JP2016096138A - プラズマベース分光分析における周囲ガス同伴及びイオン電流ノイズの低減 - Google Patents

プラズマベース分光分析における周囲ガス同伴及びイオン電流ノイズの低減 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマベース分光分析に伴うプラズマ内への周囲ガス同伴及びイオン電流ノイズを低減する方法を提供する。
【解決手段】トーチ軸208と同軸のトーチ出口216を備えるプラズマトーチ204内でプラズマ228を生成するステップと、プラズマを、前記トーチ出口からチャンバ212内にトーチ軸に沿って、前記チャンバ内のバッフル276の開口280を通じて、チャンバを少なくとも部分的に画定するチャンバ壁220に向かって放出するステップであって、バッフルは、放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに有効なチャンバ壁から或る軸方向距離に位置決めされるステップと、試料をプラズマに注入するステップと、を含む、試料原子を生成する方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、包括的に、プラズマベース分光分析に関し、特に、プラズマベース分光分析に伴うプラズマ内への周囲ガス同伴及びイオン電流ノイズの低減に関する。
或る特定の分析機器は、試料の分子が、例えば、試料内の微量金属の濃度を測定するため、元素分析に備えて原子に分解されることを必要とする。機器は、例えば、発光分光分析器(OES:optical emission spectrometer、或いは、原子分光分析器すなわちAES(atomic emission spectrometer))とも呼ばれる)又は質量分析器(MS:mass spectrometer)等のプラズマ生成デバイス(プラズマ源)を含む分光分析器であるとすることができる。通常の動作において、液体試料は、(通常、空気圧アシストタイプの)ネブライザによって霧化され、すなわち、エーロゾル(微細スプレー又はミスト)に変換され、エーロゾルは、プラズマ源によって生成されたプラズマプルーム内に方向付けられる。代替的に、試料は、例えば、ガスクロマトグラフ(GC:gas chromatograph)のカラムから出力することができるような、ガス試料とすることができる。プラズマ源は、しばしば、2つ以上の同心チューブを有するフロースルートーチとして構成される。通常、アルゴン又は窒素等のプラズマ形成ガスは、外側チューブを通って流れ、適切なエネルギー源によってエネルギー供給されてプラズマになり、エーロゾルは、同軸中央チューブ(又は、毛細管)を通って流れ、生成したままの(as-generated)プラズマ内に放出される。プラズマは、通常、誘導結合プラズマ(ICP:inductively coupled plasma)又はマイクロ波誘導プラズマ(MIP:microwave induced plasma)である。プラズマに対する暴露は、試料分子を原子に分解し、又は代替的に、試料分子を分子フラグメントに部分的に分解する。
プラズマにおいて、未束縛電子は、試料原子又はイオンと繰返し衝突する。このプロセスの結果として、原子又はイオンは、その元素アイデンティティに特徴的な波長で電磁放射(光)を放出する。OESにおいて、この光は、光学系によって収集され集束され、例えば、回折格子を含むことができる分析器に方向付けられる。分析器は、光をその成分波長にスペクトル的に分解し、各波長における光の強度が光学検出器によって測定されることを可能にする。OESシステムは、その後、原子発光線のスペクトルとして採取されるデータを提示する。各線の強度は、試料の対応する元素の濃度(存在量)を示す。
MSにおいて、試料原子のイオンは、プラズマ源から抽出され、イオンビームとして質量分析部内に方向付けられる。質量分析部は、時変電界又は電界と磁界の組合せを印加して、その質量−電荷(m/z)比に基づいて異なるタイプのイオンをスペクトル的に分解し、イオン検出器が、所与のm/z比の各タイプのイオンを計数することを可能にする。MSシステムは、その後、質量(m/z比)ピークのスペクトルとして採取されたデータを提示する。各ピークの強度は、試料の対応する元素の濃度(存在量)を示す。
一般に、種々のタイプの分析ネブライザ、プラズマ源、OES機器、及びMS機器の構造及び動作は、当業者に知られており、したがって、開示される主題を理解するために必要に応じて本明細書で簡潔にだけ述べられる。
OES又はMSの環境において動作するとき、プラズマトーチは、プラズマ源ガス流が確立され、プラズマが衝当した後、可聴「ホイッスル(whistle)」を示す。他の研究者は、ICP−OES(Winge他「Spatiotemporal Characteristics of the Inductively Coupled Plasma」Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 3, 849-855 (1988)、その内容は引用することによりその全体が本明細書の一部をなすものとする)とICP−MS(Ince他「Noise in Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry: Some Preliminary Measurements」Journal of Analytical Atomic Spectroscopy, 8, 899-903 (1993)、その内容は引用することによりその全体が本明細書の一部をなすものとする)の両方の関連において同様の現象を観測した。その現象は、高温プラズマが出て冷たい周囲ガス(例えば、空気)に入るプラズマトーチ出口(外側チューブの端)において流体力学的効果が起こることによって引き起されると仮定されてきた。この効果は、環状渦流出(annular vortex shedding)として一般的に知られており、ケルビン−ヘルムホルツの不安定性によって引き起されると仮定されてきた。環状渦流出は、ほぼトップハットプロファイル(発現したパラボリックプロファイルと対照的に)を有する流体ジェットが、十分に高いレイノルズ数で周囲媒体に入り、乱流への前兆になるときに、しばしば観測される。ICP−OESとICP−MSとの両方の機器の検出器出力における結果として得られるオーディオ周波数トーンの存在は、信号検出において望ましくない変動を引き起し、したがって、特にオーディオトーン周波数のオーダであるサンプル周波数において機器の精度の減少に寄与する。
関連する問題は、OES分析部の前端(光子吸入口)又は質量分析部の前端(イオン吸入口)に同様に対応する場合がある、トーチチャンバのトーチ出口と対向端との間でトーチチャンバ内に存在する周囲ガス(例えば、空気)を含む。環状渦流出は、周囲ガス(空気又は他のガス)をプラズマ内に同伴させる。OESにおいて、結果として得られるプラズマ内の酸素の存在は、UV範囲内での酸素吸収によって問題を引き起す。酸素吸収は、セレン及びヒ素等の線からの短波長放出に干渉する。MSにおいて、同伴ガスは、質量分析部に入る非分析イオンの数の増加によるバックグラウンド信号の増加をもたらす場合がある。
これらの問題に対する既存の解決策は、プラズマの下流のプラズマトーチの外側チューブの長さを延長することである。上記で参照したWinge他及びInce他を参照されたい。より長いトーチが、OESについて実行可能であるが、より長いトーチは、通常、外側チューブの失透が試料との接触の増加に起因するため、標準的な長さのトーチと比べて損傷を受け易い。さらに、より長いトーチは、MSにとって有用な解決策ではない。その理由は、「サンプリング深さ(sampling depth)」、すなわち、トーチの排出口の端部とMSの前端におけるサンプリングコーンとの間の軸方向距離が、プラズマからMSに入るイオンの効果的な輸送を可能にするのに十分に小さくある必要があるからである。
Winge他「Spatiotemporal Characteristics of the Inductively Coupled Plasma」Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 3, 849-855 (1988) Ince他「Noise in Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry: Some Preliminary Measurements」Journal of Analytical Atomic Spectroscopy, 8, 899-903 (1993)
