JP2016097467A - Robot system and control method of robot system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ロボットアームの動作を禁止または許可する制御装置を含むロボット装置、およびその制御方法に関するものである。 The present invention relates to a robot apparatus including a control apparatus that prohibits or permits the operation of a robot arm, and a control method therefor.
産業用ロボットなどのロボット装置において、ロボットアームの教示作業や動作確認を行う際、作業者ロボットの稼働範囲、例えばロボットアームの各部、あるいは先端部が到達しうる範囲内で作業を行う場合がある。この作業者は、例えばティーチングペンダント(TP)などと呼ばれるロボット操作装置を用いて、ロボット装置の動作を制御する操作者である。ここで、作業者がロボットの稼働範囲でロボット操作を行うのは、例えばロボットアームのごく近傍からロボット各部の動作を確認し、所期の動作が行われているかどうか確認するためである。 In robot devices such as industrial robots, when performing robot arm teaching work and operation check, there are cases where work is performed within the operating range of the operator robot, for example, within the reach of each part of the robot arm or the tip. . This operator is an operator who controls the operation of the robot apparatus using a robot operation apparatus called a teaching pendant (TP), for example. Here, the reason why the operator performs the robot operation within the operating range of the robot is, for example, to check the operation of each part of the robot from the very vicinity of the robot arm and to check whether the intended operation is being performed.
ロボットの稼働範囲内に入って作業する場合、この稼働範囲内は、ロボットと作業者が干渉するおそれがあることから、作業者の保護状態を充分確保できる必要がある。 When working within the operating range of the robot, there is a possibility that the robot and the worker may interfere within this operating range, and therefore it is necessary to ensure a sufficient protection state of the worker.
上記のように作業者がロボットの稼働範囲内で作業を行う場合は、例えば、ロボットの稼働範囲外かつ装置を視認可能な位置に監視者を立てる。そして、異常が発生した際にはロボットの稼働範囲外に設置された非常停止スイッチによりロボットを停止し、場合によっては、作業者の救助などを行うことが推奨されている(下記の非特許文献1)。こうした作業ルールによって、一応の作業者ないし関係者の保護状態は形成されるものの、より確実に作業者ないし関係者を保護できるシステムが望まれている。 When the worker performs work within the operating range of the robot as described above, for example, a supervisor is set up at a position outside the operating range of the robot and where the apparatus can be visually recognized. When an abnormality occurs, it is recommended that the robot is stopped by an emergency stop switch installed outside the operating range of the robot, and in some cases, rescue of the worker is performed (the following non-patent document) 1). Although a protection state of a temporary worker or person concerned is formed by such work rules, a system that can protect the worker or person concerned more reliably is desired.
一方で、ロボット装置によって、ロボット装置の設置環境の(半)自動監視を行うシステムも提案されている(例えば下記の特許文献1)。例えば建物の周りなどを巡回する警備ロボットが異常を検知した際に監視センターにいる監視員にその旨を報知し、異常の対処を促すものである。このような従来技術は、上記のロボットの稼働範囲と、そこに居る作業者の監視に利用できる可能性がある。
On the other hand, a system that performs (semi) automatic monitoring of the installation environment of the robot apparatus by the robot apparatus has also been proposed (for example,
特許文献1に記載の技術では、異常が発生した旨、監視者への報知を行うことになる。従って、このような構成では、監視者が非常停止スイッチをすぐに操作できる状態になければ監視者の対応が遅れる可能性がある。また、作業環境を監視するには、監視ロボットにセンサやカメラなどの手段を設けて異常発生を検出できるようにする必要があり、動作の信頼性を高めるのはそれ程容易ではない。
In the technique described in
そもそも、上記のような作業者および監視者の連携作業の方式は、例えば、作業者やロボットの異常に対して速やかに対応できるよう考えられたものである。即ち、作業者および監視者の各々固有の意志や判断に基づきながら、その両者の連携によって、作業者の保護状態を確保しながら、スムーズにロボット作業を行えるようにすることが目的とされている。従って、特許文献1に記載の技術を利用してロボット稼働範囲の監視処理に自動検出処理などを介在させると、却って作業者および監視者の連携性を低下させるおそれがある。
In the first place, the above-described method of cooperative work between the worker and the supervisor is considered to be able to quickly respond to, for example, the abnormality of the worker or the robot. In other words, the purpose is to enable smooth robot work while ensuring the protection state of the worker by cooperation between the both based on the will and judgment unique to the worker and the supervisor. . Therefore, if an automatic detection process or the like is interposed in the robot operating range monitoring process using the technique described in
本発明の課題は、特にロボット稼働範囲内における作業者の保護状態を確保し、作業者および監視者の操作の連携性を高め、効率よくロボットを用いた作業を行うことができるようにすることにある。 An object of the present invention is to ensure a worker's protection state, particularly within the robot operating range, to improve the cooperation of the operations of the worker and the supervisor, and to perform work using the robot efficiently. It is in.
上記課題を解決するため、本発明のロボット装置においては、ロボットアームの動作を制御するロボット駆動部と、第1の操作者の操作に従って前記ロボットアームの動作を指示する動作信号を送信する動作信号送信部と、第2の操作者の操作に従って前記ロボットアームの動作を許可する許可信号を送信する許可信号送信部と、前記動作信号と前記許可信号を受信し、受信した前記動作信号と前記許可信号の状態に応じて、前記ロボット駆動部を介して制御される前記動作信号の指示に対応した前記ロボットアームの動作を許可または禁止する制御装置を備え、前記制御装置は、前記動作信号、および前記許可信号の双方を受信しなかった場合、前記ロボット駆動部を介して制御される前記動作信号の指示に対応した前記ロボットアームの動作を禁止する制御を行うことを特徴とする。 In order to solve the above problems, in the robot apparatus of the present invention, a robot drive unit that controls the operation of the robot arm and an operation signal that transmits an operation signal that instructs the operation of the robot arm according to the operation of the first operator. A transmission unit, a permission signal transmission unit for transmitting a permission signal for permitting the operation of the robot arm in accordance with an operation of a second operator, the operation signal and the permission signal, the received operation signal and the permission A control device that permits or prohibits the operation of the robot arm corresponding to an instruction of the operation signal controlled via the robot drive unit according to a state of the signal, the control device includes the operation signal, and If both of the permission signals are not received, the robot arm corresponding to the instruction of the operation signal controlled via the robot drive unit And performing control to prohibit the work.
以上の構成によって、本発明は、ロボット稼働範囲内における作業者の保護状態を確保し、作業者および監視者の操作の連携性を高め、効率よくロボットを用いた作業を行うことができる、という優れた効果がある。 With the above configuration, the present invention secures the worker's protection state within the robot operating range, improves the cooperation between the operator and the operator's operation, and can efficiently perform work using the robot. Has an excellent effect.
以下、添付図面に示す実施例を参照して本発明を実施するための形態につき説明する。なお、以下に示す実施例はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、本実施形態で取り上げる数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。 DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, embodiments for carrying out the present invention will be described with reference to embodiments shown in the accompanying drawings. The following embodiment is merely an example, and for example, a detailed configuration can be appropriately changed by those skilled in the art without departing from the gist of the present invention. Moreover, the numerical value taken up by this embodiment is a reference numerical value, Comprising: This invention is not limited.
本発明を適用可能なロボット装置の構成の一例を図1に示す。 An example of the configuration of a robot apparatus to which the present invention is applicable is shown in FIG.
