JP2016093497A - 脊柱変形矯正固定術支援装置、脊柱変形矯正固定術支援方法、プログラム、及び脊柱変形矯正固定術に使用するロッド製造方法 - Google Patents

脊柱変形矯正固定術支援装置、脊柱変形矯正固定術支援方法、プログラム、及び脊柱変形矯正固定術に使用するロッド製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間で適切な脊柱変形矯正固定術を行うことを可能とする。
【解決手段】脊柱変形矯正固定術支援装置100は、自然体における患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定するための第1画像データを取得する第1取得部104と、患者の脊柱に力が加えられた状態における各椎骨間の間隔を特定するための第2画像データを取得する第2取得部105と、取得された第1画像データと取得された第2画像データとに基づいて、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体と複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体とで構成される3次元の脊柱モデルを生成するモデル生成部106と、生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の複数の剛体の位置関係を決定するシミュレート部108とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、変形した脊柱を矯正して固定する手術を支援するための技術に関する。
脊柱は、概ね、複数の椎骨(7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、仙椎、尾骨)、各椎骨の間を接続する椎間板などから構成される。脊柱は、正常な状態では、前方から見ると概ね真っ直ぐであり、側方から見ると頚椎と腰椎とが前弯するとともに胸椎と仙椎とが後弯して概ねS字状をなす。
脊柱変形矯正固定術は、変形した脊柱を、正常な状態或いはそれに近い状態に矯正して固定する手術であり、脊柱変形症の治療のために一般的に行われている。脊柱変形症は、脊柱が変形した状態となる疾患であり、例えば、脊柱側弯症、脊柱後弯症などがある。脊柱側弯症は、脊柱が側方へ弯曲した状態となったり、脊柱がねじれ状態となったりする疾患である。脊柱後弯症は、胸椎後弯の角度が極端に大きくなった状態となったり、腰椎の前弯が失われて後弯した状態となったりする疾患である。
脊柱変形矯正固定術では、チタン、コバルトクロムなどを主たる材料として作られたロッドを、椎骨にねじ込ませたボルトなどで保持することによって、正常な状態或いはそれに近い状態に脊柱を矯正して固定する。ロッドは、通常、手術中に種々の工具を利用して、医師の手によって曲げられる。曲げられたロッドの形状によって、矯正後の脊柱の状態は概ね決定する。そのため、ロッドをどのように曲げるかは、脊柱変形矯正固定術において重要な要素である。
例えば、引用文献1に記載のコンピュータは、身体構造体に設置された連結装置取付要素(例えば、ボルト)の空間関係を決定し、ロッドの曲げパラメータなどを決定する。
特許第5572898号公報
しかしながら、引用文献1に記載の技術では、医師が矯正後の脊柱の状態を決定する必要があることに変わりない。
一般的に、患者を側方から見た場合に、その患者の脊柱が正常な状態においてどの程度弯曲しているかは、個々の患者によって異なる。また、患者の脊柱の変形の程度、患者の椎間板の柔軟さなどによって、その患者の健常な状態に脊柱をどの程度近づけることができるかも異なる。これらを考慮しつつ、専門的な知識、経験などに基づいて、医師は手術中に患者ごとの矯正後の脊柱の状態を決定する。そのため、ロッドが各患者に適した形状に曲げられているとは限らない。
また、一般的に、手術における患者の身体への負担を軽減するために、手術時間は短い方が望ましい。脊柱変形矯正固定術においては、矯正後の脊柱の状態を決定するための時間を省く又は短縮することができれば、手術時間を短くすることができる。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、短時間で適切な脊柱変形矯正固定術を行うことを可能とする脊柱変形矯正固定術支援装置、脊柱変形矯正固定術支援方法、プログラム、及び脊柱変形矯正固定術に使用するロッド製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る脊柱変形矯正固定術支援装置は、
自然体における患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定するための第1画像データを取得する第1取得部と、
前記患者の脊柱に力が加えられた状態における各椎骨間の間隔を特定するための第2画像データを取得する第2取得部と、
前記取得された第1画像データと前記取得された第2画像データとに基づいて、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体と複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体とで構成される3次元の脊柱モデルを生成するモデル生成部と、
前記生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の前記複数の剛体の位置関係を決定するシミュレート部とを備える。
本発明によれば、患者の第1画像データと第2画像データとに基づいて、3次元の脊柱モデルを生成し、脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の複数の剛体の位置関係を決定する。これにより、剛体を適宜移動させることによって、矯正後の脊柱の状態をシミュレートし、シミュレーションの結果に基づいて、患者に適した矯正後の脊柱の状態を予め検討し、手術中に矯正後の脊柱の状態を決定するための時間を少なくとも短縮することができる。従って、短時間で適切な脊柱変形矯正固定術を行うことが可能になる。
本発明の一実施の形態に係る脊柱変形矯正固定術支援システムの構成を示す図である。 一実施の形態に係る脊柱変形矯正固定術支援装置の機能的な構成を示す図である。 一実施の形態に係る脊柱変形矯正固定術支援処理の流れを示すフローチャートである。 図3に示すモデル生成処理S103の流れを示すフローチャートである。 自然体における患者の脊柱の画像の一部から、椎骨を抽出した状態の一例を示す図である。 立体的な形状の剛体によって椎骨をモデル化するためのパラメータを決定する方法を説明するための図である。 弾性体によって椎間板をモデル化するための弾性係数を決定する方法を説明するための図である。 引っ張られた状態の脊柱モデルが表示部に表示された例を示す図である。 図8に示す脊柱モデルを構成する椎骨モデルのうち特定の椎骨モデルの位置が変更された場合に、シミュレーションの結果として表示部に表示される脊柱モデルの一例を示す図である。 図8に示す脊柱モデルの上端部の位置が変更された場合に、シミュレーションの結果として表示部に表示される脊柱モデルの一例を示す図である。 ロッドの製造図面の一例である。 ロッドの製造図面の他の例である。 製造したロッドの一例の写真である。 一変形例に係る脊柱モデルにおいて、ラーメン構造を有する構造体によって椎間板をモデル化する例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。全図を通じて同一の要素には同一の符号を付す。
