JP2016115474A - 燃料電池スタックの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池本体の外周面とケースの内周面との間に適切に緩衝層を配置する。【解決手段】燃料電池スタックAは燃料電池本体1とケース2と緩衝層3と絶縁層4とを備える。その製造方法は、窪み部52を一側面、突起部53を他側面に有し絶縁層の元となる絶縁部材40と、燃料電池本体の外周面と絶縁層の一側面との距離D1より大きい厚みの緩衝層と、を準備する工程と、緩衝層の厚みが距離D1より小さくなるように緩衝層を押し潰す工程と、絶縁部材の一側面に緩衝層を吸着させて吸着体を形成する工程であり、窪み部と緩衝層とで形成される空間の圧力が周囲圧力よりも低くなって緩衝層が押し潰された状態に保持される工程と、吸着体を燃料電池本体の外周面に配置する工程と、ケース内へ燃料電池本体を移動させ、ケースの開口端に突起部を衝突させて、空間の圧力を周囲圧力に戻し、緩衝層が絶縁部材から離脱し元の状態に戻るようにする工程と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池スタックの製造方法に関する。
複数の燃料電池単セルを積層方向に沿って積層することにより形成される積層体を含む燃料電池本体と、積層方向に沿った燃料電池本体の外周面の外側に設けられたテンションプレートと、燃料電池本体の外周面とテンションプレートとの間に配置される、低摩擦特性、緩衝特性及び絶縁特性を有する緩衝層とを備える燃料電池スタックが知られている(例えば、特許文献1参照)。緩衝層としては、例えば発泡性の樹脂やゴムが例示されている。
特許文献1の燃料電池スタックの製造方法としては、特許文献1には具体的に明示されていないが、積層方向に沿った燃料電池本体の外周面上に緩衝層を配置し、その緩衝層上にテンションプレートを配置する方法が考えられる。すなわち、燃料電池本体の外周面上にそれぞれ緩衝層を配置し、続いて、各緩衝層の上にテンションプレートを配置し、その後、各テンションプレート同士を接続する方法である。この場合、板状のテンションプレートで燃料電池本体を囲むため、水密性を確保するためにテンションプレート間に挿入するガスケットや、テンションプレート同士を接続するためのボルトのような部材が必要であり、製造コストが増加し生産性が低下する。本願の発明者らは、それに対処すべく検討を行った結果、テンションプレートの代わりに箱型のケースを用意し、外周面に緩衝層を配置された燃料電池本体をケースに収めることで、水密性を確保しつつ、製造コストの低減や生産性の向上が可能であることを見出した。ここで、緩衝層の機能を発揮させるためには、燃料電池本体の外周面とケースの内周面との間に圧縮状態で緩衝層を配置する必要がある。しかし、燃料電池本体をケースに収める形態の場合、燃料電池本体の外周面とケースの内周面との間に圧縮状態で緩衝層を配置することは極めて困難である。燃料電池本体の外周面とケースの内周面との間に適切に緩衝層を配置可能な技術が望まれる。
本発明によれば、複数の燃料電池単セルを積層方向に沿って積層することにより形成される積層体を含む燃料電池本体と、前記燃料電池本体が収容されるケースと、前記燃料電池本体と前記ケースとの間に配置され、前記ケースを前記燃料電池本体から電気的に絶縁する絶縁層と、前記燃料電池本体と前記絶縁層との間に配置され、変形されたとき元の寸法に戻ろうとする復元力を有する緩衝層と、を備える燃料電池スタックの製造方法であって、窪み部を一側面に有し、前記窪み部に対応して突起部を他側面に有し、前記絶縁層の元となる絶縁部材と、前記燃料電池本体が前記ケースに収容されたときの前記積層方向に沿った前記燃料電池本体の外周面と前記外周面に対向する前記絶縁層の一側面との距離よりも大きい厚みを有する前記緩衝層と、を準備する工程と、前記緩衝層が平面方向に広がりつつ前記緩衝層の厚みが前記距離よりも小さくなるように前記緩衝層を押し潰す工程と、前記絶縁部材の一側面に前記緩衝層を吸着させて吸着体を形成する工程であって、前記吸着体において、前記窪み部と前記緩衝層とで形成される空間の圧力が周囲の圧力よりも低くなっていることにより前記緩衝層が押し潰された状態に保持される、工程と、前記緩衝層が前記燃料電池本体と接するように前記吸着体を前記外周面に配置する工程と、前記ケースの開口から前記ケース内へ前記燃料電池本体を相対的に移動させながら、前記ケースの開口端に前記突起部を衝突させて、前記突起部の壁を破壊することにより、前記空間を周囲に連通して前記空間の圧力を周囲の圧力に戻し、それにより前記緩衝層が前記絶縁部材から離脱して元の状態に戻るようにする工程と、を備える、燃料電池スタックの製造方法が提供される。
