JP2016106680A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】開発負担やデータサイズの増大を抑制しながら、複数の表示画面に一体的な演出表示のできる遊技機を提供する。【解決手段】描画処理手段は、所定種類の表示パターンデータに基づいて、表示画面に表示させる演出に用いる画像データが貼り付けされる平面を有する仮想オブジェクトを仮想空間内に配置し、配置された仮想オブジェクトを初期位置から回転させて透視投影することにより表示画面があたかも回転しているかのように見せる擬似回転画像を生成し、生成した擬似回転画像を用いて複数の表示画面のそれぞれに表示させる表示用画像を生成する。【選択図】図46

Description

演出表示装置を備えた遊技機に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出や、特別遊技への移行期待度の高さを予告的に示唆する予告演出によっても遊技者の期待感を高めている(例えば、特許文献1参照)。
近年、遊技機の略中央に設けられた「メイン液晶」といわれる液晶ディスプレイだけでなく、演出内容を高めるために補助的に設けられる「サブ液晶」といわれる液晶ディスプレイが用いられることがある。例えば、メイン液晶の表示に関連した演出内容をサブ液晶に表示することで、メイン液晶とサブ液晶の双方を組み合わせた演出表示がなされる。
特開2003−230714号公報
一般に、メイン液晶とサブ液晶のそれぞれに表示させる演出内容は異なるため、それぞれの液晶ディスプレイに表示させる演出内容に対応した画像データを、開発時点においてそれぞれ用意しておく必要がある。仮に、演出表示に用いる画像がメイン液晶とサブ液晶とで共通していたとしても、素材データの中からそれぞれの表示画面に対応する箇所を開発者が予め切り出して用意しておく必要があるため、非常に手間がかかる。また近年では、演出内容の高精細化に伴って画像データのデータサイズは増加傾向にあり、必要とされるデータROM(Reod Only Memory)の容量も増加傾向にある。このような状況下において、開発負担やデータサイズの増大を抑制しつつ、遊技者の興趣を高めることのできる新たな演出表現が求められている。
本願発明は上記課題に鑑みたもので、開発負担やデータサイズの増大を抑制しながら、複数の表示画面に一体的な演出表示のできる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の遊技機は、所定の遊技動作を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技への移行可否を判定するための抽選を実行する当否判定手段と、抽選が特別遊技への移行が可能であることを示す結果となって所定条件が満たされた場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、抽選に伴い演出的な内容が表示される複数の表示画面を含む演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出的な内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出的な内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備える。演出表示制御手段は、演出表示装置に表示させる演出に用いる複数種類の画像データおよび各画像データの表示過程が定められた複数種類の表示パターンデータを保持するデータ格納手段と、演出表示装置に表示される表示用画像が一時的に格納される画像格納手段と、表示パターンデータに基づき、画像データを用いて複数の表示画面のそれぞれに表示される表示用画像を生成して画像格納手段に格納する描画処理手段と、画像格納手段を参照して、複数の表示画面のそれぞれに表示させる表示用画像を対応する表示画面に出力する表示処理手段と、を含む。描画処理手段は、所定種類の表示パターンデータに基づいて、表示画面に表示させる演出に用いる画像データが貼り付けされる平面を有する仮想オブジェクトを仮想空間内に配置し、配置された仮想オブジェクトを初期位置から回転させて透視投影することにより表示画面があたかも回転しているかのように見せる擬似回転画像を生成し、生成した擬似回転画像を用いて複数の表示画面のそれぞれに表示させる表示用画像を生成する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の遊技機によれば、開発負担の増大を抑制しながら、複数の表示画面に一体的な演出表示をすることができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 メイン基板の構成を示すブロック図である。 当否判定テーブルを模式的に示す図である。 事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。 図柄判定テーブルを模式的に示す図である。 変動パターンテーブルを模式的に示す図である。 サブ基板の構成を示すブロック図である。 メイン基板およびサブ基板のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 演出表示制御装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 ぱちんこ遊技機におけるメイン基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図12におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 割込処理の詳細を示すフローチャートである。 ぱちんこ遊技機におけるサブ基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図15におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 メイン基板からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 サブCPUが表示CPUからコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 特別遊技の過程を示すフローチャートである。 小当り遊技の過程を示すフローチャートである。 第1表示画面と第2表示画面の配置関係を模式的に示す図である。 第1表示画面と第2表示画面の配置関係の別の例を模式的に示す図である。 第2表示画面の位置を変化させた場合における第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。 第1表示画面に表示される第1表示用画像および第2表示画面に表示される第2表示用画像の例を示す図である。 フレームバッファが有する画像格納領域を模式的に示す図である。 フレームバッファが有する画像格納領域を模式的に示す図である。 第1表示画面および第2表示画面に出力される画像の表示処理過程を示すフローチャートである。 変形例1に係る第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。 第2表示用画像の生成処理を模式的に示す図であり、フレームバッファおよび描画メモリに格納される複数の画像を示す図である。 変形例2に係る第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。 変形例3に係る第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。 第2表示用画像の生成処理を模式的に示す図であり、フレームバッファおよび描画メモリに格納される複数の画像を示す図である。 同じ画像を用いて第1表示画面および第2表示画面にそれぞれ等倍で表示した場合を想定した表示内容を示す説明図である。 同じ画像を第1表示画面および第2表示画面にそれぞれ異なる倍率にて表示した場合の表示内容を示す図である。 表示用画像を生成してフレームバッファの画像格納領域へ格納する方法を模式的に示す図である。 第2表示画面の一部が第1表示画面に重なった場合において表示用画像を生成してフレームバッファの画像格納領域へ格納する方法を模式的に示す図である。 オブジェクト画像の移動速度の変換を示す説明図である。 所定種類の表示パターンデータに基づいて第1表示画面に出力される画像の表示処理過程を示すフローチャートである。 所定種類の表示パターンデータに基づいて第2表示画面に出力される画像の表示処理過程を示すフローチャートである。 擬似回転画像の例を示す図である。 擬似回転画像の生成方法を模式的に示す図である。 擬似回転画像を用いた場合の第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。 擬似回転画像を用いて表示用画像を生成する方法を模式的に示す図である。 擬似回転画像を用いて表示用画像を生成するための追加処理を模式的に示す図である。 擬似回転画像を用いて表示用画像を生成する別の方法を模式的に示す図である。 擬似回転画像を用いた第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。 擬似回転画像を用いて生成される表示用画像を複数の表示画面に出力する表示処理過程を示すフローチャートである。 擬似回転画像の別の例を示す図である。 擬似回転画像の別の例を示す図である。 変形例に係る第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。 変形例に係る第1表示画面および第2表示画面の表示内容の例を示す図である。
(第1実施例)
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時に実行されないよう第2の遊技が優先的に実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方がおおむね多くなるように設計される。例えば、第2の遊技の方が確変を伴う大当りとなる確率が高く、また、第2の遊技の方が特別遊技を構成する単位遊技数が多い(大入賞口の開放時間が長い長開放単位遊技と開放時間が短い短開放単位遊技とが一つの特別遊技中に混在し、同一単位遊技数であっても第2の遊技の方が第1の遊技よりも長開放単位遊技の数が多い場合を含む)など、第2の遊技の方が第1の遊技より相対的に利益が高くなる設計がされている。その上で、最初は第1の遊技にて初当りを狙い、第1の遊技における大当りで時短が付与された後は第2の遊技を繰り返し狙って多くの出玉を得る、という遊技性を実現する。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機100は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機100の遊技機枠は、外枠101、前枠102、透明板103、扉104、上球皿105、下球皿106、発射ハンドル107、スピーカ108、演出ボタン109、十字キー110、装飾ランプ111を含む。外枠101は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠102は、外枠101の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠101へ開閉可能に取り付けられる。前枠102は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板103は、ガラスなどにより形成され、扉104により支持される。扉104は、図示しないヒンジ機構により前枠102へ開閉可能に取り付けられる。上球皿105は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿106への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿106は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。扉104の上部には左右にスピーカ108が設けられており、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた効果音や楽曲の音声を出力する。扉104の外観を構成する樹脂部材の大部分が半透明であり、その透過する内部に装飾ランプ111が設けられる。装飾ランプ111は、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた様々な色で発光するLEDであり、点滅等することで演出の役割を果たす。
遊技盤80は、レール82により区画された遊技領域81上に、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33、アウト口34、演出表示装置60、センター飾り64を含む。センター飾り64は、遊技領域81の略中央部とその上部および右部にわたって演出表示装置60の画面枠を形成するように設けられる装飾的な樹脂部材であり、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64の下部には流入した遊技球が転動するステージ65が形成され、その転動の仕方によってステージ65からの落下方向は第1始動口11へ入球する方向と第1始動口11に入球しない側方の方向とに振り分けられる。センター飾り64の上部には、演出内容に沿って駆動されて演出的な動作をする可動役物66が設けられる。遊技領域81には、遊技球の流路を形成するための図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1始動口11は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口12は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口11と第2始動口12は、遊技者の意思にしたがった遊技球の発射強弱によって一方への入球を狙うことが可能となるように構成される。第1始動口11は、遊技領域81における略中央下部に設けられ、第2始動口12は、第1始動口11の直下に設けられる。左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って相対的に弱めに打球した場合は第1始動口11および第2始動口12に入球可能ないし入球容易である一方、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って相対的に強めに打球した場合は第2始動口12には入球可能ないし入球容易であるが第1始動口11には入球不能ないし入球困難となるように遊技釘の配置による流路が形成される。ただし、通常時には第2始動口12の開口部上方が第1始動口11に覆われて遊技球の流入が妨げられることから、第2始動口12の拡開機構が開放されない限り第2始動口12には入球不能ないし入球困難である。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、第1始動口11または第2始動口12へ入球があるたびに実行される。
なお、第1始動口11および第2始動口12は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられてもよい。第1始動口11と第2始動口12は、それぞれ遊技領域81の左側と右側に離して設置され、一方を狙った遊技球が他方へ入球しがたい構成としてもよい。たとえば、第1始動口11は、左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って比較的弱めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。第2始動口12は、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って比較的強めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。
第1始動口11は、第1始動入賞検出装置16を備える。第1始動入賞検出装置16は、第1始動口11への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口12は、第2始動入賞検出装置17と、拡開機構である普通電動役物90(いわゆる電動チューリップ)と、普通電動役物90を開閉させるための普通電役ソレノイド91を備える。第2始動入賞検出装置17は、第2始動口12への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。
普通電役ソレノイド91の駆動力により普通電動役物90が拡開されると、第2始動口12への入球容易性が高まる。普通電動役物90の1回の開放時間は、短開放時は0.1秒程度の短時間であるのに対し、長開放時は普通電動役物90の1回の開放時間が6秒程度と短開放時よりも長く設定されて遊技球が第2始動口12に入球しやすくなる。普通電動役物90の長開放は「開放延長」とも呼ばれる。なお、変形例として、普通電動役物90が拡開するときはその旨を事前に報知してもよく、普通図柄変動の保留を先読みして普通図柄の変動開始前に報知してもよいし、普通図柄の変動中に報知してもよい。
第2始動口12の普通電動役物90を長開放させるときの開放態様の変形例としては、短開放時より長い2秒開放を3回繰り返すことにより総開放時間を6秒程度にまで長くする態様としてもよい。また、開放時間と開放回数の組合せを複数通り用意し、いずれかを選択する構成としてもよい。例えば2秒開放を3回の場合、6秒開放を1回の場合と比較して総開放時間は同じであるが、インターバル期間も含めると前者は後者より長い。そのため、特に第2始動口12を右打ちの方向に配置する変形例の構成では、開放に気がついた遊技者がその時点から打球方向を第2始動口12に合わせたとして前者の方が入球チャンスが長いともいえる。また、普通図柄の当り種類が複数存在するように構成し、その当り種類に応じて拡開機構の開放態様が異なるようにしてもよい。例えば、普通図柄が第1の当りとなった場合、通常状態では0.1秒開放を1回、入球容易状態では1秒開放を3回とし、第2の当りとなった場合、通常状態では6秒開放を1回、入球容易状態では2秒開放を2回としてもよい。
3つの一般入賞口33は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置38をそれぞれ備える。一般入賞検出装置38は、一般入賞口33への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口20は、遊技球の入球を検出するための大入賞検出装置25と、大入賞口20を開閉させるための大入賞口ソレノイド92を備える。大入賞検出装置25は、大入賞口20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口20は、第1特別図柄51または第2特別図柄52が所定の態様にて停止したときに「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口20はアウト口34の右上方の位置に設けられる。なお、変形例として大入賞口を遊技領域81の中央下部や大入賞口20の上方または下方にさらにもう一つ設け、複数の大入賞口が設けられる構成としてもよい。
遊技盤80における遊技領域81の外側左下位置に第1の遊技に対応する第1特別図柄表示装置41と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示装置42とが左右に並設され、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動が表示される。遊技領域81の略中央にはセンター飾り64により形成される画面枠から画面が露出するように演出表示装置60が設けられ、第1特別図柄51または第2特別図柄52に連動する装飾図柄61を含む演出画像の変動を表示する。以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という。
第1特別図柄51は、第1始動口11への遊技球の入球を契機として行われる第1当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第2特別図柄52は、第2始動口12への遊技球の入球を契機として行われる第2当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42は、例えば「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントの8個のセグメントからなる8セグメントLEDの表示装置である。8セグメントLEDでは、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。セグメントの組合せで表される第1特別図柄51および第2特別図柄52は、必ずしも文字や数字の体をなしておらず、各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってよい。これらの記号が高速で次々に入れ替わって第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42へ表示されることにより、第1特別図柄51および第2特別図柄52の図柄変動表示が実現される。さらに、第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42を8セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の第1特別図柄51および第2特別図柄52を表現してもよい。
演出表示装置60は、第1特別図柄51または第2特別図柄52の変動表示と連動する形で装飾図柄61を変動表示する液晶ディスプレイで構成される表示装置である。装飾図柄61は、第1特別図柄51および第2特別図柄52で示される抽選の判定結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄61として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる動画像を画面の中央領域に表示する。本実施例においては、「0」〜「9」の数字で構成される図柄を3列に表示して変動させ、最終的に停止表示される3個の図柄組合せによって当りまたは外れを示す。装飾図柄61を構成する複数図柄のそれぞれは、色彩や模様の装飾が施された数字、文字、または記号で構成されるが、これら数字、文字、記号に対して全図柄に共通する絵柄または図柄ごとに異なる絵柄を加えて一体化させる形で構成されてもよい。この絵柄は、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連するモチーフが描かれた絵柄であり、例えば人物や動物のキャラクターが描かれた絵柄であってもよい。装飾図柄61は、絵柄が一体的に含まれる図柄が変動表示される場合と、絵柄が分離して数字、文字、記号の部分のみが変動表示される場合とが、演出の展開に沿って切り替えられる構成であってもよい。装飾図柄61の変動表示の背景には、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連する演出的効果を有する動画像が図柄変動と連動して表示される。
なお、第1特別図柄51および第2特別図柄52は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では遊技領域81の左下方の第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を8セグメントLEDではなく液晶ディスプレイに表示させる構成としてもよい。
第1作動口31は、遊技領域81の左側方位置に設けられ、第1通過検出装置36を含む。第1通過検出装置36は、第1作動口31への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第2作動口32は、遊技領域81の右側方位置に設けられ、第2通過検出装置37を含む。第2通過検出装置37は、第2作動口32への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第1作動口31または第2作動口32への遊技球の通過は普通電動役物90を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、開放抽選の判定結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置45に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。普通図柄表示装置45は遊技領域81の外側右下方に設けられ、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらのうちいずれのランプが点灯しているかによって普通図柄の表示状態が表現される。例えば、第1のランプの点灯が外れを示し、第2のランプが当りを示すとき、それらが交互に点灯と消灯を繰り返すことによって普通図柄の変動表示が表現され、最終的にいずれかの点灯状態にて停止されることで普通図柄の停止図柄が表現される。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、普通電動役物90が拡開される。
普通電動役物90の開放時間は、0.1秒間の短開放と6秒間の長開放の2通りがある。通常状態における開放抽選では、1/50の確率で普通図柄が当りとなって長開放が実行され、1/100の確率で普通図柄が当りとなって短開放が実行される。このように通常状態では長開放となる確率の方が短開放の確率より高いが、変形例では逆に短開放となる確率の方が長開放の確率より高い仕様としてもよいし、両者の確率を同じにする仕様としてもよい。入球容易状態における開放抽選では、普通図柄の当り確率を99/100に高め、さらに開放時間を長開放のみとする。このように入球容易状態では普通図柄の当り確率の変動機能と開放時間の延長機能により、第2始動口12への入球容易性を高める。変形例における入球容易状態では、さらに普通図柄の変動時間の短縮機能を加えた3つの機能を用いて第2始動口12への入球容易性を高める構成としてもよい。その場合の普通図柄の変動時間は、例えば通常状態では10秒間であり、入球容易状態では2秒間である。
遊技領域81の外側左下位置において、第1特別図柄表示装置41の上方には第1の遊技に対応する第1特図保留ランプ71が設けられ、第2特別図柄表示装置42の上方には第2の遊技に対応する第2特図保留ランプ72が設けられる。第1特図保留ランプ71は2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第1の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第1特図保留ランプ71における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄51の変動中または特別遊技の実行中に第1始動口11へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留ランプ72も2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第2の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第2特図保留ランプ72における当否抽選値の保留数は、第2特別図柄52の変動中または特別遊技の実行中に第2始動口12へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選値の保留数は、演出表示装置60の画面下部にも保留ランプ画像の点灯個数で表す形で表示される。
当否抽選の保留数が3個になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。
遊技領域81の外側右下位置において、普通図柄表示装置45の右側には普図保留ランプ75が設けられる。普図保留ランプ75もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に第1作動口31または第2作動口32を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
演出ボタン109は、遊技者が演出内容に応じて遊技機へ所定の指示を入力するために押下する操作入力手段であり、その押下態様に応じて演出内容等に変化が加えられる。演出ボタン109は、上球皿105近傍の外壁面に設けられる。十字キー110は、遊技者が遊技機へ方向指示を入力する操作入力手段であり、上球皿105の左方の外壁面に設けられる。
