JP2016117078A - レーザ切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アシストガスを用いないにも関わらずに、被加工物を効率良く切断することができるレーザ切断方法を提供することにある。
【解決手段】ワークW1におけるレーザの照射箇所に対し衝撃を間欠的に付与しつつ、ワークW1が溶融した溶融物からなる溶融領域W1dを生成し、溶融領域W1dがワークW1の厚さ方向へ拡大するように、ワークW1にレーザ1を照射し続けることにより、前記衝撃によって溶融領域W1dから溶融物W1eが流れるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ切断方法に関する。
レーザで金属製被加工物の切断を行う場合、切断箇所から溶融金属を除去することが、切断品質を維持するため必要である。従来、切断箇所近傍にノズルを配置し、当該ノズルを介してアシストガスを切断箇所に噴射することにより、この噴射による圧力で切断箇所から溶融金属の除去を行うようにしている。
下記特許文献1には、鋼板の表面にガスを噴射しつつレーザ光を照射して鋼板を切断する際、鋼板の表面のレーザ光照射部周囲に、冷却用の水を霧状に噴霧することにより、前記鋼板の表面のレーザ光照射部周囲を冷却して、鋼板の板厚方向の熱変形を抑制したレーザ切断方法が記載されている。
特開2000−052081号公報
ところで、前記ノズルと被加工物とに距離があり、アシストガスの噴射による圧力を切断箇所に作用させることができない場合、前記レーザの照射のみで前記被加工物を切断することができるものの、前記レーザの照射により生成する溶融金属が表面張力で前記被加工物の切断箇所に付着し続けて、溶融に伴う2次生成物量が多くなり、切断品質を低下させる可能性があった。また、レーザの切断箇所が上下方向に延設する壁面である場合、レーザの照射箇所を広くして切断箇所を含めた広い領域を溶融状態にし、溶融金属の自重により被加工物の切断箇所から溶融金属が落下することで当該切断箇所から溶融金属の除去を行うことができるものの、レーザの照射箇所を広げた分だけ、切断に要するエネルギが増加し、切断効率を低下させる可能性があった。
以上のことから、本発明は前述した課題を解決するために為されたものであって、アシストガスを用いないにも関わらずに、被加工物を効率良く切断することができるレーザ切断方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決する第1の発明に係るレーザ切断方法は、被加工物におけるレーザの照射箇所に対し衝撃を間欠的に付与しつつ、前記被加工物が溶融した溶融物からなる溶融領域を生成し、前記溶融領域が前記被加工物の厚さ方向へ拡大するように、前記被加工物に前記レーザをパルスで照射し続けることにより、前記衝撃によって前記溶融領域から前記溶融物が流れるようにしたことを特徴とする。
上述した課題を解決する第2の発明に係るレーザ切断方法は、前述した第1の発明に係るレーザ切断方法であって、前記レーザを透過すると共に、前記レーザの照射により液体が気化する厚さの液膜を前記被加工物の表面に形成するように、前記被加工物に対して液体を供給することを特徴とする。
上述した課題を解決する第3の発明に係るレーザ切断方法は、前述した第2の発明に係るレーザ切断方法であって、前記液体の供給は、前記レーザの照射箇所から離れた箇所に行なわれることを特徴とする。
上述した課題を解決する第4の発明に係るレーザ切断方法は、前述した第2または第3の発明に係るレーザ切断方法であって、前記液体の供給は、噴霧により行われることを特徴とする。
上述した課題を解決する第5の発明に係るレーザ切断方法は、前述した第2から第4の発明の何れか一つに係るレーザ切断方法であって、前記液体は、水であることを特徴とする。
上述した課題を解決する第6の発明に係るレーザ切断方法は、前述した第1から第5の発明の何れか一つに係るレーザ切断方法であって、前記被加工物は、配管であり、前記レーザの照射箇所を含むように前記配管内を閉塞部材で閉塞すると共に、前記閉塞部材で閉塞された前記配管内を減圧することを特徴とする。
上述した課題を解決する第7の発明に係るレーザ切断方法は、前述した第1から第6の発明の何れか一つに係るレーザ切断方法であって、前記レーザの照射は、前記被加工物における上下方向に延設する壁面に対して行われることを特徴とする。
第1の発明に係るレーザ切断方法によれば、レーザのパルスでの照射時の金属蒸気発生に伴う反跳圧が、繰り返し溶融池に作用するため、溶融領域からの溶融物の流れ出しが促される。これにより、アシストガスを用いずにレーザのみを連続的に照射する場合と比べて、被加工物を効率良く切断することができる。切断品質の低下を抑制できる。
