JP2016112628A - プラズマガス利用加工装置と方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物を冷却しながら被加工物を加工する場合に、被加工物の冷却性能を向上させること、および、切り屑またはその反応物が微細工具に付着しないようにすることを達成する手段を提供する。【解決手段】プラズマガス利用加工装置10は、被加工物1に微細加工を行う微細工具3を有する加工機20と、被加工物1において微細工具3により微細加工される加工点Pmに冷却液を供給する冷却液供給装置5と、加工点Pmにプラズマガスを供給するプラズマガス供給装置7とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物に対して微細工具により微細加工を行う技術に関する。
近年、光通信用のマイクロレンズや、金型(例えば、LED照明装置の製造に用いられ、表面に微細な凹凸を有する金型)や、μTAS(Micro−Total Analysis System)用のバイオ分析チップなどを製造するために、これらの素材である被加工物に微細加工(マイクロ加工)を行うことの要求が増加してきている。このような微細加工では、微細工具により、数百μmの寸法の微細な凹凸や形状を被加工物に形成することが行われたり、被加工物の表面を鏡面に仕上げたりすることが行われている。
微細工具は、例えば、50μm〜2000μm程度の直径を有するエンドミルである。微細工具は、例えば、多結晶ダイヤモンドで形成されている。多結晶ダイヤモンドの工具は、劈開性や硬度の異方性がなく、化学的安定性を有し、単結晶ダイヤモンドの工具よりも安価であるため、広く用いられている。近年では、特に、粒径が0.5μm〜1μmの微粒ダイヤモンドからなる多結晶ダイヤモンドの微細工具により、超硬合金やセラミックスなどの硬脆材料の被加工物に、上述した微細形状を加工しつつ、加工されたその表面を、平均粗さRaが4nm以下の鏡面に仕上げられることが確認されている。
なお、本願の先行技術文献として、例えば下記の特許文献1がある。この文献には、多結晶ダイヤモンドからなる微細工具が記載されている。
特開2008−229764号公報
今後も幅広い材質の被加工物や微細工具に関して、微細加工(超精密加工)の精度を向上させるためには、次の2点(1)(2)が重要である。
(1)冷却効果改善
被加工物を冷却しながら被加工物を加工する場合に、被加工物の冷却性能を向上させる。被加工物の冷却性能を向上させることにより、微細工具の加工性能を最大限に引き出す。例えば、微細工具と被加工物との境界での冷却性能を向上させることにより、微細工具の摩耗を防止できる。
(2)工具表面状態改善
被加工物の加工中に、被加工物の切り屑またはその反応物が微細工具に付着することを防止する。これにより、微細工具の微細な表面形状を、加工中において変わることなく維持する。すなわち、同じ微細工具により、長時間、加工性能を低下させずに加工を行えるようにする。
そこで、本発明の目的は、被加工物を冷却しながら被加工物を加工する場合に、被加工物の冷却性能を向上させること、および、切り屑またはその反応物が微細工具に付着しないようにすることを達成可能な装置と方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明によると、被加工物に微細加工を行う微細工具を有する加工機と、被加工物において前記微細工具により微細加工される加工点に冷却液を供給する冷却液供給装置を備え、前記微細加工の時にプラズマガスを利用するプラズマガス利用加工装置であって、
前記加工点にプラズマガスを供給するプラズマガス供給装置を備える、ことを特徴とするプラズマガス利用加工装置が提供される。
本発明のプラズマガス利用加工装置は、例えば、以下のように構成される。
前記被加工物の表面は、炭化ケイ素で形成されており、
前記プラズマガス供給装置は、前記加工点を含む、被加工物の表面領域に、プラズマガスを供給することにより、被加工物の表面を形成する炭化ケイ素を酸化させて、該表面を形成する物質を炭化ケイ素から二酸化ケイ素に変える。
プラズマガス供給装置は、
電位差が印加される一対の電極と、
前記1対の電極の間における放電領域にプラズマ生成用ガスを供給するプラズマ生成用ガス供給装置とを備え、
放電領域にプラズマ生成用ガスが供給されている時に、1対の電極間に電位差が印加されることにより、放電領域を通して1対の電極間に放電が生じて、プラズマ生成用ガスからプラズマガスが生成され、プラズマガス供給装置は、生成されたプラズマガスを、前記加工点に供給する。
前記プラズマガス供給装置は、加工点にプラズマガスを噴射するガスノズルを有する。
