JP2016114424A - 位置検出装置 - Google Patents

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健一 古賀
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Abstract

【課題】励磁コイルを複数系統設ける場合であっても、励磁コイルの巻き方を簡素に済ませることができる位置検出装置を提供する。【解決手段】位置検出装置1は、励磁コイル3との磁界の相互誘導作用によって検出コイルから出力される検出信号を基に、被検出部の回動位置を検出する。位置検出装置1に複数(複数系統)の励磁コイル3を設けるにあたって、基板6の第1層6aに第1層励磁コイル31a,31bを設け、基板6の第2層6bに第2層励磁コイル32a,32bを設け、これらを被検出部の回動方向(矢印R方向)において規定量回転させて配置する。【選択図】図2

Description

本発明は、被検出部の回動位置を検出する位置検出装置に関する。
従来、励磁コイルから複数の検出コイルに磁界をかけておき、金属ロータの回転に応じて検出コイルにかかる磁界の変化を検出することにより、被検出部(可動物)の位置を演算する位置検出装置(渦電流センサ)が周知である(特許文献1等参照)。この種の位置検出装置は、励磁コイル及び検出コイルが電磁結合され、金属ロータの回動位置に応じて検出コイルに現れる誘導起電力が変化することにより、誘導起電力の変化から被検出部の回動位置が検出される。
特開2002−365006号公報
ところで、励磁コイルが作動不良に陥ってしまうことに対する対策として、励磁コイルを複数設ける、すなわち複数系統としておくことが検討されている。こうすれば、ある系統の励磁コイルが作動不良となっても、他の正常な系統の励磁コイルによって検出コイルに磁界がかかるので、継続して位置を検出することが可能となる。しかし、この対策をとるにあたって、励磁コイルを基板に複雑な形状でパターン形成しなくてはならないのであれば、実施に際して支障を来してしまう問題があった。
本発明の目的は、励磁コイルを複数系統設ける場合であっても、励磁コイルの巻き方を簡素に済ませることができる位置検出装置を提供することにある。
前記問題点を解決する位置検出装置は、電流が流されて励磁される複数の励磁コイルと、当該励磁コイルから出力される磁界を検出可能な複数の検出コイルと、位置検出の対象である回動式の被検出部の回動位置に応じて前記検出コイルに付与される磁界を変化させる金属部とを備え、前記検出コイルの検出信号を基に前記被検出部の回動位置を検出する構成において、複数の前記励磁コイルは、基板の第1層に設けられた1以上の第1層励磁コイルと、前記基板の第2層に設けられた1以上の第2層励磁コイルとを備え、前記第1層励磁コイル及び第2層励磁コイルは、前記被検出部の回動方向において規定量回転させた位置に配置されている。
本構成によれば、位置検出装置に複数(複数系統)の励磁コイルを設けるにあたって、基板の第1層に第1層励磁コイルを設け、基板の第2層に第2層励磁コイルを設け、これらを被検出部の回動方向において規定量回転させて配置する。このため、励磁コイルを複数(複数系統)設けてフェールセーフを確保する場合であっても、励磁コイルを基板のスルーホールを用いた巻線パターンとする必要がない。よって、励磁コイルの巻き方が簡素で済む。
前記位置検出装置において、前記第1層励磁コイル及び第2層励磁コイルは、ともに同じ数だけ複数設けられ、前記複数の第1層励磁コイル同士は、前記被検出部の回動の軸心を中心に対称配置され、同じく前記複数の第2層励磁コイル同士も、前記被検出部の回動の軸心を中心に対称配置されていることが好ましい。この構成によれば、複数設けた励磁コイルを均等配置するので、励磁コイルの磁界をバランスよく出力させるのに有利となる。
前記位置検出装置において、前記検出コイルは、前記被検出部の回動位置を検出することができる範囲に相当する検出ループが、前記金属部の回動方向の全周に亘って複数配置された形状に形成され、前記第1層励磁コイル及び第2層励磁コイルは、前記検出ループが配設された角度の範囲であるループ角度に対し、これと同じ角度に形成されていることが好ましい。この構成によれば、第1層励磁コイル及び第2層励磁コイルを検出コイルと同じ大きさとするので、励磁コイルの磁界を効率よく検出コイルにかけるのに有利となる。