したがって、プラズマ源並びにプラズマ源で生成されるイオン電流ノイズを最小にする関連するシステム及び方法についての必要性が存在する。プラズマ源並びにプラズマ源で生成されるプラズマに入る周囲ガスの同伴を最小にする関連するシステム及び方法についても必要性が存在する。
上述した問題に全体として若しくは部分的に、及び/又は当業者が確認した可能性のある他の問題に対処するために、本開示は、後述する実施態様において例として説明する方法、プロセス、システム、装置、機器及び/又はデバイスを提供する。
1つの実施形態によれば、試料原子を生成するための方法が、
トーチ軸と同軸のトーチ出口を備えるプラズマトーチ内でプラズマを生成するステップと、
前記プラズマを、前記トーチ出口からチャンバ内に前記トーチ軸に沿って、前記チャンバ内のバッフルの開口を通じて、前記チャンバを少なくとも部分的に画定するチャンバ壁に向かって放出するステップであって、該バッフルは、前記放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに有効な前記チャンバ壁から或る軸方向距離に位置決めされるステップと、
試料分子を前記プラズマに注入するステップと、
を含む。
別の実施形態によれば、液体試料を分析するための方法が、
本明細書で開示される方法のいずれかに従って試料原子を生成するステップと、
前記試料原子の属性を測定するステップと、
を含む。
別の実施形態によれば、プラズマ源が、
チャンバ壁を備えるチャンバと、
試料吸入口、プラズマ形成ガス吸入口、及びトーチ出口を備えるプラズマトーチであって、該トーチ出口はトーチ軸と同心である、プラズマトーチと、
前記プラズマトーチ内でプラズマを生成するように構成されるエネルギー源と、
前記トーチ出口と前記チャンバ壁との間のバッフルと、
を備え、該バッフルは、前記トーチ軸が通過する開口を備え、前記バッフルは、前記トーチ出口から放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに有効な前記チャンバ壁から或る軸方向距離に位置決めされる。
別の実施形態によれば、試料分析システムは、本明細書で開示される実施形態のうちのいずれかによるプラズマ源、及び、前記プラズマ源によって生成される試料原子からデータを採取するように構成される分析機器を含む。
幾つかの実施形態において、前記分析機器は、例えば、質量分析器又は発光分光分析器等の分光分析器であるか又はそれを含む。
本発明の他のデバイス、装置、システム、方法、特徴及び利点は、以下の図及び詳細な説明を検討することにより当業者には明らかとなろう。こうしたすべての追加のシステム、方法、特徴及び利点は、本説明に含まれ、本発明の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されるように意図されている。
本発明を、以下の図を参照することによってより理解することができる。図の構成要素は、必ずしも一定比例尺にはなっておらず、本発明の原理を例証することに重きがおかれている。図では、異なる図を通して同様の参照数字は対応する部分を示す。
周波数(Hz)の関数としての信号強度(10を底とする対数スケール)の2つのデータプロット、特に、誘導結合プラズマ−質量分析器(ICP−MS:inductively coupled plasma-mass spectrometer)機器のトーチボックス内に位置決めされたオーディオマイクロフォンによって採取されたオーディオパワースペクトル及びICP−MS機器の電子増倍管(EM:electron multiplier)検出器によって採取されたノイズパワースペクトルを示す図である。 本開示の幾つかの実施形態によるプラズマ源の例の概略的な断面図である。 幾つかの実施形態によるプラズマ源内に設けられる場合があるバッフルの例の概略的な斜視図である。 幾つかの実施形態によるバッフルの別の例の概略的な斜視図である。 図2及び3に示すバッフル無しで動作している間に、ICP−MS機器の電子増倍管(EM)検出器によって採取されたノイズパワースペクトル(周波数の関数としての信号強度)のスクリーンディスプレイの写真である。 図2及び3に示すバッフル有りで動作している間に、ICP−MS機器の電子増倍管(EM)検出器によって採取されたノイズパワースペクトル(周波数の関数としての信号強度)のスクリーンディスプレイの写真である。 幾つかの実施形態による試料分析システムの例の概略図である。
本開示の文脈において、用語「流体(fluid)」は、別途指定されるか又は文脈が別途指示しない限り、液体又は気体を包含する。用語「液体(liquid)」は、溶液、及び、同様に、固体粒子が液体内に存在する懸濁液を包含する。
本開示の文脈において、用語「エーロゾル(aerosol)」は、一般に、観測され測定されるのに十分に長く気体媒体内で懸濁された液体液滴及び/又は固体粒子の集合を指す。エーロゾル液滴又は粒子のサイズは、通常、マイクロメートル(μm)のオーダである。Kulkarni他「Aerosol Measurement」3rd ed., John Wiley & Sons, Inc. (2011), p.821を参照されたい。したがって、エーロゾルは、液体液滴及び/又は固体粒子並びに液体液滴及び/又は固体粒子を同伴又は搬送する気体を含むものとして考えることができる。
本開示の文脈において、用語「原子化(atomization)」は、分子を原子に分解するプロセスを指す。原子化は、例えば、プラズマ強化環境で実施することができる。液体試料の場合、「原子化すること(atomizing)」は、エーロゾルを形成するため液体試料を霧化し、それに続いて、エーロゾルをプラズマに暴露することを必要とする場合がある。
本開示の文脈において、「液体試料(liquid sample)」は、液体マトリクス内に溶解されるかその他の方法で担持される1つ又は複数の異なるタイプの関心の分析物(例えば、金属)を含む。液体マトリクスは、水及び/又は他の溶媒、塩及び/又は溶解済みの固体等の可溶性材料であるか又はそれを含む場合があり、また、分析的に関心がない他の化合物を更に含む場合がある。
上記で述べたように、発光分光分析器(OES)又は質量分析器(MS)のプラズマトーチは、プラズマが衝当した後に可聴「ホイッスル」を示す。1つ又は複数のホイッスルトーンのピッチ及びボリュームは、プラズマに伝達されるRF又はマイクロ波パワー、トーチを通るガス(複数可)の流量(複数可)、「サンプリング深さ」、すなわち、トーチの出口端と、トーチチャンバ(又は「トーチボックス(torch box)」)及び分光分析器の対向する境界との間の軸方向距離に依存する。本発明者等は、溶液内の微量のエルビウムイオン(Er+、m/z=166)を測定するように構成される誘導結合プラズマMS(ICP−MS)機器(米国カルフォルニア州サンタクララのAgilent Technologies社から商業的に入手可能なAgilent 7500ce ICP−MS)のプラズマトーチのオーディオパワースペクトルとイオン検出器のノイズパワースペクトルの両方において同じオーディオトーンを観測した。この観測結果は、図1に反映され、図1は、周波数(Hz)の関数としての信号強度(10を底とする対数スケール)の2つのデータプロット、特に、ICP−MS機器のトーチチャンバ内に位置決めされたオーディオマイクロフォンによって採取されたオーディオパワースペクトル(プロット102)及びICP−MS機器の電子増倍管(EM)検出器によって採取されたノイズパワースペクトル(プロット104)を含む。EM検出器からのアナログ信号は、電流電圧増幅器を使用して増幅され、周波数スペクトラムアナライザを使用して周波数領域で分析された。オーディオマイクロフォンは、ICP−MS機器のトーチチャンバの内部に、すなわち、プラズマプルームがトーチの端からその中に放出される空間を閉囲するハウジングの内部に位置決めされた。オーディオ信号は、周波数スペクトラムアナライザの第2のチャネルに給送された。図1は、イオン検出器の周波数依存性と渦流出によるオーディオトーンの周波数依存性との直接の比較を提供する。結果は、渦流出が検出器信号を変調していたことを強く示唆している。オーディオ信号及び検出器信号はともに、パワー及びガス流量等のプラズマパラメータの変化とともに変化した。
