合ゴム、又は、これらの構造単位に加えて、更に、非共役ジエンに由来する構造単位を含む共重合ゴムである。尚、上記エチレン・α−オレフィン系ゴムを構成するエチレン単位量は、本発明のミリ波透過樹脂部品における機械特性、成形外観性の観点から、50〜95質量%であり、好ましくは30〜85質量%、より好ましくは40〜80質量%、更に好ましくは45〜75質量%である。
上記α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。α−オレフィンの炭素原子数は、本発明のミリ波透過樹脂部品における機械特性、成形外観性の観点から、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜12、更に好ましくは3〜8である。
上記非共役ジエンとしては、アルケニルノルボルネン、環状ジエン、脂肪族ジエン等が挙げられる。これらの非共役ジエンは、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記エチレン・α−オレフィン系ゴムが、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムである場合、非共役ジエンに由来する構造単位の含有割合の上限は、上記エチレン・α−オレフィン系ゴムを構成する構造単位の全量を100質量%とした場合に、好ましくは15質量%、より好ましくは10質量%、更に好ましくは5質量%である。
上記エチレン・α−オレフィン系ゴムは、ミリ波透過性の観点から、Tmが好ましくは0℃〜120℃、より好ましくは10℃〜100℃、更に好ましくは30℃〜80℃の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体である。このようなエチレン・α−オレフィン系ゴムは、より好ましくは、エチレンに由来する構造単位と、炭素原子数が3〜8のα−オレフィンに由来する構造単位とからなる共重合体であり、更に好ましくは、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体及びエチレン・1−オクテン共重合体であり、特に好ましくは、エチレン・プロピレン共重合体である。
一方、上記成分〔A〕を構成するビニル系樹脂部は、ビニル系単量体に由来する構造単位を含むビニル系樹脂に由来する部分である。このビニル系樹脂部は、ビニル系単量体に由来する構造単位の一種のみを含むものであってよいし、ビニル系単量体に由来する構造単位の二種以上を含むものであってもよい。
上記ビニル系単量体としては、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド系化合物、不飽和酸無水物、カルボキシル基含有不飽和化合物、アミノ基含有不飽和化合物、アミド基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、本発明のミリ波透過樹脂部品における成形外観性及び成形加工性の観点から、上記ビニル系樹脂部は、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を含むことが好ましい。上記ビニル系樹脂部に含まれる、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位の含有量の下限は、上記観点から、好ましくは50質量%、より好ましくは60質量%、更に好ましくは70質量%である。
上記芳香族ビニル化合物は、少なくとも一つのビニル結合と、少なくとも一つの芳香族環とを有する化合物であれば、特に限定されない。但し、官能基等の置換基を有さないものとする。その例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、β−メチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。
上記シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリル、α−イソプロピルアクリロニトリル等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記マレイミド系化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−メチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミド、N−(2−メトキシフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−ナフチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。これらのうち、N−フェニルマレイミドが好ましい。また、これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。尚、重合体鎖に、マレイミド系化合物に由来する構造単位を導入する場合、例えば、無水マレイン酸を共重合させた後、イミド化する方法を適用することができる。
上記不飽和酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、2,3−ジメチル無水マレイン酸等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記カルボキシル基含有不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記アミノ基含有不飽和化合物としては、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノメチル、アクリル酸ジエチルアミノメチル、アクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノメチル、メタクリル酸ジエチルアミノメチル、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、p−アミノスチレン、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン、アクリルアミン、メタクリルアミン、N−メチルアクリルアミン等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アミド基含有不飽和化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ヒドロキシル基含有不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、2−ヒドロキシメチル−α−メチルスチレン、3−ヒドロキシメチル−α−メチルスチレン、4−ヒドロキシメチル−α−メチルスチレン、4−ヒドロキシメチル−1−ビニルナフタレン、7−ヒドロキシメチル−1−ビニルナフタレン、8−ヒドロキシメチル−1−ビニルナフタレン、4−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、7−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、8−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、p−ビニルベンジルアルコール、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記エポキシ基含有不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−オキシシクロヘキシル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、マレイン酸モノグリシジル、マレイン酸ジグリシジル、イタコン酸モノグリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルコハク酸モノグリシジル、アリルコハク酸ジグリシジル、p−スチレンカルボン酸グリシジル、2−メチルプロペニルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル等が挙げられる。これらの化合物は、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン、4−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン等が挙げられる。
上記ビニル系樹脂部が、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を含む場合、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位の一種又は二種以上からなるビニル系樹脂部であってよいし、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位と、他のビニル系単量体に由来する構造単位とからなるビニル系共重合体部であってもよい。後者の場合、他のビニル系単量体としては、本発明のミリ波透過樹脂部品における成形外観性等の観点から、シアン化ビニル化合物又は(メタ)アクリル酸エステル化合物が好ましい。
本発明において、上記ビニル系樹脂部が、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位と、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位とを含む場合、これらの構造単位の合計量は、本発明のミリ波透過樹脂部品におけるミリ波透過性、成形外観性、耐薬品性等の観点から、ビニル系樹脂部の全量に対して、好ましくは70〜100質量%であり、より好ましくは80〜100質量%、更に好ましくは85〜100質量%である。また、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位及びシアン化ビニル化合物に由来する構造単位の含有割合は、上記の観点から、これらの合計を100質量%とした場合、それぞれ、好ましくは55〜95質量%及び5〜45質量%、より好ましくは65〜92質量%及び8〜35質量%、更に好ましくは70〜88質量%及び12〜30質量%、特に好ましくは73〜84質量%及び16〜27質量%である。
上記成分〔A〕を構成する、ゴム質重合体部及びビニル系樹脂部の含有割合は、本発明のミリ波透過樹脂部品における機械特性、成形外観性の観点から、これらの合計を100質量%とした場合、それぞれ、好ましくは40〜85質量%及び15〜60質量%、より好ましくは50〜80質量%及び20〜50質量%、更に好ましくは55〜75質量%及び25〜45質量%である。
グラフト樹脂である上記成分〔A〕のグラフト率は、機械特性、成形外観性の観点から、好ましくは20%以上であり、より好ましくは30%以上、更に好ましくは35〜65%である。
上記グラフト率は、下記式により求めることができる。
グラフト率(%)={(S−T)/T}×100
上記式中、Sは成分〔A〕の質量(g)であり、Tは、Sグラムの成分〔A〕に含まれるエチレン・α−オレフィン系ゴムの質量(g)である。このエチレン・α−オレフィン系ゴムの質量は、成分〔A〕の製造時の重合処方及び重合転化率から算出する方法、赤外線吸収スペクトル(IR)により求める方法等により得ることができる。
上記成分〔A〕は、上記のように、エチレン・α−オレフィン系ゴムの存在下、ビニル系単量体を重合して得ることができ、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合、又は、これらを組み合わせた重合を適用することができる。
この方法によると、通常、成分〔A〕であるゴム質重合体強化ビニル系樹脂(グラフト樹脂)と、原料として用いたエチレン・α−オレフィン系ゴムに化学的に結合していない、ビニル系単量体に由来する構造単位を含むビニル系(共)重合体とを含むゴム強化樹脂が得られる。後者のビニル系(共)重合体は、他の熱可塑性樹脂に含まれる。
