以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、第1大入賞口23、第2大入賞口51、V領域53、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(第1大入賞口23、第2大入賞口51)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の右側に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると(図1参照)、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと(図示せず)、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
第1大入賞口23は、第2始動口22の下方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第1大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、第1大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
第2大入賞口51は、遊技領域20の右側領域の第2始動口22の上方に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。第2大入賞口51は、通常はハネ形状の開閉部材(以下、右ハネという)50が実線で示すように閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて右ハネ50が点線で示すように開放して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、第2大入賞口51は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞の条件、又は0.1秒経過または遊技球10個の入賞の条件)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば、1回)行う。
第2大入賞口51の内部には、図1に示すように、第2大入賞口51に入った遊技球が流下する空間があり、この空間には左側の流下経路と右側の流下経路とが設けられる。この右側の流下経路には、V領域(図1の「V」を記載した領域)53が設けられ、左側の流下経路と右側の流下経路との分岐部分にはV領域開閉部材(以下、Vハネという)52が設けられる。Vハネ52は、通常は実線で示すように右側の流下経路を閉塞する閉状態であり、遊技球が左側の流下経路のみを流下する状態となっている。そして、Vハネ52は、第2大入賞口51が開放してから所定時間経過後(例えば3秒後)に点線で示すように右側の流下経路を開放して左側の流下経路を閉塞する開状態となり、その後所定時間経過後(例えば6秒後)に上記した閉状態に戻る。つまり、Vハネ52が閉状態のときには、第2大入賞口51に入った遊技球は左側の流下経路を流下してV領域53を通過せず、Vハネ52が開状態のときには、第2大入賞口51に入った遊技球は右側の流下経路を流下してV領域53を通過することとなる。そして、第2大入賞口51に入った遊技球は、左側の流下経路又は右側の流下経路をした後に、領域54に入ることによって遊技領域20の外に排出される。なお、第2大入賞口51の入口部分(つまり、右ハネ50によって開閉される入口部分:図1参照)に第2大入賞口スイッチ117(図4参照)が配置されて、第2大入賞口51に遊技球が入った時点で第2大入賞口51に入賞したことが検出される。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、第1大入賞口23や第2大入賞口51の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、第1大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば16回)だけ繰り返すように制御する。また、例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞の条件、あるいは0.1秒経過または遊技球10個の入賞の条件)を満たすまで、第2大入賞口51が開状態となるラウンドを所定回数(例えば1回)行うように制御する。また、メイン制御部100は、第1大入賞口23および第2大入賞口51が開閉する開閉時間間隔(インターバル時間)を制御する。
メイン制御部100は、第2大入賞口51内部の設けられたVハネ52の姿勢を制御してV領域53の開状態及び閉状態を制御する(図1参照)。また、メイン制御部100は、V領域53を遊技球が通過したことを検出する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、第1大入賞口スイッチ114、第1大入賞口開閉部115、第2大入賞口スイッチ117、第2大入賞口開閉部118、V領域スイッチ119、V領域開閉部120、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第1大入賞口スイッチ114は、第1大入賞口23へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第1大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、第1大入賞口23を開閉する。第2大入賞口スイッチ117は、第2大入賞口51へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2大入賞口開閉部118は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、右ハネ50の姿勢を変化させて第2大入賞口51を開閉する。V領域スイッチ119は、V領域53を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。V領域開閉部120は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、Vハネ52の姿勢を変化させてV領域53への流下経路を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。
[本実施形態のスイッチ処理について]
以下では、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)について、具体的に説明する。なお、この遊技球通過判定処理は、上記した第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、第1大入賞口23、第2大入賞口51、V領域53等に遊技球が入球(又は通過)したことを判定する場合に限らず、例えば、払い出した賞球(賞球数)を払出制御部300が判定(カウント)する場合等にも実行される。
図5は、上記した第1始動口21等への遊技球入賞(通過)を検出するための第1始動口スイッチ111a等として設置される近接スイッチの出力信号の例、および、この出力信号を通過判定閾値(5V)を用いてONレベルとOFFレベルとに2値化した2値化信号の例について説明するための図である。なお、近接スイッチは、一例として、長方形のプレートに遊技球が通過する円形の貫通孔を有しており、この貫通孔を遊技球が通過する際の磁束の変化に対応した電圧の出力信号を出力する直流2線式電子スイッチである。図5の点線で示すように、近接スイッチの出力信号の電圧レベルは、遊技球が貫通孔の中心に近づくにつれて降下していき、遊技球が貫通孔の中心に達する辺りで最小(極小)となり、遊技球が貫通孔の中心を通り過ぎて離れるにつれて上昇していく。また、図5に示すように、近接スイッチの出力信号は、コンパレータ(図示なし)によって、電圧レベルが通過判定閾値(5V)よりも大きいときには2値化信号のOFFレベルに変換され、電圧レベルが通過判定閾値(5V)以下のときには2値化信号のONレベルに変換される。なお、図5の例では、判定に用いる通過判定閾値を1つの通過判定閾値(5V)として説明したが、例えば、OFFレベルからONレベルに切り替わる際には第1の通過判定閾値(5V)を用いる一方で、ONレベルからOFFレベルに切り替わる際には第2の通過判定閾値(6V)を用いる構成としてもよい。これにより、ノイズの影響等で通過判定閾値を跨いで近接スイッチの出力信号が上下することによって2値化信号が不適切にON/OFF間で行き来することを防止できる。
そして、図10を用いて後述するメイン制御部100により4ミリ秒(4ms)間隔で実行されるタイマ割り込み処理における各処理の一部として、図5に示す2値化信号を4ミリ秒間隔でON/OFF判定することによって、遊技球の通過判定を行う。以下、具体的に説明する。
図5に示すように、2値化信号に対して、ONレベルであるのかOFFレベルであるのかが4ミリ秒間隔で判定(ON/OFF判定)される。図5では、自然数nを用いて、ON/OFF判定の順番を表している。また、図5では、n−2回目からn回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定され、その後、n+1回目のON/OFF判定によってONレベルと判定されている。ここで、本実施形態では、ONレベルと判定された場合には、このONレベルと判定したON/OFF判定の処理において、4ミリ秒間隔よりも短い所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)が経過したタイミングで2回目のON/OFF判定を実行する。図5では、n+1回目のタイマ割り込み処理におけるON/OFF判定で2回ともONレベルと判定されている。その後、n+2回目からn+4回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されている。なお、2値化信号のONレベルの期間(ON期間という)が図5の場合よりも長く(つまり、遊技球が図5の場合よりも遅い速度で通過して)例えばn+2回目のON/OFF判定もON期間に実行される場合には、n+2回目のON/OFF判定においても2回の判定を実行する。
本実施形態では、図5に示すように、n回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されて、n+1回目のON/OFF判定によって2回ONレベルと判定されると、近接スイッチの貫通孔を遊技球が1つ通過したと判定する。なお、これらのON/OFF判定は、例えば第1始動口スイッチ111aとして設置された近接スイッチに対しては、メイン制御部100(より正確にはCPU101)が実行し、例えば払出制御部300に接続された遊技球の払い出し数を検出するための近接スイッチに対しては、払出制御部300(より正確にはCPU301)が実行する(図4参照)。
ここで、図5に示すn+1回目のON/OFF判定における上記した所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)は、遊技球通過判定の演算処理を実行するためのソフトウエアのプログラミング内容によって予め設定される。つまり、上記した所定の微小時間は、このプログラミング内容によって任意な時間に設定できる可変時間である。遊技機1には微細周期のノイズ(例えば3〜15マイクロ秒周期のノイズ)が発生する場合があり、このノイズの周期は、遊技機の機種に或る程度依存している。例えば、或る機種の遊技機には5マイクロ秒周期のノイズが発生し易く、或る機種の遊技機には9マイクロ秒周期のノイズが発生し易い。そこで、本実施形態では、上記した所定の微小時間をプログラミング内容によって任意な時間に設定できる構成とすることによって、微細周期のノイズによる誤判定を有効に回避することができる。なお、上記した所定の微小時間を設けるための演算処理は、遊技進行には関係しない処理であって時間を稼ぐためだけの処理である。例えば、1マイクロ秒の時間を要する処理を4回繰り返すことによって、上記した所定の微小時間として4マイクロ秒をソフト的に設けることができる。
ところで、近年の遊技機では、演算処理内容の増大により演算処理の負荷が増大したために、以前の遊技機では2ミリ秒であったタイマ割り込み処理の実行間隔は4ミリ秒に延長され、このため、図5を用いて説明したように、近接スイッチを用いたON/OFF判定も2ミリ秒間隔から延長されて4ミリ秒間隔で実行される。
ここで、以前の遊技機は、n回目のON/OFF判定でOFFレベルと判定してn+1回目のON/OFF判定でONレベルと判定してn+2回目のON/OFF判定でONレベルと判定したことをもって1つの遊技球が通過したと判定していた(以下、「以前の判定方法」という)。つまり、3回のタイマ割り込み処理による3回のON/OFF判定によって遊技球通過を判定していた。なお、このようにn+1回目およびn+2回目でONレベルと判定するのは、ノイズにより偶然ONレベルと1回判定されたことによって遊技球が通過したと誤判定することを回避するためである。しかしながら、ON/OFF判定の間隔が4ミリ秒間隔に延長された近年の遊技機においては、上記した以前の判定方法では、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することはできない。例えば、図5に示すような2値化信号のONレベルの期間(ON期間)が非常に短くなる(例えば7ミリ秒前後)ほど、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することは困難となってしまう。そこで、本実施形態では、図5を用いて説明した判定方法により、1つの遊技球が通過したと判定する。このことから、本実施形態によれば、2回のタイマ割り込み処理によるON/OFF判定によって、ノイズによる誤判定を防止しつつ確実に遊技球通過を判定することができる。
ところで、遊技機1には、遊技機1への電源供給が遮断されたことを検知するための電源監視回路、近接スイッチの配線が断線したことを検知するための断線検知回路、および近接スイッチの配線が短絡(ショート)したことを検知するための短絡検知回路等の異常検知回路(何れも図示なし)が設けられている。これらの異常検知回路は、異常発生を判定するための閾値(異常判定レベル)を、図5に示した通過判定閾値(5V)よりも高い電圧レベルに設けることによって、断線、電源遮断、又は短絡により近接スイッチの出力信号の電圧が低下した場合に、この出力信号の電圧が通過判定閾値まで降下する前に異常を判定して、遊技球が通過したと誤判定することを防止している。このように、通過判定閾値よりも高い電圧レベルに異常判定レベルを設けているため、通過判定閾値を高い値(例えば10V)にすることによってON期間を長く取ることは困難である(図5参照)。この結果として、遊技機1において、出力信号のON期間を長く取って、上記した以前の判定方法を用いて遊技球通過を判定することは、現実的ではない。
なお、以上に説明したスイッチ処理において、ON判定されたタイマ割り込み処理の後に実行されるON判定されるタイマ割り込み処理においては、2回目のON/OFF判定は行わない構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、2値化信号がONからOFFに切り替わるところを検出して遊技球の通過を判定する構成としてもよい。つまり、図5において、n+1回目のタイマ割り込み処理で2回ON判定してn+2回目のタイマ割り込み処理でOFF判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定してもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、1回のタイマ割り込み処理(ON検出)において、3回以上ON/OFF判定を行ってもよいし、又、1回のタイマ割り込み処理(OFF検出)において、2回以上ON/OFF判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)を2値化信号(デジタル信号)に変換することなく遊技球通過判定を行う構成としてもよい。つまり、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)に対して通過判定閾値(5V)以下か否かを判定することによって、遊技球通過判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号は、遊技球非検出時には低電圧レベルであり遊技球検出時に高電圧レベルになる出力信号であり、この出力信号を反転させる信号反転手段によりこの出力信号を反転させて図5の点線で示すような信号に変換する構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチ自身がアナログ信号を2値化信号に変換して出力する構成を備えて、近接スイッチから2値化信号が出力される構成としてもよい。
以上で、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)についての説明を終了し、説明は図4に戻る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37から出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、RAM503、および不揮発性RAM504を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。不揮発性RAM504は、遊技機1からの電源供給が遮断されても、その記憶内容を保持する不揮発性メモリであり、本実施形態では、遊技機の識別番号等を記憶するメモリとして用いられる。なお、本実施形態では、画像音響制御部500が不揮発性RAM504を備えるものとしたが、演出制御部400が不揮発性RAM504を備えるものとしてもよい。また、上記では不揮発性RAM504は、文字通り不揮発性のメモリであるとしたが、実質的に不揮発性であるか否かを問うものではなく、遊技機1からの電源供給が遮断されても内臓電池を有するなどにより記憶内容を保持するものであればどのようなものであってもよい。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37が接続され、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37の操作に応じて演出ボタン37から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。
なお、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37の操作データ、および演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37および演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37および演出キー38の操作状態とは、操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)等を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37の操作状態に基づいて、演出内容を変化させることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/400)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/100)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。非時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である遊技状態であり、時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮される遊技状態である。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)第1大入賞口23等が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態といい、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態といい、低確状態かつ電サポ状態かつ時短状態を時短遊技状態という。なお、本実施形態では、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態である潜伏遊技状態は設けていない。
[本実施形態における大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り遊技の概要について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳の一例を説明するための図である。図6の(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図6の(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図6の(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAの当選確率が50%であり、大当りBの当選確率が25%であり、大当りCの当選確率が25%である。また、図6の(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りDの当選確率が50%であり、大当りAの当選確率が25%であり、大当りBの当選確率が25%である。以下に、図6の(3)、図7および図8を参照して、各大当りA〜Dに当選した場合の大当り遊技について説明する。
図7、図8は、本実施形態に係る大当りA〜Dに当選した場合の大当り遊技の一例を説明するための図であり、各大当りに当選した場合に実行される大当り遊技中の第1大入賞口23と第2大入賞口51とV領域53の開放タイミング及び閉鎖タイミングを示している。
まず、図7の(1)を用いて、大当りAに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、第1大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)目のラウンド遊技が開始される。1R目のラウンド遊技において、第1大入賞口23に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第1大入賞口23が開状態から閉状態にされて1R目のラウンド遊技が終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1R目と同様に第1大入賞口23が開放されてから2R目のラウンド遊技が開始され、第1大入賞口23が閉鎖されて2R目のラウンド遊技が終了する。以後同様に、インターバル期間(2秒間)を挟んで第1大入賞口23の開閉によって3R目〜7R目のラウンド遊技が実行される。そして、7R目のラウンド遊技の終了後、インターバル期間(例えば、それまでの2秒間よりも長い5秒間)が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて最終Rである8R目のラウンド遊技が開始される。8R目のラウンド遊技において、第2大入賞口51に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、第2大入賞口51が開状態から閉状態にされて8R目のラウンド遊技が終了される。その後、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。ここで、V領域53は、第2大入賞口51が開状態にされてから(8R目のラウンド遊技が開始されてから)3秒後に閉状態から開状態にされ、所定時間(例えば8秒間)開放される。このことから、大当り遊技の8R目のラウンド遊技において、第2大入賞口51に入った遊技球が1つ以上V領域53を通過することが可能となる。そして、V領域53を遊技球が通過することを条件に、大当り後の遊技状態が高確状態に制御され、より具体的には、大当り遊技が終了してから次回特別図柄抽選に当選するまで(より正確には、特別図柄抽選が9999回実行されるまで)の間確変遊技状態に制御されることとなる。なお、8R目のラウンド遊技において遊技球の打ち出しを行わなかった等の理由により、V領域53に1つも遊技球が通過しなかった場合には、大当り後の遊技状態は低確状態に制御される。ただし、このような場合には、大当り遊技が終了してから100回転終了するまで(つまり、特別図柄抽選が100回実行されるまで)の間時短遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることとなる。
次に、図7の(2)を用いて、大当りBに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当り遊技が開始すると、大当りAに当選した場合の大当り遊技と同様に、所定のオープニング時間の経過後、1R目〜7R目のラウンド遊技が開始される。そして、7R目のラウンド遊技の終了後、インターバル期間(例えば、それまでの2秒間と同じ2秒間)が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて最終Rである8R目のラウンド遊技が開始される。ただし、この大当りBに当選した場合の大当り遊技における8R目のラウンド遊技は、大当りAに当選した場合の大当り遊技における8R目のラウンド遊技とは異なる。具体的には、大当りBに当選した場合の大当り遊技における8R目のラウンド遊技においては、開放時間が0.1秒経過すると、第2大入賞口51が開状態から閉状態にされて8R目のラウンド遊技が終了される。つまり、大当りBに当選した場合の大当り遊技の8R目のラウンド遊技において、第2大入賞口51は瞬間的に開放され、このことから遊技球が第2大入賞口51に入ることは殆どない。その後、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。ここで、V領域53は、大当りAに当選した場合の大当り遊技と同様に、第2大入賞口51が開状態にされてから(8R目のラウンド遊技が開始されてから)3秒後に閉状態から開状態にされ、所定時間(例えば1秒間)開放される。つまり、大当りBに当選した場合の大当り遊技において、V領域53は、第2大入賞口51が閉状態になってから2.9秒後に開状態にされる。また、第2大入賞口51の構造から、0.1秒間の開放期間内に第2大入賞口51に遊技球が入ったとしても当該遊技球が第2大入賞口51の内部で2.9秒も滞留することは通常あり得ず、そのため、当該遊技球がV領域53を通過することは通常あり得ない仕組みとなっている。そして、V領域53を遊技球が通過しないので、大当り後の遊技状態は低確状態に制御され、より具体的には、大当り遊技が終了してから100回転終了するまでの間時短遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることとなる。
次に、図8の(1)を用いて、大当りCに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、第1大入賞口23が閉状態から開状態にされて極めて短時間(例えば0.1秒間)経過すると第1大入賞口23が開状態から閉状態にされるラウンドが、インターバル期間(例えば2秒間)を挟んで所定回数(例えば7回(7R))実行される。そして、7R目のラウンド遊技の終了後、インターバル期間(例えば、それまでの2秒間と同じ2秒間)が設けられた後に、第2大入賞口51が閉状態から開状態にされて最終Rである8R目のラウンド遊技が開始される。なお、この8R目のラウンド遊技では、大当りBに当選した場合の大当り遊技における8R目のラウンド遊技と同様に、第2大入賞口51は瞬間的に開放される(開放時間は0.1秒)ため、遊技球が第2大入賞口51に入ることは殆どなく、その後、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。つまり、大当りCに当選した場合の大当り遊技が実行されている間には、第1大入賞口23および第2大入賞口51は瞬間的にしか開放されないため、遊技者は、この大当り遊技の間に実質的に賞球を得ることはできない。また、V領域53は、大当りBに当選した場合の大当り遊技と同様に、第2大入賞口51が閉状態になってから2.9秒後に開状態にされるため、V領域53を遊技球が通過することがない。このため、大当り後の遊技状態は低確状態に制御され、より具体的には、大当り遊技が終了してから30回転終了するまでの間時短遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることとなる。
次に、図8の(2)を用いて、大当りDに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当り遊技が開始すると、大当りAに当選した場合の大当り遊技と同様に、所定のオープニング時間の経過後、1R目〜8R目のラウンド遊技が開始される。そして、V領域53は、8R目のラウンド遊技が開始されてから3秒後に閉状態から開状態にされ、所定時間(例えば8秒間)開放されるため、大当り遊技の8R目のラウンド遊技において、第2大入賞口51に入った遊技球が1つ以上V領域53を通過することが可能となる。8R目のラウンド遊技が終了すると、インターバル期間(2秒間)を挟んで第1大入賞口23の開閉によって9R目〜16R目のラウンド遊技が実行され、その後、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。そして、V領域53を遊技球が通過することを条件に、大当り後の遊技状態が高確状態に制御され、より具体的には、大当り遊技が終了してから次回特別図柄抽選に当選するまで(より正確には、特別図柄抽選が9999回実行されるまで)の間確変遊技状態に制御されることとなる。なお、8R目のラウンド遊技において遊技球の打ち出しを行わなかった等の理由により、V領域53に1つも遊技球が通過しなかった場合には、大当り後の遊技状態は低確状態に制御される。ただし、このような場合には、大当り遊技が終了してから100回転終了するまでの間時短遊技状態に制御され、その後通常遊技状態に制御されることとなる。
なお、以下では、大当りBまたは大当りCに当選した場合の大当り遊技において第2大入賞口51が瞬間的に開放(短開放)されることにより遊技球がV領域53を通過不可能な8R目のラウンド遊技のことをV短ラウンド遊技といい、大当りAまたは大当りDに当選した場合の大当り遊技において第2大入賞口51が上記短開放よりも長時間開放(長開放)されることにより遊技球がV領域53を通過可能な8R目のラウンド遊技のことをV長ラウンド遊技ということにする。また、以下では、V領域53を遊技球が通過することをV入賞といい、上記したV長ラウンド遊技が行われるラウンドを単にVラウンドということがある。また、上記では、V長ラウンド遊技およびV短ラウンド遊技は、大当り遊技における8R目のラウンド遊技として実行されるものとしたが、これに限られるものではなく、どのラウンド遊技として実行されるものであってもよいし、また、1回のラウンド遊技に限らず複数回のラウンド遊技として実行されるものとしてもよい。
以上のように、図6の(3)に示すように、大当りAでは、賞球を獲得可能なラウンド遊技として、V長ラウンド遊技を含む計8回のラウンド遊技が実行され、V長ラウンド遊技中に遊技球がV領域53を通過可能であるため、大当り遊技後は、原則的に次回特別図柄抽選に当選するまで確変遊技状態で制御される。大当りBでは、V短ラウンド遊技を含む計8回のラウンド遊技が実行されるが、V短ラウンド遊技では実質的に遊技球は第2大入賞口51に殆ど入らないため、賞球を獲得可能な実質的なラウンド遊技としては、V短ラウンド遊技を除く計7回(7R)のラウンド遊技が実行され、V短ラウンド遊技中に遊技球がV領域53を通過不可能であるため、大当り遊技後は、100回転まで時短遊技状態で制御される。大当りCでは、第1大入賞口23が極めて短時間(例えば0.1秒)開放される7回のラウンド遊技とV短ラウンド遊技が実行されるため、賞球を獲得可能な実質的なラウンド遊技はなく(実質0R)、V短ラウンド遊技中に遊技球がV領域53を通過不可能であるため、大当り遊技後は、30回転まで時短遊技状態で制御される。大当りDでは、賞球を獲得可能なラウンド遊技として、V長ラウンド遊技を含む計16回のラウンド遊技が実行され、V長ラウンド遊技中に遊技球がV領域53を通過可能であるため、大当り遊技後は、原則的に次回特別図柄抽選に当選するまで確変遊技状態で制御される。なお、以下では、V長ラウンド遊技が実行される(つまり、原則として大当り遊技後に高確遊技状態に制御される)大当りAおよび大当りDのことを、まとめて連続大当りといい、V長ラウンド遊技が実行されず(つまり、大当り遊技後に高確状態に制御されず)、賞球が獲得可能な大当りBのことを単発大当りといい、V長ラウンド遊技が実行されず、実質的に賞球を獲得できない大当りCのことを突時大当りということがある。また、図6の(1)、(2)からわかるように、第2始動口22への遊技球入賞による大当り内訳において、大当り後に制御される遊技状態が有利な状態(確変遊技状態)となる連続大当りの割合(75%)は、第1始動口21への遊技球入賞による大当り内訳における連続大当りの割合(50%)よりも高い。また、第2始動口22への遊技球入賞による大当りのラウンド数の期待値は、第1始動口21への遊技球入賞による大当りのラウンド数の期待値よりも高い。このように、本実施形態では、第2特別図柄抽選に当選した場合の利益度合は、第1特別図柄抽選に当選した場合の利益度合よりも大きくなっている。
[本実施形態における遊技システムの概要]
次に、図9を用いて、複数の遊技機1が設置された、パチンコホールにおける遊技システムについて説明する。図9は、複数の遊技機1が設置された遊技システムの模式図である。図9に示されるように、パチンコホールには、上記した遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置された各遊技機1は、共通の電源ラインを介して電源700と電気的に接続される。このため、各遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で電源700の電源を投入する(電源700から電源の入力信号を各遊技機1に送信する)ことで、1つの島に設置された複数の遊技機1を一斉に起動させることができる。このため、まず、パチンコホールに初めて導入された複数の遊技機1を、1つの島に設置して一斉に起動させることにより、同じタイミングでRTC404に電源を供給することができる。したがって、RTC404は同じタイミングで時刻の計測を開始することができ、いったん時刻の計測を開始したRTC404は、その後、パチンコホールの営業が終了して、遊技機1への電源の供給が遮断されても内部バッテリで動作することにより時刻の計測を継続するため、1つの島に設置された複数の遊技機1の各RTC404は、他のRTC404との間でずれることなく時刻の計測を行うことができる。後に詳述するが、本実施形態における遊技機1は、このような起動方法を利用して時刻の計測を開始したRTC404の時刻情報を用いて、同じ島に設置された全ての遊技機1において、同じタイミングで一斉に同じ演出(後述するRTC演出)を開始することができる。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図10を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図10のステップS901において、まず、CPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。なお、図示はしていないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。すなわち、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスが可能となり、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、チェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図12参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(例えば4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図13参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図11参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、各種の初期値乱数を更新し(カウントアップし)、処理はステップS914に移る。ここで、初期値乱数とは、後述するタイマ割り込み処理(図13参照)においてカウントアップ更新される各種の乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)の開始値を決定するための乱数であり、各種の乱数に対応して複数の初期値乱数が用意されている。なお、初期値乱数は、所定のCTCの周期(4ms)ごとに発生するタイマ割込み処理(図13参照)と、その残余時間(すなわち、この所定のCTCの周期からタイマ割込み処理に要する処理時間を減じた時間)に処理されるメイン処理(図10参照)の両方でカウントアップ更新され、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び最小値(例えば0)に戻る。また、この残余時間は、CPU101の処理状況に応じて異なるので、ランダムな時間となっており、残余時間で更新される初期値乱数の更新回数もランダムとなる。一方、詳細は後述するが、他の各種乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)は、タイマ割込み処理(図13参照)でしか更新されないため、初期値乱数とは乱数更新処理の処理周期が相違する。このように、処理周期が相違することにより、例えば、初期値乱数と大当り乱数の乱数範囲が同じ(例えば0〜299)であったとしても、大当り乱数の開始値として取得される初期値乱数の値は毎回ランダムとなる。そのため、大当りを発生させる大当り乱数値が取得されるタイミングを予測することを困難にすることができる。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS911に戻される。すなわち、CPU101は、ステップS911〜ステップS914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図11は、図10のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートである。図11のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図10のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103に格納する。なお、この処理は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112で「YES」と判定されてから)電源電圧が「0」になるまでの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図10のステップS912に移る)。
[メイン制御部100による復旧処理]
図12は、図10のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートである。まず、図12のステップS9091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態や特別図柄抽選の保留数に関する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を確認することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図10のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図13は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図13を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図13に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図13以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新、および各乱数がカウントアップ更新される際の開始値となるそれぞれの初期値乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図17のステップS407の処理で使用される乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図17のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば変動パターン乱数では299)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各カウンタは、それぞれ、ループカウンタのカウントが一巡すると、その時点での各乱数に対応する初期値乱数を取得して、当該初期値乱数の値を開始値として、新たにループカウンタのカウントを開始する。なお、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の乱数範囲は、任意に設定すればよいが、それぞれを異なる範囲に設定することで、これらの乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期しないように設定することが好ましい。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111a又は第2始動口スイッチ111bから遊技球の検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図16を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113からの出力信号に基づいて、ゲート25を遊技球が通過したと判定された時点で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図17を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態では10秒に設定し、時短状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、第1大入賞口開閉部115を制御して第1大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、第2大入賞口開閉部118を制御して第2大入賞口51に所定の開閉動作を行わせ、また、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図26〜図29を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。なお、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は払出制御部300へ出力する。
[制御時間カウント処理について]
ここで、図13を用いて上述したタイマ割り込み処理では説明を省略したが、このタイマ割り込み処理において、CPU101は、特別図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する特別図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「特図ゲームカウント処理」という)、および、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普通図柄ゲーム側の制御時間カウント処理(「普図ゲームカウント処理」という)を実行する。特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理は、例えば、図13のステップS7の処理とステップS8の処理との間に、順番に実行される。なお、特別図柄ゲームは、始動口(21又は22)への遊技球の入賞を待機し、遊技球が入賞したことに応じて特別図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、特別図柄抽選に当選した場合には大当り遊技を実行するゲームである。また、普通図柄ゲームは、ゲート25への遊技球の通過を待機し、遊技球が通過したことに応じて普通図柄抽選を実行してその抽選結果を報知することを繰り返し、普通図柄抽選に当選した場合には電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)を実行するゲームである。
以下では、まず、特図ゲームカウント処理について説明する。図14は、特図ゲームカウント処理および普図ゲームカウント処理を実行する際に使用されるデータ、および、メイン制御部100のRAM103の記憶エリア(作業エリア)について説明するための図である。
図14の(1)は、特別図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(「特図側設定データ」という)の種類を示している。特図側設定データは、特別図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この特別図柄ゲームの各期間(時間)には、図14の(1)に示すように、「始動口入賞待ち中」と、「特別図柄変動表示中」と、「特別図柄停止表示中」と、「オープニング表示中」と、「ラウンド中」と、「大入賞口有効期間中」と、「エンディング表示中」とが含まれる。
「始動口入賞待ち中」は、始動口入賞が有ると即時にこの始動口入賞に係る特別図柄抽選を実行して特別図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、大当り遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「特別図柄変動表示中」は、始動口入賞に応じて特別図柄抽選を実行して表示器4に特別図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「特別図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた特別図柄を特別図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「オープニング表示中」は、特別図柄抽選に当選して画像表示部6に大当り遊技が開始したことを報知するオープニング演出を表示している状態(期間)である。「ラウンド中」は、大当り遊技において第1大入賞口23または第2大入賞口51が開放されるラウンド(ラウンド遊技)を実行している状態(期間)である。「大入賞口有効期間中」は、各ラウンドの直後に配置され、ラウンドが終了して第1大入賞口23または第2大入賞口51が閉塞されたにも関わらず遊技球の第1大入賞口23または第2大入賞口51への入賞を有効と認める期間であり、これによって、いわゆるオーバー入賞が認められることとなる。なお、ラウンド中の期間および大入賞口有効期間を除く期間においては、遊技球の第1大入賞口23または第2大入賞口51への入賞は有効と認められない。「エンディング表示中」は、画像表示部6に大当り遊技が終了することを報知するエンディング演出を表示している状態(期間)である。
