JP2016118429A - 検出方法、および、検出装置 - Google Patents

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友加里 西山
佐藤 秀二
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Tatsuro Kawamura
達朗 河村
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Abstract

【課題】従来技術では、検出領域に第2試料が存在する期間を特定できない。【解決手段】検出装置を用いた検出方法であって、前記検出装置は、検出領域における被検物質を検出する検出部と、前記被検物質を含まない試料である第2試料が、前記検出領域に存在するか否かを判定する判定部と、を備え、前記検出領域に前記被検物質が導入されると、前記被検物質の少なくとも一部が前記検出領域に留まり、前記被検物質を含む試料である第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A1)と、前記工程(A1)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B1)と、前記工程(B1)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第1検出量を得る工程(C1)と、を包含する、検出方法。【選択図】図9

Description

本開示は、試料中の被検物質を検出するための検出方法及び装置に関する。
特許文献1では、マイクロ流路チップ上で抗原抗体反応を用いて液体中の検出対象物を検出する方法において、B/F分離を行う方法として、固体微粒子とせき止め構造を用いることが提案されている。
また、特許文献2には、マイクロ流路チップ上で抗原抗体反応等を用いて液体中の検出対象物を検出する方法において、遊離の蛍光体を効率よく除去するための洗浄液の流速が開示されている。
特開2001−4628号公報 特開2010−112730号公報
従来技術では、検出領域に第2試料が存在する期間を特定できない。
検出装置を用いた検出方法であって、前記検出装置は、検出領域における被検物質を検出する検出部と、前記被検物質を含まない試料である第2試料が、前記検出領域に存在するか否かを判定する判定部と、を備え、前記検出領域に前記被検物質が導入されると、前記被検物質の少なくとも一部が前記検出領域に留まり、前記被検物質を含む試料である第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A1)と、前記工程(A1)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B1)と、前記工程(B1)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第1検出量を得る工程(C1)と、を包含する、検出方法。
検出領域における被検物質を検出する検出部と、前記被検物質を含まない試料である第2試料が、前記検出領域に存在するか否かを判定する判定部と、を備え、前記検出領域に前記被検物質が導入されると、前記被検物質の少なくとも一部が前記検出領域に留まり、前記被検物質を含む試料である第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A1)と、前記工程(A1)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B1)と、前記工程(B1)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第1検出量を得る工程(C1)と、を実行する、検出装置。
本開示によれば、検出領域に第2試料が存在する期間を特定できる。
実施の形態3における検出装置の概略図 実施の形態3における光検出部の概略図 実施の形態3におけるマイクロ流路チップを示す図 実施の形態3におけるマイクロ流路内でのアッセイ工程を示す図 測定結果の例を示す図 実施の形態4における検出装置の概略図 実施の形態4におけるマイクロ流路チップの側断面図及び気泡発生機構の概略図 実施の形態4におけるマイクロ流路内でのアッセイ工程を示す図 実施の形態1における検出装置1000の概略構成を示す図 実施の形態1における検出方法を示す図 実施の形態1における検出方法の一例を示す図 実施の形態2における検出装置2000の概略構成を示す図 実施の形態2における検出方法を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は、これらの実施の形態に限定されない。
(実施の形態1)
図9は、実施の形態1における検出装置1000の概略構成を示す図である。
第1試料は、被検物質を含む試料である。
第2試料は、被検物質を含まない試料である。
実施の形態1における検出装置1000は、検出部1001と、判定部1002と、を備える。
検出部1001は、検出領域1100における被検物質を検出する。
判定部1002は、第2試料が検出領域1100に存在するか否か、を判定する。
検出領域1100に第1試料が導入されることで被検物質が導入されると、被検物質の少なくとも一部が検出領域1100に留まる。
なお、被検物質は、例えば、検出もしくは定量の対象となる検出対象物そのものであってもよい。
もしくは、被検物質は、標識物質であってもよい。
このとき、第1試料は、標識物質により標識された検出対象物と、を含んでもよい。
また、検出領域1100には、検出対象物と特異的に結合する捕捉物質が固定されていてもよい。
このとき、標識物質により標識された検出対象物が検出領域1100に導入されると、検出対象物の少なくとも一部が、捕捉物質と結合する。これにより、検出対象物を標識する標識物質が、検出領域1100に留まる。
このとき、検出部1001は、検出領域1100に留まる標識物質からの信号を検出してもよい。これにより、捕捉物質と結合した検出対象物の検出量を得てもよい。
なお、標識物質は、蛍光物質であってもよい。
検出部1001は、検出領域1100に留まる蛍光物質からの蛍光を検出してもよい。これにより、捕捉物質と結合した検出対象物の検出量を得てもよい。
なお、蛍光を検出する検出法に代えて、例えば、金属微粒子を利用したラマン散乱光量の検出法などが用いられてもよい。もしくは、電気的な信号または磁気的な信号を検出する検出法などが用いられてもよい。
図10は、実施の形態1における検出方法を示す図である。
実施の形態1における検出方法は、検出装置1000を用いた検出方法である。
図10(a)に示されるように、実施の形態1における検出方法は、工程(A1)と、工程(B1)と、工程(C1)と、を包含する。
工程(A1)は、第1試料を、検出領域1100に導入する工程である。