図2は、本開示の幾つかの実施形態によるプラズマ源200の例の概略的な断面図である。この例において、プラズマ源200は、同心チューブ又はプラズマトーチ構成に基づく。そのため、プラズマ源200は、トーチチャンバ212の内部の境界を画定する1つ又は複数のチャンバ壁によって画定される閉囲されたトーチチャンバ212に入るようトーチ軸208に沿って延在するプラズマトーチ204を含む。プラズマトーチ204は、トーチ軸208と同軸であるトーチチャンバ212内のトーチ出口(又はプラズマ出口)216で終端する。少なくとも1つのチャンバ壁又は境界220は、トーチ出口216に軸方向に対向して位置決めされる、すなわち、トーチ出口216から下流の或る軸方向距離に位置決めされる。プラズマ源200はまた、プラズマ228を生成し維持するように構成されるエネルギー源224を含む。プラズマトーチ構成によって、プラズマ228は、チャンバ壁220に向かってトーチ軸208に沿って全体的に延在するか又は流れるプルームとしてトーチ出口216から放出される。
通常の実施形態において、トーチチャンバ212は、動作中、大気圧にあるか、大気圧のあたりであるか、又は大気圧よりわずかに低い。本文脈において、大気圧「にある」は、大気圧「にあるか又はそのあたりにある」を包含する。すなわち、用語「大気圧(atmospheric pressure)」は、760トルの標準的な大気圧に限定されない。1つの非制限的な例として、大気圧にある(大気圧のあたりにある)圧力は、数百トルのオーダであるとすることができる。同様に、本文脈において、大気圧「より低い(below)」は、760トルより低い圧力を包含する。
プラズマは、種々の知られている技法によって生成し維持することができる。例として、エネルギー源224は、直流(DC)、交流(AC)、又は無線周波数(RF)電圧源に結合された電極を含むことができ、1つ又は複数の誘電体バリア、共振空洞、マイクロストリップ、及び/又は磁石を更に含むことができる。したがって、プラズマは、例えば、DC又はACグロー放電、コロナ放電、RF容量性又は誘導性放電、誘電体バリア放電(DBD:dielectric barrier discharge)、又はマイクロ波放電であるとすることができる。通常の実施形態において、プラズマは、誘導結合プラズマ(ICP)又はマイクロ波誘導プラズマ(MIP)である。ICPの場合、エネルギー源224は、図2で例によって概略的に示すように、プラズマトーチ204の一部分を囲むワークコイルに結合されたRF電力源を含むことができる。ワークコイルは、プラズマトーチ204を通って流れるプラズマ形成ガスにRFエネルギー(例えば、10MHz〜100MHz)を印加する。MIPの場合、エネルギー源224は、プラズマ形成ガスにマイクロ波エネルギー(例えば、数GHz)を印加するために、電極、磁石、及び共振構造(例えば、マグネトロン)の適切な組立体に結合された電力源を含むことができる。プラズマ形成ガスは、単一ガス種或いは2つ以上の異なる種の組合せであるとすることができる。通常の実施形態において、プラズマ形成ガスはアルゴン又は窒素である。より一般的には、プラズマ形成ガスの例は、希ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、又はキセノン)、非希ガス(例えば、水素、ヘリウム、窒素、酸素、水蒸気、或いは、フッ素、塩素、又は臭素等のハロゲン)、2つ以上の希ガスの組合せ、又は、非希ガスと1つ又は複数の希ガスとの組合せを含むが、それに限定されない。種々のタイプのプラズマ並びにプラズマを生成するために利用される種々のタイプのエネルギー源の設計及び動作原理は、一般に、当業者に知られており、したがって、本開示のために、更に述べられる必要はない。
プラズマトーチ204は、トーチ軸208に沿う又はそれに平行な(それに同軸な)方向に複数の流路を画定する複数の同軸チューブを含むことができる。チューブは、中央チューブ及び環状導管を画定する1つ又は複数の同心外側チューブを含むことができる。通常の実施形態において、エーロゾル(すなわち、キャリアガス内の小液滴のスプレー又は微細ミスト)の形態の試料材料は、中央チューブを通って流れ、プラズマ形成ガスは、周囲の環状導管を通って流れる。エネルギー源224のエネルギー伝達コンポーネントは、プラズマがプラズマトーチ204内のプラズマ形成ガスから生成されるようにプラズマトーチ204に対して位置決めされる。中央チューブ及び環状導管の排出口は、試料エーロゾルがプラズマ内に注入されるように位置決めされる。代替的に、試料材料は、エーロゾル粒子を必ずしも含まない気相でプラズマトーチに導入することができる。一例として、試料は、ガスクロマトグラフのカラムから溶出される場合がある。そのため、本明細書における「エーロゾル」に対する参照はまた、別途指定されるか、又は文脈が別途指示しない限り、ガス又はガス混合物を包含することができる。
示す実施形態において、プラズマトーチ204は、トーチ軸208上に位置決めされた第1の(中央の)チューブ232、第1のチューブ232を同軸に囲む第2の(外側)チューブ236、及び、第1のチューブ232と第2のチューブ236との間で第1のチューブ232を同軸に囲む第3の(中央)チューブ240(すなわち、第2のチューブ236は第3のチューブ240を囲む)を含む。そのため、第1の環状導管は、第1のチューブ232と第3のチューブ240との間に形成され、第2の環状導管は、第2のチューブ236と第3のチューブ240との間に形成される。トーチ吸入口244、248、及び252(矢印によって概略的に示す)は、第1のチューブ232、第2のチューブ236、及び第3のチューブ240とそれぞれ連通する。トーチ吸入口244、248、及び252の1つ又は複数は、チューブ壁内の側部ポートであるとすることができる。248及び252等の1つ又は複数の吸入口は、トーチ204の軸の周りでガスに有意の角運動量又は渦を与える方式等で構成することができる。すなわち、1つの一般的な構成は、吸入口が、トーチ204の本体に対して接方位にある(azimuthlly tangent)、いわゆる、「サイドアーム(sidearm)」吸入口である。一般に、試料エーロゾル及びガスは、チューブのうちの任意のチューブを通って方向付けられる。通常の実施形態において、試料エーロゾルは、(トーチ吸入口244が試料吸入口になるように)第1のチューブ232を通って流れ、プラズマ形成ガスは、(トーチ吸入口248がプラズマ形成ガス吸入口になるように)第2のチューブ236と第3のチューブ240との間の第2の環状導管を通って流れ、補助ガスは、(トーチ吸入口252が補助ガス吸入口になるように)第1のチューブ232と第3のチューブ240との間の第1の環状導管を通って流れる。チューブ232、236、及び240のそれぞれの排出口の軸方向位置は、同じ場合があるか又は異なる場合がある。
幾つかの実施形態において、示すように、第2のチューブ236は、第2のチューブ236の排出口がトーチ出口216になるように、第1のチューブ232及び第3のチューブ240に対して延在し、第1のチューブ232及び第3のチューブ240の各々の出口256及び260(したがって、第1及び第2の環状導管)は、第2のチューブ236の内部で(すなわち、軸方向にトーチ出口216の上流で)終端する。この構成によって、第2のチューブ236の遠位の、すなわち、下流の端セクションは、試料エーロゾル、プラズマ形成ガス、及び補助ガスがその中を流れる試料−プラズマ相互作用領域264を同軸に囲む。エネルギー源224のエネルギー伝達コンポーネントは、相互作用領域264に近接して又は隣接して位置決めすることができ、それにより、プラズマ228の大多数は、相互作用領域264内で生成され、試料エーロゾルは、プラズマ228の比較的冷たい又は中空(低イオン化)の領域である場合があるプラズマ228の中央領域内に注入される。第1のチューブ排出口256及び第3のチューブ排出口260の軸方向に上流の位置は、高温プラズマ228との接触を回避するのに有用である場合がある。オプションの補助ガスは、トーチ出口216から所望のガス−プラズマ流量を維持すること、プラズマプルーンの形状を半径方向に拘束するか又は制御すること、及び/又は、高温プラズマ228をプラズマトーチ204の表面から離して維持すること等の目的のためにサンプルエーロゾルとプラズマ形成ガスとの間に同心に供給することができる。
幾つかの実施形態において、プラズマは、5〜25の標準的なリットル/分の範囲内の流量で相互作用領域264内に放出される。
