JP2016096403A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents

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達哉 宜保
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Abstract

【課題】異なる露光時間で撮像された複数枚の画像を合成して生成された合成画像における、輝度の階調の低下を抑制する撮像装置及び撮像方法を提供する。
【解決手段】撮像装置は、第1の露光時間及び第1の露光時間よりも短い第2の露光時間によって撮像したそれぞれ第1及び第2の信号を出力する撮像センサと、第1及び第2の信号の入出力特性の傾きとが同じになるように、第1及び第2の入出力特性の少なくとも一つの傾きを調整するゲインを第1及び第2の露光時間に基づいて求める演算部11と、ゲインに基づいて、第1及び第2の入出力特性の傾きを調整する減衰・増幅処理を施すとともに、減衰・増幅済みの入出力特性に基づいて第1の信号及び第2の信号の減衰・増幅処理を施す減衰・増幅部12と、減衰・増幅処理が施された第1の信号及び第2の信号に基づいて、1枚の画像に合成する合成部26と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置および撮像方法に関する。
近年、可視光を撮像して電気信号化するカメラにおいて、可視光を光電変換するためにフォトダイオードなどの撮像素子が利用されている。撮像素子は、Dynamic Range(以下、「DR」と称する。)と呼ばれる特性を持っている。DRは、撮像素子が感光できる最低の照度と最高の照度の比を表わす。そのため、DRが大きい撮像素子ほど照度比が大きい被写体を撮像できる。しかし、一般に現実に存在する被写体を全て撮像できるDRの撮像素子は存在しない。そのため、異なる露光時間で撮像した複数枚の画像を合成して、見掛け上のDRを大きく見せるWide Dynamic Range(以下、「WDR」と称する。)と呼ばれる技術がある。
一般に、前記WDRを利用した場合、複数枚の画像を合成して生成された合成画像は、輝度の階調が低下する。そこで、輝度の階調が低下することを抑制するために、合成画像の輝度の信号に対して増幅や減衰処理を施す方法が知られている(特許文献1)。
特開2012−29029号公報
特許文献1では、異なる露光時間で撮像された複数枚の画像を合成して生成された合成画像の輝度の階調の低下を抑制するために、合成画像の低輝度に対して増幅や減衰処理を施している。しかし、合成画像の輝度に対して増幅や減衰処理を施し、輝度の階調の低下を抑制する場合、合成画像の輝度の階調がある程度以上の大きさを持つ必要がある。そのため、被写体によっては、輝度の階調の低下を抑制できない場合がある。
そこで、本発明では、輝度の階調の低下を抑制する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の露光時間によって撮像した第1の信号、および第1の露光時間よりも短い露光時間である第2の露光時間によって撮像した第2の信号を出力する撮像センサと、第1の信号の入出力特性である第1の入出力特性の傾きと、第2の信号の入出力特性である第2の入出力特性の傾きとが同じになるように、第1の入出力特性および第2の入出力特性の少なくとも一つの傾きを調整するゲインを第1の露光時間および第2の露光時間に基づいて求める演算部と、ゲインに基づいて、第1の入出力特性および第2の入出力特性の傾きを調整する減衰・増幅処理を施すとともに、減衰・増幅済みの入出力特性に基づいて第1の信号および第2の信号の減衰・増幅処理を施す減衰・増幅部と、減衰・増幅処理が施された第1の信号および第2の信号に基づいて、1枚の画像に合成する合成部と、を有する事を特徴とする。
