JP2016100607A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指向性センサを用いながら、多様レンズと通常レンズとの両方で良好な画質の画像が得られる撮像装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】レンズ取付部に、複数の領域を有し且つ複数の領域がそれぞれ独立した特性を有する多様レンズと、1つの特性を有する通常レンズと、が選択的に取り付けられる。レンズ取付部に取り付けられたレンズの種類を判別する。レンズ取付部に多様レンズが取り付けられた場合には、複数の領域に対応する複数の画像を生成し、通常レンズが取り付けられた場合には、指向性センサの全画素の撮像信号から1つの画像を生成する。レンズ取付部に多様レンズが取り付けられた場合に、複数の領域のうちの一の領域に対応して生成された画像から、一の領域以外の領域を通過した光束の影響を除去する補正を行い、通常レンズが取り付けられた場合に、複数種類の画素の画素ごとの感度差を補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、指向性センサを備えており且つレンズ交換可能な撮像装置及びその制御方法に関する。
撮像装置の技術分野では、複数の特性を有するレンズを用いて撮影を行ったり、複数種類のレンズを交換しながら撮影を行ったりすることで、複数種類の画像を取得する技術が知られている。
例えば、特許文献1は、中央光学系(望遠レンズ)と環状光学系(広角レンズ)とから構成される多様レンズと、中央光学系及び環状光学系を介して入射する光束をそれぞれ瞳分割して選択的に受光する複数種類の画素を含む指向性センサとを組み合わせることで、1つの指向性センサにより望遠画像と広角画像とを同時に取得する撮像装置を開示する。
特許文献2は、特許文献1に記載の多様レンズを使って撮影した画像の画質を改善することができる撮像装置を開示する。この撮像装置では、多様レンズと指向性センサとが組み合わされ、瞳分割が利用されて焦点距離及び合焦距離のうち少なくともいずれか一方が異なる複数の撮影画像が取得される。この撮像装置によれば、例えば、多様レンズの中央光学系及び環状光学系の一方に対応して生成された画像から、他方を通過した光束の影響が除去される。このため、画像相互間で光束が混入することで画質が低下することが防止される。
また、特許文献3は、レンズの異なる領域を通過して入射する光束をそれぞれ瞳分割して選択的に受光する複数種類の画素を含む指向性センサを用いることにより、視差を有する2視点の視点画像を出力する撮像装置を開示する。この特許文献3に記載の撮像装置は、複数種類のレンズの取り付けが可能であり、撮像装置本体に取り付けられたレンズから識別情報を取得して、レンズ毎に定められた補正データに従って感度の異なる2視点の視点画像のシェーディング補正(感度補正)を行う。
特開2014−176056号公報 国際公開第2013/146506号 特許第5243666号
ところで、特許文献1及び特許文献2に記載の撮像装置において、多様レンズの代わりに通常レンズを取り付けて撮影を行った場合には、指向性センサ自体が有する画素数よりも少ない画素数の画像、すなわち、中央光学系及び環状光学系のいずれか一方を通過した光束を受光する画素の画素数に対応した画像しか得られないという問題があった。また、指向性センサの全画素から撮像信号を読み出して1枚の画像を生成した場合、中央光学系を通過した光束を受光する画素と、望遠光学系を通過した光束を受光する画素との間に感度差があるため、画質が劣化するという問題が生じる。
一方、特許文献3に記載の撮像装置では、通常レンズの代わりに多様レンズを用いた撮影を行うことは考慮されておらず、上記特許文献2に記載されているような多様レンズを使って撮影した画像の画質の改善についても一切考慮されていない。このため、特許文献3に記載の撮像装置では、通常レンズの代わりに多様レンズを取り付けて撮影を行った場合に、中央光学系及び環状光学系の各々に対応する画像相互間で光束が混入することで画質が低下するおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、指向性センサを用いながら、多様レンズと通常レンズとの両方で良好な画質の画像が得られる撮像装置及びその制御方法を提供することを目的する。
本発明の目的を達成するための撮像装置は、複数の領域を有し且つ複数の領域がそれぞれ独立した特性を有する多様レンズと、1つの特性を有する通常レンズと、を含む複数種類のレンズが選択的に取り付けられるレンズ取付部と、2次元状に配列された光電変換素子により構成された複数種類の画素を有する指向性センサであって、レンズ取付部に多様レンズが取り付けられた場合に、複数の領域を介して入射する光束をそれぞれ瞳分割して複数種類の画素にて選択的に受光する指向性センサと、レンズ取付部に取り付けられたレンズの種類を判別する判別部と、指向性センサから画素ごとに撮像信号を読み出して画像を生成する画像生成部と、画像生成部にて生成された画像の補正を行う画像補正部と、を備え、画像生成部は、判別部の判別結果に基づき、レンズ取付部に多様レンズが取り付けられている場合には、複数の領域にそれぞれ対応する指向性センサの撮像信号から複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像を生成し、レンズ取付部に通常レンズが取り付けられている場合には、指向性センサの全画素の撮像信号から1つの画像を生成し、画像補正部は、判別部の判別結果に基づき、レンズ取付部に多様レンズが取り付けられている場合に、複数の領域のうちの一の領域に対応して生成された画像から、一の領域以外の領域を通過した光束の影響を除去する補正を行い、レンズ取付部に通常レンズが取り付けられている場合に、複数種類の画素の画素ごとの感度差を補正する。
本発明の撮像装置によれば、レンズ取付部に取り付けられたレンズの種類を判別し、この判別したレンズの種類(多様レンズ、通常レンズ)に応じて画像データに施す画像補正処理の種類を切り替えることができる。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、特性は、焦点距離及び合焦距離のうち少なくとも一方である。これにより、1つの指向性センサにより焦点距離及び合焦距離のうち少なくとも一方が異なる複数の画像を同時に取得することができる。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、レンズ取付部には、複数種類の多様レンズが選択的に取り付けられる。これにより、多様レンズの種類ごとに複数の画像をそれぞれ取得することができる。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、画像生成部は、判別部の判別結果に基づき、レンズの種類ごとに予め定められた読出形式で撮像信号を指向性センサから読み出す。これにより、レンズ取付部に取り付けられているレンズの種類に対応した読出形式で撮像信号を指向性センサから読み出すことができる。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、判別部の判別結果に基づき、画像補正部にて補正された画像を、レンズの種類ごとに予め定められた記録形式で記録媒体に記録する記録部を備える。これにより、レンズ取付部に取り付けられているレンズの種類に対応した記録形式で画像を記録媒体に記録することができる。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、判別部の判別結果に基づき、画像補正部にて補正された画像を、レンズの種類ごとに予め定められた表示形式で表示する表示部を備える。これにより、レンズ取付部に取り付けられているレンズの種類に対応した表示形式で画像を表示部に表示することができる。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、画像補正部にて補正された画像を、画像を受信する受信部に伝送する伝送部であって、判別部の判別結果に基づき、レンズの種類ごとに予め定められた伝送形式で画像を受信部に伝送する伝送部を備える。これにより、レンズ取付部に取り付けられているレンズの種類に対応した伝送形式で画像を受信部に伝送することができる。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、複数の領域は、第1の領域と、第1の領域の周辺に設けられ且つ第1の領域と同一の光軸を有する第2の領域と、を有する。
本発明の他の態様に係る撮像装置において、レンズ取付部に取り付けられたレンズの種類を入力する入力部を備え、判別部は、入力部への入力結果に基づき、レンズ取付部に取り付けられたレンズの種類を判別する。これにより、手動操作によってレンズの種類を判別することができる。
本発明の目的を達成するための撮像装置の制御方法は、複数種類のレンズが選択的に取り付けられるレンズ取付部と、2次元状に配列された光電変換素子により構成された複数種類の画素を有する指向性センサとを備える撮像装置であって、複数種類のレンズとして、複数の領域を有し且つ複数の領域がそれぞれ独立した特性を有する多様レンズと、1つの特性を有する通常レンズと、を含み、レンズ取付部に多様レンズが取り付けられた場合に、指向性センサにより複数の領域を介して入射する光束をそれぞれ瞳分割して複数種類の画素にて選択的に受光する撮像装置の制御方法において、レンズ取付部に取り付けられているレンズの種類を判別する判別ステップと、指向性センサから画素ごとに撮像信号を読み出して画像を生成する画像生成ステップと、画像生成ステップにて生成された画像の補正を行う画像補正ステップと、を有し、画像生成ステップは、判別ステップの判別結果に基づき、レンズ取付部に多様レンズが取り付けられている場合には、複数の領域にそれぞれ対応する指向性センサの撮像信号から複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像を生成し、レンズ取付部に通常レンズが取り付けられている場合には、指向性センサの全画素の撮像信号から1つの画像を生成し、画像補正ステップは、判別ステップの判別結果に基づき、レンズ取付部に多様レンズが取り付けられている場合に、複数の領域のうちの一の領域に対応して生成された画像から、一の領域以外の領域を通過した光束の影響を除去する補正を行い、レンズ取付部に通常レンズが取り付けられている場合に、複数種類の画素の画素ごとの感度差を補正する。
本発明の撮像装置及びその制御方法は、指向性センサを用いながら、多様レンズと通常レンズとの両方で良好な画質の画像が得られる。
第1実施形態の撮像装置の正面斜視図である。 第1実施形態の撮像装置の背面斜視図である。 第1実施形態の撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 レンズ取付部に取り付けられた多様レンズ及び指向性センサの断面構成を示す図である。 図4に示す指向性センサの詳細な断面構成例を示す図である。 第1の画素及び第2の画素の各々における遮光マスクの形状を説明するための説明図である。 図4に示す多様レンズ及び指向性センサに入射する光束である広角画像光の光路を示す図である。 図4に示す多様レンズ及び指向性センサに入射する光束である望遠画像光の光路を示す図である。 レンズ取付部に取り付けられた通常レンズ及び指向性センサの断面構成を示す図である。 図9に示す指向性センサの詳細な断面構成例を示す図である。 第1の光学系と第2の光学系との間における光束の干渉による画質の低下の影響を受けた広角画像及び望遠画像の一例を示す図である。 第1の光学系と第2の光学系との間における広角画像光及び望遠画像光の干渉のメカニズムを説明するための概念図である。 真の広角画像Iw1、真の望遠画像It1、出力広角画像Iw2、出力望遠画像It2及び検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列Mの関係を示す図である。 図13に示す行列式に対して「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列M」の逆行列M−1を適用して得られる行列式を示す図である。 図14の行列式を簡略化して表した行列式を示す図である。 図15に示す「W1」を構成する要素w1_11〜w1_mnを示す図である。 図15に示す行列式に基づいて導出される「w1_ij」の算出式を示す図である。 図15に示す行列式に基づいて導出される「t1_ij」の算出式を示す図である。 多様画像信号処理部による混信低減処理を行った場合に得られる広角画像及び望遠画像の画像例を示す図である。 感度補正処理前の単一画像を説明するための説明図である。 単一画像信号処理部によるシェーディング補正処理を説明するための説明図である。 (a)は、レンズ取付部に多様レンズが取り付けられている場合の表示部の画像の表示形式を説明するための説明図であり、(b)は、レンズ取付部に通常レンズが取り付けられている場合の表示部の画像の表示形式を説明するための説明図である。 撮像装置の撮影処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 第3実施形態の撮像装置の多様レンズの外観図である。 第3実施形態の撮像装置の指向性センサの一部を示す拡大断面図である。 第3実施形態の撮像装置の多様レンズを使用した撮影メカニズムを説明するための図である。 本発明の撮像装置の一実施形態であるスマートフォンの外観を示す図である。 図28に示すスマートフォンの構成を示すブロック図である。 本発明を適用可能な自動追尾撮像装置の一例を示す斜視図である。