本実施例のロボット装置は、ロボットアーム1、ロボット制御装置2、ロボット操作装置3、ロボット動作許可装置4から構成される。ロボット制御装置2には、ロボットアーム1、ロボット操作装置3、ロボット動作許可装置4が接続されている。これら各装置間の通信は有線接続(例えば有線シリアルバスやパラレルバスによる有線接続)、あるいは無線接続など任意の通信方式によって行うことができる。例えば、ネットワーク通信方式などを利用する場合、有線接続ではIEEE802.3、無線接続ではIEEE802.11、802.15のような通信方式を利用することができる。
The robot apparatus according to this embodiment includes a
本実施例の場合、ロボット装置は、ロボット操作装置3を操作する作業者(第1の操作者)71とロボット動作許可装置4を操作する監視者(第2の操作者)72の少なくとも2人の操作者の連携によって利用される。
In the case of the present embodiment, the robot apparatus includes at least two persons: a worker (first operator) 71 who operates the
ロボットアーム1は、例えば垂直多関節型、パラレルリンク型など任意のハードウェアアーキテクチャによって構成される。ロボットアーム1に設けられた複数の関節は、例えばサーボモータなどによる駆動源によってそれぞれ駆動される。ロボットアーム1は、ロボット制御装置2からの動作命令を受信し、受信した動作命令に応じて各関節の駆動源を動作させ、動作命令に対応する位置姿勢に制御される。
The
ロボット制御装置2は、ロボット操作装置3とロボット動作許可装置4から送信された信号を解釈し、ロボットアーム1に送信する動作命令を生成する。
The
ロボット操作装置3は、例えばティーチングペンダントなどと呼ばれるユーザーインターフェースであり、作業者71によって操作される。図2はロボット操作装置3の操作面の構成例を示している。
The
図2に示すように、ロボット操作装置3は、LCDパネル(あるいはタッチパネル)などから構成された表示器314を有する。また、ロボット操作装置3は、作業者71によって操作される次のようなボタン群を有する。
As shown in FIG. 2, the
サーボボタン311はロボットアーム1の動力を有効化または無効化するために用いられる。特に、ロボットアーム1の駆動にサーボ制御系が用いられている場合、サーボボタン311はロボットアーム1をサーボON(動力を有効化)、またはサーボOFF(動力を無効化)するために用いられる。具体的には、サーボボタン311の操作によって、ロボットアーム1の各関節を制御するサーボ制御回路にサーボON(またはサーボOFF)を指示する動作信号をロボット制御装置2に送信するために用いられる。また、非常停止スイッチ313は、非常停止操作部の一例であって、緊急時に直ちにロボットアーム1の動作を停止させる動作信号をロボット制御装置2に送信するために用いられる。
The
ジョグボタン312は、ロボット制御装置2に対してロボットアーム1に指示すべき動作の内容を指示する動作信号を送るために用いられるボタン群であり、ロボットアーム1を動作させる方向や方法ごとにボタンが割り当てられている。例えば、図2の例では、ジョグボタン312として、+X方向、−X方向、+Y方向、−Y方向、+Z方向、−Z方向のような機能表示を有する(この例では6個の)ボタンが配置されている。この例では、ジョグボタン312の各ボタンにロボットアーム1が動作する方向ごとに操作機能が割り当てられている。
The
また、ロボットアーム1の関節軸ごとにボタンを割り当てるような操作方式を採用することもできる。例えば、ロボットアーム1が6軸ロボットであれば、関節軸ごとの動作方向を割り当てたボタンをジョグボタン312として用意してもよい。その場合、ボタンの機能表示は+J1、−J1、+J2、−J2、+J3、−J3、+J4、−J4、+J5、−J5、+J6、−J6のようなものとなる。その他に、ロボットアーム1の基台の回転軸の動作を割り当てることもできる他、ロボット操作装置3に機能切換ボタン(不図示)を備え、この機能切換ボタンによって割り当てる動作指示を切り替えてもよい。
An operation method in which a button is assigned to each joint axis of the
いずれにしても、図2の表示はあくまでも概念的な表示であって、ロボットアーム1を動作させるための動作信号を発生させるためにロボット操作装置3に配置するボタンの構成は当業者が任意に変更してよい。
In any case, the display in FIG. 2 is merely a conceptual display, and a person skilled in the art can arbitrarily configure the buttons arranged on the
再び図1において、ロボット動作許可装置4は、作業者71がロボット操作装置3を用いてロボットアーム1を動作させる際に監視者72によって操作され、当該の動作を許可する許可信号をロボット制御装置2に送信するために用いられる。このような作業者71との連携操作のため、図1のロボット動作許可装置4には、許可ボタン40およびモニタ表示器7が設けられる。
In FIG. 1 again, the robot
許可ボタン40は、押しボタンスイッチや、静電スイッチのような、操作している時にON、操作していないときにOFFとなる操作方式(例えばモーメンタ操作方式)で構成するのが好ましい。モニタ表示器7は、例えば作業者71がロボット操作装置3で図2に示したようなサーボボタン311やジョグボタン312の任意の1つを操作した場合に、その操作タイミングによって点灯(ないし点滅)表示するような簡単なインジケータであってよい。あるいは、ロボット操作装置3の操作面を模した表示などを用いて、ロボット操作装置3における操作内容を刻々と表示するような表示方式を用いてもよい。いずれにしても、モニタ表示器7の表示状態は、ロボット操作装置3の操作状態に応じてロボット制御装置2によって制御される。
The
本実施例のロボット動作許可装置4には、非常停止操作部として非常停止スイッチ5を設けている。この非常停止スイッチ5は、ロボット操作装置3の非常停止スイッチ313と同様に緊急時に直ちにロボットアーム1の動作を停止させる動作信号をロボット制御装置2に送信するために用いられる。なお、非常停止スイッチ5は公知の機器配置においても例えばロボットアーム1の稼働範囲6の外側などに監視者72によって操作できるように配置される場合がある。従って、非常停止スイッチ5は必ずしもロボット動作許可装置4の一部として構成する必要はない。その場合、モニタ表示器7と許可ボタン40を有するロボット動作許可装置4を、(例えば設置済みの)非常停止スイッチ5の近傍に配置するような構成を採用してもよい。ここで、非常停止スイッチ5の「近傍」とは、例えば監視者72が両手をそれぞれ用いてロボット動作許可装置4と非常停止スイッチ5にアクセスでき、必要なタイミングで許可信号や非常停止を指令する動作信号を速やかに送信できるような配置をいう。
The robot
非常停止スイッチ5は、例えばいわゆるキノコ型スイッチの構成であり、一度操作するとボタンが押しこまれ、その操作状態(非常停止の指令状態)が維持される。この非常停止スイッチ5の操作状態が形成されると、ロボット制御装置2は直ちにロボットアーム1の動作を(非常)停止させる。
The
図1において、ロボットアーム1の稼働範囲6は、ロボットアーム1の各部(各関節で接続された各リンク、先端や関節の角部など)が到達しうる範囲を意味する。図1では、稼働範囲6は、簡単な円形の表示によって示してあるが、実際には3次元の空間範囲に相当する。そして、ロボットアーム1の各部(その先端や関節のような角部)の構成によっては、必ずしも例えば球形の空間範囲とは限らず、複雑な形状となっている場合がある。
In FIG. 1, the
いずれにしても、稼働範囲6は、ロボットアーム1の任意の部位が物理的に空間を占める場合があり、例えば作業者71とロボットアーム1が干渉(例えば衝突)するような場合は、その事象はこの稼働範囲6の内側で発生する。従って、作業者71ないし監視者72(あるいは他の関係者)の保護状態を確保するため、稼働範囲6を囲うように不図示の防護柵を設置してもよい。
In any case, in the
ここで、作業者71および監視者72の役割について説明する。例えばロボットアーム1の教示作業や動作確認を行う際、作業者71は、ロボット操作装置3を操作してロボットアーム1を動作させる。この時、作業者71は、このロボット操作装置3の操作を、例えば必要に応じて稼働範囲6に出入りしながら、稼働範囲6の中または外で行う。稼働範囲6の中でロボット操作装置3の操作を行うのは、作業者71がロボットアーム1のごく近傍から各部の動作を確認し、例えばロボット操作装置3を介した教示操作によって指示した所期の動作が行われているかどうか確認するためである。この時、場合によっては、例えば、作業者71はロボットアーム1の一部や、ロボットアーム1で操作しているワークなどに手足や顔の一部を近付けるなどして、ロボットアーム1の動作を確認することがある。
Here, the roles of the
一方、監視者72は、稼働範囲6の外で、かつロボットアーム1および作業者71の状態を視認できる位置で、ロボット動作許可装置4、および非常停止スイッチ5を操作する。ここで、例えば作業者71がロボット操作装置3でなんらかのロボットアーム1の操作を行い動作信号を発生させたとする。すると、ロボット制御装置2は、これに同期して監視者72がその旨を視認できるようモニタ表示器7を作業者71の操作状態に対応する表示状態に制御する。例えばモニタ表示器7をインジケータランプなどから構成した場合は、ロボット操作装置3におけるボタン操作期間の間、同期してモニタ表示器7を点灯させる。
On the other hand, the
本実施例では、基本的に、ロボット制御装置2は、作業者71がロボット操作装置3を操作しても、監視者72がロボット動作許可装置4の許可ボタン40を操作して、許可信号を発生しない限り、実際にロボットアーム1を動作させないように制御する。ただし、後述するように一部のロボット動作については、作業者71の操作性(操作感覚)などを考慮して、ロボット制御装置2は、許可ボタン40の操作を待たずにロボット操作装置3の操作に対応するロボット動作を開始させる制御を行うことができる。
In the present embodiment, basically, the
作業者71がロボット操作装置3を操作し、動作信号を発生させると、上記のようにモニタ表示器7で対応する表示が行われるので、監視者72は当該の操作を認識できる。ここで、監視者72は、稼働範囲6の外側からロボットアーム1および作業者71の状態を確認し、ロボットアーム1を動作させてもよい、と判断できた場合に許可ボタン40を操作してロボット動作許可装置4からロボット制御装置2に許可信号を送信させる。
