JP2016087433A - 医用画像処理装置および医用画像処理方法 - Google Patents

医用画像処理装置および医用画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】計算量を低減すると同時に画像の位置合わせ精度を確保することができる医用画像処理装置および医用画像処理方法を提供する。
【解決手段】医用画像処理装置1は、取得部11と、抽出部12と、算出部13と、特定部14とを備える。取得部は、被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する。抽出部は、第1の撮像画像及び第2の撮像画像の各々の木構造の分岐点を抽出する。算出部は、分岐点の特徴量に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間の類似度を算出する。特定部は、算出部が算出した分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間で対応する経路を特定する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、医用画像処理装置および医用画像処理方法に関する。
近年、COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫、気管や気管支の疾患などに対して病状解析を行う医用画像処理装置がある。例えば、医用画像処理装置は、気管支の3D(3次元)画像の異なる時相で取得された木構造を含む複数の画像に対して位置合わせ(マッチング)を行う。しかしながら、3D画像の間には、生理学的および病理学的違いが存在し、呼吸などの動作により、異なる時相において、3D画像間は変化を有する。このため、3D画像間の全自動位置合わせの実現は困難であり、かつ、ノイズに敏感であることや、計算量が膨大になることなどの問題も存在する。
特許文献1では、物理的オブジェクトまたはモデルを表すツリー状構造を収集し、一つのツリー状構造から一つの経路(パス)を抽出し、もう一つのツリー状構造から一つの経路を抽出し、類似度測定結果を算出することで2つの経路を比較し、類似度測定結果に基づいて2つの経路が一致しているか否かを定める。
特許文献2では、そのマッチングアルゴリズムは、関連付けグラフ法に基づいており、階層分割を導入し、一度に二つのサブツリーのみをマッチングすることにより、計算時間が大幅に低減される。
しかしながら、特許文献1に記載された技術の欠点は、ノイズや偽の芯線に敏感であり、かつ、特徴点が多く、計算の負担が大きいことである。
また、特許文献2に記載された技術の欠点は、主な分岐点がノイズや偽の芯線に敏感であり、また、関連グラフの解決はNP完全問題であり、計算の負担が大きいことである。
従来の技術における位置合わせ結果の一例について説明する。図12は従来の技術における位置合わせ結果の一例を示す図である。ある時相(以下、時相1と称する)で取得された画像を基礎画像として位置合わせを行う場合、時相1で取得された画像(図12において左側の図)において利用者が関心のある「2」で標記された経路に対して、他の時相(以下、時相2と称する)で取得された画像(図12において中央の図)における実際の位置合わせ結果は「2」で標記された経路である。ここで、時相2での所望の位置合わせ結果は、図12において右側の図に示されるように、「3」で標記された経路である。このように、時相2で取得された画像における実際のマッチング結果である「2」で標記された経路は明らかに左側に偏っていることが分かる。
米国特許第7646903号明細書 米国特許出願公開第2012/0263364号明細書
本発明が解決しようとする課題は、計算量を低減すると同時に画像の位置合わせ精度を確保することができる医用画像処理装置および医用画像処理方法を提供することである。
実施形態の医用画像処理装置は、取得部と、抽出部と、算出部と、特定部とを備える。取得部は、被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する。抽出部は、第1の撮像画像及び第2の撮像画像の各々の木構造の分岐点を抽出する。算出部は、分岐点の特徴量に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間の類似度を算出する。特定部は、算出部が算出した分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間で対応する経路を特定する。
図1は、実施形態1の医用画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、実施形態1の医用画像処理装置が行う医用画像処理方法の一例を示すフローチャートである。 図3は、実施形態における木構造分岐点の位置合わせの一例を説明する説明図である。 図4は、実施形態1の変形例の一例を説明するための図である。 図5は、実施形態2の位置合わせ処理の一例を示したフローチャートである。 図6は、抽出された特徴点の一例を示す説明図である。 図7は、位置合わせ結果の一例を示す説明図である。 図8は、実施形態3の取得部の構成の一例を示すブロック図である。 図9は、実施形態3において各レベルの木構造を取得する流れの一例を示したフローチャートである。 図10は、実施形態4の医用画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図11は、医用画像処理装置により特定の領域内で行われる位置合わせの一例を示す図である。 図12は従来の技術における位置合わせ結果の一例を示す図である。
