JP2016115133A - 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】関心点を用いたデジタル画像処理に要する計算コストを低減する。【解決手段】情報処理装置は、画像中のある関心点に関する複数の標本点について、標本点における画像の方向を示す方向情報を、標本点ごとに算出する標本点方向算出部と、標本点方向算出部が標本点ごとに算出した複数の方向情報を、画像の方向が示す角度の順に並べ替える並べ替え部と、方向情報と、所定の算出条件とに基づいて、当該方向情報の有用度を方向情報ごとに算出する有用度算出部と、有用度算出部が方向情報ごとに算出した有用度について、並べ替え部が並べ替えた方向情報の順に累積した有用度累積値を、方向情報ごとに方向情報に関連付けて算出する累積値算出部と、累積値算出部が算出した複数の有用度累積値にそれぞれ関連づけられた方向情報に基づいて、関心点の方向を算出する関心点方向算出部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関するものである。
カメラ撮影などで得られた画像(以下、対象画像)に対して、予め用意した複数の候補画像の中から類似した画像を検索するための、画像処理技術が研究開発されている。
このような画像処理技術においては、一般的には、予め候補画像に対して画像特徴量を記述しておき、検索時に対象画像に対しても画像特徴量を算出して、それら画像特徴量の類似度を計測することで類似した候補画像を決定することが行われる。また、この画像特徴量の算出においては、画像中の特徴的な箇所を関心点として算出し、関心点近傍における画像信号の変化量を特徴量記述子として得ることが行われる。このとき特徴量記述子は複数の数値により構成され、特徴量空間におけるベクトル量として扱うことができる。
関心点の算出や特徴量記述方法の従来の方法としては、画像にデジタルフィルタを適用して所定の条件を満たす箇所を関心点として算出し、関心点近傍にデジタルフィルタを適用して関心点の方向を決定し、関心点を原点とし、関心点の方向を軸にした座標空間におけるデジタルフィルタ応答の群を特徴量記述子とする方法がある。
この関心点の算出に関する従来の方法としては、関心点に求められる特徴(対象画像や候補画像それぞれにおいて、同等な点が同等に選択される)を備えるために、画像内のx、yおよびスケール次元で構成する3次元空間から、例えばヘッセの行列式の最小検査によって、関心点を選択する方法がある。
また、この関心点の方向を決定する従来の方法としては、関心点を取り囲む領域内に設ける、それぞれが複数の画素を含む複数のタイルに対し、x方向とy方向のデジタルフィルタを適用してコントラスト関連の応答を生成し、関心点方向を決定する方法がある。すなわち、この関心点の方向を決定する従来の方法としては、各タイルからx方向y方向成分を持つベクトルを算出し、各タイルから算出されたベクトルを向き決定ウィンドウ毎に合成し、その合成ベクトルのなかから、最大ベクトルを選択することで関心点方向を決定する方法がある。
そのデジタルフィルタの適用としては、積分画像上の該当するタイルへ、x方向とy方向のボックスフィルタそれぞれを適用する方法がある(特許文献1参照)。
特許第4982559号公報
しかしながら、このような従来の情報処理装置には、関心点ベクトルを算出するための計算コストが大きく、関心点ベクトルを算出するための演算に時間がかかるという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、関心点を用いたデジタル画像処理に要する計算コストを低減することができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することを課題とする。
(1)上記問題を解決するために、本発明の一態様は、画像中のある関心点に関する複数の標本点について、前記標本点における画像の方向を示す方向情報を、前記標本点ごとに算出する標本点方向算出部と、前記標本点方向算出部が前記標本点ごとに算出した複数の前記方向情報を、前記画像の方向が示す角度の順に並べ替える並べ替え部と、前記方向情報と、所定の算出条件とに基づいて、当該方向情報の有用度を前記方向情報ごとに算出する有用度算出部と、前記有用度算出部が前記方向情報ごとに算出した前記有用度について、前記並べ替え部が並べ替えた前記方向情報の順に累積した有用度累積値を、前記方向情報ごとに前記方向情報に関連付けて算出する累積値算出部と、前記累積値算出部が算出した複数の前記有用度累積値にそれぞれ関連づけられた前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出する関心点方向算出部と、を備えることを特徴とする情報処理装置である。
(2)また、本発明の一態様は、(1)に記載の情報処理装置において、前記関心点方向算出部は、前記順に並べられた前記方向情報のうち前記順の向きに所定の幅ぶん離れた複数の前記方向情報にそれぞれ関連付けられた当該複数の前記有用度累積値に基づいて、前記関心点の方向を算出することを特徴とする。
(3)また、本発明の一態様は、(2)に記載の情報処理装置において、前記関心点方向算出部は、前記順に並べられた前記方向情報のうち前記順の向きに所定の幅ぶん離れた2つの前記方向情報にそれぞれ関連付けられた前記有用度累積値どうしの差分を、前記方向情報ごとに算出し、算出された前記差分が極値である前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出することを特徴とする。
(4)また、本発明の一態様は、情報処理装置が、画像中のある関心点に関する複数の標本点について、前記標本点における画像の方向を示す方向情報を、前記標本点ごとに算出する標本点方向算出ステップと、前記情報処理装置が、前記標本点方向算出ステップにおいて前記標本点ごとに算出された複数の前記方向情報を、前記画像の方向が示す角度の順に並べ替える並べ替えステップと、前記情報処理装置が、前記方向情報と、所定の算出条件とに基づいて、当該方向情報の有用度を前記方向情報ごとに算出する有用度算出ステップと、前記情報処理装置が、前記有用度算出ステップにおいて前記方向情報ごとに算出された前記有用度について、前記並べ替え部が並べ替えた前記方向情報の順に累積した有用度累積値を、前記方向情報ごとに前記方向情報に関連付けて算出する累積値算出ステップと、前記情報処理装置が、前記累積値算出ステップにおいて算出された複数の前記有用度累積値にそれぞれ関連づけられた前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出する関心点方向算出ステップと、を有することを特徴とする情報処理方法である。
(5)また、本発明の一態様は、情報処理装置が備えるコンピュータに画像中のある関心点に関する複数の標本点について、前記標本点における画像の方向を示す方向情報を、前記標本点ごとに算出する標本点方向算出ステップと、前記標本点方向算出ステップにおいて前記標本点ごとに算出された複数の前記方向情報を、前記画像の方向が示す角度の順に並べ替える並べ替えステップと、前記方向情報と、所定の算出条件とに基づいて、当該方向情報の有用度を前記方向情報ごとに算出する有用度算出ステップと、前記有用度算出ステップにおいて前記方向情報ごとに算出された前記有用度について、前記並べ替え部が並べ替えた前記方向情報の順に累積した有用度累積値を、前記方向情報ごとに前記方向情報に関連付けて算出する累積値算出ステップと、前記累積値算出ステップにおいて算出された複数の前記有用度累積値にそれぞれ関連づけられた前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出する関心点方向算出ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、関心点を用いたデジタル画像処理に要する計算コストを低減することができる。