図14の(1)に示すように、例えば、特図側設定データ「00H」は「始動口入賞待ち中」であることを設定するデータであり、例えば、特図側設定データ「01H」は「特別図柄変動表示中」であることを設定するデータである。なお、これらの特図側設定データは、ROM102に記憶されている。
図14の(3)は、RAM103の記憶エリア(作業エリア)の模式図である。図14の(3)に示すように、RAM103の記憶エリアには、カウント対象時間設定エリア10と、時間カウントエリア11と、単純変動表示用時間カウントエリア12とが含まれている。カウント対象時間設定エリア10は、特別図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10A(「エリア10A」という)と、普通図柄ゲーム側のカウント対象時間設定エリア10B(「エリア10B」という)とから成る。時間カウントエリア11は、特別図柄ゲーム側の時間カウントエリア11A(「エリア11A」という)と、普通図柄ゲーム側の時間カウントエリア11B(「エリア11B」という)とから成る。単純変動表示用時間カウントエリア12は、特別図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12A(「エリア12A」という)と、普通図柄ゲーム側の単純変動表示用時間カウントエリア12B(「エリア12B」という)とから成る。
エリア11Aは、上記した特別図柄ゲームの各期間(「特別図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Aは、図14の(1)を用いて説明した特図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Aで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Aは、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。なお、上記の7セグ表示の3つの表示態様は、例えば、数字の0を示す表示態様と、数字の7を示す表示態様と、7つのセグ全てが消灯した表示態様である。
CPU101は、エリア10Aに特図側設定データを書き込むことでエリア11Aによる計測対象の期間(時間)の種類を設定すると共に、エリア11Aに計測する時間データを書き込み、図13のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア11Aの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11A)を順番に用いて特別図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Aで特別図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Aに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図13のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される特図ゲームカウント処理によってエリア12Aの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に特別図柄の表示態様を切替える。これにより、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)に特別図柄が7セグ表示で変動表示される際に、この7セグ表示の3つの表示態様が48ミリ秒毎に順番に切替わって循環表示されることとなる。
なお、図14の(3)では、一例として、エリア10Aに「01H」が書き込まれていることによって、エリア11Aにおいて特別図柄変動表示の時間経過が計測されることを設定している。また、図14の(3)のエリア11Aには、一例として、時間を示す値「2500」が書き込まれているが、この値は図13のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「2500」は10.000秒を示している。また、図14の(3)のエリア12Aには、一例として、時間を示す値「12」が書き込まれているが、この値も同様に図13のタイマ割り込み処理によって4ミリ秒毎に1減算されて更新されるので、この値「12」は48ミリ秒を示している。
以上のように、本実施形態によれば、特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能(図14の(3)の11A参照)を用いて計測する。ここで、従来の遊技機においては、特別図柄ゲームを構成する各制御時間(特別図柄変動表示の制御時間、ラウンド実行の制御時間等)をそれぞれ個別のタイマ機能を用いて計測していたので、メイン制御部のRAMの記憶エリアに特別図柄ゲームを構成する制御時間毎に個別の時間カウントエリアを設けていた。一方、本実施形態では、上記のように特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測するので、演算負荷を効果的に低減することができる。また、本実施形態によれば、特別図柄変動表示の実行期間において特別図柄表示器4a(又は4b)に7セグ表示の3つの表示態様を48ミリ秒毎に順番に切替えて循環表示させる際の切替え時間の計測には、上記したタイマ機能(図14の(3)の11A参照)とは別のタイマ機能(図14の(3)の12A参照)を用いる。このことから、本実施形態によれば、演算処理の複雑化を効果的に抑制できる。
図15は、特別図柄変動表示の時間をエリア11Aに設定するために用いられる変動時間テーブルの概念図の一例である。この変動時間テーブルは、ROM102に記憶されており、RAM103に読み出されて使用される。図15に示すように、変動時間テーブルは、変動パターンの識別番号と、基本変動時間(秒)を示すデータと、加算変動時間(秒)を示すデータとから成る。変動パターンの識別番号は、図19〜図24を用いて後述する変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3、およびHT4に含まれる変動パターンを識別するための番号である。基本変動時間は、変動パターン(つまり、特別図柄変動時間)を構成する基本の変動時間である。加算変動時間は、変動パターンを構成する加算される変動時間である。基本変動時間と加算変動時間とを加算した時間が、変動パターンである。例えば、識別番号5に対応する変動パターンは、基本変動時間90秒に加算変動時間0.06秒を加算した90.06秒であり、例えば、識別番号26に対応する変動パターンは、基本変動時間8秒である。なお、図15では変動パターンの一例を表示しているに過ぎず、全ての変動パターンを表示しているものではない。
CPU101は、図14の(3)のエリア11Aで特別図柄変動表示の時間を計測する場合には、後述する図17のステップS408の処理で決定された変動パターンに対応する時間データ(「秒」の時間を示すデータ)を、RAM103の変動時間テーブル(図15参照)から読み出して、読み出した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期で実行される時間計測処理に適応する時間データに変換し、変換した時間データをRAM103のエリア11Aに書き込む。例えば、識別番号5に対応する変動パターン「90.06秒」を示す時間データの値をエリア11Aに設定する場合には、RAM103の変動時間テーブルから基本変動時間90秒および加算変動時間0.06秒を示す時間データを読み出して加算し、この加算した時間データに250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ「22515」に変換し、変換した時間データ「22515」をRAM103のエリア11Aに書き込む。なお、図15の変動時間テーブルの横には、参考のために、250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応させた時間データを記載しているが、250を乗算すると自然数ではなくなるものは(括弧書きの値を参照)、四捨五入により自然数に調整して処理している。
以上のように、本実施形態によれば、ROM102に記憶されRAM103に読み出される変動時間テーブルの変動パターン(特別図柄変動時間)を示す時間データを「秒」の時間を示すデータ(つまり、除算値の時間データ;図15の基本変動時間の部分を参照)とし、特別図柄変動時間を設定する際に250を乗算して4ミリ秒周期の演算処理に適応する時間データ(つまり、乗算値の時間データ;図15の変動時間テーブルの右横の部分を参照)に変換する。このことから、本実施形態によれば、変動時間テーブルの特別図柄変動時間を示すデータを1バイト以下のデータ量に押さえられる場合がある(例えば、図15の識別番号24〜26)ので、ROM102およびRAM103の使用メモリ領域を効果的に抑制することができる。また、本実施形態によれば、例えば特別図柄変動時間90.04秒のように、除算値の時間データで示してもデータ量が1バイトを超える特別図柄変動時間については、加算変動時間の時間データ(小数点以下の時間を示す時間データ)として分割して変動時間テーブルを構成させている(図15参照)。ここで、図15では、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、説明の便宜上、同じ時間データ値を変動パターン毎にそれぞれ記載しているが、実際にはこのテーブルにおいて同じ時間データ値は、重複して記憶されず、1つだけ記憶されている。例えば、加算変動時間の部分のテーブルにおいて、0.04秒の時間データ値は、図15では説明の便宜上3つ記載しているが、実際は1つだけ記憶されている。このことから、本実施形態によれば、ROM102およびRAM103の使用メモリ領域を効果的に抑制することができる。ここで、本実施形態では、説明の簡単のために、変動パターンを32個とした(図15参照)。しかし、実際の遊技機では、変動パターンは1000個〜10000個と膨大である。このことから、本実施形態による上記した使用メモリ領域抑制の効果は、実際の遊技機において絶大となる。
次に、普通図柄ゲーム側の一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する普図ゲームカウント処理について、図14を用いて説明する。
図14の(2)は、普通図柄ゲーム側のカウント対象の時間を設定(特定)するためのデータ(以下、「普図側設定データ」という)の種類を示している。普図側設定データは、普通図柄ゲームの各期間(時間)のうち何れの期間を計測しているのかを設定するためのデータである。この普通図柄ゲームの各期間(時間)には、図14の(2)に示すように、「ゲート通過待ち中」と、「普通図柄変動表示中」と、「普通図柄停止表示中」と、「電チュー開閉制御中」と、「第2始動口有効期間中」とが含まれる。
「ゲート通過待ち中」は、ゲート25を遊技球が通過すると即時にこの通過に係る普通図柄抽選を実行して普通図柄の変動表示を開始できる状態(期間)であり、典型的には、電動チューリップ27の開閉制御中(電チューの開放遊技中)ではなく、後述する第2始動口有効期間中ではなく、普通図柄の変動表示中でも規定時間の停止表示中でもない状態である。「普通図柄変動表示中」は、遊技球のゲート25通過に応じて普通図柄抽選を実行して表示器4に普通図柄の変動表示を実行している状態(期間)である。「普通図柄停止表示中」は、表示器4に変動表示していた普通図柄を普通図柄抽選結果を報知する表示態様で規定時間(0.5秒間)完全に停止表示している状態(期間)である。「電チュー開閉制御中」は、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ27の開閉制御(電チューの開放遊技)が実行されている状態(期間)である。「第2始動口有効期間中」は、電動チューリップ27の開閉制御が終了した直後の所定期間について例外的に第2始動口22への遊技球入賞を有効と認める期間である。なお、電動チューリップ27の開閉制御中は、一律に(つまり、電動チューリップ27が閉塞状態であっても)第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められ、電動チューリップ27の開閉制御中および第2始動口有効期間を除く期間には、第2始動口22への遊技球入賞は有効と認められない。
図14の(2)に示すように、例えば普図側設定データ「00K」は「ゲート通過待ち中」であることを設定するデータである。また、普図側設定データはROM102に記憶されている。
以下、図14の(3)を参照して説明する。エリア11Bは、上記した普通図柄ゲームの各期間(「普通図柄変動表示中」等)についての時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。エリア10Bは、図14の(2)を用いて説明した普図側設定データの何れか1つが書き込まれることによって、エリア11Bで計測する時間の種類を設定するためのエリアである。エリア12Bは、普通図柄表示器4e(図2参照)に普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様(マルのみが点灯する表示態様とバツのみが点灯する表示態様)を48ミリ秒毎に切替えて交互表示させる制御を実行するにあたって、この48ミリ秒の時間経過を計測するためのタイマエリアであり、1つの時間データを書き込んで1つの時間経過について計測するためのタイマエリアである。
CPU101は、エリア10Bに普図側設定データを書き込むことでエリア11Bによる計測対象の期間の種類を設定すると共に、エリア11Bに計測する時間データを書き込み、図13のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア11Bの時間データの値を1ずつ減算することで、1つのタイマ領域(エリア11B)を順番に用いて普通図柄ゲームの各期間の経過を順番に計測する。
また、CPU101は、エリア11Bで普通図柄変動表示の時間が計測されているときには、エリア12Bに所定の時間データ(「12」)を書き込んで、図13のタイマ割込み処理において4ミリ秒毎に実行される普図ゲームカウント処理によってエリア12Bの時間データの値を1ずつ減算して0になると再び所定の時間データ(「12」)を書き込むと共に普通図柄の表示態様を切替える。これにより、普通図柄表示器4eに普通図柄がマルバツで変動表示される際に、このマルバツ表示の2つの表示態様が48ミリ秒毎に切替わって交互表示されることとなる。
以上のことから、本実施形態によれば、既に説明した特図ゲームカウント処理と同様の効果を、普図ゲームカウント処理においても実現できる。
なお、以上に説明した特別図柄ゲームの一連の制御時間を1つのタイマ機能を用いて計測する構成において、大当り遊技の制御において大入賞口有効期間の直後に第1大入賞口23または第2大入賞口51への入賞を有効とみなさない大入賞口休止期間を設けてもよい。
また、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示と、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示とを並行して実行可能な制御構成にして、例えば、第1特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第1特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つのタイマ機能を用いて計測し、一方で、第2特別図柄抽選による特別図柄変動表示および特別図柄停止表示の制御時間と、第2特別図柄抽選の当選による大当り遊技に関する制御時間とを、1つの他のタイマ機能を用いて計測してもよい。
また、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームの一連の制御時間をそれぞれ1つのタイマ機能を用いて計測する際に、計測対象時間の経過を、「減算」処理ではなく、「加算」処理によって計測する構成としてもよい。この場合、例えば、特別図柄ゲーム側のタイマ(11A)の値が、計測対象時間(例えば、特別図柄停止表示の時間0.5秒)を示す時間データの値「125」に到達したか否かを判定する制御となる。
また、上記したように図15の加算変動時間の部分のテーブルにおいて同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶することに加えて、図15の基本変動時間の部分のテーブルにおいても同じ時間データ値を重複して記憶せずに1つだけ記憶する構成にして、使用メモリ領域抑制の効果を更に高めてもよい。
また、以上に説明した方法により、演出制御部400等によって実行される各種演出の実行時間を計測してもよい。
以上で、制御時間カウント処理についての説明を終わる。
[始動口スイッチ処理]
図16は、図13のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図13のステップS2における始動口スイッチ処理について、図16を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの出力信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(遊技情報)を、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図17のステップS406の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS204の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図17のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図13のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの出力信号の有無に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図13のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図13のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図17のステップS404の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS210の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図17のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図13のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図13のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図17は、図13のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図17を参照して、図13のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(後述する大当り遊技フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図13のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中とは、特別図柄が所定の変動時間(後述するステップS408の変動パターン選択処理によって選択される変動パターンにより決定される変動時間)変動表示した後に停止図柄(特別図柄抽選の判定結果を示す判定図柄)が所定の確定時間(例えば既定の0.5秒間)停止表示される全体の期間内であることを示す。したがって、言い換えると、CPU101は、特別図柄が変動されている変動時間中または判定図柄が停止されている確定時間中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図16のステップS210によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いとみなして、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図16のステップS204によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類を判定する。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
ステップS408において、CPU101は、特別図柄変動時間を選択する変動パターン選択処理を実行する。以下に、図18を用いて、この変動パターン選択処理について説明する。図18は、図17のステップS408の変動パターン選択処理の詳細フローチャートの一例である。
[変動パターン選択処理]
図18のステップS4081において、CPU101は、RAM103に記憶されている通常時短フラグがONであるか否かを判定する。ここで、通常時短フラグは、「OFF」に設定されることにより遊技状態が非時短状態かつ非電サポ状態で制御され、「ON」に設定されることにより遊技状態が時短状態かつ電サポ状態で制御されるフラグであり、初期設定としては「OFF」に設定され、後述する図29のステップS6253、またはステップS6255の処理により、突時大当り(大当りC)を除く大当り(つまり、連続大当りまたは単発大当り)の大当り遊技後に「ON」に設定される。すなわち、ステップS4081において、CPU101は、遊技状態が連続大当りまたは単発大当りの大当り遊技後の時短状態(電サポ状態)であるか否かを判定する。ステップS4081での判定がYESの場合、処理はステップS4085に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4082に移る。
ステップS4082において、CPU101は、RAM103に記憶されている特別時短フラグがONであるか否かを判定する。ここで、特別時短フラグは、「OFF」に設定されることにより遊技状態が非時短状態かつ非電サポ状態で制御され、「ON」に設定されることにより遊技状態が時短状態かつ電サポ状態で制御されるフラグであり、初期設定としては「OFF」に設定され、後述する図29のステップS6257の処理により、突時大当り(大当りC)の大当り遊技後に「ON」に設定される。すなわち、ステップS4082において、CPU101は、遊技状態が突時大当りの大当り遊技後の時短状態(電サポ状態)であるか否かを判定する。ステップS4082での判定がYESの場合(すなわち、突時大当り後の時短状態である場合)、処理はステップS4084に移り、この判定がNOの場合(すなわち、非時短状態(本実施形態では潜伏遊技状態は設けていないため通常遊技状態)である場合)、処理はステップS4083に移る。
ステップS4083において、CPU101は、変動パターンを選択する際に使用する変動パターン決定テーブルとして、HT1−1(図19参照)またはHT1−2(図20参照)を設定する。その後、処理はステップS4088に移る。
ステップS4084において、CPU101は、変動パターンを選択する際に使用する変動パターン決定テーブルとして、HT3(図23参照)を設定する。その後、処理はステップS4088に移る。
ステップS4085において、CPU101は、RAM103に記憶されている高確フラグがONであるか否かを判定する。ここで、高確フラグは、「OFF」に設定されることにより遊技状態が低確状態で制御され、「ON」に設定されることにより遊技状態が高確状態で制御されるフラグであり、初期設定としては「OFF」に設定され、後述する図29のステップS6252の処理により「ON」に設定される。したがって、ステップS4085において、CPU101は、遊技状態が大当り遊技後の高確状態であるか否かを判定する。ステップS4085での判定がYESの場合(つまり、連続大当り後の時短状態かつ高確状態である場合)、処理はステップS4086に移り、この判定がNOの場合(つまり、単発大当り後の時短状態かつ低確状態である場合)、処理はステップS4087に移る。
ステップS4086において、CPU101は、変動パターンを選択する際に使用する変動パターン決定テーブルとして、HT2−1(図21参照)またはHT2−2(図22参照)を設定する。その後、処理はステップS4088に移る。
ステップS4087において、CPU101は、変動パターンを選択する際に使用する変動パターン決定テーブルとして、HT4(図24参照)を設定する。その後、処理はステップS4088に移る。
ステップS4088において、CPU101は、設定された変動テーブルセットに基づいて、変動パターン(特別図柄の変動時間)を選択し、処理は図17のステップS409に移る。
ここで、上述した変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3、HT4を使用して変動パターンを選択する処理(ステップS4089の処理)の詳細について、図19〜図24を参照して説明する。ここで、この変動パターンは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間であり、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており報知演出の実行時間と同じ時間である。なお、以下では、変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3、およびHT4を、単に、HT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3、およびHT4という場合がある。
まず、通常遊技状態(非時短状態)のときに、図19及び図20に示すHT1−1及びHT1−2を使用して変動パターンを選択する場合について、説明する。図19は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。図20は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。
[通常遊技状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図19を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。
ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において、第1特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「大当り」の部分の各変動パターンに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「78」である場合、HT1−1の「大当り」の部分の変動パターン「90.03秒」に割り振られた乱数値「75〜124」に一致するので、変動パターンとして「90.03秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターン「15.01秒」、「15.02秒」、「40.01秒」、「40.02秒」、「90.01秒」、「90.02秒」、「90.03秒」、「90.04秒」及び「90.05秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチ当り」、「擬似1当り」、「擬似2当り」、「SP当り」、「擬似3当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第1SPSP当り」に対応する。また、「リーチ当り」はリーチが成立した後に大当りするタイプであり、「SP当り」は最終的にSPリーチに発展した後に大当りするタイプであり、「第1SPSP当り」〜「第4SPSP当り」は最終的に各種SPSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、第4SPSPリーチ演出の1つとして、選択演劇リーチ演出(後述する図67、図68参照)が実行され、SPリーチ演出の1つとして、部分演劇リーチ演出(後述する図67、図68参照)が実行される。また、「擬似1当り」、「擬似2当り」、「擬似3当り」は、装飾図柄が擬似連図柄で仮停止表示された後に、一度仮停止表示された装飾図柄が再び変動表示される擬似連演出を経て大当りするタイプである。ここで、擬似連図柄とは、再変動表示の契機となる、最後に仮停止表示される装飾図柄のことであり、例えば「7」図柄である。また、装飾図柄の仮停止表示とは、装飾図柄の変動が停止したと遊技者が認識できる態様で停止されることをいい、完全に停止しているわけではなく、例えば、上下に僅かに変動した状態で表示される。これにより、特別図柄が未だ変動中であることが示される。より具体的には、「擬似1当り」は、1回再変動表示される擬似連演出を経てから大当りするタイプであり、「擬似2当り」は、2回再変動表示される擬似連演出を経てから大当りするタイプであり、「擬似3当り」は、3回再変動表示される擬似連演出を経てから大当りするタイプである。また、後述の説明によって明らかとなるが、この擬似連演出においては、再変動表示の回数(以下、擬似連回数ということがある)が多いほど大当りの信頼度が高いことが示唆される。なお、装飾図柄の仮停止表示とは、装飾図柄の変動が停止したと遊技者が認識できる態様で停止されることをいい、完全に停止しているわけではなく、例えば、上下に僅かに変動した状態で表示される。これにより、特別図柄が未だ変動中であることが示される。
なお、リーチ(リーチ演出)とは、報知演出において例えば複数の装飾図柄のうち最後に停止される装飾図柄が、特定の図柄で停止表示されると、すでに停止中の他の図柄と合わせて特定の図柄パターンに一致することで大当りとなることを期待させる演出であり、典型的には、右側と左側の装飾図柄が同じ図柄(例えば7)で停止しており、最後に停止される中央の装飾図柄が、同じ図柄(例えば7)で停止する(つまり、ゾロ目777となる)ことを期待させて変動表示される演出である。また、SPリーチとは、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタがミニゲームを行う動画像の演出である。また、SPSPリーチとは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦う動画像の演出である。
また、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において、第1特別図柄抽選の結果がハズレであると判定した場合、第1特別図柄抽選の保留数(U1)、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。
具体的には、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」である場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜99のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「ハズレ」の保留数「1、2」の部分のリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれるのかリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれるのかを判定する。
そして、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれるのか変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれるのかを判定する。そして、CPU101は、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれる場合には変動パターンとして「8.00秒」を決定し、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれる場合には変動パターンとして「13.50秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、変動パターン「8.00秒」及び「13.50秒」は、何れも、報知演出の演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。なお、「即ハズレ」は、リーチの成立もなく即ハズレる演出パターンのタイプである。
一方、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の各変動パターンに割り振られた変動パターン乱数値範囲の何れに含まれるかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「260」である場合、変動パターン「40.03秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「256〜271」に含まれるので、変動パターンとして「40.03秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の変動パターン「15.03秒」、「15.04秒」、「40.03秒」、「40.04秒」、「90.06秒」、「90.07秒」、「90.08秒」、「90.09秒」及び「90.10秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチハズレ」、「擬似1ハズレ」、「擬似2ハズレ」、「SPハズレ」、「擬似3ハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」及び「第1SPSPハズレ」に対応する。また、「リーチハズレ」はリーチが成立した後にハズレるタイプであり、「SPハズレ」は最終的にSPリーチに発展した後にハズレるタイプであり、「第1SPSPハズレ」〜「第4SPSPハズレ」は最終的に各種SPSPリーチに発展した後にハズレるタイプであり、「擬似1ハズレ」、「擬似2ハズレ」、「擬似3ハズレ」は、再変動表示の回数(擬似連回数)がそれぞれ1回、2回、3回の擬似連演出を経てからハズレるタイプである。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜79」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「80〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「0〜209」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「210〜299」に置き換えた乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜84」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「85〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「210〜269」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「270〜299」に置き換え、更に、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応し変動パターン乱数値範囲「0〜209」が割り振られた変動パターン「3.00秒」が加えられた内容の乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
以上に図19に示す変動パターン決定テーブルHT1−1を用いて説明したように、通常遊技状態(非時短状態)において第1特別図柄抽選でハズレた場合には、第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど、リーチありの変動パターンが選択され易く、又、リーチなしの変動パターンが選択された場合には第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど長い変動パターンが選択され易い。
[大当り信頼度]
ここで、大当り信頼度(大当り期待度)について説明する。大当り信頼度が高い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が高い演出であり、大当り信頼度が低い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が低い演出である。以下、図19に示すHT1−1を用いて具体的に説明する。HT1−1の「大当り」の部分から分かるように、大当りの場合には、「リーチ当り」、「擬似1当り」、「擬似2当り」、「SP当り」、「擬似3当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第1SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている(一部同一あり)。一方で、HT1−1の「ハズレ」の部分から分かるように、ハズレの場合には、「リーチハズレ」、「擬似1ハズレ」、「擬似2ハズレ」、「SPハズレ」、「擬似3ハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」、「第1SPSPハズレ」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている(一部同一あり)。以上から分かるように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。つまり、「リーチ演出」、「擬似連回数1回の擬似連演出(擬似1演出)」、「擬似連回数2回の擬似連演出(擬似2演出)」、「SPリーチ演出」、「「擬似連回数3回の擬似連演出(擬似3演出)」、「第4SPSPリーチ演出」、「第3SPSPリーチ演出」、「第2SPSPリーチ演出」、「第1SPSPリーチ演出」の順で大当り信頼度が高くなる。また、変動時間の長さの観点で見れば、変動時間が長いほど大当りの信頼度が高い演出が実行されることがわかる。
[通常遊技状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図20を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図20に示すHT1−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図20に示すHT1−2は、図19に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わった点で異なるのみである。つまり、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。なお、非時短状態では、第2始動口22には遊技球が入賞し難い状態であるため、第2特別図柄抽選が実行されることは稀(レア)である。このため、非時短状態において第2特別図柄抽選が実行される際には、このレア感を示唆するために、非時短状態において第1特別図柄抽選が実行される場合よりも長時間の変動パターンが選択され易いものとしてもよい。具体的には、例えば、HT1−2においては、「ハズレ」の保留数「1、2」、「3」、「4」の各部分において、リーチありと判定されるリーチ乱数値範囲が、HT1−1の該当部分よりも大きいものとすることにより、HT1−1よりもリーチが実行され易いものとして、結果的に長時間の変動パターンが選択され易いものとしてもよい。
[単発大当り後の時短遊技状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図21を用いて、時短遊技状態のうち、単発大当り(図6の大当りB)後の時短遊技状態においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図21に示すHT2−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図21に示すHT2−1は、図19に示したHT1−1に対して、「ハズレ」においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合において、第1特別図柄抽選の保留数に関わらず一律に変動パターン「13.50秒」(即ハズレに対応)が選択される点で異なる。
[単発大当り後の時短遊技状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図22を用いて、時短遊技状態のうち、単発大当り(図6の大当りB)後の時短遊技状態においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図22に示すHT2−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図22に示すように、HT2−2は、図19に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。また、図22に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「1」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、一律に変動パターン「13.50秒」が決定される。また、図22に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「2〜4」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、変動パターン乱数値範囲「0〜239」において変動パターン「2.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「240〜269」において変動パターン「4.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「270〜299」において変動パターン「10.00秒」が決定される。
ここで、ステップS403〜S406での処理で説明したように、本実施形態では、第2特別図柄抽選の保留が、第1特別図柄抽選の保留よりも優先して消化される。また、時短状態では、図13のステップS5及びS7での処理で説明したように、電動チューリップ27が頻繁に長期間開放して第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞するので、第2特別図柄抽選が頻繁に連続して実行される。また、図6を参照して前述したように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の方が、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選よりも、抽選に当選(大当り)した場合の利益度合が大きい。このことから、逆に言えば、時短状態において、第1特別図柄抽選が実行されると、遊技者の利益度合が小さい大当りに当選してしまう可能性が多くなってしまうと言える。本実施形態では、以上に図22のHT2−2を用いて説明したように、単発大当り後の時短状態においては、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4でリーチなしの場合には短時間の変動パターン(2.00秒、4.00秒)を選択し易くして第2特別図柄抽選の保留が高速で消化されるようにしてスピード感のある遊技を実行する一方で、第2特別図柄抽選の保留数が1でリーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行され難く制御している。更に、本実施形態では、以上に図21のHT2−1を用いて説明したように、単発大当り後の時短状態においては、遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行されたとしても、第1特別図柄抽選の保留数が1〜4の全てにおいて、リーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して、第2始動口22に遊技球が入賞して遊技者に比較的有利な第2特別図柄抽選が実行されるための時間を稼ぐように制御している。
[突時大当り後の時短遊技状態/第1、第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図23を用いて、時短遊技状態のうち、突時大当り(図6の大当りC)後の時短遊技状態においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、この変動パターン決定の処理では、図23に示すHT3を用いて、第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の保留数、リーチ乱数、および変動パターン乱数には依存しない一方で、時短遊技状態が開始されてからの特別図柄の変動回数(以下、時短中回転数という)に依存して変動パターンを決定する。
具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の結果が大当りであると判定した場合には、HT3の「大当り」の部分の中から、時短中回転数に応じて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。すなわち、図23に示すように、HT3では、時短中回転数が「1回」の場合において「大当り」である場合には、変動パターン「68.00秒」が決定され、時短中回転数が「2〜6回」の場合において「大当り」である場合には、変動パターン「60.00秒」が決定され、時短中回転数が「7〜12回」の場合において「大当り」である場合には、変動パターン「48.00秒」が決定され、時短中回転数が「13〜18回」の場合において「大当り」である場合には、変動パターン「36.00秒」が決定され、時短中回転数が「19〜24回」の場合において「大当り」である場合には、変動パターン「24.00秒」が決定され、時短中回転数が「25〜30回」の場合において「大当り」である場合には、変動パターン「12.00秒」が決定される。このように、HT3では、大当りの場合において、時短中回転数が多くなるほど決定される変動パターン(特別図柄変動時間)が短くなる。一方、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の結果がハズレであると判定した場合には、HT3の「ハズレ」の部分の中から、時短中回転数が「1回の」場合には変動パターン「9.50秒」を決定し、時短中回転数が「2〜30回」の場合には変動パターン「1.50秒」を決定する。ここで、HT3に示すように、変動パターン「68.00秒」、「60.00秒」、「48.00秒」、「36.00秒」、「24.00秒」、「12.00秒」、「9.50秒」、および「1.50秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「1回転目当り」、「第1尺当り」、「第2尺当り」、「第3尺当り」、「第4尺当り」、「第5尺当り」、「1回転目ハズレ」、および「短ハズレ」に対応する。なお、これらの演出パターンのタイプは、突時大当り後の時短遊技状態において実行される演出パターンのタイプであり、その詳細は後述するが、突時大当り後の時短遊技状態において実行される突時後専用演出と連動せずに、当該突時後専用演出が規定時間実行されるように尺が調整された装飾図柄の変動演出である。
[確変遊技状態での変動パターン選択処理]