燃料電池本体の外周面とケースの内周面との間に適切に緩衝層を配置することができる。
実施例に係る燃料電池スタックAについて説明する。図1及び図2は、燃料電池スタックAの概略断面図である。ただし、図1は図2のE1−E1断面図であり、図2は図1のE2−E2断面図である。燃料電池スタックAは、燃料電池本体1と、燃料電池本体1が収容されるケース2と、燃料電池本体1とケース2との間に配置される絶縁層4と、燃料電池本体1と絶縁層4との間に配置される緩衝層3と、を備える。
燃料電池本体1は、水素のような燃料ガスと空気のような酸化剤ガスとを供給され電気化学反応により電力を発生する。燃料電池本体1は、積層体11と、ターミナルプレート12と、エンドプレート14と、絶縁プレート13とを備える。積層体11は、複数の燃料電池単セルを積層方向Sに沿って積層することにより形成される。ターミナルプレート12は、積層体11の積層方向Sの両端部に配置される。エンドプレート14は、ターミナルプレート12の積層方向Sの外側に配置される。絶縁プレート13は、ターミナルプレート12とエンドプレート14との間に配置される。ターミナルプレート12、エンドプレート14及び絶縁プレート13は、積層方向Sに垂直な断面でみると、それぞれ長方形状をなしている。そのとき、ターミナルプレート12及び絶縁プレート13は互いにほぼ同じ大きさである。一方、エンドプレート14はターミナルプレート12及び絶縁プレート13とほぼ同じ大きさか又はこれらよりもわずかに大きい。ターミナルプレート12及びエンドプレート14は導電性材料から形成され、絶縁プレート13は電気絶縁性材料から形成される。
ケース2は、燃料電池本体1を圧縮状態で収容し、燃料電池本体1を拘束する。ケース2は、ケース本体22と、蓋プレート21とを備える。ケース本体22は、その内部に燃料電池本体1を収容する。ケース本体22は、ほぼ直方体であり、積層方向Sに沿い燃料電池本体1を囲む四つの側壁22aと底壁22bとを有し、底壁22bに対向して開口を有する。ケース本体22の内部における底面の広さは、燃料電池本体1の積層方向Sに垂直な断面よりもやや大きい。ケース本体22の内部における積層方向Sの長さ、すなわち深さは、燃料電池本体1が積層方向Sに圧縮されたときの積層方向Sの長さと同じかやや長い。蓋プレート21は、ケース本体22の開口を塞ぐ蓋であり、ケース本体22に締結部材(図示せず)で締結される。蓋プレート21は、積層方向Sに垂直な断面でみると、長方形状をなしている。ケース本体22及び蓋プレート21は、ステンレスやアルミニウムのような金属で形成される。なお、図1及び図2に示す実施例では側壁22a及び底壁22bは略平板状の側壁及び底壁であるが、図示しない別の実施例では側壁22a及び底壁22bの少なくとも一方は一部又は全部に曲面を有する側壁及び底壁である。
ケース本体22内に燃料電池本体1が収容されて、ケース本体22の開口が蓋プレート21で塞がれ、ケース本体22と蓋プレート21とが締結部材で締結されると、燃料電池本体1は蓋プレート21とケース本体22の底壁22bとにより両側から積層方向S内向きに押されて、拘束される。その結果、燃料電池本体1の両側のエンドプレート14、14が積層方向S内向きに互いに近づく。したがって、積層体11、ターミナルプレート12、絶縁プレート13及びエンドプレート14が積層方向Sに関し互いに密着される。このとき、積層方向Sに沿った燃料電池本体1の外周面1aと外周面1aに対向するケース2の側壁22aの内周面2aとの間に距離D0の隙間が形成される。その隙間に緩衝層3と絶縁層4とが互いに隣接して配置される。ただし、外周面1a側に緩衝層3が配置され、内周面2a側に絶縁層4が配置される。したがって、絶縁層4の燃料電池本体1側の一側面4s1と外周面1aとの距離D1は緩衝層3の厚みに等しくなる。なお、ケース本体22の深さが圧縮状態の燃料電池本体1の積層方向Sの長さよりやや長いときには、ケース本体22の底壁22bの外側からボルトが締め込まれ、底壁22bの内側から突き出したボルトが燃料電池本体1のエンドプレート14を押して燃料電池本体1を拘束する。
燃料電池スタックAの積層方向Sの一端に位置する蓋プレート21、ターミナルプレート12、絶縁プレート13及びエンドプレート14は、これらプレートを積層方向Sに貫通して燃料電池スタックAの外部から積層体11に到る複数の流通路(図示せず)を備える。これら流通路には、燃料ガスを積層体11に供給する供給路、燃料ガスを積層体11から排出する排出路、酸化剤ガスを積層体11に供給する供給路、酸化剤ガスを積層体11から排出する排出路、冷却水を積層体11に供給する供給路、及び冷却水を積層体11から排出する排出路が含まれる。