本発明の実施形態による情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態のデジタル画像の標本点の構成の一例を示す模式図である。 本実施形態の情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態の記憶部に記憶される標本ベクトル情報の一例を示す表である。 本実施形態の関心点方向算出部が設定するスキャンウインドウの一例を示す模式図である。 本実施形態の関心点方向算出部が関心点の方向を算出する手順の一例を示す模式図である。 実施形態の記憶部に記憶される標本ベクトル情報の変形例を示す表である。 本実施形態の情報処理装置による方向算出手順の変形例を示す模式図である。 本実施形態の情報処理装置による方向算出手順の変形例である間引きスキャンの一例を示す模式図である。
[実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態による情報処理装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。ここで、情報処理装置1の機能構成の詳細の説明に先立って、情報処理装置1が行う処理の概要について説明する。本実施形態の情報処理装置1は、デジタル画像を構成する複数の点(例えば、画素)のうち、特徴的な点(関心点)に基づいて、デジタル画像の特徴を判定する。一例として、この情報処理装置1は、判定対象のデジタル画像(対象画像)について、複数のデジタル画像(候補画像)の中から、この対象画像に類似する画像を検索(選択)する。この具体例において情報処理装置1は、デジタル画像内のある画素を、画像の特徴を示す関心点として選択し、選択した関心点における画像の方向(関心点方向)に基づいて、候補画像の中から、対象画像に類似する画像を検索(選択)する。この関心点の選択は、さまざまな条件に基づいて行われる。以下、あるデジタル画像について、何らかの条件に基づいて関心点が選択されている場合において、この関心点における画像の方向、すなわち関心点方向を算出する仕組みについて説明する。
図2は、本実施形態のデジタル画像PICの標本点PSの構成の一例を示す模式図である。この標本点PSは、図2に示すx軸方向およびy軸方向に、格子状に配列される。なお、この図2は、ある関心点PCに関する複数の標本点PSを示している。この標本点PSの間隔は、例えば、関心点PCごとに予め定められている、1s(sは、スケールを示す。)である。
ここで、このデジタル画像PICのうち、ある条件によって選択された点を関心点PCと称する。また、この関心点PCの周囲のある範囲に含まれる複数の点を標本点PSと称する。すなわち、標本点PSとは、関心点PCの周囲のある範囲に含まれる複数の点である。この一例においては、関心点PCの周囲のある範囲を範囲C6sと称する。ここで、範囲C6sとは、関心点PCの周囲6sの円形の範囲である。範囲C6sについて、関心点PCの位置が範囲C6sに含まれる場合と、関心点PCの位置が範囲C6sに含まれない場合とがある。図2に示す一例において、関心点PCの位置が範囲C6sに含まれる場合には、この範囲C6sの内部には、113点の標本点PSが含まれる。図2に示す一例において、関心点PCの位置が範囲C6sに含まれない場合、この範囲C6sの内部には、112点の標本点PSが含まれる。以下の説明においては、関心点PCの位置が範囲C6sに含まれる場合を、一例として説明する。すなわち、この一例の場合、範囲C6sの内部には、113点の標本点PSが含まれる。換言すれば、この一例の場合、ある関心点PCに関する標本点PSの数は、113点である。これらの標本点PSは、標本点番号nによって識別される。具体的には、標本点PS1は、標本点番号1である。また、標本点PS113は、標本点番号113である。なお、以下の説明において、この標本点PSを、サンプル点とも称する。
情報処理装置1は、この関心点PCの周囲の複数の標本点PSそれぞれについて、画像的な方向を算出し、算出した標本点PSの画像的なベクトル(標本ベクトル)の分布に基づいて、関心点PCの方向を算出する。具体的には、標本点PSの標本ベクトルVSとは、標本点PSにおける画像の方向および大きさを示すベクトルである。標本点PSの画像の方向とは、標本点PSの周囲の画像のデジタル応答に基づいて算出される方向である。また、標本点PSの画像の大きさとは、標本点PSの周囲の画像のデジタル応答に基づいて算出される大きさである。この一例においては、標本点PSの標本ベクトルVSは、標本点PSのウエーブレット応答(dx,dy)に基づいて算出される。具体的には、情報処理装置1は、ある関心点PCについて、その周囲の標本点PSのウエーブレット応答(dx,dy)を算出する。また、情報処理装置1は、算出した標本点PSのウエーブレット応答(dx,dy)を次に示す式(1)および式(2)に代入することにより、標本点PSごとに、標本点PSについての角度θおよび大きさr、すなわち、標本点PSにおける標本ベクトルVSを算出する。
Figure 2016115133
Figure 2016115133
ここで、標本点PSについての角度θを標本点PSの方向とも称する。また、標本点PSについての大きさrを標本点PSの大きさとも称する。情報処理装置1は、このようにして算出した標本点PSの向きの分布に基づいて、関心点PCの方向を算出する。以下、この情報処理装置1が行う関心点PCの方向の算出の仕組みの詳細について説明する。
図1に戻り、情報処理装置1は、制御部10と、記憶部20とを備えている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)を備えており、各種の演算を実行する。記憶部20は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、レジスタなどの記憶装置を備えており制御部10が利用する情報が記憶される。この記憶部20には、制御部10のCPUが実行するプログラムが予め格納される。また、記憶部20には、CPUが演算処理を行った演算結果が格納される。また、記憶部20には、デジタル画像PICの情報が記憶されている。
この制御部10は、その機能部として画像情報取得部101と、関心点抽出部102と、標本ベクトル算出部103と、並べ替え部111と、有用度算出部112と、累積値算出部113と、画像検索部104と、検索結果出力部105と、方向算出部110とを備えている。
画像情報取得部101は、記憶部20に記憶されているデジタル画像PICの情報(画像情報)を取得する。この一例においては、候補画像の中から、対象画像に類似する画像を検索(選択)するため、画像情報取得部101は、対象画像と、複数の候補画像とを取得する。
関心点抽出部102は、画像情報取得部101が取得したデジタル画像PICの情報に基づいて、このデジタル画像PICの関心点PCを抽出する。この一例においては、対象画像に類似する候補画像を選択するために、関心点抽出部102は、1枚のデジタル画像PICについて千点程度の関心点PCを抽出する。
標本ベクトル算出部103は、関心点PCにおける画像の方向を算出する。具体的には、標本ベクトル算出部103は、関心点抽出部102が抽出した千点程度のそれぞれの関心点PCについて、複数(この一例においては、113点)の標本点PSを選択する。また、標本ベクトル算出部103は、選択した標本点PSのそれぞれについて、標本点PSの標本ベクトルVSを算出する。具体的には、標本ベクトル算出部103は、算出した標本点PSのウエーブレット応答(dx,dy)を、上述した式(1)および式(2)に代入することにより、その標本点PSについての角度θおよび大きさrを算出する。標本ベクトル算出部103は、標本点PSについて、ウエーブレット応答(dx,dy)に基づく標本ベクトルVSの算出を繰り返し実行して、各関心点PCについての113点すべての標本点PSについて、標本点PSの標本ベクトルVSを算出する。
なお、ここでは、標本ベクトル算出部103は、各関心点PCについての113点すべての標本点PSについて、標本点PSの標本ベクトルVSを算出するとして説明したが、これに限られない。標本ベクトル算出部103は、各関心点PCについての標本点PS113点のうち、一部の標本点PSについて、標本点PSの標本ベクトルVSを算出してもよい。