本発明の一実施の形態に係る脊柱変形矯正固定術支援装置は、患者の脊柱を、正常な状態或いはそれに近い状態に矯正して固定する手術(脊柱変形矯正固定術)を支援するための装置である。本実施の形態において、患者は、脊柱側弯症、脊柱後弯症などの脊柱が変形した状態となる疾患(脊柱変形症)を患った者が想定される。
脊柱変形矯正固定術支援装置100は、図1に示すように、CT装置101、X線撮影装置102及びロッド製造装置103とともに、脊柱変形矯正固定術支援システムを構成する。
CT装置101と、X線撮影装置102と、ロッド製造装置103の各々は、脊柱変形矯正固定術支援装置100と有線、無線又はこれらを組合せた通信回線を介して通信可能に接続されている。
CT装置101は、放射線などを利用して患者を走査することで得られる情報をコンピュータ処理することによって、患者の断層画像を示すデータを出力する装置である。
本実施の形態では、CT装置101は、自然体において患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定するための第1画像データを脊柱変形矯正固定術支援装置100へ出力する。詳細には、CT装置101は、自然体において患者の脊柱全体を撮影し、撮影された複数の断層画像を含む第1画像データとして出力する。この第1画像データによれば、患者の脊柱の状態を3次元で認識することができる。CT装置101で撮影する際、患者は、例えば、臥位である。
ここで、一般的に、椎骨は、7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、仙骨及び尾骨から構成されるが、脊柱変形症において尾骨が、脊柱の変形に関わることは、稀である。そのため、本実施の形態では、椎骨は、尾骨以外のもの、すなわち、7個の頸椎と12個の胸椎と5個の腰椎と仙骨との全部又は一部を指すこととする。
X線撮影装置102は、患者にX線を照射し、その患者を透過したX線を検出することで得られる情報をコンピュータ処理することによって、患者の骨などの画像を示すデータを出力する装置である。
本実施の形態では、X線撮影装置102は、患者の脊柱が予め定められた大きさの力で引っ張られた状態において各椎骨間の間隔(概ね脊柱に沿った椎間板の長さ)を特定するための第2画像データを脊柱変形矯正固定術支援装置100へ出力する。詳細には、X線撮影装置102は、予め定められた大きさの力で引っ張られた状態において患者の脊柱全体を撮影して、撮影された画像を含む第2画像データとして出力する。X線撮影装置102で撮影する際、患者は、例えば、臥位である。また、引っ張られた状態において、患者を引っ張る力(以下、単に「引っ張り力」ともいう。)の大きさは、例えば、20kg〜25kg程度である。
ロッド製造装置103は、立体的な部材を製造する装置であって、例えば金属用3Dプリンタである電子ビーム3次元積層造形装置などである。本実施の形態では、ロッド製造装置103は、ロッドの形状を示すロッド形状データとロッドの剛性を決めるパラメータとを脊柱変形矯正固定術支援装置100から取得すると、そのロッド形状データと剛性を決めるパラメータに基づいて、ロッドを製造する。電子ビーム3次元積層造形装置で使用する電子ビーム積層造形技術は、電子ビームにより金属粉末を溶融・凝固させた層を積層させることで3次元構造物を作製する技術である。ロッド製造装置103は、3D・CADデータを基に電子ビームを走査して、脊柱変形矯正固定術に使用するロッドの製造を行う。具体的に説明すると、電子ビーム3次元積層造形装置は、まず、2層の金属粉末層に選択的に電子ビームを照射することにより、金属粉末層を溶融させてロッドの一部分を製造する。次に、その上に3層目の金属粉末層を形成し、電子ビームを照射することにより、2層目と3層目の金属粉末層を溶融させてロッドの製造を進める。これを繰り返すことにより、3次元のロッドを完成する。この製造方法では、製造過程において、ロッドに曲げ応力を加えない。従って、ロッドに金属疲労を生ぜず、ロッドの製品寿命を長くすることが出来る。
ロッド形状データのデータ形式は、例えば、3DCAD(Three−Dimensional Computer Aided Design)ソフトウェア、3DCG(Three−Dimensional Computer Graphics)ソフトウェア、DICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)規格などに従ったものである。
ここで、ロッドは、患者の脊柱変形矯正固定術において利用される棒状の部材であって、例えばチタン、コバルトクロムなどを主たる材料として作られる。ロッドは、患者の椎骨に埋め込まれたボルトなどによって保持され、これによって、患者の脊柱は、正常な状態或いはそれに近い状態に矯正されて固定される。
脊柱変形矯正固定術支援装置100は、患者の第1画像データと第2画像データとに基づいて、その患者の脊柱モデルを生成する。脊柱モデルでは、椎骨は、剛体によってモデル化され、椎間板は、弾性体によってモデル化される。そのため、脊柱モデルは、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体と、複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体とで構成される。
そして、脊柱変形矯正固定術支援装置100は、特定の剛体を移動させた場合の複数の剛体の位置関係を決定する。これにより、ユーザ(典型的には、術者、患者の治療計画を立てる医師など)が剛体を適宜移動させる指示をすることによって、矯正後の脊柱の状態のシミュレーションをすることができる。
脊柱変形矯正固定術支援装置100は、機能的には図2に示すように、第1取得部104と、第2取得部105と、モデル生成部106と、モデルデータ記憶部107と、シミュレート部108と、ロッド形状特定部109と、表示部110と、指示受付部111とを備える。
第1取得部104は、第1画像データをCT装置101から取得する。第2取得部105は、第2画像データをX線撮影装置102から取得する。
モデル生成部106は、第1取得部104によって取得された第1画像データと第2取得部によって取得された第2画像データとに基づいて、患者の脊柱モデルを生成する。
モデル生成部106は、詳細には、椎体抽出部112と、位置関係決定部113と、弾性係数決定部114とを有する。
椎体抽出部112は、第1取得部104によって取得された第1画像データが示す画像から、自然体の脊柱を構成する複数の椎体の各々を抽出する。椎体抽出部112は、第2取得部105によって取得された第2画像データが示す画像から、引っ張られた状態の脊柱を構成する複数の椎体の各々を抽出する。
位置関係決定部113は、第1取得部104及び第2取得部105のそれぞれによって取得された第1画像データ及び第2画像データに基づいて、自然体と引っ張られた状態との各々における脊柱モデルを構成する複数の剛体の位置関係を決定する。
本実施の形態では、位置関係決定部113は、椎体抽出部112によって第1画像データから抽出された椎体の各々の位置に基づいて、自然体における複数の椎体のそれぞれに応じた複数の剛体の位置関係を決定する。また、位置関係決定部113は、椎体抽出部112によって第2画像データから抽出された椎体の各々の位置に基づいて、引っ張られた状態における複数の椎体のそれぞれに応じた複数の剛体の位置関係を決定する。
弾性係数決定部114は、第1取得部104によって取得された第1画像データと第2取得部105によって取得された第2画像データとに基づいて、各椎間板の変形量を推定する。そして、弾性係数決定部114は、推定した各変形量と引っ張り力の大きさとに基づいて、複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体の各々の弾性係数を決定する。