実施形態の医用画像処理装置は、被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する取得部と、第1の撮像画像及び第2の撮像画像の各々の木構造の分岐点を抽出する抽出部と、分岐点の特徴量に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間の類似度を算出する算出部と、算出部が算出した分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間で対応する経路を特定する特定部と、を備える。
実施形態の医用画像処理装置が備える特定部は、算出部が算出した分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像と第2の撮像画像の間で対応する分岐点を特定し、特定した各分岐点からなる経路を木構造の間で対応する経路として特定する。
実施形態の医用画像処理装置が備える算出部は、特定部により複数の経路が特定された場合に、経路を構成する各分岐点の特徴量の集合に基づいて、第1の撮像画像の基準経路と第2の撮像画像の複数の経路のそれぞれとの間の類似度を算出し、特定部は、算出部が算出した各経路の間の類似度に基づいて、木構造の間で対応する経路を特定する。
実施形態の医用画像処理装置が備える取得部は、木構造をその根部分から外へ複数のレベルに分割し、シードポイントが存在するレベルを出発点とし、レベル毎の木構造の対応する部分を順次取得し、完全な木構造となるように、取得した部分を組み合わせるマルチレベル取得部を備える。
実施形態の医用画像処理装置が備える方法特定部は、前のレベルの取得結果を評価し、評価結果に基づいて、現在のレベルにおいて前記マルチレベル取得部が実行する取得方法を特定する。
実施形態の医用画像処理装置が備える方法特定部は、シードポイントが存在するレベルの取得方法を領域拡張法とし、前のレベルの分割結果のフィードバックに基づいて、現在のレベルのパラメータを適応的に調整することで、現在のレベルの結果を適応的に取得する処理を、木構造全体の成長が完成するまで繰り返す。
実施形態の医用画像処理装置は、木構造を複数の領域に区画する区画部を更に備え、抽出部は、区画部に区画された領域に基づいて、領域内で分岐点の抽出を行う。
実施形態の医用画像処理装置が備える区画部は注目領域を特定し、抽出部は注目領域のみに対して分岐点の抽出を行う。
実施形態の医用画像処理装置が備える特定部は、抽出部により抽出された分岐点を分岐点候補とし、分岐点の間の類似度に基づいて、各分岐点候補に優先順位をつける。
実施形態の医用画像処理装置が備える算出部は、木構造における分岐点の位置に基づいて、各分岐点に重み付けをし、各分岐点の間の類似度を算出する。
実施形態の医用画像処理装置が備える算出部は、木構造の成長レベルに基づいてレベル分けをし、同一のレベルの分岐点の間の類似度のみを算出する。
また、実施形態の医用画像処理装置は、撮影画像に含まれる被検体の木構造を複数のレベルに分割し、シードポイントが存在するレベルを出発点とし、レベル毎の木構造の対応する部分を順次取得し、完全な木構造となるように、取得した部分を組み合わせるマルチレベル取得部と、前のレベルの取得結果を評価し、評価結果に基づいて、現在のレベルにおいて前記マルチレベル取得部が実行する取得方法を特定する方法特定部と、を備える。
また、実施形態の医用画像処理方法は、被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する取得ステップと、第1の撮像画像及び第2の撮像画像の各々の木構造の分岐点を抽出する抽出ステップと、分岐点の特徴量に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間の類似度を算出する算出ステップと、算出ステップで算出した分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間で対応する経路を特定する特定ステップと、を含む。
また、実施形態の医用画像処理方法は、撮影画像に含まれる被検体の木構造を複数のレベルに分割し、シードポイントが存在するレベルを出発点とし、レベル毎の木構造の対応する部分を順次取得し、完全な木構造となるように、取得した部分を組み合わせるマルチレベル取得ステップと、前のレベルの取得結果を評価し、評価結果に基づいて、現在のレベルにおいて前記マルチレベル取得部が実行する取得方法を特定する方法特定ステップと、を含む。
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。なお、以下の説明は気管支の木構造を例として行われているが、実施形態は、気管支の木構造を示す画像に対する処理に限定されるものではなく、つまり、気管、気管支を含むがそれに限らず、他の木構造、例えば、脳神経や血管の構造を示す画像に対しても処理を行うことができる。
(実施形態1)
まず、実施形態の医用画像処理装置1について説明する。図1は、実施形態1の医用画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。図1の例に示すように、医用画像処理装置1は、取得部11と、抽出部12と、算出部13と、特定部14と、を備える。
取得部11は、異なる時相における被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する。ここで、取得部11は、様々な従来の木構造を抽出する方法を利用して、撮像画像から木構造を抽出する。
抽出部12は、第1の撮像画像及び第2の撮像画像に含まれる各々の木構造の分岐点を抽出する。分岐点とは、木構造において分岐の存在する根部分を表す点である。
また、本実施形態において、枝の芯線で木構造を表示する場合には、異なる芯線が収束する点を分岐点とする。算出部13は、分岐点の特徴量に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間の類似度を算出する。