工程(B1)は、工程(A1)の後に、実行される工程である。工程(B1)は、第2試料を、検出領域1100に導入する工程である。
工程(C1)は、工程(B1)の後に、実行される工程である。工程(C1)は、判定部1002により検出領域1100に第2試料が存在するか否かを判定し、検出領域1100に第2試料が存在すると判定された期間に、検出部1001により被検物質を検出し第1検出量を得る工程である。
以上の構成によれば、検出領域に第2試料が存在する期間を特定できる。これにより、例えば、第1試料と第2試料とが、交互に、複数回、導入される場合において、検出領域に第2試料が存在する状態における被検物質の検出量を、精度良く、得ることができる。検出領域に第2試料が存在する期間に検出を行うことで、例えば、検出領域に留まらない被検物質(遊離した被検物質)の存在によるノイズを低減できる。
図10(b)に示されるように、実施の形態1における検出方法は、工程(A2)と、工程(B2)と、工程(C2)とを、さらに、包含してもよい。
工程(A2)は、工程(C1)の後に、実行される工程である。工程(A2)は、第1試料を、検出領域1100に導入する工程である。
工程(B2)は、工程(A2)の後に、実行される工程である。工程(B2)は、第2試料を、検出領域1100に導入する工程である。
工程(C2)は、工程(B2)の後に、実行される工程である。工程(C2)は、判定部1002により検出領域1100に第2試料が存在するか否かを判定し、検出領域1100に第2試料が存在すると判定された期間に、検出部1001により被検物質を検出し第2検出量を得る工程である。
以上の構成によれば、経時変化の測定を行うことができる。これにより、迅速かつ高精度に被検物質の検出を行うことができる。例えば、反応(例えば、抗原抗体反応)が早く進行する場合(反応時間が短い場合)には、測定時間を短縮することができる。また、経時変化に伴う複数の測定点の検出量を得ることができる。これらを用いれば、例えば、反応速度、または、反応終了までにかかる見込み時間などを、算出できる。
図10(c)に示されるように、実施の形態1における検出方法は、工程(A3)と、工程(B3)と、工程(C3)とを、さらに、包含してもよい。
工程(A3)は、工程(C2)の後に、実行される工程である。工程(A3)は、第1試料を、検出領域1100に導入する工程である。
工程(B3)は、工程(A3)の後に、実行される工程である。工程(B3)は、第2試料を、検出領域1100に導入する工程である。
工程(C3)は、工程(B3)の後に、実行される工程である。工程(C3)は、判定部1002により検出領域1100に第2試料が存在するか否かを判定し、検出領域1100に第2試料が存在すると判定された期間に、検出部1001により被検物質を検出し第3検出量を得る工程である。
以上の構成によれば、3点以上の測定点における検出量を得ることができる。これにより、測定の高精度化を実現できる。例えば、第1検出量と第2検出量と第3検出量のうちの2つの検出量を用いて、残りの1つの検出量が特異点(測定失敗、又は、異常測定の結果)であるか否かを判定することができる。これにより、測定の不備等によって生じた特異点が含まれていた場合であっても、その特異点の結果を取り除き、残りの結果から正しい測定結果を推測できる。
図11は、実施の形態1における検出方法の一例を示す図である。
図11に示されるように、実施の形態1における検出方法は、工程(J)を、さらに、包含してもよい。
工程(J)は、工程(C1)の後に、実行される工程である。工程(J)は、第1検出量と所定値とを比較する工程である。
このとき、工程(J)において、第1検出量が所定値よりも小さいと判定された場合には、検出方法は、工程(A2)と工程(B2)と工程(C2)とを実行する。
また、工程(J)において、第1検出量が所定値以上であると判定された場合には、検出方法は、工程(A2)と工程(B2)と工程(C2)とを実行しない(例えば、検出動作を終了する)。
以上の構成によれば、検出量が所定値以上となった段階で、検出方法を停止することができる。これにより、例えば、予め定められた所定の測定時間の経過を待たずに、被検物質の存否を判定できる。この結果、存在測定に要する時間を短縮することができる。
なお、工程(J)は、工程(C2)または工程(C3)の後に、実行されてもよい。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2が説明される。実施の形態2は、上述の実施の形態1の検出装置および検出方法の構成に加えて、下記の構成を備える。
図12は、実施の形態2における検出装置2000の概略構成を示す図である。
実施の形態2における検出装置2000は、実施の形態1における検出装置1000の構成と、気体生成部2001と、流路2002と、を備える。
気体生成部2001は、気体を生成する。当該気体は、第2試料として利用される。
流路2002内に、検出領域1100と気体生成部2001とが配置される。第1試料は、流路2002内に流される。このとき、第1試料の流れに対して、気体生成部2001は、検出領域1100よりも、上流に配置される。
図13は、実施の形態2における検出方法を示す図である。
実施の形態2における検出方法は、実施の形態1における検出方法の工程に加えて、工程(X)を、さらに包含する。
工程(X)は、工程(A1)の後に、実行される工程である。工程(X)は、気体生成部2001により、気体を発生させる。
工程(X)の後に、工程(B1)において、第1試料の流れを生じさせて、気体生成部2001に発生した気体を下流に位置する検出領域1100に移動させる。これにより、工程(B1)において、第2試料として気体を検出領域1100に導入する。
以上の構成によれば、検出装置の構成を簡略化、小型化できる。例えば、第2試料を保存する設備を備える必要がなくなる。
なお、工程(X)は、工程(A2)または工程(A3)の後に、実行されてもよい。
なお、実施の形態1または2にて説明された各工程は、検出装置により、実行されてもよい。
(実施の形態3)
以下、実施の形態1の具体的な構成例として、実施の形態3が説明される。
実施の形態1において示された第1試料として、サンプル溶液が例示される。
実施の形態1において示された第2試料として、洗浄液滴が例示される。
実施の形態1において示された被検物質として、蛍光標識物141が例示される。
実施の形態1において示された検出部1001として、光検出部110が例示される。
実施の形態1において示された判定部1002として、洗浄液滴検知機構127が例示される。
実施の形態1において示された検出領域1100として、マイクロ流路チップ101の検出領域109が例示される。
<構成>
図1は、実施の形態3における検出装置100の概略図である。
