JP2016104520A - 液体噴射装置、超音波洗浄装置、及び、超音波洗浄方法 - Google Patents

液体噴射装置、超音波洗浄装置、及び、超音波洗浄方法 Download PDF

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繁美 若林
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学 ▲花▼川
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Abstract

【課題】液体噴射ヘッドを効率良く洗浄することが可能な液体噴射装置、超音波洗浄装置、及び、超音波洗浄方法を提供する。【解決手段】ノズル面33に液体を噴射するノズル32が形成された記録ヘッド3と、洗浄液51が収容された洗浄槽52と、当該洗浄液51に超音波振動を発生させる超音波発振動子53と、洗浄液51中の異物を捕捉可能なシート54と、が設けられた超音波洗浄装置8と、を備え、シート54は、記録ヘッド3の少なくともノズル面33が洗浄液51中に浸漬された状態で、当該ノズル面33に対して間隔を開けて保持される。【選択図】図5

Description

本発明は、ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置、液体噴射
ヘッドを洗浄する超音波洗浄装置、および、超音波洗浄方法に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置
である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェ
ット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確
に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例
えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機E
L(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形
成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用さ
れている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレ
イ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液
を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チ
ップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記した液体噴射ヘッドは、圧電素子等のアクチュエーターの駆動によって圧力室内の
液体に圧力変動を生じさせ、ノズル面に開口したノズルから液滴を噴射するように構成さ
れている。ここで、ノズルから繰り返し液滴を噴射すると、ノズル近傍のノズル面に液体
が付着し、その一部が増粘あるいは固化することがあった。また、ノズル面やノズル内に
記録紙等の記録媒体から発生した埃(例えば、紙粉)等が付着することがあった。このよ
うな増粘した液体や埃等の異物がノズル内やノズル近傍に付着すると、液体噴射量の減少
や液体の飛翔曲がり等の噴射不良を起こす虞がある。このような不具合を抑制すべく、液
体噴射ヘッドを洗浄液に含浸させた状態で超音波を発生させ、ノズル面を超音波洗浄する
方法が開発されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−266719号公報
しかしながら、上記のように液体噴射ヘッドを洗浄液に含浸させた状態で超音波を発生
させるだけでは、ノズル面等から脱離した異物が、洗浄液中を浮遊し、再びノズル面等に
付着する虞があった。これにより、洗浄効率が悪くなっていた。その結果、液体噴射ヘッ
ドを許容できる程度まで洗浄するためには、時間を要していた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射ヘッド
を効率良く洗浄することが可能な液体噴射装置、超音波洗浄装置、及び、超音波洗浄方法
を提供することにある。
[適用例1]
本発明の液体噴射装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズル面
に液体を噴射するノズルが形成された液体噴射ヘッドと、
洗浄液が収容された洗浄槽と、当該洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発信源と、
前記洗浄液中の異物を捕捉可能な捕捉部材と、が設けられた超音波洗浄装置と、を備え、
前記捕捉部材は、前記液体噴射ヘッドの少なくとも前記ノズル面が洗浄液中に浸漬され
た状態で、当該ノズル面に対して間隔を開けて保持されたことを特徴とする。
本発明によれば、ノズル面が洗浄液中に浸漬された状態で、捕捉部材が洗浄液中に保持
されるので、洗浄液中の異物を捕捉部材により捕捉することができる。これにより、超音
波による洗浄によりノズル面から脱離した異物が、ノズル面に再び付着することを抑制で
きる。その結果、洗浄効率を向上させることができ、洗浄時間を短縮することができる。
また、捕捉部材がノズル面に対して間隔を開けて保持されるので、捕捉部材によるノズル
面の損傷を抑制できる。
[適用例2]
適用例1の上記構成において、前記捕捉部材は、シート状に形成され、
前記超音波洗浄装置は、前記捕捉部材を保持すると共に当該捕捉部材を洗浄液中に送り
出す送出部材と、前記捕捉部材を洗浄液中から回収する回収部材と、を備えた構成を採用