また、標本ベクトル算出部103は、算出した標本点の標本ベクトルVSと、標本点PSの番号を示すインデックスとを関連付けて、標本ベクトル情報として記憶部20に記憶させる。この記憶部20に記憶される標本ベクトル情報の具体例については、図4を参照して後述する。なお、この標本ベクトル情報には、標本点PSにおける画像の方向を示す情報が含まれている。すなわち、この標本ベクトル情報には、標本点PSにおける画像の方向を示す方向情報が含まれる。
方向算出部110は、標本ベクトル算出部103が算出した各標本点PSの標本ベクトルVSに基づいて、関心点PCの方向を算出する。この方向算出部110は、並べ替え部111と、有用度算出部112と、累積値算出部113と、関心点方向算出部114とを備えている。この方向算出部110が行う関心点PCの方向を算出する具体的な手順について、図3から図6を参照して説明する。
[関心点の方向を算出する手順]
図3は、本実施形態の情報処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。同図に示すステップS10からステップS30は、上述した画像情報取得部101、関心点抽出部102、および標本ベクトル算出部103が行う動作である。すなわち、ステップS10において、画像情報取得部101は、記憶部20に記憶されているデジタル画像PICの情報(画像情報)を取得する。
次に、関心点抽出部102は、ステップS10において、画像情報取得部101が取得したデジタル画像PICの情報に基づいて、このデジタル画像PICの関心点PCを抽出する(ステップS20)。
次に、標本ベクトル算出部103は、ステップS20において、関心点抽出部102が抽出した千点程度のそれぞれの関心点PCについて、複数(この一例においては、113点)の標本点PSを選択する。また、標本ベクトル算出部103は、選択した標本点PSのそれぞれについて、標本点PSの角度θおよび大きさr、すなわち標本点PSの標本ベクトルVSを算出する(ステップS30)。
標本ベクトル算出部103は、ある関心点PCについての、すべての標本点PSについて、標本ベクトルVSを算出する。本実施形態の一例においては、標本ベクトル算出部103は、113点の標本点PSについて、すなわち、図2に示す標本点PS1から標本点PS113までについて、それぞれの角度θ1から角度θ113までを算出する。また、標本ベクトル算出部103は、113点の標本点PSについて、すなわち、図2に示す標本点PS1から標本点PS113までについて、それぞれの大きさr1から大きさr113までを算出する。また、標本ベクトル算出部103は、算出した角度θ1から角度θ113までと、大きさr1から大きさr113までと、標本点番号1から標本点番号113までとをそれぞれ関連付けて、標本ベクトル情報として記憶部20に記憶させる。
すなわち、標本ベクトル算出部103は、デジタル画像PIC中のある関心点PCの周囲の複数の標本点PSについて、標本点PSにおける画像の方向および大きさを示す標本ベクトルVSを、標本点PSごとに算出する。標本ベクトル算出部103は、算出した標本点PSごとの標本ベクトルVSを標本ベクトル情報として記憶部20に記憶させる。
次に、並べ替え部111は、ステップS30において記憶部20に記憶された標本ベクトル情報を、角度θの大きさの順に並べ替える(ステップS40)。この記憶部20に記憶される標本ベクトル情報の一例について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の記憶部20に記憶される標本ベクトル情報の一例を示す表である。なお、この図4の具体例においては、並べ替え部111が標本ベクトル情報を並べ替えた後の状態を示している。標本ベクトル算出部103は、標本点PSごとに算出した標本ベクトル情報を記憶部20に記憶させる。このとき、標本ベクトル算出部103は、標本ベクトルVSと標本点番号nとを関連付けて、記憶部20に記憶させる。図4に示す具体例においては、標本ベクトル算出部103は、標本点PS5について、標本点番号n=5と、角度θ=0.2と、長さr=1.0とを関連付けて、記憶部20に記憶させる。標本ベクトル算出部103は、標本点番号nの順に、標本ベクトルVSと標本点番号nとを関連付けて、繰り返し記憶部20に記憶させることにより、ある関心点PCの標本点PS1から標本点PS113までの標本ベクトルVSを記憶させる。これにより、記憶部20には、標本点番号nの小さい方から大きい方に向かう順番に、標本ベクトル情報が記憶される。
この図4に示す具体例においては、標本点番号n=5の標本点PS5の角度θは、角度θ=0.2である。この具体例において、標本点PS5の角度θ=0.2は、ある関心点PCについての、すべての標本点PS(つまり、標本点PS1から標本点PS113まで)において、その大きさが最も小さい。並べ替え部111は、標本点PS5の標本ベクトルVSを、インデックスIDX=1を付して、標本ベクトルVSを並べ替える。また、この具体例において、標本点PS10の角度θ=1.9は、標本点PS1から標本点PS113までにおいて、その大きさが標本点PS5に次いで小さい。並べ替え部111は、標本点PS10の標本ベクトルVSを、インデックスIDX=2を付して、標本ベクトルVSを並べ替える。また、この具体例において、標本点PS25の角度θ=5.8は、標本点PS1から標本点PS113までにおいて、その大きさが標本点PS10に次いで小さい。並べ替え部111は、標本点PS25の標本ベクトルVSを、インデックスIDX=3を付して、標本ベクトルVSを並べ替える。並べ替え部111は、この手順を繰り返して標本点PS1から標本点PS113までの各標本点PSの標本ベクトルVSに、角度θの大きさの順にインデックスIDXを付して並べ替える。
すなわち、並べ替え部111は、標本ベクトル算出部103が標本点ごとに算出した複数の標本ベクトルVSを、標本点PSにおける画像が示す角度θの順に並べ替える。
図3に戻り、有用度算出部112は、各標本点PSの標本ベクトルVSに基づいて、有用係数を算出する(ステップS50)。この有用係数は、様々な手順によって算出することができる。この具体例においては、有用度算出部112が、角度θについての有用係数Kθと、大きさrについての有用係数KRとを算出し、さらにこれら有用係数Kθおよび有用係数KRを合成した合成有用係数Kを算出する場合について説明する。
有用度算出部112は、角度θについての有用係数Kθを算出する。この有用係数Kθとは、標本点PSの角度θが密集しているほど、標本ベクトルVSの有用度が高いことを示す係数である。有用度算出部112は、並べ替え部111が並べ替えた後の標本ベクトル情報について、インデックスIDXが隣接する標本ベクトルVSの角度θの角度差に基づいて、この角度θの密集度を算出する。具体的には、図4に示すように、有用度算出部112は、インデックスIDX=4の標本点PS30について、隣接するインデックスIDX=3の標本点PS25の角度θ、および隣接するインデックスIDX=5の標本点PS28の角度θとの差に基づいて、有用係数Kθを算出する。この具体例においては、有用度算出部112は、標本点PS25の角度θ=5.8との差、および標本点PS28の角度θ=6.9との差、つまり、角度差Δθ=1.1を算出する。有用度算出部112は、算出した角度差Δθ=1.1に基づいて、有用係数Kθが0から1の範囲になるように正規化演算を行い、有用係数Kθ=0.2を算出する。ここで、有用係数Kθが0から1の範囲になるように正規化演算を行うのは、この有用係数Kθと、後述する有用係数KRとを合成する段階において、係数どうしの値域をあわせるためである。また、有用係数Kθが0から1の範囲になるように正規化演算するのは一例であって、係数どうしの値域をあわせられればよく、有用係数Kθが0から1以外の範囲になるように正規化演算を行ってもよい。なお、この具体例においては、有用係数Kθが小さいほど、この標本ベクトルVSの有用度が高いことを示す。
なお、有用度算出部112は、図4に示すインデックスIDX=1の標本点PS5について、次のようにして有用係数Kθを算出する。すなわち、有用度算出部112は、インデックスIDX=1に隣接するインデックスIDX=113の標本点PS21の角度θ、および隣接するインデックスIDX=2の標本点PS10の角度θとの差に基づいて、有用係数Kθを算出する。つまり、図4に示すインデックスIDX=1において、隣接するインデックスIDXとは、インデックスIDX2と、インデックスIDX113とである。