ここで、椎間板は概ね椎体を接続するものであるので、例えば、位置関係決定部113により決定された、自然体及び引っ張られた状態の各々での各剛体の位置関係に基づいて、各椎間板の変形量を推定することができる。なお、これに代えて、各椎間板の変形量は、椎体抽出部112により抽出された、自然体及び引っ張られた状態の各々での各椎体の位置関係に基づいて、推定されてもよい。
モデルデータ記憶部107は、患者の脊柱モデルを特定するためのモデルデータを記憶する。モデルデータは、例えば、モデル生成部106によって決定された複数の剛体の位置関係、各弾性体の弾性係数を含む。
詳細には、例えば、モデルデータでは、椎体を識別するための情報とその椎体に対応する剛体の位置、姿勢(向き)及び大きさを示す情報とが対応付けられている。また例えば、モデルデータでは、椎間板を識別するための情報と、その椎間板に対応する弾性体の弾性係数とが対応付けられている。
シミュレート部108は、モデル生成部106によって生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の複数の剛体の位置関係を決定する。また、シミュレート部108は、特定の箇所を移動させた場合に各弾性体に蓄えられるエネルギを算出する。また、シミュレート部108は、各弾性体に蓄えられるエネルギに応じて、ロッドの剛性を決めるパラメータを決定する。
ロッド形状特定部109は、シミュレート部108によって決定された複数の剛体の位置関係に沿ったロッドの形状を特定し、特定したロッドの形状を示すロッド形状データを生成してロッド製造装置103へ出力する。また、ロッド形状特定部109は、シミュレート部108が決定したロッドの剛性を決めるパラメータをロッド製造装置103へ出力する。
表示部110は、種々の情報を表示する。例えば、表示部110は、シミュレート部108によって決定された複数の剛体の位置関係に応じた画像を表示する。また例えば、表示部110は、シミュレート部108によって算出された各弾性体に蓄えられるエネルギを表示する。
指示受付部111は、ユーザからの指示を受け付ける。
詳細には例えば、指示受付部111は、脊柱モデルにおいて移動させる箇所、その移動後の位置などの指示を受け付ける。
また例えば、指示受付部111は、ロッド製造装置103によってロッドを製造する指示を受け付ける。この指示は、シミュレーションによって得られた脊柱モデルのうち、ユーザが最も望ましいと考えるものを特定するための情報を含んでもよい。この場合、ロッド形状特定部109は、指示受付部111が受け付けた指示に含まれる情報に基づいて、ロッド形状データを生成してロッド製造装置103へ出力する。
脊柱変形矯正固定術支援装置100は、物理的には、例えば、1つ又は複数のプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、通信インタフェース、キーボード、マウス、タッチパネルなどの一部又は全部を適宜組み合わせて構成される装置であって、汎用のコンピュータ、専用の装置などである。脊柱変形矯正固定術支援装置100の各機能及び脊柱変形矯正固定術支援装置100が実行する処理(詳細後述)は、例えば、上述の物理的な構成を備える装置が、予め組み込まれたソフトウェアプログラムを実行することによって実現される。従って、本発明は、プログラムとして実現されてもよく、そのプログラムが記録された記憶媒体として実現されてもよい。
以上、本発明の一実施の形態に係る脊柱変形矯正固定術支援装置100の構成について説明した。ここから、一実施の形態に係る脊柱変形矯正固定術支援装置100が実行する処理について説明する。
脊柱変形矯正固定術支援装置100は、例えば上述の予め組み込まれたソフトウェアプログラム実行中に、脊柱変形矯正固定術を支援するための脊柱変形矯正固定術支援処理(図3参照)を実行する。
第1取得部104は、第1画像データをCT装置101から取得する(ステップS101)。このとき、第1画像データには、患者を識別するための情報が含まれていてもよい。
第2取得部105は、第2画像データをX線撮影装置102から取得する(ステップS102)。このとき、第2画像データには、患者を識別するための情報が含まれていてもよい。
モデル生成部106は、同一の患者の第1画像データと第2画像データとに基づいて、その患者の脊柱をモデル化した3次元の椎骨モデルを生成する(ステップS103)。
モデル生成処理(ステップS103)の詳細を図4に示す。
同図に示すように、椎体抽出部112は、ステップS101にて取得された第1画像データが示す画像から、椎体を抽出することによって、患者の自然体での椎体を抽出する(ステップS201)。これにより、患者の自然体における椎体の3次元的な位置関係を推定することができる。
ここで、CT装置101で撮影された画像(CT画像)では、一般的に、骨は通常白く表される。そのため、第1画像データが示す画像から椎体を抽出する場合、例えば画素値と予め設定した閾値とを比較し、比較した結果に基づいて、白い部分を椎骨として抽出するとよい。そして、椎体抽出部112は、抽出した各椎骨を識別するための情報として、例えば上から順に番号を付与する。
このようにして、各椎骨を抽出した例を図5に示す。同図では、脊柱の一部を示している。同図の「N」は、椎骨に付与された番号である。例えば、患者の椎骨が25個である場合(本実施の形態では、上述の通り尾骨を除いて考えており、仙骨は1個としている。)、同図に示す「N」は、1以上22以下の整数である。
また、椎骨は、椎体以外に、棘突起、上関節突起、下関節突起といった突起部などを有する。突起部を含めてモデル化すると、脊柱モデルの形状が複雑になる。そこで、脊柱モデルを生成するために、脊椎から突起部を除去して、椎体のみを抽出する。
突起部は概ね上下の椎骨同士で当接するため、例えばCT画像では連続的に白い領域となる。この連続した白い領域を画像から取り除くことによって、画像に含まれる突起部を概ね除去することができる。
位置関係決定部113は、ステップS201にて抽出された椎体の各々に、予め定められた形状の剛体を対応付けることによって、自然体での剛体の位置関係を決定する(ステップS202)。
本実施の形態では、椎体の各々は、予め定められた形状の剛体によりモデル化される。詳細には、図6に点線で示すように、幅WD、高さHG、奥行きDPの比が予め定められた四角柱が、予め定められた形状として採用される。なお、椎体のモデル化に採用される予め定められた形状には、いかなる立体形状が採用されてもよいが、椎体が概ね柱状であるため、例えば、角柱、円柱などの柱状が好適に採用される。
ここで、位置関係決定部113が、患者の各椎骨の椎体の位置関係(本実施の形態では、姿勢を含む位置及び大きさ)に基づいて、予め定められた柱状の立体である剛体の位置関係を決定する方法について、図6を参照して説明する。
本実施の形態では、予め定められる脊柱全体の座標系(脊柱座標系)をXYZ座標系、剛体に対して固定される座標系をUVW座標系とする。XYZ座標系は、X軸、Y軸及びZ軸で構成される直交座標系であり、例えば、人が仰向けに寝た場合に、X軸は水平な軸のうち人体の左から右へ向かう軸、Y軸は水平な軸のうち人体の足から頭へ向かう軸、Z軸は鉛直上方へ向かう軸である。
本実施の形態に係るUVW座標系は、図6に示すように、剛体の重心Gを原点とし、U軸とW軸とは、剛体の底面に平行であり、V軸は、U軸とW軸とに垂直な軸である。
また、本実施の形態では、XYZ座標系で表した剛体の重心の位置(重心位置GO)を剛体の位置とする。XYZ座標系をUVW座標系に変換する回転行列を、剛体の姿勢を表す姿勢マトリックスMとする。基準となる幅WD、高さHG、奥行きDPを有する四角柱に対する剛体の大きさをサイズSとする。サイズSは、正の実数であって、剛体が、基準となる幅WD、高さHG、奥行きDPの各々をS倍した大きさの四角柱でモデル化されることを意味する。図6では、サイズSが「1」である例を示している。
