JP2016091340A - 断面標示装置及び断面標示プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 指定の境界面で切断される切断躯体を検出する指定躯体検出手段と、
前記切断躯体に含まれる構成鉄筋を検出する鉄筋検出手段と、
前記構成鉄筋から前記境界面で切断される切断鉄筋を検出する切断鉄筋検出手段と、
前記切断鉄筋の断面に前記境界面に含まれ得る視線で視認できる波状の標示面を設ける標示手段を備えることを特徴とする断面標示装置及び断面標示プログラム。
【選択図】 図1
Description
更に、視線と当該躯体等の軸との間に生じる傾斜が直角になると、前記躯体等の要素断面は単なる直線で表現され(図13参照)、要素断面と前記境界面に近接して存在する躯体等の要素端面との区別は略不可能である。
前記標示手段は、例えば、前記切断鉄筋の断面の一部を中心とする外周の位相αに対しsinα×定数を深度とする波状を備える標示面を設ける手法を採ることができる。
尚、ここで例示する配筋検証支援装置は、三次元の編集データ及びその投影データを編集する機能(以下「編集機能」と記す)を有する建築物用三次元CAD(以下「CAD」と記す)である。
前記マウスオブジェクト1は、ディスプレイ画面のカーソルを移動して、マウス等で行われる入力操作の内容(指令など)及び画面座標(画面の位置を示す二次元座標系による座標)を前記表示オブジェクト4へ送信する。
前記表示オブジェクト4は、グラフィックオブジェクトと表示行列(アフィン変換行列)を含む。
前記表示オブジェクト4は、前記マウスオブジェクト1が出力する指令など、当該表示オブジェクト4に対して与えられる種々の指令により、前記建築物データオブジェクト2又は前記切断オブジェクト3などで作成された建築物データ又はその建築物の構成要素である躯体の形態及び構造を軸座標、表皮座標、断面座標又は円半径などで表す編集データ(以下「躯体データ」と記す)及びそれらの投影データをグラフィックオブジェクト(例えば「DirectX(登録商標)」又は「OpenGL(登録商標)」など)に送りディスプレイ画面に表示する。
前記建築物データオブジェクト2は、前記マウスオブジェクト1等と連携して前記編集機能を果たす編集手段と、当該編集手段で作成した編集データ及びその投影データを保存し管理する保存手段を備える。
前記編集手段は、前記マウスオブジェクト1から得た前記入力操作の内容及び画面座標から編集空間の空間座標を導き、建築物を構成する躯体などに分けて、前記躯体データ及びその投影データなどの形で前記保存手段の記録エリアに保有する。
前記編集手段で作成された前記建築物データ又は前記躯体データは、例えば、DXF形式など所定形式のデータとして前記保存手段の記録手段に保存する。
尚、前記属性データは、例えば、建築物を構成する階層、当該階層に含まれる柱又は梁などの躯体分類並びに当該躯体の躯体軸及び躯体表皮(表面を厚みの無い皮と見立てた)を特定するデータである。
前記保存手段は、例えば、階層にあっては、“1F”などの文字列を保有し、躯体分類にあっては、“柱”などの文字列を保有し、躯体軸にあっては、当該躯体軸を構成する直線の連結点(節点)を連続した点群として保有し、躯体断面にあっては、前記節点を含む断面(平面)を構成する多角形として保有し、前記断面を形作る辺を含めて構成される四角形又はそれを分割した三角形ABC及びその頂点P0〜Pn(図10参照)の座標を表皮座標として記録手段に保有する。
尚、前記線形関数は、平面又は曲面に仮想の格子線を与え、個々の線に対して、例えば、法線方向の増加量を格子線の始点からの距離に比例して変化させるなどの方法を、数式又はプログラムで定義するものである。