[第1実施形態]
<撮像装置の全体構成>
図1は撮像装置2の正面斜視図であり、図2は撮像装置2の背面斜視図である。本実施形態の撮像装置2は、レンズ交換式のデジタルカメラである。
図1及び図2に示すように、撮像装置2の前面には、レンズ取付部3及びストロボ発光部4が設けられている。このレンズ取付部3には、後述する多様レンズ11と通常レンズ12とを含む複数種類のレンズが選択的に取り付けられる。
撮像装置2の上面には、シャッタボタン5が設けられている。また、撮像装置2の背面には表示部7及び操作部8が設けられ、撮像装置2の下面にはメモリカード14(本発明の記録媒体に相当)が装填される装填部(図示せず)が設けられている。表示部7は、撮影モード時には電子ビューファインダとして機能することで、ライブビュー画像を表示する。また、画像再生時の表示部7には、メモリカード14に記録されている画像データに基づき画像が再生表示される。
操作部8は、電源スイッチと、モード切替スイッチと、十字キーと、実行キーと、本発明の入力部に相当するレンズタイプ入力部15(図3参照)と、を含む。電源スイッチは、撮像装置2の電源のONとOFFを切り替える際に操作される。モード切替スイッチは、撮像装置2の動作モードを切り替える際に操作される。撮像装置2は、被写体を撮像して被写体像を得る撮影モード、撮像済みの被写体像を再生表示する再生モードなどを有する。
十字キー及び実行キーは、表示部7にメニュー画面や設定画面を表示したり、これらメニュー画面や設定画面内に表示されるカーソルを移動したり、撮像装置2の各種設定を確定したりする際などに操作される。
レンズタイプ入力部15(図3参照)は、レンズ取付部3に取り付けられたレンズの種類(ここでは、多様レンズ11又は通常レンズ12)を入力するための入力部である。なお、ここでいうレンズタイプ入力部15には、前述のメニュー画面上でレンズの種類を選択及び入力する十字キー及び実行キーも含まれる。
図3は、撮像装置2の電気的構成を示すブロック図である。図3に示すように、撮像装置2は、レンズ取付部3に取り付けられた多様レンズ11又は通常レンズ12を介して入射する光束を指向性センサ24にて受光する。以下、多様レンズ11及び通常レンズ12及び指向性センサ24について詳しく説明する。
<多様レンズ及び指向性センサの構成>
図4は、レンズ取付部3(図4では図示を省略)に取り付けられた多様レンズ11及び指向性センサ24の断面構成を示す図である。
図4に示すように、多様レンズ11は、複数の領域を有し且つ複数の領域がそれぞれ独立した特性を有している。具体的に多様レンズ11は、前述の複数の領域として、相互に独立した特性を有する領域である第1の光学系21(本発明の第1の領域に相当)及び第2の光学系22(本発明の第2の領域に相当)を含む。ここで、「相互に独立した特性」とは、複数の領域の特性が互いに異なることである。そして、多様レンズ11では、焦点距離(特性)の異なる光学系によって第1の光学系21及び第2の光学系22が構成されている。すなわち、多様レンズ11は、「広角画像撮影レンズ群(広角レンズ)」によって構成される第1の光学系21と、「望遠画像撮影レンズ群(望遠レンズ)」によって構成される第2の光学系22とを含み、指向性センサ24によって広角画像及び望遠画像が同時撮影される。
第1の光学系21は、同一の光軸L上に配置される第1広角用レンズ21a、第2広角用レンズ21b、第3広角用レンズ21c、第4広角用レンズ21d、及び共通レンズ23を含む。一方、第2の光学系22は、第1望遠用レンズ22a、第1望遠用反射ミラー22cが設けられる第1望遠用反射体22b、第2望遠用反射ミラー22eが設けられる第2望遠用反射体22d、及び共通レンズ23を含む。
第1の光学系21(特に第1広角用レンズ21a、第2広角用レンズ21b、第3広角用レンズ21c、及び第4広角用レンズ21d)は、中央光学系を形成する。一方、第2の光学系22(特に第1望遠用レンズ22a、第1望遠用反射体22b、第1望遠用反射ミラー22c、第2望遠用反射体22d、及び第2望遠用反射ミラー22e)は、第1の光学系21を中心として第1の光学系21の周辺部に同心円状に配置されている。従って、第2の光学系22は環状光学系を形成する。なお、共通レンズ23は、光軸L上に配置されており、第1の光学系21及び第2の光学系22によって共用される。
このように第2の光学系22は、第1の光学系21を構成するレンズ群(第1広角用レンズ21a〜第4広角用レンズ21d及び共通レンズ23)の周辺に設けられるレンズ群(第1望遠用レンズ22a)及び反射ミラー群(第1望遠用反射ミラー22c及び第2望遠用反射ミラー22e)を含み、第1の光学系21と同一の光軸Lを有するが、第1の光学系21とは異なる焦点距離を有する。従って、多様レンズ11の第1の光学系21及び第2の光学系22(本発明の複数の領域)は、それぞれ独立した特性を有している。
指向性センサ24は、光軸Lに対して垂直な受光面を有している。この受光面には、2次元状に配列された光電変換素子により構成された複数種類の画素(受光センサともいう)25が形成されている。この指向性センサ24は、第1の光学系21を介して入射する光束である広角画像光と第2の光学系22を介して入射する光束である望遠画像光とを同時に受光して、広角画像を生成するための撮像信号と、望遠画像を生成するための撮像信号とを出力可能である。すなわち、指向性センサ24は、第1の光学系21及び第2の光学系22の各々に対応して設けられる複数種類の画素25であって、第1の光学系21及び第2の光学系22のうちの対応する光学系を通過した光束を瞳分割して選択的に受光する複数種類の画素25を有する。
図5は、図4に示す指向性センサ24の詳細な断面構成例を示す図である。
図5に示すように、指向性センサ24を構成する複数種類の画素25は、第1の光学系21に対応する「広角画像用の第1の画素25a」と、第2の光学系22に対応する「望遠画像用の第2の画素25b」とを含む。そして、これらの第1の画素25a及び第2の画素25bは2次元的に交互[いわゆる市松模様状(チェッカーフラッグ状)]に配置される。指向性センサ24に含まれる複数の第1の画素25aが「第1の光学系21を経た広角画像光を受光するための第1の受光部24a」を構成し、広角画像を生成するための撮像信号を出力する。また、指向性センサ24に含まれる複数の第2の画素25bが「第2の光学系22を経た望遠画像光を受光するための第2の受光部24b」を構成し、望遠画像を生成するための撮像信号を出力する。
第1の画素25a及び第2の画素25bの各々は、マイクロレンズ26、中間層27、及びフォトダイオード(光電変換素子)29を有する。中間層27は、マイクロレンズ26とフォトダイオード29との間に配置される。この中間層27には遮光マスク28が設けられている。
図6は、第1の画素25a及び第2の画素25bの各々における遮光マスク28の形状を説明するための説明図である。
図6に示すように、遮光マスク28は、第1の画素25aのフォトダイオード29の受光面の周辺部を覆う第1のマスク部28aと、第2の画素25bのフォトダイオード29の受光面の中央部を覆う第2のマスク部28bと、を含む。第1のマスク部28a及び第2のマスク部28bの形状は、第1の光学系21及び第2の光学系22のうちのいずれに対応するのかに応じて決定される。そして、第1のマスク部28a及び第2のマスク部28bは、第1の光学系21及び第2の光学系22のうちの対応しない光学系からの光を遮光し、逆に対応する光学系からの光を遮光せずにフォトダイオード29に受光させる。
このように、第1のマスク部28a及び第2のマスク部28bの形状はそれぞれに対応する光学系に応じて異なる。このため、本実施形態では、第1のマスク部28aの面積と、第2のマスク部28bの面積との大きさが異なる。その結果、第1のマスク部28a及び第2のマスク部28bの面積差に応じて、第1の画素25aと第2の画素25bとに感度差が生じる。
本実施形態では、遮光マスク28によって、第1の光学系21及び第2の光学系22のうちの対応する光学系を通過した光を瞳分割して選択的に受光する複数種類の画素25が実現されているが、他の方法によって瞳分割を実現してもよい。例えば、マイクロレンズ26の前段、例えばマイクロレンズ26と共通レンズ23(図4参照)との間に遮光マスク28を設けてもよい。また、遮光マスク28以外の遮光部材(例えば液晶シャッタ等)を用いてもよい。
なお、中間層27には遮光マスク28以外の部材が設けられていてもよく、例えばRGB(赤緑青)等のカラーフィルタや配線・回路類が中間層27に設けられていてもよい。
図7は、図4に示す多様レンズ11(特に第1の光学系21)及び指向性センサ24に入射する光束である広角画像光Wの光路を示す図である。図7に示すように、広角画像光Wは、第1の光学系21の第1広角用レンズ21a、第2広角用レンズ21b、第3広角用レンズ21c、第4広角用レンズ21d、及び共通レンズ23を順次通過する。これにより、指向性センサ24上に広角画像が結像する。
図8は、図4に示す多様レンズ11(特に第2の光学系22)及び指向性センサ24に入射する光束である望遠画像光Tの光路を示す図である。図8に示すように、望遠画像光Tは、第1望遠用レンズ22aを通過し、第1望遠用反射ミラー22c及び第2望遠用反射ミラー22eの各々により反射された後に共通レンズ23を通過する。これにより、指向性センサ24上に望遠画像が結像する。このように、第1望遠用反射ミラー22c及び第2望遠用反射ミラー22eの各々により反射されて光路が折り返されることにより、焦点距離の長い望遠画像撮影用の第2の光学系22の光軸Lの方向に関する長さを短くすることができる。
<通常レンズ及び指向性センサの構成>
図9は、レンズ取付部3(図9では図示を省略)に取り付けられた通常レンズ12及び指向性センサ24の断面構成を示す図である。
図9に示すように、通常レンズ12は、多様レンズ11とは異なり1つの特性、すなわち、1つの焦点距離及び合焦距離を有する。この通常レンズ12は、第1レンズ12aと、第2レンズ12bと、第3レンズ12cと、第4レンズ12dと、第5レンズ12eとを含む複数のレンズにより構成されている。通常レンズ12内の各位置を通過した通常光(光束)は、指向性センサ24を構成する複数種類の画素25、すなわち、第1の画素25a及び第2の画素25bにそれぞれ入射する。
図10は、図9に示す指向性センサ24の詳細な断面構成例を示す図である。図10に示すように、指向性センサ24の第1の画素25a及び第2の画素25bは、通常レンズ12を通過した通常光を受光して、単一画像を生成するための撮像信号を出力する。この際に指向性センサ24では、前述の通り、多様レンズ11の第1の光学系21及び第2の光学系22に対応して第1のマスク部28a及び第2のマスク部28bの各々の面積の大きさを異ならせているため、第1の画素25aと第2の画素25bとに感度差が生じている。その結果、レンズ取付部3に通常レンズ12を取り付けた場合には、指向性センサ24の互いに隣接している第1の画素25a及び第2の画素25bの一方から出力される撮像信号の信号値と、他方から出力される撮像信号の信号値との間に、前述の感度差に起因する差異が生じる。
<撮像装置の電気的構成>
図3に戻って、撮像装置2は、前述のレンズ取付部3及び表示部7及び操作部8及び指向性センサ24の他に、統括制御部31と、レンズタイプ判別部32と、画像生成部33と、デジタル信号処理部34と、通常画像処理部35と、記録部36と、伝送部37と、を有している。
統括制御部31は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、操作部8からの制御信号に基づき、図示しないメモリ等から読み出した各種プログラムやデータを逐次実行して、撮像装置2の各部を統括的に制御する。