以上のような構成においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル107を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿105に貯留された遊技球が1球ずつレール82に案内されて遊技領域81へ発射される。遊技者が発射ハンドル107の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域81の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口33、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿105または下球皿106に払い出される。一般入賞口33等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口34に落入した遊技球はアウト球として処理される。
第1始動口11または第2始動口12に入球すると、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60において第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が変動表示される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。第1特別図柄51および第2特別図柄52は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。装飾図柄61は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動演出パターンにしたがって変動表示される。変動パターンおよび変動演出パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンにしたがって第1特別図柄51および第2特別図柄52が変動表示される間、同じ変動時間をもつ変動演出パターンにしたがって装飾図柄61が変動表示される。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動が停止される。
装飾図柄61の変動表示としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。停止時の第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄61の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せの態様である。
変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンは、それぞれ通常状態にて表示する通常のパターンと、時短状態において表示する時短用パターンとがある。ただし、通常状態であっても、第2始動口12への入球に対応する第2図柄変動であった場合は、大当りが確変を伴う確率や特別遊技の単位遊技数が多くなる確率が第1始動口11への入球に対応する第1変動より高いチャンス状態といえるため、相対的に有利な大当りが発生するチャンスであることを表示するチャンス演出用のパターンを用いてもよい。なお、実施例では時短状態において時短用のパターンを用いるが、確変状態では時短を伴うため、確変状態においても時短用パターンが用いられる。ただし、変形例では確変状態において時短用とは異なる確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。あるいは、時短用と確変用で共通のパターンを用いる仕様としてもよいし、時短用のパターンは特に用いずに確変状態において確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。
特別遊技には通常特別遊技と短縮特別遊技の2種類があり、それぞれ獲得賞球による利益に大きな差が生じる。通常特別遊技は、開始デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって開始される。開始デモ時間の画面表示後に大入賞口20が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口20の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口20の開閉ないし単位遊技が所定回数、例えば4回または16回繰り返された後、終了デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって通常特別遊技が終了される。通常特別遊技においては、1回の単位遊技あたり9球以上の入球が十分に期待でき、16回分の単位遊技によって十分な賞球(これを「出玉」ともいう)を獲得でき、大きな利益が得られる。16回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「16R大当り」とも称し、4回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「4R大当り」とも称する。
一方、短縮特別遊技は、開始デモ時間および終了デモ時間もなく、1回の単位遊技で大入賞口20を0.2秒間だけ開放させる。この単位遊技を2回繰り返して短縮特別遊技が終了される。短縮特別遊技では、ごく短時間の大入賞口20の開放を2回繰り返すだけであるため、大入賞口20にはほとんど入球し得ず、実質的に出玉がほぼゼロに等しい特別遊技である。2回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「2R大当り」とも称する。
停止時の第1特別図柄51または第2特別図柄52および装飾図柄61が所定の小当り態様であった場合、1回の単位遊技で構成される小当り遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が実行される。小当り遊技を構成する1回の単位遊技においては、大入賞口20が約0.2秒間の開放を2回繰り返すので、外観上は2R大当りと同様の動作態様となる。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確変がさらに開始される。確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。なお、当否抽選の判定結果が特定大当り、すなわち確変を伴う大当りであったことは外観上明示せず、装飾図柄や演出内容として明示的に報知しない潜伏確変状態としてもよい。その場合、確変中であっても確変であるか非確変であるかが演出表示装置60には明示されない。
特別遊技が終了した後の通常遊技において特定遊技状態の一つである入球容易状態が開始される。入球容易状態では、開放抽選の当り確率を通常より高めるとともに、普通電動役物90の拡開時間を長開放とする開放延長を実行する。一定時間あたりの普通図柄の当り回数が増加し得る上、第2始動口12への入球容易性も増すため、第2始動口12への入球数が増加する可能性も高い。したがって、第2始動口12への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさないか、あるいは少しずつ持ち玉を増やしながら遊技し続けることが可能となる。
入球容易状態においては、特定遊技状態の一つとして、第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が通常状態よりも短縮される、いわゆる時短がさらに実行される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短もいったん終了する。時短において第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。変形例では、入球容易状態において特別図柄の時短を実施しない仕様としてもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ150は、ぱちんこ遊技機100の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板200は、ぱちんこ遊技機100の全体動作を制御し、とくに第1始動口11、第2始動口12へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板300は、液晶ユニット151を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板200による判定結果に応じて演出的な表示内容を変動させる。裏セット機構152は、賞球タンク153や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット154等を含む。払出ユニット154は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク153から供給される遊技球を上球皿105へ払い出す。払出制御基板155は、払出ユニット154による払出動作を制御する。発射装置156は、上球皿105の貯留球を遊技領域81へ1球ずつ発射する。発射制御基板157は、発射装置156の発射動作を制御する。電源ユニット158は、ぱちんこ遊技機100の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機100の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機100は、遊技の基本動作や遊技の進行を制御する主制御装置としてのメイン基板200と、演出的な動作や処理を制御する副制御装置としてのサブ基板300とに機能を分担させた形態で構成される。メイン基板200は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、一般入賞口33、第1作動口31、第2作動口32、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42、普通図柄表示装置45と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。サブ基板300は、演出表示装置60、演出ボタン109、スピーカ108、装飾ランプ111と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。メイン基板200とサブ基板300の間におけるデータの送受信はメイン基板200からサブ基板300への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板200とサブ基板300に配置される。メイン基板200からサブ基板300へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板300に含まれる構成からメイン基板200に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板200で生成された情報は、メイン基板200がサブ基板300へ一方的に送信しない限りサブ基板300から参照することはできない。
なお、メイン基板200に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板200ではなくサブ基板300に搭載されてもよいし、サブ基板300に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板300ではなくメイン基板200に搭載されてもよい。
図4は、メイン基板200の構成を示すブロック図である。メイン基板200は、入球判定手段201、第1抽選手段211、第2抽選手段212、普図抽選手段213、保留制御手段240、メイン表示制御手段250、特別遊技制御手段260、小当り遊技制御手段265、特定遊技制御手段270、開閉制御手段275、特図調整手段276を備える。
入球判定手段201は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段201は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口11に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口12に入賞したと判断する。入球判定手段201は、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口20に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口33に入賞したと判断する。入球判定手段201は、通過情報を受け取ると遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断する。
第1抽選手段211は、第1の遊技に係る第1の抽選を実行する機能として、第1抽選値取得手段216、第1当否判定手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231を含み、第1始動口11への入球に対応する当否抽選として第1当否抽選を実行する。第1当否抽選の判定結果は、第1特別図柄表示装置41において第1特別図柄51の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第2抽選手段212は、第2抽選値取得手段217、第2当否判定手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232を含み、第2始動口12への入球に対応する当否抽選として第2当否抽選を実行する。第2当否抽選の判定結果は、第2特別図柄表示装置42において第2特別図柄52の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第1抽選手段211および第2抽選手段212は、図柄変動を開始するにあたり、その図柄変動に対応する抽選の判定結果を図柄変動の制御コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。
第1抽選手段211および第2抽選手段212は、第1始動口11または第2始動口12への入球時にも事前判定処理として抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行し、その判定結果を演出決定手段303へ送信する。事前判定処理の結果は送信バッファに一時保存された後、その抽選に対応する図柄変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず演出決定手段303へ送信され、送信バッファから消去または後に上書きされる。そのため、サブ基板300の側にとっては図柄変動開始の順番が巡ってくる前にあらかじめ当否結果を推測的に認識できる、いわゆる「先読み」と呼ばれる処理が実現される。
第1抽選値取得手段216は、第1始動口11への入球を契機に、第1当否抽選のために乱数の値を第1当否抽選値として取得する。第2抽選値取得手段217は、第2始動口12への入球を契機に、第2当否抽選のために乱数の値を第2当否抽選値として取得する。例えば、当否抽選のために第1当否抽選値および第2当否抽選値として取得する値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。第1当否抽選値、第2当否抽選値として取得する値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、所定の保留上限数を超えない範囲で当否抽選値が保留される。
第1当否判定手段221は、第1当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第1当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第2当否判定手段222は、第2当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第2当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルと事前当否判定テーブルを保持する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する当否判定を、特に事前当否判定と区別するために、適宜「本判定としての当否判定」とも呼ぶ。
第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルを複数保持する。複数の当否判定テーブルには、大当りおよび外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、通常確率状態においては通常の当り確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動状態においては通常確率より大当り確率が高くなる当否テーブルを参照する。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当りであるか否かを判定する。
図5は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、本判定として当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。第1当否判定手段221による第1当否抽選と第2当否判定手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、通常時には当否抽選値が0〜299の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜299の範囲に該当する場合だけでなく、300〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよいし、第1当否抽選用と第2当否抽選用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、第1当否判定手段221が取得する当否抽選値が56500〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなり、第2当否判定手段222が取得する当否抽選値が64000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。すなわち、第2当否抽選よりも第1当否抽選の方が小当りに該当する範囲が広く、小当りが発生しやすい。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。
図6は、事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。第1当否判定手段221は図6(a)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜56499」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「56500〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第1当否判定手段221は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第1当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
第2当否判定手段222は図6(b)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜63999」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「64000〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第2当否判定手段222は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、別途取得する図柄抽選値と当否判定の結果に基づいて、図柄の変動開始にあたってその停止図柄を決定するとともに、図柄抽選値がいずれの図柄範囲に該当するかの事前図柄判定を実行する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照する複数の図柄判定テーブルと事前図柄判定テーブルを保持する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、当否判定結果に応じて異なる図柄判定テーブルを参照する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する図柄判定を、特に事前図柄判定と区別するために、適宜「本判定としての図柄判定」とも呼ぶ。
図7は、図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図7(a)は当否判定結果が大当りであった場合に参照するテーブルであり、図7(b)は当否判定結果が外れであった場合に参照するテーブルであり、図7(c)は当否判定結果が小当りであった場合に参照するテーブルである。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、本判定として図柄判定において本図の図柄判定テーブルを参照する。各図柄判定テーブルには、特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の番号と第1図柄抽選値または第2図柄抽選値との対応関係が定められている。特別図柄の種類はそれぞれ大当り、小当り、外れの当否判定結果と対応付けられており、「0」〜「4」が大当りに対応し、「5」〜「9」が小当りに対応し、「10」が外れに対応する。各種類には複数の特別図柄、すなわちセグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号が複数割り当てられている。
図7(a)に示す通り、特別図柄の種類「0」〜「4」が大当りに対応付けられている。そのうち、種類「0」は特定大当りとして確変を伴う4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「0〜99」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「0〜144」に対応付けられる。種類「1」は特定大当りとして確変を伴う2R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「100〜149」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「145〜149」に対応付けられる。種類「2」〜「4」は通常大当りとして確変を伴わない4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150〜189」に種類「2」が対応付けられ、「190〜229」に種類「3」が対応付けられ、「230〜255」に種類「4」が対応付けられる。このように図柄抽選値の範囲の大きさによって大当り種類ごとの選択確率が定まる。
図7(b)に示す通り、種類「10」は当否判定結果が外れの場合における全範囲の図柄抽選値に対応付けられている。
図7(c)に示す通り、特別図柄の種類「5」〜「9」が小当りに対応付けられている。種類「5」は図柄抽選値の範囲「0〜49」に対応付けられ、種類「6」は図柄抽選値の範囲「50〜99」に対応付けられる。種類「7」は図柄抽選値の範囲「100〜149」に対応付けられ、種類「8」は図柄抽選値の範囲「150〜199」に対応付けられ、種類「9」は図柄抽選値の範囲「200〜255」に対応付けられる。
なお、事前図柄判定においても図7のテーブルが事前図柄判定テーブルとして参照される。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、事前図柄判定の結果として特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の値を第1当否抽選または第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1変動パターン決定手段231は、第1特別図柄表示装置41および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第1パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第2変動パターン決定手段232は、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第2パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、それぞれ図柄変動を開始する際に変動パターンテーブルを参照してその図柄変動の変動パターンを決定する。また、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、パターン抽選値がいずれの変動パターン範囲に該当するかの事前パターン判定を実行する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、変動パターンを決定するために参照する変動パターンテーブルと事前パターン判定テーブルをそれぞれ保持または共有する。変動パターンには、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動時間が定められており、その種類によって長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する変動パターン判定を、特に事前パターン判定と区別するために、適宜「本判定としての変動パターン判定」とも呼ぶ。
図8は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、通常状態においては本図(a)のテーブルを参照し、時短状態においては本図(b)のテーブルを参照する。
図8(a)の通り、通常状態において当否判定結果が外れとなった場合、パターン抽選値が0〜4であればパターン範囲番号「0」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が5〜9であればパターン範囲番号「1」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が10〜19であればパターン範囲番号「2」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が20〜29であればパターン範囲番号「3」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。パターン抽選値が30〜255であればパターン範囲番号「4」の「リーチなし外れ」を選択する。「リーチなし外れ」としては、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0〜2のときは10秒の変動パターン、保留数が3のときは7秒の変動パターン、保留数が4のときは4秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
本図では、変動時間別に主に5種類に分類した例を説明するが、サブ基板300においてそれらの変動パターンごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがそれぞれの分類の抽選値範囲に対応付けられていることに等しい。
「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし外れ」に割り当てられたパターン抽選値の範囲もまた保留数に応じて異なる。保留数が0,1のときは本図(a)に示す通りであるが、保留数が増えるほど「ノーマル1」「ノーマル2」の抽選値範囲が狭くなり、「リーチなし外れ」の抽選値範囲が広くなる。保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンの抽選値範囲が広くされており、変動時間の長い変動パターンが選択される確率が高まる。そのため、保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなり、保留数が多いほど平均的な変動時間が短くなる。保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現できる。
通常状態において当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りとなった場合、パターン抽選値が0〜123であればパターン範囲番号「5」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が124〜248であればパターン範囲番号「6」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が249〜252であればパターン範囲番号「7」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が253〜255であればパターン範囲番号「8」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。
通常状態において当否判定結果が2R大当りまたは小当りとなった場合、パターン抽選値が0〜122であればパターン範囲番号「9」のスーパーリーチである「スーパー3」を選択し、パターン抽選値が123〜255であればパターン範囲番号「10」のノーマルリーチである「ノーマル3」を選択する。