燃料電池単セルはそれぞれアノード極及びカソード極(図示せず)を有し、アノード極は一側に隣接する燃料電池単セルのカソード極に電気的に接続され、カソード極は他側に隣接する燃料電池単セルのアノード極に電気的に接続される。積層体11の一端のアノード極は一方のターミナルプレート12に電気的に接続され、他端のカソード極は他方のターミナルプレート12に電気的に接続される。燃料電池単セルで発生した電力は、ターミナルプレート12から燃料電池スタックAの外部に到る複数の配線を介して燃料電池スタックAの外部に取り出される。燃料電池スタックAから取り出された電力は例えば車両の駆動用電気モータ又は蓄電器に供給される。エンドプレート14及びケース2は接地されている。なお、これらの電気的な構成については、図示を省略している。
緩衝層3は、燃料電池本体1に加わる衝撃を吸収し、燃料電池本体1の位置ずれを抑制する部材である。緩衝層3は、燃料電池本体1とケース2との間における、燃料電池本体1の外周面1aと絶縁層4との間に配置され、かつ、外周面1aのうちの二組の向かい合う二つの面にそれぞれ配置される。また、積層方向Sに沿った断面(例えば図1)で見た場合、緩衝層3は、積層方向Sに沿って燃料電池本体1の一端から他端までの間に、少なくとも一つ設けられる。一方、積層方向Sに垂直な断面(例えば図2)で見た場合、緩衝層3は、積層方向Sに垂直な方向に沿って燃料電池本体1の一方の角部Cnから他方の角部Cnまでの間に少なくとも一つ設けられる。図1及び図2に示す実施例では、緩衝層3は、積層方向Sに沿って燃料電池本体1の一端から他端までの間に五つ設けられ(図1)、積層方向Sに垂直な方向に沿って燃料電池本体1の一方の角部Cnから他方の角部Cnまでの間に二つ設けられている(図2)。図示しない別の実施例では、緩衝層3は、更に、燃料電池本体1とケース2とを電気的に絶縁する性質を有する。
図3は、燃料電池スタックAの緩衝層3及び絶縁層4を拡大して示す平面図及び断面図である。
緩衝層3では、燃料電池本体1側の一側面3s1が燃料電池本体1の外周面1aに接し、ケース2側の他側面3s2が絶縁層4に接している。緩衝層3は緩衝部材3aと吸盤部材3bとが積層されて形成される。緩衝部材3aは燃料電池本体1に接し、吸盤部材3bは絶縁層4に接する。緩衝層3の平面形状、すなわち緩衝部材3a及び吸盤部材3bの平面形状としては、特に制限は無いが、長方形のような多角形、円形、楕円形、角丸長方形が挙げられる。図3に示す実施例では長方形である。
緩衝層3の吸盤部材3bは、燃料電池スタックAを製造するときに、緩衝部材3aを絶縁層4に吸着させるための吸盤として機能する。吸盤部材3bは吸盤として機能可能であれば、より薄いことが好ましい。緩衝層3に占める緩衝部材3aの厚みを厚くするためである。吸盤部材3bの材料としては、吸盤として機能し得る材料であれば特に制限は無く、ゴムや合成樹脂などの可撓性を有する材料が好ましく、例えばニトリルゴム、シリコンゴム、塩化ビニルなどが挙げられる。
緩衝層3の緩衝部材3aは、電気的絶縁性及び復元力を有する。復元力とは、外力により寸法が変化したとき、元の寸法に戻ろうとする力である。緩衝部材3aの材料としては、電気的絶縁性及び復元力を有していれば特に限定されず、例えば弾性を有する樹脂が挙げられる。緩衝部材3aは、好ましくはダイラタント的特性を更に有する。ダイラタント的特性とは、ゆっくりとした入力荷重には流動性を示し、ゆっくり変形し、急激な入力荷重には固体のように振る舞い、ほとんど変形しない性質をいう。その場合、緩衝部材3aの材料としては、上記特性に加えてダイラタント的特性を更に有していれば特に限定されず、例えば、樹脂と固形物との混合物が挙げられる。具体的には、シリコーンオイルとホウ酸の混合物やシリコーン樹脂とシリカとの混合物が例示される。また、ダウコーニング社のダウコーニング3179(ダウコーニングは登録商標)や、Wacker GmbH社のM48、M49のような製品を用いることもできる。図1〜図3及び以下に示す実施例では、緩衝部材3aが電気的絶縁性及び復元力に加えてダイラタント的特性を更に有する場合について説明する。
緩衝部材3aにダイラタント的特性を有する材料を用いることが好ましい理由は以下のとおりである。燃料電池スタックAが車両に搭載される場合、車両の衝突などで燃料電池スタックAが急激な衝撃を受けて各燃料電池単セルが急激にずれようとしたときには、緩衝部材3aが急激な変化を受けて固体のように振る舞う。それにより、緩衝部材3aは積層体11における各燃料電池単セルの位置ずれの発生を抑制できる。一方、積層体11の燃料電池単セルの熱膨張などに起因して各燃料電池単セルが積層方向Sに垂直な方向にゆっくりと変形したときには、緩衝部材3aはゆっくりとした変化を受けて流動的に変化する。それにより、緩衝部材3aは燃料電池単セルの変形によって生じた燃料電池単セルと緩衝部材3aとの隙間を埋めるように変形して、燃料電池単セルと緩衝部材3aとの隙間の発生を抑制し、それにより、車両の衝突時に燃料電池単セルが急激にずれようとする場合に備えられる。それらの結果、燃料電池単セルの位置ずれに起因する反応ガスや冷却媒体の漏れの発生を抑制できる。
緩衝部材3aは吸盤部材3bより厚く、緩衝層3に占める厚みの割合が大きい。そのため、緩衝層3の厚みの変化は、ほぼ緩衝部材3aの厚みの変化と見ることができる。緩衝部材3aの厚みは、荷重ゼロの状態において、緩衝部材3aと吸盤部材3bと合わせた厚み、すなわち緩衝層3の厚みが、燃料電池本体1の外周面1aと絶縁層4の燃料電池本体1側の一側面4s1との距離D1よりも大きくなる厚みとされる。燃料電池スタックAの製造時には、緩衝部材3aが潰されて緩衝層3の厚みが距離D1よりも小さくされ、緩衝層3が外周面1aに配置されて、緩衝層3の厚みが距離D1にまで膨らむ前に燃料電池本体1上の緩衝層3がケース2に収容されることで、緩衝層3に影響されずに燃料電池本体1がケース2に収容される。この場合、緩衝層3は、その後に緩衝部材3aの復元力により距離D1と同じ厚みに回復するが、本来の厚みが距離D1よりも大きいので、本来の厚みを回復することなく圧縮状態で外周面1aと絶縁層4の一側面4s1との間に配置される。緩衝層3が圧縮状態で配置されることで、燃料電池本体1に加わる衝撃を吸収し易くなり、燃料電池本体1の位置ずれをより抑制できる。
絶縁層4は、ケース2を燃料電池本体1から電気的に絶縁する部材である。絶縁層4の燃料電池本体1側の一側面4s1は緩衝層3の吸盤部材3bに接し、ケース2側の他側面4s2はケース2の内周面2aに接している。絶縁層4の平面形状としては、特に制限は無いが、長方形のような多角形、円形、楕円形、角丸長方形が挙げられる。その形状は緩衝層3の平面形状と比較してやや大きく、略相似形である。図3に示す実施例では長方形である。絶縁層4の概ね中央の位置には、燃料電池スタックAの製造時に用いられた空間51が形成されている。絶縁層4の材料としては、電気的絶縁性を有していれば特に制限はなく、例えばポリプロピレンのような樹脂が挙げられる。
燃料電池スタックAの製造時には、絶縁層4の元となる絶縁部材が用いられ、製造過程で絶縁部材の一部が変形し、又は、一部が除去されて絶縁層4が形成される。図4は、絶縁部材を拡大して示す平面図及び断面図である。絶縁部材40には、一側面40s1には窪み部52が形成され、他側面40s2には窪み部52に対応して突起部53が形成されている。すなわち、一側面40s1の窪み部52と他側面40s2の突起部53とは表裏の関係にある。燃料電池スタックAの製造過程において、突起部53が破壊されて、窪み部52の空間51に収容されるか、又は、絶縁部材40から除去されることで、絶縁部材40が絶縁層4となる。それに伴い、一側面40s1は一側面4s1となり、他側面40s2は他側面4s2となる。したがって、絶縁部材40の材料及び平面形状はそれぞれ絶縁層4の材料及び平面形状と同じである。突起部53の平面形状としては、特に制限は無いが、長方形のような多角形、円形、楕円形、角丸長方形が挙げられる。図4に示す実施例では円形である。窪み部52の平面形状は、凹と凸との相違はあるが突起部53の平面形状と同じである。図3の空間51の平面形状は窪み部52の平面形状と同じである。なお、窪み部52及び突起部53の面積及び数は緩衝層3の面積に応じて適宜変更され得る。
次に、実施例に係る燃料電池スタックAの製造方法について説明する。図5〜図16は、燃料電池スタックAの各製造工程を示す概略断面図である。
まず、図5に示すように、緩衝層3を準備する。緩衝層3は、緩衝部材3aに吸盤部材3bを貼り付けて形成される。吸盤部材3bは吸盤として機能するように反っており、それにより吸盤部材3bの一側面に凹表面が形成されると共に他側面に凸表面が形成されている。緩衝部材3aは吸盤部材3bの凸表面に貼り付けられる。その結果、緩衝層3には、緩衝部材3a側の表面に凸表面の一側面3s1が形成され、吸盤部材3b側の表面に凹表面の他側面3s2が形成される。図5に示す実施例では、緩衝部材3a及び吸盤部材3bの少なくとも一方に接着剤を塗布して、両者を貼り付ける。他の実施例では、緩衝部材3a及び吸盤部材3bの少なくとも一方を他方に押し付けて両者を圧着する。緩衝部材3a及び吸盤部材3bの厚みはそれぞれd1a及びd1bである。緩衝部材3aと吸盤部材3bとを合わせた厚み、すなわち緩衝層3の厚みはd1であり、燃料電池本体1がケース2に収容されたときの、燃料電池本体1の外周面1aと絶縁層4の一側面4s1との距離D1よりも大きい(d1>D1)。緩衝部材3a及び吸盤部材3bの平板形状は長方形であり、緩衝部材3a及び吸盤部材3bの面積は概ねSA1である。なお、図5では緩衝部材3aの断面形状が扇形であるが、図示しない別の実施例では緩衝部材3aの断面形状は矩形である。