算出部13は、類似度を、木構造における各分岐点の特徴量を比較することで算出することができる。例えば、算出部13は、木構造で表す被検体の部位が気管支である場合、算出部13の計算能力等に基づいて、分岐点が有する複数の特徴量のうち、いくつかの好適な特徴量、例えば、座標、方向、分岐レベルなどを選択して、比較関数を用いて類似度の計算を行う。
特定部14は、算出部13が算出した分岐点の間の類似度に基づいて、第1の撮像画像における木構造と第2の撮像画像における木構造との対応する経路を特定する。
医用画像処理装置1は、コンピュータでプログラムを読み取り、読み取ったプログラムを実行することで上述した各部の機能を発揮し、実現することができ、また、集積回路などのハードウェア構造をそれぞれ上述した各部とすることで実現することができる。
以下、実施形態1の医用画像処理装置1が行う医用画像処理方法について説明する。図2は、実施形態1の医用画像処理装置1が行う医用画像処理方法の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、医用画像処理装置1が行う医用画像処理方法は、取得ステップS1と、抽出ステップS2と、算出ステップS3と、特定ステップS4と、を有する。取得ステップS1において、取得部11は、被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する。抽出ステップS2において、抽出部12は、第1の撮像画像及び第2の撮像画像に含まれる各々の木構造の分岐点を抽出する。算出ステップS3において、算出部13は、分岐点の特徴量に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間の類似度を算出する。特定ステップS4において、算出部ステップS3で算出した分岐点の間の類似度に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間で対応する経路を特定する。
以下、実施形態1の医用画像処理装置1が行う医用画像処理方法の具体例を一つを挙げる。この具体例は本実施形態をより簡単に理解するために挙げられたものであり、本実施形態を限定するものではない。
本具体例では、取得ステップS1において、取得部11は全ての時相での撮像画像における芯線ツリーを取得する。ここでの芯線ツリーは、枝を芯線として表された木構造である。
その後、抽出ステップS2において、抽出部12は第1の時相での撮像画像(以下、第1の撮像画像と称する場合がある)における芯線部分の分岐点と第2の時相での撮像画像(以下、第2の撮像画像と称する場合がある)における芯線部分の分岐点とを抽出する。ここで、第1の時相とは、位置合わせを行う際の基準となる経路を含む撮像画像が取得された時相である。なお、位置合わせを行う際の基準となる経路は、基準経路とも称される。この基準経路は、利用者が関心のある経路等である。また、第2の時相とは、基準経路との位置合わせの対象となる経路を含む撮像画像が取得された時相である。
算出部13は算出ステップS3を実行する。図3を参照しながら一例の算出ステップS3を説明する。図3は、実施形態における木構造分岐点の位置合わせの一例を説明する説明図である。図3を参照しながら、分岐点の類似度を算出することで基準経路に対応する経路を特定する過程を説明する。図3における位置合わせの目標は経路(fa0−fa1−fa21−fa31−fa42)である。すなわち、図3の例では、第1の撮像画像における経路(fa0−fa1−fa21−fa31−fa42)に対応する経路を第2の撮像画像から位置合わせにより得ることが目標となる。
分岐点の特徴で分岐点を標記する場合、第1の撮像画像の分岐点の特徴量をfaとし、第2の撮像画像の分岐点の特徴量をfbとする。まず、第1の時相での第1の撮像画像と第2の時相での第2の撮像画像との分岐点fa1,fb1の間の類似度を算出する。
特徴量の具体的な例について、例えば、各分岐点の特徴をf=[x1,x2,x3,x4,x5,x6,x7]とし、つまり、7つの特徴の配列で表す。ここで、x1は、分岐点の位置である。x2は、水平方向と、分岐点から分岐された2つの芯線のうち一方の芯線とが成す角の角度である。x3は、分枝の長さである。ここでいう分岐の長さとは、例えば、分岐点から分岐された2つの芯線の長さの合計である。x4は、分枝の角度である。ここでいう分岐の角度とは、例えば、分岐点から分岐された2つの芯線が成す角の角度である。x5は、気管支の断面を示すテンプレート画像と、分岐点を含み芯線に直交する断面画像との類似度である。x6は、分岐点を含み芯線に直交する断面における内腔の面積である。x7は、輪郭パラメータ(例えば、分岐点を含み芯線に直交する断面における内腔の円形度)である。
類似度の計算は、木構造分岐点の情報、例えば断面積などに基づいて行われる。例えば、第1の撮像画像の分岐点の特徴量をfa1とし、第2の撮像画像の分岐点の特徴量をfb1とする場合、2つの分岐点の間の類似度は関数S(fa1,fb1)で表される。ここで、S(fa1,fb1)>δであり、δは予め設定された閾値であり、閾値δは経験又は統計結果に基づいて予め得られたものである。
算出した類似度がδよりも大きい場合、引き続き次のレベルの分岐点探索を行い、ステップ2を実行する。
ステップ2において、fa21とfb21、fb22との類似度を算出する。ここでの結果は、S(fa21,fb21)>δであり、S(fa21,fb22)>δである。
S(fa21,fb21)>δ、S(fa21,fb22)>δであり、類似度は予め設定された閾値より大きいため、選択した分岐点fb21、fb22は有効である。類似度が予め設定された閾値よりも小さい場合、その分岐点で終了し、次のレベルの分岐点への更なる探索を停止する。
