JP2016098976A - 管壁穴部の閉塞方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大がかりな装置を要することなく、作業時間の短縮化を図り、良好な外観を形成することのできる管壁穴部の閉塞方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる被覆部材1を、管体の穴部81に対して内面側から配置して、穴部81を覆い、加熱融着治具2を被覆部材1にあてがって、この被覆部材1を、管体の内面に向かって押圧するとともに被覆部材1の融点以上の温度で加熱する。このとき、加熱融着治具2のプレートヒータと被覆部材1との間に熱伝導プレートを介装して被覆部材1を押圧および加熱する。設定時間加熱後、熱伝導プレートを被覆部材1に密着させたまま、プレートヒータを被覆部材1から離間させ、熱伝導プレートとともに被覆部材1を冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、管体の管壁に生じた穴部を閉塞する管壁穴部の閉塞方法に関する。
従来、下水管路、上水管路、農業用水路などの既設管が、老朽化によってひび割れたり、腐食したりした場合の対策の一つとして、既設管の管路内に更生管を敷設することによって既設管を更生する方法が実施されている(例えば、特許文献1および2参照。)。
この種の更生方法では、既設管の管路に沿って更生管を敷設し、その後、更生管の外面と既設管の内面との間隙にモルタルなどの裏込め材を充填する。このとき、充填した裏込め材によって更生管が浮き上がらないように、裏込め材の充填に先立ち、更生管の浮上防止措置を行っている。
図7および図8に示すように、更生管6に対する浮上防止措置は、更生管6の管頂部分の管壁に複数の貫通孔61を設ける。更生管6の管底には、管路に沿って腹起こし部材91を設置し、腹起こし部材91と貫通孔61とが対峙するように、ジャッキ92を設置する。そして、貫通孔61に単管パイプ93の一端を挿入した上で、単管パイプ93の他端をジャッキ92に接続し、ジャッキ92を伸張させて固定する。これによって、更生管6が既設管7の管底に押し付けられ、裏込め材の充填作業中に生じる裏込め材の浮力によって更生管6が浮上することが防止される。
裏込め材の硬化後には、ジャッキ92、単管パイプ93等を撤去するので、単管パイプ93の抜き取り跡に凹状の穴部が形成される。管路に形成された穴部は、板状の被覆部材にて被覆して閉塞する処理がなされる。例えば特許文献3には、被覆部材により穴部を被覆する方法が開示されている。
特開平8‐200547号公報 特表2008‐536027号公報 特開2013−15202号公報
従来の穴部の被覆作業は、図9および図10に示すような融着治具10を用いて行われていた。この融着治具10は、スペーサ部材110と、加熱部材120とを具備している。スペーサ部材110は、鉄板からなる略箱型の部材であり、側面に開口部111が形成されている。加熱部材120は、支持部材121に、断熱板125、電熱によって加熱されるプレートヒータ126、およびステンレスプレート127が一体に固定されてなる。円盤状のプレートヒータ126の上面には、プレートヒータ126と同径の円盤状のステンレスプレート127が重ね合わされている。
支持部材121は、バネ122を内装した芯鞘構造によりスペーサ部材110の底部の支持部材112に連結され、スペーサ部材110の底面に対して伸縮移動する。
融着治具10は、プレートヒータ126を加熱した状態で、被覆部材に押し当てられ、被覆部材を加熱し溶融する。このとき、被覆部材に対して例えば260℃の加熱温度で10分間の加熱が必要とされる。その後、一旦通電を停止して、少なくとも10分間の自然冷却を行うことで被覆部材を硬化させる。自然冷却をせずに融着治具10を取り外すと、被覆部材の溶融した樹脂がステンレスプレート127に付着して外観不良となる。自然冷却を終えると、プレートヒータ126の温度も低下しているため、次の融着作業のために通電を再開し、予備加熱時間を設ける必要がある。すなわち、次の被覆部材を最適温度で加熱するためには、プレートヒータ126およびステンレスプレート127の温度を再度上昇させなければならず、さらに10分間程度の予備加熱時間が必要とされた。
