以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される複数種類の特別図柄には、それぞれを識別するための図柄番号が付されていればよい。一例として、「−」の記号を示す特別図柄には図柄番号として「0」が付されている他、複数種類の点灯パターンに対する図柄番号として「1」〜「9」が付されていればよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
図2は、画像表示装置5における画面表示の構成例を示している。図2に示す画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄の可変表示が同期するとは、可変表示の開始と終了が同程度(同一または近似)のタイミングにて行われ、可変表示の期間が同程度(同一または近似)となることである。例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
図2に示す画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部となる第1始動入賞記憶表示エリア5HRと、第2保留表示部となる第2始動入賞記憶表示エリア5HLと、可変表示対応表示部となるアクティブ表示エリアAHAとが配置されている。第1始動入賞記憶表示エリア5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2始動入賞記憶表示エリア5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1始動入賞記憶表示エリア5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLでは、始動入賞が発生しても未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示が行われる。
第1始動入賞記憶表示エリア5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1始動入賞記憶表示エリア5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第1保留表示がなければ、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第1始動入賞記憶表示エリア5HRに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)させる。このように、第1始動入賞記憶表示エリア5HRは、未だ開始されていない第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
第2始動入賞記憶表示エリア5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2始動入賞記憶表示エリア5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第2保留表示がなければ、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第2始動入賞記憶表示エリア5HLに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)させる。このように、第2始動入賞記憶表示エリア5HLは、未だ開始されていない第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
アクティブ表示エリアAHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示エリアAHAにおける表示は、アクティブ表示(可変表示対応表示、あるいは単に対応表示、消化時表示や今回表示などともいう)と称する。アクティブ表示エリアAHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示エリアAHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。このように、アクティブ表示エリアAHAは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中または第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中に、その特図ゲームに対応する対応表示を実行可能に構成されている。
図2に示された画像表示装置5の画面上には、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとの間にアクティブ表示エリアAHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示エリアAHAは、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の画面上における任意の位置に配置されていればよい。また、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLの配置も任意に変更可能であり、例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとを入れ替えて配置したものでもよいし、上下で2段の表示となるように配置したものでもよい。
第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLとともに、あるいは第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、遊技領域の右端位置に設けられた第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
図1に示す第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bは、遊技領域の右端位置に設けられている。これに対し、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bの位置は、例えば遊技領域の上端位置や下端位置、左端位置、その他の周縁位置、遊技機用枠3の所定位置などであってもよい。また、例えば保留表示を行うためのLED(第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bを構成するLED)が、そのLEDとは異なるLED(例えばエラー報知を行うためのLED)とともに(隣接して)配置されてもよい。このような配置では、一見してどのLEDが保留表示用のものかを特定するのが困難になることがある。このように第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bは、画像表示装置5などが設けられた遊技領域の中央位置から離れた位置や、他の表示器(LED)に隣接して見間違えやすい位置などに設けられているので、視認性が低く、遊技者に注目されにくくなっている。
画像表示装置5における表示画面の上側近傍にてセンター飾りを構成する装飾部材には、情報表示装置51が設けられている。情報表示装置51は、画像表示装置5を装飾するとともに、遊技の進行状況をわかりやすく遊技者に報知できるように、所定の情報を表示する。なお、情報表示装置51は、画像表示装置5の下側近傍や右側近傍、左側近傍、あるいは、これらのうちの複数箇所に設けられてもよい。また、情報表示装置51は、画像表示装置5の周辺を囲むように設けられてもよい。
図3は、情報表示装置51の構成例を示している。情報表示装置51では、第1保留表示器51A(第1特別保留表示部)と、第2保留表示器51B(第2特別保留表示部)と、文字表示器51Cと、第4図柄表示器51D(第1可変表示対応発光部)と、第4図柄表示器51E(第2可変表示対応発光部)とが、表示用基板51Kに設けられている。すなわち、第1保留表示器51A、第2保留表示器51B、文字表示器51C、第4図柄表示器51D、第4図柄表示器51Eは、共通の基板に配置されている。なお、少なくとも第1保留表示器51A、第2保留表示器51B、第4図柄表示器51D、第4図柄表示器51Eが共通の基板に配置され、文字表示器51Cは別個の基板に配置されてもよい。また、第1保留表示器51Aおよび第4図柄表示器51Dは、第2保留表示器51Bおよび第4図柄表示器51Eとは異なる基板に配置され、なおかつ、第1保留表示器51Aと第4図柄表示器51Dとが共通の基板に配置されるとともに、第2保留表示器51Bと第4図柄表示器51Eとが共通の基板に配置されてもよい。あるいは、第1保留表示器51Aおよび第2保留表示器51Bは、第4図柄表示器51Dおよび第4図柄表示器51Eとは異なる基板に配置され、なおかつ、第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bとが共通の基板に配置されるとともに、第4図柄表示器51Dと第4図柄表示器51Eとが共通の基板に配置されてもよい。
第1保留表示器51Aは、第1特図保留記憶数の上限値と同じ個数、例えば4個のLED51Aa〜51Adを含んで構成される。第1保留表示器51Aでは、第1保留表示器25Aや第1始動入賞記憶表示エリア5HRと同様に、第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)を特定可能に表示(第1保留情報を表示)する第1保留表示が行われる。一例として、第1保留表示器51Aを構成する4個のLED51Aa〜51Adは、下からLED51Aa、LED51Ab、LED51Ac、LED51Adといった順に縦一列に配置されている。第1保留表示器51Aは、LED51Aa〜51Adの点灯個数によって、第1特図保留記憶数を表示する。例えば、第1特図保留記憶数が「0」のときは、全てのLED51Aa〜51Adが消灯する。第1特図保留記憶数が「1」のときは、LED51Aaのみが点灯し、第1特図保留記憶数が「2」のときは、LED51AaとLED51Abが点灯する。第1特図保留記憶数が「3」のときは、LED51Aa、LED51AbおよびLED51Acが点灯し、第1特図保留記憶数が「4」のときは、全てのLED51Aa〜51Adが点灯する。このように、第1保留表示器51Aは、第1特図保留記憶数に応じてLED51Aa〜51Adの点灯態様を異ならせる。これにより、第1保留表示器51Aは、遊技領域の右端位置などに設けられた第1保留表示器25Aや画像表示装置5の画面上に設けられた第1始動入賞記憶表示エリア5HRとは別個に、遊技者が第1特図保留記憶数を認識可能となる保留情報(第1保留情報)を表示する。
第2保留表示器51Bは、第2特図保留記憶数の上限値と同じ個数、例えば4個のLED51Ba〜51Bdを含んで構成される。第2保留表示器51Bでは、第2保留表示器25Bや第2始動入賞記憶表示エリア5HLと同様に、第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)を特定可能に表示(第2保留情報を表示)する第2保留表示が行われる。一例として、第2保留表示器51Bを構成する4個のLED51Ba〜51Bdは、下からLED51Ba、LED51Bb、LED51Bc、LED51Bdといった順に縦一列に配置されている。第2保留表示器51Bは、LED51Ba〜51Bdの点灯個数によって、第2特図保留記憶数を表示する。例えば、第2特図保留記憶数が「0」のときは、全てのLED51Ba〜51Bdが消灯する。第2特図保留記憶数が「1」のときは、LED51Baのみが点灯し、第2特図保留記憶数が「2」のときは、LED51BaとLED51Bbが点灯する。第2特図保留記憶数が「3」のときは、LED51Ba、LED51BbおよびLED51Bcが点灯し、第2特図保留記憶数が「4」のときは、全てのLED51Ba〜51Bdが点灯する。このように、第2保留表示器51Bは、第2特図保留記憶数に応じてLED51Ba〜51Bdの点灯態様を異ならせる。これにより、第2保留表示器51Bは、遊技領域の右端位置などに設けられた第1保留表示器25Bや画像表示装置5の画面上に設けられた第2始動入賞記憶表示エリア5HLとは別個に、遊技者が第2特図保留記憶数を認識可能となる保留情報(第2保留情報)を表示する。
なお、第1保留表示器51AのLED51Aa〜51Adや、第2保留表示器51BのLED51Ba〜51Bdは、縦一列ではなく、横一列や斜め一列、あるいは、縦、横、斜めのいずれかにおいて二列などに配置されてもよい。また、第1保留表示器51AのLED51Aa〜51Adや、第2保留表示器51BのLED51Ba〜51Bdの配置の順番は、上記順番とは逆であってもよい。
この実施の形態において、第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bは、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bよりも、画像表示装置5に近い位置に設けられている。すなわち、画像表示装置5と第1保留表示器51Aおよび第2保留表示器51Bとの間の距離は、画像表示装置5と第1保留表示器25Aおよび第2保留表示器25Bとの間の距離に比べて、短くなっている。これにより、第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bは、第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bよりも視認性が高くなり、遊技者が注目しやすくなっている。また、第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bは、画像表示装置5における表示画面の上側近傍に設けられた情報表示装置51に含まれて、画像表示装置5の画面上に設けられた第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLとは別個に、保留情報を表示する。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLでの保留表示を遊技者が視認不可能または視認困難になる場合でも、第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bにおける保留情報の表示から、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を認識することができる。
文字表示器51Cは、例えば、現在の遊技の状況や遊技の説明などを文字列(メッセージなど)で表示するものであり、例えば、マトリックス状に配置された複数のLEDを含んで構成されている。文字表示器51Cは、例えば、点灯するLEDと非点灯のLEDとで文字を表示する。文字表示器51Cは、LEDが複数色で発光可能なLED(例えば、RGB(赤緑青)のダイオードを備えたLEDランプ(LED素子)など、以下、マルチカラーLEDともいう。)であれば、文字をカラー表示する。なお、文字とは、数字や記号も含むものとする。文字表示器51Cでは、例えばスーパーリーチであること、大当り遊技状態であることなどの各種情報を表示する。なお、パチンコ遊技機1の構成によっては、右打ちすべきことや左打ちすべきこと(発射方向の表示)などを表示するようにしてもよい。文字表示器51Cは、液晶ディスプレイなどのディスプレイ式の表示器であってもよい。
第4図柄表示器51Dは、LED(ここでは、マルチカラーLED)などから構成されている。第4図柄表示器51Dは、第1特図を用いた特図ゲームが実行されているときに、所定色(例えば、赤色)で点滅(点灯でもよい)する。このようにして、第4図柄表示器51Dは、第1特図を用いた特図ゲームが実行中であることを示す第4図柄(ここでは、LEDの所定色の点滅で表現されている。)を表示する。なお、第1特図を用いた特図ゲームの可変表示結果が導出されるタイミングで当該可変表示結果に応じた色(例えば、「大当り」なら赤色、「ハズレ」なら黒)で点灯するようにしてもよい。また、第4図柄表示器51Dは、第1特図を用いた特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されているときに、所定色(例えば、赤色)で点灯(点滅でもよい)してもよい。また、第4図柄表示器51Dを複数のLEDや液晶ディスプレイなどから構成し、第4図柄表示器51Dは、第4図柄の表示として所定の識別情報の可変表示(例えば、「○」(丸)及び「×」(バツ)を交互に表示するなど)を行なうようにしてもよい。
第4図柄表示器51Eは、LED(ここでは、マルチカラーLED)などから構成されている。第4図柄表示器51Eは、第2特図を用いた特図ゲームが実行されているときに、所定色(例えば、青色)で点滅(点灯でもよい)する。このようにして、第4図柄表示器51Eは、第2特図を用いた特図ゲームが実行中であることを示す第4図柄(ここでは、LEDの所定色の点滅で表現されている。)を表示する。なお、第2特図を用いた特図ゲームの可変表示結果が導出されるタイミングで当該可変表示結果に応じた色(例えば、「大当り」なら青色、「ハズレ」なら黒)で点灯するようにしてもよい。また、第4図柄表示器51Eは、第2特図を用いた特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されているときに、所定色(例えば、青色)で点灯(点滅でもよい)してもよい。また、第4図柄表示器51Eを複数のLEDや液晶ディスプレイなどから構成し、第4図柄表示器51Eは、第4図柄の表示として所定の識別情報の可変表示(例えば、「○」(丸)及び「×」(バツ)を交互に表示するなど)を行なうようにしてもよい。
この実施の形態において、第4図柄表示器51Dと第4図柄表示器51Eは、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bよりも、画像表示装置5に近い位置に設けられている。すなわち、画像表示装置5と第4図柄表示器51Dおよび第4図柄表示器51Eとの間の距離は、画像表示装置5と第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bとの間の距離に比べて、短くなっている。これにより、第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eは、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bよりも視認性が高くなり、遊技者が注目しやすくなっている。また、第4図柄表示器51Dと第4図柄表示器51Eは、画像表示装置5における表示画面の上側近傍に設けられた情報表示装置51に含まれて、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとは別個に、特別図柄の可変表示と同期した第4図柄の可変表示を行う。したがって、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示などを遊技者が視認不可能または視認困難になる場合でも、第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eにおける第4図柄の表示状態から、可変表示の進行状況や可変表示結果を認識することができる。
画像表示装置5の表示画面における所定縁部の近傍には、演出用可動部材としての可動演出装置55が設けられている。一例として、画像表示装置5の表示画面における上縁部となる上辺の近傍にて表示画面を装飾する装飾部材の内部に、可動演出装置55が収容されていればよい。可動演出装置55は、所定のリンク機構を介して、図4に示す可動装置駆動部18に含まれる動力用モータに連結されていればよい。この動力用モータからの動力を可動演出装置55に伝達することにより、可動演出装置55を退避位置(初期位置)と進出位置との間で移動させることができればよい。なお、可動演出装置55は、動作用モータからの動力により移動可能となるものに限定されず、例えば動作用ソレノイドからの動力により移動可能となるものであってもよい。
可動演出装置55が装飾部材の内部に収容されているときに、可動演出装置55は退避位置(初期位置)にある。これに対し、可動演出装置55が画像表示装置55の表示画面よりも遊技者からみて前方側の重複する位置にあるときに、可動演出装置55は進出位置にある。可動演出装置55が退避位置にあるときには、画像表示装置5における表示画面よりも前方側の重複する位置に可動演出装置55がないので、画像表示装置5による表示の視認が妨げられない。一方、可動演出装置55が進出位置にあるときには、画像表示装置5における表示画面よりも前方側の重複する位置に可動演出装置55があるので、画像表示装置5による少なくとも一部の表示について視認が妨げられる。したがって、可動演出装置55が進出位置にあるときに、遊技者は、画像表示装置5の表示画面における表示内容の全部または一部を視認することが困難または不可能になる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図4に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図4に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図4に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者による押下操作などの動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為といった、遊技者による動作を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図4に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、情報表示装置51を駆動する情報表示駆動部16と可動演出装置55を駆動する可動装置駆動部18とに演出制御基板12から出力された制御信号を中継するための駆動中継基板19なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯制御および消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯制御や消灯制御あるいは発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。さらに、主基板11は、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bを構成する各LEDなどの点灯制御や消灯制御を行って第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が示される保留表示を制御することや、普図保留表示器25Cを構成する各LEDなどの点灯制御や消灯制御を行って普図保留記憶数が示される保留表示を制御することといった、特図ゲームや普図ゲームに対応する保留表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LEDさらには情報表示装置51といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDさらには情報表示装置51などにおける点灯動作および消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。情報表示装置51には、第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bとが設けられている。演出制御基板12は、第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bを構成する各LEDなどの点灯制御や消灯制御を行って第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が示される保留表示を制御するといった、特図ゲームに対応する保留表示を制御する機能を備えている。また、情報表示装置51には、第4図柄表示器51Dと第4図柄表示器51Eとが設けられている。演出制御基板12は、第4図柄表示器51Dと第4図柄表示器51Eを構成する各LEDなどの点灯制御や消灯制御を行って第4図柄の可変表示を制御するといった、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して実行される第4図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図4に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、駆動中継基板19を経由して情報表示駆動部16や可動装置駆動部18に対し駆動信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16や可動装置駆動部18へと伝送される指令(駆動信号)などが出力される。
情報表示駆動部16は、演出制御基板12から駆動中継基板19を介して伝送される指令(駆動信号)などに基づいて、情報表示装置51を駆動することで、各種情報を表示させる駆動回路を含んでいる。情報表示駆動部16は、例えば駆動中継基板19とは異なる表示用基板51Kといった、情報表示装置51が備える各種表示器が搭載された同一の基板に搭載されてもよいし、別個の基板にそれぞれ搭載されてもよい。情報表示装置51では、図3に示すような第1保留表示器51A、第2保留表示器51B、文字表示器51C、第4図柄表示器51D、第4図柄表示器51Eがそれぞれ駆動され、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、文字列、第4図柄などが表示される。