前記位置検出装置において、前記検出コイルは、複数で1組をなし、同一組において、前記被検出部の回動位置を検出することができる範囲に相当する検出ループを特定の位相ずつずらして配置され、これを複数組備えており、前記検出コイルの検出信号を基に前記被検出部の位置を演算する位置演算部は、前記検出コイルの組ごとに複数設けられることにより、各組単位で前記被検出部の回動位置を演算することが好ましい。この構成によれば、検出コイルの組を複数系統設けたので、ある系統の検出コイルの組が作動不良になっても、他の系統の検出コイルの組で位置演算を継続することが可能となる。よって、フェールセーフの確保に有利となる。
前記位置検出装置において、複数組設けられた前記検出コイルの検出信号、又は被検出部の回動位置の演算結果を基に、前記励磁コイルの作動不良の有無を監視する異常監視部を備えることが好ましい。この構成によれば、励磁コイルに作動不良が発生したときに、それを位置検出装置において認識することが可能となる。よって、励磁コイルが作動不良になったときに実施すべき対応をとることが可能となる。
本発明によれば、位置検出装置において、励磁コイルを複数系統設ける場合であっても、励磁コイルの巻き方を簡素に済ませることができる。
一実施形態の位置検出装置の構成図。 励磁コイルの外観を模式的に示す斜視図。 位置検出装置の電気構成図。 被検出部が回転したときの検出コイルの出力変化を示す電圧波形図。 ある系統の励磁コイルが作動不良に陥った状態を示す模式図。 従来位置付けの励磁コイルの巻き方を示す概略図。
以下、位置検出装置の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、位置検出装置1は、回動する被検出部2の回動位置(回転位置)を検出するものであって、例えば車載機器の操作位置検出に使用される。本例の位置検出装置1は、電流が流されて励磁される複数の励磁コイル3と、励磁コイル3から出力される磁界(磁束)を検出可能な複数の検出コイル4と、位置検出の対象である回動式の被検出部2の回動位置に応じて検出コイル4に付与される磁界を変化させる金属部5とを備える。被検出部2は、金属部5(本例は金属ロータ)が取り付けられて、金属部5と一体回動する。
図2に示すように、本例の励磁コイル3は、基板6の第1層6aに設けられた1以上の第1層励磁コイル31と、基板6の第2層6bに設けられた1以上の第2層励磁コイル32とを備える。第1層励磁コイル31及び第2層励磁コイル32は、ともに同じ数だけ複数(2つずつの計4つ)設けられている。本例の場合、第1層励磁コイル31は、一方を31aとし、他方を31bとする。また、第2層励磁コイル32は、一方を32aとし、他方を32bとする。
第1層励磁コイル31及び第2層励磁コイル32は、被検出部2の回動方向(図2の矢印R方向)において規定量回転させた位置に配置されている。本例の場合、第1層励磁コイル31a,31bの組と、第2層励磁コイル32a,32bの組とは、被検出部2の回動方向において90°回転させた位置に配置されている。これら第1層励磁コイル31同士は、被検出部2の回動の軸心Pを中心に対称配置されている。これら第2層励磁コイル32同士は、被検出部2の回動の軸心Pを中心に対称配置されている。
図1に戻り、検出コイル4は、金属部5の回動方向(図1の矢印R方向)において全周に亘り配置されることで環状に形成されている。本例の検出コイル4は、3つで1組をなすコイル群を計4組備えることにより、計12個設けられている。なお、図1の例においては、ある1組の検出コイル4の3つのみ図示しており、それぞれを第1検出コイル4a、第2検出コイル4b及び第3検出コイル4cとする。
それぞれの検出コイル4は、検出コイル4の出力が1周期となる検出ループ10を、金属部5の回動方向(図1の矢印R方向)に複数(本例は5つ)並べたコイル形状をなしている。各検出ループ10は、配線を略八の字に這わせた形状に形成された単位コイルのことをいい、例えばループ角度θkが「72°」に設定されている。同一組の3つの検出コイル4は、ある1つの検出コイル4を基準コイルしたときに、残りの1つが基準コイルに対して位相が「24°」異なる位置に配置され、もう1つが基準コイルに対して位相が「48°」異なる位置に配置されている。なお、同一組の3つの検出コイル4や各組の検出コイル4は、同一基板上に設けられてもよいし、異なる基板に設けられてもよい。また、励磁コイル3及び検出コイル4は、同一基板上に設けられてもよいし、異なる基板に設けられてもよい。
金属部5の外周には、ロータ本体5aから径方向外側に突出する突片5bが複数形成されている。複数の突片5bは、金属部5の回動方向(図1の矢印R方向)において等間隔に配置されている。金属部5の外周には、隣同士の突片5bの間に空隙部5cが形成され、金属部5の回動方向において突片5b及び空隙部5cが交互に等間隔配置される。突片5bは、例えば略扇状に形成されている。突片5bの配設角度θ1と空隙部5cの配設角度θ2とは、ループ角度θkの1/2の値(「36°」)に形成されている。金属部5は、被検出部2と同一の軸心P回りに回動する。