When the
後述する一部のロボット制御を除けば、動作許可装置4から上記の許可信号を受信することを条件として、ロボット制御装置2はロボット操作装置3の操作に応じて発生された動作信号に対応するロボット動作をロボットアーム1に実行させる。逆にいえば、ロボット制御装置2はロボット操作装置3から動作信号を受信しても、動作信号、および許可信号の双方を受信しなかった場合は、動作信号に対応したロボット動作を禁止するよう制御する。
Except for a part of the robot control described later, the
図14にロボット制御装置2の制御系の構成例を概略的に示す。この制御系は、汎用マイクロプロセッサなどから成るCPU201、ROM202、RAM203、外部記憶装置204、インターフェース205、207、208、ネットワークインターフェース206、RTC209などから構成される。
FIG. 14 schematically shows a configuration example of a control system of the
ROM202は、例えば後述するアクセス制御プログラムと制御データを格納するために用いることができる。なお、ROM202に格納したアクセス制御プログラムと制御データを後から更新(アップデート)できるよう、そのための記憶領域はE(E)PROMなどの記憶デバイスによって構成されていてもよい。RAM203は、DRAM素子などから構成され、CPU201が各種の制御、処理を実行するためのワークエリアとして用いられる。後述のロボット制御に係る機能は、CPU201が本実施例のアクセス制御プログラムを実行することにより実現される。なお、図14に示したCPU(201)を中心としたハードウェアと同等の構成は、例えばロボット操作装置3の制御系などとしても用いることができる。
The
外部記憶装置204は、例えばSSDやHDDのディスク装置で構成される。外部記憶装置204は、ロボット制御プログラムや教示点データ、あるいは後述するアクセス制御プログラムなどをファイル形式で格納することができる。なお、外部記憶装置204は、着脱式の各種光ディスクのような記録媒体、あるいは、着脱式のSSDやHDDのディスク装置、着脱式のフラッシュメモリから構成されていてもよい。このような各種の着脱式のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、本発明の一部を構成するアクセス制御プログラムをROM202(E(E)PROM領域)にインストールしたりアップデートするために用いることができる。この場合、各種の着脱式のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明を構成する制御プログラムを格納しており、記録媒体それ自体も本発明を構成することになる。
The
上述のように、CPU201がROM202(あるいは外部記憶装置204)に格納された各ロボット制御プログラム、ファームウェア、アクセス制御プログラムを実行する。これにより、上述のロボット制御装置2の各機能ブロックが実現される。
As described above, the
また、図14において、ロボット制御装置2は、インターフェース205、207、208を有し、インターフェース205、207、208を介してそれぞれロボット操作装置3、ロボットアーム1、ロボット動作許可装置4と通信する。これらのインターフェース205、207、208は、上述のような任意の通信インターフェース(例えばパラレルないしシリアル通信インターフェース)により構成される。CPU201は、ロボット操作装置3の操作からの動作信号、およびロボット動作許可装置4(非常停止スイッチ5)からの許可信号(あるいは非常停止信号)はインターフェース207、208をそれぞれ介して受信することができる。なお、インターフェース207、208は、後述の図3、図6などに示した機能構成ではインターフェース21に対応する。
In FIG. 14, the
インターフェース205は、後述の図3、図6などに示したインターフェース23に対応し、ロボットアーム1のロボット駆動部(11)と通信するために用いられる。CPU201は、インターフェース205を介して所定の信号形式によって制御信号を送信することにより、ロボット操作装置3からの動作信号、あるいは教示済みのロボットプログラムなどに応じたロボット動作をロボットアーム1に実行させることができる。
The
ネットワークインターフェース(NIF)206は、他の制御端末(不図示)や、他のロボット制御装置、ネットワーク上のサーバなどと通信するために用いられる。このネットワークインターフェース206では、有線、無線接続によるネットワーク通信方式、例えば有線接続ではIEEE802.3、無線接続ではIEEE802.11、802.15のような通信方式を用いることができる。なお、ロボット操作装置3、ロボットアーム1、ロボット動作許可装置4などとの通信は、全てネットワークインターフェース206を経由して行うようにしてもよい。
The network interface (NIF) 206 is used to communicate with other control terminals (not shown), other robot control devices, servers on the network, and the like. The
後述の本実施例の制御を実現すべく、図1のようなロボット装置を、例えば図14のような制御系を用いて構成した場合、図3のような機能構成となる。以下、図3に示した各機能ブロックの構成につきさらに詳細に説明する。 When a robot apparatus as shown in FIG. 1 is configured using a control system as shown in FIG. 14 in order to realize the control of the present embodiment described later, the functional configuration as shown in FIG. 3 is obtained. Hereinafter, the configuration of each functional block shown in FIG. 3 will be described in more detail.
図3では、ロボットアーム1、ロボット制御装置2、ロボット操作装置3、ロボット動作許可装置4、および(ロボット動作許可装置4側の)非常停止スイッチ5を機能ブロックとして示してある。
In FIG. 3, the
図3において、ロボット制御装置2は、制御部22と、インターフェース21、23を備えている。インターフェース21は1ブロックで示してあるが、図14のインターフェース207、208に相当し、インターフェース23は図14のインターフェース205に相当する。
In FIG. 3, the
ロボット制御装置2の制御部22は、例えば図14のCPU201のハードウェアと、CPU201により実行される後述の制御プログラムによって実現される制御の機能表現に相当する。
The
図3では、ロボット操作装置3の主な機能は、動作信号送信部31によって示されている。動作信号送信部31は、図2のサーボボタン311やジョグボタン312の操作に応じてロボットアーム1の特定のロボット動作(サーボON/OFFを含む)を指定する動作信号を発生し、ロボット制御装置2に送信する。
In FIG. 3, the main function of the
また、ロボット動作許可装置4の主な機能は、許可信号送信部41によって示されている。図3では、ロボット動作許可装置4側の非常停止スイッチ5の機能はロボット動作許可装置4とは独立した図示になっており、停止信号送信部51により示されている。許可信号送信部41は、許可ボタン40の操作に応じてロボットアーム1のロボット動作を許可する許可信号を送信する。また、停止信号送信部51は、非常停止スイッチ5の操作に応じてロボットアーム1を非常停止させ信号を発生させる。
The main function of the robot
ロボットアーム1は、ロボット駆動部11を有する。ロボット駆動部11は、ロボット制御装置2から送信されたロボット制御信号に基づき、各関節部の駆動源を制御し、これによりロボットアーム1がロボット制御信号の指令に対応した動作を行うよう制御される。ロボットアーム1の駆動源がサーボモータにより構成される場合、ロボット駆動部11にはサーボコントローラ(不図示)が設けられる。その場合、ロボット制御信号に応じてロボットアーム1の各関節部の駆動源を制御し、ロボット制御信号の指令に対応した動作が行われるよう制御される。また、たとえば、受信したロボット制御信号がサーボONを指示信号であれば、サーボコントローラはサーボON状態に制御される。
The
図3の機能表現に示すように本実施例のロボット装置は、ロボットアーム1の動作を制御するロボット駆動部11を含む。また、作業者71(第1の操作者)の操作に従ってロボットアーム1の動作を指示する動作信号を送信する動作信号送信部31を有する。さらに、監視者72(第2の操作者)の操作に従ってロボットアーム1の動作を許可する許可信号を送信する許可信号送信部41を有する。
As shown in the functional expression of FIG. 3, the robot apparatus of the present embodiment includes a
また、ロボット制御装置2ないし制御部22(具体的にはCPU201のハードウェアおよびソフトウェアにより構成される)は本ロボット装置の主たる制御装置を構成する。この制御装置は、上記の動作信号と許可信号を受信し、受信した動作信号と許可信号の状態に応じて、ロボット駆動部11を介して制御される上記動作信号の指示に対応したロボットアームの動作を許可または禁止する。特に、この制御装置は動作信号送信部31から動作信号を受信する(第1の受信工程)とともに、許可信号送信部41から許可信号を受信する(第2の受信工程)。そして、以下に示す本実施例の基本的な制御方法は、上記の制御装置が、上記の動作信号および許可信号の双方を受信しなかった場合、該動作信号の指示に対応したロボットアーム1の動作を禁止する制御工程を含む。
Further, the
図4は、本実施例のロボット制御装置2において用いられる主要な制御状態(ステート)を示している。図4の各状態(211〜214)は、制御部22(図3)ないしCPU201(図14)によって管理されるもので、ロボット操作装置3、ロボット許可信号送信部41(あるいは非常停止スイッチ5)の操作に応じた値(図4右側)を取る。具体的には、これらの制御ステートは、例えば図14のRAM203の予め確保された記憶領域(あるいはCPU201のレジスタ)にそれぞれ格納される。なお、理解を容易にするため、図中ではこれらの制御ステートは日本語によって表記してあるが、メモリ上では実際には予め定めた適当なバイナリコードや文字列などによるニーモニックにより表現される。