検出装置100は、マイクロ流路チップ101を有する。マイクロ流路チップ101は、検出対象物を含むサンプル溶液を導入する第1導入穴102と、洗浄液滴を断続的に導入する第2導入穴103と、サンプル溶液及び洗浄液滴を排出する排出穴104を有する。マイクロ流路チップ101の第1導入穴102は流路105によってポンプ106に、マイクロ流路チップ101の第2導入穴103は流路107によってポンプ108に連結されている。また、検出装置100は、マイクロ流路チップ101の有する検出領域109を被検出領域とする光検出部110を有している。さらに、検出装置100は光検出部110と接続した出力機構111を有する。
図1では、検出対象物を含むサンプル溶液をマイクロ流路チップ101に導入する第1導入機構として、第1導入穴102と流路105によって連結されたポンプ106を用いた押し出し操作を行っているが、マイクロ流路チップへの溶液導入方法として一般的に用いられる他の手法を用いても良い。例えば、第1導入穴102には流路を介してサンプル溶液の溶液タンクを接続し、排出穴104には吸引ポンプを接続することで、吸引力によりサンプル溶液を導入させてもよい。また、例えば、サンプル溶液を第1導入穴102に滴下し、マイクロ流路チップ101上にキャピラリー力の強い領域を設けることにより、キャピラリー力によりサンプル溶液を導入してもよい。また、図1では、洗浄液滴を断続的にマイクロ流路チップ101に導入する第2導入機構として、第2導入穴103と流路107によって連結されたポンプ108を用いた断続的な押し出し操作を行っているが、マイクロ流路チップへの断続的な液体又は気体の導入方法として一般的用いられる他の手法を用いても良い。例えば、マイクロ流路チップ101上の第2導入穴103の上流側に電磁弁を設け、排出穴104に吸引ポンプを接続することで、電磁弁の断続的な切り替えにより、洗浄液滴を断続的に導入させても良い。ただし、第1導入機構と第2導入機構は、検出領域109に洗浄液滴を断続的に導入できれば良く、これらの導入方法に限定されない。
図1では、マイクロ流路チップ101は導入穴を二つ有しているが、導入穴は一つでもよい。その場合、導入穴に流路によって連結されたポンプは電磁弁を有しており、電磁弁を切り替えることで、検出対象物を含むサンプル溶液と洗浄液滴を交互に導入することができる。また、三つ以上の導入穴を有していても、二つ以上の排出穴を有していても良い。ただし本実施形態は、導入穴、排出穴及び流路の数及び構造に限定されない。
図2は、実施の形態3における検出装置100の光検出部110と出力機構111の概略図である。
光検出部110は光源120を有する。また光検出部110は光源120より発せられた光をマイクロ流路チップ101の検出領域109に照射するためのレンズ121を有する。また光検出部110は、検出領域109より帰還した光から蛍光成分を取り出すダイクロイックミラー122と、取り出された蛍光成分を受光する受光素子123を有している。この受光素子123は蛍光検出機構124に接続されている。また、光検出部110は検出領域109より帰還した光から反射光成分を取り出すビームスプリッター125と、取り出された反射光成分を受光する受光素子126を有する。この受光素子126は洗浄液滴検知機構127に接続されえている。光検出部110が有する蛍光検出機構124と洗浄液滴検知機構127は、出力機構111に接続されている。
ここで光源120としては公知の技術を用いることができる。例えば、レーザー、LED等を用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの光源の種類に限定されない。
図2では、検出領域109より帰還した光から蛍光成分を検出する方法として、蛍光成分のみを反射するダイクロイックミラー122とCCDや光電子倍増管等の受光素子123を用いているが、蛍光の検出に用いられる他の一般的な手法を用いても良い。例えば、ビームスプリッターと励起光成分を除去するためのロングパスフィルター等のフィルターを用いて蛍光成分を取り出し、受光素子で検出しても、またビームスプリッターで取り出した光を分光器で受光してもよい。ビームスプリッターで取り出した光を分光器で受光する場合は、同一の機構で反射光成分も検出することもできる。ただし、本実施形態はこれらの光学系に限定されない。
図3(a)は本実施の形態3におけるマイクロ流路チップ101の平面図である。また図3(b)は図3(a)の側断面図である。
本実施の形態3におけるマイクロ流路チップ101はマイクロ流路が形成された基板130とカバー部材131で構成される。
基板130は、PDMS等の樹脂、シリコン、金属、ガラス等のマイクロ流路チップの材質として公知のものを用いることができる。基板130はマイクロ流路132を有する。マイクロ流路132は検出領域109を有している。検出領域109はマイクロ流路132の第2導入穴103と排出穴104の間の任意の場所に存在する。カバー部材131は全部または検出領域109上部が、検出に使用する励起光及び蛍光に対して透明である。カバー部材131は、ガラス、PDMS等の樹脂等のマイクロ流路チップの材質として公知のものを用いることができる。
図3(b)では、基板130にマイクロ流路132を、カバー部材131に導入穴と排出穴を設けているが、マイクロ流路はカバー部材側に設けられていても、基板とカバー部材のどちらにも設けられていても良い。また、導入穴、排出穴も基板側に設けられていてもよい。なお、カバー部材を用いず基板のみで構成されたマイクロ流路チップを用いても良い。ただし、本実施形態はこれらのマイクロ流路チップの構造に限定されない。
なお、マイクロ流路のサイズとしては、ここでは流路の幅が100um、流路の深さが100umのものを用いたが、本実施形態はこれらのマイクロ流路のサイズに限定されない。
<動作>
次に図1に示した検出装置100を用いた検出方法について図4を用いて説明する。図4はマイクロ流路132のうち検出領域109近傍のみを示している。
(1)まず、検出対象物140を含むサンプル溶液と検出対象物140を蛍光標識することができる蛍光標識物141を予め十分混合、反応させ、検出対象物140と蛍光標識物141の複合体142を形成させる。複合体142を含むサンプル溶液143をポンプ106とそれに連結された流路105を通して、第1導入穴102からマイクロ流路チップ101に導入する。
また、予め混合させるのではなく、それぞれを第1導入穴102からマイクロ流路チップ101に導入し、マイクロ流路132上で混合しても良い。また、蛍光標識物141を予め第1導入穴102の底面に担持しておき、検出対象物140を含むサンプル溶液を導入しても良い。これらの場合、第1導入穴102から検出領域109までのマイクロ流路132は複合体形成に十分な構造又は長さがあることが好ましい。
なお、検出対象物140は、検出目的の物質そのものでも、それを構成する構成物質でもよい。検出目的の物質は、例えば、インフルエンザウイルス等の各種ウイルス、結核菌等の各種細菌、ベロ毒素等の各種毒素、核酸、疾患マーカー、環境ホルモン、等があるが、これらに限定されず任意のものを選択できる。