上記成分〔A〕の含有割合は、熱可塑性樹脂組成物の全体に対して、好ましくは3〜80質量%、より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは7〜35質量%である。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、上記のように、成分〔A〕以外に、他の熱可塑性樹脂を含有してもよい。他の熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ビニル系単量体に由来する構造単位を含むビニル系(共)重合体(芳香族ビニル系(共)重合体、アクリル系(共)重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、フッ素樹脂等)、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂組成物が、他の熱可塑性樹脂を含有する場合、その含有割合の上限は、上記成分〔A〕100質量部に対して、好ましくは97質量部、より好ましくは93質量部である。
本発明において、好ましい他の熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂及びビニル系(共)重合体である。ポリカーボネート樹脂を含む場合、耐熱性を更に向上させることができる。
上記ポリカーボネート樹脂は、主鎖にカーボネート結合を有する樹脂であれば、特に限定されず、芳香族ポリカーボネートでもよいし、脂肪族ポリカーボネートでもよい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。このポリカーボネート樹脂は、末端が、R−CO−基、R′−O−CO−基(R及びR′は、いずれも有機基を示す。)に変性されたものであってもよい。
上記熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂を一種のみ含んでよいし、二種以上の組み合わせで含んでもよい。
本発明においては、耐衝撃性及び耐熱性の観点から、芳香族ポリカーボネートを含むことが好ましい。
上記芳香族ポリカーボネートとしては、芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルを溶融によりエステル交換(エステル交換反応)して得られたもの、ホスゲンを用いた界面重縮合法により得られたもの、ピリジンとホスゲンとの反応生成物を用いたピリジン法により得られたもの等を用いることができる。
芳香族ジヒドロキシ化合物としては、分子内にヒドロキシル基を二つ有する化合物であればよく、ヒドロキノン、レゾルシノール等のジヒドロキシベンゼン、4,4′−ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」という。)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、9,9−ビス(p−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(p−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、4,4′−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、4,4′−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、ビス(p−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(p−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホキシド等が挙げられる。これらは、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記芳香族ヒドロキシ化合物のうち、二つのベンゼン環の間に炭化水素基を有する化合物が好ましい。尚、この化合物において、炭化水素基は、ハロゲン置換された炭化水素基であってもよい。また、ベンゼン環は、そのベンゼン環を構成する炭素原子に結合する水素原子がハロゲン原子に置換されたものであってもよい。従って、上記化合物としては、ビスフェノールA、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン等が挙げられる。これらのうち、ビスフェノールAが特に好ましい。
芳香族ポリカーボネートをエステル交換反応により得るために用いる炭酸ジエステルとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等が挙げられる。これらは、単独であるいは二つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリカーボネート樹脂の平均分子量及び分子量分布は、熱可塑性樹脂組成物が、成形加工性を有する限り、特に限定されない。ポリカーボネート樹脂の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、25℃で測定した溶液粘度より換算した粘度平均分子量(Mv)で、好ましくは10,000〜50,000、より好ましくは15,000〜30,000、更に好ましくは17,500〜27,000である。粘度平均分子量が10,000〜50,000であると、成形加工性及び機械的強度に優れる。
また、上記ポリカーボネート樹脂のMFR(温度240℃、荷重98N)は、好ましくは1〜70g/10分、より好ましくは2.5〜50g/10分、更に好ましくは4〜30g/10分である。
上記熱可塑性樹脂組成物が、ポリカーボネート樹脂を含有する場合、その割合は、成分〔A〕及びポリカーボネート樹脂の合計を100質量%とすると、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは15〜60質量%である。本発明の樹脂部品及びミリ波レドームの構造について、詳しくは後述するが、図4に示すような積層型のミリ波レドーム70の場合、樹脂部品60が、成分〔A〕及びポリカーボネート樹脂を主とする熱可塑性樹脂組成物からなり、他のミリ波透過樹脂部品66が、ポリカーボネート樹脂を主とする熱可塑性樹脂組成物からなる構成とすると、両者の間に優れた接着性を得ることができる。