可動装置駆動部18は、演出制御基板12から駆動中継基板19を介して伝送される指令(駆動信号)などに基づいて、可動演出装置55を駆動することで、可動演出装置55の配置を退避位置と進出位置との間で移動させる駆動回路や動作用モータを含んでいる。可動装置駆動部18は、動作用モータの動力を可動演出装置55に伝達させることにより、可動演出装置55を退避位置と進出位置との間で移動させることができる。可動演出装置55を用いた演出が実行されたときには、画像表示装置5における表示画面よりも前方側の重複する位置に可動演出装置55が進出することで、画像表示装置5の表示画面における表示内容の全部または一部を視認することが困難または不可能になる。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図4に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図4に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図4に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図4に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態ににおけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示などの所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出のさらなる一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、演出用模型(可動部材)の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型(可動部材)のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるときなどに、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる特別態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性などを予告(示唆)する「保留表示変化」の先読み予告演出が実行される。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知(示唆)できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示ともいう。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保留表示変化演出ともいう。
先読み予告演出の他の一例として、可動演出装置55が退避位置から進出位置に移動することにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となることを、その可変表示が開始される以前に予告する「可動装置チャンス」の先読み予告演出が実行される。「可動装置チャンス」の先読み予告演出は、可動装置チャンス演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
先読み予告演出として、保留表示変化演出と可動装置チャンス演出のいずれかが実行されるときには、まず、保留表示の表示態様が動作指示態様となる。この実施の形態では、動作指示態様の保留表示として、プッシュボタン31Bへの押下操作という動作が遊技者に指示されたことを示すボタン保留表示が行われる。例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて、プッシュボタン31Bを模した表示態様の演出画像(ボタン保留画像)を表示させることにより、予告対象の未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示がボタン保留表示となればよい。ボタン保留表示は、プッシュボタン31Bへの押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示態様が通常とは異なる特別態様に変化することを示唆している。このボタン保留表示が行われているときに、プッシュボタン31Bへの押下操作が検出されたことに基づいて、保留表示変化演出または可動装置チャンス演出が実行される。このように、保留表示変化演出と可動装置チャンス演出は、例えばプッシュボタン31Bへの押下操作といった、遊技者による動作の検出に基づいて実行される動作検出予告に含まれる。特に、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示が行われている保留中に実行される保留表示変化演出や可動装置チャンス演出は、保留中動作検出予告に含まれる。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれてもよい。保留表示変化演出が実行されたときには、まず、保留表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演出が実行されてもよい。保留表示変化共通演出は、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。保留表示変化共通演出における作用演出は、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第1保留表示や第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDあるいは文字表示器51Cといった発光部材の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示エリアAHAにおける演出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる特別態様に変化させることにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性などを予告(示唆)する「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。より具体的には、アクティブ表示エリアAHAにおける表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示エリアAHAに表示されるアイコンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆できればよい。その他、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示変化演出ともいう。
この実施の形態において、可動装置チャンス演出は、単独予告演出としても実行可能である。すなわち、プッシュボタン31Bへの押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、可動演出装置55が退避位置から進出位置に移動することにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となることを予告する「可動装置チャンス」の予告演出が実行される。
単独予告演出として、アクティブ表示変化演出と可動装置チャンス演出のいずれかが実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様が動作指示態様となる。この実施の形態では、動作指示態様のアクティブ表示として、プッシュボタン31Bへの押下操作という動作が遊技者に指示されたことを示すボタンアクティブ表示が行われる。例えばアクティブ表示エリアAHAにおいて、プッシュボタン31Bを模した表示態様の演出画像(ボタンアクティブ画像)を表示させることにより、開始条件が成立して実行中の可変表示に対応する対応表示がボタンアクティブ表示となればよい。ボタンアクティブ表示は、プッシュボタン31Bへの押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示の表示態様が通常とは異なる特別態様に変化することを示唆している。このボタンアクティブ表示が行われているときに、プッシュボタン31Bへの押下操作が検出されたことに基づいて、アクティブ表示変化演出または可動装置チャンス演出が実行される。このように、アクティブ表示変化演出と可動装置チャンス演出は、例えばプッシュボタン31Bへの押下操作といった、遊技者による動作の検出に基づいて実行される動作検出予告に含まれる。特に、可変表示が実行されている変動中に行われるアクティブ表示変化演出や可動装置チャンス演出は、変動中動作検出予告に含まれる。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示の表示色やアイコンなどの表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出ともいう。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDあるいは文字表示器51Cといった発光部材の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出ともいう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示エリアAHAに表示されるアイコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、アイコン表示変化演出ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
図5は、この実施の形態における保留表示器と第4図柄表示器の発光例を示している。この実施の形態では、保留表示器として、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、第1保留表示器51A、第2保留表示器51Bが設けられ、第4図柄表示器として、第4図柄表示器51D、第4図柄表示器51Eが設けられている。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、主基板11(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103)における点灯制御や消灯制御により、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bはそれぞれ、演出制御基板12(具体的には、演出制御用CPU120)における点灯制御や消灯制御により、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第4図柄表示器51Dと第4図柄表示器51Eはそれぞれ、演出制御基板12(具体的には、演出制御用CPU120)における点灯制御や消灯制御により、第4図柄の可変表示を行う。
図5(A)は、主基板11が制御する保留表示器として、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bの発光例を示している。第1保留表示器25Aは、第1特図を用いた特図ゲームの保留がある「保留有」の発光態様として、第1特図保留記憶数に応じた個数のLEDが赤色に点灯する赤点灯状態となる。例えば、第1特図保留記憶数が「1」である場合には1個のLEDが赤色に点灯し、第1特図保留記憶数が「2」である場合には2個のLEDが赤色に点灯し、第1特図保留記憶数が「3」である場合には3個のLEDが赤色に点灯し、第1特図保留記憶数が「4」である場合には4個のLEDが赤色に点灯する。なお、赤色に点灯するLED以外のLEDは、一例として消灯している。また、第1保留表示器25Aは、第1特図を用いた特図ゲームの保留がない「保留無」の発光態様として、全てのLEDが消灯する消灯状態となる。
第2保留表示器25Bは、第2特図を用いた特図ゲームの保留がある「保留有」の発光態様として、第2特図保留記憶数に応じた個数のLEDが青色に点灯する青点灯状態となる。例えば、第2特図保留記憶数が「1」である場合には1個のLEDが青色に点灯し、第2特図保留記憶数が「2」である場合には2個のLEDが青色に点灯し、第2特図保留記憶数が「3」である場合には3個のLEDが青色に点灯し、第2特図保留記憶数が「4」である場合には4個のLEDが青色に点灯する。なお、青色に点灯するLED以外のLEDは、一例として消灯している。また、第2保留表示器25Bは、第2特図を用いた特図ゲームの保留がない「保留無」のとき、発光態様として、全てのLEDが消灯する消灯状態となる。
図5(B)は、演出制御基板12が制御する保留表示器として、第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bの発光例を示している。第1保留表示器51Aは、第1特図を用いた特図ゲームの保留がある「保留有」の発光態様として、第1特図保留記憶数に応じた個数のLEDが赤色に点灯する赤点灯状態となる。例えば、第1特図保留記憶数が「1」である場合には1個のLED51Aaが赤色に点灯し、第1特図保留記憶数が「2」である場合には2個のLED51Aa、51Abが赤色に点灯し、第1特図保留記憶数が「3」である場合には3個のLED51Aa〜51Acが赤色に点灯し、第1特図保留記憶数が「4」である場合には4個のLED51Aa〜51Adが赤色に点灯する。なお、赤色に点灯するLED以外のLEDは、一例として消灯している。また、第1保留表示器51Aは、第1特図を用いた特図ゲームの保留がない「保留無」の発光態様として、全てのLEDが消灯する消灯状態となる。
第2保留表示器51Bは、第2特図を用いた特図ゲームの保留がある「保留有」の発光態様として、第2特図保留記憶数に応じた個数のLEDが青色に点灯する青点灯状態となる。例えば、第2特図保留記憶数が「1」である場合には1個のLED51Baが青色に点灯し、第2特図保留記憶数が「2」である場合には2個のLED51Ba、51Bbが青色に点灯し、第2特図保留記憶数が「3」である場合には3個のLED51Ba〜51cが青色に点灯し、第2特図保留記憶数が「4」である場合には4個のLED51Ba〜51dが青色に点灯する。なお、青色に点灯するLED以外のLEDは、一例として消灯している。また、第2保留表示器51Bは、第2特図を用いた特図ゲームの保留がない「保留無」の発光態様として、全てのLED51Ba〜51dが消灯する消灯状態となる。
図5(C)は、演出制御基板12が制御する第4図柄表示器として、第4図柄表示器51Dと第4図柄表示器51Eの発光例を示している。第4図柄表示器51Dは、第1特図を用いた特図ゲームの実行中である「第1特図変動中」の発光態様として、第4図柄表示器51Dを構成するLEDが赤色に点滅する赤点滅状態となり、第1特図を用いた特図ゲームの実行後に大当り遊技状態中である「第1特図大当り中」の発光態様として、第4図柄表示器51Dを構成するLEDが赤色に点灯する赤点灯状態となる。なお、第4図柄表示器51Dは、「第1特図変動中」と「第1特図大当り中」以外の発光態様として、第4図柄表示器51Dを構成するLEDが消灯する消灯状態となる。
第4図柄表示器51Eは、第2特図を用いた特図ゲームの実行中である「第2特図変動中」の発光態様として、第4図柄表示器51Eを構成するLEDが青色に点滅する青点滅状態となり、第2特図を用いた特図ゲームの実行後に大当り遊技状態中である「第2特図大当り中」の発光態様として、第4図柄表示器51Eを構成するLEDが青色に点灯する青点灯状態となる。なお、第4図柄表示器51Eは、「第2特図変動中」と「第2特図大当り中」以外の発光態様として、第4図柄表示器51Eを構成するLEDが消灯する消灯状態となる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図7は、始動入賞判定処理として、図6のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS207の処理では、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数の増加更新に応じて、第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bにおける保留表示を更新するための設定が行われてもよい。例えば、第1保留記憶数カウント値が1増加(インクリメント)されたときには、第1保留表示器25Aにおいて赤色に点灯するLEDの個数も1増加するように更新させる。また、第2保留記憶数カウント値が1増加(インクリメント)されたときには、第2保留表示器25Bにおいて青色に点灯するLEDの個数も1増加するように更新させる。こうして、主基板11の側で点灯制御される保留表示器として、第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bにおける発光態様を、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数の増加に応じて、更新させることができればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8は、入賞時乱数値判定処理として、図7のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図6のステップS110、図11)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図8に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、図7に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割当てが、図14(B1)や図14(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図9は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図14(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図14(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図8に示すステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS404;No)、ステップS405の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS406)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS405の処理による判定結果やステップS406の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS407)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図10は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図7に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図7に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図8に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図7に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図7に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図8に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図7に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図10(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図10(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC203H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図6に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図11は、特別図柄通常処理として、図6のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図7に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算(デクリメント)して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部の先頭領域(保留番号が「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図7に示すステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算(デクリメント)して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS233、S237の処理では、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数の減算更新に応じて、第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bにおける保留表示を更新するための設定が行われてもよい。例えば、ステップS233の処理にて第2保留記憶数カウント値が1減算(デクリメント)されたときには、第2保留表示器25Bにおいて青色に点灯するLEDの個数も1減算するように更新させる。また、ステップS237の処理にて第1保留記憶数カウント値が1減算(デクリメント)されたときには、第1保留表示器25Aにおいて赤色に点灯するLEDの個数も1減算するように更新させる。こうして、主基板11の側で点灯制御される保留表示器として、第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bにおける発光態様を、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数の減少に応じて、更新させることができればよい。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図6に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図6に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図12は、変動パターン設定処理として、図6のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップS263の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図13は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図14は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図12に示すステップS262の処理では、例えば図14(A)に示すような割合で、大当り時の変動パターンが決定される。図14(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜PA3−3のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図12に示すステップS263の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図14(B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図12に示すステップS263の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図14(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS263の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図14(A)に示す例では、変動パターンPA3−2や変動パターンPA3−3といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA3−1といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。一方、図14(B1)や図14(B2)に示す例では、変動パターンPA2−1といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA2−2や変動パターンPA2−3といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図14(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図14(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図14(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図14(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図14(B2)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図14(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図13に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図6に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や装飾用LEDさらには情報表示装置51の各種表示器などの発光部材における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図15は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す演出制御プロセス処理では、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS161)。保留表示設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいる。また、保留表示設定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留表示データ記憶部の記憶データなどを用いて、「保留表示変化」や「可動装置チャンス」の先読み予告演出を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図16は、保留表示データ記憶部の構成例を示している。保留表示データ記憶部は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示部5HRにて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示部5HLにて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部として、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示とに対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、動作検出予告情報、表示態様情報を記憶するための格納領域が確保されている。入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容を示している。動作検出予告情報は、動作検出予告となる先読み予告演出として、保留表示変化演出や可動装置チャンス演出の有無や演出態様を示している。表示態様情報は、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示の表示態様を示している。