次に、図6に示すように、準備された緩衝層3を押し潰す。例えば、図示しない作業台上に緩衝層3を載置し、緩衝層3を作業台に押し付けて、緩衝層3が平面方向に広がりつつ緩衝層3の厚みが距離D1よりも小さくなるように押し潰す。それにより、緩衝層3の面積がSA1からSA2に拡がり(SA2>SA1)、緩衝層3の厚みがd1から距離D1よりも小さいd2になる(d2<D1<d1)。
次に、図7に示すように、絶縁部材40を準備し、絶縁部材40の一側面40s1に、押し潰された緩衝層3を吸着させて吸着体5を形成する。その際、吸着体5において、窪み部52と緩衝層3とで形成される密閉された空間51の圧力が周囲の圧力よりも低くなっていることにより緩衝層3が押し潰された状態に保持される。言い換えると、絶縁部材40の一側面40s1に緩衝層3の他側面3s2が押し付けられることで、一側面40s1と他側面3s2との間の空気が抜けて、絶縁部材40と緩衝層3とが密接する。このとき、緩衝層3は吸盤部材3bの弾性により元の反った形状に戻ろうとするため、空間51の内部の圧力は周囲の圧力よりも低くなり、緩衝層3が絶縁部材40に吸着する。また、このとき、緩衝層3の吸盤部材3bが絶縁部材40に吸着して変形できなくなることで、緩衝層3の緩衝部材3aも変形できなくなり、緩衝層3の面積がSA2に維持されて、それにより厚みがd2に維持される。また、突起部53を含まない吸着体5の厚みはd0となる。なお、緩衝層3の面積が大きい場合には、上記吸着が可能なように窪み部52及び突起部53の面積又は数が適宜増加される。
次に、図8に示すように、ケース2の蓋プレート21を固定治具(図示せず)に保持して、保持された蓋プレート21に燃料電池本体1を荷重Pで押し付ける。それにより、燃料電池本体1は、蓋プレート21に接する側、すなわち蓋プレート21側と、蓋プレート21側の反対側とから荷重Pで圧縮される。本製造方法において、燃料電池本体1は、蓋プレート21とケース本体22とが締結されるまで荷重Pで圧縮され続ける。
次に、図9及び図10に示すように、吸着体5を燃料電池本体1に載置する。その際、吸着体5の緩衝層3が燃料電池本体1と接するように、燃料電池本体1の外周面1aに吸着体5を載置する。ただし、図9は図10のE9−E9断面図であり、図10は図9のE10−E10断面図である。図9及び図10に示す実施例では、燃料電池本体1の一端から他端までの間に五個配置され(図9)、燃料電池本体1の一方の角部Cnから他方の角部Cnまでの間に二個配置される(図10)。したがって、吸着体5の数は例えば外周面1aの四つの面の各々に十個ずつ、合計四十個である。
次に、図11に示すように、燃料電池本体1をケース2内に収容する。その際、ケース本体22の開口からケース本体22内へ燃料電池本体1を相対的に移動させながら、ケース本体22の開口端22apに突起部53を衝突させて、突起部53の壁を破壊することにより、空間51を周囲に連通して空間51の圧力を周囲の圧力に戻す。それにより、緩衝層3が絶縁部材40から離脱して元の状態に戻るようにする。
具体的には、まず、図12に示すように、ケース本体22の開口を燃料電池本体1の端部に被せて、ケース本体22の側壁22aの開口端22apを、吸着体5の絶縁部材40に沿って移動させる。この場合、突起部53を除く吸着体5の厚みd0は、燃料電池本体1の外周面1aとケース2の側壁22aの内周面2aとの距離D0よりやや小さい程度の大きさであり、側壁22aと絶縁部材40との間にはわずかの隙間しかない。そのため、図13に示すように、開口端22apを絶縁部材40に沿って移動させると、開口端22apを突起部53に衝突させることができ、それにより突起部53の壁を破壊して、空間51を周囲と連通させることができる。その結果、空間51内に空気が流入して、空間51の圧力が周囲の圧力に戻るとともに、緩衝層3と絶縁部材40との間に空気が流入して、緩衝層3は絶縁部材40から離脱して元の状態に戻るようになる。すなわち、吸盤部材3bは弾性により元の反った形状に戻ろうとし、緩衝部材3aは復元力により元の厚み及び面積の形状に戻ろうとする。ただし、距離D0は狭いため、吸盤部材3b及び緩衝部材3aが両方とも元の形状に戻ることはできない。この場合、緩衝部材3aの復元力の方が強いことから、吸盤部材3bは反った形状にはほとんど戻れず、緩衝部材3aの厚みが増加し始める。