また、上述の目的を達成するため、本発明によると、被加工物に微細加工を行う時にプラズマガスを利用するプラズマガス利用加工方法であって、
微細工具により被加工物を加工している時に、冷却液供給装置により、微細工具による被加工物の加工点に、冷却液を供給するとともに、プラズマガス供給装置により、前記加工点にプラズマガスを供給する、ことを特徴とするプラズマガス利用加工方法が提供される。
好ましくは、上述のプラズマガス利用加工方法において、前記被加工物の表面は、炭化ケイ素で形成されており、
前記加工点を含む、被加工物の表面領域に、プラズマガスを供給することにより、被加工物の表面を形成する炭化ケイ素を酸化させて、該表面を形成する物質を炭化ケイ素から二酸化ケイ素に変える。
上述した本発明によると、微細工具により被加工物を加工している時に、冷却液供給装置が、微細工具による被加工物の加工点に冷却液を供給するとともに、プラズマガス供給装置が、加工点にプラズマガスを供給できる。これにより、次の効果(A)(B)若しくは次の効果(A)〜(C)が得られる。
(A)被加工物表面の親水性が向上する。加工点を含む、被加工物の表面領域にプラズマガスを供給することで、プラズマガス中の活性種(例えば、OHラジカル、Nラジカル)が被加工物の表面領域に装飾された(存在している)状態となる。プラズマガス中の活性種は、反応性が非常に高いので、すぐに、他の原子や分子との間で酸化還元反応を起こし安定になろうとする。したがって、活性種が装飾された被加工物の表面の親水性が顕著に向上する。その結果、微細工具と被加工物との境界での冷却性能が向上する。
なお、本願において、親水性とは、冷却液(オイル、水、または、オイルと水との混合液)との馴染み性(吸着性)が顕著に高いことを意味する。
(B)微細工具の表面は切り屑が付着しにくい状態となる。加工点近傍の微細工具の表面領域にもプラズマガスが供給されることで、プラズマガス中の活性種が、加工点近傍の、微細工具の表面領域に装飾された(存在している)状態となる。したがって、微細工具の表面の親水性が顕著に向上する。その結果、(例えば、高速回転している)微細工具表面の数ミクロンレベルの凹凸にまで、冷却液が行き届くために、微細工具表面の広範囲に渡って高い潤滑性が確保でき、切り屑が付着し難くなる。
(C)被加工物の切り屑が微細工具に付着し難い物質に変化している。上述のように、加工点を含む、被加工物の表面領域に、プラズマガス中の活性種(例えば、OHラジカル)が装飾された(存在している)状態となる。これにより、活性種と、被加工物またはその切り屑とが反応することにより、被加工物の表層部やその切り屑が、微細工具に付着し難い反応物となる。したがって、微細工具の微細な表面形状が、加工中において変わることなく維持される。
上記効果(A)(B)若しくは効果(A)〜(C)が重畳して、従来よりも優れた微細加工が実現される。例えば、被加工物の加工面の表面粗さを1nm程度若しくはそれ以下にでき、微細工具の摩耗を抑制でき、微細工具の切れ味を長時間維持できるようになる。
本発明の実施形態によるプラズマガス利用加工装置を示す。 図1のプラズマガス利用加工装置に設けられるプラズマガス供給装置を示す。 本発明の実施形態によるプラズマガス利用加工装置の全体を示す。 走査型電子顕微鏡(SEM)により得たエンドミルの画像である。 本発明の実施例と比較例による加工面の表面粗さを示す。 本発明の実施例と比較例の加工後における微細工具のSEM画像である。 被加工物表面に対してX線光電子分光により得たエネルギスペクトルである。 被加工物表面の親水性を示す画像である。 発光しているプラズマガスの光の各波長成分を示す。 本発明の実施例と比較例における微細工具の摩耗量を示す。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態によるプラズマガス利用加工装置10を示す。プラズマガス利用加工装置10は、微細工具3を用いて被加工物1に微細加工を行う加工機20と、被加工物1において加工機20により微細加工される加工点Pmに冷却液を供給する冷却液供給装置5と、微細加工の時にプラズマガスを利用するためのプラズマガス供給装置7とを備える。
加工機20は、大気中において、加工点Pmで被加工物1を微細加工する微細工具3を有する。すなわち、加工点Pmは、大気中に位置する。微細工具3は、6000μm以下の寸法(例えば、直径)を有する。微細工具3は、本実施形態では、50μm〜1000μm程度(または50μm〜2000μm)の直径を有する先端を持つエンドミルである。微細工具3は、例えば、50μm〜数百μm程度の微細構造(例えば窪み)を被加工物1に形成することに用いられる。