樹脂部品60におけるポリカーボネート樹脂の含有割合が多くなるほど、ミリ波の透過性が低下することがあるので、十分な透過性を得るためのポリカーボネート樹脂の含有割合は、好ましくは5〜45質量%、より好ましくは7〜35質量%、更に好ましくは8〜25質量%である。
また、耐熱性をより向上させるためのポリカーボネート樹脂の含有割合は、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは30〜65質量%、更に好ましくは40〜65質量%である。
また、他の熱可塑性樹脂として、ビニル系(共)重合体(以下、「成分〔C〕」という。)を用いることができるが、特に好ましくは、ゴム質重合体の非存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体(以下、「ビニル系単量体(m1)」ともいう。)を重合して得られたビニル系共重合体からなる樹脂(以下、「成分(C1)」という。)である。上記熱可塑性樹脂組成物は、成分〔C〕を一種のみ含んでよいし、二種以上の組み合わせで含んでもよい。
上記成分(C1)は、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体(m1)を重合して得られた、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(以下、「構造単位(mx)」ともいう。)、及び、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(以下、「構造単位(my)」ともいう。)を含む共重合体からなる樹脂であり、更に他のビニル系単量体に由来する構造単位(以下、「構造単位(mz)」ともいう。)を、任意に含んでもよい共重合体からなる樹脂である。
上記構造単位(mx)を形成する芳香族ビニル化合物については、上記成分〔A〕におけるビニル系樹脂部の形成に用いられるビニル系単量体として例示された芳香族ビニル化合物の説明が適用される。上記成分(C1)に含まれる構造単位(mx)は、一種のみであってよいし、二種以上であってもよい。上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。
上記成分(C1)に含まれる構造単位(mx)の含有量は、上記成分(C1)を構成する構造単位の合計を100質量%とした場合に、好ましくは55〜95質量%、より好ましくは65〜92質量%、更に好ましくは70〜88質量%、特に好ましくは73〜84質量%である。上記構造単位(mx)の含有量が55〜95質量%であると、優れたミリ波透過性、機械特性及び成形外観性を得ることができる。
上記構造単位(my)を形成するシアン化ビニル化合物については、上記成分〔A〕におけるビニル系樹脂部の形成に用いられるビニル系単量体として例示されたシアン化ビニル化合物の説明が適用される。上記成分(C1)に含まれる構造単位(my)は、一種のみであってよいし、二種以上であってもよい。上記シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリルが好ましい。
上記成分(C1)に含まれる構造単位(my)の含有量は、上記成分(C1)を構成する構造単位の合計を100質量%とした場合に、好ましくは5〜45質量%、より好ましくは8〜35質量%、更に好ましくは12〜30質量%、特に好ましくは16〜27質量%である。上記構造単位(my)の含有量が5〜45質量%であると、優れたミリ波透過性、機械特性及び成形外観性を得ることができる。
また、上記構造単位(mz)を形成する他のビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド系化合物、不飽和酸無水物、カルボキシル基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物等が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル化合物が好ましい。
上記成分(C1)が、構造単位(mz)を含む場合、その含有量の上限は、上記成分(C1)を構成する構造単位の合計、即ち、構造単位(mx)、(my)及び(mz)の合計を100質量%とすると、好ましくは10質量%、より好ましくは5質量%である。
上記成分(C1)は、構造単位(mx)及び(my)からなる共重合体であることが好ましく、構造単位(mx)及び(my)からなる共重合体と、構造単位(mx)、(my)及び(mz)からなる共重合体との組合せであってもよい。
上記成分(C1)の固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、機械特性、成形加工性の観点から、好ましくは0.2〜1.0dl/g、より好ましくは0.25〜0.8dl/g、更に好ましくは0.3〜0.7dl/gである。
ここで、固有粘度[η]は、成分(C1)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度の異なるものを5点調製し、ウベローデ粘度管を用いて、30℃で各濃度の還元粘度を測定することにより、求めることができる。
上記熱可塑性樹脂組成物が、上記成分〔C〕を含む場合、この成分〔C〕の含有割合は、成形加工性及び成形外観性が更に向上することから、上記成分〔A〕を100質量部とした場合に、好ましくは200〜1800質量部であり、より好ましくは220〜1200質量部、更に好ましくは250〜1000質量部である。