このように、管路全体の複数箇所の穴部を閉塞するには、融着治具における加熱と冷却とを繰り返す必要性があり、その都度、作業が中断し、施工時間が長時間に及ぶという問題点があった。例えば、加熱時間を短縮化するために加熱温度を上げることは、被覆部材の外観を損なうおそれがあり好ましくない。また、冷却時間を短縮化するために、空冷または水冷等の冷却機構を設けるとしても、装置構造が複雑化および大型化し、コストが嵩む要因となる。
そこで、本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な作業にて、管体の管壁に生じた複数の穴部を被覆することができ、大がかりで複雑な装置を要することなく、作業時間の短縮化と閉塞作業の効率化を図り、良好な外観を形成することのできる管壁穴部の閉塞方法を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、熱可塑性樹脂からなる管体の管壁に生じた穴部を閉塞する管壁穴部の閉塞方法を前提とする。この管壁穴部の閉塞方法として、熱可塑性樹脂からなる被覆部材を、管体の穴部に対して、管体の内面側から配置して、前記穴部を覆う被覆工程と、加熱融着治具を被覆部材にあてがって、この被覆部材を、管体の内面に向かって押圧するとともに被覆部材の融点以上の温度で加熱する熱融着工程とを備えさせる。そして、前記加熱融着治具の被覆部材を加熱するためのヒータと被覆部材との間に金属製の熱伝導プレートを介装して被覆部材を押圧および加熱し、設定時間加熱後、熱伝導プレートを被覆部材に密着させたままヒータを離間させ、熱伝導プレートとともに被覆部材を冷却する構成としている。
この特定事項により、加熱融着治具のヒータの電熱を、熱伝導プレートが熱損失を抑えて効率よく被覆部材に伝え、被覆部材を迅速に加熱することができる。このため、被覆部材の加熱に要する時間を長期化することなく、加熱のための設定温度を上げたり装置を大型化したりせずとも、被覆部材を管体の内面に良好に融着することができる。
また、被覆部材を冷却して硬化させる間、熱伝導プレートを被覆部材に密着させたまま、ヒータを被覆部材から離間させ、被覆部材を熱伝導プレートとともに冷却する構成であるので、次の穴部の閉塞作業を、新たな被覆部材とヒータとの間に新たな熱伝導プレートを介装させて行うことができる。このため、加熱融着治具を通電した状態のまま作業を継続することができ、予備加熱のための時間を要することがなく、一つの穴部を閉塞後、直ちに次の穴部の閉塞作業に移行することができる。したがって、管体の管壁に生じた全ての穴部の閉塞にかかる作業時間を大幅に短縮化することができ、作業効率を格段に高めることができる。
より具体的な構成として、前記熱伝導プレートにおける被覆部材との当接面側に、被覆部材を内側に嵌め込んで保持する凹部と、管体の内面の曲率に合わせた曲面形状の外形を備えさせて、この熱伝導プレートを管体の内面側から被覆部材に圧接することが好ましい。
これにより、被覆部材が熱伝導プレートに保持されて作業性よく被覆工程を進めることができるとともに、被覆部材を管体の内面に密着させて均一な融着面を形成し、確実に加熱することができる。
また、前記熱伝導プレートにおいて、少なくとも被覆部材との当接面にフッ素系樹脂被膜を設けることが好ましい。
これにより、熱伝導プレートの当接面に離型性を備えさせることができ、熱伝導プレートが被覆部材に密着した状態から容易に離脱するものとなる。熱伝導プレートが離脱した被覆部材は、良好な外観と滑らかな融着面を形成し得て、仕上がり品質を向上させることができる。
また、前記熱伝導プレートはアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることが好ましい。
これにより、熱伝導プレートは熱損失を抑えて効率よく被覆部材を加熱し得るので、一つの穴部を閉塞後、次の穴部の閉塞作業を行う際に、新たな熱伝導プレートを用いても迅速に被覆部材を加熱することができる。