第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、いわゆる先読み結果として事前判定結果を演出決定手段303へ送信する場合は、パターン範囲番号の値(0〜10)を、第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値や保留の個数とともに送信する。
時短状態において参照する図8(b)の変動パターンテーブルは、すべて時短用の変動パターンにパターン抽選値が割り当てられている。ただし、パターン抽選値の範囲と変動時間の対応関係は、外れで選択される「リーチなし外れ短縮」以外はすべて図8(a)と同様である。「リーチなし外れ短縮」は、図8(a)における「リーチなし外れ」と同じ抽選値範囲とパターン範囲番号に対応付けられる、相対的に短い変動時間の変動パターンである。「リーチなし外れ短縮」もまた、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0,1のときは10秒の変動パターン、保留数が2〜4のときは1秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
図4に戻り、普図抽選手段213は、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過したときに抽選値を取得することにより抽選を実行する。普図抽選手段213による抽選の判定結果は、普通図柄表示装置45において普通図柄の形で変動表示される。普図抽選手段213は、普通図柄表示装置45に表示させる普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。その図柄判定テーブルには抽選値と普通図柄の対応関係が定められており、普図抽選手段213は普通図柄の停止図柄を図柄判定テーブルを参照して決定する。決定された停止図柄が所定の図柄となった場合に普通図柄が当りに該当したと判定され、その停止図柄にて普通図柄の変動表示が停止された後に開閉制御手段275が第2始動口12の普通電動役物90を拡開する。拡開時間は、短開放時が0.1秒で、長開放時で6秒である。普通図柄の抽選値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、保留制御手段240により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
保留制御手段240は、特図保留手段241、普図保留手段242を含む。特図保留手段241は、新たに第1当否抽選または第2当否抽選が実行されるときにそれ以前の抽選に対応する図柄変動が表示されている場合、新たな第1当否抽選または第2当否抽選に対する図柄変動の開始を保留し、その当否抽選値を対応する図柄の変動表示開始まで記憶する。第1当否抽選について4個を上限に当否抽選値と事前判定結果としての当否範囲、図柄範囲、パターン範囲の設定を記憶し、第2当否抽選について4個を上限に当否抽選値と事前判定結果としての当否範囲、図柄範囲、パターン範囲の設定を記憶する。あるいは、当否抽選値とは別の領域に事前判定の結果を記憶してもよい。普図保留手段242は、普図抽選手段213により取得された普図抽選値を保留球として記憶する。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留ランプ71、第2特図保留ランプ72、普図保留ランプ75の点灯数または点滅数により表される。特図保留手段241による保留の数は演出表示装置60にも表示される。
特図保留手段241に保留された第2当否抽選の抽選値は第1当否抽選の抽選値より優先的に消化されて図柄変動が表示される。そのため、第1当否抽選として大当りの抽選値が保留されていても第2当否抽選として抽選値の保留がある限りは第1当否抽選の大当り抽選値に対応する図柄変動は表示されない。したがって、第1当否抽選として大当りの保留があっても、さらに第2当否抽選として大当りの保留が入るまで打ち続けることで、複数回の連続的な大当りを獲得できる可能性がある。
メイン表示制御手段250は、第1特図制御手段251、第2特図制御手段252、普図制御手段254を含む。第1特図制御手段251は、第1抽選手段211による第1当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第1特別図柄51の変動を第1特別図柄表示装置41に表示させる。第1特図制御手段251は、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。第2特図制御手段252は、第2抽選手段212による第2当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第2特別図柄52の変動を第2特別図柄表示装置42に表示させる。第2特図制御手段252もまた、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。
第1特図制御手段251は、特図保留手段241により第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保する。一方、第2特図制御手段252は、特図保留手段241により第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方に抽選値が保留されていた場合、第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて図柄変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその図柄変動も開始しない。
第1特図制御手段251および第2特図制御手段252は、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出制御手段304へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段254は、普図抽選手段213による抽選の判定結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置45に表示させる。
特図調整手段276は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段276は、第1始動口11および第2始動口12のうちいずれに遊技球が入球したかの順序に関係なく、第2始動口12への入球に基づく第2特別図柄52の変動表示を、第1始動口11への入球に基づく第1特別図柄51の変動表示より優先させる。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、つねに第2当否抽選値を優先的に消化させ、第2特別図柄52を連続的に変動表示させる。
なお、変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、第1始動口11および第2始動口12への入球順序にしたがって選択的に変動表示させてもよい。例えば、第1始動口11、第1始動口11、第2始動口12の順序で入球したときは、第1特別図柄51、第1特別図柄51、第2特別図柄52の順序で変動表示される。この場合、特図調整手段276は保留制御手段240を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段240における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。
別の変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、入球順序にかかわらず予め定められた消化順序にて表示させてもよい。例えば、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを交互に表示することを優先してもよい。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、第1特別図柄51と第2特別図柄52とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。
特図調整手段276は、また、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方が当り態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
特別遊技制御手段260は、第1抽選手段211による第1当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。同様に、特別遊技制御手段260は、第2抽選手段212による第2当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。
特別遊技は、大入賞口20の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を16回繰り返す16R大当りと、単位遊技を4回繰り返す4R大当りと、16R大当りおよび4R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。16R大当りは第2当否抽選での大当りであり、4R大当りは第1当否抽選での大当りである。16R大当りおよび4R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段260は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、16R大当りおよび4R大当りと同様の開放態様で大入賞口20を開放させてもよい。
小当り遊技制御手段265は、第1抽選手段211による第1の抽選が小当りを示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。同様に、小当り遊技制御手段265は、第2抽選手段212による第2の抽選が小当りを示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。
小当り遊技においては、単位遊技が1回実行され、1回の単位遊技において大入賞口20を2回開閉する。小当り遊技制御手段265は、1回の開閉あたり大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させ、小当り遊技全体としては約0.4秒間開放させた後、大入賞口20を閉鎖して小当り遊技を終了させる。
特定遊技制御手段270は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技制御手段270は、特別図柄が確変への移行を伴う特定大当りの図柄であった場合に、特別遊技の終了後に遊技状態を確変状態、時短状態および入球容易状態へ移行させる。確変状態、時短状態および入球容易状態は、次の大当りが発生するまで継続される。時短状態においては、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示時間が概ね短くなるよう、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段240による当否抽選値の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段240による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の確変および第2始動口12の開放延長の双方、または第2始動口12の開放延長のみが実施される。すなわち、特定遊技制御手段270は、特定大当りとなった場合に第2始動口12を開放延長状態にさせるとともに、その当否抽選が第2当否抽選であった場合に限りさらに開放抽選の当り確率を通常確率状態より高い確変状態へ移行させる。確変状態の間は第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
開閉制御手段275は、第2始動口12の普通電動役物90や大入賞口20の開閉を制御する。開閉制御手段275は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電役ソレノイド91に開放指示を送り、第2始動口12の普通電動役物90を開放させる。開閉制御手段275は、通常状態においては開放抽選の結果に応じて短開放または長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させ、入球容易状態においては長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させる。第2始動口12の入球容易性を高め、遊技者が持ち玉を減らさずに遊技を継続できるようにするものである。開閉制御手段275は、特別遊技において、大入賞口ソレノイド92に開放指示を送り、大入賞口20を開放させる。
図9は、サブ基板の構成を示すブロック図である。サブ基板300は、図柄態様決定手段301、パターン記憶手段302、演出決定手段303、演出制御手段304を備える。
パターン記憶手段302は、装飾図柄61の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄61の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当りへの期待度の高さを変動表示の停止前に予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
演出決定手段303は、第1抽選手段211から受け取る第1当否抽選の判定結果または第2抽選手段212から受け取る第2当否抽選の判定結果に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカ108に出力する演出内容を決定する。演出決定手段303は、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により決定された特別図柄の変動パターンに対応する複数の変動演出パターンの中からいずれかを選択してパターン記憶手段302から読み出す。演出決定手段303は、読み出した変動演出パターンの情報を演出制御手段304へ送る。演出決定手段303は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
図柄態様決定手段301は、装飾図柄61の停止図柄の組合せとその配置を、第1抽選手段211または第2抽選手段212による抽選の判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段301は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出制御手段304へ送信する。図柄態様決定手段301は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄61の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りの特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が4R大当りや16R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。
装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動演出パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当りとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当り図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動演出パターンを選択する。
時短状態において、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により選択された変動パターンが時短用のパターンであった場合、演出決定手段303は時短用の演出内容が定められた変動演出パターンを選択する。時短用の演出内容は、時短または確変により遊技者に有利な状態であることを印象づける背景映像や音声が出力される演出である。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、役物を動作させる演出パターン、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当りへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄61の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄61が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。
演出決定手段303は、当否抽選の判定結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定して事前演出設定をするとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段303は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の判定結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当りの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の判定結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当りへの期待度の高さを示唆することができる。
演出制御手段304は、第1抽選手段211または第2抽選手段212による当否抽選の判定結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄61を含む演出画像を変動表示させる。演出制御手段304は、装飾図柄61の変動開始コマンドを受け取ったことと、それ以前の第1当否抽選および第2当否抽選に対応する装飾図柄61の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。演出制御手段304は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段303により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を図柄変動の演出に重畳させる形で演出表示装置60へ表示させる。
演出制御手段304は、第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保し、第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方について抽選値が保留されていた場合は第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて装飾図柄の変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその装飾図柄の変動も開始しない。このように演出制御手段304は、装飾図柄61の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
演出制御手段304は、装飾ランプ111の点灯および消灯や、可動役物66の動作をさらに制御する。演出制御手段304は、演出表示制御手段305および音声制御手段306を有する。演出表示制御手段305は、演出表示装置60への表示を制御し、音声制御手段306は、スピーカ108からの音声出力を制御する。
図10は、メイン基板200およびサブ基板300のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。メイン基板200は、メインCPU290、メインRAM291、メインROM292などの電子部品を含む。メインROM292には、遊技動作全般を制御するためのメイン制御プログラムおよびデータがあらかじめ格納される。メインROM292からメイン制御プログラムまたはデータがメインRAM291へ読み込まれ、メイン制御プログラムがメインCPU290によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。各入球口からの入球信号や払出制御基板155からの払出信号などは図示しない各種インタフェースを介してメインCPU290により取得される。メインCPU290は、図示しない各種駆動回路により各入賞口ソレノイドや第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42などの外部装置を駆動制御する。また、メインCPU290からサブ基板300へは、演出制御に必要な命令が当否抽選の結果や図柄の決定結果、変動パターンの決定結果などの情報とともに送信される。メイン基板200からサブ基板300へは、一方向通信で信号が送信される。
メイン基板200からサブ基板300へ送信する命令データは、いわゆるMODEデータと呼ばれる1バイトの命令種別データと、いわゆるEVENTデータと呼ばれる1バイトの命令内容データとの組合せによる2バイト構成である。メイン基板200は、命令種別データおよび命令内容データを対応付けてサブ基板300へ送信することで一命令を送ることができる。命令種別データは、命令の種別を示すビット列であり、あらかじめ命令の種別ごとに開発段階で一意の種別コードを割り当ててある。命令内容データは、命令の内容を示すビット列である。命令種別データおよび命令内容データの最上位ビットは命令種別データと命令内容データのいずれであるかを示す識別ビットであり、最上位ビットが1のときは命令種別データであることを示し、最上位ビットが0のときは命令内容データであることを示す。
メイン基板200からサブ基板300への通信は、1回のデータ送信につき1バイトのデータを送信する仕様のため、2バイトの命令データを送信するために1バイトずつ2回の送信が必要となる。1回目の通信で上位バイトであるMODEデータを送信し、2回目の通信で下位バイトであるEXTデータを送信する。ノイズ等の影響による通信失敗の可能性を考慮し、メイン基板200は同じデータを連続で送信し、サブ基板300により同じデータが2連続で読み込まれた時点でそのデータの送受信の完了を確定する。2連続で読み込まれるまではメイン基板200は同じデータを繰り返し送信し、最大5回まで送信する。
サブ基板300は、サブCPU310、サブRAM311、サブROM312、演出表示制御装置313、音声制御装置314などの電子部品を含む。サブROM312は、演出過程が定義された演出パターンデータや演出表示過程が定義された表示パターンデータなどを含むサブ制御プログラムを保持するデータ格納手段の一つである。サブROM312から演出パターンデータ、表示パターンデータ、音声パターンデータを含むサブ制御プログラムがサブRAM311へ読み込まれ、そのサブ制御プログラムによる演出制御がサブCPU310によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。演出ボタン109などの外部装置からの信号は図示しない各種インタフェースを介してサブCPU310により取得される。サブCPU310は、演出パターンデータにしたがって、演出表示制御装置313、音声制御装置314、図示しない各種駆動回路や制御回路により演出表示装置60、スピーカ108、装飾ランプ111、可動役物66などの外部装置を駆動して表示出力、音声出力、ランプ点灯、役物動作による演出を制御する。サブCPU310は、表示パターンデータを演出表示制御装置313へ送信し、音声パターンデータを音声制御装置314へ送信する。なお、本実施例ではサブ基板300が演出表示制御装置313および音声制御装置314を内包する例を説明するが、サブ基板300と演出表示制御装置313および音声制御装置314とは基板として一体化していることを要さず、分離して互いに接続された別個の基板として形成されてもよい。
図11は、演出表示制御装置313のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。演出表示制御装置313は、表示CPU320、表示RAM322、データROM324、表示制御回路326を含む。データROM324は、演出表示に用いられる演出画像データやモーションデータなどの素材データをデータ圧縮した状態で保持するデータ格納手段の一つである。演出画像データは、当否抽選の判定結果などを示す演出オブジェクトとして変動表示や演出表示に用いられる画像であり、例えば装飾図柄変動に用いる装飾図柄のスプライト画像、予告演出に用いるスプライト画像、各種演出に用いる動画といった素材画像である。モーションデータは、各種演出に用いる画像に所定タイミングで演出的な動作を加える場合のその動作が定義されたデータである。
サブCPU310から送られた表示パターンデータに基づいて、その表示パターンデータに指定された演出画像データやモーションデータがデータROM324から表示RAM322へ読み出され、その演出画像データやモーションデータを用いた演出表示が表示CPU320によって実行される。その結果、表示CPU320から表示制御回路326へ演出表示に関するコマンド、演出画像データ、モーションデータが送信され、表示制御回路326により表示制御がなされる。
表示制御回路326は、デコーダ332、描画メモリ334、描画回路336、フレームバッファ338、表示回路340を含み、それぞれがバス330を介して接続される。本図のバス330は、便宜上、システムバス、データバス、アドレスバスなどのバスを包括的に示したものである。
表示CPU320から送られた演出画像データやモーションデータは描画メモリ334に格納され、それらのデータのうち圧縮されたデータはデコーダ332によって復号される。描画メモリ334は、演出画像データやモーションデータをデコーダ332により復号する場合のワークエリアとして用いられたり、描画回路336による描画処理や画像処理を実行する場合のワークエリアとして用いられたりするVRAM(VideoRAM)である。
描画回路336は、描画メモリ334に格納されたデータを用い、表示CPU320から送られたコマンドを順に実行して表示用画像を生成し、その生成された表示用画像を動画像のフレームとしてフレームバッファ338に格納する。フレームバッファ338は、演出表示装置60へ出力すべき動画像のフレームを一時的に格納するバッファメモリとしてのVRAMである。
表示回路340は、フレームバッファ338に格納された表示用画像を格納された順に映像信号の形で演出表示装置60へ出力する。フレームバッファ338は、例えば2フレーム分のメモリ領域を有し、表示回路340が1フレーム分のメモリ領域から表示用画像を出力する間に、描画回路336が次の表示用画像を生成して、もう1フレーム分のメモリ領域に格納する。
なお、データROM324には、表示制御回路326によりなされる表示制御過程が定義された「詳細表示パターンデータ」が保持されている。このとき、サブCPU310から送られる表示パターンデータは、演出表示過程の概要が定義される「概略表示パターンデータ」ということができる。例えば、概略表示パターンデータには、装飾図柄の変動開始および変動停止タイミングや、複数の動画像の再生順序や、再生開始および停止のタイミングなど、一連の演出表示過程の大まかな流れが定義される。一方、詳細表示パターンデータには、装飾図柄の変動表示を実現するためのスプライト画像の表示順序や、モーションデータに基づく動画像を表示するためのフレーム単位での表示処理順序など、細かな表示制御過程が定義される。
演出表示制御装置313は、サブCPU310から送られた「概略表示パターンデータ」に基づく表示制御をする場合、その処理に必要な「詳細表示パターンデータ」をデータROM324から読み出し、双方の表示パターンデータを用いて表示処理を実行する。したがって、演出表示制御装置313は、「概略表示パターンデータ」および「詳細表示パターンデータ」を含む表示パターデータに基づいて表示制御処理を実行するということができる。そこで、本明細書においては、明示的に言及しない限り、サブROM312に格納される「概略表示パターンデータ」とデータROM324に格納される「詳細表示パターンデータ」を区別せず、単に「表示パターンデータ」という。例えば、演出制御表示手段が、データ格納手段に保持される表示パターンデータに基づき特定の処理をするという場合、この表示パターンデータには、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」を含むものとする。なお、変形例においては、表示パターンデータが、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」とに分かれておらず、双方を兼ねる表示パターンデータがサブROM312またはデータROM324に保持されていてもよい。