図2に示すように、第1層励磁コイル31のループ角度θaと第2層励磁コイル32のループ角度θbとは、ともに検出コイル4のループ角度θkの2倍の値(本例は144°)に設定されている。これにより、第1層励磁コイル31及び第2層励磁コイル32は、略扇状(略半円形状)の巻線形状をとる。第1層励磁コイル31a,31bの隣同士の間隔は、これら第1層励磁コイル31a,31bが軸心Pを中心に対称配置されるように、「36°」に設定されている。第2層励磁コイル32a,32bの隣同士の間隔は、これら第2層励磁コイル32a,32bが軸心Pを中心に対称配置されるように、「36°」に設定されている。
図3に示すように、位置検出装置1は、検出コイル4の検出信号S1を基に被検出部2の回動位置を演算する位置演算部11を備える。本例の位置演算部11は、検出コイル4の組ごとに複数(本例は4つ)設けられている。具体的にいうと、第1位置演算部11aは、検出回路12aを介して第1検出コイル4a、第2検出コイル4b及び第3検出コイル4cに接続されている。第2位置演算部11bは、検出回路12bを介して第4検出コイル4d、第5検出コイル4e及び第6検出コイル4fに接続されている。第3位置演算部11cは、検出回路12cを介して第7検出コイル4g、第8検出コイル4h及び第9検出コイル4iに接続されている。第4位置演算部11dは、検出回路12dを介して第10検出コイル4j、第11検出コイル4k及び第12検出コイル4lに接続されている。
第1層励磁コイル31aは、発振回路13aから励磁回路14aを介して入力する交流電圧により励磁されて、検出コイル4にかける磁界を発生する。第1層励磁コイル31bは、発振回路13bから励磁回路14bを介して入力する交流電圧により励磁されて、検出コイル4にかける磁界を発生する。第2層励磁コイル32aは、発振回路13cから励磁回路14cを介して入力する交流電圧により励磁されて、検出コイル4にかける磁界を発生する。第2層励磁コイル32bは、発振回路13dから励磁回路14dを介して入力する交流電圧により励磁されて、検出コイル4にかける磁界を発生する。
位置検出装置1は、位置検出装置1の作動に関する異常を監視する異常監視部25を備える。本例の異常監視部25は、複数組設けられた検出コイル4から入力する検出信号S1を基に、位置検出装置1の異常有無を監視する。本例の異常監視部25は、第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bの異常を監視した上で、その異常の態様に応じた処理を実行する。
次に、図4〜図6を用いて、位置検出装置1の動作を説明する。
[正常時の位置検出動作]
図4に示すように、特定の組の3つの検出コイル(ここでは、第1検出コイル4a〜第3検出コイル4c)の位置検出について述べる。第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bに交流電圧が印加されると、相互誘導作用によって第1検出コイル4a〜第3検出コイル4cに誘導起電力が発生する。この状態において、金属部5が回動中心の軸心P回りに回動すると、金属部5の突片5bの位置に応じて、第1検出コイル4a〜第3検出コイル4cから出力される検出電圧(振幅)が交流波状(例えば正弦波や三角波状)に変化する。すなわち、第1検出コイル4aから出力される第1検出信号S1−aを基準としたとき、第2検出コイル4bからは、第1検出信号S1−aよりも位相が「24°」遅れた第2検出信号S1−bが出力され、第3検出コイル4cからは、第1検出信号S1−aよりも位相が「48°」遅れた第3検出信号S1−cが出力される。
第1位置演算部11aは、第1検出信号S1−a〜第3検出信号S1−cのうち、信号波形が直線状(略直線状)の領域にあるもの(領域Uに存在するもの)を2つ選択し、これら信号の例えば差や和をとって、被検出部2の回動位置に応じた検出角度θrを演算する。すなわち、ロータ角度(金属部7の回動角度)が0°〜6°のときには、第2検出信号S1−bと第3検出信号S1−cとを使用し、ロータ角度が6°〜18°のときには、第1検出信号S1−aと第2検出信号S1−bとを使用し、ロータ角度が18°〜30°のときには、第1検出信号S1−aと第3検出信号S1−cとを使用する。このようにして、第1位置演算部11aは、1周期が72°の検出角度θrを演算する。
金属部5の回動時には、第4検出コイル4d〜第6検出コイル4fの組、第7検出コイル4g〜第9検出コイル4iの組、第10検出コイルj〜第12検出コイル4lの組も、第1検出コイル4a〜第3検出コイル4cの組と同様の波形変化をとる検出信号S1が出力される。よって、第1検出コイル4a〜第3検出コイル4cと同様に、第4検出コイル4d〜第6検出コイル4fの組と、第7検出コイル4g〜第9検出コイル4iの組と、第10検出コイル4j〜第12検出コイル4lの組とでも、1周期72°の角度演算が実行される。