本発明では、加熱融着治具を被覆部材にあてがい、管体の内面に向かって押圧するとともに被覆部材の融点以上の温度で加熱する熱融着工程にて、被覆部材とヒータとの間に熱伝導プレートを介装して被覆部材を押圧および加熱し、設定時間加熱後、熱伝導プレートを被覆部材に密着させたままヒータを離間させ、熱伝導プレートとともに被覆部材を冷却する構成としている。このため、複数箇所にわたる穴部の閉塞作業を、連続的に迅速に進めることが可能となり、管体の管壁に生じた全ての穴部の閉塞にかかる作業時間を大幅に短縮化することができる。
本発明の実施形態に係る管壁穴部の閉塞方法を示す説明図である。 前記閉塞方法に用いる被覆部材の一例を示す斜視図である。 前記被覆部材の断面図である。 前記閉塞方法に用いる加熱融着治具の加熱部を示す説明図である。 前記加熱融着治具における熱伝導プレートを示し、図5(a)は熱伝導プレートの上面図、図5(b)は熱伝導プレートの側面図である。 前記加熱融着治具における熱伝導プレートを示し、図6(a)は熱伝導プレートの斜視図、図6(b)は熱伝導プレートの断面図である。 更生管の浮上防止措置を示す説明図である。 図7の浮上防止措置を管軸方向に沿う断面により示す説明図である。 従来の加熱融着治具を示す分解斜視図である。 図9の加熱融着治具における加熱部材を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る管壁穴部の閉塞方法について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図6は本発明の一実施形態に係る管壁穴部の閉塞方法を示し、図1は本発明方法の説明図、図2は被覆部材の一例を示す斜視図、図3は被覆部材の断面図、図4は加熱融着治具の加熱部を示す説明図である。図5および図6の各図は、加熱融着治具における熱伝導プレートを示し、図5(a)は上面図、図5(b)は側面図、図6(a)は上方から見た斜視図、図6(b)は断面図である。
図1(a)に示すように、更生管6の管頂部分には、更生管6の浮上防止措置によって生じた円形の穴部81が、管軸方向に複数個並んでいる。これらの穴部81は、既設管7の管路に沿って更生管6を敷設した後、既設管7の内面と更生管6の外面との間の間隙に裏込め材8を充填するにあたり、裏込め材8によって更生管6が浮上しないように設置した支持部材の引抜き跡の穴である。穴部81は、更生管6の貫通孔61に連続して凹状に形成されている。
本実施形態では、既設管7の管路に沿って敷設した更生管6において、管頂部分の複数箇所に形成されている貫通孔61および穴部81を、被覆部材1により覆って閉塞する。
図2および図3に示すように、一例としての被覆部材1は、円形の板状体からなる本体部11と、ガイドリブ14とを備えている。ガイドリブ14は、本体部11の一面12に立設され、円形の貫通孔61に嵌挿し得る外径を有する円筒状に形成されている。本体部11の他面13の中心部には、凹状の位置決め凹部16が設けられている。
更生管6を構成する部材は、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン樹脂)からなる長尺帯状の部材からなる。そのため、被覆部材1にあっても、更生管6と同様の材質で構成されることが好ましく、例えばポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂材からなる。被覆部材1は、さらに、ガイドリブ14の外周面に、複数の凸部15が対向して配設されている。凸部15は、ガイドリブ14の外周面の複数箇所に均等に配置されていることが望ましい。
被覆部材1は、図1(a)に示すように、更生管6の管頂部分に設けられた円形の貫通孔61および穴部81に嵌め込まれる。このとき、被覆部材1の一面12を、更生管6の内面側から貫通孔61にあてがい、被覆部材1にて貫通孔61を覆うようにする(被覆工程)。
被覆部材1のガイドリブ14の外径は、円形の貫通孔61の内径と同一径に設定されている。このため、被覆部材1は、貫通孔61にガイドリブ14を嵌挿させることで、本体部11の一面12を、更生管6の内面に押し当てて、密着させることができる。
また、穴部81にガイドリブ14を嵌め込む際に、ガイドリブ14とともに凸部15を穴部81に押し込むようにする。これにより、凸部15が穴部81の内面に係止し、被覆部材1を穴部81に仮固定することができる。