また、有用度算出部112は、図4に示すインデックスIDX=113の標本点PS21について、次のようにして有用係数Kθを算出する。すなわち、有用度算出部112は、インデックスIDX=113に隣接するインデックスIDX=1の標本点PS5の角度θ、および隣接するインデックスIDX=112の標本点PS45の角度θとの差に基づいて、有用係数Kθを算出する。つまり、図4に示すインデックスIDX=113において、隣接するインデックスIDXとは、インデックスIDX112と、インデックスIDX1とである。
つまり、有用度算出部112は、インデックスIDX=113と、インデックスIDX=1とが隣接するインデックスIDXであるとして、有用係数Kθを算出する。
次に、有用度算出部112は、大きさrについての有用係数KRを算出する。この有用係数KRとは、標本点PSの大きさrが大きいほど、標本ベクトルVSの有用度が高いことを示す係数である。有用度算出部112は、並べ替え部111が並べ替えた後の標本ベクトル情報について、標本ベクトルVSの大きさrに基づいて、有用係数KRを算出する。具体的には、図4に示すように、有用度算出部112は、インデックスIDX=4の標本点PS30について、標本点PS30の大きさrに基づいて、有用係数KRを算出する。この具体例においては、有用度算出部112は、標本点PS30の大きさr=2.2に基づいて、有用係数KRが0から1の範囲になるように正規化演算を行い、有用係数KR=0.1を算出する。ここで、有用係数KRが0から1の範囲になるように正規化演算を行うのは、この有用係数KRと、前述した有用係数Kθとを合成する段階において、係数どうしの値域をあわせるためである。また、有用係数KRが0から1の範囲になるように正規化演算するのは一例であって、係数どうしの値域をあわせられればよく、有用係数KRが0から1以外の範囲になるように正規化演算を行ってもよい。なお、この具体例においては、有用係数KRが小さいほど、この標本ベクトルVSの有用度が高いことを示す。
次に、有用度算出部112は、有用係数Kθと有用係数KRとを合成した合成有用係数Kを算出する。この合成有用係数Kとは、値が小さいほど標本ベクトルVSの有用度が高いことを示す係数である。なお、上述した有用係数Kθの正規化演算、および有用係数KRの正規化演算において、正規化後の値の大小の方向を、有用係数Kθと有用係数KRとの間で合わせている。このため、有用度算出部112は、有用係数Kθの性質と、有用係数KRの性質とが、合成有用係数Kに引き継がれるようにして、合成有用係数Kを算出することができる。
この有用度算出部112は、それぞれの標本点PSについて、有用係数Kθと有用係数KRとに基づいて合成有用係数Kを算出する。具体的には、図4に示すように、有用度算出部112は、インデックスIDX=4の標本点PS30について、合成有用係数K=0.02を算出する。
なお、有用度算出部112は、有用係数Kθと有用係数KRとを、加算、乗算、加重平均、二乗和平方根などの演算に基づいて、合成有用係数Kを算出すればよい。この一例では、有用度算出部112は、有用係数Kθと有用係数KRとの乗算によって、合成有用係数Kを算出する。
すなわち、有用度算出部112は、標本ベクトル情報と、所定の算出条件とに基づいて、標本ベクトルVSの有用度を標本ベクトルVSごとに算出する。
図3に戻り、累積値算出部113は、有用度算出部112が算出した合成有用係数Kを、インデックスIDXの順に累積した積分ファクタFIを算出する。この積分ファクタFIは、有用度累積値とも称する。具体的には、図4に示すように、累積値算出部113は、インデックスIDX=1の標本点PS5について、標本点PS5の合成有用係数K=0.1に基づいて、積分ファクタFI=0.1を算出する。また、累積値算出部113は、インデックスIDX=2の標本点PS10について、標本点PS10の合成有用係数K=0.06と、インデックスIDX=1の積分ファクタFI=0.1とを加算し、積分ファクタFI=0.16を算出する。また、累積値算出部113は、インデックスIDX=3の標本点PS25について、標本点PS25の合成有用係数K=0.36と、インデックスIDX=2の積分ファクタFI=0.16とを加算し、積分ファクタFI=0.52を算出する。
すなわち、累積値算出部113は、有用度算出部112が標本ベクトルVSごとに算出した合成有用係数Kについて、並べ替え部111が並べ替えた標本ベクトル情報の順に累積した有用度累積値を、標本ベクトルVSごとにインデックスIDXに関連付けて算出する。
図3に戻り、関心点方向算出部114は、累積値算出部113が算出した複数の積分ファクタFIにそれぞれ関連づけられた標本ベクトルVSに基づいて、関心点PCの方向を算出する(ステップS70からステップS100まで)。具体的には、関心点方向算出部114は、標本ベクトル情報に対して、スキャンウインドウWを設定する。このスキャンウインドウWについて、図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態の関心点方向算出部114が設定するスキャンウインドウWの一例を示す模式図である。関心点方向算出部114は、インデックスIDX=1からインデックスIDX=113までの各積分ファクタFIに対して、あるウインドウ幅WdのスキャンウインドウWを設定する。具体的には、関心点方向算出部114は、そのウインドウ幅Wdが、インデックスIDX5個分であるスキャンウインドウWを設定する。このウインドウ幅Wdについて、インデックスIDX5個分とするのは説明の便宜上の例示である。また、ここでいうスキャンウインドウWとは、説明の便宜上用いられる名称であり、スキャンウインドウWの開始インデックスIDXの番号や終了インデックスIDXの番号、スキャンウインドウWの番号の組が予め記憶されていてもよく、予め記憶されていなくてもよい。
関心点方向算出部114は、インデックスIDX=3について、スキャンウインドウW3を設定する(図5(a))。このスキャンウインドウW3は、インデックスIDX=1からインデックスIDX=5までのウインドウ幅Wdを有する。また、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=4について、スキャンウインドウW4を設定する(図5(b))。このスキャンウインドウW4は、インデックスIDX=2からインデックスIDX=6までのウインドウ幅Wdを有する。また、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=5について、スキャンウインドウW5を設定する(図5(c))。このスキャンウインドウW5は、インデックスIDX=3からインデックスIDX=7までのウインドウ幅Wdを有する。
なお、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=1、2、112、113については、インデックスIDX=113の次に、インデックスIDX=1が配置され、つまりインデックスIDXが循環しているものとして、スキャンウインドウWを設定する。具体的には、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=1について、スキャンウインドウW1を設定する。このスキャンウインドウW1は、インデックスIDX=112からインデックスIDX=3までのウインドウ幅Wdを有する。また、インデックスIDX=2について、スキャンウインドウW2を設定する。このスキャンウインドウW2は、インデックスIDX=113からインデックスIDX=4までのウインドウ幅Wdを有する。また、インデックスIDX=112について、スキャンウインドウW112を設定する。このスキャンウインドウW112は、インデックスIDX=110からインデックスIDX=1までのウインドウ幅Wdを有する。また、インデックスIDX=113について、スキャンウインドウW113を設定する。このスキャンウインドウW113は、インデックスIDX=111からインデックスIDX=2までのウインドウ幅Wdを有する。図5(d)にスキャンウインドウW113の一例を示す。なお、スキャンウインドウW1、スキャンウインドウW2、スキャンウインドウW112の図示は、省略する。