また、蛍光標識物141とは、光学的に検出可能な標識物質が、検出対象物140に結合できる結合物質に結合されているものである。標識物質としては、蛍光色素、蛍光微粒子、量子ドット等を、結合物質としては、抗体、アプタマー、相補鎖核酸、糖鎖、レクチン、シクロデキストリン、デンドリマー、等を用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの標識物質の材料及び結合物質の材料に限定されない。また、検出対象物140自体が蛍光を発する性質を備える場合は、必ずしも蛍光標識物141を用いる必要はない。
(2)図4(a)、図4(b)に示すように、導入された複合体142を含むサンプル溶液143は、マイクロ流路132を流通し、複合体142は検出領域109で捕捉される。検出領域109では、検出対象物140を捕捉可能な捕捉物質144が流路壁面に固定されている。
なお、検出領域109は、例えば、捕捉物質が表面に修飾された微粒子がせき止め構造により担持されていても、検出対象物140を捕捉可能なゲルや高分子網目構造等が担持されていてもよい。ただし、本実施形態はこれらに限定されず、検出領域109で検出対象物140を捕捉できればよい。
また、捕捉物質としては、検出対象物140に結合可能な抗体、アプタマー、相補鎖核酸、糖鎖、レクチン、シクロデキストリン、デンドリマー、モレキュラーインプリンティングポリマー等を用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの捕捉物質の材料に限定されない。
蛍光標識物141と捕捉物質144の片方、または両方が、検出対象物140に対して特異性を有していることが好ましい。特異性を有する、蛍光標識物141または捕捉物質144を用いることで、検出対象物140以外の物質による偽陽性反応を抑制することができる。また、マイクロ流路132の壁面や、第1導入穴102に連結されている流路105の壁面は、検出対象物140の検出領域109以外への吸着を抑制するために、ブロッキング処理が行われていることが好ましい。
(3)(2)で導入したサンプル溶液143をマイクロ流路132に流通させている間に、第2導入穴103から洗浄液滴145を断続的に導入する。すなわち、図4(b)に示すようにマイクロ流路132及び検出領域109に、サンプル溶液143と洗浄液滴145を交互に順次流通させる。洗浄液滴145は任意の量、間隔で導入することができる。
また、ここで洗浄液滴145とは、蛍光標識物141に結合されている標識物質やその他蛍光測定におけるバックグラウンドの原因となる自家蛍光を有する物質等を含まない液滴または気泡のことである。例えば、空気、窒素、二酸化炭素等による気泡や水、各種バッファー、有機溶媒、フルオラス溶媒等を用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの洗浄液滴の材料に限定されない。また、洗浄液滴145は検出領域109での検出対象物140の捕捉に大きく影響を与えないものを選択することが好ましい。
(4)導入したサンプル溶液143が検出領域109に達したこと(図4(b))を、光検出部110の洗浄液滴検知機構127により検知し、その時の時刻を反応のスタート時刻とする。光検出部110の洗浄液滴検知機構127は、光源120からレンズ121を通して検出領域109に照射された光の反射光を、受光素子126で受光し、得られた反射光の強度変化から、導入したサンプル溶液143が検出領域109に達したことを検知する。
なお、ここでは洗浄液滴検知機構127をもちいたが、蛍光検出機構124を用いて得られた蛍光強度変化からサンプル溶液143が検出領域109に達したことを検知しても、洗浄液滴検知機構127、蛍光検出機構124とは別の検出機構を使用してもよい。ただし、本実施形態はこれらの反応スタート時刻の測定方法に限定されない。
また、ここでは反応のスタート時刻として、光検出部110の洗浄液滴検知機構127によって検知された、導入したサンプル溶液143が検出領域109に達した時刻を用いたが、他の方法によって反応のスタート時刻を定義してもよい。例えば、サンプル溶液143をマイクロ流路チップ101に導入した時刻をスタート時刻として定義してもよい。また、例えば、予めサンプル溶液143をマイクロ流路チップ101に導入してから検出領域109に達するまでの時間を測定しておき、サンプル溶液143をマイクロ流路チップ101に導入した時刻に前記の予め測定した時間を加えた時刻を反応のスタート時刻としてもよい。ただし、本実施形態はこれらの反応スタート時刻の定義に限定されない。
(5)光検出部110の蛍光検出機構124により検出領域109の蛍光強度変化を測定し、出力機構111にデータを送信する。また、光検出部110の洗浄液滴検知機構127は、得られた反射光強度変化から検出領域109に洗浄液滴145が存在するかどうかを検知し、(4)で得られた反応のスタート時刻とともに出力機構111にデータを送信する。出力機構111では、蛍光検出機構124と洗浄液滴検知機構127から得られたデータから、洗浄液滴145が検出領域109に存在する時に得られた蛍光強度を抽出し、反応のスタート時刻からの時間と蛍光強度との2次元のデータとして測定結果を出力する。
本実施の形態3では、蛍光検出機構124と洗浄液滴検知機構127は、光源120とレンズ121を共有した一つの光検出部110としたが、それぞれ独立させてもよい。また、洗浄液滴検知機構127により、洗浄液滴145が検出領域109に存在することを確認したときにのみ、蛍光検出機構124を作動させることで、洗浄液滴145が検出領域109にある間(図4(c))の蛍光量のみ選択的に検出することができる。または、洗浄液滴検知機構127により、洗浄液滴145が検出領域109に存在することを確認したときのみ、蛍光検出機構124で得られたデータを出力機構111に送信することで、洗浄液滴145が検出領域109にある間(図4(c))の蛍光量のみ選択的に検出することができる。ただし、本実施形態はこれらの測定データの出力方法に限定されない。
なお、本実施の形態3では洗浄液滴検知機構127は反射光検出法により、検出領域109に洗浄液滴145が存在するか否かを検知しているが、洗浄液滴の検知機構は反射光検出法以外の公知の技術を用いてもよい。例えば、検出領域109を挟んで、発光素子と受光素子を配置し、透過光の変化を計測することで洗浄液滴を検知することができる。また、光学的検出方法に限らず、静電容量等を検出する電気的検出方法や、超音波検出方法も用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの洗浄液滴検知方法に限定されない。