試料エーロゾルのキャリアガス及び補助ガスは、アルゴン、窒素等のような、プラズマ源200によって実施されるプロセスに対して不活性で、それに適合する任意のガスであるとすることができる。幾つかの実施形態において、キャリアガス及び補助ガスは、同じ組成を有する場合があり、キャリアガス及び補助ガスの一方又は両方は、プラズマ形成ガスと同じ組成を有する場合がある。
他の実施形態において、補助ガスは、利用されない場合があり、それにより、中間的な第3のチューブ240が設けられない場合がある。他の実施形態において、プラズマトーチ204は、試料エーロゾルが、トーチ軸208に対して或る角度で及び/又はトーチ軸208から半径方向にオフセットしてプラズマ228に注入されるように構成することができる。
プラズマ源200は、分析機器による分析に備えて、試料材料の原子を生成するために利用することができる。上記で述べたように、分析機器は、例えば、OES又はMS等の分光分析器であるとすることができる。したがって、チャンバ壁220は、プラズマ源200と分析機器との間の境界又はインタフェースであるか又はその一部であるように構成することができる。チャンバ壁220は、光子光学系コンポーネント又はイオン光学系コンポーネントである場合がある光学系コンポーネント268用の搭載用支持体を含むか又は設けることができる。図2は、分析機器がMSである場合の例を示す。この場合、チャンバ壁220は、トーチ軸208上に小さな開口を有するサンプリングコーンと呼ぶ円錐プレートを含むことができる。サンプリングコーンは、プラズマを抽出して、トーチチャンバ212からサンプリングコーン開口を通ってMS内部に入るようなイオンビームを形成するように機能するMSのイオン光学系の一部であるとすることができる。サンプリングコーンはまた、トーチチャンバ212とMSの低圧/真空段との間のガスコンダクタンスバリアとして役立つ。分析機器がOESである代替の場合、チャンバ壁220は、イオン光学系コンポーネントの代わりに、窓又はレンズ等の光子光学系コンポーネントを含むことができる。チャンバ壁220はまた、サンプリングコーンと同様に形作られる場合がある排ガス用のコンダクタンス制限オリフィスを含むことができる。プラズマベースOES及びMSシステムの構造的構成及び動作は、当業者によって理解される。
図2は、トーチ出口216における環状渦272の初期進展を概略的に示す。従来のプラズマ源において、こうした渦は、チャンバ212内でのプラズマ228と周囲ガスとの間の速度不一致により不可避的に形成される。この速度不一致は、円柱渦シートを生成し、円柱渦シートは、離散的な環状渦の形成に対して不安定である。渦流出として知られるプロセスにおいて、こうした渦は、過渡的に形成され、その後、下流に伝えられ、しばしば周期的な方法で、別の渦が形成することを可能にする。渦流出の付随する問題は、本開示において上記で述べられている。渦流出をなくす(又は実質的になくす)ため、プラズマ源200は、トーチ出口216とチャンバ壁220との間に軸方向に位置決めされたバッフル(又はプレート)276を含むことができる。この例によるバッフル276は、図3Aの斜視図にも示される。幾つかの実施形態において、バッフル276又はバッフル276の少なくとも1つのセクションは、トーチ軸208に直交する場合があるが、バッフル276の他の配向も有効である場合がある。バッフル276は、全体的に平坦である場合があるか、又は、或る程度の湾曲を含む場合がある。バッフル276は、開口280を画定する内側縁を有し、トーチ軸208が開口280を通過するように位置決めされる。示すように、開口280は、トーチ軸208上に中心を持つことができる。開口280は、プラズマ源200が、チャンバ壁220の光子又はイオン光学系コンポーネント268までの、プラズマ228からの光子又はイオン又はプラズマガス用の経路を維持することを可能にする。開口280は、プラズマプルーンの高温で部分的にイオン化した部分との接触を回避するのに十分に大きいサイズに作ることができる。
バッフル276は、任意の適した高温材料、すなわち、プラズマ源200の許容可能な数の動作サイクルにわたって反復的にかつ故障無しで高温に耐えることが可能な材料からなることができる。適した高温材料の例は、高温金属、高温合金、及び高温セラミックを含むが、それに限定されない。特定の例において、バッフル276は、HASTALLOY(登録商標)合金(米国インデアナ州ココモのHaynes International社)のファミリ等の高温ニッケル合金からなることができる。
幾つかの実施形態において、2つ以上のバッフルを設けることができる。一例として、図2は、第1のバッフル276から軸方向に配設された第2のバッフル278を示す。
本教示によれば、所与のプラズマ源において、バッフル276がそこで環状渦流出を効果的に抑制するか又は防止する、トーチ出口216とチャンバ壁220との間の最適な軸方向位置が存在する。さらに、所与のプラズマ源において、バッフル276が、位置し、効果的にこの役割を果たすことができる最適な軸方向位置のあたりの公差の範囲が存在する場合がある。すなわち、バッフル276の軸方向位置についての最適な範囲が存在する場合がある。図2は、トーチ出口216とバッフル276との間の軸方向距離a及びバッフル276とチャンバ壁220との間の軸方向距離bを示す。バッフル276の最適な軸方向位置が、距離aよりも距離bに依存することが見出された。本発明によれば、バッフル276は、放出されるプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに効果的である、チャンバ壁220からの軸方向距離bに位置決めされる。この最適な軸方向距離bは、小さな範囲内で変動する場合がある。トーチ出口216とチャンバ壁220との間の距離、すなわち、距離aとバッフル276の厚さと距離bとの和は、通常動作中、Agilent 7500ce ICP−MS機器(図2が示す)のサンプリング深さ範囲内に入り、また、他のプラズマトーチを装備した機器のサンプリング深さ範囲内にも入ることが予想される場合がある。
図3Aに示すように、バッフル開口280は、その中心から、バッフル開口280の円周を画定するバッフル276の内側縁までの半径Rを有する。上述した最適な軸方向距離bに加えて、環状渦流出を抑制するのに特に効果的である、バッフル開口280の最適半径又は半径の範囲が存在する場合がある。幾つかの実施形態において、バッフル開口280の半径は、トーチ出口216(図2)の半径に実質的に等しいとすることができる。本文脈において、「実質的に(substantially)」等しいは、±10%の公差を包含する。すなわち、こうした実施形態において、バッフル開口280の半径はトーチ出口216の半径の±10%の範囲内にある。さらに、環状渦流出の抑制の効果が比ΔRmin/aに依存する場合があることも見出された。ここで、ΔRminはバッフル開口280の縁とバッフル276の外側縁392との間の最小半径方向距離であり、aは、上述したようにトーチ出口216とバッフル276との間の軸方向距離である。示す実施形態において、ΔRminは、バッフル開口280の縁と底部外側縁との間の半径方向線に沿って生じるが、他の実施形態において、ΔRminは、バッフル276の幾何形状(例えば、バッフル276の中実部分に対するバッフル開口280の位置、バッフル276の中実部分の形状等)に応じて他の角度位置において生じる場合がある。幾つかの実施形態において、最適な比ΔRmin/aは約2/5(0.4)以上に等しい。代替的に又は更に、距離ΔRminは、約(0.25)R(すなわち、R/4)以上に等しい。
図3Bは、幾つかの実施形態によるバッフル276の別の例の概略的な斜視図である。この例では、バッフル276は、「クラウンド(crowned)」開口394を有し、クラウンド開口394は、半径Rminの円形穴と、クラウンド開口394から最大半径Rmaxまで半径方向に外方に延在する複数の半径方向スロットからなる。半径方向スロットは、多角形、例えば、示す実施形態の場合と同様に矩形であるか又は三角形等の或る他のタイプの多角形の形状であるとすることができる。トーチ出口216(図2)の半径に実質的に等しい図3Aに示すバッフル開口280の半径に関する上述した基準は、クラウンド開口394の円形部分の半径に基づいて図3Bに示すクラウンド開口394に適用することができる。すなわち、幾つかの実施形態において、クラウンド開口394の円形部分の半径Rminは、トーチ出口216の半径に実質的に等しいとすることができる。同様に、クラウンド開口394に関連してΔRmin/aを考慮するとき、ΔRminは、クラウンド開口394の円形部分の縁とバッフル276の外側縁392との間の最小半径方向距離である。代替的に又は更に、距離ΔRminは、約(0.25)Rmin(すなわち、Rmin/4)以上に等しい。
