JP2016110337A - 経路情報処理装置、方法、及びプログラム - Google Patents

経路情報処理装置、方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】軌跡が移動の方向が変わる部分を含む場合でも、軌跡と経路グラフ上のパスとの類似度を効率良く求める。【解決手段】計算部12が、複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと線分とのフレシェ距離の最大値を計算する。抽出部13が、軌跡に含まれる各線分について、計算部12で計算された最大値が最小となる、軌跡に対応するパスを抽出する。【選択図】図1

Description

本発明は、経路情報処理装置、経路情報処理方法、及び経路情報処理プログラムに関する。
空間情報分析として、移動体の経路に関する分析を行う技術が存在する。例えば、実際の観測データである複数の軌跡データが示す軌跡の各々から、指定された地点を出発地点または到着地点とする経路を検索するOD(O=“Origin”:出発地点、D=“Destination”:到着地点)検索を行う技術が存在する。また、複数の軌跡から、所定回数(例えば、10回)以上出現する出発地点と到着地点との組み合わせ(例えば、(新宿駅−渋谷駅)、(品川駅−池袋駅)等)を示す頻出ODを分析する技術が存在する。また、軌跡の中から、例えば、品川駅→(山手線外回り)→池袋駅を通過する経路のように、部分経路を検索する技術が存在する。さらに、軌跡の中に、所定回数(例えば、10回)以上出現する部分経路を示す頻出部分経路を分析する技術が存在する。
上記のような経路分析に用いられる軌跡を示す軌跡データは、誤差を含んでいたり、観測タイミングが異なっていたりするために、そのまま経路分析に用いることは困難である。そこで、経路分析の前処理として、例えば、複数の軌跡を統合して簡潔に表した経路グラフに軌跡を対応させることが行われている。
例えば、グラフ探索アリゴリズムを用いて、軌跡の経路グラフへのマッチングを行う技術が提案されている。この技術では、軌跡に含まれる観測点と経路グラフ上のリンクとの距離の総和が最小になるようにマッチングする。
また、経路グラフと軌跡との類似度としてフレシェ距離を用い、類似度が閾値以上の経路グラフのパスを、軌跡に対応するパスとして抽出する技術が提案されている。
特開2004−325083号公報
H. Alt, A. Efrat, G. Rote, and C. Wenk, "Matching planar maps", J. Algorithms 49, 262−283, 2003.
しかしながら、軌跡に含まれる観測点と経路グラフ上のリンクとの距離の総和が最小になるようにマッチングする場合、軌跡が、Uターンやループなどのように移動の方向が変わる部分を含むと、距離を正しく見積もれない場合がある。上記の従来技術では、Uターンやループする区間については、「マップ照合不可」としている。
一方、フレシェ距離を軌跡と経路グラフとの類似度として用いる場合、移動の方向などを考慮することができる。しかし、フレシェ距離を用いた上記の従来技術では、軌跡との類似度が閾値以上の経路グラフのパスを抽出する際、最も類似度の高いパスが抽出できるとは限らない。そのため、類似度が閾値以上のパスを抽出するアルゴリズムの反復により、最も類似度の高いパスを抽出することになる。従って、最も類似度の高いパスを抽出するために、経路グラフに含まれる全パスについて総当り的に類似度を計算することになり、計算コストが高くなるという問題がある。
本発明は、一つの側面として、軌跡が移動の方向が変わる部分を含む場合でも、軌跡と経路グラフ上のパスとの類似度を効率良く求めることを目的とする。
一つの態様として、複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算する。そして、前記軌跡に含まれる各線分について前記計算部で計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する。
一つの側面として、軌跡が移動の方向が変わる部分を含む場合でも、軌跡と経路グラフ上のパスとの類似度を効率良く求めることができる、という効果を有する。
経路情報処理システムの概略構成及び本実施形態に係る経路情報処理装置の機能ブロックを示す図である。 軌跡データの一例を示す図である。 経路グラフの一例を示す図である。 軌跡及び経路グラフの一例を概略的に示す図である。 軌跡内の観測点間の線分と経路グラフのノードとの対応付けを説明するための図である。 軌跡内の観測点間の線分と経路グラフのノードとの対応付けを説明するための図である。 更新時の軌跡内の観測点間の線分と経路グラフのノードとの対応付けを説明するための図である。 線分と2つのノード間のフレシェ距離εX,Yの計算に用いるマトリクスの一例である。 ノードから線分までの最短距離を説明するための図である。 ノードの順番が逆になる場合のフレシェ距離εX,Yの計算方法の一例を説明するための図である。 更新時の線分と2つのノード間のフレシェ距離εX,Yの計算の一例を説明するための図である。 経路情報処理装置として機能するコンピュータの概略構成の一例を示すブロック図である。 経路情報処理の一例を示すフローチャートである。 軌跡及び経路グラフの一例を概略的に示す図である。 線分の番号を説明するための図である。 距離計算処理の一例を示すフローチャートである。 初期の距離計算処理を説明するための図である。 初期の距離計算処理を説明するための図である。 初期の距離計算処理を説明するための図である。 初期の距離計算処理後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ1の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 2段目の距離計算処理を説明するための図である。 2段目の距離計算処理を説明するための図である。 