次に、ステップ3に移行し、fa31とfb31、fb32、fb33、fb34との類似度を算出し、結果は以下の通りである。
S(fa31,fb31)>δ
S(fa31,fb32)<δ
S(fa31,fb33)<δ
S(fa31,fb34)<δ
ここで、類似度がδ未満の分岐点b32、b33、b34において、次のレベルの分岐点への更なる探索を停止する。
ステップ4において、fa42とfb41、fb42との類似度を算出し、結果は以下の通りである。
S(fa42,fb41)<δ
S(fa42,fb42)>δ
その後、特定部14はステップS4において、算出した分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像と第2の撮像画像との間の対応する分岐点を特定し、特定した各分岐点からなる経路を、木構造間の対応する経路として特定する。つまり、上述した算出ステップS3を経て、特定ステップS4において、特定部14が最終的に特定した経路はb0→b1→b21→b31→b42である。このようにして、気管支領域(肺)全体の位置合わせが行われる。
医用画像処理装置1は、上述した位置合わせにより、第1の撮像画像と第2の撮像画像との間で、対応する経路を特定する。そして、医用画像処理装置1は、この位置合わせを繰り返し行って、複数の時相で対応する経路を特定し、特定された経路が示す気管支を時系列で解析し、時系列の解析結果を出力することができる。例えば、医用画像処理装置1は、特定された経路での気管支の断面の面積の大きさの変動を示すグラフを生成して、生成したグラフを表示する。また、医用画像処理装置1は、特定された経路での気管支の断面の動画を生成し、生成した動画を表示してもよい。
実施形態1の医用画像処理装置1および医用画像処理方法により、木構造を含む画像間の位置合わせを全自動かつ高精度で行うことができ、かつ、位置合わせにおけるノイズや偽の芯線に対するロバスト性を比較的高くすることができる。
また、算出した分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像と第2の撮像画像との間の対応する分岐点を特定することができ、特定した各分岐点からなる経路を精度良く特定し、木構造間の対応する経路とすることができる。
また、本実施形態によれば、分岐点のみに対して類似度の計算を行い、その後に経路を特定し、かつ計算する際に類似度が閾値より小さい分岐点以降の分岐点を除去し続けているため、従来の技術と比べると、計算量が大幅に低減され、計算の効率を向上させることができる。
なお、説明の便宜上、ここでは、医用画像処理装置1による異なる2つの時相での画像の間の位置合わせについて説明したが、医用画像処理装置1は3つ以上の複数の時相での複数の画像を取得することができ、取得した複数の画像から第1の時相での第1の撮像画像とするものを選択し、その他の画像をそれぞれ第2の撮像画像とすることで、第2の撮像画像のそれぞれと第1の撮像画像との位置合わせを行うことができる。また、複数の撮像画像の間で互いに位置合わせを行い、一組の撮像画像の位置合わせを行うことができる。
(実施形態1の変形例)
ここで、算出部13は、木構造のレベルに基づいて、同一のレベルの分岐点の間の類似度のみを算出することもできる。そこで、このような変形例を実施形態1の変形例として説明する。図4は、実施形態1の変形例の一例を説明するための図である。
図4の例に示すように、算出部13は、木構造の最上部から底部までのレベル毎に、第2の時相で取得された第2の撮像画像から、第1の時相で取得された第1の撮像画像における各分岐点(基準分岐点)に対応する分岐点を候補分岐点として見つけ出す。ここで、算出部13は、第2の撮像画像において、基準分岐点との間の類似度が所定の閾値よりも大きい分岐点を候補分岐点とすることで、特定部14は、候補分岐点からなる経路を最終的に特定する。
(実施形態2)
ここで、上述した実施形態1及び実施形態1の変形例では、第2の撮像画像において類似度が閾値よりも大きい分岐点からなる経路が特定部14により特定される。このため、第2の撮像画像において複数の経路が、類似度が閾値よりも大きい分岐点から構成される場合には、第2の撮像画像において特定される経路が複数となることも考えられる。そこで、複数の経路が特定された場合に、その複数の経路の中から1つの経路を最終的に特定する実施形態を、実施形態2として説明する。以下、図5、図6、図7、図8を参照しながら、実施形態2について説明する。実施形態2は、ブロック図が実施形態1と同一であるが、実施形態2の抽出部12、算出部13および特定部14の動作は、実施形態1の抽出部12、算出部13および特定部14の動作に加えて以下に説明する動作を追加したものである。以下、具体的に説明する。なお、実施形態1においてすでに説明した内容について、繰り返して説明せずに、実施形態1における対応する説明を援引する。
本実施形態の算出部13は、第2の撮像画像において特定部14により複数の経路が特定された場合に、経路を構成する各分岐点の特徴量の集合に基づいて、第1の撮像画像の木構造と第2の撮像画像の複数の木構造のそれぞれとの経路の間の類似度を算出し、特定部14は、算出部13が算出した第1の撮像画像の木構造と第2の撮像画像の複数の木構造のそれぞれとの経路の間の類似度に基づいて、第1の撮像画像の木構造と第2の撮像画像の木構造との間で対応する経路を特定する。
以下、実施形態2の医用画像処理装置1が行う医用画像処理方法の具体例について説明する。なお、この具体例は本実施形態をより簡単に理解するために挙げられたものであり、本実施形態を限定するものではない。
図5は、実施形態2の位置合わせ処理の一例を示したフローチャートである。図6は、抽出された特徴点の一例を示す説明図である。図7は、位置合わせ結果の一例を示す説明図である。