サンプル溶液143と洗浄液滴145が非共溶性の場合、例えばサンプル溶液143の溶媒が水で、洗浄液滴145として気泡やフルオラス溶媒等を用いる場合、図4(c)に示す通り、導入した洗浄液滴145は流路断面の全てを覆う形状を保ち検出領域109まで流通する。一方、サンプル溶液143と洗浄液滴145が共溶性の場合、例えばサンプル溶液143の溶媒が水で、洗浄液滴145として水や各種バッファー等を用いる場合は洗浄液滴145が流路断面の一部を覆う形となる。これは、第2導入穴103でサンプル溶液143と共溶性の洗浄液滴145を導入する際に、二層流となるためである。第2導入穴103の直前のマイクロ流路132に電磁弁を設置し、洗浄液滴145を導入する際にサンプル溶液143の流通を一時的に止めることで、洗浄液滴145を図4(c)と同様に、つまり洗浄液滴145が流路断面の全面を覆う形状で導入することも可能である。この場合、共溶性のサンプル溶液143と洗浄液滴145の界面では、拡散による混合が流通とともに進行するので、第2導入穴103と検出領域109との間の距離を短くするか、洗浄液滴145を十分量導入する必要がある。
図5(a)は、出力機構111によって出力された、洗浄液滴145が検出領域109に存在する時の、反応のスタート時刻からの時間と蛍光強度との2次元のデータをプロットしたグラフである。
測定点間の時間間隔、つまり、洗浄液滴145を導入する間隔は、等間隔でも、任意の間隔でもよい。また、出力機構111に、現在得られている測定点データから反応曲線を演算し、反応終了時点での蛍光量の予測値(図5(b))を演算させる等の演算機能を付加しても良い。出力機構111に予め検出対象物140に対しての検量線を登録しておくことで、得られた測定点データから、検出対象物140の存在だけでなく、存在量を定量することも可能である。
なお、ここでは出力機構111で、反応のスタート時刻からの時間と、洗浄液滴145が検出領域109に存在する時に得られた蛍光強度との2次元データとして測定結果を出力しているが、測定結果の出力はこの方法に限定されない。例えば、洗浄液滴145が検出領域109に存在しているか否かのデータと、検出領域109から得られた蛍光強度データをその都度出力してもよい。この場合、例えば、反応のスタート時刻と、洗浄液滴145が検出領域109に存在しているとき時刻と、その時の蛍光強度データを測定者が記録することで、反応時間と蛍光強度との2次元データを得ることができる。ただし、本実施形態はこれらの測定結果の出力方法に限定されない。
なお、以上のような蛍光法では、検出対象物を蛍光標識し、測定された蛍光強度から測定対象物の有無、又は量を検出する。蛍光強度を測定する際、検出対象物に結合していない蛍光体はバックグラウンド増加の原因となる。このため、この遊離の蛍光体を測定領域から除去する。すなわち、検出対象物に結合(Bound)している蛍光体のみを検出するために、遊離(Free)の蛍光体を除去する(B/F分離)。B/F分離は、例えば、洗浄液により行われる。
<効果>
このように本実施の形態3によれば、洗浄液滴を断続的に導入し、洗浄液滴が検出領域に存在するときの蛍光量を測定することによって、蛍光法において、バックグラウンドの蛍光を抑え、高感度化させるためのB/F分離と、経時変化測定を同時に達成することができる。また、その結果、短時間かつ高精度な検出対象物の存在検出や定量が可能となる。
具体的には、カットオフ値を規定することで短時間での存在測定を行うことができる。例えば、ある蛍光量をカットオフ値と規定し、それを上回る場合を陽性、下回る場合を陰性と規定する場合、予め定めた所定の測定時間の終了を待たずに、カットオフ値を上回った段階で測定を終了し、陽性という判断を下すことができる。
また、測定点を複数得られることから測定の高精度化を実現できる。例えば、測定点のうち1点または複数点で、測定の不備等によって生じた特異点(測定失敗又は異常測定結果)が含まれていた場合も、その特異点の結果を取り除き、残りの結果から正しい測定結果を推測することが可能になる。
反応の経時変化を得られることは大変有益な効果であり、得られた測定点データから反応曲線を演算し、反応速度定数を演算することや、反応終了までにかかる見込み時間を算出することもできる。
(実施の形態4)
以下、実施の形態2の具体的な構成例として、実施の形態4が説明される。
実施の形態2において示された気体生成部2001として、吸収体215が例示される。
実施の形態2において示された流路2002として、マイクロ流路が例示される。
実施の形態2において示された気体として、気泡が例示される。
<構成>
図6は、実施の形態4における検出装置200の概略図である。
検出装置200は、マイクロ流路チップ201を有する。マイクロ流路チップ201は、検出対象物を含むサンプル溶液を導入する導入穴202と、サンプル溶液及び洗浄液滴を排出する排出穴204を有する。マイクロ流路チップ201の導入穴202は流路205によってポンプ206に連結されている。また、検出装置200は、マイクロ流路チップ201の有する検出領域209を被検出領域とする光検出部210を有している。さらに、検出装置200は光検出部210と接続した出力機構211を有する。また、検出装置200は、マイクロ流路チップ201内に気泡を発生させる気泡発生機構212を有している。
図6では、検出対象物を含むサンプル溶液をマイクロ流路チップ201に導入する第1導入機構として、導入穴202と流路205によって連結されたポンプ206を用いた押し出し操作を行っているが、マイクロ流路チップへの溶液導入方法として一般的に用いられる他の手法を用いても良い。例えば、導入穴202には流路を介してサンプル溶液の溶液タンクを接続し、排出穴204には吸引ポンプを接続することで、吸引力によりサンプル溶液を導入させてもよい。また、例えば、サンプル溶液を導入穴202に滴下し、マイクロ流路チップ201上にキャピラリー力の強い領域を設けることにより、キャピラリー力によりサンプル溶液を導入してもよい。ただし、本実施形態はこれらの導入方法に限定されない。
図6では、マイクロ流路チップ201は導入穴と排出穴を一つずつ有しているが、導入穴、排出穴はそれぞれ複数個存在してもよい。ただし本実施形態は、導入穴、排出穴及び流路の数及び構造に限定されない。
図7は実施の形態4におけるマイクロ流路チップ201の側断面図及び、気泡発生機構212の概略図である。本実施の形態4におけるマイクロ流路チップ201はマイクロ流路が形成された基板230とカバー部材231で構成される。気泡発生機構212は光源213を有する。また気泡発生機構212は、光源213より発せられた光をマイクロ流路チップ201の吸収体215に照射するためのレンズ214を有する。また、光源213は出力機構211と接続されている。
ここで光源213としては公知の技術を用いることができる。例えば、レーザー、LED等を用いることができる。吸収体215は光源213から照射された光を吸収する素材でできており、検出領域209よりも上流側のマイクロ流路232内に設置されている。吸収体215の素材としては、光源213から発せられる光を吸収すればよく、鉄、ニッケル、アルミニウム、鉛などの金属や、ステンレス、炭素鋼などの合金、アルミナ、ジルコニアなどのセラミック等を用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの光源の種類に限定されない。なお、光源213として、検出装置200の光検出部210が有する光源を用いてもよい。