2段目の距離計算処理を説明するための図である。 2段目の距離計算処理(ループ1)後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ2の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 2段目の距離計算処理(ループ2)後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ3の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 2段目の距離計算処理(ループ3)後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ4の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 ループ5の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 2段目の距離計算処理(ループ5)後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ6の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 2段目の距離計算処理(ループ6)後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ7の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 2段目の距離計算処理(ループ7)後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ8の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 ループ9の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 2段目の距離計算処理(ループ9)後のリストQ及びリストLの一例を示す図である。 ループ10の処理対象のデータの抜き出しを説明するための図である。 正規化済軌跡データの一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る経路情報処理装置10は、軌跡データ生成装置22と、軌跡データ記憶部24と、経路グラフ記憶部25と共に、経路情報処理システム20に含まれる。
軌跡データ生成装置22は、移動体の位置を観測するセンサ26の各々で定期的に観測された移動体の位置を示す観測データを、ネットワーク28を介して取得する。センサ26は、移動体の一例である人が保持する携帯電話、スマートフォン等の端末や、移動体の一例である車両に搭載されたカーナビゲーションシステム等で利用されるGPS等とすることができる。観測データには、観測点毎の緯度及び経度で示される位置データと観測時刻、並びにセンサ26を識別するセンサIDが含まれる。軌跡データ生成装置22は、取得した複数の観測データを、センサID毎に抽出し、各観測データに含まれる位置データを、観測時刻に基づいて時系列に並べて軌跡データを生成する。軌跡データにより、移動体がどのように移動したかを示す軌跡が特定される。軌跡データ生成装置22は、生成した複数の軌跡データを、軌跡データ記憶部24に記憶する。
軌跡データ記憶部24には、例えば、図2に示すように、軌跡データの識別子(軌跡ID、例えばセンサID)と、その軌跡に含まれる各観測点の識別子(観測点ID)と、各観測点のx座標及びy座標とが対応付けて記憶される。なお、x座標及びy座標は、例えば緯度及び経度である。
また、経路グラフ記憶部25には、経路グラフが記憶されている。経路グラフは、例えば、複数の軌跡を統合して生成されたものであり、複数のノードと、ノード間を結ぶリンクで表される。経路グラフ記憶部25には、例えば、図3に示すように、各ノードの識別子(ノードID)と、各ノードのx座標及びy座標とが対応付けて記憶され、さらに、リンク情報が記憶される。図3の例では、リンク情報は、リンクの両端のノードのノードIDを「_(アンダーバー)」で接続した表記で表している。なお、以下では、観測点IDがiの観測点を「観測点i」、ノードIDがXのノードを「ノードX」と表記する。
軌跡データ記憶部24は、軌跡データ生成装置22に設けられた記憶装置であってもよいし、軌跡データ生成装置22とは別の外部装置として設けられた記憶装置であってもよい。また、軌跡データ記憶部24及び経路グラフ記憶部25の各々は、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリ等の可搬型記憶媒体であってもよい。
図1に示すように、経路情報処理装置10は、取得部11と、計算部12と、抽出部13とを備える。
取得部11は、軌跡データ記憶部24から、軌跡IDをキーに、正規化対象(正規化については後述)の軌跡データを1つ取得する。また、取得部11は、経路グラフ記憶部25から経路グラフを取得する。取得する経路グラフは、経路グラフ全体でもよいし、正規化対象の軌跡データを含む所定範囲の部分グラフであってもよい。
図4に、取得部11が取得する軌跡データが示す軌跡及び経路グラフの一例を概略的に示す。図4の例では、軌跡の観測点を四角内に観測点IDを記した表記で表し、時系列順で連続する観測点間を実線の線分で結んで表している。また、経路グラフの各ノードを丸内にノードIDを記した表記で表し、ノード間を結ぶリンクを破線で表している。以下の図においても、軌跡及び経路グラフの表記方法は同様である。なお、本実施形態では、軌跡データについて、観測点の時系列順に、観測点ID=1,2,・・・を付与している。また、経路グラフの各ノードの順番は、ノード間のリンク情報及びノードIDから判断可能であるものとする。図4の例では、経路グラフの各ノードは、ノードA→B→C→D→E→Fの順で並んでいる。