以下に、図24を用いて、連続大当り(図6の大当りAまたは大当りD)後の確変遊技状態においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。CPU101は、図19を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、この変動パターン決定の処理では、図24に示すHT4を用いて、大当りかハズレかのみに依存して変動パターンを決定する。
具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の結果が大当りであると判定した場合には、HT4の「大当り」に対応した変動パターン「4.50」秒を決定し、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の結果がハズレであると判定した場合には、HT4の「ハズレ」に対応した変動パターン「0.50」秒を決定する。ここで、HT3に示すように、変動パターン「4.50秒」および「0.50秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「短当り」および「極短ハズレ」に対応する。なお、これらの演出パターンのタイプは、連続大当り後の確変遊技状態において実行される演出パターンのタイプであり、その詳細は後述するが、確変遊技状態態において実行される選択演出(遊技者によって選択可能な演出)と連動せずに、固定された時間だけ装飾図柄が変動表示する変動演出である。
以上のようにしてステップS408において決定された変動パターンの情報(つまり、報知演出の実行時間:報知演出の演出パターンのタイプの情報とも言える)は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態(例えば、確変遊技状態)を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。上記した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドは、図13のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図13のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンド(図柄確定コマンド)をRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了する。なお、このステップS413の処理によって特別図柄の変動表示が終了されると、その後、特別図柄抽選の判定結果を表す判定図柄が規定の確定時間(例えば、0.5秒)だけ停止表示される。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、停止中処理を実行する。ここで、図25を参照して、この停止中処理について説明する。図25は、図17のステップS414の停止中処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、図25のステップS4141において、CPU101は、図17のステップS407の大当り判定処理で大当りしたか(つまり、RAM103に大当りの種類を表す大当り図柄の情報が記憶されているか)否かを判定する。ステップS4141での判定がYESの場合、処理はステップS4142に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4144に移る。
ステップS4142において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技演出の開始を指示する情報及び開始する大当り遊技演出の種類(大当りA〜Dのいずれに基づく大当り遊技演出であるか)示す情報を含むオープニングコマンドをRAM103にセットする。なお、このオープニングコマンドは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると、図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、これにより大当り遊技演出が開始される。その後、処理はステップS4143に移る。
ステップS4143において、CPU101は、遊技状態を設定する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納された高確フラグ、通常時短フラグ、及び特別時短フラグを「OFF」に設定し、大当り遊技フラグを「ON」に設定する。ここで、大当り遊技フラグは、「ON」に設定されることにより大当り遊技中であることが示され、後述する図27のステップS624の処理により「OFF」に設定されることにより大当り遊技の終了が示される。なお、このステップS4143の処理において、上記した各種フラグは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると設定される。これにより、大当り遊技が開始されるときに遊技状態が大当り遊技状態で制御される。その後、処理はステップS4144に移る。
ステップS4144において、CPU101は、RAM103に格納されている高確フラグが「ON」であるか否かを判定する。ステップS4144での判定がYESの場合、処理はステップS4145に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4148に移る。
ステップS4145において、CPU101は、RAM103に格納されているSの値を、1減算した値に書き換える。ここで、Sは、高確状態で遊技が制御される特別図柄抽選の残りの実行回数(残回数)であり、Sの値が「0」であることは、もはや高確状態では遊技が制御されない(すなわち、低確状態で遊技が制御される)ことを示す。なお、このSの値は、後述する図29のステップS6252の処理によって、高確フラグが「ON」に設定されるときに規定回数(本実施形態では「9999」)が設定される。このステップS4145の処理により、特別図柄抽選が1回実行されて高確状態で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数が1回減少したことが示される。その後、処理はステップS4146に移る。
ステップS4146において、CPU101は、RAM103に格納されている(ステップS4145の処理によって減算された)Sの値が「0」であるか否か、すなわち、今回の特別図柄抽選が高確状態で制御される最後の特別図柄抽選であったか否かを判定する。ステップS4146での判定がYESの場合、処理はステップS4147に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4148に移る。ところで、ステップS4146での判定がYESであるということは、高確フラグが「ON」であるとき(すなわち、高確状態で遊技が制御されているとき)に、ステップS4145の処理が9999回実行されたこと(つまり、特別図柄抽選が連続して9999回実行されたこと)を意味する。しかし、高確状態においては、特別図柄抽選が9999回実行されるまでに大当りに当選することが通常であるため、現実的には、ステップS4146の処理でYESと判定されることはない。
ステップS4147において、CPU101は、遊技状態を設定する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納された高確フラグを「OFF」に設定する。なお、このステップS4147の処理において、上記した高確フラグは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると「OFF」に設定される。これにより、次の特別図柄抽選が開始されるときに遊技状態が低確状態で制御され、設定される変動パターンテーブルがHT4からHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3のいずれかに切り替わる。具体的には、通常時短フラグがONであるときにはHT2−1またはHT2−2に切り替わり、特別時短フラグがONであるときにはHT3に切り替わり、通常時短フラグも特別時短フラグもOFFであるときにはHT1−1またはHT1−2に切り替わる。その後、処理はステップS4148に移る。
ステップS4148において、CPU101は、RAM103に格納されている通常時短フラグまたは特別時短フラグが「ON」であるか否かを判定する。ステップS4148での判定がYESの場合、処理はステップS4149に移り、この判定がNOの場合、停止中処理は終了して、処理は図13のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS4149において、CPU101は、RAM103に格納されているJの値を、1減算した値に書き換える。ここで、Jは、時短状態(電サポ状態)で遊技が制御される特別図柄抽選の残りの実行回数(残回数)であり、Jの値が「0」であることは、もはや時短状態(電サポ状態)では遊技が制御されない(すなわち、非時短状態(非電サポ状態)で遊技が制御される)ことを示す。なお、このJの値は、後述する図29のステップS6253、ステップS6255、またはステップS6257の処理によって、通常時短フラグが「ON」または特別時短フラグが「ON」に設定されるときに規定回数(本実施形態では「9999」、「100」、または「30」)が設定される。このステップS4149の処理により、特別図柄抽選が1回実行されて時短状態(電サポ状態)で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数が1回減少したことが示される。その後、処理はステップS4150に移る。
ステップS4150において、CPU101は、RAM103に格納されている(ステップS4149の処理によって減算された)Jの値が「0」であるか否か、すなわち、今回の特別図柄抽選が時短状態(電サポ状態)で制御される最後の特別図柄抽選であったか否かを判定する。ステップS4150での判定がYESの場合、処理はステップS4151に移り、この判定がNOの場合、停止中処理は終了して、処理は図13のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS4151において、CPU101は、遊技状態を設定する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納された通常時短フラグおよび特別時短フラグのうち「ON」に設定されたフラグを「OFF」に設定する。なお、このステップS4151の処理において、上記した通常時短フラグまたは特別時短フラグは、ステップS414の停止中処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると「OFF」に設定される。これにより、次の特別図柄抽選が開始されるときに遊技状態が非時短状態(非電サポ状態)で制御され、設定される変動パターンテーブルが現在のテーブル(HT4、HT2−1、HT2−2、HT3のいずれか)からHT1−1またはHT1−2に切り替わる。そして、停止中処理は終了して、処理は図13のステップS5(普通図柄処理)に移る。
説明は図17に戻り、ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、ステップ416の処理(後述)で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、ステップS414の処理が開始されてから規定の確定時間(0.5秒)を経過した時点(言い換えると、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから0.5秒経過した時点)において、特別図柄抽選の保留が存在しない場合に送信されるコマンドであり、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(以下、客待ち状態ということがある)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図13のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドは図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(例えば装飾図柄停止表示の演出)が開始される。なお、上記した停止演出が開始されてから所定時間(例えば90秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。ここで、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図13のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図26〜図29は、図13のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図13のステップS6における大入賞口処理について、図26〜図29を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(大当り遊技フラグ)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、第1大入賞口23、第2大入賞口51、およびVハネ52の動作パターン等を設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、図6を用いて説明した大当りA〜Dに基づく大当り遊技のうち今回実行する大当り遊技における、第1大入賞口23、第2大入賞口51、およびVハネ52の動作パターン等を設定し、その設定情報をRAM103にセットする。このステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている第1大入賞口23または第2大入賞口51への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、第1大入賞口23または第2大入賞口51の開放制御を開始する。具体的には、RAM103に格納されているRの値が「8」ではない場合、第1大入賞口開閉部115を制御して第1大入賞口23の開放制御を開始し、一方、Rの値が「8」(つまり、V長ラウンド遊技またはV短ラウンド遊技)の場合、第2大入賞口開閉部118を制御して第2大入賞口51の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて第1大入賞口23または第2大入賞口51の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。なお、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報およびステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS613に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に第1大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS613に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図25のステップS623に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、V領域開閉処理を実行する。ここで、図28を参照して、このV領域開閉処理について説明する。図28は、図26のステップS612のV領域開閉処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、図28のステップS6121において、CPU101は、ステップS607で第2大入賞口51が開放された時点から、ステップS604の処理で設定されたV領域53を開放させるまでの規定時間(図7、図8に示す3秒)が経過したか否かを判定する。ステップS6121での判定がYESの場合、処理はステップS6122に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS6125に移る。
ステップS6122において、CPU101は、V領域開閉部120を制御してV領域53の開放制御を開始する。この処理によって、(連続大当りの場合)第2大入賞口51に入った遊技球がV領域53を通過することとなる。その後、処理はステップS6123に移る。
ステップS6123において、CPU101は、ステップS6122でV領域53の開放制御を開始した時点から、ステップS604の処理で設定されたV領域53を閉鎖させるまでの規定時間(図7、図8に示す8秒や1秒)が経過したか否かを判定する。ステップS6123での判定がYESの場合、処理はステップS6124に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS6125に移る。
ステップS6124において、CPU101は、V領域開閉部120を制御してV領域53を閉鎖する。その後、処理はステップS6125に移る。
ステップS6125において、CPU101は、V領域スイッチ119からの検出信号に応じて、V領域53を遊技球が通過したか否かを判定する。ステップS6125での判定がYESの場合、処理はステップS6126に移り、この判定がNOの場合、V領域開閉処理は終了して、処理は図26のステップS613に移る。
ステップS6126において、CPU101は、V領域53を遊技球が通過したと判断して、V領域53を遊技球が通過したことを演出制御部400に通知するためのV領域通過コマンドをRAM103にセットする。その後、V領域開閉処理は終了して、処理は図26のステップS613に移る。なお、ステップS6126でセットされたV領域通過コマンドは、図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
説明は図26に戻り、ステップS613において、CPU101は、第1大入賞口スイッチ114または第2大入賞口スイッチ117からの出力信号に基づいて、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS613での判定がYESの場合、処理はステップS614に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS614において、CPU101は、第1大入賞口23または第2大入賞口51への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS614の処理が、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が入賞する毎に実行されることで、1つのラウンド中に第1大入賞口23または第2大入賞口51に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、第1大入賞口23または第2大入賞口51に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドが図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信されることにより、演出制御部400は、1つのラウンド中に遊技球が第1大入賞口23または第2大入賞口51に入賞する毎に、その入賞数C(つまり、1つのラウンド中の何個目の入賞であるか)が通知され、当該通知情報に基づいて、図35のステップS125の入賞処理指示が実行されることとなる。なお、第1大入賞口23または第2大入賞口51への遊技球の入賞は、ラウンド中およびラウンド直後に設けられた大入賞口有効期間中において有効(すなわち、正常な入賞である)とみなされ、上記した入賞コマンドは、これらの有効とみなされる期間において遊技球の入賞が検出された場合に送信される。その後、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、ステップS607の処理で第1大入賞口23または第2大入賞口51の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間が経過したか否かを判定する。具体的には、CPU101は、連続大当りの場合、第1大入賞口23および第2大入賞口51に対して29.5秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定する。一方、CPU101は、単発大当りの場合、第1大入賞口23に対しては29.5秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定し、第2大入賞口51に対しては0.1秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定する。また、CPU101は、突時大当りの場合には、第1大入賞口23および第2大入賞口51に対して0.1秒間の開放制御時間が経過したか否かを判定する。ステップS616での判定がYESの場合、処理はステップS618に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、第1大入賞口23または第2大入賞口51が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS617での判定がYESの場合、処理はステップS618に移り、この判定がNOの場合、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS618において、CPU101は、第1大入賞口23が開放されている場合には、第1大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した第1大入賞口23の開放制御を終了し、一方、第2大入賞口51が開放されている場合には、第2大入賞口開閉部118を制御して、ステップS607で開始した第2大入賞口51の開放制御を終了する。つまり、ステップS607で開放した大入賞口を閉鎖して今回のラウンドを終了する。その後、処理はステップS619に移る。
ステップS619において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド終了通知コマンドは図13のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS620での判定がYESの場合、処理は図27のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図27のステップS621において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS622に移る。
ステップS622において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図13のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。なお、このエンディングコマンドとしては、大当り図柄および大当り遊技終了後に制御される遊技状態に対応したコマンドが送信され、演出制御部400は、このエンディングコマンドに基づいて、エンディング演出終了後(大当り遊技演出終了後)の演出を制御する。具体的には、大当り後に確変遊技状態で制御される大当り(例えば、図6に示す大当りAまたは大当りD)を示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドである場合には、大当り遊技終了後に確変遊技状態に制御されることを示すエンディングコマンドが送信され、演出制御部400は、当該エンディングコマンドに基づいて大当り遊技演出の終了後、確変遊技状態を示す演出モードの演出を実行する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、ステップS622でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図26のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS623での判定がYESの場合、処理はステップS624に移り、この判定がNOの場合、処理は図26のステップS613に移る。
ステップS624において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技フラグをOFFに設定して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS625に移る。
ステップS625において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。ここで、図29を参照して、この遊技状態設定処理について説明する。図29は、図27のステップS625の遊技状態設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、図29のステップS6251において、CPU101は、今回の大当り遊技において図28のステップS6125で1回以上の遊技球のV領域53通過が検出されたか否かを判定する。ステップS6251での判定がYESの場合、処理はステップS6252に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS6256に移る。
ステップS6252において、CPU101は、RAM103に格納されている高確フラグを「ON」に設定し、RAM103に記憶されたSの値を「9999」に設定する。なお、前述したように、Sは高確状態で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数を示す。その後、処理はステップS6253に移る。
ステップS6253において、CPU101は、RAM103に格納されている通常時短フラグを「ON」に設定し、RAM103に記憶されたJの値を「9999」に設定する。なお、前述したように、Jは時短状態(電サポ状態)で遊技が制御される特別図柄抽選の残回数を示す。そして、遊技状態設定処理は終了して、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS6254において、CPU101は、図27のステップS624で終了した遊技が、連続大当り(大当りAまたは大当りD)に基づく大当り遊技であったか否かを判定する。つまり、連続大当りにおいてV領域53を遊技球が通過しなかったのか、連続大当りではない大当りにおいてV領域53を遊技球が通過しなかったのかを判定する。ステップS6254での判定がYESの場合、処理はステップS6255に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS6256に移る。
ステップS6255において、CPU101は、RAM103に格納されている通常時短フラグを「ON」に設定し、RAM103に記憶されたJの値を「100」に設定する。そして、遊技状態設定処理は終了して、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS6256において、CPU101は、図27のステップS624で終了した遊技が、突時大当り(大当りC)に基づく大当り遊技であったか否かを判定する。ステップS6256での判定がYESの場合、処理はステップS6257に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS6255に移る。
ステップS6257において、CPU101は、RAM103に格納されている特別時短フラグを「ON」に設定し、RAM103に記憶されたJの値を「30」に設定する。そして、遊技状態設定処理は終了して、処理は図13のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
以上のように、遊技球がV領域53を通過すると、大当り後の遊技状態が次回特別図柄抽選に当選するまで(より正確には特別図柄抽選が9999回実行されるまで)確変遊技状態に設定される(ステップS6252、S6253)。一方、遊技球がV領域53を通過しなかった場合には、連続大当りまたは単発大当りであった場合には、大当り後の遊技状態が100回転目まで時短遊技状態で制御され(ステップS6255)、突時大当りであった場合には、大当り後の遊技状態が30回転目まで時短遊技状態で制御される(ステップS6257)。なお、本実施形態では、V領域53を通過しなかった場合において連続大当りと単発大当りとで時短回数(Jの値)を同一に設定しているが、連続大当りの場合には、単発大当りの場合よりも時短回数を多く設定するものとしてもよい。このようにすると、以下の理由により好適である。すなわち、連続大当りでは、前述してきたとおり、V領域53を遊技球が通過可能なV長ラウンド遊技が実行されるため、大当り後には確変遊技状態で遊技が制御されることが通常であり、このため、V領域53を遊技球が通過しないことで有利な遊技状態(確変遊技状態)を獲得できなかった場合には、本来獲得できるはずの利益を享受できなかったことになる。したがって、このような場合には、V短ラウンド遊技が実行されることにより大当り後に確変遊技状態で遊技が制御されることがない単発大当りよりも、時短回数を多く付与することにして、いくばくかの救済措置を講じることができる。
以上で、図10〜図29を用いて説明したメイン制御部100の処理の説明は終了する。
[演出制御部によるタイマ割り込み処理]
図30、図31、図34〜図38は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図30〜図39を参照して、演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図30、図31、図34〜図38に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、演出制御部400で行われる処理はROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
図30のステップS10において、演出制御部400のCPU401は、RTC404が計測する日時(時刻)に応じた演出(以下、RTC演出という)を設定し、設定されたRTC演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするRTC演出制御処理を実行する。なお、このRTC演出制御処理については、図31を参照して後に詳述する。
次に、ステップS11において、CPU401は、メイン制御部100から図13のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。なお、このコマンド受信処理については、図34及び図35を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、ステップS10、およびステップS11の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500等に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS10、およびステップS11の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35および盤ランプ8等で実行されることとなる。
なお、上記したタイマ割り込み処理の実行毎に、CPU401は、演出に使用する各種演出乱数を更新する乱数更新処理を行う。この乱数更新処理においても、図13のステップS1の乱数更新処理と同様に、典型的にはループカウンタが用いられ、そのカウント値(更新された乱数値)は、最大値(例えば、99)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、この乱数更新処理において、各演出乱数のカウンタは、それぞれ、1回循環するとランダムに初期値(循環の起点となる値)を更新する。このことによって、これらの演出乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期することを回避できる。
[RTC演出制御処理]
図31は、図30のステップS10のRTC演出制御処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図31を参照して、図30のステップS10のRTC演出制御処理について説明する。なお、本実施形態では、RTC404が計測する日時(時刻)に応じたRTC演出として、第1RTC演出、第2RTC演出、および入替演出の3タイプの演出が実行される。ここで、第1RTC演出は、予め定められた第1設定時刻(例えば、各曜日の10:00〜22:00の1時間毎;つまり、10:00、11:00、12:00、…22:00)に実行され、後述する最新の演劇演出が規定時間実行される演出である。第2RTC演出は、予め定められた第2設定時刻(例えば、各曜日の10:30〜22:30の1時間毎;つまり、10:30、11:30、12:30、…、22:30)に実行され、後述するゲーム演出が規定時間実行される演出である。入替演出は、予め定められた第3設定時刻(後述する図32の(2)に示す曜日毎に規定された演出更新タイミング;つまり、月曜日〜金曜日は20:00、土曜日と日曜日は11:00、14:00、17:00、20:00)に実行され、後述する演劇演出の一部が最新のものに更新されたことを示す演出である。なお、第3設定時刻は、第1設定時刻に含まれるが、第3設定時刻になった場合には、入替演出が優先して実行され、この場合には第1RTC演出は実行されない。また、前述したようにパチンコホールにおいて1つの島に設置された複数の遊技機1では、各RTC404が計測する時刻情報は同期がとられている。このため、第1設定時刻、第2設定時刻、第3設定時刻の各設定時刻を複数の遊技機1の間で同一にしておくことで、すべての遊技機1においてRTC演出を同時に開始させることができる。
まず、ステップS101において、演出制御部400のCPU401は、入替演出の開始タイミングである(つまり、RTC404が示す時刻が第3設定時刻である)か否かを判定する。ステップS101での判定がYESの場合、処理はステップS102に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS104に移る。
ステップS102において、CPU401は、フェーズ更新処理を行い、その後、処理はステップS103に移る。ここで、このフェーズ更新処理について図32を参照して説明する。
[フェーズ更新処理]
まず、図32の(1)を参照して、本実施形態における演劇演出およびそのカテゴリについて説明する。詳細は後述の説明によって明らかとなるが、本実施形態では、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の1つとして、様々な場面において4つのカテゴリ(カテゴリA〜D)の演劇演出が実行される。また、各カテゴリの演劇演出として複数の演劇演出が用意されており、具体的には、カテゴリAの演劇演出は120、カテゴリBの演劇演出は144、カテゴリCの演劇演出は24、カテゴリDの演劇演出は24用意されており、これらの全ての演劇演出がROM502に記憶されている。なお、これらの演劇演出は、それぞれ全長60秒の演出尺(長さ)を有する演出である。また、以下では、「A−3」のように、アルファベットと数字をハイフンで結んで記載することで、アルファベットがカテゴリを示し、数字が当該カテゴリ内の演劇演出のうち何番目の演劇演出であるかを示すものとする。したがって、例えば「A−3」は「カテゴリAの3番目の演劇演出」を示すものとする。
上述のように、ROM502には、全ての演劇演出が記憶されているが、実際に遊技演出として用いることができる(つまり、実行可能な)演劇演出は、入替演出の実行タイミング(すなわち、第3設定時刻の到来するタイミング)で1つずつ更新(詳細は後述するが、入替更新または追加更新)される。具体的には、本実施形態では、実行可能な演劇演出を特定するために、カテゴリ毎に数字で表されるフェーズが規定されており、このフェーズの数は、最新に更新された(実行可能となった)演劇演出がカテゴリ内の何番目の演出であるかを示す。つまり、カテゴリAのフェーズが7であるときには、「A−7」の演劇演出が最新に実行可能になったことを表す。なお、本実施形態において、フェーズ0は、いずれの演劇演出も実行可能ではない初期状態を示すものとするが、フェーズ0は、フェーズ1と同じであるものとして、各カテゴリ内の1番目の演出が実行可能であるものとしてもよい。そして、本実施形態では、カテゴリ毎に規定されたタイミングでフェーズが1ずつ加算更新されていくことにより、実行可能な演劇演出が変化していくことになる。以下、具体的に説明する。
まず、図32の(2)を参照して、カテゴリ毎のフェーズ更新のタイミング(すなわち、演劇演出の更新のタイミング)について説明する。本実施形態では、入替演出が実行されるタイミング(すなわち、第3設定時刻の到来するタイミング)において、各カテゴリのフェーズが更新される。具体的には、図32の(2)に示すように、入替演出は、1週間のうち、月曜日〜金曜日は20:00、土曜日と日曜日は11:00、14:00、17:00、20:00に実行されるが、このうち、カテゴリAのフェーズは、1週間のうち火曜日の20:00、木曜日の20:00、土曜日の11:00、土曜日の17:00、日曜日の14:00に1ずつ加算更新され、カテゴリBのフェーズは、1週間のうち月曜日の20:00、水曜日の20:00、金曜日の20:00、土曜日の14:00、日曜日の11:00、日曜日の17:00に1ずつ加算更新され、カテゴリCのフェーズは、1週間のうち土曜日の20:00に1ずつ更新され、カテゴリDのフェーズは、1週間のうち日曜日の20:00に1ずつ更新される。このように、本実施形態では、カテゴリによって、そのフェーズが更新される日時が異なるため、日時によって更新される演劇演出のカテゴリが異なることになる。そして、1週間経過すると、カテゴリAのフェーズは5加算更新され、カテゴリBのフェーズは6加算更新され、カテゴリC、Dのフェーズは1加算更新されることになる。このため、24週間経過すると、カテゴリAのフェーズは5×24=120に更新され、カテゴリBのフェーズは6×24=144に更新され、カテゴリC、Dのフェーズは1×24=24に更新され、各カテゴリ内の最後の演劇演出「A−120」、「B−144」、「C−24」、「D−24」が実行可能になる。
次に、図32の(3)を参照して、フェーズ更新の一例について説明する。いま、月曜日の朝9:00に遊技機1がホールに設置されて稼動が開始され、稼動後7日目の日曜日の12:00において、カテゴリAのフェーズは4であり、カテゴリBのフェーズは5であり、カテゴリCのフェーズは1であり、カテゴリDのフェーズは0であるものとする。このとき、稼動後7日目の日曜日の14:00になると、カテゴリAのフェーズが更新される(図32の(2)参照)ため、カテゴリAのフェーズは4から5に更新される。同様にして、稼動後7日目の日曜日の17:00になると、カテゴリBのフェーズが5から6に更新され、稼動後7日目の日曜日の20:00になると、カテゴリDのフェーズが0から1に更新され、稼動後8日目の月曜日の20:00になると、カテゴリBのフェーズが6から7に更新され、稼動後9日目の火曜日の20:00になると、カテゴリAのフェーズが5から6に更新される。そして、CPU401は、このように更新した各カテゴリのフェーズをRAM403に記憶し、当該フェーズに基づいて、画像音響制御部500に演出指示を実行することにより、ROM502に記憶された各カテゴリ内の演劇演出のうちどの演出が実行可能であるかが特定される。なお、ホールの営業が終了して遊技機1への電源の供給が遮断されると、RAM403の記憶情報は消失されるが、翌日ホールの営業が開始される際に遊技機1への電源の供給が開始されると、電源供給再開時のRTC404が示す時刻に基づいて、各カテゴリのフェーズがRAM403に再設定される。具体的には、例えば稼動後の8日目の月曜日の9:00に電源供給が再開されると、当該時刻に基づいて、CPU401は、直近のフェーズ更新タイミングである稼動後の7日目の日曜日の20:00のフェーズ状態(つまり、図32の(3)に示すように、カテゴリAのフェーズが5、カテゴリBのフェーズが6、カテゴリC、Dのフェーズが1)をRAM403に設定する。また、電源が遮断されても現在のフェーズの情報を消失しないように、当該フェーズの情報はRTC404内のメモリに記憶されるものとしてもよいし、不揮発性RAM504に記憶されるものとしてもよい。
次に、図32の(4)、(5)を参照して、フェーズ更新に基づいて実行可能となる演劇演出の更新について説明する。なお、本実施形態では、フェーズ更新により実行可能な演劇演出が入れ替わる入替更新と、フェーズ更新により実行可能な演劇演出が追加される追加更新の2つの演劇演出の更新が存在する。また、以下では、入替更新により実行可能な演劇演出として設定される演出のことを入替更新演出といい、追加更新により実行可能な演劇演出として設定される演出のことを追加更新演出ということにする。
まず、図32の(4)を参照して演劇演出の入替更新について説明する。本実施形態においては、カテゴリAの演劇演出のみが入替更新されて入替更新演出として設定される。具体的には、入替更新演出としては、新しく実行可能となった演劇演出の順に上限を5つとする演劇演出が設定される。例えば、カテゴリAのフェーズが4に更新されると、「A−4」、「A−3」、「A−2」「A−1」の4つの演劇演出が入替更新演出として設定され、カテゴリAのフェーズが5に更新されると「A−5」、「A−4」、「A−3」、「A−2」「A−1」の5つの演劇演出が入替更新演出として設定され、カテゴリAのフェーズが6に更新されると、「A−6」、「A−5」、「A−4」、「A−3」、「A−2」の5つの演劇演出が入替演出として設定され、以降、新しく実行可能となった演劇演出の順に5つの演劇演出が入替演出として設定される(図32の(4)の斜線部参照)。なお、稼動後24週間を超えてもフェーズは更新されていくが、カテゴリAのフェーズが120を超えて更新される場合には、当該フェーズを120で除算したときの余りの数を新たなフェーズとみなす(ただし、余りが0の場合にはフェーズを120とみなす)ことにより、フェーズは、1〜120の間をループ更新されるものとする。したがって、例えばフェーズが122に更新されると、フェーズは2であるとみなされることにより、「A−2」が最新に実行可能となった演劇演出となるため、入替更新演出としては、新しく実行可能となった演劇演出の順に「A−2」、「A−1」、「A−120」、「A−119」、「A−118」の5つの演劇演出が設定されることになる。
次に、図32の(5)を参照して演劇演出の追加更新について説明する。本実施形態においては、カテゴリA〜Dの全てのカテゴリの演劇演出が追加更新されて追加更新演出として設定される。具体的には、追加更新演出としては、これまでに実行可能となった全ての演劇演出が設定される。例えば、カテゴリAのフェーズが6に更新されると、「A−6」が最新に実行可能となった演劇演出となるため、それまでに更新された「A−1」〜「A−6」の全ての演劇演出が追加更新演出として設定され、フェーズが7に更新されると、「A−7」が追加更新演出としてさらに追加設定されることになる(図32の(5)の斜線部参照)。また、カテゴリB〜Dの演劇演出も同様にしてフェーズの更新に応じて追加更新演出が更新設定されるため、例えば、図32の(3)に示す稼動後の9日目の火曜日の20:00には、カテゴリAのフェーズが6、カテゴリBのフェーズが7、カテゴリCのフェーズが1、カテゴリDのフェーズが1に更新(設定)されているため、追加更新演出としては、「A−1」〜「A−6」、「B−1」〜「B−7」、「C−1」、「D−1」の演劇演出が設定されることになる。なお、稼動後24週間を超えても各フェーズは更新されるが、カテゴリAのフェーズは120を超えて更新されたとしても、追加更新演出はそれ以上変化することがなく、同様に、カテゴリB、C、Dのフェーズは、それぞれ、144、24、24を超えて更新されたとしても、追加更新演出はそれ以上変化することなく、全てのカテゴリの全ての演劇演出が追加更新演出として設定されることになる。
以上のように、CPU401は、フェーズ更新処理を行って各カテゴリのフェーズをRAM403に更新し、当該フェーズに基づいて、画像音響制御部500に演出指示を実行することにより、ROM502に記憶された演劇演出のうち、入替更新演出として実行可能な最大5つのカテゴリAの演劇演出と、追加更新演出として実行可能なカテゴリA〜Dの演劇演出が特定される。なお、詳細は後述するが、このようにして特定された入替更新演出として実行可能な演劇演出は、特定条件においてリーチ演出(選択演劇リーチ演出または部分演劇リーチ演出)として使用され、追加更新演出として実行可能な演劇演出は、後述する遊技者によって選択可能な選択演出として用いられる。したがって、リーチ演出は、RTC404が示す時刻に応じて更新され、遊技者が選択可能な選択演出もRTC404が示す時刻に応じて更新されることになる。
なお、上記したフェーズ更新では、遊技機1のRTC404が計測する時刻情報に基づいて、第1設定時刻、第2設定時刻、第3設定時刻になったか否かを判定することにより、対象となるカテゴリのフェーズを更新するものとした。しかし、このように、時刻情報に基づいてフェーズ更新する例に限らず、例えば、ホールの営業が開始されることに伴って遊技機の電源がONにされてから経過した時間(つまり、当日の稼動後の経過時間)に応じて対象となるカテゴリのフェーズを更新し、各RTC演出を実行するものとしてもよい。この場合には、図9に示す1つの島に設置された複数の遊技機1の電源を同時にONにすることにより、電源がONにされてから経過した時間の同期を取ることが可能となるため、RTC演出を1つの島全体において一斉に開始することが可能となる。そして、この場合には、電源をONにするタイミングをホールによって変えることが可能となるので、RTC演出が実行される時間をホール毎に変化させることが可能となる。
説明は図31に戻り、ステップS103において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、入替演出を開始させる。その後、RTC演出制御処理は終了して、処理は図30のステップS11に移る。
ステップS104において、CPU401は、第1RTC演出の開始タイミングである(つまり、RTC404が示す時刻が第1設定時刻である)か否かを判定する。ステップS104での判定がYESの場合、処理はステップS105に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS106に移る。
ステップS105において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、第1RTC演出を開始させる。その後、RTC演出制御処理は終了して、処理は図30のステップS11に移る。
ステップS106において、演出制御部400のCPU401は、第2RTC演出の開始タイミングである(つまり、RTC404が示す時刻が第2設定時刻である)か否かを判定する。ステップS106での判定がYESの場合、処理はステップS107に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS109に移る。
