JP2016105522A - プリント配線板用白色硬化型組成物、これを用いた硬化塗膜及びプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】煩瑣な工程を経ずに高反射率の硬化塗膜を得ることができ、かつ、長時間の分散処理なしでも良好な分散性が得られる白色硬化型組成物を得る。【解決手段】(A)白色顔料と、(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)湿潤分散剤とを含むことを特徴とするプリント配線板用白色硬化型組成物である。前記(A)白色顔料が酸化チタンであることが好ましい。また、前記酸化チタンがルチル型酸化チタンであることが好ましく、酸化チタンの最大粒径が1μm以下であることが好ましい。【選択図】なし
Description
本発明は、プリント配線板用の白色硬化型組成物、特にインクジェット方式により用いられる紫外線硬化型の白色組成物、これを用いたレジスト、マーキング及びエッチングの少なくとも何れか一種等のプリント配線板用の硬化塗膜、及びこれを用いて得られたパターンを有するプリント配線板に関する。
プリント配線板にエッチングレジスト、ソルダーレジスト、シンボルマーキングなどを形成する場合には、高粘度の組成物をスクリーン印刷などの印刷法で基板への塗布を行った後、活性エネルギー線の照射によってインキを硬化させる手法が一般的であった。
また、LED用基板など、高反射性の硬化塗膜を得るために、プリント配線板用硬化型組成物に白色の顔料、着色料を配合することが行われている。
また、LED用基板など、高反射性の硬化塗膜を得るために、プリント配線板用硬化型組成物に白色の顔料、着色料を配合することが行われている。
しかしながら、従来のプリント配線板用白色組成物は、組成物中に多量の白色顔料を配合する必要があり、良好な分散性を得るためには長時間の分散処理が必要となっていた。また、従来の高粘度の組成物は、一般的に高反射率化の為に塗膜の重ね塗りをするため、印刷後に乾燥やUV照射などの塗膜を仮硬化する工程を行う必要があり、同一箇所への重ね塗りが困難であった。
そこで本発明の目的は、長時間の分散処理なしでも良好な分散性が得ることが出来、かつ、煩瑣な工程を経ずに高反射率の硬化塗膜を得ることができる白色硬化型組成物を得ることにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、白色顔料に加えて、特定の(メタ)アクリレート化合物、光重合開始剤および湿潤分散剤を含む組成物とすることで、短時間の分散処理であっても良好な分散性、及び優れた濾過効率が得られ、かつ密着性・耐熱性などの特性に優れた硬化塗膜が得られることを見出した。また、インクジェット法などに対応した低粘度の組成物とする事で、印刷と同時に仮硬化を行う事により工程数が削減できるため、同一箇所への重ね塗りが容易となり、厚塗りによる高反射率化に容易に対応できることも併せて見出し本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、(A)白色顔料と、(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)湿潤分散剤とを含むことを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、前記(A)白色顔料が酸化チタンであることが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、前記酸化チタンがルチル型酸化チタンであることが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、前記酸化チタンの最大粒径が1μm以下であることが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、前記(D)湿潤分散剤が酸価を有することが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、さらに、2官能(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、前記2官能(メタ)アクリレート化合物の25℃における粘度が5〜50mPa・sであることが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、さらに、熱硬化成分を含むことが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、50℃における粘度が5〜50mPa・sであることが好ましい。
また、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、膜厚30μmにおけるY値が70以上であることが好ましい。
本発明の硬化塗膜は、上記いずれかのプリント配線板用白色硬化型組成物に対して光照射することにより得られることを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板は、上記いずれかのプリント配線板用白色硬化型組成物が基板上に印刷され、これを光照射することにより得られるパターン硬化塗膜を有することを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板は、上記いずれかのプリント配線板用白色硬化型組成物がインクジェット印刷法により基板上に印刷され、これを光照射することにより得られるパターン硬化塗膜を有することを特徴とするものである。
本発明により、煩瑣な工程を経ずに高反射率の硬化塗膜を得ることができ、かつ、長時間の分散処理なしでも良好な分散性が得られる白色硬化型組成物を得ることができる。また、本発明の白色硬化型組成物は、銅や基板に対する密着性、硬度、耐溶剤性、耐熱性等の諸特性に優れた硬化塗膜を得ることができる。さらに、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、インクジェット用組成物として好適に用いることができる。
本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物(以下、「硬化型組成物」とも称する。)は、(A)白色顔料(成分(A))と、(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(成分(B))と、(C)光重合開始剤(成分(C))と、(D)湿潤分散剤(成分(D))とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の硬化型組成物中に含まれる粒子の最大粒径が0.1〜5μm以下であることが好ましく、0.1〜1μmであることがより好ましい。最大粒径が0.1μm以上であれば、粒子の凝集力が高くなりすぎるということがなく、5μm以下であれば、インクジェット印刷時のノズル詰りなどの問題が発生する可能性が低くなる為好ましい。
組成物中に含まれる粒子の最大粒径は、粒度分布計により測定することができ、そのD100値を最大粒径とする。
また、本発明の硬化型組成物中に含まれる粒子の最大粒径が0.1〜5μm以下であることが好ましく、0.1〜1μmであることがより好ましい。最大粒径が0.1μm以上であれば、粒子の凝集力が高くなりすぎるということがなく、5μm以下であれば、インクジェット印刷時のノズル詰りなどの問題が発生する可能性が低くなる為好ましい。
組成物中に含まれる粒子の最大粒径は、粒度分布計により測定することができ、そのD100値を最大粒径とする。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタアクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
[(A)白色顔料]
本発明において、(A)白色顔料は、酸化チタン,酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、中空樹脂粒子、硫化亜鉛など公知の白色顔料を用いることができる。中でも、高い着色性および反射率から酸化チタンが好ましい。これら白色顔料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。酸化チタンは、ルチル型酸化チタンでもアナターゼ型酸化チタンでもよいが、着色性、隠蔽性および安定性からルチル型チタンを用いることが好ましい。同じ酸化チタンであるアナターゼ型酸化チタンは、ルチル型酸化チタンと比較して白色度が高く、白色顔料としてよく使用されるが、アナターゼ型酸化チタンは、光触媒活性を有するために、特にLEDから照射される光により、絶縁性樹脂組成物中の樹脂の変色を引き起こすことがある。これに対し、ルチル型酸化チタンは、白色度はアナターゼ型と比較して若干劣るものの、光活性を殆ど有さないために、酸化チタンの光活性に起因する光による樹脂の劣化(黄変)が顕著に抑制され、また熱に対しても安定である。このため、LEDが実装されたプリント配線板の絶縁層において白色顔料として用いられた場合に、高反射率を長期にわたり維持することができる。
