JP2016107233A - 生ゴミの処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般家庭、食品工場、小売店舗などから発生する生ゴミを、効率的に液化することができ、かつ燃料としても肥料としても有効に利用することができる生ゴミの処理方法を提供する。【解決手段】好気性処理容器内に連続的又は間欠的に水を供給しながら、好気性微生物を担持した担体と生ゴミとを混合することで該生ゴミを分解する好気性処理工程1と、工程1で得られた分解生成物を含む水溶液を採取する工程2と、工程2で採取された水溶液と嫌気性微生物とを嫌気性処理容器内で混合して該水溶液に含まれる分解生成物をメタン発酵させる嫌気性処理工程3と、工程3で発生したメタンを取り出す工程4と、工程4でメタンを発生させた後の液体を取り出す工程5とを備える生ゴミの処理方法。【選択図】図2

Description

本発明は、好気性処理と嫌気性処理とを組み合わせた生ゴミの処理方法に関する。
石油や石炭などの化石燃料は枯渇性資源と呼ばれ、その資源量には限界があると言われている。近年、枯渇性資源に替わるものとしてバイオマスが注目されている。バイオマスとは、木材、家畜の糞尿、生ゴミなど、生物に由来する再生可能な資源のことである。中でも、生ゴミは日常生活で絶えず発生するものであり、その量も膨大なものであることから特に注目されている。しかしながら、生ゴミは回収や運搬に手間やコストがかかるため、多くの場合資源として活用されず廃棄されているのが現状である。そのため生ゴミの有効な利用法が求められていた。
特許文献1には、紙類ごみ、生ごみなどの有機性廃棄物を資源化する方法が記載されている。特許文献1に記載の資源化方法において、生ゴミは、建物や再開発街区等から従来のごみ収集システムで収集され、分別破砕等によって前処理された後、乾式メタン発酵装置の発酵槽に種汚泥とともに投入されて、乾式メタン発酵によってガス化される。これにより、生ごみを効率的かつ経済的に資源化することができるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載の資源化方法では、生ゴミは単に分別破砕によって前処理されるだけである。そのためメタン発酵に供される前の生ゴミは減容されているとは言い難かった。また上記の資源化方法は、バイオガスのみを回収してこれを利用しているだけであり、生ゴミをさらに有効に利用する方法が求められていた。
また、特許文献2には、担体に担持された微生物によって生物由来物質を分解して液体肥料を製造する方法であって、前記担体が含水ポリビニルアルコール担体であり、該含水ポリビニルアルコール担体100重量部に対して、生物由来物質20〜500重量部及び水5〜70重量部を反応容器内で混合し撹拌し、前記反応容器から分解生産物を含む水溶液を取り出すことを特徴とする液体肥料の製造方法が記載されている。この方法によれば、バイオマスの分解生産物を含む水溶液からなる液体肥料を効率よく製造することができる。
しかしながら、特許文献2に記載の方法は、バイオマスを分解処理して液体肥料のみを回収する方法であるため、バイオマス(生ゴミ)をエネルギーとして回収することについては何ら検討されていなかった。
特開2010−104943号公報 国際公開第2013/051648号
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、一般家庭、飲食店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、食品工場などから発生する生ゴミを、効率的に液化することができ、かつ燃料としても肥料としても有効に利用することができる生ゴミの処理方法を提供するものである。
上記課題は、好気性処理と嫌気性処理とを組み合わせた生ゴミの処理方法であって;好気性処理容器内に連続的又は間欠的に水を供給しながら、好気性微生物を担持した担体と生ゴミとを混合することで該生ゴミを分解する好気性処理工程1と、工程1で得られた分解生成物を含む水溶液を採取する工程2と、工程2で採取された水溶液と嫌気性微生物とを嫌気性処理容器内で混合して該水溶液に含まれる分解生成物をメタン発酵させる嫌気性処理工程3と、工程3で発生したメタンを取り出す工程4と、工程4でメタンを発生させた後の液体を取り出す工程5とを備えることを特徴とする生ゴミの処理方法を提供することによって解決される。
このとき、工程1において、水を所定時間(t[秒])供給した後に水の供給を停止し、再度水の供給を開始するまでの工程を1サイクルとして、当該サイクルを複数回繰り返すことで好気性処理容器内に間欠的に水を供給し、サイクルタイム(T[秒])及び水の供給時間(t[秒])が下記式(1)〜(3)を満たすことが好ましい。