緩衝層3の厚みが増加に伴って、図14に示すように、絶縁層4がケース本体22の側壁22aの内周面2aに接して、燃料電池本体1の外周面1aと絶縁部材40の一側面40s1との隙間は最大のD1となる。このとき、緩衝部材3aは厚みd3(d2<d3=D1<d1)までしか戻れず、それに対応して面積SA3(SA1<SA3<SA2)までしか戻れない。すなわち、緩衝部材3aは厚みd1まで戻れないため、圧縮された状態で外周面1aと絶縁部材40との間に保持される。この場合、緩衝部材3aは、一側面3s1において積層体11の燃料電池単セルの凹凸に沿うように変形する。また、絶縁部材40の他側面4s2は平滑で滑らかであるため、緩衝部材3aの厚みが戻りつつある状態でも、ケース2の側壁22aは絶縁部材40上を滑らかに移動することができる。以上により、燃料電池本体1をケース2内へ相対的に移動させて収容することができる。なお、突起部53の破片は開口端22apに押されて絶縁部材40から除去されるか、又は、空間51内に収納される。突起部53が破壊され破片が除去されて、絶縁部材40は絶縁層4となる。
図15は、突起部53を破壊する前後での緩衝層3と燃料電池単セルとの関係の一例を示す部分断面図である。積層体11の各燃料電池単セル11aの相対的な位置は、詳細に見れば、図15の左側の図に示すように積層体11の積層方向Sの中心線Cに対して垂直方向に外向き又は内向きに少しずれる場合がある。しかし、図14に示すように緩衝層3が絶縁部材40から離脱すると、緩衝部材3aの復元力により厚みが増して、図15の右側の図に示すように各燃料電池単セル11aのずれに関わらず、各燃料電池単セル11aの外側の凹凸に沿って隙間なく緩衝層3が配置される。
その後、図16に示すように、ケース本体22をボルトのような締結部材(図示せず)で蓋プレート21に締結する。このとき、緩衝層3は、厚みを回復しつつ、燃料電池本体1の各プレートや各燃料電池単セルに合わせてケース2との隙間を埋め、燃料電池本体1の外周面1aと絶縁層4との間に圧縮状態で配置される。
以上により、燃料電池スタックAの製造が完了する。
上記の燃料電池スタックの製造方法では、変形されたとき元の寸法に戻ろうとする復元力を有する緩衝層3を利用する。すなわち、押し潰されて厚みが薄くなった緩衝層3を絶縁部材40に吸着させることで、緩衝層3の厚みの薄い状態を維持させることができる。そして、厚みの薄い緩衝層3が吸着した絶縁部材40を燃料電池本体1の外周面1aに配置することで、絶縁部材40や緩衝層3に妨げられることなく燃料電池本体1をケース2に収容することができる。また、収容の途中で絶縁部材40の突起部53を破壊して、緩衝層3を絶縁部材40から離脱させることで、緩衝層の厚みが厚くなるので、燃料電池本体1と絶縁部材40との間に圧縮状態で緩衝層3を容易に配置することができる。また、ケース2が水密、締結、外部拘束の機能を有するため、それら機能を実現する構成が簡略化され、燃料電池スタックAの大きさを小さくでき、コストを低減できる。更に、燃料電池スタックAが急激な衝撃を受けたとき、緩衝層3は固体のように振る舞い、各燃料電池単セルの位置ずれの発生を抑制し、位置ずれに起因する反応ガスや冷却媒体の漏れの発生を抑制できる。また、燃料電池単セルが緩やかに変形したとき、緩衝層3は流動性を示し、各燃料電池単セルの変形によって生じた隙間を埋めるように変形し、燃料電池単セルと緩衝層3との間の隙間の発生を抑制できる。
以上説明されたように、実施例の燃料電池スタックAの製造方法は、燃料電池本体の外周面とケースの内周面との間に適切に緩衝層3を配置することができる。
次に、図17を参照して、別の実施例について説明する。図17は、別の実施例の吸着体5を示す断面図である。図17に示すように、緩衝層3は、吸盤部材3bを含まず、緩衝部材3aだけを含んでいる。この場合、緩衝部材3aそのものが吸盤のように働いて、絶縁層4に吸着する。なお、図17では緩衝部材3aの断面形状が扇形であるが、図示しない更に別の実施例では緩衝部材3aの断面形状は矩形である。この場合にも、図5に示す吸着体5を用いた場合と同様の効果を奏することができる。加えて、吸盤部材3bを用いないため、製造コストを削減できる。
次に、図18を参照して、更に別の実施例について説明する。図18は、更に別の実施例の絶縁部材40を示す断面図である。図18に示すように、絶縁部材40の突起部53は、突起部53がケース本体22の開口端22apに当たったとき、突起部53の破壊を容易にする脆弱部54を有している。図18に示す実施例では、脆弱部54は突起部53の一部に形成された切欠きである。脆弱部54は、吸着体5が外周面1aに載置されたときに開口端22apに面する側に形成されることが好ましい。言い換えると、吸着体5を外周面1aに載置するとき、開口端22apに面する側に脆弱部54が向くように吸着体5を外周面1aに載置することが好ましい。突起部53がより壊れ易くなるからである。この場合にも、図4に示す絶縁部材40を用いた場合と同様の効果を奏することができる。加えて、脆弱部54を有するため、突起部53をより確実に壊すことができる。