FIG. 4 shows main control states (states) used in the
後述の制御を実現するために、において、図4では制御部22(CPU201)が管理する制御ステートは、例えばロボット操作装置3の信号状態211、ロボット動作許可装置4の信号状態212、指示内容213、サーボ状態214から構成される。これらの制御ステートは、例えば以下のように制御される。
In order to realize the control described later, in FIG. 4, the control state managed by the control unit 22 (CPU 201) includes, for example, the
ロボット操作装置3の信号状態211の制御ステートは、ロボット操作装置3から送信される動作信号の有無に相当する。信号状態211は、動作信号の内容に拘らず、動作信号の有無(ロボット操作装置3で操作が行われたか否か)に関する情報(ON/OFF)のみを記憶する。信号状態211は、初期状態では信号を受信していない状態を示す値(OFF)を持っている。サーボボタン311やジョグボタン312の操作に応じてロボット操作装置3から動作信号が送信されると、制御部22(CPU201)は信号状態211を動作信号の受信状態に対応する値(ON)に更新する。
The control state of the
また、ロボット操作装置3の信号状態211の制御ステートは、ロボット操作装置3の動作要求を表わす状態として制御される。上述のように、本実施例では、ロボット操作装置3が動作信号を送信してロボットアーム1の動作を要求すると、そのロボット動作はロボット動作許可装置4から許可信号によって許可され、実行される制御を基本とする。このため、例えば、許可ボタン40の操作に応じてロボット動作許可装置4から許可信号を受信した時、制御部22(CPU201)は211を信号を受信していない状態を示す値(OFF)に戻すよう制御する。
Further, the control state of the
ロボット動作許可装置4の信号状態212の制御ステートは、ロボット動作許可装置4から送信された信号の有無に対応する。信号状態212の初期値は信号を受信していない状態を示す値(OFF)である。ロボット動作許可装置4で許可ボタン40が操作され、許可信号が送信されると、制御部22(CPU201)はロボット動作許可装置の信号状態212を同信号を受信している状態を示す値(ON)となる。例えば許可ボタン40が上述のようにモーメンタリ操作方式である場合には、監視者72が許可ボタン40の操作をやめると、制御部22(CPU201)は許可信号を受信していない状態を示す値(OFF)に戻す。このようにロボット動作許可装置4の信号状態212の値は、ロボット動作許可装置4の(許可ボタン40の)操作に同期するよう制御される。
The control state of the
また、指示内容213のステートは、ロボット操作装置3(あるいは非常停止スイッチ5)で行われた(最新の)操作の内容に応じた値を持つよう制御部22(CPU201)によって更新される。指示内容213の初期値は、指示がない状態を示す値(適当な未定義値)に制御される。ロボット操作装置3でサーボボタン311が操作された場合、指示内容213の値は「サーボが操作されたことを示す値」(図4では「サーボON」と表記)に制御される。また、ロボット操作装置3でジョグボタン312が操作された場合、指示内容213の値は「ジョグボタンが操作されたことを示す値」に制御される。また、ジョグボタン312の操作が終了すると、指示内容213の値は例えばジョグボタンを押下する前の状態を示す値に制御される。また、指示内容213のステートは、非常停止スイッチ5(非常停止スイッチ313の場合も同様)が操作されると、強制的に指示内容の値は「非常停止スイッチが操作されたことを示す値」で直ちに上書きされる。指示内容213のステートは、基本的にはロボット操作装置3の「指示内容」を格納するために用いるものであるが、非常停止の場合はその操作の性質上、上記のように指示内容213の記憶領域を共用するように制御するのはむしろ合理的である。これにより、制御ステートを記憶するためのRAM203などの記憶領域を節減できる。
The state of the
さらに、サーボ状態214のステートは、制御部22(CPU201)によりロボットアーム1のサーボ状態を保持するよう管理される。サーボ状態214は、ロボットアーム1がサーボON状態であれば「サーボON」、サーボOFFであれば「サーボOFF」の各値を持つよう制御部22(CPU201)により更新される。
Further, the state of the
本実施例の制御例を図5および図15に示す。図15は例えばCPU201により実行されるロボット制御手順を、また図5は図15の制御手順により行われるロボット制御のタイミングを示している。図15の制御手順はCPU201が実行可能な制御プログラムとして記述され、例えばROM202や外部記憶装置204に記憶させておくことができる。この点は後述の実施例においても同様である。
A control example of this embodiment is shown in FIGS. FIG. 15 shows a robot control procedure executed by the
本実施例のロボット装置はサーボ制御系を用いており、ロボットアーム1に何らかのロボット動作を行わせるには、サーボONの操作が必要である。ここで、ロボットアーム1に行わせるロボット動作は、例えばロボットアーム1の基準部位(例えば先端部)を+X方向に動作させるものとする。この操作は、作業者71がロボット操作装置3のジョグボタン312(+X)を用いて行う。このジョグ操作に先立って、サーボONの操作は作業者71がロボット操作装置3のサーボボタン311を操作することによって行う。
The robot apparatus of the present embodiment uses a servo control system, and in order to cause the
さらに、図15の制御手順は、ロボット操作装置3からロボットアーム1のサーボON操作、およびジョグ操作のいずれについても、監視者72の許可操作に応じてロボット動作許可装置4から許可信号を受信することを必須の要件とするよう構成されている。
Further, the control procedure of FIG. 15 receives a permission signal from the robot
図15の制御ループは、作業者71のロボット操作装置3によるロボット操作を検出するステップS111、S114を有する。ステップS111では、CPU201は作業者71がロボット操作装置3のサーボボタン311によるサーボON操作を行ったか否かを判定する。また、ステップS114では、CPU201は作業者71がロボット操作装置3のジョグボタン312によりジョグ操作を行ったか否かを判定する。
The control loop of FIG. 15 includes steps S111 and S114 for detecting the robot operation by the
作業者71がロボット操作装置3で上記のいずれかの操作を行うと、各ロボット操作を指令する動作信号がロボット制御装置2に送信される。もし上記の操作がいずれかも行われなかった場合は、ステップS111、S114をループしつつ待機する。作業者71がロボット操作装置3で上記のいずれかの操作を行い、各ロボット操作を指令する動作信号がロボット制御装置2に送信されると、ステップS112またはS115で監視者72のロボット動作許可装置4による許可操作の有無を検出する。
When the
ステップS112、S115では、CPU201は監視者72がロボット動作許可装置4の許可ボタン40を押下し、許可信号を受信したか否かを判定する。そして、ステップS112、S115で許可信号を受信している場合に限り、対応するロボットアーム1のロボット駆動部11に指令を送り、対応するロボット動作(ステップS113、S116)を実行させる。ここでステップS113で許可される動作はサーボON、ステップS116で許可される動作はジョグ操作によって行われるロボット動作である。
In steps S112 and S115, the
図15の制御はステップS112、S115で許可操作が行われなかった場合はステップS111、ステップS114のループに復帰し、ステップS112、S115で許可操作が行われるのを待ってそれぞれ当該のロボット制御が行われるよう構成されている。 The control of FIG. 15 returns to the loop of steps S111 and S114 when the permission operation is not performed in steps S112 and S115, and waits for the permission operation to be performed in steps S112 and S115. It is configured to be done.
図15のような制御手順によって、図5に示すようにロボット制御が実行される。図5の左端部には括弧書きにより上記の構成部材の参照符号を示してある。図5の例では作業者71はサーボON操作(S1)を行った後、ジョグ操作(S4)を実施している。そして、CPU201は監視者72が許可ボタン40によりロボット動作許可装置4から許可信号を送信(S2,S5)するのを条件として、対応するサーボON(S3)、および対応するロボット動作(S6)をロボットアーム1に行わせるよう制御する。
The robot control is executed as shown in FIG. 5 by the control procedure as shown in FIG. In the left end portion of FIG. 5, reference numerals of the above-described constituent members are shown in parentheses. In the example of FIG. 5, the
図4の制御ステートとの関連でより詳細に説明すると、図5の制御は以下のように行われる。 In more detail in relation to the control state of FIG. 4, the control of FIG. 5 is performed as follows.