本実施例では、演出表示制御装置313のハードウェア構成として、表示CPU320、表示RAM322、データROM324および表示制御回路326が含まれる構成を示している。変形例においては、表示CPU320、表示RAM322、データROM324および表示制御回路326が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、表示制御回路326によって実行されるとした処理が、表示CPU320、表示RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。例えば、演出表示制御装置313に含まれる表示CPU320が、表示制御回路326に含まれるデコーダ332、描画回路336、表示回路340により実行されるとした処理を実行してもよい。また、演出表示制御装置313に含まれる表示RAM322が描画メモリ334やフレームバッファ338の機能を兼ねてもよい。その他、演出表示制御装置313に表示制御回路326が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、表示制御回路326により実行されるとした処理が、表示CPU320、表示RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。
また、本実施例では、サブ基板300のハードウェア構成として、サブCPU310、サブRAM311およびサブROM312の他に、演出表示制御装置313が含まれる構成を示している。変形例においては、サブCPU310、サブRAM311、ROM312および演出表示制御装置313が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、演出表示制御装置313によって実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。例えば、サブCPU310が表示CPU320の処理を実行してもよいし、サブRAM311が表示RAM322の機能を兼ねてもよいし、サブROM312がデータROM324の機能を兼ねてもよい。その他、サブ基板300に演出表示制御装置313が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、演出表示制御装置313により実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。
図12は、ぱちんこ遊技機におけるメイン基板200の制御開始処理を示すフローチャートである。電源スイッチ150が投入されると、メインCPU290は、スタックポインタを設定し(S100)、メインRAM291へのアクセスを許可し(S102)、メインCPU290の内蔵レジスタの設定などのハードウェアに関する初期設定を実行する(S104)。
つづいて、RAMクリアスイッチの操作状態、電源断情報フラグの値、及びメインRAM291に格納されているデータの状態に応じて、電源断復帰処理又はメインRAM291の初期化処理を実行する。具体的には、RAMクリアスイッチがONされず、かつ、電源断情報フラグの値と、メインRAM291に格納されているデータとの双方が正常であった場合は、電源断復帰時の処理を実行する。それ以外の場合、すなわち、RAMクリアスイッチがONされた場合、又は、RAMクリアスイッチがONされなかった場合でも、電源断情報フラグと、メインRAM291に格納されているデータとのいずれかが正常でなかった場合は、メインRAM291の初期化処理を実行する。
メインCPU290は、RAMクリアスイッチの操作状態を確認し、RAMクリアスイッチがONされた場合(S106のY)、メインRAM291を初期化する(S116)。RAMクリアスイッチがONされなかった場合(S106のN)、メインCPU290は、電源断情報フラグの値を確認する(S108)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致しなければ(S108のN)、メインRAM291を初期化する(S116)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致すれば(S108のY)、メインRAM291に格納されているデータを検査する(S110)。後述するように、前回の電源断時に処理が正常に終了していれば、メインRAM291に格納されていたデータのチェックサムがメインRAM291に格納されているので、メインCPU290は、チェックサムを用いてメインRAM291のデータを検査する。メインRAM291に格納されているデータが正常でなければ(S112のN)、メインRAM291のデータを初期化する(S116)。メインRAMに格納されているデータが正常であれば(S112のY)、電源断前の状態に復帰するための処理を実行する(S114)。
電源断復帰処理(S114)において、電源投入が正常に行われたことを示す電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、各種エラーの初期設定及び払出制御基板155との通信初期設定を実行する。つづいて、電源断前の未送信分のコマンド要求をクリアし、遊技状態を示す各種情報のコマンド送信を要求する。つづいて、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。つづいて、第2始動口12及び大入賞口20の開放/閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させる。つづいて、特別図柄の確率変動機能の作動状態を報知するための処理を実行する。
RAM初期化処理(S116)において、電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、メインRAM291の全領域を0でクリアし、メインRAM291の初期設定及び演出表示器の初期化を実行する。
電源断復帰処理(S114)又はRAM初期化処理(S116)が終了すると、後述する割込処理を起動するためにカウント値をセットし、割込タイマの動作を開始させる(S118)。これにより、以降、所定の時間(例えば4ミリ秒)ごとにタイマ割込が発生し、後述する割込処理が実行される。つづいて、メインCPU290は、遊技機を管理するためのメイン処理を実行する(S120)。
図13は、図12におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。メインCPU290は、タイマ割込をいったん禁止し(S200)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させ(S202)、電源断を監視する(S204)。図示しない電源電圧監視回路において電源ユニット158から供給される電源電圧の低下が検出されると、電源電圧監視回路からメインCPU290に無条件割込要求信号が入力されることにより実行される電源断記憶処理において、電源断確認データが電源断確認フラグに格納される。したがって、メインCPU290は、電源断確認フラグの値を監視し(S204)、電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致する場合は(S206のY)、電源断のための処理を実行するために、S212に進む。電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致しない場合は(S206のN)、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新するため、初期値乱数更新処理を実行し(S208)、タイマ割込を許可して(S210)、S200に戻る。以降、S200〜S210が繰り返される。タイマ割込が禁止されている間(S202〜S208)にタイマ割込が発生した場合、S210においてタイマ割込が許可された後に、後述する割込処理を実行する。
S206において電源断が検知されると(S206のY)、メインCPU290は、ウォッチドッグタイマをリスタートさせ(S212)、電源断情報フラグの内容を確認する(S214)。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致しない場合は(S214のN)、電源投入時のデータが正常に保存されていないと判断し、電源断異常データを電源断情報フラグに格納して(S216)、S222に進む。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致する場合は(S214のY)、電源投入時のデータが正常に保存されていると判断し、電源断正常データを電源断情報フラグに格納する(S218)。つづいて、次回の電源投入時に、バックアップされたメインRAM291のデータを検査するために、メインRAM291に格納されているデータのチェックサムを算出してメインRAM291に格納する(S220)。つづいて、メインRAM291へのアクセスを禁止して(S222)、電源が落ちるまでループする。
図14は、割込処理の詳細を示すフローチャートである。メイン処理(S120)においてタイマ割込が発生すると、メインCPU290は割込処理を実行する。まず、割込動作条件を設定し(S300)、ウォッチドッグタイマをリスタートさせる(S302)。つづいて、遊技機を管理するため、入力処理(S304)、各種乱数更新処理(S306)、初期値更新型乱数更新処理(S308)、初期値乱数更新処理(S310)、タイマ減算処理(S312)、第2始動口有効期間設定処理(S314)、入賞監視処理(S316)、賞球制御処理(S318)、普通図柄作動ゲート監視処理(S320)、普通図柄制御処理(S322)、普通図柄変動開始監視処理(S324)、始動口監視制御処理(S326)、特別図柄制御処理(S328)、特別電動役物制御処理(S330)、大入賞口有効期間設定処理(S332)、特別図柄変動開始監視制御処理(S334)、異常検知処理(S336)、入球通過時間異常検出処理(S338)、遊技状態表示処理(S340)、ハンドル状態信号検査処理(S342)、LED出力処理(S344)、発射制御信号出力処理(S346)、試験信号出力処理(S348)、ソレノイド出力処理(S350)、演出制御コマンド送信処理(S352)、外部情報出力処理(S354)を順に実行し、次回のタイマ割込を許可して(S356)、リターンする。
入力処理(S304)において、遊技盤面に取り付けられているスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、扉・枠の開放信号、磁気検知信号、電波検知信号、及びタッチ状態信号の入力を監視し、入力状態を示すデータを作成してメインRAM291に格納する。
各種乱数更新処理(S306)において、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値が所定の最大値未満である場合は値をインクリメントして格納し、値が所定の最大値以上である場合は0を格納する。また、変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値から所定値を減算した結果が0以上である場合は減算結果を格納し、0未満である場合は所定の最大値を格納する。これにより、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新される。
初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新する。それぞれの乱数の値、最大値、及び初期値をメインRAM291から読み出し、乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、最大値を超えた場合は、乱数の値を0とする。また、インクリメントした結果が、初期値に一致した場合は、初期値乱数をメインRAM291から読み出し、初期値を更新する。これにより、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新され、乱数の値が初期値に戻ると、すなわち乱数の範囲を一巡すると、新たに初期値を設定し直して乱数が生成される。
初期値乱数更新処理(S310)において、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新する。メインRAM291の初期値乱数更新テーブルから初期値乱数を読み出し、初期値乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、上限値を超えていた場合は、初期値乱数の値を0とする。メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)においても、同様の処理が実行される。
タイマ減算処理(S312)において、2バイトタイマを更新する。タイマの値をメインRAM291から読み出し、タイマの値が0以外である場合、値をデクリメントして格納する。タイマの値が0である場合、タイマの更新は実行しない。
第2始動口有効期間設定処理(S314)において、第2始動口12の有効期間を設定する。第2始動口12には、遊技球の入球により賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行される有効期間と、遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行されない無効期間が設定される。後述するように、始動口監視制御処理(S326)において、第2始動口12の無効期間には、第2始動口入賞の監視処理を実行しないので、第2始動口12に遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選は実行されない。第1始動口11、大入賞口20、作動口30、一般入賞口33などに、有効期間及び無効期間が設定される場合についても同様である。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」である場合、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納する。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」でない場合、第2始動口有効延長タイマの値が0でなければ、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納し、第2始動口有効延長タイマの値が0であれば、第2始動口有効期間フラグに第2始動口が無効期間であることを示すデータを格納する。
入賞監視処理(S316)において、遊技球のスイッチ通過を検査し、遊技球がスイッチを通過したとき、そのスイッチに無効期間がない、又は、現在有効期間である場合で、かつ、賞球払い出しがある場合、入賞カウンタを更新する。また、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成及びコマンドの送信を要求する。
賞球制御処理(S318)において、払出制御基板155からのデータ受信の監視、払出制御基板155へのコマンド送信要求、払出制御基板155へのコマンド送信、及び払出制御基板155からの受信データの検査を、順に実行する。
普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球の作動口30の通過を監視し、遊技球が作動口30を通過したと判断したとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合は、普通図柄の保留数を更新し、普通図柄に係る乱数をメインRAM291に格納する。
普通図柄制御処理(S322)において、普通図柄の状態を監視し、普通図柄制御中と判断した場合、普通図柄表示装置45又は普通電動役物90に係る処理を実行する。普通図柄の状態が「普通図柄変動中」である場合、普通図柄変動中処理を実行し、「普通図柄停止図柄表示中」である場合、普通図柄停止図柄表示中処理を実行し、「普通電動役物作動中」である場合、普通電動役物作動中処理を実行し、「普通電動役物作動終了デモ中」である場合、普通電動役物作動終了デモ中処理を実行する。普通図柄変動中処理において、普通図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、普通図柄の変動時間終了と判断した場合、普通図柄の変動停止設定を行って、普通図柄の状態を「普通図柄停止図柄表示中」に設定する。普通図柄停止図柄表示中処理において、普通図柄の停止図柄表示時間を監視し、普通図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した普通図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、普通図柄の状態を「普通電動役物作動中」に設定し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態を保存し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態に対応した普通電役ソレノイド91の作動設定を実行する。はずれの場合は、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。普通電動役物作動中処理において、遊技球の普通電動役物90に係る入賞口の入賞を監視し、普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達していないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の監視、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定を行い、一連の普通電動役物90の入口の開放が終了したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。なお、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の終了でないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定は実行しない。普通電動役物作動終了デモ中処理において、普通電動役物90の作動終了デモ時間の監視を行い、普通電動役物90の作動終了デモ時間終了と判断した場合、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。
普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の状態を監視し、「普通図柄変動待機中」であり、かつ、普通図柄作動保留球数の値が0以外である場合、普通図柄の変動を開始させると判断する。普通図柄の変動を開始させると判断した場合、普通図柄作動保留球数をデクリメントし、当り判定、停止図柄の決定、普通図柄の変動パターン番号の設定、及び普通図柄の変動時間の設定を実行する。その後、普通図柄の状態を「普通図柄変動中」に設定し、普通図柄の状態設定、当り判定、及び変動パターン決定に使用したメインRAM291の領域をクリアする。
始動口監視制御処理(S326)において、遊技球の第1始動口11入賞及び第2始動口12入賞を監視する。第1特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合は、内蔵乱数を取得し、取得した内蔵乱数に特別図柄当りソフト乱数の値を加算した値を、大当り判定で使用する特別図柄当り乱数としてバッファに格納する。また、特別図柄に係る乱数として、図柄乱数及び変動パターン乱数を取得して記憶する。第2特別図柄の保留を第1特別図柄の保留に優先して消化する場合は、当該入賞に係る保留の更新のみを実行するが、特別図柄の保留の消化順序が入賞順である場合は、当該入賞に係る保留の更新のほか、合計保留数の更新及び入賞順序の記憶を実行する。つづいて、始動口入賞時に記憶する乱数に対応した予告演出コマンドを要求するため、遊技機の状態を確認し、コマンド送信期間と判断した場合、当り予告演出要求、当り図柄予告演出要求、パターン予告演出要求を順に実行する。ここで、(1)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第1特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(2)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合のいずれかに該当する場合に、コマンド送信期間であると判断する。つづいて、特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の作動保留球数が更新されたことが、サブ基板300に通知される。以上のように、先読みにおいては、当り、当り図柄、変動パターン、保留球数の4つがセットとしてサブ基板300に送信される。つづいて、第2始動口有効期間フラグの値を検査し、第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が有効期間であることを示すデータである場合、第1始動口入賞の場合と同様に、第2始動口入賞の監視処理を実行する。第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が無効期間であることを示すデータである場合、第2始動口入賞の監視処理は実行しない。なお、保留球数が0であったときに遊技球の入賞を確認した場合には、ここでいったん保留球数を0から1にした上で、後述する変動開始に係る制御処理が実行される。
特別図柄制御処理(S328)において、当り待ち状態の検査を行い、特別電動役物が作動中、すなわち、大当り中又は小当り中である場合、特別図柄制御処理を終了する。特別電動役物が未作動である場合、特別図柄の状態を検査し、「特別図柄変動待機中」であれば、特別図柄制御汎用処理を終了し、「変動開始」であれば、特別図柄変動開始処理を実行し、「特別図柄変動中」であれば、特別図柄変動中処理を実行し、「特別図柄停止図柄表示中」であれば、特別図柄停止図柄表示中処理を実行する。特別図柄変動開始処理において、変動パターン乱数に基づいて特別図柄変動パターンの選択番号を取得し、特別図柄変動パターン番号に対応した変動時間を決定し、サブ基板300に演出表示を開始させるため、変動付加図柄情報、変動パターン、及びキャラクタの情報のコマンドを要求し、特別図柄の状態を「特別図柄変動中」に設定し、特別図柄変動パターンの決定に使用した変動パターン判定領域を0でクリアする。特別図柄変動中処理において、特別図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、特別図柄の変動時間終了と判断した場合、特別図柄の変動停止設定を行って、特別図柄の状態を「特別図柄停止図柄表示中」に設定する。特別図柄停止図柄表示中処理において、特別図柄の停止図柄表示時間を監視し、特別図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した特別図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、特別電動役物が連続して作動する回数の設定を行い、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、及び普通電動役物の開放延長機能を未作動にし、遊技機の状態を大入賞口開放準備中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果が小当りである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、遊技機の状態を小当り開始デモ中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果がはずれである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。
特別電動役物制御処理(S330)において、特別電動役物に係る処理を実行するため、条件装置及び特別電動役物の作動状態を検査し、条件装置が作動中又は特別電動役物が作動中と判断した場合、特別電動役物に係る処理を実行する。特別電動役物の作動状態に応じて、大入賞口開放準備中処理、特別電動役物作動中処理、大入賞口閉鎖中処理、大当り終了デモ中処理、小当り開始デモ中処理、小当り特電作動中処理、小当り大入賞口閉鎖中処理、小当り終了デモ中処理を実行する。
大入賞口有効期間設定処理(S332)において、大入賞口20の有効期間判定の結果を保存するため、大入賞口有効時間の値が0である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口無効期間データを格納し、0以外である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口有効期間データを格納する。
特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、特別図柄の作動状態を監視し、特別図柄が変動開始できる状態であるか否かを判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、第2特別図柄の優先消化である場合、(1)大当り中又は小当り中でないこと、(2)第1特別図柄が変動待機中であること、(3)第2特別図柄が変動待機中であること、(4)当該特別図柄の作動保留球数が0以外であること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、入賞順である場合、上記(1)〜(3)に加えて、(5)特別図柄の保留球数の合計が0以外であること、(6)当該判定が消化順序すなわち入賞順と一致すること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。
特別図柄が変動開始できる状態であると判定された場合、当該特別図柄の作動保留球数を減算し、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の保留球数が更新されたことがサブ基板300に通知される。
つづいて、特別図柄の当り判定を実行する。当り判定において、特別図柄当り乱数により、大当り、小当り、はずれのいずれであるかが判定され、判定結果が、特別図柄判定フラグに格納される。つづいて、図柄を決定する。図柄の決定において、当り判定が大当りであった場合、特別図柄当り図柄乱数に基づいて大当り図柄が決定され、小当りであった場合、小当り図柄が決定され、はずれであった場合、はずれ図柄が決定される。
当り判定の結果が大当りであった場合、図柄の決定処理において決定された当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて、特別図柄の確率変動機能の作動内容を判定し、特別図柄の変動時間短縮機能の作動内容や、普通図柄の入賞容易状態を設定など、大当り終了後の遊技状態を設定する。つづいて、特別電動役物が連続して作動する回数や、大入賞口の開放時間の内容など、大当り中の設定を実行する。つづいて、当り判定の結果と、普通図柄の確率変動機能の作動状態に基づいて、大当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定する。つづいて、遊技状態及び当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて選択されたテーブルを参照して、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定する。つづいて、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアし、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
当り判定の結果が小当りであった場合、小当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定し、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定し、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。当り判定の結果がはずれであった場合、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
異常検知処理(S336)において、磁気検知信号、断線短絡電源異常検知信号、電波検知信号、扉・枠の開放信号を検査し、エラー状態に変化があった場合は、エラー状態を記憶して、サブ基板300に遊技機のエラー状態演出の表示を要求する。エラー状態に変化がなかった場合は、エラー状態の記憶及びエラー状態演出の表示要求は実行しない。
入球通過時間異常検出処理(S338)において、入球通過時間異常を検出するため、各スイッチレベルの連続オン時間の監視を行い、その結果、前回から変化があったと判断した場合、入球通過時間異常の設定、コマンドの送信要求、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成を順に実行する。連続オン時間が異常ではないと判断した場合は、セキュリティの出力要求の作成は実行しない。
遊技状態表示処理(S340)において、特別電動役物が連続して作動する回数、エラー状態、普通図柄の作動保留球数、及び特別図柄の作動保留球数の表示を要求するため、それぞれの表示データを作成する。