図15に示された演出制御プロセス処理では、ステップS161にて保留表示設定処理を実行した後に、保留中動作検出制御処理が実行される(ステップS162)。保留中動作検出制御処理は、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにてボタン保留表示が行われているときに、プッシュボタン31Bへの押下操作が検出されたことに基づいて、保留表示変化演出または可動装置チャンス演出を実行するための処理を含んでいる。ステップS162にて保留中動作検出制御処理が実行されることで、遊技者による動作の検出に基づいて、保留表示の表示態様を変化させる第1演出としての保留表示変化演出と、可動演出装置55の動作による第2演出としての可動装置チャンス演出とのうち、いずれかの演出を実行可能になる。
図17は、保留表示設定処理として、図15のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す保留表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動口入賞時に主基板11から伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、保留表示設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS302)。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS303)。「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合には(ステップS303;No)、保留中動作検出予告として、保留表示変化演出や可動装置チャンス演出を実行するか否かという演出の有無と、実行する場合における演出種別を決定する(ステップS304)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留中動作検出予告決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留中動作検出予告決定テーブルを参照することなどにより、保留中動作検出予告の有無や種別を決定すればよい。ステップS304の処理では、保留中動作検出予告を実行しない「予告なし」、あるいは保留中動作検出予告として保留表示変化演出を実行する「保留表示変化」または保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出を実行する「可動装置チャンス」の演出種別のいずれかに、決定される。続いて、この処理による決定結果が「予告なし」であるか否かを判定する(ステップS305)。
ステップS303にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップS303;Yes)、ステップS305にて「予告なし」と判定された場合には(ステップS305;Yes)、始動入賞時における通常の表示態様で保留表示が追加されるように更新するための設定を行ってから(ステップS306)、保留表示設定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1始動入賞記憶表示エリア5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2始動入賞記憶表示エリア5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。ステップS306の処理では、新たな第1保留表示や第2保留表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。ステップS306の処理により更新された保留表示に対応して、保留表示データ記憶部に表示態様情報を記憶させてもよい。このときには、白色表示となる保留表示が行われることを特定可能に示す表示態様情報を、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させればよい。
ステップS305にて「保留表示変化」または「可動装置チャンス」であって「予告なし」ではないと判定された場合には(ステップS305;No)、その決定結果が「保留表示変化」であるか否かを判定する(ステップS307)。このとき、決定結果が「保留表示変化」である場合には(ステップS307;Yes)、予め用意された複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS308)。ステップS307にて決定結果が「可動装置チャンス」であると判定された場合や(ステップS307;No)、ステップS308の処理を実行した後には、動作検出予告情報を、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS309)。動作検出予告情報は、ステップS304の処理により保留中動作検出予告を実行しない「予告なし」に決定されたこと、ステップS304の処理により保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出を実行する「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたこと、あるいはステップS304の処理により保留中動作検出予告として保留表示変化演出を実行する「保留表示変化」の演出種別に決定された場合にステップS308の処理で決定された保留表示変化パターンのうち、いずれであるかを特定可能に示すものであればよい。
ステップS309の処理を実行した後には、始動入賞時における保留表示として、ボタン保留表示が追加されるように更新するための設定を行ってから(ステップS310)、保留表示設定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1始動入賞記憶表示エリア5HRでの第1保留表示として、ボタン保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2始動入賞記憶表示エリア5HLでの第2保留表示として、ボタン保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。ステップS310の処理により更新された保留表示に対応して、保留表示データ記憶部に表示態様情報を記憶させてもよい。このときには、ボタン保留表示となる保留表示が行われることを特定可能に示す表示態様情報を、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させればよい。
ステップS306、S310の処理では、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示の更新とともに、情報表示装置51が備える第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bにおける保留表示を更新するための設定が行われてもよい。例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにて新たな第1保留表示を1増加させるときには、第1保留表示器51Aにおいて赤色に点灯するLEDの個数も1増加するように更新させる。また、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにて新たな第2保留表示を1増加させるときには、第2保留表示器51Bにおいて青色に点灯するLEDの個数も1増加するように更新させる。こうして、演出制御基板12の側で点灯制御される保留表示器として、第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bにおける発光態様を、第1保留表示や第2保留表示の増加に応じて、更新させることができればよい。
図18は、保留中動作検出予告の決定例を示している。図17に示すステップS304の処理では、例えば図18に示すような決定割合で、「予告なし」、「保留表示変化」、「可動装置チャンス」のいずれかに決定する。図18に示す決定例では、保留番号や入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留中動作検出予告の種別や決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「大当り」である場合には、「予告なし」、「保留表示変化」、「可動装置チャンス」のいずれかに決定する。これに対し、入賞時判定結果が「大当り」以外である場合には、「予告なし」、「保留表示変化」のいずれかに決定し、「可動装置チャンス」には決定しない。したがって、可動装置チャンス演出が実行された場合には、予告対象となる可変表示において「大当り」となることが確定する。
また、図18に示す「予告なし」の決定割合は、例えば保留番号が「1」のときを参照すると、入賞時判定結果が「大当り」である場合に20/100となって最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に50/100となり、「ハズレ時リーチ確定」である場合に70/100となり、「ハズレ時一般」である場合に90/100となる。このように、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「予告なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に、「予告なし」の決定割合が高くなる。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合も、こうした決定割合の大小関係は変化しない。したがって、保留中動作検出予告が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
一方、図18に示す「保留表示変化」の決定割合は、例えば保留番号が「1」のときを参照すると、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」である場合に10/100となって最も低くなり、「ハズレ時リーチ確定」である場合に30/100となり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に50/100となり、「大当り」である場合に70/100となる。このように、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」である場合に、「保留表示変化」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「大当り」の順に、「保留表示変化」の決定割合が高くなる。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合も、こうした決定割合の大小関係は変化しない。したがって、保留中動作検出予告として保留表示変化予告が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる割合や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される割合、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる割合などが高くなる。
図18に示す決定例では、保留番号が「1」であるか「2」〜「4」のいずれであるかにかかわらず、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、70/100の割合で「保留表示変化」に決定され、10/100の割合で「可動装置チャンス」に決定される。このように、予告対象となる可変表示において可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される場合に、保留表示変化演出が実行可能となる割合は、可動装置チャンス演出が実行可能となる割合よりも高くなる。ただし、入賞時判定結果が「大当り」以外である場合に、0でない所定割合で「保留表示変化」に決定されることがあるのに対し、「可動装置チャンス」に決定されることはない(決定割合が0)。このような設定により、保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行された場合には常に(100/100の割合で)予告対象の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるのに対し、保留表示変化演出が実行された場合には所定割合で予告対象の可変表示結果が「ハズレ」になり大当り遊技状態に制御されないこともある。したがって、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示が行われているときに、第2演出としての可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出としての保留表示変化演出が実行された場合よりも高い割合で、予告対象の可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されることになる。
図19は、保留表示変化パターンによる表示変化内容と、保留表示変化パターンの決定例を示している。図19(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP0〜ZHP4が、予め用意されている。保留表示変化パターンZHP0は、保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様は変化させない保留表示変化失敗演出となる保留変化ガセ演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP1は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示色が白色から青色に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP2は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示色が白色から緑色に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP3は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示色が白色から赤色に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP4は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示態様が白色表示から「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。
図19(A)に示す表示変化内容のうち、「秘」のメッセージを示す保留表示は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様には含まれない特殊態様(特殊保留表示態様)となる。したがって、図17に示すステップS308の処理にて保留表示変化パターンZHP4に決定された後に、プッシュボタン31Bへの押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて第1変化演出としての保留表示変化演出が実行されることで、保留表示の表示態様は、第2変化演出としてのアクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様(特殊保留表示態様)となるように変化することができる。
図17に示すステップS308の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。これにより、例えば図19(B)に示すような割合で、保留表示変化パターンZHP0〜ZHP4のいずれかに決定することができればよい。図19(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3に決定可能となる一方、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」または「ハズレ時リーチ確定」である場合には、保留表示変化パターンZHP3に決定不可となる。また、例えば入賞時判定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかであるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP3、ZHP4のいずれかに決定される。このような設定により、保留表示変化演出が実行された場合に、保留表示の表示色が赤色に変化したときや、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示色が変化しなかったときや、青色または緑色に変化したときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図20は、保留中動作検出制御処理として、図15のステップS162にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す保留中動作検出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留中動作検出有効期間であるか否かを判定する(ステップS321)。保留中動作検出有効期間は、例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLにてボタン保留画像が視認可能に表示されている期間といった、保留中動作検出予告を実行するための保留中動作検出条件が成立する期間として、予め定められた期間であればよい。なお、ボタン保留画像が視認可能に表示されている場合でも、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に記憶された変動中予告設定情報により変動中動作検出予告を実行することが指定されているときには、保留中動作検出有効期間にはならないように制限してもよい。このような制限を設けることにより、変動中動作検出予告となるアクティブ表示変化演出や可動装置チャンス演出を、保留中動作検出予告となる保留表示変化演出や可動装置チャンス演出よりも優先して実行することができる。
ステップS321にて保留中動作検出有効期間ではない場合には(ステップS321;No)、保留中動作検出制御処理を終了する。これに対し、保留中動作検出有効期間である場合には(ステップS321;Yes)、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったか否かを判定する(ステップS322)。例えば、演出制御用CPU120は、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号により、押下操作という遊技者による動作の検出があったか否かを判定すればよい。押下操作の検出がない場合には(ステップS322;No)、保留中動作検出制御処理を終了する。
ステップS322にて押下操作の検出があった場合には(ステップS322;Yes)、ボタン保留表示のうちで最小の保留番号を特定する(ステップS323)。このときには、保留表示データ記憶部に記憶されている表示態様情報を、保留番号が「1」から増加する順番で読み取り、ボタン保留表示を示す表示態様情報が最初に読み取られた保留番号を特定すればよい。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される構成では、第2保留表示データ記憶部に記憶されている表示態様情報を先に読み取り、ボタン保留表示を示す表示態様情報がなければ、続いて第1保留表示データ記憶部に記憶されている表示態様情報を読み取ればよい。
その後、保留表示データ記憶部において、ステップS323の処理により特定された保留番号と関連付けて記憶されている動作検出予告情報を読み出す(ステップS324)。保留表示データ記憶部において、ボタン保留表示が行われていることを示す表示態様情報と同一の保留番号には、可動装置チャンス演出を実行する「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示す動作検出予告情報と、保留表示変化演出を実行する「保留表示変化」の演出種別に決定された場合の保留表示変化パターンを示す動作検出予告情報とのうち、いずれかの動作検出予告情報が関連付けて記憶されている。そこで、ステップS324の処理により読み出された動作検出予告情報が保留表示変化パターンを示しているか否かを判定する(ステップS325)。
ステップS325にて保留表示変化パターンを示していると判定された場合には(ステップS325;Yes)、保留表示変化演出を実行するための設定を行ってから(ステップS326)、保留中動作検出制御処理を終了する。ステップS326の処理では、例えば保留表示変化パターンに対応して予め用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)の設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、情報表示駆動部16などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDさらには情報表示装置51が備える文字表示器51Cなどを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。ステップS326の処理では、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示態様が変化する場合に、変化後の表示態様を示す表示態様情報が保留表示データ記憶部に記憶されるように更新すればよい。
ステップS325にて「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示す動作検出予告情報であり保留表示変化パターンを示していないと判定された場合には(ステップS325;No)、可動装置チャンス演出を実行するための設定を行ってから(ステップS327)、保留中動作検出制御処理を終了する。ステップS327の処理では、例えば可動装置チャンス演出を実行するために予め用意された演出制御パターン(可動装置演出制御パターン)の設定に基づいて作成した指令(駆動信号)が、駆動中継基板19を介して可動装置駆動部18へと供給される。これにより、可動装置駆動部18に含まれる動作用モータの動力が可動演出装置55に伝達されることで、可動演出装置55が退避位置から進出位置へと移動する。こうして、可動演出装置55の動作による可動装置チャンス演出を実行できればよい。ステップS327の処理では、可動装置チャンス演出の実行が開始されることに対応して、可動装置チャンス演出が実行中であることを特定可能に示す情報を、RAM122の所定領域に記憶させてもよい。例えば、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられたチャンス演出実行中フラグをオン状態にセットすることなどにより、可動装置チャンス演出を実行中であることが特定可能に記憶されればよい。可動装置チャンス演出の実行に伴い、保留表示の表示態様を、ボタン保留表示から通常の表示態様である白色表示に変化させてもよい。なお、可動装置チャンス演出の実行に伴い、保留表示の表示態様を、ボタン保留表示から通常の表示態様とは異なる特別の表示態様に変化させてもよい。あるいは、可動装置チャンス演出の実行に伴い、保留表示の表示態様は、ボタン保留表示と同じ形状であるものの色彩や模様の少なくともいずれかを変化させることで、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出があったことを認識可能な態様で報知してもよい。例えば、ボタン保留表示の色彩をピンク色から赤色に変化させることで表示色が濃くなるように変化させてもよい。これらの場合には、変化後の表示態様を示す表示態様情報が保留表示データ記憶部に記憶されるように更新すればよい。