被加工物1は、本実施形態では、炭化ケイ素(SiC)で形成されているが、他の物質で形成されていてもよい。すなわち、本発明は、例えば硬脆材料(シリコン、石英、サファイア、窒化ケイ素、ジルコニア、超硬合金、ハイグレードステンレス鋼など)である被加工物1の微細加工にも適用可能である。
好ましい一例では、微細工具3は、多結晶ダイヤモンドで形成されている。多結晶ダイヤモンドの微細工具3は、硬脆材料の被加工物1を加工するのに適している。多結晶ダイヤモンドは、硬脆材料に対して劈開性がなく、硬度の異方性がなく、化学的安定性も高いためである。ただし、本発明によると、微細工具3の材質は、多結晶ダイヤモンドに限定されず、他の材質であってもよい。例えば、微細工具3は、単結晶ダイヤモンドからなる工具、表面にダイヤモンドコートがなされた工具(ダイヤモンドコート工具)、立方晶窒化ホウ素(cBN)からなる工具、または、バインダ(結合材)を含まないダイヤモンド多結晶からなる工具(バインダレス多結晶ダイヤモンド工具)であってもよい。
加工機20の他の構成要素については、後述する。
冷却液供給装置5は、微細工具3により被加工物1を加工している時に、被加工物1における微細工具3による加工点Pm(より詳しくは、加工点Pmを含む、被加工物1表面の局所領域、および、加工点Pmを含む、微細工具3の先端部)に冷却液を供給する。図1では、冷却液供給装置5は、冷却液タンク5aとポンプ5bと冷却液管5cと冷却液ノズル5dを有する。冷却液タンク5aは、冷却液を蓄えている。ポンプ5bは、作動させられると、冷却液タンク5a内の冷却液を、冷却液管5cを通して冷却液ノズル5dに供給する。冷却液ノズル5dは、冷却液タンク5aから供給された冷却液をミスト状にして加工点Pmに噴射する。すなわち、冷却液ノズル5dは、ミスト状の冷却液を加工点Pmに供給する。冷却液は、例えば、オイル、水、またはオイルと水との混合液である。なお、冷却液が水である場合には、好ましくは、冷却液は、水以外に、水溶性界面活性剤を含んでいる。この場合、冷却液は、さらに防腐剤や着色剤を含んでいてもよい。
プラズマガス供給装置7は、加工点Pmにプラズマガスを供給する。これにより、プラズマガス中の活性種(例えば、OHラジカル、Nラジカル)が被加工物1の表面領域に装飾された(存在している)状態となる。これにより、被加工物1表面の親水性が向上して、冷却液が、被加工物1表面において、液滴とならずに、被加工物1表面に沿って広がる。その結果、微細工具3と被加工物1との境界(加工点)での冷却性能が向上する。
好ましい一例では、被加工物1が炭化ケイ素(SiC)で形成されている。この場合、プラズマガス供給装置7は、加工点Pmを含む、被加工物1の表面領域に、プラズマガスを供給すると、プラズマガス中の酸化力を有する活性種(特に、OHラジカル)が、被加工物1の表面を形成する炭化ケイ素(SiC)を酸化させて、この表面を形成する物質を炭化ケイ素(SiC)から親水性の高い二酸化ケイ素SiOに変える。従って、被加工物1表面の親水性がさらに向上して、微細工具3と被加工物1との境界(加工点)での冷却性能がさらに向上する。
プラズマガス供給装置7の構成を図2に示す。図2(A)は、図2(B)のA−A線断面図であり、図2(B)は、図2(A)のB−B線断面図である。
プラズマガス供給装置7は、電源7a、1対の電極7b,7c、および、プラズマ生成用ガス供給装置7dを有する。電源7aは、1対の電極7b,7cに電位差を印加する。プラズマ生成用ガス供給装置7dは、1対の電極7b,7cの間における放電領域Rにプラズマ生成用ガスを供給する。この構成で、放電領域Rにプラズマ生成用ガスが供給されている時に、電源7aが1対の電極7b,7c間に電位差を印加することにより、1対の電極7b,7c間で、放電領域Rを通して放電が生じて、プラズマ生成用ガスからプラズマガスが生成される。プラズマガス供給装置7は、生成されたプラズマガスを加工点Pmに供給する。
プラズマ生成用ガスは、一例では、プラズマ発生を補助する放電用ガス(例えば、窒素またはアルゴン)のみからなる。別の例では、プラズマ生成用ガスは、体積割合で、90%以上の上述の放電用ガスを含み、残りの全てとして、冷却効果を強める反応性ガス(例えば、酸素)を含む。
プラズマガス供給装置7は、上述のように生成されたプラズマガスをプラズマガスジェットとして加工点Pmに噴射するガスノズル7eを有する。
また、プラズマガス供給装置7は、先端部に上述のガスノズル7eが設けられたケース7fを有する。ケース7fは、その内部に上述の放電領域Rを有する。ケース7fは、誘電体(例えば石英)で形成されている。ケース7fの内部は、ガスノズル7eの先端開口7e1以外の箇所においては外部に対して気密になっている。図2の例では、ケース7fの中心部に一方の電極7bが配置され、ケース7fの内周面に他方の電極7cが配置されている。なお、一方の電極7bは、ケース7fに固定された絶縁部材7gで支持されている。絶縁部材7gの内部には、一方の電極7bと電源7aとを接続する導線7hが通っている。導線7hには、スイッチ7iが設けられている。なお、他方の電極7cは接地されていてよい。