このように、関心点方向算出部114は、あるウインドウ幅Wd(この一例では、インデックスIDX 5個分)のスキャンウインドウWを、インデックスIDXごとに順に適用する。次に、関心点方向算出部114が、スキャンウインドウWを、インデックスIDXごとに順に適用して、積分ファクタFIとの差分を算出する手順について説明する。
関心点方向算出部114は、各インデックスIDXについて、スキャンウインドウWに含まれるインデックスIDXのうち、最大側のインデックスIDXHの積分ファクタFIと、最小側のインデックスIDXLの積分ファクタFIとの差分を算出する(図3のステップS70)。具体的には、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=1について、スキャンウインドウW1に含まれるインデックスIDXのうち、最大側のインデックスIDX=3の積分ファクタFIと最小側のインデックスIDX=112の積分ファクタFIとの差分を算出する。なお、スキャンウインドウW1においては、インデックスIDXが循環しているため、最大側のインデックスIDX=3の積分ファクタFIと、最小側のインデックスIDX=112の積分ファクタFIに併せて、循環直前のインデックスIDX=113の積分ファクタFIを用いて、差分を算出する。より具体例には、関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDX=3の積分ファクタFI=0.52に循環直前のインデックスIDX=113の積分ファクタFI=5.08を加えた値と、最小側のインデックスIDX=112の積分ファクタFI=5.00との差分=0.60を算出する。
次に、関心点方向算出部114は、算出した差分が、各関心点PCにおいて最有用であるか否かについて判定する。この具体例において算出する差分は、値が小さいほど標本ベクトルVSの有用度が高いことを示す合成有用係数Kから算出した積分ファクタFIを基にしているため、最有用であることを、算出した差分が最小値であるか否かによって判定する(図3のステップS80)。関心点方向算出部114は、算出した差分が、各関心点PCにおいて最小値であると判定した場合(ステップS80;YES)には、スキャンウインドウWの番号(つまり、インデックスIDX)を記憶させ(ステップS90)、次のスキャンウインドウWについて、処理を行うため、ステップS70に処理を戻す。
ここで、関心点方向算出部114によるスキャンウインドウWについての演算において、スキャンウインドウW1(つまり、インデックスIDX=1)を最初の演算とする一例では、この関心点PCに対する複数のスキャンウインドウWのうち、W1についての演算により算出された差分がどのような値であっても、最初に観測する最小値である。関心点方向算出部114は、このインデックスIDX=1を、最小値を示すインデックスIDXの番号として、ここでは、差分=0.60を差分の最小値として記憶させる。
一方、関心点方向算出部114は、算出した差分が、各関心点PCにおいて最小値でないと判定した場合(ステップS80;NO)には、スキャンウインドウWの番号を記憶させない。関心点方向算出部114は、このスキャンウインドウWについての処理を終え、次のスキャンウインドウWについて処理を行うため、処理をステップS70に戻す。
上述したように関心点方向算出部114は、あるインデックスIDXについて差分を算出した後、その差分が各関心点PCにおいて最小値であるか否かについて判定する。上述の一例においては、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=1について、差分=(|0.52+5.08−5.00|)=0.60を算出する。次に、関心点方向算出部114は、算出した差分=0.60が各関心点PCにおいて最小値であるか否かについて判定する。また、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=2について、差分=(|0.54+5.08−5.08|)=0.54を算出する。次に、関心点方向算出部114は、算出した差分=0.54が各関心点PCにおいて最小値であるか否かについて判定する。また、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=3について差分(|0.62−0.1|)=0.52を算出する。次に、関心点方向算出部114は、算出した差分=0.52が各関心点PCにおいて最小値であるか否かについて判定する。また、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=4について、差分(|0.67−0.16|)=0.51を算出する。次に、関心点方向算出部114は、算出した差分=0.51が各関心点PCにおいて最小値であるか否かについて判定する。また、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=5について、差分(|0.72−0.52|)=0.2を算出する。次に、関心点方向算出部114は、算出した差分=0.2が各関心点PCにおいて最小値であるか否かについて判定する。このようにして、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=1からインデックスIDX=113まで、差分を算出した後、その差分が各関心点PCにおいて最小値であるか否かについて判定する。
ここで、インデックスIDXが循環しない範囲、すなわち、インデックスIDX=3からインデックス=5まで、関心点方向算出部114が算出する差分について、図5を参照してより具体的に説明する。関心点方向算出部114は、インデックスIDX=3について、スキャンウインドウW3のうち、最大側のインデックスIDXH5(つまり、インデックスIDX=5)の積分ファクタFIと最小側のインデックスIDXL1(つまり、インデックスIDX=1)の積分ファクタFIとの差分を算出する。図5(a)に示す具体例においては、関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDXH5の積分ファクタFI=0.62と、最小側のインデックスIDXL1の積分ファクタFI=0.1との差分=0.52を算出する。
関心点方向算出部114は、この関心点PCに対する複数のスキャンウインドウWのうち、差分の算出済みのスキャンウインドウWについて、算出した差分が最小値を示すスキャンウインドウWの番号を記憶させる。図5(a)に示す具体例においては、インデックスIDX=3について算出された差分(|0.62−0.1|)=0.52は、インデックスIDX=2のときに観測された最小値0.54に比較して小さいため、この関心点PCについての最小値と判断する。関心点方向算出部114は、インデックスIDX=3を、最小値を示すインデックスIDXの番号として、差分=0.52を差分の最小値として記憶させる。
次に、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=4について、スキャンウインドウW4のうち、最大側のインデックスIDXH6(つまり、インデックスIDX=6)の積分ファクタFIと最小側のインデックスIDXL2(つまり、インデックスIDX=2)の積分ファクタFIとの差分を算出する。図5(b)に示す具体例においては、関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDXH6の積分ファクタFI=0.67と、最小側のインデックスIDXL2の積分ファクタFI=0.16との差分=0.51を算出する。
この一例においては、インデックスIDX=4について求めた差分=0.51は、インデックスIDX=3のときに観測された最小値0.52に比較して小さいため、この関心点PCについての最小値と判断する。関心点方向算出部114は、このインデックスIDX=4を、最小値を示すインデックスIDXの番号として、差分=0.51を差分の最小値として記憶させる。