ハンドル状態信号検査処理(S342)において、ハンドルのタッチ状態を監視するため、ハンドル状態の検査を行い、検査の結果、ハンドル状態に変化ありと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの減算、ハンドル状態の更新、ハンドル状態監視タイマの設定、及びハンドル状態演出のコマンド送信要求を実行する。検査の結果、ハンドル状態に変化なしと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの設定を実行する。ハンドル状態監視タイマの値をデクリメントした結果が0以外の場合、タイマ減算中と判断して、以降の処理は実行しない。
LED出力処理(S344)において、特別図柄の表示、普通図柄の表示、特別図柄の作動保留球数の表示、普通図柄の作動保留球数の表示、遊技状態の表示、特別電動役物が連続して作動する回数の表示、役物連続作動装置未作動時の特別電動役物の作動状態の表示、打ち分けの表示及びエラーの表示を実行するために、表示の初期化、表示データの取得及び出力を順に実行する。
発射制御信号出力処理(S346)において、遊技球の発射の禁止/許可の信号を出力するため、払出制御基板155との通信状態及び断線短絡電源異常に対応した発射の禁止/許可の設定、及び発射の禁止/許可データの取得を行った後、発射の禁止/許可の信号の出力を実行する。
試験信号出力処理(S348)において、試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する。
ソレノイド出力処理(S350)において、普通電役ソレノイド91及び大入賞口ソレノイド92の出力データを出力するために、普通電役ソレノイド91の出力データの取得、大入賞口ソレノイド92の出力データの取得及び出力データの出力を実行する。それぞれのソレノイドの作動フラグ及び作動タイマを取得し、取得したソレノイド作動フラグ及びソレノイド作動タイマに対応した出力データを取得する。つづいて、ソレノイド作動タイマを更新し、出力データをソレノイド出力ポートへ出力する。
演出制御コマンド送信処理(S352)において、サブ基板300へ送信するコマンドの送信要求の有無を検査し、送信要求があると判断した場合、要求するコマンドデータを取得し、使用したコマンドバッファを0でクリアし、取得したコマンドデータに対応したMODEデータの取得、MODEデータの出力、MODEデータの保持、取得したコマンドデータに対応したEVENTデータの取得、EVENTデータの出力を順に実行する。
外部情報出力処理(S354)において、外部端子に出力する信号を作成し、作成した信号を外部情報出力ポートに出力する。
上述したメイン基板200の動作過程において使用される乱数について、より詳細に説明する。メイン基板200において使用される乱数には、主に、普通図柄に係る乱数として、普通図柄当り乱数、及び普通図柄変動パターン乱数があり、特別図柄に係る乱数として、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数がある。また、初期更新値型乱数である、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数の初期値を与えるための乱数として、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数がある。
普通図柄当り乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、当り判定及び停止図柄の決定のために使用される。
普通図柄変動パターン乱数は、例えば0〜232の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、普通図柄の変動パターンの決定のために使用される。
特別図柄当り乱数は、割込処理の始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、内蔵乱数と特別図柄当りソフト乱数の値を取得し、両者を加算することにより生成され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、大当り判定及び小当り判定を実行するために使用される。
特別図柄当りソフト乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当りソフト乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、上述したように、特別図柄当り乱数を生成するために使用される。
特別図柄当り図柄乱数は、例えば0〜999の値をとり、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、当り判定が大当りであった場合に、大当り図柄を決定するために用いられる。
変動パターン乱数は、例えば0〜49999の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。変動パターン乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。変動パターン乱数は、割込処理の特別図柄制御処理(S328)において、特別図柄変動パターンを決定するために用いられる。
普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、それぞれ、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数と同じ範囲の値をとり、メイン処理(S120)の初期値乱数更新処理(S208)及び割込処理の初期値乱数更新処理(S310)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新するときに、それぞれの乱数の初期値として用いられる。
割込処理は、タイマ割込により一定時間ごとに実行されるので、割込処理に含まれる各種乱数更新処理(S306)及び初期値更新型乱数更新処理(S308)も、一定時間ごとに実行される。すなわち、普通図柄当り乱数、普通図柄変動パターン乱数、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数は、一定時間ごとに更新される。これに対して、メイン処理(S120)は、割込処理が終了してから次のタイマ割込が発生するまでの間、すなわち、タイマにより計測される一定時間から割込処理に要した時間を減じた時間だけ繰り返される。割込処理に要する時間は、遊技状態などに応じて異なるので、メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)は、各種乱数更新処理(S306)や初期値更新型乱数更新処理(S308)と異なり、一定時間ごとに実行されるわけではない。これにより、初期値更新型乱数更新処理(S308)において初期値を設定する際に取得される初期値乱数を毎回ランダムにすることができる。
図15は、ぱちんこ遊技機におけるサブ基板300の制御開始処理を示すフローチャートである。サブ基板300の制御を開始すると、サブCPU310はスタックポインタを設定し(S500)、各種の初期設定が完了するまですべての割込を禁止し(S502)、サブCPU310のレジスタ設定やポート初期化といったハードウェアに関する初期設定を実行する(S504)。サブROM312から制御プログラムを読み出してサブRAM311に配置するとともに、制御プログラムにおける各種の変数のうち、初期値のある変数については初期値を設定し、初期値のない変数についてはゼロクリアのデータを設定することにより、サブRAM311を初期化する(S506)。なお、サブ基板300における割込処理は、最優先で実行される割込処理として、電源立ち上げ時の処理と、ウォッチドッグ機能が有効な場合における各種異常発生時のリセット処理とがある。次に実行優先度の高い優先レベル7の割込処理として、メイン基板200から受信するコマンド処理があり、その次に優先度の高い優先レベル3の割込処理として、ウォッチドッグタイマによるCPU暴走検知時のリセット処理がある。次に優先される優先レベル2の割込処理として、表示CPU320との間で送受信されるコマンドに係る処理があり、最も優先度の低い優先レベル1の割込処理として、リアルタイムクロックとの通信処理やランプ、ソレノイド、モータ等の各種デバイス制御処理等がある。以上の各種処理に関する割込が仮に同時に発生した場合には、割込の種類ごとにあらかじめ設定された優先度の高いものから優先して実行される。なお、本図に示す処理は、最優先レベルの割込である電源立ち上げ時の処理および各種異常発生時のリセット処理と、優先レベル3の割込であるCPU暴走検知時のリセット処理とを含む。
メイン基板200から受信するコマンド以外の割込(優先レベル7)を禁止し(S510)、あらかじめ記憶された全機種用のすべてのエラー情報から当該機種で使用する各種エラー情報を設定する(S512)。装飾ランプ111などのすべてのランプを消灯し(S514)、ウォッチドッグタイマの動作を開始し(S516)、メイン処理を実行する(S518)。通常はS518のメイン処理から本フローへ戻ることはないが、戻ったときはスリープ(小消費電力モード)へ移行する(S520)。
図16は、図15におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。図15のS506においてサブRAM311に配置された制御プログラムが正確に配置されているかを本図のメイン処理内でチェックするためにそのチェックを開始する先頭アドレスを取得し(S530)、以降の処理においてすべての割込を許可し(S532)、モータやソレノイド等のデバイスの初期化動作を実行する(S534)。
ウォッチドッグタイマを使用する設定であればウォッチドッグタイマをクリアし(S536)、装飾図柄の外れの組合せがランダムの組合せになるように装飾図柄のカウンタを更新し(S540)、サブCPU310の入力ポートを監視する(S542)。なお、S540はカウンタを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式における処理であるため、外れ図柄となる全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式の場合にはS540の処理は実行しない。その抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する処理は、S552で後述する通りメイン基板200から特別図柄の停止図柄を示すコマンドを受信したときに実行する。エラー状態を監視して各種エラーを検知したときはそのエラーを報知し(S544)、演出ボタン109の入力状態に応じた処理を実行し(S546)、予告抽選を実行する(S548)。なお、S548における予告抽選は、特に図柄変動開始直後に出現させる予告演出のコマンドをできる限り早期に演出表示制御装置313へ送信するため、抽選処理を1回のループで処理するのではなく複数回のループに分け、図柄変動開始直後に出現させる予告演出を先のループで抽選する。リアルタイムクロック、ランプ、モータ、ソレノイド等のデバイスに対する動作要求があればその動作を実行し(S550)、コマンドバッファに保存されたコマンドを解析し(S552)、コマンド解析直後の場合はS536の処理へ戻り(S554のY)、コマンド解析直後でないときは(S554のN)、空き時間で行えばよい低優先度の処理として抽選用ソフト乱数を更新し(S556)、S536の処理に戻る。なお、S552において、解析するコマンドが特別図柄の変動パターンを示す場合は装飾図柄の変動演出パターンをこのS552の処理にて決定し、解析するコマンドが特別図柄の停止図柄を示す場合は抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式であれば装飾図柄の停止図柄をこのS552の処理にて決定する。
図17は、メイン基板200からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。メイン基板200から受信するメインコマンドは、リセット割込やエラー割込に次いで優先度の高い優先レベル7の割込命令である。メイン基板200から受信したデータを入力ポートへ読みに行き、2回連続で同じデータが読み込まれたときにそのデータを新たなコマンドとして確定し(S600のY)、その確定したコマンドが第1コマンド(MODEデータ)であれば(S602のY)、その第1コマンドを一時記憶領域に保存する(S604)。ハード乱数を後続の処理のために取得し(S606)、元のルーチンに戻る。このようにメイン基板200からメインコマンドの割込があるたびにハード乱数を取得しておくことにより、乱数の取得タイミングに周期性を生じさせず、値のランダム性を高める。S600において読み込まれたデータが2回連続で一致しなければ(最高5回まで読み込み可能)、S602をスキップして元のルーチンに戻る(S600のN)。
S602において、確定したコマンドが第1コマンドではなく第2コマンドの場合は(S602のN)、第1コマンドがすでに適切に受信済みであることが確認できれば(S608のY)、コマンドバッファ(コマンドデータ用のリングバッファ)における読み取り位置であるコマンドライトポインタを取得し(S610)、第1コマンドと第2コマンドとをコマンドバッファに保存する(S612)。コマンドバッファに保存されたコマンドデータは、図16のS552において解析される。コマンドライトポインタを更新し(S614)、一時記憶領域に保存させていた第1コマンドをクリアして(S616)、元のルーチンに戻る。S608において第1コマンドが受信済みでないときはS610以降をスキップして(S608のN)、元のルーチンに戻る。
図18は、演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、サブCPU310から表示CPU320へ演出表示に関するコマンドを送信するための優先レベル2の割込であり、500μs周期で発生する。この割込では、バッファをチェックし(S620)、バッファに送信用のコマンドデータがあれば(S622のY)、そのコマンドデータを読み込み(S624)、表示CPU320へ送信する(S626)。なお、表示CPU320へのコマンドデータの送信は、表示CPU320側で正常受信された旨を示すコマンドをサブCPU310が表示CPU320から受信するまで所定時間間隔で最大3回まで送信を試みる。送信後、バッファの読み出しアドレスの設定を更新し(S628)、元のルーチンに戻る。バッファに送信用のデータがなければ(S622のN)、S624以降をスキップして元のルーチンに戻る。
図19は、サブCPU310が表示CPU320からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。この割込もまた優先レベル2の割込である。サブCPU310が表示CPU320から受信するコマンドは、主にサブCPU310から表示CPU320へ送信したコマンドが正常受信された旨を示すコマンドである。表示CPU320からコマンドを受信した場合、受信したコマンドデータを読み出し(S630)、コマンドを解析し(S632)、コマンドバッファに保存して(S634)、元のルーチンに戻る。
図20は、各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、装飾ランプ111などのランプ制御、可動役物66を駆動するソレノイドやモータの制御、各種タイマの管理制御のための割込であり、1ms周期で発生する。優先度が最も低い優先レベル1の割込であるため、優先レベル2以上の割込を許可し(S640)、演出ボタン109からの入力を示す信号、エラー検知を示す信号、電断を示す信号、モータやソレノイド等の制御対象デバイスへの駆動信号等を入出力するポートの入出力を処理する(S642)。このとき、電断を示す信号が入力された場合は直ちにバックアップ処理へ移行する。モータやソレノイド等のデバイスの制御パターンに基づくカウント処理やS642でポートにデータを書き込むためのバッファのオンオフ制御など、デバイス制御に係るデータを更新し(S644)、演出のタイミングを計るためのタイマを更新し(S646)、演出ボタン109の入力有効時間を管理するためのタイマを更新し(S648)、装飾ランプ111の点灯切換制御や表示CPU320の暴走監視制御等のためのタスク制御用カウンタを更新して16ms周期を作成する(S650)。
なお、装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位は16msである。画像表示制御の1フレームが16msまたは32msであり、その整数倍を装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位としておくことで、ランプ制御と画像表示制御を同期させやすくできる。また、例えば30秒間のエラー報知といった、比較的長時間の期間をカウントする場合に、仮に1割込(1ms)周期のカウントを用いてしまうとカウント値が必要以上に長くなってしまうが、16ms周期のカウント値とすることによってカウント値を短くすることもできる。
タスク制御には処理0〜15までの16種類のタスクがあり、そのうち1つのタスクが装飾ランプ111の点灯切換制御であり、2つのタスクが表示CPU320の暴走監視制御である。装飾ランプ111の点灯切換制御は、タスク制御用カウンタのカウント値に応じて16割込に1回実行することで16ms周期での切換を実現する。表示CPU320の暴走監視制御は、例えば処理0と処理8に割り当て、タスク制御用カウンタのカウント値が0と8のとき、すなわち8割込に1回、表示CPU320からのトグル信号を監視(S652)することで、8ms周期での監視を実現する。
なお、表示CPU320からは1フレームごとにオンオフ反転するトグル信号が出力されており、このトグル信号が1600ms連続して同じ値のまま変化しない場合に表示CPU320が暴走していると判断し、サブCPU310から表示CPU320へリセット信号を送信し、リセット信号を受信した表示CPU320はリセットを実行する。表示CPU320からは1フレーム(16msまたは32ms)周期でトグル信号を受信するため、その周期より短い8ms周期で監視する。最後に、上述のような例えば30秒間のエラー報知といった比較的長時間のエラー報知期間を管理するタイマを減算し(S654)、そのタイムアウト時にエラー報知が終了する。
図21は、特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。第2当否抽選値の保留がなされている場合(S700のY)、第2当否判定手段222が第2当否抽選値を読み出して第2特別図柄52の当否を判定し(S702)、第2当否判定手段222が第2特別図柄52の停止図柄を決定し(S704)、第2変動パターン決定手段232が第2特別図柄52の変動パターンを決定し(S706)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第2特別図柄52の図柄変動を開始する(S716)。
第2当否抽選値の保留がなされていない場合であって(S700のN)、第1当否抽選値の保留がなされている場合(S708のY)、第1当否判定手段221が第1当否抽選値を読み出してあらためて第1特別図柄51の当否を判定し(S710)、第1当否判定手段221が第1特別図柄51の停止図柄を決定し(S712)、第1変動パターン決定手段231が第1特別図柄51の変動パターンを決定し(S714)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第1特別図柄51の図柄変動を開始する(S716)。第1当否抽選値の保留がなされていない場合はS710からS722までの処理をスキップする(S708のN)。
特別図柄の図柄変動表示を処理し(S718)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達するまでS718を繰り返し(S720のN)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S720のY)、変動停止コマンドをサブ基板300へ送信して表示中の図柄変動をあらかじめ決定された停止図柄にて停止し(S722)、特別図柄の変動表示を終了する。
図22は、装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。サブ基板300の演出決定手段303がメイン基板200から変動開始および演出表示内容を示すコマンドを受信し(S750)、受信した特別図柄の停止図柄、変動パターン、当否判定結果に応じて装飾図柄の停止態様を決定し(S752)、変動パターンに対応する変動演出パターンを決定する(S754)。ここで、事前判定により前兆設定がオンになっている場合(S756のY)、すでに決定されている変動演出パターンが、予告演出との重畳表示を回避すべき特定の演出内容が含まれたパターンでない場合であって(S758のN)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動でなければ(S760のN)、所定の予告演出を表示すべき設定を実行し(S764)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動である場合は(S760のY)、前兆設定をオフする(S762)。前兆設定がオンでない場合や(S756のN)、変動演出パターンに特定の演出内容が含まれる場合は(S758のY)、S760からS764の処理をスキップする。
その後、装飾図柄の変動演出表示を開始し(S766)、装飾図柄の変動演出表示処理と(S768)、予告演出の表示処理を実行し(S770)、メイン基板200から変動停止コマンドを受信するまでS768とS770を繰り返し(S772のN)、変動停止コマンドを受信したときに(S772のY)、S752で決定された停止態様にて装飾図柄を停止表示させることで図柄変動表示を停止し(S774)、装飾図柄の変動演出を終了する(S776)。
図23は、特別遊技の過程を示すフローチャートである。まず、演出表示制御手段305が特別遊技の演出処理を開始し(S800)、開閉制御手段275が大入賞口20を開放する(S802)。所定の開放時間が経過せず(S804のN)、大入賞口20への入球数も9球以上に達していなければS804に戻り(S806のN)、所定の開放時間が経過したか(S804のY)、開放時間が経過していないものの(S804のN)、大入賞口20への入球数が9球以上に達した場合(S806のY)、開閉制御手段275が大入賞口20を閉鎖させる(S810)。
単位遊技が最終ラウンドに達していなければ(S810のN)、ラウンド数に1を加算してS802に戻り(S812)、単位遊技が最終ラウンドに達していた場合は(S810のY)、演出表示制御手段305は特別遊技の演出処理を終了させ(S814)、特別遊技制御手段260は特別遊技を終了させ(S816)、特定遊技、すなわち確変、時短、入球容易状態の実行を開始する(S818)。
図24は、小当り遊技の過程を示すフローチャートである。まず、大入賞口20を開放させ(S820)、所定の開放時間を経過するまで開放を継続させ(S822のN)、開放時間を経過した場合(S822のY)、大入賞口20を閉鎖し(S824)、設定回数分の開閉が終了していなければ(S826のN)、開閉回数に1を加算してS820に戻り(S828)、設定回数分の開閉が終了していれば(S826のY)、小当り遊技を終了する。
以下、本実施例の特徴的な構成について説明する。演出表示装置60は、演出的な内容を表示するための表示画面を複数有しており、遊技領域81の略中央に設けられる第1表示画面に加えて、第1表示画面の上に重なるように配置可能とされる第2表示画面を有する。第1表示画面および第2表示画面はそれぞれ液晶ディスプレイなどで構成される。第1表示画面は、第2表示画面と比較して相対的に大きな表示領域を有しており、遊技に係る演出の主内容が表示される「メイン液晶」ということもできる。一方、第2表示画面は、第1表示画面と比較して相対的に小さな表示領域を有し、第1表示画面に表示される演出を盛り上げるための補助的な演出内容が表示される「サブ液晶」ということもできる。本実施例では、このような複数の表示画面を組み合わせて一体的な演出を表示する。
また、本実施例では、第1表示画面の上に重なるように配置される第2表示画面に対して、第1表示画面に表示される表示用画像の一部をそのまま表示する。より具体的には、第1表示画面に表示すべき第1表示用画像のうち、第2表示画面が重なって隠れているために遊技者から視認できない範囲に対応する第1表示用画像の一部を、第2表示画面に表示すべき第2表示用画像としてそのまま用いる。これにより、第1表示画面に表示される画像があたかも透けてみえているかのような演出表示とし、第1表示画面と第2表示画面に表示される演出内容の一体感を高める。また本実施例では、第1表示用画像を流用して第2表示用画像を生成するため、第2表示用画像に対応する画像データを別途用意しておく必要がない。このため、開発負担やデータサイズの増大を抑制しながら、複数の表示画面に一体的な演出表示をすることができる。
まず、演出表示装置60が備える第1表示画面と第2表示画面の配置関係について説明する。図25は、第1表示画面561と、第2表示画面562R、562L(以下、総称して第2表示画面562ともいう)の配置関係を模式的に示す図である。図25(a)は、第1表示画面561および第2表示画面562を正面から見た図であり、図25(b)は、第1表示画面561および第2表示画面562を上から見た図である。第2表示画面562は、第1表示画面561の上に重なるように配置され、遊技者から見て第2表示画面562が手前側、第1表示画面561が奥側となるように配置される。第1表示画面561のうち第2表示画面562に重なった一部範囲は、第2表示画面562の裏に隠されるため、遊技者から視認できない状態、または、視認困難な状態となる。第2表示画面562は、左右方向に移動可能に構成されており、第1表示画面561に対する配置が変化しうる。したがって、第2表示画面562は、可動式画面または「可動サブ液晶」ということができる。なお、本図では、第1表示画面561の上に全体が重なった第2表示画面562を実線で示し、第1表示画面561の上に一部が重なった第2表示画面562を破線で示している。
図26は、第1表示画面561と第2表示画面の配置関係の別の例を模式的に示す図である。本図は、第2表示画面562が第1表示画面561の上に重なっていない状態を示しており、右表示画面562Rが第1表示画面561の右側に位置し、左表示画面562Lが第1表示画面561の左側に位置している状態を示している。また、第2表示画面562は、第1表示画面561に対して角度を有するように配置され、右表示画面562Rの右端側および左表示画面562Lの左端側がそれぞれ手前側に迫り出すように配置される。これにより、第1表示画面561と二つの第2表示画面562R、562Lは、三面鏡のような構成を有する立体的な表示画面を形成する。
図25、26に示したように、第2表示画面562は、第1表示画面561の上に重なって配置される重複状態と、第1表示画面561の上に重ならずに配置される非重複状態の大きく2種類の配置をとりうる。第2表示画面562の配置は、上述した表示パターンデータにより定義される。演出制御手段304は、表示パターンデータに基づいて第2表示画面562の位置を変化させる駆動装置を制御し、第2表示画面562の配置を変える。これにより、表示パターンデータに含まれる演出表示過程に合わせて第2表示画面562の位置を変化させ、演出表示装置60の表示内容と第2表示画面562の動きとが一体となった演出を表示することができる。
次に、第1表示画面561および第2表示画面562の表示内容について説明する。
図27は、第2表示画面562の位置を変化させた場合における第1表示画面561および第2表示画面562の表示内容の例を示す図である。図27は、(a)に示す非重複状態から、(b)に示す一部重複状態を経て、(c)に示す重複状態へ第2表示画面562の位置が移動する様子を示す。本実施例では、第1表示画面561の上に第2表示画面562が重なる場合に、第1表示画面561の重なった部分と同等の画像を第2表示画面562に表示する。これにより、(b)、(c)に示すように、第2表示画面562が透過して、裏側の第1表示画面561が透けて見えているかのような演出を表示する。言い換えれば、第1表示画面561の上に第2表示画面562が配置されているにもかかわらず、第1表示画面561に表示される画像全体が見えているかのような透過表示をする。
このような透過表示をするには、表示パターンデータに定義される第2表示画面562の位置に対応させて第1表示画面561との重複範囲を予め割り出しておき、第1表示画面561との重複範囲に対応する画像を表示するための画像データを準備しておけばよい。しかしながら、素材データの中からそれぞれの表示画面に対応する箇所を切り出して用意しておくことは骨の折れる作業である。特に、第1表示画面561に表示される画像は、変動表示される装飾図柄の画像や、キャラクタ画像、背景画像などが表示パターンデータに基づいて合成されたものであり、複数種類の表示パターンのバリエーションに合わせて第2表示画面用の画像データを全て準備しておくのは容易ではない。