プラズマ生成用ガス供給装置7dは、プラズマ生成用ガス(例えば、窒素ガス)を蓄えたガスタンク7d1と、ガスタンク7d1からケース7fの内部にプラズマ生成用ガスを供給するガス管7d2とを有する。なお、ガス管7d2には、弁7j(例えば、流量調整弁や開閉弁)が設けられていてよい。
図3は、プラズマガス利用加工装置10の全体を示す図である。図3に示すように、プラズマガス利用加工装置10の加工機20は、上述した微細工具3、工具支持体9、台11、第1の駆動装置13、ノズル支持体15、第2の駆動装置17、および、制御装置19を備える。
微細工具3がエンドミルである場合には、エンドミル3は、被加工物1における加工点Pmを切削加工する時に、回転駆動装置8(エアタービンスピンドル)により回転駆動される。
工具支持体9は、微細工具3を支持する。本実施形態では、微細工具3はエンドミルであり、工具支持体9は、エンドミル3を回転可能に支持する。すなわち、エンドミル3は、自身の中心軸まわりに回転可能に工具支持体9に支持される。
台11には、被加工物1が取り付けられる。図3の例では、被加工物1は、治具12により台11に固定される。
第1の駆動装置13は、工具支持体9と台11の一方または両方を駆動する。図3では、第1の駆動装置13は、工具支持体9を駆動する工具側駆動部13aと、台11を駆動する台駆動部13bにより構成されているが、工具側駆動部13aと台駆動部13bのうち一方により構成されていてもよい。第1の駆動装置13が、工具支持体9と台11の一方または両方を駆動することにより、工具支持体9に支持された微細工具3と、台11に取り付けた被加工物1との相対位置を変える。これにより、微細工具3が、被加工物1上の加工点Pmへ移動させられ、この加工点Pmで被加工物1を切削し、さらに、被加工物1において、微細工具3による加工点Pmを移動させる。すなわち、加工点Pmが連続的に移動しながら、加工点Pmで被加工物1が加工される。
図3では、詳細の図示を省略しているが、工具側駆動部13aは、図3に示す互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の少なくともいずかの方向に工具支持体9を駆動する構成を有していてよい。また、工具側駆動部13aは、工具支持体9を、所定の軸(例えば、Y軸方向の軸)まわりに回転駆動する構成を有していてもよい。同様に、台駆動部13bは、X軸、Y軸、Z軸の少なくともいずかの方向に台11を駆動する構成を有していてよい。また、台駆動部13bは、台11を、所定の軸(例えば、Y軸方向の軸)まわりに回転駆動する構成を有していてもよい。
ノズル支持体15は、冷却液ノズル5dとガスノズル7eを支持する。すなわち、冷却液ノズル5dは、加工点Pmに冷却液を噴射できる向きと位置でノズル支持体15に取り付けられている。同様に、ガスノズル7eは、加工点Pmにプラズマガスを噴射できる向きと位置でノズル支持体15に取り付けられている。
第2の駆動装置17は、被加工物1における加工点Pmの移動に従って、ノズル支持体15を駆動してノズル支持体15を移動させる。これにより、加工点Pmの位置が変わっても、冷却液ノズル5dは加工点Pmに冷却液を噴射でき、ガスノズル7eは加工点Pmにプラズマガスを噴射できる。
制御装置19は、第1の駆動装置13および第2の駆動装置17を制御する。また、制御装置19は、ポンプ5b(図1を参照)の動作を制御することにより、冷却液ノズル5dから加工点Pmへの冷却液の噴射を制御する。さらに、制御装置19は、スイッチ7i(図2を参照)の開閉を制御し弁7j(図1を参照)の開閉または開度を制御することにより、冷却液ノズル5dから加工点Pmへのプラズマガスの噴射を制御する。
本発明の実施形態によるプラズマガス利用加工方法では、上述した構成を有するプラズマガス利用加工装置10を用いて、被加工物1を切削加工する。この方法では、微細工具3が被加工物1における加工点Pmを切削加工している時(以下、単に加工時ともいう)に、冷却液供給装置5は、この加工点Pmに冷却液を供給し、プラズマガス供給装置7は、この加工点Pmにプラズマガスを供給する。図1では、加工時に、冷却液供給装置5の冷却液ノズル5dが、加工点Pmに冷却液(例えば、ミスト状のオイル)を噴射し、プラズマガス供給装置7のガスノズル7eが、プラズマガスを加工点Pmに噴射する。