次に、図19及び図20を参照して、更に別の実施例について説明する。図19は更に別の実施例の絶縁部材40を示す断面図であり、図20はその絶縁部材40を用いた吸着体5を示す断面図である。図19に示すように、絶縁部材40の突起部53は弁53aであり、複数の弁膜55からなる。弁53aは、絶縁部材40の一側面40s1側の圧力が他側面40s2側の圧力より一定値以上高いときに開弁する。言い換えると、弁53aは一側面40s1側の流体が他側面40s2側へ向かって流れるときには開弁し、他側面40s2側の流体が一側面40s1側へ向かって流れるときには閉弁する。また、弁53aは、ケース本体22の開口端22apに衝突したときに開弁する。
図20に示すように、吸着体5を形成するときには、緩衝層3を絶縁部材40に押し付けることで、絶縁部材40の一側面40s1と緩衝層3の他側面3s2との間の空気が、他側面3s2に押されて窪み部52に突入する。そのため、弁53aが開弁して、空気が他側面40s2側へ流れ込む。そして、一側面40s1と他側面3s2との間に空気が無くなり、一側面40s1側から他側面40s2側へ流れ込む空気が無くなると、弁53aが閉弁し、緩衝層3が絶縁部材40に吸着して、吸着体5が形成される。
図示しない別の実施例では、吸着体5を形成するときには、絶縁部材40の一側面40s1に緩衝層3を吸着させた後、絶縁部材40の他側面40s2側を真空引きして弁53aを開弁させる。それにより、一側面40s1と他側面3s2との間の空気をより確実に無くすことができ、空間51の圧力を周囲の圧力よりもより低くすることができるので、緩衝層3が絶縁部材40により強固に吸着した吸着体5を形成できる。
この場合にも、図5の吸着体5の場合と同様の効果を奏することができる。加えて、突起部が弁53aであるため、一側面40s1と他側面3s2との間の空気をより確実に排出して、緩衝層3を絶縁部材40により確実に吸着させることができる。
次に、図21及び図22を参照して、更に別の実施例について説明する。図21は更に別の実施例の燃料電池スタックAを示す断面図であり、図22はその場合に用いる吸着体5を示す断面図である。図21に示すように、絶縁層4及び緩衝層3は、積層方向Sに沿って燃料電池本体1の一端から他端に亘って連続的に設けられる。その場合に用いられる吸着体5は、図22に示すように、緩衝層3及び絶縁部材40は積層方向Sに沿って燃料電池本体1の一端から他端に亘って連続的に延びる形状を有し、絶縁部材40は積層方向Sに沿って複数の窪み部52とそれに対応する複数の突起部53とを備えている。この場合にも、図1の燃料電池スタックA及び図7の吸着体5の場合と同様の効果を奏することができる。加えて、燃料電池本体1の外周面1aに吸着体5を載置する作業が容易になり生産性が向上する。
次に、図23を参照して、更に別の実施例について説明する。図23は更に別の実施例の燃料電池スタックAを示す断面図であり、積層方向Sに垂直な断面を示している。図2の実施例では、二組の向かい合う二つの外周面1aに緩衝層3が配置される。図23に示す実施例では、一組の向かい合う二つの外周面1aのみに緩衝層3が配置される。緩衝層3の拘束力が大きい場合、例えば緩衝層3の圧縮の程度が大きい場合には、一組の向かい合う二つの外周面1aだけで、外周面1aに垂直な方向の燃料電池単セルのずれを防止する等、図2の実施例の場合と同等の効果を奏することができる。加えて、緩衝層3が削減されるので、生産性を向上でき、製造コストを低減できる。図示しない別の実施例では、外周面1aの一つの面につき、角部近傍の二枚ではなく、ほぼ全面を覆う一枚の緩衝層3が配置される。
次に、図24を参照して、更に別の実施例について説明する。図24は更に別の実施例の燃料電池本体1を示す上面図である。製造工程において、吸着体5を燃料電池本体1の外周面1aに載置するとき、図に示すように、例えば千鳥格子状に吸着体を配置する。この場合にも、図9及び図10の場合と同様の効果を奏することができる。加えて、緩衝層3により燃料電池本体1の燃料電池単セルのずれをより確実に防止できる。
1 燃料電池本体
1a 外周面
2 ケース
3 緩衝層
4 絶縁層
4s1 一側面
4s2 他側面
11 積層体
22ap 開口端
40 絶縁部材