ステップS107において、CPU401は、演出可能な遊技状態であるか否かを判定する。ここで、図33を参照して演出可能な遊技状態について説明する。図33に示すように、本実施形態ではRTC演出として、入替演出、第1RTC演出、第2RTC演出の3タイプの演出が実行されるが、入替演出、第1RTC演出は、RTC演出開始タイミングにおける遊技状態にかかわらず、実行可能であるのに対して、第2RTC演出は、RTC演出開始タイミングにおける(つまり、第2設定時刻における)遊技状態に応じて実行可能であるか否かが判定される。具体的には、第2RTC演出の開始タイミング(第2設定時刻)において、遊技状態が時短遊技状態、確変遊技状態、および大当り遊技状態のいずれかである場合には、実行可能ではない遊技状態である(つまり、第2RTC演出は実行されない)と判定され、第2RTC演出の開始タイミング(第2設定時刻)において、遊技状態が通常遊技状態または通常遊技状態における客待ち状態である場合には、実行可能な遊技状態である(つまり、第2RTC演出は実行される)と判定される。ステップS107での判定がYESの場合、処理はステップS108に移り、この判定がNOの場合、処理は図30のステップS11に移る。
ステップS108において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、第2RTC演出を開始させる。その後、RTC演出制御処理は終了して、処理は図30のステップS11に移る。
ステップS109において、CPU401は、RTC演出(第1RTC演出、第2RTC演出、または入替演出)の終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、第1RTC演出および入替演出の終了タイミングとして、これらの演出の開始時刻から2分が経過したか否かを判定し、第2RTC演出の終了タイミングとして、当該第2RTC演出の開始時刻から2分が経過したか否か、または当該第2RTC演出の実行中に大当りを報知する報知演出(変動演出)が実行されるか否かを判定する。つまり、第1RTC演出および入替演出は、開始時刻から2分が経過すると終了タイミングであると判定され、第2RTC演出は開始時刻から2分が経過するか、または開始されてから大当りを報知する変動演出が実行されると終了タイミングであると判定される。ステップS109での判定がYESの場合、処理はステップS110に移り、この判定がNOの場合、処理は図30のステップS11に移る。
ステップS110において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、実行しているRTC演出を終了させる。その後、RTC演出制御処理は終了して、処理は図30のステップS11に移る。
なお、上述のステップS103、S105、S108、S110における画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、ステップS103、S105、108でRTC演出の実行指示を行うと、RTC演出指示中フラグをONに設定してRAM403に記憶し、ステップS110でRTC演出の終了指示を行うと当該RTC演出指示中フラグをOFFに設定する。ここで、RTC演出指示中フラグは、ONに設定されることによりRTC演出を指示中であることを示すフラグである。また、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行するRTC演出実行処理については、図40を参照して後述するが、図33に示すように、各RTC演出は、所定の開始タイミングで開始されるが、ワイプ表示(詳細は後述するが、図62の(1A)に示すワイプ領域6wにおける表示)される場合があり、また、第2RTC演出は特定条件下で半透明表示される場合がある。
[コマンド受信処理]
図34および図35は、図30のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図34および図35を参照して、図30のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図16のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像の追加表示処理や、保留画像を先読み表示態様に変化させる保留画像表示処理を行う。なお、表示された保留画像は、後述するステップS115の処理に基づいて報知演出が開始される際に順番に消去される。また、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が、ステップS112で追加された保留を含めて2以上である場合、直近にRAM403に記憶された(つまり、直近の保留データに含まれる)事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを抽選等によって判定する。例えば、CPU401は、事前判定情報が、「大当り」を示すものである場合、「ハズレ」かつ「リーチ演出あり」を示すもの(リーチありハズレ)である場合、または、「ハズレ」かつ「リーチ演出なし」を示すもの(リーチなしハズレ)である場合のそれぞれにおいて、先読み乱数を取得し、当該先読み乱数が所定の先読み当選値に一致した場合に、先読み予告演出を実行すると決定する。なお、この先読み当選値は、事前判定情報が「大当り」の場合と、「リーチありハズレ」の場合と、「リーチなしハズレ」の場合とで、それぞれ異なる個数が設定されるものとしてもよい。具体的には、「大当り」の場合の先読み当選値の個数は、「リーチありハズレ」の場合の先読み当選値の個数よりも多く設定することにより、「大当り」時には先読み予告演出が実行され易いものとしてもよい。そして、先読み予告演出を実行すると決定した場合、CPU401は、この事前判定情報の条件(大当りしたか否かの条件等)を満たす多数の先読み予告演出のパターンから、抽選等によって、実行する先読み予告演出の内容を設定する。つまり、先読み予告演出として、各報知演出においてどの様な予告演出を行うかを設定する。なお、先読み予告演出は、例えば複数の報知演出に亘って大当りの可能性を示唆する予告演出である。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図17のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像表示部6等による報知演出の演出内容を設定し、設定した内容の報知演出の実行を画像音響制御部500等に指示して開始させる報知演出設定処理を行う。ここで、報知演出(変動演出)は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等において実行されて特別図柄抽選の結果を示唆する演出であり、例えば、装飾図柄が変動表示され、当該変動表示された装飾図柄が停止表示されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。この報知演出設定処理については、図36を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図17のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図35のステップS120に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図35のステップS120に移る。
図35のステップS120において、CPU401は、図17のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、オープニング演出指示を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、大当り遊技演出のオープニング演出の開始を指示する。なお、画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS122に移る。また、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行するオープニング演出処理については、図43を参照して後述する。
ステップS122において、CPU401は、図26のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、ラウンド演出開始指示を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のラウンド演出処理の開始を指示する。なお、画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS124に移る。また、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行するラウンド演出処理については、図46を参照して後述する。
ステップS124において、CPU401は、図26のステップS614等の処理でセットされ、図13のステップS9の出力処理によって出力された入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、入賞処理指示を行う。具体的にはCPU401は、画像音響制御部500に対して、入賞処理の開始を指示する。なお、画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS126に移る。また、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行する入賞処理については、図44を参照して後述する。
ステップS126において、CPU401は、図26のステップS619の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図27のステップS622の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS130に移る。
ステップS129において、CPU401は、エンディング演出指示を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のエンディング演出の開始を指示する。なお、画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS130に移る。また、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行するエンディング演出処理については、図45を参照して後述する。
ステップS130において、CPU401は、図17のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS130での判定がYESの場合、処理はステップS131に移り、この判定がNOの場合、コマンド受信処理を終了し、処理は図30のステップS12に移る。
ステップS131において、CPU401は、ステップS130で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、画像音響制御部500等に指示して、客待ち処理を開始させる。なお、画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。そして、コマンド受信処理を終了し、処理は図30のステップS12に移る。なお、客待ち処理は、いわゆる客待ち状態になることを契機に開始される処理であり、客待ち処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、例えば、報知演出の開始指示を受けるまで、この客待ち処理を実行し、報知演出の開始指示を受けることで、この客待ち処理を終了する。ただし、CPU501は、ゲート25を遊技球が通過したことを示す情報や、普通入賞口に遊技球が入賞したことを示す情報を通知された場合には、客待ち処理を終了せずに継続する。また、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行する客待ち処理については、図55を参照して後述する。
[報知演出設定処理]
次に、図36を参照して、演出制御部400による報知演出設定処理について説明する。図36は、図34のステップS115の報知演出設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS801において、演出制御部400のCPU401は、今回実行する報知演出における演出状態を設定する演出状態設定処理を実行する。ここで、演出状態は、報知演出が実行されている現在の状態(例えば遊技状態)がどのような状態であるかを規定し、後述する非連動演出を実行する際に参照される。その後、処理はステップS802に移る。なお、演出状態設定処理の詳細については、図37を参照して後述し、非連動演出の詳細については図51を参照して後述する。
ステップS802において、CPU401は、図34のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、今回の報知演出において実行する演出パターンを決定する。具体的には、図19〜図24に示したように、CPU401は、設定情報が示す変動パターン(特別図柄変動時間)が「90.05秒」の場合には第1SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第1SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.04秒」の場合には第2SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第2SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.03秒」の場合には第3SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第3SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.02秒」の場合には第4SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第4SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.01秒」の場合には擬似連回数3回の擬似連演出を経てから大当り報知する演出パターン(擬似3当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.02秒」の場合にはSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(SP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.01秒」の場合には擬似連回数2回の擬似連演出を経てから大当り報知する演出パターン(擬似2当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「15.02秒」の場合には擬似連回数1回の擬似連演出を経てから大当り報知する演出パターン(擬似1当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「15.01秒」の場合にはリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(リーチ当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「68.00秒」、「60.00秒」、「48.00秒」、「36.00秒」、「12.00秒」の場合には、それぞれ68秒、60秒、48秒、36秒、12秒の尺だけ装飾図柄の変動表示を繰り返して大当り報知する演出パターン(第1尺当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「4.50秒」の場合には、リーチが成立して即大当り報知する演出パターン(短当り)を決定する。またCPU401は、設定情報が示す変動パターンが「90.10秒」の場合には第1SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第1SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.09秒」の場合には第2SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第2SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.08秒」の場合には第3SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第3SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.07秒」の場合には第4SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第4SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.06秒」の場合には擬似連回数3回の擬似連演出を経てからハズレ報知する演出パターン(擬似3ハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.04秒」の場合にはSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(SPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.03秒」の場合には擬似連回数2回の擬似連演出を経てからハズレ報知する演出パターン(擬似2ハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「15.04秒」の場合に擬似連回数1回の擬似連演出を経てからハズレ報知する演出パターン(擬似1ハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「15.03秒」の場合にはリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(リーチハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「13.50秒」、「10.00秒」、「9.50秒」、「8.00秒」、「3.00秒」、「2.00秒」、「1.50秒」、または「0.50秒」の場合にはリーチも実行せずハズレ報知する演出パターン(即ハズレ、1回転目ハズレ、短ハズレ、または極短ハズレ)を決定する。その後、処理はステップS803に移る。
なお、上記ステップS802において、CPU401は、通常遊技状態においては、第4SPSPリーチ演出として、後述する選択演劇リーチ演出(図67、68参照)を決定し、単発大当り後の時短遊技状態においては、第4SPSPリーチ演出として、後述するフル特別演出(図69、図70参照)を決定することができる。また、CPU401は、通常遊技状態においては、SPリーチ演出として、後述する部分演劇リーチ演出(図67、68参照)を決定し、単発大当り後の時短遊技状態においては、SPリーチ演出として、後述するショート特別演出(図69、図70参照)を決定することができる。また、上記では、SPリーチ演出としては、第1SPSPリーチ演出〜第4SPSPリーチ演出のように複数種類の演出パターンのタイプを記載していないが、変動パターンに基づいてSPリーチ演出の演出パターンのタイプが決定されても、演出制御部400による演出乱数等を用いた抽選等により、複数種類のSPリーチ演出の中から1つのSPリーチ演出が決定されるものとしてもよい。
ステップS803において、CPU401は、ステップS802で決定された演出パターンに基づく演出の詳細な内容(シナリオ)を決定する。具体的には、CPU401は、ステップS802で決定された演出パターンに基づいて最終的に実行する演出(リーチ演出や即ハズレ演出)を決定するが、その際に、装飾図柄が停止表示される際の図柄の種類(いわゆる出目)を演出乱数等に基づいて決定し、また、最終的な演出が実行されるまでのシナリオとして、どのような予告演出を構成するかを、演出乱数等に基づいて決定する。なお、予告演出とは、演出パターンに基づいて決定された最終的に実行される演出に至るまでに、あるいは当該演出中に、実行される種々の演出であり、装飾図柄がリーチ状態となるリーチ目成立演出や、リーチ演出中に信頼度を予告するカットイン演出等が挙げられる。その後、処理はステップS804に移る。なお、本実施形態では、擬似連演出に関して同一の変動パターン(例えば、図19に示す変動パターン「40.03秒」;擬似2ハズレ)が決定されても、演出内容決定処理において変動パターンにより指定された演出パターンのタイプとは異なる擬似連回数の演出を決定することがある。この演出内容決定処理の詳細については、図38を参照して後述する。
ステップS804において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS801において設定された演出状態およびステップS803において決定された演出内容の報知演出を実行させる。なお、画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、報知演出設定処理は終了して、処理は図34のステップS116に移る。なお、演出制御部400から報知演出の指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、指示された演出状態および演出内容に基づいて、構成された予告演出等の実行タイミングや実行時間等のスケジュールを設定し、当該スケジュールにしたがって各予告演出等を実行する演出実行処理を行う。この画像音響制御部500による演出実行処理については、図50を参照して後述する。
[演出状態設定処理]
次に、図37を参照して、演出制御部400による演出状態設定処理について説明する。図37は、図36のステップS801の演出状態設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS8011において、演出制御部400のCPU401は、今回の報知演出が、突時大当り後の時短遊技状態が開始されてから1回転目における報知演出であるか否かを判定する。なお、CPU401は、突時大当り後の時短遊技状態が開始されてからの変動回数をカウントアップすることで、1回転目の報知演出であるか否かを判定することができるが、図23に示すように、突時大当り後の時短遊技状態において参照されるHT3によれば、1回転目の変動パターンは、大当りの場合もハズレの場合も他の回転数における変動パターンとは異なるため、変動パターンに基づいて1回転目の報知演出であるか否かを判定するものとしてもよい。ステップS8011での判定がYESの場合、処理はステップS8012に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS8013に移る。
ステップS8012において、CPU401は、RAM403に記憶される演出状態として、突時大当り後の時短遊技状態における1回転目の状態であることを示す演出状態1を設定する。なお、この演出状態1が設定されることにより、突時大当り後の時短遊技状態が開始されてから1回転目において、遊技者が突時後専用演出として入替更新演出のいずれかを設定する機会(時間)が設けられる。そして、演出状態設定処理は終了して、処理は図36のステップS802に移る。
ステップS8013において、演出制御部400のCPU401は、今回の報知演出が、突時大当り後の時短遊技状態が開始されてから2〜30回転目における報知演出であるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、突時大当り後の時短遊技状態が開始されてからカウントアップした変動回数に基づいて、2〜30回転目の報知演出であるか否かを判定する。ステップS8013での判定がYESの場合、処理はステップS8014に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS8015に移る。
ステップS8014において、CPU401は、RAM403に記憶される演出状態として、突時大当り後の時短遊技状態における2〜30回転目の状態であることを示す演出状態2を設定する。そして、演出状態設定処理は終了して、処理は図36のステップS802に移る。
ステップS8015において、演出制御部400のCPU401は、今回の報知演出が、連続大当り後の確変遊技状態における報知演出であるか否かを判定する。ステップS8015での判定がYESの場合、処理はステップS8016に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS8017に移る。
ステップS8016において、CPU401は、RAM403に記憶される演出状態として、確変遊技状態であることを示す演出状態3を設定する。そして、演出状態設定処理は終了して、処理は図36のステップS802に移る。
ステップS8017において、演出制御部400のCPU401は、今回の報知演出が、単発大当り後の時短遊技状態における報知演出であるか否かを判定する。ステップS8017での判定がYESの場合、処理はステップS8018に移り、この判定がNOの場合(つまり、通常遊技状態である場合)、処理はステップS8019に移る。
ステップS8018において、CPU401は、RAM403に記憶される演出状態として、単発大当り後の時短遊技状態であることを示す演出状態4を設定する。そして、演出状態設定処理は終了して、処理は図36のステップS802に移る。
ステップS8019において、CPU401は、RAM403に記憶される演出状態として、通常遊技状態であることを示す演出状態5を設定する。そして、演出状態設定処理は終了して、処理は図36のステップS802に移る。なお、上記した演出状態設定処理によって設定された演出状態が画像音響制御部500に指示されることによって、後述する非連動演出(突時後専用演出、確変遊技状態における選択演出))が実行されることになる。
[演出内容決定処理]
次に、図38を参照して、演出制御部400による演出内容決定処理について説明する。図38は、図36のステップS803の演出内容決定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS8031において、演出制御部400のCPU401は、RTC演出の実行指示中であるか否かを判定する。具体的には、RAM403に記憶されたRTC演出指示中フラグがONであるか否かを判定する。ステップS8031での判定がYESの場合、処理はステップS8039に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS8032に移る。
ステップS8032において、CPU401は、図36のステップS802で決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄を停止表示(あるいは仮停止表示)させる際の図柄の種類(いわゆる出目)を決定する。その後、処理はステップS8033に移る。
ステップS8033において、CPU401は、図36のステップS802で決定された演出パターンが擬似連演出の演出パターンであるか否かを判定する。ステップS8033での判定がYESの場合、処理はステップS8034に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS8037に移る。
ステップS8034において、CPU401は、演出乱数と回転数Nに応じたサブ抽選テーブルを参照して擬似連演出における再変動表示の回数(擬似連回数)を決定し、その後、処理はステップS8035に移る。なお、後述の説明によって明らかとなるが、回転数Nは、報知演出(変動演出)として擬似連回数が3回の擬似連演出が継続して実行されていない変動回数(回転数)を示す。また、このステップS8034において参照されるサブ抽選テーブルについては、図39を参照して後述する。
ステップS8035において、CPU401は、ステップS8034の処理で擬似連回数として3回が決定されたか否かを判定する。ステップS8035での判定がYESの場合、処理はステップS8036に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS8037に移る。
ステップS8036において、CPU401は、RAM403に記憶された回転数Nの値を初期値「0」にリセットして更新記憶する。その後、処理はステップS8083に移る。
ステップS8037において、CPU401は、RAM403に記憶された回転数Nの値に1を加算して更新記憶する。その後、処理はステップS8038に移る。
ステップS8038において、CPU401は、予告演出の種類を決定する。具体的には、CPU401は、図36のステップS802で決定された演出パターンに応じた演出乱数に基づいて、実行する予告演出として、リーチ目成立演出や、カットイン演出等を実行するか否かを決定する。なお、ステップS802で決定された演出パターンの信頼度が高いほど、遊技者の期待感をより高める予告演出(信頼度の高いカットイン演出)を実行することが決定され易い。そして、演出内容決定処理は終了して、処理は図36のステップS804に移る。
ステップS8039において、CPU401は、ステップS8031で実行指示していると判定されたRTC演出に対応した変動演出(以下、RTC対応変動演出ということがある)の演出内容を決定する。その後、処理はステップS8040に移る。なお、RTC対応変動演出は、図31のRTC演出制御処理で実行指示されるRTC演出と矛盾が生じないように決定される報知演出(変動演出)であり、例えば、第1RTC演出または入替演出が実行されているときには、当該演出の実行を妨げないように、装飾図柄が左上に縮小表示されて変動表示される演出であり、第2RTC演出が実行されているときには、第2RTC演出(ゲーム演出)の実行にあわせて、ステップS802の処理で決定された演出パターン(変動パターンの変動時間)に応じた回数だけRTC連動予告演出(例えばゲームキャラクタが登場する演出)が表示される演出である。また、この演出内容決定処理によって決定されたRTC対応変動演出の実行指示に基づいて、画像音響制御部500が実行するRTC対応変動演出実行処理については図59を参照して後述する。
ステップS8040において、CPU401は、RAM403に記憶された回転数Nの値に1を加算して更新記憶する。そして、演出内容決定処理は終了して、処理は図36のステップS804に移る。
なお、上記したステップS8036、S8037、S8040の処理から、演出内容として擬似連回数3の擬似連演出が決定されない間は、回転数Nがカウントアップされ続け、擬似連回数3の擬似連演出が決定されることにより0にリセットされることがわかる。このことから、回転数Nは、報知演出(変動演出)として擬似連回数が3回の擬似連演出が継続して実行されていない変動回数(回転数)を示すものとなる。
[サブ抽選テーブル]
図39は、メイン制御部100によって演出パターンのタイプが擬似連演出(擬似3当り/ハズレ、擬似2当り/ハズレ、擬似1当り/ハズレ)に対応する変動パターン(約90秒、約40秒、約15秒)が決定された場合(例えば、図19参照)に、演出制御部400が、演出内容を決定するために参照するサブ抽選テーブルの一例を示す。図39の(1)は、擬似1当り/ハズレの演出パターンのタイプに対応する変動パターン(約15秒;15.02秒または15.04秒)が決定された場合に参照されるサブ抽選テーブル1であり、図39の(2)は、擬似2当り/ハズレの演出パターンのタイプに対応する変動パターン(約40秒;40.01秒または40.03秒)が決定された場合に参照されるサブ抽選テーブル2であり、図39の(3)は、擬似3当り/ハズレの演出パターンのタイプに対応する変動パターン(約90秒;90.01秒または90.06秒)が決定された場合に参照されるサブ抽選テーブル3である。
図39の(1)に示すように、擬似1当り/ハズレの演出パターンのタイプに対応する変動パターン(約15秒)が決定された場合に参照されるサブ抽選テーブル1によれば、「1〜100」の演出乱数のうち、「1〜70」が選択されると(つまり、70%の割合で)擬似連回数が1回(擬似1)の演出内容A1が決定され、「1〜100」の演出乱数のうち、「71〜100」が選択されると(つまり、30%の割合で)擬似連回数が2回(擬似2)の演出内容A2が決定される。したがって、メイン制御部100によって擬似1の演出パターンのタイプに対応する変動パターンが決定されたとしても、演出制御部400がサブ抽選テーブル1による抽選を行うことにより、必ずしも擬似1の演出内容(演出内容A1)が決定されないことがある。ただし、擬似1の演出内容A1の方が、擬似2の演出内容A2よりも決定され易い。
図39の(2)に示すように、擬似2当り/ハズレの演出パターンのタイプに対応する変動パターン(約40秒)が決定された場合に参照されるサブ抽選テーブル2によれば、現在の回転数N(つまり、擬似連回数3回の擬似連演出が継続して実行されていない変動回数)と演出乱数に依存して演出内容が決定される。具体的には、回転数Nが「1〜30回」の場合には、「1〜100」の演出乱数のうち、「1〜35」が選択されると(つまり、35%の割合で)擬似連回数が1回(擬似1)の演出内容B1が決定され、「1〜100」の演出乱数のうち、「36〜100」が選択されると(つまり、50%の割合で)擬似連回数が2回(擬似2)の演出内容B2が決定され、「1〜100」の演出乱数のうち、「86〜100」が選択されると(つまり、15%の割合で)擬似連回数が3回(擬似3)の演出内容B3が決定される。同様にして、回転数Nが「31〜120回」の場合には、25%の割合で演出内容B1が決定され、50%の割合で演出内容B2が決定され、25%の割合で演出内容B3が決定され、回転数Nが「120回」を超えた場合には、10%の割合で演出内容B1が決定され、50%の割合で演出内容B2が決定され、40%の割合で演出内容B3が決定される。すなわち、サブ抽選テーブル2による抽選が行われることにより、回転数Nが少ないほど、擬似3の演出内容B3が決定され難く、回転数Nが多くなるほど、演出内容B3が決定され易くなる。したがって、メイン制御部100によって擬似2の演出パターンのタイプに対応する変動パターンが決定されたとしても、演出制御部400がサブ抽選テーブル2による抽選を行うことにより、擬似3の擬似連演出が継続して実行されていない変動回数(回転数N)が多くなるほど、擬似3の擬似連演出を実行する演出内容が決定され易くなる。
図39の(3)に示すように、擬似3当り/ハズレの演出パターンのタイプに対応する変動パターン(約90秒)が決定された場合に参照されるサブ抽選テーブル3によれば、現在の回転数N(つまり、擬似連回数3回の擬似連演出が継続して実行されていない変動回数)と演出乱数に依存して演出内容が決定される。具体的には、回転数Nが「1〜30回」の場合には、「1〜100」の演出乱数のうち、「1〜50」が選択されると(つまり、50%の割合で)擬似連回数が2回(擬似2)の演出内容C2が決定され、「1〜100」の演出乱数のうち、「51〜100」が選択されると(つまり、50%の割合で)擬似連回数が3回(擬似3)の演出内容C3が決定される。同様にして、回転数Nが「31〜120回」の場合には、30%の割合で演出内容C2が決定され、70%の割合で演出内容C3が決定され、回転数Nが「120回」を超えた場合には、10%の割合で演出内容C2が決定され、90%の割合で演出内容C3が決定される。すなわち、サブ抽選テーブル3による抽選が行われることにより、回転数Nが少ないほど、擬似3の演出内容C3が決定され難く、回転数Nが多くなるほど、演出内容C3が決定され易くなる。したがって、メイン制御部100によって擬似3の演出パターンのタイプに対応する変動パターンが決定されたとしても、演出制御部400がサブ抽選テーブル3による抽選を行うことにより、擬似3の擬似連演出が継続して実行されていない変動回数(回転数N)が少ない場合には、回転数Nが多い場合よりも、擬似3の擬似連演出が実行されない演出内容C2が決定される割合が相対的に高くなる。
以上のように、演出制御部400がサブ抽選テーブル1〜3を参照して演出内容を決定するので、メイン制御部100によって決定された変動パターンに対応する演出パターンのタイプの擬似連演出の擬似連回数とは異なる擬似連回数の擬似連演出が実行される場合がある。また、サブ抽選テーブル2とサブ抽選テーブル3を比較するとわかるように、回転数Nの値にかかわらず、サブ抽選テーブル3の方が、サブ抽選テーブル2よりも擬似3の擬似連演出が実行され易い。つまり、回転数Nの値にかかわらず、メイン制御部100によって決定された変動パターンが擬似3の演出パターンに対応するものである場合の方が、上記変動パターンが擬似2の演出パターンに対応するものである場合よりも、擬似3の擬似連演出が実行され易い。しかし、メイン制御部100によって決定された変動パターンが擬似2の演出パターンに対応するものであったとしても回転数Nの値が大きくなると(つまり、継続して擬似3の擬似連演出が実行されていない変動回数が多くなると)、擬似3の擬似連演出が実行され易くなる。このことにより、メイン制御部100によって擬似3の演出パターンに対応する変動パターンが決定されなくても擬似3の擬似連演出が実行され易くなる。したがって、メイン制御部100によって、長期間(多数の変動回数に亘って)擬似3の演出パターンに対応する変動パターンが決定されないことにより、擬似3の擬似連演出が実行されなかったとしても、演出制御部400が、擬似2の演出パターンに対応する変動パターンが決定された場合でも擬似3の擬似連演出を実行し易くすることにより、擬似3の擬似連演出が長期間に亘って実行されないことを防止することができる。このため、擬似3の擬似連演出(つまり、高期待度の演出)が実行されないことにより遊技者の興味を低減させてしまうという事態を防止することが可能となる。また、反対に、擬似3の擬似連演出が最近実行された場合(つまり、回転数Nの値が小さい場合)には、メイン制御部100によって擬似3の演出パターンに対応する変動パターンが決定されたとしても、擬似3の擬似連演出が実行される割合を低くすることで、演出制御部400によって擬似3の擬似連演出の出現頻度を抑制することができる。このため、擬似3の擬似連演出(つまり、高期待度の演出)が頻発することにより高期待度の演出の希少感を損ねてしまうという事態を防止することが可能となる。
なお、図39に示すサブ抽選テーブルの例では、変動パターンが大当りとハズレのいずれを示すものであるかについて特に区別をしなかったが、大当りとハズレのいずれであるかに応じて異なるサブ抽選テーブルが参照されるものとしてもよい。より具体的には、大当りである場合の方が、ハズレである場合よりも擬似連回数が多い演出内容が選ばれ易いサブ抽選テーブルが参照されるものとしてもよい。
以上のように、演出制御部400によって行われるタイマ割り込み処理によって、後述する本実施形態で特徴的な各種演出(RTC演出、ラウンド演出、選択演劇リーチ演出、部分演劇リーチ演出、フル特別演出、ショート特別演出、擬似連演出、突時後専用演出、確変遊技中の選択演出)等が決定されて、画像音響制御部500に対してこれらの演出の実行が指示される。以下では、演出制御部400からの各種演出等の実行指示に基づいて、画像音響制御部500によって行われるタイマ割り込み処理について説明する。
[画像音響制御部によるタイマ割り込み処理]
図40〜図59は、画像音響制御部500によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図40〜図59を参照して、画像音響制御部500において行われるタイマ割込み処理について説明する。画像音響制御部500は、演出制御部400からの指示に基づいて、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図40〜図59に示す処理をそれぞれ一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図40〜図59のフローチャートに基づいて説明する画像音響制御部500で行われる処理は、ROM502に記憶されているプログラムに基づいて実行される。また、図40〜図59に示すフローチャートでは、本実施形態で特徴的な演出以外の部分については、その説明を簡略化している。
[RTC演出実行処理]
まず、図40を参照して、演出制御部400からのRTC演出の実行指示に基づいて画像音響制御部500のCPU501が実行するRTC演出実行処理について説明する。
図40のステップS1050において、画像音響制御部500のCPU501は、第1RTC演出/入替演出実行処理を行う。なお、この第1RTC演出/入替演出実行処理の詳細については、図41を参照して後述する。その後、処理はステップS1080に移る。
ステップS1080において、CPU501は、第2RTC演出実行処理を行う。なお、この第2RTC演出の詳細については、図42を参照して後述する。その後、処理はステップS1100に移る。
ステップS1100において、CPU501は、演出制御部400からRTC演出(第1RTC演出、入替演出、または第2RTC演出)の終了指示を受けたか否かを判定する。ステップS1100での判定がYESの場合、処理はステップS1110に移り、この判定がNOの場合、RTC演出実行処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図40に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1110において、CPU501は、終了待機フラグをONに設定してRAM503に記憶する。ここで、終了待機フラグは、ONに設定されることにより、RTC演出の終了指示を受信済であることを示すフラグである。そして、RTC演出実行処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図40に示す処理を繰り返し実行する。
[第1RTC演出/入替演出実行処理]
次に、図41を参照して、画像音響制御部500による第1RTC演出/入替演出実行処理について説明する。図41は、図40のステップS1050の第1RTC演出/入替演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図41のステップS1051において、CPU501は、RAM503に記憶された終了待機フラグがONであるか否か(すなわち、RTC演出の終了指示を受信済であるか否か)を判定する。ステップS1051での判定がYESの場合、処理はステップS1060に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1052に移る。
ステップS1052において、CPU501は、演出制御部400から第1RTC演出または入替演出の実行指示を受けたか否かを判定する。ステップS1052での判定がYESの場合、処理はステップS1053に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1056に移る。
ステップS1053において、CPU501は、RTC開始前変動演出または大当り演出の実行中であるか否かを判定する。ここで、RTC開始前変動演出とは、RTC演出(第1RTC演出、第2RTC演出、入替演出)の実行指示を受信したときにすでに実行中の報知演出(変動演出)であり、大当り演出とは、大当り遊技状態において実行される演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)である。ステップS1053での判定がYESの場合、処理はステップS1054に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1055に移る。
ステップS1054において、CPU501は、ステップS1052において実行指示を受けたRTC演出(第1RTC演出または入替演出)をワイプ表示する。ここで、ワイプ表示とは、画像表示部6の全画面のうち、一部の領域を切り取ったワイプ領域6w(後述する図62の(1A)参照)において演出を表示することであり、ワイプ表示によれば、すでに画像表示部6において実行中の他の演出を妨げることが防止される。そして、第1RTC演出/入替演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1080に移る。
ステップS1055において、CPU501は、ステップS1052において実行指示を受けたRTC演出(第1RTC演出または入替演出)を全画面表示する。ここで、全画面表示とは、画像表示部6の全画面において演出を表示することである。そして、第1RTC演出/入替演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1080に移る。
ステップS1056において、CPU501は、第1RTC演出または入替演出をワイプ表示中であるか否かを判定する。ステップS1056での判定がYESの場合、処理はステップS1057に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1059に移る。
ステップS1057において、CPU501は、RTC開始前変動演出が終了したか否かを判定する。ステップS1057での判定がYESの場合、処理はステップS1058に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1059に移る。
ステップS1058において、CPU501は、現在実行中のRTC演出をワイプ表示から全画面表示に切り替える。そして、第1RTC演出/入替演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1080に移る。
ステップS1059において、CPU501は、現在実行中の演出をそのまま継続表示する。そして、第1RTC演出/入替演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1080に移る。
ステップS1060において、CPU501は、RTC対応変動演出が終了したか、または、大当り演出中であるか否かを判定する。なお、RTC対応変動演出は、前述したように、RTC演出と矛盾が生じないように決定され、RTC演出に対応した変動演出(報知演出)であり、例えば装飾図柄が左上に縮小表示されて変動表示される演出である。ステップS1060での判定がYESの場合、処理はステップS1061に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1059に移る。
ステップS1061において、CPU501は、実行中のRTC演出(第1RTC演出または入替演出)を終了して、RAM503に記憶された終了待機フラグをOFFに設定する。そして、第1RTC演出/入替演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1080に移る。なお、上記した第1RTC演出/入替演出の演出概要については、図61、図62を参照して後述する。
[第2RTC演出実行処理]
次に、図42を参照して、画像音響制御部500による第2RTC演出実行処理について説明する。図42は、図40のステップS1080の第2RTC演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図42のステップS1081において、CPU501は、RAM503に記憶された終了待機フラグがONであるか否か(すなわち、RTC演出の終了指示を受信済であるか否か)を判定する。ステップS1081での判定がYESの場合、処理はステップS1095に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1082に移る。
ステップS1082において、CPU501は、演出制御部400から第2RTC演出の実行指示を受けたか否かを判定する。ステップS1082での判定がYESの場合、処理はステップS1083に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1086に移る。なお、図33を参照して前述したように、本実施形態では、大当り遊技状態、確変遊技状態、および時短遊技状態においては、演出制御部400から画像音響制御部500に対して第2RTC演出の実行指示は行われない(つまり、図31のステップS107でNOと判定されるため図31のステップS108の処理は行われない)。このため、これらの遊技状態においては、ステップS1082での判定がNOとなる。