本発明によれば、輝度の階調の低下を抑制する。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る撮像装置1の構成を示す図である。 WDRを実現するための制御部10と演算部11の構成を示す図である。 第1の露光時間で撮像されたデジタル信号9の入出力特性を示す図である。 第2の露光時間で撮像されたデジタル信号9の入出力特性を示す図である。 第1の入出力特性28を上限値30でクリップしたときの入出力特性を示している。 第2の入出力特性29と、クリップ済み第1の入出力特性31とを合成することで得られる合成後入出力特性32である。 クリップ済み第1の入出力特性31の傾き係数と第2の入出力特性29との傾きが一致するように処理を施した入出力特性35である。 ヒストグラム取得部13で取得した第2の露光時間で撮像したデジタル信号のヒストグラムを示す。 ヒストグラム取得部13で取得した第2の露光時間で撮像したデジタル信号のヒストグラムを示す。 演算部11と制御部10の動作のフローチャートを示す図である。 ステップ1003の増減幅処理後のクリップ済み第1入出力特性33に対する第1傾き係数41の算出法を示す。 ステップ1003の増減幅処理後の第2入出力特性34に対する第2傾き係数42の算出法を示す。
以下、図面を用いて実施例を説明する。
図1は、本発明に係る撮像装置1の構成を示す図である。
撮像装置1は、レンズ3、絞り4、撮像センサ5、信号処理部7を有する。
入射光2を出力信号12として出力する流れは次の通りである。まず、レンズ3と絞り4を介して、入射光2を撮像センサ5に照射する。撮像センサ5に入射した光は、光電変換され電気信号6として出力される。次に、電気信号6を、信号処理部7に入力する。信号処理部7は、AD変換器8、制御部10および演算部11を有している。電気信号6は、まず、AD変換器8に入力され、デジタル信号9へ変換される。更に、デジタル信号9を制御部10に入力する。なお、制御部10は、演算部11と信号をやり取りすることで、出力信号12を出力する。
図2は、WDRを実現するための制御部10と演算部11の構成を示す図である。
制御部10は、減衰・増幅部12と、ヒストグラム取得部13、記憶部19、切換え21、接点A22、接点B25、合成部26、一時記憶部24を有する。
WDRを実現するための制御部10と演算部11の処理の流れは次の通りである。
まず、第1の露光時間で撮像したデジタル信号9を減衰・増幅部12へ入力する。このとき、デジタル信号9をヒストグラム取得部13にも入力する。
次に、ヒストグラム取得部13は、入力された第1の露光時間で撮像したデジタル信号9からヒストグラム情報14を取得する。ここで、ヒストグラム情報14とは、前記デジタル信号9の輝度値の分布を低輝度から高輝度までグラフとして表したものである。
得られたヒストグラム情報14は、演算部11に入力され、制御情報16を出力する。制御情報16は、演算部11において、前記第1の露光時間および後述する第2の露光時間に応じてデジタル信号を減衰・増幅するためのゲインや、前記ヒストグラム情報14の分布に応じて、例えば、デジタル信号9を0.01倍〜2倍に減衰・増幅するといった情報である。その他に、制御情報16は、減衰・増幅の制御情報以外に、撮像センサの露光時間を操作するための露光時間情報18を含む。
次に、演算部11から出力された制御情報16は、記憶部19に入力される。記憶部19は、入力された制御情報16を減衰・増幅情報17と露光時間情報18に分割して記憶する。
さらに、記憶部19は、減衰・増幅情報17を減衰・増幅部12へ出力し、また、露光時間情報18を撮像センサ5へ入力し、撮像センサ5は、第1の露光時間および第2の露光時間に応じて撮像を行う。一方、減衰・増幅部12は、減衰・増幅情報17を基に、撮像センサ5によって撮像されたデジタル信号9に対して減衰・増幅処理を施す。第1の露光時間で撮像したデジタル信号9が減衰・増幅部12に入力された場合は、切り替え21を接点22に繋ぎ、減衰・増幅済み信号23を一時記憶部24へ入力する。
第1の露光時間で撮像したデジタル信号の減衰・増幅済み信号23が一時記憶部24に入力された後、第1の露光時間よりも露光時間が短い第2の露光時間でデジタル信号9を撮像する。以降、本実施例では、第1の露光時間よりも短い露光時間を、第2の露光時間と称する。そして、前記第2の露光時間で撮像したデジタル信号9を、減衰・増幅部12へ入力する。また、第2の露光時間で撮像したデジタル信号9をヒストグラム取得部13に入力する。