加工時に、プラズマガス中の活性種(OHラジカルやNラジカルなど)が、加工点に供給(噴射)される。OHラジカルは、ガス管7d2からの水分および大気中の水分がプラズマガス中の電子により解離されたものである。Nラジカルは、プラズマ生成用ガスの窒素分子Nによるものである。
この方法において、被加工物1の表面(例えば、被加工物1の全体)が炭化ケイ素(SiC)で形成さている場合、プラズマ生成用ガスが放電領域Rを通過する時に、一対の電極7b,7c間で放電領域Rを通して放電を生じさせることにより、このプラズマ生成用ガスをプラズマガスに変え、このプラズマガスを加工点Pmに供給する。これにより、被加工物1の表面の炭化ケイ素(SiC)が、プラズマガス中の酸化力を有する活性種(特にOHラジカル)と反応して二酸化ケイ素(SiO)に変わる。
このような動作が得られるように、制御装置19は、第1の駆動装置13と第2の駆動装置17を制御するとともに、冷却液供給装置5とプラズマガス供給装置7を制御する。
すなわち、微細工具3が被加工物1に接触していない状態から、微細工具3を被加工物1に接触させて被加工物1の加工を開始する加工開始時に、制御装置19は、第1の駆動装置13を制御することにより、被加工物1において、加工すべき位置に微細工具3が接触する。これにより、この位置が加工点Pmとなって、この加工点Pmにおいて微細工具3が被加工物1を切削加工する。また、加工開始時に、制御装置19は、第2の駆動装置17を制御することにより、冷却液ノズル5dが加工点Pmに冷却液を噴射できガスノズル7eが加工点Pmにプラズマガスを噴射できる位置へノズル支持体15を移動させる。また、加工開始時に、制御装置19は、ポンプ5bを作動させることにより、冷却液ノズル5dから加工点Pmへ冷却液が噴射される。さらに、加工開始時に、制御装置19は、弁7jを開けるとともにスイッチ7iを閉じることにより、プラズマ生成用ガスが、一対の電極7b,7c間の放電領域Rに供給されるとともに、電源7aから一対の電極7b,7cに電圧が印加され放電領域Rにおいて一対の電極7b,7c間で放電が生じる。したがって、プラズマ生成用ガスは、放電領域Rにおいてプラズマガスになり、このプラズマガスがガスノズル7eから加工点Pmへ噴射される。
加工開始時以降は、制御装置19は、第1の駆動装置13を制御することにより、微細工具3と被加工物1との相対位置を変えて、被加工物1における加工点Pmを移動させる。この移動に伴って、制御装置19は、第2の駆動装置17を制御することにより、冷却液ノズル5dは、継続して加工点Pmへ冷却液を噴射し、ガスノズル7eは、継続してプラズマガスを加工点Pmに噴射する。なお、加工点Pmが移動しても、加工機20による被加工物1の加工が終了するまで、上述のように冷却液とプラズマガスが加工点Pmに噴射されるように、制御装置19は、ポンプ5bの作動を継続させ、弁7jを開けた状態にし、スイッチ7iを閉じた状態にする。
上述したプラズマガス利用加工装置10を用いて被加工物1を切削加工した実施例を述べる。
プラズマガスの条件を次のようにした。
使用ガス:プラズマ生成用ガスとして窒素ガスを用いた。
ガス流量:20LMのプラズマガス流量で、加工点Pmにプラズマガスを噴射した。
照射範囲:被加工物1表面上の半径5mm程度の領域にプラズマガスを加工点Pmに照射(噴射)した。
放電方式:一対の電極7b,7c間での放電形式として大気圧グロー放電を採用した。
印加電圧:交流100Vの電源7aにより、一対の電極7b,7c間に、周波数50Hzで8kVの電位差を印加した。
ケース7f:図2のケース7fを、直径が8mmの円筒形とし、その材質を石英とした。
加工条件を次のようにした。
被加工物1:被加工物1を、化学気相成長(chemical vapor deposition)により形成した高純度の炭化ケイ素(純度99.9995%以上のSiC)のバルク材とした。このバルク材の寸法は、縦10mm×横10mm×高さ5mmである。
送り速度:加工点Pmの移動速度を5mm/minにした。
工具回転数:エンドミル3の回転数を50000rpmとした。
冷却液:冷却液として、オイル(非塩素油脂系不水溶性油)をミストにして加工点Pmに噴射した。
図4に示す微細工具3を用いた。図4は、走査型電子顕微鏡(SEM)により得たエンドミル3の画像である。図4において、左上の画像は、右下のエンドミル3の画像において破線で囲んだ部分(エンドミル3の先端部)を拡大したものである。図4のエンドミル3の先端部は、多結晶ダイヤモンドで形成されている。このエンドルの先端部の直径は、約200μm(0.2mm)である。図4に示すように、エンドルの先端部は、二枚刃になっている。
具体的な加工方法は、次の通りである。
本発明の実施例として、上述した条件の下で、プラズマガス利用加工装置10を用いてミーリング加工を行って、被加工物1表面に、深さ25μmの溝を多数形成した。