ステップS1083において、CPU501は、RTC開始前変動演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS1083での判定がYESの場合、処理はステップS1084に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1085に移る。
ステップS1084において、CPU501は、第2RTC演出をワイプ表示する。そして、第2RTC演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1100に移る。
ステップS1085において、CPU501は、第2RTC演出を全画面表示する。そして、第2RTC演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1100に移る。
ステップS1086において、CPU501は、第2RTC演出をワイプ表示中であるか否かを判定する。ステップS1086での判定がYESの場合、処理はステップS1087に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1092に移る。
ステップS1087において、CPU501は、RTC開始前変動演出が終了したか否かを判定する。ステップS1087での判定がYESの場合、処理はステップS1088に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1089に移る。
ステップS1088において、CPU501は、現在実行中の第2RTC演出をワイプ表示から全画面表示に切り替える。そして、第2RTC演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1100に移る。
ステップS1089において、CPU501は、第2RTC演出における一斉ゲーム演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ここで、第2RTC演出は、本実施形態では上述したゲーム演出であるが、より具体的には、30秒間の準備演出と、その後の一斉ゲーム演出と、その後の終了演出(場合によっては、延長ゲーム演出)からなる一連の演出である。したがって、CPU501は、第2RTC演出のうちこの一斉ゲーム演出の開始タイミング(より詳細にいえば、第2設定時刻から30秒経過したタイミング)であるか否かを判定する。なお、一斉ゲーム演出の詳細については、図64を参照して後述する。ステップS1089での判定がYESの場合、処理はステップS1090に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1091に移る。
ステップS1090において、CPU501は、第2RTC演出(より具体的には一斉ゲーム演出)の表示態様を半透明にして、全画面表示する。そして、第2RTC演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1100に移る。
ステップS1091において、CPU501は、現在実行中の演出をそのまま継続表示する。そして、第2RTC演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1100に移る。
ステップS1092において、CPU501は、第2RTC演出を半透明表示にして表示中であるか否かを判定する。ステップS1092での判定がYESの場合、処理はステップS1093に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1091に移る。
ステップS1093において、CPU501は、RTC開始前変動演出が終了したか否かを判定する。ステップS1093での判定がYESの場合、処理はステップS1094に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1091に移る。
ステップS1094において、CPU501は、半透明表示していた第2RTC演出を通常の表示態様(半透明表示ではない表示態様)に切り替えて表示する。そして、第2RTC演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1100に移る。
ステップS1095において、CPU501は、RTC対応変動演出が終了したか否かを判定する。ステップS1095での判定がYESの場合、処理はステップS1096に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1091に移る。
ステップS1096において、CPU501は、第2RTC演出を終了して、終了待機フラグをOFFに設定する。そして、第2RTC演出実行処理は終了して、処理は図40のステップS1100に移る。
なお、上述したように、第2RTC演出において、一斉ゲーム演出が開始されるのは、第2RTC演出の開始指示を受けてから30秒経過したタイミングである(つまり、第2設定時刻から30秒経過したタイミングである)ことから、一斉ゲーム演出が開始されるときにRTC開始前変動演出が終了していない(つまり、ステップS1087でNOかつステップS1089でNO)ということは、RTC開始前変動演出は30秒以上継続していることになる。ここで、RTC開始前変動演出は、RTC演出の実行指示を受けたときにすでに実行中の変動演出であるから、この変動演出が30秒以上継続するということは、変動時間が長い(すなわち、相対的に信頼度の高い)演出(例えば、図19に示すSPリーチやSPSPリーチに発展する演出パターンのタイプに基づく演出)が実行されているということになる。そして、このときには、第2RTC演出(一斉ゲーム演出)は半透明表示で表示されることから、変動時間の長い(相対的に信頼度の高い)例えばSPリーチ演出やSPSPリーチ演出が実行されているときには、一斉ゲーム演出は半透明表示されることにより、高信頼度のSPリーチ演出やSPSPリーチ演出の視認性が確保される。一方、前述したように、パチンコホールにおいて1つの島に設置された複数の遊技機1(図9参照)では、各RTC404が計測する時刻情報は同期がとられている。このため、一斉ゲーム演出は、複数の遊技機1において同時に実行されるが、高信頼度のSPリーチ演出やSPSPリーチ演出が実行されていたとしても、半透明で表示される(つまり、実行される)ので、1つの島に設置された複数の遊技機1からなる遊技システム全体として、一斉ゲーム演出の一体感を損なわないようにすることが可能となる。なお、この第2RTC演出(一斉演出)の演出概要については、図63、図64を参照して後述する。
[オープニング演出実行処理]
次に、図43を参照して、演出制御部400からのオープニング演出の実行指示に基づいて画像音響制御部500のCPU501が実行するオープニング演出処理について説明する。
図43のステップS1210において、CPU501は、演出制御部400からオープニング演出の実行指示を受けたか否かを判定する。ステップS1210での判定がYESの場合、処理はステップS1211に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図43に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1211において、CPU501は、演出制御部400を介して受信したオープニングコマンドに基づいて、大当りが通常遊技状態からの大当り(いわゆる初当り)であるか否かを判定する。ステップS1211での判定がYESの場合、処理はステップS1212に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1213に移る。
ステップS1212において、CPU501は、RAM503に記憶された履歴情報を消去する。ところで、CPU501は、例えば通常遊技状態において第1始動口21、第2始動口22、普通入賞口24等への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数、大当り遊技状態において第1大入賞口23、第2大入賞口51等への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数、大当り回数等の履歴情報を記憶している。そして、ステップS1212の処理によって、この履歴情報が消去されるため、オープニング演出が開始されてから(すなわち、大当り遊技が開始されてから)第1大入賞口23、第2大入賞口51等への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が新たにカウント開始されることとなる。その後、処理はステップS1213に移る。
ステップS1213において、CPU501は、RAM503に大当り履歴を記憶する。具体的には、CPU501は、RAM503に記憶された大当り回数Wcの値に1を加算して履歴情報としてRAM503に更新する。この処理により、連続して大当りした回数Wcが履歴情報としてRAM503に記憶される。なお、この大当り回数Wcは初期値として0がセットされており、前述したステップS1212の処理によって0にリセットされるが、リセット条件としては、大当り遊技の終了後に遊技状態が通常遊技状態に制御されることを条件に0にリセットされるものとしてもよい。また、大当り履歴として、上記した大当り回数Wcに加えて、大当りの種類(図6に示す大当りA〜Dのいずれか)を示す情報がRAM503に記憶されるものとしてもよい。その後、処理はステップS1214に移る。
ステップS1214において、CPU501は、規定時間のオープニング演出を開始する。ここで、オープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、第1大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。そしてオープニング演出実行処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図43に示す処理を繰り返し実行する。
[入賞処理]
次に、図44を参照して、演出制御部400からの入賞処理の開始指示に基づいて画像音響制御部500のCPU501が実行する入賞処理について説明する。
図44のステップS1250において、CPU501は、演出制御部400からの入賞処理の開始指示を受けたか否かを判定する。ステップS1250での判定がYESの場合、処理はステップS1251に移り、この判定がNOの場合、入賞処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図44に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1251において、CPU501は、ステップS1250において指示された入賞処理が、V領域53への遊技球入賞(V入賞)に基づくものであるか否かを判定する。ステップS1251での判定がYESの場合、処理はステップS1252に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1254に移る。
ステップS1252において、CPU501は、RAM503に記憶された出力済フラグがOFFであるか否かを判定する。ここで、出力済フラグは、ONに設定されることにより、後述するV入賞演出を実行済であることを示すフラグである。ステップS1252での判定がYESの場合、処理はステップS1253に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1254に移る。
ステップS1253において、CPU501は、V入賞したことを報知するV入賞演出(例えば、特定の効果音の出力や特定V画像の表示)を実行し、RAM503に記憶された出力済フラグをONに設定する。これにより、すでにV入賞演出が実行されたことが示され、一回の大当り中にはV入賞演出は一度しか実行されない。その後、処理はステップS1254に移る。
ステップS1254において、CPU501は、演出制御部400から指示された入賞指示に基づいて、各入賞口(第1始動口21、第2始動口22、第1大入賞口23、第2大入賞口51、普通入賞口24)への遊技球の入賞数をカウントアップして、RAM503に記憶する。その後、処理はステップS1255に移る。
ステップS1255において、CPU501は、第1大入賞口23および第2大入賞口51への遊技球入賞に基づく入賞指示を受信すると(すなわち、第1大入賞口23および第2大入賞口51へ遊技球が1つ入賞すると)、対応する賞球数「13」を、RAM503に記憶された賞球総数Tに加算して更新する。なお、賞球総数Tは、初期値として0がセットされており、前述したステップS1212の処理によって0にリセットされるが、リセット条件としては、大当り遊技の終了後に遊技状態が通常遊技状態に制御されることを条件に0にリセットされるものとしてもよい。このステップS1255の処理により、大当りした間に獲得された賞球総数Tが大当り履歴としてRAM503に記憶される。また、本実施形態では、賞球総数Tは、第1大入賞口23および第2大入賞口51への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が加算されて算出されるものとしたが、第1大入賞口23および第2大入賞口51への遊技球入賞のみならず、他の入賞口への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数も併せて加算されるものとしてもよい。例えば、第1始動口21や第2始動口22への遊技球入賞に対応する入賞指示を受信すると、当該入賞に対応した賞球数を賞球総数Tに加算することにより、第1始動口21や第2始動口22への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が併せて加算されるものとしてもよい。また、普通入賞口24への遊技球入賞に対応する入賞指示を受信すると、当該入賞に対応した賞球数を賞球総数Tに加算することにより、普通入賞口24への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が併せて加算されるものとしてもよい。すなわち、賞球総数Tには、上記した第1始動口21、第2始動口22、普通入賞口24への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数のいずれが組み合わせて加算されてもよく、すべてが加算されるものとしてもよい。その後、処理はステップS1256に移る。
ステップS1256において、CPU501は、ステップS1255の処理によってRAM503に更新された賞球総数Tを示す情報を画像表示部6に表示する。これにより、画像表示部6には、ラウンド遊技中に第1大入賞口23および第2大入賞口51に遊技球が入賞する毎に更新される賞球総数Tが表示される。そして、入賞処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図44に示す処理を繰り返し実行する。
[エンディング演出処理]
次に、図45を参照して、演出制御部400からのエンディング演出の実行指示に基づいて画像音響制御部500のCPU501が実行するエンディング演出処理について説明する。
図45のステップS1290において、CPU501は、演出制御部400からエンディング演出の実行指示を受けたか否かを判定する。ステップS1290での判定がYESの場合、処理はステップS1291に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図45に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1291において、CPU501は、規定時間のエンディング演出を実行する。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカーのマークを表示させる演出である。その後、処理はステップS1292に移る。
ステップS1292において、CPU501は、エンディング演出の指示(エンディングコマンド)に基づいて、エンディング演出後(すなわち、大当り遊技演出の終了後)に実行されるモード演出(例えば、確変遊技状態であることを示すモード演出)を、画像表示部6に表示されるエンディング演出の下層レイヤで事前に実行する。具体的には、エンディングコマンドは、大当り図柄(例えば図6に示す大当りA)に基づいて送信され、大当り遊技終了後の演出状態の情報が含まれているため(言い換えると、大当り遊技終了後の演出状態に対応したエンディングコマンドが送信されるため)、CPU501は、客待ちコマンドあるいは報知演出開始コマンドに伴って送信される遊技状態通知コマンドを受信する前に、大当り遊技終了後の演出状態を知ることができる。このため、CPU501は、客待ちコマンドあるいは報知演出開始コマンドが送信されるよりも前に、それぞれの演出状態に対応し演出を事前に実行することで、エンディング演出が終了するタイミングで即座に大当り遊技終了後の演出状態での演出を開始させることができる。その後、処理はステップS1293に移る。
ステップS1293において、CPU501は、RAM503に記憶された出力済フラグをOFFに設定する。これにより、次に大当り遊技が開始されて当該大当り遊技中にV入賞が初めて実現するとV入賞演出が実行されることになる。そして、エンディング演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図45に示す処理を繰り返し実行する。
[ラウンド演出処理]
次に、図46を参照して、演出制御部400からのラウンド演出の実行指示に基づいて画像音響制御部500のCPU501が実行するラウンド演出処理について説明する。なお、本実施形態では、Vラウンドにおいて実行されるラウンド演出をVラウンド演出といい、Vラウンド以外のラウンドにおいて実行されるラウンド演出を通常ラウンド演出ということにする。また、本実施形態では通常ラウンド演出として、遊技者が演出内容を選択可能な選択演出、または遊技者が演出内容を選択できない予め定められた演出内容である非選択演出が実行される。また、選択演出は、RTC404が示す時刻に応じて更新される追加更新演出の中から選択されて実行される。
図46のステップS1230において、CPU501は、演出制御部400からラウンド演出の実行指示を受けたか否かを判定する。ステップS1230での判定がYESの場合、処理はステップS1231に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1238に移る。
ステップS1231において、CPU501は、演出制御部400から指示された現在のラウンド数Rを示す情報に基づいて、現在のラウンド数を画像表示部6に表示し、また、大当り履歴としてRAM503に記憶された大当りした回数Wcを示す情報を画像表示部6に表示する。ただし、CPU501は、極めて短時間(例えば0.1秒間)の開放しか行われないラウンドである場合には、当該ラウンドのラウンド数の表示を行わない。その後、処理はステップS1232に移る。
ステップS1232において、CPU501は、ステップS1230で受けたラウンド演出の実行指示が、Vラウンド演出の実行指示であるか否か(つまり、図6に示す大当りAまたは大当りDの8R目のラウンド演出であるか否か)を判定する。ステップS1232での判定がYESの場合、処理はステップS1234に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1233に移る。
ステップS1233において、CPU501は、ラウンド演出として通常ラウンド演出を実行する。具体的には、CPU501は、ステップS1230において1R目のラウンド演出の実行指示を受けた場合には、通常ラウンド演出を開始し、その他のラウンド演出の実行指示を受けた場合には、実行中の通常ラウンド演出を継続する。その後、処理はステップS1238に移る。
ステップS1234において、CPU501は、通常ラウンド演出のうち選択演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS1234での判定がYESの場合、処理はステップS1235に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1236に移る。なお、選択演出の詳細については、図66等を参照して後述する。
ステップS1235において、CPU501は、実行中の選択演出を一時停止する。具体的には、CPU501は、実行中である規定時間の選択演出の演出画像および演出音の出力を一時停止して、その一時停止タイミングをRAM503に記憶する。その後、処理はステップS1237に移る。
ステップS1236において、CPU501は、実行中の非選択演出の表示を停止する。具体的には、CPU501は、実行中の非選択演出の画像を非表示とする。なお、このとき非選択演出の演出音の出力は継続されるものとしてもよい。その後、処理はステップS1237に移る。
ステップS1237において、CPU501は、Vラウンド演出を開始する。ここで、Vラウンド演出は、大当り遊技のV長ラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、V領域53へ遊技球の入賞を狙うことを指示する報知画像を表示したり、V領域53へ遊技球が入賞した後にV文字を示す画像を表示したりする演出である(後述する図66の(4)参照)。そして、ラウンド演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1238において、CPU501は、演出制御部400からVラウンド演出の終了指示を受けたか否かを判定する。ステップS1238での判定がYESの場合、処理はステップS1239に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1243に移る。
ステップS1239において、CPU501は、実行中のVラウンド演出を終了する。その後、処理はステップS1240に移る。
ステップS1240において、CPU501は、選択演出が一時停止中であるか否かを判定する。具体的には、CPU501は、RAM503に選択演出の一時停止タイミングが記憶されているか否かを判定する。ステップS1240での判定がYESの場合、処理はステップS1241に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1242に移る。
ステップS1241において、CPU501は、選択演出を再開する。具体的には、RAM503に記憶された一時停止タイミングに基づいて、一時停止された箇所から選択演出の画像の出力および演出音の出力を再開する。また、CPU501は、RAM503に記憶された選択演出の一時停止タイミングを消去する。そして、ラウンド演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1242において、CPU501は、非表示中であった非選択演出の画像の表示を再開する。そして、ラウンド演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1243において、CPU501は、ラウンド演出中(通常ラウンド演出中またはVラウンド演出中)であるか否かを判定する。ステップS1243での判定がYESの場合、処理はステップS1244に移り、この判定がNOの場合、ラウンド演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1244において、CPU501は、選択演出を実行中であるか否かを判定する。ステップS1244での判定がYESの場合、処理はステップS1245に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1246に移る。
ステップS1245において、CPU501は、演出選択処理を実行して、ラウンド演出処理を終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。なお、この演出選択処理の詳細については図47を参照して後述する。
ステップS1246において、CPU501は、実行中の演出(非選択演出またはVラウンド演出)を継続する。そして、ラウンド演出処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
なお、上述のラウンド演出処理が実行されているときにおいて、第1RTC演出/入替演出実行処理によって、第1RTC演出または入替演出が実行されるときには、第1RTC演出または入替演出はワイプ領域6w(後述する図62の(1A)参照)においてワイプ表示される。
[演出選択処理]
次に、図47を参照して、画像音響制御部500による演出選択処理について説明する。図47は、図46のステップS1245の演出選択処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図47のステップS1301において、画像音響制御部500のCPU501は、RAM503に設定された選択演出の実行を開始または継続する。なお、選択演出は、大当り遊技中、または詳細は後述するが確変遊技状態において実行される演出であり、RTC404が示す時刻に応じて更新される追加更新演出(図32の(5)参照)の中から遊技者の選択操作(演出キー38の操作)によってRAM503に設定される(後述するステップS1304、1306、1310、1313参照)。なお、遊技者による選択操作がない場合には予め初期設定された演出(例えば演劇演出「A−1」)がRAM503に選択演出として設定される。その後、処理はステップS1302に移る。
ステップS1302において、CPU501は、演出選択画面を表示中であるか否かを判定する。なお、詳細は後述するが、演出選択画面とは、遊技者が選択演出として実行する演出(追加更新演出)を選択する画面(後述する図66の(1)参照)であり、初期状態では表示されておらず演出キー38の左右キーの操作を契機に表示が開始され(後述するステップS1304参照)、例えば操作がないまま所定時間が経過すると非表示となる(後述するステップS1317参照)。ステップS1302での判定がYESの場合、処理はステップS1309に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1303に移る。
ステップS1303において、CPU501は、演出キー38の左右キーの操作があったか否かを判定する。なお、演出キー38に対する操作状態は、演出制御部400によって検出されて画像音響制御部500に伝達される。ステップS1303での判定がYESの場合、処理はステップS1304に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1305に移る。
ステップS1304において、CPU501は、演出選択画面を表示する(出現させる)。なお、演出選択画面内には、現在実行されている(RAM503に設定された)追加更新演出(選択演出)の名称を示すためのカーソル(図66の(1)参照)が表示される。ここで、このカーソルは、固定表示されるものであるが、後述する遊技者の演出キー38の操作によってカーソル内に表示される追加更新演出の名称(識別情報)が切替表示されることにより、カーソル内に表示された追加更新演出が選択演出として切り替えられることが示される。なお、本実施形態では、説明を簡単にするために、追加更新演出「A−1」等の名称を「A−1」等と表記している。そして、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1305において、CPU501は、演出キー38の上下キーの操作があったか否かを判定する。ステップS1305での判定がYESの場合、処理はステップS1306に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1307に移る。
ステップS1306において、CPU501は、演出キー38の上下キーの操作に応じて選択演出切り替えてRAM503に設定し、設定した(切替後の)選択演出の表示を開始する。そして、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ここで、図60の(1)を参照して、ステップS1306における選択演出の切替について説明する。図32を参照して前述したように、現在のRTC404が示す時刻に応じて(すなわちフェーズに応じて)ROM502に記憶されたカテゴリA〜Dの演劇演出の中から追加更新演出が特定される。具体的には、例えば、遊技機の稼動後6週間が経過していると、カテゴリAのフェーズが30(5×6)に更新され、カテゴリBのフェーズが36(6×6)に更新され、カテゴリCのフェーズが6(1×6)に更新され、カテゴリDのフェーズが6(1×6)に更新されている。このため、追加更新演出として、演劇演出「A−1」〜「A−30」、「B−1」〜「B−36」、「C−1」〜「C−6」、「D−1」〜「D−6」が特定される。そして、このステップS1306の処理が実行されるとき(すなわち、演出選択画面が表示されておらず、演出キー38の上下キーの操作が行われたとき)には、これらの追加更新演出は、図60の(1)に示すように、カテゴリA、B、C、Dの順、かつ、カテゴリ内の数字の小さい順に仮想的に配列されて、上下キーの操作に応じて追加更新演出の中から選択される選択演出が切り替えられる。例えば、現在RAM503に設定されている選択演出が「A−30」である場合には、上キーの操作が1回あると選択演出が直上に配列された「A−29」に切り替えられてRAM503に更新設定され、下キーの操作が1回あると選択演出が直下に配列された「B−1」に切り替えられてRAM503に更新設定される。このように、本実施形態では、演出選択画面が表示されていないときに演出キー38の上下キーの操作を行うことで、選択演出を切り替えることができ、言い換えると、選択演出を選択する演出選択画面を表示することなく、選択演出を切り替えることができる。なお、このように選択演出が切り替えられると、切り替えられた選択演出は当該演出の最初から再生が開始される。
説明は図47に戻り、ステップS1307において、CPU501は、演出ボタン37の押下操作があったか否かを判定する。なお、演出ボタン37に対する操作状態は、ランプ制御部600によって検出されて演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。ステップS1307での判定がYESの場合、処理はステップS1308に移り、この判定がNOの場合、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1308において、CPU501は、演出ボタン37の押下操作に応じて選択演出を選択する際の選択モードを切り替える。ここで、選択モードとは、1つの選択演出(演劇演出)が終了したときに、遊技者による選択演出の選択がない場合に、追加更新演出の中から次の選択演出(演劇演出)を自動的に選択するモードのことを示し、例えば、同一カテゴリ内順次選択モード、同一カテゴリ内ランダム選択モード、全カテゴリ内ランダム選択モードがある。なお、同一カテゴリ内順次選択モードは、現在実行されている(RAM503に記憶されている)選択演出と同一のカテゴリ(カテゴリA〜Dのいずれか)である追加更新演出を順次選択する(RAM503に設定する)モードであり、例えば現在「A−5」が実行されていると、次の順番である「A−6」が実行されるモードである。また、同一カテゴリ内ランダム選択モードは、現在実行されている選択演出と同一のカテゴリである追加更新演出をランダムに実行するモードであり、例えば現在「A−5」が実行されていると、次に「A−2」が実行されるモードである。また、全カテゴリ内ランダム選択モードは、現在実行されている選択演出のカテゴリにかかわらず、追加更新演出をランダムに実行するモードであり、例えば現在「A−5」が実行されていると、次に「B−3」が実行されるモードである。このように、本実施形態では、演出選択画面が表示されていないときに演出ボタン37の操作を行うことで、選択モードを切り替えることができる。そして、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1309において、CPU501は、演出キー38の左右キーの操作があったか否かを判定する。ステップS1309での判定がYESの場合、処理はステップS1310に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1312に移る。
ステップS1310において、CPU501は、演出キー38の左右キーの操作に応じて演出選択画面におけるカテゴリの表示切替を実行する(後述する図66の(2B)参照)。なお、切替前のカテゴリにおいてカーソル内に表示される追加更新演出の名称と、切替後のカテゴリにおいてカーソル内に表示される追加更新演出の名称とは予め対応付けられており、例えば、切替前のカテゴリにおけるカーソル内にカテゴリAの「A−4」が表示されている場合には、カテゴリBに切替表示すると、カーソル内にはカテゴリBの「B−4」が表示される。その後、処理はステップS1311に移る。
ステップS1311において、CPU501は、カテゴリ切替後のカーソル内に表示されている名称の追加更新演出を選択演出としてRAM503に設定し、当該選択演出を開始する。そして、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1312において、CPU501は、演出キー38の上下キーの操作があったか否かを判定する。ステップS1312での判定がYESの場合、処理はステップS1313に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1315に移る。
ステップS1313において、CPU501は、カーソル内の表示切替を行う。具体的には、CPU501は、演出キー38の上下キーの操作に応じて演出選択画面のカテゴリにおいてカーソル内に表示される追加更新演出の名称の表示を切り替える。これにより、カーソル内に表示される追加更新演出が遷移表示される。その後、処理はステップS1314に移る。
ステップS1314において、CPU501は、切り替え後のカーソル内に表示されている名称の追加更新演出を選択演出としてRAM503に設定し、当該選択演出を開始する。そして、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ここで、図60の(2)を参照して、ステップS1310のカテゴリの表示切替、およびステップS1313のカーソル内の表示切替について説明する。いま、図60の(1)を参照して前述したように、遊技機の稼動後6週間が経過して、追加更新演出として、カテゴリAの演劇演出「A−1」〜「A−30」、カテゴリBの演劇演出「B−1」〜「B−36」、カテゴリCの演劇演出「C−1」〜「C−6」、カテゴリDの演劇演出「D−1」〜「D−6」が特定されているものとする。このとき、ステップS1310の処理が行われるとき(すなわち、演出選択画面が表示されているときに演出キーの左右キーの操作が行われるとき)には、図60の(2)に示すように、追加更新演出(演劇演出)のカテゴリが順次切り替わる。具体的には、例えば、現在表示されている演出選択画面におけるカテゴリがカテゴリAである場合には、左キーの操作が1回あるとカテゴリDに切り替えられ、右キーの操作が1回あるとカテゴリBに切り替えられる。なお、このときカーソル内に表示される追加更新演出が「A−4」である場合には、左キーの操作が1回あるとカーソル内に表示される追加更新演出が「D−4」に切り替えられてRAM503に更新設定され、右キーの操作が1回あるとカーソル内に表示される追加更新演出が「B−4」に切り替えられてRAM503に更新設定される。すなわち、カテゴリの切替によって、切替後のカテゴリにおいて対応する追加更新演出が選択演出として設定される。一方、ステップS1313の処理が行われるとき(すなわち、演出選択画面が表示されているときに演出キーの上下キーの操作が行われるとき)には、各カテゴリ内の追加更新演出は、図60の(2)に示すように、カテゴリ毎にカテゴリ内の数字の小さい順に配列されて、上下キーの操作に応じて追加更新演出の中から選択される選択演出が切り替えられる。例えば、現在のカテゴリがカテゴリAであり、現在RAM503に設定されている選択演出が「A−2」である場合には、上キーの操作が1回あると選択演出が「A−1」に切り替えられてRAM503に更新設定され、下キーの操作が1回あると選択演出が「A−3」に切り替えられてRAM503に更新設定される。このように、本実施形態では、演出選択画面が表示されているときに、演出キー38の左右キーの操作を行うことで選択演出として選択可能な追加更新演出のカテゴリを切り替えることができ、上下キーの操作を行うことで、現在のカテゴリ内において選択演出として設定する追加更新演出を切り替えることができる。
ステップS1315において、CPU501は、演出ボタン37の押下操作(現在表示されているカーソル内に表示される追加更新演出を選択演出として決定する操作)があったか否かを判定する。ステップS1315での判定がYESの場合、処理はステップS1317に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1316に移る。
ステップS1316において、CPU501は、カテゴリの表示切替またはカーソル内の追加更新演出の表示切替が行われてから3秒経過したか、または、このような表示切替が行われないまま(つまり、演出選択画面が表示されてから)3秒経過したか否かを判定する。ステップS1316での判定がYESの場合、処理はステップS1317に移り、この判定がNOの場合、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS1317において、CPU501は、表示されている演出選択画面を非表示とする。また、CPU501は、演出選択画面を非表示とすることに伴って、実行中の選択演出の表示領域を拡大する。そして、演出選択処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図46に示す処理を繰り返し実行する。
以上のように、上述した演出選択処理によれば、演出キー38や演出ボタン37は、画像表示部6において演出選択画面が表示されているか否かによって異なる機能を提供することができる。具体的には、演出キー38の左右キーは、演出選択画面が表示されている場合には、選択演出のカテゴリの切替に用いられる一方、演出選択画面が表示されていない場合には演出選択画面を表示する契機として用いられ、演出キー38の上下キーは、演出選択画面が表示されている場合には、同じカテゴリ内における選択演出の選択に用いられる一方、演出選択画面が表示されていない場合には、全ての追加更新演出の中から実行する選択演出の切替に用いられる。また、演出ボタン37は、演出選択画面が表示されていない場合には、選択モードの切り替えに用いられる一方、演出選択画面が表示されている場合には、演出選択画面を非表示とする契機として用いられる。なお、詳細は後述するが、演出キー38の左右キーは、客待ち状態においては、設定音量レベルの変更にも用いられ(後述する図49のステップS7208、S7209参照)、また、例えば通常遊技状態において、選択演劇リーチ演出が実行される前に、リーチ選択画面におけるリーチ演出の選択にも用いられる(後述する図68の(3)参照)。なお、上記したラウンド演出(選択演出)の演出概要については、図65、図66を参照して後述する。
[客待ち処理]
次に、図48を参照して、演出制御部400からの客待ち処理の開始指示に基づいて画像音響制御部500のCPU501が実行する客待ち処理について説明する。
図48のステップS701において、CPU501は、演出制御部400から客待ち処理の開始指示を受けたか否かを判定する。ステップS701での判定がYESの場合、処理はステップS702に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS709に移る。
ステップS702において、CPU501は、客待ち処理の開始指示を受ける前に実行していた演出が、RTC演出または確変遊技状態において実行される選択演出であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、上述し大当りDに当選した場合の大当り遊技のラウンド時のみならず、確変遊技状態においても選択演出が実行される。また、後述の説明によって明らかとなるが、確変遊技状態において実行される選択演出およびRTC演出は、客待ち状態においてもその演出の進行が停止されることなく継続して実行されるため、これらの演出のことを継続演出ということにする。ステップS702での判定がYESの場合、処理はステップS703に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS705に移る。
ステップS703において、CPU501は、実行中の継続演出をそのまま継続して実行する。その後、処理はステップS704に移る。
ステップS704において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて、客待ち処理の開始指示を受けてからの経過時間(より具体的には、継続演出が客待ち状態において実行されてからの経過時間)Pのカウントを開始する。その後、処理はステップS709に移る。
ステップS705において、CPU501は、客待ち処理の開始指示を受ける前に実行していた演出が、突時大当り後の時短遊技状態において実行される演出(突時後専用演出)であるか否かを判定する。なお、突時後専用演出の詳細については、図73、図74を参照して後述するが、現在設定されている入替更新演出の中から遊技者によって選択される演出である。ステップS705での判定がYESの場合、処理はステップS706に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS707に移る。
ステップS706において、CPU501は、突時後専用演出の進行を一時停止して、その一時停止タイミングをRAM503に記憶する。その後、処理はステップS707に移る。
ステップS707において、CPU501は、画像表示部6において客待ち画面の表示を開始する。ここで、客待ち画面とは、変動表示されていた装飾図柄が全て完全に停止して特別図柄抽選の結果がハズレであることが報知されてから規定の確定時間(0.5秒)そのまま停止表示された時点において、続いて実行される次の報知演出がない場合(つまり、保留がない場合)に表示される停止画面であって、報知演出が実行されていないことを示す画面である。客待ち画面としては、典型的には、報知演出の終了時に装飾図柄が完全に停止表示された画像が引き継がれて停止表示された画面であるが、報知演出が実行されていないことを示すものであればよく、この典型例に限定されるものではない。また、報知演出の終了時に突時後専用演出が実行されていた場合には、当該突時後専用演出が一時停止した状態の表示画面が引き継がれて表示されるとともに、突時後専用演出の演出音の出力が停止される。その後、処理はステップS708に移る。
ステップS708において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて、客待ち処理の開始指示を受けてからの経過時間(より具体的には、客待ち画面の表示を開始してからの経過時間)Xのカウントを開始する。その後、処理はステップS709に移る。
ステップS709において、CPU501は、画像表示部6において継続演出(RTC演出または選択演出)の表示中であるか否かを判定する。ステップS709での判定がYESの場合、処理はステップS710に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS716に移る。
ステップS710において、CPU501は、継続演出の終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、CPU501は、RTC演出の終了タイミングであるか否かを判定する。なお、本実施形態では、継続演出のうち確変遊技状態における選択演出は終了しない(終了タイミングを有さない)ものとするが、継続演出は、客待ち状態になると所定時間(例えば120秒)の経過で終了するものとしてもよい。ステップS710での判定がYESの場合、処理はステップS711に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS714に移る。
ステップS711において、CPU501は、継続演出が客待ち状態において実行されてからの経過時間Pのカウントを0秒にリセットして、Pのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS712に移る。
ステップS712において、CPU501は、画像表示部6において客待ち画面の表示を開始する。その後、処理はステップS713に移る。
ステップS713において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて、客待ち画面の表示を開始してからの経過時間Xのカウントを開始する。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS714において、CPU501は、経過時間Pが所定時間(本実施形態では30秒)になったか否かを判定する。つまり、CPU501は、客待ち状態において継続演出が30秒間継続されて実行されたか否かを判定する。ステップS714での判定がYESの場合、処理はステップS715に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS716に移る。
ステップS715において、CPU501は、継続演出の演出音の音量レベルを変更する。具体的には、RAM503には、設定音量レベルとして、例えば音量レベル1〜10のいずれかが記憶されており、例えば、遊技者による変更操作がない場合には設定音量レベルとして初期レベル5が記憶され、遊技者による変更操作があった場合には設定音量レベルとして変更後のレベル(例えばレベル7)が記憶される(後述する図49のステップS7209参照)。CPU501は、RAM503に設定された設定音量レベルを例えば2レベル下げたものを客待ち中音量レベルとしてRAM503に設定し、あるいは、設定音量レベルにかかわらず固定の音量レベル(例えば音量レベル1)を客待ち中音量レベルとしてRAM503に設定する。そして、CPU501は、継続演出の演出音として、この新たに設定された客待ち中音量レベルの音量で出力して継続演出を実行する。これにより、継続演出が客待ち状態において実行されてから30秒経過すると、継続演出の演出音の音量が変更されることになる。なお、変更後の音量レベルはどのようなものであってもよく、例えば音量レベルが0(すなわち、消音)であってもよい。また、現在実行されている継続演出の音量レベルが客待ち中音量レベルである場合において、客待ち状態ではなくなると(つまり、新たな特別図柄の変動が開始されると)、CPU501は、客待ち中音量レベルをクリアして、RAM503に設定された設定音量レベルの音量で継続演出を実行する。これにより、新たな特別図柄の変動が開始されると、再び通常の(元の)音量の演出音が出力されることになる。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS716において、CPU501は、RTC演出(第1RTC演出、第2RTC演出、入替演出)の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS716での判定がYESの場合、処理はステップS717に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS719に移る。なお、確変遊技状態または時短遊技状態において客待ち状態となった場合には、第2RTC演出の開始タイミングと判定されることはない(図33参照)。