次に、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=5について、スキャンウインドウW5のうち、最大側のインデックスIDXH7(つまり、インデックスIDX=7)の積分ファクタFIと最小側のインデックスIDXL3(つまり、インデックスIDX=3)の積分ファクタFIとの差分を算出する。図5(c)に示す具体例においては、関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDXH7の積分ファクタFI=0.72と、最小側のインデックスIDXL3の積分ファクタFI=0.52との差分=0.2を算出する。このように、関心点方向算出部114は、あるウインドウ幅Wd(この一例では、インデックスIDX5個分)のスキャンウインドウWを、インデックスIDXごとに順に適用して、積分ファクタFIの差を算出する。
この一例においては、インデックスIDX=5について求めた差分=0.2は、インデックスIDX=4のときに観測された最小値0.51に比較して小さいため、この関心点PCについての最小値と判断する。関心点方向算出部114は、このインデックスIDX=5を、最小値を示すインデックスIDXの番号として、差分=0.2を差分の最小値として記憶させる。
関心点方向算出部114は、上述した最大側のインデックスIDXHと最小側のインデックスIDXL間の差分を求める手順を、インデックスIDX=1からインデックスIDX=113について順次適用することにより、差分の最小値(極値)となるインデックスIDXを求める。なお、関心点方向算出部114は、インデックスIDXの番号の両端については、インデックスIDXの番号を循環させて、上述した最大側のインデックスIDXHと最小側のインデックスIDXL間の差分を求める手順を適用する。
この関心点方向算出部114が行う手順、すなわち、インデックスIDXの番号を循環させて、最大側のインデックスIDXHと最小側のインデックスIDXL間の差分を求める手順の具体例について、図5(d)を参照して説明する。関心点方向算出部114は、インデックスIDX=113について、スキャンウインドウW113のうち、最大側のインデックスIDXH2(つまり、インデックスIDX=2)の積分ファクタFIと最小側のインデックスIDXL111(つまり、インデックスIDX=111)の積分ファクタFIとの差分を算出する。ここで、関心点方向算出部114は、算出した差分が負の数にならないように補正して、差分を算出する。具体的には、関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDXH2の積分ファクタFI=0.16に、循環直前のインデックスIDX=113の積分ファクタFI=5.08を加算して、積分ファクタFI=5.24を算出する。関心点方向算出部114は、この算出した積分ファクタFI=5.24を、最大側のインデックスIDXH2の積分ファクタFIと見立てて、最大側のインデックスIDXH2の積分ファクタFIと、最小側のインデックスIDXL111の積分ファクタFIとの差分を算出する。より具体的には、関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDXH2の積分ファクタFI=5.24と、最小側のインデックスIDXL111の積分ファクタFI=4.91との差分=0.33を算出する。
なお、この一例においては、インデックスIDXの番号の両端とは、インデックスIDX=1およびインデックスIDX=113である。
次に、関心点方向算出部114は、差分の最小値(極値)となるインデックスIDXに基づいて、関心点PCの方向を算出する手順について、図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態の関心点方向算出部114が関心点PCの方向を算出する手順の一例を示す模式図である。この一例においては、インデックスIDX=5のスキャンウインドウW5による、最大側のインデックスIDXH7(つまり、インデックスIDX=7)と最小側のインデックスIDXL3(つまり、インデックスIDX=3)との間の差分が最小値(極値)である場合について説明する。この場合、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=5のスキャンウインドウW5に基づいて、関心点PCの方向を算出する。
関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDXH7のインデックスIDXと、最小側のインデックスIDXL3のインデックスIDXを取得する。この図6に示す一例では、ウインドウ幅Wd=5であり、最大側のインデックスIDXH7のインデックスIDX=7、最小側のインデックスIDXL3のインデックスIDX=3である。この場合、関心点方向算出部114は、インデックスIDX=7およびインデックスIDX=3を取得する。また、関心点方向算出部114は、取得したインデックスIDXの中央値のインデックスIDXを算出する。この一例では、関心点方向算出部114は、取得したインデックスIDXの中央値のインデックスIDX=5を算出する。次に、関心点方向算出部114は、算出した中央値のインデックスIDXが示す角度θmを関心点PCの方向として算出する。この一例では、関心点方向算出部114は、算出した中央値のインデックスIDX=5が示す角度θm=6.9を関心点PCの方向として算出する(図3のステップS100)。
なお、関心点方向算出部114は、最大側のインデックスIDXHが示す角度θHと、最小側のインデックスIDXLが示す角度θLとの平均値を、関心点PCの方向として算出してもよい。
方向算出部110は、上述したステップS30からステップS100までの処理を関心点PCごとに繰り返し行い、デジタル画像PICの各関心点PCについて、関心点PCの方向を算出する。
図1に戻り、画像検索部104は、上述のようにして算出した関心点PCの方向に基づいて算出された画像特徴量に基づいて、対象画像に類似する画像を、複数の候補画像の中から検索する。この検索の際、画像検索部104は、例えば、対象画像に係る記述子群と各候補画像に係る記述子群とのマッチングを行い、マッチング度合いが高いものから順に複数の候補画像を並べ、最上位の候補画像を対象画像と似た画像として検索する。ここで、マッチングの度合いとは、例えば、対象画像に係る記述子群に含まれるそれぞれの記述子と、候補画像に係る記述子群に含まれるそれぞれの記述子とを比較した時、最近傍探索法(Nearest Neighbor Method)等によって記述子間の距離が近い記述子を選択し、その選択された記述子が属する候補画像の記述子の数を計数した結果である得票数によって表される。
なお、画像検索部104は、最上位の候補画像を対象画像と似た画像として検索する構成に代えて、例えば、上位から所定順位までの候補画像を対象画像と似た画像として検索する構成等、マッチング度合が高い順に基づいて対象画像と似た画像を検索する構成であってもよい。
検索結果出力部105は、画像検索部104が判定した結果を、ディスプレイ(不図示)などに判定結果として出力する。
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置1は、方向算出部110を備えている。この方向算出部110は、ある関心点PCについて、標本点PSごとに算出した標本ベクトルVSを、このベクトルの角度θの大きさによって順に並べ替える。つまり、方向算出部110は、標本ベクトルVSを、ベクトルの角度θの大きさによって並べ替え、この並べ替えた標本ベクトルVSに対して、インデックスIDXを順番に付する。これにより、標本ベクトルVSが、角度θの大きさ順に並べられるため、方向算出部110は、隣接する標本ベクトルVSどうしの演算を行うことにより、角度θの密集度を求めることができる。すなわち、方向算出部110は、隣接する標本ベクトルVSどうしの演算を行うことにより、角度θについての有用係数Kθを算出することができる。また、本実施形態の方向算出部110は、関心点PCの方向をスキャンウインドウWによって判定する演算の前に、予め、標本点PSごとに有用係数(合成有用係数K)を算出する。すなわち、本実施形態の方向算出部110は、複数のスキャンウインドウWによる方向算出演算の段階の前に、標本点PSについてのベクトル演算を終えている。このため、方向算出部110は、スキャンウインドウWごとには、標本点PSについてのベクトル演算を行わない。