そこで、本実施例では、第1表示画面561に表示すべき画像の一部範囲をそのままコピーして第2表示画面562に表示させることにより上述の透過表示をする。より具体的には、第1表示画面561に出力される表示用画像が一時的に格納されるフレームバッファ338を参照し、フレームバッファ338のうち第1表示画面561に割り当てられた領域を参照して、第2表示画面562に出力すべき表示用画像を取得し、第2表示画面562に表示する。これにより、第1表示画面561に表示される画像のうち、第2表示画面562と重なる一部範囲と同一の画像を第2表示画面562に表示することができる。以下、このような表示処理について説明する。
図28は、第1表示画面561に表示される第1表示用画像581および第2表示画面562R、562Lに表示される第2表示用画像582R、582Lの例を示す図である。図28(a)に示すように、第1表示画面561に表示される第1表示用画像581には、背景画像570とオブジェクト画像571とが含まれる。ここでは、オブジェクト画像571として変動表示される装飾図柄を示しているが、オブジェクト画像571は、キャラクタ画像などであってもよい。第1表示用画像581は、描画回路336によって生成される。描画回路336は、例えば、描画メモリ334に格納されたデータの中から、背景画像570やオブジェクト画像571に対応するデータを取得し、これらを合成する画像処理を施すことにより第1表示用画像581を生成する。描画回路336により生成された第1表示用画像581は、フレームバッファ338に格納され、フレームバッファ338に格納された第1表示用画像581は、表示回路340により第1表示画面561に出力される。
一方、第2表示画面562R、562Lに表示される第2表示用画像582R、582Lは、第1表示用画像581を用いて生成される。描画回路336は、フレームバッファ338を参照し、フレームバッファ338に格納される第1表示用画像581の一部範囲をコピーすることにより第2表示用画像582R、582Lを生成する。このため、生成される第2表示用画像582R、582Lは、図28(b)に示すように、第1表示用画像581に含まれる背景画像およびオブジェクト画像の双方が含まれることとなる。
図29、図30は、フレームバッファ338が有する画像格納領域を模式的に示す図である。フレームバッファ338は、演出表示装置60に表示される表示用画像が一時的に格納される画像格納手段である。フレームバッファ338は、第1表示画面561へ出力される第1表示用画像581が一時的に格納される第1領域531と、第2表示画面562R、562Lへ出力される第2表示用画像582R、582Lが一時的に格納される第2領域532R、532Lとを有する。第1領域531および第2領域532R、532Lは、対応する表示画面へ出力するための1フレーム分の表示用画像が一時的に格納されるメモリ領域である。本図では、1フレーム分に相当するメモリ領域を模式的に示しているが、フレームバッファ338は、複数フレーム分に相当する複数の第1領域および第2領域を有してもよい。
図29は、第1領域531に第1表示用画像581が格納され、第2領域532R、532Lに第2表示用画像が格納されていない状態を示している。描画回路336は、第1表示用画像581を第1領域531に格納した後、第1領域531の中から第2表示用画像としてコピーすべき一部領域531a、531bに対応するアドレスを特定する。描画回路336は、第2表示画面562R、562Lの位置を規定する表示パターンデータを参照することで、この一部領域531a、531bのアドレスを特定する。
図30は、第2領域532R、532Lに第2表示用画像582R、582Lが格納された状態を示している。描画回路336は、第1領域531に格納された第1表示用画像581の一部領域531a、531bをコピーして第2表示用画像582R、582Lを生成し、生成した第2表示用画像582R、582Lを第2領域532R、532Lに格納する。これにより、第1表示画面561に表示される第1表示用画像581のうち、第2表示画面562と重なって視認困難となる一部範囲と同一の第2表示用画像582R、582Lを生成することができる。このようにして生成され、フレームバッファ338に格納された1フレーム分の表示用画像は、表示回路340によりそれぞれの表示画面へ同じタイミングで出力される。
図31は、第1表示画面561および第2表示画面562に出力される画像の表示処理過程を示すフローチャートである。描画処理手段は、表示パターンデータに基づいて第1表示用画像を生成し(S1000)、生成した第1表示用画像を画像格納手段の第1領域に格納する(S1002)。表示パターンデータが透過表示をするための所定種類の表示パターンデータである場合(S1004のY)、第1表示画面に対する第2表示画面の位置を特定する(S1006)。第2表示画面が第1表示画面と重なる位置にあれば(S1008のY)、第1領域のうち重複する位置に対応する一部領域をコピーし、第1表示用画像の一部から第2表示用画像を生成する(S1010)。透過表示をするための所定種類の表示パターンデータでない場合(S1004のN)や、第2表示画面が第1表示画面と重ならない位置にある場合(S1008のN)、表示パターンデータに基づいて第2表示用画像を生成する(S1020)。生成された第2表示用画像は、画像格納手段の第2領域に格納される(S1012)。第1領域に格納される第1表示用画像を第1表示画面へ出力し(S1014)、第2領域に格納される第2表示用画像を第2表示画面へ出力して(S1016)、リターンする。
以上の構成により、第1表示画面561の上に第2表示画面562が重なって配置される場合に、第2表示画面562の裏に隠れた第1表示画面561の一部範囲に表示される画像と同一の画像を第2表示画面562に表示することができる。特に、第2表示画面562の位置を規定する表示パターンデータに基づいて第1表示用画像の切り出し範囲を決めるため、第1表示画面561に表示される画像と、第1表示画面561の上に重なる第2表示画面562に表示される画像との位置ずれを防止できる。また、フレームバッファ338に格納される第1表示用画像をコピーして第2表示画像を生成することで、コピー元である第1表示用画像とコピー先となる第2表示用画像とを同じタイミングで出力することができる。これにより、第1表示画面561に表示される画像と、第1表示画面561の上に重なる第2表示画面562に表示される画像との時間的なずれを防止できる。このようにして、本実施例では、第2表示画面があたかも透過しているような演出表示を可能とし、第1表示画面と第2表示画面とが一体となったような演出表示を実現することができる。
以上のような透過表現は、装飾図柄の変動表示を伴う変動演出や、装飾図柄の変動表示とは別に表示して大当りへの期待度の高さを予告的に表示する予告演出、その他、特別遊技における演出表示などに用いることができる。例えば、透過表現の有無によって、その演出表示に係る変動図柄が大当りとなる期待度の高さを示唆することとしてもよい。例えば、透過表現を利用しない表示パターンデータに基づく変動演出と比べて、透過表現を利用する所定種類の表示パターンデータに基づく変動演出がなされた方が、大当りとなる期待度が高いことを示唆するように演出表示することとしてもよい。
次に、上述した透過表現の変形例について説明する。上述した透過表現においては、第1表示用画像の一部範囲を切り出し、その第1表示用画像の一部をそのままコピーして用いることとした。変形例においては、切り出した第1表示用画像の一部に対して所定の画像処理を施すことにより、第2表示用画像を生成することとする。以下、そのような変形例について上述した実施例との相違点を中心に説明する。
(変形例1)
図32は、変形例1に係る第1表示画面561および第2表示画面562の表示内容の例を示す図である。図32(a)〜(c)は、第1表示画面561と第1表示画面561の上を重なるように移動する第2表示画面562とに表示される画像例を示し、図32(d)〜(f)は、それぞれ(a)〜(c)に示す第2表示画面562の位置において、第2表示画面562に表示される画像例を示す。本図は、第2表示画面562に表示されるルーペBを移動させて、第1表示画面561に表示される草原の中から隠れキャラクタAを見つけ出す演出内容を示している。本変形例においては、図32(b)、(e)に示されるように、第1表示画面561に表示されていないキャラクタAが、第2表示画面562にのみ付加されるよう表示処理がなされることを特徴とする。
図33は、第2表示用画像582の生成処理を模式的に示す図であり、フレームバッファ338および描画メモリ334に格納される複数の画像を示す図である。フレームバッファ338の第1領域531には、第1表示用画像581が格納され、第1表示用画像581のうち第1表示画面561と第2表示画面562とが重複する箇所に対応する一部領域531cが特定されている。描画回路336は、フレームバッファ338の一部領域531cから第1表示用画像581の一部をコピーして、描画メモリ334の所定領域に背景画像572として格納する。描画回路336は、表示パターンデータに基づき、この背景画像572に付加すべきオブジェクト画像573、574を準備する。オブジェクト画像573、574には、例えば、第2表示画面562にのみ表示されるキャラクタAや、ルーペBが含まれる。描画回路336は、背景画像572とオブジェクト画像573、574とを合成して、第2表示用画像582を生成し、フレームバッファ338の第2領域532に格納する。
このように、本変形例においては、第1表示用画像の一部を切り出すとともに、切り出した画像に新たなオブジェクト画像を付加した第2表示用画像を生成する。これにより、第2表示画面562の背景が透過しているかのように見せることができるとともに、第1表示画面561に表示されない隠れキャラクタAを第2表示画面562にのみ表示することができる。本変形例に係る演出内容は、例えば、隠れキャラクタAが発見されるか否かや、発見された隠れキャラクタAの種類によって大当りとなる期待度の高さを示唆する演出に用いることができる。この場合、表示パターンデータとして、隠れキャラクタAを表示させる場合と、表示させない場合の大きく2種類のパターンを用意するとともに、表示される隠れキャラクタAの種類に応じた複数の表示パターンを用意すればよい。
以上の構成により、本変形例においても、第2表示画面562があたかも透過しているような演出表示を可能とし、第1表示画面561と第2表示画面562とが一体となった演出表示を実現できる。また、本変形例では、第2表示画面562に、第1表示画面561に表示されないオブジェクトを付加することにより、第1表示画面561の表示内容と第2表示画面562の表示内容との差を強調することができる。これにより、第2表示画面562に表示される演出内容が特別なものであることを遊技者に示唆し、演出内容に対する興趣を高めることができる。
(変形例2)
図34は、変形例2に係る第1表示画面561および第2表示画面562の表示内容の例を示す図である。図34(a)〜(c)は、第1表示画面561と、第1表示画面561の上を重なるように移動する第2表示画面562とに表示される画像例を示し、図34(d)〜(f)は、それぞれ(a)〜(c)に示す第2表示画面562の位置において、第2表示画面562に表示される画像例を示す。本図は、第2表示画面562にキャラクタAが画面右から左へ向けて駆け抜ける様子を示しており、キャラクタAの動きに合わせて第2表示画面562を右側から左側へ移動させることにより、キャラクタAの動きを強調する演出内容を示している。このように、第2表示画面562に表示されるキャラクタAの動きと第2表示画面562の動きを同期させることにより、遊技者の視線を可動式の第2表示画面562に注目させることができ、演出内容に対する興趣をより高めることができる。
また、キャラクタAの動きをより強調させるために、第2表示画面562に表示される第2表示用画像に対してスピード線Cを付加する画像処理を施してもよい。例えば、演出内容に応じて可動式の第2表示画面562を急峻に動かしたい場合であっても、第2表示画面562の駆動装置の制約等により移動速度が制限されてしまうことがある。そのような場合に、第2表示画面562の動きに合わせて第2表示画面562に表示する画像にスピード線Cを付加することにより、第2表示画面562の実際の移動速度よりも速くキャラクタAが動いているかのように見せることができる。これにより、躍動感のある演出とすることができる。なお、キャラクタAにスピード線を設ける代わりに、第2表示画面562に表示される背景部分をぼかすことにより、スピード感を表現してもよい。この場合、フレームバッファ338から切り出した第1表示用画像の一部に対して所定の画像処理を施すことにより、背景部分にぼかしの入った第2表示用画像とすることができる。その他、第1表示用画像の一部に対して小刻みに振動させるような画像処理を施して、第2表示用画像として用いてもよい。
さらなる変形例として、キャラクタAの動きと第2表示画面562の移動速度とを同期させずに、意図的にずらしてもよい。例えば、第2表示画面562の移動速度よりも、表示されるキャラクタAの動きが速くなるように表示パターンデータを定めることとしてもよい。この場合、第1表示用画像としてキャラクタAを含む動画像であって、第2表示画面562の移動速度よりも速い速度でキャラクタAが動く動画像を用意しておく。このような動画像の一部を切り出して第2表示画面562に表示させることで、第2表示画面562の外から現れるキャラクタAが第2表示画面562に表示され、その後、第2表示画面562の外へ出て行くような演出を表示できる。これにより、第2表示画面562の移動速度に制約がある場合でも、キャラクタAを速く移動させるとともに、第2表示画面562の移動によってキャラクタAの動きを強調する演出とすることができる。これにより、躍動感のある演出表示とすることができる。
(変形例3)
図35は、変形例3に係る第1表示画面561および第2表示画面562の表示内容の例を示す図である。図35(a)は、第2表示画面562の全体が第1表示画面561の上に重なっている状態を示し、図35(b)は、第2表示画面562の一部が第1表示画面561の上に重なっている状態を示す。図35(c)は、第2表示画面562が第1表示画面561の左右に展開し、右表示画面562Rの右端側および左表示画面562Lの左端側がそれぞれ手前側に迫り出すように配置された状態を示している。本変形例においては、図27に示した実施例と異なり、第2表示画面562のうち、第1表示画面561の上に重なっていない部分にも演出画像を表示する。例えば、図35(b)に示すように第2表示画面562の一部が第1表示画面561の上に重なる場合、第2表示用画像582として、重複領域用画像583と非重複領域用画像584とを表示する。また、図35(c)に示すように第2表示画面562が第1表示画面561に重なっていない場合、第2表示画面562の全体に非重複領域用画像584を表示する。
図36は、第2表示用画像582の生成処理を模式的に示す図であり、フレームバッファ338および描画メモリ334に格納される複数の画像を示す。フレームバッファ338の第1領域531には、第1表示用画像581が格納され、第1表示用画像581のうち第1表示画面561と第2表示画面562とが重複する箇所に対応する一部領域531dが特定されている。また、描画メモリ334の所定領域には、第1背景画像575と第2背景画像576が格納されている。第1背景画像575と第2背景画像576は、例えば、左右に並べた場合に一続きの画像となるように構成される画像である。第1背景画像575を第1表示画面561に表示した場合に、第2背景画像576は、その少なくとも一部が第2表示画面562に表示されて第1背景画像575と対となる画像である。
第2背景画像576の一部には、第1表示画面561と第2表示画面562とが重複しない箇所に対応する、非重複部分576aが特定されている。この非重複部分576aは、第2表示画面562の位置により特定され、例えば、第2表示画面562の配置を規定する表示パターンデータにより規定される。描画回路336は、第2背景画像576の一部である非重複部分576aを非重複領域用画像584として切り出す。また、描画回路336は、フレームバッファ338の第1領域531に含まれる一部領域531dから第1表示用画像581の一部を重複領域用画像583として切り出す。描画回路336は、それぞれ切り出した重複領域用画像583と非重複領域用画像584を合成して、第2表示用画像582を生成し、フレームバッファ338の第2領域532に格納する。フレームバッファ338に格納された第1表示用画像581および第2表示用画像582は、それぞれ第1表示画面561および第2表示画面562に出力される。
このように、本変形例では、第2表示画面562のうち第1表示画面561の上に重なる領域には、第1表示用画像の一部を切り出して表示するとともに、第1表示画面561に重ならない領域には、第1表示用画像と一体となりうる別の画像を表示する。これにより、重複領域においては第2表示画面562の背景が透過しているかのように見せる。また、非重複領域に別の画像を表示する画像処理を施すことにより、第1表示画面と第2表示画面とがつながっているかのような、左右に広いパノラマ画像を表示することができる。これにより、第1表示画面と第2表示画面とを組み合わせて、一体的な演出表示をすることができる。さらに、第2表示画面を左右に展開させた状態において、第2表示画面の左右端を手前に迫り出させることにより、立体的な表示画面を形成して迫力のある演出表示を可能とする。
(変形例4)
上述の実施例および変形例では、図25に示したように、遊技者からみて第1表示画面561が奥、第2表示画面562が手前に配置される。そのため、第1表示画面561に表示すべき画像の一部をそのまま第2表示画面562に表示すると、手前側に位置する第2表示画面562では、第1表示画面561よりも画像が大きく見えることとなりうる。また、第1表示画面561と第2表示画面562のそれぞれに用いる液晶の性能差や個体差等により、同じ画像を出力したとしてもそれぞれの画面に表示される画像の色合いが異なることとなる場合がある。また、図26に示したように、第2表示画面562を左右に展開させ、左右端が迫り出す配置とすると、遊技者に対して第2表示画面562が斜めに配置されることとなり、第1表示画面561よりも画面が暗く見えてしまうおそれがある。
そこで、本変形例においては、第1表示画面561に表示される画像の一部を切り出すとともに、切り出した画像に対して、スケール補正、色補正、輝度補正などの補正処理を施すことにより、第1表示画面561と第2表示画面562に表示される画像の差を目立ちにくくする。例えば、第1表示画面561と第2表示画面562の奥行きのずれを補完するために、フレームバッファ338の第1領域の一部から切り出した画像を縮小化する補正を施してもよい。このとき、縮小化後の画像のサイズと第2表示画面562の表示サイズとが一致するように、第1領域の一部として、第2表示画面562の表示サイズよりも少し大きな領域を切り出すこととしてもよい。これにより、第1表示画面561と第2表示画面562の境界を目立ちにくくすることができる。なお、さらなる変形例として、フレームバッファ338の第1領域の一部から切り出した画像を拡大する補正を施して第2表示画面562に表示してもよい。これにより、第2表示画面562に表示される内容を強調して、演出効果を高めることができる。
また、第1表示画面561と第2表示画面562に表示される画像の色の違いを補正するための補正フィルタを予め用意しておき、補正フィルタによる色補正を施した画像を第2表示画面562に表示してもよい。この補正フィルタは、第1表示画面561および第2表示画面562に同じ画像を表示した場合に、それぞれの画面に表示される画像の色を予め測定し、測定した色の違いを補完しうる値を予め算出しておくことにより得られる。このようにして得られた補正フィルタの値は、表示パターンデータの一部としてデータ格納手段に予め格納される。このような色補正を施すことにより、第1表示画面561と第2表示画面562に表示される画像の色の違いを目立たないようにすることができ、一体的な演出表示とすることができる。
また、第1表示画面561と第2表示画面562に表示される画像の明るさの違いを補正するための輝度フィルタを予め用意しておき、輝度フィルタによる輝度補正を施した画像を第2表示画面562に表示してもよい。例えば、第2表示画面562を斜めに配置すると、第1表示画面561を正面視する遊技者から見て第2表示画面562が暗く見えてしまう場合がある。また、第2表示画面562が左右に展開した状態になると、装飾ランプ111の近くに第2表示画面562が配置されることとなり、点灯ないし点滅する装飾ランプ111の影響により第2表示画面562が見えにくくなるおそれがある。そこで、第2表示画面562の移動により第2表示画面562が暗く見えてしまう影響を緩和するため、第2表示画面562の位置に応じて輝度を高める補正を施す。このような輝度補正の値は、第2表示画面562の位置を規定する表示パターンデータの一部を構成するデータとして予め準備しておけばよい。これにより、第2表示画面562の位置が移動する場合であっても、遊技者が見やすい輝度に補正された画像を表示できる。
(変形例5)
上述の実施例および変形例においては、第2表示画面562が表示パターンデータに基づいて移動する場合について説明した。本変形例においては、遊技者のボタン操作等に応じて第2表示画面562を移動させることとする。例えば、演出ボタン109を押下する回数に応じて第2表示画面562を移動させたり、十字キー110を押下する方向に応じて第2表示画面562を移動させたりしてもよい。この場合、遊技者の操作内容に対応する第2表示画面562の移動態様を予め表示パターンデータに定めておけばよい。
遊技者のボタン操作等に応じて第2表示画面562を移動させる場合、第2表示画面562の位置に応じて、フレームバッファ338の第1領域から第2表示用画像582として切り出す領域を特定する。例えば、第2表示画面562の位置を変化させる駆動装置としてステッピングモータを用いる場合、モータのステップ数を検出することにより第2表示画面562の位置を割り出し、切り出す領域を特定する。その他、第2表示画面562の位置を特定するための位置センサを別途設け、位置センサによる検出位置により第2表示画面562の位置を割り出して切り出す領域を特定してもよい。また、直前の第2表示画面562の位置と遊技者の操作内容から、直近の第2表示画面562の位置を予測し、その予測された位置から切り出し領域を特定してもよい。例えば、位置を検出してから画像を生成および出力するまでにかかる処理時間を踏まえ、実際の検出位置よりも先の位置を切り出し領域として画像を生成してもよい。これにより、遊技者のボタン操作等に応じて第2表示画面562を移動させる場合であっても、位置ずれの少ない透過表現を実現することができ、第1表示画面561と第2表示画面562とが組み合わされた一体的な演出表示とすることができる。
(変形例6)
さらなる変形例として、演出表示装置60に対して裸眼立体視を実現できる技術を用いてもよい。例えば、図26に示すように第1表示画面561および第2表示画面562を配置して、表示画面に視差のある画像を表示することで、第1表示画面561および第2表示画面562に囲まれる空間に裸眼立体像を生成する。これにより、立体感を高めた迫力のある演出を表示できる。この場合、演出画像データに奥行き値やカメラ視点に関するパラメータを付与しておき、表示パターンデータに基づいて奥行き値やカメラ視点を変えて表示用画像を生成することにより視差のある裸眼立体像を生成してもよい。その他、同じ演出画像データから奥行き値を変えた画像を生成し、第1表示画面561と第2表示画面562とに奥行き値やカメラ視点の異なる画像をそれぞれ表示させて立体感のある演出表示をしてもよい。
(第2実施例)
本実施例においては、第1表示画面の上に重なるように配置可能とされる第2表示画面を有する点で第1実施例と共通する。しかし、第2表示画面に対しては第1表示画面に表示される表示用画像の一部と同じ画像を表示する場合だけでなく第1表示画面に表示されていない画像も表示し得る点で第1実施例と相違する。また、第1表示画面と第2表示画面とでドットピッチ比率が異なる場合を想定する点でも相違する。以下、第1実施例との間の相違点を中心に説明し、共通点の説明は省略する。
本実施例では、所定種類の表示パターンデータに基づく演出を実行する場合に、第1表示画面と第2表示画面の双方に跨がる画像を用いた演出が表示される。すなわち、第2表示画面の位置にかかわらず、遊技者からの正面視において第1表示画面の画面領域と第2表示画面の画面領域の双方を包含した大きさの画像を用い、その画像を第1表示画面と第2表示画面のそれぞれに表示させる。例えば、第2表示画面が第1表示画面の上に重なる配置の場合は、第1表示画面に表示すべき第1表示用画像のうち、第2表示画面が重なって隠れているために遊技者から視認できない範囲に対応する第1表示用画像の一部と同じ画像が第2表示画面の画面に合わせた配置およびサイズにて表示される。ただし、フレームバッファ338に格納された第1表示用画像の一部を抽出して第2表示画面に表示させるのではなく、あくまで元の画像を用いて第1表示用画像とは別に第2表示用画像として第2表示画面へ表示させる。また例えば、第2表示画面が第1表示画面に隣接する位置に配置された場合もまた、第1表示画面の画面領域と第2表示画面の画面領域の双方を足し合わせたより大きな画像を用い、第1表示画面と第2表示画面のそれぞれの画面に合わせた配置およびサイズにて表示させる。
ここで、第1表示画面の画面サイズは800ピクセル×600ピクセルであり、第2表示画面の画面サイズは200ピクセル×600ピクセルである。ただし、大きさや形状の異なる液晶ディスプレイは、使用する液晶パネルの仕様の違いから、ドットピッチが異なる場合がある。「ドットピッチ」は、液晶パネルにおける隣り合ったドット同士の中心の間隔であり、「ドットサイズ」ということもある。また、「ドット」は「画素」と言い換える場合もある。第1表示画面のドットピッチは縦横同一(ピクセルアスペクト比が1:1)で0.3mm×0.3mmであり、第2表示画面のドットピッチもまた縦横同一(ピクセルアスペクト比が1:1)で0.27mm×0.27mmである。本実施例ではドットピッチが縦横同一を例にするが、縦横でドットピッチが異なりつつ第1表示画面と第2表示画面でピクセルアスペクト比が同一の場合であってもよい。このように複数の画面間でドットピッチに違いがある場合、例えば同じ200ピクセル×600ピクセルの画像でも第1表示画面に表示する場合と第2表示画面に表示する場合とで外観上の表示サイズが異なり、ドットピッチの狭い方、すなわち第2表示画面の方が小さく表示される。第1表示画面と第2表示画面のドットピッチ比率は0.3:0.27=10:9であり、第2表示画面に表示される画像は第1表示画面に表示される場合と比べて外観上は90%の大きさで表示される。なお、一般に画面サイズが小さい液晶ほど高密度ないし高解像度の液晶パネルが使用される傾向があり、画面サイズが違えば液晶パネルのドットピッチも異なることが多い。
図37は、同じ画像を用いて第1表示画面600および第2表示画面602にそれぞれ等倍で表示した場合を想定した表示内容を示す説明図である。第2表示画面602としての左表示画面602Lおよび右表示画面602Rは、その動作状態により、本図(a)のように第1表示画面600の左右に隣接する位置に配置される場合や、(b)のようにそれぞれの一部が第1表示画面600の上に重なる位置に配置される場合がある。図示するように、第1表示画面600の画面サイズは800×600であるのに対し、左表示画面602Lおよび右表示画面602Rの画面サイズはそれぞれ200×600と小さい。ただし、変形例においてはサブ液晶である第2表示画面602をメイン液晶である第1表示画面600と同等サイズとしてもよいし、第1表示画面600より大きなサイズとしてもよい。
本図(a)において、左表示画面602Lおよび右表示画面602Rに表示される画像は第1表示画面600に表示される場合よりも外観上は縦と横のサイズがそれぞれ90%の大きさとなるように表示される。そのため、第1表示画面600の表示内容に並んだ状態で比較すると、特に上下方向または左右方向に圧縮された画像のように映り、第1表示画面600に表示される山の稜線や地面の線の延長上に、第2表示画面602に表示される山の稜線や地面の線が位置しておらず、これらの線にズレが生じて正面視における絵の連続性が保たれていないため、不自然に見える。本図(b)においてもまた、左表示画面602Lおよび右表示画面602Rに表示される画像は第1表示画面600に表示される場合よりも外観上は90%となるように表示される。特に左表示画面602Lおよび右表示画面602Rの一部が第1表示画面600に重なっている分、上下方向の圧縮や山の稜線および地面の線のズレが目立ち、正面視における絵の連続性が保たれていないことによる不自然さが増している。
以上のような不自然さを回避すべく、本実施例では、第1表示画面600と第2表示画面602とで外観上も同じ大きさとなるように表示させるために、第2表示画面602に表示させるときは元の画像の縦幅および横幅それぞれのサイズを約1.11倍に拡大することで第1表示画面600と等倍になるように表示させる。なお、変形例として、第1表示画面600に表示させるときに元の画像の縦幅および横幅それぞれを0.9倍に縮小して表示させるとともに第2表示画面602に対しては等倍で表示させることで、両者を外観上も等倍となるようにしてもよい。