ステップS717において、CPU501は、画像表示部6において実行していた画面の表示を終了し、画像表示部6においてRTC演出が実行されるように画面を切替表示する。なお、画像表示部6におけるRTC演出は、図40に示すRTC演出実行処理によって実行される。その後、処理はステップS718に移る。
ステップS718において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて、継続演出(この場合にはRTC演出)が客待ち状態において実行されてからの経過時間Pのカウントを開始する。その後、処理はステップS719に移る。
ステップS719において、CPU501は、客待ち中切替処理を実行して、客待ち処理を終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図48に示す処理を繰り返し実行する。なお、この客待ち中切替処理の詳細については図49を参照して後述する。
以上のように、上記した客待ち処理では、客待ち状態になる前に突時後専用演出が実行されていた場合には、当該突時後専用演出は一時停止状態となり、その一時停止状態の画面が客待ち画面として表示される。なお、この突時後専用演出は、後述する図51に示すステップS9048の処理によって再開される。また、客待ち状態になってから30秒が経過すると、それまでに実行されていた継続演出(RTC演出または選択演出)の演出音は、音量レベルが変更され(例えば音量が小さくなって)出力される。なお、上記のように継続演出の音量は、客待ち状態になってから30秒が経過することで変更されるものとしたが、30秒経過することなく、客待ち状態になると同時に変更されるものとしてもよい。
[客待ち中切替処理]
次に、図49を参照して、画像音響制御部500による客待ち中切替処理について説明する。図49は、図48のステップS719の客待ち中切替処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図49のステップS7191において、CPU501は、画像表示部6に客待ち画面の表示中、または継続演出の表示中であるか否かを判定する。ステップS7191での判定がYESの場合、処理はステップS7192に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7196に移る。
ステップS7192において、CPU501は、TOPメニュー切替操作があったか否かを判定する。ここで、TOPメニュー切替操作とは、後述するTOPメニュー画面への切り替えを指示する演出ボタン37に対する所定の操作を指し、本実施形態では、画像表示部6において、客待ち画面の表示中や、後述するデモ演出画面の表示中において、演出ボタン37に対して所定の操作が行われると、TOPメニュー画面への切り替えが行われる。なお、本実施形態では、客待ち画面の表示中、継続演出の表示中、およびデモ演出画面の表示中の場合においては、演出ボタン37のボタン操作としては、TOPメニュー切替操作のみが可能である。ただし、これらの場合においても演出キー38への操作は可能となる(後述するステップS7207〜S7209参照)。ステップS7192での判定がYESの場合、処理はステップS7194に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7193に移る。
ステップS7193において、CPU501は、カウントされている客待ち処理の開始指示を受けてからの経過時間Xが所定時間(本実施形態では60秒)になったか否かを判定する。つまり、客待ち処理が開始されてから何ら操作が行われない期間が60秒間継続されたか否かを判定する。ステップS7193での判定がYESの場合、処理はステップS7195に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7196に移る。
ステップS7194において、CPU501は、客待ち処理の開始指示を受けてからの経過時間Xおよび継続演出が客待ち状態において実行されてからの経過時間Pのうち、カウントされている経過時間のカウントを0秒にリセットして、カウント動作を停止する。その後、処理はステップS7195に移る。
ステップS7195において、CPU501は、画像表示部6において、TOPメニュー画面の表示を開始するとともに、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを開始して、その後、処理はステップS7196に移る。ここで、TOPメニュー画面とは、複数のメニュー項目(例えば、「キャラクタ選択」メニューや「実機カスタマイズ」メニュー)からなるメニュー選択画面が表示される画面である。ここで、メニュー選択画面は、遊技者が演出キー38を操作して、いずれかのメニュー項目を選択し、演出ボタン37を操作して当該メニュー項目を決定することにより、当該メニュー項目に対応したサブメニュー画面に移行できることを示唆する画面である。なお、本実施形態では、TOPメニュー画面からいずれかのメニュー項目を決定することにより、当該メニュー項目に対応したサブメニュー画面に移行するが、以下では、TOPメニュー画面とサブメニュー画面とをまとめて単にメニュー画面と称することにする。以上のように、本実施形態では、客待ち画面または継続演出の表示中にTOPメニュー切替操作があるか、または、客待ち処理の開始指示を受けてから(つまり、客待ち画面が表示されてから)何ら操作が行われない期間が所定時間(60秒間)継続されると、TOPメニュー画面に切り替え表示される。
ステップS7196において、CPU501は、画像表示部6にメニュー画面の表示中であるか否かを判定する。ステップS7196での判定がYESの場合、処理はステップS7197に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7200に移る。なお、本実施形態においては、客待ち処理として、画像表示部6には、客待ち画面、継続演出、メニュー画面、後述するデモ演出画面のいずれかが表示される。したがって、ステップS7191での判定がNO、かつ、ステップS7196での判定がNOの場合には、画像表示部6には、デモ演出画面が表示されていることとなる。
ステップS7197において、CPU501は、メニュー画面において、演出キー38を用いたメニュー項目の選択操作、あるいは演出ボタン37を用いたメニュー項目の決定操作等のメニュー操作があったか否かを判定する。ステップS7197での判定がYESの場合、処理はステップS7198に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7200に移る。
ステップS7198において、CPU501は、メニュー操作に応じた所定の対応画面を表示する。例えば、TOPメニュー画面に「戻る」操作が行われた場合には、TOPメニュー画面を表示し、キャラクタの「決定」操作が行われた場合には、キャラクタが決定されたことを示す報知画面を表示する。その後、処理はステップS7199に移る。
ステップS7199において、CPU501は、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを0秒にリセットして、Yのカウント動作を再開する。また、客待ち処理の開始指示を受けてからの経過時間Xのカウントがリセットされていない場合には、0秒にリセットして、Xのカウント動作を停止する。その後、処理は、ステップS7200に移る。
ステップS7200において、CPU501は、カウントされている客待ち処理の開始指示を受けてからの経過時間Xが所定時間(本実施形態では90秒)になったか、または、カウントされているメニュー表示の実行時間Yが所定時間(本実施形態では90秒)になったか否かを判定する。つまり、客待ち処理の開始指示を受けてから(客待ち画面が表示されてから)何ら操作が行われない期間が90秒間継続されたか、または、何ら操作が行われずにメニュー画面が表示されている期間が90秒間継続されたか否かを判定する。ステップS7200での判定がYESの場合、処理はステップS7201に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7203に移る。
ステップS7201において、CPU501は、画像表示部6において、デモ演出画面の表示を開始して、その後、処理はステップS7202に移る。ここで、デモ演出とは、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を、予め定められた所定時間(例えば再生時間60秒)表示させる演出であり、このデモ演出によって、遊技が中断又は終了していることが示唆されるとともに、画像表示部6に静止画像の焼き付き(ゴーストイメージ)が発生することが防止される。なお、前述したように、本実施形態ではメニュー操作が行われると、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントは0秒にリセットされて、0秒からカウントが再開される(ステップS7199参照)。したがって、本実施形態では、メニュー画面の表示中にメニュー操作が行われない時間が所定時間(90秒間)継続する(つまり、無操作期間が所定時間に達する)か、または、客待ち画面が表示されてから何ら操作が行われない期間が所定時間(90秒間)継続されると、デモ演出画面に切り替え表示される。
ステップS7202において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、デモ演出画面の表示の実行時間Zのカウントを開始するとともに、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを0秒にリセットして、Yのカウント動作を停止し、あるいは、客待ち処理の開始指示を受けてからの経過時間Xのカウントがリセットされていない場合(つまり、ステップS7193でYES、かつステップS7197でNOの場合)には、0秒にリセットして、Xのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS7203に移る。
ステップS7203において、CPU501は、デモ演出画面の表示中にTOPメニュー切替操作があったか否かを判定する。なお、前述したように、本実施形態では、デモ演出画面の表示中には、演出ボタン37のボタン操作としては、TOPメニュー切替操作のみが可能となる。ステップS7203での判定がYESの場合、処理はステップS7205に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7204に移る。
ステップS7204において、CPU501は、カウントされているデモ演出画面の表示の実行時間Zが所定時間(本実施形態では60秒)になったか否かを判定する。つまり、デモ演出画面が60秒間継続して表示されたか否かを判定する。ステップS7204での判定がYESの場合、処理はステップS7205に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7207に移る。
ステップS7205において、CPU501は、画像表示部6において、TOPメニュー画面の表示を開始して、その後、処理はステップS7206に移る。すなわち、本実施形態では、デモ演出画面の表示中にTOPメニュー切替操作があるか、または、デモ演出画面の表示時間が所定時間(60秒)に達すると、TOPメニュー画面に切り替え表示される。なお、本実施形態では、デモ演出画面の表示時間が所定時間(60秒)に達すると、TOPメニュー画面に切り替え表示されるものとしたが、客待ち画面に切り替え表示されるものとしてもよい。
ステップS7206において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを開始するとともに、デモ演出画面の表示の実行時間Zのカウントを0秒にリセットして、Zのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS7207に移る。
ステップS7207において、CPU501は、画像表示部6にメニュー画面以外の画面(つまり、客待ち画面、継続演出の画面、デモ演出画面)の表示中であるか否かを判定する。ステップS7207での判定がYESの場合、処理はステップS7208に移り、この判定がNOの場合、客待ち中切替処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図48に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS7208において、CPU501は、演出キー38の左右キーの操作があったか否かを判定する。ステップS7208での判定がYESの場合、処理はステップS7209に移り、この判定がNOの場合、客待ち中切替処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図48に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS7209において、CPU501は、演出キー38の左右キーの操作に応じて設定音量レベルを変更する。具体的には、CPU501は、演出キー38の左キーが1回押下される毎に音量レベルを最小レベル(例えば1段階)に達するまで1段階下げ、右キーが1回押下される毎に音量レベルを最大レベル(例えば10段階)に達するまで1段階上げ、当該音量レベルをRAM503に設定音量レベルとして記憶する。これにより、画像音響制御部500により演出音が出力される際に、演出音の音量がRAM503に記憶された設定音量レベルで出力される。そして、客待ち中切替処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図48に示す処理を繰り返し実行する。
なお、上記では、継続演出が実行されているときにおいても、TOPメニュー切替操作が実行可能であり、TOPメニュー画面への切替が行われるものとしたが、継続演出が実行されているときには、TOPメニュー切替操作は実行不可能であり、TOPメニュー画面への切替が行われないものとしてもよい。また、上記では、メニュー画面が表示されていない場合において演出キー38の左右キーを用いて設定音量レベルを変更できるものとしたが、メニュー画面が表示されている場合においても演出キー38の左右キーを用いて設定音量レベルを変更できるものとしてもよい。また、設定音量レベルを変更するためのメニュー画面が表示されるものとしてもよい。
[演出実行処理]
次に、図50を参照して、演出制御部400からの報知演出の実行指示に基づいて画像音響制御部500のCPU501が実行する演出実行処理について説明する。
図50のステップS901において、画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400から報知演出の実行指示を受けたか否かを判定する。ステップS901での判定がYESの場合、処理はステップS902に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS903に移る。
ステップS902において、CPU501は、ステップS901で受信した報知演出の実行指示にしたがって設定された演出状態および演出内容に基づいて、演出状態を設定し、構成された予告演出の実行タイミングや実行時間等の演出スケジュールを設定する。なお、演出状態が設定されることにより、後述する非連動演出(突時後専用演出、確変遊技状態における選択演出)の演出内容が設定され、演出スケジュールが設定されることにより、後述する変動演出の演出内容(選択演劇リーチ演出、部分演劇リーチ演出、発展判定演出、擬似連演出、突時後変動演出、確変中変動演出、RTC対応変動演出)が設定される。その後、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU501は、ステップS902の処理によって演出状態が設定されているか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS905に移る。
ステップS904において、CPU501は、突時大当りに当選した後の時短遊技状態における突時後専用演出または確変遊技状態における選択演出を実行する非連動演出実行処理を行う。その後、処理はステップS904に移る。なお、後述の説明によって明らかとなるが、確変遊技状態における選択演出は、特別図柄の変動表示に伴って実行される報知演出(変動演出)とは連動せずに実行される演出であり、突時後専用演出は、ハズレ時の特別図柄の変動表示に伴って実行される報知演出(変動演出)とは連動せずに実行される演出であるため、これらの演出を非連動演出ということにする。なお、突時後専用演出は、当り時の特別図柄の変動表示に伴って実行される報知演出(変動演出)には連動する。また、この非連動演出実行処理の詳細については、図51を参照して後述する。
ステップS905において、CPU501は、ステップS902の処理によって演出がスケジュール設定されているか否かを判定する。ステップS905での判定がYESの場合、処理はステップS906に移り、この判定がNOの場合、演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS906において、CPU501は、特別図柄の変動表示に伴って実行される変動演出を実行する変動演出実行処理を行う。なお、この変動演出実行処理の詳細については、図52を参照して後述する。
[非連動演出実行処理]
次に、図51を参照して、画像音響制御部500による非連動演出実行処理について説明する。図51は、図50のステップS904の非連動演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図51のステップS9041において、CPU501は、図50のステップS902の処理によって設定された演出状態が、演出状態1であるか否かを判定する。ステップS9041での判定がYESの場合、処理はステップS9042に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9046に移る。
ステップS9042において、CPU501は、ボタン操作が可能となる予め定められた規定時間(例えば8.0秒)内にボタン決定操作があったか否かを判定する。ステップS9042での判定がYESの場合、処理はステップS9043に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9044に移る。なお、説明を簡略化したが、このとき、ボタン決定操作により入替更新演出を選択できるように、CPU501は、画像表示部6において複数の入替更新演出を選択する画面を表示している(後述する図74の(1)参照)。
ステップS9043において、CPU501は、ボタン決定操作に応じて5つの入替更新演出のうち1つをRAM503に設定する。その後、処理はステップS9044に移る。
ステップS9044において、CPU501は、上記したボタン操作が可能となる規定時間(例えば変動開始から8.0秒)を経過したか否かを判定する。ステップS9044での判定がYESの場合、処理はステップS9045に移り、この判定がNOの場合、非連動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS9045において、CPU501は、RAM503に設定された入替更新演出を突時後専用演出として設定し、画像表示部6において当該突時後専用演出を開始する。そして、非連動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。このように、本実施形態では、突時後専用演出は、入替更新演出(つまり、カテゴリAの演劇演出)の中から遊技者によって選択される。なお、詳細は後述の説明によって明らかとなるが、この突時後専用演出(つまり、カテゴリAの演劇演出)は全長が60秒の演出であり(後述する図67の(1)参照)、突時大当り後の時短遊技状態における1回転目の変動開始から規定時間(8.0秒)を経過した時点で開始される(つまり、画像表示部6に表示される)。なお、この1回転目の変動開始からの8.0秒間を用いて、遊技者は突時後専用演出を選択することが可能である。また、後述の説明によって明らかとなるが、60秒の突時後専用演出は、突時大当り後の時短遊技状態において1回転目の変動表示において、現在設定されている入替更新演出の中から突時後専用演出を選択するためのボタン操作が可能となる規定時間(変動開始から8.0秒間;以下、選択時間ということがある)が経過するとともに開始されることにより、30回の時短遊技状態が終了するとともに終了することになる(後述する図73の(1)参照)。なお、本実施形態では、このように、突時大当り後の時短遊技状態における1回転目の変動表示において、突時後専用演出を選択するためのボタン操作が可能となる選択時間を設けるものとしたが、この選択時間は突時大当りのラウンド演出中に設けられるものとしてもよい。この場合には、このラウンド演出中にRAM503に設定された入替更新演出が、突時後専用演出として、突時大当り後の時短遊技状態における1回転目の変動表示が開始されるとともに開始される(つまり、画像表示部6に表示される)ものとしてもよい。また、この場合には、上記1回転目の変動表示において、上記選択時間(8.0秒)を設ける必要がないので、図23に示す1回転目の変動パターンとして、大当りの場合には回転数が「2〜6回」と同じ「60.00秒」とすればよく、ハズレの場合には回転数が「2〜30回」と同じ1.50秒とすればよい。
ステップS9046において、CPU501は、図50のステップS902の処理によって設定された演出状態が、演出状態2であるか否かを判定する。ステップS9046での判定がYESの場合、処理はステップS9047に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9050に移る。
ステップS9047において、CPU501は、突時後専用演出が中断中であるか否かを判定する。ステップS9047での判定がYESの場合、処理はステップS9048に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9049に移る。
ステップS9048において、CPU501は、中断していた突時後専用演出を再開する。そして、非連動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS9049において、CPU501は、実行中の突時後専用演出を継続する。そして、非連動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS9050において、CPU501は、図50のステップS902の処理によって設定された演出状態が、演出状態3であるか否かを判定する。ステップS9050での判定がYESの場合、処理はステップS9051に移り、この判定がNOの場合、非連動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS9051において、CPU501は、RAM503に設定されている選択演出(追加更新演出)を継続して実行する。その後、処理はステップS9052へ移る。
ステップS9052において、CPU501は、演出選択処理を実行する。なお、この演出選択処理は、図47を参照して説明した処理と同一であるため、その説明は省略する。この処理により、演出状態3(つまり、確変遊技状態)においては、追加更新演出の中から視聴したい演出を選択演出として設定することができる。そして、非連動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。なお、上記した突時後専用演出の演出概要は、図73、図74を参照して後述し、確変遊技状態における選択演出の演出概要については、図75、図76を参照して後述する。
[変動演出実行処理]
次に、図52を参照して、画像音響制御部500による変動演出実行処理について説明する。図52は、図50のステップS906の変動演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図52のステップS9061において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演出内容が、選択演劇リーチ演出を含むものであるか否かを判定する。ここで、選択演劇リーチ演出は、RTC404が示す時刻に応じて特定される入替更新演出(図32参照)の中から遊技者によって選択された演劇演出が、SPSPリーチ演出(第4SPSPリーチ演出)として実行される演出のことをいう。なお、この選択演劇リーチ演出の演出概要については、図67、図68を参照して後述する。ステップS9061での判定がYESの場合、処理はステップS9062に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9063に移る。
ステップS9062において、CPU501は、選択演劇リーチ演出を実行する。なお、この選択演劇リーチ演出実行処理の詳細については、図53を参照して後述する。その後、処理はステップS9063に移る。
ステップS9063において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演出内容が、部分演劇リーチ演出を含むものであるか否かを判定する。ここで、部分演劇リーチ演出は、RTC404が示す時刻に応じて特定される入替更新演出(図32参照)のいずれか(例えば「A−4」)の一部分が、SPリーチ演出として実行される演出のことをいう。なお、この部分演劇リーチ演出の演出概要については、図67、図68を参照して後述する。ステップS9063での判定がYESの場合、処理はステップS9064に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9065に移る。
ステップS9064において、CPU501は、部分演劇リーチ演出を実行する。なお、この部分演劇リーチ演出実行処理の詳細については、図54を参照して後述する。その後、処理はステップS9065に移る。
ステップS9065において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演出内容が、後続の演出に発展するか(継続するか)否かの判定を伴う発展判定演出を含むものであるか否かを判定する。具体的には、図69を参照して後述するが、発展判定演出は、全長80秒の演出であり、この全長80秒の発展判定演出の全て(フルバージョン)が、単発大当り後の時短遊技状態において第4SPSPリーチ演出として実行されるフル特別演出として用いられ、この全長80秒の発展判定演出のうち最初の30秒の部分(ショートバージョン)が、単発大当り後の時短遊技状態においてSPリーチ演出として実行されるショート特別演出として用いられる。なお、このように、ショート特別演出は、フル特別演出の前半部分の演出と同一であるため、ショート特別演出が開始された時点では、ショート特別演出が実行されているのか(つまり、後半部分の発展判定演出が実行されるのか)、フル特別演出が実行されているのか(つまり、後半部分の発展判定演出が実行されるのか)がわからない。すなわち、発展判定演出のフルバージョンまたはショートバージョンが実行されることにより、後続の演出に発展するか否かが煽られることになる。なお、この発展判定演出(ショート特別演出、フル特別演出)の演出概要については、図69、図70を参照して後述する。ステップS9065での判定がYESの場合、処理はステップS9066に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9067に移る。
ステップS9066において、CPU501は、発展判定演出を実行する。なお、この発展判定演出実行処理の詳細については、図55を参照して後述する。その後、処理はステップS9066に移る。
ステップS9067において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演出内容が、擬似連演出を含むものであるか否かを判定する。なお、この擬似連演出の演出概要については、図71、図72を参照して後述する。ステップS9067での判定がYESの場合、処理はステップS9068に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9069に移る。
ステップS9068において、CPU501は、擬似連演出を実行する。なお、この擬似連演出実行処理の詳細については、図56を参照して後述する。その後、処理はステップS9069に移る。
ステップS9069において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演出内容が、非連動演出である突時後専用演出が実行されているときの変動演出(以下、突時後変動演出ということがある)を含むものであるか否かを判定する。なお、この突時後専用演出(および突時後変動演出)の演出概要については、図73、図74を参照して後述する。ステップS9069での判定がYESの場合、処理はステップS9070に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9071に移る。
ステップS9070において、CPU501は、突時後変動演出を実行する。なお、この突時後対応演出実行処理の詳細については、図57を参照して後述する。その後、処理はステップS9071に移る。
ステップS9071において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演出内容が、非連動演出である確変遊技状態における選択演出が実行されているときの変動演出(以下、確変中変動演出ということがある)を含むものであるか否かを判定する。なお、確変遊技状態における選択演出(および確変中変動演出)の演出概要については、図75、図76を参照して後述する。ステップS9071での判定がYESの場合、処理はステップS9072に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9073に移る。
ステップS9072において、CPU501は、確変中変動演出を実行する。なお、この確変中変動演出実行処理の詳細については、図58を参照して後述する。その後、処理はステップS9073に移る。
ステップS9073において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演出内容が、RTC演出に対応したRTC対応変動演出を含むものであるか否かを判定する。なお、RTC演出(およびRTC対応演出)の演出概要については、図61〜図64を参照して後述する。ステップS9073での判定がYESの場合、処理はステップS9074に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9075に移る。
ステップS9074において、CPU501は、RTC対応変動演出を実行する。なお、このRTC対応変動演出実行処理の詳細については、図59を参照して後述する。そして、変動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS9075において、CPU501は、上記した各演出以外のその他の演出を実行する。体的には、CPU501は、画像表示部6において、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された他の演出内容の演出を、スケジュール設定された実行タイミングで実行する。そして、変動演出実行処理は終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
[選択演劇リーチ演出実行処理]
次に、図53を参照して、画像音響制御部500による選択演劇リーチ演出実行処理について説明する。図53は、図52のステップS9062の選択演劇リーチ演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図53のステップS1401において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DI(後述する図68の(1)参照)の変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1401での判定がYESの場合、処理はステップS1402に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1403に移る。
ステップS1402において、CPU501は、装飾図柄DIの変動表示を開始する。具体的には、CPU501は、画像表示部6において、各装飾図柄DIを上下方向にスクロール変動表示を行うことにより出目(数字図柄)を遷移表示させる。その後、処理はステップS1403に移る。
ステップS1403において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された、変動表示中の装飾図柄DIのチャンス目成立タイミングであるか否かを判定する。なお、チャンス目成立とは、3つの装飾図柄DIが特定の図柄パターン(本実施形態では「1」「2」「3」;図68の(2B)参照)で仮停止表示されることを示し、チャンス目成立すると、後続の演出(発展演出)に発展することが示唆されるが、選択演劇リーチ演出実行処理では、この発展演出として選択演劇リーチ演出が実行される。ステップS1403での判定がYESの場合、処理はステップS1404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1405に移る。
ステップS1404において、CPU501は、装飾図柄DIをチャンス目で仮停止表示させる。その後、処理はステップS1405に移る。
ステップS1405において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された演劇演出選択の期間であるか否かを判定する。なお、この演劇演出選択の期間とは、上述した選択演劇リーチ演出が実行される前に、当該選択演劇リーチ演出として実行する演劇演出を遊技者が選択可能な期間を示す。ステップS1405での判定がYESの場合、処理はステップS1406に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1407に移る。
ステップS1406において、CPU501は、選択演劇リーチ演出として実行する演劇演出を選択するリーチ選択画面(後述する図68の(3)参照)を表示する。なお、このリーチ選択画面において選択可能な演劇演出は、RTC404が示す時刻に応じて特定される入替更新演出(例えばカテゴリAのフェーズが7であれば、演劇演出「A−3」〜「A−7」)である。
ステップS1407において、CPU501は、予め定められた期間内において、演出ボタン37に対する遊技者の操作(演劇演出を選択する操作)があったか否かを判定する。ステップS1407での判定がYESの場合、処理はステップS1408に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1409に移る。
ステップS1408において、CPU501は、選択された演劇演出を、選択演劇リーチ演出としてRAM503に設定する。その後、処理はステップS1410に移る。
ステップS1409において、CPU501は、初期演出(例えば、入替更新演出のうち最も古く更新された演劇演出;例えば「A−3」)を、選択演劇リーチ演出としてRAM503に設定する。その後、処理はステップS1410に移る。
ステップS1410において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された選択演劇リーチ演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1410での判定がYESの場合、処理はステップS1411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1412に移る。
ステップS1411において、CPU501は、選択演劇リーチ演出としてRAM503に設定された演劇演出をフルバージョンで開始する。具体的には、図67を参照して後述するが、選択演劇リーチ演出として設定される演劇演出(つまり、入替更新演出)は、全長60秒の演出であり、CPU501は、この全長60秒の演出を最初から最後まで実行する。その後、処理はステップS1412に移る。
ステップS1412において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄の図柄確定タイミング(つまり、大当り結果を報知する結果報知タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1412での判定がYESの場合、処理はステップS1413に移り、この判定がNOの場合、処理は図52のステップS9063に移る。
ステップS1413において、CPU501は、少なくとも一部が変動中の装飾図柄DIを大当り図柄またはハズレ図柄で仮停止表示させることで、大当りまたはハズレを報知して選択演劇リーチ演出を終了し、その後、演出制御部400を介して図柄確定コマンドを受信することによって、当該大当り図柄またはハズレ図柄で確定停止表示させる。具体的には、CPU501は、画像表示部6において、3つの装飾図柄DIの全てを、大当りの場合には大当り図柄として、いわゆるゾロ目(例えば出目「1」、「1」、「1」)で仮停止表示させ、ハズレの場合にはハズレ図柄として、いわゆるばらけ目(例えば出目「1」「2」「1」)で仮停止表示させ、その後、確定停止表示させる。そして、選択演劇リーチ演出実行処理は終了して、処理は図52のステップS9063に移る。
[部分演劇リーチ演出実行処理]
次に、図54を参照して、画像音響制御部500による部分演劇リーチ演出実行処理について説明する。図54は、図52のステップS9064の部分演劇リーチ演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図54のステップS1501において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DI(後述する図68の(1)参照)の変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1501での判定がYESの場合、処理はステップS1502に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1503に移る。
ステップS1502において、CPU501は、装飾図柄DIの変動表示を開始する。その後、処理はステップS1503に移る。
ステップS1503において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された、変動表示中の装飾図柄DIのリーチ目成立タイミングであるか否かを判定する。なお、リーチ目成立とは、3つの装飾図柄DIのうち、最後に停止される装飾図柄を除いた2つの装飾図柄が同一の出目(例えば「2」;図68の(2A)参照)で仮停止表示されること(いわゆるリーチ状態となること)を示し、リーチ目成立すると、後続の演出(発展演出)に発展することが示唆されるが、部分演劇リーチ演出実行処理では、この発展演出として部分演劇リーチ演出が実行される。ステップS1503での判定がYESの場合、処理はステップS1504に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1505に移る。
ステップS1504において、CPU501は、装飾図柄DIをリーチ目で仮停止表示させる。その後、処理はステップS1505に移る。
ステップS1505において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された部分演劇リーチ演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1505での判定がYESの場合、処理はステップS1506に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1507に移る。
ステップS1506において、CPU501は、部分演劇リーチ演出として、RTC404が示す時刻に応じて特定される入替更新演出の中から決定された1つの演劇演出(例えば「A−4」)をショートバージョンで開始する。具体的には、図67を参照して後述するが、部分演劇リーチ演出として設定される演劇演出(つまり、入替更新演出)は、全長60秒の演出であるが、CPU501は、この全長60秒の演出を途中(例えば開始後30秒の時点)から最後まで実行する。その後、処理はステップS1507に移る。
ステップS1507において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄の図柄確定タイミング(つまり、大当り結果を報知する結果報知タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1507での判定がYESの場合、処理はステップS1508に移り、この判定がNOの場合、処理は図52のステップS9063に移る。
ステップS1508において、CPU501は、少なくとも一部が変動中の装飾図柄DIを大当り図柄またはハズレ図柄で仮停止表示させることで、大当りまたはハズレを報知して部分演劇リーチ演出を終了し、その後、演出制御部400を介して図柄確定コマンドを受信することによって、当該大当り図柄またはハズレ図柄で確定停止表示させる。そして、部分演劇リーチ演出実行処理は終了して、処理は図52のステップS9065に移る。
[発展判定演出実行処理]
次に、図55を参照して、画像音響制御部500による発展判定演出実行処理について説明する。図55は、図52のステップS9066の発展判定演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図55のステップS1601において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DI(後述する図70の(1)参照)の変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1601での判定がYESの場合、処理はステップS1602に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1603に移る。
ステップS1602において、CPU501は、装飾図柄DIの変動表示を開始する。その後、処理はステップS1603に移る。
ステップS1603において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された、変動表示中の装飾図柄DIのリーチ目成立タイミングであるか否かを判定する。なお、リーチ目成立すると、後続の演出(発展演出)に発展することが示唆されるが、発展判定演出実行処理では、この発展演出として発展判定演出(図69に示すショートバージョンのショート特別演出またはフルバージョンのフル特別演出)が実行される。ステップS1603での判定がYESの場合、処理はステップS1604に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1605に移る。
ステップS1604において、CPU501は、装飾図柄DIをリーチ目で仮停止表示させる。その後、処理はステップS1605に移る。
ステップS1605において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された発展判定演出(ショート特別演出またはフル特別演出)の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1605での判定がYESの場合、処理はステップS1606に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1607に移る。
ステップS1606において、CPU501は、発展判定演出として、ショート特別演出またはフル特別演出を開始する。なお、具体的には、図69を参照して後述するが、ショート特別演出は、フル特別演出の前半部分と同じであるため、発展判定演出が開始された時点では、いずれの演出が実行されているかはわからない。その後、処理はステップS1607に移る。
ステップS1607において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された発展判定報知タイミングであるか否かを判定する。ここで、発展判定報知タイミングとは、発展判定演出が後半部分に発展するか否か(つまり、実行されている発展判定演出がショートバージョンか、フルバージョンか)を報知するタイミングであり、具体的には、所定のボタン操作有効期間内に遊技者による演出ボタン37の操作が行われたタイミング、または上記操作有効期間内に遊技者による演出ボタン37の操作が行われなかった場合には当該操作有効期間が満了したタイミングである。ステップS1607での判定がYESの場合、処理はステップS1608に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1611に移る。
ステップS1608において、CPU501は、実行中の発展判定演出が発展可能であるか(つまり、フル特別演出であるか)否かを判定する。ステップS1608での判定がYESの場合、処理はステップS1609に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1610に移る。
ステップS1609において、CPU501は、実行中の発展判定演出(つまり、フル特別演出)を継続して実行する。なお、このとき、継続されることを報知する継続報知演出が所定時間(例えば2秒)上書き処理によって実行される。その後、処理はステップS1611に移る。
ステップS1610において、CPU501は、実行中の発展判定演出(つまり、ショート特別演出)を終了する。より具体的には、実行中のショート特別演出を、当落結果を報知する報知演出に差し替える(あるいは上書きする)ことで、ショート特別演出を終了する。その後、処理はステップS1611に移る。なお、ステップS1607の処理において、遊技者が演出ボタン37の操作を行うタイミング(あるいは行わないこと)に応じて、ステップS1607でYESと判定されるタイミングが異なることから、このタイミングの差異を調整するために、実行中の発展判定演出を終了する(当落を報知する報知演出に差し替える)までに所定の猶予時間(演出尺の調整時間)を設けるものとしてもよい。例えば、発展判定演出は、所定のボタン操作有効期間においては、演出の進行が一時停止したような静止画面になるものとし、演出ボタン37の操作が行われてからボタン操作有効期間が満了するまでの期間(残余時間)においては、例えばブラックアウト画面が表示されることにより演出尺が調整されるものとしてもよい。あるいは、演出ボタン37の操作が行われたタイミングで実行中の判定演出を終了する場合には、その後の装飾図柄DIを仮停止表示する時間尺を調整することにより、上記残余時間の調整を行うものとしてもよい。なお、同様に、上記したステップS1609の処理においても、残余時間の調整を行うものとしてもよく、ボタン操作有効期間においては発展判定演出として上記静止画面が表示され、演出ボタン37の操作が行われたタイミングで静止画面が切り替わり、継続報知演出が実行されて発展判定演出が進行するものとし、その後の装飾図柄DIを仮停止表示する時間尺を調整することにより、上記残余時間の調整を行うものとしてもよい。
ステップS1611において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄の図柄確定タイミング(つまり、大当り結果を報知する結果報知タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1611での判定がYESの場合、処理はステップS1612に移り、この判定がNOの場合、処理は図52のステップS9067に移る。