51 空間
52 窪み部
53 突起部
A 燃料電池スタック
D1 距離
d1 厚み
1a 外周面
2 ケース
3 緩衝層
4 絶縁層
4s1 一側面
4s2 他側面
11 積層体
22ap 開口端
40 絶縁部材
51 空間
52 窪み部
53 突起部
A 燃料電池スタック
D1 距離
d1 厚み
Claims (8)
- 複数の燃料電池単セルを積層方向に沿って積層することにより形成される積層体を含む燃料電池本体と、前記燃料電池本体が収容されるケースと、前記燃料電池本体と前記ケースとの間に配置され、前記ケースを前記燃料電池本体から電気的に絶縁する絶縁層と、前記燃料電池本体と前記絶縁層との間に配置され、変形されたとき元の寸法に戻ろうとする復元力を有する緩衝層と、を備える燃料電池スタックの製造方法であって、
窪み部を一側面に有し、前記窪み部に対応して突起部を他側面に有し、前記絶縁層の元となる絶縁部材と、前記燃料電池本体が前記ケースに収容されたときの前記積層方向に沿った前記燃料電池本体の外周面と前記外周面に対向する前記絶縁層の一側面との距離よりも大きい厚みを有する前記緩衝層と、を準備する工程と、
前記緩衝層が平面方向に広がりつつ前記緩衝層の厚みが前記距離よりも小さくなるように前記緩衝層を押し潰す工程と、
前記絶縁部材の一側面に前記緩衝層を吸着させて吸着体を形成する工程であって、前記吸着体において、前記窪み部と前記緩衝層とで形成される空間の圧力が周囲の圧力よりも低くなっていることにより前記緩衝層が押し潰された状態に保持される、工程と、
前記緩衝層が前記燃料電池本体と接するように前記吸着体を前記外周面に配置する工程と、
前記ケースの開口から前記ケース内へ前記燃料電池本体を相対的に移動させながら、前記ケースの開口端に前記突起部を衝突させて、前記突起部の壁を破壊することにより、前記空間を周囲に連通して前記空間の圧力を周囲の圧力に戻し、それにより前記緩衝層が前記絶縁部材から離脱して元の状態に戻るようにする工程と、
を備える、燃料電池スタックの製造方法。 - 前記緩衝層は、
緩衝部材と、
前記緩衝部材の一側面に接合された吸盤部材と、
を含み、
前記吸着体を形成する工程は、
前記絶縁部材の一側面に前記吸盤部材を吸着させる、
請求項1に記載の燃料電池スタックの製造方法。 - 前記吸盤部材は反っており、それにより前記吸盤部材の一側面に凹表面が形成されると共に他側面に凸表面が形成され、
前記緩衝部材は前記吸盤部材の凸表面に接合される、
請求項2に記載の燃料電池スタックの製造方法。 - 前記突起部は、前記絶縁部材の一側面側の圧力が前記絶縁部材の他側面側の圧力より一定値以上高いとき、及び、前記ケースの開口端に衝突したときに開弁する弁である、
請求項1又は2に記載の燃料電池スタックの製造方法。 - 前記吸着体を形成する工程は、前記絶縁部材の一側面に前記緩衝層を吸着させた後、前記絶縁部材の他側面側を真空引きして前記突起部を開弁させる、
請求項4に記載の燃料電池スタックの製造方法。 - 前記突起部は、前記突起部の破壊を容易にする脆弱部を有する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料電池スタックの製造方法。 - 前記絶縁部材に前記窪み部は、複数個設けられ、
前記突起部は、前記複数個の窪み部に対応して、複数個設けられる、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の燃料電池スタックの製造方法。 - 前記緩衝層は、ダイラタント的特性を有する
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の燃料電池スタックの製造方法。
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JP2014251984A JP2016115474A (ja) | 2014-12-12 | 2014-12-12 | 燃料電池スタックの製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11127962B2 (en) | 2018-06-19 | 2021-09-21 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel cell system and fuel cell vehicle |
-
2014
- 2014-12-12 JP JP2014251984A patent/JP2016115474A/ja active Pending
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