することができる。
この構成によれば、異物を捕捉した古い捕捉部材を洗浄液中から回収できると共に、異
物を捕捉していない新しい捕捉部材を洗浄液中に送り出すことができる。これにより、古
い捕捉部材から異物が脱離することを抑制することができる。また、新しい捕捉部材によ
り異物を一層効率よく捕捉することができる。
[適用例3]
適用例2の上記構成において、前記洗浄槽は、前記送出部材と前記回収部材との間の捕
捉部材を前記ノズル面に対して相対させた状態で洗浄液中に保持する保持部材を複数備え
た構成を採用することができる。
この構成によれば、保持部材の位置を調整することで捕捉部材とノズル面との間隔を調
整できる。これにより、捕捉部材の位置合わせが容易になる。
[適用例4]
適用例1〜3の上記構成において、前記超音波洗浄装置は、前記捕捉部材と洗浄液中に
浸漬された前記液体噴射ヘッドの前記ノズル面との間隔を保持した離間状態と、前記捕捉
部材と洗浄液中に浸漬された前記液体噴射ヘッドの前記ノズル面とを当接させた当接状態
と、に変換可能な捕捉部材変換機構を備え、
前記離間状態において、前記超音波発信源によって前記洗浄液に超音波振動を発生させ
る第1の洗浄モードと、
前記当接状態において、前記捕捉部材を前記液体噴射ヘッドに対して相対的に移動させ
て前記ノズル面を払拭させる第2の洗浄モードと、を選択可能な構成を採用することがで
きる。
この構成によれば、液体噴射ヘッドの汚れ度合に応じて、適切な洗浄モードを選択でき
る。例えば、第1の洗浄モードにより洗浄を行うことで、比較的汚れ度合が大きい液体噴
射ヘッドの洗浄が可能になる。一方、第2の洗浄モードにより洗浄を行うことで、超音波
振動による液体噴射ヘッドの損傷を抑制できる。また、第2の洗浄モードにおいて捕捉部
材によりノズル面を払拭させるので、ワイピング部材等を別途設ける必要が無く、液体噴
射装置の構成を簡素化できる。
[適用例5]
適用例4の上記構成において、前記超音波洗浄装置は、前記第2の洗浄モードの後に、
前記液体噴射ヘッドの汚れ度合に応じて、前記第1の洗浄モードを実行可能な構成を採用
することができる。
この構成によれば、第2の洗浄モードの後に第1の洗浄モードを行うため、液体噴射ヘ
ッドのノズル面に付着した異物をより確実に除去することができる。
[適用例6]
適用例1〜5の上記構成において、前記超音波発信源は、洗浄液中に浸漬された前記液
体噴射ヘッドの前記ノズル面と前記捕捉部材との間隔が当該捕捉部材と前記超音波発信源
との間隔よりも狭い状態で超音波を発生させる構成を採用することができる。
この構成によれば、超音波による洗浄によりノズル面から脱離した異物を捕捉部材によ
り、より確実に捕捉することができる。
[適用例7]
適用例1〜6の上記構成において、前記超音波発信源は、洗浄液中に周波数300kH
z以下の超音波を発生させる構成を採用することができる。
この構成によれば、周波数300kHz以下の超音波により洗浄を行うため、洗浄力を
向上させることができる。これにより、超音波による洗浄効率を一層向上させることがで
きる。
[適用例8]
また、本発明の超音波洗浄装置は、ノズル面に液体を噴射するノズルが形成された液体
噴射ヘッドの前記ノズル面を洗浄する超音波洗浄装置であって、
洗浄液が収容された洗浄槽と、当該洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発信源と、
前記洗浄液中の異物を捕捉可能な捕捉部材と、を備え、
前記捕捉部材は、前記液体噴射ヘッドの少なくとも前記ノズル面が洗浄液中に浸漬され
た状態で、当該ノズル面に対して間隔を開けて保持されることを特徴とする。
この構成によれば、ノズル面が洗浄液中に浸漬された状態で、捕捉部材が洗浄液中に保
持されるので、洗浄液中の異物を捕捉部材により捕捉することができる。これにより、超
音波による洗浄によりノズル面から脱離した異物が、ノズル面に再び付着することを抑制
できる。その結果、洗浄効率を向上させることができ、洗浄時間を短縮することができる
。また、捕捉部材がノズル面に対して間隔を開けて保持されるので、捕捉部材によるノズ
ル面の損傷を抑制できる。
[適用例9]
さらに、本発明の超音波洗浄方法は、洗浄液が収容された洗浄槽と、当該洗浄液に超音
波振動を発生させる超音波発信源と、前記洗浄液中の異物を捕捉可能な捕捉部材と、を備
え、ノズル面に液体を噴射するノズルが形成された液体噴射ヘッドの前記ノズル面を洗浄
する超音波洗浄方法であって、
前記洗浄槽内の洗浄液に前記液体噴射ヘッドの少なくともノズル面を浸漬する第1の工
程と、
前記捕捉部材を前記ノズル面に対して間隔を開けて保持した状態で、超音波発信源によ
り超音波を発生させる第2の工程と、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、捕捉部材をノズル面に対して間隔を開けて保持した状態で、超音波
発信源により超音波を発生させるので、超音波によりノズル面から異物を脱離させること
ができると共に、脱離した異物を捕捉部材により捕捉することで、異物がノズル面に再び
付着することを抑制できる。その結果、洗浄効率を向上させることができ、洗浄時間を短
縮することができる。また、捕捉部材がノズル面に対して間隔を開けて保持されるので、
捕捉部材によるノズル面の損傷を抑制できる。
プリンターの内部構成を説明する模式図である。 プリンターの電気的な構成を説明するブロック図である。 記録ヘッドの要部を拡大した断面図である。 (a)は超音波洗浄装置の斜視図であり、(b)超音波洗浄装置の断面図である。 超音波洗浄装置による超音波洗浄の様子を説明する模式図である。 超音波洗浄装置によるシートワイプの様子を説明する模式図である。 メンテナンス動作の流れを説明するフローチャートである。 周波数を変えて超音波洗浄を行った実験の結果をまとめた表である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述
べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の
範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に
限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、液体噴射
ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドと称する。)を
搭載したインクジェット式プリンター(以下、単にプリンターと称する。)を例に挙げて
説明する。
図1は、プリンター1の内部構成を説明する斜視図、図2は、プリンター1の電気的な
構成を説明するブロック図である。本実施形態におけるプリンター1は、例えばコンピュ
ーター等の電子機器等の外部装置12と無線又は有線で電気的に接続されており、この外
部装置12から記録紙等の記録媒体2に画像やテキストを印刷させるため、その画像等に
応じた印刷データを受信する。このプリンター1は、プリンターコントローラー11、記
録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方
向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録ヘッド3を洗浄する超音波洗浄装置8等を備
えている。また、プリンター1は、記録媒体2を副走査方向に移送する機構として、例え
ば、プラテンローラー6を備えている。この移送機構としては、プラテンローラー6のほ
か、ドラム等を用いてもよい。
キャリッジ4の上方には、記録ヘッド3から噴射するインク(本発明における液体の一
種)を貯留したインクカートリッジ7が取り付けられている。このインクカートリッジ7
は、キャリッジ4に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリンタ
ーの筐体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録ヘ
ッドに供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ4は、主走査方向に架設されたガイドロッド9に軸支された状態で取
り付けられており、図示しないモーター等からなるキャリッジ移動機構5の作動により、
ガイドロッド9に沿って主走査方向に移動するように構成されている。キャリッジ4の主
走査方向の位置は、リニアエンコーダー10(図2参照)によって検出され、その検出信
号、即ち、エンコーダーパルスがプリンター1の制御部14に送信される。リニアエンコ
ーダー10は位置情報出力手段の一種であり、記録ヘッド3の走査位置に応じたエンコー
ダーパルスを、主走査方向における位置情報として出力する。
また、キャリッジ4の移動範囲内における印刷領域よりも外側の領域には、超音波洗浄
装置8が配置されている。超音波洗浄装置8は、記録ヘッド3を洗浄する洗浄槽52内に
向けてシート54を送るシート送り機構55、超音波洗浄装置8を上下に移動させる洗浄
装置移動機構57、洗浄槽52内の洗浄液51に超音波振動を加える超音波振動子53等
を備えている。この超音波洗浄装置8の構成に関し、詳しくは後述する。なお、キャリッ
ジ4の移動範囲内における印刷領域よりも外側の領域には、超音波洗浄装置8のほか、記
録ヘッド3のノズル面33(図3参照)を封止するキャッピング部材、ノズル面33を払
拭するためのワイパー部材(いずれも図示せず)等が配置されている。
また、本実施形態のプリンター1は、画像を光学的に読み取るための画像読取部19を
備えている。この画像読取部19は、例えば、ラインセンサーやデジタルカメラ等からな
り、記録媒体2上に形成された画像を読み取り可能なように構成されている。画像読取部
19で読み取られた画像データは、プリンター1の制御部14に送信される。なお、画像
読取部19は、プリンター1の筐体側に配置しても良いし、キャリッジ4に搭載しても良
い。
プリンターコントローラー11は、プリンター1の各部の制御を行う制御ユニットであ
る。本実施形態におけるプリンターコントローラー11は、インターフェース(I/F)
部13と、制御部14と、記憶部15と、駆動信号生成部16と、を有する。インターフ
ェース部13は、外部装置12からプリンター1へ印刷データや印刷命令を送ったり、プ
リンター1の状態情報を外部装置12側に出力したりする際にプリンター1の状態データ
の送受信を行う。制御部14は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置であ
る。記憶部15は、制御部14のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素
子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。
そして、制御部14は、記憶部15に記憶されているプログラムに従って、各ユニット
、機構、装置等を制御する。また、本実施形態における制御部14は、外部装置12から
の印刷データに基づき、印刷動作時にどのノズル32からどのタイミングでインクを噴射
させるかを示す噴射データを生成し、当該噴射データを記録ヘッド3のヘッド制御部18
に送信する。さらに、制御部14は、画像読取部19で読み取られた画像のデータを解析
して、印刷不良の有無を判断する。駆動信号生成部16は、記録媒体2に対してインクを
噴射して画像等を記録するための駆動パルスを含む駆動信号を発生する。
次に、記録ヘッド3の構成について説明する。図3は、記録ヘッド3の内部構成を説明