位置関係決定部113は、S201で抽出された椎体の1つをモデル化の処理対象として選択する。
位置関係決定部113は、処理対象の椎体の重心を、重心位置GOとして決定する。位置関係決定部113は、重心位置GOを原点とするUVW座標系を設定する。ここでは、UVW座標系は、初期状態として、U軸がX軸と平行になり、V軸がY軸と平行になり、W軸がZ軸と平行になるように設定される。
位置関係決定部113は、設定したUVW座標系に従って標準的な形状の椎体を配置する。例えば、人の椎体は概ね断面が横長の柱状の概ね同じ形状であるので、標準的な形状の椎体は、その柱状の軸方向がV軸と一致し、その柱状断面の横方向がU軸と一致し、その柱状断面の縦方向がW軸と一致するように、配置される。
ここで、椎体の標準的な形状には、例えば椎体について適宜定められる複数の特徴点が平均的な位置関係にある形状が採用されるとよい。椎体の標準的な形状を示すデータ(標準椎体外形データ)は、例えば位置関係決定部113によって予め保持される。また、四角柱115の基準となる幅WD、高さHG、奥行きDPは、四角柱115の各面が標準的な形状の椎体に接して、かつ、四角柱115の中に標準的な形状の椎体が包含されるように定められる。なお、仙骨については、他の椎骨(頸椎、胸椎、腰椎の椎体)とは形状が異なることが多いので、仙骨の標準的な形状が、標準椎体外形データに含まれていてもよい。
位置関係決定部113は、処理対象の椎体と標準椎体外形データにより示される形状との外形マッチングを行うことによって、姿勢マトリックスM及びサイズSを決定する。
詳細には例えば、位置関係決定部113は、予め定められた刻みで姿勢マトリックスMに含まれる各変数を変更することによって、UVW座標系とともに標準的な形状の椎体を回転させる。また、位置関係決定部113は、予め定められた範囲(例えば、0.9〜1.1)の値を予め定められた刻みで変更することによってサイズSを決定し、決定したサイズSに従って標準的な形状の椎体の大きさを伸縮する。このように、位置関係決定部113は、向きと大きさとを変更した場合に、一致度が最大となる姿勢マトリックスM及びサイズSを、処理対象の椎体(椎骨)に対応する剛体の姿勢マトリックスM及びサイズSとして決定する。
一致度とは、2つの形状が一致する程度を示す値であり、ここでは例えば、向きと大きさとが変更された標準的な形状の椎体と、処理対象の椎体とが重なり合う部分の体積である。
なお、処理対象の椎体に対応する剛体の姿勢マトリックスMを決定する際に、隣接する椎体についての処理が終了している場合、その椎体に対応する剛体の姿勢マトリックスMが初期値として採用されるよい。脊柱は通常、連続しているため、隣接する椎体に対応する剛体の姿勢マトリックスMを初期値に採用することで、姿勢マトリックスMを決定するための演算量を低減することができる。従って、剛体の位置関係を決定するための演算量を低減することが可能になる。
各椎体をモデル化した剛体についての重心位置GO、姿勢マトリックスM及びサイズSは、例えばユーザが表示部110に表示された画像を確認しつつ指示受付部111に指示を与えることにより適宜修正されてもよい。
このような処理を、脊柱を構成する椎骨の各々について順に(例えば、各椎骨に付与された番号の順に)行う。その結果、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体の各々について、重心位置GO、姿勢マトリックスM、サイズSを決定することができる。これにより、自然体での剛体の位置関係が決定される。
図4に示すように、椎体抽出部112は、ステップS102にて取得された第2画像データが示す画像から、椎体を抽出することによって、患者が引っ張られた状態での椎体を抽出する(ステップS203)。これにより、患者が引っ張られた状態における椎体の2次元的な位置関係を推定することができる。
位置関係決定部113は、ステップS201にて抽出された椎体の各々に、予め定められた形状の剛体を対応付けることによって、患者が引っ張られた状態における剛体の位置関係を決定する(ステップS204)。
ここで、本実施の形態に係る第2画像データは、患者が引っ張られた状態での2次元の画像を示す。そのため、ステップS204にて採用される剛体の形状は、例えば、ステップS202にて決定された位置関係の剛体の各々を、第2画像データが示す画像の撮影方向から見た形状である。この形状の剛体の重心と、2次元の画像において対応する椎体の重心と一致させることによって、各椎骨に対応する剛体の位置関係を決定することができる。このとき、剛体の向きは、第2画像データに示される椎体と剛体との一致度が最大となるように、適宜、変更されてもよい。ここでの一致度は、向きが変更された剛体と、処理対象の椎体とが一致する程度を示す値であり、例えば両者が重なり合う部分の面積である。
弾性係数決定部114は、ステップS202で決定された剛体の位置関係に基づいて、自然体での剛体間の各々の距離L1を推定する。なお、距離L1は、ステップS201にて抽出された椎体の各々の位置に基づいて推定されてもよい。
詳細には例えば、距離L1は、上下に隣り合う剛体間の距離、すなわち、上方に位置する剛体の下面中央と、その剛体の直ぐ下に位置する剛体の上面中央との距離として決定される。距離L1は、自然体における各椎間板の長さとも言える。
弾性係数決定部114は、ステップS204で決定された剛体の位置関係に基づいて、患者が引っ張られた状態での剛体間の各々の距離L2を推定する。なお、距離L2は、ステップS203にて抽出された椎体の各々の位置に基づいて推定されてもよい。
詳細には、距離L2は、上下に隣り合う剛体間の距離、例えば、上方に位置する剛体の下辺中央と、その剛体の直ぐ下に位置する剛体の上辺中央との距離として決定される。距離L2は、患者が引っ張られた状態における各椎間板の長さとも言える。
弾性係数決定部114は、推定した剛体間の各々の距離L1,L2の差を算出する。これによって、弾性係数決定部114は、剛体間の各々について、患者が自然体である場合と患者が引っ張られた状態である場合との距離の変化を算出する(ステップS205)。
弾性係数決定部114は、ステップS205にて算出した剛体間の各々の距離の変化に基づいて、脊椎モデルを構成する弾性体の各々の弾性係数を決定する(ステップS206)。
本実施の形態では、椎間板の各々は、剛体間を接続して一次元的に伸縮する部材としてモデル化される。言い換えると、剛体間は、バネ、ゴムなどで接続されたものとして扱われる。
例えば、図7に示すように、自然体において、椎間板をモデル化した弾性体116a_1,116b_1により、椎骨をモデル化した剛体117a_1,117b_1,117c_1が接続されているとする。そして、患者が予め定められた引っ張り力で引っ張られた状態では、自然体での弾性体116a_1,116b_1が伸びて弾性体116a_2,116b_2となり、剛体117a_1,117b_1,117c_1の位置が、それぞれ、剛体117a_2,117b_2,117c_2の位置へ変化したとする。この場合、弾性体116a_2の長さ(上述の距離L2に相当)から弾性体116a_1の長さ(上述の距離L1に相当)を引いた値を、引っ張り力で除することによって、弾性体116a_1(弾性体116a_2)の弾性係数が算出される。同様に、弾性体116b_1(弾性体116b_2)の弾性係数を算出することができる。
位置関係決定部113と弾性係数決定部114とは、ステップS202とステップS206で決定した内容を含むモデルデータをモデルデータ記憶部107に記憶させる(ステップS207)。