ガイドリブ14の外周面と、裏込め材8の内部に形成される穴部81の内面との間に、粘着性樹脂(図示せず)を介在させてもよい。これにより、被覆部材1のガイドリブ14を穴部81に粘着固定する。穴部81の内面はモルタル等からなる裏込め材8が露出していることから、ガイドリブ14の外周面と穴部81の内面との間に粘着性樹脂を介在させることで、作業性よく短時間で被覆部材1を穴部81に対して仮固定することができる。
なお、被覆部材1のガイドリブ14に凸部15を設けている場合は、必ずしも粘着性樹脂を用いなくともよく、凸部15を穴部81に係止させて、被覆部材1を作業性よく仮固定することが可能となる。
次に、図1(b)に示すように、加熱融着治具2を用いて、被覆部材1を更生管6の内面に向かって、被覆部材1の本体部11の他面13側から押圧する。また、被覆部材1を構成する熱可塑性樹脂材の融点以上の温度で、被覆部材1を加熱する(熱融着工程)。
加熱融着治具2は、加熱部3を備えており、管底部に支持されるジャッキ51の先端部に取り付けられる。図4に示すように、加熱融着治具2の加熱部3は、基部31と、断熱部材32と、電熱によって加熱されるプレートヒータ(ヒータ)33と、熱伝導プレート34とを備えている。これらの基部31、断熱部材32、プレートヒータ33、および熱伝導プレート34は、同径の略円盤状の外形を有して積層されている。基部31および断熱部材32は、一部に切欠部35が形成されている。
プレートヒータ33は、電流供給用リード線41を介して温度制御用のコントローラ42と電気的に接続されている。コントローラ42を操作することによって、供給する電流を電熱に変換する。プレートヒータ33に生じる電熱は、プレートヒータ33に設けた温度センサ43によって感知する。温度センサ43から伝達される温度情報は、温度情報供給用リード線44を介してコントローラ42が受け取り、設定範囲内の加熱温度を維持するように制御される。
熱伝導プレート34は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、プレートヒータ33から生じる電熱により加熱される。図5および図6に示すように、熱伝導プレート34は、一方の面はプレートヒータ33に接合される接合面341であり、他方の面は更生管6の管頂部へ向けて配置されて、更生管6の内面に当接する当接面342とされる。
熱伝導プレート34の当接面342は、更生管6の内面の曲率に合わせた曲面形状の外形を有する。すなわち、熱伝導プレート34の当接面342は、プレートヒータ33と反対側の方向に膨らんだ曲面形状を有している。熱伝導プレート34の外径は、被覆部材1の本体部11を覆って余る大きさを有するように形成されている。
熱伝導プレート34の当接面342の内側には保持凹部343が設けられている。保持凹部343は、熱伝導プレート34の円形の外形に対して同心状の円形に形成され、被覆部材1の本体部11の外径に対応する内径の凹部とされている。この保持凹部343は、被覆部材1の本体部11を内側に嵌め込んで保持する。保持凹部343の深さは、被覆部材1の本体部11の厚み寸法の略半分に対応させて形成されている。
保持凹部343の中心部には、凸状の位置決め凸部344が突設されている。位置決め凸部344は、被覆部材1の位置決め凹部16に嵌合して、被覆部材1を熱伝導プレート34の中心部に保持する作用をなす。
熱伝導プレート34の接合面341は、中心部に凹状の係合部345が設けられている。係合部345は、ちょうど位置決め凸部344の反対側に位置する。この係合部345は、プレートヒータ33の中心部の凸部に係合する。
かかる熱伝導プレート34は、当接面342の表面および保持凹部343の表面が、耐熱性、離型性、および耐久性に優れたフッ素系樹脂被覆で被覆されている。少なくとも保持凹部343の凹部内面は、このフッ素系樹脂被膜層を備えていることが好ましい。フッ素系樹脂被膜は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂被膜であることが好ましい。
加熱部3の基部31は、下方に延びる円筒状の支持部材52を備え、ジャッキ51の先端部に設けられた、バネ部材を内装した円筒状の支持部材を介して、芯鞘構造にて連結される(図9参照)。基部31および支持部材52は、ステンレス(SUS304)により形成される。支持部材52には、軸芯に沿って凹溝状の長穴521が設けられている。