計算部12は、軌跡の観測点間の線分と、その線分に対応するノードの系列で表されるパスとの類似度を計算する。
本実施形態では、軌跡が表す移動体の移動の方向を考慮する類似度として、フレシェ距離を用いる。フレシェ距離は、軌跡と経路グラフとを対応付け、対応付けられた点間の距離の最大値をとる距離である。そして、グラフ探索アルゴリズムを用いて、軌跡とのフレシェ距離が最も近い経路グラフ上のパスを、正規化した軌跡として抽出する。これにより、移動の方向も考慮した上で、効率的に軌跡を正規化する。
ここで、図5に示すように、軌跡の観測点間の線分と経路グラフのノードとが1対1に対応する場合には、線分と一番近いノードとの距離を計算すればよいため問題はない。しかし、図6に示すように、1つの線分に複数のノードが対応付けられる場合、計算コストが高くなる。なお、線分に対応するノードとは、例えば、線分から所定距離以内に存在するノードのことである。また、軌跡と経路グラフとの距離については、経路グラフのリンクと対応する軌跡の観測点との距離で求めてもよい。この場合も、1つのリンクに複数の観測点が対応付けられる場合には、同様に計算コストが高くなる。
さらに、線分に複数のノードが対応付けられる場合、ノードの順番が前後しないような対応付けを行わなければ、軌跡を正確に反映したパスを抽出することができない。例えば、線分と各ノードとが最短距離となるように、ノードから線分へ延びる垂線で対応付けした場合、図6の左図に示すように、ノードに対応する線分上の点の順番が、A→C→B→Dとなってしまい、本来のA→B→C→Dとは異なってしまう。本来のノードの順番A→B→C→Dを保持するためには、図6の右図に示すように、ノードの順番を考慮してノードと線分とを対応付ける必要がある。
また、特に、図7に示すように、隣接するノードを探索しながら軌跡に対応するパスを更新する場合には、対応付けが変化することがある。図7の例では、ノードBと、観測点1と観測点2との間の線分(以下、観測点iと観測点i+1との間の線分を「線分i_i+1」と表記する)との対応点は、ノードB、・・・、D、・・・、Fと探索が進む都度、変化している。従って、対応点が変化する都度、ノードと線分との距離を再計算する必要があり、計算コストは増加する。
そこで、本実施形態では、計算部12は、経路グラフのノードに対応する軌跡の線分上の対応点は決定せず、線分と対応するノード間の距離の計算のみを行う。また、計算部12は、線分に複数のノードが対応する場合には、対応する複数のノードの2つずつの各組合せと線分とのフレシェ距離を計算し、さらにその最大値であるフレシェ距離を、線分とその線分に対応するノードを含むパスとの類似度とする。
例えば、図4に示す軌跡(観測点1及び2)と、経路グラフ(パス:ノードA→B→C→D→E→D)とのフレシェ距離εの計算について説明する。この例では、線分1_2に、ノードA、B、C、D、E、及びFの複数のノードが対応している。
ノードの2つずつの組み合わせの一方のノードをノードX、他方のノードをノードYとする。そして、線分1_2と、ノードX及びノードYの各々とのフレシェ距離の大きい方をεX,Yとする。計算部12は、ノードXとノードYとの組み合わせ毎に、フレシェ距離εX,Yの各々を計算し、図8に示すように、ノードXとノードYとの全ての組み合わせに対応するマトリクスの各マスに記録する。そして、計算部12は、マトリクスに記録されたフレシェ距離εX,Yの最大値(図8の例では「42.4」)を、線分1_2と経路グラフとの類似度を表すフレシェ距離εとする。
また、計算部12は、ノードの順番を考慮するため、各フレシェ距離εX,Yを、以下のように計算する。まず、図9に示すように、各ノードから線分までの最短距離を求める。最短距離は、ノードから線分に降ろした垂線の足が線分上に含まれる場合には、その垂線の長さである。垂線の足が線分に含まれない場合には、ノードから近い方の観測点までの距離である。ノードX及びYに対応する垂線の足または近い方の観測点をl及びlとし、最短距離をd(X,l)及びd(Y,l)とする。l、lがノードの順に並んでいる場合には、d(X,l)とd(Y,l)との大きい方を、フレシェ距離εX,Yとする。例えば、ノードX→ノードYの順の場合には、線分1_2上でlの方がlより観測点1寄りにある場合には、ノードの順に並んでいると判断することができる。
計算部12は、l、lがノードの順に並んでいない場合には、図10の左図に示すように、2つのノード間の垂直二等分線と線分との交点とノードXまたはYとの距離εX,Y_1を求める。また、計算部12は、図10の中央図に示すように、lとノードX及びYの各々との距離の大きい方の距離εX,Y_2を求める。また、計算部12は、図10の右図に示すように、lとノードX及びYの各々との距離の大きい方の距離εX,Y_3を求める。そして、計算部12は、距離εX,Y_1、距離εX,Y_2、及び距離εX,Y_3のうち、最小のものをフレシェ距離εX,Yとする。
なお、距離εX,Y_1、距離εX,Y_2、及び距離εX,Y_3の全てを計算して比較する場合に限らず、以下のように、場合分けによりフレシェ距離εX,Yを計算してもよい。まず、d(X,l)及びd(Y,l)を計算する。そして、d(X,l)≧d(Y,l)の場合には、d(X,l)をフレシェ距離εX,Yとする。d(X,l)<d(Y,l)の場合には、d(Y,l)をフレシェ距離εX,Yとする。それ以外の場合には、距離εX,Y_1をフレシェ距離εX,Yとする。
また、計算部12は、抽出済みのパスに含まれるノードに隣接するノードを順次探索しながらパスを更新する場合には、図11に示すように、新たに探索されたノードの組についてのフレシェ距離εX,Yを計算する。そして、計算部12は、更新以前に計算済みのフレシェ距離εX,Yの最大値(図11の各マトリクスの太線枠内)と新たに計算した各フレシェ距離εX,Yとを比較して、フレシェ距離εX,Yの最大値を、軌跡と経路グラフとの類似度を表すフレシェ距離εとする。