比較例として、加工点Pmにプラズマガスを噴射せずに、他の条件を上述の実施例と同じにして、ミーリング加工を行って、被加工物1表面に、深さ25μmの溝を多数形成した。
本発明の実施例の結果と、比較例の結果は、以下の通りである。
(加工面の粗さ)
被加工物1において加工された加工面(溝の底面)の表面粗さとして、算術平均表面粗さと最大高さ粗さを測定した。
図5(A)は、本発明の実施例と比較例による加工面の算術平均表面粗さ(average surface roughness)を示す。図5(A)において、横軸は、加工開始時点から被加工物1を加工した距離の総和(以下、加工距離という)を示し、縦軸は、加工面の算術平均表面粗さRaの測定値を示す。図5(A)において、印◆は、本実施例の場合の測定値であり、印■は、比較例の場合の測定値である。
図5(A)から分かるように、本実施例では、加工距離が3000mmになっても、加工面の表面粗さRaは、加工開始時点の表面粗さから悪化していない。すなわち、本実施例では、加工距離によらず、加工面の表面粗さRaが低い値(0.7nm〜2.1nmの範囲内の値)に維持されている。これに対し、比較例では、加工開始時点から加工距離が増えるに従って、加工面の表面粗さRaの値が次第に高くなっており、加工距離3000mmでは、加工面の表面粗さRaが6.0nmに悪化している。
また、図5(A)から分かるように、本発明のプラズマガス利用加工装置10により、算術平均表面粗さが1nm以下である高品質な加工面を得ることを期待できる。
図5(B)は、本発明の実施例と比較例による加工面の最大高さ粗さ(peak−to−valley surface roughness)を示す。図5(B)において、横軸は、加工距離を示し、縦軸は、加工面の最大高さ粗さRzの測定値を示す。図5(B)において、印◆は、本実施例の場合の測定値であり、印■は、比較例の場合の測定値である。
図5(B)から分かるように、本実施例では、加工距離が3000mmになっても、加工面の最大高さ粗さRzは、加工開始時点の最大高さ粗さRzから悪化していない。これに対して、比較例では、加工距離が2400mm以降では、最大高さ粗さRzは、大幅に悪化して200nmより大きくなり、加工距離2900mmでは加工面にクラックが発生したことにより1000nmより大きくなっている。
(エンドミルへの付着物の有無)
図6(A)は、本発明の実施例において、上述の加工距離が1000mmとなった時のエンドミル3の先端部をSEMで観察して得た画像である。図6(B)は、比較例において、上述の加工距離が1000mmとなった時のエンドミル3の先端部をSEMで撮像して得た画像である。なお、各図において、右側の画像は、左側の画像において破線で囲んだ部分の拡大図であり、棒グラフは、エネルギ分散形X線分光器(Energy Dispersive X−ray Spectrometer:EDS)により図のPoint AまたはPoint Bで得られた元素割合(アトミックパーセント)の分析結果を示す。
本実施例では、図6(A)のように、エンドミル3の先端部において切り刃として作用するエッジ部分の表面には、被加工物1の切り屑に由来する付着物が全く観察されなかった。これに対し、比較例では、図6(B)のように、エンドミル3の先端部において切り刃として作用するエッジ部分の表面には、被加工物1(SiC)の切り屑に由来する被膜状の付着物(Si)が付着していた。このように、加工点Pmへのプラズマガス噴射は、被加工物1の切り屑に由来する物質(Si)がエンドミル3への付着することの防止に、顕著な効果があった。
(被加工物表面の親水性)
以下のように、本実施例ではプラズマガスにより被加工物1表面の親水性が向上していた。
被加工物1における加工点Pmへのプラズマガス噴射による作用効果(すなわち、被加工物1表面の親水性向上)を調べるために、上述した実施例において、X線光電子分光(X−ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)により、被加工物1表面の元素組成を分析した。
図7(A)は、被加工物1にプラズマガスを噴射される前の場合を示し、図7(B)は、被加工物1にプラズマガスを噴射した後の場合を示す。図7(A)では、XPSにより得られたエネルギスペクトルにおいて、SiCに相当する黒丸の位置おいてのみ、ピークが生じているのに対し、図7(B)では、SiCに相当する結合エネルギの黒丸の位置だけでなく、SiOに相当する結合エネルギの白丸の位置においても、エネルギスペクトルにピークが生じている。したがって、被加工物1表面にプラズマガスを噴射することにより、被加工物1の表層のみが酸化していたことが分かる。具体的には、SiCである被加工物1にプラズマガスを噴射することにより、被加工物1におけるSiCの表層のみが酸化して、優れた親水性を示すSiOが形成されていた。