上記成分〔C〕は、熱可塑性樹脂組成物をアセトンに投入し、25℃の温度条件下で、振とう機により振とうした後、遠心分離して得られた可溶分とすることができる。この成分〔C〕の固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、機械特性、成形加工性の観点から、好ましくは0.2〜1.2dl/g、より好ましくは0.25〜1.0dl/g、更に好ましくは0.3〜0.8dl/gである。
また、上記熱可塑性樹脂組成物が、上記成分〔C〕として上記成分(C1)を含む場合には、上記成分〔C〕を構成する、構造単位(my)の含有量は、上記成分(C1)を構成する構造単位の合計を100質量%とした場合に、好ましくは15〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%、更に好ましくは28〜40質量%である。上記構造単位(my)の含有量が15〜60質量%であると、優れたミリ波透過性を得ることができる。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、上記のように、添加剤を含有してもよい。この添加剤としては、樹脂部品の機械特性を向上させる充填剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、難燃剤、安定剤、耐候剤、光安定剤、熱安定剤、帯電防止剤、撥水剤、撥油剤、消泡剤、抗菌剤、防腐剤、着色剤(顔料、染料等)等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂組成物によれば、周波数77GHzにおける誘電正接を、好ましくは6.0×10−3〜9.9×10−3、より好ましくは6.0×10−3〜9.5×10−3、更に好ましくは6.0×10−3〜9.0×10−3とすることができる。また、比誘電率を、好ましくは2.5〜2.8、より好ましくは2.5〜2.7、更に好ましくは2.6〜2.7とすることができる。
本発明のミリ波透過樹脂部品又はミリ波用レドームは、上記熱可塑性樹脂組成物又はその原料成分の混合物を溶融した後、射出成形等の、従来、公知の成形方法に供することにより得られたものとすることができる。
本発明のミリ波透過樹脂部品60は、その形状によって、単独でミリ波用レドーム70として用いることができる(図1、図2、図5及び図6参照)。また、本発明のミリ波透過樹脂部品60は、他の樹脂部品62,66等と組み合わせて、ミリ波用レドーム70を構成することができる(図3、図4及び図7参照)。
本発明のミリ波透過樹脂部品及びミリ波用レドームの形状は、特に限定されず、図1〜図7に示すように、曲面部、角部等を有することができ、アンテナモジュール、ミリ波レーダー等の形状に応じたものとすることができる。
図1、図2、図3、図4及び図7は、いずれも、1体で送受信可能なアンテナモジュール12が、ミリ波用レドーム70により格納又は保護されたミリ波レーダーを示し、図6は、2体、例えば、送信用アンテナモジュール12A及び受信用アンテナモジュール12Bが、ミリ波を吸収又は反射する仕切部64を備えるミリ波用レドーム70(図5)により格納又は保護されたミリ波レーダーを示す。アンテナモジュール12,12A,12Bは、例えば、樹脂又は無機材料(金属、セラミックス等)からなるアンテナベース14に配設されたものとすることができる。ミリ波用レドーム70は、アンテナベース14に、直接、又は、他の部材を介して配設されたものとすることができる。また、図1、図2、図3、図4、図6及び図7において、アンテナベース14は、平板としているが、これに限定されず、曲面板、凹凸断面又はジグザグ状断面を有するものであってもよい。
図1及び図2のミリ波レーダー10は、その全体に渡って同じ肉厚とした半球型のミリ波透過樹脂部品60からなるミリ波用レドーム70を備える態様であり、アンテナベース14に対して図面の右側全体におけるミリ波の送受信を可能としている。アンテナモジュール12から特定の方向のみにミリ波の送受信を可能とするため、同じ熱可塑性樹脂組成物からなるにも関わらず、一部に上記好ましい長さより厚すぎる又は薄すぎる肉厚部を有することで、特定波長のミリ波の透過性を異なるようにしたミリ波透過樹脂部品60を備える態様とすることができる。
図3のミリ波レーダー20は、ミリ波透過樹脂部品60、及び、ミリ波を吸収又は反射する他の樹脂部品62を組み合わせて、半球型のミリ波用レドーム70とした態様であり、アンテナモジュール12から特定の方向のみにミリ波の送受信を可能としている。
図4のミリ波レーダー30は、ミリ波透過樹脂部品60、及び、他のミリ波透過樹脂部品66からなるミリ波用レドーム70を備える態様であり、アンテナベース14に対して図面の右側全体におけるミリ波の送受信を可能としている。他のミリ波透過樹脂部品66は、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物からなるものであってよいし、従来、公知の樹脂組成物からなるものであってもよい。図4に示す積層型のミリ波レーダー30において、ミリ波透過樹脂部品60の比誘電率と、他のミリ波透過樹脂部品66の比誘電率とは、略同一であることが好ましい。
図5は、仕切部64の肉厚を大きくして、他部とのミリ波の透過性を異なるようにした以外は、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物からなる、直方体状のミリ波透過樹脂部品60又はミリ波用レドーム70を示し、これを備える図6のミリ波レーダー40は、送信用アンテナモジュール12A及び受信用アンテナモジュール12Bを、仕切部64によって、別々に格納する態様である。このような構成のミリ波レーダー40の場合、送信アンテナ部から受信アンテナ部へのミリ波の回り込みが、仕切部64により抑制される。尚、図5は、仕切部64を備え、一体化されたミリ波透過樹脂部品60又はミリ波用レドーム70としたが、他の態様として、仕切部64を、ミリ波を吸収又は反射する材料からなる部材により形成したミリ波用レドーム70を備えるミリ波レーダーとすることもできる。
図7は、車両の渋滞緩和や事故減少を目指す高度道路交通システム(ITS)の中核技術として注目されているA.C.C.(アダプティブクルーズコントロール)に好適なセンサー等の構成部品としてのミリ波レーダー50の概略図である。