基板230は、PDMS等の樹脂、シリコン、金属、ガラス等のマイクロ流路チップの材質として公知のものを用いることができる。基板230はマイクロ流路232を有する。マイクロ流路232は検出領域209を有している。検出領域209はマイクロ流路232の導入穴202と排出穴204の間の任意の場所に存在する。カバー部材231は全部または検出領域209上部及び吸収体215上部が、検出に使用する励起光及び蛍光に対して、及び気泡発生機構212でもちいる光源213に対して透明である。カバー部材231は、ガラス、PDMS等の樹脂等のマイクロ流路チップの材質として公知のものを用いることができる。
図7では、基板230にマイクロ流路232を、カバー部材231に導入穴と排出穴を設けているが、マイクロ流路はカバー部材側に設けられていても、基板とカバー部材のどちらにも設けられていても良い。また、導入穴、排出穴も基板側に設けられていてもよい。ただし、本実施形態はこれらのマイクロ流路チップの構造に限定されない。
なお、マイクロ流路のサイズとしては、ここでは流路の幅が100um、流路の深さが100umのものを用いたが、本実施形態はこれらのマイクロ流路のサイズに限定されない。
図7では、洗浄液滴としてもちいる気泡をマイクロ流路232内に発生させる手法として、光源213とレンズ214を有する気泡発生機構212とマイクロ流路にある吸収体215を用いているが、気泡発生に用いられる他の一般的な手法を用いても良い。例えば、マイクロヒーター等の発熱体をマイクロ流路内に設置し、サンプル溶液を過熱することで気泡を発生させてもよい。また、電極をマイクロ流路内に設置し、電圧を印加することで気泡を発生させても良い。ただし、本実施形態はこれらの気泡発生機構に限定されない。
なお、本実施の形態4では、実施の形態3と同様の洗浄液滴検知機構、蛍光検出機構、及び出力機構を用いる。
<動作>
次に図6に示した検出装置200を用いた検出方法について図8を用いて説明する。図8はマイクロ流路232のうち吸収体215及び検出領域209近傍のみを示している。
(1)まず、検出対象物240を含むサンプル溶液と検出対象物240を蛍光標識することができる蛍光標識物241を予め十分混合、反応させ、検出対象物240と蛍光標識物241の複合体242を形成させる。複合体242を含むサンプル溶液243をポンプ206とそれに連結された流路205を通して、導入穴202からマイクロ流路チップ201に導入する。
また、予め混合させるのではなく、それぞれを導入穴202からマイクロ流路チップ201に導入し、マイクロ流路232上で混合しても良い。また、蛍光標識物241を予め導入穴202の底面に担持しておき、検出対象物240を含むサンプル溶液を導入しても良い。これらの場合、導入穴202から検出領域209までのマイクロ流路232は複合体242の形成に十分な構造又は長さがあることが好ましい。
なお、検出対象物240は、検出目的の物質そのものでも、それを構成する構成物質でもよい。検出目的の物質は、例えば、インフルエンザウイルス等の各種ウイルス、結核菌等の各種細菌、ベロ毒素等の各種毒素、核酸、疾患マーカー、環境ホルモン、等があるが、これらに限定されず任意のものを選択できる。
また、蛍光標識物241とは、光学的に検出可能な標識物質が、検出対象物240に結合できる結合物質に結合されているものである。標識物質としては、蛍光色素、蛍光微粒子、量子ドット等を、結合物質としては、抗体、アプタマー、相補鎖核酸、糖鎖、レクチン、シクロデキストリン、デンドリマー、等を用いることができる。ただし、本実施形態は、これらの標識物質の材料及び結合物質の材料に限定されない。また、検出対象物240自体が蛍光を発する性質を備える場合は、必ずしも蛍光標識物241を用いる必要はない。
(2)図8(a)、図8(b)に示すように、導入された複合体242を含むサンプル溶液243は、マイクロ流路232を流通し、複合体242は検出領域209で捕捉される。検出領域209では、検出対象物240を捕捉可能な捕捉物質244が流路壁面に固定されている。
なお、検出領域209は、例えば、捕捉物質が表面に修飾された微粒子がせき止め構造により担持されていても、検出対象物240を捕捉可能なゲルや高分子網目構造等が担持されていてもよい。ただし、本実施形態はこれらに限定されず、検出領域209で検出対象物240を捕捉できればよい。
また、捕捉物質としては、検出対象物240に結合可能な抗体、アプタマー、相補鎖核酸、糖鎖、レクチン、シクロデキストリン、デンドリマー、モレキュラーインプリンティングポリマー等を用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの捕捉物質の材料に限定されない。
蛍光標識物241と捕捉物質244の片方、または両方が、検出対象物240に対して特異性を有していることが好ましい。特異性を有する蛍光標識物241または捕捉物質244を用いることで、検出対象物240以外の物質による偽陽性反応を抑制することができる。また、マイクロ流路232の壁面や、導入穴202に連結されている流路205の壁面は、検出対象物240の検出領域209以外への吸着を抑制するために、ブロッキング処理が行われていることが好ましい。
(3)(2)で導入したサンプル溶液243をマイクロ流路232に流通させている間に、気泡発生機構212によりマイクロ流路232に気泡245を断続的に導入する。すなわち、図8(b)に示すように、検出領域209にサンプル溶液243と気泡245を交互に順次流通させる。気泡245は任意の量、間隔で導入することができる。なお、ここで気泡245は、サンプル溶液243に溶存している気体を熱刺激や電気刺激等により気泡として取り出したものである。
(4)導入したサンプル溶液243が検出領域209に達したこと(図4(b))を、光検出部210の洗浄液滴検知機構により検知し、その時の時刻を反応のスタート時刻とする。光検出部210の洗浄液滴検知機構は、光検出部210の有する光源から検出領域209に照射された光の反射光の強度変化から、導入したサンプル溶液243が検出領域209に達したことを検知する。
なお、ここでは洗浄液滴検知機構をもちいたが、光検出部210の有する蛍光検出機構を用いて得られた蛍光強度変化からサンプル溶液243が検出領域209に達したことを検知しても、洗浄液滴検知機構及び蛍光検出機構とは別の検出機構を使用してもよい。ただし、本実施形態はこれらの反応スタート時刻の測定方法に限定されない。