図15に示す演出制御プロセス処理では、ステップS162にて保留中動作検出制御処理を実行した後に、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信した場合には、演出プロセスフラグの値をアタッカー開放時演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。このアタッカー開放時演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させること、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16に対する指令(駆動信号)の出力により情報表示装置51が備える文字表示器51Cを点灯、消灯、点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における各種の演出動作を制御する。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させること、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16に対する指令(駆動信号)の出力により情報表示装置51が備える文字表示器51Cを点灯、消灯、点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。
図21は、可変表示開始設定処理として、図15のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS341)。ステップS341の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS341の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS341の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS341の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、アクティブ表示設定処理が実行される(ステップS342)。アクティブ表示設定処理は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始される可変表示開始時に、アクティブ表示エリアAHAでのアクティブ表示を更新するための処理を含んでいる。また、アクティブ表示設定処理は、変動パターンや可変表示結果の組合せによる可変表示内容に応じて、「アクティブ表示変化」や「可動装置チャンス」の単独予告演出を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS343)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS342のアクティブ表示設定処理によるアクティブ表示変化演出や可動装置チャンス演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンにセットする。
ステップS343の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS344)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS345)。このときには、例えばステップS343の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS345の処理では、飾り図柄の変動を開始させるとともに、情報表示装置51が備える第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eにおける第4図柄の可変表示を開始するための設定が行われてもよい。例えば、第1変動開始コマンドの受信により第1特図を用いた特図ゲームの開始が特定されたときには、第4図柄表示器51Dを構成するLEDが赤色に点滅する赤点滅状態となるように、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16に指令(駆動信号)を伝送させればよい。また、第2変動開始コマンドの受信により第2特図を用いた特図ゲームの開始が特定されたときには、第4図柄表示器51Eを構成するLEDが青色に点滅する青点滅状態となるように、駆動中継基板19を介して情報駆動部16に指令(駆動信号)を伝送させればよい。こうして、演出制御基板12の側で点灯制御される第4図柄表示器として、第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eにおける発光態様を、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されることに応じて、更新させることができればよい。
ステップS345の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第1保留表示や第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第2保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS346)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。
ステップS346の処理では、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示を更新する制御が行われてもよい。例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(消化)されたときや、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去(消化)されたときに、表示制御部123のVDPに対して表示制御指令を伝送させることで、ステップS342のアクティブ表示設定処理による設定に応じたアクティブ表示を、アクティブ表示エリアAHAにて開始させればよい。なお、例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第1保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAにて開始させることがあってもよい。一方、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第2保留表示と同様の態様のアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAにて開始させてもよい。アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示を更新するときには、第1保留表示や第2保留表示と同様の態様のアクティブ表示を開始させるものに限定されず、第1保留表示や第2保留表示とは異なる態様のアクティブ表示を開始させることがあってもよい(シフト時の態様変化)。
ステップS346の処理では、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示の更新とともに、情報表示装置51が備える第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bにおける保留表示を更新するための設定が行われてもよい。例えば、第1始動入賞記憶エリア5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示を消去(消化)するときには、第1保留表示器51Aにおいて赤色に点灯するLEDの個数が1減少するように更新させる。また、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示を消去(消化)するときには、第2保留表示器51Bにおいて青色に点灯するLEDの個数が1減少するように更新させる。こうして、演出制御基板12の側で点灯制御される保留表示器として、第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bにおける発光態様を、第1保留表示や第2保留表示の減少に応じて、更新させることができればよい。
その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS347)、可変表示開始設定処理を終了する。
図22は、アクティブ表示設定処理として、図21のステップS342にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すアクティブ表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可動装置チャンス演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS501)。例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられたチャンス演出実行中フラグがオンであるときに、可動装置チャンス演出を実行中であると判定すればよい。
ステップS501にて可動装置チャンス演出を実行中ではない場合には(ステップS501;No)、開始条件が成立した今回の可変表示に対応する保留表示データを特定する(ステップS502)。ステップS502の処理では、例えば飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、保留表示データ記憶部にて消去される保留番号が「1」の記憶領域における記憶データを取得すればよい。こうして特定された保留表示データに基づいて、可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われていたか否かを判定する(ステップS503)。例えばステップS502の処理で特定した保留表示データに含まれる動作検出予告情報が「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示すとともに表示態様情報がボタン保留表示を示す場合には、可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われた後にプッシュボタン31Bが押下操作されず、可動装置チャンス演出を実行することなく予告対象の可変表示が開始されることになる。ステップS503の処理では、このような可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われた後に可動装置チャンス演出が実行されずに予告対象の可変表示が開始されるか否かを判定する。
ステップS503にて可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われていた場合には(ステップS503;Yes)、可動装置チャンス演出を実行するための設定を行う(ステップS504)。これにより、可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われた後に可動装置チャンス演出を実行することなく予告対象の可変表示が開始されるときには、可動演出装置55を退避位置から進出位置へと移動させることによる可動装置チャンス演出を実行することができる。ステップS504の処理では、可動装置チャンス演出の実行が開始されることに対応して、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられたチャンス演出実行中フラグをオン状態にセットすることなどにより、可動装置チャンス演出を実行中であることが特定可能に記憶されてもよい。可動装置チャンス演出の実行に伴い、図21に示すステップS346の処理では、アクティブ表示の表示態様を、通常の表示態様である白色表示となるように更新してもよい。あるいは、可動装置チャンス演出の実行に伴い、図21に示すステップS346の処理では、アクティブ表示の表示態様を、通常の表示態様とは異なる特別な表示態様となるように更新してもよい。
ステップS503にて可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われていなかった場合には(ステップS503;No)、変動パターンと可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容を特定する(ステップS505)。そして、変動中動作検出予告として、アクティブ表示変化演出や可動装置チャンス演出を実行するか否かという演出の有無と、実行する場合における演出種別を決定する(ステップS506)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変動中動作検出予告決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変動中動作検出予告決定テーブルを参照することなどにより、変動中動作検出予告の有無や種別を決定すればよい。ステップS506の処理では、変動中動作検出予告を実行しない「予告なし」、あるいは変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出を実行する「アクティブ表示変化」または変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出を実行する「可動装置チャンス」の演出種別のいずれかに、決定される。続いて、この処理による決定結果が「予告なし」であるか否かを判定する(ステップS507)。
ステップS501にて可動装置チャンス演出を実行中であると判定された場合や(ステップS501;Yes)、ステップS504の処理にて可動装置チャンス演出を実行するための設定を行った場合、あるいはステップS507の処理にて「予告なし」と判定された場合には(ステップS507;Yes)、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示の表示態様が通常の表示態様である白色表示となるように更新するための設定を行ってから(ステップS508)、アクティブ表示設定処理を終了する。これにより、図21に示すステップS346の処理では、アクティブ表示の表示態様を、通常の表示態様である白色表示となるように更新できればよい。
ステップS507にて「アクティブ表示変化」または「可動装置チャンス」であって「予告なし」ではないと判定された場合には(ステップS507;No)、その決定結果が「アクティブ表示変化」であるか否かを判定する(ステップS509)。このとき、決定結果が「アクティブ表示変化」である場合には(ステップS509;Yes)、予め用意された複数のアクティブ表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS510)。ステップS509にて決定結果が「可動装置チャンス」であると判定された場合や(ステップS509;No)、ステップS510の処理を実行した後には、変動中予告設定情報を記憶させる(ステップS511)。ステップS511の処理では、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に、変動中予告設定情報を記憶させればよい。変動中予告設定情報は、ステップS506の処理により変動中動作検出予告を実行しない「予告なし」に決定されたこと、ステップS506の処理により変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出を実行する「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたこと、あるいはステップS506の処理により変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出を実行する「アクティブ表示変化」の演出種別に決定された場合にステップS510の処理で決定されたアクティブ表示変化パターンのうち、いずれであるかを特定可能に示すものであればよい。
ステップS511の処理を実行した後には、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示の表示態様がボタンアクティブ表示となるように更新するための設定を行ってから(ステップS512)、アクティブ表示設定処理を終了する。これにより、図21に示すステップS346の処理では、アクティブ表示として、ボタンアクティブ表示が行われるように更新できればよい。
図22に示すアクティブ表示設定処理では、ステップS503の処理にて可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われていた場合に、ステップS504の処理を実行することで、予告対象となる可変表示が開始されるときに可動装置チャンス演出の実行が開始されることになる。これに対して、例えばステップS503の処理にて可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われていた場合には、変動中動作検出予告の演出種別を「可動装置チャンス」に決定して、ステップS511の処理に進むようにしてもよい。すなわち、保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われ、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLのいずれかにてボタン保留表示が行われた後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出による可動装置チャンス演出が実行されずに、予告対象となる可変表示の実行が開始されるときには、変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われるようにしてもよい。
また、保留中動作検出予告として保留表示変化演出を実行するための設定が行われ、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLのいずれかにてボタン保留表示が行われた後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出による保留表示変化演出が実行されずに、予告対象となる可変表示が開始されるときには、変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出を実行するための設定が行われるようにしてもよい。このとき、図22に示すステップ510の処理では、保留表示変化パターンの決定結果に対応して、アクティブ表示変化パターンが決定されてもよい。例えば保留表示変化パターンZHP0に対応してアクティブ表示変化パターンYAP0が決定され、保留表示変化パターンZHP1に対応してアクティブ表示変化パターンYAP1が決定され、保留表示変化パターンZHP2に対応してアクティブ表示変化パターンYAP2が決定され、保留表示変化パターンZHP3に対応してアクティブ表示変化パターンYAP3が決定され、保留表示変化パターンZHP4に対応してアクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12のいずれかに決定されるようにすればよい。
このように、保留中動作検出予告として保留表示変化演出または可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われ、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶エリア5HLにてボタン保留表示が行われた後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出による保留表示変化演出または可動装置チャンス演出が実行されずに、予告対象となる可変表示が開始されるときには、保留中動作検出予告を実行する設定を引き継いで、変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出または可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われるようにしてもよい。
あるいは、例えばステップS503の処理にて可動装置チャンス用のボタン保留表示が行われていた場合には、ステップS504の処理やステップS506の処理などを実行せずにステップS508の処理に進み、変動中動作検出予告を実行せずに通常の表示態様である白色表示でアクティブ表示が行われるようにしてもよい。すなわち、保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われ、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLのいずれかにてボタン保留表示が行われた後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出による可動装置チャンス演出が実行されずに、予告対象となる可変表示の実行が開始されるときには、変動中動作検出予告を実行するための設定が行われないようにしてもよい。
また、保留中動作検出予告として保留表示変化演出を実行するための設定が行われ、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLのいずれかにてボタン保留表示が行われた後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出による保留表示変化演出が実行されずに、予告対象となる可変表示が開始されるときには、変動中動作検出予告を実行せずに通常の表示態様である白色表示でアクティブ表示が行われるようにしてもよい。このように、保留中動作検出予告として保留表示変化演出または可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われ、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLにてボタン保留表示が行われた後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出による保留表示変化演出または可動装置チャンス演出が実行されずに、予告対象となる可変表示が開始されるときには、保留中動作検出予告を実行する設定が破棄されて、変動中動作検出予告を実行するための設定が行われないようにしてもよい。
図23は、変動中動作検出予告の決定例を示している。図22に示すステップS506の処理では、例えば図23に示すような決定割合で、「予告なし」、「アクティブ表示変化」、「可動装置チャンス」のいずれかに決定する。図23に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能な変動中動作予告演出の種別や決定割合が異なっている。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「予告なし」、「アクティブ表示変化」、「可動装置チャンス」のいずれかに決定する。これに対し、可変表示内容が「大当り」以外である場合には、「予告なし」、「アクティブ表示変化」のいずれかに決定し、「可動装置チャンス」には決定しない。したがって、可動装置チャンス演出が実行された場合には、開始条件が成立した今回の可変表示において「大当り」となることが確定する。
また、図23に示す「予告なし」の決定割合は、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に5/100となって最も低くなり、「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合に60/100となり、「ノーマルリーチ(ハズレ)」である場合に75/100となり、「非リーチ(ハズレ)」である場合に97/100となる。このように、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、「予告なし」の決定割合が最も低くなり、「スーパーリーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に、「予告なし」の決定割合が高くなる。したがって、変動中動作検出予告が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる割合や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される割合、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる割合などが高くなる。
一方、図23に示す「アクティブ表示変化」の決定割合は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に3/100となって最も低くなり、「ノーマルリーチ(ハズレ)」である場合に25/100となり、「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合に40/100となり、「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に55/100となる。このように、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「アクティブ表示変化」の決定割合が最も低くなり、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の順に、「アクティブ表示変化」の決定割合が高くなる。したがって、変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる割合や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される割合、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる割合などが高くなる。