レンズタイプ判別部32は、本発明の判別部に相当するものであり、レンズ取付部3に取り付けられたレンズの種類(多様レンズ11、通常レンズ12)を判別する。例えば、レンズの種類を示す情報がレンズ自体に記憶されている場合には、レンズタイプ判別部32は、レンズ取付部3を介してレンズに記憶されている情報を読み取ることにより、レンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類を自動判別する。また、レンズには、レンズ取付部3に取り付ける際にレンズ取付部3に係合する係合爪が設けられている。このため、レンズの種類毎に係合爪の位置が異なる場合には、レンズタイプ判別部32はレンズの係合爪の位置を検出することにより、レンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類を自動判別する。なお、レンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類を自動判別する方法は、特に限定されるものではなく、公知の各種判別方法を用いることができる。
また、レンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類が前述のレンズタイプ入力部15に入力された場合には、この入力結果に基づいて、レンズタイプ判別部32は、レンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類を判別する。
レンズタイプ判別部32は、レンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類を判別した判別結果を、画像生成部33と、デジタル信号処理部34と、表示部7と、記録部36と、伝送部37とにそれぞれ出力する。
画像生成部33は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果に基づき、レンズの種類ごとに予め定められた読出形式で指向性センサ24の複数種類の画素25から撮像信号を読み出して、読み出した撮像信号に基づき画像の生成を行う。この際に、画像生成部33は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果に基づき、生成する画像の種類を切り替える。
具体的に画像生成部33は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「多様レンズ11」である場合には、指向性センサ24の第1の受光部24aの第1の画素25aと、第2の受光部24bの第2の画素25bとからそれぞれ別個に撮像信号を読み出す読出形式で撮像信号の読み出しを行う(図5参照)。
次いで、画像生成部33は、前述の図5に示した第1の受光部24aの第1の画素25aから読み出した撮像信号に基づき、広角画像42の画像データを生成する。また、画像生成部33は、第2の受光部24bの第2の画素25bから読み出した撮像信号に基づき、望遠画像43の画像データを生成する。これにより、広角画像42及び望遠画像43により構成される多様画像41(本発明の複数の画像に相当)が生成される。そして、画像生成部33は、多様画像41の画像データをデジタル信号処理部34に出力する。
一方、画像生成部33は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「通常レンズ12」である場合には、前述の図10に示したように、指向性センサ24の全画素25から順番に撮像信号を読み出す読出形式で撮像信号の読み出しを行う。なお、ここでいう「全画素25」とは画像生成に用いられる全ての画素25である。そして、画像生成部33は、読み出した撮像信号に基づき、本発明の1つの画像に相当する単一画像45の画像データを生成する。画像生成部33は、単一画像45の画像データをデジタル信号処理部34に出力する。
デジタル信号処理部34は、本発明の画像補正部に相当するものであり、画像生成部33から入力される画像データに対してデジタル信号処理(補正処理)を施す。このデジタル信号処理部34は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果に基づき、画像生成部33から入力される画像データに対して施すデジタル信号処理の種類を切り替える。このため、デジタル信号処理部34は、多様画像信号処理部48と、単一画像信号処理部49と、を有している。
<多様画像信号処理(混信低減)>
多様画像信号処理部48は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「多様レンズ11」である場合に作動する。多様画像信号処理部48は、多様レンズ11の第1の光学系21及び第2の光学系22の一方(本発明の一の領域に相当)に対応して生成された画像データから、他方(本発明の一の領域以外の領域に相当)を通過した光束の影響、すなわち、光束の干渉(クロストーク)を除去する補正を行う。
次に、上述の多様レンズ11及び指向性センサ24によって取得される広角画像42及び望遠画像43において生じうる画質の低下について説明する。
図11は、第1の光学系21と第2の光学系22との間における光束の干渉(クロストーク)による画質の低下の影響を受けた広角画像42(図11(a)参照)及び望遠画像43(図11(b)参照)の一例を示す図である。
第1の光学系21を経て指向性センサ24に到達する広角画像光W(図7参照)と、第2の光学系22を経て指向性センサ24に到達する望遠画像光T(図8参照)との瞳分割の性能が十分ではない場合、両画像光の分離が不十分となって、広角画像42と望遠画像43とが重畳的に混在した画像が得られる。すなわち、広角画像光Wのみを受光することを意図している第1の受光部24aに望遠画像光Tが漏れ込むと、図11(a)に示すように、望遠画像成分の一部が重畳された広角画像が得られる。同様に、望遠画像光Tのみを受光することを意図している第2の受光部24bに広角画像光Wが漏れ込むと、図11(b)に示すように、広角画像成分の一部が重畳された望遠画像が得られる。
このように第1の光学系21を経た広角画像光Wと第2の光学系22を経た望遠画像光Tとの間において干渉があると、指向性センサ24を構成する各画素25の出力には、本来分離されて受光されないはずの画像成分の信号が混ざり込んでしまう。
図12は、第1の光学系21と第2の光学系22との間における広角画像光W及び望遠画像光Tの干渉のメカニズムを説明するための概念図である。
図12において符号「Iw1」は真の広角画像42を示し、符号「It1」は真の望遠画像43を示す。ここでいう「真の広角画像Iw1」及び「真の望遠画像It1」は、第1の光学系21を通過する広角画像光Wと第2の光学系22を通過する望遠画像光Tとの間で干渉が起きていない状態で撮影取得される画像である。一方、符号「Iw2」は第1の受光部24a(第1の画素25a)から実際に出力される撮像信号から生成される出力広角画像を示し、「It2」は第2の受光部24b(第2の画素25b)から実際に出力される撮像信号から生成される出力望遠画像を示す。
多様レンズ11及び指向性センサ24を具備する撮像装置2によって広角画像42及び望遠画像43を撮影する場合に、指向性センサ24の遮光マスク28が十分な瞳分割性能を有していれば、真の広角画像Iw1及び真の望遠画像It1を表す撮像信号が指向性センサ24から出力される。しかしながら、上述のように、瞳分割性能が十分ではなく広角画像光Wと望遠画像光Tとの間において干渉がある場合には、出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2のように、広角画像42及び望遠画像43が混在した多重画像を表す撮像信号が第1の受光部24a及び第2の受光部24bの各々から出力される。
例えば、真の広角画像Iw1の広角画像光W(光束)のうち、第1の受光部24a(第1の画素25a)によって適切に受光される成分を示す分布情報(指標)を「広角検出ゲイン分布D1」とし、第2の受光部24b(第2の画素25b)によって不適切に受光される成分を示す分布情報を「広角混信ゲイン分布D2」とする。また、真の望遠画像It1の望遠画像光T(光束)のうち、第1の受光部24a(第1の画素25a)によって不適切に受光される成分を示す分布情報を「望遠混信ゲイン分布D3」とし、第2の受光部24b(第2の画素25b)によって適切に受光される成分を示す分布情報を「望遠検出ゲイン分布D4」とする。
ここで、真の広角画像Iw1に対して広角検出ゲイン分布D1を適用することで得られる広角画像成分であって第1の受光部24a(第1の画素25a)に受光される広角画像成分を「真広角画像成分E1」とする。また、真の望遠画像It1に対して望遠混信ゲイン分布D3を適用することで得られる望遠画像成分であって第1の受光部24a(第1の画素25a)に受光される望遠画像成分を「混信望遠画像成分E2」とする。また、真の広角画像Iw1に対して広角混信ゲイン分布D2を適用することで得られる広角画像成分であって第2の受光部24b(第2の画素25b)に受光される広角画像成分を「混信広角画像成分E3」とする。また、真の望遠画像It1に対して望遠検出ゲイン分布D4を適用することで得られる望遠画像成分であって第2の受光部24b(第2の画素25b)に受光される望遠画像成分を「真望遠画像成分E4」とする。
この場合、第1の受光部24a(第1の画素25a)から出力される撮像信号によって生成される出力広角画像Iw2は、真広角画像成分E1と混信望遠画像成分E2とを加算して得られる画像に基づく。また、第2の受光部24b(第2の画素25b)から出力される撮像信号によって生成される出力望遠画像It2は、混信広角画像成分E3と真望遠画像成分E4とを加算して得られる画像に基づく。
撮像装置2の瞳分割性能が優れているほど、広角画像光Wと望遠画像光Tとは精度良く分離されて指向性センサ24により受光され、混信望遠画像成分E2及び混信広角画像成分E3の成分割合はゼロ(ブランク)に近づき、出力広角画像Iw2は真の広角画像Iw1に近づき、出力望遠画像It2は真の望遠画像It1に近づく。一方、撮像装置2の瞳分割性能が劣るほど、広角画像光Wと望遠画像光Tとは十分に分離されずに指向性センサ24により受光され、混信望遠画像成分E2及び混信広角画像成分E3の成分割合は増え、出力広角画像Iw2において混信望遠画像成分E2の比重が大きくなり、出力望遠画像It2において混信広角画像成分E3の比重が大きくなる。
このように、第1の光学系21と第2の光学系22との間で光束(広角画像光Wと望遠画像光T)の干渉がある場合における指向性センサ24から出力される撮像信号は、真の画像に検出ゲイン分布を適用して得られる画像成分と、別チャンネルの画像に混信ゲイン分布を適用して得られる画像成分とが加算されたものに相当する。このような指向性センサ24における混信(クロストーク)により、広角画像42及び望遠画像43が重なった画像(撮像信号)が出力されるため、瞳分割性能が十分ではない撮像装置2からは画質劣化した撮影画像が出力されることになる。
そこで、多様画像信号処理部48は、広角画像42及び望遠画像43の画像データに対して、指向性センサ24における混信を除去(ここでいう除去には低減も含む)する画像補正処理(混信低減処理)を行う。具体的に、多様画像信号処理部48は、広角画像42及び望遠画像43の検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列の逆行列に基づいて広角画像42及び望遠画像43の両画像データの補正処理を行う。以下、検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列の逆行列に基づく画像補正処理の具体例について説明する。
図13は、真の広角画像Iw1、真の望遠画像It1、出力広角画像Iw2、出力望遠画像It2及び検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列Mの関係を示す図である。なお、図13に示す「真の広角画像Iw1、真の望遠画像It1、出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2」は、それぞれ前述の図12に示す「真の広角画像Iw1、真の望遠画像It1、出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2」に対応する。なお、図13中の「W1」、「W2」、「T1」、「T2」については後述する。