第2の発明に係るレーザ切断方法によれば、液膜の大きさに起因する被加工物の切断効率の低下を抑制する一方、液体の気化時の蒸気圧も被加工物に対して伝わり、溶融領域からの溶融物の流れ出しがさらに促され、被加工物をさらに効率良く切断することができる。
第3の発明に係るレーザ切断方法によれば、液体と接触することによりレーザが散乱することを防止することができる。
第4の発明に係るレーザ切断方法によれば、被加工物の表面に均一の厚さの液膜を容易に形成することができ、液膜の大きさに起因する被加工物の切断効率の低下を抑制することができる。前記衝撃に起因する圧力を被加工物に対して確実に伝えることができる。
第5の発明に係るレーザ切断方法によれば、水の蒸気圧が大きいことから、前記衝撃に起因する圧力を被加工物に対して効率良く伝えることができ、被加工物をより一層効率良く切断することができる。
第6の発明に係るレーザ切断方法によれば、溶融領域からの溶融物の流れ出しを促すことができ、被加工物をより一層効率良く切断することができる。
第7の発明に係るレーザ切断方法によれば、溶融領域からの溶融物の流れ出しに当該溶融物の重力も作用することになり、被加工物をより一層効率良く切断することができる。
本発明の第一の実施形態に係るレーザ切断方法の説明図であって、図1(a)にレーザ照射時の状態を示し、図1(b)に切断時の状態を示す。 本発明の第二の実施形態に係るレーザ切断方法の説明図であって、図2(a)にレーザ照射時の状態を示し、図2(b)に切断時の状態を示す。 本発明の第三の実施形態に係るレーザ切断方法の説明図であって、図3(a)にその全体を示し、図3(b)に囲み線IIIの拡大を示す。
本発明に係るレーザ切断方法の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は、図面に基づいて説明する以下の実施形態のみに限定されるものではない。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態に係るレーザ切断方法を図1に基づいて説明する。
本実施形態に係るレーザ切断方法で用いるレーザ切断装置は、図1(a)に示すように、レーザ発振器11と、レーザ発振器11に接続された光ファイバ12と、光ファイバ12の他端にレーザ出射部14を介して接続されたレーザ加工ヘッド13とを備える。レーザ加工ヘッド13には、ノズル15が設けられる。ノズル15は、その先端が側方に向けて配置される。前記レーザ切断装置の切断対象となるワーク(被加工物)W1は、上下方向に延設する表面(壁面)W1aを有するものである。すなわち、ノズル15は、ワークW1の表面W1aと対向配置される。ワークW1は、例えば、厚さが1mm〜200mmの範囲内であり、アシストガスを用いたレーザ照射により切断可能な金属製の板材(例えば、鋼板)や管材(例えば、鋼管)である。
上述のレーザ切断装置は、レーザ発振器11を制御する制御装置50をさらに備える。この制御装置50によりレーザ発振器11を制御して、レーザ発振器11から発振されるレーザ出力、パルス幅が調整される。また、制御装置50によりレーザ発振器11を制御して、ノズル15から出射するレーザ1によりワークW1を切断する切断速度が調整される。
ここで、上述のレーザ切断装置によるレーザ切断方法について、図1(a)および図1(b)を用いて説明する。
先ず、図1(a)に示すように、ノズル15を切断箇所であるワークW1の表面W1aと対向配置し、制御装置50によりレーザ発振器11を制御する。これにより、当該レーザ発振器11から発振されたレーザ1が、光ファイバ12、レーザ出射部14、レーザ加工ヘッド13およびノズル15を介して切断箇所であるワークW1の表面W1aにパルスで照射される。レーザ1の照射によりワークW1が加熱されて、当該ワークW1が溶融した溶融物W1eからなる溶融領域W1dを生成する。
前記レーザ1のパルスでの照射を継続することにより、溶融領域W1dがワークW1の厚さ方向へ拡大していくことになる。なお、レーザ1をパルスでワークW1に対して照射しているときには、レーザ1がワークW1に照射時の反跳圧4を当該ワークW1に対して間欠的に付与することになる。
さらに、前記レーザ1の照射を継続することにより、溶融領域W1dがワークW1の表面W1aから裏面W1bまで拡大すると、図1(b)に示すように、レーザ1をワークW1に照射時の金属蒸気発生に伴う反跳圧4が間欠的にワークW1の表面W1a側から裏面W1b側に伝わり、この間欠的に付与される圧力P1により溶融領域W1dからの溶融物W1eの流れ出しが促されて当該溶融物W1eが流れ出すことになる。