図5に示す位置合わせ処理は、例えば、第2の撮像画像において特定部14により複数の経路が特定された場合に実行される。図5に示すように、算出部13は、経路を構成する各分岐点の特徴量の集合に基づいて、第1の撮像画像の木構造と、複数の第2の撮像画像の木構造のそれぞれとの各経路の間の類似度を算出する(ステップS100)。例えば、芯線で木構造を表す場合、ある芯線を構成する全ての分岐点の特徴量からなる集合で、この経路の特徴量を表し、第1の時相での撮像画像の基準経路と、第2の時相での撮像画像の複数の経路のそれぞれとの間の類似度を算出する。なお、第2の時相での撮像画像の複数の経路とは、第2の撮像画像において特定部14により特定された複数の経路を指す。この複数の経路は、基準経路に対する候補の経路であるため、候補経路とも称される。
特定部14は、類似度の高い順に経路候補を順位付けする(ステップS200)。そして、特定部14は、最も類似度が高い候補経路を基準経路に対応する経路として選択し、選択された候補経路を位置合わせ結果とするか、又は、類似度の高い順でトップから所定数の候補経路を選択し、選択した複数の候補経路を位置合わせ結果とする(ステップS300)。
また、特定部14は、経路を構成する各分岐点の特徴量に重み付けをすることができる。これにより、類似度をより正確に算出することができる。以下、図6を参照しながら具体例を説明する。
図6の例に示すように、抽出部12はまず経路の特徴を抽出する。各分岐点の特徴をfnとする場合、経路の固有ベクトルは、全ての分岐点の特徴量の集合であり、Vr=[f0,f1,f2,f3,f4]と表される。ここで、「0,1,2,3,4」は経路の方向であり、そのうち、0は根部分から一つ目の分岐点を表し、1,2,3,4は順番に前の分岐点からの経路の次の分岐点を表す。つまり、「0,1,2,3,4」は経路の異なるレベル(経路上の分岐レベル)に対応する。
異なるレベルでの分岐点の重要性も異なるため、特徴点に対して、レベルに応じて重み付けする必要がある。つまり、Vr=[w0*f0,w1*f1,w2*f2,w3*f3,w4*f4]となる。そのうち、w0、w1、w2、w3、w4はレベルに応じた重みである。例えば、レベルが大きくなるほど、重みを大きくしてもよい。なお、「*」は、乗算を示す演算子である。
次に、算出部13は、分岐点の特徴に基づいて、木探索の位置合わせアルゴリズムを行う。
ここでも同様に、各分岐点の特徴をf=[x1,x2,x3,x4,x5,x6,x7]とする。
算出部13は基準経路を構成する各分岐点の固有ベクトルを用いて、基準経路の固有ベクトル(以下、基準固有ベクトルと称する)を取得する。また、算出部13は各候補経路を構成する各分岐点の固有ベクトルを用いて、各候補経路の固有ベクトル(以下、候補固有ベクトルと称する)を取得する。ここで、各候補経路の固有ベクトルVnは、下記のように表される。
Vn=[w0’*f0,w1’*f1,w2’*f2,w3’*f3,w4’*f4]
なお、w0’、w1’、w2’、w3’、w4’はレベルに応じた重みである。
その後、算出部13は基準固有ベクトルと複数の候補固有ベクトルのそれぞれとに基づいて、候補固有ベクトルごとに、特徴空間における2つのベクトル(基準固有ベクトルと候補固有ベクトル)の間の類似度を算出する。2つのベクトル間の類似度の算出には、公知の方法、例えば、標準類似度の測定や他の類似度の測定を使用することができる。
特定部14は候補固有ベクトルごとの類似度に基づいて候補経路を順位付けする。例えば、特定部14は、類似度が高くなるほど順位が高くなるように候補経路を順位付けする。なお、特定部14は、順位付けされた候補経路を出力してもよい。最後に、特定部14は、順位付けの結果に基づいて、最も類似度が高い候補経路を基準経路に対応する経路として選択し、選択された候補経路を位置合わせ結果とするか、又は、類似度の高い順でトップから所定数の候補経路を選択し、選択した複数の候補経路を位置合わせ結果とする。
これにより、図7に示すように、第2の時相での画像において、第1の時相のある経路に対応する2つの候補経路が存在し、かつ、最後のレベルのみで分岐点が異なる場合、経路L1をベストマッチとし、経路L2を第2マッチとすることができる。ここでいうベストマッチとは、複数の候補経路のうち、最も類似度が高い候補経路を指す。また、第2マッチとは、複数の候補経路のうち、2番目に類似度が高い候補経路を指す。
本実施形態の算出部13が基準経路を構成する各分岐点の特徴量の集合と各候補経路を構成する各分岐点の特徴量の集合とに基づいて、木構造の経路間の類似度を候補経路ごとに算出し、特定部14が候補経路ごとの類似度に基づいて、経路の位置合わせを行う。これにより、木構造を含む画像の間の位置合わせを全自動かつ高精度で行うことができる。
(実施形態3)
ここで、上述した実施形態1及び実施形態2では、取得部11が、従来の木構造を抽出する方法を利用して、撮像画像から木構造を抽出する場合について説明した。しかしながら、取得部11は、従来の木構造を抽出する方法を用いずに、新たな方法を用いて、木構造を抽出してもよい。そこで、このような新たな方法を用いて木構造を抽出するような実施形態を、以下、実施形態3として説明する。実施形態3の取得部11は、実施形態1又は2の取得部11の木構造を抽出する動作を変更したものである。なお、以下、実施形態1、2においてすでに説明した内容について、繰り返して説明せずに、実施形態1、2における対応する説明を援引する。すなわち、以下、取得部11が撮像画像から木構造を抽出する処理について説明し、その他の処理については説明を省略する。