一般に、バッフル276は、任意の適した手段によってトーチチャンバ212内に搭載する(所定の位置に固定する)ことができる。図2、3A、及び3Bに示すように、バッフル276は、搭載構造284に取付けるか又はそれと一体化することができる。搭載構造284は、次に、トーチチャンバ212の壁又はプラズマ源200の別の構造に取付けることができる。幾つかの実施形態において、プラズマ源200は、バッフル276の軸方向位置の選択的な調整、その結果、バッフル276とチャンバ壁220との間の軸方向距離(図2の距離b)の選択的な調整を可能にするように構成される調整デバイス288を含むことができる。調整デバイス288は、バッフル276に、又は、設けられる場合、搭載構造284に機械的に結合することができる。バッフル276(又はバッフル276及び搭載構造284)は調整デバイス288によって選択的に可動とすることもできる、調整デバイス288は、異なる軸方向位置においてバッフル276又は搭載構造284を交互にロックしロック解除するように構成することもできる。例えば、調整デバイス288は、バッフル276又は搭載構造284が、所望の軸方向位置まで調整デバイス288に対して摺動することを可能にし、次に、バッフル276又は搭載構造284をその軸方向位置で所定の場所にクランプするか又はその他の方法でロックすることができる。したがって、調整デバイス288は、放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに効果的なチャンバ壁220から或る軸方向距離にバッフル276を位置決めすることを容易にすることができる。調整デバイス288は、トーチチャンバ212内に位置するものとして概略的に示されるが、調整デバイス288の全て又は一部は、トーチチャンバ212の外側に位置することができる。
幾つかの実施形態において、示すように、バッフル276は、(トーチ出口216とチャンバ壁220との間の)サンプリング深さ領域内でトーチチャンバ212の全断面積に及ばない。換言すれば、バッフル276の断面積は、サンプリング深さ領域内のトーチチャンバ212の断面積より小さい。こうした実施形態において、バッフル276は、搭載構造284によってトーチチャンバ212内に搭載又は懸垂保持することができ、それにより、1つ又は複数の半径方向ギャップが、バッフル276の外側縁(複数可)とトーチチャンバ212の内側表面(壁)との間に存在する。例えば、図2は、半径方向に沿ってトーチチャンバ212の内側表面から離間したバッフル276を示し、1つの半径方向距離又はギャップcが、バッフル276とトーチチャンバ212の底部内側表面との間に特に示される。
図4A及び4Bは、図2及び図3に示す、バッフル276無しで(図4A)またバッフル276有りで(図4B)動作している間に、ICP−MS機器の電子増倍管(EM)検出器によって採取されたノイズパワースペクトル(周波数(Hz)の関数としての(10を底とする対数スケール)信号強度)のスクリーンディスプレイの写真である。機器は、溶液内の微量のエルビウムイオン(Er+、m/z=166)を測定するように構成された、上記で参照したAgilent 7500ce ICP−MSであった。図1に関連して上述した評価の場合と同様に、EM検出器からのアナログ信号は、電流電圧増幅器を使用して増幅され、周波数スペクトラムアナライザを使用して周波数領域内で分析された。図4Aの2つの矢印は、環状渦流出に伴うノイズピークを示す。図4Bに示すように、バッフル276の追加及び適切な位置決めが、これらのピークを完全に除去し、それにより、総合検出ノイズを低下させる。システムは、バッフル276が所定の場所にある状態で、6時間、正常に動作し、全ての状況を勘案すると、システムが、より多くの時間、正常に動作し続けることになる。
標準的な機器動作条件下で、バッフル276の存在は、以下の表に示すように、試験種(エルビウムイオン)についての検出限界にポジティブに又はネガティブに影響を及ぼさなかった。その理由は、100ミリ秒(ms)の標準的な検出器サンプリング時間が、渦流出の単一ミリ秒時間スケール上でゆっくりであるからである。しかし、飛行時間型質量分析(TOF−MS:time-of-flight mass spectrometry)、又は、ナノ粒子等の過渡種の分析等の高速な採取レート(例えば、10ms未満)を必要とする用途において、バッフルの使用は、システム性能に対するポジティブな影響を及ぼすと予想することができる。
以下の表において、「ppt」は一兆分率を指し、「cps」は計数(イオン検出器によって採取される未処理データ)/秒を指す。
図5は、幾つかの実施形態による試料分析システム500の例の概略図である。試料分析システム500は、一般に、本明細書に述べるプラズマ源200及び分析機器512を含む。一般に、プラズマ源200は、プラズマを生成し、試料材料(通常、エーロゾル又はスプレーの形態)をプラズマ内に流して、試料分子を原子に分解する。その後、分析機器512は、原子から測定データを採取し、それは、その動作原理に応じて、試料原子との相互作用を必要とし、試料原子からエネルギーが放出されるか、又は、試料原子からイオンが導出される場合がある。
試料分析システム500はまた、試料源504及びネブライザ506を含むことができる。試料源504は、被分析試料をネブライザ506に供給するための任意のデバイス又はシステムであるとすることができる。適したポンプ(例えば、蠕動ポンプ、シリンジ等)が利用されて、ネブライザ506に入る液体試料の流れを確立することができる。代替的に、試料源504は、液体試料を含む加圧リザーバであるか又はそれを含む場合がある。幾つかの実施形態において、試料源は、液体クロマトグラフィ(LC:liquid chromatography)機器の出力であるとすることができる。
ネブライザ506は、試料源504から液体試料の流れを受取り、液体試料をエーロゾルに変換するように構成され、その後、試料エーロゾルはプラズマ源200に流れる。ネブライザ506は、試料源504からの、又は、試料源504とネブライザ506との間に設けることができる任意のポンプ516からの流体ラインと連通する液体試料吸入口524を含む。ネブライザ506は、しばしば、空気圧アシストタイプであり、その場合、ネブライザ506はまた、ガス源と連通するガス吸入口526を含む。霧化ガス(又はキャリアガス)は、液体試料を霧化するのに適した任意の不活性ガスとすることができ、プラズマ源200の動作に適合するとすることができる。その例は、アルゴン、窒素、ヘリウム、水素、酸素、水、及び上記で述べた他のものを含むが、それに限定されない。幾つかの実施形態において、霧化ガスは、液体試料が流れるチューブを同心に囲むチューブ内で流れる。液体試料は、周囲ガス流によって包囲されるストリームとしてオリフィスを出て、既知の流体力学に従って小液滴に分解される。結果として得られる試料エーロゾルは、ネブライザ排出口(出口)528を通して出る。
ネブライザ506は、流体ライン及び継手を介してプラズマ源200と直接連通することができる。代替的に、試料分析システム500は、ネブライザ506とプラズマ源200との間で流体的に相互結合したスプレーチャンバ534を含むことができる。当業者によって認識されるように、スプレーチャンバ534は、試料エーロゾルからより大きな(粗い)液滴を除去するように構成することができ、それにより、微細液滴だけがプラズマ源200に導入される。この目的のため、スプレーチャンバ534は、チャンバ内部を閉囲するハウジングを含むことができる。スプレーチャンバ534は、1つ又は複数の内部構造(例えば、バッフル、シリンダ等)を更に含むことができ、1つ又は複数の内部構造は、より小さな液滴が内部構造を回避する一方で、流入するより大きな液滴が、そのより大きな運動量のため、内部構造に衝突するように位置決めすることができる。より大きな液滴は、スプレーチャンバ534の内部表面(例えば、ハウジング、内部構造の内部表面)に固着する傾向があり、ドレーン536を介して除去することができ、一方、微細液滴は、ガス流内に同伴したままになり、プラズマ源200に送られる。「微細(fine)」液滴のサイズ範囲に対して特定の制限は課されない。1つの非制限的な例として、「微細」液滴のサイズ(径)は、数(1〜10)マイクロメートル(μm)のオーダであるとすることができる。