作業者71がロボット操作装置3に設けられたサーボボタン311を操作する(S1)と、このロボット操作によって動作信号送信部31から、インターフェース21にロボットアーム1の動作を指示する動作信号が送信される。この動作信号を受信すると、CPU201はロボット操作装置3の信号状態211を「ON」、指示内容213を「サーボON」に更新する。上述のようにこの段階では、まだ実際にはCPU201は対応するサーボONの制御を実行しない。
When the
上記のロボット操作の様子はロボット動作許可装置4のモニタ表示器7によって同期表示される。このモニタ表示を視認し、あるいはさらに稼働範囲6の状況を確認した上で、当該のロボット操作を許可してよいと判断すると、監視者72はロボット動作許可装置4の許可ボタン40を操作する(S2)。これに応じて、許可信号送信部41からロボットアーム1の動作を許可するロボット制御装置2に許可信号が送信される。
The state of the above robot operation is synchronously displayed on the
この許可信号を受信すると、CPU201はロボット動作許可装置4の信号状態212の制御ステートを「ON」に更新する。ここでCPU201はロボット操作装置3の信号状態211とロボット動作許可装置4の信号状態212が「ON」であることを確認すると、当該のロボット動作を許可する。ここではロボット操作装置3の信号状態211を「OFF」に復帰させ、指示内容213(サーボON)をロボットアーム1のロボット駆動部11に送信する。その後、指示内容213を「指示無し」、サーボ状態214のステートの値を現在の状態に対応する「ON」にする。ロボットアーム1のロボット駆動部11は、上記の制御によりサーボコントローラをサーボONの状態に制御する(S3)。以上のようにして、ロボット操作装置3からロボットアーム1のサーボをONすることができる。
When receiving this permission signal, the
続いて、作業者71は、ロボット操作装置3に設けられたジョグボタン312(例えば+X)を操作する(S4)。この操作によって動作信号送信部31からロボットアーム1の動作を指示する動作信号が送信される。ロボット制御装置2が受信すると、CPU201はロボット操作装置の信号状態211を「ON」、指示内容213を「ジョグ+X」にする。上述のようにこの段階では、まだ実際にはCPU201は対応するジョグ動作の制御を実行しない。
Subsequently, the
ジョグ操作の様子に関しても、ロボット動作許可装置4のモニタ表示器7によって同期表示が行われる。このモニタ表示を視認し、あるいはさらに稼働範囲6の状況を確認した上で、当該のロボット操作を許可してよいと判断すると、監視者72はロボット動作許可装置4の許可ボタン40を操作する(S5)。これに応じて、許可信号送信部41からロボットアーム1の動作を許可するロボット制御装置2に許可信号が送信される。
Also regarding the state of the jog operation, synchronous display is performed by the
この許可信号を検出すると、CPU201はロボット動作許可装置4の信号状態212を「ON」にする。そして、CPU201はロボット操作装置3の信号状態211が「ON」かつ、ロボット動作許可装置4の信号状態212が「ON」かつ、サーボ状態214が「ON」であることを確認すると当該のロボット動作を許可する。ここではロボット操作装置信号状態211を「OFF」とし、指示内容213(ジョグ+X)をインターフェース23を介してロボットアーム1に送信し、指示内容213を「指示無し」に復帰させる。これにより、ロボットアーム1のロボット駆動部11にアームの基準部位を+X方向に動かす命令が送信される(S6)。以上のようにして、ロボット操作装置3のジョグ操作に応じてロボットアーム1を(+X方向に)動作させることができる。
When this permission signal is detected, the
以上のように、本実施例のロボット装置は、ロボットアーム1の動作を制御するロボット駆動部11を含む。また、作業者71(第1の操作者)の操作に従ってロボットアーム1の動作を指示する動作信号を送信する動作信号送信部31を有する。さらに、監視者72(第2の操作者)の操作に従ってロボットアーム1の動作を許可する許可信号を送信する許可信号送信部41を有する。
As described above, the robot apparatus according to the present embodiment includes the
また、上記のロボット制御装置2ないし制御部22(具体的にはCPU201のハードウェアおよびソフトウェアにより構成される)は本ロボット装置の主たる制御装置を構成する。この制御装置は、上記の動作信号と許可信号を受信し、受信した動作信号と許可信号の状態に応じて、ロボット駆動部11を介して制御される上記動作信号の指示に対応したロボットアームの動作を許可または禁止する。特に、この制御装置は動作信号送信部31から動作信号を受信する(第1の受信工程)とともに、許可信号送信部41から許可信号を受信する(第2の受信工程)。そして、本実施例の基本的な制御方法は、上記の制御装置が、上記の動作信号および許可信号の双方を受信しなかった場合、該動作信号の指示に対応したロボットアーム1の動作を禁止する制御工程を含む。
Further, the
例えば、本実施例では、作業者71がロボット操作装置3でロボット操作を行った時、監視者72当該のロボット操作(動作)を許可してよい、と判断し、許可ボタン40の操作を行って初めて当該のロボット操作(動作)を実行させるよう制御する。監視者72は、例えば作業者71ないし稼働範囲6内の状況を確認して、作業者71の保護状態が保たれている、あるいはさらに非常停止スイッチ5を速やかに操作可能である状態のとき(に限り)、許可ボタン40操作の判断を下す。
For example, in this embodiment, when the
このため、本実施例によれば、ロボット稼働範囲内における作業者の保護状態を確保しつつ効率よくロボットを用いた作業を行うことができる。また、本実施例では、ロボット動作許可装置4に作業者71の操作を同期表示するモニタ表示器7を設けているため、作業者および監視者の操作の連携性を高め、効率よくロボットを用いた作業を行うことができる。
For this reason, according to the present embodiment, it is possible to efficiently perform work using the robot while ensuring the protection state of the worker within the robot operating range. In this embodiment, since the robot
なお、ロボット操作装置3の非常停止スイッチ313またはロボット動作許可装置4側の非常停止スイッチ5による非常停止操作は、図18に示すような制御手順をCPU201が実行すべき割り込みルーチンなどとして用意しておくことにより実現できる。
The emergency stop operation by the
図18のステップS411は、ロボット操作装置3の非常停止スイッチ313またはロボット動作許可装置4側の非常停止スイッチ5による非常停止操作の検出処理を示している。この非常停止操作の検出は例えばハードウェア割り込みなどの形式で実装でき、当該の非常停止操作が行われると割り込みが発生して、CPU201の制御はステップS412に遷移する。作業者71および監視者72は、いずれも非常停止スイッチ313、または非常停止スイッチ5を介してこの非常停止操作を行うことができる。これらの非常停止スイッチの操作が行われると、ロボット操作装置3またはロボット動作許可装置4からロボット制御装置2に非常停止信号が送信される。この割り込み制御は、現在実行されているどのようなロボット制御に対しても優先して無条件で実行される。そして、ステップS412では、ロボットアーム1のロボット駆動部11に対して実行中のロボット動作を全て停止させ、サーボOFF状態とする旨の(非常停止)信号を送信する。
Step S411 in FIG. 18 shows an emergency stop operation detection process by the
図18のような非常停止ルーチンを用意しておくことにより、監視者72、作業者71のいずれも緊急事態の発生に応じて非常停止スイッチ313または非常停止スイッチ5を用いてロボットアーム1の動作を無条件で非常停止させることができる。これにより、作業者71(あるいはさらに監視者72や関係者)の保護状態を確保することができる。
By preparing an emergency stop routine as shown in FIG. 18, both the
上記の実施例1では、作業者71がロボット操作装置3でロボット操作を行っても、それによりロボット制御装置2に送信される動作信号に対応するロボット動作は監視者72が許可ボタン40によって許可操作を行ったタイミングで初めて発生する。
In the first embodiment, even if the
即ち、作業者71のロボット操作に対応する事象(ロボット動作)は、操作後、直ちに実行されることはなく、何がしかのタイムラグを挟んで発生することになる。サーボボタン311によるサーボONのような実際の動きを伴わないロボット操作については、このようなロボット制御でもそれ程問題にならない可能性がある。しかしながら、ロボット操作装置3のジョグ操作のような実際の動きを伴うロボット操作は、例えばロボットアーム1の教示操作中であればなおのこと、実施例1のようなロボット制御は作業者71に違和感を感じさせる可能性がある。少なくとも、作業者71の操作感覚としては、ロボット操作に対するロボット動作のレスポンスの遅れ、として知覚されると考えられる。
That is, an event (robot motion) corresponding to the robot operation of the
そこで、本実施例では、サーボON操作と、ジョグ操作で許可信号の取り扱いを差別化する。即ち、少なくともジョグ操作については許可信号(許可操作)を待たずに対応するロボット動作を開始させるよう制御する。ただし監視者72の許可なくジョグ操作に対応するロボット動作を実行させる訳ではなく、許可信号(許可操作)がなくジョグ操作(動作)を実行できる「自由操作時間」の制限を設ける。そしてこの自由操作時間内に監視者72の許可操作が行われなかった場合には一旦開始したジョグ操作(動作)を停止させる。
Therefore, in this embodiment, the handling of the permission signal is differentiated between the servo ON operation and the jog operation. That is, at least a jog operation is controlled to start a corresponding robot operation without waiting for a permission signal (permission operation). However, the robot operation corresponding to the jog operation is not executed without the permission of the
また、作業者71のサーボON操作については、その後行われる監視者72の許可操作に関して猶予時間を設け、このサーボON操作後、猶予時間内に監視者72の許可操作が行われた場合に限りサーボONを実行する。また、サーボON操作後、猶予時間内に監視者72の許可操作が行われなかった場合には当該のサーボON操作を無効とし、サーボONは実行しない。
For the servo-ON operation of the
上記の自由操作時間と猶予時間の長さについては、それぞれ異なる時間長を採用してもよいが、本実施例では、自由操作時間および猶予時間は同じ1(秒)の設定を用いる。なお、本実施例でいう「自由操作時間」は、その時間内は監視者72の許可操作を待つ、という意味では猶予時間の1類型と考えることもできる。しかしながら、自由操作時間を作用させるジョグ操作(動作)に関しては、ロボット操作に対応するロボット動作は直ちに開始させる、という点が異なる。このため、本実施例ではサーボON操作とジョグ操作に作用させる時間に猶予時間、自由操作時間、という異なる用語を用いることにした。
Different lengths of the free operation time and the grace time may be employed, but in this embodiment, the same setting of 1 (second) is used for the free operation time and the grace time. It should be noted that the “free operation time” in the present embodiment can be considered as a type of grace time in the sense that it waits for the permitting operation of the
以下、本実施例の構成および制御につき説明する。なお、以下では上述の実施例と同等の部材には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。 Hereinafter, the configuration and control of this embodiment will be described. In the following description, the same members as those in the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted.
本実施例の制御を適用可能なロボット装置の構成は実施例1の図1に示したものと同じでよい。また、制御系の構成は図14に示したものと同じでよい。また、図4に示した制御状態(ステート)も本実施例において同様に用いられる。 The configuration of the robot apparatus to which the control of this embodiment can be applied may be the same as that shown in FIG. The configuration of the control system may be the same as that shown in FIG. The control state (state) shown in FIG. 4 is also used in this embodiment.