図8は、実施形態3の取得部11の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の取得部11は、木構造を、当該木構造の根部分から外へ複数のレベルに分割し、シードポイントが存在するレベルを出発点とし、レベル毎の木構造の対応する部分を順次取得し、完全な木構造となるように、取得した部分を組み合わせるマルチレベル取得部15と、前のレベルの取得結果を評価し、評価結果に基づいて現在のレベルの取得方法を特定する方法特定部16と、を備える。
また、本実施形態の方法特定部16は、シードポイントが存在するレベルの取得方法として領域拡張法を採用する。そして、方法特定部16は、前のレベルの分割結果のフィードバックに基づいて、現在のレベルのパラメータを適応的に調整することで、現在のレベルの結果を適応的に取得する処理を、木構造全体の拡張が完成するまで繰り返す。
以下、図9を参照しながら、実施形態3の取得部11が複数のレベルの木構造を抽出する具体例を説明する。
図9は、実施形態3において各レベルの木構造を取得する流れの一例を示したフローチャートである。図9に示すように、まず、マルチレベル取得部15は、肺の3次元のCTデータを入力し(ステップS101)、気管におけるシードポイントを見つける(ステップS201)。そして、マルチレベル取得部15は、シードポイントを出発点として第1レベルのセグメント結果を得る(ステップS301)。そして、マルチレベル取得部15は、それをシードポイントの集合として、全ての大気管支を抽出し(ステップS401)、さらに周囲の小気管支を分割し(ステップS501)、完全な気道ツリーを完成する(ステップS601)。
具体例において、方法特定部16は、シードポイントから、2D/3Dをミックスした領域成長方法を用いて、第1レベルのセグメント結果を取得し(主に気管の木構造のレベル0〜1を含む)、その後、第1レベルのセグメント結果に基づいて、木構造全体の体積範囲を推定し、第1レベルのセグメント結果をシードポイントの集合として、体積範囲に基づいて拡張過程において用いられるパラメータを適応的に調整し、3Dグレー領域拡張を行い、木構造全体の主な分枝を得る(レベル1〜4)。第1レベルと第2レベルのセグメント結果を基に、形態学的再構成されたパラメータの組み合わせを調整し、小気管支のセグメント結果をさらに取得する。
第1レベルから第2レベルへフィードバックする際に、木構造全体の体積範囲、CT値範囲、CT平均値などのパラメータを利用した。第2レベルから第3レベルへフィードバックする際に、初期の木構造の体積、CT平均値などのパラメータを利用した。
上述したステップS301において、マルチレベル取得部15は、第1レベル(0レベル又は0〜1レベル)のセグメンテーション結果(例えば、気管および一部の主気管支)を得る。すなわち、ステップS301において、マルチレベル取得部15は、第1レベルの木構造を抽出する。以下、ステップS301,S401,S501の処理の具体例について説明する。
例えば、ステップS301において、方法特定部16は、シードポイントを含む2次元画像において、シードポイントの周辺の所定の領域内の画素のCT値の平均値M(以下、CT平均値と称する)を算出する。そして、方法特定部16は、上述の所定の領域内の中からCT平均値を有する点を新たなシードポイントとして特定する。そして、マルチレベル取得部15は、肺の3次元のCTデータにおいて、方法特定部16により特定されたシードポイントを出発点として、(M−α)から(M+α)までの範囲(以下、CT値範囲と称する)内のCT値を有する画素の領域を第1レベルの木構造として特定する。
そして、ステップS401において、マルチレベル取得部15は、ステップS301で抽出された第1のレベルの木構造をシードポイントの集合とし、各シードポイントを出発点として、領域拡張法により第2のレベルの全ての大気管支の木構造を抽出する。そして、マルチレベル取得部15は、ステップS401で抽出された第2のレベル以下の大気管支の木構造をシードポイントの集合とし、各シードポイントを出発点として、領域拡張法により大気管支の周囲の小気管支を抽出し(ステップS501)、完全な木構造を完成する(ステップS601)。
具体例において、マルチレベル取得部15は、特定した新たなシードポイントから、上述したように2次元画像及び3次元画像を処理対象とする領域拡張法を用いて、第1レベルのセグメンテーション結果を取得する(主に木構造のレベル0又は0〜1を含む)。その後、方法特定部16は、第1レベルのセグメンテーション結果に基づいて、木構造全体の体積範囲を推定する。そして、方法特定部16は、推定した体積範囲、上述のCT値範囲及び上述のCT平均値に基づいて、第1レベルの次のレベルである第2レベルの拡張過程において用いられるパラメータを適応的に調整する。例えば、方法特定部16は、第2レベルの拡張過程において用いられるパラメータとして、上述の体積範囲、CT値範囲及びCT平均値を採用する。そして、マルチレベル取得部15は、第1レベルの木構造をシードポイントの集合とし、各シードポイントを出発点として、第2レベルの拡張過程において用いられるパラメータとして上述の体積範囲、CT値範囲及びCT平均値等を用いて、3Dグレー領域を拡張し、第2レベルのセグメンテーション結果として、木構造全体の主な分枝(大気管支;レベル1〜4)を得る。
そして、方法特定部16は、第1レベルのセグメンテーション結果及び第2レベルのセグメンテーション結果に基づいて、第2レベルの次のレベルである第3レベルの拡張過程において用いられるパラメータを適応的に調整する。例えば、方法特定部16は、第3のレベルの拡張過程において用いられるパラメータとして、初期の木構造の体積及びCT平均値を採用する。なお、ここでいう初期の木構造の体積とは、例えば、第1レベルのセグメンテーション結果に基づいて推定される木構造全体の体積を指す。そして、マルチレベル取得部15は、第2レベルの木構造をシードポイントの集合とし、各シードポイントを出発点として、第3のレベルの拡張過程において用いられるパラメータとして上述の初期の木構造の体積及びCT平均値を用いて、第3レベルのセグメンテーション結果として、第3レベルの木構造(小気管支)を取得する。