する要部断面図である。本実施形態における記録ヘッド3は、図3に示すように、圧力発
生ユニット27および流路ユニット28を備え、これらの部材が積層された状態でヘッド
ケース29に取り付けて構成されている。
ヘッドケース29は、合成樹脂製の箱体状部材であり、その内部には液体導入路30が
形成されている。この液体導入路30の上端部は、図示しない液体流路を介してインクカ
ートリッジ7と連通する。流路ユニット28は、複数のノズル32が直線状(列状)に開
設されたノズルプレート31、および液体供給路35が設けられた連通基板34を有して
いる。列設された複数のノズル32は、一端側のノズル32から他端側のノズル32まで
ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で等間隔に設けられている。な
お、ノズルプレート31の下面がノズル面33に相当する。液体供給路35は、複数の圧
力室40に共通の流路として圧力室40の列設方向に沿って長尺に形成されている。この
液体供給路35を介して、液体導入路30からのインクが各圧力室40に分配される。
圧力発生ユニット27は、圧力室40が形成された圧力室形成基板39、可撓性を有す
る振動板41、圧力発生手段の一種である圧電素子42及び当該圧電素子42を保護する
保護基板43が積層されてユニット化されている。圧力室40は、複数のノズル32に対
応して、直線状に複数形成されている。各圧力室40は、液体供給路35の連通口とは反
対側の端部で、連通基板34に形成されたノズル連通路45を介して対応するノズル32
と連通する。本実施形態の圧電素子42は、所謂撓みモードの圧電素子であり、圧力室4
0の上部を覆うように形成されている。なお、各圧電素子42は、その端子部が図示しな
いフレキシブルケーブル等の配線部材に電気的に接続されている。
このように構成された記録ヘッド3では、液体導入路30、液体供給路35等の液体流
路を介してインクカートリッジ7からのインクを圧力室40内に取り込む。そして、制御
部14からの駆動信号を圧電素子42に供給することで、圧電素子42を駆動させて圧力
室40に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用することでノズル連通路45を介して
ノズル32からインク滴を噴射させる。
次に、超音波洗浄装置8について説明する。図4(a)は超音波洗浄装置8の斜視図で
あり、図4(b)超音波洗浄装置8の断面図である。また、図5は超音波洗浄装置8によ
る超音波洗浄の様子を説明する模式図であり、図6は超音波洗浄装置8によるシートワイ
プの様子を説明する模式図である。なお、図4(a)では、洗浄液51を省略すると共に
、シート54を透過して表わしている。
超音波洗浄装置8は、記録ヘッド3のノズル32やノズル面33に付着した異物(例え
ば、インクが増粘あるいは固化したものや記録媒体2等から発生した埃等)を除去するた
めに、記録ヘッド3を洗浄する装置である。本実施形態の超音波洗浄装置8は、図4に示
すように、有機溶剤や水等の洗浄液51が収容された洗浄槽52と、当該洗浄液51に超
音波振動を発生させる超音波振動子53(本発明における超音波発信源に相当)と、洗浄
液51中の異物を捕捉可能な布帛や不織布等のシート54(本発明における捕捉部材に相
当)と、洗浄槽52内に向けてシート54を送るシート送り機構55と、シート54を洗
浄液51中に位置決めした状態で保持するガイドローラー56(本発明における保持部材
に相当)と、超音波洗浄装置8を上下方向に移動させる洗浄装置移動機構57(図2参照
)と、を備えている。
詳しく説明すると、洗浄槽52は、上面側が開放された箱体状の部材であり、少なくと
も記録ヘッド3のノズル面33が収容可能な大きさに形成されている。この洗浄槽52の
内部には、ガイドローラー56がシート54の送り方向に対して直交する方向に架設され
、送り方向に複数設けられている。本実施形態では、シート54の送り方向における記録
ヘッド3のノズル面33の寸法よりも広い間隔を開けて、2つのガイドローラー56a、
56bが配置されている。これらのガイドローラー56a、56bにより、シート54は
、洗浄槽52の底面と記録ヘッド3のノズル面33との間の領域においてノズル面33に
対して平行な姿勢で保持される。後述するようにノズル面33とシート54との間の距離
は調節可能となっている。また、洗浄槽52の底面には、超音波振動子53が配置されて
いる。すなわち、本実施形態では、洗浄槽52の底面が超音波発信源となっている。そし
て、洗浄槽52内は、洗浄液51によってガイドローラー56よりも上方まで満たされて
いる。
シート送り機構55は、超音波振動子53よりも上方に配置されている。本実施形態の
シート送り機構55は、シート54をロール状に保持すると共に当該シート54を洗浄液
51中に送り出す送出ロール58(本発明における送出部材に相当)と、シート54を洗
浄液51中から回収し、ロール状に保持する回収ロール59(本発明における回収部材に
相当)と、を備えている。シート54は、送出ロール58と回収ロール59との間におい
て張られた状態で、2つのガイドローラー56a、56bにより洗浄液51中に保持され
ている。すなわち、送出ロール58から送り出されたシート54は、2つのガイドローラ
ー56a、56bにより洗浄液51中に浸漬された液体噴射ヘッドのノズル面33との距
離が調整された状態で、回収ロール59側へ案内される。また、超音波洗浄装置8は、モ
ーター等の駆動源からなる洗浄装置移動機構57により上下方向に移動可能に構成されて
いる。すなわち、超音波洗浄装置8は、その上方に位置する記録ヘッド3に対して進退可
能に構成されている。
このように構成された超音波洗浄装置8は、メンテナンス動作において、超音波洗浄(