ステップS1612において、CPU501は、少なくとも一部が変動中の装飾図柄DIを大当り図柄またはハズレ図柄で仮停止表示させることで、大当りまたはハズレを報知して発展判定演出を終了し、その後、演出制御部400を介して図柄確定コマンドを受信することによって、当該大当り図柄またはハズレ図柄で確定停止表示させる。そして、発展判定演出実行処理は終了して、処理は図52のステップS9067に移る。
[擬似連演出実行処理]
次に、図56を参照して、画像音響制御部500による擬似連演出実行処理について説明する。図56は、図52のステップS9068の擬似連演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図56のステップS1701において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DI(後述する図72の(1)参照)の変動表示の開始タイミング(または、一度仮停止表示された装飾図柄の再変動表示の開始タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1701での判定がYESの場合、処理はステップS1702に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1703に移る。
ステップS1702において、CPU501は、装飾図柄DIの変動表示(または再変動表示)を開始する。その後、処理はステップS1703に移る。
ステップS1703において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された、変動表示中の装飾図柄DIのうち、最後に仮停止表示する装飾図柄(中央の図柄)を擬似連図柄(本実施形態では「7」;図72の(2)参照)で仮停止表示するタイミングであるか否かを判定する。なお、擬似連図柄が仮停止表示されると、装飾図柄DIが再度変動表示されることが示唆される。ステップS1703での判定がYESの場合、処理はステップS1704に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1705に移る。
ステップS1704において、CPU501は、装飾図柄DIを擬似連図柄で仮停止表示させる。その後、処理はステップS1705に移る。
ステップS1705において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された、変動表示中の装飾図柄DIのリーチ目成立タイミングであるか否かを判定する。なお、リーチ目成立すると、それまでに擬似連図柄が仮停止表示された回数が多いほど、後続の演出(発展演出)に発展する可能性が高いことが示唆される。ステップS1705での判定がYESの場合、処理はステップS1706に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1707に移る。
ステップS1706において、CPU501は、装飾図柄DIをリーチ目で仮停止表示させる。その後、処理はステップS1707に移る。
ステップS1707において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された発展演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1707での判定がYESの場合、処理はステップS1708に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1709に移る。
ステップS1708において、CPU501は、発展演出を開始する。その後、処理はステップS1709に移る。
ステップS1709において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄の図柄確定タイミング(つまり、大当り結果を報知する結果報知タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1709での判定がYESの場合、処理はステップS1710に移り、この判定がNOの場合、処理は図52のステップS9069に移る。
ステップS1710において、CPU501は、少なくとも一部が変動中の装飾図柄DIを大当り図柄またはハズレ図柄で仮停止表示させることで、大当りまたはハズレを報知して、発展演出を実行している場合には当該発展演出を終了し、その後、演出制御部400を介して図柄確定コマンドを受信することによって、当該大当り図柄またはハズレ図柄で確定停止表示させる。そして、擬似連演出実行処理は終了して、処理は図52のステップS9069に移る。
なお、上記した擬似連演出実行処理では、装飾図柄DIのうち、最後に仮停止表示する装飾図柄(中央の図柄)が、擬似連図柄で仮停止表示されることで擬似連演出が実行される例について説明したが、これに加えて、最後に仮停止表示する装飾図柄(中央の図柄)が、擬似連図柄で仮停止表示されることを煽り、実際には擬似連図柄で仮停止表示されずにハズレが報知される演出(いわゆる擬似連煽りガセ演出)が実行されるものとしてもよい。
[突時後変動演出実行処理]
次に、図57を参照して、画像音響制御部500による突時後変動演出実行処理について説明する。図57は、図52のステップS9070の突時後変動演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図57のステップS1801において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DI(後述する図74の(1)参照)の変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1801での判定がYESの場合、処理はステップS1802に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1803に移る。
ステップS1802において、CPU501は、装飾図柄DIを縮小表示して、その変動表示を開始する。具体的には、CPU501は、画像表示部6の左上隅において、縮小表示した各装飾図柄DIを上下方向にスクロール変動表示を行うことにより出目(数字図柄)を遷移表示させる。なお、このように装飾図柄DIが画像表示部6において縮小表示されるのは、図51に示す非連動演出実行処理において画像表示部6に表示される突時後専用演出を妨げないためである(図74の(2)参照)。その後、処理はステップS1803に移る。
ステップS1803において、CPU501は、実行中の突時後変動演出が大当りに対応する演出であるか否かを判定する。ステップS1803での判定がYESの場合、処理はステップS1804に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1808に移る。
ステップS1804において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DIの擬似停止タイミングであるか否かを判定する。ここで、擬似停止とは、装飾図柄DIがハズレ目で仮停止してから再度変動表示を開始することであり、この擬似停止が繰り返されることで、実際には1回の特別図柄抽選における変動表示であるにもかかわらず、複数回の特別図柄抽選が実行されているかの如く視認させることができる。ステップS1804での判定がYESの場合、処理はステップS1805に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1806に移る。
ステップS1805において、CPU501は、装飾図柄DIをハズレ目(ハズレ図柄)で仮停止表示させてから再度変動表示を開始させる。その後、処理はステップS1806に移る。
ステップS1806において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された大当り報知タイミングであるか否かを判定する。ステップS1806での判定がYESの場合、処理はステップS1807に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1808に移る。
ステップS1807において、CPU501は、画像表示部6において、図51に示す非連動演出実行処理において画像表示部6に表示される突時後専用演出を差し替えて(あるいは上書きして)大当り報知演出を実行する。具体的には、CPU501は、大当り報知演出として、既に実行されている突時後専用演出(演劇演出)に関連付けて、演劇演出の演出を「○」と判定する演出を実行する(図74の(6)参照)。その後、処理はステップS1808に移る。
ステップS1808にいて、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄の図柄確定タイミング(つまり、大当り結果を報知する結果報知タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1808での判定がYESの場合、処理はステップS1809に移り、この判定がNOの場合、処理は図52のステップS9071に移る。
ステップS1809において、CPU501は、少なくとも一部が変動中の装飾図柄DIを大当り図柄またはハズレ図柄で仮停止表示させることで、大当りまたはハズレを報知し、その後、演出制御部400を介して図柄確定コマンドを受信することによって、当該大当り図柄またはハズレ図柄で確定停止表示させる。そして、突時後変動演出実行処理は終了して、処理は図52のステップS9071に移る。
[確変中変動演出実行処理]
次に、図58を参照して、画像音響制御部500による確変中変動演出実行処理について説明する。図57は、図52のステップS9072の確変中変動演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図58のステップS1901において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DI(後述する図76の(1)参照)の変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1901での判定がYESの場合、処理はステップS1902に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1903に移る。
ステップS1902において、CPU501は、装飾図柄DIを縮小表示して、その変動表示を開始する。具体的には、CPU501は、画像表示部6の左上隅において、縮小表示した各装飾図柄DIを上下方向にスクロール変動表示を行うことにより出目(数字図柄)を遷移表示させる。なお、このように装飾図柄DIが画像表示部6において縮小表示されるのは、図51に示す非連動演出実行処理において画像表示部6に表示される確変遊技状態における選択演出を妨げないためである(図76の(1)参照)。その後、処理はステップS1903に移る。
ステップS1903において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄の図柄確定タイミング(つまり、大当り結果を報知する結果報知タイミング)であるか否かを判定する。ステップS1808での判定がYESの場合、処理はステップS1904に移り、この判定がNOの場合、処理は図52のステップS9073に移る。
ステップS1904において、CPU501は、少なくとも一部が変動中の装飾図柄DIを大当り図柄またはハズレ図柄で仮停止表示させることで、大当りまたはハズレを報知し、その後、演出制御部400を介して図柄確定コマンドを受信することによって、当該大当り図柄またはハズレ図柄で確定停止表示させる。そして、確変中変動演出実行処理は終了して、処理は図52のステップS9073に移る。
[RTC対応変動演出実行処理]
次に、図59を参照して、画像音響制御部500によるRTC対応変動演出実行処理について説明する。図59は、図52のステップS9074のRTC対応変動演出実行処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図59のステップS2001において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄DI(後述する図62の(2)や図64の(2)参照)の変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2001での判定がYESの場合、処理はステップS2002に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2003に移る。
ステップS2002において、CPU501は、装飾図柄DIを縮小表示して、その変動表示を開始する。具体的には、CPU501は、画像表示部6の左上隅において、縮小表示した各装飾図柄DIを上下方向にスクロール変動表示を行うことにより出目(数字図柄)を遷移表示させる。なお、このように装飾図柄DIが画像表示部6において縮小表示されるのは、図40に示すRTC演出実行処理において画像表示部6に表示されるRTC演出を妨げないためである(図62の(2)や図64の(2)参照)。その後、処理はステップS2003に移る。
ステップS2003において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定されたRTC連動予告演出の開始タイミングであるか否かを判定する。なお、RTC連動予告演出は、前述したように、画像表示部6において第2RTC演出が実行されているときに実行され得る演出であり、第2RTC演出の演出内容に合わせて、変動パターン(RTC対応変動演出の演出時間)に応じて所定回数実行される予告演出であり、具体的には、倒すことでゲームポイントを獲得可能なゲームキャラクタが登場する演出である(図64の(3)参照)。ステップS2003での判定がYESの場合、処理はステップS2004に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2005に移る。
ステップS2005において、CPU501は、実行中のRTC対応変動演出が大当りに対応する演出であるか否かを判定する。ステップS2005での判定がYESの場合、処理はステップS2006に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2008に移る。
ステップS2006において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された大当り報知タイミングであるか否かを判定する。ステップS2006での判定がYESの場合、処理はステップS2007に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2008に移る。
ステップS2007において、CPU501は、画像表示部6において、図40に示すRTC演出実行処理において画像表示部6に表示されるRTC演出を差し替えて(あるいは上書きして)大当り報知演出を実行する。具体的には、画像表示部6において第1RTC演出または入替演出が表示されている場合には、CPU501は、RTC演出として予定されていた終了演出を差し替えて大当りを報知するおめでとう演出(図62の(5A)参照)を実行し、あるいは、終了演出後に大当りを報知するための延長演出(図62の(6)参照)を実行する。一方、画像表示部6において第2RTC演出が表示されている場合には、CPU501は、RTC演出として予定されていた終了演出を差し替えて大当りを報知するゲームクリア演出(図64の(4A)参照)を実行し、終了演出後に大当りを報知するための延長ゲーム演出(図64の(5)参照)を実行する。その後、処理はステップS2008に移る。
ステップS2008において、CPU501は、図50のステップS902の処理によってスケジュール設定された装飾図柄の図柄確定タイミング(つまり、大当り結果を報知する結果報知タイミング)であるか否かを判定する。ステップS2008での判定がYESの場合、処理はステップS2009に移り、この判定がNOの場合、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS2009において、CPU501は、少なくとも一部が変動中の装飾図柄DIを大当り図柄またはハズレ図柄で仮停止表示させることで、大当りまたはハズレを報知し、その後、演出制御部400を介して図柄確定コマンドを受信することによって、当該大当り図柄またはハズレ図柄で確定停止表示させる。そして、RTC対応変動演出実行処理は終了して、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図50に示す処理を繰り返し実行する。
以上で、画像音響制御部500によるタイマ割り込み処理についての説明を終了する。次に、以上に説明した画像音響制御部500によるタイマ割り込み処理によって実現する、本実施形態において特徴的な各種演出の概要について説明する。
[各種演出概要]
[第1RTC演出/入替演出概要]
まず、図61および図62を参照して、第1RTC演出および入替演出の概要について説明する。なお、第1RTC演出および入替演出は、主に図41、図48、図59に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。また、第1RTC演出と入替演出とでは、入替報知の有無のみが異なるため、入替報知を有する入替演出を例に説明し、第1RTC演出の説明については簡略化する。ここで、入替演出は、前述したように、演劇演出の一部が最新のものに更新されたことを示す演出であるが、最初に実行される30秒間の準備演出と、最新に更新された全長60秒間の演劇演出がお披露目される60秒間のお披露目演出と、お披露目演出に関連付けて大当りか否かの判定を行う10秒間の判定演出と、どの演劇演出が最新のものに更新されたかを報知する10秒間の入替報知と、入替演出が終了することを示す10秒間の終了演出とからなる一連の演出である(図61の(1)参照)。なお、場合によっては、終了演出の演出時間は延長され(図61の(5)参照)、あるいは、終了演出の終了後に延長演出が実行されることがある(図61の(7)参照)。以下では、稼動後9日目の火曜日の20:000(図32参照)における入替演出を例に具体的に説明する。
まず、図61の(1)に示すように、例えば客待ち状態のように、RTC演出(入替演出)が開始されるタイミングになったときにRTC開始前変動演出が実行されていない場合について説明する。この場合には、まず、準備演出として、RTC演出が始まることを報知する演出が画像表示部6の全画面において30秒間実行される(図62の(1)参照)。次に、お披露目演出として、最新に更新された演劇演出(この例では、A−6)が画像表示部6の全画面において60秒間実行される(図62の(2)参照)。次に、判定演出として、お披露目演出の演出内容が良かったか(○)、悪かったか(×)の判定を行うことにより大当りか否かを示唆する演出が画像表示部6の全画面において10秒間実行される(図62の(3)参照)。次に、入替報知として、最新に更新された演劇演出が何であるかを示す(この例では、カテゴリAの演劇演出のうちA−6が更新されたことを示す)演出が画像表示部6の全画面において10秒間実行される(図62の(4)参照)。最後に、終了演出として、入替演出が終了し、次のRTC演出がいつ行われるかを報知する演出が10秒間実行される(図62の(5)参照)。
次に、図61の(2)〜(4)に示すように、RTC演出(入替演出)が開始されるタイミングになったときに、変動演出が実行中(つまり、RTC開始前変動演出が実行中)である場合におけるRTC演出の開始について説明する。この場合には、すでに画像表示部6において実行中のRTC開始前変動演出を妨げることがないように、準備演出は、画像表示部6の全画面のうち、左下領域の一部を切り取って形成されるワイプ領域6wにおいてワイプ表示される(図62の(1A)参照)。そして、RTC開始前変動演出が終了すると、RTC演出(入替演出)はワイプ表示から全画面表示に切り替わって実行される。具体的には、図61の(2)に示すように、準備演出の実行中にRTC開始前変動演出(ハズレ変動演出)が終了すると、準備演出の途中から全画面に切替表示される。一方、図61の(3)に示すように、準備演出の実行中にRTC開始前変動演出が終了しない場合には、その後のお披露目演出もワイプ領域6wにおいてワイプ表示され、RTC開始前変動演出(ハズレ変動演出)が終了してから全画面表示に切替表示される。なお、RTC演出(入替演出)が全画面表示されているときには、RTC対応変動演出として、装飾図柄が左上隅に縮小表示されて変動表示される。一方、図61の(4)に示すように、RTC演出(入替演出)が開始されるタイミングになったときに、実行中のRTC開始前変動演出が大当りである場合には、当該RTC開始前変動演出が終了すると、大当り演出が開始されるため、当該大当り演出を妨げることがないように、RTC演出(入替演出)は継続してワイプ領域6wにおいてワイプ表示される。なお、RTC演出(入替演出)が開始されるタイミングにおいて大当り演出が実行中の場合には、当該大当り演出を妨げることがないように大当り演出が終了するまで、RTC演出(入替演出)は継続してワイプ領域6wにおいてワイプ表示される。
次に、図61の(5)〜(7)に示すように、RTC演出(入替演出)が終了されるタイミングになったときに、変動演出が実行中(つまり、RTC対応変動演出が実行中)である場合におけるRTC演出の終了について説明する。この場合には、すでに画像表示部6において実行中のRTC対応変動演出の終了タイミングに応じてRTC演出(入替演出)が終了する。具体的には、図61の(5)に示すように、実行中のRTC対応変動演出がハズレである場合には、当該RTC対応変動演出が終了するタイミングまで終了演出の実行時間を延長することにより、RTC対応変動演出が終了するタイミングでRTC演出が終了される。一方、図61の(6)に示すように、判定演出よりも前に開始されたRTC対応変動演出が大当りである場合には、判定演出において大当りを示す判定演出(お披露目演出の演出内容が良かったことを示す○の表示)が実行され、入替報知が実行された後に、終了演出がおめでとう演出に差し替えられて、RTC対応変動演出が終了するタイミングまで、大当りであることを報知するおめでとう演出が実行される(図62の(5A)参照)。一方、図61の(7)に示すように、判定演出よりも後に開始されたRTC対応変動演出が大当りである場合には、判定演出においてはハズレを示す判定演出(お披露目演出の演出内容が悪かったことを示す×の表示)が実行されているため、終了演出が終了した後に、RTC対応変動演出が終了するタイミングまで復活当りであることを示す延長演出が実行され、当該延長演出において大当りであることが報知される(図62の(6)参照)。なお、おめでとう演出や延長演出が終了するとRTC演出は終了し、大当り演出が実行される。
なお、第1RTC演出は、上記した入替演出において入替報知が実行されない(例えば、当該入替報知の代わりに終了演出が実行される、あるいは、当該入替報知の時間だけRTC演出の時間が短縮される)という点が異なる。つまり、どの演劇演出が更新されたかを示す入替報知は、入替演出が実行される第3設定時刻においてのみ実行され、第1設定時刻においては実行されない。
[第2RTC演出概要]
次に、図63および図64を参照して、第2RTC演出の概要について説明する。なお、第2RTC演出は、主に図42、図48、図59に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。第2RTC演出は、前述したように、ゲーム演出であるが、最初に実行される30秒間の準備演出と、遊技者が演出ボタン37等を操作することによってゲームポイントを獲得可能である80秒間の一斉ゲーム演出と、一斉ゲーム演出が終了することを示す10秒間の終了演出とからなる一連の演出である(図63の(1)参照)。なお、場合によっては、終了演出の演出時間は延長され(図63の(5)参照)、あるいは、終了演出の終了後に延長ゲーム演出が実行されることがある(図63の(7)参照)。以下では、ある曜日の12:30における第2RTC演出を例に具体的に説明する。
まず、図63の(1)に示すように、例えば客待ち状態のように、RTC演出(第2RTC演出)が開始されるタイミングになったときにRTC開始前変動演出が実行されていない場合について説明する。この場合には、まず、準備演出として、RTC演出が始まることを報知する演出が画像表示部6の全画面において30秒間実行される(図64の(1)参照)。次に、一斉ゲーム演出として、例えばロケットが登場して、遊技者が演出ボタン37等を連打することにより当該ロケットにダメージを与えることでゲームポイントが獲得されるゲーム演出が画像表示部6の全画面において60秒間実行される(図64の(2)参照)。次に、終了演出として、一斉ゲーム演出で獲得されたゲームポイントが表示されるとともに、第2RTC演出が終了し、次の第2RTC演出がいつ行われるかを報知する演出が10秒間実行される(図64の(3)参照)。なお、終了演出時に表示される獲得ゲームポイントは、最高値である100ptに達することはない。
次に、図63の(2)〜(4)に示すように、RTC演出(入替演出)が開始されるタイミングになったときに、変動演出が実行中(つまり、RTC開始前変動演出が実行中)である場合におけるRTC演出の開始について説明する。この場合には、すでに画像表示部6において実行中のRTC開始前変動演出を妨げることがないように、準備演出は、画像表示部6の全画面のうち、左下領域の一部を切り取って形成されるワイプ領域6wにおいてワイプ表示される(図64の(1A)参照)。しかし、一斉ゲーム演出が開始されるタイミングになると、RTC開始前変動演出の終了タイミングにかかわらず、一斉ゲーム演出は全画面表示される。具体的には、図63の(2)に示すように、準備演出の実行中にRTC開始前変動演出(ハズレ変動演出)が終了すると、準備演出の途中から全画面に切替表示されることにより、一斉ゲーム演出は全画面表示される。一方、図63の(3)に示すように、準備演出の実行中にRTC開始前変動演出が終了しない場合には、準備演出が終了するまで第2RTC演出(準備演出)はワイプ領域6wにおいてワイプ表示されるが、一斉ゲーム演出が開始されると、RTC開始前変動演出が終了していなくても一斉ゲーム演出は全画面表示される。ただし、このときには、一斉ゲーム演出は半透明表されることにより、既に実行中のRTC開始前変動演出(例えばSPリーチ)が妨げられることが防止される(図64の(2A)参照)。そして、RTC開始前変動演出が終了すると一斉ゲーム演出の表示態様は半透明表示から通常表示に切り替わる(図64の(2)参照)。なお、RTC演出(第2RTC演出)が全画面で通常表示(半透明表示ではない通常の表示)されているときには、RTC対応変動演出として、装飾図柄が左上隅に縮小表示されて変動表示される。一方、図63の(4)に示すように、RTC演出(第2RTC演出)が開始されるタイミングになったときに、実行中のRTC開始前変動演出が大当りである場合には、準備演出が終了するまで第2RTC演出(準備演出)はワイプ領域6wにおいてワイプ表示され、その後、一斉ゲーム演出は半透明表示で全画面表示されるが、大当り演出が開始されることで第2RTC演出は終了する。なお、本実施形態では、大当り演出が開始されることで第2RTC演出は終了するものとしたが、大当り演出が開始されるよりも前である、例えば変動演出中の大当りを報知するタイミング(例えば、可動役物7が動作することにより大当りを報知するタイミング)において、第2RTC演出が終了するものとしてもよい。
次に、図63の(5)〜(7)に示すように、RTC演出(第2RTC演出)が終了されるタイミングになったときに、変動演出が実行中(つまり、RTC対応変動演出が実行中)である場合におけるRTC演出の終了について説明する。この場合には、すでに画像表示部6において実行中のRTC対応変動演出の終了タイミングに応じてRTC演出(第2RTC演出)が終了する。具体的には、図63の(5)に示すように、実行中のRTC対応変動演出がハズレである場合には、当該RTC対応変動演出が終了するタイミングまで終了演出の実行時間を延長することにより、RTC対応変動演出が終了するタイミングでRTC演出が終了される。一方、図63の(6)に示すように、終了演出よりも前に開始されたRTC対応変動演出が大当りである場合には、終了演出がゲームクリア演出に差し替えられて、RTC対応変動演出が終了するタイミングまで、大当りであることを報知するゲームクリア演出が実行される(図46の(3A)参照)。なお、このゲームクリア演出では、一斉ゲーム演出で獲得されたゲームポイントとして、最高値である100ptが獲得されたことが表示され、これにより大当りであることが報知される。一方、図63の(7)に示すように、終了演出中に開始されたRTC対応変動演出が大当りである場合には、終了演出のタイミングでゲームクリア演出に差し替えることができないので、終了演出が終了した後に、RTC対応変動演出が終了するタイミングまで延長ゲーム演出が実行され、当該延長ゲーム演出においてゲームに成功(例えば、敵を撃破)する演出が実行されることにより当該延長ゲーム演出において大当りであることが報知される(図64の(4)参照)。なお、ゲームクリア演出や延長ゲーム演出が終了するとRTC演出は終了し、大当り演出が実行される。
ところで、前述したように、パチンコホールにおいて1つの島に設置された複数の遊技機1(図9参照)では、各RTC404が計測する時刻情報は同期がとられている。このため、一斉ゲーム演出は、複数の遊技機1において同時に実行され、RTC開始前変動演出(SPリーチ等)が実行中であっても半透明表示にされて全画面表示されることにより、複数の遊技機1からなる1つの島全体において一斉に同じタイミングでゲームが開始される一体感を創出することができる。なお、一斉ゲーム演出は、1つの島に設置された複数の遊技機において、同じタイミングで実行される(つまり、同じタイミングで図64の(2)に示すロケット画像が表示される)ものとしてもよいし、不揮発性RAM504に記憶された遊技機の識別番号に基づいて、隣接する遊技機の間で開始されるタイミング(すなわち、ロケット画像が表示されるタイミング)に時間差を設けることで、ロケット画像が隣接する遊技機の間を移動するように見せることで島全体の一体感を創出するものとしてもよい。
以上のように、本実施形態では、RTC演出として、複数のタイプのRTC演出(第1RTC演出、第2RTC演出、入替更新演出)が用意されているため、1タイプのRTC演出のみが実行される場合に比べて遊技者が飽きを覚えることを防止することができる。また、複数のタイプのRTC演出のうち、第1RTC演出と入替更新演出は遊技状態にかかわらず実行する一方で、第2RTC演出は遊技状態に応じてその実行を制限することにしている(図33参照)。このため、入替更新演出のように、新たな演劇演出が更新されたことを報知する演出は、どのような遊技状態であっても遊技者に報知可能となるとともに、第2RTC演出のように、必ずしも遊技者に報知する必要のないゲーム演出は、その実行を制限することにより、大当り中等の他の遊技演出を優先して実行させることができる。すなわち、本実施形態では、複数のタイプのRTC演出を、そのタイプに応じて実行制御することにより効果的な演出を実現することができる。
[ラウンド演出概要]
次に、図65を参照して、ラウンド演出の概要について説明する。なお、ラウンド演出は、主に図46に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。まず、図65を参照して、大当りA〜Dに当選した場合に実行される大当り遊技におけるラウンド演出について説明する。
図65の(1)に示すように、大当りAに当選した場合における大当り遊技が実行されると、1R目〜7R目のラウンド演出においては、非選択演出(例えば、遊技機のテーマに関連する予め定められたPV(プロモーションビデオ)演出)が実行され、Vラウンド(VR)である8R目においてVラウンド演出が実行される。そして、このVラウンド演出が実行されている間には、非選択演出(PV演出)の演出画像は非表示となる。なお、Vラウンド演出が実行されているときに非選択演出の演出音は出力されるものとしてもよい(例えば、音量レベルを小さくして出力される等してもよい)。
図65の(2)に示すように、大当りBに当選した場合における大当り遊技が実行されると、1R目〜8R目のラウンド演出において、非選択演出(例えば、遊技機のテーマに関連する予め定められたPV(プロモーションビデオ)演出)が継続して実行される。
図65の(3)に示すように、大当りCに当選した場合における大当り遊技が実行されると、1R目〜8R目のラウンド演出において、非選択演出(例えば、突時大当りであることを示す専用の演出)が継続して実行される。
次に、大当りDに当選した場合における大当り遊技中のラウンド演出について説明する。大当りDに当選した場合には、通常遊技状態からの大当り(いわゆる初当り)であるか、時短状態(時短遊技状態または確変遊技状態)からの大当り(いわゆる連チャン当り)であるかに応じて、異なるラウンド演出が実行される。
図65の(4)に示すように、通常遊技状態から大当りDに当選した場合における大当り遊技が実行されると、1R目〜7R目のラウンド演出においては、非選択演出(例えば、PV演出)が実行され、Vラウンド(VR)である8R目においてVラウンド演出が実行される。そして、このVラウンド演出が実行されている間には、非選択演出(PV演出)の演出画像は非表示となる。そして、9R目のラウンド演出においては、非表示となった非選択演出の演出画像の表示が再開され、16R目まで非選択演出が継続される。なお、Vラウンド演出が実行されている間には非選択演出の演出画像は非表示となるが、例えば非選択演出の演出音の出力が継続される等の理由により、非選択演出は、Vラウンド演出中であっても、(実際に演出画像の描画は行われないものの)その演出の進行を進めている。このため、9R目のラウンド演出において非選択演出の演出画像の表示が再開されるときには、8R目の開始直前に表示されていた演出画像とは断続された演出画像が表示されることになる。
図65の(5)に示すように、時短状態から大当りDに当選した場合における大当り遊技が実行されると、1R目〜7R目のラウンド演出においては、選択演出(上述した演劇演出)が実行され、Vラウンド(VR)である8R目においてVラウンド演出が実行される。そして、このVラウンド演出が実行されている間には、選択演出は一時停止状態となり、選択演出の演出画像および演出音の出力が一時停止される。そして、9R目のラウンド演出においては、一時停止となった選択演出の演出画像および演出音の出力が再開され、16R目まで選択演出が継続される。なお、Vラウンド演出が実行されている間には選択演出の演出画像および演出音は出力されないが、この出力の一時停止状態がRAM503に記憶されており、9R目のラウンド演出において選択演出の出力が再開されるときには、この一時停止状態から再開されるため、8R目の開始直前に実行されていた選択演出と連続した(途切れることのない)選択演出が再開されることになる。このことにより、Vラウンド演出が実行されることにより、遊技者が選択した選択演出の実行が制限されたとしても、選択演出の一部の演出が抜け落ちて実行されないということがないので、選択演出(すなわち、演劇演出)として、一連の流れを有する演出をも採用することが可能となる。
なお、本実施形態では、Vラウンド演出が実行されるときには、選択演出は一時停止されるものとしたが、例えば半透明表示されるものとしてもよい。このようにしても、Vラウンド演出中にも選択演出は視認可能となるので、大当り遊技におけるラウンド中を通して途切れることのない一連の選択演出(演劇演出)を遊技者に楽しませることが可能となる。
[大当り中の選択演出の概要]
次に、図66を参照して、大当り遊技中の選択演出の概要(選択演出の選択およびVラウンド演出中における選択演出の実行)について説明する。なお、この選択演出は、主に図46、図47に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。また、図66に示すラウンド演出は、時短状態から大当りDに当選した場合における大当り遊技において実行されるラウンド演出(図65の(5)参照)を示す。
図66の(1)に示すように、1R〜7R目のラウンド演出においては、選択演出が実行されるが、遊技者が演出キー38の左右キーを操作することで、画像表示部6の右方に演出選択画面が表示される。なお、演出選択画面は、追加更新演出の4つのカテゴリA〜Dのそれぞれに対応する4つの互いに少しずれて重なり合った盤面を有し、各盤面には、それぞれのカテゴリ内の追加更新演出の名称が上下に配列されて表示される。この4つの盤面が表示されることにより、複数のカテゴリが存在することが示唆されるとともに、最上部の盤面のカテゴリ内の追加更新演出の名称が表示されることにより、カテゴリ内に複数の選択項目が存在することが示唆される。また、演出選択画面がこのような構成を有するために、表示領域が小さくてもカテゴリに区分けした多くの選択項目を表示することができる。また、演出選択画面には現在実行中の選択演出としていずれの追加更新演出が選択されているかを示すカーソルが表示され、当該カーソル内には、例えば演劇演出の名称「A−4」が表示されることにより、現在、演劇演出「A−4」が演出選択画面の左方において実行されていることが示される。
上述のように、画像表示部6に演出選択画面が表示されているときに、演出キー38の上下キーを操作すると、カーソル内に表示される追加更新演出の名称が遷移表示され、図66の(2A)に示すように、例えば、演劇演出「A−5」が表示される。すると、演出選択画面の左方で実行されていた選択演出が演劇演出「A−4」から「A−5」に切り替わり、切り替わった時点で新たに演劇演出「A−5」が選択演出として実行開始される。
一方、画像表示部6に演出選択画面が表示されているときに、演出キー38の左右キーを操作すると、演出選択画面の盤面が切り替わる(最上部に表示される盤面が切り替わる)ことにより、追加更新演出のカテゴリが切り替わり、図66の(2B)に示すように、例えばカテゴリBに切替表示される。そして、このときには、カーソル内には、切り替え前のカテゴリに表示されていた追加更新演出(「A−4」)の数字に対応する切替後のカテゴリの追加更新演出(「B−4」)の名称が表示される。すると、演出選択画面の左方で実行されていた選択演出が演劇演出「A−4」から「B−4」に切り替わり、切り替わった時点で新たに演劇演出「B−4」が選択演出として実行開始される。
上述のようにして選択された選択演出(例えば「A−5」)は規定時間(例えば60秒)実行され、当該選択演出が終了すると、選択モード(例えばカテゴリ内順次選択モード)にしたがって、次の選択演出「A−6」が自動的に選択されて実行され、1〜7R目において選択演出の実行が継続される。なお、図66の(2A)、(2B)で説明したように、遊技者は選択演出の実行中において、いつでも選択演出を自身で再選択することが可能である。そして、図66の(3)に示すように、8R(Vラウンド)の開始直前において、選択演出として演劇演出「A−6」が実行されており、残り「20秒」の時点まで演出が進行していたものとする。
次に、図66の(4)に示すように、8R(Vラウンド)が開始されると、画像表示部6において、選択演出の出力は一時停止され、替わってVラウンド演出が実行され、例えば、このラウンドでV領域53へ遊技球を入賞させることを報知する報知画像が表示される。なお、8R(Vラウンド)が開始される直前(図66の(3)参照)に、画像表示部6において演出選択画面が表示されていた場合には、選択演出の出力が一時停止されるとともに当該演出選択画面は非表示となる。
そして、図66の(5)に示すように、9R目のラウンド演出が開始されると、選択演出の出力が再開され、8R開始直前まで進行していた演劇演出「A−6」が、その出力を一時停止した状態から再開され、つまり、演劇演出「A−6」は、残り「20秒」の時点からその演出が再開される。
以上のように、本実施形態では、遊技者が演出キー38等を操作することによって、追加更新演出の中から選択演出として実行する演出を選択することができるので、大当り遊技におけるラウンド演出を遊技者の興味ある演出にすることができる。また、この追加更新演出は、RTC404が示す時刻の経過に応じて(フェーズ更新に応じて)追加更新されていくので、遊技者が選択可能な選択演出の数が増加することになり、何度も遊技をしたことのある遊技者に対しても、その興味を持続させることが可能となる。また、この選択演出は、Vラウンド演出が実行されるときに、その出力が制限(一時停止)されるが、Vラウンド演出が終了した後の9R目のラウンド演出において選択演出の出力が再開されるときには、この一時停止状態から再開されることにより、選択演出の一部の演出が抜け落ちて実行されないということがない。このため、Vラウンド演出を実行することで、遊技者にとって重要な(高確状態が付与される条件となる)Vラウンドであるということを適切に報知することができるとともに、遊技者が選択した選択演出もその一部を割愛することなく、全ての演出を遊技者に見せることが可能となる。なお、このように大当り遊技中に表示される選択演出は、一部の演出が抜け落ちて実行されないということがないので、選択演出として、断続してしまうと好適ではないストーリー演出等も用いることが可能となる。
なお、詳細は図75、図76を参照して後述するが、このように大当り遊技のラウンド中に選択された選択演出は、大当り遊技(大当りDに当選した場合の大当り遊技)が終了した後の確変遊技状態においても継続して実行される。
[選択演劇リーチ演出/部分演劇リーチ演出概要]
次に、図67および図68を参照して、選択演劇リーチ演出および部分演劇リーチ演出の概要について説明する。なお、選択演劇リーチ演出は、主に図53に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現され、部分演劇リーチ演出は、主に図54に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。
まず、選択演劇リーチ演出、および部分演劇リーチ演出として用いられる演出について説明する。選択演劇リーチ演出は、前述したように、RTC404が示す時刻に応じて特定される入替更新演出(図32参照)の中から遊技者によって選択可能な演出であり、より具体的には、例えば、RTC404が示す時刻に応じてカテゴリAのフェーズが7に更新されている場合には、演劇演出「A−3」〜「A−7」の5つの入替更新演出の中から選択される。ここで、図67の(1)に示すように、このとき選択された入替更新演出(すなわち、カテゴリAの演劇演出)は、全長60秒の演出であり、最後の2秒間が異なるハズレ用と当り用の2つのバージョンを有する演出である。そして、選択演劇リーチ演出は、当り/ハズレのいずれを報知するかに応じて、この全長60秒の演出が最初から最後まで(フルバージョンで)実行される。つまり、選択演劇リーチ演出として、フルバージョンの演劇演出が用いられる。一方で、部分演劇リーチ演出は、前述したように、上記した5つの入替更新演出のいずれかの一部分が実行される演出であり、カテゴリAのフェーズが7に更新されている場合には、演劇演出「A−3」〜「A−7」の5つの入替更新演出の中から例えば抽選により決定された「A−4」の一部分が実行される。より具体的には、部分演劇リーチ演出は、当り/ハズレのいずれを報知するかに応じて、この全長60秒の演劇演出(入替更新演出)の途中(開始後30秒の時点)から最後まで(ショートバージョンで)実行される。つまり、部分演劇リーチ演出として、ショートバージョンの演劇演出が用いられる。なお、部分演劇リーチ演出は、図67の(2)に示すように、変動時間40秒のSPリーチ演出の演出パターンのタイプが決定された際に、変動開始から10秒後に実行される30秒間のリーチ演出であり、選択演劇リーチ演出は、図67の(3)に示すように、変動時間90秒の第4SPSPリーチ演出の演出パターンのタイプが決定された際に、変動開始から30秒後に実行される60秒間のリーチ演出である。
次に、図68を参照して、部分演劇リーチ演出および選択演劇リーチ演出の概要について説明する。部分演劇リーチ演出が実行される場合には、特別図柄の変動が開始されると、図68の(1)に示すように、画像表示部6において装飾図柄DIの変動表示が開始され、図68の(2A)に示すように、所定タイミングで(変動開始から10秒経過時点で)リーチ目(例えば「2」)が成立する。そして、図68の(4A)に示すように、リーチ目成立を契機に発展する後続の演出として、部分演劇リーチ演出が開始され、例えば入替更新演出のうち演劇演出「A−4」がショートバージョンで(全長60秒のうち、残り30秒の時点から)開始され、その後、図68の(5A)に示すように、ショートバージョンの演劇演出が終了するとともに当落結果(大当り/ハズレ)が報知される(例えば、大当りの場合にはキャラクタが「○」と判定する演出が表示され、ハズレの場合にはキャラクタが「×」と判定する演出が表示される)。
一方、選択演劇リーチ演出が実行される場合には、特別図柄の変動が開始されると、図68の(1)に示すように、画像表示部6において装飾図柄DIの変動表示が開始され、図68の(2B)に示すように、所定タイミングで(変動開始から10秒経過時点で)チャンス目(例えば「1」「2」「3」)が成立する。そして、チャンス目が成立したことによりリーチ選択画面が表示されることを予告する導入演出が実行されるとともに、チャンス目で仮停止表示した装飾図柄DIが再変動されて、画像表示部6の左上隅に縮小表示された状態でリーチ目(例えば「1」)に切り替え表示される。そして、図68の(3)に示すように、画像表示部6においてリーチ選択画面が表示されて、入替更新演出(例えば「A−3」〜「A−7」)の中からリーチ演出として表示する演出を有効期間内に選択することが遊技者に促される。そして、遊技者は、リーチ選択画面に表示される入替更新演出を、例えば演出キー38の上下キーを用いて選択して演出ボタン37を押下する(決定操作する)ことで、選択した入替更新演出をリーチ演出として決定する。具体的には、演出キー38の上下キーが操作されるとリーチ選択画面上のカーソルが移動して、カーソルが重なった入替更新演出が現在選択されている演出であることが示され、演出ボタン37による決定操作によってカーソルが重なった入替更新演出がリーチ演出として決定される。なお、決定操作がなく有効期間が経過した場合には、有効期間が経過した時点でカーソルに重なっている入替更新演出がリーチ演出として決定されるものとしてもよいし、ランダム抽選によって選択された入替更新演出がリーチ演出として決定されるものとしてもよいし、予め定められた所定の入替更新演出(例えば、最新に更新された入替更新演出)がリーチ演出として決定されるものとしてもよい。このようにして、遊技者がいずれかの入替更新演出をリーチ演出として選択すると、当該入替更新演出が選択演劇リーチ演出として開始され、具体的には、例えば入替更新演出のうち演劇演出「A−4」がフルバージョンで(全長60秒のうち、残り60秒の時点から)開始され、その後、図68の(5B)に示すように、フルバージョンの演劇演出が終了するとともに当落結果(大当り/ハズレ)が報知される。なお、上記では、選択演劇リーチ演出が実行される(あるいはリーチ選択画面が表示される)契機の一例として、チャンス目の成立を条件としたが、チャンス目の成立が必ずしも選択演劇リーチ演出の実行(あるいはリーチ選択画面の表示)を保証するものではない。たとえば、チャンス目が成立してもリーチ選択画面が表示されることを予告する導入演出の一部だけが実行されてそのまま装飾図柄DIがチャンス目で本停止表示されてハズレが報知される演出が実行されてもよい。