詳細には、位置関係決定部113は、自然体での、すなわち3次元での剛体の各々の重心位置GO、姿勢マトリックスM及びサイズSを含むデータを、第1画像データにより示される画像に対応する患者のモデルデータとしてモデルデータ記憶部107に記憶させる。また、弾性係数決定部114は、弾性体の各々の弾性係数を含むデータを、その患者のモデルデータとしてモデルデータ記憶部107に記憶させる。
弾性係数決定部114は、ステップS207にてモデルデータ記憶部107が記憶したモデルデータを参照し、引っ張り力で引っ張られた状態の3次元の脊椎モデルと各椎間板に蓄えられたエネルギとを含むデータを生成する。そして、弾性係数決定部114は、予め定められた角度から脊椎モデルを見た画像と、各椎間板に蓄えられたエネルギとを含む表示データを表示部110へ出力する。表示部110は、弾性係数決定部114から表示データを取得し、その表示データが示す引っ張られた状態の脊柱モデルと各椎間板に蓄えられたエネルギとを表示する(ステップS208)。図8に、ステップS208にて表示された画像の一例を示す。
なお、同図に示す例では、各椎間板に蓄えられたエネルギが数字で表示されているが、各エネルギは、対応する椎間板の領域に、大きさに応じて予め定められた色で表示部110に表示されてもよい。また、例えば、脊柱モデルは、上述の通り3次元で作成されるので、ユーザが指示受付部111を介して指示することによって、所望の角度から見た画像を表示部110に表示させることができる。これらのことは、後述するシミュレーションの結果を表示する場合(図9,図10参照)においても、同様である。
これにより、モデル生成処理(ステップS103)が終了する。
再び図3を参照し、シミュレート部108は、指示受付部111が脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させる指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS104)。
特定の箇所を移動させる指示を受け付けたと判定した場合(ステップS104;Yes)、シミュレート部108は、シミュレーション処理を行う(ステップS105)。
このシミュレーション処理は、ステップS103にて生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の複数の剛体の位置関係を決定するものである。これにより、特定の箇所を移動させた場合の3次元の脊椎モデルが決定され、その脊柱モデルを示すデータが生成される。
詳細には、シミュレート部108は、モデルデータ記憶部107が記憶しているモデルデータを参照する。そして、シミュレート部108は、モデルデータに含まれる各弾性体の弾性係数に基づいて、特定の箇所を移動させた場合の複数の剛体の位置関係を決定する。このとき、複数の剛体の位置関係は、脊柱モデルの特定の箇所を移動させた場合に脊柱モデルの全体に含まれる各弾性体に蓄えられるエネルギの総和が最小となるように決定される。この決定のための境界条件などは、適宜定められてよく、本実施の形態では例えば、少なくとも脊柱モデルの下端を固定とする。シミュレート部108は、このようにして決定した複数の剛体の位置関係を示すデータを、特定の箇所を移動させた場合の脊柱モデルを示すデータとしてモデルデータ記憶部107に記憶される。
また、シミュレート部108は、モデルデータに含まれる各弾性体の弾性係数に基づいて、脊柱モデルの特定の箇所を移動させた場合に各弾性体に蓄えられるエネルギを算出する。これにより算出されたエネルギの各々は、対応する弾性体を識別するための情報とともに、特定の箇所を移動させた場合の脊柱モデルを示すデータに含められる。
また、シミュレート部108は、各弾性体に蓄えられるエネルギに応じて、ロッドの剛性を決めるパラメータを決定する。ロッドの剛性を決めるパラメータは、脊柱モデルの全体に含まれる各弾性体に蓄えられるエネルギの総和に基づいてロッド全体の統一パラメータとして生成しても良い。また、それぞれの弾性体に蓄えられるエネルギに応じて、それぞれの弾性体に対応するロッドの部分ごとにパラメータを決めるようにしても良い。具体的には、必要とする強度に応じてロッドの太さを変えるようにしても良い。
パラメータの具体例としては、例えば、金属材料の種類、金属材料層の厚さ、金属粒子の密度、電子ビームの電力量、電子ビームの照射時間などがある。弾性体に蓄えられるエネルギに応じてどのパラメータをどのように設定するかは、予め実験等で求めてシミュレート部108に記憶しておく。そして、シミュレート部108は、シミュレーション結果に基づいて、テーブル引きでロッドの剛性を決めるパラメータを求める。また、パラメータには、ロッドの太さを決めるパラメータも含まれる。
シミュレート部108は、ステップS105にて生成されたデータに基づいて、予め定められた角度から脊椎モデルを見た画像と、各椎間板に蓄えられたエネルギとを含む表示データを表示部110へ出力する。表示部110は、シミュレート部108から表示データを取得し、表示データが示す脊柱モデルと各椎間板に蓄えられたエネルギとを表示する(ステップS106)。その後、ステップS104の処理が再び実行される。
図9に、図8に示す脊柱モデルの特定の箇所を図9の矢印で示すように移動した場合に、ステップS106にて表示部110に表示される画面の例を示す。図9に例示する画面は、脊柱モデルの両端部以外の特定の箇所を移動させた脊椎モデル(図9の実線)と、特定の箇所を移動させる前の脊柱モデル、すなわち、図8に示す脊柱モデル(図9の点線)と、特定の箇所を移動させた場合に各椎間板に蓄えられるエネルギとを含む。
特定の箇所として端部以外を移動させた場合の脊柱モデルは、上述のように、脊柱モデルの全体に含まれる各弾性体に蓄えられるエネルギの総和が最小となるように決定される。この決定のための条件には、上述のように下端が移動前の位置に固定することに加えて、さらに例えば、上端を移動前の位置に固定することと、特定の箇所を移動後の位置に固定することとが含まれる。
また、図10に、図8に示す脊柱モデルの上端を特定の箇所として図10の矢印で示すように移動した場合に、ステップS106にて表示部110に表示される画面の例を示す。図10に例示する画面は、上端を移動させた脊椎モデル(図10の実線)と、上端を移動させる前の脊柱モデル、すなわち、図8に示す脊柱モデル(図10の点線)と、上端を移動させた場合に各椎間板に蓄えられるエネルギとを含む。
特定の箇所として端部(本実施の形態では、端部が固定であるため、上端部)を移動させた場合の脊柱モデルは、上述のように、脊柱モデルの全体に含まれる各弾性体に蓄えられるエネルギの総和が最小となるように決定される。この決定のための条件には、上述のように下端が移動前の位置に固定することに加えて、さらに例えば、上端を移動後の位置に固定することが含まれる。
特定の箇所を移動させる指示を受け付けていないと判定された場合(ステップS104;No)、ロッド形状特定部109は、指示受付部111がロッドを製造する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS107)。
ロッドを製造する指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS107;No)、ステップS104の処理が再び実行される。
ロッドを製造する指示を受け付けたと判定した場合(ステップS107;Yes)、ロッド形状特定部109は、表示部110に表示されている脊柱モデルに適合するロッドの形状を特定する(ステップS108)。
詳細には例えば、ロッド形状特定部109は、表示部110に表示されている脊柱モデルに含まれる複数の剛体の位置関係に沿ったロッドの形状を特定する。より詳細には例えば、剛体の各々の重心を通る滑らかな近似曲線によりロッドの形状が特定される。近似曲線は、予め定められた、又は、ユーザが指示する次数の高次関数により表される曲線などである。