図8は、SiOの親水性を示す画像である。図8(A)は、上述した実施例において、被加工物1にプラズマガスを噴射される前の被加工物1表面に、液滴を垂らした状態を示す。図8(B)は、上述した実施例において、被加工物1にプラズマガスが噴射された後の被加工物1表面に、液滴を垂らした状態を示す。図8から分かるように、プラズマガスが噴射された後では、プラズマガス中の活性種(OHラジカルとNラジカル)が被加工物1表面に装飾され、かつ、被加工物1(SiC)の表面には高い親水性を持つSiOが形成されていることにより、液滴が確認できないほどに、液体が被加工物1表面に広がっている。このように、プラズマガスを被加工物1表面に噴射すると、被加工物1表面に噴射された冷却液が被加工物1表面に沿って広がるので、微細工具3と被加工物1との境界において、冷却液による冷却効果を向上させることができる。
なお、プラズマガス中に、OHラジカルとNラジカルが含まれていることは、次のように、分光器による測定で確認された。
ガスノズル7eからのプラズマガスは発光しており、この光の各波長成分を分光器で測定した。この測定結果を図9に示す。図9において、OHラジカルとNラジカルに対応する波長でピークが生じているので、プラズマガスには、OHラジカルとNラジカルが含まれていることが分かる。
(工具摩耗量)
図10は、本発明の実施例と比較例における微細工具3の摩耗量を示す。図10において、横軸は、加工距離を示し、縦軸は、微細工具3の摩耗量を示す。図10において、印◆は、本実施例の場合の測定値であり、印■は、比較例の場合の測定値である。
図10から分かるように、本実施例では、比較例と比べて、微細工具3の摩耗量が抑えられていることが分かる。すなわち、加工距離が1000mmの時点で、比較例での摩耗量が約1.31μmであったのに対し、本実施例での摩耗量は約0.77μmであった。
上述した本発明の実施形態によると、微細工具3により被加工物1を加工している時に、冷却液供給装置5が、微細工具3による被加工物1の加工点Pmに冷却液を供給するとともに、プラズマガス供給装置7が、加工点Pmにプラズマガスを供給できる。これにより、次の効果(A)(B)若しくは次の効果(A)〜(C)が得られる。
(A)被加工物1表面の親水性が向上する。加工点Pmを含む、被加工物1の表面領域にプラズマガスを供給することで、プラズマガス中の活性種(例えば、OHラジカル、Nラジカル、オゾン)が被加工物1の表面領域に装飾された(存在している)状態となる。プラズマガス中の活性種は、反応性が非常に高いので、すぐに、他の原子や分子との間で酸化還元反応を起こし安定になろうとする。したがって、活性種が装飾された被加工物1の表面の親水性が顕著に向上する。その結果、微細工具3と被加工物1との境界での冷却性能が向上する。
(B)微細工具3の表面は切り屑が付着しにくい状態となる。加工点Pm近傍の微細工具3の表面領域にもプラズマガスが供給されることで、プラズマガス中の活性種が、加工点Pm近傍の、微細工具3の表面領域に装飾された(存在している)状態となる。したがって、活性種が装飾された微細工具3の表面の親水性が顕著に向上する。その結果、(例えば、高速回転している)微細工具3表面の数ミクロンレベルの凹凸にまで,冷却液が行き届くために,微細工具3表面の広範囲に渡って高い潤滑性が確保でき、切り屑が付着し難くなる。なお、これにより、切り屑を、被加工物1表面から円滑に排出することが可能となる。
(C)被加工物1の切り屑が微細工具3に付着し難い物質に変化している。上述のように、加工点Pmを含む、被加工物1の表面領域に、プラズマガス中の活性種(例えば、OHラジカル、Nラジカル)が装飾された(存在している)状態となる。これにより、活性種と、被加工物またはその切り屑とが反応することにより、被加工物1の表層部やその切り屑が、微細工具3に付着し難い反応物となる。したがって、微細工具3の微細な表面形状が、加工中において変わることなく維持される。
上記の効果(A)(B)若しくは上記の効果(A)〜(C)が重畳して、従来よりも優れた微細加工が実現される。例えば、被加工物1の加工面の表面粗さを1nm程度若しくはそれ以下にでき、微細工具3の摩耗を抑制でき、微細工具3の切れ味を長時間維持できるようになる。
また、被加工物1の表面は、炭化ケイ素(SiC)で形成されている場合には、次のように、被加工物1表面の親水性がさらに向上する。
