JP2016086101A - リソグラフィ装置、および物品の製造方法 - Google Patents

リソグラフィ装置、および物品の製造方法 Download PDF

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剛 土屋
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Abstract

【課題】重ね合わせ精度の点で有利なリソグラフィ装置を提供する。【解決手段】基板上の既成パターンに重ね合わせてパターン形成をビームで行うリソグラフィ装置は、基板上でビームを変位させる偏向器をそれぞれが含む複数の光学系と、複数の光学系を制御する制御部とを有する。制御部は、複数の光学系のそれぞれが、基板上のストライプ領域を、該ストライプ領域を構成する複数のサブストライプ領域にそれぞれ対応する複数のデータに基づいてビームで照射するように、基板上における既成パターンの領域に関する情報と、複数の光学系の配置に関する情報とに基づいて、複数の光学系のそれぞれに上記複数のデータの割当てを行う。【選択図】図4

Description

本発明は、基板上の既成パターンに重ね合わせてパターン形成をビームで行うリソグラフィ装置に関する。
基板上の既成パターンに重ね合わせてパターン形成をビームで行うリソグラフィ装置として、複数の電子光学系を有するものが知られている。当該リソグラフィ装置は、各電子光学系に偏向器を備え、各電子光学系による電子線照射領域をそれに対応する偏向器で調整してパターン形成を行う(特許文献1)。当該構成により、複数の電子光学系がそれぞれ複数のICチップ領域に、共通のデータを用いてパターン形成を行う。ここで、複数の電子光学系に関してデータを共通化できるのは、各電子光学系に備えられた偏向器により、各ICチップ領域の位置ずれや歪みを補償できるからである。
特開昭62−144323号公報
ICチップ領域またはショット領域のような共通パターンを含む領域のレイアウトは、例えばICチップの寸法に依存するため、一定(一種類)ではない。よって、データの共通化のためには、上記の位置ずれや歪みのみならず当該レイアウトにも基づいて偏向器の偏向量が設定されうるところ、偏向器は、その偏向量が大きくなるほど、その収差(偏向誤差)が大きくなりうる。そのため、特許文献1のような構成では、偏向量が大きくなるにつれ、重ね合わせ精度の点で不利となりうる。
本発明は、重ね合わせ精度の点で有利なリソグラフィ装置を提供することを例示的目的とする。
本発明の一つの側面は、基板上の既成パターンに重ね合わせてパターン形成をビームで行うリソグラフィ装置であって、
前記基板上で前記ビームを変位させる偏向器をそれぞれが含む複数の光学系と、
前記複数の光学系を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記複数の光学系のそれぞれが、前記基板上のストライプ領域を、該ストライプ領域を構成する複数のサブストライプ領域にそれぞれ対応する複数のデータに基づいて前記ビームで照射するように、前記基板上における前記既成パターンの領域に関する情報と、前記複数の光学系の配置に関する情報とに基づいて、前記複数の光学系のそれぞれに前記複数のデータの割当てを行う、
ことを特徴とするリソグラフィ装置である。
本発明によれば、例えば、重ね合わせ精度の点で有利なリソグラフィ装置を提供することができる。
光学系(荷電粒子光学系)の構成例を示す図 リソグラフィ装置の構成例を示す図 パターン形成の方策を例示する図 パターン形成の流れを例示する図 実施形態1に係る中間データを例示する図 パターン形成の方策の詳細を例示する図 実施形態2に係る中間データを例示する図
〔実施形態1〕
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、実施形態を説明するための全図を通して、原則として(断りのない限り)、同一の部材等には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る光学系100(電子または荷電粒子光学系)の構成例を示す図である。本実施形態に係るリソグラフィ装置(後述)は、ビームとしての電子線で基板に描画を行うものを例示する。しかし、当該ビームは、他の輻射線(荷電粒子線または光線等)であってもよい。図1において、101は、電子源であり、電子放出材としてLaBまたはBaO/W(ディスペンサーカソード)などを含むいわゆる熱電子型の電子源としうる。102は、コリメータレンズであり、電界により電子線を収束させる静電レンズとしうる。電子源101から放射された電子線は、コリメータレンズ102によって略平行の電子線となる。