本発明において、(A)白色顔料は、酸化チタン,酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、中空樹脂粒子、硫化亜鉛など公知の白色顔料を用いることができる。中でも、高い着色性および反射率から酸化チタンが好ましい。これら白色顔料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。酸化チタンは、ルチル型酸化チタンでもアナターゼ型酸化チタンでもよいが、着色性、隠蔽性および安定性からルチル型チタンを用いることが好ましい。同じ酸化チタンであるアナターゼ型酸化チタンは、ルチル型酸化チタンと比較して白色度が高く、白色顔料としてよく使用されるが、アナターゼ型酸化チタンは、光触媒活性を有するために、特にLEDから照射される光により、絶縁性樹脂組成物中の樹脂の変色を引き起こすことがある。これに対し、ルチル型酸化チタンは、白色度はアナターゼ型と比較して若干劣るものの、光活性を殆ど有さないために、酸化チタンの光活性に起因する光による樹脂の劣化(黄変)が顕著に抑制され、また熱に対しても安定である。このため、LEDが実装されたプリント配線板の絶縁層において白色顔料として用いられた場合に、高反射率を長期にわたり維持することができる。
ルチル型酸化チタンとしては、公知のものを使用することができる。ルチル型酸化チタンの製造法には、硫酸法と塩素法の2種類あり、本発明では、いずれの製造法により製造されたものも好適に使用することができる。ここで、硫酸法は、イルメナイト鉱石やチタンスラグを原料とし、これを濃硫酸に溶解して鉄分を硫酸鉄として分離し、溶液を加水分解することにより水酸化物の沈殿物を得、これを高温で焼成してルチル型酸化チタンを取り出す製法をいう。一方、塩素法は、合成ルチルや天然ルチルを原料とし、これを約1000℃の高温で塩素ガスとカーボンに反応させて四塩化チタンを合成し、これを酸化してルチル型酸化チタンを取り出す製法をいう。その中で、塩素法により製造されたルチル型酸化チタンは、特に熱による樹脂の劣化(黄変)の抑制効果が顕著であり、本発明においてより好適に用いられる。
市販されているルチル型酸化チタンとしては、例えば、タイペークR−820、タイペークR−830、タイペークR−930、タイペークR−550、タイペークR−630、タイペークR−680、タイペークR−670、タイペークR−680、タイペークR−670、タイペークR−780、タイペークR−850、タイペークCR−50、タイペークCR−57、タイペークCR−Super70、タイペークCR−80、タイペークCR−90、タイペークCR−93、タイペークCR−95、タイペークCR−97、タイペークCR−60、タイペークCR−63、タイペークCR−67、タイペークCR−58、タイペークCR−85、タイペークUT771(石原産業株式会社製)、タイピュアR−100、タイピュアR−101、タイピュアR−102、タイピュアR−103、タイピュアR−104、タイピュアR−105、タイピュアR−108、タイピュアR−900、タイピュアR−902、タイピュアR−960、タイピュアR−706、タイピュアR−931(デュポン株式会社製)、R−25、R−21、R−32、R−7E、R−5N、R−61N、R−62N、R−42、R−45M、R−44、R−49S、GTR−100、GTR−300、D−918、TCR−29、TCR−52、FTR−700(堺化学工業株式会社製)等を使用することができる。
この中で塩素法により製造されたタイペークCR−50、タイペークCR−57、タイペークCR−80、タイペークCR−90、タイペークCR−93、タイペークCR−95、タイペークCR−97、タイペークCR−60、タイペークCR−63、タイペークCR−67、タイペークCR−58、タイペークCR−85、タイペークUT771(石原産業株式会社製)、タイピュアR−100、タイピュアR−101、タイピュアR−102、タイピュアR−103、タイピュアR−104、タイピュアR−105、タイピュアR−108、タイピュアR−900、タイピュアR−902、タイピュアR−960、タイピュアR−706、タイピュアR−931(デュポン株式会社製)がより好ましく使用され得る。
また、アナターゼ型酸化チタンとしては、公知のものを使用することができる。市販されているアナターゼ型酸化チタンとしては、TITON A−110、TITON TCA−123E、TITON A−190、TITON A−197、TITON SA−1、TITON SA−1L(堺化学工業株式会社製)、TA−100、TA−200、TA−300、TA−400、TA−500、TP−2(富士チタン工業株式会社製)、TITANIX JA−1、TITANIX JA−3、TITANIX JA−4、TITANIX JA−5、TITANIX JA−C(テイカ株式会社製)、KA−10、KA−15、KA−20、KA−30(チタン工業株式会社製)、タイペーク A−100、タイペークA−220、タイペークW−10(石原産業株式会社製)等を使用することができる。
(A)白色顔料の配合量は、本発明の硬化型組成物100質量部中、5〜50質量部が好ましく、より好ましくは10〜30質量部、特に好ましくは20〜30質量部である。白色顔料が5質量部以上であれば、組成物の反射率が十分となる。50質量部以下であれば、組成物の粘度が過剰な上昇および印刷性の低下を抑制できる。
[(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物]
(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物は、モノマー又はオリゴマー等の低分子量の材料が使用され、具体的には分子量100〜1000の範囲、好ましくは分子量110〜700の範囲の材料が用いられる。
(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物は、モノマー又はオリゴマー等の低分子量の材料が使用され、具体的には分子量100〜1000の範囲、好ましくは分子量110〜700の範囲の材料が用いられる。
(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物の具体的例としては、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。市販品としてはアロニックスM−5700(東亞合成社製の商品名)、4HBA、2HEA、CHDMMA(以上、日本化成社製の商品名)、BHEA、HPA、HEMA、HPMA(以上、日本触媒社製の商品名)、ライトエステルHO、ライトエステルHOP、ライトエステルHOA(以上、共栄社化学社製の商品名)等がある。(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物は1種類又は複数種類を組み合わせて用いることができる。
このうち、特に2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートが好ましく用いられる。また、粘度調整の容易さ等から単官能(メタ)アクリレート化合物が好ましく用いられる。
(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物の配合量は、本発明の硬化型組成物100質量部中、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部である。水酸基を有する(メタ)アクリレートの配合量が、5質量部以上の場合、本発明の組成物の特徴である密着性がより良好となる。一方、配合量が50質量部以下の場合、インキの相溶性の低下を抑えることができる。
本発明の硬化型組成物は、このような(A)成分、(B)成分、及び、後述する(D)成分の組み合わせにより、短時間での分散においても分散性に優れ、かつ、プラスチック基板と導体回路金属の双方に対して優れた密着性を有し、例えばプリント配線板用のレジストインキ(エッチングレジストインキ、ソルダーレジストインキ、メッキレジストインキ)として、優れた基板保護性能を発揮する。また、低露光量であっても、優れた硬化塗膜特性を発揮する。
[(C)光重合開始剤]
(C)光重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、例えば光ラジカル重合開始剤を用いることができる。この光ラジカル重合開始剤としては、光、レーザー、電子線等によりラジカルを発生し、ラジカル重合反応を開始する化合物であれば全て用いることができる。