300≦T≦10000 (1)
0.5≦t≦30 (2)
30≦T/t≦3000 (3)
工程2において、前記水溶液のCOD(Chemical Oxygen Demand)が所定値以上の場合には該水溶液を採取し、所定値未満の場合には該水溶液を採取しないことが好ましい。また、工程2において、生ゴミを好気性処理容器に投入してから所定時間までは前記水溶液を採取し、所定時間を超えた後には前記水溶液を採取しないことも好ましい。
前記担体が、含水ポリビニルアルコールゲルからなることが好ましい。また、工程1〜5を繰り返し行い、工程5で得られた液体を肥料として用いて農産物を生産し、得られた農産物を含む生ゴミを工程1で分解することも好ましい。
本発明の処理方法によれば、一般家庭、飲食店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、食品工場などから発生する生ゴミを、効率的に液化することができ、かつ燃料としても肥料としても有効に利用することができる。
好気性処理工程1で用いられる好気性処理装置の一例を示した図である。 本発明の処理方法を用いた実施態様の概略を示したフロー図である。
本発明は、担体に担持された好気性微生物によって生ゴミを分解して、分解生成物を含む水溶液を採取し、それを嫌気性処理(メタン発酵)して、メタン及び液体を取り出すことを特徴とするものである。本発明の処理方法においては、以下の工程1〜5を備えることが重要である。以下、各工程について説明する。
まず、好気性処理工程1において、好気性処理容器内に連続的又は間欠的に水を供給しながら、好気性微生物を担持した担体と生ゴミとを混合することで当該生ゴミを好気性処理する。このとき、担体に担持された好気性微生物によって生ゴミが分解され、分解生成物を含む水溶液が得られる。当該水溶液は、水に溶解した成分のみならず、固形分を含んでいても構わない。得られた水溶液はタンク等に貯蔵しておくことができる。ここで好気性処理とは、酸素が存在する好気的な環境で好気性微生物を利用して生ゴミを分解することである。好気性処理容器内には主として好気性微生物が存在していればよく、嫌気性微生物が存在していてもかまわない。本発明で処理される生ゴミは、好気性微生物が分解することのできる有機物であれば特に限定されず、食べ残し、調理屑、消費期限切れのために廃棄される食品などが挙げられる。これらは、飲食店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、食品工場などの事業所のみならず一般家庭からも排出される。
本発明で用いられる好気性微生物は特に限定されないが、バチルス属の好気性細菌であることが好ましい。バチルス属の好気性細菌としては、バチルス・アミノリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)IFO14141、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)IFO3329、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)IFO12583、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)IFO12195、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)IFO AKU212、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)IFO3134、バチルス・サブチリスTS−A(FERM P−18351)、などが挙げられる。その中でも、担持させる微生物としては、ナットウ菌(Bacillus subtilis:バチルス・サブチリス)および/またはその同属細菌であることがより好ましい。また、担体には1種類のバチルス属の好気性細菌が担持されてもよいし、2種類以上のバチルス属の好気性細菌が担持されてもよい。
好気性微生物を担持させる担体の形状は特に限定されないが、球形であることが好ましい。球状である担体を用いることにより、担体の表面と生ゴミとの接触効率が高くなり分解効率が向上するとともに、繰り返し使用における耐久性も向上する。また、担体の大きさも特に限定されないが、取り扱い性の観点から、球相当径で0.5〜10mmであることが好ましい。