103は、ブランキングアパーチャアレイであり、コリメータレンズ102からの略平行な電子線を、まず、2次元に配列された開口(不図示)で複数の電子線に分割する。そして、分割されたビームごとに個別に駆動可能な静電型のブランカ(個別に駆動可能な電極対のアレイ、不図示)により、光学系100の照射領域EAへの電子線のブランキングを行う。当該ブランキングは、それには限定されないが、典型的には、偏向器アレイと開口アレイ部材とを含む周知の構成により行いうる。なお、103は、単にブランキング部(ブランカアレイ)ともいう。104は、(例えば静電型の)電子レンズであり、105は、(例えば磁界型の)電子レンズであり、双方のレンズ作用により、ブランキングアパーチャアレイ103の複数の開口の中間像を形成する。106は、(例えば磁界型の)電子レンズであり、対物レンズとして作用し、上記の中間像を照射領域EAに投影する。107は、ブランキングアパーチャアレイ103からの複数の電子線(照射領域EA)を投影面または像面(後述の基板)上で一括して所定方向に移動させる偏向器である。
図2は、リソグラフィ装置の構成例を示す図である。なお、当該リソグラフィ装置は、パターン形成(描画)を電子線で基板上に行うものであるが、イオン線等の電子線以外の荷電粒子線または光線を用いてもよく、パターン形成をビームで基板上に行うリソグラフィ装置に一般化しうるものである。
図2のリソグラフィ装置は、前述した光学系100を4つ含んでいる。図2において、11は、基板10を保持して、光学系100の(光)軸(破線)とは直交するX−Y平面(水平面)内で可動なX−Yステージ(単にステージともいう)である。ステージ11は、基板10を保持する(引きつける)ための静電チャック(不図示)と、電子線が入射する開口を含み、該開口を介して電子線を検出する検出器(不図示)とを含んでいる。12は、基板10上またはステージ11上に形成されたアライメントマークの位置を計測するために当該マークを検出する検出部であり、例えば、当該マークを光で照明し、当該マークの光学像を撮像素子で検出する検出部としうる。検出部12は、基板上の既成パターンの領域(ショット領域)に関する情報を取得する取得部を構成する。当該取得部は、検出部12を含む構成のものに限られず、公知の如何なる構成のものであってもよい。
ブランキング制御部13は、各光学系100のブランキングアパーチャアレイ103を個別に制御する制御部である。14は、データ生成処理部であり、ブランキング制御部13がブランキングアパーチャアレイ103を制御するために使用する描画データを生成する。15は、データ割当制御部であり、各光学系100への描画データの割り当てを制御する。22は、後述の中間データを記憶するバッファメモリである。16は、偏向器制御部であり、各光学系100の偏向器107を個別に制御する。17は、計測処理部であり、検出部12からの信号に基づいて上記マークの位置を得、当該位置に基づいて基板10の各ショット領域に対する重ね合わせのための指標(重ね合わせ指標)を得る。当該指標は、基板上における既成パターンの領域としてのショット領域に関する情報であり、例えば、各ショット領域の位置、寸法および形状のうちの少なくとも一つを得るための係数としうる。18は、ステージ制御部であり、ステージの位置を計測する不図示の計測部(レーザ干渉計を含みうる)と協働してステージ11の位置決めを制御する。
19は、設計データ(設計されたデバイスに係るパターンの図形データ)を記憶する設計データメモリである。20は、設計データを中間データに変換するデータ変換処理部である。当該中間データは、後述のサブストライプ幅に基づく幅にそれぞれが対応した複数の処理単位のデータに設計データを分割して、後続の処理を容易に行えるようにしたデータである。21は、当該中間データを記憶する中間データメモリである。