次に、ヒストグラム取得部13は、入力された第2の露光時間で撮像したデジタル信号9からヒストグラム情報14を取得する。演算部11は、得られたヒストグラム情報14の分布に応じて、制御情報16を算出し出力する。制御情報16は、演算部11において、前記第1の露光時間および後述する第2の露光時間に応じてデジタル信号を減衰・増幅するためのゲインや、前記ヒストグラム情報14の分布に応じて、例えば、デジタル信号9を0.01倍〜2倍に減衰・増幅するといった減衰・増幅情報17である。
次に、演算部11から出力された制御情報16は、記憶部19に入力される。記憶部19は、入力された制御情報16を減衰・増幅情報17と露光時間情報18に分割して記憶する。さらに、記憶部19は、減衰・増幅情報17を減衰・増幅部12へ入力し、露光時間情報18を撮像センサ5へ入力する。減衰・増幅部12は、減衰・増幅情報17を基に、デジタル信号9に対して減衰・増幅処理を施す。第2の露光時間で撮像したデジタル信号9が減衰・増幅部12に入力された場合は、切り替え21を接点25に繋ぎ、減衰・増幅済み信号23を合成部26へ入力する。
合成部26では、一時記憶24に保持されている、第1の露光時間で撮像された信号と、第2の露光時間で撮像された信号23を合成する。合成した信号は、出力信号27として出力される。
なお、減衰・増幅処理済みの第2の露光時間で撮像したデジタル信号9は、切り替え21を接点22につなぎ一時記憶部24へ入力するとともに、減衰・増幅処理済みの第2の露光時間で撮像したデジタル信号9は、切り替え21を接点25に繋ぎ、合成部26で合成してもよい。また、ヒストグラム取得部13では、ヒストグラム情報を常に取得しているわけではなく、後述する図8〜図12で説明するように、入出力特性の調整を行う際にヒストグラム情報を取得する構成としてもよい。
以下、露光時間の異なるデジタル信号に対して、減衰・増幅処理を施した後、画像の合成処理を行う構成について、図3〜図6を用いて説明する。
図3は、第1の露光時間で撮像されたデジタル信号9の入出力特性を示す図である。
横軸は入力信号値、縦軸は出力信号値の大きさを示している。上述した第1の露光時間で撮像されたデジタル信号9は、第1の入出力特性28のような入出力特性を持っている。
図4は、第2の露光時間で撮像されたデジタル信号9の入出力特性を示す図である。
上述した第2の露光時間で撮像されたデジタル信号9は、第2の入出力特性29のような入出力特性を有する。
図5は、第1の入出力特性28を上限値30でクリップしたときの入出力特性を示している。入出力特性31は、クリップした後のクリップ済み第1の入出力特性31である。ここで、上限値30でクリップするのは、後述する第2の入出力特性と合成処理を行うためである。上限値30と入出力特性の交点における入力値が分かれば、第2の入出力特性を合成する際の入力値が決まる。すなわち、クリップ済み第1の入出力特性31における前記入力値以上の領域に、第2の入出力特性を合成する。なお、上限値30は任意の値を定めることができ、本図では出力値の上限値の約半分値を上限値30として設定している。
図6は、第2の入出力特性29と、クリップ済み第1の入出力特性31とを合成することで得られる合成後入出力特性32である。
ここで、第1の入出力特性28の傾きと第2の入出力特性29の傾きを比較すると、露光時間の違いから、第2の入出力特性29の傾きの方が小さいことがわかる。一般に、入出力特性の傾きが小さい場合、輝度の階調が低下する。そのため、図6に示すように、輝度の階調が低下していないクリップ済み第1の入出力特性31と、輝度の階調が低下している第2の入出力特性29を合成して、出力信号の入出力特性32を生成すると、輝度の階調の高低差が大きいため、不自然な画像信号が生成される。
このような不自然さを解消するためには、クリップ済み第1の入出力特性31と第2入出力特性の傾きを同じにする必要がある。傾きを同じにするためには、減衰・増幅部12において、クリップ済み第1の入出力特性31の傾き係数と第2の入出力特性29の傾き係数に、減衰・増幅処理を施す必要がある。