一方、本実施形態の情報処理装置1によらない従来の技術においては、次のように関心点PCの方向を算出する手法が考えられる。一例として、従来の技術においては、標本点SPごとに標本ベクトルVSを算出し、算出した標本ベクトルVSの評価値(例えば、標本ベクトルVSの大きさ)を求める。この手順を、標本点SPごとに繰り返し適用して、評価値が最大になる標本点SPの方向を、関心点PCの方向として算出する。この場合、ある関心点PCの方向を算出するためには、複数の標本点PSの標本ベクトルVSを算出する演算を行う。つまりこの場合、方向算出のため複数の標本点PSについてそれぞれベクトル演算を行う。この演算コストは、本実施形態の方向算出部110の手順による演算コストよりも大きい。つまり、本実施形態の情報処理装置1は、方向算出部110を備えることにより、関心点PCの方向を算出するための計算コストを低減することができる。
[変形例1]
図7を参照して、本実施形態の情報処理装置1の変形例について説明する。
図7は、本実施形態の記憶部20に記憶される標本ベクトル情報の変形例を示す表である。この変形例においては、標本ベクトルVSのうち、大きさrによらず、角度θに基づいて、関心点PCの方向を算出する点において、上述した実施形態と異なる。
この変形例において、標本ベクトル算出部103は、標本点PSごとに算出した角度θを記憶部20に記憶させる。ここで、標本ベクトル算出部103は、標本点方向算出部とも称する。また、有用度算出部112は、各標本点PSの角度θに基づいて、有用係数Kθを算出する。また、累積値算出部113は、有用度算出部112が算出した有用係数Kθを、インデックスIDXの順に累積した積分ファクタFIを算出する。
すなわち、この変形例において、標本ベクトル算出部103は、デジタル画像PIC中のある関心点PCの周囲の複数の標本点PSについて、標本点PSにおける画像の方向を示す標本ベクトルVSを、標本点PSごとに算出する。標本ベクトル算出部103は、算出した標本点PSごとの標本ベクトルVSを標本ベクトル情報として記憶部20に記憶させる。
すなわち、この変形例においては、角度θに基づいて、有用係数Kθ、および積分ファクタFIを算出して、関心点PCの方向を算出する。これにより、本変形例の方向算出部110によれば、標本ベクトルVSの大きさを求める場合に比べて、さらに計算コストを低減することができる。
[変形例2]
図8及び図9を参照して、本実施形態の情報処理装置1の第2の変形例について説明する。
図8は、本実施形態の情報処理装置1による方向算出手順の変形例を示す模式図である。図9は、本実施形態の情報処理装置による方向算出手順の変形例である間引きスキャンの一例を示す模式図である。この変形例においては、方向算出のためのスキャンウインドウWの幅を段階的に順次変化させる点において、上述した実施形態と異なる。
ここで、図8及び図9に示すように、ΔFIの値がなめらかな連続的カーブなので、間引く手法(一定間隔のサンプル取得)で走査数削減(計算コスト削減)しても、情報処理装置1の方向算出が機能する。したがって、本実施形態の情報処理装置1によれば、計算コストが削減できる。なお、図9において、ΔFIのグラフのうち、太線はスキャン対象のインデックスIDXを示し、細線は間引き対象のインデックスIDXを示す。この変形例においては、情報処理装置1は、スキャンウインドウWの幅を3段階に順次変化させる。具体的には、この変形例において情報処理装置1は、スキャンウインドウWの幅を、インデックスIDX47個分、37個分、29個分の3段階に順次変化させる。以下の説明において、第1段階目のスキャンウインドウWの幅をウインドウ幅Wd1と、第2段階目のスキャンウインドウWの幅をウインドウ幅Wd2と、第3段階目のスキャンウインドウWの幅をウインドウ幅Wd3と称する。すなわち、この変形例において、ウインドウ幅Wd1は、インデックスIDX47個分である。また、この変形例において、ウインドウ幅Wd2は、インデックスIDX37個分である。この変形例において、ウインドウ幅Wd3は、インデックスIDX29個分である。
ここで、ウインドウ幅が広いほど、求められるΔFIの値の起伏が滑らかになる。つまり、ウインドウ幅が広いほど、大局的な視野をもった探索になる。また、ウインドウ幅が狭いほど、求められるΔFIの値の起伏が尖ってくる。つまり、ウインドウ幅が狭いほど、極小的な視野をもった探索になる。
この一例の場合は、「幅の広いウインドウでの極値」かつ「幅の狭いウインドウでの極値」で、つまり、大局的にも極小的にも極値を記録した方向となる。ここで、例えば狭いスキャン幅だけで探索している場合の課題を考えると、多峰性で似た程度の極値が複数表れてきた場合に、極大(極小)度合いが少しでも高いほうを選択するぐらいしか方法が残されていない。つまり、標本点の極小域での輝度変化、撮影歪みの具合で、極値が逆転してしまうかもしれない極値を選択している可能性がある。
これに対し、多段スキャンの活用では、別ウィンドウサイズ(大局的)なスキャン結果も合わせて極値を選択するので、角度特定精度としては撮影歪みなどへの頑健性(ロバスト性)が高いと考えられる。
なお、ここではウインドウ幅について、スパンの数ではなく、ウインドウ内に含まれる要素数を便宜上ウインドウ幅と定義しただけである。
また、以下の説明において、あるウインドウ幅の左端、右端が指すFI値を用い、ΔFI=FI右端−FI左端として導出する。説明し易いように、真ん中のインデックス番号を中心に左右同じだけ離れた範囲をウインドウ幅とした。ウインドウ幅=要素数とした本説明方法では、ウインドウ幅奇数が説明に都合よい。奇数であれば、算出されたΔFIを、中央インデックスからの導出値とすればよいが、偶数だと中央候補が2つなので補正が必要である。
また、積分ファクタをどの程度間引きしながらスキャンするかを表す数値を、図9に示すように、飛ばしたインデックスの幅Wsと称する。この変形例では、図9(a)に示すように、1段目は8サンプル程度スキャンする。この場合、スキャン幅=全幅=113サンプルに対し、113÷8≒14、幅14あたりスキャン1回、つまり13飛ばしで間引きする。仮に1段目を、13サンプル取得することとしたならば、8飛ばしで間引きすれば成立する。本例はあくまで例示で、1段目の例示でいう、ウインドウ幅Wd1=47、サンプル取得数=8、という数値に限られない。この例示する数値の場合、スキャンウインドウWを適度(例えば、3分の1づつ程度)にオーバーラップさせたことは、極値選択が安定する目的で、全体としては、総スキャン(ここでは3段の合計)の計算コストも省力化できる。
また、各段において求められるスキャン幅の中から、ΔFI計算を何回行うかを示した数値をサンプルと称する。ここでは、1段目が8サンプル、2段目が8サンプル、3段目は精度を上げるため37サンプル、合計53サンプルである場合を例示する。ここで例示するサンプル手法及びサンプル数によれば、計53サンプルとなり、113サンプル全てをスキャンする場合に比べて、方向算出に対するスキャンコストを下げる効果が得られる。
この変形例において、角度θの順に配列された合成有用係数K(図8(a))を元に、積分ファクタFIを算出する(図8(b))手順については、上述した実施形態と同様である。この変形例においては、角度θの順に並べられた積分ファクタFIに対して、まずウインドウ幅Wd1のスキャンウインドウW11−1からスキャンウインドウW11−8によって、積分ファクタFIを間引きスキャンする(図9(a))。このウインドウ幅Wd1は、例えば、インデックスIDX47個分である。また、飛ばしたインデックス幅Ws1は、インデックスIDX13個分である。また、取得サンプルの個数は8個である。この一例においては、スキャンウインドウW11−1からスキャンウインドウW11−8によるスキャンによって、差分の最小値(極値)を記録したスキャンウインドウW11−3が、(c−1)ステップにおける優位方向であると判定される。