(C)光重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、例えば光ラジカル重合開始剤を用いることができる。この光ラジカル重合開始剤としては、光、レーザー、電子線等によりラジカルを発生し、ラジカル重合反応を開始する化合物であれば全て用いることができる。
(C)光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等のアルキルフェノン系;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;リボフラビンテトラブチレート;2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物;2,4,6−トリス−s−トリアジン、2,2,2−トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物;ベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系;ビス(シクロペンタジエニル)−ジ−フェニル−チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ジ−クロロ−チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2、3、4、5、6ペンタフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2、6−ジフルオロ−3−(ピロール−1−イル)フェニル)チタニウムなどのチタノセン類などが挙げられる。
これら公知慣用の光重合開始剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用でき、さらにはN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類などの光開始助剤を加えることができる。
市販されているものとしては、イルガキュア261、184、369、651、500、819、907、784、2959、ダロキュア1116、1173、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG−24−61、ルシリンTPO、CGI−784(以上、BASFジャパン社製の商品名)、DAICATII(ダイセル化学工業社製の商品名)、UVAC1591(ダイセル・ユーシービー社製の商品名)、ロードシル フォトイニシエーター2074(ローディア社製の商品名)、ユベクリルP36(UCB社製の商品名)、EsacureーKIP150、KIP65LT、KIP100F、KT37、KT55、KTO46、KIP75/B、ONE(Lamberti社製の商品名)等が挙げられる。
(C)光重合開始剤の配合割合は、本発明の硬化型組成物100質量部中、0.5〜10質量部の範囲が好ましい。
[(D)湿潤分散剤]
(D)湿潤分散剤としては、一般的に顔料の分散を補助する効果のあるものを用いる事が出来る。このような湿潤分散剤としては、カルボキシル基、水酸基、酸エステルなどの極性基を有する化合物や高分子化合物、例えばリン酸エステル類などの酸含有化合物や、酸基を含む共重合物、水酸基含有ポリカルボン酸エステル、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドと酸エステルの塩などを用いることができる。
また、これらの湿潤分散剤の中でも酸価を有するものが、酸化チタンなどの無機顔料の分散により有効である為好ましい。
酸価を有する湿潤分散剤の具体例としては、Anti−Terra−U、Anti−Terra−U100、Anti−Terra−204、Anti−Terra−205、Disperbyk−101、Disperbyk−102、Disperbyk−106、Disperbyk−110、Disperbyk−111、Disperbyk−130、Disperbyk−140、Disperbyk−142、Disperbyk−145、Disperbyk−170、Disperbyk−171、Disperbyk−174、Disperbyk−180、Disperbyk−2001、Disperbyk−2025、Disperbyk−2070、Disperbyk−2096、BYK−P104、BYK−P104S、BYK−P105、BYK−9076、BYK−220S(何れもBYK Chemie社製)等が挙げられる。
これらの酸価を有する湿潤分散剤の酸価は10〜300mgKOH/gが好ましい。
上記湿潤分散剤の配合量は、白色顔料100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
(D)湿潤分散剤としては、一般的に顔料の分散を補助する効果のあるものを用いる事が出来る。このような湿潤分散剤としては、カルボキシル基、水酸基、酸エステルなどの極性基を有する化合物や高分子化合物、例えばリン酸エステル類などの酸含有化合物や、酸基を含む共重合物、水酸基含有ポリカルボン酸エステル、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドと酸エステルの塩などを用いることができる。
また、これらの湿潤分散剤の中でも酸価を有するものが、酸化チタンなどの無機顔料の分散により有効である為好ましい。
酸価を有する湿潤分散剤の具体例としては、Anti−Terra−U、Anti−Terra−U100、Anti−Terra−204、Anti−Terra−205、Disperbyk−101、Disperbyk−102、Disperbyk−106、Disperbyk−110、Disperbyk−111、Disperbyk−130、Disperbyk−140、Disperbyk−142、Disperbyk−145、Disperbyk−170、Disperbyk−171、Disperbyk−174、Disperbyk−180、Disperbyk−2001、Disperbyk−2025、Disperbyk−2070、Disperbyk−2096、BYK−P104、BYK−P104S、BYK−P105、BYK−9076、BYK−220S(何れもBYK Chemie社製)等が挙げられる。
これらの酸価を有する湿潤分散剤の酸価は10〜300mgKOH/gが好ましい。
上記湿潤分散剤の配合量は、白色顔料100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
(2官能(メタ)アクリレート化合物)
本発明のプリント配線板用硬化型組成物は、更に、2官能(メタ)アクリレート化合物(水酸基を有するものを除く)を含むことが好ましい。2官能(メタ)アクリレート化合物(水酸基を有するものを除く)を添加することにより、プリント配線板用硬化型組成物における各成分の相溶性をさらに向上させることができる。
本発明のプリント配線板用硬化型組成物は、更に、2官能(メタ)アクリレート化合物(水酸基を有するものを除く)を含むことが好ましい。2官能(メタ)アクリレート化合物(水酸基を有するものを除く)を添加することにより、プリント配線板用硬化型組成物における各成分の相溶性をさらに向上させることができる。
2官能(メタ)アクリレート(水酸基を有するものを除く)の具体例としては、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレートなどのジオールのジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールにエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの少なくとも何れか1種を付加して得たジオールのジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレートなどのグリコールのジアクリレート、ビスフェノールA EO付加物ジアクリレート、ビスフェノールA PO付加物ジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、水添ジシクロペンタジエニルジアクリレート、シクロヘキシルジアクリレートなどの環状構造を有するジアクリレート、などが挙げられる。
市販されているものとしては、ライトアクリレート1,6HX−A、1,9ND−A、3EG−A、4EG−A、(共栄社化学社製の商品名)、HDDA、1,9−NDA、DPGDA、TPGDA(ダイセル・サイテック社製の商品名)、ビスコート#195、#230、#230D、#260、#310HP、#335HP、#700HV、(大阪有機化学工業社製の商品名)、アロニックスM−208、M−211B、M−220、M−225、M−240、M−270(東亞合成社製の商品名)などが挙げられる。