減衰・増幅処理を施すためには、演算部11で減衰・増幅の程度を決定する必要がある。入出力特性の傾きは、露光時間に応じて決まるので、演算部11では、第1の露光時間および第2の露光時間に応じて減衰・増幅の程度を演算する。例えば、第1の露光時間がt1、第2の露光時間がt2であって、t1がt2の2倍である場合には、第2の入出力特性29の傾きを1/2にすることによって、第1の入出力特性と第2の入出力特性の傾きを同一にすることができる。なお、露光時間に基づいて減衰・増幅処理を行うのではなく、第1および第2の露光時間における入出力特性の傾きをそれぞれ求め、得られた傾きに基づいて減衰・増幅処理を行っても構わない。このようにして決まった露光時間に応じた減衰・増幅の程度に基づいて、減衰・増幅部12によって、信号の減衰・増幅処理を施す。
図7は、クリップ済み第1の入出力特性31の傾き係数と第2の入出力特性29との傾きが一致するように処理を施した入出力特性35である。
この図では、図5に記載のクリップ済み第1の入出力特性31を所定値だけ減衰するとともに、図4に記載の第2の入出力特性29を所定値だけ増幅した例である。合成前のそれぞれの入出力特性を区別するために、減衰したクリップ済み第1の入出力特性33を直線で、増幅した入出力特性34を破線で示している。このように、クリップ済み第1の入出力特性31の傾き係数と第2の入出力特性29との傾きが一致するように減衰・増幅を施すことによって、入出力特性35のような入出力特性を得ることによって、輝度の諧調の高低差が低減され、自然な画像信号を得ることができる。
なお、合成前の入出力特性の減衰・増幅処理は、第1の入出力特性31および第2の入出力特性29のそれぞれに対して行ってもよいし、いずれか一方に対して行うことにより、互いの入出力特性の傾きを同じにするようにしてもよい。ただし、処理を施した後に合成した場合に、第2の入出力特性29が出力値の最大値を超えてしまうと、白飛びが発生するため、超えないようにすることが必要である。
ところで、減衰・増幅処理後の入出力特性35(特に、減衰したクリップ済み第1の入出力特性33)は、減衰・増幅処理を施す前の信号である出力信号の第1の入出力特性32よりも入力信号に対する出力信号が小さくなるため、画像としては暗い画像が生成される。ここで、暗い画像が生成されたとしても、減衰・増幅処理を施す前の画像が輝度の階調の低下が抑制されている場合は、画像の暗さを許容できる。すなわち、階調の低下が抑制されている場合は、画像が暗くて視認性がよいため、そもそも入出力特性の減衰・増幅を行う必要がない。しかし、減衰・増幅処理を施す前の画像が輝度の階調が低下が抑制されない場合に、減衰・増幅処理を施すことにより、暗い画像が生成されることは、許容できない。よって、減衰・増幅処理を行う場合には、より視認性を向上させるように、適切な減衰・増幅処理を行う必要がある。
そこで、減衰・増幅処理を施す前の画像の輝度の階調を考慮して、入出力特性に対して減衰・増幅処理を施すことで、このような問題点を解決する構成を、以下説明する。
図8に、ヒストグラム取得部13で取得した第2の露光時間で撮像したデジタル信号のヒストグラムを示す。
図8の横軸は、輝度値を表しており、縦軸は、度数を示している。前述した、輝度の階調の低下が抑制されずに暗い画像が生成される場合とは、図8において、範囲A36の積分値が少ない場合である。範囲A36は、第2の入出力特性29の入力値が低い範囲を示している。第2の入出力特性29の入力値が低い範囲では、入力値に対して出力値が大きくなりにくい。そのため、範囲A36の範囲の積分値が大きい場合、輝度の階調が低下していることになる。一方で、範囲A36の範囲の積分値が少ない場合は、輝度の階調が大きいことになる。よって、図7に示すような減衰・増幅部処理後の入出力特性35の減衰・増幅処理を施す必要がない。
一方、図9のように、第2の露光時間で撮像したデジタル信号のヒストグラム情報の範囲A36の積分値が大きい場合は、輝度の階調が低下している。そのため、図7に示すような減衰・増幅部処理後の入出力特性35と同様の処理を施すことで、輝度の階調を大きくし、自然な画像を生成する必要がある。
ここで、範囲A36は、輝度0〜所定輝度値の範囲の例を示しているが、この範囲である必要はなく、任意の範囲を採用してもよい。なお、輝度0〜所定輝度値の範囲であれば、輝度の階調の低下度合いをより精度よく判定することが可能となる。
以上の処理の流れを図10にフローチャートとして示す。
まず、ヒストグラム取得部13において、第2の露光時間で撮像したデジタル信号9のヒストグラム情報14を取得する(ステップ1001)。