具体的に述べると、第2位置演算部11bは、第4検出コイル4d〜第6検出コイルから入力する第4検出信号S1−d、第5検出信号S1−e及び第6検出信号S1−fを基に検出角度θrを演算する。第3位置演算部11cは、第7検出コイル4g〜第9検出コイル4iから入力する第7検出信号S1−g、第8検出信号S1−h及び第9検出信号S1−iを基に検出角度θrを演算する。第4位置演算部11dは、第10検出コイル4j〜第12検出コイル4lから入力する第10検出信号S1−j、第11検出信号S1−k及び第12検出信号S1−lを基に検出角度θrを演算する。
位置検出装置1は、第1位置演算部11a〜第4位置演算部11dの演算結果を基に、被検出部2の回動位置を検出する。具体的にいうと、位置検出装置1は、第1位置演算部11a〜第4位置演算部11dの4つの演算結果の特定の1つを用いて、被検出部2の回動位置(回転角度)を算出する。
異常監視部25は、複数組設けられた検出コイル4から入力する検出信号S1を基に、第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bに異常が発生していないか否かを逐次監視する。具体的には、複数存在する検出コイル4のうちの特定の1つ又は1組について、検出信号S1が規定範囲内の値をとるか否かを監視する。ここでは、位置検出装置1の正常作動を想定しているので、検出信号S1(振幅)が正常値をとる。すなわち、異常監視部25は、検出信号S1が規定範囲内に収まることを確認し、第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bに異常はないと判断する。これにより、位置検出装置1は、通常通りの作動により、被検出部2の角度演算を実行する。
[異常時の位置検出動作]
図5に、4つの励磁コイル3のうちの1つ(一例は第1励磁コイル31a)が作動を停止(一例はオープン故障)してしまった例を図示する。ところで、本例の励磁コイル3(第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32b)は、1つ又は複数のいずれかが出力停止してしまっても、検出コイル4(第1検出コイル4a〜第12検出コイル4l)の出力比が変化しないように配置されている。このため、仮に1つの励磁コイル3がオープン故障等により出力停止してしまっても、故障前と故障後とで同様の角度演算の演算結果を得ることが可能となる。よって、励磁コイル3が1つ故障しても、角度演算を継続することが可能となる。
ところで、第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bの複数(例えば2つや3つ)が故障したとき、検出コイル4(第1検出コイル4a〜第12検出コイル4l)の出力比は変わらないものの、励磁コイル3の磁界が大幅に低下するので、検出コイル4の各々の出力値自体が一定量低くなり、規定範囲から外れる。よって、異常監視部25は、検出コイル4の検出信号(検出電圧)S1が規定値(閾値)以下になったことを検出すると、その旨を報知するようにしてもよい。この報知例としては、例えば車両側での「警告」や「車両の緊急停止」などがある。
[励磁コイルの巻線形状の簡素化]
図6に、従来位置付けの励磁コイル3の巻き方を図示する。従来位置付けの励磁コイル3の場合、励磁コイル3を複数系統とするには、基板6の第1層6a及び第2層6bの両方にコイル巻線をパターン形成する必要がある。具体的に述べると、1系統目の励磁コイル3については、第1層6aに巻線部41aを設けて、第2層6bにも巻線部41bを設け、これらを基板6のスルーホール42で繋ぐ。また、2系統目の励磁コイル3も同様に、第1層の巻線部43a、第2層の巻線部43b及びスルーホール44がパターン形成される。このように、励磁コイル3を複数系統にするにあたっては、基板6のスルーホール42,44を使用しなければならず、励磁コイル3の巻線形状が複雑化してしまう問題があった。