これらの中でも、粘度及び相溶性の観点から、炭素数4〜12のアルキル鎖を有するジオールのジアクリレート、特に1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレートが好ましい。
これら2官能アクリレート化合物の配合量は、本発明の硬化型組成物100質量部中、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは40〜70質量部である。2官能(メタ)アクリレートの配合量が、20質量部以上の場合、インキの相溶性が良好となる。一方、配合量が80質量部以下の場合、インキの密着性が良好となる。
2官能(メタ)アクリレート化合物の25℃における粘度が5〜50mPa・s、特に5〜30mPa・sであることが好ましい。この粘度範囲では、2官能(メタ)アクリレート化合物の希釈剤としての取り扱い性が良好となり、各成分を均一に混合することができる。その結果、塗膜の全面が基板に対して一様に密着することが期待できる。
(熱硬化成分)
本発明の硬化型組成物には、熱硬化成分を加えることができる。熱硬化成分を加えることにより密着性や耐熱性が向上することが期待できる。本発明に用いられる熱硬化成分としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂、ブロックイソシアネート化合物、シクロカーボネート化合物、環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化成分、ビスマレイミド、カルボジイミド樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が使用できる。特に好ましいのは、保存安定性に優れる点より、ブロックイソシアネート化合物である。
本発明の硬化型組成物には、熱硬化成分を加えることができる。熱硬化成分を加えることにより密着性や耐熱性が向上することが期待できる。本発明に用いられる熱硬化成分としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂、ブロックイソシアネート化合物、シクロカーボネート化合物、環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化成分、ビスマレイミド、カルボジイミド樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が使用できる。特に好ましいのは、保存安定性に優れる点より、ブロックイソシアネート化合物である。
上記の分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化成分は、分子中に3、4または5員環の環状(チオ)エーテル基のいずれか一方または2種類の基を複数有する化合物であり、例えば、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物、すなわち多官能エポキシ化合物、分子内に複数のオキセタニル基を有する化合物、すなわち多官能オキセタン化合物、分子内に複数のチオエーテル基を有する化合物、すなわちエピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記多官能エポキシ化合物としては、ADEKA社製のアデカサイザーO−130P、アデカサイザーO−180A、アデカサイザーD−32、アデカサイザーD−55等のエポキシ化植物油;三菱化学社製のjER828、jER834、jER1001、jER1004、ダイセル化学工業社製のEHPE3150、DIC社製のエピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050、エピクロン2055、東都化成社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、住友化学工業社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128、旭化成工業社製のA.E.R.330、A.E.R.331、A.E.R.661、A.E.R.664等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;YDC−1312、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、YSLV−80XYビスフェノール型エポキシ樹脂、YSLV−120TEチオエーテル型エポキシ樹脂(いずれも東都化成社製);三菱化学社製のjERYL903、DIC社製のエピクロン152、エピクロン165、東都化成社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル社製のD.E.R.542、住友化学工業社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700、旭化成工業社製のA.E.R.711、A.E.R.714等(何れも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;三菱化学社製のjER152、jER154、ダウケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、DIC社製のエピクロンN−730、エピクロンN−770、エピクロンN−865、東都化成社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306、住友化学工業社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、旭化成工業社製のA.E.R.ECN−235、ECN−299等(何れも商品名)のノボラック型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000、NC−3100等のビフェノールノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製のエピクロン830、三菱化学社製jER807、東都化成社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;東都化成社製のエポトートST−2004、ST−2007、ST−3000(商品名)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;三菱化学社製のjER604、東都化成社製のエポトートYH−434、住友化学工業社製のスミ−エポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021等(何れも商品名)の脂環式エポキシ樹脂;三菱化学社製のYL−933、ダウケミカル社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;三菱化学社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(何れも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;日本化薬社製EBPS−200、ADEKA社製EPX−30、DIC社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;三菱化学社製のjER157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;三菱化学社製のjERYL−931等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;日産化学工業社製のTEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ樹脂;日本油脂社製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;東都化成社製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鐵化学社製ESN−190、ESN−360、DIC社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;DIC社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂社製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体(例えばダイセル化学工業製PB−3600等)、CTBN変性エポキシ樹脂(例えば東都化成社製のYR−102、YR−450等)等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にノボラック型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂またはそれらの混合物が好ましい。