本実施の形態によれば、ユーザは、ユーザが最も望ましいと考える脊柱モデルが表示部110に表示された場合に、指示受付部111に指示を与えるとよい。これによって、表示部110に表示された脊柱モデルを特定するための情報がロッド形状特定部109に出力されて、その脊柱モデルの形状に適合するロッド形状データが生成される。なお、ロッド形状データは、例えばユーザが指定するロッドの太さなどを含む立体的な形状を示すものであってもよい。
ロッド形状特定部109は、ステップS108にて特定したロッドの形状を示すロッド形状データを生成してロッド製造装置103へ出力し(ステップS109)、ステップS104の処理が再び実行される。そして、ロッド製造装置103は、ロッド形状データを取得し、取得したロッド形状データが示す形状のロッドを製造する。
ロッド形状特定部109が出力したロッド形状データを図面化した例を図11と図12に示す。図11と図12とは、脊柱を矯正するためのロッドの曲率が異なる曲率が小さめの例である。
図13は、ロッド形状特定部109が出力した図11、図12に示すロッド形状データに基づいて、ロッド製造装置103で実際に製造したロッドの写真である。製造されたロッドは、ロッド形状特定部109が生成した形状データに忠実なものであることが確認された。また、製造時にはロッドに曲げ応力等が加えられないことが確認された。
これまで説明したように、本実施の形態によれば、脊柱変形矯正固定術支援装置100は、患者の第1画像データと第2画像データとに基づいて、3次元の脊柱モデルを生成し、脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の複数の剛体の位置関係を決定する。これにより、剛体を適宜移動させることによって、矯正後の脊柱の状態をシミュレートし、シミュレーションの結果に基づいて、患者に適した矯正後の脊柱の状態を予め検討し、手術中に矯正後の脊柱の状態を決定するための時間を少なくとも短縮することができる。従って、短時間で適切な脊柱変形矯正固定術を行うことが可能になる。
一般的に、医師が手術中にロッドを曲げる従来の脊柱変形矯正固定術では、ロッドには残留応力が残ることがある。そして、残留応力のために、ロッドが手術後に患者の体内で折れてしまうことがある。また、手術後にロッドが残留応力を低減するように変形して、医師が意図した状態に脊柱が固定されないことがある。
手術後のロッドの折れ、変形などを防ぐには、より強度が強い材質で作られたロッドを予め製造しておくことが望ましい。本実施の形態によれば、シミュレーションの結果に基づいて、適切な矯正後の脊柱の状態に適合するロッドを予め製造しておくことができる。このとき、例えば熱処理をしておくことにより、従来よりも強度が強いロッドを手術前に予め製造しておくこともできる。これにより、適切な脊柱変形矯正固定術が可能になる。
また、手術前に予めロッドを用意しておくことで、手術中にロッドを曲げるための時間を低減又は省くことができ、手術時間を短くすることができる。そのため、短時間で脊柱変形矯正固定術を行うことが可能になる。
さらに、一般的に、医師はある一定の長さのロッドを症例毎に切断して使用しているが、予め長さが決まったロッドを使用することができれば、材料費を抑えることができ、在庫管理も容易になる。
本実施の形態によれば、各弾性体の弾性係数に基づいて、特定の箇所を移動させた場合に各弾性体に蓄えられるエネルギの総和が最小となる複数の剛体の位置関係を決定する。これによって、特定の箇所を移動させた場合の脊椎モデルの状態が決定される。このような方法によれば、各剛体に掛かる力に基づく複雑な計算をしなくても、特定の箇所を移動させた場合の脊椎モデルの状態を比較的容易に求めることができる。従って、脊柱変形矯正固定術支援装置100が演算処理を行う負荷を抑えつつ、適切な脊柱変形矯正固定術を支援することが可能になる。
本実施の形態によれば、脊柱モデルに含まれる各弾性体に蓄えられるエネルギが表示部110に表示される。これにより、矯正後の脊柱にどの程度の負担が掛かるかを推測することができるので、例えば患者に過度の負担となる矯正を回避することができる。従って、従来よりも安全でかつ適切な脊柱変形矯正固定術を行うことが可能になる。
本実施の形態によれば、椎間板の各々が、一次元的に伸縮する部材としてモデル化される。これにより、椎間板を比較的単純なモデルとして表現しつつ、矯正された脊柱の状態のシミュレーションをすることができる。従って、脊柱変形矯正固定術支援装置100が演算処理を行う負荷を抑えつつ、適切な脊柱変形矯正固定術を支援することが可能になる。
本実施の形態によれば、椎骨の各々が、予め定められた形状の剛体によりモデル化される。これにより、椎骨を比較的単純なモデルとして表現しつつ、矯正された脊柱の状態のシミュレーションをすることができる。従って、脊柱変形矯正固定術支援装置100が演算処理を行う負荷を抑えつつ、適切な脊柱変形矯正固定術を支援することが可能になる。
本実施の形態によれば、椎骨の各々が、柱状の立体の一例としての四角柱によりモデル化される。そして、その柱状の立体の位置及び大きさは、患者の各椎骨の椎体の位置及び大きさに基づいて決定される。これにより、椎骨を比較的単純なモデルとして表現しつつ、矯正された脊柱の状態のシミュレーションをすることができる。従って、脊柱変形矯正固定術支援装置100が演算処理を行う負荷を抑えつつ、適切な脊柱変形矯正固定術を支援することが可能になる。
本実施の形態では、シミュレーションにより生成された脊柱モデルに適合したロッドをロッド製造装置103により、ユーザの指示に応じて製造する。これにより、適切な矯正後の脊柱の状態に適合するロッドを容易に製造することが可能になる。
本実施の形態では、第1画像データは、CT装置101により撮影された画像を示し、第2画像は、X線撮影装置102で撮影された画像を示す。一般的に、CT装置101では、X線撮影装置102よりも患者の被ばく量が多い。本実施の形態によれば、第1画像データと第2画像データとの両方の生成にCT装置101を利用しなくてもよいので、患者の被ばく量を抑制しつつ、3次元の脊柱モデルを構築して矯正後の脊柱の状態のシミュレーションをすることが可能になる。
実施の形態では、ステップS208にて、引っ張られた状態の3次元の脊椎モデルと各椎間板に蓄えられたエネルギとを表示する。これに代えて、ステップS208にて、自然体での3次元の脊椎モデルと各椎間板に蓄えられたエネルギ(この場合は、例えばゼロである。)とを含むデータが生成され、それらが表示部110に表示されもよい。しかし、実施の形態によれば、ユーザは、ある程度矯正された状態を見て、それを修正してシミュレートすることができる。そのため、実施の形態によれば、シミュレーションを効率的に行うことが可能になる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。例えば、以下のように変形されてもよい。
例えば、実施の形態では、椎間板の各々が、剛体間を接続して一次元的に伸縮する部材としてモデル化されることとした。しかし、椎間板の各々は、図14に示すように、椎体をモデル化した剛体117d,117eの間を接続するラーメン構造を有する構造体118としてモデル化されてもよい。
この場合、自然体である場合と引っ張られた状態である場合との実施の形態と同様の脊柱の画像に基づいて、各椎間板の変形量が推定されるとよい。そして、推定された各椎間板の変形量と引っ張り力とに基づいて、椎間板の弾性係数として、縦弾性係数及び横弾性係数が決定されるとよい。
これによれば、シミュレーションの際に、捻じれによって椎間板に蓄えられるエネルギをも考慮することができる。そのため、矯正後の脊柱の状態をより正確に求めること、矯正後の脊柱において椎間板に蓄えられるエネルギをより正確に求めることができるので、適切な脊柱変形矯正固定術を支援することが可能になる。