指向性センサ24(第1の画素25a及び第2の画素25b)から出力される撮像信号から生成される出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2は、「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列M」と、「第1の光学系21及び第2の光学系22の各々を通過した光束によって生成される本来の広角画像42及び望遠画像43である真の広角画像Iw1及び真の望遠画像It1」との積で表される。
検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列Mは、広角検出ゲイン分布D1、広角混信ゲイン分布D2、望遠混信ゲイン分布D3及び望遠検出ゲイン分布D4によって構成される2×2行列である。なお、「広角検出ゲイン分布D1、広角混信ゲイン分布D2、望遠混信ゲイン分布D3及び望遠検出ゲイン分布D4」は、それぞれ前述の図12に示す「広角検出ゲイン分布D1、広角混信ゲイン分布D2、望遠混信ゲイン分布D3及び望遠検出ゲイン分布D4」に対応する。
図14は、図13に示す行列式に対して「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列M」の逆行列M−1を適用して得られる行列式を示す図である。図14に示すように、「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列M」の逆行列M−1と「指向性センサ24(第1の画素25a及び第2の画素25b)から出力される撮像信号から生成される出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2」との積によって、「本来の広角画像42及び望遠画像43である真の広角画像Iw1及び真の望遠画像It1」を取得することができる。
図15は、図14の行列式を簡略化して表した行列式を示す図である。図15において「W1」は真の広角画像Iw1の画素成分(画素値)を集合的に表し、「T1」は真の望遠画像It1の画素成分を集合的に表し、「W2」は出力広角画像Iw2の画素成分を集合的に表し、「T2」は出力望遠画像It2の画素成分を集合的に表す。また、図15において「A」、「B」、「C」、及び「D」は、それぞれ広角検出ゲイン分布D1、望遠混信ゲイン分布D3、広角混信ゲイン分布D2、及び望遠検出ゲイン分布D4を構成する要素を集合的に表す。
図16は、前述の図15に示す「W1」を構成する要素w1_11〜w1_mnを示す図である。すなわち、「W1」は、真の広角画像Iw1の画素成分(画素値)に対応する要素w1_11〜w1_mnによって構成される。なお、「m」及び「n」はそれぞれ2以上の整数を示し、「m」と「n」とは同じであってもよいし異なっていてもよい。
同様に、前述の図15に示す「W2」、「T1」及び「T2」も、それぞれ出力広角画像Iw2、真の望遠画像It1及び出力望遠画像It2の画素成分(画素値)に対応する要素w2_11〜w2_mn、t1_11〜t1_mn、及びt2_11〜t2_mnによって構成される(図示省略)。また、図15に示す「A」、「B」、「C」、及び「D」も、それぞれ広角画像42及び望遠画像43の各画素に応じて定められる要素a11〜amn、b11〜bmn、c11〜cmn、及びd11〜dmnによって構成される(図示省略)。
図17は、前述の図15に示す行列式に基づいて導出される「w1_ij」の算出式を示す図である。図18は、前述の図15に示す行列式に基づいて導出される「t1_ij」の算出式を示す図である。図17及び図18において「i」は1〜mのうちのいずれかの整数を示し、「j」は1〜nのうちのいずれかの整数を示す。図17及び図18に示すように、真の広角画像Iw1の画素成分(画素値)に対応する要素w1_11〜w1_mn及び真の望遠画像It1の画素成分(画素値)に対応する要素t1_11〜t1_mnは、出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2と逆行列M−1とから演算により算出することができる。
多様画像信号処理部48は、図17及び図18により表される演算式に基づいて、画像生成部33から取得した広角画像42及び望遠画像43の両画像データの補正処理を行うことで、「広角画像42に混入した望遠画像成分」の影響又は「望遠画像43に混入した広角画像成分」の影響を低減することができる。
厳密に補正処理を行う観点からは、検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布は広角画像42及び望遠画像43の各々を構成する画素の数と同じ数の要素によって構成され、検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布を構成する要素毎(対応画素毎)の逆行列M−1が多様画像信号処理部48において用いられることが好ましい。ただし、シェーディングが小さい場合等のように「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布を構成する要素」が「広角画像42及び望遠画像43を構成する画素の一部又は全部」において近似するケースでは、計算コストを優先させる観点から、その近似範囲において共通の代表値によって「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布を構成する要素」を表してもよい。従って、「広角画像及び望遠画像を構成する画素の全部」が近似する場合には、検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布を単一の代表値によって表すことができ、「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列の逆行列に基づく補正処理」を簡素且つ高速に行うことが可能になる。
なお、広角検出ゲイン分布D1、広角混信ゲイン分布D2、望遠混信ゲイン分布D3及び望遠検出ゲイン分布D4に基づく行列M(図15の「A」、「C」、「B」及び「D」参照)は、撮影に使用する多様レンズ11及び指向性センサ24によって定められる。多様画像信号処理部48は、この行列Mから予め導出される逆行列M−1の要素を記憶保持しており、その記憶保持している逆行列M−1の要素を出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2に適用することで、広角画像42における望遠画像光Tの影響を低減し、望遠画像43における広角画像光Wの影響を低減することができる。
また、上述の多様画像信号処理部48における「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列Mの逆行列M−1に基づく補正処理」(以下、混信低減処理という)は、画像生成部33から取得される広角画像42及び望遠画像43の両画像データに対して行われるが、本発明はこれに限定されるものではない。画像生成部33が生成した広角画像42及び望遠画像43の両画像データを図示しない画像記憶部(メモリ等)に一旦記憶しておき、この画像記憶部から多様画像信号処理部48が両画像データを読み出して補正処理を行ってもよい。
また、上述の多様画像信号処理部48における混信低減処理は、実際には、広角画像42及び望遠画像43の両画像データを構成する色チャンネル毎に行われる。多様画像信号処理部48は、その色チャンネルの各々に関する「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列Mの逆行列M−1」を記憶保持する。例えば、指向性センサ24(第1の画素25a及び第2の画素25b)がRGB(赤緑青)のカラーフィルタを有し、RGBデータによって構成される広角画像42及び望遠画像43の両画像データが撮像信号として指向性センサ24から出力される場合を例に挙げて説明する。この場合に多様画像信号処理部48は、RGBの各々の色チャンネルに関する「検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列Mの逆行列M−1」を保持して出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2に適用する。
図19は、多様画像信号処理部48における混信低減処理を行った場合に得られる広角画像42(図19(a)参照)及び望遠画像43(図19(b)参照)の画像例を示す図である。図19(a),(b)に示すように、補正処理(混信低減処理)後の広角画像42及び望遠画像43では、補正処理前の状態(図11(a),(b)参照)と比較して、「広角画像42に混入した望遠画像成分」の影響又は「望遠画像43に混入した広角画像成分」の影響を低減することができる。その結果、全体として視認性に優れた高画質の広角画像42及び望遠画像43が得られる。
多様画像信号処理部48は、混信低減処理を行った広角画像42及び望遠画像43の画像データを通常画像処理部35に出力する。
<単一画像信号処理(感度補正)>
図3に戻って、単一画像信号処理部49は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「通常レンズ12」である場合に作動する。単一画像信号処理部49は、単一画像45の画像データに対して、指向性センサ24の複数種類の画素(第1の画素25a,第2の画素25b)ごとの感度差を補正する感度補正(均一化)処理を施す。
図20は、感度補正処理前の単一画像45を説明するための説明図である。ここでは説明の煩雑化を防止するため、単一画像45として濃度が一様なベタ画像を例に挙げて説明を行う。前述の通り、指向性センサ24において2次元的に交互に配列されている第1の画素25aと第2の画素25bとに感度差が生じている(図10参照)。その結果、図20に示すように、単一画像45における第1の画素25aに対応する第1の画像画素45aの画素値(出力値)と、第2の画素25bに対応する第2の画像画素45bの画素値(出力値)とが不均一になる。このため、単一画像信号処理部49は、感度補正(均一化)処理として、第1の画像画素45a及び第2の画像画素45bの各々の画素値に対してシェーディング補正処理を行う。
図21(a)〜(c)は、単一画像信号処理部49によるシェーディング補正処理を説明するための説明図である。図21(a)に示すように、単一画像信号処理部49は、画像生成部33から単一画像45の画像データの入力を受けると、図21(b)に示すように、第1の画像画素45a及び第2の画像画素45bの各々の画素値に対してシェーディング補正係数を掛ける。なお、指向性センサ24の第1の画素25a及び第2の画素25bの位置は既知であるので、単一画像45内の第1の画像画素45a及び第2の画像画素45bの位置も既知となる。
シェーディング補正係数は、第1の画像画素45aの画素値を補正するための第1のシェーディング補正係数K1と、第2の画像画素45bの画素値を補正するための第2のシェーディング補正係数K2と、を含む。第1のシェーディング補正係数K1及び第2のシェーディング補正係数K2は、単一画像信号処理部49の図示しない内部メモリ等に予め記憶されている。例えば、指向性センサ24の第1の画素25aの感度が第2の画素25bの感度よりも高くなる場合には、第1のシェーディング補正係数K1は第1の画像画素45aの画素値を減少させる値に設定され、且つ第2のシェーディング補正係数K2は第2の画像画素45bの画素値を増加させる値に設定される。
単一画像信号処理部49は、単一画像45内の第1の画像画素45aの画素値にそれぞれ第1のシェーディング補正係数K1を掛けると共に、第2の画像画素45bの画素値にそれぞれ第2のシェーディング補正係数K2を掛けて、シェーディング補正処理を実行する。これにより、図21(c)に示すように、単一画像45の第1の画像画素45aの画素値と第2の画像画素45bの画素値とが均一化され、指向性センサ24の複数種類の画素ごとの感度差が補正される。
なお、第1のシェーディング補正係数K1及び第2のシェーディング補正係数K2は、撮影に使用する通常レンズ12及び指向性センサ24によって定められる。また、本実施形態では、第1の画像画素45aの画素値と、第2の画像画素45bの画素値との両方にシェーディング補正係数を掛けているが、いずれか一方のみにシェーディング補正係数を掛けてもよい。
単一画像信号処理部49は、シェーディング補正処理後の単一画像45の画像データを通常画像処理部35に出力する。
<撮像装置の他の構成>