抽出部13は、軌跡に含まれる各線分について計算部12で計算された類似度が最大となる、すなわち、フレシェ距離εが最小となるように、軌跡に対応するパスを抽出する。抽出部13は、抽出したパスに含まれる各ノードの座標及びリンク情報を、正規化済軌跡データとして出力する。
経路情報処理装置10は、例えば図12に示すコンピュータ40で実現することができる。コンピュータ40はCPU41、一時記憶領域としてのメモリ42、及び不揮発性の記憶装置43を備える。また、コンピュータ40は、入出力装置48が接続される入出力インターフェース(I/F)44を備える。また、コンピュータ40は、記録媒体49に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するread/write(R/W)部45、及びインターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F46を備える。CPU41、メモリ42、記憶装置43、入出力I/F44、R/W部45、及びネットワークI/F46は、バス47を介して互いに接続される。
記憶装置43はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶装置43には、コンピュータ40を経路情報処理装置10として機能させるための経路情報処理プログラム50が記憶される。
CPU41は、経路情報処理プログラム50を記憶装置43から読み出してメモリ42に展開し、経路情報処理プログラム50が有するプロセスを順次実行する。経路情報処理プログラム50は、取得プロセス51と、計算プロセス52と、抽出プロセス53とを有する。
CPU41は、取得プロセス51を実行することで、図1に示す取得部11として動作する。また、CPU41は、計算プロセス52を実行することで、図1に示す計算部12として動作する。また、CPU41は、抽出プロセス53を実行することで、図1に示す抽出部13として動作する。これにより、経路情報処理プログラム50を実行したコンピュータ40が、経路情報処理装置10として機能することになる。
なお、経路情報処理装置10は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
次に、本実施形態に係る経路情報処理システム20の作用について説明する。軌跡データ生成装置22が、複数のセンサ26の各々で観測された観測データを、ネットワーク28を介して取得し、観測データから軌跡データを生成して、軌跡データ記憶部24に記憶する。また、経路グラフ記憶部25には、経路グラフが予め記憶されている。この状態で、経路情報処理装置10は、図13に示す経路情報処理ルーチンを実行する。なお、経路情報処理装置10において実行される経路情報処理ルーチンは、本発明の経路情報処理方法の一例である。
図13に示す経路情報処理のステップS10で、取得部11が、経路グラフ記憶部25から経路グラフを取得し、軌跡データ記憶部24から正規化対象の軌跡データを取得する。ここでは、図14に示すような経路グラフ及び軌跡データを取得したものとする。
次に、ステップS11で、抽出部13が、軌跡の始点(図14の例では、観測点1)から距離ε以内の全てのノードを抽出し、ノード集合{V}とする。距離εは、観測点間の線分と対応するノードを判定するための距離であり、ここでは、ε=50とする。従って、ここでは、{V}={A,C}となる。
次に、ステップS12で、抽出部13が、ノード集合{V}から1つのノードVを選択する。ここでは、まず、ノードAを選択するものとする。
次に、ステップS13で、抽出部13が、処理対象データ(d,−i,V,V’,S,path)を設定する。dは、 探索済みの線分とパスとのフレシェ距離ε-である。iは、観測点間の線分を識別するための番号であり、ノードVに対応する線分をどこまで探索したかを示す番号である。なお、iは、図15に示すように、軌跡の始点の前と終点の後に仮想の線分を設定し、始点の前の線分から順に、i=0,1,2,・・・とする。Vは、探索済みのノード、V’は、ノードVに隣接するノードであり、探索中のノードを表す。Sは、i番目の線分に対応するノードの配列(順番を考慮)である。pathは、探索済みのパスである。本ステップは、探索の開始時であるため、初期値として、d=0、i=0、V’=V、S=[ ](空)、path=[ ]とする。
次に、ステップS14で、計算部12が、図16に詳細を示す距離計算処理を実行する。ステップS14で実行される距離計算処理を、後述するステップS22で実行される距離計算処理と区別するため、「初期の距離計算処理」という。また、ステップS22で実行される距離計算処理は、「2段目の距離計算処理」という。
図17に、現在の設定で実行される初期の距離計算処理の様子を示す。図17の<処理対象のデータ>は、上記ステップS13で設定した(d,−i,V,V’,S,path)である。
図16のステップS31で、計算部12が、ノードV’に対応する線分として探索中の線分の番号を示す変数jに、iと1との大きい方を設定する。ここでは、i=0であるため、j=1である。また、計算部12が、j番目の線分に対応するノードの配列を示すS’にS+[V’]を設定する。ここでは、S’=[A]である。また、計算部12が、探索中のノードが新たにパスに追加された場合のパスを示すpath’にpath+[V’]を設定する。ここでは、path’=[A]である。また、計算部12が、観測点jとリンクV_V’との距離d1の初期値に0を設定する。本ステップで設定される値は、図17の<d’>の「j」、「S’」、「path’」、及び「d1」の各項目である。
次に、ステップS32で、計算部12が、i+1≦j’≦jとなる各j’について、観測点j’及び観測点jの各々と、リンクV_V’との距離の最大値d1’を計算する。距離の計算は、図17の<d1’>のマトリクスを用い、上述したフレシェ距離εX,Yの計算の手順で計算する。ここでは、j’=1であるため、観測点1とリンクA_A(=ノードA)との距離10.0がd1’となる。そして、計算部12が、d1’とd1との最大値をd1とする。上記ステップS31でd1=0と設定しているため、ここでは、d1=10.0となる(図17上図参照)。なお、j’をi+1以上としていることで、新たに探索する線分の観測点の組に対してだけ距離の計算を行うことになる。本ステップで計算したd1は、図17の<d’>の「d1」の項目に相当する。