本変形例(c−1)ステップにおいては、ウインドウ幅が比較的大きいため、ウインドウ幅が狭い場合に比べて、合成有用係数K、および積分ファクタFIの変化が滑らかである。このため、間引きスキャンを行ったとしても、最大側のインデックスIDXHと最小側のインデックスIDXLとの間の差分の極値として、真の極値(全スキャンにより得られる極値)の近傍を合理的な確率で特定可能である。すなわち、本変形例においては、最大側のインデックスIDXHと最小側のインデックスIDXLとの間の差分の極値の特定を可能にしつつ、スキャンウインドウW11によって積分ファクタFIをスキャンする回数を低減することができる。
次に、ウインドウ幅Wd2のスキャンウインドウW12−1からスキャンウインドウW12−8を設定し、このスキャンウインドウW12−1からスキャンウインドウW12−8によって積分ファクタFIをスキャンする(図9(b))。このウインドウ幅Wd2は、例えば、インデックスIDX37個分である。また、飛ばしたインデックス幅Ws2は、インデックスIDX5個分である。また、取得サンプルの個数は8個である。この(c−2)ステップにおいては、(c−1)ステップにおいて判定された優位方向を示すスキャンウインドウW11−3のウインドウ幅をスキャン幅にして、スキャン幅=47サンプルに対し、47÷8≒6、幅6あたりスキャン1回、つまり5飛ばしで間引きでスキャンを実施する。すなわち、この(c−2)ステップにおいては、スキャンウインドウW11−1からスキャンウインドウW11−8によるスキャンによって、優位方向であると判定されたスキャンウインドウW11−3近傍を含むスキャン範囲Wθ1をスキャンする。この一例においては、スキャンウインドウW12−1からスキャンウインドウW12−8によるスキャンによって、差分の最小値(極値)を記録したスキャンウインドウW12−4が、(c−2)ステップにおける優位方向であると判定される。スキャン範囲Wθ1に対して、間引きスキャンを行うため、スキャンウインドウW12によって積分ファクタFIをスキャンする回数が低減される。
次に、ウインドウ幅Wd3のスキャンウインドウW13を設定し、このスキャンウインドウW13によって積分ファクタFIをスキャンする(図9(c))。このとき、スキャンウインドウW12によるスキャンによって、優位方向であると判定されたスキャンウインドウW12−4近傍を含むスキャン範囲Wθ2をスキャンする。このウインドウ幅Wd3は、例えば、インデックスIDX29個分である。なお、第3段目、すなわち最終段のスキャンのため、スキャンの間引きはせずに、方向特定精度を維持する。スキャン範囲Wθ2に対して、スキャンを行うため、113個すべてのインデックスIDXに対してスキャンを行う場合に比べて、積分ファクタFIをスキャンする回数が低減される。すなわち、この第2の変形例によれば、関心点PCの算出のための計算コストをさらに低減することができる。
なお、関心点と標本点は画像中の画素位置であることが望ましいが、必ずしも画素位置である必要はなく、画素位置を整数位置とすれば少数精度の位置であってもよい。
また、関心点の位置の検出方法は特許文献1に記載の方法でもよく、あるいは画像中の濃度勾配や色変化が大きい位置を探索してもよい。
また、標本点の位置は関心点に対する相対位置として予め設定してもよく、あるいは画像の特徴量を計算した結果から位置を設定してもよい。
また、各標本点で計算する画像の方向は、周辺画素に対してデジタルフィルタを適用して得られる。微分フィルタや特許文献1に記載のウェーブレットフィルタでもよい。
また、関心点の方向を算出したのちに、関心点を原点として方向を軸とした座標を設定し、その座標上の各点について画像勾配などの特徴量を算出し、複数の関心点周辺の特徴量を画像の特徴量として記述してもよい。
なお、本発明の実施形態における情報処理装置1の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…情報処理装置、10…制御部、20…記憶部、101…画像情報取得部、102…関心点抽出部、103…標本ベクトル算出部、104…画像検索部、105…検索結果出力部、110…方向算出部、111…並べ替え部、112…有用度算出部、113…累積値算出部、114…関心点方向算出部

Claims (5)

  1. 画像中のある関心点に関する複数の標本点について、前記標本点における画像の方向を示す方向情報を、前記標本点ごとに算出する標本点方向算出部と、
    前記標本点方向算出部が前記標本点ごとに算出した複数の前記方向情報を、前記画像の方向が示す角度の順に並べ替える並べ替え部と、
    前記方向情報と、所定の算出条件とに基づいて、当該方向情報の有用度を前記方向情報ごとに算出する有用度算出部と、
    前記有用度算出部が前記方向情報ごとに算出した前記有用度について、前記並べ替え部が並べ替えた前記方向情報の順に累積した有用度累積値を、前記方向情報ごとに前記方向情報に関連付けて算出する累積値算出部と、
    前記累積値算出部が算出した複数の前記有用度累積値にそれぞれ関連づけられた前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出する関心点方向算出部と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記関心点方向算出部は、
    前記順に並べられた前記方向情報のうち前記順の向きに所定の幅ぶん離れた複数の前記方向情報にそれぞれ関連付けられた当該複数の前記有用度累積値に基づいて、前記関心点の方向を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記関心点方向算出部は、
    前記順に並べられた前記方向情報のうち前記順の向きに所定の幅ぶん離れた2つの前記方向情報にそれぞれ関連付けられた前記有用度累積値どうしの差分を、前記方向情報ごとに算出し、算出された前記差分が極値である前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 情報処理装置が、画像中のある関心点に関する複数の標本点について、前記標本点における画像の方向を示す方向情報を、前記標本点ごとに算出する標本点方向算出ステップと、
    前記情報処理装置が、前記標本点方向算出ステップにおいて前記標本点ごとに算出された複数の前記方向情報を、前記画像の方向が示す角度の順に並べ替える並べ替えステップと、
    前記情報処理装置が、前記方向情報と、所定の算出条件とに基づいて、当該方向情報の有用度を前記方向情報ごとに算出する有用度算出ステップと、
    前記情報処理装置が、前記有用度算出ステップにおいて前記方向情報ごとに算出された前記有用度について、前記並べ替え部が並べ替えた前記方向情報の順に累積した有用度累積値を、前記方向情報ごとに前記方向情報に関連付けて算出する累積値算出ステップと、
    前記情報処理装置が、前記累積値算出ステップにおいて算出された複数の前記有用度累積値にそれぞれ関連づけられた前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出する関心点方向算出ステップと、
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  5. 情報処理装置が備えるコンピュータに
    画像中のある関心点に関する複数の標本点について、前記標本点における画像の方向を示す方向情報を、前記標本点ごとに算出する標本点方向算出ステップと、
    前記標本点方向算出ステップにおいて前記標本点ごとに算出された複数の前記方向情報を、前記画像の方向が示す角度の順に並べ替える並べ替えステップと、
    前記方向情報と、所定の算出条件とに基づいて、当該方向情報の有用度を前記方向情報ごとに算出する有用度算出ステップと、
    前記有用度算出ステップにおいて前記方向情報ごとに算出された前記有用度について、前記並べ替え部が並べ替えた前記方向情報の順に累積した有用度累積値を、前記方向情報ごとに前記方向情報に関連付けて算出する累積値算出ステップと、
    前記累積値算出ステップにおいて算出された複数の前記有用度累積値にそれぞれ関連づけられた前記方向情報に基づいて、前記関心点の方向を算出する関心点方向算出ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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