つまり、本実施形態は、異なるレベルからのフィードバックに応答することで、気管の木構造の多くのレベルおよび高精度な小気管支のセグメンテーション結果を保証する。
本実施形態における木構造の抽出方法は以下の効果を有する。木構造の拡張過程を、適応的なパラメータ調整で効果的に制御することができるため、最大値最小値を第1レベルのフィードバックから正確に定義することができる。更に、木構造にはすでにほとんどの(サブ)セグメントレベルの気管支が含まれているため、少ない操作で木構造の抽出を行う本実施形態の形態学的方法で十分に、多くの時間を節約することができる。
上記をまとめると、本実施形態の医用画像処理装置1は、内部フィードバックにより複数のレベルの気道の木構造を抽出することで、3次元のCT画像から気道の木構造の抽出を自動的に行う。これにより、複数のレベル及び低誤差率の結果を得ることができる。また、異なる疾患および/または全てのスキャン条件に対してロバスト性を有する。
また、本実施形態における木構造の抽出方法では、第1レベル全体の結果を用いて木構造を拡張させるため、ロバスト性が高い。アルゴリズムの起動には1つのシードポイントが必要だが、その結果はシードポイントの選択に依存しない。例えば、上述したように、本実施形態では、最初のシードポイントの周辺の所定の領域内の画素のCT値の平均値Mを算出し、所定の領域内の中からCT平均値を有する点を新たなシードポイントとして特定する。ここで、最初のシードポイントの画素のCT値が、周囲の画素と比較して極端に高い又は低い場合には、最初のシードポイントをそのまま用いて領域拡張法を行うと、第1レベルの気管支の木構造を精度良く抽出できない場合がある。しかしながら、本実施形態では、上述したように、CT平均値を有する点を新たなシードポイントとして特定し、特定したシードポイントを用いるため、気管支の木構造を精度良く抽出することができる。
(実施形態4)
ここで、上述した実施形態1〜3では、肺(気管支)全体で位置合わせを行う場合について例示したが、肺葉などの領域ごとに位置合わせを行うこともできる。そこで、このような実施形態を実施形態4として説明する。実施形態1、2又は3の各部に加え、実施形態4の医用画像処理装置1は更に、区画部を備え、特定の領域を選択して位置合わせを行うことができる。
図10は、実施形態4の医用画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。図10の例に示すように、実施形態4の医用画像処理装置1は、抽出部12が処理を行う前に、木構造を複数の領域に区画する区画部17を更に備える。これにより、抽出部12は区画部17に区画された各領域に基づいて、それぞれ分岐点の抽出を行うことができる。
ここで、区画部17は解剖学的区画に基づいて、木構造を複数の肺葉の領域に区画することができる。これにより、後続の処理において、各肺葉の領域に基づいてそれぞれ位置合わせを行うことができる。このような肺葉レベルの位置合わせを肺葉位置合わせという。ここで、肺葉位置合わせは、肺全体を位置合わせする場合よりも処理量が少ない。
また、区画部17は更に、利用者の指定や他の分析装置の結果などに基づいて注目領域のみを区画することができる。これにより、抽出部12は、注目領域のみに対して分岐点の抽出を行えばよい。
図11は、医用画像処理装置1により特定の領域内で行われる位置合わせの一例を説明するための図である。図11に示すように、区画部17は、肺葉を区画する。そして、後続の処理において、抽出部12が、上述したように、区画された肺葉から分岐点を抽出し、算出部13が、上述したように、分岐点の特徴量に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間の類似度を算出する。そして、特定部14が、上述したように、分岐点の類似度に基づいて、第1の撮像画像の分岐点と第2の撮像画像の分岐点との間で対応する経路を特定する。
本実施形態では、木構造全体ではなく一部の領域において位置合わせが行われる。そのため、この位置合わせ結果を用いれば、異なる時相で取得された複数の画像から同一のマーカー(例えば解剖学的特徴点)をより正確に見つけることができる。
(変形例)
各実施形態を説明したが、各実施形態は、上述した構成に限定されるものではなく、更に以下のような変形も可能である。
例えば、上述した実施形態において、特定部14は特定ステップS4で、抽出部12により抽出された分岐点を分岐点候補とし、第1の撮像画像における分岐点と、第2の撮像画像における分岐点候補との間の類似度に基づいて、各分岐点候補に優先順位をつけることができる。
また、例えば、上述した実施形態において、算出部13は木構造における分岐点の位置に基づいて、各分岐点に重み付けをし、各分岐点の間の類似度を算出することができる。
更に、例えば、上述した実施形態において、算出部13は、木構造のレベルに基づいてレベル分けをし、同一のレベルの分岐点の間の類似度のみを算出することができる。
以上、各実施形態について説明した。各実施形態によれば、異なる時相における被検体の木構造を含む撮像画像を取得し、気管支の木構造に応じて木構造の探索を行い、肺(又は肺葉)の芯線の分岐点の特徴量を抽出し、分岐点の座標、分枝の長さ、分枝の角度、所定の気管支断面と分岐点を含む気管支断面との類似度、気管支断面の面積、気管支断面の形状などの情報を用いて、位置合わせを行うことで、木構造を含む3D画像の間の位置合わせを全自動かつ高精度で行うことができる。