加熱融着治具2は、基部31の上面側に断熱部材32およびプレートヒータ33を重ね合わせるとともに、基部31の他面側からボルト・ナットを用いて各部材を締結固定して組み立てる。熱伝導プレート34は、接合面341の係合部345をプレートヒータ33の凸部に係合させてプレートヒータ33の上面に載置する。プレートヒータ33に接続された電流供給用リード線41と温度情報供給用リード線44とは、加熱融着治具2の動作の邪魔にならないように、切欠部35を通して導出され、コントローラ42に接続される。
支持部材52は、バネ部材を内装し、芯鞘構造にてジャッキ51の先端部に連結されるので、ジャッキ51の先端部に対する位置を弾性的に伸縮可能とされる。この伸縮幅は、ボルトが挿入固定される長穴521の溝長さに規制される。これにより、熱伝導プレート34を更生管6の内面に当接させて押圧力を加えると、支持部材52が弾性的に縮み、熱伝導プレート34を押し付けるものとなる。
図4に示すように、加熱融着治具2における熱伝導プレート34を被覆部材1の他面13に当接させる。この際、熱伝導プレート34の位置決め凸部344を被覆部材1の位置決め凹部16に係合させて位置決めしつつ、保持凹部343に被覆部材1の本体部11を嵌め込む。これにより、被覆部材1を熱伝導プレート34に保持させて、加熱融着治具2を設置することができる。
次に、図1(b)に示す、ジャッキ51のロッドを伸張させ、更生管6の管底部と管頂部との間に加熱融着治具2を支持させる。更生管6の内面は所定の曲率半径を有して湾曲している。加熱融着治具2の熱伝導プレート34は、当接面342が更生管6の曲率に合わせた曲面形状の外形を有するので、更生管6の内面に密着し、保持凹部343の内面が被覆部材1の本体部11に圧接する。
この状態で温度制御コントローラ42を操作し、プレートヒータ33に電流を通じると、プレートヒータ33に電熱が生じ、熱伝導プレート34が熱せられる。熱伝導プレート34から付与される熱によって、被覆部材1は迅速に加熱されながら加圧される。熱伝導プレート34はアルミニウムまたはアルミニウム合金からなるので、熱伝導性が高く、熱損失を抑えて効率よく被覆部材1を加熱することができる。
加熱により被覆部材1は溶融し、軟化する。設定時間、被覆部材1を加圧および加熱すると、溶融した被覆部材1は、更生管6の内面に融着する。例えば、ポリエチレンからなる被覆部材1の場合、260℃の加熱温度で10分間、加圧および加熱する。
設定時間が経過すると、温度制御コントローラ42を操作してプレートヒータ33への電流の供給を停止し、被覆部材1に対する加熱を停止する。また、ジャッキ51のロッドを収縮させて、加熱融着治具2の加熱部3を被覆部材1から離間させる。熱伝導プレート34は、被覆部材1に密着した状態で、加熱部3から離脱する。つまり、熱伝導プレート34は、軟化して更生管6の内面に融着した被覆部材1に張り付いており、プレートヒータ33と係合部345を介して接合されていただけであるので、何ら操作せずとも加熱部3から容易に離脱する。
被覆部材1に熱伝導プレート34を張り付かせたまま、被覆部材1を放置し、自然冷却する。被覆部材1を自然冷却する間に、加熱融着治具2の加熱部3には、新たな熱伝導プレート34を装着し、次の穴部81の閉塞作業を開始する。
被覆部材1は、更生管6の内面に融着した状態で冷却され、硬化する。被覆部材1が硬化した後、熱伝導プレート34を被覆部材1から取り外す。熱伝導プレート34は、当接面342および保持凹部343の内面にフッ素系樹脂被膜を備えるので、硬化した被覆部材1から容易に離脱することができる。また、熱伝導プレート34に密着していた被覆部材1の本体部11の他面13は、熱伝導プレート34のフッ素系樹脂被膜により、平滑な表面を維持した状態で硬化する。これによって、更生管6に設けられた貫通孔61と、穴部81とが、被覆部材1によって被覆され、閉塞される。
このような一連の作業を、更生管6の複数の貫通孔61および穴部81に対して順次行っていく。加熱融着治具2の加熱部3には、新たな熱伝導プレート34を装着して、次の箇所の閉塞作業を行う。