図6は本実施例におけるロボット装置を機能表現で示したブロック図である。実施例1の図3との差異は、図6のロボット制御装置2のブロック内に時間計測部24が示されている点のみである。例えば、この時間計測部24は、図14に示した制御系の構成においてはRTC209(リアルタイムクロック)によって構成することができる。あるいは時間計測部24はRTCチップのみならず、他の任意のタイマハードウェアで構成することもできる。要は、この時間計測部24によってCPU201が図7に示すような時間情報を計測することができるよう実装されていればよい。
FIG. 6 is a block diagram illustrating the robot apparatus according to the present embodiment in terms of functions. The only difference from FIG. 3 of the first embodiment is that the
図7は、時間計測部24を用いて計測される時間データを示している。本実施例で用いられる時間データは同図に示すように猶予時間241、経過時間242、自由操作時間243である。
FIG. 7 shows time data measured using the
このうち、猶予時間241は、作業者71がロボット操作装置3でロボット操作(本実施例ではサーボボタン311のサーボON操作)を行った後、ロボット動作許可装置4から許可ボタン40の操作に応じて送信される許可信号を受け付ける時間である。猶予時間241の時間情報は定数値(ただし設定操作によって変更できるようにしてもよい)で、本実施例では1(秒)としている。
Among them, the
経過時間242は、ロボット制御装置2がロボット操作装置3からロボット操作に応じて送信された動作信号を受信してからの経過時間を測定するタイマに相当する。このようなタイマ(経過時間242)は例えばRTC209の機能設定により実現でき、経過時間242の値は、時間の経過とともに随時更新される。例えば、経過時間242には、0.5秒経過した時点では「0.5」、10秒経過した時点では「10」のような値が格納されていることになる。
The elapsed
自由操作時間243は、上記のようにロボット動作許可装置4の許可操作を待たず、作業者71がロボット操作装置3でロボット操作(本実施例ではジョグ操作)を行った後、(ロボット動作許可装置4の許可操作なく)当該のロボット操作を行える時間である。同時にこの自由操作時間243は、当該のジョグ操作(ジョグ動作)開始後、ロボット動作許可装置4から許可ボタン40の操作に応じて送信される許可信号を受け付ける時間でもある。この自由操作時間243の時間情報は定数値(ただし設定操作によって変更できるようにしてもよい)で、本実施例では猶予時間241と同じ1(秒)としている。
The
次に本実施例のロボット制御について説明する。本実施例においてCPU201(図14)が実行するロボット制御手順は図16および図17に示す通りである。また、作業者71がロボット操作装置3を用いてロボットアーム1を+X方向に動作場合の制御例を図8〜図10に示す。
Next, the robot control of this embodiment will be described. The robot control procedure executed by the CPU 201 (FIG. 14) in this embodiment is as shown in FIGS. 8 to 10 show control examples when the
図16は猶予時間241(1(秒))を作用させるサーボON操作に係る制御手順を、図17は、自由操作時間243を作用させるジョグ操作に係る制御手順をそれぞれ示している。
FIG. 16 shows a control procedure related to a servo-on operation that causes a grace period 241 (1 (second)), and FIG. 17 shows a control procedure related to a jog operation that applies a
図16と図17の制御は類似しており、制御要素としては経過時間242(タイマ)のリセット(S211、S311)ロボット操作装置3におけるサーボON操作(S212)、またはジョグ操作(S312)を含む。そして、サーボON操作(S212)、またはジョグ操作(S312)が行われると経過時間242(タイマ)をスタートさせる(S213、S313)。
The control in FIG. 16 and FIG. 17 is similar, and the control elements include resetting the elapsed time 242 (timer) (S211, S311), servo ON operation (S212) in the
その後、図16のサーボON操作の制御では、猶予時間241内にロボット動作許可装置4から許可信号が送信されるのを条件(S214)としてサーボONを実行(S215)する。
Thereafter, in the control of the servo-ON operation in FIG. 16, the servo-ON is executed (S215) on condition that the permission signal is transmitted from the robot
これに対して、図17のジョグ操作の制御では、ロボット動作許可装置4から許可信号が送信されるのを待たずに直ちにジョグ操作に対応するジョグ動作をロボットアーム1に実行させる(S313)。そして、自由操作時間243内にロボット動作許可装置4から許可信号が送信されれば当該のジョグ動作を引き続き実行する(S316〜S315)。また、自由操作時間243内に許可信号が送信されずに経過時間242(タイマ)がタイムアウトした場合には当該のジョグ動作を不許可(禁止)として停止させる(S316〜S317)。
On the other hand, in the control of the jog operation in FIG. 17, the
図16、図17のような制御手順により、実行されるロボット制御を図8〜図10の例によって説明する。 The robot control executed by the control procedure as shown in FIGS. 16 and 17 will be described with reference to the examples of FIGS.
図8は、猶予時間241、自由操作時間243内にロボット動作許可装置4から許可信号が送信されて、ロボット操作装置3の操作に対応するロボット動作が実行される場合の例を示している。また、図9はサーボON操作に関してロボット動作許可装置4からの許可信号送信が猶予時間241に間に合わなかった場合の例を示している。図10は同様にジョグ操作に関してロボット動作許可装置4からの許可信号送信が自由操作時間243に間に合わなかった場合の例を示している。
FIG. 8 shows an example in which a permission signal is transmitted from the robot
図8において、作業者71は、ロボット操作装置3に設けられたサーボボタン311を操作する(S7)。これによりロボット制御装置2にロボットアーム1の動作を指示する信号が送信される。これに応じてCPU201はロボット操作装置3の信号状態211(図4)を「ON」、指示内容213を「サーボON」にする。制御部22は時間計測部24に、時間の計測を行う命令を送信し、時間計測部24は、経過時間242の値を随時更新する(図16のタイマスタート)。
In FIG. 8, the
モニタ表示器7の表示などを介して上記のサーボON操作を監視者72が認識し、図8の例では猶予時間241内にロボット動作許可装置4を操作しており、これにより、ロボット動作許可装置4からロボット制御装置2に許可信号が送信される(S8)。これに応じてCPU201はロボット動作許可装置4の信号状態212を「ON」に切り替える。CPU201はロボット動作許可装置4の信号状態212が「ON」になったことを条件としてロボット操作装置信号状態211を「OFF」、サーボ状態214を「ON」にし、指示内容213(サーボON)をロボットアーム1に送信する。以上のようにして、ロボット操作装置3からロボットアーム1がサーボONされる(S9)。
The
なお、サーボONを有効とした後、時間計測部24に対して計測を終了する信号を出し(図16のステップS211)、経過時間242の計測を終了する。これにより経過時間242の値は「0」にリセットされる。
Note that after the servo-ON is validated, a signal for ending the measurement is issued to the time measuring unit 24 (step S211 in FIG. 16), and the measurement of the elapsed
一方、図9のように、サーボON操作(S13)の後、ロボット動作許可装置4の許可操作がなく経過時間242が猶予時間241より大きい値となった場合、CPU201はサーボON操作を許可しない。図9の例では、ロボット動作許可装置4の操作(S14)は猶予時間241より遅れており、この場合はCPU201はサーボONとせずサーボOFF状態を維持する。また、時間計測部24に対して計測を終了する信号を出し、経過時間242を0にリセットし時間の計測を終了する(図16のS311)。
On the other hand, as shown in FIG. 9, after the servo ON operation (S 13), when there is no permission operation of the robot
以上のようにして、CPU201は、ロボット操作装置3のサーボON操作が行われてから一定の猶予時間241の内にロボット動作許可装置4の許可操作が行われたときのみ、ロボットアーム1のサーボONに制御する。
As described above, the
再び図8において、作業者71は、ロボット操作装置3に設けられたジョグボタン(+X)312を操作する(S10)。本実施例では、ジョグ操作については、直ちに該当のロボット動作を開始させる(S12)。ここでは、ロボットアーム1のロボット駆動部11にロボット操作装置3からの動作信号により指示されたロボット動作を指令する信号を送信する。また、ロボット操作装置3から動作信号を受信するとロボット操作装置3の信号状態211(図4)を「ON」、指示内容213の値を「ジョグ+X」にし、指示内容213(ジョグ+X)をロボットアーム1に送信する。これによりロボットアーム1は基準部位を+X方向にジョグ動作させる。また、指示内容213の送信に先立ち(あるいは同時に)、時間計測部24に、時間の計測を行う命令を送信し、経過時間242の値の更新を開始させる(図17のS311のタイマスタート)。
In FIG. 8 again, the
監視者72は、モニタ表示器7の表示などを介して上記のジョグ操作を認識する。図8の例では自由操作時間243内に監視者72がロボット動作許可装置4で許可操作を行っている(S11)。対応する許可信号をロボット制御装置2が受信すると、CPU201はロボット動作許可装置4の信号状態212を「ON」に切り替える。ロボット動作許可装置信号状態212が「ON」に切り替わった場合、CPU201は経過時間242の値を取得し、その値が、自由操作時間243内(と同じかそれより小さい値)であれば、当該のジョグ操作を連続的に許可する。例えば、CPU201は、ロボット操作装置3の信号状態211に応じた指示内容213(ジョグ+X)をロボットアーム1に送信し続ける。
The
この場合、ロボット操作装置3のジョグボタン312の操作によって、ロボットアーム1のジョグ動作が継続して行われる(S12)。作業者71がジョグボタン312の操作を終了すると、ロボットアーム1の動作が停止する。
In this case, the jog operation of the
一方、図10では、図8と同様にジョグ操作(S15)に応じて直ちにロボットアーム1のジョグ動作を開始させている。しかしながら、図10の例では、ジョグボタン312の操作(S15)によってロボットアーム1の動作を開始させた後、ロボット動作許可装置4の許可操作(S16)は自由操作時間243に間に合っていない。この場合、経過時間242は自由操作時間243より大きい値となっており、CPU201は図17の制御により一旦開始させたロボットアーム1のジョグ動作を強制終了させる。ここでは、ロボットアーム1のサーボOFFとし、結果としてロボットアーム1の動作は停止する(S17)。また、時間計測部24に対して計測を終了する信号を出し、経過時間242を0にリセットし時間の計測を終了する(図16のS311)。
On the other hand, in FIG. 10, similarly to FIG. 8, the jog operation of the
以上のように、本実施例によれば、作業者71がロボット操作装置3のロボット操作に対して、監視者72が逐一、許可を与えて当該のロボット動作を実行させる点は上記実施例と同様である。ただし、ジョグ動作のように作業者71の操作性や操作感覚に影響を与えるロボット操作については、監視者72の許可操作を待たずに直ちに当該のロボット動作を開始させる。そして、自由操作時間243内に許可操作が行なわれれば引き続き当該のロボット動作を継続(許可)し、自由操作時間243内に許可操作が行なわれない(間に合わない)場合には当該のロボット動作を停止(それ以上不許可)させる。このため、ジョグ操作などに関して作業者71がタイムラグを感じさせず、作業者71の操作性や操作感覚を損なうことなくロボット作業を効率よく実施することができる。