図23に示す決定例では、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、55/100の割合で「アクティブ表示変化」に決定され、40/100の割合で「可動装置チャンス」に決定される。このように、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される場合に、アクティブ表示変化演出が実行可能となる割合は、可動装置チャンス演出が実行可能となる割合よりも高くなる。ただし、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」以外である場合に、0でない所定割合で「アクティブ表示変化」に決定されることがあるのに対し、「可動装置チャンス」に決定されることはない(決定割合が0)。このような設定により、変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行された場合には常に(100/100の割合で)可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるのに対し、アクティブ表示変化演出が実行された場合には所定割合で可変表示結果が「ハズレ」になり大当り遊技状態に制御されないこともある。したがって、開始条件が成立した今回の可変表示において、第2演出としての可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出としてのアクティブ表示変化演出が実行された場合よりも高い割合で、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されることになる。
図24は、アクティブ表示変化パターンによる表示変化内容と、アクティブ表示変化パターンの決定例を示している。図24(A)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示変化パターンYAP0〜YAP3と、アクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12とが、予め用意されている。アクティブ表示変化パターンYAP0は、アクティブ表示変化演出が実行されてもアクティブ表示の表示態様は変化させないアクティブ表示変化失敗演出となるアクティブ変化ガセ演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP1は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示色が青色に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP2は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示色が緑色に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP3は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示色が赤色に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP10は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が「?」を報知するアイコン表示に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP11は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が「チャンス」を報知するアイコン表示に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP12は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が「激熱」を報知するアイコン表示に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。
図24(A)に示す表示変化内容のうち、「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知するアイコンのアクティブ表示は、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様には含まれない特殊態様(特殊アクティブ表示態様)となる。したがって、図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12のいずれかに決定された後に、プッシュボタン31Bへの押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて第2変化演出としてのアクティブ表示変化演出が実行されることで、アクティブ表示の表示態様は、第1変化演出としての保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様として表示されない特殊態様(特殊アクティブ表示態様)となるように変化することができる。一方、図24(A)に示す表示変化内容には、図19(A)に示された保留表示変化パターンZHP4のように、「秘」のメッセージを示す表示態様となるものが含まれていない。このように、保留表示変化パターンZHP4により変化可能な「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様には含まれない特殊態様(特殊保留表示態様)となる。
図22に示すステップS510の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアクティブ表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数のアクティブ表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。これにより、例えば図24(B)に示すような割合で、アクティブ表示変化パターンYAP0〜YAP3と、アクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12のいずれかに決定することができればよい。図24(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能なアクティブ表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」あるいは「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合には、所定割合でアクティブ表示変化パターンYAP3やアクティブ表示変化パターンYAP12に決定可能となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「ノーマルリーチ(ハズレ)」である場合には、アクティブ表示変化パターンYAP3やアクティブ表示変化パターンYAP12に決定不可となる。また、例えば可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」であるときには、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかであるときよりも高い割合で、アクティブ表示変化パターンYAP3やアクティブ表示変化パターンYAP12に決定される。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された場合に、アクティブ表示の表示色が赤色に変化したときや、アクティブ表示の表示態様が「激熱」を報知するアイコンに変化したときには、保留表示の表示色が変化しなかったときや、青色または緑色に変化したとき、さらには、「?」や「チャンス」を報知するアイコンに変化したときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図25は、可変表示中演出処理として、図15のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS361)。一例として、ステップS361の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS361にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS361;No)、変動中動作検出有効期間であるか否かを判定する(ステップS362)。変動中動作検出有効期間は、例えばアクティブ表示エリアAHAにてボタンアクティブ表示が視認可能に表示されている期間といった、変動中動作検出予告を実行するための変動中動作検出条件が成立する期間として、予め定められた期間であればよい。
ステップS362にて変動中動作検出有効期間である場合には(ステップS362;Yes)、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったか否かを判定する(ステップS363)。例えば、演出制御用CPU120は、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号により、押下操作という遊技者による動作の検出があったか否かを判定すればよい。押下操作の検出があった場合には(ステップS363;Yes)、RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に記憶されている変動中予告設定情報がアクティブ表示変化パターンを示しているか否かを判定する(ステップS364)。アクティブ表示エリアAHAにてボタンアクティブ表示が行われ、ステップS362にて変動中動作検出有効期間であると判定されるときには、演出制御バッファ設定部などのRAM122における所定領域に、可動装置チャンス演出を実行する「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示す変動中予告設定情報と、アクティブ表示変化演出を実行する「アクティブ表示変化」の演出種別に決定された場合のアクティブ表示変化パターンを示す変動中予告設定情報とのうち、いずれかの変動中予告設定情報が記憶されている。
ステップS364にてアクティブ表示変化パターンを示していると判定された場合には(ステップS364;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための設定を行う(ステップS367)。ステップS367の処理では、例えばアクティブ表示変化パターンに対応して予め用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)の設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、情報表示駆動部16などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDさらには情報表示装置51が備える文字表示器51Cなどを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にてアクティブ表示変化演出を実行できればよい。
ステップS364にて「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示す変動中予告設定情報でありアクティブ表示変化パターンを示していないと判定された場合には(ステップS364;No)、可動装置チャンス演出を実行するための設定を行う(ステップS368)。ステップS368の処理では、例えば可動装置チャンス演出を実行するために予め用意された演出制御パターン(可動装置演出制御パターン)の設定に基づいて作成した指令(駆動信号)が、駆動中継基板19を介して可動装置駆動部18へと供給される。これにより、可動装置駆動部18に含まれる動作用モータの動力が可動演出装置55に伝達されることで、可動演出装置55が退避位置から進出位置へと移動する。こうして、可動演出装置55の動作による可動装置チャンス演出を実行できればよい。ステップS368の処理では、可動装置チャンス演出の実行が開始されたことに対応して、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられたチャンス演出実行中フラグをオン状態にセットすることなどにより、可動装置チャンス演出を実行中であることが特定可能に記憶されてもよい。可動装置チャンス演出の実行に伴い、ステップS368の処理では、アクティブ表示の表示態様を、ボタンアクティブ表示から通常の表示態様である白色表示に変化させてもよい。なお、可動装置チャンス演出の実行に伴い、ステップS368の処理では、アクティブ表示の表示態様を、ボタンアクティブ表示から通常の表示態様とは異なる特別の表示態様に変化させてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出に基づく可動装置チャンス演出の実行に伴い、アクティブ表示の表示態様は、ボタンアクティブ表示と同じ形状であるものの色彩や模様の少なくともいずれかを変化させることで、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出があったことを認識可能な態様で報知してもよい。例えば、ボタン保留表示の色彩をピンク色から赤色に変化させることで表示色が濃くなるように変化させてもよい。
ステップS362にて変動中動作検出有効期間ではないと判定された場合や(ステップS362;No)、ステップS363にてプッシュボタン31Bに対する押下操作の検出がなかった場合(ステップS363;No)、あるいはステップS367、S368の処理のいずれかを実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS369)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定されたときには、可動装置チャンス演出が実行中であるか否かを判定する(ステップS370)。ステップS370の処理では、例えばチャンス演出実行中フラグがオンであるときに、可動装置チャンス演出が実行中であると判定すればよい。
ステップS370にて可動装置チャンス演出が実行中であると判定されたときには(ステップS370;Yes)、可動装置チャンス演出の実行を終了するための設定を行う(ステップS371)。ステップS371の処理では、例えば駆動中継基板19を介して可動装置駆動部18へと指令(駆動信号)が供給されることにより、可動装置駆動部18に含まれる動作用モータの動力が可動演出装置55に伝達されることで、可動演出装置55を進出位置から退避位置へと移動させればよい。こうして、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるときには、可動演出装置55の動作による可動装置チャンス演出の実行を終了させればよい。ステップS371の処理では、可動装置チャンス演出の実行が終了したことに対応して、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられたチャンス演出実行中フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、可動装置チャンス演出が実行されていないことが特定可能に記憶されてもよい。
ステップS370にて可動装置チャンス演出が実行中ではないと判定されたときや(ステップS370;No)、ステップS371の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS372)。ステップS369にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS369;No)、ステップS372の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS348)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS361にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS361;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS374)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS374;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS374にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS374;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS375)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS376)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS377)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS375の処理では、確定飾り図柄を導出表示させて飾り図柄の可変表示を終了させるとともに、情報表示装置51が備える第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eにおける第4図柄の可変表示を終了するための設定が行われてもよい。例えば、第4図柄表示器51Dにおける第4図柄の可変表示が行われた後に可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、第4図柄表示器51Dを構成するLEDが消灯する消灯状態となるように、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16に対する指令(駆動信号)の伝送を制御すればよい。これに対し、第4図柄表示器51Dにおける第4図柄の可変表示が行われた後に可変表示結果が「大当り」となる場合には、第4図柄表示器51Dを構成するLEDが赤色で点灯する赤点灯状態となるように、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16に指令(駆動信号)を伝送すればよい。また、第4図柄表示器51Eにおける第4図柄の可変表示が行われた後に可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、第4図柄表示器51Eを構成するLEDが消灯する消灯状態となるように、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16に対する指令(駆動信号)の伝送を制御すればよい。これに対し、第4図柄表示器51Eにおける第4図柄の可変表示が行われた後に可変表示結果が「大当り」となる場合には、第4図柄表示器51Eを構成するLEDが青色で点灯する青点灯状態となるように、駆動中継基板19を介して情報表示駆動部16に指令(駆動信号)を伝送すればよい。こうして、演出制御基板12の側で点灯制御される第4図柄表示器として、第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eにおける発光態様を、特別図柄や飾り図柄の可変表示が終了することに応じて、更新させることができればよい。
図25に示す可変表示中演出では、保留中動作検出予告であるか変動中動作検出予告であるかにかかわらず、ステップS369の処理にてリーチ演出期間であると判定されるとともに、ステップS370の処理にて可動装置チャンス演出を実行中であると判定されたときに、ステップS371の処理を実行することで可動装置チャンス演出の実行が終了する。これに対し、例えば保留中動作検出予告として実行される可動装置チャンス演出は、予告対象となる可変表示が開始されるときに、可動装置チャンス演出の実行が終了するようにしてもよい。例えば図22に示すステップS501にて可動装置チャンス演出が実行中であると判定されたときに、ステップS502の処理と同様にして特定された保留表示データに含まれる動作検出予告情報が「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示している場合には、可動装置チャンス演出の実行を終了するための設定が行われるようにすればよい。
あるいは、可動装置チャンス演出は、「大当り」の可変表示結果が導出されて有利状態としての大当り遊技状態に制御されるときに、実行が終了するようにしてもよい。例えば図25に示すステップS370、S371の処理は、ステップS375の処理により飾り図柄の最終停止図柄として大当り組合せを構成する飾り図柄が導出表示されたときに、実行されるようにしてもよい。その他、可動装置チャンス演出の実行が終了するタイミングは、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されるタイミングといった、予め定められた任意のタイミングであればよい。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて第1始動条件が成立したときには、図7に示すステップS203、S207の処理が実行されることにより、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには、図7に示すステップS206、S207の処理が実行されることにより、第2特図保留記憶数が1加算される。このときには、ステップS209の処理により特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS212にて図8に示すような入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図17に示すステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動口入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS302の処理にて特定した入賞時判定結果に基づいて、ステップS304の処理により保留中動作検出予告の有無や種別が決定される。このとき、保留中動作検出予告として保留表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS308の処理により保留表示変化パターンが決定される。ステップS304の処理にて「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示す動作検出予告情報や、ステップS308の処理にて決定された保留表示変化パターンを示す動作検出予告情報は、ステップS309の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号と関連付けて記憶される。このときには、ステップS310の処理が実行されることで、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにて、予告対象となる可変表示に対応するボタン保留表示が行われ、保留表示の表示態様が動作指示態様となる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図6に示すステップS111にて図12に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図21に示すステップS341の処理では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて最終停止図柄などが決定され、続いてステップS342のアクティブ表示設定処理として、図22に示すような処理が実行される。アクティブ表示設定処理では、ステップS505の処理にて特定した可変表示内容に基づいて、ステップS506の処理により変動中動作検出予告の有無や種別が決定される。このとき、変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS510の処理によりアクティブ表示変化パターンが決定される。ステップS506の処理にて「可動装置チャンス」の演出種別に決定されたことを示す変動中予告設定情報や、ステップS510の処理にて決定されたアクティブ表示変化パターンを示す変動中予告設定情報は、ステップS511の処理により、RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に記憶される。このときには、ステップS512の処理が実行されることで、アクティブ表示エリアAHAにて、実行中の可変表示に対応するボタンアクティブ表示が行われ、アクティブ表示の表示態様が動作指示態様となる。
図26は、保留表示変化演出の実行例を示している。この場合、例えば図26(A)に示すように、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示が行われているときに、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて保留番号が「1」および「2」に対応した保留表示が行わるとともに、アクティブ表示エリアAHAにおいて実行中の可変表示に対応するアクティブ表示が行われているものとする。このとき、例えば図26(B)に示すように、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したとする。図17に示すステップS304の処理では、主基板11から伝送された入賞時判定結果指定コマンドに示された入賞時判定結果に基づいて、「保留表示変化」の演出種別に決定される。また、ステップS308の処理では、図19(A)に示すような複数の保留表示変化パターンZHP0〜ZHP4のいずれかに決定される。