上述したように、プラズマ源200は、プラズマを生成し、(ネブライザ506、又は、設けられる場合、介在するスプレーチャンバ534等から)試料エーロゾルの流れを受取り、試料エーロゾルを、生成したままのプラズマに注入するように構成され、それにより、エーロゾルの試料分子は、プラズマのエネルギー供給済み種(電子、プラズマイオン等)によって励起され、原子になるよう断片化される。プラズマ源200は、一般に、プラズマ源内部を閉囲するハウジング540、エーロゾルを内部に案内するための試料吸入口542、プラズマ形成ガスを内部に案内するためのプラズマ形成ガス吸入口544、及び内部でプラズマを生成するためのエネルギー源546を含むことができる。プラズマ源200は、本明細書で開示される実施形態のうちの任意の実施形態によるトーチ又は同心チューブ構成を有することができる。任意選択で、プラズマ源200は、図2に関連して上述した補助ガスを導入するための補助ガス吸入口548を含むことができる。
一般に、分析機器512は、試料原子を特定すること、試料内の試料原子の濃度(又は存在量)を測定すること等のために、プラズマ源200によって生成される試料原子からデータを採取するのに適した任意の機器であるとすることができる。分析機器512は、試料原子の属性を測定(又は検出)するように構成することができる。幾つかの実施形態において、分析機器512は、スペクトル属性を測定する分光分析器であるとすることができる。通常の実施形態では、分光分析器は、分析部564及び検出器566を閉囲するハウジング562を含む。設けられる分析機器512のタイプに応じて、試料分析システム500は、プラズマ源200と分析機器512との間にインタフェース570を含むことができる。インタフェース570は、図2に関連して上述したように、ガスコンダクタンスバリア並びに光子光学系(例えば、窓、レンズ等)又はイオン光学系(例えば、レンズ、多極電極セット等)を含むことができる。幾つかの実施形態において、図2に関連して上述したチャンバ壁220は、インタフェース570の一部であるとして考えることができる。
幾つかの実施形態において、試料分析システム500は、発光分光分析(OES)システム(原子分光分析器(AES)システムとも呼ばれる)であるとすることができる。そのため、分析機器512は、発光分光分析器(OES(又は原子分光分析器(AES)))であるとすることができる。当業者によって認識されるように、OESは、試料原子が(プラズマによって誘導された)その励起状態から弛緩するときに試料原子から放出される光子を受取り、それぞれの波長に基づいて光子を分解し、各波長において光強度(存在量)を測定するように構成することができる。OESの場合、インタフェース570は、プラズマ源200内で生成された光を収集し、その光を集束ビームとして分析部564に送信するための光子光学系であるか又はそれを含むことができる。分析部564は、例えば、回折格子等の光学分析部、又は、光ビームを含む光子の集合の異なる波長をスペクトル的に分解するように構成される他のデバイスであるとすることができる。検出器566は、例えば、1つ又は複数の光電子増倍管(PMT:photomultiplier tube)、フォトダイオード、電荷結合素子(CCD)等のような、適した光学検出器(光検出器)であるとすることができる。
他の実施形態において、試料分析システム500は、質量分析(MS)システムであるとすることができる。そのため、分析機器512は質量分析器(MS)であるとすることができる。当業者によって認識されるように、MSは、試料イオン(プラズマによってイオン化された試料原子)を受取り、試料イオンを、それぞれの質量−電荷(m/z)比に基づいて分解し、検出される各m/z比のイオン存在量を測定する(イオンを計数する)ように構成される。MSの場合、インタフェース570は、プラズマ源200から試料イオンを抽出し、試料イオンを集束ビームとして分析部564に透過させるように構成されるイオン光学系であるか又はそれを含むことができる。イオン光学系は、分析部564の非常に低い圧力(高真空)レベルまで圧力を下げるように構成される1つ又は複数のポンプダウン段内に閉囲することができる。MSの場合の分析部564は質量分析部である。種々のタイプの質量分析部の構造及び動作は当業者に知られている。質量分析部の例は、多極電極構造(例えば、4重極質量フィルタ、リニアイオントラップ、3次元ポールトラップ等)、飛行時間型(TOF)分析部、静電トラップ(例えば、Kingdon、Knight、及びORBITRAP(登録商標)トラップ)、及びイオンサイクロトロン共鳴(ICR:ion cyclotron resonance)トラップ(FT−ICR又はFTMS、ペニングトラップとしても知られる)を含むが、それに限定されない。検出器566は、分析部564から出力される質量が区別されたイオンの束(又は電流)を収集し測定するように構成される任意のデバイスであるとすることができる。イオン検出器566の例は、影像電流検出器、電子増倍管、光電子増倍管、ファラデーカップ、及びマイクロチャネルプレート(MCP:micro-channel plate)検出器を含むが、それに限定されない。
試料分析システム500は、システムコントローラ(図示せず)を更に含むことができる。システムコントローラは、例えば、試料源504、プラズマ源200、及び分析機器512の動作を制御すること、並びに、種々のガス流量、温度、及び圧力条件、並びに、示すデバイスの間に設けられる任意の他の試料処理コンポーネントを制御すること等の、試料分析システム500の種々の機能的態様を、制御し、モニターし、及び/又はタイミングをとるように構成される1つ又は複数のモジュールを含むことができる。システムコントローラはまた、検出器566から検出信号を受信し、必要に応じてデータ採取及び信号分析に関する他のタスクを実施して、分析下の試料を特徴付けるデータ(例えば、原子発光線スペクトル、質量スペクトル等)を生成するように構成することができる。システムコントローラは、本明細書で開示される方法のうちの任意の方法を実施するための命令を含むコンピュータ可読媒体を含むことができる。システムコントローラは、試料分析システム500の種々のコンポーネントを動作させるために必要に応じて、1つ又は複数のタイプのハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェア、並びに、1つ又は複数のメモリ及びデータベースを含むことができる。システムコントローラは、通常、全体の制御を提供する主電子プロセッサを含むと共に、専用の制御動作又は特定の信号処理タスクのように構成される1つ又は複数の電子プロセッサを含むことができる。システムコントローラはまた、ユーザ入力デバイス(例えば、キーパッド、タッチスクリーン、マウス、及び同様なもの)、ユーザ出力デバイス(例えば、ディスプレイスクリーン、プリンタ、視覚インジケータ又は警報、可聴インジケータ又は警報、及び同様なもの)、ソフトウェアによって制御されるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、及び電子プロセッサによって可読の媒体(例えば、ソフトウェア、データ、及び同様なもので具現化されるロジック命令)をロードするためのデバイス等の、1つ又は複数のタイプのユーザインタフェースデバイスを含むことができる。システムコントローラは、システムコントローラの種々の機能を制御し管理するためのオペレーティングシステム(例えば、Microsoft Windows(登録商標)ソフトウェア)を含むことができる。
図5が、本明細書で開示する試料分析システム500の高レベルな概略図であることが理解されるであろう。当業者によって認識されるように、更なる構造、デバイス、及びエレクトロニクス等の他のコンポーネントが、試料分析システム500が所与の用途についてどのように構成されるかに応じて、実用的な実装態様のために必要に応じて含まれる場合がある。