一方、本例の場合は、各系統の励磁コイル3(第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32b)を略扇状(略半円形状)の巻線形状とし、第1層励磁コイル31a,31bと第2層励磁コイル32a,32bとを被検出部2の回動方向(図1の矢印R方向)において90°回転させた配置位置とした。このため、励磁コイル3を「31a,31b,32a,32b」の4系統設けた場合であっても、基板6のスルーホール42,44を用いずに済むので、励磁コイル3の巻線形状の簡素化に有利となる。また、本例は、励磁コイル3の各系統を半巻きとし、全体では計2巻きとしながら、励磁コイル3の4系統を実現することも可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)位置検出装置1に複数(複数系統)の励磁コイル3を設けるにあたって、基板6の第1層6aに第1層励磁コイル31a,31bを設け、基板6の第2層6bに第2層励磁コイル32a,32bを設け、これらを被検出部2の回動方向(図1の矢印R方向)において規定量回転させて配置する。このため、励磁コイル3を複数(複数系統)設けてフェールセーフを確保する場合であっても、励磁コイル3を基板6のスルーホール42,44を用いた巻線パターンとする必要がない。よって、励磁コイル3の巻き方を簡素化することができる。
(2)第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bは、ともに同じ数だけ複数設けられ、複数の第1層励磁コイル31a,31b同士は、被検出部2の回動の軸心Pを中心に対称配置され、複数の第2層励磁コイル32a,32b同士も、被検出部2の回動の軸心Pを中心に対称配置されている。よって、複数設けられた励磁コイル3が均等配置されるので、励磁コイル3の磁界をバランスよく出力させるのに有利となる。
(3)検出コイル4は、自身において検出可能な角度範囲に相当する略八の字の検出ループ10を、金属部5(被検出部2)の回動方向の全周に亘って複数配置された形状に形成される。そして、第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bは、検出コイル4のループ角度θkと同じ角度(本例は72°)に形成されている。よって、第1層励磁コイル31a,31b及び第2層励磁コイル32a,32bの設定角度を検出ループ10と一致させるので、励磁コイル3の磁界を効率よく検出コイル4にかけるのに有利となる。
(4)検出コイル4は、複数(本例は3つ)で1組をなし、同一組において検出ループ10を特定の位相(本例は24°)ずつずらして配置され、これを複数組(本例は4組)備える。そして、位置演算部11を検出コイル4の組みごとに複数設け、各位置演算部11で被検出部2の回動位置を演算させる。このため、仮に、ある系統の検出コイル4の組が作動不良になっても、他の系統の検出コイル4の組で位置演算を継続することが可能となる。よって、フェールセーフの確保に有利となる。
(5)位置検出装置1には、励磁コイル3の作動不良の有無を判定することが可能な異常監視部25が設けられる。このため、励磁コイル3に作動不良が発生したときに、それを位置検出装置1において認識することが可能となる。よって、励磁コイル3が作動不良になったときに実施すべき対応、例えばエラー通知や車両の緊急停止などを的確に実行することができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・異常監視部25は、励磁コイル3の作動不良の有無を、第1位置演算部11a〜第4位置演算部11dの演算結果から判定してもよい。具体的には、演算結果が他と規定値以上ことなるとき、ある励磁コイル3に作動不良が発生したと判断するようにしてもよい。
・異常監視部25は、励磁コイル3の作動不良を監視する動作をとることに限定されない。例えば、検出コイル4が作動不良に陥ったときには、検出コイル4の出力が通常とは異なる値をとるので、これを異常監視部25で監視するようにして、検出コイル4の作動不良の有無を判定してもよい。
・検出コイル4は、各組において位相位置が同一であることに限定されず、被検出部2の回動方向において所定量ずつずれて配置されてもよい。
・検出コイル4は、1組のみ形成されるものでもよい。
・検出コイル4は、検出ループ10が略八の字の形状のものに限らず、他の形状に適宜変更することが可能である。
・1組あたりの検出コイル4の個数は、3つに限らず、他の値に変更可能である。
・励磁コイル3の個数は、第1層励磁コイル31が2つ、第2層励磁コイル32が2つの計4つに限定されず、他の個数に変更可能である。
・励磁コイル3(第1層励磁コイル31及び第2層励磁コイル32)は、軸心Pを中心に対称配置されることに限らず、非対称としてもよい。
・第1層励磁コイル31及び第2層励磁コイル32の形状は、略扇形状に限定されず、例えば半円形など、他の形状に変形することが可能である。
・第1層励磁コイル31及び第2層励磁コイル32は、検出コイル4のループ角度θkの2倍以外の設定角度に形成されてもよい。
・第1層励磁コイル31と第2層励磁コイル32とで、形状や設定角度を変更してもよい。