また、前記鉄筋データは、各躯体に含まれる鉄筋の鉄筋名称(属性)、鉄筋材質、鉄筋軸及び鉄筋径などのデータである。
尚、鉄筋の表皮座標等は、前記鉄筋径から擬似多角形を作成し、前記鉄筋軸の線形(鉄筋線形)に沿ってスイープする処理等によって適宜作成する。
この様に軸に対して規格化した肉(表皮)付けを行う手法の選択によって、記録手段の記録領域をいたずらに消費することを防止することができる。
前記曲線は、円、円弧、楕円、楕円弧、放物曲線、双曲線、ベジエ曲線、クロソイド曲線その他の曲線であって、数式又は関数で定義される線分である。
前記鉄筋径は、鉄筋の直径である。鉄筋の半径は、前記鉄筋軸と直交する方向の当該鉄筋軸から表皮までの距離である。
前記切断オブジェクト3は、本発明による断面標示装置の一例であって、コンピュータに、前記切断オブジェクト(断面標示装置)3として機能させる断面標示プログラムと、前記ハードウエア資源とが協働して動作する。
この例の前記切断オブジェクト3は、指定された階の床伏図の前記投影データ及び当該投影データに含まれる躯体の前記配筋リストデータから三次元画像の投影データを作成しディスプレイ画面に表示する表示手段と、指定の境界面で切断される切断躯体を検出する指定躯体検出手段と、前記切断躯体に含まれる構成鉄筋を検出する鉄筋検出手段と、前記構成鉄筋から前記境界面で切断される切断鉄筋を検出する切断鉄筋検出手段(切断物体検出手段)と、前記切断鉄筋の断面を前記境界面に含まれ得る視線で視認できる波状の標示面に成形する標示手段を備える。
前記表示処理では、当該切断オブジェクト3の表示手段は、例えば、前記マウスオブジェクト1からの指令に基づき表示すべき階層の指定を受け、前記建築物データオブジェクト2に対して、当該建築物データオブジェクト2の記録エリアに保存されたすべての前記建築物データ又は前記躯体データから、指定した階層に含まれる柱データ(柱の躯体データ)及び梁データ(梁の躯体データ)を検索する指令を出力する。
前記検索結果を受けた前記表示手段は、例えば、前記床伏図の前記建築物データ又は前記躯体データに基づいて前記投影データを作成し前記表示オブジェクト4へ出力する。
当該表示オブジェクト4は、保有するグラフィックオブジェクトと表示行列で、前記切断オブジェクト3から受けた前記投影データを、躯体表皮の面又は線として前記ディスプレイ画面に表示する。
前記指定躯体検出処理では、前記指定躯体検出手段は、前記マウスオブジェクト1からの指令に基づき配筋を検討すべき対象となる躯体の指定を受け、当該切断オブジェクト3の前記指定躯体検出手段に対して、指定された躯体を特定する指令を出力する。
当該指令を受けた当該切断オブジェクト3の前記指定躯体検出手段は、例えば、前記ディスプレイ画面に表示された床伏図において、前記入力操作(例えばマウスによる「クリック操作」)で指定した躯体を特定する。
前記指定躯体検出手段は、指定した躯体を検出すると、当該切断オブジェクト3の鉄筋検出手段に当該躯体を通知して次の処理に移り、躯体を検出できなければ、前記表示オブジェクト4等を介してユーザーに注意を促し、当該ユーザーの入力操作で躯体が指定されるまで待機する。
前記指定躯体検出手段から切断対象となる躯体の通知を受けた前記鉄筋検出手段は、前記建築物データオブジェクト2に対して、指定された躯体に含まれる物体(鉄筋等)を特定する指令を出力する。
前記指令を受けた前記建築物データオブジェクト2(前記鉄筋検出手段)は、当該建築物データオブジェクト2の記録エリアに格納されたすべての躯体データから、指定した階層の前記柱データ及び前記梁データを検索し、指定された躯体に含まれる全ての鉄筋データを当該切断オブジェクト3の記録エリアに保存する。