例えば、脊柱モデルは、変形した部分(変形部分)を含む患者の脊柱の一部についてのみ生成されてもよい。
この場合、例えば位置関係決定部113は、脊柱の各部の曲率と正常な曲率に応じて定められる閾値とを比較し、比較した結果、曲率が異常と判断される部分として、変形部分を決定してもよい。そして、位置関係決定部113は、脊柱モデルを生成する部分として、変形部分から上下の各方向に予め定められた範囲に含まれる脊柱と、変形部分とを決定してもよい。ここでの予め定められた範囲は、例えば、長さ、変形部分に対する割合などで定められるとよい。
また例えば、脊柱をモデル化する部分は、ユーザにより指定されてもよい。これによれば、脊柱全体をモデル化するよりも少ない剛体及び弾性体で構成される脊柱モデルを生成することができる。また、この脊柱モデルによっても、矯正後の脊柱の状態のシミュレーションを行うことができる。従って、脊柱変形矯正固定術支援装置100が演算処理を行う負荷を抑えつつ、適切な脊柱変形矯正固定術を支援することが可能になる。
例えば、第1画像データは、自然体において患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定することができるものであればよく、例えば、X線撮影装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などにより生成されてもよい。X線撮影装置が採用される場合、第1画像データは、患者の脊柱を異なる角度で撮影した複数のX線画像を含むとよい。このような第1画像データを採用した場合も、実施の形態と同様の効果を奏する。
例えば、第2画像データは、患者の脊柱に力が加えられた状態において各椎骨間の間隔を特定することができるものであればよい。患者の脊柱に力が加えられた状態は、実施の形態で説明した状態、すなわち、患者の脊柱が予め定められた大きさの力で引っ張られた状態に限られず、立位、変形した脊柱の頂点を押した状態などであってもよい。これらの状態を適宜組み合わせた複数の画像を示すデータが、第2画像データに採用されてもよい。立位の場合、患者の体型、体重などに基づいて、各椎間板に掛かる力を推定することができる。変形した脊柱の頂点を押す場合には、その押す力を測定することで、各椎間板に掛かる力を推定することができる。
また例えば、第2画像データを生成する装置は、X線撮影装置102に限られない。第2画像データを生成する装置には、患者の脊柱を撮影する状態などに合わせて適宜、CT装置、MRI装置などが採用されてもよい。
このような第2画像データを採用した場合も、各椎間板の柔軟性を、それに相当する弾性体の弾性係数で表すことができるので、上述のシミュレーションにおいて患者の脊柱が変改した部位の可動性を推定することができる。そのため、このような第2画像データを採用した場合も、実施の形態と同様の効果を奏する。
例えば、実施の形態では、剛体の重心の位置(重心位置GO)を剛体の位置に採用する例により説明したが、剛体の位置の表し方は、適宜変更されてよい。また、本実施の形態で採用する座標系は、モデル生成処理(ステップS103)及びシミュレーション処理(ステップS105)にて採用される座標系の一例であって、これらの各処理に採用される座標系は、直交座標系に限らず、極座標系など適宜変更されてよい。このような変形例によっても、実施の形態と同様の効果を奏する。
例えば、実施の形態では、患者の各椎体の形状と標準椎体外形データにより示される形状とに基づいて、重心位置GO、姿勢マトリックスM、サイズSを決定する例により説明した。しかし、重心位置GO、姿勢マトリックスM、サイズSを決定する方法は、これに限られない。例えば、重心位置GO、姿勢マトリックスM、サイズSは、患者の各椎骨と標準椎体外形データにより示される形状とに基づいて、実施の形態で説明した手順と同様の手順で決定されてもよい。このような変形例によっても、実施の形態と同様の効果を奏する。
例えば、実施の形態では、モデル生成処理(ステップS103)において椎体ごとにサイズSが決定される例により説明した。しかし、人の椎体は、概ね大きさが同じであることが多いので、サイズSの決定が省略されてもよい。この場合、椎体は、姿勢のみが異なる予め定められた形状の剛体によってモデル化されることになる。これによって、剛体の位置関係を決定するための演算量を低減することが可能になる。
以上の説明では、医師等が、表示部110に表示された脊柱モデルと各弾性体に蓄えられるエネルギを参照して、特定の箇所とその移動方向と移動量を決めていた。この発明は、これに限定されず、脊柱変形矯正固定術支援装置100が、特定の箇所の特定と移動、さらにシミュレーションを自動的に特定するように構成することも可能である。
この場合、例えば、患者の年齢等を考慮して患者の椎骨に加えても良い許容負荷から、弾性体に蓄えても良いエネルギの閾値を予め設定し、シミュレート部108に登録しておく。シミュレート部108は、ステップS103の処理で脊柱モデルが生成された後、医師等の指示が検出できない場合、ステップS103で得られたモデルと閾値とを比較し、閾値以上のエネルギが蓄えられている弾性体が存在するか否かを判別する。シミュレート部108は、閾値以上のエネルギを蓄積している弾性体が存在すると判別すると、図9を参照して説明した手法により、その弾性体の両側の剛体を、複数の方向と距離との組み合わせで移動させた複数の脊柱モデルを生成し、各脊柱モデルについて、各弾性体に蓄えられるエネルギをシミュレートする(ステップS104,S105)。
続いて、シミュレート部108は、生成した複数の脊柱モデルから、全ての弾性体に蓄えられるエネルギが閾値以下となる移動方向と移動距離との組み合わせとそのときの脊柱モデルを検索する。続いて、シミュレート部108は、例えば、脊柱モデル内の全ての弾性体に蓄えられるエネルギの合計が小さい順に任意の数の脊柱モデルを表示部110に表示する(ステップS106)。
医師等は、表示された複数の脊柱モデルのうちから任意のものを選択する。この選択操作が、ステップS104,S107で検出されると、ロッド形状特定部109が、選択された脊柱モデルに対応するロッドの形状データが生成され、ロッド製造装置103に出力される(ステップS108,S109)
このような手法によれば、ステップS103で生成された脊柱モデルに閾値以上のエネルギが蓄積されている弾性体が存在する場合には、自動的に、矯正された脊柱モデルの候補が生成される。従って、医師等は、候補の中から任意の脊柱モデルを選択して、使用することができる。従って、最適な脊柱モデルを求めるシミュレート作業がより容易となる。
なお、医師等が表示された複数の候補のうちから任意のものを選択し、選択した脊柱モデルの任意の位置を特定して移動させる指示を受け付けて(ステップS104)、ステップS105,S106のシミュレーション及び表示処理を行うようにしてもよい。
なお、図9を参照して説明した矯正手法を使用する例を説明したが、図10を参照して説明した矯正手法を使用することも可能である。さらに、図9と図10の両方の手法を共にシミュレートするように構成してもよい。
また、以上の説明では、ロッド製造装置103に電子ビーム積層造形技術を使用した金属用3Dプリンタである電子ビーム3次元積層造形装置を用いた場合について説明したが、電子ビーム積層造形技術を使用した3Dプリンタに限定する必要は無く、他の積層造形技術を用いてもよい。また、ロッド製造装置103には、3Dプリンタを用いることが望ましいが、金属棒を曲げ加工する装置でもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
100 脊柱変形矯正固定術支援装置
101 CT装置
102 X線撮影装置
103 ロッド製造装置
104 第1取得部