以上述べた少なくとも1つの医用画像処理装置および医用画像処理方法によれば、計算量を低減すると同時に画像のマッチング精度を確保することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 医用画像処理装置
11 取得部
12 抽出部
13 算出部
14 特定部

Claims (13)

  1. 被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する取得部と、
    前記第1の撮像画像及び前記第2の撮像画像の各々の木構造の分岐点を抽出する抽出部と、
    前記分岐点の特徴量に基づいて、前記第1の撮像画像の前記分岐点と前記第2の撮像画像の前記分岐点との間の類似度を算出する算出部と、
    前記算出部が算出した前記分岐点の類似度に基づいて、前記第1の撮像画像の前記分岐点と前記第2の撮像画像の前記分岐点との間で対応する経路を特定する特定部と、
    を備える、医用画像処理装置。
  2. 前記特定部は、前記算出部が算出した前記分岐点の類似度に基づいて、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像の間で対応する分岐点を特定し、特定した各分岐点からなる経路を前記木構造の間で対応する経路として特定する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記算出部は、前記特定部により複数の経路が特定された場合に、経路を構成する各分岐点の特徴量の集合に基づいて、前記第1の撮像画像の基準経路と前記第2の撮像画像の前記複数の経路のそれぞれとの間の類似度を算出し、
    前記特定部は、前記算出部が算出した各経路の間の類似度に基づいて、前記木構造の間で対応する経路を特定する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記取得部は、
    木構造を複数のレベルに分割し、シードポイントが存在するレベルを出発点とし、レベル毎の木構造の対応する部分を順次取得し、完全な木構造となるように、取得した部分を組み合わせるマルチレベル取得部と、
    前のレベルの取得結果を評価し、評価結果に基づいて、現在のレベルにおいて前記マルチレベル取得部が実行する取得方法を特定する方法特定部と、
    を備える、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記方法特定部は、前記シードポイントが存在するレベルの取得方法を領域拡張法とし、前のレベルの分割結果のフィードバックに基づいて、現在のレベルのパラメータを適応的に調整することで、現在のレベルの結果を適応的に取得する処理を、木構造全体の成長が完成するまで繰り返す、請求項4に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記木構造を複数の領域に区画する区画部を更に備え、
    前記抽出部は、前記区画部に区画された領域に基づいて、領域内で分岐点の抽出を行う、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記区画部は注目領域を特定し、
    前記抽出部は前記注目領域のみに対して分岐点の抽出を行う、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記特定部は、前記抽出部により抽出された分岐点を分岐点候補とし、分岐点の間の類似度に基づいて、各分岐点候補に優先順位をつける、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記算出部は、木構造における分岐点の位置に基づいて、各分岐点に重み付けをし、各分岐点の間の類似度を算出する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記算出部は、木構造のレベルに基づいてレベル分けをし、同一のレベルの分岐点の間の類似度のみを算出する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  11. 撮影画像に含まれる被検体の木構造を複数のレベルに分割し、シードポイントが存在するレベルを出発点とし、レベル毎の木構造の対応する部分を順次取得し、完全な木構造となるように、取得した部分を組み合わせるマルチレベル取得部と、
    前のレベルの取得結果を評価し、評価結果に基づいて、現在のレベルにおいて前記マルチレベル取得部が実行する取得方法を特定する方法特定部と、
    を備える、医用画像処理装置。
  12. 被検体の木構造を含む第1の撮像画像及び第2の撮像画像を取得する取得ステップと、
    前記第1の撮像画像及び前記第2の撮像画像の各々の木構造の分岐点を抽出する抽出ステップと、
    前記分岐点の特徴量に基づいて、前記第1の撮像画像の前記分岐点と前記第2の撮像画像の前記分岐点との間の類似度を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップで算出した前記分岐点の類似度に基づいて、前記第1の撮像画像の前記分岐点と前記第2の撮像画像の前記分岐点との間で対応する経路を特定する特定ステップと、
    を含む、医用画像処理方法。
  13. 撮影画像に含まれる被検体の木構造を複数のレベルに分割し、シードポイントが存在するレベルを出発点とし、レベル毎の木構造の対応する部分を順次取得し、完全な木構造となるように、取得した部分を組み合わせるマルチレベル取得ステップと、
    前のレベルの取得結果を評価し、評価結果に基づいて、現在のレベルにおいて前記マルチレベル取得部が実行する取得方法を特定する方法特定ステップと、
    を含む、医用画像処理方法。
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