好気性微生物を担持させる担体の種類は特に限定されないが、ポリビニルアルコールからなる担体であることが好ましい。ポリビニルアルコールは、多数の水酸基を有しているため親水性が高く、生体との親和性も高いことから微生物の担体として好適である。より好適には、担体が含水ポリビニルアルコールゲルからなる。含水ポリビニルアルコールゲルは保水性に優れており、担体に外力が加わり変形したとしても容易には水分が放出されず微生物の棲息に適した環境を維持することができる。含水ポリビニルアルコールゲルは、ポリビニルアルコールをアセタール化することで得ることができる。アセタール化の方法としては、ホルマリンなどのアルデヒドを用いてアセタール化する方法が好適である。球状の含水ポリビニルアルコールゲルを製造する方法としては、ポリビニルアルコールと、アルギン酸塩のような水溶性高分子多糖類とが溶解した水溶液を、塩化カルシウム水溶液のような多価金属イオンを含む水溶液中に滴下することによって球状に成形する方法が好適なものとして例示される。
好気性処理工程1で用いられる装置は特に限定されるものではないが、その好適な装置は、好気性微生物が担持された担体を収容した好気性処理容器と、好気性処理容器に水を供給する手段と、好気性処理容器内の生ゴミを混合するための撹拌手段と、好気性処理容器から分解生成物を含む水溶液を取り出す手段とを備える装置である。このような装置としては、図1に示す好気性処理装置1が挙げられる。
図1は好気性処理装置1の一例を示した図である。この装置1は、好気性処理容器101、処理容器101に水を供給する散水パイプ102、処理容器101内の内容物を撹拌するための撹拌パドル103、撹拌パドルが取り付けられたシャフト104、及び分解生成物を含む水溶液を取り出すための取り出しパイプ105等を備えている。
この装置1の処理容器101には、好気性微生物が担持された担体が収容される。このときの微生物はバチルス属の好気性細菌であることが好ましく、担体は含水ポリビニルアルコールゲルからなる担体であることが好ましい。生ゴミを粉砕して分解効率を向上させる目的で、処理容器101には硬質担体がさらに収容されてもかまわない。
散水パイプ102は、処理容器101内に水を供給するためのパイプである。水の供給方法としては特に限定されず、例えば、図1に示すように、散水パイプ102に適度な間隔で穴を設け、処理容器101の上方に取り付け、処理容器101の上方から散水する方法が挙げられる。散水パイプ102の本数、穴の大きさ、穴の個数等も特に限定されず、処理容器101内の内容物全体に水が供給されるように適宜調整される。水を供給する他の方法として、処理容器101の上方にシャワー(図示せず)を取り付け、処理容器101の上方から散水する方法も挙げられる。シャワーの個数、穴の大きさ、穴の個数等も特に限定されない。このような方法によって好気性処理容器内に連続的又は間欠的に水を供給することで適当な水分量を維持することができる。少量で広範囲に散水できる観点から、水の供給方法としてはシャワーを用いる方法が好ましい。
一般に好気性処理では有機物が分解される過程で、好気的代謝を阻害する中間代謝物が生成することがある。分解効率の観点から、生成した中間代謝物は処理容器内から除去することが好ましい。生成した中間代謝物を除去する方法としては、好気性処理容器内の担体や生ゴミに水を散水して、それらの表面の中間代謝物を洗い流す方法が挙げられる。
この場合、好気性処理容器内の担体や生ゴミに付着した中間代謝物を効率よく除去することが望まれる。かかる観点から、好気性処理工程1において、水を所定時間(t[秒])供給した後に水の供給を停止し、再度水の供給を開始するまでの工程を1サイクルとして、当該サイクルを複数回繰り返すことで好気性処理容器内に間欠的に水を供給し、サイクルタイム(T[秒])及び水の供給時間(t[秒])が下記式(1)〜(3)を満たすことが好ましい。
300≦T≦10000 (1)
0.5≦t≦30 (2)
30≦T/t≦3000 (3)
サイクルタイム(T[秒])は、より好適には600秒以上である。また、より好適には3600秒以下である。水の供給時間(t[秒])は、より好適には1秒以上である。また、より好適には15秒以下である。(T/t)は、より好適には100以上である。また、より好適には1000以下である。
撹拌パドル103は、処理容器101内の内容物を混合し撹拌する。撹拌パドル103の本数や大きさは特に限定されず、処理容器101内の内容物が十分に混合、撹拌される本数、大きさが適宜設定される。
また、シャフト104は手動または電動で回転させてもよいが、図1に示すように、モーター107を用いることが好ましい。シャフト104の回転数は特に限定されず、処理容器101内の担体、生ゴミ及び水が十分に混合、撹拌される程度の回転数であればよい。撹拌の間隔も特に限定されず、常時撹拌してもよいし、所定の時間間隔で撹拌してもよい。省電力の観点から、所定の時間間隔で撹拌することが好ましい。また、好気性処理容器内に水が供給されたときに撹拌を行えば、水と生ゴミを十分に混合することができるので好適である。