As described above, according to the present embodiment, the point that the
また、本実施例のようにサーボONに係る猶予時間241、ジョグ操作(動作)に係る自由操作時間243を設定することにより、監視者72が許可操作を可及的速やかに実行するのを促す効果がある。例えば、サーボONに係る猶予時間241、ジョグ操作(動作)に係る自由操作時間243をそれぞれ1秒程度の短時間に設定しておくことにより、監視者72の作業集中度と許可操作の迅速性を高めることができる可能性がある。例えば、監視者72は猶予時間241や自由操作時間243に間に合うように許可操作を行うために、モニタ表示器7の表示と作業者71および稼働範囲6内の状況に集中し、迅速に許可操作に関する判断を下すようになる。
In addition, by setting a
上記実施例2のように例えばRTC209(図14)のような時間計測部24(図6)を設けておくことにより、以下の実施例に示すようにロボットアーム1の動力維持時間を自動的に管理することもできる。本明細書ではロボットアーム1の制御はサーボ制御系によって行われるので、この動力維持時間は例えばサーボONを維持するサーボON維持時間に該当する。なお、以下の説明では、サーボONの管理に係る制御についてのみ示すが、ジョグ操作(動作)に関しては実施例1ないし2と同様の制御を行うことができる。
By providing a time measuring unit 24 (FIG. 6) such as the RTC 209 (FIG. 14) as in the second embodiment, the power maintenance time of the
本実施例のハードウェア的構成や、制御ステートの構成(図4)は上記の実施例2と同じでよい。 The hardware configuration of this embodiment and the control state configuration (FIG. 4) may be the same as those of the second embodiment.
本実施例のサーボON状態の管理には、図13に示すような時間データを用いる。図13において、猶予時間241、および経過時間242の用途は上記の実施例2と同様である。本実施例では、これらの時間データに加えてサーボON維持時間244を用いる。
Time data as shown in FIG. 13 is used for management of the servo-on state in this embodiment. In FIG. 13, the use of the
このサーボON維持時間244は、ロボットアーム1をサーボONに移行させてから、あるいは、ロボット操作装置3によるジョグ操作が終了してから、サーボONを維持する時間を設定する。本実施例では、サーボONに移行させてから、あるいは、ロボット操作装置3によるジョグ操作が終了してからサーボON維持時間244がタイムアウトした場合は、自動的にロボットアーム1をサーボON状態からサーボOFF状態に移行させる。
The servo ON
本実施例のサーボON状態の管理は単にサーボON維持時間244がタイムアウトしたらサーボOFFに移行させる容易な制御であるため、特にフローチャートは用意していない。以下では、図11および図12の例をフローチャート的に用いて制御を説明する。
Since the management of the servo-on state in this embodiment is simply control that shifts to servo-off when the servo-on maintaining
図11および図12は、作業者71がロボット操作装置3を用いてロボットアーム1を+X方向に動作させる場合の制御例を示している。図11は作業者71がロボット操作装置3でサーボON操作(S18)を行なったがその後、ジョグ操作も含め次の操作を何も行わなかった場合の制御を示している。また、図12は作業者71がロボット操作装置3のジョグ操作(S20)を終えてから次の操作を何も行わなかった場合の制御を示している。
FIG. 11 and FIG. 12 show control examples when the
本実施例では、定数値として猶予時間241には1(秒)、サーボON維持時間244には例えば10(秒)が設定されているものとする。
In this embodiment, it is assumed that 1 (second) is set for the
図11の制御では、実施例2と同様の手順でロボットアーム1のサーボONが実施されている(S18)。ここでは、猶予時間241内に許可操作が行われ、サーボON状態が形成されている。サーボONする際は、CPU201がロボットアーム1に指示内容213(サーボON)を送信する。この時、同時に時間計測部24に対して、サーボONした後経過時間の計測を行う命令を送信する(タイマスタート)。これに応じて時間計測部24は経過時間242の値を随時更新する。
In the control of FIG. 11, the servo ON of the
図11の例では、サーボON操作の後、作業者71は後続の操作を何も行っていない。このため、経過時間242の値が、サーボON維持時間244の値より大きくなると、CPU201は自動的にロボットアーム1にサーボをOFFする命令を送信し、ロボットアーム1をサーボOFF状態に移行させる(S19)。この例のように、ロボットアーム1のサーボがONになってから、ロボット操作装置3のジョグ操作をサーボON維持時間244を超えて行わなかった場合、ロボットアーム1をサーボOFF状態に移行させる。
In the example of FIG. 11, the
また、本実施例では、同様の時間管理によって、ジョグ操作の後の制御は例えば図12のように行われる。図12では、実施例2と同様の手順で、+X方向にジョグ操作を行っている(S20)。そして、ロボット操作装置3によるジョグ操作を完了するとロボットアーム1の動作もここで終了する。これに呼応して、CPU201は時間計測部24に時間計測命令を送信する(タイマスタート)。これに応じて時間計測部24は経過時間242を「0」とした後、その値を随時更新する。そして経過時間242の値が、サーボON維持時間244の値より大きくなると、CPU201はロボットアーム1にサーボをOFFする命令を送信し、ロボットアーム1をサーボOFF状態に移行させる(S21)。このように、ロボットアーム1のサーボがONでロボット操作装置3のジョグ操作が行われた後、サーボON維持時間244だけ後続の操作が何も行われなかったとき、ロボットアーム1をサーボOFF状態に移行させる。
In the present embodiment, the control after the jog operation is performed as shown in FIG. 12, for example, by the same time management. In FIG. 12, the jog operation is performed in the + X direction in the same procedure as in the second embodiment (S20). When the jog operation by the
以上の制御を行うことにより、一旦ロボットアーム1がサーボONに制御された後、作業者の操作意志がない場合にはロボットアーム1を自動的にサーボOFF状態に移行させることができる。このようなサーボON維持時間244を用いた自動サーボOFF制御を行わない場合は、一旦ロボットアーム1がサーボONとされるとその状態が維持されることになる。このサーボON状態でロボット操作装置3のキーボードにうっかり触れるなどした場合には、ロボットアーム1が予期しない動作を実行してしまう可能性がある。これに対して本実施例のようなサーボON維持時間244を用いた自動サーボOFF制御を行うことにより、ロボット操作装置3の誤操作などによって不意なロボット動作が開始されるのを防止することができる。一方で、サーボON維持時間244を例えば10秒程度に設定しておくことにより、この期間であれば再度のサーボON操作を行うことなく、例えば次のジョグ操作を開始することができる。
By performing the above control, once the
以上、ロボットアーム1のサーボON/OFF制御と、ジョグ操作(ジョグ動作)を例に、監視者72の許可操作を条件としてこれらのロボット動作(ロボット制御)を許可(あるいは不許可/禁止)する制御を行う3つの実施例を説明した。
As described above, the robot ON / OFF control of the
しかしながら、監視者72の許可操作をロボット動作許可装置4の許可ボタン40によって行う制御は、ロボット装置の動作について常時行われるよう制御する必要はない。例えば、第1の制御モードとして、上記の許可操作を条件としてロボット動作(ロボット制御)を許可/禁止する許可装置使用モードと、当該の許可操作を必要としない第2の制御モードを用意する。そして、第1の制御モードまたは第2の制御モードを以下のようにして選択することができる。なお、以下では煩雑さを避けるため、上記の第1の制御モードまたは第2の制御モードのいずれを選択するかは、第1の制御モードは許可装置使用モードのON状態、第2の制御モードは許可装置使用モードのOFF状態に対応づけるものとする。
However, the control for performing the permission operation of the
許可装置使用モードについて考えられる構成の1つは、例えば、許可装置使用モードを上記のロボット操作装置3からの手動操作に応じてON/OFFする構成である。このように手動操作により任意にON/OFF可能な許可装置使用モードを用意しておけば、ロボット装置をより柔軟に運用することができる。例えば作業者71がどうしても1人で教示作業を実施しなければならないような状況が生じたりしても、許可装置使用モードをOFFすることで対応が可能になる。
One possible configuration for the permission device use mode is, for example, a configuration in which the permission device use mode is turned ON / OFF in response to a manual operation from the
また、上記各実施例において、ジョグ操作(ジョグ動作)を例示しているのは、このロボット操作(動作)では、ジョグボタン(311)の連続押しによって、その連続操作中、継続(連続)的にロボットアーム1の動作が生じるからである。このようなロボット操作(動作)では、簡単な操作によりロボットアーム1に大きな運動(移動量)が生じることがあり、特に作業者71ないし関係者の充分な保護状態が確保できなければならない。従って、上述のように監視者72の許可操作を条件としてジョグ操作に応じたジョグ動作を許可ないし禁止する制御を行うことによって作業者71ないし関係者の保護状態を充分に確保することができる。
In each of the above embodiments, the jog operation (jog operation) is illustrated as a continuous (continuous) operation during the continuous operation of the robot operation (motion) by continuously pressing the jog button (311). This is because the operation of the
一方で、ロボット操作装置3では、ジョグ操作のみならずステップ操作(あるいはインチング)のような操作モードが用意され、ボタンを連続操作するジョグ操作モードと切り換え可能に構成される場合がある。このステップ操作(あるいはインチング)モードでは、例えばロボット操作装置3のジョグボタン312の1押しで予め定められた微少量だけロボットアーム1を対応する方向に動作させるような制御が行われる。このようなステップ操作(あるいはインチング)モードは、例えばロボットアーム1の教示作業中、アームが初期の目標位置に近付いた時の微調整時などに利用されることがある。
On the other hand, in the
しかしながら、ロボット操作装置3が上記のステップ操作(インチング)モード設定されている場合は、上記各実施例に示したような監視者72の許可操作を条件としてロボット動作(ロボット制御)を許可/禁止する制御は必ずしも適していない。例えばロボット操作装置3のステップ操作ごとに、アームを数mmないし数cm程度ステップ送りするような状況では、そのようなステップ操作ごとに監視者72の許可操作を必須とする制御では作業性が著しく低下する可能性がある。
However, when the