図7の基本構造は、図3及び図4を組み合わせたものであり、アンテナベース14に配設されたアンテナモジュール12を、ミリ波透過樹脂部品60、他のミリ波透過樹脂部品66、及び、ミリ波を吸収又は反射する他の樹脂部品62からなるミリ波用レドームにより格納するものである。そして、ミリ波透過樹脂部品60と、他のミリ波透過樹脂部品66との間に、ミリ波の透過性を問わない層であって、車両の前面における意匠を形成する加飾層68を備え、他のミリ波透過樹脂部品66の側から、加飾層68により描出される意匠が認識できるようになっている。加飾層68は、印刷、塗装、蒸着等により形成されたものとすることができる。
図示していないが、図7における他のミリ波透過樹脂部品66を排除した態様のミリ波レーダーとすることもできる。
以下、表1に示す原料からなる熱可塑性樹脂組成物を用いて、図1に示す半球型の樹脂成形品(60,70)を製造した例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は、かかる実施例に限定されるものではない。尚、下記において、部及び%は、特に断らない限り、質量基準である。
1.樹脂成形品の製造原料
実施例1〜10及び比較例1で用いた原料は、以下の通りである。尚、グラフト率及び固有粘度[η]の測定は、上記記載の方法に準じて行った。
1−1.原料(A)
下記の方法で得られた、ゴム質重合体強化ビニル系樹脂と、アクリロニトリル・スチレン共重合体樹脂とを含むゴム強化樹脂2種を用いた。
1−1−1.AES−1
トルエン溶媒中、エチレン単位量が78%であり、プロピレン単位量が22%であり、Tmが40℃であるエチレン・プロピレン共重合ゴムの存在下、スチレン及びアクリロニトリルを溶液重合して得られた、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂46.6%と、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂53.4%とからなるゴム強化樹脂である。エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂におけるグラフト率は50%であり、ゴム強化樹脂に含まれるエチレン・プロピレン共重合ゴムの含量は31.1%、アクリロニトリル単位量は20.7%、スチレン単位量は48.2%であった。また、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(アセトン可溶分)の固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.35dl/gであった。
1−1−2.AES−2
トルエン溶媒中、エチレン単位量が63%であり、プロピレン単位量が32%であり、ジシクロペンタジエン単位量が5%であり、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)が33であるエチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合ゴムの存在下、スチレン及びアクリロニトリルを重合して得られた、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂46.7%と、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂53%とからなるゴム強化樹脂である。エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂におけるグラフト率は53.3%であり、ゴム強化樹脂に含まれるエチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合ゴムの含量は30.5%、アクリロニトリル単位量は21.0%、スチレン単位量は48.5%であった。また、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(アセトン可溶分)の固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.38dl/gであった。
1−1−3.AES−3
トルエン溶媒中、エチレン単位量が78%であり、プロピレン単位量が22%であり、Tmが40℃であるエチレン・プロピレン共重合ゴムの存在下、スチレン及びアクリロニトリルを溶液重合して得られた、エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂46.5%と、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂53.5%とからなるゴム強化樹脂である。エチレン・α−オレフィン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂におけるグラフト率は50%であり、ゴム強化樹脂に含まれるエチレン・プロピレン共重合ゴムの含量は31.0%、アクリロニトリル単位量は17.4%、スチレン単位量は51.6%であった。また、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(アセトン可溶分)の固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.35dl/gであった。
1−2.原料(B)
ゲル分率86%、平均粒子径290nmのポリブタジエンゴムの存在下、スチレン及びアクリロニトリルを乳化重合して得られた、グラフト率が55%のジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂62.8%と、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂37.2%とからなるゴム強化樹脂である。ジエン系ゴム質重合体強化ビニル系樹脂におけるグラフト率は55%であり、ゴム強化樹脂に含まれるポリブタジエンゴムの含量は40.5%、アクリロニトリル単位量は17.0%、スチレン単位量は42.5%であった。また、未グラフトのアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(アセトン可溶分)の固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.45dl/gであった。