この例の前記境界面設定手段は、前記指定躯体検出手段から切断対象となる躯体の指定検出を受け、当該躯体表皮と前記画面法線との交点(以下「指定点」と記す)を通り且つ当該躯体の躯体軸方向を指すベクトルを法線とする境界面を導くと共に、以下の切断鉄筋検出処理を行う。
即ち、この例の切断鉄筋検出処理は、前記切断鉄筋検出手段により、軸と断面で構成された物体データを検出し、検出されたデータのなかから円断面を持つデータを鉄筋データとして検出し、更に、検出された鉄筋データのなかから軸の端点が前記境界面と接している鉄筋データを検出し、これらのすべてを満たす鉄筋データに標示フラグを立てて、それらを標示対象データとして当該切断オブジェクト3の記録エリアに保存する(図2参照)。
この例の前記標示処理は、前記標示手段により、前記標示フラグを立てた鉄筋に対して、以下に示す一連の処理を行う。
即ち、鉄筋の断面に標示面を設ける場合には、前記境界面で切断した鉄筋(構成要素)の軸端における半径r(又は断面形状)を前記配筋リストデータ及び鉄筋データに基づいて取得する処理A、XY面(所定の二次元平面)上に半径rの円(又は取得した断面形状)を作成する処理B、当該円(又は取得した断面形状)を多角形に変換する処理Cを行い、当該多角形を鉄筋軸の指定点(境界面)に移動する処理D、当該指定点(境界面)に移動した多角形に標示面を形成する処理Eを順に行う。
前記標示手段は、前記処理Eの際又はその後に、前記多角形を多数の三角形に分割する処理Fを行う(図3参照)。
前記処理Dは、指定点(境界面)での軸ベクトルを取得する処理D1と、前記指定点(境界面)のアップベクトルを導く処理D2と、鉄筋軸を構成する直線の各連結点(以下「節点」と記す)、前記指定点の座標、当該指定点における断面法線(断面の法線)及び当該指定点におけるアップベクトルから前記三角形群を指定点(境界面)に導くアフィン変換行列を作成する処理D3と、前記指定点(境界面)に前記三角形群を移動する処理D4を順に行う(図4(A)参照)。
当該アップベクトルを始点として前記鉄筋の表皮を構成する各平面を配置すれば、通知された鉄筋の鉄筋軸が如何なる態様で屈曲しようとも、当該鉄筋軸に捩れが伴うことはなく、その鉄筋表皮も捩れることはない(図4(B)参照)。
その際、当該物体の軸に含まれる当該指定点又はその前後の点におけるアップベクトルを導く処理は以下の通りである。
具体的には、その物体の軸(ここでは鉄筋軸)が屈曲し、複数の直線の連結として表示されている場合には、当該物体の軸の始点を有する直線のベクトルと次の直線のベクトルとの外積を求め、それをアップベクトルとする。一方、その物体の軸が屈曲していない場合には、当該直線の始点を有するベクトルと最も直角に近い座標軸(編集空間)のベクトルの外積を求め、それをアップベクトルとする(図5参照)。
鉄筋など構成要素の軸を構成する単数又は複数の直線の節点におけるアップベクトルは、前記始端のアップベクトルを初期値V0と置く処理と、当該節点の前後節点における直線のベクトルから平均ベクトルを導く処理と(図7参照)、当該平均ベクトルを法線ベクトルとし且つ当該節点を含む平均面を当該節点における投影面として導く処理と、当該平均面に対して直前の投影面に射影したアップベクトルを前の直線のベクトル方向から射影する射影行列を作成する処理と、当該節点のアップベクトルVnとして直前の節点のアップベクトルVn−1に前記射影行列を乗じたアップベクトルVn−1・射影行列を導きVnの内容を更新する処理を、始端から終端までの間に存在する全節点について行う(図6乃至図8参照)。