105 第2取得部
106 モデル生成部
107 モデルデータ記憶部
108 シミュレート部
109 ロッド形状特定部
110 表示部
111 指示受付部
112 椎体抽出部
113 位置関係決定部
114 弾性係数決定部

Claims (13)

  1. 自然体における患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定するための第1画像データを取得する第1取得部と、
    前記患者の脊柱に力が加えられた状態における各椎骨間の間隔を特定するための第2画像データを取得する第2取得部と、
    前記取得された第1画像データと前記取得された第2画像データとに基づいて、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体と複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体とで構成される3次元の脊柱モデルを生成するモデル生成部と、
    前記生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の前記複数の剛体の位置関係を決定するシミュレート部とを備える脊柱変形矯正固定術支援装置。
  2. 前記モデル生成部は、
    前記取得された第1画像データに基づいて、前記複数の剛体の位置関係を決定する位置関係決定部と、
    前記取得された第1画像データと前記取得された第2画像データとに基づいて、各椎間板の変形量を推定し、当該推定された各変形量と前記力の大きさとに基づいて、前記各弾性体の弾性係数を決定する弾性係数決定部とを有する
    請求項1に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  3. 前記シミュレート部は、前記決定された各弾性体の弾性係数に基づいて、前記特定の箇所を移動させた場合に前記各弾性体に蓄えられるエネルギの総和が最小となる前記複数の剛体の位置関係を決定する
    請求項2に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  4. 前記シミュレート部は、さらに、前記決定された複数の剛体の位置関係と前記決定された各弾性体の弾性係数とに基づいて、前記特定の箇所を移動させた場合に前記各弾性体に蓄えられるエネルギを算出し、
    前記脊柱変形矯正固定術支援装置は、前記決定された複数の剛体の位置関係に応じた画像と、前記算出された各弾性体に蓄えられるエネルギとを表示する表示部をさらに備える
    請求項2又は3に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  5. 前記椎間板の各々は、前記剛体の間を接続して一次元的に伸縮する部材としてモデル化される
    請求項1から4のいずれか1項に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  6. 前記椎間板の各々は、前記剛体間を接続するラーメン構造を有する構造体としてモデル化される
    請求項1から4のいずれか1項に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  7. 前記椎骨の各々は、予め定められた形状の剛体によりモデル化される
    請求項1から6のいずれか1項に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  8. 前記剛体の予め定められた形状は、柱状の立体であり、
    前記モデル生成部は、前記患者の各椎骨の椎体の位置及び大きさに基づいて、前記剛体の位置及び大きさを決定する
    請求項7に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  9. 前記決定された複数の剛体の位置関係に沿ったロッドの形状を特定し、当該特定したロッドの形状を示すロッド形状データをロッド製造装置へ出力するロッド形状特定部をさらに備える
    請求項1から8のいずれか1項に記載の脊柱変形矯正固定術支援装置。
  10. 第1取得部が、自然体における患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定するための第1画像データを取得することと、
    第2取得部が、前記患者の脊柱に力が加えられた状態における各椎骨間の間隔を特定するための第2画像データを取得することと、
    モデル生成部が、前記取得された第1画像データと前記取得された第2画像データとに基づいて、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体と複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体とで構成される3次元の脊柱モデルを生成することと、
    シミュレート部が、前記生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の前記複数の剛体の位置関係を決定することとを含む脊柱変形矯正固定術支援方法。
  11. コンピュータを、
    自然体における患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定するための第1画像データを取得する第1取得手段、
    前記患者の脊柱に力が加えられた状態における各椎骨間の間隔を特定するための第2画像データを取得する第2取得手段、
    前記取得された第1画像データと前記取得された第2画像データとに基づいて、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体と複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体とで構成される3次元の脊柱モデルを生成するモデル生成手段、
    前記生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の前記複数の剛体の位置関係を決定するシミュレート手段、として機能させるためのプログラム。
  12. 自然体における患者の複数の椎骨の位置関係を3次元で特定するための第1画像データを取得する第1取得工程と、
    前記患者の脊柱に力が加えられた状態における各椎骨間の間隔を特定するための第2画像データを取得する第2取得工程と、
    前記取得された第1画像データと前記取得された第2画像データとに基づいて、複数の椎骨のそれぞれに対応する複数の剛体と複数の椎間板のそれぞれに対応する複数の弾性体とで構成される3次元の脊柱モデルを生成するモデル生成工程と、
    前記モデル生成工程で生成した脊柱モデルを構成する複数の剛体の位置関係に沿ったロッドの形状を示すロッド形状データを生成するデータ生成工程と、
    前記データ生成工程で生成したロッド形状データに基づいて、電子ビーム積層造形技術を使用して、脊柱変形矯正固定術に使用するロッドを製造する製造工程と、
    を含むロッド製造方法。
  13. 前記モデル生成工程で生成された脊柱モデルに含まれる特定の箇所を移動させた場合の前記複数の剛体の位置関係を決定するシミュレート工程をさらに含み、
    前記シミュレート工程は、前記決定された複数の剛体の位置関係と前記弾性体の弾性係数とに基づいて、前記脊柱モデルに含まれる各弾性体に蓄えられるエネルギをシミュレーションする工程と、各弾性体に蓄えられるエネルギを表示するする工程と、
    を含むことを特徴とする請求項12に記載のロッド製造方法。
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