次に、ステップS33で、計算部12が、上記ステップS32で計算したd1がε以下か否かを判定する。d1がε以下の場合には、探索中のノードはj番目の線分に対応するノードであると判定し、処理はステップS34へ移行する。d1がεより大きい場合には、探索中のノードはj番目の線分に対応するノードではないと判定し、処理は図13の経路情報処理に戻る。ここでは、d1=10.0≦ε=50であるため、肯定判定されて、ステップS34へ移行する。
ステップS34では、計算部12が、S’に含まれる各ノードV”について、ノードV”及びノードV’の各々と、j番目の線分(線分j_j+1)との距離d2’の最大値d2を計算する(図17上図参照)。距離の計算は、図17の<d2’>のマトリクスを用い、上述したフレシェ距離εX,Yの計算の手順で計算する。ここでは、ノードV”=ノードV’=ノードAであるため、線分1_2とリンクA_A(=ノードA)との距離10.0がd2となる。そして、計算部12が、d、d1、及びd2の最大値をd’とする。ここでは、d’=10.0となる。本ステップで計算したd2及びd’は、図17の<d’>の「d2」及び「d’」の項目に相当する。
次に、ステップS35で、計算部12が、上記ステップS34で計算したd’がε以下か否かを判定する。d’がε以下の場合には、探索中のノードを新たにパスに追加する候補であると判定し、処理はステップS36へ移行する。ここでは、d’=10.0≦ε=50であるため、肯定判定されて、ステップS36へ移行する。
ステップS36では、(V’,j)の組み合わせがリストLに含まれるか否かを判定する。リストLは、ノードVについてi番目の線分まで探索した際のフレシェ距離dを記録したリストであり、図17の<リストL>に示すように、「V」、「i」、及び「d」の項目を含む。(V’,j)の組み合わせと一致する(V,i)がリストLに含まれる場合には、処理はステップS37へ移行し、含まれない場合には、処理はステップS38へ移行する。初期段階では、リストLは空であるため、ここでは、否定判定されて、ステップS38へ移行する。
ステップS38では、計算部12が、(V’,j,d’)を、リストLの「V」、「i」、及び「d」の各項目に記録する。また、計算部12が、探索済のノード情報を示すリストQに、新たに探索されたノードの情報を記録する。具体的には、リストQは、図17の<リストQ>に示すように、「d」、「−i」、「V」、「S」、及び「path」の項目を含む。計算部12は、(d’,−j,V’,S’,path’)をリストQの各項目に対応付けて記録する。
次に、ステップS39で、抽出部13が、jを1インクリメントし、S’に[V’]を設定する。S’に[V’]を設定することで、上記ステップS34で、ノードV’に対してだけ距離の計算を行うことになる。
次に、ステップS40で、jが軌跡の観測点数を示すp以下か否かを判定する。jがp以下の場合には、処理はステップS32に戻り、jがpより大きい場合には、処理は図13の経路情報処理に戻る。ここでは、j=1≦p=4であるため、肯定判定されて、ステップS32に戻る。
図18に、現在の設定で実行されるステップS32以降の処理の様子を示す。この段階では、<処理対象のデータ>は、図17の場合と同じであり、<d’>は、「d」に0、「d1」に10.0、「j」に2、「S’」に[A]、「path’」に「A」が設定されている。上記と同様の処理により、ステップS32でd1=41.2が得られ(図18上図参照)、ステップS33で肯定判定されて、ステップS34でd2=40.0が得られ(図18上図参照)、さらにd’=41.2が得られる。そして、ステップS35で肯定判定され、ステップS36で否定判定され、ステップS38で、図18に示すように、リストL及びリストQにデータが追加される。そして、ステップS39及びS40を経て、再びステップS32に戻る。
図19に、現在の設定で実行されるステップS32以降の処理の様子を示す。この段階では、<処理対象のデータ>は、図17の場合と同じであり、<d’>は、「d」に0、「d1」に41.2、「j」に3、「S’」に[A]、「path’」に「A」が設定されている。上記と同様の処理により、ステップS32でd1=98.5が得られる(図19上図参照)。これにより、ステップS33で否定判定されて、図13の経路情報処理に戻る。
次に、図13のステップS15で、抽出部13が、上記ステップS11で抽出したノード集合{V}に含まれる全てのノードを選択したか否かを判定する。未選択のノードが存在する場合には、処理はステップS12に戻り、全てのノードを選択済みの場合には、処理はステップS16へ移行する。ここでは、ノードCが未選択のため、処理はステップS12に戻る。そして、抽出部13が、ノードCを選択し、ステップS13で、処理対象データ(d,−i,V,V’,S,path)に(0,0,C,C,[ ],[ ])を設定し、上記と同様に、初期の距離計算処理を実行する。
ノードCについての初期の距離計算処理が終了すると、上記ステップS15で肯定判定されて、処理はステップS16へ移行する。図20に、初期の距離計算処理後のリストQ及びリストLを示す。
ステップS16では、抽出部13が、図21に示すように、リストQのデータをリストPへ移し、リストQを空にする。次に、ステップS17で、抽出部13が、リストPが空か否かを判定し、空の場合には、処理はステップS35へ移行し、空ではない場合には、処理はステップS18へ移行する。ここでは、リストPは空ではないため、処理はステップS18へ移行する。