23は、主制御部であり、中間データメモリ21に記憶された中間データをバッファメモリ22に転送する。バッファメモリ22に転送された中間データを使用して、データ生成処理部14が描画データを生成することになる。当該描画データに基づいて、複数の光学系100のそれぞれは、電子線で基板を照射する。ここで、当該描画データは、帯状領域(図3・図6を参照して後述するストライプ領域)を構成する複数の下位帯状領域(図3・図6を参照して後述するサブストライプ領域)にそれぞれ対応する複数のデータとしうる。また、主制御部23は、上述した各制御部および各処理部を統括的に制御する。なお、図2において、200は、各部13ないし23を含み、複数の光学系100とステージ11の移動との制御を行う制御部(または処理部)である。制御部200は、複数の光学系100が配列され且つ偏向器107により基板上で電子線を変位させる方向(例えばX軸方向)に対して交差する方向(例えばY軸方向)にステージ11を移動させながらパターン形成が行われるように、当該制御を行う。本実施形態に係る動作を実行するための制御部200の構成は、上述したものには限定されず、種々の変形または変更が可能である。また、制御部200は、本実施形態に係る動作(プログラムの各ステップ)を実行するようにプログラムされた処理部(コンピュータ)として構成されうる。
図3は、パターン形成の方策を例示する図である。図3の(a)は、照射領域EA上での電子線の配列である。当該配列は、ここでは、5行9列の電子線で構成され、行ピッチは列ピッチの2倍になっている。矢印で図示されるように、ステージは、図面上で上から下へ移動する。ここで、一点鎖線で囲まれた電子線列により、図3の(b)に示される線量分布でパターン形成を行う方法を説明する。図3の(b)は、基板上の位置(Position)と線量(Dose)との関係(線量分布)を示している。すべての電子線は、同一クロックで基板に照射されるものとする。また、電子線列の各行をj、k、l、m、nとし、ステージの移動速度を単位クロックあたり列ピッチ分移動する速度とする。この場合、図3の(c)に示すように電子線列の各行(j〜n)での単位クロックごとのオン/オフ(非ブランキング/ブランキング)のタイムテーブルを設定すれば、図3の(b)のような線量分布を得られる。図3の(c)において、ライン1ないし6のそれぞれには、基板上で同じ位置に照射される各行(jないしn)の電子線のオン/オフが示されている。ここで、単位クロックの2個分の期間にステージが行ピッチ分移動している。すなわち、図3の(b)の線量分布は、単位クロック2個分ずつの時間間隔をおいたj、k、l、m、nの5ビームの照射/非照射(非ブランキング/ブランキング)によることになる。よって、電子線の行数は、線量の階調を決めている。したがって、全ての行の電子線の照射が終了しないと、目標とする(線量)パターンを形成することができない。
ここで、図3の(a)を参照して、ストライプ幅とサブストライプ幅とを説明する。ストライプ幅は、各光学系100の照射領域EAの幅であり、図3の(a)では、9列分の電子線の幅に相当している。サブストライプ幅は、各電子線ブロックBAの幅であり、図3の(a)では、3列分の電子線の幅に相当している。図3の(a)は、3つの電子線ブロック(BA_1ないしBA_3)を示している。
図4は、パターン形成の流れを例示する図(流れ図)である。まず、ステップS101で、データ割当制御部15は、上記の重ね合わせ指標(第1重ね合わせ指標)に基づいて、各光学系の各電子線ブロックBAに対する描画データの割り当てを決定する。ここで、第1重ね合わせ指標は、基板に対するパターン形成(描画)を開始する前に、当該基板に形成されているアライメントマークの位置を計測することにより得られうる。
ここで、各光学系の各電子線ブロックBAに割り当てる描画データについて説明する。なお、描画データは、基板上に形成されるべきショット領域またはチップ領域に対応するデータとしうる。図5は、実施形態1に係る中間データを例示する図である。中間データは、矢印で示されるステージの移動方向とは直交する方向にはピッチGX(第1間隔)で、当該移動方向にはピッチGY(第2間隔)で分割して得られる各単位領域(グリッドともいう)に線量に対応する数値が設定されてなる。ピッチGXとピッチGYとは同じピッチとしうる。ピッチGXは、照射領域EAにおける電子線配列の列ピッチに対応する。データ生成処理部14は、各単位領域(グリッド)に設定された数値に対応する線量が実現するように、図3を参照して説明した描画方策にしたがった描画データを中間データから生成する。ただし、データ生成処理部14は、直接中間データから描画データを生成しなくてもよい。各電子線は、例えば電子源101やブランキングアパーチャアレイ103の製造誤差に伴う強度や位置の誤差を有しうる。そこで、当該誤差を補償するために中間データを処理して第2中間データを作成することができる。データ生成処理部14は、当該第2中間データから描画データを生成するようにしてもよい。