続いて、図17に示すステップS310の処理が実行されることにより、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留番号が「3」に対応する保留表示として、例えば図26(C)に示すようなボタンBH1の演出画像が表示されることで、ボタン保留表示が開始される。その後、図26(D)に示すようにボタン保留表示が継続して行われることで、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知する。また、このようなボタン保留表示が行われることにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、保留中動作検出予告としての保留表示変化演出が実行可能であることを、遊技者が認識可能に報知あるいは示唆できる。図20に示すステップS321にて保留中動作検出有効期間であると判定されたときに、ステップS322の処理にて、図26(E)に示すようなプッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったと判定された場合には、ステップS325の処理にて保留表示変化パターンであると判定されることにより、ステップS326の処理にて保留表示変化演出を実行するための設定が行われる。この設定に従って、例えば図26(F)に示すような保留表示変化演出の実行が開始され、まずは、保留表示変化共通演出が実行される。この保留表示変化共通演出は、図26(F)に示すキャラクタCH1の演出画像が第2始動入賞記憶エリア5HLにおけるボタン保留表示(保留番号が「3」に対応する保留表示)に作用するような作用演出を含んでいる。
そして、図17に示すステップS308の処理にて保留表示変化パターンZHP0に決定された場合には、図26(G)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が白色となり、通常の表示態様から変化しない白色表示となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。これに対し、図17に示すステップS308の処理にて保留表示変化パターンZHP1に決定された場合には、図26(H)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が青色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である青色表示に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図17に示すステップS308の処理にて保留表示変化パターンZHP2に決定された場合には、図26(I)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が緑色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である緑色表示に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図17に示すステップS308の処理にて保留表示変化パターンZHP3に決定された場合には、図26(J)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が赤色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である赤色表示に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図17に示すステップS308の処理にて保留表示変化パターンZHP4に決定された場合には、図26(K)に示すように、保留表示の表示態様として「秘」のメッセージを示す表示態様となり、通常の表示態様とは異なる特殊保留表示態様に変化する保留表示変化成功演出が実行される。
図27は、保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行される場合を示している。この場合、図27(A)では、図26(D)と同様に、第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留番号が「3」に対応する保留表示として、ボタン保留表示が行われている。図20に示すステップS322の処理にて、図27(B)に示すようなプッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったと判定された場合には、ステップS325の処理にて保留表示変化パターンではないと判定されることにより、ステップS327の処理にて可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われる。この設定に従って、保留中動作検出予告となる可動装置チャンス演出の実行が開始され、例えば図27(C)に示すような可動演出装置55が退避位置から進出位置に移動する。図27(C)に示す可動演出装置55は、画像表示装置5の表示画面よりも前方側にて表示画面の全体と重複する位置に配置される。したがって、保留中動作検出予告となる可動装置チャンス演出が実行されたときには、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や保留表示、アクティブ表示といった、各種の表示を遊技者が視認できなくなる。図27に示す実行例では、遊技者が視認できなくなった画像表示装置5の画面上における表示を、灰色で示している。可動演出装置55において画像表示装置5の表示画面と重複する前面側には、各種のキャラクタなどを示す絵柄が描かれていればよい。キャラクタなどを示す絵柄は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す絵柄であればよい。あるいは、物体、記号、図形に限定されない任意の色彩や模様を示す絵柄であってもよい。
その後、図27(D)では、画像表示装置5の画面上において飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されることで、可変表示が終了している。ただし、可動装置チャンス演出が実行されて可動演出装置55が進出位置にあることから、遊技者は画像表示装置5の画面上における表示を視認することができない。このように画像表示装置5の画面上における表示を視認できないときでも、情報表示装置51が備える第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eにおける発光態様から、可変表示の進行状況を認識することができる。例えば第4図柄表示器51Dを構成するLEDの発光態様が、赤点滅状態から消灯状態や赤点灯状態に更新されることで、第1特図を用いた特図ゲームと、これに同期する飾り図柄の可変表示が終了したことを容易に認識することができる。また、第4図柄表示器51Eを構成するLEDの発光態様が、青点滅状態から消灯状態や青点灯状態に更新されることで、第2特図を用いた特図ゲームと、これに同期する飾り図柄の可変表示が終了したことを容易に認識することができる。
図27(D)に示した可変表示の終了に続いて、図27(E)では飾り図柄の可変表示が開始されている。このとき、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示が更新されるとともに、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示が更新される。ただし、可動装置チャンス演出が実行されて可動演出装置55が進出位置にあることから、遊技者は画像表示装置5の画面上における表示を視認することができない。このように画像表示装置5の画面上における表示を視認できないときでも、情報表示装置51が備える第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bにおける発光態様から、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を容易に認識することができる。例えば第1保留表示器51Aにおいて赤色に点灯するLEDの個数が1減少するように更新されることで、第1保留表示が消去(消化)されたことを容易に認識することができる。一方、第2保留表示器51Bにおいて青色に点灯するLEDの個数が1減少するように更新されることで、第2保留表示が消去(消化)されたことを容易に認識することができる。加えて、情報表示装置51が備える第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eにおける発光態様から、可変表示の進行状況を認識することができる。例えば第4図柄表示器51Dを構成するLEDの発光態様が、消灯状態から赤点滅状態に更新されることで、第1特図を用いた特図ゲームと、これに同期する飾り図柄の可変表示が開始されたことを容易に認識することができる。一方、第4図柄表示器51Eを構成するLEDの発光態様が、消灯状態から青点滅状態に更新されることで、第2特図を用いた特図ゲームと、これに同期する飾り図柄の可変表示が開始されたことを容易に認識することができる。
次に、図27(F)では、画像表示装置5の画面上において飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されることで、可変表示が終了している。図27(F)に示した可変表示の終了に続いて、図27(G)では飾り図柄の可変表示が開始されている。図27(G)に示した飾り図柄の可変表示が開始された後、図27(H)では飾り図柄の可変表示が終了している。図27(H)に示した可変表示の終了に続いて、図27(I)では飾り図柄の可変表示が開始される。図27(I)に示す飾り図柄の可変表示は、保留中動作検出予告となる可動装置チャンス演出の予告対象となる可変表示に対応している。この可変表示において、例えば図27(J)に示すように可変表示状態がリーチ状態となったときには、図25に示すステップS369の処理にてリーチ演出期間であると判定される。また、ステップS370の処理にて可動装置チャンス演出を実行中であると判定されることで、ステップS371の処理にて可動装置チャンス演出を終了するための設定が行われる。この設定に従って、可動演出装置55が進出位置から退避位置に移動することで、保留中動作検出予告となる可動装置チャンス演出の実行が終了する。このように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になると可動装置チャンス演出の実行が終了して、可動演出装置55が進出位置から退避位置に移動して画像表示装置5の画面上における表示が視認可能になることで、リーチ演出が実行されるときには、画像表示装置5の画面上における表示演出を視認可能にして、可変表示結果が「大当り」となる期待感を高めることができる。
図27に示す実行例では、図20に示すステップS327の処理が実行されたときに、ボタン保留表示から通常の表示態様である白色表示に変化させる。これに対し、ボタン保留表示から通常の表示態様とは異なる特別の表示態様に変化させることで、あるいは、ボタン保留表示と同じ形状であるものの色彩や模様の少なくともいずれかを変化(例えば表示色が濃くなるように変化)させることで、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出があったことを認識可能な態様で報知してもよい。
図27に示す実行例では、図27(C)〜(I)に示す可動装置チャンス演出が実行されている期間にて、画像表示装置5の画面上では飾り図柄の可変表示や保留表示およびアクティブ表示といった各種の表示が継続して行われる。これに対し、可動装置チャンス演出の実行により可動演出装置55が画像表示装置5の表示画面よりも前方側の重複する進出位置に移動して配置されたときには、画像表示装置5の画面上における表示を行わないように制限を設けてもよい。これにより、可動装置チャンス演出が実行される期間にて、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示といった特図ゲームに対応して実行される表示演出は、遊技者が視認不可能となるように制限を設けてもよい。なお、画像表示装置5の画面上における表示の全部を行わないように制限を設けるものに限定されず、画像表示装置5の画面上における表示の一部を行わないように制限を設けてもよい。例えば、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄の可変表示が継続して行われる一方で、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示と、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示は行わないように、制限を設けてもよい(実行禁止としてもよい)。
図17に示すステップS304の処理では、例えば図18に示すような保留番号や入賞時判定結果に応じた決定割合で、演出種別を「保留表示変化」または「可動装置チャンス」に決定することができる。このとき、入賞時判定結果が「大当り」であれば、所定割合で「保留表示変化」と「可動装置チャンス」のいずれにも決定可能であるのに対し、入賞時判定結果が「大当り」以外であれば、所定割合で「保留表示変化」に決定可能であるが「可動装置チャンス」には決定されない。このような決定割合の設定により、保留中動作検出予告として、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出となる保留表示変化演出が実行された場合よりも高い割合で、予告対象の可変表示結果が「大当り」となって有利状態としての大当り遊技状態に制御される。
保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行される場合には、例えば図27(A)に示されたボタン保留表示のように、図26(C)や図26(D)に示されたボタン保留表示と共通の報知態様で、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知する。また、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにてボタン保留表示が行われることにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、保留中動作検出予告として保留表示変化演出が実行される可能性があることを、遊技者が認識可能に報知あるいは示唆できる。その後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったときには、保留表示変化演出とは異なる可動装置チャンス演出が実行されることで、保留表示変化演出が実行されることを予測していた遊技者にとっては意外な演出が実行され、可動装置チャンス演出の印象度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、保留中動作検出予告となる保留表示変化演出と可動装置チャンス演出のうちで、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出となる保留表示変化演出が実行された場合と同じ割合で、大当り遊技状態などの有利状態に制御されるように、保留中動作検出予告の演出種別などが決定されてもよい。例えば図17に示すステップS304の処理では、入賞時判定結果に応じて演出種別を「保留表示変化」に決定する割合と「可動装置チャンス」に決定する割合が、それぞれの入賞時判定結果に対応して同じ割合となるように、保留中動作検出予告決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。この場合には、入賞時判定結果が「大当り」以外の場合でも、所定割合で演出種別が「可動装置チャンス」に決定されるように、決定値の割当てなどが設定されてもよい。あるいは、例えば図17に示すステップS308の処理により入賞時判定結果に応じて特定の保留表示変化パターンに決定する割合を調整することで、特定の保留表示変化パターンによる保留表示変化演出が実行された場合には、保留中動作検出予告としての可動装置チャンス演出が実行された場合と同じ割合で、大当り遊技状態などの有利状態に制御されるようにしてもよい。例えば図19(B)に示された保留表示変化パターンの決定例において、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合には、保留表示変化パターンZHP3に決定されない(決定割合が0となる)ように、保留表示変化パターン決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。このような設定によれば、入賞時判定結果が「大当り」である場合に所定割合で保留表示変化パターンZHP3にも決定可能となるのに対し、入賞時判定結果が「大当り」以外である場合には保留表示変化パターンZHP3には決定されなくなる。したがって、保留表示変化パターンZHP3による保留表示変化演出が実行されて、保留表示の表示色が赤色に変化したときには、保留中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行されたときと同様に、可変表示結果が「大当り」となることが確定する。すなわち、保留中動作検出予告において第1演出となる保留表示変化演出は、保留表示の表示態様を変化させる複数の保留表示変化パターンによる保留表示変化演出のうちで、特定の保留表示変化パターンによる一部の保留表示変化演出のみを含むものであってもよい。
また、大当り遊技状態などの有利状態に制御される場合には、保留中動作検出予告となる保留表示変化演出と可動装置チャンス演出のうちで、第1演出となる保留表示変化演出よりも高い割合で、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行されるように、保留中動作検出予告の演出種別などが決定されてもよい。例えば図17に示すステップS304の処理では、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、演出種別を「保留表示変化」に決定する割合よりも演出種別を「可動装置チャンス」に決定する割合が高くなるように、保留中動作検出予告決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。例えば図18に示された保留中動作検出予告の決定例において、保留番号が「1」であるか「2」〜「4」のいずれであるかにかかわらず、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「保留表示変化」の決定割合が30/100となり、「可動装置チャンス」の決定割合が50/100となるように設定してもよい。このような設定により、入賞時判定結果が「大当り」である場合には、保留中動作検出予告として、保留表示変化演出よりも高い割合で可動装置チャンス演出が実行される。こうして、保留中動作検出予告の予告対象となる可変表示における可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御される場合には、保留中動作検出予告における第1演出としての保留表示変化演出よりも高い割合で、第2演出としての可動装置チャンス演出が実行されてもよい。
あるいは、大当り遊技状態などの有利状態に制御されない場合でも、所定割合で第2演出となる可動装置チャンス演出が実行されるように、保留中動作検出予告の演出種別などが決定されてもよい。例えば図17に示すステップS304の処理では、入賞時判定結果が「大当り」以外である場合でも、所定割合で演出種別を「可動装置チャンス」に決定できるように、保留中動作検出決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。例えば図18に示された保留中動作検出予告の決定例において、保留番号が「1」であるか「2」〜「4」のいずれであるかにかかわらず、入賞時判定結果が「大当り」である場合に「保留表示変化」の決定割合よりも「可動装置チャンス」の決定割合が高くなる一方、入賞時判定結果が「大当り」以外である場合に「保留表示変化」の決定割合よりも「可動装置チャンス」の決定割合が低くなるように設定してもよい。このような設定であっても、保留中動作検出予告となる保留表示変化演出と可動装置チャンス演出のうちで、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出となる保留表示変化演出が実行された場合よりも高い割合で、大当り遊技状態などの有利状態に制御されることで、可動装置チャンス演出が実行されたときに、有利状態となる期待感を高めることができる。
図28は、アクティブ表示変化演出の実行例を示している。例えば図28(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始されるときに、図22に示すステップS506の処理では、変動パターンと可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容に基づいて、「アクティブ表示変化」の演出種別に決定される。また、ステップS510の処理では、図24(A)に示すようなアクティブ表示変化パターンYAP0〜YAP3あるいはアクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12のいずれかに決定される。
続いて、図22に示すステップS512の処理が実行されることにより、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示として、図28(A)に示すようなボタンアクティブ表示が開始される。その後、ボタンアクティブ表示が継続して行われることで、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知する。また、このようなボタンアクティブ表示が行われることにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、変動中動作検出予告としてのアクティブ表示変化演出が実行可能であることを、遊技者が認識可能に報知あるいは示唆できる。図25に示すステップS362の処理にて変動中動作検出有効期間であると判定されたときに、ステップS363の処理にて、図28(B)に示すようなプッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったと判定された場合には、ステップS364の処理にてアクティブ表示変化パターンであると判定されることにより、ステップS367の処理にてアクティブ表示変化演出を実行するための設定が行われる。この設定に従って、例えば図28(C)に示すようなアクティブ表示変化演出の実行が開始され、まずは、アクティブ表示変化共通演出が実行される。このアクティブ表示変化共通演出は、図26(F)に示された保留表示変化共通演出におけるキャラクタCH1の演出画像と同様の演出画像がアクティブ表示エリアAHAにおけるボタンアクティブ表示に作用するような作用演出を含んでいる。
そして、図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP0に決定された場合には、図28(D)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が白色となり、通常の表示態様から変化しない白色表示となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。これに対し、図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP1に決定された場合には、図28(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が青色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である青色表示に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP2に決定された場合には、図28(F)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が緑色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である緑色表示に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP3に決定された場合には、図28(G)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が赤色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である赤色表示に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
また、図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP10に決定された場合には、図28(H)に示すように、アクティブ表示の表示態様として「?」のメッセージを示すアイコンとなり、通常の表示態様とは異なる特殊アクティブ表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP11に決定された場合には、図28(I)に示すように、アクティブ表示の表示態様として「チャンス」のメッセージを示すアイコンとなり、通常の表示態様とは異なる特殊アクティブ表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS510の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP12に決定された場合には、図28(J)に示すように、アクティブ表示の表示態様として「激熱」のメッセージを示すアイコンとなり、通常の表示態様とは異なる特殊アクティブ表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