次に、演算部11において、ヒストグラム情報14の範囲A36の積分値を算出する。そして、第2入出力特性の減衰・増幅度合いを表す第2傾き係数42を算出する。第2傾き係数42の算出方法は、後述する図12に基づいて算出する(ステップ1002)。
次に、演算部11において、前記積分値に応じて、クリップ済み第1入出力特性31の減衰・増幅度合いを表す第1傾き係数41を算出する。第1傾き係数41の算出方法は、後述する図11に基づいて算出する(ステップ1003)。なお、ステップ1002およびステップ1003の順番は何れを先に行ってもよい。
演算部11において、算出した第1傾き係数41と第2傾き係数42を記憶部19に転送する(ステップ1004)。
最後に、記憶部19から撮像センサ5や減衰・増幅部12に信号を転送する(ステップ1005)。
ここで、図11に、ステップ1003の増減幅処理後のクリップ済み第1入出力特性33に対する第1傾き係数41の算出法を示す。
図11は、横軸に第2の露光時間で撮像したデジタル信号9のヒストグラム情報14の範囲A36の積分値を示している。
縦軸は、第1傾き係数41の大きさを示している。ここで、第1傾き係数41とは、増減幅処理後のクリップ済み第1入出力特性33にかける減衰・増幅量を表している。図11に示すように、範囲A36の積分値が0から閾値43までは、1以上の所定の固定値を、範囲A36の積分値が閾値43から閾値44までは、前記所定値から減少傾向となる第1傾き係数41を、範囲A36の積分値が閾値44以上の場合は、第1傾き係数41は1を採用する。
図12に、ステップ1002の増減幅処理後の第2入出力特性34に対する第2傾き係数42の算出法を示す。
第2傾き係数42は、範囲A36の積分値が0から閾値45までは、1以下の所定の固定値を、範囲A36の積分値が閾値45から閾値46までは、前記所定値から増加傾向となる第2傾き係数42を、範囲A36の積分値が閾値46以上の場合は、第2傾き係数42は1を採用する。
以上のように、範囲A36の積分値が大きい場合(すなわち輝度の階調の低下がある場合)は、第1傾き係数が1に近い値を取り、第2傾き係数42は1以上の大きい値を採用するため、合成後の入出力特性35に近い入出力特性を作ることができる。一方で、範囲A36の積分値が小さい場合(すなわち輝度の階調の低下が抑制されている場合)は、第1傾き係数41が1以上の大きい値を取り、第2傾き係数42は1に近い値を採用するため、入出力特性は、図6に示すような入出力特性32を作ることができる。すなわち、前述のように、輝度の階調の低下が抑制されている場合は、減衰・増幅処理を施すことによる画像の暗さを許容できるため、入出力特性32のような入出力特性を得るために、上述のような第1傾き係数41および第2傾き係数42を採用する。一方、前述のように、輝度の階調の低下している場合は、減衰・増幅処理を施すことによる画像の暗さを許容できないため、入出力特性35のような入出力特性を得るために、上述のような第1傾き係数41および第2傾き係数42を採用する。
以上の処理によって、輝度の階調の低下を抑制できる。
1・・・撮像装置1、2・・・入射光、3・・・レンズ、4・・・絞り、5・・・撮像センサ、6・・・電気信号、7・・・信号処理部、8・・・AD変換器、9・・・デジタル信号、10・・・制御部、11・・・演算部、12・・・出力信号

Claims (8)

  1. 第1の露光時間によって撮像した第1の信号、および第1の露光時間よりも短い露光時間である第2の露光時間によって撮像した第2の信号を出力する撮像センサと、
    前記第1の信号の入出力特性である第1の入出力特性の傾きと、前記第2の信号の入出力特性である第2の入出力特性の傾きとが同じになるように、前記第1の入出力特性および前記第2の入出力特性の少なくとも一つの傾きを調整するゲインを前記第1の露光時間および前記第2の露光時間に基づいて求める演算部と、
    前記ゲインに基づいて、前記第1の入出力特性および前記第2の入出力特性の傾きを調整する減衰・増幅処理を施すとともに、前記減衰・増幅済みの入出力特性に基づいて前記第1の信号および前記第2の信号の減衰・増幅処理を施す減衰・増幅部と、
    前記減衰・増幅処理が施された第1の信号および第2の信号に基づいて、1枚の画像に合成する合成部と、
    を有する撮像装置。