ステップS18では、抽出部13が、リストPを、「d」及び「−i」の項目で昇順にソートする。そして、抽出部13が、リストPの先頭の(d,−i,V,S,path)を処理対象のデータとして取り出す。「d」及び「−i」で昇順にソートしているため、先頭のデータは、フレシェ距離が最小、すなわち探索済の線分とパスとの類似度が最大のデータとなる。ここでは、(d,−i,V,S,path)=(10.0,−1,A,[A],[A])が取り出される。このデータは、1番目の線分(線分1_2)まで探索済であり、探索済ノードはA、1番目の線分に対応するノードは[A]、探索済のパスは[A]であり、このパスと軌跡の1番目の線分とのフレシェ距離が10.0であることを表す。
次に、ステップS19で、抽出部13が、上記ステップS18で取り出した処理対象のデータの「i」がpと一致するか否かを判定する。i=pの場合には、処理はステップS24へ移行し、i≠pの場合には、処理はステップS20へ移行する。ここでは、i=1≠p=4であるため、否定判定された処理はステップS20へ移行する。
ステップS20では、抽出部13が、処理対象のデータの「V」の項目のノードVに隣接する全てのノードを抽出し、ノード集合{V’}とする。ここでは、ノードVはノードAであるため、{V’}={B,C}となる。
次に、ステップS21で、抽出部13が、ノード集合{V’}から1つのノードV’を選択する。ここでは、まず、ノードBを選択するものとする。
次に、ステップS22で、抽出部13が、上述の図16に示す距離計算処理を、2段目の距離計算処理として実行する。
図22に、現在の設定で実行される2段目の距離計算処理の様子を示す。この段階では、<処理対象のデータ>には、上記ステップS18で抜き出した処理対象のデータ、及び上記ステップS21で選択したノードV’が設定される。そして、上記と同様の処理により、ステップS31で、<d’>の「j」に1、「S’」に[AB]、「path’」に[AB]、「d1」に0が設定される。また、ステップS32では、i+1≦j’≦jとなるj’が存在しないため、d1=0が得られる(図22の<d1’>参照)。そして、ステップS33で肯定判定されて、ステップS34でd2=110が得られ(図22上図参照)、さらにd’=110が得られ、ステップS35で否定判定され、ステップS39及びS40を経て、再びステップS32に戻る。
図23に、現在の設定で実行されるステップS32以降の処理の様子を示す。この段階では、<処理対象のデータ>は、図22と同じであり、<d’>は、「d」に10.0、「d1」に0、「j」に2、「S’」に[B]、「path’」に「AB」が設定されている。上記と同様の処理により、ステップS32でd1=41.2が得られ(図23上図参照)、ステップS33で肯定判定されて、ステップS34でd2=41.2が得られ(図23上図参照)、さらにd’=41.2が得られる。そして、ステップS35で肯定判定され、ステップS36で否定判定され、ステップS38で、図23に示すように、リストL及びリストQの各項目が追加される。そして、ステップS39及びS40を経て、再びステップS32に戻る。
j=3についても上記と同様にステップS32以降の処理を実行することで、ステップS38で、リストLに(V,i,d)=(B,3,41.2)が追加され、リストQに(d,−i,V,S,path)=(41.2,−3,B,[B],[AB])が追加される。そして、ステップS39及びS40を経て、再びステップS32に戻る。
j=4については、ステップS32でd1=80が得られ、ステップS33で否定判定されて、図13の経路情報処理に戻り、ステップS23で否定判定されて、ステップS21に戻る。ステップS21で、抽出部13が、ノードV’として、ノードCを選択し、ステップS22で、2段目の距離計算処理を実行する。
図24に、現在の設定で実行される2段目の距離計算処理の様子を示す。この段階では、<処理対象のデータ>には、上記ステップS18で抜き出した処理対象のデータ(d,−i,V,S,path)=(10.0,−1,A,[A],[A])、及び上記ステップS21で選択したノードCがノードV’に設定される。そして、上記と同様の処理により、ステップS31で、<d’>の「j」に1、「S’」に[AC]、「path’」に[AC]、「d1」に0が設定される。また、ステップS32では、i+1≦j’≦jとなるj’が存在しないため、d1=0が得られる(図24の<d1’>参照)。そして、ステップS33で肯定判定されて、ステップS34でd2=10.0が得られ(図24上図参照)、さらにd’=10.0が得られ、ステップS35で肯定判定され、ステップS36へ移行する。
ステップS36では、(V’,j)=(C,1)はリストLに含まれるため、肯定判定されて、ステップS37へ移行する。ステップS37では、計算部12が、上記ステップS34で計算したd’が、リストLに含まれる(V’,j)の組み合わせと一致する(V,i)に対応する「d」より小さいか否かを判定する。ここでは、d’<リストLのdであるため、処理はステップS38へ移行する。この場合、ステップS38では、図24に示すように、計算部12が、リストLにおいて、(V’,j)と一致する(V,i)に対応するdをd’で更新する。また、計算部12は、リストPにおいて、(V’,j)と一致する(V,i)を有するデータを削除する。さらに、計算部12は、リストQに(d’,−j,V’,S’,path’)を追加する。そして、ステップS39及びS40を経て、再びステップS32に戻る。
j=2についても上記と同様にステップS32以降の処理を実行することで、ステップS34でd’=31.6が得られ、ステップS35で肯定判定され、ステップS36で肯定判定され、ステップS37へ移行する。ここでは、(V’,j)=(C,2)であり、リストLの(C,2)に対応するdは31.6である。従って、d’<リストLのdではないため、処理はステップS38をスキップしてステップS39へ移行する。そして、ステップS39及びS40を経て、再びステップS32に戻る。
j=3については、ステップS32でd1=94.9が得られ、ステップS33で否定判定されて、図13の経路情報処理に戻り、ステップS23で肯定判定されて、ステップS16に戻る。