上記の説明からわかるように、本明細書で開示する実施形態は、トーチの長さ又は構成又はトーチ検出器距離において全く変更を必要とすることなく、環状渦流出をなくすか又はそれを実質的になくすことができ、したがって、プラズマベースのOESとMSの両方において利用することができる。渦流出をなくすことは、オーディオ周波数トーンを除去し、したがって、MS検出器において観測される総合ノイズが低減される。さらに、プラズマ内への周囲ガスの同伴は、渦流出現象がないため減衰し、それにより、周囲ガスの望ましくない種のプラズマ内での濃度を低減する。さらに、オーディオトーンの防止は、OES又はMS機器を可聴域で静かにさせ、機器オペレータに対するオーディオ負荷の減少をもたらす。
例示的な実施形態
ここで開示されている主題により提供される例示的な実施形態は、以下を含むが、これらに限定されない。
1.試料原子を生成するための方法であって、
トーチ軸と同軸のトーチ出口を備えるプラズマトーチ内でプラズマを生成するステップと、
プラズマを、トーチ出口からチャンバ内にトーチ軸に沿って、チャンバ内のバッフルの開口を通じて、チャンバを少なくとも部分的に画定するチャンバ壁に向かって放出するステップであって、バッフルは、放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに有効なチャンバ壁から或る軸方向距離に位置決めされる、放出するステップと、
試料をプラズマに注入するステップと、
を含む、試料原子を生成するための方法。
2.プラズマを生成することは、誘導結合プラズマ又はマイクロ波誘導プラズマを生成することを含む、実施形態1の方法。
3.プラズマを生成することは、希ガス、窒素、2つ以上の希ガスの混合物、及び、1つ又は複数の希ガスと1つ又は複数の非希ガスの混合物からなる群から選択されるプラズマ形成ガスをプラズマトーチ内に流すことを含む、先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
4.ネブライザ又はスプレーチャンバからプラズマトーチ内に試料を流すことを含む、先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
5.プラズマトーチは、第1のチューブと、第1のチューブを同軸に囲む第2のチューブとを備え、それにより、環状導管が第1のチューブと第2のチューブとの間に画定され、プラズマを放出することは、環状導管を通してプラズマを流すことを含み、試料を注入することは、第1のチューブを通して試料を流すことを含む、先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
6.プラズマトーチは、第1のチューブと、第1のチューブを同軸に囲む第2のチューブと、第1のチューブと第2のチューブとの間に同軸に位置決めされた第3のチューブとを備え、それにより、第1の環状導管が第1のチューブと第3のチューブとの間に画定され、第2の環状導管が第2のチューブと第3のチューブとの間に画定され、プラズマを放出することは、第1の環状導管又は第2の環状導管を通してプラズマ形成ガスを流すことを含み、試料を注入することは、第1のチューブを通して試料を流すことを含み、方法は、第1の環状導管又は第2の環状導管からチャンバ内に補助ガスを放出することを更に含む、先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
7.チャンバ壁からのバッフルの軸方向距離を調整するため、トーチ軸に沿ってバッフルを移動させることを含む、先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
8.開口は、円形であるか又は円形部分を少なくとも含み、方法は、比ΔRmin/aが約0.4以上であるか、ΔRminが約(0.25)R以上に等しいか、又は上記の条件がともに満たされるようにバッフルを位置決めすることを更に含み、ΔRminは、開口又は開口の円形部分の縁とバッフルの外縁との間の最小半径方向距離であり、aは、トーチ出口とバッフルとの間の軸方向距離であり、Rは、開口の円形部分の開口の半径である、先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
9.開口は、円形であるか又は円形部分を少なくとも含み、開口又は円形部分は、トーチ出口の半径と実質的に同じ半径を有する、先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
10.液体試料を分析するための方法であって、
先行する実施形態のいずれか1つの実施形態の方法に従って試料原子を生成するステップ
を含む、液体試料を分析するための方法。
11.試料原子の属性を測定するステップは、
試料原子のスペクトル属性を測定すること、
試料原子から放出される光子を測定すること、
試料原子から放出された光子を発光分光分析器内に方向付け、波長に従って試料原子から放出された光子をスペクトル的に分解すること、
試料原子からイオンを生成し、イオンを測定すること、及び、
試料原子からイオンを生成し、イオンを質量分析器内に方向付け、質量電荷比に従ってイオンをスペクトル的に分解すること、
からなる群から選択される、実施形態10の方法。
12.プラズマ源であって、
チャンバ壁を備えるチャンバと、
試料吸入口、プラズマ形成ガス吸入口、及びトーチ出口を備えるプラズマトーチであって、トーチ出口はトーチ軸と同心である、プラズマトーチと、
プラズマトーチ内でプラズマを生成するように構成されるエネルギー源と、
トーチ出口とチャンバ壁との間のバッフルと、
を備え、バッフルは、トーチ軸が通過する開口を備え、バッフルは、トーチ出口から放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに有効なチャンバ壁から或る軸方向距離に位置決めされる、プラズマ源。
13.バッフルが固着される搭載構造を備える、実施形態12のプラズマ源。
14.搭載構造は、バッフルとチャンバ壁との間の軸方向距離の選択的調整を可能にするように構成される調整デバイスを備える、実施形態13のプラズマ源。
15.開口は、円形であるか又は円形部分を少なくとも含み、バッフルは、外縁を備え、比ΔRmin/aが約0.4以上であるか、ΔRminが約(0.25)R以上に等しいか、又は上記の条件がともに満たされるように位置決めされるか又はそのようなサイズに作られ、ΔRminは、開口又は開口の円形部分の縁とバッフルの外縁との間の最小半径方向距離であり、aは、トーチ出口とバッフルとの間の軸方向距離であり、Rは、開口の円形部分の開口の半径である、実施形態12〜14のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
16.開口は、円形であるか又は円形部分を少なくとも含み、開口又は円形部分は、トーチ出口の半径と実質的に同じ半径を有する、実施形態12〜15のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
17.バッフルは、高温金属、高温合金、高温ニッケル合金、及び高温セラミックからなる群から選択される材料からなる、実施形態12〜16のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
18.バッフルはトーチ軸に直交する、実施形態12〜17のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
19.バッフルは、トーチ出口とチャンバ壁との間の領域内でチャンバの断面積より小さい断面積を有する、実施形態12〜18のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
20.チャンバは、内側表面を備え、バッフルは、半径方向に沿って内側表面から離間した外縁を備える、実施形態12〜19のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
21.プラズマトーチは、構成であって、
プラズマトーチが、第1のチューブと、第1のチューブを同軸に囲む第2のチューブとを備え、それにより、環状導管が第1のチューブと第2のチューブとの間に画定され、試料吸入口が第1のチューブと連通し、プラズマ形成ガス吸入口が環状導管と連通すること、
プラズマトーチが、補助ガス吸入口と、第1のチューブと、第1のチューブを同軸に囲む第2のチューブと、第1のチューブと第2のチューブとの間に同軸的に位置決めされた第3のチューブとを備え、それにより、第1の環状導管が第1のチューブと第3のチューブとの間に画定され、第2の環状導管が第2のチューブと第3のチューブとの間に画定され、試料吸入口が第1のチューブと連通し、プラズマ形成ガス吸入口が第1の環状導管又は第2の環状導管と連通し、補助ガス吸入口が第1の環状導管又は第2の環状導管と連通すること、