そこで、上記のように許可装置使用モードを用意する構成では、同モードは手動操作によってON/OFFするだけではなく、ロボット操作装置3の操作モードによって、自動的にON/OFFするよう制御してもよい。ロボット操作装置3の操作モードが例えば上記のジョグ操作ないしステップ操作(インチング)モードのいずれであるかに応じて、自動的にON/OFFする。例えば、許可装置使用モードがジョグ操作モードのみで有効となり、ステップ操作(インチング)モードでは無効とするような制御を行うのである。即ち、ロボット装置の制御モード、例えばロボット操作装置3の操作モードに応じて許可装置使用モードを自動的にON/OFFする。このような制御によれば、手動操作を行わなくても必要なロボット装置の制御モードにおいて、許可装置使用モードを自動的に有効にでき、操作性を大きく向上することができる。
Therefore, in the configuration in which the permission device use mode is prepared as described above, the mode is controlled not only to be turned ON / OFF by manual operation but also to be automatically turned ON / OFF by the operation mode of the
図19は、上記のように許可装置使用モードを使用するか否かを決定するための制御手順の一例を示している。この場合のハードウェア構成などについては、上記の各実施例と同様のものを用いることができ、図19の制御手順は上述と同様にCPU201の制御プログラムとして用意しておくことができる。
FIG. 19 shows an example of a control procedure for determining whether or not to use the permission device use mode as described above. In this case, the hardware configuration and the like can be the same as those in the above embodiments, and the control procedure of FIG. 19 can be prepared as a control program of the
図19のステップS511は、CPU201が上述の許可装置使用モードを使用するか否かを判定する処理を示している。このステップS511の判定は、例えば上記のように手動操作によって許可装置使用モードをON/OFFする操作が行われたか否かの判定であってよい。また、このステップS511の判定は、例えば上記のようにロボット操作装置3の操作モードが、許可装置使用モードを有効ないし無効にすべきモードのいずれであるか、の判定であってもよい。この場合、許可装置使用モードを有効にするモードとしては、例えば上記のようにジョグ操作モードが、また、同モードを無効にすべきモードとしてはステップ操作(インチング)モードが考えられる。
Step S511 in FIG. 19 shows processing for determining whether or not the
ステップS511において、CPU201は上記のような判定処理を行い、許可装置使用モードを有効とする場合にはステップS512においてロボット動作許可装置4(ないし同装置を用いる許可装置使用モード)をイネーブルする。また、許可装置使用モードを無効とする場合にはステップS513においてロボット動作許可装置4(ないし同装置を用いる許可装置使用モード)をディスエーブルする。
In step S511, the
以上のような制御を行うことによって、手動の設定操作に応じて、あるいはロボット装置の動作モードに応じて、許可装置使用モードをON/OFFすることができ、ロボット操作(動作)に必要に応じて監視者72の監視/許可操作を介在させることができる。このため、ロボット装置の作業性を損うことなく、また必要に応じて監視者72の監視/許可操作を介在させ、特に作業者や関係者の保護状態を良好に確保することができる。
By performing the control as described above, the permission device use mode can be turned ON / OFF according to the manual setting operation or according to the operation mode of the robot device, and as required for the robot operation (operation). Thus, the monitoring / permission operation of the
(変形例など)
以上の実施例によって示した種々の構成は、相互に矛盾しない限り任意の組合せで実施することができる。
(Variations, etc.)
The various configurations shown in the above embodiments can be implemented in any combination as long as they do not contradict each other.
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。 The present invention supplies a program that realizes one or more functions of the above-described embodiments to a system or apparatus via a network or a storage medium, and one or more processors in a computer of the system or apparatus read and execute the program. It can also be realized by processing. It can also be realized by a circuit (for example, ASIC) that realizes one or more functions.
1…ロボットアーム、2…ロボット制御装置、3…ロボット操作装置、4…ロボット動作許可装置、5…非常停止スイッチ、6…稼働範囲、11…ロボット駆動部、21、23…インターフェース、22…制御部、24…時間計測部、31…動作信号送信部、40…許可ボタン、41…許可信号送信部、51…停止信号送信部、71…作業者、72…監視者、211…ロボット操作装置信号状態、212…ロボット動作許可装置信号状態、213…指示内容、214…サーボ状態、241…猶予時間、242…経過時間、244…サーボON維持時間、311…サーボボタン、312…ジョグボタン。
DESCRIPTION OF
Claims (13)
第1の操作者の操作に従って前記ロボットアームの動作を指示する動作信号を送信する動作信号送信部と、
第2の操作者の操作に従って前記ロボットアームの動作を許可する許可信号を送信する許可信号送信部と、
前記動作信号と前記許可信号を受信し、受信した前記動作信号と前記許可信号の状態に応じて、前記ロボット駆動部を介して制御される前記動作信号の指示に対応した前記ロボットアームの動作を許可または禁止する制御装置を備え、
前記制御装置は、前記動作信号、および前記許可信号の双方を受信しなかった場合、前記ロボット駆動部を介して制御される前記動作信号の指示に対応した前記ロボットアームの動作を禁止する制御を行うことを特徴とするロボット装置。 A robot drive unit that controls the operation of the robot arm;
An operation signal transmitter for transmitting an operation signal instructing the operation of the robot arm according to an operation of the first operator;
A permission signal transmitter for transmitting a permission signal for permitting the operation of the robot arm according to the operation of the second operator;
Receiving the operation signal and the permission signal, and performing an operation of the robot arm corresponding to an instruction of the operation signal controlled via the robot drive unit in accordance with the state of the received operation signal and the permission signal. With a control device to allow or prohibit,
When the control device does not receive both the operation signal and the permission signal, the control device performs control for prohibiting the operation of the robot arm corresponding to the instruction of the operation signal controlled via the robot drive unit. A robot apparatus characterized by performing.
前記制御装置が前記動作信号送信部から前記動作信号を受信する第1の受信工程と、
前記制御装置が前記許可信号送信部から前記許可信号を受信する第2の受信工程と、
前記制御装置が、前記動作信号および前記許可信号の双方を受信しなかった場合、前記ロボット駆動部を介して制御される前記動作信号の指示に対応した前記ロボットアームの動作を禁止する制御工程を含むことを特徴とするロボット装置の制御方法。 A robot driving unit for controlling the operation of the robot arm; an operation signal transmitting unit for transmitting an operation signal for instructing the operation of the robot arm according to an operation of a first operator; and the robot arm according to an operation of a second operator A permission signal transmission unit that transmits a permission signal for permitting the operation of the robot, and the operation signal and the permission signal are received, and control is performed via the robot driving unit according to the state of the received operation signal and the permission signal. In a control method of a robot apparatus including a control apparatus that permits or prohibits the operation of the robot arm corresponding to an instruction of the operation signal to be performed,
A first receiving step in which the control device receives the operation signal from the operation signal transmitter;
A second receiving step in which the control device receives the permission signal from the permission signal transmitter;
A control step of prohibiting the operation of the robot arm corresponding to an instruction of the operation signal controlled via the robot drive unit when the control device has not received both the operation signal and the permission signal; A control method for a robot apparatus, comprising:
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