多官能オキセタン化合物としては、例えば、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。
分子中に複数の環状チオエーテル基を有する化合物としては、例えば、三菱化学社製のビスフェノールA型エピスルフィド樹脂 YL7000等が挙げられる。また、同様の合成方法を用いて、ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えたエピスルフィド樹脂なども用いることができる。
メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂としては、例えばメチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物およびメチロール尿素化合物等がある。さらに、アルコキシメチル化メラミン化合物、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン化合物、アルコキシメチル化グリコールウリル化合物およびアルコキシメチル化尿素化合物は、それぞれのメチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物およびメチロール尿素化合物のメチロール基をアルコキシメチル基に変換することにより得られる。このアルコキシメチル基の種類については特に限定されるものではなく、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等とすることができる。特に人体や環境に優しいホルマリン濃度が0.2%以下のメラミン誘導体が好ましい。
これらの市販品としては、例えば、サイメル300、同301、同303、同370、同325、同327、同701、同266、同267、同238、同1141、同272、同202、同1156、同1158、同1123、同1170、同1174、同UFR65、同300(いずれも三井サイアナミッド社製)、ニカラックMx−750、同Mx−032、同Mx−270、同Mx−280、同Mx−290、同Mx−706、同Mx−708、同Mx−40、同Mx−31、同Ms−11、同Mw−30、同Mw−30HM、同Mw−390、同Mw−100LM、同Mw−750LM、(いずれも三和ケミカル社製)等を挙げることができる。このような熱硬化成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物は、1分子内に複数のイソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を有する化合物である。このような1分子内に複数のイソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を有する化合物としては、ポリイソシアネート化合物、またはブロックイソシアネート化合物等が挙げられる。なお、ブロック化イソシアネート基とは、イソシアネート基がブロック剤との反応により保護されて一時的に不活性化された基であり、所定温度に加熱されたときにそのブロック剤が解離してイソシアネート基が生成する。上記ポリイソシアネート化合物、またはブロックイソシアネート化合物を加えることにより硬化性および得られる硬化物の強靭性を向上することが確認された。
このようなポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートまたは脂環式ポリイソシアネートが用いられる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネートおよび2,4−トリレンダイマー等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネートおよび2,4−トリレンダイマー等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)およびイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートの具体例としてはビシクロヘプタントリイソシアネートが挙げられる。並びに先に挙げられたイソシアネート化合物のアダクト体、ビューレット体およびイソシアヌレート体等が挙げられる。
ブロックイソシアネート化合物としては、イソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤との付加反応生成物が用いられる。ブロック剤と反応し得るイソシアネート化合物としては、例えば、上述のポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
イソシアネートブロック剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、クロロフェノールおよびエチルフェノール等のフェノール系ブロック剤;ε−カプロラクタム、δ−パレロラクタム、γ−ブチロラクタムおよびβ−プロピオラクタム等のラクタム系ブロック剤;アセト酢酸エチルおよびアセチルアセトン等の活性メチレン系ブロック剤;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルエーテル、グリコール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセトンアルコール、乳酸メチルおよび乳酸エチル等のアルコール系ブロック剤;ホルムアルデヒドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム系ブロック剤;ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール等のメルカプタン系ブロック剤;酢酸アミド、ベンズアミド等の酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミドおよびマレイン酸イミド等のイミド系ブロック剤;キシリジン、アニリン、ブチルアミン、ジブチルアミン等のアミン系ブロック剤;イミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイミダゾール系ブロック剤;メチレンイミンおよびプロピレンイミン等のイミン系ブロック剤等が挙げられる。
ブロックイソシアネート化合物は市販のものであってもよく、例えば、スミジュールBL−3175、BL−4165、BL−1100、BL−1265、デスモジュールTPLS−2957、TPLS−2062、TPLS−2078、TPLS−2117、デスモサーム2170、デスモサーム2265(いずれも住友バイエルウレタン社製)、コロネート2512、コロネート2513、コロネート2520(いずれも日本ポリウレタン工業社製)、B−830、B−815、B−846、B−870、B−874、B−882(いずれも三井武田ケミカル社製)、TPA−B80E、17B−60PX、E402−B80T(いずれも旭化成ケミカルズ社製)等が挙げられる。なお、スミジュールBL−3175、BL−4265はブロック剤としてメチルエチルオキシムを用いて得られるものである。このような1分子内に複数のイソシアネート基、またはブロック化イソシアネート基を有する化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような熱硬化成分の配合量は、本発明の硬化型組成物100質量部中、1〜30質量部が好ましい。配合量が1質量部以上であれば、十分な塗膜の強靭性、耐熱性が得られる。一方、30質量部以下であれば、保存安定性が低下することを抑制できる。
本発明のプリント配線板用硬化型組成物には、上記成分の他、必要に応じて、表面張力調整剤、界面活性剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの公知慣用の着色剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤およびレベリング剤の少なくとも1種、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤のような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