プラズマガス供給装置7が、加工点Pmを含む、被加工物1の表面領域に、プラズマガスを供給することにより、プラズマガス中の活性種(特にOHラジカルまたはオゾン)の酸化力により、被加工物1の表面を形成する炭化ケイ素(SiC)を酸化させる。すなわち、被加工物1において、被加工物1の表面を含む表層部が二酸化ケイ素(SiO)になる。二酸化ケイ素は優れた親水性を示す。したがって、被加工物1表面の親水性がさらに向上して、微細工具3と被加工物1との境界での冷却性能がさらに向上する。その結果、微細工具3の摩耗をさらに抑制できる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、冷却液供給装置5は、加工点Pmに冷却液を供給できる構成であればよく、上述した構成以外の構成を有していてもよい。この場合、他の点は、上述と同様であってもよく、適宜に変更してもよい。
また、プラズマガス供給装置7は、加工点Pmにプラズマガスを供給できる構成であればよく、上述した構成以外の構成を有していてもよい。この場合、他の点は、上述と同様であってもよく、適宜に変更してもよい。
また、ノズル支持体15は、工具支持体9に設けられていてもよい。この場合、上述の第2の駆動装置17は省略され、他の点は上述と同様である。
また、第1の駆動装置13が、工具側駆動部13aと台駆動部13bのうち台駆動部13bのみにより構成されている場合には、ノズル支持体15は、台11にもうけられていてもよい。この場合、他の点は上述と同様である。
1 被加工物、3 微細工具(エンドミル)、5 冷却液供給装置、5a 冷却液タンク、5b ポンプ、5c 冷却液管、5d 冷却液ノズル、7 プラズマガス供給装置、7a 電源、7b 電極、7c 電極、7d プラズマ生成用ガス供給装置、7d1 ガスタンク、7d2 ガス管、7e ガスノズル、7e1 開口、7f ケース、7g 絶縁部材、7h 導線、7i スイッチ、7j 弁、8 回転駆動装置(エアタービンスピンドル)、9 工具支持体、10 プラズマガス利用加工装置、11 台、12 治具、13 第1の駆動装置、13a 工具側駆動部、13b 台駆動部、15 ノズル支持体、17 第2の駆動装置、19 制御装置、20 加工機、Pm 加工点、R 放電領域

Claims (6)

  1. 被加工物に微細加工を行う微細工具を有する加工機と、被加工物において前記微細工具により微細加工される加工点に冷却液を供給する冷却液供給装置を備え、前記微細加工の時にプラズマガスを利用するプラズマガス利用加工装置であって、
    前記加工点にプラズマガスを供給するプラズマガス供給装置を備える、ことを特徴とするプラズマガス利用加工装置。
  2. 前記被加工物の表面は、炭化ケイ素で形成されており、
    前記プラズマガス供給装置は、前記加工点を含む、被加工物の表面領域に、プラズマガスを供給することにより、被加工物の表面を形成する炭化ケイ素を酸化させて、該表面を形成する物質を炭化ケイ素から二酸化ケイ素に変える、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマガス利用加工装置。
  3. プラズマガス供給装置は、
    電位差が印加される一対の電極と、
    前記1対の電極の間における放電領域にプラズマ生成用ガスを供給するプラズマ生成用ガス供給装置と、を備え、
    放電領域にプラズマ生成用ガスが供給されている時に、1対の電極間に電位差が印加されることにより、放電領域を通して1対の電極間に放電が生じて、プラズマ生成用ガスからプラズマガスが生成され、プラズマガス供給装置は、生成されたプラズマガスを、前記加工点に供給する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマガス利用加工装置。
  4. 前記プラズマガス供給装置は、加工点にプラズマガスを噴射するガスノズルを有する、ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のプラズマガス利用加工装置。
  5. 被加工物に微細加工を行う時にプラズマガスを利用するプラズマガス利用加工方法であって、
    微細工具により被加工物を加工している時に、冷却液供給装置により、微細工具による被加工物の加工点に、冷却液を供給するとともに、プラズマガス供給装置により、前記加工点にプラズマガスを供給する、ことを特徴とするプラズマガス利用加工方法。
  6. 前記被加工物の表面は、炭化ケイ素で形成されており、
    前記加工点を含む、被加工物の表面領域に、プラズマガスを供給することにより、被加工物の表面を形成する炭化ケイ素を酸化させて、該表面を形成する物質を炭化ケイ素から二酸化ケイ素に変える、ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマガス利用加工方法。
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