1−3.原料(C)
下記の3種のアクリロニトリル・スチレン共重合体樹脂を用いた。
1−3−1.AS−1
スチレン単位量が75%、アクリロニトリル単位量が25%のアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂であり、固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.41dl/gであった。
1−3−2.AS−2
スチレン単位量が68%、アクリロニトリル単位量が32%のアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂であり、固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.43dl/gであった。
1−3−3.AS−3
スチレン単位量が83%、アクリロニトリル単位量が17%のアクリロニトリル・スチレン共重合樹脂であり、固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.40dl/gであった。
1−4.原料(D)
三菱エンジニアリングプラスチックス社製ポリカーボネート「NOVAREX 7022PJ」(商品名)を用いた。粘度平均分子量(Mv)は、22,000であり、MFR(温度240℃、荷重98N)は、9g/10分である。
2.レドーム用樹脂部品の製造及び物性評価
実施例1〜14及び比較例1
原料(A)、(B)、(C)及び(D)を、表1に記載の割合で、ヘンシェルミキサーにて混合した後、この混合物を、日本製鋼社製2軸押出機「TEX44αII」(型式名)に供給して溶融混練(シリンダー設定温度:180℃〜240℃)し、熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。そして、このペレットを射出成形に供し、外径50mm、肉厚2mmの半球型成形品(図1の符号60,70)を得た。このうち、実施例2、4、6、8、9、11及び14について、表面にブツ又はシルバーの有無を目視観察し、成形外観性の評価を行った。また、ペレットから所定形状の試験片を作製し、下記の評価に供した。その結果を表1に併記した。
2−1.比誘電率及び誘電正接(tanδ)
アジレントテクノロジー社製装置を用い、遮断円筒導波管法(JIS R1660−1)により、周波数約77GHzにおける比誘電率及び誘電正接を測定した。周波数は、試験片の厚さと比誘電率により決まるため、試験片の厚さを0.244mmとして測定した。
2−2.耐衝撃性
ISO 179に準じて、シャルピー衝撃強さを、温度23℃で測定した。単位は「kJ/m」である。
2−3.流動性
ISO 1133に準じて、メルトマスフローレートを測定した。実施例1〜11及び比較例1の場合、温度220℃及び荷重98Nの条件で測定した。また、実施例12〜14の場合、温度240℃及び荷重98Nの条件で測定した。単位は「g/10分」である。
2−4.耐熱性
ASTM D648に準じ、荷重18.56kg/cmで熱変形温度(HDT)を測定した。試験片の厚さは、1/2インチである。
Figure 2016121334
表1より、以下のことが分かる。
比較例1は、ジエン系ゴムに由来する重合体部と、ビニル系樹脂部とを有するゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物を用いた例であり、耐衝撃性及び耐熱性は得られたが、ミリ波透過性が十分ではなかった。
一方、実施例1〜14によれば、ミリ波透過性、耐衝撃性及び耐熱性の全てに優れることが分かる。尚、実施例2、4、6、8、9、11及び14においては、半球型成形品の表面にブツ又はシルバーが見られなかった。また、実施例12〜14では、ポリカーボネート樹脂を含むため、耐熱性が向上した。
本発明のミリ波透過樹脂部品、ミリ波用レドーム及びミリ波レーダーは、車両の渋滞緩和や事故減少を目指す高度道路交通システム(ITS)の中核技術として注目されているA.C.C.(アダプティブクルーズコントロール)に好適なセンサー等の構成部品として用いることができる。
10,20,30,40,50:ミリ波レーダー
12,12A,12B:アンテナモジュール
14:アンテナベース
60:ミリ波透過樹脂部品
62:ミリ波の吸収用又は反射用樹脂部品
64:仕切部
66:他のミリ波透過樹脂部品
68:加飾層
70:ミリ波用レドーム

Claims (5)

  1. エチレン単位量が50〜95質量%であるエチレン・α−オレフィン系ゴムに由来する重合体部と、ビニル系樹脂部とを有するゴム質重合体強化ビニル系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる、ミリ波を透過する樹脂部品。
  2. 前記エチレン・α−オレフィン系ゴムが、エチレン・α−オレフィン共重合体である請求項1に記載の樹脂部品。
  3. 前記エチレン・α−オレフィン系ゴムの融点(JIS K 7121−1987)が0℃〜120℃の範囲にある請求項1又は2に記載の樹脂部品。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂部品を備えるミリ波用レドーム。
  5. 請求項4に記載のミリ波用レドームを備えるミリ波レーダー。
JP2015233998A 2014-12-25 2015-11-30 ミリ波を透過する樹脂部品並びにこれを備えるミリ波用レドーム及びミリ波レーダー Active JP6738142B2 (ja)

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