図3に戻って、通常画像処理部35は、レンズ取付部3に多様レンズ11が取り付けられている場合には、多様画像信号処理部48から入力された多様画像41(広角画像42及び望遠画像43)の画像データに対して、オフセット処理、ホワイトバランス補正処理、及びガンマ補正処理などの各種の画像処理を施す。また、通常画像処理部35は、レンズ取付部3に通常レンズ12が取り付けられている場合には、単一画像信号処理部49から入力された単一画像45の画像データに対して、同様の各種画像処理を施す。そして、通常画像処理部35は、画像処理後の多様画像41の画像データ或いは単一画像45の画像データを図示しないメモリ(ビデオメモリを含む)に出力する。
表示部7は、通常画像処理部35にて画像処理が施された画像データをビデオメモリから読み出して、この画像データに基づき表示画面に画像(多様画像41或いは単一画像45)を表示する。この際に、表示部7は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果に基づき、レンズの種類ごとに予め定められた表示形式で多様画像41或いは単一画像45を表示画面に表示する。
図22(a)は、レンズ取付部3に多様レンズ11が取り付けられている場合に、表示部7に表示される画像の表示形式を説明するための説明図である。また、図22(b)は、レンズ取付部3に通常レンズ12が取り付けられている場合に、表示部7に表示される画像の表示形式を説明するための説明図である。
図22(a)に示すように、表示部7は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「多様レンズ11」である場合には、ビデオメモリから読み出した多様画像41の画像データに基づき、例えば広角画像42及び望遠画像43を表示画面に並列表示形式で並べて表示する。
一方、図22(b)に示すように、表示部7は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「通常レンズ12」である場合には、ビデオメモリから読み出した単一画像45の画像データに基づき、例えば単一画像45を表示画面に全面表示する表示形式で表示する。
なお、レンズの種類ごとに定められた表示形式は、図22(a),(b)に示した表示形式に特に限定されるものではなく、多様画像41及び単一画像45をそれぞれ表示することが可能な表示形式であれば特に限定はされない。
図3に戻って、記録部36は、シャッタボタン5が押下された際に、通常画像処理部35にて画像処理が施された画像データをビデオメモリから読み出して、この画像データをレンズの種類ごとに予め定められた記録形式(圧縮形式を含む)でメモリカード14に記録する。
記録部36は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「多様レンズ11」である場合には、メモリから読み出した多様画像41(広角画像42及び望遠画像43)の画像データを、例えばMP(Multi Picture)フォーマット形式でメモリカード14に記録する。なお、多様画像41の画像データの記録形式はMPフォーマット形式に限定されるものではなく、複数ファイルを記録可能な各種の記録形式を採用してもよい。
一方、記録部36は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「通常レンズ12」である場合には、メモリから読み出した単一画像45の画像データを、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式やTIFF(Tagged Image File Format)形式などの公知の記録形式でメモリカード14に記録する。
伝送部37は、操作部8にて画像データの伝送開始操作がなされた際に、通常画像処理部35にて画像処理が施された画像データをメモリカード14等から読み出して、この画像データを例えばプリンタ55の受信部56へ伝送する。この伝送部37としては、例えば、有線又は無線の通信インターフェースや光通信インターフェース等を用いることができる。なお、画像データの伝送先は、プリンタ55以外の各種の電子機器あるいはネットワーク上のサーバなどであってもよく、特に限定はされない。
伝送部37は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「多様レンズ11」である場合には、メモリカード14から読み出した多様画像41(広角画像42及び望遠画像43)の画像データを、複数ファイルの伝送に適した伝送形式で受信部56へ伝送する。
一方、伝送部37は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「通常レンズ12」である場合には、メモリカード14から読み出した単一画像45の画像データを、1ファイルの伝送に適した伝送形式で受信部56へ伝送する。
[第1実施形態の撮像装置の作用]
次に、図23を用いて上記構成の撮像装置2の作用について説明を行う。図23は、撮像装置2の撮影処理(本発明の撮像装置の制御方法)の流れを示すフローチャートである。
ユーザは、撮像装置2の電源スイッチをONする前に、多様レンズ11及び通常レンズ12の中から撮影目的に合わせて1つのレンズを選択し、選択したレンズをレンズ取付部3に取り付ける(ステップS1)。レンズの取り付け後、ユーザが撮像装置2の電源スイッチをONすると、撮像装置2の各部が作動する。
最初に、レンズタイプ判別部32がレンズ取付部3を介してレンズに記憶されている情報を読み取ったり、或いはレンズの係合爪の位置を検出したりすることにより、レンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類が多様レンズ11及び通常レンズ12のいずれであるかを判別する(ステップS2、本発明の判別ステップに相当)。なお、ユーザがレンズタイプ入力部15にレンズの種類を入力した場合には、この入力結果に基づいて、レンズタイプ判別部32はレンズの種類を判別する。
<多様レンズを取り付けた場合>
レンズ取付部3に多様レンズ11が取り付けられた場合には(ステップS3でYES)、レンズタイプ判別部32は、レンズの種類の判別結果が「多様レンズ11」である旨を画像生成部33と、デジタル信号処理部34と、表示部7と、記録部36と、伝送部37とにそれぞれ出力する。
次いで、指向性センサ24による撮影が開始される。多様レンズ11の第1の光学系21を経た広角画像光Wが、指向性センサ24の第1の受光部24a(第1の画素25a)にて受光される。また同時に、多様レンズ11の第2の光学系22を経た望遠画像光Tが、指向性センサ24の第2の受光部2ba(第2の画素25b)にて受光される。
画像生成部33は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「多様レンズ11」)を受けて、指向性センサ24の第1の受光部24aの第1の画素25aと、第2の受光部24bの第2の画素25bとからそれぞれ別個に撮像信号を読み出す読出形式で撮像信号の読み出しを行う(ステップS4)。次いで、画像生成部33は、第1の受光部24aの各第1の画素25aから読み出した撮像信号に基づき広角画像42の画像データを生成し、第2の受光部24bの各第2の画素25bから読み出した撮像信号に基づき望遠画像43の画像データを生成する。これにより、画像生成部33において、広角画像42及び望遠画像43からなる多様画像41の画像データが生成される(ステップS5、本発明の画像生成ステップに相当)。そして、画像生成部33は、多様画像41の画像データをデジタル信号処理部34に出力する。
デジタル信号処理部34は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「多様レンズ11」)を受けて、多様画像信号処理部48を作動させる。多様画像信号処理部48は、既述の図17及び図18により表される演算式に基づいて、画像生成部33から取得した広角画像42及び望遠画像43の両画像データに対して混信低減処理を行う(ステップS6、本発明の画像補正ステップに相当)。これにより、「広角画像42に混入した望遠画像成分」の影響又は「望遠画像43に混入した広角画像成分」の影響を低減することができる。その結果、全体として視認性に優れた高画質の広角画像42及び望遠画像43が得られる(図19参照)。そして、多様画像信号処理部48は、多様画像41(広角画像42及び望遠画像43)の画像データを通常画像処理部35に出力する。
通常画像処理部35は、多様画像信号処理部48から入力される多様画像41の画像データに対して、オフセット処理、ホワイトバランス補正処理、及びガンマ補正処理などの各種画像処理を施した後、画像処理後の画像データをメモリ(ビデオメモリを含む)に出力する(ステップS7)。
表示部7は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「多様レンズ11」)を受けて、ビデオメモリに記録された多様画像41の画像データに基づき、広角画像42及び望遠画像43のライブビュー画像を表示画面に並列表示形式で表示する(ステップS8、図22(a)参照)。
ユーザがシャッタボタン5を押下操作(撮影指示操作)すると、ステップS4からステップS7までの処理が繰り返し実行された後、記録部36が作動する。記録部36は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「多様レンズ11」)を受けて、画像補正処理後の多様画像41の画像データをメモリから読み出し、MPフォーマット形式でメモリカード14に記録する(ステップS9)。
ユーザが操作部8にて画像データの伝送操作を行うと、伝送部37が作動する。伝送部37は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「多様レンズ11」)を受けて、伝送操作で指定された多様画像41の画像データを、複数ファイルの伝送に適した伝送形式でプリンタ55等の受信部56へ伝送する(ステップS10)。
以下、多様レンズ11を用いた撮影を継続する場合には、前述のステップS4からステップS10までの処理が繰り返し実行される(ステップS11でYES)。
一方、通常レンズ12での撮影を行う場合、すなわち、撮像装置2のレンズ交換を行う場合には(ステップS11でNO、ステップS12でYES)、ユーザは、撮像装置2の電源を一旦OFFした後、レンズ取付部3から多様レンズ11を取り外す。次いで、ユーザは、通常レンズ12をレンズ取付部3に取り付けた後(ステップS1)、撮像装置2の電源を再びONにする。
<通常レンズを取り付けた場合>
撮像装置2の電源スイッチがONされると、撮像装置2の各部が作動して、前述のステップS2で説明したように、レンズタイプ判別部32がレンズ取付部3に取り付けられているレンズの種類を判別する(ステップS2、本発明の判別ステップに相当)。そして、レンズタイプ判別部32は、レンズの種類の判別結果が「通常レンズ12」である旨を画像生成部33と、デジタル信号処理部34と、表示部7と、記録部36と、伝送部37とにそれぞれ出力する(ステップS3でNO)。
次いで、指向性センサ24が撮影を開始する。通常レンズ12の領域内の各位置を通過した通常光(光束)は、指向性センサ24の第1の受光部24a(第1の画素25a)及び第2の受光部2ba(第2の画素25b)にてそれぞれ受光される。
画像生成部33は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「通常レンズ12」)を受けて、指向性センサ24の全画素25から順番に撮像信号を読み出す読出形式で撮像信号の読み出しを行う(ステップS14)。次いで、画像生成部33は、指向性センサ24の全画素25から読み出した撮像信号に基づき、単一画像45の画像データを生成する(ステップS15、本発明の画像生成ステップに相当)。これにより、指向性センサ24の全画素25からの撮像信号に基づいた画像データ(すなわち、広角画像42及び望遠画像43の各々よりも画素数の多い画像データ)が生成される。画像生成部33は、単一画像45の画像データをデジタル信号処理部34に出力する。
デジタル信号処理部34は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「通常レンズ12」)を受けて、単一画像信号処理部49を作動させる。単一画像信号処理部49は、既述の図21(a)〜(b)で説明したように、画像生成部33から取得した単一画像45の画像データに対してシェーディング補正処理を実行する(ステップS16、本発明の画像補正ステップに相当)。
具体的に、画像生成部33は、単一画像45内の第1の画像画素45aの画素値に第1のシェーディング補正係数K1を掛けると共に、第2の画像画素45bの画素値に第2のシェーディング補正係数K2を掛ける。これにより、単一画像45の第1の画像画素45aの画素値と第2の画像画素45bの画素値とが均一化され、指向性センサ24の複数種類の画素ごとの感度差が補正される(図21(c)参照)。そして、単一画像信号処理部49は、シェーディング補正処理後の単一画像45の画像データを通常画像処理部35に出力する。