さらに、本発明のプリント配線板用硬化型組成物には、上記成分の他、特性を損なわない範囲で樹脂を配合することができる。樹脂としては公知慣用のものを用いることができるが、ポリエン骨格を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましい。前記ポリエン骨格は、例えばポリブタジエンまたはイソプレン、またはこれらの双方を用いた重合により形成されると好ましく、特に一般式(I)、
(式中、nは10〜300を示す。)
で表わされる繰り返し単位から構成されることが好ましい。このような繰り返し単位のオレフィン性二重結合に起因して、プリント配線板用硬化型レジスト組成物に柔軟性が与えられ、基材への追従性が増し、良好な密着性が得られる。
(式中、nは10〜300を示す。)
で表わされる繰り返し単位から構成されることが好ましい。このような繰り返し単位のオレフィン性二重結合に起因して、プリント配線板用硬化型レジスト組成物に柔軟性が与えられ、基材への追従性が増し、良好な密着性が得られる。
上記(メタ)アクリレート化合物のポリエン骨格は、上記一般式Iで表記される繰り返し単位が50%以上である事が好ましく、80%以上である事がより好ましい。
具体例としては、以下の材料が好ましく使用される。すなわち、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを、2,4−トリレンジイソシアネートを介して液状ポリブタジエンのヒドロキシル基とウレタン付加反応させることにより得られる液状ポリブタジエンウレタン(メタ)アクリレート、無水マレイン酸を付加したマレイン化ポリブタジエンに、2−ヒドロキシアクリレートをエステル化反応させて得られる液状ポリブタジエンアクリレート、マレイン化ポリブタジエンのカルボキシル基と、(メタ)アクリル酸グリシジルとのエポキシエステル化反応により得られる液状ポリブタジエン(メタ)アクリレート、液状ポリブタジエンにエポキシ化剤を作用させて得られるエポキシ化ポリブタジエンと、(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により得られる液状ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する液状ポリブタジエンと、(メタ)アクリル酸クロリドとの脱塩素反応によって得られる液状ポリブタジエン(メタ)アクリレート、分子両末端にヒドロキシル基を有する液状ポリブタジエンの不飽和二重結合を水素添加した液状水素化1,2ポリブタジエングリコールを、ウレタン(メタ)アクリレート変成した液状水素化1,2ポリブタジエン(メタ)アクリレート等である。
市販品の例としては、NISSO PB TE−2000、NISSO PB TEA−1000、NISSO PB TE−3000、NISSO PB TEAI−1000(以上いずれも日本曹達社製)、CN301、CN303、CN307(SARTOMER社製)、BAC−15(大阪有機化学工業社製)、BAC−45(大阪有機化学工業社製)、EY RESIN BR−45UAS(ライトケミカル工業社製)などが挙げられる。
ポリエン骨格を有する(メタ)アクリレートは1種類又は複数種類を組み合わせて用いることができる。
また、本発明のプリント配線板用硬化型組成物は、組成物の粘度を調整する事を目的として希釈剤を配合する事が出来る。
希釈剤としては、希釈溶剤、光反応性希釈剤、熱反応性希釈剤等が挙げられる。これらの希釈剤の中でも光反応性希釈剤が好ましい。
光反応性希釈剤としては、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、エチレン誘導体、スチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、無水マレイン酸、ジシクロペンタジエン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、キシリレンジオキセタン、オキセタンアルコール、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、レゾルシノールジグリシジルエーテル等の不飽和二重結合やオキセタニル基、エポキシ基を有する化合物が挙げられる。
これらの中でも(メタ)アクリレート類が好ましく、さらに好ましくは単官能(メタ)アクリレート類が好ましい。単官能(メタ)アクリレート類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート等の(メタ)アクリレート類や、アクリロイルモルホリン等を挙げることができる。
これらの希釈剤の配合量は、本発明の硬化型組成物100質量部中、1〜30質量部が好ましい。
希釈剤としては、希釈溶剤、光反応性希釈剤、熱反応性希釈剤等が挙げられる。これらの希釈剤の中でも光反応性希釈剤が好ましい。
光反応性希釈剤としては、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、エチレン誘導体、スチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、無水マレイン酸、ジシクロペンタジエン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、キシリレンジオキセタン、オキセタンアルコール、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、レゾルシノールジグリシジルエーテル等の不飽和二重結合やオキセタニル基、エポキシ基を有する化合物が挙げられる。
これらの中でも(メタ)アクリレート類が好ましく、さらに好ましくは単官能(メタ)アクリレート類が好ましい。単官能(メタ)アクリレート類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート等の(メタ)アクリレート類や、アクリロイルモルホリン等を挙げることができる。
これらの希釈剤の配合量は、本発明の硬化型組成物100質量部中、1〜30質量部が好ましい。
また、本発明のプリント配線板用硬化型組成物は、組成物のUV硬化後のタック性を向上させる事を目的として3官能以上の(メタ)アクリレート化合物(水酸基を有するものを除く)を配合する事が出来る。
3官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールメタントリアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリアクリレート、プロピレンオキシド変性リン酸トリアクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、あるいはこれらのシルセスキオキサン変性物等に代表される多官能アクリレート、あるいはこれらに対応するメタアクリレートモノマー、εカプロラクトン変性トリスアクリロキシエチルイソシアヌレートが挙げられる。当該3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物の配合量は本発明の硬化型組成物100質量部中、1〜40質量部が好ましい。
3官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールメタントリアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリアクリレート、プロピレンオキシド変性リン酸トリアクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、あるいはこれらのシルセスキオキサン変性物等に代表される多官能アクリレート、あるいはこれらに対応するメタアクリレートモノマー、εカプロラクトン変性トリスアクリロキシエチルイソシアヌレートが挙げられる。当該3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物の配合量は本発明の硬化型組成物100質量部中、1〜40質量部が好ましい。
上記各成分を有する本発明のプリント配線板用硬化型組成物は、スクリーン印刷法、インクジェット法、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、カーテンコート法などの印刷方法に適用可能である。特に、本発明のプリント配線板用硬化型組成物をインクジェット法に適用する場合、本発明のプリント配線板用硬化型組成物の50℃における粘度が、5〜50mPa・sであることが好ましく、5〜20mPa・sであることがより好ましい。これにより、インクジェットプリンターに不要な負荷を与えることなく、円滑な印刷が可能となる。
本発明において、粘度は、JIS K2283に従って常温(25℃)または50℃で測定した粘度をいう。常温で150mPa・s以下、又は50℃における粘度が5〜50mPa・sであれば、インクジェット印刷法での印刷が可能である。