図29は、変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行される場合を示している。図29(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始されるときに、図22に示すステップS506の処理では「可動装置チャンス」の演出種別に決定される。このときには、ステップS512の処理が実行されることにより、図29(A)に示すようなボタンアクティブ表示が開始される。図25に示すステップS363の処理にて、図29(B)に示すようなプッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったと判定された場合には、ステップS364の処理にてアクティブ表示変化パターンではないと判定されることにより、ステップS368の処理にて可動装置チャンス演出を実行するための設定が行われる。この設定に従って、図29(C)に示すような変動中動作検出予告となる可動装置チャンス演出の実行が開始される。図29(C)に示す可動装置チャンス演出では、図27(C)にも示された可動演出装置55が退避位置から進出位置に移動して、画像表示装置5の表示画面よりも前方側にて表示画面の全体と重複する位置に配置される。したがって、変動中動作検出予告となる可動装置チャンス演出が実行されたときには、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や保留表示、アクティブ表示といった、各種の表示を遊技者が視認できなくなる。図29(C)では、遊技者が視認できなくなった画像表示装置5の画面上における表示を、灰色で示している。
その後、例えば図29(D)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときには、図25に示すステップS371の処理にて可動装置チャンス演出を終了するための設定が行われる。この設定に従って、可動演出装置55が進出位置から退避位置に移動することで、変動中動作検出予告となる可動装置チャンス演出の実行が終了する。このように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になると可動装置チャンス演出の実行が終了して、可動演出装置55が進出位置から退避位置に移動して画像表示装置5の画面上における表示が視認可能になることで、リーチ演出が実行されるときには、画像表示装置5の画面上における表示演出を視認可能にして、可変表示結果が「大当り」となる期待感を高めることができる。
図29に示す実行例では、図25に示すステップS368の処理が実行されたときに、ボタンアクティブ表示から通常の表示態様である白色表示に変化させる。これに対し、ボタンアクティブ表示から通常の表示態様とは異なる特別の表示態様に変化させること、あるいは、ボタンアクティブ表示と同じ形状であるものの色彩や模様の少なくともいずれかを変化(例えば表示色が濃くなるように変化)させることで、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出があったことを認識可能な態様で報知してもよい。
図29に示す実行例では、図29(C)に示す可動装置チャンス演出が実行されている期間にて、画像表示装置5の画面上では飾り図柄の可変表示や保留表示およびアクティブ表示といった各種の表示が継続して行われる。これに対し、可動装置チャンス演出の実行により可動演出装置55が画像表示装置5の表示画面よりも前方側の重複する進出位置に移動して配置されたときには、画像表示装置5の画面上における表示を行わないように制限を設けてもよい。これにより、可動装置チャンス演出が実行される期間にて、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示といった特図ゲームに対応して実行される表示演出は、遊技者が視認不可能となるように制限を設けてもよい。なお、画像表示装置5の画面上における表示の全部を行わないように制限を設けるものに限定されず、画像表示装置5の画面上における表示の一部を行わないように制限を設けてもよい。例えば、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄の可変表示が継続して行われる一方で、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示と、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示は行わないように、制限を設けてもよい。
図22に示すステップS506の処理では、例えば図23に示すような可変表示内容に応じた決定割合で、演出種別を「アクティブ表示変化」または「可動装置チャンス」に決定することができる。このとき、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」であれば、所定割合で「アクティブ表示変化」と「可動装置チャンス」のいずれにも決定可能であるのに対し、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」以外であれば、所定割合で「アクティブ表示変化」に決定可能であるが「可動装置チャンス」には決定されない。このような決定割合の設定により、変動中動作検出予告として、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出となるアクティブ表示変化演出が実行された場合よりも高い割合で、実行中の可変表示における可変表示結果が「大当り」となって有利状態としての大当り遊技状態に制御される。
変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行される場合には、例えば図29(A)に示されたボタンアクティブ表示のように、図28(A)に示されたボタンアクティブ表示と共通の報知態様で、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知する。また、アクティブ表示エリアAHAにてボタンアクティブ表示が行われることにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出が実行される可能性があることを、遊技者が認識可能に報知あるいは示唆できる。その後、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったときには、アクティブ表示変化演出とは異なる可動装置チャンス演出が実行されることで、アクティブ表示変化演出が実行されることを予測していた遊技者にとっては意外な演出が実行され、可動装置チャンス演出の印象度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動中動作検出予告となるアクティブ表示変化演出と可動装置チャンス演出のうちで、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出となるアクティブ表示変化演出が実行された場合と同じ割合で、大当り遊技状態などの有利状態に制御されるように、変動中動作検出予告の演出種別などが決定されてもよい。例えば図22に示すステップS506の処理では、可変表示内容に応じて演出種別を「アクティブ表示変化」に決定する割合と「可動装置チャンス」に決定する割合が、それぞれの可変表示内容に対応して同じ割合となるように、変動中動作検出予告決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。この場合には、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」以外の場合でも、所定割合で演出種別が「可動装置チャンス」に決定されるように、決定値の割当てなどが設定されてもよい。あるいは、例えば図22に示すステップS510の処理により可変表示内容に応じて特定のアクティブ表示変化パターンに決定する割合を調整することで、特定のアクティブ表示変化パターンによるアクティブ表示変化演出が実行された場合には、変動中動作検出予告としての可動装置チャンス演出が実行された場合と同じ割合で、大当り遊技状態などの有利状態に制御されるようにしてもよい。例えば図24(B)に示されたアクティブ表示変化パターンの決定例において、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合には、アクティブ表示変化パターンYAP12に決定されない(決定割合が0となる)ように、アクティブ表示変化パターン決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。このような設定によれば、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に所定割合でアクティブ表示変化パターンYAP12にも決定可能となるのに対し、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」以外である場合にはアクティブ表示変化パターンYAP12には決定されなくなる。したがって、アクティブ表示変化パターンYAP12によるアクティブ表示変化演出が実行されて、アクティブ表示の表示態様が「激熱」のメッセージを示すアイコンに変化したときには、変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行されたときと同様に、可変表示結果が「大当り」となることが確定する。すなわち、変動中動作検出予告において第1演出となるアクティブ表示変化演出は、アクティブ表示の表示態様を変化させる複数のアクティブ表示変化パターンによるアクティブ表示変化演出のうちで、特定のアクティブ表示変化パターンによる一部のアクティブ表示変化演出のみを含むものであってもよい。
また、大当り遊技状態などの有利状態に制御される場合には、変動中動作検出予告となるアクティブ表示変化演出と可動装置チャンス演出のうちで、第1演出となるアクティブ表示変化演出よりも高い割合で、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行されるように、変動中動作検出予告の演出種別などが決定されてもよい。例えば図22に示すステップS506の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、演出種別を「アクティブ表示変化」に決定する割合よりも演出種別を「可動装置チャンス」に決定する割合が高くなるように、変動中動作検出予告決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。例えば図23に示された変動中動作検出予告の決定例において、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、「アクティブ表示変化」の決定割合が40/100となり、「可動装置チャンス」の決定割合が55/100となるように設定してもよい。このような設定により、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、変動中動作検出予告として、アクティブ表示変化演出よりも高い割合で可動装置チャンス演出が実行される。こうして、実行中の可変表示における可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御される場合には、変動中動作検出演出における第1演出としてのアクティブ表示変化演出よりも高い割合で、第2演出としての可動装置チャンス演出が実行されてもよい。
あるいは、大当り遊技状態などの有利状態に制御されない場合でも、所定割合で第2演出となる可動装置チャンス演出が実行されるように、変動中動作検出予告の演出種別などが決定されてもよい。例えば図22に示すステップS506の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」以外である場合でも、所定割合で演出種別が「可動装置チャンス」に決定できるように、変動中動作検出予告決定テーブルにおける決定値の割当てなどが設定されてもよい。例えば図23に示された変動中動作検出予告の決定例において、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に「アクティブ表示変化」の決定割合よりも「可動装置チャンス」の決定割合が高くなる一方、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」以外である場合に「アクティブ表示変化」の決定割合よりも「可動装置チャンス」の決定割合が低くなるように設定してもよい。このような設定であっても、変動中動作検出予告となるアクティブ表示変化演出と可動装置チャンス演出のうちで、第2演出となる可動装置チャンス演出が実行された場合には、第1演出となるアクティブ表示変化演出が実行された場合よりも高い割合で、大当り遊技状態などの有利状態に制御されることで、可動装置チャンス演出が実行されたときに、有利状態となる期待感を高めることができる。
保留中動作検出予告や変動中動作検出予告として可動装置チャンス演出が実行されたときには、例えば図27(C)〜(I)あるいは図29(C)に示すように、可動演出装置55が退避位置から進出位置に移動して、画像表示装置5の表示画面よりも前方側の重複する位置に配置される。これにより、例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示を視認することが不可能または困難になる。また、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示を視認することが不可能または困難になる。
なお、可動演出装置55が進出位置に移動したときに、画像表示装置5の表示画面における全部を視認することが不可能または困難になるものに限定されず、画像表示装置5の表示画面における少なくとも一部を視認することが不可能または困難になるものであってもよい。一例として、可動演出装置55の少なくとも一部を透明部材で構成することで、可動演出装置55が進出位置に移動したときでも、画像表示装置5の表示画面における少なくとも一部を視認できるようにしてもよい。他の一例として、可動演出装置55の大きさを画像表示装置5の表示画面の一部と重複し得る大きさとなるように構成することで、可動演出装置55が進出位置に移動したときでも、画像表示装置5の表示画面における少なくとも一部を視認できるようにしてもよい。例えば、可動演出装置55は、画像表示装置5の画面上に設けられた第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとアクティブ表示エリアAHAよりも前方側にて重複する位置に配置される一方で、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部または全部とは重複しない位置に配置されるようにしてもよい。
「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとは別個に小図柄表示エリアを設け、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われるようにしてもよい。小図柄表示エリアは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さい表示領域であり、小図柄を常に視認可能となるように構成されていればよい。小図柄表示エリアにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリアでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部または全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が可変表示されてもよい。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり可動演出装置55などの遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、例えば図1に示すパチンコ遊技機1における遊技領域の右側方といった、画像表示装置5の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置5における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示状態を確認しにくくなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリアにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識しやすい態様で表示することができる。
可動演出装置55は、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとアクティブ表示エリアAHAの全部よりも前方側の重複する進出位置に移動して、保留表示とアクティブ表示の全部を視認することが不可能または困難になるものに限定されない。すなわち、可動演出装置55は、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとアクティブ表示エリアAHAの少なくとも一部よりも前方側の重複する進出位置に移動して、保留表示とアクティブ表示の一部を視認することが不可能または困難になるものであってもよい。
可動演出装置55は、画像表示装置5の表示画面と重複する前面側に、例えば図27(C)などに示すような絵柄が描かれたものに限定されず、画像表示装置5の表示画面における一部または全部よりも前方側の重複する進出位置と重複しない退避位置とに移動可能な任意の可動部材であればよい。こうした可動部材の一例として、特定のキャラクタを模した形状を有する演出用模型が設けられてもよい。あるいは、画像表示装置5の所定縁部の近傍(例えば左右近傍)には、シャッターまたはカーテンとなる遮蔽部材が設けられてもよい。あるいは、複数の発光体が前面側に配置されて発光体ユニットを形成する演出可動機構が設けられてもよい。あるいは、画像表示装置5の所定縁部の近傍(例えば下側近傍)には、画像表示装置5と同様に各種画像を表示可能な可動表示装置が設けられてもよい。これらの可動部材は、図4に示された可動装置駆動部18に含まれる動作用モータの回転軸に連結され、動作用モータから伝達された動力によって進出位置と退避位置との間で移動できればよい。
可動演出装置55のような演出用の可動部材を動作させることによる可動装置チャンス演出を実行するものに代えて、画像表示装置5の画面上に表示可能な特定の演出画像を、保留表示やアクティブ表示などを示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能としてもよい。例えば、複数の表示レイヤにZ値を割り当てるZ値設定テーブルを用いて、各表示レイヤに描画される演出画像を表示するときの優先度を異ならせてもよい。そして、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLにてボタン保留表示が行われた後に、あるいはアクティブ表示エリアAHAにてボタンアクティブ表示が行われた後に、プッシュボタン31に対する押下操作のような遊技者による動作が検出されたことに基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとアクティブ表示エリアAHAよりも前方側の重複する位置に隠蔽画像を表示させる隠蔽表示演出が実行されてもよい。
図30(A)は、隠蔽表示演出の実行例を示している。図30(A)に示す隠蔽画像DH1は、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとアクティブ表示エリアAHAよりも前方側の重複する位置に配置されることで、保留表示やアクティブ表示を視認することが不可能になっている。
図30(B)は、Z値の設定に基づいて複数の表示レイヤを配置した一例を示している。この配置例において、複数の表示レイヤには、隠蔽画像表示レイヤと、一般画像表示レイヤとが含まれている。隠蔽画像表示レイヤには、隠蔽画像DH1となる演出画像が描画される。一般画像表示レイヤには、保留表示やアクティブ表示を行うための演出画像の他、飾り図柄を示す演出画像などが描画される。各表示レイヤに描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画像を重畳して描画するときに用いる奥行き値となるZ値が設定されている。Z値設定テーブルによるZ値の設定により、隠蔽画像表示レイヤに描画される隠蔽画像DH1のZ値は、一般画像表示レイヤに描画される演出画像のZ値とは異なる値となっている。
例えば表示制御部123のVDPは、CGROM(あるいは画像データメモリ)から読み出した画像データをVRAMのフレームバッファなどに書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、優先度の判定を行えばよい。そして、Z値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも優先度が高くなり、遊技者からみて前方側に配置することができる。
図30(B)に示すように、隠蔽画像表示レイヤは、一般画像表示レイヤよりも遊技者からみて前方側に配置されるように、Z値が設定される。これにより、隠蔽表示演出で用いられる隠蔽画像DH1は、保留表示やアクティブ表示などを行うための演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができる。
なお、隠蔽画像DH1は、画像表示装置5の表示画面における一部に表示されるものに限定されず、画像表示装置5の表示画面における全部に表示されるものであってもよい。この場合には、隠蔽表示演出が実行されたときに、画像表示装置5の表示画面における全部に隠蔽画像DH1が表示されることで、画像表示装置5における表示演出を暗転させることができる。
画像表示装置5の表示画面における一部または全部よりも前方側に光透過性を有する透明導光部材を設けるとともに、透明導光部材の近傍に発光部材を設け、発光部材から透明導光部材に導入された光が予め形成された反射部により反射されることで、所定の絵柄などを表示させる演出が実行されるものであってもよい。そして、可動装置チャンス演出に代えて、透明導光部材と発光部材と反射部による発光演出が実行されてもよい。このような発光演出を実行することで、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示あるいはアクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示の少なくとも一部を視認することが不可能または困難になるものであってもよい。
画像表示装置5の表示画面における一部または全部よりも前方側にブラインド機能を有する液晶フィルムを設け、ブラインド機能を有効化または無効化することによる演出が実行されるものであってもよい。ブラインド機能を有効化したときには、その液晶フィルムよりも後方側に設けられた画像表示装置5の画面上における表示が視認不可能または視認困難になる。こうしたブラインド機能を有効化または無効化することによる演出が実行される場合には、画像表示装置5の画面上における一部または全部が遮蔽される。そして、可動装置チャンス演出に代えて、ブラインド機能を有効化することによる演出を実行することで、第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示あるいはアクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示の少なくとも一部を視認することが不可能または困難になるものであってもよい。
画像表示装置5における表示画面の上側近傍などには、情報表示装置51が設けられ、第1保留表示器51Aや第2保留表示器51BにおけるLEDの点灯態様により、遊技者が第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を認識可能となる保留情報を表示する。したがって、例えば可動装置チャンス演出が実行されたときに可動演出装置55が進出位置に移動して第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示を視認することが不可能または困難になった場合でも、第1保留表示器51Aや第2保留表示器51Bの表示から第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数といった可変表示の保留情報を容易に認識することができる。
また、情報表示装置51が備える第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51EにおけるLEDの点灯態様により、遊技者が可変表示の進行状況や可変表示結果を認識可能となる可変表示情報を表示する。したがって、例えば可動装置チャンス演出が実行されたときに可動演出装置55が進出位置に移動してアクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示や「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示などを視認することが不可能または困難になった場合でも、第4図柄表示器51Dや第4図柄表示器51Eの表示から可変表示の進行状況や可変表示結果といった可変表示情報を容易に認識することができる。
その他にも、この発明は上記の実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。より具体的に、上記実施の形態では、保留中動作検出予告として保留表示変化演出と可動装置チャンス演出のいずれかを実行可能であるとともに、変動中動作検出予告としてアクティブ表示変化演出と可動装置チャンス演出のいずれかを実行可能であるものとして説明した。これに対し、保留中動作検出予告を実行可能である一方で変動中動作検出予告は実行されないもの、あるいは、変動中動作検出予告を実行可能である一方で保留中動作検出予告は実行されないものであってもよい。