本発明における第1の洗浄モードに相当)およびシートワイプ(本発明における第2の洗
浄モードに相当)の何れか一方あるいは両方を、記録ヘッド3のノズル面33の汚れ度合
に応じて実施する。超音波洗浄は、図5に示すように、記録ヘッド3の少なくともノズル
面33を洗浄液51中に浸漬させ、シート54を当該ノズル面33に対して間隔を開けて
保持させた離間状態で、超音波振動子53を駆動して洗浄槽52の底面から洗浄液51に
超音波を加えるモードである。この洗浄液51に加えられた超音波により、記録ヘッド3
を洗浄できる。このとき、シート54が洗浄液51中に保持されるので、洗浄液51中の
異物をシート54により捕捉することができる。すなわち、超音波によりノズル面33か
ら脱離し、自重により下方に移動する異物を、シート54により捕捉することができ、こ
の異物がノズル面33に再び付着することを抑制できる。その結果、洗浄効率を向上させ
ることができ、洗浄時間を短縮することができる。また、シート54がノズル面33に対
して間隔を開けて保持されるので、シート54によるノズル面33の損傷を抑制できる。
なお、本実施形態の超音波洗浄は、数分から数十分の間行われる。例えば、洗浄液51
として水を用いる場合、超音波洗浄を約60分間実施することが望ましい。このような超
音波洗浄は、洗浄力が比較的高い反面、周波数が低い場合には記録ヘッド3を構成する基
板間の接着剤等が損傷すること等によるインクの噴射不良の虞がある。このため、記録ヘ
ッド3に損傷を与える虞がある場合は、超音波洗浄の洗浄時間を短くすることもできる。
また、超音波洗浄は、洗浄液51中に周波数300kHz以下の超音波を発生させること
が望ましく、周波数28kHz以上300kHz以下の超音波を発生させることがより望
ましい。この点に関し、以下に説明する。
図8は、周波数を変えて記録ヘッド3の超音波洗浄を行った実験結果をまとめた表であ
る。この実験では、インクを噴射できないノズル32が複数発生した状態(所謂、多ノズ
ル抜け状態)において、シートワイプを実施しても回復しなかった記録ヘッド3を用いて
超音波洗浄を行った。また、洗浄液51として純水を用い、28kHz、40kHz、1
00kHz、200kHz、300kHz、400kHz、1MHz、3MHzの各周波
数で超音波洗浄を60分間実施した。その結果、全てのノズル32が回復すれば「ヘッド
洗浄特性」を「〇」とし、回復しないノズル32(インクが噴射されないノズル32)が
5つ未満であれば「ヘッド洗浄特性」を「△」とし、回復しないノズル32が5つ以上で
あれば「ヘッド洗浄特性」を「×」とした。なお、インクが噴射されないノズル32(所
謂、ノズル抜け)が5つ未満、すなわち「ヘッド洗浄特性」が「△」であれば、印刷品質
として許容できる範囲である。また、上記の超音波洗浄後、記録ヘッド3内に染料系のイ
ンクを充填し、70℃の環境下に100時間放置した後で印刷評価を行った。その結果、
印刷不良が発生すれば「ヘッド損傷」を「△」とし、印刷不良が発生しなければ「ヘッド
損傷」を「○」とした。
図8に示すように、周波数が400kHz以上の場合、「ヘッド洗浄特性」が「×」に
なった。また、周波数が200kHzおよび300kHzの場合、「ヘッド洗浄特性」が
「△」になった。さらに、周波数が100kHz以下の場合、「ヘッド洗浄特性」が「○
」になった。このため、洗浄力の観点から、周波数が300kHz以下で記録ヘッド3を
超音波洗浄することが望ましい。一方、周波数が40kHz以上の場合は、「ヘッド損傷
」が「○」になった。また、周波数が28kHzの場合は、「ヘッド損傷」が「△」にな
った。一般的に、周波数が低くなる程、超音波により発生するキャビテーション強度が大
きくなり、これによる記録ヘッド3へのダメージが大きくなる。このため、周波数が28
kHz未満の場合には、70℃の環境下に100時間放置しなくとも印刷不良が発生する
虞がある。記録ヘッド3の損傷を抑制する観点から、周波数が28kHz以上で記録ヘッ
ド3を超音波洗浄することが望ましい。なお、周波数が28kHzの場合、超音波洗浄を
60分より短縮することで、印刷不良の発生、すなわち記録ヘッド3の損傷を抑制するこ
ともできる。
一方、シートワイプは、図6に示すように、超音波振動子53を駆動せずに、記録ヘッ
ド3のノズル面33を洗浄液51中に浸漬させ、シート54を当該ノズル面33に対して
当接させた当接状態で、シート送り機構55により記録ヘッド3に対してシート54を相
対的に移動させてノズル面33を払拭するモードである。このシートワイプは、上記のよ
うな超音波振動による記録ヘッド3の損傷を抑制できると共に、洗浄時間を短縮すること
ができる。しかしながら、洗浄力が比較的弱く、記録ヘッド3を十分に洗浄できない虞が
ある。このため、後述するように、シートワイプ実施後にインクの噴射不良が回復しない
場合、超音波洗浄を実施する。
次に、超音波洗浄装置8によるメンテナンス動作について説明する。図7は、プリンタ
ー1のメンテナンス動作の流れを説明するフローチャートである。なお、メンテナンス動
作は、印刷動作中において所定の時間が経過する毎、あるいは、所定回数のパス(すなわ
ち、記録ヘッド3の走査)を行う毎、または、所定のページ数を印刷する毎等に行われる
まず、複数のドット等からなる所定のテストパターンを記録媒体2上に印刷する(S1
)。なお、テストパターンとしては、ドットに限られず、罫線、文字、図形、記号等であ
ってもよい。次に、印刷されたテストパターンを画像読取部19により読み取り、読み取
った画像データを制御部14に送信する(S2)。制御部14は、この画像データを解析
すると共に、今回のメンテナンス動作において、すでにシートワイプを行っているか否か
を判定する(S3)。画像解析において、例えば、ドットを読み取れない場合は、ノズル