更に、本発明のプリント配線板用硬化型組成物は、上記の組成によりインクジェット方式用のインキとして適用された場合、フレキシブル配線板に対してロールトゥロール方式の印刷が可能である。この場合、インクジェットプリンター通過後に後述する光照射用光源を取り付ける事によってパターン硬化塗膜を高速で形成する事が可能である。
光照射は、紫外線又は活性エネルギー線の照射により行われるが紫外線が好ましい。光照射の光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが適当である。その他、電子線、α線、β線、γ線、X線、中性子線なども利用可能である。
更に必要に応じ、光照射後に加熱により硬化する。ここで、加熱温度は、例えば、80〜200℃である。かかる加熱温度範囲とすることにより、十分に硬化できる。加熱時間は、例えば、10〜100分である。
更に、本発明のプリント配線板用硬化型組成物は、ポリイミド等を主成分とするプラスチック基板と、その上に設けられた導体回路とを含むプリント配線板に対し密着性に優れ、かつ、はんだ耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、鉛筆硬度、無電解金めっき耐性、折り曲げ性等の諸特性に優れたパターン硬化塗膜を形成できる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において特に断りのない限り、「部」は質量部を意味するものとする。
[実施例1〜5及び比較例1〜2]
表1に示す成分を、同表に示す割合(単位:部)にて配合し、攪拌機にて予備混合し、プリント配線板用白色硬化型組成物を調製した。
表1に示す成分を、同表に示す割合(単位:部)にて配合し、攪拌機にて予備混合し、プリント配線板用白色硬化型組成物を調製した。
上記のようにして作製したプリント配線板用白色硬化型組成物、及びその塗膜について以下の性質を評価した。結果を下記表2に示す。
1.分散性
表1中の実施例1〜5及び比較例1〜2の配合に従った調製により得られたプリント配線板用光硬化型組成物5kgずつをビーズミル(シンマルエンタープライゼズ社製DYNO MILL)に0.3mm径のジルコニアビーズとともに充填し、6時間分散を行った。
分散開始から3時間経過後から1時間おきに6時間までサンプリングし、粒度分布計(日輝装社製マイクロトラック)を使用して最大粒径を測定した。評価は下記基準に従った。
<評価基準>
最大粒径1μm以上:×
最大粒径1μm未満:○
表1中の実施例1〜5及び比較例1〜2の配合に従った調製により得られたプリント配線板用光硬化型組成物5kgずつをビーズミル(シンマルエンタープライゼズ社製DYNO MILL)に0.3mm径のジルコニアビーズとともに充填し、6時間分散を行った。
分散開始から3時間経過後から1時間おきに6時間までサンプリングし、粒度分布計(日輝装社製マイクロトラック)を使用して最大粒径を測定した。評価は下記基準に従った。
<評価基準>
最大粒径1μm以上:×
最大粒径1μm未満:○
2.50℃における粘度
表1中の実施例1〜5及び比較例1〜2の配合に従った調製により得られたプリント配線板用硬化型組成物の50℃、100rpmにおける粘度をコーンプレート型粘度計(東機産業社製TVH−33H)にて測定した。
評価基準
○:20mPa・s以下
△:20mPa・s超50mPa・s以下
表1中の実施例1〜5及び比較例1〜2の配合に従った調製により得られたプリント配線板用硬化型組成物の50℃、100rpmにおける粘度をコーンプレート型粘度計(東機産業社製TVH−33H)にて測定した。
評価基準
○:20mPa・s以下
△:20mPa・s超50mPa・s以下
3.濾過効率
表1中の実施例1〜5及び比較例1〜2の配合に従った調製により得られたプリント配線板用硬化型組成物5kgを開口径1μm、直径37mmのディスク型フィルター(日本ポール製アクロディスク)を用いて濾過を実施し、濾過効率を評価した。
評価基準
○:つまりなく濾過が可能
×:つまりが発生
表1中の実施例1〜5及び比較例1〜2の配合に従った調製により得られたプリント配線板用硬化型組成物5kgを開口径1μm、直径37mmのディスク型フィルター(日本ポール製アクロディスク)を用いて濾過を実施し、濾過効率を評価した。
評価基準
○:つまりなく濾過が可能
×:つまりが発生
4.Y値
1.における3時間分散後の各硬化型組成物を30μmのアプリケーター(ERICHSEN社製)を使ってBT基材上に塗布し、高圧水銀灯(ORC社製HMW−713)150mJ/cm2にて仮硬化を行った。仮硬化の後、150℃の熱風循環式乾燥炉中にて60分間熱硬化を行い、硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜のY値をコニカミノルタ製分光測色計CM−2600dを用いて測定した。
◎:Y値80%以上
○:Y値70%以上
×:Y値70%未満
1.における3時間分散後の各硬化型組成物を30μmのアプリケーター(ERICHSEN社製)を使ってBT基材上に塗布し、高圧水銀灯(ORC社製HMW−713)150mJ/cm2にて仮硬化を行った。仮硬化の後、150℃の熱風循環式乾燥炉中にて60分間熱硬化を行い、硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜のY値をコニカミノルタ製分光測色計CM−2600dを用いて測定した。
◎:Y値80%以上
○:Y値70%以上
×:Y値70%未満
5.FR−4との密着性
1.における3時間分散後の各硬化型組成物を30μmのアプリケーター(ERICHSEN社製)を使ってFR−4上に塗布し、高圧水銀灯(ORC社製HMW−713)150mJ/cm2にて硬化を行った。その後、150℃の熱風循環式乾燥炉にて60分間加熱処理を行った。作製したサンプルに対してクロスカットテープピール試験(JIS K5600)を実施した。
○:剥離なし
×:剥離あり
測定結果を表2に示す。
1.における3時間分散後の各硬化型組成物を30μmのアプリケーター(ERICHSEN社製)を使ってFR−4上に塗布し、高圧水銀灯(ORC社製HMW−713)150mJ/cm2にて硬化を行った。その後、150℃の熱風循環式乾燥炉にて60分間加熱処理を行った。作製したサンプルに対してクロスカットテープピール試験(JIS K5600)を実施した。
○:剥離なし
×:剥離あり
測定結果を表2に示す。
6.銅との密着性
1.における3時間分散後の各硬化型組成物を30μmのアプリケーター(ERICHSEN社製)を使って銅箔(銘柄を後程記載)上に塗布し、高圧水銀灯(ORC社製HMW−713)150mJ/cm2にて硬化を行った。その後、150℃の熱風循環式乾燥炉にて60分間加熱処理を行った。作製したサンプルに対してクロスカットテープピール試験を実施した。
○:剥離なし
×:剥離あり
測定結果を表2に示す。
1.における3時間分散後の各硬化型組成物を30μmのアプリケーター(ERICHSEN社製)を使って銅箔(銘柄を後程記載)上に塗布し、高圧水銀灯(ORC社製HMW−713)150mJ/cm2にて硬化を行った。その後、150℃の熱風循環式乾燥炉にて60分間加熱処理を行った。作製したサンプルに対してクロスカットテープピール試験を実施した。
○:剥離なし
×:剥離あり
測定結果を表2に示す。
7.鉛筆硬度(表面硬度)
6.で得られた硬化塗膜を用いて、表面における鉛筆硬度をJIS K 5600−5−4に準拠して測定を行った。
6.で得られた硬化塗膜を用いて、表面における鉛筆硬度をJIS K 5600−5−4に準拠して測定を行った。
8.折り曲げ耐性
厚さ25μmのポリイミドフィルムと、厚さ12μmの銅箔により形成された櫛形の銅配線(配線パターン)とから構成されるフレキシブル銅張り積層板(長さ110mm、幅60mm、銅配線幅/銅配線間幅=200μm/200μm)を準備した。このフレキシブル銅張り積層板の基板にピエゾ型インクジェット印刷機を用いてインクジェット印刷により膜厚が15μmになるように1.における3時間分散後の各硬化型組成物を塗布した。この時、印刷直後にインクジェットヘッドに付帯の高圧水銀灯にてUV仮硬化を行った。その後150℃で1時間の加熱により硬化を行い試験片を得た。硬化後の試験片に対して、MIT(Massachusetts Institute of Technology)試験機を用いて下記条件にて保護膜を内側にして折り曲げを繰り返し実施し、導通がとれなくなるサイクル数を求めた。1回の評価につき3試験片に対して試験を実施し、導通がとれなくなる平均値を計算した。試験条件と判定基準は以下に示す通りである。
耐MIT試験条件
荷重:500gf
角度:角対向135°
速度:175回/分
先端:R0.38mm円筒
評価基準
○:50回以上
×:50回未満