通常画像処理部35は、単一画像信号処理部49から入力される単一画像45の画像データに対して、オフセット処理、ホワイトバランス補正処理、及びガンマ補正処理などの各種の画像処理を施した後、画像処理後の画像データをメモリ(ビデオメモリを含む)に出力する(ステップS17)。
表示部7は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「通常レンズ12」)を受けて、ビデオメモリに記録された単一画像45の画像データに基づき、単一画像45のライブビュー画像を表示画面に全面表示する表示形式で表示する(ステップS18、図22(b)参照)。
ユーザがシャッタボタン5を押下操作(撮影指示操作)すると、ステップS14からステップS17までの処理が繰り返し実行された後、記録部36が作動する。記録部36は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果(「通常レンズ12」)を受けて、画像補正処理後の単一画像45の画像データをメモリから読み出し、JPEG形式等でメモリカード14に記録する(ステップS19)。
ユーザが操作部8にて画像データの伝送操作を行うと、伝送部37が作動する。伝送部37は、レンズタイプ判別部32から入力されるレンズの種類の判別結果が「通常レンズ12」であるため、伝送操作で指定された単一画像45の画像データを、1ファイルの伝送に適した伝送形式でプリンタ55等の受信部56へ伝送する(ステップS20)。
以下、通常レンズ12を用いた撮影を継続する場合には、前述のステップS14からステップS20までの処理が繰り返し実行される(ステップS21でYES)。
通常レンズ12を用いた撮影の終了後、再びレンズ交換を行う場合、すなわち、多様レンズ11により撮影を行う場合には(ステップS21でNO、ステップS12でYES)、前述のステップS1からステップS10までの処理が繰り返し実行される。そして、レンズ交換を行わない場合(ステップS12でNO)には、全ての処理が終了する。
[本実施形態の効果]
以上のように、本実施形態の撮像装置2は、レンズ取付部3に取り付けられたレンズの種類を判別し、この判別したレンズの種類(多様レンズ11、通常レンズ12)に応じて画像データに施す画像補正処理の種類(混信低減処理、感度補正処理)を切り替えることができるので、指向性センサ24を用いながら多様レンズ11と通常レンズ12との両方で良好な画質の画像が得られる。
[第2実施形態の撮像装置]
図24は、第2実施形態の撮像装置2Aの電気的構成を示すブロック図である。上記第1実施形態の撮像装置2では、レンズ交換可能なレンズの種類が多様レンズ11と通常レンズ12との計2種類であるが、撮像装置2Aではレンズ交換可能なレンズの種類が3種類以上である。
なお、撮像装置2Aは、レンズ交換可能なレンズの種類が3種類以上ある点を除けば、第1実施形態の撮像装置2と基本的に同じ構成であるので、上記第1実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
撮像装置2Aのレンズ取付部3には、2種類以上の多様レンズ(第1多様レンズ11A、第2多様レンズ11B、・・・)と、通常レンズ12と、を含む少なくとも3種類以上のレンズが選択的に取り付けられる。第1多様レンズ11A、第2多様レンズ11B、・・・は、第1の光学系21及び第2の光学系22の特性(焦点距離等)が異なる点を除けば、第1実施形態の多様レンズ11と基本的には同じ構成であるので、ここでは具体的な説明を省略する。
第2実施形態の画像生成部33は、第1実施形態の画像生成部33と基本的に同じものである。ただし、第2実施形態の画像生成部33は、レンズ取付部3に第1多様レンズ11Aが取り付けられた場合には、広角画像42及び望遠画像43により構成される第1多様画像41Aの画像データをデジタル信号処理部34に出力する。以下同様に、第2実施形態の画像生成部33は、レンズ取付部3に第2多様レンズ11B、・・・が取り付けられた場合には、広角画像42及び望遠画像43により構成される第2多様画像41B、・・・の画像データを生成してデジタル信号処理部34に出力する。
第2実施形態の多様画像信号処理部48は、第1実施形態の多様画像信号処理部48と基本的に同じものである。ただし、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果に応じて、レンズ取付部3に取り付けられた多様レンズの種類に対応した前述の混信低減処理を、各多様画像41A,41B,・・・の画像データに施す。
具体的には、前述の通り広角検出ゲイン分布D1、広角混信ゲイン分布D2、望遠混信ゲイン分布D3及び望遠検出ゲイン分布D4に基づく行列M(図15の「A」、「C」、「B」及び「D」参照)は、撮影に使用する各多様レンズ11A,11B,・・・及び指向性センサ24によって定められる。このため、第2実施形態の多様画像信号処理部48は、各多様レンズ11A,11B,・・・のそれぞれに対応する逆行列M−1の要素を予め記憶保持している。従って、第2実施形態の多様画像信号処理部48は、レンズ取付部3に取り付けられている多様レンズ(各多様レンズ11A,11B,・・・)の種類に対応した逆行列M−1と、出力広角画像Iw2及び出力望遠画像It2との積を演算することで、各多様レンズ11A,11B,・・・にそれぞれ対応した混信低減処理を実行する。
なお、各多様画像41A,41B,・・・の個々の画像データの表示部7における表示形式、記録部36における記録形式、及び伝送部37における伝送形式は、基本的には第1実施形態の多様画像41の画像データの表示形式、記録形式、及び伝送形式と同じであるので、ここでは具体的な説明を省略する。
このように第2実施形態の撮像装置2Aは、複数種類の多様レンズ(各多様レンズ11A,11B,・・・)を取り付け可能である点を除けば、第1実施形態の撮像装置2と基本的に同じ構成であるので、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、上記第2実施形態では、複数種類の多様レンズを取り付け可能な撮像装置2Aを例に挙げて説明を行ったが、複数種類の通常レンズを取り付け可能な撮像装置にも本発明を適用することができる。この場合には、通常レンズ12及び指向性センサ24の種類ごとに、第1のシェーディング補正係数K1及び第2のシェーディング補正係数K2を定めておく。そして、単一画像信号処理部49は、レンズタイプ判別部32によるレンズの種類の判別結果に応じて、レンズ取付部3に取り付けられた通常レンズの種類に対応した第1のシェーディング補正係数K1及び第2のシェーディング補正係数K2を用いてシェーディング補正を行う。また、複数種類の多様レンズ及び複数種類の通常レンズを取り付け可能な撮像装置にも本発明を適用することができる。
[第3実施形態]
上述の第1実施形態では「焦点距離」の異なる第1の光学系21及び第2の光学系22により構成される多様レンズ11を備えた撮像装置2について説明したが、本発明の複数の領域として、焦点距離以外の「特性」が異なる第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yを備えた撮像装置に対しても本発明は適用可能である。第3実施形態では、「合焦距離」の異なる第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yにより構成される多様レンズ11Yを備えた撮像装置の一例について説明する。なお、第3実施形態の撮像装置は、第1実施形態とは異なる多様レンズ11Yを備える点を除けば、上記第1実施形態の撮像装置2と基本的に同じ構成であるので、上記第1実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
図25は、第3実施形態の撮像装置の多様レンズ11Yの外観図である。図25に示すように、多様レンズ11Yはレンズ形状を有し、合焦距離が相対的に長い領域(以下、「遠合焦領域」という)60aと、遠合焦領域60aより短い合焦距離を有する領域(以下、「近合焦領域」という)60bと、を有する。この一体的に設けられる多様レンズ11Yの複数の領域(遠合焦領域60a及び近合焦領域60b)のうち、第1の領域(遠合焦領域60a)が第1の光学系21Yによって構成され、第2の領域(近合焦領域60b)が第2の光学系22Yによって構成される。従って、多様レンズ11Yの第1の光学系21Y及び第2の光学系22Y(複数の領域)は、それぞれ独立した特性(合焦距離)を有している。
図25に示す例では、多様レンズ11Yを正面から見て、レンズ中心O1を含む水平の境界を境とした下側の半月型領域が遠合焦領域60aであり第1の光学系21Yに相当し、上側の半月型領域が近合焦領域60bであり第2の光学系22Yに相当する。なお、本実施形態では、第1の光学系21Y(遠合焦領域60a)及び第2の光学系22Y(近合焦領域60b)は同一の焦点距離を有するが、異なる焦点距離を有していてもよい。すなわち、第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yは、焦点距離及び合焦距離のうち少なくとも一方が異なっていればよく、第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yの各種の特性値は同じであってもよいし異なっていてもよく、撮影目的及び撮影条件等に応じて具体的な特性値を設定可能である。
また、図25の例では第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yが半月型に形成されているが、第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yの形状は特に限定されない。例えば、同心円を形成する第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yが用いられてもよく、第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yのうちの一方がレンズ中心O1を中心とする円形領域に形成され、他方がその周辺の円環領域に形成されていてもよい。また、第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yの表面積比及び体積比も特に限定されない。
このような構成の多様レンズ11Yを使用することにより、第3実施形態の撮像装置は、合焦距離の異なる2種類の画像を同時に取得することができる。
図26は、第3実施形態の撮像装置の指向性センサ24Yの一部を示す拡大断面図である。第3実施形態の指向性センサ24Yの各画素も、上述の第1実施形態の指向性センサ24の各画素25と基本的には同様の構成を有するが、第3実施形態の遮光マスク28Yはフォトダイオード29の受光面の半分を覆うように配置される。すなわち、第1の画素25Yaの遮光マスク28Yは、フォトダイオード29の2分割された受光面のうちの一方を覆うように配置される。また、第2の画素25Ybの遮光マスク28Yは、フォトダイオード29の2分割された受光面のうちの他方を覆うように配置される。このような配置を有する遮光マスク28Yによって不要な光束が遮断されて瞳分割が行われ、第1の光学系21を通過した光束は第1の画素25Yaによって受光され、第2の光学系22を通過した光束は第2の画素25Ybによって受光される。
なお、第1の画素25Ya及び第2の画素25Ybの数の比は、第1の光学系21Y(遠合焦領域60a)及び第2の光学系22Y(近合焦領域60b)の受光面の面積比と等しいことが好ましい。従って、第1の光学系21Y及び第2の光学系22Yの受光面の面積が等しい場合には、第1の画素25Ya及び第2の画素25Ybの数も同じであることが好ましい。また、第1の画素25Ya及び第2の画素25Ybは、生成される画像の特定の領域及び特定の方向に関して画質が劣化しないように配置されることが好ましく、第1の画素25Ya及び第2の画素25Ybを混在させることで補間処理等により画素データの欠落を補うことができる。
図27は、第3実施形態の撮像装置の多様レンズ11Yを使用した撮影メカニズムを説明するための図である。
図27において、各参照符号が示す内容は以下の通りである。
a1:第1の光学系21Y(遠合焦領域60a)のレンズ−受光面間距離
a2:第2の光学系22Y(近合焦領域60b)のレンズ−受光面間距離
b1:第1の光学系21Y(遠合焦領域60a)のレンズ−被写体間距離
b2:第2の光学系22Y(近合焦領域60b)のレンズ−被写体間距離