ところで、カテゴリAの演劇演出は、入替更新演出として特定され、カテゴリA〜Dの演劇演出は、追加更新演出として特定されることから、カテゴリAの演劇演出は、入替更新演出および追加更新演出として特定される。一方、前述したように、追加更新演出は、大当りのラウンド中に遊技者によって選択され、あるいは確変遊技状態において遊技者によって選択される選択演出として実行されて、変動演出とは連動しないため、大当り/ハズレを報知するために用いられるものではない。このため、カテゴリAの演劇演出が追加更新演出として用いられる場合には、上述した2つのバージョン(当り/ハズレ)のうちハズレのバージョンが用いられる。また、カテゴリAの演劇演出が入替更新演出として特定されて突時後専用演出として用いられる場合にも、変動演出とは連動しないため(より詳細にいえば大当り時には演出が差し替えられるため)、上述した2つのバージョン(当り/ハズレ)のうちハズレのバージョンが用いられる。したがって、カテゴリAの演劇演出のうち当りのバージョンが用いられるのは、大当りのときのリーチ演出(選択演劇リーチ演出または部分演劇リーチ演出)として用いられるときに限られることになる。
以上のように、本実施形態では、同一の演劇演出でありながら、その用いる部分を、最初から最後までの全部と、途中から最後までの部分とで異ならせることにより、異なる演出尺のリーチ演出(演出尺が60秒の選択演劇リーチ演出と、演出尺が30秒の部分演劇リーチ演出)のいずれにも用いることができる。したがって、演出素材としてROM502に記憶する必要のあるデータ量を削減することができる。また、一般的に、演出素材として1つの演劇演出を用意するときには、その演劇演出のクライマックスは演出尺の後半に設定することが多いので、演劇演出の途中から最後までの部分が用いられる部分演劇リーチ演出においても演劇演出のクライマックスが実行されることになる。このため、選択演劇リーチ演出、部分演劇リーチ演出のいずれにおいても遊技者を楽しませることが可能となる。
なお、上記では、同一の演劇演出を、その用いる部分として最初から最後までの全部と、途中から最後までの部分で異ならせることにしているので、言い換えると、同一の演劇演出を前半部分と後半部分の2つに区分して、前半部分と後半部分の両方を用いるパターン(選択演劇リーチ演出)と、後半部分のみを用いるパターン(部分演劇リーチ演出)とに分けていると言うことができる。しかし、同一の演劇演出の区分の方法としては、このように前半部分と後半部分の2つに分ける方法に限られるものではなく、例えば、序盤部分(序)、中盤部分(中)、終盤部分(終)の3つに分けるものであってもよい。この場合には、演劇演出の終了部分として終盤部分(終)を共通とした場合には、「序、中、終」が用いられるパターン、「中、終」が用いられるパターン、「終」が用いられるパターンが考えられ、演劇演出の終了部分として中盤部分(中)を共通とした場合には、「序、中」、「中」が用いられるパターンが考えられる。このようにすると、演劇演出の終了部分を共通とするパターンとして、演劇演出を前半部分と後半部分の2つに分ける場合(「前半、後半」、「後半」の2パターン)よりも、より多くのパターンの演出を実現することができる。また、同一の演劇演出を3つに分けることにより中盤部分(中)を有するので、「中」から演出が開始されたとき(つまり、「序」から開始されないとき)にも「中」で終了するのではなく「終」に発展するのではないかと遊技者に期待感を抱かせることができる。
[発展判定演出(ショート特別演出/フル特別演出)概要]
次に、図69および図70を参照して、発展判定演出(ショート特別演出およびフル特別演出)の概要について説明する。なお、発展判定演出は、主に図55に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。
まず、ショート特別演出、およびフル特別演出として用いられる発展判定演出について説明する。図69の(1)に示すように、発展判定演出は、単発大当り後の時短遊技状態において用いられる全長80秒の演出であり、最後の2秒間が異なるハズレ用と当り用の2つのバージョンを有する演出である。そして、フル特別演出は、当り/ハズレのいずれを報知するかに応じて、この全長80秒の発展判定演出が最初から最後まで(フルバージョンで)実行される。つまり、フル特別演出として、フルバージョンの発展判定演出が用いられる。一方で、ショート特別演出は、この全長80秒の発展判定演出の一部分が実行される。より具体的には、ショート特別演出は、この全長80秒の発展判定演出の最初から途中(開始後30秒の時点)まで(ショートバージョンで)実行される。つまり、ショート特別演出として、ショートバージョンの発展判定演出が用いられる。なお、ショート特別演出は、図69の(2)に示すように、変動時間40秒のSPリーチ演出の演出パターンのタイプが決定された際に、変動開始から10秒後に実行される30秒間のリーチ演出であり、フル特別リーチ演出は、図69の(3)に示すように、変動時間90秒の第4SPSPリーチ演出の演出パターンのタイプが決定された際に、変動開始から10秒後に実行される80秒間のリーチ演出である。そして、ショート特別演出の終了前の発展判定報知タイミング(例えば変動開始後から38秒後)には、当り/ハズレのいずれを報知するかに応じて当落結果を報知する報知演出(つまり、演出が非継続であることを報知する報知演出であるともいえる)に差し替えられる(あるいは上書きされる)。また、フル特別演出においても、同様の発展判定報知タイミング(例えば変動開始後から38秒後)において、演出が継続されることを報知する継続報知演出が所定時間(例えば2秒)上書き表示される。すなわち、ショート特別演出およびフル特別演出のいずれにおいても、同様の発展判定報知タイミングを有し、この発展判定報知タイミングにおいて、演出が非継続であるか(つまりショート特別演出であるか)、継続であるか(つまり、フル特別演出であるか)が報知される。
次に、図70を参照して、ショート特別演出およびフル特別演出の概要について説明する。ショート特別演出およびフル特別演出が実行される場合には、いずれの場合も、特別図柄の変動が開始されると、図70の(1)に示すように、画像表示部6において装飾図柄DIの変動表示が開始され、図70の(2)に示すように、所定タイミングで(変動開始から10秒経過時点で)リーチ目(例えば「2」)が成立する。そして、図70の(3)に示すように、リーチ目成立を契機に発展する後続の演出として、発展判定演出(ショート特別演出またはフル特別演出)が開始され、例えばバイクに跨ったキャラクタが最終地へ向かって走行する演出が実行される。そして、図70の(4)に示すように、発展判定報知タイミングで(例えば変動開始から38秒経過して演出ボタン37が押下された時点で)発展判定演出が後半部分に発展するか否かの判定結果の報知が行われる。例えば、バイクに跨ったキャラクタが壁を突破できるか否かの判定演出が行われて演出ボタン37を操作したタイミングで壁を突破できれば後半部分に発展し、壁を突破できなければ後半部分に発展しない。したがって、ショート特別演出が実行されていた場合には、図70の(5A)に示すように、壁を突破することなく発展判定演出は終了し(つまり、例えば「ハズレ」の当落報知演出が差し替え実行され)、フル特別演出が実行されていた場合には、図70の(5B)に示すように、壁を突破することで発展演出が継続する。なお、上記の発展判定報知タイミングは、上述したように、所定のボタン操作有効期間内に遊技者による演出ボタン37の操作が行われたタイミング、または上記操作有効期間内に遊技者による演出ボタン37の操作が行われなかった場合には当該操作有効期間が満了したタイミングであるとしたが、このようなボタン操作に応じたタイミングではなく、予め定められた規定のタイミングであってもよい
以上のように、本実施形態では、同一の発展判定演出でありながら、その用いる部分を、最初から最後までの全部と、最初から途中までの部分とで異ならせることにより、異なる演出尺のリーチ演出(演出尺が80秒のフル特別演出と、演出尺が30秒のショート特別演出)のいずれにも用いることができる。したがって、演出素材としてROM502に記憶する必要のあるデータ量を削減することができる。また、ショート特別演出とフル特別演出は、いずれも発展判定演出の最初から開始されるため、これらの演出が開始された時点では、いずれの演出が実行されているのか(つまり、演出が最後まで継続するフル特別演出なのか、演出が途中で終了するショート特別演出なのか)がわからない。また、フル特別演出は、第4SPSPリーチ演出として用いられ、ショート特別演出は、SPリーチ演出として用いられることから、フル特別演出が実行されると、ショート特別演出が実行される場合よりも大当りの信頼度が高い。このため、発展判定報知タイミングにおいて、フル特別演出が実行されていること(つまり、演出が継続すること)を遊技者に期待させて高揚感を与えることができる。
なお、上記では、同一の発展判定演出を、その用いる部分として最初から最後までの全部と、最初から途中までの部分で異ならせることにしているので、言い換えると、同一の発展判定演出を前半部分と後半部分の2つに区分して、前半部分と後半部分の両方を用いるパターン(フル特別演出)と、前半部分のみを用いるパターン(ショート特別演出)とに分けていると言うことができる。しかし、同一の発展判定演出の区分の方法としては、このように前半部分と後半部分の2つに分ける方法に限られるものではなく、例えば、序盤部分(序)、中盤部分(中)、終盤部分(終)の3つに分けるものであってもよい。この場合には、発展判定演出の開始部分として序盤部分(序)を共通とした場合には、「序、中、終」が用いられるパターン、「序、中」が用いられるパターン、「序」が用いられるパターンが考えられ、発展判定演出の開始部分として中盤部分(中)を共通とした場合には、「中、終」、「中」が用いられるパターンが考えられる。このようにすると、発展判定演出の開始部分を共通とするパターンとして、発展判定演出を前半部分と後半部分の2つに分ける場合(「前半、後半」、「前半」の2パターン)よりも、より多くのパターンの演出を実現することができる。また、同一の発展判定演出を3つに分けることにより中盤部分(中)を有するので、「終」まで発展しない演出例として「序」だけが実行されるパターンだけではなく、「中」まで実行されるパターンも実行することができ、発展するかしないかを多段階で遊技者に期待させることができる。
[擬似連演出概要]
次に、図71および図72を参照して、擬似連演出の概要について説明する。なお、擬似連演出は、主に図56に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。
まず、図71を参照して、擬似連演出における再変動表示の回数(擬似連回数)について説明する。例えば図19を参照して前述したように、擬似連演出が実行されるのは、変動パターンとして、変動時間が約15秒(擬似1当り/ハズレ)の変動パターン、変動時間が約40秒(擬似2当り/ハズレ)の変動パターン、変動時間が約90秒(擬似3当り/ハズレ)の変動パターンが決定されたときである。そして、図39を参照して前述したように、このような変動パターンが決定されてもサブ抽選テーブルに応じて変動パターンが指定する擬似連回数とは異なる擬似連回数の擬似連演出が実行され得る。
図71の(1)に示すように、擬似1当り/ハズレの変動パターンが決定された場合には、前述したように、演出制御部400がサブ抽選テーブル1(図39の(1)参照)を参照して演出内容を決定するので、図71の(A1)に示すように、例えば変動開始から5秒後に擬似連図柄が1回仮停止する擬似連回数1回の擬似連演出が実行されることもあれば、図71の(A2)に示すように、例えば変動開始から5秒後と10秒後に擬似連図柄が2回仮停止する擬似連回数2回の擬似連演出が実行されることもある。なお、この擬似1当り/ハズレの変動パターンが決定された場合には、変動時間が約15秒と短いため、いずれの擬似連演出が実行されたとしても、その後リーチ目が成立した後に当落結果が報知されて擬似連演出が終了する。また、(A1)に示すように擬似連回数1回の擬似連演出が実行される場合には、リーチ目が成立するタイミングが(A2)に示す2回目の擬似連図柄が仮停止するタイミングに重なることが好ましい。このようにすることで、リーチ目が成立するのか(つまり、擬似連演出が終了するのか)、再度擬似連図柄が仮停止するのか(つまり、擬似連演出が継続するのか)わからないので遊技者に高揚感を与えることができる。
図71の(2)に示すように、擬似2当り/ハズレの変動パターンが決定された場合には、前述したように、演出制御部400がサブ抽選テーブル2(図39の(2)参照)を参照して演出内容を決定するので、図71の(B1)に示すように、例えば変動開始から10秒後に擬似連図柄が1回仮停止する擬似連回数1回の擬似連演出が実行されることもあれば、図71の(B2)に示すように、例えば変動開始から10秒後と15秒後に擬似連図柄が2回仮停止する擬似連回数2回の擬似連演出が実行されることもあれば、図71の(B3)に示すように、例えば変動開始から10秒後と15秒後と20秒後に擬似連図柄が3回仮停止する擬似連回数3回の擬似連演出が実行されることもある。なお、この擬似2当り/ハズレの変動パターンが決定された場合には、変動時間が約40秒あるため、いずれの擬似連演出が実行されたとしても、その後リーチ目が成立することを契機に後続の発展演出に発展する。また、(B1)に示すように擬似連回数1回の擬似連演出が実行される場合には、リーチ目が成立するタイミングが(B3)に示す2回目の擬似連図柄が仮停止するタイミングに重なることが好ましい。このようにすることで、リーチ目が成立するのか(つまり、擬似連演出が終了するのか)、再度擬似連図柄が仮停止するのか(つまり、擬似連演出が継続するのか)わからないので遊技者に高揚感を与えることができる。
図71の(3)に示すように、擬似3当り/ハズレの変動パターンが決定された場合には、前述したように、演出制御部400がサブ抽選テーブル3(図39の(3)参照)を参照して演出内容を決定するので、図71の(C2)に示すように、例えば変動開始から10秒後と30秒後に擬似連図柄が2回仮停止する擬似連回数2回の擬似連演出が実行されることもあれば、図71の(C3)に示すように、例えば変動開始から10秒後と20秒後と30秒後に擬似連図柄が3回仮停止する擬似連回数3回の擬似連演出が実行されることもある。なお、この擬似3当り/ハズレの変動パターンが決定された場合には、変動時間が約90秒あるため、いずれの擬似連演出が実行されたとしても、その後リーチ目が成立することを契機に後続の発展演出に発展する。また、(C3)に示すように擬似連回数3回の擬似連演出が実行される場合には、2回目の擬似連図柄が仮停止するタイミングが、(B2)に示す2回目の擬似連図柄が仮停止するタイミングに重なることが好ましい。このようにすることで、その後リーチ目が成立する40秒の変動演出が実行されているのか(つまり、擬似連演出が終了するのか)、再度擬似連図柄が仮停止する90秒の変動演出が実行されているのか(つまり、擬似連演出が継続するのか)わからないので遊技者に高揚感を与えることができる。
なお、上述した擬似連図柄の仮停止タイミングやリーチ目が成立するタイミングは一例に過ぎず、同じ変動パターンに対して異なる回数の擬似連演出が実行され得るものであれば、擬似連図柄の停止タイミングやリーチ目が成立するタイミングはこれに限られるものではない。
次に、図72を参照して、擬似連演出の概要について説明する。擬似連演出が実行される場合には、特別図柄の変動が開始されると、図72の(1)に示すように、画像表示部6において装飾図柄DIの変動表示が開始され、図72の(2)に示すように、所定タイミングで(例えば変動開始から10秒経過時点で)擬似連図柄(例えば「7」)が仮停止する。そして、その後、図72の(3)に示すように、さらに装飾図柄DIの変動表示が再開され、再び図72の(2)に示すように所定タイミングで(例えば変動開始から20秒経過時点で)擬似連図柄が再度仮停止し、あるいは、図72の(4)に示すようにリーチ目(例えば「4」)が成立する。なお、設定された擬似連回数に応じて図72の(2)、(3)に示す演出が繰り返される。そして、リーチ目が成立すると、その後、変動時間15秒の擬似1当り/ハズレの変動パターンが選択されていた場合には、図72の(5A)に示すように、後続の演出に発展することなく例えばハズレ目が停止されることで擬似連演出が終了し、変動時間40秒の擬似2当り/ハズレの変動パターンが選択されていた場合、または変動時間90秒の擬似3当り/ハズレの変動パターンが選択されていた場合には、図72の(5B)に示すように、後続の演出に発展する。なお、上記では、擬似連演出が実行される(擬似連図柄が仮停止表示する)例について説明したが、これに加えて、最後に仮停止表示する装飾図柄(中央の図柄)が、擬似連図柄で仮停止表示されることを煽り、実際には擬似連図柄で仮停止表示されずにハズレが報知される演出(いわゆる擬似連煽りガセ演出)が実行されるものとしてもよい。
以上のように、本実施形態では、擬似連演出に関する1つの変動パターンであっても、演出制御部400がサブ抽選テーブル1、2、3(図39参照)を参照して演出内容を決定するので、複数の擬似連回数の演出が実行可能であるため、多様な演出を実現できる。具体的には、擬似連回数が1回の変動パターンが決定されても擬似連回数が1回または2回の擬似連演出を実行可能であり、擬似連回数が2回の変動パターンが決定されても擬似連回数が1回〜3回のいずれの擬似連演出も実行可能であり、擬似連回数が3回の変動パターンが決定されても擬似連回数が2回または3回の擬似連演出を実行可能である。また、前述したように、特定の擬似連回数(例えば擬似3)の擬似連演出が実行されない期間が長くなると、当該擬似連回数の擬似連演出を実行され易くすることができるので、特定の擬似連回数の擬似連演出の実行頻度の偏りを抑制することができる。
[突時後専用演出概要]
次に、図73および図74を参照して、突時後専用演出(および突時後変動演出)の概要について説明する。なお、突時後専用演出は、主に図48、図51、図57に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。また、突時後専用演出は、上述したように、入替更新演出の中から選択され、全長が60秒の演劇演出(より詳細にはカテゴリAの演劇演出のハズレのバージョン)である。
まず、図73の(1)を参照して、突時大当り(大当りC)後の30回の時短遊技状態(図6参照)において、特別図柄抽選の保留が途切れることなく(つまり、客待ち状態になることがなく)全ての特別図柄抽選の結果がハズレである場合における突時後専用演出について説明する。この突時大当り後の時短遊技状態においては、図23を参照して前述したように、時短遊技状態における回転数が「1回」の場合には、「ハズレ」の場合の特別図柄の変動時間は、「9.5秒」であり、確定時間は「0.5秒」であるから、1回転目の特別図柄抽選において特別図柄が変動表示した後に停止図柄が確定停止する全体の時間は「10.0秒」となる。一方、時短遊技状態における回転数が「2〜30回」の場合には、「ハズレ」の場合の特別図柄の変動時間は「1.5秒」であり、確定時間は「0.5秒」であるから、1回の特別図柄抽選において特別図柄が変動表示した後に停止図柄が確定停止する全体の時間は「2.0秒」となる。このため、特別図柄抽選の保留が途切れることなく、30回特別図柄が変動表示されて確定時間が経過すると(10.0秒+2.0秒×29回=)「68秒」が経過する。その一方で、突時後専用演出(演劇演出)は、特別図柄の変動表示とは連動せずに、1回目の特別図柄の変動表示が開始されてから突時後専用演出を選択するための規定時間(8.0秒;選択時間)を経過するとともに開始され、全長60秒の演出であるため、30回目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過するとともに終了する。すなわち、突時後専用演出は、30回の時短遊技状態において丁度終了することになり、したがって、突時後専用演出を突時大当り後の時短遊技状態の期間における専用の演出として機能させることができる。なお、このように、突時後専用演出の実行時間を30回の特別図柄の変動時間と確定時間の合計と一致させるために、突時後専用演出は、特別図柄が変動していない、いわゆる確定時間においても進行する(実行される)。また、1回転目の特別図柄の変動時間は9.5秒であるが、このうち突時後専用演出が実行される変動時間は最初の8.0秒を除いた1.5秒であるから、30回の時短遊技状態においてハズレである場合には、いずれの回転数であっても2.0秒(=変動時間1.5秒+確定時間0.5秒)だけ突時後専用演出が進行することになる。
次に、図73の(2)を参照して、突時大当り(大当りC)後の30回の時短遊技状態(図6参照)において、特別図柄抽選の保留が途切れることがあり(つまり、客待ち状態になることがあり)全ての特別図柄抽選の結果がハズレである場合における突時後専用演出について説明する。この場合においては、特別図柄抽選の保留が途切れると(つまり、客待ち状態になると)、突時後専用演出の進行が一時停止する。具体的には、図73の(2)に示すように、例えば、特別図柄の変動表示が2回実行された時点で客待ち状態になると、突時後専用演出の進行は、「2回」×「2.0秒」=「4.0秒」だけ進行した状態で一時停止する。そして、その後、特別図柄の変動表示が再開されると再び一時停止した状態から突時後専用演出の進行が再開される(つまり、4.0秒だけ進行した状態から進行が再開される)。このように、本実施形態では、全長60秒の突時後専用演出は、特別図柄抽選の保留が途切れると、その演出の進行を一時停止し、特別図柄の変動表示が再開されると、その演出の進行を再開する。このため、特別図柄の変動表示が1回実行されて確定時間が経過する毎に2秒間の演出が進行されることになり、特別図柄抽選の保留が途切れたとしても、30回目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過するとともに終了することになる。
次に、図73の(3)、(4)を参照して、突時大当り(大当りC)後の30回の時短遊技状態(図6参照)において、特別図柄抽選の結果が大当りである場合における突時後専用演出について説明する。なお、図73の(3)は、時短遊技状態における少ない回転数(例えば2回転目)で大当りする場合について示し、図73の(4)は、時短遊技状態における多い回転数(例えば26回転目)で大当りする場合について示している。
図73の(3)に示すように、時短遊技状態における2回転目(「2〜6回」)に大当りする場合には、図23を参照して前述したように、特別図柄の変動時間は「60秒」(第1尺当り)であり、確定時間は「0.5秒」であるから、1回の特別図柄抽選において特別図柄が変動表示した後に停止図柄が確定停止する全体の時間は「60.5秒」となる。このため、時短遊技状態における2回転目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過すると、1回目の特別図柄の変動表示が開始されて選択時間が経過してから「2.0秒」+「60.5秒」=「62.5秒」が経過する。その一方で、突時後専用演出は、特別図柄の変動表示とは連動せずに、1回目の特別図柄の変動表示が開始されて選択時間が経過するとともに開始され、全長60秒の演出であるため、2回転目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過するまでに、最後まで演出を進行させることが可能となる。なお、この場合において、「60秒」の突時後専用演出に対して、選択時間が経過してから2回転目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過するまでに、「62.5秒」の時間を有するが、突時後専用演出が終了する直前に(例えば1秒前から)突時後専用演出に差し替わって大当り報知演出が実行され、当該大当り報知演出が(差し替え1秒+残りの2.5秒)継続されることにより、残りの演出時間が消化される。なお、例えば回転数が「2〜6回」の場合には、全て同じ変動パターン(変動時間60秒)であるが、6回転目に大当りした場合には、1回転目の特別図柄の変動表示が開始されて選択時間が経過してから6回転目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過するまでに、「5回」×「2.0秒」+「60.5秒」=70.5秒が経過する。この場合には、大当り報知演出が(差し替え1秒+残りの10.5秒)継続されることにより、残りの演出時間が消化される。このように、図23に示す同一の変動パターンに割り当てられた回転数の範囲においては、回転数が多くなるほど、大当り報知演出の実行時間を長くすることにより、残りの演出時間が消化される。
同様に、図73の(4)に示すように、時短遊技状態における26回転目(「25〜30回」)に大当りする場合には、図23を参照して前述したように、特別図柄の変動時間は「12秒」(第5尺当り)であり、確定時間は「0.5秒」であるから、1回の特別図柄抽選において特別図柄が変動表示した後に停止図柄が確定停止する全体の時間は「12.5秒」となる。このため、時短遊技状態における26回転目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過すると、1回目の特別図柄の変動表示が開始されて選択時間が経過してから、「25回」×「2.0秒」+「12.5秒」=「62.5秒」が経過する。その一方で、突時後専用演出は、特別図柄の変動表示とは連動せずに、1回目の特別図柄の変動表示が開始されて選択時間が経過するとともに開始され、全長60秒の演出であるため、26回転目の特別図柄の変動表示が終了して確定時間が経過するまでに、最後まで演出を進行させることが可能となる。なお、図73の(3)を参照して説明したように、この場合においても、突時後専用演出が終了する直前に(例えば1秒前から)突時後専用演出に差し替わって大当り報知演出が実行され、当該大当り報知演出が(差し替え1秒+残りの2.5秒)継続されることにより、残りの演出時間が消化される。また、同様に、図23に示す同一の変動パターンに割り当てられた回転数の範囲においては、回転数が多くなるほど、大当り報知演出の実行時間を長くすることにより、残りの演出時間が消化される。
なお、図73の(3)、(4)からわかるように、突時大当り(大当りC)後の30回の時短遊技状態において、特別図柄抽選の結果が大当りである場合には、大当りしたときの回転数が多くなるほど変動時間が短くなる。また、図23に示す各変動パターン(変動時間)は、1回転目の変動表示が開始して選択時間が経過してから大当りの回転数目の変動表示が終了して確定時間が経過するまでに60秒が経過するように構成されている(図23参照)。このため、突時大当り後の時短遊技状態におけるどの回転数で大当りしたとしても、60秒の突時後専用演出を実行する時間を確保することが可能となるとともに、調整用の大当り報知演出も最大(差し替え1秒+残り10.5秒)実行することで足り、自然な演出を実現することができる。
次に、図74を参照して、突時後専用演出の概要について説明する。突時後専用演出が実行される場合には、まず、図74の(1)に示すように、突時大当り後の時短遊技状態における1回転目において、突時後専用演出として、全長60秒の入替更新演出(例えばカテゴリAのフェーズが7の場合には、「A−3」〜「A−7」)のいずれかを選択する選択画面が規定時間(8.0秒)表示される。そして、遊技者は、この選択画面が表示される規定時間(選択時間;8.0秒)において突時後専用演出として実行する入替更新演出を選択する。そして、遊技者によって選択された突時後専用演出(あるいは、遊技者によって選択されなかった場合には予め定められた突時後専用演出)は、規定の選択時間の経過とともに開始される。したがって、図74の(2)に示すように、突時大当り後の時短遊技状態における2回転目が開始される時点では、突時後専用演出は、1回転目のハズレの変動時間(9.5秒)から選択時間(8.0秒)を除いた変動時間(1.5秒)と確定時間(0.5秒)の合計である2秒間演出が進行している(つまり、演出の残り時間が58秒となる)。そして、例えば2回転目の変動表示が終了して確定時間が経過したときに客待ち状態になると、図74の(3)に示すように、突時後専用演出の進行は一時停止する(つまり、演出の残り時間が56秒の時点で一時停止する)。その後、特別図柄の変動表示が再開されると、図74の(4)に示すように、突時後専用演出の進行が再開される(つまり、演出の残り時間が56秒の時点から再開される)。そして、30回転の時短遊技状態において大当りしなかった場合には、図74の(5A)に示すように、30回転の特別図柄の変動表示においてハズレ報知演出(演劇演出の演出を「×」と判定する演出)が実行されて当該変動表示が終了して確定時間が経過するとともに突時後専用演出が終了する(つまり、演出の残り時間が0秒となる)。一方、例えば26回転目において大当りした場合には、図74の(5B)に示すように、当該変動においても突時後専用演出は進行し、その後、図74の(6)に示すように、大当り報知演出(演劇演出の演出を「○」と判定する演出)を差し替え実行する。なお、このように、本実施形態では30回転目の変動表示を用いて、演劇演出の演出を「○」または「×」と判定する判定演出(大当りかハズレかを報知する演出)が実行されるが、この判定演出がいずれであるかにかかわらず、突時後専用演出は、同一の内容の演劇演出が再生され続ける。また、図74の(5B)に示す大当りの変動表示中には、突時後変動演出として、画像表示部6の左上隅に縮小表示される装飾図柄DIを2.0秒毎に擬似停止させて複数回のハズレの特別図柄の変動表示が実行されているかの如く見せることにより、当該変動が大当りの変動ではない(つまり、例えば12秒の変動時間ではない)かのように見せることが可能となる。
以上のように、本実施形態では、突時後専用演出は、特別図柄が変動表示しされた後に停止表示される確定時間においても継続して実行される。このため、特別図柄抽選の保留が途切れない場合には、特別図柄の変動時間と次の特別図柄の変動時間の間における確定時間においても突時後専用演出を中断することなく継続して進行させることが可能となる。その一方で、特別図柄抽選の保留が途切れる場合には、突時後専用演出は、その演出の進行が一時停止され、特別図柄の変動表示が再開されると、その演出の進行が再開される。このため、突時後専用演出は、特別図柄が変動される毎に進行することになり、一部の演出が抜け落ちて実行されないということがない。このため、突時後専用演出として、断続してしまうと好適ではないストーリー演出等も用いることが可能となる。
[確変遊技状態における選択演出の概要]
次に、図73および図74を参照して、確変遊技状態における選択演出の概要について説明する。なお、この選択演出は、主に図47、図48、図51、図58に示す画像音響制御部500によるタイマ割込み処理によって実現される。また、大当り遊技におけるラウンド中に選択演出が実行されていた場合には、このときに実行されていた選択演出がRAM503に設定されているので、確変遊技状態における選択演出としては、この選択演出が引き継がれて実行される。
まず、図75の(1)を参照して、確変遊技状態において特別図柄抽選の保留が途切れることない(つまり、客待ち状態になることがない)ときの選択演出について説明する。この確変遊技状態においては、図24を参照して前述したように、「ハズレ」の場合の特別図柄の変動時間は「0.5秒」であり、「当り」の場合の特別図柄の変動時間は「4.5秒」であり、確定時間はそれぞれ「0.5秒」であるから、1回の特別図柄抽選において特別図柄が変動表示した後に停止図柄が確定停止する全体の時間はハズレの場合で「1.0秒」、当りの場合で「5.0秒」となる。このため、特別図柄抽選の保留が途切れない場合には、高速で特別図柄抽選が消化されていくことになる。その一方で、選択演出は、特別図柄の変動表示とは連動せずに、特別図柄が変動表示されている時間および確定停止する時間において継続して実行される。具体的には、選択演出は、追加更新演出の中から選択される演出であり、追加更新演出はそれぞれ一定の演出尺(60秒)を有するが、1つの追加更新演出が終了すると、前述した選択モード(例えばカテゴリ内順次選択モード)にしたがって自動的に次の追加更新演出が選択されて実行される。このため、選択演出は、継続的に実行され、例えば60回転目に大当りとなった場合に大当り演出が開始されるときに終了される。なお、当該大当りが大当りDである場合には、大当り中の通常ラウンド演出として選択演出が実行されるので、このとき実行されていた選択演出が継続して実行される。
ところで、上記のように高速で特別図柄抽選が消化されるのは、確変遊技状態においては、実質的に次回当りまで時短(電サポ)状態で制御されるため、次に大当りすることが実質的に保証されているからであり、このため、大当りか否かであることを報知する報知演出(変動演出)を主眼に置かず、当該変動演出とは連動せずに実行される選択演出によって遊技者を楽しませることを主眼に置いている。なお、この選択演出は、追加更新演出の中から実行可能であり、追加更新演出は、入替更新演出を含むため(図32参照)、選択演出として入替更新演出を実行することも可能である。ただし、選択演出として入替更新演出が実行される場合には、突時後専用演出として入替更新演出が実行される場合(図74参照)とは異なり、演劇演出の演出を「○」または「×」と判定する判定演出(大当りかハズレかを報知する演出;図74の(5A)または(6)参照)は実行されない。
次に、図75の(2)を参照して、確変遊技状態において特別図柄抽選の保留が途切れる(つまり、客待ち状態になる)ときの選択演出について説明する。この場合には、客待ち状態になっても選択演出は継続的に実行される。ただし、客待ち状態になってから所定時間(例えば30秒)経過すると、選択演出の演出音の音量レベルが変更される(例えば、減少される)。そして、特別図柄の変動表示が再開されると再び音量レベルが元の音量レベルに戻されて選択演出が実行される。すなわち、客待ち状態になってから30秒が経過してから次に特別図柄の変動表示が開始されるまでの間、選択演出は継続的に実行されるがその音量レベルが変更されることになる。
次に、図76を参照して、確変遊技状態における選択演出の概要について説明する。この選択演出が実行される場合には、図74の(1)に示すように、確変遊技状態においては、選択演出として追加更新演出の中から設定されたいずれかの演劇演出(例えば「A−4」)が実行され、このとき確変中変動演出として、画像表示部6の左上隅に装飾図柄DIが縮小表示されて変動表示される。なお、この選択演出が実行される場合には、図74の(2)に示すように、大当り中の選択演出と同様に、遊技者が演出キー38等を操作することにより、画像表示部6の右方に演出選択画面を表示させることが可能であり、選択演出のカテゴリを切り替えたり、カーソル内に表示される追加更新演出の名称を遷移表示させることが可能である。そして、特別図柄の変動表示が終了すると、画像表示部6の左上隅で変動表示していた装飾図柄DIが停止表示され、その後、特別図柄抽選の保留が存在しない場合には(つまり、客待ち状態になると)、図74の(3)に示すように、この装飾図柄DIは停止表示されたままであるが、客待ち状態になっても選択演出は継続される。そして、図74の(4)に示すように、客待ち状態になってから30秒経過すると選択演出の音量レベルが、それまでに実行されていた音量レベル(例えばレベル7)から変更されて例えば音量レベル1に減少される。そして、図74の(5)に示すように、特別図柄の変動表示が再開されると、再び音量レベルが元の音量レベル(レベル7)に戻されて選択演出が実行される。
以上のように、本実施形態では、確変遊技状態においては、特別図柄の変動とは連動しない(つまり、大当り/ハズレの判定とは連動しない)選択演出が実行されるので、遊技者に対して選択演出を注視させることができる。また、本実施形態では、60秒の演劇演出が終了すると、選択モードにしたがって次の演劇演出が自動的に開始されることにより、選択演出が継続的に実行されるので、例えば確変遊技状態において、大当りしない時間が長くなる場合(いわゆる、はまりの場合)においても、遊技者には選択演出を楽しませることにより、いっこうに大当りしないことによる落胆感を低減させることができる。なお、選択演出としては、上記のように60秒の演劇演出が連続して実行されるものに限らず、より長尺(例えば5分)の演出が実行されるものとしてもよい。このようにした場合、例えば特別図柄抽選がハズレであるほど、より長く選択演出が実行されることになるので、遊技者に対しては、大当りか否かの興味とは別に、より長く選択演出を見たい(例えば、確変遊技状態において最後まで演出を見たい)という興味を喚起することができる。また、この選択演出は、客待ち状態においても継続して実行されるので、例えば、いっこうに大当りしない等により気分の転換を図りたい遊技者は、遊技球の打ち出しを止めて客待ち状態において選択演出を楽しむこともできる。その一方で、例えば確変遊技状態において遊技者が離席した場合のように、客待ち状態から所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、選択演出の音量が変更される(例えば減少される)。このため、遊技者が居ないのに非効果的な演出を実行することが防止されるとともに、演出画像としては選択演出が継続されることにより、遊技機の現在の遊技状態が特別な遊技状態(つまり、確変遊技状態である)ことを報知することも可能となる。また、この選択演出は、追加更新演出の中から実行可能であり、追加更新演出は、入替更新演出を含むため(図32参照)、選択演出として入替更新演出を実行することも可能である。そして、前述したように、入替更新演出はリーチ演出(部分演劇リーチ演出や選択演劇リーチ演出)としても用いられることから、選択演出としてリーチ演出を実行することができるともうことができる。ところで、リーチ演出として部分演劇リーチ演出や選択演劇リーチ演出が実行されるか否かは抽選に基づいて決定されるものであり、このため、部分演劇リーチ演出や選択演劇リーチ演出が出現しない場合もある。しかし、このように選択演出としてこれらのリーチ演出を実行することが可能であるため、遊技者は、リーチ演出として見ることができなかった演出を選択して楽しむことが可能となる。なお、上記した実施形態では、確変遊技状態において、特別図柄の変動とは連動しない選択演出が実行されるものとしたが、確変遊技状態ではなく、例えば時短遊技状態において実行されるものとしてもよい。このようにしても、時短回数が多い遊技機においては、いっこうに大当りしない場合があるので、上記した同様の効果を奏することができる。
なお、上述してきたように、本実施形態においては、RTC404が示す時刻に応じて、入替更新と追加更新の2つの異なる更新方法によって、ROM502に記憶された演劇演出の中から入替更新演出および追加更新演出が特定される。つまり、入替更新演出では、最新に更新された順に5つの演劇演出のみが特定される一方で、追加更新演出では、これまでに更新された全ての演劇演出が特定される。つまり、時間が経っても入替演出としては5つの演劇演出しか特定されない一方で、時間が経つほど追加更新演出として特定される演劇演出の数は増えることになる。そして、入替更新演出と追加更新演出では、遊技演出としての用いられ方が異なるため、多様な演出を実現することができる。具体的には、入替更新演出は、突時後専用演出、リーチ演出(選択演劇リーチ演出、部分演劇リーチ演出)として用いられる一方で、追加更新演出は、大当りのラウンド中および確変遊技状態における選択演出として用いられる。つまり、入替更新演出が用いられるのは、演出抽選によって突時後専用演出やリーチ演出が実行されるときに限る一方で、追加更新演出が用いられるのは、演出抽選に関係なく、遊技者によって自由に選択可能なときである。したがって、仮に入替更新演出として特定される演劇演出が実行されなかったとしても、大当りすることにより大当り中またはその後の確変遊技状態において追加更新演出として特定される演劇演出の中に入替更新演出が含まれるので、遊技者は、実行されなかった演劇演出を見ることができる。その一方で、入替更新演出としては、最新に更新された5つの演劇演出のみが特定されるので、例えばリーチ演出として古い演劇演出が実行されることがない。そして、この入替更新演出は時間が経つと新しいものに更新されていくので、リーチ演出としては常に最新の演劇演出が実行されることになる。このため、遊技者の興味を持続的に惹きつけることが可能となり、遊技の興趣性を高めることができる。
[変形例]
なお、上記した実施形態では、図33に示すように、第2RTC演出は、特定の遊技状態(つまり、時短遊技状態、確変遊技状態、および大当り遊技状態)のときには、実行されないものとした。しかし、第2RTC演出が実行されない条件は、遊技状態に依存して決定されなくてもよい。例えば、同じ通常遊技状態であっても画像表示部6において、所定の演出モードの演出が実行されている場合には、第2RTC演出が実行されないものとしてもよい。また、図33に示すように、第2RTC演出は特定の遊技状態において実行されないものとしたが、完全に実行されないのではなく、その実行が制限されるものとしてもよい。なお、実行が制限される場合には、他の演出と比較して相対的にその実行が制限されていればよく、例えば、他の演出が画像表示部6において全画面表示されているときに、画像表示部6よりも小さな表示部(サブ表示部)において実行されるとしてもよいし、他の演出の演出音よりも小さな演出音で出力されるものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、例えばSPリーチ演出やSPSPリーチ演出が実行されているときには、一斉ゲーム演出は半透明表示されることにより、高信頼度のSPリーチ演出やSPSPリーチ演出の視認性が確保されるものとした。しかし、すでに実行中のSPリーチ演出やSPSPリーチ演出の視認性を確保する方法としては、一斉ゲーム演出を半透明表示する方法に限られるものではない。具体的には、一斉ゲーム演出が、すでに実行中のSPリーチ演出やSPSPリーチ演出の視認性よりも低い態様で表示されればよく、例えば、所定間隔で断続的に表示されるものとしてもよいし、画像表示部6よりも小さな表示領域(サブ画面)に表示されるものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、メイン制御部100によって決定された変動パターンにかかわらず、演出制御部400がサブ抽選テーブルを参照して演出内容を決定する例として、擬似連演出を挙げて説明した。しかし、このように、演出制御部400がサブ抽選テーブルを参照して演出内容を決定する例は、擬似連演出に限るものではなく、他の特定演出(例えば信頼度の高い特定リーチ演出)であってもよい。具体的には、例えば、メイン制御部100によって決定された変動パターンが特定リーチ演出を実行する演出パターンのタイプでなかったとしても、演出制御部400がサブ抽選テーブルを参照して、この特定リーチ演出を実行可能であるとしてもよい。なお、このときのサブ抽選テーブルとしては、特定リーチ演出が継続して実行されていない変動回数が多くなるほど特定リーチ演出が実行され易いテーブルが用いられるものとすればよい。また、このように特定リーチ演出が継続して実行されていない変動回数に応じて参照されるテーブルを変えるものではなく、例えば大当り後の変動回数に応じて参照されるテーブルを変えるものとしてもよい。なお、この場合には、例えば、大当り後の変動回数が少ないほど特定リーチ演出が実行され易いものとしてもよい。このようにすると、大当り後に信頼度の高い特定リーチ演出が実行され易くなるので、再び大当りとなる(いわゆる連チャンする)かもしれないという遊技者の期待感を高め易くなる。
また、上記した実施形態では、Vラウンド演出が実行されるときに、選択演出が一時停止されるものとしたが、このように大当り中の選択演出の実行が制限されるのは、Vラウンド演出が実行されるときに限るものではない。例えば、大当り遊技のラウンド中に昇格演出(例えば8Rの大当りであると見せかけて実際には16Rの大当りであることを報知する演出)を実行可能な遊技機においては、昇格演出を行うラウンドにおいては、選択演出が一時停止されるものとしてもよい。また、本実施形態では、Vラウンド演出が実行されるときに一時停止される演出は、遊技者によって選択された選択演出であるとしたが、これに限るものではなく、予め定められた演出であってもよい。
また、上記した実施形態では、リーチ演出(選択演劇リーチ演出、部分演劇リーチ演出)として用いられる演劇演出は入替更新演出の中から決定されるものとしたが、追加更新演出の中から決定されるものとしてもよい。また、特定条件を満たす場合(例えば、特定の変動パターンである場合や、特定の演出モードである場合)には、ROM502に記憶された全ての演劇演出の中からリーチ演出として選択可能であるものとしてもよい。また、入替更新演出としてはカテゴリAの演劇演出のみが設定されるとしたが、他のカテゴリを含む複数のカテゴリの演劇演出が設定されるものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、Vラウンド以外のラウンドでは第1大入賞口23が開閉制御され、VラウンドではV領域53を備える第2大入賞口51が開閉制御されるものとし、いわゆるダブルアタッカーの構成を例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば第2大入賞口51のみを有するシングルアタッカーの構成でもよい。この場合には、Vラウンド以外のラウンドにおいても第2大入賞口が開閉制御されるが、V領域53は開状態にされることはなく、V領域53は、Vラウンドにおいてのみ開状態にされ得るものとすればよい。
また、上記した実施形態では、演出制御部400が、報知演出開始コマンドに応じて演出パターンを決定し、演出パターンに基づいて各種予告演出の内容等を決定することで演出内容を設定し、当該演出内容を指示するコマンドを画像音響制御部500に送信し、画像音響制御部500が、当該コマンドにしたがって、各種演出等の実行タイミングや実行時間等の実行スケジュールを設定して演出を実行するものとした。しかし、演出制御部400と画像音響制御部500の処理分担は、これに限られるものではなく、例えば、演出制御部400は、報知演出開始コマンドに応じて演出パターンのみを決定し、画像音響制御部500は、演出制御部400から送信される演出パターンに基づいて各種予告演出等を決定し、さらに、これらの実行スケジュールを決定して演出を実行するものとしてもよい。また、表示制御を行うためのCPUとして単一のCPUを用いる場合には、上記した全ての処理を同一のCPUが行うものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、所定の割合(例えば図6に示すように、第1始動口入賞による大当りでは50%、第2始動口入賞による大当りでは75%)で、V入賞を条件に次回大当りするまで(正確には特別図柄の変動表示が9999回に達するまで)確変遊技状態に設定されるゲーム構成(いわゆるループ機)を一例に挙げて説明した。しかし、これには限られず、例えば特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、V入賞を条件に100%の割合で、その後に特別図柄の変動表示が所定の回転数(例えば150回)実行されるまで確変遊技状態に設定されるゲーム構成(いわゆるST機)であってもよい。
また、上記した実施形態では、パチンコ遊技機を一例に挙げて本発明の説明を行った。しかし、本発明は、パチンコ遊技機に限られず、例えば、適用可能な範囲において、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ)に適用されてもよい。この場合、スロットマシンにメダルが投入された状態でレバーがオン操作されることによって、当たりを判定するための遊技情報(乱数;判定情報)が取得されることとなる(つまり、遊技情報が取得されるための条件が成立することとなる)。また、この場合、上記した各実施形態での「報知演出」は、スロットマシンにおけるレバーのオン操作によってリールが変動してから停止するまでの演出に対応することとなる。
また、以上に本実施形態の特徴やその変形例の特徴等について説明したが、これらの特徴を適切に組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。