好気性処理工程1における運転方式も特に限定されない。例えば、処理容器101内の生ゴミの量が一定量になるように連続的に生ゴミを投入する連続式運転や、処理容器101内の生ゴミの量が所定量まで減容したら運転を止め、生ゴミを再び投入して運転を再開するバッチ式運転が挙げられる。
そして、処理容器101に生ゴミが投入され、散水パイプ102によって水が供給され、撹拌パドル103によって内容物が混合、撹拌されることで、生ゴミが分解される。分解生成物を含む水溶液は、篩板106(穴径0.5〜5mm)によって濾別され回収トレー110に一時的に貯蔵される。このとき回収トレー110の側面又は上部に固形物が付着することがあるので、これを洗い流すための散水装置(図示せず)を回収トレー110の上方や側方に設置することもできる。そして、回収トレー110に貯蔵された水溶液は、取り出しパイプ105から採取される。
このとき、分解生成物を含む水溶液のCOD(Chemical Oxygen Demand)が所定値以上の場合には該水溶液を採取し、所定値未満の場合には該水溶液を採取しないことが好ましい。CODがある程度高い分解生成物を含む水溶液を次の嫌気性処理工程3で処理すると、工程3における嫌気性処理の効率がより向上する。かかる観点から、工程2において上記所定値を300mg/L以上に設定することが好ましい。上記所定値が300mg/L未満の場合、工程3における嫌気性処理の効率が低下するおそれがあり、1000mg/L以上であることがより好ましく、3000mg/L以上であることがさらに好ましい。上記所定値の上限は特に限定されない。CODが高すぎる場合、工程3における嫌気性処理の効率が低下するおそれがあるが、嫌気性処理の前に、得られた水溶液を水で希釈すればよいので、CODが高いことは通常あまり問題にならない。工程2で採取される水溶液のCODは通常300000mg/L以下である。本明細書におけるCODは、二クロム酸カリウムを酸化剤として用いたときの化学的酸素要求量である。
また本発明者らは、好気性処理容器に生ゴミを投入してから一定の時間間隔で分解生成物を含む水溶液を採取し、その水溶液のCODを測定した。その結果、水溶液のCODは、好気性処理容器に生ゴミを投入してから時間の経過とともに速やかに上昇してピークに達し、その後徐々に低下していった。以上のことから、生ゴミを好気性処理容器に投入してから所定時間までは水溶液を採取し、所定時間を超えた後には水溶液を採取しないことも好ましい。当該所定時間は生ゴミの種類や量によって適宜調整される。
次に、嫌気性処理工程3において、工程2で採取された水溶液と嫌気性微生物とを嫌気性処理容器内で混合して当該水溶液に含まれる分解生成物を嫌気性処理する。嫌気性処理とは、溶存酸素がほとんど存在しない嫌気的な環境で嫌気性微生物を利用して発酵させる方法である。このとき、嫌気性処理の効率の観点から、嫌気性処理に供される水溶液のCODは300〜100,000mg/Lであることが好ましい。工程2で採取された水溶液のCODが100,000mg/Lを超える場合、CODが上記範囲になるように水で希釈すればよい。そして、水溶液に含まれる分解生成物はさらに分解され、メタンガスが発生する。本発明者らは、好気性処理工程1で予め好気性処理したものを嫌気性処理工程3で用いると、生ゴミの粉砕処理物をそのまま工程3で用いた場合と比べて、嫌気性処理が効率良く進行することを確認している。したがって、生ゴミの粉砕処理物をそのまま嫌気性処理に供するよりも、予め好気性処理したものを嫌気性処理に供することが重要である。
嫌気性処理工程3における嫌気性微生物は、工程1で得られた水溶液に含まれる分解生成物をメタン発酵することができる微生物であれば特に限定されない。
嫌気性処理工程3で用いられる装置は特に限定されるものではないが、その好適な装置は、嫌気性処理容器と、処理容器からメタンを取り出す排ガスラインと、メタンを発生させた後の液体を取り出すパイプとを備える装置である。反応を促進させるために、当該装置には処理容器内の内容物を撹拌する撹拌手段が備わっていることが好ましい。撹拌手段は特に限定されず公知の撹拌機などが挙げられる。また、ガスや水流により、内容物を撹拌することもできる。
次に、工程4において、工程3で発生したメタンを取り出す。取り出されたメタンは燃料として用いることができる。具体的には、脱硫塔で硫黄成分が除去された後、発電や冷暖房等に利用される。発電で得られた電力は、嫌気性処理装置の運転に用いることもできるし、電力会社に販売することもできる。