したがって、本実施形態に係るレーザ切断方法によれば、ワークW1におけるレーザ1の照射箇所に対して衝撃を間欠的に付与しつつ、ワークW1が溶融した溶融物W1eからなる溶融領域W1dを生成し、溶融領域W1dがワークW1の厚さ方向へ拡大するように、ワークW1に対してレーザをパルスで照射することにより、前記照射時の金属蒸気発生に伴う反跳圧4がワークW1の厚さ方向に伝わり、溶融領域W1dからの溶融物(ドロス)W1eの流れ出しが促される。これにより、アシストガスを用いずにレーザのみを連続的に照射する場合と比べて、切断箇所から溶融物W1eを効率良く除去することができ、ワークW1を効率良く切断することができる。これにより、切断品質の低下を抑制できる。
なお、上述したレーザ1のピークパワー密度は、10kW/mm2以上であることが好ましい。レーザ1のパルス幅は、0.1ms〜500msであることが好ましい。これは、レーザ1のピークパワー密度およびパルス幅が上述の範囲内であれば、ノズル15とワークW1との距離が、アシストガスがレーザの照射箇所に十分な圧力を付与できないアシストガスノズル径の3倍以上の距離にある場合でも、上述のワークW1をレーザ1のパルスでの照射により加熱してワークW1が溶融した溶融物W1eからなる溶融領域W1dを生成すると共に、レーザ1をワークW1に照射時の金属蒸気発生に伴う反跳圧4が当該ワークW1の厚さ方向に伝わり、溶融領域W1dからの溶融物W1eの流れ出しを確実に促すことになるからである。
上述のように、ワークW1の表面W1aは上下方向に延設していることが好ましい。これにより、溶融領域W1dからの溶融物W1eの流れ出しに当該溶融物W1eの重力も作用することになり、ワークW1をより一層効率良く切断することができる。
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態に係るレーザ切断方法を図2に基づいて説明する。本実施形態では、上述した第一の実施形態に係るレーザ切断方法で用いるレーザ切断装置に水供給装置を追加した装置を用いている。本実施形態では、第一の実施形態と同一機器には同一符号を付記している。
本実施形態に係るレーザ切断方法で用いるレーザ切断装置は、図2に示すように、水供給装置(水噴霧装置)20を備える。水供給装置20は、噴霧ノズル21と水供給管22とポンプ23と水貯留タンク24とを備える。水貯留タンク24には水(液体)2が溜められる。水貯留タンク24には、水供給管22の基端側が接続される。水供給管22の先端側が噴霧ノズル21の基端側と接続される。ポンプ23は、水供給管22に設けられる。
上述のレーザ切断装置が備える制御装置50は、水供給装置20のポンプ23と信号線で接続しており、制御装置50がポンプ23の作動を制御可能になっている。この制御装置50により、ポンプ23の作動を制御することにより、水貯留タンク24内の水2が水供給管22を流通して噴霧ノズル21からワークW1の表面W1aに対して噴霧される水2の噴霧量(供給量)が調整される。噴霧ノズル21によるワークW1の表面W1aへの水2の噴霧量(供給量)は、鋼板の板厚方向の熱変形を抑制するようにレーザの照射箇所に水を噴霧してレーザの照射箇所周囲を冷却する上記特許文献1に記載のレーザ切断方法とは異なり、レーザ1を透過すると共に、レーザ1の照射により水2が気化する厚さt(例えば、数10μm〜100μm)の液膜3をワークW1の表面W1aに形成するように調整することが好ましい。これにより、レーザ1がワークW1の表面W1aを確実に照射し当該ワークW1における当該レーザ1の照射箇所を確実に加熱して当該ワークW1に溶融領域W1dを生成することができる。水2が気化したときの蒸気圧をワークW1に対して伝えることができる。
ここで、上述のレーザ切断装置によるレーザ切断方法について、図2(a)および図2(b)を用いて説明する。
先ず、図2(a)に示すように、ノズル15を切断箇所であるワークW1の表面W1aと対向配置する一方、噴霧ノズル21を切断箇所と離れた箇所(図2(a)ではレーザ1の照射箇所の上方)と対向配置し、制御装置50によりレーザ発振器11およびポンプ23を制御する。これにより、レーザ発振器11から発振されたレーザ1が、光ファイバ12、レーザ出射部14、レーザ加工ヘッド13およびノズル15を介して切断箇所であるワークW1の表面W1aにパルスで照射される。また、水貯留タンク24内の水2が、水供給管22を介して噴霧ノズル21からワークW1の表面W1aに対して噴霧される。ワークW1の表面W1aに上述の厚さtの液膜3が形成される一方、レーザ1の照射によりワークW1が加熱されて、当該ワークW1が溶融した溶融物W1eからなる溶融領域W1dを生成する。