  2. 前記第2の露光時間で撮像された画像の輝度のヒストグラム情報を取得するヒストグラム取得部を有し、
    前記減衰・増幅部は、前記ヒストグラム情報の一定の範囲の積分値に応じて、前記減衰・増幅済み第1の入出力特性および第2の入出力特性の傾きをさらに調整する請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記ヒストグラム取得部は、前記輝度のヒストグラム情報において、輝度の値が相対的に低い領域における輝度の度数の積分値を取得し、
    前記減衰・増幅部は、前記積分値が所定値よりも大きい場合には、前記減衰・増幅済み第1の入出力特性および第2の入出力特性に基づいて前記第1の信号および前記第2の信号の減衰・増幅処理を施し、
    前記前記積分値が所定値よりも小さい場合には、前記減衰・増幅済み第1の入出力特性および第2の入出力特性の傾きが、前記減衰・増幅処理を施す前における第1の入出力特性および第2の入出力特性となるように調整して前記第1の信号および前記第2の信号の減衰・増幅処理を施す請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記領域は、輝度値が0から所定輝度値の範囲である請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記積分値が大きいほど、前記第1の入出力特性の傾きは小さくなるように調整するとともに、前記第2の入出力特性の傾きは大きくなるように調整する請求項3に記載の撮像装置。
  6. 第1の露光時間によって撮像した第1の信号および第1の露光時間よりも短い露光時間である第2の露光時間によって撮像した第2の信号を出力する撮像センサと、
    前記第1の信号の入出力特性である第1の入出力特性の傾きと、前記第2の信号の入出力特性である第2の入出力特性の傾きとを取得し、それぞれの傾きが同じになるように、前記第1の入出力特性および前記第2の入出力特性の少なくとも一つの傾きを調整するゲインを求める演算部と、
    前記傾きに基づいて、前記第1の入出力特性およびの前記第2の入出力特性に減衰・増幅処理を施すとともに、前記減衰・増幅済みの入出力特性に基づいて前記第1の信号および前記第2の信号に対して減衰・増幅処理を施す減衰・増幅部と、
    減衰・増幅処理が施された前記第1の信号および前記第2の信号に基づいて、1枚の画像に合成する合成部と、
    を有する撮像装置。
  7. 第1の露光時間によって撮像した第1の信号、および第1の露光時間よりも短い露光時間である第2の露光時間によって撮像した第2の信号を出力し、
    前記第1の信号の入出力特性である第1の入出力特性の傾きと、前記第2の信号の入出力特性である第2の入出力特性の傾きとが同じになるように、前記第1の入出力特性および前記第2の入出力特性の少なくとも一つの傾きを調整するゲインを前記第1の露光時間および前記第2の露光時間に基づいて求め、
    前記ゲインに基づいて、前記第1の入出力特性および前記第2の入出力特性の傾きを調整する減衰・増幅処理を施すとともに、前記減衰・増幅済みの入出力特性に基づいて前記第1の信号および前記第2の信号の減衰・増幅処理を施し、
    前記減衰・増幅処理が施された第1の信号および第2の信号に基づいて、1枚の画像に合成する撮像方法。
  8. 前記第2の露光時間で撮像された画像の輝度のヒストグラム情報を取得し、
    前記ヒストグラム情報の輝度の値が相対的に低い領域における輝度の度数の積分値を取得し、
    前記積分値が所定値よりも大きい場合には、前記減衰・増幅済み第1の入出力特性および第2の入出力特性に基づいて前記第1の信号および前記第2の信号の減衰・増幅処理を施し、
    前記前記積分値が所定値よりも小さい場合には、前記減衰・増幅済み第1の入出力特性および第2の入出力特性の傾きが、前記減衰・増幅処理を施す前における第1の入出力特性および第2の入出力特性となるように調整して前記第1の信号および前記第2の信号の減衰・増幅処理を施す請求項7に記載の撮像方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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