FD1:第1の光学系21Y(遠合焦領域60a)の合焦距離
FD2:第2の光学系22Y(近合焦領域60b)の合焦距離
Q1A、Q1B及びQ2:被写体
なお、本実施形態において「合焦距離」とは、指向性センサ24Yの各画素25Ya,25Ybの受光面から各画素25Ya,25Ybと合焦関係にある被写体までの距離を指し、図27に示す例では「FD1=a1+b1」及び「FD2=a2+b2」の関係が成立する。また,第1の光学系21Y(遠合焦領域60a)の焦点距離を「f1」とし、第2の光学系22Y(近合焦領域60b)の焦点距離を「f2」とすると、「1/f1=(1/a1)+(1/b1)」及び「1/f2=(1/a2)+(1/b2)」の関係が成立する。
このような「合焦距離の異なる第1の光学系21Y及び第2の光学系22Y」を具備する第3実施形態の撮像装置おいても、第1実施形態と同様の機能構成(図3参照)によって、第1の光学系21と第2の光学系22との間における光束の干渉の影響を、実際の撮影状況に応じて低減することができる。そして、多様レンズ11Yを通常レンズ12にレンズ交換した場合には、前述の単一画像信号処理部49によるシェーディング補正処理が実行されるので、第1実施形態と同様に、指向性センサ24Yの複数種類の画素ごと(第1の画素25Ya及び第2の画素25Yb)の感度差が補正される。従って、第1実施形態と同様の効果が得られる。
[その他]
上記各実施形態では、静止画撮影を行う撮像装置を例に挙げて説明を行ったが、動画撮影を行う撮像装置にも本発明を適用することができる。
上記各実施形態では、多様レンズとして、特性(焦点距離や合焦距離)の異なる第1の光学系と第2の光学系とにより構成されるものを例に挙げて説明を行ったが、多様レンズが特性(焦点距離や合焦距離)の異なる3種類以上の光学系により構成されていてもよい。この場合には、指向性センサとして、3種類以上の光学系のうちの対応する光学系を通過した光束を瞳分割して選択的に受光する複数種類の画素を有するものを用いる。また、多様画像信号処理部は、検出ゲイン分布及び混信ゲイン分布によって構成される行列の逆行列に基づいて3種類以上の画像データ(例えば、広角画像、望遠画像(1)、望遠画像(2)、・・・)の画像補正処理(混信低減処理)を行う。
上記各実施形態では、多様レンズの「特性」が異なる第1の光学系及び第2の光学系として、「焦点距離」や「合焦距離」が異なる第1の光学系及び第2の光学系を例に挙げて説明を行ったが、例えば、特性として、「焦点距離」や「合焦距離」は同一であるが、第1の光学系及び第2の光学系のMTF(Modulation Transfer Function)が異なっていてもよい。
上記各実施形態では、単一画像信号処理部49がシェーディング補正によって指向性センサの複数種類の画素ごとの感度差を補正しているが、この感度差を補正する方法はシェーディング補正に限定されるものではなく、公知の各種補正方法を用いることができる。
また、上述の各構成及び各機能は、任意のハードウェア、ソフトウェア、或いは両者の組み合わせによって適宜実現可能である。例えば、上述の処理ステップ(処理手順)をコンピュータに実行させるプログラム、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(非一時的記録媒体)、或いはそのようなプログラムをインストール可能なコンピュータに対しても本発明を適用することが可能である。
また、本発明を適用可能な態様は図1に示すようなデジタルカメラ型の撮像装置には限定されず、撮像を主たる機能とするカメラ類の他に、撮像機能に加えて撮像以外の他の機能(通話機能、通信機能、或いはその他のコンピュータ機能)を備えるモバイル機器類に対しても本発明を適用することが可能である。本発明を適用可能な他の態様としては、例えば、カメラ機能を有する携帯電話機やスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)及び携帯型ゲーム機が挙げられる。以下、本発明を適用可能なスマートフォンの一例について説明する。
<スマートフォンの構成>
図28は、本発明の撮像装置の一実施形態であるスマートフォン101の外観を示す図である。図28に示すスマートフォン101は、平板状の筐体102を有し、筐体102の一方の面に表示部としての表示パネル121と、入力部としての操作パネル122とが一体となって形成される表示入力部120が設けられる。また、その筐体102は、スピーカ131と、マイクロホン132と、操作部140と、カメラ部141とを備える。なお、筐体102の構成はこれに限定されず、例えば、表示部と入力部とが独立して設けられる構成を採用したり、折り畳み構造やスライド機構を有する構成を採用したりすることもできる。
図29は、図28に示すスマートフォン101の構成を示すブロック図である。図29に示すように、スマートフォン101の主たる構成要素として、無線通信部110と、表示入力部120と、通話部130と、操作部140と、カメラ部141と、記憶部150と、外部入出力部160と、GPS(Global Positioning System)受信部170と、モーションセンサ部180と、電源部190と、主制御部100とを備える。また、スマートフォン101の主たる機能として、基地局装置と移動通信網とを介した移動無線通信を行う無線通信機能を備える。
無線通信部110は、主制御部100の指示に従って、移動通信網に接続された基地局装置との間で無線通信を行う。その無線通信が使用されて、音声データ及び画像データ等の各種ファイルデータや電子メールデータなどの送受信、及びWebデータやストリーミングデータなどの受信が行われる。
表示入力部120は、表示パネル121及び操作パネル122を備えるいわゆるタッチパネルであり、主制御部100の制御により、画像(静止画像及び動画像)や文字情報などを表示して視覚的にユーザに情報を伝達し、また表示した情報に対するユーザ操作を検出する。
表示パネル121は、LCD(Liquid Crystal Display)又はOELD(Organic Light-Emitting Diode Display)などを表示デバイスとして用いる。操作パネル122は、表示パネル121の表示面上に表示される画像が視認可能な状態で設けられ、ユーザの指や尖筆によって操作される一又は複数の座標を検出するデバイスである。そのデバイスがユーザの指や尖筆によって操作されると、操作パネル122は、操作に起因して発生する検出信号を主制御部100に出力する。次いで、主制御部100は、受信した検出信号に基づいて、表示パネル121上の操作位置(座標)を検出する。
本発明の撮像装置の一実施形態として図28に例示されるスマートフォン101の表示パネル121と操作パネル122とは一体となって表示入力部120を構成し、操作パネル122が表示パネル121を完全に覆うような配置となっている。その配置を採用した場合、操作パネル122は、表示パネル121外の領域についても、ユーザ操作を検出する機能を備えてもよい。換言すると、操作パネル122は、表示パネル121に重なる重畳部分についての検出領域(以下、「表示領域」と称する)と、それ以外の表示パネル121に重ならない外縁部分についての検出領域(以下、「非表示領域」と称する)とを備えていてもよい。
なお、表示領域の大きさと表示パネル121の大きさとを完全に一致させてもよいが、両者を必ずしも一致させる必要はない。また、操作パネル122が、外縁部分及びそれ以外の内側部分の2つの感応領域を備えていてもよい。さらに、その外縁部分の幅は、筐体102の大きさなどに応じて適宜設計されるものである。更にまた、操作パネル122で採用される位置検出方式としては、マトリクススイッチ方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、及び静電容量方式などが挙げられ、いずれの方式が採用されてもよい。
通話部130は、スピーカ131及びマイクロホン132を備え、マイクロホン132を通じて入力されたユーザの音声を主制御部100にて処理可能な音声データに変換して主制御部100に出力したり、無線通信部110或いは外部入出力部160により受信された音声データを復号してスピーカ131から出力したりする。また、図28に示すように、例えば、スピーカ131を表示入力部120が設けられた面と同じ面に搭載し、マイクロホン132を筐体102の側面に搭載することができる。
操作部140は、キースイッチなどを用いたハードウェアキーであって、ユーザからの指示を受け付ける。例えば、図28に示すように、操作部140は、スマートフォン101の筐体102の側面に搭載され、指などで押下されるとスイッチオン状態となり、指を離すとバネなどの復元力によってスイッチオフ状態となる押しボタン式のスイッチである。
記憶部150は、主制御部100の制御プログラムや制御データ、アプリケーションソフトウェア、通信相手の名称や電話番号などを対応づけたアドレスデータ、送受信した電子メールのデータ、WebブラウジングによりダウンロードしたWebデータ、及びダウンロードしたコンテンツデータ等を記憶し、またストリーミングデータなどを一時的に記憶する。また、記憶部150は、スマートフォン内蔵の内部記憶部151と着脱自在な外部メモリスロットを有する外部記憶部152とにより構成される。なお、記憶部150を
構成する内部記憶部151及び外部記憶部152のそれぞれは、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、MicroSD(登録商標)メモリ等)、RAM(Random Access Memory)、或いはROM(Read Only Memory)などの格納媒体を用いて実現される。
外部入出力部160は、スマートフォン101に連結される全ての外部機器とのインターフェースの役割を果たし、通信等(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB:Universal Serial Bus)、IEEE1394など)又はネットワーク(例えば、インターネット、無線LAN(Local Area Network)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA)(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)(登録商標)、ジグビー(ZigBee)(登録商標)など)により他の外部機器に直接的又は間接的に接続する。
スマートフォン101に連結される外部機器としては、例えば、有線/無線ヘッドセット、有線/無線外部充電器、有線/無線データポート、カードソケットを介して接続されるメモリカード(Memory card)やSIM(Subscriber Identity Module Card)/UIM(User Identity Module Card)カード、オーディオ・ビデオI/O(Input/Output)端子を介して接続される外部オーディオ・ビデオ機器、無線接続される外部オーディオ・ビデオ機器、有線/無線接続されるスマートフォン、有線/無線接続されるパーソナルコンピュータ、有線/無線接続されるPDA、及びイヤホンなどがある。外部入出力部160は、このような外部機器から伝送を受けたデータをスマートフォン101の内部の各構成要素に伝達したり、スマートフォン101の内部のデータが外部機器に伝送されたりするように構成されてもよい。
GPS受信部170は、主制御部100の指示に従って、GPS衛星ST1、ST2〜STnから送信されるGPS信号を受信し、受信した複数のGPS信号に基づく測位演算処理を実行し、スマートフォン101の緯度、経度及び高度によって特定される位置を検出する。GPS受信部170は、無線通信部110及び/又は外部入出力部160(例えば、無線LANから位置情報を取得できる場合には、その位置情報を用いて位置を検出することもできる。
モーションセンサ部180は、例えば、3軸の加速度センサなどを備え、主制御部100の指示に従って、スマートフォン101の物理的な動きを検出する。スマートフォン101の物理的な動きを検出することにより、スマートフォン101の動く方向や加速度が検出される。その検出の結果は、主制御部100に出力される。
電源部190は、主制御部100の指示に従って、スマートフォン101の各部に、バッテリ(図示しない)に蓄えられる電力を供給する。
主制御部100は、マイクロプロセッサを備え、記憶部150が記憶する制御プログラムや制御データに従って動作し、スマートフォン101の各部を統括して制御する。また、主制御部100は、無線通信部110を通じて音声通信及びデータ通信を行うために、通信系の各部を制御する移動通信制御機能と、アプリケーション処理機能とを備える。