前記レーザ1のパルスでの照射を継続することにより、溶融領域W1dがワークW1の厚さ方向へ拡大していくことになる。なお、レーザ1をワークW1に対してパルスで照射しているときには、レーザ1がワークW1に当たったときと、当該レーザ1により水2が気化したときの蒸気圧との衝撃5を当該ワークW1に対して間欠的に付与することになる。
さらに、前記レーザ1のパルスでの照射を継続することにより、溶融領域W1dがワークW1の表面W1aから裏面W1bまで拡大すると、図2(b)に示すように、前記衝撃5による圧力P2が間欠的にワークW1の表面W1a側から裏面W1b側に伝わり、この間欠的な圧力P2により溶融領域W1dからの溶融物W1eの流れ出しが促されて当該溶融物W1eが流れ出すことになる。
したがって、本実施形態に係るレーザ切断方法によれば、レーザ1がワークW1の表面W1aに当たったときと、レーザ1による水2の気化時の蒸気圧とによる衝撃5が圧力P2としてワークW1の厚さ方向に間欠的に作用することから、レーザ1の照射により生成する溶融領域W1dから溶融物W1eを効率良く除去することができる。
なお、噴霧ノズル21によるワークW1の表面W1aへの水2の噴霧(供給)は、レーザ1の照射箇所から離れた箇所に行なわれることが好ましい。これにより、水2との接触によりレーザ1が散乱することを防止することができる。
ワークW1の表面W1aへの水2の供給を噴霧により行うことが好ましい。これにより、ワークW1の表面W1aの広範な領域に均一な厚さの液膜3を容易に形成することができ、液膜3の大きさに起因するワークW1の切断効率の低下を抑制することができる。また、前記衝撃5に起因する圧力P2をワークW1に対して確実に伝えることができる。
ワークW1の表面W1aに対し液体として水2を供給することが好ましい。これは、水2の蒸気圧が大きく、衝撃5に起因する圧力P2をワークW1に対して効率良く伝えることができ、ワークW1をより一層効率良く切断することができるからである。
[第三の実施形態]
本発明の第三の実施形態に係るレーザ切断方法を図3に基づいて説明する。本実施形態では、上述した第二の実施形態に係るレーザ切断方法で用いるレーザ切断装置に減圧装置を追加した装置を用いている。本実施形態では、第二の実施形態と同一機器には同一符号を付記している。
本実施形態に係るレーザ切断方法で用いるレーザ切断装置は、図3(a)に示すように、減圧装置30を備える。前記レーザ切断装置の切断対象となるワーク(被加工物)W2は、上下方向に延設する表面(壁面)W2aを有するものである。ワークW2は、例えば、厚さ1mm〜20mmの範囲内であり、アシストガスを用いたレーザ照射により切断可能な金属製の管材(例えば、鋼管)である。減圧装置30は、閉塞部材31,32と排気管33とブロア34とを備える。閉塞部材31,32は、当該閉塞部材31,32で囲まれる領域がワークW2における切断箇所を含むように配置される。すなわち、一方の閉塞部材31は、レーザ1の照射箇所に対して上方側を閉塞するようにワークW2内に配置される。他方の閉塞部材32は、レーザ1の照射箇所に対して下方側を閉塞するようにワークW2内に配置される。一方の閉塞部材31には、開口部31aが設けられている。排気管33の基端は、閉塞部材31の開口部31aと接続して設けられる。ブロア34は、排気管33に設けられる。
上述のレーザ切断装置が備える制御装置50は、減圧装置30のブロア34と信号線で接続しており、制御装置50がブロア34の作動を制御可能になっている。この制御装置50により、ブロア34の作動を制御して、閉塞部材31,32で形成される密閉空間が負圧となるように調整される。
ここで、上述のレーザ切断装置によるレーザ切断方法について、図3(a)および図3(b)を用いて説明する。
先ず、図3(a)に示すように、ノズル15を切断箇所であるワークW2の壁面W2aと対向配置する一方、噴霧ノズル21を切断箇所と離れた箇所(図3(a)ではレーザ1の照射箇所の上方)と対向配置し、制御装置50によりレーザ発振器11およびポンプ23およびブロア34を制御する。これにより、当該レーザ発振器11から発振されたレーザ1が、光ファイバ12、レーザ出射部14、レーザ加工ヘッド13およびノズル15を介して切断箇所であるワークW2の表面W2aにパルスで照射される。また、水貯留タンク24内の水2が、水供給管22を介して噴霧ノズル21からワークW2の表面W2aに対して噴霧される。閉塞部材31,32で囲まれる領域内から空気6が排気管33を通じて排気される。このとき、領域内が負圧となる一方、ワークW2の表面W2aに上述の厚さtの液膜3が形成されると共に、レーザ1の照射によりワークW2が加熱されて、当該ワークW2が溶融した溶融物W2eからなる溶融領域W2dを生成する。