前記鉄筋軸の終点(前記鉄筋軸の終端)におけるアップベクトルは、前記終端に至る直前の直線のベクトルを法線とする投影面を導く処理と、前記投影面に対して直前の直線のベクトル方向から射影する射影行列を作成する処理と、当該終点のアップベクトルVnとして直前の節点のアップベクトルVn−1に前記射影行列を乗じて得たアップベクトルVn−1・射影行列で更新する処理を行う。
前記処理D3は、例えば、各三角形の各頂点の座標のZ軸とY軸がそれぞれ鉄筋軸(深度)方向とアップベクトル方向へ向くように回転させる回転行列を求め、その後各三角形を、前記指定点、前記節点又は前記終点に移動する移動行列を求め、各々直前の直線のベクトル方向から前記境界面、各節点の平均面又は終点端面各々の断面領域に射影する射影行列を求める処理である。
前記処理D4は、上記行列をXY平面上の多角形の各頂点座標に順に乗じ、前記境界面、各節点の平均面又は終点端面各々の断面領域(投影面)に射影された点を取得する。
前記処理Eは、前記多角形の頂点から当該多角形の中心に対する中心角を導く処理、前記切断鉄筋の断面の一部を中心とする外周の位相α(前記アップベクトルを位相0度とする中心角の累積値)に対し、(sinα×定数)を深度(Z座標)とする波状を備える標示面を形成する処理及び当該標示面を備えた鉄筋データを、当該躯体の躯体データの一部として当該切断オブジェクト3の記録手段に保存する処理を順に行う(図9参照)。
尚、前記定数は、半径rの0.1倍から3.0倍程度が望ましい。
前記処理Fは、前記境界面における鉄筋の断面領域(以下「標示面」と記す)において当該境界面をXY平面(三次元の相対座標)とするZ座標(深度)が最高位に位置する前記多角形の頂点をP0とする処理、当該頂点P0から左回り(又は右回り)に頂点Pに番号を付す処理、nに多角形の頂点番号−1を代入し三角形ABCの各頂点をA=P(i),B=P(n−i),C=P(n+1)とする処理を順に行うと共に、各三角形の頂点座標を当該切断オブジェクト3の記録手段に保存する(図10参照)。
その際、前記Z座標(深度)が最高位に位置する前記多角形の頂点をP0とし、以下、高さが比較的低い三角形を前記標示面に与えられた波に沿って配置することによって、当該標示面を複数の平面の連結で表現でき、表示や演算など様々な処理及びそれらの処理に伴うメモリーや演算時間の節約並びにファイルサイズの削減に寄与することになる。
前記表示手段は、例えば、前記躯体データに基づいて前記投影データを作成し前記表示オブジェクト4へ出力する。
4 表示オブジェクト,
Claims (4)
- 指定の境界面で切断される物体を検出する切断物体検出手段と、
前記境界面で切断される切断物体の断面に前記境界面に含まれ得る視線で視認できる波状の標示面を設ける標示手段を備えることを特徴とする断面標示装置。 - 指定の境界面で切断される切断躯体を検出する指定躯体検出手段と、
前記切断躯体に含まれる構成鉄筋を検出する鉄筋検出手段と、
前記構成鉄筋から前記境界面で切断される切断鉄筋を検出する切断鉄筋検出手段と、
前記切断鉄筋の断面に前記境界面に含まれ得る視線で視認できる波状の標示面を設ける標示手段を備えることを特徴とする断面標示装置。 - 前記標示手段は、前記切断鉄筋の断面の一部を中心とする外周の位相αに対しsinα×定数を深度とする波状を備える標示面を設けることを特徴とする前記請求項1又は前記請求項2のいずれかに記載の断面標示装置。
- コンピュータに、
指定の境界面で切断される物体を検出する切断物体検出手段と、
前記境界面で切断される切断物体の断面に前記境界面に含まれ得る視線で視認できる波状の標示面を設ける標示手段を備える断面標示装置として機能させることを特徴とする断面標示プログラム。
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