アプリケーション処理機能は、記憶部150が記憶するアプリケーションソフトウェアに従って主制御部100が動作することにより実現される。アプリケーション処理機能としては、例えば、外部入出力部160を制御することで対向機器とデータ通信を行う赤外線通信機能や、電子メールの送受信を行う電子メール機能、及びWebページを閲覧するWebブラウジング機能などがある。
また、主制御部100は、受信データやダウンロードしたストリーミングデータなどの画像データ(静止画像や動画像のデータ)に基づいて、映像を表示入力部120に表示する等の画像処理機能を備える。画像処理機能とは、主制御部100が、上記画像データを復号し、その復号結果に画像処理を施して、その画像処理を経て得られる画像を表示入力部120に表示する機能のことをいう。
さらに、主制御部100は、表示パネル121に対する表示制御と、操作部140や操作パネル122を通じたユーザ操作を検出する操作検出制御とを実行する。
表示制御の実行により、主制御部100は、アプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコンや、スクロールバーなどのソフトウェアキーを表示したり、或いは電子メールを作成するためのウィンドウを表示したりする。なお、スクロールバーとは、表示パネル121の表示領域に収まりきれない大きな画像などについて、画像の表示部分を移動する指示を受け付けるためのソフトウェアキーのことをいう。
また、操作検出制御の実行により、主制御部100は、操作部140を通じたユーザ操作を検出したり、操作パネル122を通じて、上記アイコンに対する操作や、上記ウィンドウの入力欄に対する文字列の入力を受け付けたり、或いは、スクロールバーを通じた表示画像のスクロール要求を受け付ける。
さらに、操作検出制御の実行により主制御部100は、操作パネル122に対する操作位置が、表示パネル121に重なる重畳部分(表示領域)に該当するか、或いはそれ以外の表示パネル121に重ならない外縁部分(非表示領域)に該当するかを判定し、操作パネル122の感応領域やソフトウェアキーの表示位置を制御するタッチパネル制御機能を備える。
また、主制御部100は、操作パネル122に対するジェスチャ操作を検出し、検出したジェスチャ操作に応じて、予め設定された機能を実行することもできる。ジェスチャ操作とは、従来の単純なタッチ操作ではなく、指などによって軌跡を描いたり、複数の位置を同時に指定したり、或いはこれらを組み合わせて、複数の位置から少なくとも1つについて軌跡を描く操作を意味する。
カメラ部141は、CMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)などの撮像素子を用いて電子撮影するデジタルカメラであり、本発明の撮像装置に相当する。また、カメラ部141は、主制御部100の制御により、撮像によって得た画像データを例えばJPEGなどの圧縮した画像データに変換し、その画像データを記憶部150に記録したり、外部入出力部160や無線通信部110を通じて出力したりすることができる。図28に示すようにスマートフォン101において、カメラ部141は表示入力部120と同じ面(筐体102の表面)と、筐体102の背面とにそれぞれ搭載されている。
筐体102の背面に搭載されたカメラ部141は、上記各実施形態で説明した指向性センサ24を有しており、さらに上記各実施形態と同様にレンズ交換が可能である。そして、このカメラ部141は、レンズ取付部に取り付けられたレンズの種類を判別すると共に、この判別したレンズの種類に応じて画像データに施す画像補正処理の種類(混信低減処理、感度補正処理)を切り替えることができる。
また、カメラ部141はスマートフォン101の各種機能に利用することができる。例えば、カメラ部141で取得した画像が表示パネル121に表示されてもよいし、操作パネル122の操作入力手法の一つとして、カメラ部141で撮影取得される画像が利用されてもよい。また、GPS受信部170が位置を検出する際に、カメラ部141からの画像が参照されて位置が検出されてもよい。さらには、カメラ部141からの画像が参照されて、3軸の加速度センサを用いずに、或いは、3軸の加速度センサと併用して、スマートフォン101のカメラ部141の光軸方向を判断することや、現在の使用環境を判断することもできる。勿論、カメラ部141からの画像をアプリケーションソフトウェア内で利用することもできる。
その他、GPS受信部170により取得された位置情報、マイクロホン132により取得された音声情報(主制御部等により、音声テキスト変換を行ってテキスト情報となっていてもよい)、及びモーションセンサ部180により取得された姿勢情報等などを静止画又は動画の画像データに付加して得られるデータを、記憶部150に記録したり、外部入出力部160や無線通信部110を通じて出力したりすることもできる。
<自動追尾撮像装置への適用例>
また、本発明は、例えば、ユーザ操作に応じて撮影を行う撮像装置だけではなく、レンズ交換可能であって且つ自動的に撮影を行う撮像装置に対しても本発明は適用可能である。
図30は、本発明を適用可能な自動追尾撮像装置214(本発明の撮像装置に相当)の一例を示す斜視図である。図30に示す自動追尾撮像装置214では、ギア219を含む保持部218とこの保持部218に取り付けられた撮影光学系211とが、装置本体215上に設けられる台座216に固定的に据え付けられている。台座216は、装置本体215の垂直方向Zの軸を中心に回転自在に設けられており、図示しないパン駆動部により垂直方向Zの軸を中心にしたパン動作が行われる。ギア219は水平方向Xの軸と同軸上に設けられ、図示しないチルト駆動部からギア219を介して駆動力が伝達されることにより、撮影光学系211が上下方向に回動させられてチルト動作が行われる。これらの撮影光学系211、保持部218(ギア219)及び台座216は、防塵及び防滴用のドームカバー217によって覆われている。
撮影光学系211は、上記各実施形態で説明した多様レンズと通常レンズとが選択的に取り付け可能(レンズ交換可能)になっている。そして、自動追尾撮像装置214は、上記各実施形態の撮像装置と同様に、保持部218に取り付けられたレンズの種類を判別し、この判別したレンズの種類に応じて画像データに施す画像補正処理の種類(混信低減処理、感度補正処理)を切り替えることができる。その結果、上記各実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
2…撮像装置,3…レンズ取付部,7…表示部,11…多様レンズ,12…通常レンズ,21…第1の光学系,22…第2の光学系,24…指向性センサ,33…画像生成部,36…記録部,37…伝送部,41…多様画像,42…広角画像,43…望遠画像,45…単一画像,48…多様画像信号処理部,49…単一画像信号処理部,56…受信部

Claims (10)

  1. 複数の領域を有し且つ当該複数の領域がそれぞれ独立した特性を有する多様レンズと、1つの特性を有する通常レンズと、を含む複数種類のレンズが選択的に取り付けられるレンズ取付部と、
    2次元状に配列された光電変換素子により構成された複数種類の画素を有する指向性センサであって、前記レンズ取付部に前記多様レンズが取り付けられた場合に、前記複数の領域を介して入射する光束をそれぞれ瞳分割して前記複数種類の画素にて選択的に受光する指向性センサと、
    前記レンズ取付部に取り付けられた前記レンズの種類を判別する判別部と、
    前記指向性センサから前記画素ごとに撮像信号を読み出して画像を生成する画像生成部と、
    前記画像生成部にて生成された前記画像の補正を行う画像補正部と、を備え、
    前記画像生成部は、前記判別部の判別結果に基づき、前記レンズ取付部に前記多様レンズが取り付けられている場合には、前記複数の領域にそれぞれ対応する前記指向性センサの撮像信号から前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像を生成し、前記レンズ取付部に前記通常レンズが取り付けられている場合には、前記指向性センサの全画素の撮像信号から1つの画像を生成し、
    前記画像補正部は、前記判別部の判別結果に基づき、前記レンズ取付部に前記多様レンズが取り付けられている場合に、前記複数の領域のうちの一の領域に対応して生成された画像から、前記一の領域以外の領域を通過した光束の影響を除去する補正を行い、前記レンズ取付部に前記通常レンズが取り付けられている場合に、前記複数種類の画素の画素ごとの感度差を補正する撮像装置。
  2. 前記特性は、焦点距離及び合焦距離のうち少なくとも一方である請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記レンズ取付部には、複数種類の前記多様レンズが選択的に取り付けられる請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記画像生成部は、前記判別部の判別結果に基づき、前記レンズの種類ごとに予め定められた読出形式で前記撮像信号を前記指向性センサから読み出す請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記判別部の判別結果に基づき、前記画像補正部にて補正された前記画像を、前記レンズの種類ごとに予め定められた記録形式で記録媒体に記録する記録部を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記判別部の判別結果に基づき、前記画像補正部にて補正された前記画像を、前記レンズの種類ごとに予め定められた表示形式で表示する表示部を備える請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記画像補正部にて補正された前記画像を、当該画像を受信する受信部に伝送する伝送部であって、前記判別部の判別結果に基づき、前記レンズの種類ごとに予め定められた伝送形式で当該画像を前記受信部に伝送する伝送部を備える請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記複数の領域は、第1の領域と、前記第1の領域の周辺に設けられ且つ前記第1の領域と同一の光軸を有する第2の領域と、を有する請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記レンズ取付部に取り付けられた前記レンズの種類を入力する入力部を備え、
    前記判別部は、前記入力部への入力結果に基づき、前記レンズ取付部に取り付けられた前記レンズの種類を判別する請求項1から8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 複数種類のレンズが選択的に取り付けられるレンズ取付部と、2次元状に配列された光電変換素子により構成された複数種類の画素を有する指向性センサとを備える撮像装置であって、前記複数種類のレンズとして、複数の領域を有し且つ当該複数の領域がそれぞれ独立した特性を有する多様レンズと、1つの特性を有する通常レンズと、を含み、前記レンズ取付部に前記多様レンズが取り付けられた場合に、前記指向性センサにより前記複数の領域を介して入射する光束をそれぞれ瞳分割して前記複数種類の画素にて選択的に受光する撮像装置の制御方法において、
    前記レンズ取付部に取り付けられている前記レンズの種類を判別する判別ステップと、
    前記指向性センサから前記画素ごとに撮像信号を読み出して画像を生成する画像生成ステップと、
    前記画像生成ステップにて生成された前記画像の補正を行う画像補正ステップと、を有し、
    前記画像生成ステップは、前記判別ステップの判別結果に基づき、前記レンズ取付部に前記多様レンズが取り付けられている場合には、前記複数の領域にそれぞれ対応する前記指向性センサの撮像信号から前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像を生成し、前記レンズ取付部に前記通常レンズが取り付けられている場合には、前記指向性センサの全画素の撮像信号から1つの画像を生成し、
    前記画像補正ステップは、前記判別ステップの判別結果に基づき、前記レンズ取付部に前記多様レンズが取り付けられている場合に、前記複数の領域のうちの一の領域に対応して生成された画像から、前記一の領域以外の領域を通過した光束の影響を除去する補正を行い、前記レンズ取付部に前記通常レンズが取り付けられている場合に、前記複数種類の画素の画素ごとの感度差を補正する撮像装置の制御方法。
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