前記レーザ1のパルスでの照射を継続することにより、溶融領域W2dがワークW2の厚さ方向へ拡大していくことになる。なお、レーザ1をワークW2に対してパルスで照射しているときには、レーザ1がワークW2に当たったときと、当該レーザ1により水2が気化したときの蒸気圧との衝撃を当該ワークW2に対して間欠的に付与することになる。
さらに、前記レーザ1のパルスでの照射を継続することにより、溶融領域W2dがワークW2の表面W2aから内面W2cまで拡大すると、図3(a)および図3(b)に示すように、レーザ1がワークW2に当たったときと、当該レーザ1により水2が気化したときの蒸気圧とによる衝撃5と、前記領域内が負圧であることとの圧力P3が当該ワークW2に対して間欠的に伝わることになる。これにより、溶融領域W2dからの溶融物W2eの流れ出しが促されて当該溶融物W2eが流れ出すことになる。
したがって、本実施形態に係るレーザ切断方法によれば、レーザ1がワークW2の表面W2aに当たったときと、レーザ1による水2の気化時の蒸気圧とによる衝撃5と、前記領域内が負圧であることとの圧力P3が当該ワークW2の厚さ方向に間欠的に作用することから、レーザ1の照射により生成する溶融領域W2dから溶融物W2eを効率良く除去することができる。
上述のように、ワークW2の表面W2aは上下方向に延設していることが好ましい。これにより、溶融領域W2dからの溶融物W2eの流れ出しに当該溶融物W2eの重力も作用することになり、ワークW2をより一層効率良く切断することができる。
本発明に係るレーザ溶接方法は、アシストガスを用いないにも関わらずに、被加工物を効率良く切断することができるので、各種産業において、極めて有益に利用することができる。
1 レーザ
2 水(液体)
3 液膜
4 反跳圧
5 衝撃
11 レーザ発振器
12 光ファイバ
13 レーザ加工ヘッド
14 レーザ出射部
15 ノズル
20 水供給装置(水噴霧装置)
21 噴霧ノズル
22 水供給管
23 ポンプ
24 水貯留タンク
30 減圧装置
31 閉塞部材(閉塞板)
31a 開口部
32 閉塞部材(閉塞板)
33 排気管
34 ブロア
50 制御装置
t 厚さ
P1,P2,P3 圧力
W1 ワーク(被加工物)
W1a 表面(壁面)
W1b 裏面
W1d 溶融領域
W1e 溶融物(ドロス)
W2 ワーク(被加工物)
W2a 表面(壁面)
W2c 内面
W2d 溶融領域
W2e 溶融物(ドロス)

Claims (7)

  1. 被加工物におけるレーザの照射箇所に対し衝撃を間欠的に付与しつつ、前記被加工物が溶融した溶融物からなる溶融領域を生成し、前記溶融領域が前記被加工物の厚さ方向へ拡大するように、前記被加工物に前記レーザをパルスで照射し続けることにより、前記衝撃によって前記溶融領域から前記溶融物が流れるようにした
    ことを特徴とするレーザ切断方法。
  2. 請求項1に記載されたレーザ切断方法であって、
    前記レーザを透過すると共に、前記レーザの照射により液体が気化する厚さの液膜を前記被加工物の表面に形成するように、前記被加工物に対して液体を供給する
    ことを特徴とするレーザ切断方法。
  3. 請求項2に記載されたレーザ切断方法であって、
    前記液体の供給は、前記レーザの照射箇所から離れた箇所に行なわれる
    ことを特徴とするレーザ切断方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載されたレーザ切断方法であって、
    前記液体の供給は、噴霧により行われる
    ことを特徴とするレーザ切断方法。
  5. 請求項2から請求項4の何れか一項に記載されたレーザ切断方法であって、
    前記液体は、水である
    ことを特徴とするレーザ切断方法。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載されたレーザ切断方法であって、
    前記被加工物は、配管であり、
    前記レーザの照射箇所を含むように前記配管内を閉塞部材で閉塞すると共に、前記閉塞部材で閉塞された前記配管内を減圧する
    ことを特徴とするレーザ切断方法。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載されたレーザ切断方法であって、
    前記レーザの照射は、前記被加工物における上下方向に延設する壁面に対して行われる
    ことを特徴とするレーザ切断方法。
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