厚さ25μmのポリイミドフィルムと、厚さ12μmの銅箔により形成された櫛形の銅配線(配線パターン)とから構成されるフレキシブル銅張り積層板(長さ110mm、幅60mm、銅配線幅/銅配線間幅=200μm/200μm)を準備した。このフレキシブル銅張り積層板の基板にピエゾ型インクジェット印刷機を用いてインクジェット印刷により膜厚が15μmになるように1.における3時間分散後の各硬化型組成物を塗布した。この時、印刷直後にインクジェットヘッドに付帯の高圧水銀灯にてUV仮硬化を行った。その後150℃で1時間の加熱により硬化を行い試験片を得た。硬化後の試験片に対して、MIT(Massachusetts Institute of Technology)試験機を用いて下記条件にて保護膜を内側にして折り曲げを繰り返し実施し、導通がとれなくなるサイクル数を求めた。1回の評価につき3試験片に対して試験を実施し、導通がとれなくなる平均値を計算した。試験条件と判定基準は以下に示す通りである。
耐MIT試験条件
荷重:500gf
角度:角対向135°
速度:175回/分
先端:R0.38mm円筒
評価基準
○:50回以上
×:50回未満
9.耐溶剤性
6.で得られた硬化塗膜をアセトンに30分間浸漬した後の塗膜状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
評価基準
○:全く変化が認められないもの。
×:塗膜の膨潤又は剥離が認められるもの。
6.で得られた硬化塗膜をアセトンに30分間浸漬した後の塗膜状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
評価基準
○:全く変化が認められないもの。
×:塗膜の膨潤又は剥離が認められるもの。
10.耐薬品性
6.で得られた硬化塗膜を5wt%の硫酸水溶液に10分間浸漬した後の塗膜状態を目視にて観察し、以下の基準で観察した。
評価基準
○:全く変化が認められないもの。
×:塗膜の膨潤又は剥離が認められるもの。
6.で得られた硬化塗膜を5wt%の硫酸水溶液に10分間浸漬した後の塗膜状態を目視にて観察し、以下の基準で観察した。
評価基準
○:全く変化が認められないもの。
×:塗膜の膨潤又は剥離が認められるもの。
11.はんだ耐熱性
6.で得られた硬化塗膜を、JIS C−5012の方法に準拠し、260℃のはんだ槽に10秒間浸漬後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行った後の塗膜状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
評価基準
○:塗膜に変化がないもの。
△:塗膜が変化しているもの。
×:塗膜が剥離したもの。
6.で得られた硬化塗膜を、JIS C−5012の方法に準拠し、260℃のはんだ槽に10秒間浸漬後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行った後の塗膜状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
評価基準
○:塗膜に変化がないもの。
△:塗膜が変化しているもの。
×:塗膜が剥離したもの。
12.無電解金めっき耐性
市販の無電解ニッケルめっき浴及び無電解金めっき浴を用いて、ニッケル0.5μm、金0.03μmの条件で6.で得られた硬化塗膜にめっきを行ない、得られた硬化塗膜表面状態の観察を行った。判定基準は以下の通りである。
評価基準
○:全く変化が認められないもの。
×:顕著に白化若しくは曇りが生じたもの。
市販の無電解ニッケルめっき浴及び無電解金めっき浴を用いて、ニッケル0.5μm、金0.03μmの条件で6.で得られた硬化塗膜にめっきを行ない、得られた硬化塗膜表面状態の観察を行った。判定基準は以下の通りである。
評価基準
○:全く変化が認められないもの。
×:顕著に白化若しくは曇りが生じたもの。
※2:4−ヒドロキシブチルアクリレート、日本化成社製
※3:n−ブチルアクリレート、東亜合成社製
※4:トリメチロールプロパントリアクリレート、東亜合成社製
※5:イルガキュア907(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、BASFジャパン社製
※6:イルガキュア819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)、BASFジャパン社製
※7:BI7982、ジメチルピラゾールでブロックされた3官能イソシアネート、Baxenden社製
※8:disperbyk−111、酸基を含む共重合物、ビックケミー社製
※9:BYK−307、ジメチルポリシロキサン、ビックケミー社製
※10:CR Super 70、ルチル型酸化チタン、石原産業社製
表2に示されるように、本発明に係る実施例1〜5のプリント配線板用白色硬化型組成物は、分散性、濾過効率、Y値、FR−4との密着性、銅との密着性、鉛筆硬度、折り曲げ耐性、耐溶剤性、耐薬品性、はんだ耐熱性、無電解金めっき耐性のすべてにおいて良好な結果を示した。
一方、本発明の成分B、Dのいずれかを欠く比較例1〜2では、分散性、及び、ろ過効率において悪く十分な特性が得られないことが確認された。
以上説明したように、本発明のプリント配線板用白色硬化型組成物は、ソルダーレジストとして要求される、はんだ耐熱性、耐薬品性、鉛筆硬度、無電解金めっき耐性等の諸特性に優れたファインパターンを形成できる。また、インクジェット方式で噴射する場合、噴射可能とするには低粘度としなければならない。一般的に低粘度の光硬化型組成物は密着性・耐熱性などの特性が低いとされているが、本組成物は低粘度であるにも拘らず、プリント配線板のインクジェット方式によるソルダーレジストパターン形成に好適に用いることもできる。そのため、例えば、UV成形品材料、光造形用材料、3Dインクジェット用材料などの用途に利用可能である。また、本発明のプリント配線板用硬化型組成物はソルダーレジスト以外のレジストインキ、例えばエッチングレジストインキ、ソルダーレジストインキ、及びメッキレジストインキのほか、マーキングインキとしても使用可能である。
Claims (13)
- (A)白色顔料と、
(B)水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物と、
(C)光重合開始剤と、
(D)湿潤分散剤とを含むことを特徴とするプリント配線板用白色硬化型組成物。 - 前記(A)白色顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- 前記酸化チタンがルチル型酸化チタンであることを特徴とする請求項2に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- 前記酸化チタンの最大粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項2または3記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- 前記(D)湿潤分散剤が酸価を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- さらに、2官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- 前記2官能(メタ)アクリレート化合物の25℃における粘度が5〜50mPa・sであることを特徴とする請求項6に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- さらに、熱硬化成分を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- 50℃における粘度が5〜50mPa・sであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- 膜厚30μmにおけるY値が70以上であることを特徴とする請求項1〜9に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物に対して光照射することにより得られることを特徴とする硬化塗膜。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物が基板上に印刷され、これを光照射することにより得られるパターン硬化塗膜を有することを特徴とするプリント配線板。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のプリント配線板用白色硬化型組成物がインクジェット印刷法により基板上に印刷され、これを光照射することにより得られるパターン硬化塗膜を有することを特徴とするプリント配線板。
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