上記実施の形態では、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示としてボタン保留表示を行うこと、あるいは、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示としてボタンアクティブ表示を行うことにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知する動作指示態様になるものとして説明した。これに対し、保留表示やアクティブ表示とは別個に、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示などにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知する動作指示態様になるものであってもよい。演出画像の表示による動作指示態様の一例として、画像表示装置5の画面上に特定のメッセージを示す文字画像(テロップ)が表示されてもよい。他の一例として、画像表示装置5の画面上に保留表示やアクティブ表示とは異なる特定のキャラクタを示す演出画像が表示されてもよい。例えば飾り図柄の可変表示が実行されているときに、「ボタンを押してね!」のメッセージを示す演出画像、あるいはプッシュボタン31Bを模した演出画像を、画像表示装置5の画面上における第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLさらにはアクティブ表示エリアAHAとは異なる所定位置に表示させる。これにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作が指示されたことを、遊技者が認識可能に報知する。また、こうした演出画像の表示により、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出に基づいて保留表示の表示態様が変化する保留表示変化演出とアクティブ表示の表示態様が変化するアクティブ表示変化演出の少なくともいずれかが実行されることを、遊技者が認識可能に報知あるいは示唆することができればよい。
このような画像表示装置5の画面上における演出画像の表示とともに、あるいは演出画像の表示に代えて、スピーカ8L、8Rから報知用の音声や効果音を出力させること、遊技効果ランプ9または装飾用LEDさらには情報表示装置51が備える文字表示器51Cの少なくともいずれかの発光部材を点灯や点滅させること、可動演出装置55とは別個に遊技領域の内部または外部に設けられた演出用可動部材を動作させること、これらの一部または全部を組み合わせることにより、遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知する動作指示態様になるものであってもよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様を含むとともに、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1始動入賞記憶表示エリア5HRまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HLにて保留表示の表示態様が動作指示態様となるボタン保留表示が行われた後に、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出に基づいて、保留表示変化演出または可動装置チャンス演出といった保留中動作検出予告における第1演出または第2演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、ボタン保留表示を行うことなく、また、遊技者による動作の検出によることなく、第1演出としての保留表示変化演出または第2演出としての可動装置チャンス演出が実行されることがあってもよい。あるいは、ボタン保留表示を行った後に、遊技者による動作の検出によることなく、第1演出としての保留表示変化演出または第2演出としての可動装置チャンス演出が実行されることがあってもよい。
上記実施の形態では、アクティブ表示エリアAHAにてアクティブ表示の表示態様が動作指示態様となるボタンアクティブ表示が行われた後に、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出に基づいて、アクティブ表示変化演出または可動装置チャンス演出といった変動中動作検出予告における第1演出または第2演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、ボタンアクティブ表示を行うことなく、また、遊技者による動作の検出によることなく、第1演出としてのアクティブ表示変化演出または第2演出としての可動装置チャンス演出が実行されることがあってもよい。あるいは、ボタンアクティブ表示を行った後に、遊技者による動作の検出によることなく、第1演出としてのアクティブ表示変化演出または第2演出としての可動装置チャンス演出が実行されることがあってもよい。
保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行されてもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の画面上に表示制限用の演出画像を表示すること、第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLやアクティブ表示エリアAHAにて半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型(可動部材)を退避状態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽することなどにより、保留表示やアクティブ表示の一部または全部を視認することが不可能または視認となるように制限するものであればよい。
図31は、ボタン保留表示やボタンアクティブ表示を行うことなく、また、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出によることなく、保留表示変化演出やアクティブ表示演出を実行するとともに、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するときに保留表示やアイコン表示に制限を設ける場合の演出実行例を示している。この実行例では、例えば図31(A)に示すような飾り図柄の可変表示が実行されているときに、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とに共通する演出として、図31(B)に示すような表示変化共通演出が実行される。このときには、制限演出として、画像表示装置5の画面上における第1始動入賞記憶表示エリア5HRと第2始動入賞記憶表示エリア5HLとアクティブ表示エリアAHAよりも前方側の重複する位置に表示制限用の演出画像SV1を表示する。これにより、例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示を視認することが不可能または困難になるように隠蔽(被覆)する。また、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示を視認することが不可能または困難になるように隠蔽(被覆)する。その後、保留表示変化演出が実行された場合には、例えば図31(C1)に示すように、保留番号が「3」に対応する保留表示の表示色を青色表示に変化させるといった、保留表示の表示態様を変化させる。一方、アクティブ表示変化演出が実行された場合には、例えば図31(C2)に示すように、アクティブ表示の表示態様として「チャンス」のメッセージを示すアイコンに変化させるといった、アクティブ表示の表示態様を変化させる。こうした制限演出を実行することにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されるときに、いずれの演出が実行されるかを認識することが不可能または困難となり、保留表示とアクティブ表示のいずれが変化するかに遊技者を注目させて、遊技興趣を向上させることができる。
制限演出として、互いに演出態様が異なる複数種類の演出を用意してもよい。この場合には、保留表示変化演出が実行されるかアクティブ表示変化演出が実行されるかに応じて、決定可能な制限演出の種類や決定割合のいずれか一方または双方を、異ならせるように設定してもよい。このような設定によれば、制限演出の演出態様に応じて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれが実行されるかの期待感を異ならせて、いずれの表示が変化するかに遊技者を注目させることができる。あるいは、保留表示変化演出が実行されるかアクティブ表示変化演出が実行されるかにかかわらず、所定割合で制限演出の演出態様が決定されてもよい。
保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される場合や、アクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される場合には、表示態様が変化する保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合よりも高い割合で、制限演出を実行することに決定されてもよい。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されたにもかかわらず表示態様が変化しなかったことを遊技者が認識しにくくして、遊技興趣の低下を防止することができる。あるいは、保留表示の表示態様が変化する保留表示変化成功演出が実行される場合や、アクティブ表示の表示態様が変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される場合には、表示態様が変化しない保留変化ガセ演出やアクティブ変化ガセ演出が実行される場合よりも高い割合で、制限演出を実行することに決定されてもよい。これにより、制限演出が実行されたときに、保留表示の表示態様やアクティブ表示の表示態様が変化する期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態における可動装置チャンス演出と同様に、可動演出装置55が進出位置に移動することで、保留表示やアクティブ表示を隠蔽する制限演出が実行されてもよい。この場合、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出に基づいて、例えば図26(F)などに示されたキャラクタCH1を遊技者が認識可能になると、例えば保留表示やアクティブ表示に作用する演出状態となるより前であっても、可動演出装置55が退避位置から進出位置に移動して保留表示やアクティブ表示を隠蔽し、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行が終了してキャラクタCH1の演出画像が表示されなくなってから、可動演出装置55が退避位置に復帰してもよいし、キャラクタCH1の演出画像は遊技者が認識可能となるように隠蔽しないようにしてもよい。このように、制限演出は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出とは関連性が低い演出として認識されやすい演出態様で実行されてもよい。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されたにもかかわらず表示態様が変化しなかったことを遊技者が認識しにくくして、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、制限演出で用いられる可動部材として、可動演出装置55とは別個の演出用可動部材が設けられてもよい。
保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出に基づいて、保留表示やアクティブ表示の表示態様を1段階目から複数段階目まで変化させることができるようにしてもよい。この場合には、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったと判定されるごとに、保留表示やアクティブ表示の表示態様を次の段階目に対応する表示態様に変化させることで、複数回の動作検出に基づいて、表示態様を所定回まで変化させることができるようにしてもよい。例えば、プッシュボタン31Bに対する押下操作が1回目に検出されたことに基づく保留表示変化演出が行われ、図19(A)に示された保留表示変化パターンZHP4により、保留表示の表示態様が白色表示から「秘」のメッセージを示す表示対応に変化する。その後、プッシュボタン31Bに対する押下操作が2回目に検出されたことに基づく保留表示変化演出が行われ、図19(A)に示された保留表示変化パターンZHP1〜ZHP3のいずれかによる変化後の表示内容と同様に、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様から表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化するようにしてもよい。保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化することで、その後さらに保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる示唆保留表示が行われてもよい。
上記実施の形態では、保留中動作検出予告や変動中動作検出予告における第2演出として、可動演出装置55の動作による可動装置チャンス演出が実行されるものとして説明した。これに対し、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示などにより、保留中動作検出予告や変動中動作検出予告における第2演出が実行されてもよい。一例として、始動入賞が発生したときに主基板11から伝送される入賞時判定結果コマンドに示される入賞時判定結果、あるいは可変表示が開始されるときに決定された変動パターンと可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容に応じて、プッシュボタン31Bに対する押下操作とった遊技者による動作の検出があった場合に、画像表示装置5の画面上に表示される背景画像を、1回または複数回の可変表示にわたり通常とは異なる特殊な背景画像に切り替えることにより通常とは異なる演出ゾーンに移行する演出が行われてもよい。他の一例として、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出があった場合に、チャンス目として予め定められた飾り図柄の組み合わせを、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示(仮停止)させる演出が実行されてもよい。
このような画像表示装置5の画面上における演出表示とともに、あるいは演出表示に代えて、スピーカ8L、8Rから通常とは異なる特殊な音声や効果音を出力させること、遊技効果ランプ9または装飾用LEDさらには情報表示装置51が備える文字表示器51Cの少なくともいずれかの発光部材を点灯や点滅させること、可動演出装置55とは別個に遊技領域の内部または外部に設けられた演出用可動部材を動作させること、これらの一部または全部を組み合わせることにより、保留中動作検出予告や変動中動作検出予告における第2演出が実行されてもよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
遊技者による動作を検出するための構成は、プッシュボタン31Bに限定されず、スティックコントローラ30の操作桿やトリガスイッチでもよいし、これらとは異なる回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による指示入力行為に限定されない任意の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手といった被写体を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、任意の入力動作を所定操作として検出できるようにしてもよい。すなわち、所定操作を検出するための構成は、任意対象物の動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
上記実施の形態では、図11に示すステップS242の処理にて決定される大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光(点灯)した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示(点灯)と非表示(消灯)とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号などを含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、例えば図7に示すステップS212にて図8に示すような入賞時乱数値判定処理が実行される。これにより、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が乱数値を用いて可変表示内容の判定を行い、その判定結果を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果コマンド)が演出制御基板12の側に送信されて、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などにより先読み予告演出を実行可能にするものとして説明した。これに対し、例えば主基板11の側では、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が乱数値を示す演出制御コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行い、演出制御基板12の側では、主基板11からの演出制御コマンドに示された乱数値を用いて大当り判定などを行い、その判定結果に基づいて先読み予告演出が実行できるようにしてもよい。このように、始動入賞が発生した始動入賞時などのように、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に有利状態に制御されるか否かを判定する処理は、主基板11の側で実行されるものに限定されず、演出制御基板12の側で実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1が備える画像表示装置5の画面上に設けられた第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにてボタン保留表示を行うことにより、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知したり、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、保留中動作検出予告としての保留表示変化演出が実行可能であることを、遊技者が認識可能に報知あるいは示唆したりすることができる。また、パチンコ遊技機1が備える画像表示装置5の画面上に設けられたアクティブ表示エリアAHAにてボタンアクティブ表示を行うことにより、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作が指示されたことを認識可能に報知したり、プッシュボタン31Bに対する押下操作という遊技者による動作の検出に基づいて、変動中動作検出予告としてのアクティブ表示変化演出が実行可能であることを、遊技者が認識可能に報知あるいは示唆したりすることができる。このように、ボタン保留表示やボタンアクティブ表示は、遊技者の動作検出により第1演出としての保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されることを示唆できる。こうしたパチンコ遊技機1が有する特徴の少なくとも一部は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。このスロットマシンに適用する例として、未だ開始されていない可変表示または現在実行中の可変表示に対応するアイコン等の画像を表示する場合(例えば前兆演出など)に、当該画像の変化に上記実施の形態における技術を適用することができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、本願に係るパチンコ遊技機1では、例えば図26(D)に示すようなボタン保留表示が行われているときに、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出に基づく保留中動作検出予告として、例えば図26(F)〜(K)に示すように保留表示の表示態様が変化可能な第1演出となる保留表示変化演出と、第1演出とは異なる第2演出として、例えば図27(C)〜(I)に示すような可動装置チャンス演出とのうち、いずれかの演出が実行される。そして、例えば図18に示すような決定割合で保留中動作検出予告の演出種別が「保留表示変化」または「可動装置チャンス」に決定されることで、可動装置チャンス演出が実行される場合には、保留表示変化演出が実行される場合よりも高い割合又は同じ割合で大当り遊技状態などの有利状態に制御される。これにより、保留中動作検出予告となる演出の意外性を高めて遊技興趣を向上させることができる。
あるいは、例えば図28(A)に示すようなボタンアクティブ表示が行われているときに、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出に基づく変動中動作検出予告として、例えば図28(C)〜(J)に示すようにアクティブ表示の表示態様が変化可能な第1演出となるアクティブ表示変化演出と、第1演出とは異なる第2演出として、例えば図29(C)に示すような可動装置チャンス演出とのうち、いずれかの演出が実行される。そして、例えば図23に示すような決定割合で変動中動作検出予告の演出種別が「アクティブ表示変化」または「可動装置チャンス」に決定されることで、可動装置チャンス演出が実行される場合には、アクティブ表示変化演出が実行される場合よりも高い割合又は同じ割合で大当り遊技状態などの有利状態に制御される。これにより、変動中動作検出予告となる演出の意外性を高めて遊技興趣を向上させることができる。
例えば図20に示すステップS326の処理による演出実行設定に基づいて、保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出としての保留表示変化演出を実行可能であり、図25に示すステップS367の処理による演出実行設定に基づいて、アクティブ表示の表示態様を変化させる第2変化演出としてのアクティブ表示変化演出を実行可能である。このような保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とを実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、例えば図26(K)における「秘」のメッセージを示す表示態様のように、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様を含んでいる。このように、保留表示の表示態様を特殊態様に変化させる保留表示変化演出を実行することで、多様な表示の変化を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、例えば図28(H)〜(J)における「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知するアイコンの表示態様のように、第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様を含んでいる。このように、アクティブ表示の表示態様を特殊態様に変化させるアクティブ表示変化演出を実行することで、多様な表示の変化を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
第2演出として可動装置チャンス演出が実行されるときには、例えば図27(C)〜(I)や図29(C)に示すように、可動演出装置55が動作して第1始動入賞記憶表示エリア5HRや第2始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示、あるいはアクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示よりも前方側の重複する進出位置に移動することで、保留表示やアクティブ表示を視認することが不可能または困難になる。これにより、第2演出となる可動装置チャンス演出に対する遊技者の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
第1保留表示器51Aでは、第1保留表示器25Aや第1始動入賞記憶表示エリアHRと同様に、第1特図保留記憶数を特定可能にする保留情報が表示される。第2保留表示器51Bでは、第2保留表示器25Bや第2始動入賞記憶表示エリアHLと同様に、第2特図保留記憶数を特定可能にする保留情報が表示される。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bは主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103によって制御される一方、第1保留表示器51Aと第2保留表示器51Bは演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって制御される。これにより、可変表示の保留情報が認識しやすくなる。なお、第1保留表示器51Aおよび第2保留表示器51Bのそれぞれを2個の発光手段を用いて構成し、点灯・点滅・消灯の組合せによって、保留記憶数を表してもよい。