また、ここでは反応のスタート時刻として、光検出部210の洗浄液滴検知機構によって検知された、導入したサンプル溶液243が検出領域209に達した時刻を用いたが、他の方法によって反応のスタート時刻を定義してもよい。例えば、サンプル溶液243をマイクロ流路チップ201に導入した時刻をスタート時刻として定義してもよい。また、例えば、予めサンプル溶液243をマイクロ流路チップ201に導入してから検出領域209に達するまでの時間を測定しておき、サンプル溶液243をマイクロ流路チップ201に導入した時刻に前記の予め測定した時間を加えた時刻を反応のスタート時刻としてもよい。ただし、本実施形態はこれらの反応スタート時刻の定義に限定されない。
(5)光検出部210の蛍光検出機構により検出領域209の蛍光強度変化を測定し、出力機構211にデータを送信する。また、光検出部210の洗浄液滴検知機構は、得られた反射光強度変化から検出領域209に気泡245が存在するかどうかを検知し、(4)で得られた反応のスタート時刻とともに出力機構211にデータを送信する。出力機構211では、光検出部210の有する蛍光検出機構と洗浄液滴検知機構から得られたデータから、気泡245が検出領域209に存在する時に得られた蛍光強度を抽出し、反応のスタート時刻からの時間と蛍光強度との2次元のデータとして測定結果を出力する。
本実施の形態4では、蛍光検出機構と洗浄液滴検知機構は、光源とレンズを共有した一つの光検出部210としたが、それぞれ独立させてもよい。また、洗浄液滴検知機構により、気泡245が検出領域209に存在することを確認したときにのみ、蛍光検出機構を作動させることで、気泡245が検出領域209にある間(図8(c))の蛍光量のみ選択的に検出することができる。または、洗浄液滴検知機構により、気泡245が検出領域209に存在することを確認したときのみ、蛍光検出機で得られたデータを出力機構211に送信することで、気泡245が検出領域209にある間(図4(c))の蛍光量のみ選択的に検出することができる。ただし、本実施形態はこれらの測定データの出力方法に限定されない。
なお、本実施の形態4では洗浄液滴検知機構は反射光検出法により、検出領域209に気泡245が存在するか否かを検知しているが、気泡の検知機構は反射光検出法以外の公知の技術を用いてもよい。例えば、検出領域209を挟んで、発光素子と受光素子を配置し、透過光の変化を計測することで洗浄液滴を検知することができる。また、光学的検出方法に限らず、静電容量等を検出する電気的検出方法や、超音波検出方法も用いることができる。ただし、本実施形態はこれらの洗浄液滴検知方法に限定されない。
本実施の形態4においても、実施の形態3と同様に、出力機構211に、現在得られている測定点データから反応曲線を演算し、反応終了時点での蛍光量の予測値を演算させる等の演算機能を付加しても良い。出力機構211に予め検出対象物240に対しての検量線を登録しておくことで、得られた測定点データから、検出対象物240の存在だけでなく、存在量を定量することも可能である。
<効果>
本実施の形態4によれば、本実施の形態3に記載の効果に加えて、下記の効果を得ることができる。本実施の形態4では、マイクロ流路チップ201は導入穴を一つ有している。このように、マイクロ流路チップの構成を簡略化することで、マイクロ流路チップの製造を簡便にすることができる。また、本実施の形態3では、マイクロ流路チップ内で発生させた気泡を洗浄液滴として用いることで、検出装置に洗浄液滴をサンプル溶液と交互に導入する機構や、洗浄液滴を保存する設備を必要とせず、マイクロ流路チップ及び検出装置の簡略化、小型化を実現できる。
本開示にかかる検出手法及び検出装置は、例えば、マイクロ流路チップを用いたバイオ試料分析等において有用である。例えば、試料中の特定のウイルスを検出するセンサー等の用途に応用できる。
100 検出装置
101 マイクロ流路チップ
102 第1導入穴
103 第2導入穴
104 排出穴
105 流路
106 ポンプ
107 流路
108 ポンプ
109 検出領域
110 光検出部
111 出力機構
120 光源
121 レンズ
122 ダイクロイックミラー
123 受光素子
124 蛍光検出機構
125 ビームスプリッター
126 受光素子
127 洗浄液滴検知機構
130 基板
131 カバー部材
132 マイクロ流路
140 検出対象物
141 蛍光標識物
142 複合体
143 サンプル溶液
144 捕捉物質
145 洗浄液滴
200 検出装置
201 マイクロ流路チップ
202 導入穴
204 排出穴
205 流路
206 ポンプ
209 検出領域
210 光検出部
211 出力機構
212 気泡発生機構
213 光源
214 レンズ
215 吸収体
230 基板
231 カバー部材
232 マイクロ流路
240 検出対象物
241 蛍光標識物
242 複合体
243 サンプル溶液
244 捕捉物質
245 気泡
1000 検出装置
1001 検出部
1002 判定部
1100 検出領域
2000 検出装置
2001 気体生成部
2002 流路

Claims (14)

  1. 検出装置を用いた検出方法であって、
    前記検出装置は、
    検出領域における被検物質を検出する検出部と、
    前記被検物質を含まない試料である第2試料が、前記検出領域に存在するか否かを判定する判定部と、
    を備え、
    前記検出領域に前記被検物質が導入されると、前記被検物質の少なくとも一部が前記検出領域に留まり、
    前記被検物質を含む試料である第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A1)と、
    前記工程(A1)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B1)と、
    前記工程(B1)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第1検出量を得る工程(C1)と、
    を包含する、
    検出方法。
  2. 前記工程(C1)の後に、前記第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A2)と、
    前記工程(A2)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B2)と、
    前記工程(B2)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第2検出量を得る工程(C2)と、
    を包含する、
    請求項1に記載の検出方法。
  3. 前記工程(C1)の後に、前記第1検出量と所定値とを比較する工程(J)を包含し、
    前記工程(J)において、前記第1検出量が前記所定値よりも小さいと判定された場合には、前記工程(A2)と前記工程(B2)と前記工程(C2)とを実行し、
    前記工程(J)において、前記第1検出量が前記所定値以上であると判定された場合には、前記工程(A2)と前記工程(B2)と前記工程(C2)とを実行しない、
    請求項2に記載の検出方法。