図25に、2段目の距離計算処理の1回目のループ(以下、n回目のループを「ループn」という)後のリストQ及びリストLを示す。なお、ここでは、ステップS16〜S23までを、2段目の距離計算処理の1回のループとしている。
2段目の距離計算処理のループ2では、ステップS16〜S18で、抽出部13が、図26に示すように、リストQのデータをリストPへ移し、リストQを空にする。そして、抽出部13が、リストPを「d」及び「−i」でソートして、先頭の(d,−i,V,S,path)=(10.0,−1,C,[AC],[AC])を処理対象のデータとして取り出す。
2段目の距離計算処理(ループ2)で、上記と同様の処理により、図27に示すようなリストQ及びリストLが得られる。同様に、2段目の距離計算処理(ループ3)の処理対象のデータの抜き出しの様子を図28に、処理後のリストQ及びリストLを図29に示す。以下、同様に、ループ4について、図30に、ループ5について、図31及び図32に、ループ6について、図33及び図34に、ループ7について、図35及び図36に、ループ8について、図37に、ループ9について、図38及び図39に示す。なお、ループ4及びループ8については、処理後のリストQ及びリストLは、前のループの処理後のリストQ及びリストLから変化がないため、図示を省略している。
図40に示すように、2段目の距離計算処理(ループ10)のために抜き出された処理対象のデータでは、i=p(=4)となっているため、ステップS19で肯定判定されて、処理はステップS24へ移行する。
ステップS24では、抽出部13が、抜き出した処理対象のデータの「path」(ここでは、[ACIJ])を、正規化した軌跡として抽出する。すなわち、図14に示す軌跡(観測点1,2,3,4)は、経路グラフにおけるノードA→C→I→Jのパスにマッチングされたことを表す。抽出部13は、抽出したパスを、例えば図41に示すような正規化済軌跡データとして出力し、経路情報処理を終了する。
一方、ステップS19で肯定判定される前にステップS17でリストPが空になったと判定された場合には、軌跡に対応するパスが経路グラフに存在しないことを表している。そこで、処理はステップS25へ移行し、抽出部13が、エラーを出力して、経路情報処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る経路情報処理装置によれば、観測点間の線分に対応付けられたノードの2つずつの各組み合わせと線分との距離の最大値であるフレシェ距離を、軌跡と経路グラフ上のパスとの類似度として計算する。このため、軌跡と経路グラフ上のパスとの類似度を効率良く求めることができる。また、ノードと線分との距離も、ノードの順番を考慮したフレシェ距離で計算することで、軌跡に含まれるUターンやループなどのように移動の方向が変わる部分についても、精度良く反映された類似度を計算することができる。
また、隣接するノードを探索しながら、軌跡とマッチするパスを更新する際には、新たに探索するノードについてのみ、2つずつの組の各ノードと線分との距離を計算し、更新前に計算済みのフレシェ距離と比較すればよい。このため、軌跡と経路グラフ上のパスとのマッチングの計算コストも抑えることができる。
なお、上記実施形態では、経路情報処理プログラム50が記憶装置43に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。本発明に係る経路情報処理プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリ等の記録媒体に記録された形態で提供することも可能である。
以上の各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算する計算部と、
前記軌跡に含まれる各線分について前記計算部で計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する抽出部と、
を含む経路情報処理装置。
(付記2)
前記計算部は、前記線分及び該線分に対応するノードを探索して、前記軌跡に対応するパスを更新しながら抽出する場合には、新たに探索されたノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離、及び既に計算されているフレシェ距離の最大値を計算する付記1記載の経路情報処理装置。
(付記3)
前記計算部は、前記ノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離を、各ノードから最短距離となる線分上の点の各々の順番と、前記各ノードの順番とが同じ場合には、前記最短距離のうち大きい方とし、前記各ノードから最短距離となる線分上の点の順番と、前記各ノードの順番とが逆の場合には、2つのノードの垂直二等分線と前記線分との交点といずれかのノードとの距離、及びいずれか一方のノードから最短距離となる線分上の点と他方のノードとの距離と前記いずれか一方のノードからの最短距離との大きい方のうち最小の距離とする付記1または付記2記載の経路情報処理装置。
(付記4)
前記線分に対応するノードを、前記線分から所定距離以内に存在するノードとする付記1〜付記3のいずれか1項記載の経路情報処理装置。
(付記5)
コンピュータに、
複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算し、
前記軌跡に含まれる各線分について計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する
ことを含む処理を実行させる経路情報処理方法。
(付記6)
前記線分及び該線分に対応するノードを探索して、前記軌跡に対応するパスを更新しながら抽出する場合には、新たに探索されたノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離、及び既に計算されているフレシェ距離の最大値を計算する付記5記載の経路情報処理方法。
(付記7)