抜けと判定し、ドットを読み取れるが所望の濃度値に足りない場合は、飛行曲がり(所謂
、縦方向のアライメント不良)と判定する。そして、シートワイプを行っていない場合(
S3においてNoの場合)、制御部14は、画像データの解析結果から、記録ヘッド3の
汚れ度合に応じて、シートワイプが必要か否かを判定する(S4)。例えば、印刷不良が
無い場合、シートワイプが不要と判定する(S4においてNo)。また、印刷不良が重度
な場合(例えば、ノズル抜けや縦方向のアライメント不良が多数ある場合)も、シートワ
イプが不要と判定する(S4においてNo)。一方、印刷不良が軽度な場合(例えば、ノ
ズル抜けや縦方向のアライメント不良が1〜数個である場合)、シートワイプが必要と判
定する(S4においてYes)。
シートワイプが必要と判定された場合、キャリッジ移動機構5の駆動により記録ヘッド
3を超音波洗浄装置8の上方まで移動させる。この状態で、洗浄装置移動機構57の駆動
により超音波洗浄装置8を上方に移動させて、記録ヘッド3を洗浄槽52内の洗浄液51
に浸漬させる。そして、図6に示すように、ノズル面33にシート54を当接させて、シ
ート送り機構55の駆動により、シート54を記録ヘッド3に対して相対的に移動させて
シートワイプを実施する(S6)。なお、シートワイプは、シート54をノズル面33に
対して一方向に移動させても良いし、一方向への移動と他方向への移動を繰り返す動作、
すなわち往復動作を行っても良い。また、シート54のうちノズル面33の払拭に使用し
た部分は、シートワイプ実施後に回収ロール59に回収される。この回収ロール59への
回収は、シートワイプまたは超音波洗浄を所定の回数実施した後に、行うようにしても良
い。
そして、シートワイプを実施したならば、洗浄装置移動機構57の駆動により超音波洗
浄装置8を下方に移動させて、記録ヘッド3を洗浄槽52内から離脱させる。その後、フ
ラッシング動作を実施する(S8)。ここで、フラッシング動作は、記録ヘッド3のノズ
ル32や圧力室40等の流路内に進入した洗浄液51を、強制的に排出するための動作で
ある。例えば、超音波洗浄装置8上に記録ヘッド3が位置している状態で、圧電素子42
の駆動により、ノズル32から洗浄槽52内に向けて洗浄液51を排出する。あるいは、
別途、フラッシングボックスを設け、このフラッシングボックス上に記録ヘッド3を移動
させて、ノズル32から洗浄液51を排出するようにしてもよい。その他、記録ヘッド3
をキャップ上まで移動させ、ノズル面33をキャップで封止した状態で、当該封止空間内
を図示しないポンプ等により減圧することで、記録ヘッド3内の洗浄液51を吸引するク
リーニング動作を、フラッシング動作に代えて行うこともできる。フラッシング動作を実
施したならば、記録ヘッド3内をインクで満たした状態で、再びテストパターンを印刷し
(S1)、印刷されたテストパターンを画像読取部19により読み取る(S2)。
次に、シートワイプを行っていない場合においてシートワイプが不要と判定された場合
(S4においてNoの場合)、あるいは、1度シートワイプを行った場合(S3において
Yesの場合)、制御部14は、画像データの解析結果から、記録ヘッド3の汚れ度合に
応じて、超音波洗浄が必要か否かを判定する(S5)。例えば、シートワイプを行ってい
ない場合において、印刷不良が重度な場合は、超音波洗浄が必要と判定する(S5におい
てYes)。また、シートワイプを行っていた場合において、印刷不良がある場合は、シ
ートワイプの実施により印刷不良が回復していない場合であるため、軽度な印刷不良であ
っても超音波洗浄が必要と判定する(S5においてYes)。一方、シートワイプの実施
の有無にかかわらず、印刷不良が無い場合は、超音波洗浄が不要と判定し(S5において
No)、メンテナンス動作を終了する。
超音波洗浄が必要と判定された場合、シートワイプの場合と同様に、キャリッジ移動機
構5の駆動により記録ヘッド3を超音波洗浄装置8の上方まで移動させる。この状態で、
洗浄装置移動機構57の駆動により超音波洗浄装置8を上方に移動させて、記録ヘッド3
を洗浄槽52内の洗浄液51に浸漬させる(本発明における第1の工程に相当)。そして
、図5に示すように、ノズル面33にシート54を当接させないように、シート54とノ
ズル面33との間隔が開いた状態で超音波洗浄装置8の上方への移動を停止させる。これ
により、送出ロール58と回収ロール59との間のガイドローラー56a、56b間に張
られたシート54が、ノズル面33に対して相対した状態で洗浄液51中に保持される。
このとき、ノズル面33とシート54との間隔d1が、シート54と超音波発信源である
洗浄槽52の底面d2との間隔よりも狭い状態にすることが望ましい。これにより、シー
ト54をノズル面33に可及的に近づけることができる。この状態で、シート送り機構5
5を駆動させずに、超音波振動子53を駆動して超音波を発生させる(本発明における第
2の工程に相当)。例えば、60分間超音波を発生させて、超音波洗浄を実施する(S7
)。なお、シート54のうち超音波洗浄中に洗浄液51へ浸漬していた部分は、超音波洗
浄実施後に回収ロール59に回収される。この回収ロール59への回収は、超音波洗浄ま
たはシートワイプを所定の回数実施した後に、行うようにしても良い。
そして、超音波洗浄を実施したならば、洗浄装置移動機構57の駆動により超音波洗浄
装置8を下方に移動させて、記録ヘッド3を洗浄槽52内から離脱させる。その後、シー
トワイプ後と同様に、フラッシング動作を実施する(S8)。フラッシング動作を実施し
たならば、記録ヘッド3内をインクで満たした状態で、再びテストパターンを印刷し(S
1)、印刷されたテストパターンを画像読取部19により読み取る(S2)。そして、制
御部14は、印刷不良が回復したか否かを判定し(S4、S5)、回復していれば(S4