図38は、同じ画像を第1表示画面600および第2表示画面602にそれぞれ異なる倍率にて表示した場合の表示内容を示す図である。本図(a)において、第1表示画面600には等倍で表示させる画像を、左表示画面602Lおよび右表示画面602Rには縦横をそれぞれ約1.11倍で拡大して表示させている。これにより外観上は両者がほぼ同サイズに見えるため、山の稜線や地面の線にズレが生じず、正面視における絵の連続性が保たれて不自然さがない。同様に、本図(b)でも第1表示画面600には等倍で表示させる画像を、左表示画面602Lおよび右表示画面602Rには縦横をそれぞれ約1.11倍で拡大して表示させる。よって外観上は両者がほぼ同サイズとなり、山の稜線や地面の線にズレが生じず、正面視における絵の連続性が保たれて不自然さがない。
なお、第1実施例と同様に、第2表示画面602が第1表示画面600の上に重なるときは本図(b)に示すように、第2表示画面602が透過して、裏側の第1表示画面600が透けて見えているかのように表示される。ただし、第1実施例では図27(b)のように第2表示画面562に表示される画像があくまで第1表示画面561に表示される画像のうち第2表示画面562と重なる部分を限度に表示するにすぎない。第1実施例ではフレームバッファ338に格納された第1表示用画像581の一部を切り出して第2表示用画像582として第2表示画面562に表示させているからである。これに対し、本実施例ではフレームバッファ338から取得する画像ではなく描画メモリ334から取得する元の画像から第2表示用画像を生成して第2表示画面602に表示させるため、画面いっぱいに画像が表示される点で第1実施例と異なる。ただし、変形例として、第1実施例と同様にフレームバッファ338に格納された第1表示用画像から切り出した画像の縦横をそれぞれ約1.11倍で拡大して第2表示用画像として第2表示画面602へ表示させる構成としてもよい。
図39は、表示用画像を生成してフレームバッファの画像格納領域へ格納する方法を模式的に示す図である。フレームバッファ338は、第1表示画面600へ出力される第1表示用画像620が一時的に格納される第1領域630と、第2表示画面602L、602Rへ出力される第2表示用画像622L、622Rが一時的に格納される第2領域632L、632Rとを有する。描画回路336は、描画メモリ334に格納されたデータの中から背景画像610やオブジェクト画像612に対応するデータを取得してこれらを重畳させて合成する。背景画像610は、第1表示画面600と第2表示画面602の双方に跨がる画像である。オブジェクト画像612はスプライト画像であり、背景画像610の上に重なるように表示される表示位置座標や移動速度が指定される。描画回路336は、合成した画像を第1表示画面600や第2表示画面602の画面サイズに応じて切り出すことにより第1表示用画像620や第2表示用画像622を生成してフレームバッファ338に格納する。このとき、第1表示用画像620については、合成した画像のうち中央部分の800×600の範囲である第1抽出領域614を抽出することにより生成する。これに対し、第2表示用画像622については、合成した画像のうち、左表示画面602L、右表示画面602Rの現在位置に対応する部分の180ピクセル×540ピクセルの範囲である第2抽出領域616、第3抽出領域618を抽出し、これらを第1表示画面600と第2表示画面602のドットピッチ比率に応じて約1.11倍に拡大することにより200ピクセル×600ピクセルの第2表示用画像622L、622Rを生成する。第2抽出領域616および第3抽出領域618の「180ピクセル×540ピクセル」という範囲は、左表示画面602Lおよび右表示画面602Rの実際のピクセル数を第1表示画面600と第2表示画面602のドットピッチ比率から逆算して縦横をそれぞれ0.9倍したピクセル数に相当する。これを約1.11倍に拡大して第2表示画面602L、602Rに表示するが、第1表示画面600とのドットピッチ比率から、外観上は0.9倍に縮小して見えるため、背景画像610から抽出した180ピクセル×540ピクセルの画像を第1表示画面600に表示した場合と同等のサイズで表示されることとなる。
フレームバッファ338に格納された第1表示用画像620および第2表示用画像622L、622Rは、それぞれ画像表示位置として各画面の中心に位置合わせする画像内の中心座標を指定する形で表示回路340により第1表示画面600および第2表示画面602に出力される。ただし、中心ではない一点、例えば画面左上を位置合わせする画像内の座標を指定してもよい。
なお、オブジェクト画像612を表示する場面ではない場合は、背景画像610のみを画面サイズに応じた範囲で抽出することで第1表示用画像620を生成する。別の変形例として、第1表示画面600、左表示画面602L、右表示画面602Rのそれぞれのピクセル数より大きいサイズにて第1表示用画像620、第2表示用画像622L、622Rを生成してフレームバッファ338に格納してもよい。表示サイズより大きいサイズで切り出してもよいし、一部の範囲を抽出するのではなくどの範囲もトリミングしない状態で背景画像610を元のサイズのままフレームバッファ338に第1表示用画像620、第2表示用画像622L、622Rとして格納してもよい。その場合、フレームバッファ338の第1領域630および第2領域632L、632Rはそれぞれ背景画像610のサイズ以上の容量が割り当てられる。この場合もまたフレームバッファ338に格納された第1表示用画像620および第2表示用画像622が、それぞれ画像表示位置として各画面の中心に位置合わせする画像内の中心座標を指定する形で表示回路340により第1表示画面600および第2表示画面602に出力される。そのため、各画面からはみ出る部分が生じるので、結果としてあらかじめ表示範囲を切り出すのと同じ表示内容となる。ただし、中心ではない一点、例えば画面左上を位置合わせする画像内の座標を指定してもよい。
描画回路336は、背景画像610とオブジェクト画像612の合成を、第1表示用画像620と第2表示用画像622L、622Rのそれぞれについて別個に実行する。すなわち、画面ごとにオブジェクト画像612が背景画像610において表示されるべき位置座標が指定され、その指定された位置にオブジェクト画像612を合成して第1表示用画像620や第2表示用画像622L、622Rを生成する。したがって、第1表示用画像620、第2表示用画像622L、622Rのすべてにオブジェクト画像612を表示する場合、背景画像610とオブジェクト画像612の合成は1フレームにつき少なくとも3回実行され、別々に第1表示用画像620、第2表示用画像622L、622Rが生成される。オブジェクト画像612について指定される表示位置座標は、背景画像610を拡大する場合はその拡大率に応じて変更される。描画回路336は、移動するオブジェクト画像612を表示する場合、オブジェクト画像612の指定、その移動開始位置、移動方向、移動速度の指定にしたがってフレームごとの背景画像610に対するオブジェクト画像612の表示位置を決定して描画する。
図40は、第2表示画面602L、602Rの一部が第1表示画面600に重なった場合において表示用画像を生成してフレームバッファの画像格納領域へ格納する方法を模式的に示す図である。第2表示画面602L、602Rの一部が第1表示画面600に重なった場合、背景画像610とオブジェクト画像612を合成した画像から、互いに一部が重複した範囲をそれぞれ抽出する。第1表示用画像620として抽出した画像はそのままの倍率でフレームバッファ338の第1領域630へ格納し、第2表示用画像622L、622Rとして抽出した画像は約1.11倍に拡大してフレームバッファ338の第2領域632L、632Rに格納する。
図41は、オブジェクト画像612の移動速度の変換を示す説明図である。描画回路336は、所定種類の表示パターンデータに基づき画像データとしてオブジェクト画像612の移動開始位置と移動速度を指定することによりオブジェクト画像612の移動過程を描画した表示用画像を生成する。上述の通り、ドットピッチの異なる複数の画面を用いる場合、同じ画像をそのままそれぞれに表示すると、ドットピッチの違いから外観上の画像の大きさが異なることとなる。その上、オブジェクト画像612のように画面上を移動する画像を表示する場合であって、移動速度の指定が1フレームごとの移動ドット数を指定する形である場合、外観上の画像の大きさだけでなく外観上の移動距離も異なってしまうこととなる。
本図(a)では、画像の拡大/縮小や移動速度の変更をしない場合を示す。右表示画面602Rに表示されるオブジェクト画像612aは画面に向かって右から左へ移動する指定がされているが、第1表示画面600に表示されるオブジェクト画像612bと比べてドットピッチ比率に応じて0.9倍に縮小されて見えるだけでなく、移動速度もドットピッチ比率に応じて0.9倍に遅くなって見えてしまう。そのため、時間の経過とともに第1表示画面600に表示される場合と比べて表示位置が進行方向と逆の方向へズレて行ってしまう。本図のように第1表示画面600と第2表示画面602が重なる位置に配置されている場合は、第2表示画面602の背後で第1表示画面600に表示されているオブジェクト画像612bと前面の第2表示画面602に表示されているオブジェクト画像612aとで、表示位置が次第にズレていく。その結果、本図(a)のように第1表示画面600と右表示画面602Rの境界位置にオブジェクト画像612が差し掛かったとき、境界を挟んだ両側のオブジェクト画像612に正面視における連続性が生まれない不自然な表示となってしまう。
そこで、第1表示画面600と第2表示画面602の双方に跨がる背景画像610の領域にオブジェクト画像612が移動表示されるように第1表示用画像620と第2表示用画像622を生成する場合、第1表示用画像620と第2表示用画像622のうち少なくともいずれかにおけるオブジェクト画像612の移動速度を第1表示画面600と第2表示画面602のドットピッチ比率に応じた速度に変更する。本実施例では、第2表示画面602に表示させる場合のオブジェクト画像612の移動速度を第1表示画面600に表示させる場合と比べてドットピッチ比率に応じて約1.11倍に高めた速度へ変更する。本図(b)は右表示画面602Rへ表示させるオブジェクト画像612bの移動速度を約1.11倍に高めた速度へ変更した場合を示す。このとき、オブジェクト画像612bの縦と横のサイズも約1.11倍にする。移動速度は1フレームあたりの移動ドット数を指定する形であり、約1.11倍に変更することで、右表示画面602Rの背後にある第1表示画面600に表示されるオブジェクト画像612aの移動速度と外観上は等しくなり、表示位置が同期する。その結果、本図(b)のように第1表示画面600と右表示画面602Rの境界位置にオブジェクト画像612が差し掛かったときでも、境界を挟んだ両側のオブジェクト画像612に正面視における連続性が保たれ、自然な表示となる。
なお、背景画像610におけるオブジェクト画像612の画面内表示位置は、例えば第2表示画面602自体の位置を移動させながらオブジェクト画像612を表示するような演出の場合、第2表示画面602におけるオブジェクト画像612の第2表示画面602の画面内表示位置を決定する基準はフレームごとに変化してしまう。そのため、フレームごとにオブジェクト画像612の表示位置を指定する座標を第2表示画面602の現在位置の検出結果に応じて座標変換してもよい。また、本図の例ではオブジェクト画像612の水平方向の移動、すなわちx軸方向における移動ドット数の変更を例示したが、垂直方向の移動、すなわちy軸方向における移動ドット数の変更でもよいし、斜め方向の移動、すなわちx軸方向とy軸方向の双方の移動ドット数の変更でもよい。あるいはオブジェクト画像612の回転運動や拡大・縮小運動、すなわちオブジェクト画像612に含まれる特徴点の移動におけるx軸方向とy軸方向の移動ドット数の変更でもよい。
変形例として、ドットピッチ比率に応じた拡大または縮小の倍率を可変値としてもよい。例えば、第2表示画面602が奥行き方向で移動可能な場合、前方の遊技者側への迫り出す移動量に応じて第2表示画面602の表示内容は正面視において外観上、拡大または縮小するように見える。その場合、第2表示画面602の奥行き方向の位置に応じた比率およびドットピッチ比率に応じた倍率を所定のテーブルで割り出し、その倍率で画像の縦横サイズを拡大または縮小してもよい。また、左表示画面602Lの左端側や右表示画面602Rの右端側が前方の遊技者側へ斜めに迫り出すように移動可能である場合、拡大または縮小する画像を、左表示画面602Lや右表示画面602Rの迫り出し角度に応じて歪ませる処理を施してもよい。さらに、第1表示画面600と第2表示画面602で液晶に特有の残像感に違いがある場合、残像感の薄い方の画像に所定のフィルタ処理によって残像感を加えて両者の残像感を揃えてもよい。あるいは、第1表示画面600と第2表示画面602の一方に画像のぼやけが生じる場合、ぼやけの薄い方の画像に所定のぼかしフィルタ処理を加えて両者のぼやけ感を揃えてもよい。
図42は、所定種類の表示パターンデータに基づいて第1表示画面600に出力される画像の表示処理過程を示すフローチャートである。描画回路336は、所定種類の表示パターンデータに基づいて描画メモリ334から背景画像610とオブジェクト画像612を読み出し(S1000)、背景画像610におけるオブジェクト画像612の表示位置を決定し(S1002)、背景画像610とオブジェクト画像612を合成することにより第1表示用画像620を生成し(S1004)、第1表示用画像620をフレームバッファ338に格納する(S1008)。表示回路340は、フレームバッファ338に格納された第1表示用画像620を第1表示画面600へ出力し(S1010)、本図のフローを終了する。
図43は、所定種類の表示パターンデータに基づいて第2表示画面602に出力される画像の表示処理過程を示すフローチャートである。描画回路336は、所定種類の表示パターンデータに基づいて描画メモリ334から背景画像610とオブジェクト画像612を読み出し(S1050)、背景画像610とオブジェクト画像612を第1表示画面600と第2表示画面602のドットピッチ比率に応じて縦横のサイズを約1.11倍に拡大する(S1052)。第2表示画面602の現在位置を検出し(S1054)、オブジェクト画像612の指定速度を背景画像610とオブジェクト画像612のドットピッチ比率に応じた速度に変更し(S1056)、背景画像610におけるオブジェクト画像612の表示位置を決定する(S1058)。描画回路336は、背景画像610とオブジェクト画像612を合成することにより第2表示用画像622を生成し(S1060)、第2表示用画像622をフレームバッファ338に格納する(S1062)。表示回路340は、フレームバッファ338に格納された第2表示用画像622を第2表示画面602へ出力し(S1064)、本図のフローを終了する。本図のフローを、左表示画面602Lおよび右表示画面602Rのそれぞれに個別に実行する。
以上の構成により、第1表示画面600の上に第2表示画面602が重なって配置される場合に、第2表示画面602の裏に隠れた第1表示画面600の一部範囲に表示される画像と同じ画像を第2表示画面602に表示することができる。そのような透過表現は、装飾図柄の変動表示を伴う変動演出や、装飾図柄の変動表示とは別に表示して大当りへの期待度の高さを予告的に表示する予告演出、その他、特別遊技における演出表示などに用いることができる。例えば、透過表現の有無によって、その演出表示に係る変動図柄が大当りとなる期待度の高さを示唆することとしてもよい。例えば、透過表現を利用しない表示パターンデータに基づく変動演出と比べて、透過表現を利用する所定種類の表示パターンデータに基づく変動演出がなされた方が、大当りとなる期待度が高いことを示唆するように演出表示することとしてもよい。
また、第1表示画面600と第2表示画面602のドットピッチ比率に応じて第2表示画面602へ表示させる画像を拡大し、オブジェクト画像612の移動速度もドットピッチ比率に応じて変更するため、第1表示画面600に表示される画像と第2表示画面602に表示される画像との位置ずれを防止し、同一のドットピッチの液晶画面に表示しているような違和感のない画像表示を実現できる。
一方、描画メモリ334から読み出す画像を第1表示画面600と第2表示画面602のドットピッチ比率に応じて第2表示画面602へ表示させる画像を拡大して表示できる。したがって、遊技機の開発段階で第1表示用画像620と第2表示用画像622とを別々に用意してデータROM324へ格納しておく手間が省かれ、画像作成の開発者はドットピッチの違いを意識することなく画像作成ができて容易に位置ずれを防止でき、開発負担を軽減できる。
(第3実施例)
本実施例は、第1表示画面および第2表示画面を組み合わせて一体的な演出表示をする点で上述の実施例と共通する。一方、本実施例においては、第1表示画面および第2表示画面に表示させる画像として「擬似回転画像」を用いる点で上述の実施例と相違する。ここで「擬似回転画像」とは、第1表示画面や第2表示画面自体があたかも回転しているかのように見せる画像のことをいう。近年の遊技機には遊技領域の横幅の大半を占めるような大型サイズの液晶画面が設けられることがあるが、このような液晶画面を駆動装置等を用いて回転させることは容易ではなく、また、遊技者も液晶画面自体が回転することを想起しにくい。本実施例では、「擬似回転画像」を用いて表示画面があたかも回転しているかのように見せることで、従来の遊技機では考えられないような新しい演出表現を可能とする。以下、上述の実施例との相違点を中心に述べる。
図44は、擬似回転画像の例を示す図であり、表示画面が奥行方向に疑似的に回転しているかのように見せる画像の例である。本図では、表示画面を疑似的に回転させるための回転軸Eが画面と平行に上下方向に延びる場合を示しており、その結果、表示画面はコマのように回転するように見える。本図(a)は、表示画面が初期位置にある状態を示し、表示画面が回転していない通常の状態を示している。本図(b)は、初期状態から表示画面が約40度回転した様子を示しており、本図(c)は、初期状態から表示画面が約80度回転した様子を示している。本図(d)は、初期状態から表示画面が約100度回転し、表示画面の裏側に別の画像が見えている様子を示しており、本図(e)は、初期状態から表示画面が約140度回転した様子を示している。本図(f)は、初期状態から表示画面が約180度回転した様子を示しており、表示画面が初期位置から完全に裏返って裏側に示される画像が通常の状態(回転していない状態)で表示される様子を示している。
図44に示す「擬似回転画像」では表示画面の表と裏で別の画像が示され、例えば、表側には昼間を表す画像が示される一方、裏側には夜間を表す画像を示される。このように表示画面の表と裏で対照的な内容の画像を示すとともに、回転後に停止表示される画像の種類により遊技者にとって有利な状態となるのか否かを示唆する演出とする。例えば、遊技状態が通常状態である場合の演出として本図(a)に示す昼間の画像を使用し、遊技状態が確変状態である場合の演出として本図(f)に示す夜間の画像を使用することにより、回転後に停止表示される画像の種類によって遊技状態が確変状態となるか否かを示唆する。例えば、リーチ演出において「擬似回転画像」を表示させ、大当りを示す図柄で停止する前に夜間の画像に切り替えることで確変状態への移行を示唆し、昼間の画像のままとすることで確変状態へ移行しないことを示唆する演出とする。また、遊技状態が確変状態であるか否かを秘匿した状態で遊技を進行させる、いわゆる「潜伏確変」の状態では、昼間の画像によって確変期待度が低いことを示唆する演出とし、夜間の画像によって確変期待度が高いことを示唆する演出としてもよい。
図44に示す「擬似回転画像」では、表示画面が初期位置から180度回転した様子を示しているが、(f)から(a)へ移行するように表示画面をさらに回転させてもよいし、表示画面を連続して複数回にわたって回転させてもよい。また、表示画面を所定の回数にわたって回転させた後、表示画面の表と裏のいずれかが通常の状態で見えるようにして回転を停止させてもよい。つまり、表示画面を疑似的に回転させた後、(a)または(f)に示す状態で回転を停止させてもよい。
図45は、擬似回転画像の生成方法を模式的に示す図であり、仮想空間Sの内部に配置した仮想オブジェクト710を回転させて擬似回転画像を生成する様子を示す。本図(a)に示すように、xyzの3軸を有する3次元の仮想空間Sの内部には仮想オブジェクト710が配置される。仮想オブジェクト710は、表示画面をモデル化したオブジェクトであり、表示画面に表示させるための画像データが貼り付けされる平面として第1平面715および第2平面716を有する。仮想オブジェクト710は、図示されるように、平板形状を有しており、その主面の一つが第1平面715であり、第1平面715の裏側に位置する別の主面が第2平面716である。また、仮想オブジェクト710には回転軸Eが設けられる。
図45(b)は、本図(a)に示す初期位置の仮想オブジェクト710を回転させ、回転させた仮想オブジェクト710を投影面720に透視投影する様子を示す。投影中心である原点Oから仮想オブジェクト710に向けて投射線725を延ばし、投影面720と投射線725の交点を求めることで、投影面720に交点の集まりとしての投影画像726が形成される。このように、仮想空間Sにおいて3次元的に回転する仮想オブジェクト710を投影面720に投影して2次元化することで、表示画面に表示させる「擬似回転画像」が生成される。なお、投影面720は、初期位置にある仮想オブジェクト710の第1平面715と一致するように配置される。
仮想オブジェクト710の第1平面715には、表示画面に表示させるための画像データが貼り付けされており、例えば、図44(a)に示した昼間を表す画像データが貼り付けされる。第1平面715に画像データを貼り付けた状態で仮想オブジェクト710を透視投影することにより、投影画像726には第1平面715に貼り付けされた画像データも一緒に投影される。その結果、画像データが貼り付けされた第1平面715が回転角の大きさに応じて画像が傾いて投影される。具体的には、投影面720からz方向に離れて位置する部分は投影面720において距離に応じて縮小投影され、投影面720よりもz方向の手前に位置する部分は投影面720において距離に応じて拡大投影される。これにより、画像を表示する表示画面自体が回転しているように立体的に見える投影画像726が生成される。
仮想オブジェクト710の第2平面716には、表示画面の裏側に表示させる画像データが貼り付けされており、例えば、図44(f)に示した夜間を表す画像データが貼り付けされる。図45(a)、(b)に示す状態において、第2平面716に貼り付けされる画像データの内容は投影画像726に反映されない。しかしながら、仮想オブジェクト710をさらに回転させ、投射中心Oから第2平面716が視認可能な配置となると、第2平面716に貼り付けされる画像データが投影面720に投影され、投影画像726に反映される。このようにして仮想オブジェクト710を回転させながら投影面720に仮想オブジェクト710を投影することにより、仮想オブジェクト710の回転によって表側の画像と裏側の画像が切り替わっていく擬似回転画像が生成される。
仮想空間Sにおいて、投影中心となる原点Oと投影面720の配置関係を変えると、疑似的に回転する表示画面の見え方が変わりうる。例えば、原点Oと投影面720の距離を相対的に小さくすると、回転に伴う表示画面の奥行方向の変化が大きくなり、表示画面がより手前に迫り出してくるような立体感の強調された表示となる。一方、原点Oと投影面720の距離を相対的に大きくすると、回転に伴う奥行方向の変化が小さくなり、立体感の少ない表現となる。このとき、遊技者により自然な見え方で擬似回転画像を提示するためには、遊技者の視点位置および遊技機における表示画面の配置関係に対応させて、仮想空間Sにおける原点Oと仮想オブジェクト710および投影面720の配置関係を決めることが望ましい。具体的には、仮想空間Sの原点Oの位置を遊技者の視点位置とした場合に、遊技者の視点から見た表示画面の位置に仮想オブジェクト710および投影面720を配置することが望ましい。このようにして両者の配置関係を対応させることにより、遊技者の視点から見た表示画面の位置で画面が擬似的に回転しているかのように見せることができる。なお、両者の配置関係を意図的に異ならせることにより、擬似回転画像の立体感を強調させることとしてもよい。
上述の「擬似回転画像」は、所定種類の表示パターンデータに基づいて描画回路336によって生成される。擬似回転画像を生成するための表示パターンデータには、仮想オブジェクトの形状、回転軸、回転量、回転方向や、仮想オブジェクト、投影中心および投影面の位置などを定める投影パターンデータが含まれる。また、表示パターンデータには、仮想オブジェクトの平面(第1平面および第2平面)に貼り付けされる画像データの生成方法や、用いる画像データを指定するためのデータなどが含まれる。このような表示パターンデータは、開発時にあらかじめ作成されてデータROM等に格納される。なお、仮想オブジェクトの平面に貼り付けされる画像データは、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。また、データROM等に格納される画像データをそのまま平面に貼り付けてもよいし、格納される背景画像、キャラクタ画像、オブジェクト画像などを合成して生成される画像データを貼り付けてもよい。
描画回路336は、「擬似回転画像」を図45に示す方法にしたがって生成する。描画回路336は、表示パターンデータに基づいて、描画メモリ334に設けられる仮想空間内に仮想オブジェクトを配置し、仮想オブジェクトを回転させて透視投影することにより擬似回転画像を生成し、擬似回転画像を用いて表示用画像を生成する。なお、描画回路336は、図45に示す方法と異なる方法を用いて擬似回転画像を生成してもよい。例えば、仮想オブジェクトの平面に貼り付けされる画像データに対して、所定の処理を施すことにより上述の擬似回転画像が形成可能となるアルゴリズムを用意しておき、そのアルゴリズムにしたがった画像処理を行うことで擬似回転画像を生成してもよい。このアルゴリズムは、描画回路336のハードウェアで実現されてもよいし、描画回路336が処理するソフトウェアにより実現されてもよい。
図46は、擬似回転画像を用いた場合の第1表示画面700および第2表示画面702L,702R(以下、総称して第2表示画面702ともいう)の表示内容の例を示す。本図は、上述の図35(b)と同様の表示用画像を第1表示画面700および第2表示画面702に表示する場合に対応する。図示されるように、第1表示画面700および第2表示画面702には、擬似回転画像を用いた表示用画像が表示されており、複数の表示画面のそれぞれが疑似的に回転しているかのように見せる演出表示がなされている。このとき、疑似的な回転の停止時に表示される画像が表と裏のいずれであるかや、第1表示画面700および第2表示画面702の表示内容が共通するか否かに応じて、遊技者にとって有利な状態となるのか否かを示唆する演出とする。
第1表示画面700および第2表示画面702に表示させる擬似回転画像の回転速度や回転方向はそれぞれ同じであってもよいし、それぞれが異なっていてもよい。例えば、複数の表示画面において、擬似回転画像を同じ回転速度(角速度)および回転方向で一斉に回転を開始させてもよいし、異なる回転速度や回転方向で回転を開始させてもよいし、回転開始のタイミングを画面ごとにずらしてもよい。また、複数の表示画面において、同じタイミングで回転を停止させてもよいし、異なるタイミングで回転を停止させてもよい。また、回転を停止させる場合には、複数の表示画面において表裏の関係が同じとなるようにして回転を停止させてもよいし、画面ごとに表と裏が混在した状態で回転を停止させてもよい。
例えば、同じタイミングで回転の開始および停止をする場合、複数の表示画面を一斉に半回転させ、裏側の表示にて回転を停止させることによって、場面が瞬時に転換したことを示す演出としてもよい。例えば、短開放大当り(2R大当りなど)となって遊技状態が確変状態へ移行する場合(いわゆる突確となる場合)の演出としてこのような表示を用いてもよい。また、特別遊技後の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず確変状態であることを秘匿して遊技を進める場合に、変動回数が所定回数となることや小当りとなったこと等を条件として、遊技状態が確変状態であることを報知する演出に用いてもよい。その一方で、遊技状態が通常状態である場合には、複数の表示画面が半回転した状態で停止せず、1回転したり元に戻ったりして表側のままとなる表示をすることにより、確変状態への移行がなされていないことを示唆してもよい。
また、異なるタイミングで回転を停止させる場合には、リーチ状態を伴う図柄変動と同様に、左右の第2表示画面702の回転を先に停止させた後に第1表示画面700の回転を停止させるようにして、遊技者に有利となる状態で画像の回転が停止するか否かを煽る演出としてもよい。例えば、左右の第2表示画面702の回転が裏側で停止した後に、第1表示画面700を裏側で停止させることにより、確変状態への移行を伴う大当りとなることを示唆する演出としてもよい。その一方で、左右の第2表示画面702の回転が裏側で停止した後に、第1表示画面700を表側で停止させることにより、確変状態への移行を伴わない大当りとなることや、当該リーチ変動が大当りとならないことを示唆する演出としてもよい。