一方、工程5において、メタンを発生させた後の液体が取り出される。このとき、取り出された液体は固形分を含む液である場合が多いので、ろ材などによって固形分を除去することもできる。取り出された液体は肥料として用いることができる。取り出された液体をそのまま液体肥料として用いることもできるし、固形分を除去した液体を液体肥料として用いることもできる。一方、固形分は、必要に応じて脱水処理が施され、堆肥として用いることができる。
本発明者らは、工程5においてメタンを発生させた後の液体を用いてトマトの栽培を試み、生長度合いを観察した。工程5においてメタンを発生させた後の液体は、窒素、リン、カリウムのバランスの良い肥料であるため、当該液体を用いなかった場合と比べてよく成長した。また、工程1で得られた分解生成物を含む水溶液をそのまま液体肥料として用いて、トマトの栽培を試みた。その結果、メタンを発生させた後の液体を用いた場合と比べて、あまり生長しなかった。工程1で得られた分解生成物を含む水溶液は、CODの値が高すぎる上に、窒素、リン、カリウムのバランスが悪かったためであると推測される。
このように本発明によれば、生ゴミを効率的に液化することができ、かつ燃料としても肥料としても有効に利用することができる。これまでの生ゴミの処理方法は、店舗等で発生する生ゴミをその場で効率よく減容したいという要求と、廃棄される生ゴミを有効に利用したいという要求とを同時に満足することのできるものではかった。本発明によれば、このような要求を同時に満足することができる。
本発明の好適な実施態様は、工程1〜5を繰り返し行い、工程5で得られた液体を肥料として用いて農産物を生産し、得られた農産物を含む生ゴミを好気性処理工程1で分解する態様である。ここで、図面を参照しながら本発明の生ゴミの処理方法を用いた好適な実施形態について説明する。
図2は、本発明の処理方法を用いた実施態様の概略を示すフロー図である。まず、飲食店、スーパー、コンビニエンスストアなどから発生した生ゴミは好気性処理装置1に投入され(A1)、好気性処理装置1の中で分解される(工程1)。引き続き工程2において、分解生成物を含む水溶液が採取される(B1)。
採取された水溶液は嫌気性処理装置2に投入されメタン発酵に供される(工程3)。そして工程4において、発生したガス(C1)は脱硫塔3で硫黄成分が除去され、燃料として取り出される(D1)。取り出されたメタンは発電ボイラー4に送られ発電に用いられ、ここで発電した電力は農場5に送電される(E1)。また発電ボイラー4では、電力とともに熱や蒸気が発生するので発生した熱や蒸気は嫌気性処理装置2に送られメタン発酵を促進させるためのエネルギーとして用いられる(E2)。
また工程5において、メタンを発生させた後の液体から肥料が取り出される(C2、C3)。具体的には、メタンを発生させた後の液体をそのまま、又は当該液体から固形分を除去してから、液体肥料として用いられる(C2)。一方、固形分は、脱水処理が施され堆肥として取り出される(C3)。そして、取り出された液体肥料及び堆肥は農場5に運ばれ農産物の生産に用いられる。
このように、生ゴミを処理することで得られた肥料や電力は、農場で農産物の生産に用いられる。例えば、得られた液体肥料や堆肥は野菜や果物を栽培する際の肥料として用いられ、電力はビニールハウス等の冷暖房装置の電力として用いられる。
そして、農場で生産された野菜や果物などの農産物は、食品工場やスーパーマーケットなどに出荷され(F1)、加工される。このとき、野菜や果物の一部は調理屑として廃棄され生ゴミとなる(G1)。また、農場で生産された野菜や果物などの農産物は調理され、惣菜として、又は弁当に入れられコンビニエンスストアや小売店舗で販売される。このとき、売れ残った惣菜や弁当は廃棄され生ゴミとなる(G1)。これらの生ゴミを本発明の処理方法によって再び処理することで循環型リサイクルシステムとすることができる。本発明の処理方法を用いれば、生ゴミが単に廃棄物になることを抑制することができるだけでなく、生ゴミを有効に利用することができるので、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷を低減することができる。したがって、本発明の処理方法を用いて生ゴミを処理することのメリットは非常に大きい。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
[担体]
担体として、球状(直径:4mm)の含水ポリビニルアルコールゲルを用いた。ここで、含水ポリビニルアルコールゲルは、ポリビニルアルコールとアルギン酸塩とが溶解した水溶液を、塩化カルシウム水溶液を含む水溶液中に滴下してからホルマリンでホルマール化することによって得たものである。上記含水ポリビニルアルコールゲルの含水率は89質量%であった。