、S5ともにNo)であれば、メンテナンス動作を終了する。なお、本実施形態では、超
音波洗浄装置8の上下方向における位置を調節することで、シート54とノズル面33と
が離間した離間状態と、シート54とノズル面33とが当接した当接状態と、を変換可能
に構成しているので、洗浄装置移動機構57が本発明の捕捉部材変換機構に相当する。
このように、シート54をノズル面33に対して間隔を開けて保持した状態で、超音波
振動子53により超音波を発生させるので、超音波によりノズル面33から異物を脱離さ
せることができると共に、脱離した異物をシート54により捕捉することで、異物がノズ
ル面33に再び付着することを抑制できる。その結果、洗浄効率を向上させることができ
、洗浄時間を短縮することができる。また、シート54がノズル面33に対して間隔を開
けて保持されるので、シート54によるノズル面33の損傷を抑制できる。例えば、ノズ
ル面33に形成された撥水膜が剥がれること等を抑制できる。また、シート54を洗浄液
51中に送り出す送出ロール58と、シート54を洗浄液51中から回収する回収ロール
59と、を備えたので、異物を捕捉した古いシート54を洗浄液51中から回収できると
共に、異物を捕捉していない新しいシート54を洗浄液51中に送り出すことができる。
これにより、古いシート54から異物が脱離することを抑制することができる。また、新
しいシート54により異物を一層効率よく捕捉することができる。さらに、シート54を
洗浄液51中に保持するガイドローラー56を複数備えたので、ガイドローラー56の位
置を調整することでシート54とノズル面33との間隔を調整できる。これにより、シー
ト54の位置合わせが容易になる。
また、超音波洗浄とシートワイプとの2つの洗浄モードを実行可能に構成したので、記
録ヘッド3の汚れ度合に応じて、適切な洗浄モードが選択可能になる。すなわち、超音波
洗浄により洗浄を行うことで、比較的汚れ度合が大きい記録ヘッド3の洗浄が可能になる
。一方、シートワイプにより洗浄を行うことで、超音波振動による記録ヘッド3の損傷を
抑制できる。また、シートワイプにおいてシート54によりノズル面33を払拭させるの
で、ワイピング部材等を別途設ける必要が無く、プリンター1の構成を簡素化できる。さ
らに、シートワイプの後に、記録ヘッド3の汚れ度合に応じて、超音波洗浄を実行可能に
したので、記録ヘッド3のノズル面33等に付着した異物をより確実に除去することがで
きる。
また、ノズル面33とシート54との間隔d1が、シート54と超音波発信源である洗
浄槽52の底面d2との間隔よりも狭い状態で超音波洗浄を行うので、超音波による洗浄
によりノズル面33から脱離した異物を、ノズル面33により近い場所でシート54によ
り捕捉することができる。これにより、より確実に異物を捕捉することができる。そして
、超音波振動子53は、洗浄液51中に周波数300kHz以下の超音波を発生させるの
で、洗浄力を向上させることができる。これにより、超音波による洗浄効率を一層向上さ
せることができる。
ところで、シートワイプおよび超音波洗浄において、記録ヘッド3を洗浄液51に浸漬
する場合、少なくともノズル面33が浸漬されていればよく、その他の部分は浸漬させて
も良いし、浸漬させなくても良い。また、シート54を洗浄槽52内に保持するガイドロ
ーラー56を、洗浄槽52内において上下方向に移動可能なように構成しても良い。例え
ば、ガイドローラーを上下動させるローラー駆動機構を備え、ローラー駆動機構の駆動に
よりガイドローラーを上下させることで、シートとノズル面との間隔を調整する。このよ
うにすれば、ガイドローラーを上下させることで、シートとノズル面とを離間させた離間
状態と、シートとノズル面とを当接させた当接状態と、を変換できるため、超音波洗浄装
置と記録ヘッドとの相対位置をシートワイプと超音波洗浄との両モードで共通にできる。
なお、この場合、ローラー駆動機構が本発明の捕捉部材変換機構に相当する。さらに、上
記した実施形態では、本発明の保持部材としてガイドローラー56を用いたが、これには
限られない。送出ロール58と回収ロール59との間のシート54をノズル面33に対し
て相対させた状態で保持できれば、どのようなものであっても良い。例えば、単なる棒状
のものであっても良い。
また、上記した実施形態では、シート状の捕捉部材を例示したが、異物を捕捉できれば
、どのようなものであっても良い。例えば、スポンジ等の多孔質部材を用いても良い。さ
らに、上記した実施形態では、洗浄装置移動機構57を備え、超音波洗浄装置8を記録ヘ
ッド3に対して相対的に上下方向に移動させたが、これには限られない。例えば、記録ヘ
ッドを上下方向に移動可能なように構成し、記録ヘッドを超音波洗浄装置に対して下方に
移動させて洗浄槽内に収容させても良い。また、上記した実施形態では、画像読取部19
を備え、印刷されたテストパターンを画像読取部19により読み取って、その画像データ
を基に印刷不良を判定したが、これには限られず、ノズル32からのインクの飛翔を検査
できれば、どのような方法であっても良い。例えば、飛翔しているインク自体を撮影し、
正常にインクが飛翔しているか否かを判定する方法や、圧電素子に係る逆起電力を解析す
る方法等を用いることができる。
さらに、上記した実施形態では、洗浄槽52の底面に超音波振動子53が配置されたが
、これには限られない。洗浄槽52内の洗浄液51に超音波を加えて、記録ヘッド3のノ
ズル面33を洗浄できれば、超音波振動子53を任意の場所に配置しても良い。また、上
記した実施形態では、制御部14が記録ヘッド3の汚れ度合を判定し、その結果に応じて
、シートワイプまたは超音波洗浄を実施したが、これには限られない。例えば、制御部が