図47は、擬似回転画像を用いて表示用画像を生成する方法を模式的に示す図である。本図(a)は、複数の表示画面のそれぞれに表示させる表示用画像を生成する方法を示し、本図(b)は、(a)に示す方法で生成した表示用画像の表示例を示す。描画回路336は、第1表示画面700、左表示画面702Lおよび右表示画面702Rの三つの表示画面に表示させる擬似回転画像を生成するため、各表示画面に対応する仮想オブジェクトをそれぞれ別の仮想空間内に配置する。第1表示画面700に対応する第1オブジェクト711は第1仮想空間S1に配置され、左表示画面702Lに対応する第2オブジェクト712は第2仮想空間S2に配置され、右表示画面702Rに対応する第3オブジェクト713は第3仮想空間S3に配置される。それぞれの仮想空間内に配置した仮想オブジェクトの平面にそれぞれの表示画面に対応する画像データを貼り付け、仮想オブジェクトを回転させて透視投影することにより、それぞれの表示画面への表示に用いる擬似回転画像が描画メモリ334に生成される。したがって、第1仮想空間S1からは第1投影面721に投影された第1擬似回転画像731が生成され、第2仮想空間S2からは第2投影面722に投影された左擬似回転画像732Lが生成され、第3仮想空間S3からは第3投影面723に投影された右擬似回転画像732Rが生成される。生成された擬似回転画像は、表示用画像としてそのままフレームバッファ338に格納されるか、表示パターンデータに定められる追加の画像処理が施された後に表示用画像としてフレームバッファ338に格納される。フレームバッファ338に格納される表示用画像は、対応する表示画面に出力され、本図(b)に示すように表示される。
ここで、図47(b)に示す第1表示画面700の上に重なる第2表示画面702L、702Rの表示内容に着目すると、第2オブジェクト712または第3オブジェクト713に対応する画像のみが表示され、第1オブジェクト711に対応する画像は表示されていない。一方、図47(b)に示す配置関係で第1表示画面700および第2表示画面702L、702Rを配置し、これらの表示画面を実際に回転させた場合には、第2表示画面702L、702Rの裏側に配置される第1表示画面700が見える状態(例えば、図46(b)を参照)になるはずである。そのため、図47(b)のような表示をすると、実際に画面を回転させた場合の見え方とずれが生じ、表示画面が回転しているかのように見せる効果が薄れてしまうおそれがある。
そこで、複数の表示画面が重なるように配置した場合に、それぞれの表示画面が回転しているかのように見せる効果を高めるため、追加の画像処理を施してもよい。図48は、擬似回転画像を用いて表示用画像を生成するための追加処理を模式的に示す図である。本図(a)は、図47(a)に示した画像生成方法に付加される処理を示し、本図(b)は、(a)に示す方法で生成した表示用画像の表示例を示す。本図(a)に示すように、描画メモリ334に生成される第1擬似回転画像731の中から、左表示画面702Lと重複する重複領域731aを特定して切り出し、左擬似回転画像732Lと重ね合わせる画像処理を施すことで左表示用画像742Lを生成する。このとき、実際の画面配置と同様に、左擬似回転画像732Lを手前側に配置し、第1擬似回転画像731から切り出した重複領域731aを奥側に配置して画像の重ね合わせをする。同様に、第1擬似回転画像731の中から右表示画面702Rと重複する重複領域731bを切り出し、右表示画面702Rと重ね合わせることで右表示用画像742Rを生成する。このようにして生成した第2表示用画像742L,742Rを第2表示画面702L,702Rに出力することで、本図(b)に示すように第2表示画面702L,702Rの裏側に配置される第1表示画面700があたかも透視して見えるような表示をすることができる。これにより、複数の表示画面が回転している様子をより自然に表示させることができ、複数の表示画面を用いた一体的な演出表示とすることができる。
図49は、擬似回転画像を用いて表示用画像を生成する別の方法を模式的に示す図である。図47および図48に示す方法では、各表示画面をモデル化した仮想オブジェクトをそれぞれ別の仮想空間に配置して擬似回転画像を生成することとした。本図に示す方法では、各表示画面をモデル化した仮想オブジェクトを同じ仮想空間内に配置し、一つの仮想空間Sから複数の擬似回転画像を生成する。仮想空間Sには、第1表示画面700をモデル化した第1オブジェクト711、左表示画面702Lをモデル化した第2オブジェクト712、右表示画面702Rをモデル化した第3オブジェクト713が各表示画面の配置関係に対応して配置される。一つの仮想空間Sには、それぞれの表示画面の初期位置に対応する複数の投影面が用意される。第1投影面721は、第1表示画面700に表示させる擬似回転画像を生成するための投影面であり、第1表示画面700に対応する第1オブジェクト711の初期位置に配置される。同様に、第2投影面722および第3投影面723は、第2表示画面702L、702Rに表示させる擬似回転画像を生成するための投影面であり、第2表示画面702L、702Rに対応する第2オブジェクト712、第3オブジェクト713の初期位置に配置される。このようにして複数の投影面を用意することにより、一つの仮想空間Sから各表示画面に表示させる擬似回転画像のそれぞれを生成できる。
また、図49に示す方法では、一つの仮想空間内に複数の仮想オブジェクトが配置されているため、複数のオブジェクトの立体的な配置関係をそのまま投影して擬似回転画像を生成できる。そのため、本図(b)に示すように、第2表示画面702の裏側に配置される第1表示画面700があたかも透視して見えるような表示用画像を生成できる。したがって、本図に示す方法では、図48に示すような追加処理をすることなく、図48と同様に自然な見え方となる演出表示が可能となる。
なお、上述した図35(c)に示すように、第2表示画面702L、702Rを左右に展開して両端が手前側に迫り出すように配置させる場合には、疑似的な画面の回転がより自然に見えるように投影面の向きを調整してもよい。具体的には、第2表示画面702L、702Rの配置に合わせて仮想空間内の投影面の配置を斜めにし、斜めに配置した投影面に投影した擬似回転画像を第2表示画面702L、702Rに表示させてもよい。これにより、表示画面が斜めに配置される場合であっても、表示画面が疑似的に回転している様子をより自然に見せることができる。その結果、擬似回転画像を用いた演出効果を高めることができる。
図50は、擬似回転画像を用いた第1表示画面700および第2表示画面702L、702Rの表示内容の例を示す図であり、複数の表示画面の擬似回転が相互に連動する様子を示している。まず、本図(a)に示すように、右表示画面702RがハンマーFによって叩かれて擬似回転を開始する。その後、本図(b)に示すように、擬似回転を開始した右表示画面702Rが第1表示画面700にぶつかって第1表示画面700の擬似回転が開始する。さらに、本図(c)に示すように第1表示画面700が左表示画面702Lにぶつかって左表示画面702Lの擬似回転が開始する。このようにして、擬似回転する表示画面同士が衝突し、表示画面の疑似的な動きが別の表示画面の疑似的な動きに影響していくように見せる演出表示をしてもよい。
また、本図(a)に示されるように、擬似回転画像に対して追加のオブジェクト画像を表示用画像の生成時に付加してもよい。その他、変動表示される図柄のオブジェクト画像を擬似回転画像に対して付加することとしてもよい。この場合、変動表示される図柄は疑似的に回転しているようには見えず、画面の手前側で変動表示しているように見える。なお、変動表示される図柄のオブジェクト画像を擬似回転画像に含めることとしてもよい。この場合、疑似的に回転するオブジェクトの平面上において図柄が変動表示しているように見える。
図51は、擬似回転画像を用いて生成される表示用画像を複数の表示画面に出力する表示処理過程を示すフローチャートである。描画回路336は、所定種類の表示パターンデータに基づいて、描画メモリ334の仮想空間内に仮想オブジェクト710を配置し(S1100)、仮想オブジェクト710の平面に指定される画像データを貼り付けする(S1102)。描画回路336は、表示パターンデータに基づいて仮想オブジェクト710を回転させ(S1104)、回転させた仮想オブジェクト710を投影面720に投影し(S1106)、擬似回転画像を生成する(S1108)。生成した擬似回転画像に対して必要に応じて画像処理を施すことにより表示用画像を生成し(S1110)、フレームバッファ338に格納する(S1112)。表示回路340は、フレームバッファ338に格納された表示用画像を対応する表示画面に出力し(S1114)、本図のフローを終了する。
以上の構成により、表示画面があたかも回転しているかのように見せる擬似回転画像を用いた演出表示をすることができる。通常、遊技機の表示画面が奥行方向に回転することは想起しにくいため、従来の遊技機にはない新しい演出表示とすることができる。このような擬似回転を伴う演出表現は、期待度の高さを予告的に表示する予告演出、その他、特別遊技における演出表示などに用いることができる。また、擬似回転が停止したときに表示される画像の内容が回転前に表示されていた内容と異なるか否かによって、その演出表示に係る変動図柄が大当りとなる期待度の高さを示唆することとしてもよい。例えば、擬似回転により表示用画像の内容が変化しない表示パターンデータに基づく変動演出と比べて、擬似回転により表示用画像の内容が変化する表示パターンデータに基づく変動演出がなされた方が、大当りとなる期待度が高いことを示唆するように演出表示することとしてもよい。また、リーチ演出の途中から擬似回転を伴う演出に切り替えることにより、大当り期待度が低いことを示唆する「弱リーチ」演出から、大当り期待度が高いことを示唆する「強リーチ」演出へと切り替わったことを示す演出表示としてもよい。
また、本実施例によれば、擬似回転画像を生成するための表示パターンデータと、仮想オブジェクトに貼り付けるための画像データから擬似回転画像が生成されるため、開発時に擬似回転画像をあらかじめ生成してROMデータに格納しておく必要がない。そのため、表示パターンデータと画像データをそれぞれ複数種類用意しておくことで、それらを組み合わせた多種多様な擬似回転画像を生成することができる。仮に、あらかじめ擬似回転画像を生成しておく必要があるとすると、表示パターンと画像データの組み合わせに応じて数多くの擬似回転画像を生成しておく必要があるため、開発時の手間がかかり、また、データ容量を逼迫する原因となる。したがって、本実施例によれば、開発負担やデータサイズの増大を抑制しつつ、擬似回転画像を用いた新たな演出表現を遊技者に提供することができる。
なお、本実施例に係る演出表現は、上述の第1実施例や第2実施例に係る内容と組み合わせて用いてもよい。例えば、第2表示画面を水平方向に移動させつつ、第1表示画面および第2表示画面の少なくとも一方に擬似回転画像を用いた表示用画像を表示させてもよい。また、第1表示画面と第2表示画面のドットピッチが異なる場合には、ドットピッチの違いによる位置ずれが生じないように、第1表示用画像と第2表示用画像の少なくとも一方を拡大または縮小させて、それぞれの表示画面に出力させることとしてもよい。
(変形例7)
また、上述の実施例では、表示画面をコマのように回転させる場合を示したが、異なる態様で画面が回転しているように見せる擬似回転画像を用いてもよい。図52は、擬似回転画像730の別の例を示す図である。本図(a)〜(c)に示すように、表示画面を表す仮想オブジェクト710が奥行方向(z方向)に倒すようにして仮想オブジェクト710を回転させてもよい。このとき、仮想オブジェクト710の回転軸Eは、画像データが貼り付けされる第1平面715と平行に水平方向(x方向)に延びるように、仮想オブジェクト710の端に設けられる。このような回転軸Eを設定することで、本図(d)〜(f)に示すように、表示画面が倒れ込んでいくような演出表示をすることができる。
(変形例8)
図53は、擬似回転画像730の別の例を示す図である。本図(a)〜(c)に示すように、表示画面を表す仮想オブジェクト710が表示画面の面内で回転するようにしてもよい。このとき、仮想オブジェクト710の回転軸Eは、画像データが貼り付けされる第1平面715に直交する方向(z方向)に延びるように設けられる。このような回転軸Eを設定することで、本図(d)〜(f)に示すように、2次元的に画面が回転するように見える演出表示をすることができる。
(変形例9)
上述の実施例では、擬似回転画像を対応する表示画面に表示させることにより、表示画面が回転しているかのように見せることとした。さらなる変形例においては、第2表示画面をモデル化したオブジェクト画像を第1表示画面を表示させ、第1表示画面上でオブジェクト画像を移動ないし回転させることにより、第2表示画面が移動または回転しているかのように見せる演出表示をする。例えば、第1表示画面上に第2表示画面をモデル化したダミー画面を複数表示させることで、第2表示画面の数が増えていくように見せる演出とする。
図54は、変形例に係る第1表示画面700および第2表示画面702の表示内容の例を示す図であり、第1表示画面700に第2表示画面702を模したオブジェクト画像745、746、747を表示させる演出例を示す。本図(a)は、第1表示画面700の上に第2表示画面702が配置され、第1表示画面700には昼間を表す第1表示用画像741が表示され、第2表示画面702には夜間を表す第2表示用画像742が表示されている状態を示している。本図(b)は、(a)に続く表示例であり、第2表示画面702をモデル化したオブジェクト画像745が第1表示画面700に追加表示されている状態を示す。オブジェクト画像745は、例えば、第2表示用画像742と同様に夜間を表す画像であり、第2表示画面702の裏側から飛び出してくるように表示される。これにより、第2表示画面702の下から第2表示画面702の分身が登場したかのような演出表示をする。
本図(c)は、(b)に続く表示例であり、第2表示画面702をモデル化した別のオブジェクト画像746が第1表示画面700に追加表示されている状態を示す。オブジェクト画像746は、例えば、オブジェクト画像745の裏側から飛び出してくるように表示される。本図(d)は、(c)に続く表示例であり、第2表示画面702をモデル化したさらに別のオブジェクト画像747が第1表示画面700に追加表示されている状態を示す。オブジェクト画像747も同様に、オブジェクト画像746の裏側から飛び出してくるように表示される。このような表示をすることにより、第2表示画面702が次々と増えていくかのように見せる演出表示をする。
本図(e)は、(d)に続く表示例であり、第1表示画面700に表示されるオブジェクト画像745〜747のそれぞれが小刻みに振動しながら表示されている状態を示す。本図(f)は、(e)に続く表示例であり、オブジェクト画像745〜747の表示内容がつながって、夜間を表す第1表示用画像741が第1表示画面700の一面に表示される状態を示す。このように、第1表示画面700の表示を夜間を表す画像に切り替えることで、遊技者に有利な状態へと切り替わったことを示唆する演出とする。また、(e)に示すように、オブジェクト画像745〜747のそれぞれを小刻みに振動させることで、第1表示画面700の表示内容が夜間に切り替わるか否かを煽る演出とする。
本変形例によれば、第1表示画面700にオブジェクト画像を表示させることにより疑似的に第2表示画面702を登場させているため、第2表示画面702を物理的に移動させる駆動装置の制約を受けることなく、オブジェクト画像を移動表示できる。具体的には、本図(b)に示すように第2表示画面702の裏からオブジェクト画像745を登場させる場合において、駆動装置による移動速度を超える速度で瞬間的にオブジェクト画像745を登場させることができる。また、第2表示画面702を物理的に移動させる場合には、第2表示画面702の数自体は変化しないが、オブジェクト画像を追加表示することで第2表示画面702が増殖するかのように見える表現も可能となる。このようにして、複数の表示画面の配置関係からは容易に想像できないような、新しい演出表現を可能とする。
(変形例10)
図55は、変形例に係る第1表示画面700および第2表示画面702の表示内容の例を示す図であり、図54に示す演出内容に擬似回転画像を組み合わせた演出例を示す。本図(a)、(b)は、上述の図54(a)、(b)の表示と同様であるが、本図(c)、(d)において擬似回転画像を用いる点で、上述の演出例と異なる。本図(c)において、オブジェクト画像746は、オブジェクト画像745の裏から回転軸Eを中心に回転しながら登場する。さらに、本図(d)において、オブジェクト画像745が回転軸Eを中心に90度回転して横長の状態となり、本図(e)において、オブジェクト画像745の裏側から横長のオブジェクト画像747がスライドして登場する。最後に、本図(f)に示すように、オブジェクト画像745〜747の表示内容がつながって、夜間を表す第1表示用画像741が第1表示画面700の一面に表示される。
本変形例においても、上述の図54に示す演出例と同様、第1表示画面700の表示内容が夜間に切り替わるか否かを煽る演出表示とすることができる。また、第1表示画面700にオブジェクト画像を表示させるとともに、そのオブジェクト画像を回転させながら登場させることによって、第2表示画面702の数が増えるとともに、第2表示画面702が回転しているかのように見せる演出とすることができる。このようにして、複数の表示画面の配置関係からは容易に想像できないような、新しい演出表現を可能にできる。
(変形例11)
上述の実施例および変形例においては、仮想空間内に配置する仮想オブジェクトとして第1平面と第2平面を有する平板形状のオブジェクトを用いる場合を示した。さらなる変形例においては、三角柱や立方体などの多角柱を仮想オブジェクトとして用い、多角柱に設けられる複数の平面に画像データを貼り付けてもよい。その他、画像データが貼り付け可能な第1平面および第2平面を有するオブジェクトであれば、これらに限られない形状の仮想オブジェクトを用いてもよい。このような仮想オブジェクトは、初期位置にて透視投影した場合に視認可能となる第1平面と、第1平面の裏側または第1平面と異なる向きに配置され、初期位置から所定角度回転させて透視投影した場合に視認可能となる第2平面とを有することが望ましい。このような第1平面および第2平面を有するオブジェクトを用いることで、オブジェクトの回転により視認可能な表示面を切り替えることができ、遊技状態の変化等を示唆する演出を実現できる。
なお、画像データが貼り付けされる平面は、一つの仮想オブジェクトにつき三面以上設けられてもよい。これにより、三つ以上用意される遊技状態や場面の中からいずれが選択されるかを示唆する演出とすることができる。また、第1平面および第2平面に貼り付けられる画像データは、仮想オブジェクトの回転の途中で別の演出内容を表示するための画像データに切り替えられてもよい。例えば、昼間の草原の画像が貼付される第1平面が表示され、夜間の草原の画像が貼付される第2平面が表示された後、昼間の山岳地帯の画像が貼付される第1平面が表示され、その後、夜間の山岳地帯の画像が貼付される第2平面が表示されるようにして、場面が次々と切り替わるように擬似回転画像を生成することとしてもよい。その他、第1平面および第2平面の双方に同じ内容の画像データを貼り付けし、仮想オブジェクトが回転したとしても場面が切り替わらないようにしてもよい。
(変形例12)
上述の実施例および変形例においては、仮想オブジェクトの回転軸を、仮想オブジェクトの平面に水平または垂直な方向に延びる軸とした。さらなる変形例においては、仮想オブジェクトの回転軸を、オブジェクトの平面の法線と交差する方向にしてもよい。この場合、表示画面が3次元的に斜めに回転する様子を表現できる。また、オブジェクトの平面の法線と交差する方向に延びる回転軸を用いることにより、回転により初期位置において視認可能な平面とは別の平面を見せることができる。これにより、場面転換を伴う演出を実現できる。
(変形例13)
上述の実施例および変形例においては、表示画面に表示させる画像データを仮想オブジェクトに貼り付けて擬似回転画像を生成することとした。さらなる変形例においては、表示画面に表示させる画像データに加えて、表示画面の外縁に設けられるフレーム枠や、表示画面のフレーム装飾を模した画像データを追加的に貼り付けすることとしてもよい。仮想オブジェクトの平面にフレーム枠を表示させることによって、表示画面自体が回転しているかのように見せる効果をより高めることができる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
上述の実施例および変形例では、第2表示画面が第1表示画面の左右に設けられ、左右に移動可能となる構成を説明した。さらなる変形例においては、第2表示画面が第1表示画面の上下に設けられ、上下方向に移動可能となる構成としてもよい。さらには、第2表示画面は1つだけ配置することとしてもよく、3つ以上配置することとしてもよい。また第2表示画面は、上下方向や左右方向の一軸方向に移動させる場合のみならず、円弧状に移動させたり、第2表示画面自体が回転することとなるように移動させてもよい。また、第2表示画面が枠中央部で手前に迫り出すように奥行方向に第2表示画面を移動させてもよい。また、移動可能に構成された第2表示画面としてのサブ液晶を例示したが、変形例においては一定の位置に固定される固定型のサブ液晶を用いてもよい。第2表示画面としてのサブ液晶は第1表示画面としてのメイン液晶と重なる位置に固定されてもよく、その場合、第2表示画面を透過して第1表示画面の表示内容を見ることができる透過型ディスプレイをサブ液晶に用いてもよい。透過型ディスプレイを用いる場合、メイン液晶とのドットピッチの違いによる表示内容の位置ずれが第2表示画面を透過してより目立つため、第2表示画面へ表示させる画像をドットピッチ比率に応じて拡大または縮小し、オブジェクト画像の移動速度もドットピッチ比率に応じて変更する意義は大きい。ただし、第1表示画面と第2表示画面のドットピッチ比率が同じであったとしても、奥行き方向において第2表示画面を第1表示画面の手前側(遊技者側)に配置することで表示内容に遠近感が生じ、遊技者から見て位置ずれが生じているように見えるおそれもある。その場合、第1表示画面と第2表示画面の奥行き方向の位置の違いに応じて、第2表示画面へ表示させる画像を拡大または縮小し、オブジェクト画像の移動速度を変更してもよい。
上述の実施例および変形例では、描画回路により擬似回転画像を生成する場合を示した。さらなる変形例においては、開発時点においてあらかじめ擬似回転画像を用いた画像データを用意してデータROM等に格納しておき、その画像データを表示画面に出力させることにより表示画面が回転しているかのように見せる演出表示をしてもよい。
上記の実施例においては、ぱちんこ遊技機を例に本発明を説明した。変形例においては、じゃん球遊技機やスロットマシンなどの各種遊技機に本発明を適用してもよい。
本明細書または特許請求の範囲において、「入球」「入賞」「落入」は相互に同義としてもよい。また、各入賞口や各入球口は、遊技球が通過するタイプの「通過口」(「ゲート」や「スルーチャッカー」等とも呼ぶ)で構成される場合があってもよく、「入球」「入賞」「落入」と「通過」もまた相互に同義としてもよい。
本明細書または特許請求の範囲にいう「乱数」は、乱数生成回路で生成する物理乱数や数学的な意味での真正乱数でなくてもよく、16ビットカウンタを利用したハードウエア乱数や乱数生成アルゴリズムを利用したソフトウエア乱数などの疑似乱数でもよい。またはハードウェア乱数とソフトウェア乱数の組合せ、例えばカウンタが1周するたびに初期値を変更するプラス乱数方式でもよい。
本明細書または特許請求の範囲において「テーブル」や「選択基準」というときは、厳密に抽選値などの第1のパラメータと、選択肢を示す値などの第2のパラメータとの対応関係をテーブル構造で定めたデータを指すだけでなく、そのような対応関係として第1のパラメータから第2のパラメータを導出するプログラム構造で実現する場合も広く含むものとする。それらを含めて実質的に「テーブル」と同義の概念として適宜「選択基準」と称する。また、テーブル構造を用いる場合、実質的に1種類となる選択基準を構造的に細分化された複数のテーブルの組合せで構成してもよいが、「複数種の選択基準」というときはその細分化されたテーブルの数ではなくテーブルの実質的な種類の数を示す。
演出表示装置は、高精細なドットマトリクス型表示装置である液晶ディスプレイで構成されるが、その表示領域の横幅は遊技領域の横幅の半分程度であってもよいし、半分を超える大型サイズであってもよい。大型サイズの場合、演出表示装置の右側の遊技球通路は遊技球1個が通過できる程度の通路幅にて形成され、遊技者はいわゆる「右打ち」として最大強度で打ち出せばほぼ確実に右側通路へ遊技球を通過させることができ、いわゆる「左打ち」との打ち分けができる。
上記実施例では、第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する遊技機を前提とした例を示した。変形例においては、第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が一つ存在する遊技機において上記実施例を適用してもよい。その場合、始動口として、普通電動役物を備えたものを一つ設けるようにしてもよい。
また、以下に挙げる変形例を用いてもよい。
描画処理手段は、平面の法線と交差する軸を中心に仮想オブジェクトを回転させて透視投影することにより、当該仮想オブジェクトに対応する表示画面が奥行方向に回転しているかのように見せる前記擬似回転画像を生成してもよい。
描画処理手段は、初期位置にて透視投影した場合に視認可能となる第1平面と、第1平面の裏側または第1平面と異なる向きに配置され、初期位置から所定角度回転させて透視投影した場合に視認可能となる第2平面とを有する仮想オブジェクトを配置し、第1平面および第2平面に異なる画像データを貼り付けて擬似回転画像を生成してもよい。
描画処理手段は、仮想空間内において初期位置にある仮想オブジェクトの平面の位置に投影面を配置し、当該仮想オブジェクトを投影面に透視投影して擬似回転画像を生成してもよい。
描画処理手段は、表示画面の外縁をモデル化したフレーム枠の画像データを平面に貼り付けて擬似回転画像を生成してもよい。
60 演出表示装置、 100 ぱちんこ遊技機、 220 当否判定手段、 260 特別遊技制御手段、 303 演出決定手段、 305 演出表示制御手段、 334 描画メモリ、 336 描画回路、 338 フレームバッファ、 340 表示回路、 531 第1領域、 532 第2領域、 561 第1表示画面、 562 第2表示画面、 581 第1表示用画像、 582 第2表示用画像、 600 第1表示画面、 602 第2表示画面、 610 背景画像、 612 オブジェクト画像、 620 第1表示用画像、 622 第2表示用画像、 630 第1領域、 632 第2領域、700 第1表示画面、 702 第2表示画面、 710 仮想オブジェクト、 715 第1平面、 716 第2平面、 720 投影面、 731 第1擬似回転画像、 732 第2擬似回転画像。

Claims (1)

  1. 所定の遊技動作を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技への移行可否を判定するための抽選を実行する当否判定手段と、
    前記抽選が前記特別遊技への移行が可能であることを示す結果となって所定条件が満たされた場合に前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    前記抽選に伴い演出的な内容が表示される複数の表示画面を含む演出表示装置と、
    前記演出表示装置に表示させる演出的な内容を決定する演出決定手段と、
    前記演出決定手段により決定された前記演出的な内容を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備え、
    前記演出表示制御手段は、
    前記演出表示装置に表示させる演出に用いる複数種類の画像データおよび各画像データの表示過程が定められた複数種類の表示パターンデータを保持するデータ格納手段と、
    前記演出表示装置に表示される表示用画像が一時的に格納される画像格納手段と、
    前記表示パターンデータに基づき、前記画像データを用いて前記複数の表示画面のそれぞれに表示される表示用画像を生成して前記画像格納手段に格納する描画処理手段と、
    前記画像格納手段を参照して、前記複数の表示画面のそれぞれに表示させる表示用画像を対応する表示画面に出力する表示処理手段と、を含み、
    前記描画処理手段は、所定種類の表示パターンデータに基づいて、前記表示画面に表示させる演出に用いる画像データが貼り付けされる平面を有する仮想オブジェクトを仮想空間内に配置し、配置された仮想オブジェクトを初期位置から回転させて透視投影することにより前記表示画面があたかも回転しているかのように見せる擬似回転画像を生成し、生成した擬似回転画像を用いて前記複数の表示画面のそれぞれに表示させる表示用画像を生成する遊技機。
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