のうちの少なくとも1つを備える構成を有する、実施形態12〜20のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
22.プラズマトーチは、試料吸吸入口と連通し、試料排出口を備える第1のチューブと、第1のチューブを同軸に囲み、トーチ出口で終端する第2のチューブであって、プラズマ形成ガス吸入口と連通する環状導管を形成する、第2のチューブと、第2のプラズマ源によって囲まれ、試料出口及び環状導管と連通する相互作用領域を備える、実施形態12から21のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
23.エネルギー源は、誘導結合プラズマ又はマイクロ波誘導プラズマを生成するように構成される、実施形態12から22のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
24.チャンバは、光子光学系コンポーネント又はイオン光学系コンポーネントを備える、実施形態12から23のいずれか1つの実施形態のプラズマ源。
25.実施形態12から24のいずれか1つの実施形態のプラズマ源、及び、プラズマ源によって生成される試料原子からデータを採取するように構成される分析機器を備える、試料分析システム。
26.分析機器は、分光分析器、プラズマ源と連通する質量分析器、及び、プラズマ源と連通する発光分光分析器からなる群から選択される、実施形態25の試料分析システム。
27.実施形態12から24のいずれか1つの実施形態のプラズマ源、及び、プラズマ源によって生成されるイオンを受取るように構成される質量分析部を備える、質量分析器(MS)システム。
28.プラズマ源と質量分析部との間にイオン光学系を備える、実施形態27のMSシステム。
29.質量分析部と連通するイオン検出器を備える、実施形態27又は28のMSシステム。
30.実施形態12から24のいずれか1つの実施形態のプラズマ源、及び、プラズマ源によって生成される原子によって放出される光子を受取るように構成される光学分析部を備える、発光分光分析器(OES)システム。
31.プラズマ源と光学分析部との間に光子光学系を備える、実施形態30のOESシステム。
32.光学分析部と連通する光学検出器を備える、実施形態30又は31のOESシステム。
「連通する(communicate)」及び「連通している(in...communication with)」(例えば、第1の構成要素が第2の構成要素と「連通する」又は「連通している)等の用語を、本明細書では、2つ以上の構成要素又は要素間の構造的、機能的、機械的、電気的、信号、光、磁気、電磁気、イオン又は流体関係を示すように用いている。したがって、1つの構成要素が第2の構成要素と連通すると言われることは、第1の構成要素と第2の構成要素との間に追加の構成要素が存在し、及び/又はそれらに動作的に関連するか若しくは関与する可能性を排除するようには意図されていない。
本発明のさまざまな態様又は詳細を、本発明の範囲から逸脱することなく変更することができることが理解されよう。さらに、上記説明は、単に例示の目的のものであって限定の目的のものではなく、本発明は特許請求の範囲によって規定される。

Claims (10)

  1. トーチ軸と同軸のトーチ出口を備えるプラズマトーチ内でプラズマを生成するステップと、
    前記プラズマを、前記トーチ出口からチャンバ内に前記トーチ軸に沿って、前記チャンバ内のバッフルの開口を通じて、前記チャンバを少なくとも部分的に画定するチャンバ壁に向かって放出するステップであって、該バッフルは、前記放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに有効な前記チャンバ壁から或る軸方向距離に位置決めされるステップと、
    試料を前記プラズマに注入するステップと、
    を含む、試料原子を生成するための方法。
  2. 請求項1による方法に従って試料原子を生成するステップと、
    前記試料原子の属性を測定するステップと、
    を含む、液体試料を分析するための方法。
  3. 前記試料原子の属性を測定するステップは、
    前記試料原子のスペクトル属性を測定すること、
    前記試料原子から放出される光子を測定すること、
    前記試料原子から放出された光子を発光分光分析器内に方向付け、波長に従って該光子をスペクトル的に分解すること、
    前記試料原子からイオンを生成し、該イオンを測定すること、及び、
    前記試料原子からイオンを生成し、該イオンを質量分析器内に方向付け、質量電荷比に従って前記イオンをスペクトル的に分解すること、
    からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. チャンバ壁を備えるチャンバと、
    試料吸入口、プラズマ形成ガス吸入口、及びトーチ出口を備えるプラズマトーチであって、該トーチ出口はトーチ軸と同心である、プラズマトーチと、
    前記プラズマトーチ内でプラズマを生成するように構成されるエネルギー源と、
    前記トーチ出口と前記チャンバ壁との間のバッフルと、
    を備え、該バッフルは、前記トーチ軸が通過する開口を備え、前記バッフルは、前記トーチ出口から放出されたプラズマ内の環状渦流出を抑制するのに有効な前記チャンバ壁から或る軸方向距離に位置決めされる、プラズマ源。
  5. 前記バッフルと前記チャンバ壁との間の前記軸方向距離の選択的調整を可能にするように構成される調整デバイスを備える、先行する請求項のいずれかに記載のプラズマ源。
  6. 前記開口は、円形であるか又は円形部分を少なくとも含み、前記バッフルは、外縁を備え、比ΔRmin/aが約0.4以上であるか、ΔRminが約(0.25)R以上に等しいか、又は上記の条件がともに満たされるように位置決めされるか又はそのようなサイズに作られ、ΔRminは、前記開口又は前記開口の前記円形部分の縁と前記バッフルの前記外縁との間の最小半径方向距離であり、aは、前記トーチ出口と前記バッフルとの間の軸方向距離であり、Rは、前記開口の前記円形部分の前記開口の半径である、先行する請求項のいずれかに記載のプラズマ源。
  7. 前記開口は、円形であるか又は円形部分を少なくとも含み、前記開口又は前記円形部分は、前記トーチ出口の半径と実質的に同じ半径を有する、先行する請求項のいずれかに記載のプラズマ源。
  8. 前記チャンバは、内側表面を備え、前記バッフルは、半径方向に沿って前記内側表面から離間した外縁を備える、先行する請求項のいずれかに記載のプラズマ源。
  9. 前記プラズマトーチが、第1のチューブと、前記第1のチューブを同軸に囲む第2のチューブとを備え、それにより、環状導管が前記第1のチューブと前記第2のチューブとの間に画定され、前記試料吸入口が前記第1のチューブと連通し、前記プラズマ形成ガス吸入口が前記環状導管と連通すること、
    前記前記プラズマトーチが、補助ガス吸入口と、第1のチューブと、前記第1のチューブを同軸に囲む第2のチューブと、前記第1のチューブと前記第2のチューブとの間に同軸的に位置決めされた第3のチューブとを備え、それにより、第1の環状導管が前記第1のチューブと前記第3のチューブとの間に画定され、第2の環状導管が前記第2のチューブと前記第3のチューブとの間に画定され、前記試料吸入口が前記第1のチューブと連通し、前記プラズマ形成ガス吸入口が前記第1の環状導管又は前記第2の環状導管と連通し、前記補助ガス吸入口が前記第1の環状導管又は前記第2の環状導管と連通すること、
    前記プラズマトーチが、前記試料吸吸入口と連通し、試料排出口を備える第1のチューブと、前記第1のチューブを同軸に囲み、前記トーチ出口で終端する第2のチューブであって、前記プラズマ形成ガス吸入口と連通する環状導管を形成する、第2のチューブと、前記第2のチューブによって囲まれ、前記試料出口及び前記環状導管と連通する相互作用領域を備えること、
    のうちの少なくとも1つを備える構成を有する、先行する請求項のいずれかに記載のプラズマ源。
  10. 前記チャンバ壁は、光子光学系コンポーネント又はイオン光学系コンポーネントを備える、先行する請求項のいずれかに記載のプラズマ源。
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