前記ノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離を、各ノードから最短距離となる線分上の点の各々の順番と、前記各ノードの順番とが同じ場合には、前記最短距離のうち大きい方とし、前記各ノードから最短距離となる線分上の点の順番と、前記各ノードの順番とが逆の場合には、2つのノードの垂直二等分線と前記線分との交点といずれかのノードとの距離、及びいずれか一方のノードから最短距離となる線分上の点と他方のノードとの距離と前記いずれか一方のノードからの最短距離との大きい方のうち最小の距離とする付記5または付記6記載の経路情報処理方法。
(付記8)
前記線分に対応するノードを、前記線分から所定距離以内に存在するノードとする付記5〜付記7のいずれか1項記載の経路情報処理方法。
(付記9)
コンピュータに、
複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算し、
前記軌跡に含まれる各線分について計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する
ことを含む処理を実行させるための経路情報処理プログラム。
(付記10)
前記線分及び該線分に対応するノードを探索して、前記軌跡に対応するパスを更新しながら抽出する場合には、新たに探索されたノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離、及び既に計算されているフレシェ距離の最大値を計算する付記9記載の経路情報処理プログラム。
(付記11)
前記ノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離を、各ノードから最短距離となる線分上の点の各々の順番と、前記各ノードの順番とが同じ場合には、前記最短距離のうち大きい方とし、前記各ノードから最短距離となる線分上の点の順番と、前記各ノードの順番とが逆の場合には、2つのノードの垂直二等分線と前記線分との交点といずれかのノードとの距離、及びいずれか一方のノードから最短距離となる線分上の点と他方のノードとの距離と前記いずれか一方のノードからの最短距離との大きい方のうち最小の距離とする付記9または付記10記載の経路情報処理プログラム。
(付記12)
前記線分に対応するノードを、前記線分から所定距離以内に存在するノードとする付記9〜付記11のいずれか1項記載の経路情報処理プログラム。
(付記13)
コンピュータに、
複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算し、
前記軌跡に含まれる各線分について計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する
ことを含む処理を実行させるための経路情報処理プログラムを記憶した記憶媒体。
10 経路情報処理装置
11 取得部
12 計算部
13 抽出部
20 経路情報処理システム
22 軌跡データ生成装置
24 軌跡データ記憶部
25 経路グラフ記憶部
26 センサ
28 ネットワーク
40 コンピュータ
41 CPU
42 メモリ
43 記憶装置
50 経路情報処理プログラム

Claims (6)

  1. 複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算する計算部と、
    前記軌跡に含まれる各線分について前記計算部で計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する抽出部と、
    を含む経路情報処理装置。
  2. 前記計算部は、前記線分及び該線分に対応するノードを探索して、前記軌跡に対応するパスを更新しながら抽出する場合には、新たに探索されたノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離、及び既に計算されているフレシェ距離の最大値を計算する請求項1記載の経路情報処理装置。
  3. 前記計算部は、前記ノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離を、各ノードから最短距離となる線分上の点の各々の順番と、前記各ノードの順番とが同じ場合には、前記最短距離のうち大きい方とし、前記各ノードから最短距離となる線分上の点の順番と、前記各ノードの順番とが逆の場合には、2つのノードの垂直二等分線と前記線分との交点といずれかのノードとの距離、及びいずれか一方のノードから最短距離となる線分上の点と他方のノードとの距離と前記いずれか一方のノードからの最短距離との大きい方のうち最小の距離とする請求項1または請求項2記載の経路情報処理装置。
  4. 前記線分に対応するノードを、前記線分から所定距離以内に存在するノードとする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の経路情報処理装置。
  5. コンピュータに、
    複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算し、
    前記軌跡に含まれる各線分について計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する
    ことを含む処理を実行させる経路情報処理方法。
  6. コンピュータに、
    複数のノードをリンクで連結したパスを複数含む経路グラフの前記ノードのうち、複数の観測点の時系列で表される軌跡に含まれる各観測点間の線分に対応するノードの2つずつの各組み合わせと前記線分とのフレシェ距離の最大値を計算し、
    前記軌跡に含まれる各線分について計算された前記最大値が最小となる、前記軌跡に対応するパスを抽出する
    ことを含む処理を実行させるための経路情報処理プログラム。
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