記録ヘッドの汚れ度合を判定し、その結果をユーザーに通報するようにしても良い。そし
て、この通報に応じて、ユーザーがシートワイプまたは超音波洗浄の実行を選択する。ま
た、ユーザー自身が記録媒体に印刷された画像から、記録ヘッドの汚れ度合を判断し、シ
ートワイプまたは超音波洗浄の実行を選択しても良い。
そして、以上では、液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター1を例に挙
げて説明したが、本発明は、超音波洗浄装置を備えた他の液体噴射装置にも適用すること
ができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射
ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ
)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に
用いられる生体有機物噴射ヘッド等を備えた液体噴射装置にも本発明を適用することがで
きる。
1…プリンター,3…記録ヘッド,4…キャリッジ,7…インクカートリッジ,8…超
音波洗浄装置,11…プリンターコントローラー,14…制御部,18…ヘッド制御部,
19…画像読取部,27…圧力発生ユニット,28…流路ユニット,29…ヘッドケース
,30…液体導入路,31…ノズルプレート,32…ノズル,33…ノズル面,51…洗
浄液,52…洗浄槽,53…超音波振動子,54…シート,55…シート送り機構,56
…ガイドローラー,57…洗浄装置移動機構,58…送出ロール,59…回収ロール

Claims (9)

  1. ノズル面に液体を噴射するノズルが形成された液体噴射ヘッドと、
    洗浄液が収容された洗浄槽と、当該洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発信源と、
    前記洗浄液中の異物を捕捉可能な捕捉部材と、が設けられた超音波洗浄装置と、を備え、
    前記捕捉部材は、前記液体噴射ヘッドの少なくとも前記ノズル面が洗浄液中に浸漬され
    た状態で、当該ノズル面に対して間隔を開けて保持されることを特徴とする液体噴射装置
  2. 前記捕捉部材は、シート状に形成され、
    前記超音波洗浄装置は、前記捕捉部材を保持すると共に当該捕捉部材を洗浄液中に送り
    出す送出部材と、前記捕捉部材を洗浄液中から回収する回収部材と、を備えたことを特徴
    とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記洗浄槽は、前記送出部材と前記回収部材との間の捕捉部材を前記ノズル面に対して
    相対させた状態で洗浄液中に保持する保持部材を複数備えたことを特徴とする請求項2に
    記載の液体噴射装置。
  4. 前記超音波洗浄装置は、前記捕捉部材と洗浄液中に浸漬された前記液体噴射ヘッドの前
    記ノズル面との間隔を保持した離間状態と、前記捕捉部材と洗浄液中に浸漬された前記液
    体噴射ヘッドの前記ノズル面とを当接させた当接状態と、に変換可能な捕捉部材変換機構
    を備え、
    前記離間状態において、前記超音波発信源によって前記洗浄液に超音波振動を発生させ
    る第1の洗浄モードと、
    前記当接状態において、前記捕捉部材を前記液体噴射ヘッドに対して相対的に移動させ
    て前記ノズル面を払拭させる第2の洗浄モードと、を選択可能なことを特徴とする請求項
    1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記超音波洗浄装置は、前記第2の洗浄モードの後に、前記液体噴射ヘッドの汚れ度合
    に応じて、前記第1の洗浄モードを実行可能なことを特徴とする請求項4に記載の液体噴
    射装置。
  6. 前記超音波発信源は、洗浄液中に浸漬された前記液体噴射ヘッドの前記ノズル面と前記
    捕捉部材との間隔が当該捕捉部材と前記超音波発信源との間隔よりも狭い状態で超音波を
    発生させることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記超音波発信源は、洗浄液中に周波数300kHz以下の超音波を発生させることを
    特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  8. ノズル面に液体を噴射するノズルが形成された液体噴射ヘッドの前記ノズル面を洗浄す
    る超音波洗浄装置であって、
    洗浄液が収容された洗浄槽と、当該洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発信源と、
    前記洗浄液中の異物を捕捉可能な捕捉部材と、を備え、
    前記捕捉部材は、前記液体噴射ヘッドの少なくとも前記ノズル面が洗浄液中に浸漬され
    た状態で、当該ノズル面に対して間隔を開けて保持されることを特徴とする超音波洗浄装
    置。
  9. 洗浄液が収容された洗浄槽と、当該洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発信源と、
    前記洗浄液中の異物を捕捉可能な捕捉部材と、を備え、ノズル面に液体を噴射するノズル
    が形成された液体噴射ヘッドの前記ノズル面を洗浄する超音波洗浄方法であって、
    前記洗浄槽内の洗浄液に前記液体噴射ヘッドの少なくともノズル面を浸漬する第1の工
    程と、
    前記捕捉部材を前記ノズル面に対して間隔を開けて保持した状態で、超音波発信源によ
    り超音波を発生させる第2の工程と、を含むことを特徴とする超音波洗浄方法。
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