・金属部5は、径方向外側に飛び出す突片を有する形状に限らず、例えば平板状の金属板の所定箇所に孔が空いた形状など、他の形状に変更することが可能である。
・基板6は、多層基板としてもよい。
・可動側にコイル群が取り付けられていて、固定側に金属部5が取り付けられてもよい。
・第1層励磁コイル31aを第1位置演算部11aに接続し、第1層励磁コイル31bを第2位置演算部11bに接続し、第2層励磁コイル32aを第3位置演算部11cに接続し、第2層励磁コイル32bを第4位置演算部11dに接続することにより、各励磁コイル3の動作を、それぞれ対応する位置演算部11によって管理してもよい。
・位置検出装置1は、種々の機器や装置に適用することが可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)前記位置検出装置において、前記位置演算部は、前記検出コイルから入力する前記検出信号において、直線状をとる領域の出力を用いて前記位置を演算する。この構成によれば、被検出部の回動位置を、より正しく演算するのに有利となる。
(ロ)前記位置検出装置において、複数の前記検出コイルは、一部分が重ねられて配置されている。この構成によれば、装置サイズの小型化に有利となる。
1…位置検出装置、2…被検出部、3…励磁コイル、4(4a〜4l)…検出コイル、5…金属部、6…基板、6a…第1層、6b…第2層、10…検出ループ、11(11a〜11d)…位置演算部、25…異常監視部、31(31a,31b)…第1層励磁コイル、32(32a,32b)…第2層励磁コイル、S1(S1−a〜S1−l)…検出信号、R…回動方向、P…軸心、θk…ループ角度。

Claims (5)

  1. 電流が流されて励磁される複数の励磁コイルと、当該励磁コイルから出力される磁界を検出可能な複数の検出コイルと、位置検出の対象である回動式の被検出部の回動位置に応じて前記検出コイルに付与される磁界を変化させる金属部とを備え、前記検出コイルの検出信号を基に前記被検出部の回動位置を検出する位置検出装置において、
    複数の前記励磁コイルは、基板の第1層に設けられた1以上の第1層励磁コイルと、前記基板の第2層に設けられた1以上の第2層励磁コイルとを備え、
    前記第1層励磁コイル及び第2層励磁コイルは、前記被検出部の回動方向において規定量回転させた位置に配置されている
    ことを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記第1層励磁コイル及び第2層励磁コイルは、ともに同じ数だけ複数設けられ、前記複数の第1層励磁コイル同士は、前記被検出部の回動の軸心を中心に対称配置され、同じく前記複数の第2層励磁コイル同士も、前記被検出部の回動の軸心を中心に対称配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記検出コイルは、前記被検出部の回動位置を検出することができる範囲に相当する検出ループが、前記金属部の回動方向の全周に亘って複数配置された形状に形成され、
    前記第1層励磁コイル及び第2層励磁コイルは、前記検出ループが配設された角度の範囲であるループ角度に対し、これと同じ角度に形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置検出装置。
  4. 前記検出コイルは、複数で1組をなし、同一組において、前記被検出部の回動位置を検出することができる範囲に相当する検出ループを特定の位相ずつずらして配置され、これを複数組備えており、
    前記検出コイルの検出信号を基に前記被検出部の位置を演算する位置演算部は、前記検出コイルの組ごとに複数設けられることにより、各組単位で前記被検出部の回動位置を演算する
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
  5. 複数組設けられた前記検出コイルの検出信号、又は被検出部の回動位置の演算結果を基に、前記励磁コイルの作動不良の有無を監視する異常監視部を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の位置検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021079898A1 (ja) * 2019-10-24 2021-04-29 日本精機株式会社 位置検出装置及び液面検出装置
WO2021079899A1 (ja) * 2019-10-24 2021-04-29 日本精機株式会社 位置検出装置
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