以上のように、熱伝導プレート34を加熱部3に備えた加熱融着治具2を用いることで、穴部81の閉塞作業時に、プレートヒータ33の電熱を、熱伝導プレート34により熱損失を抑えて効率よく被覆部材1に伝え、被覆部材1を迅速に加熱することができる。このため、被覆部材1の加熱に要する時間を長期化することなく、また、加熱のための装置を大型化することなく、被覆部材1を良好に融着することができる。
また、被覆部材1を冷却する間、熱伝導プレート34を張り付かせた状態のまま、熱伝導プレート34とともに冷却することができる。加熱融着治具2は、加熱部3に新たな熱伝導プレート34を装着して、次の穴部81の閉塞作業に用いることができる。このため、加熱融着治具2に通電した状態のまま、直ちに次の穴部81の閉塞作業に移ることができ、新たに装着した熱伝導プレート34が迅速に被覆部材1を加熱するものとなる。したがって、作業前の予備加熱時間が不要であり、複数箇所の穴部81の閉塞作業を、中断することなく順次進めていくことができ、全体の作業時間を大幅に短縮化することが可能になる。
さらに、熱伝導プレート34は、被覆部材1から容易に離脱する離型性を備えているので、閉塞された貫通孔61の外観は良好となり、滑らかな融着面を形成して、仕上がり品質を向上させることができる。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。例えば、被覆部材1の本体部11は、矩形などのその他の形状であってもよい。また、ガイドリブ14は、円筒状であるに限られず、円柱状としてもよい。これに対応して、熱伝導プレート34等の加熱部3の各部は、略円盤状に形成されるに限らず、矩形の外形状を有していてもよい。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、下水管路、上水管路、農業用水路などの既設管や既設管の管路内に沿って敷設した更生管などの管体に生じた穴部を閉塞する方法として好適に利用可能である。
1 被覆部材
11 本体部
12 一面
13 他面
14 ガイドリブ
15 凸部
16 位置決め凹部
2 加熱融着治具
3 加熱部
31 基部
32 断熱部材
33 プレートヒータ
34 熱伝導プレート
341 接合面
342 当接面
343 保持凹部
35 切欠部
41 電流供給用リード線
42 コントローラ
43 温度センサ
44 温度情報供給用リード線
51 ジャッキ
52 支持部材
521 長穴
6 更生管
61 貫通孔
7 既設管
8 裏込め材
81 穴部

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂からなる管体の管壁に生じた穴部を閉塞する管壁穴部の閉塞方法であって、
    熱可塑性樹脂からなる被覆部材を、管体の穴部に対して、管体の内面側から配置して、前記穴部を覆う被覆工程と、
    加熱融着治具を被覆部材にあてがって、この被覆部材を、管体の内面に向かって押圧するとともに被覆部材の融点以上の温度で加熱する熱融着工程とを含み、
    前記加熱融着治具の被覆部材を加熱するためのヒータと被覆部材との間に金属製の熱伝導プレートを介装して被覆部材を押圧および加熱し、設定時間加熱後、熱伝導プレートを被覆部材に密着させたままヒータを離間させ、熱伝導プレートとともに被覆部材を冷却することを特徴とする管壁穴部の閉塞方法。
  2. 請求項1に記載の管壁穴部の閉塞方法において、
    前記熱伝導プレートは、被覆部材との当接面側に、被覆部材を内側に嵌め込んで保持する凹部を備えるとともに、管体の内面の曲率に合わせた曲面形状の外形を有して、管体の内面側から被覆部材に圧接することを特徴とする管壁穴部の閉塞方法。
  3. 請求項1または2に記載の管壁穴部の閉塞方法において、
    前記熱伝導プレートは、少なくとも被覆部材との当接面にフッ素系樹脂被膜を備えることを特徴とする管壁穴部の閉塞方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の管壁穴部の閉塞方法において、
    前記熱伝導プレートはアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることを特徴とする管壁穴部の閉塞方法。
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