  4. 前記工程(C2)の後に、前記第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A3)と、
    前記工程(A3)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B3)と、
    前記工程(B3)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第3検出量を得る工程(C3)と、
    を包含する、
    請求項2に記載の検出方法。
  5. 前記検出装置は、気体を生成する気体生成部と、流路と、を備え、
    前記流路内に、前記検出領域と前記気体生成部とが配置され、
    前記第1試料は、前記流路内に流され、
    前記第1試料の流れに対して、前記気体生成部は、前記検出領域よりも、上流に配置され、
    前記工程(A1)の後に、前記気体生成部により、前記気体を発生させる工程(X)を包含し、
    前記工程(X)の後に、前記工程(B1)において、前記第1試料の流れを生じさせて、前記気体生成部に発生した前記気体を下流に位置する前記検出領域に移動させることにより、前記第2試料として前記気体を前記検出領域に導入する、
    請求項1〜4のいずれかに記載の検出方法。
  6. 前記被検物質は、標識物質であり、
    前記第1試料は、前記標識物質により標識された検出対象物と、を含み、
    前記検出領域には、前記検出対象物と特異的に結合する捕捉物質が固定されており、
    前記標識物質により標識された前記検出対象物が前記検出領域に導入されると、前記検出対象物の少なくとも一部が前記捕捉物質と結合することにより、前記検出対象物を標識する前記標識物質が前記検出領域に留まり、
    前記検出部は、前記検出領域に留まる前記標識物質からの信号を検出することにより、前記捕捉物質と結合した前記検出対象物の検出量として、前記第1検出量を得る、
    請求項1〜5のいずれかに記載の検出方法。
  7. 前記標識物質は、蛍光物質であり、
    前記検出部は、前記検出領域に留まる前記蛍光物質からの蛍光を検出することにより、前記捕捉物質と結合した前記検出対象物の検出量として、前記第1検出量を得る、
    請求項6に記載の検出方法。
  8. 検出領域における被検物質を検出する検出部と、
    前記被検物質を含まない試料である第2試料が、前記検出領域に存在するか否かを判定する判定部と、
    を備え、
    前記検出領域に前記被検物質が導入されると、前記被検物質の少なくとも一部が前記検出領域に留まり、
    前記被検物質を含む試料である第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A1)と、
    前記工程(A1)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B1)と、
    前記工程(B1)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第1検出量を得る工程(C1)と、
    を実行する、
    検出装置。
  9. 前記工程(C1)の後に、前記第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A2)と、
    前記工程(A2)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B2)と、
    前記工程(B2)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第2検出量を得る工程(C2)と、
    を実行する、
    請求項8に記載の検出装置。
  10. 前記工程(C1)の後に、前記第1検出量と所定値とを比較する工程(J)を実行し、
    前記工程(J)において、前記第1検出量が前記所定値よりも小さいと判定された場合には、前記工程(A2)と前記工程(B2)と前記工程(C2)とを実行し、
    前記工程(J)において、前記第1検出量が前記所定値以上であると判定された場合には、前記工程(A2)と前記工程(B2)と前記工程(C2)とを実行しない、
    請求項9に記載の検出装置。
  11. 前記工程(C2)の後に、前記第1試料を、前記検出領域に導入する工程(A3)と、
    前記工程(A3)の後に、前記第2試料を、前記検出領域に導入する工程(B3)と、
    前記工程(B3)の後に、前記判定部により前記検出領域に前記第2試料が存在するか否かを判定し、前記検出領域に前記第2試料が存在すると判定された期間に、前記検出部により前記被検物質を検出し第3検出量を得る工程(C3)と、
    を実行する、
    請求項9に記載の検出装置。
  12. 気体を生成する気体生成部と、流路と、を備え、
    前記流路内に、前記検出領域と前記気体生成部とが配置され、
    前記第1試料は、前記流路内に流され、
    前記第1試料の流れに対して、前記気体生成部は、前記検出領域よりも、上流に配置され、
    前記工程(A1)の後に、前記気体生成部により、前記気体を発生させる工程(X)を包含し、
    前記工程(X)の後に、前記工程(B1)において、前記第1試料の流れを生じさせて、前記気体生成部に発生した前記気体を下流に位置する前記検出領域に移動させることにより、前記第2試料として前記気体を前記検出領域に導入する、
    請求項8〜11のいずれかに記載の検出装置。
  13. 前記被検物質は、標識物質であり、
    前記第1試料は、前記標識物質により標識された検出対象物と、を含み、
    前記検出領域には、前記検出対象物と特異的に結合する捕捉物質が固定されており、
    前記標識物質により標識された前記検出対象物が前記検出領域に導入されると、前記検出対象物の少なくとも一部が前記捕捉物質と結合することにより、前記検出対象物を標識する前記標識物質が前記検出領域に留まり、
    前記検出部は、前記検出領域に留まる前記標識物質からの信号を検出することにより、前記捕捉物質と結合した前記検出対象物の検出量として、前記第1検出量を得る、
    請求項8〜12のいずれかに記載の検出装置。
  14. 前記標識物質は、蛍光物質であり、
    前記検出部は、前記検出領域に留まる前記蛍光物質からの蛍光を検出することにより、前記捕捉物質と結合した前記検出対象物の検出量として、前記第1検出量を得る、
    請求項13に記載の検出装置。
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CN108020490A (zh) * 2017-06-23 2018-05-11 中国科学院天津工业生物技术研究所 一种使用液滴微流控芯片的高通量筛选设备

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