[微生物担持担体]
バチルス菌を液体培地(グルコース5%、ペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、pH6.8)に接種し、28℃で48時間培養した。このようにして作製したバチルス菌培養液に湿重量で1.5倍量の担体を投入し、十分に撹拌して室温(22℃)で静置して菌体を担体に担持させた。
[生ゴミ]
コンビニエンスストアにおいて消費期限切れのため廃棄された弁当、おにぎり、パン、総菜を、本実施例で処理する生ゴミとした。
[好気性処理]
図1に示される好気性処理装置1を用いて下記の手順で生ゴミの分解処理を行った。
(1)生ゴミ20kg及び微生物担持担体を10L(総担持菌数:5×1012個)を80Lの好気性処理容器101に入れた。
(2)散水と撹拌とを同時に開始した。
(3)3秒後に散水を止めた。
(4)2.5分後に撹拌を止めた。
上記(2)〜(4)の手順を1サイクルとして96サイクル行い散水と撹拌を繰り返した。1サイクルは15分とした。また本実施例では、散水は、散水パイプ102の代わりに処理容器101の上部に取り付けたシャワー及び回収トレー110の上部に取り付けたシャワーにより行った(図示せず)。処理容器101の上部に取り付けたシャワーが3秒間で散水する水の量は0.16Lである。回収トレー110の上部に取り付けたシャワーが3秒間で散水する水の量は0.55Lである。
そして、篩板106(穴径1mm)で濾別した後、分解生成物を含む水溶液を回収トレー110で受けて、取り出しパイプ105から採取した。得られた水溶液は80Lであり、そのCODは23,790mg/Lであった。
[嫌気性処理]
好気性処理で得られた分解生成物を含む水溶液を用いて、COD負荷3.2kg/m・日、滞留時間7日でメタン発酵を行いメタンガスを得た。0.35L−CH/g−CODを理論値100%としたとき、メタン収率は87.4%であった。その後、メタンを発生させた後のメタン発酵液を取り出した。
[肥料としての有用性]
メタン発酵液の窒素含有量が、市販の化学肥料の窒素含有量と同等の含有量になるように調製した後、このメタン発酵液を用いてトマトの栽培を試みた。その結果、トマトの生長度合いは、市販の化学肥料を用いた場合と同程度であった。
1 好気性処理装置
101 処理容器
102 散水パイプ
103 撹拌パドル
104 シャフト
105 取り出しパイプ
106 篩板
107 モーター
108 装置の外套
109 水取り入れパイプ
110 回収トレー
2 嫌気性処理装置
3 脱硫塔
4 発電ボイラー
5 農場

Claims (6)

  1. 好気性処理と嫌気性処理とを組み合わせた生ゴミの処理方法であって;
    好気性処理容器内に連続的又は間欠的に水を供給しながら、好気性微生物を担持した担体と生ゴミとを混合することで該生ゴミを分解する好気性処理工程1と、
    工程1で得られた分解生成物を含む水溶液を採取する工程2と、
    工程2で採取された水溶液と嫌気性微生物とを嫌気性処理容器内で混合して該水溶液に含まれる分解生成物をメタン発酵させる嫌気性処理工程3と、
    工程3で発生したメタンを取り出す工程4と、
    工程4でメタンを発生させた後の液体を取り出す工程5とを備えることを特徴とする生ゴミの処理方法。
  2. 工程1において、水を所定時間(t[秒])供給した後に水の供給を停止し、再度水の供給を開始するまでの工程を1サイクルとして、当該サイクルを複数回繰り返すことで好気性処理容器内に間欠的に水を供給し、サイクルタイム(T[秒])及び水の供給時間(t[秒])が下記式(1)〜(3)を満たす請求項1に記載の生ゴミの処理方法。
    300≦T≦10000 (1)
    0.5≦t≦30 (2)
    30≦T/t≦3000 (3)
  3. 工程2において、前記水溶液のCOD(Chemical Oxygen Demand)が所定値以上の場合には該水溶液を採取し、所定値未満の場合には該水溶液を採取しない請求項1又は2に記載の生ゴミの処理方法。
  4. 工程2において、生ゴミを好気性処理容器に投入してから所定時間までは前記水溶液を採取し、所定時間を超えた後には前記水溶液を採取しない請求項1又は2に記載の生ゴミの処理方法。
  5. 前記担体が含水ポリビニルアルコールゲルからなる請求項1〜4のいずれかに記載の生ゴミの処理方法。
  6. 工程1〜5を繰り返し行い、工程5で得られた液体を肥料として用いて農産物を生産し、得られた農産物を含む生ゴミを工程1で分解する請求項1〜5のいずれかに記載の生ゴミの処理方法。
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