図5に示されるように、中間データは、データブロックSHBA_1、SHBA_2、・・・、SHBA_N(Nは自然数)に分割されている。ここで、ステージの移動方向とは直交する方向における各データブロックSHBAのグリッドの数は、同方向における各光学系の各電子線ブロックBAの電子線の数と一致する。すなわち、図3で示したように各電子線ブロックBAの電子線の列数を3とした場合、図5の各データブロックSHBAのグリッド数は3とする。なお、ステージの移動方向とは直交する方向における各データブロックSHBAのグリッド数は、同方向における中間データの全グリッド数の約数である必要は必ずしもない。図4に戻って、ステップS101の処理は、次のようになる。つまり、データ割当制御部15は、第1重ね合わせ指標に基づいて、各データブロック(SHBA_1ないしSHBA_N)から生成された描画データをどの電子線ブロック(BA_1ないしBA_3)に割り当てるかの決定を行うことになる。
次に、ステップS102で、主制御部23は、第2重ね合わせ指標を取得する。第2重ね合わせ指標は、基板に対するパターン形成(描画)を開始した後の当該パターン形成に起因した重ね合わせ誤差に係るものである。例えば、当該指標は、パターン形成による基板10の熱変形量の予測(推定)または計測に基づくものとしうる。また、熱変形量に替えて又は加えて、基板10の帯電量等の他の状態量の予測(推定)または計測に基づくものとしうる。なお、第2重ね合わせ指標は、次のような計測により取得してもよい。すなわち、基板にパターン形成を行いつつ当該基板上のアライメントマークを検出し、該マークの位置を計測する。または、事前に一対の重ね合わせマークの一方を形成された基板にパターン形成を行いつつ当該基板上に当該一対の重ね合わせマークの他方を形成し、形成された一対の重ね合わせマークに関して重ね合わせの計測(検査)を行う。なお、当該重ね合わせ計測(重ね合わせ検査)がリソグラフィ装置とは別の計測装置(検査装置)で行われる場合、リソグラフィ装置は、当該計測(検査)の結果を当該計測(検査)装置から取得(受信)すればよい。
次に、ステップS103で、データ割当制御部15は、第2重ね合わせ指標に基づいて、ステップS101で決定した描画データの割り当てを変更する。なお、第2重ね合わせ指標によっては、当該割り当ては変更されない。次に、ステップS104で、主制御部23は、各光学系を制御して、パターン形成(重ね合わせ描画)が基板に行われるようにする。つづくステップS105で、主制御部23は、全基板に対するパターン形成が終了したかを判断し、「いいえ」(終了していない)なら、次の基板に対してステップS101から処理を繰り返し、「はい」(終了した)なら、本流れ図に係る全処理を終了する。
図6は、パターン形成の方策の詳細を例示する図である。図6の(a)は、基板10上の既成パターン(ショット領域)に重ね合わせて、4つの光学系100を用いてパターン形成を電子線で行う様子を示している。EA_1ないしEA_4のそれぞれは、光学系100の照射領域を示す。基板10を保持するステージ11の例えば−Y方向への移動により、各光学系の照射領域(EA_1ないしEA_4)を介して、ストライプ状の領域(ストライプ領域S_1ないしS_4)にパターン形成がなされる。当該パターン形成は、重ね合わせ指標(例えば、第1重ね合わせ指標および第2重ね合わせ指標のうちの少なくとも前者)に基づいて偏向器107を制御することにより、既成パターンに重ね合わせてなされうる。各光学系によるストライプ領域S_1ないしS_4へのパターン形成が完了すると、ステージ11を例えば−X方向にステップ移動させて、次のストライプ領域にパターン形成がなされる。なお、図6の例では、ストライプ領域S_1ないしS_4のそれぞれは、上記のサブストライプ幅(各電子線ブロックBAの幅)をそれぞれが有する3つのサブストライプ領域から構成されている。
ここで、光学系100(の照射領域)の間隔をCPとし、光学系100の数をCNとし、基板10の幅(直径)をWWとする。次の関係式が成り立てば、基板10に対して効率的にパターン形成を行うことができ好ましい。
WW=CP×CN (1)
また、その場合、図6のように基板の左端と左端の光学系100(Col_1)との距離をWC’とし、基板の右端と右端の光学系100(Col_4)との距離をWC’’とすると、次の関係式も成り立つ。
WC’+WC’’=CP・・・(2)
なお、現実には、光学系Col_1ないしCol_4(の照射領域)の間隔CPは、製造誤差を有する。そのため、複数の光学系(の照射領域)の実際の配置に関する情報に基づいて、各電子線ブロックにデータの割り当てを行うのがよい。なお、複数の光学系(の照射領域)の配置に関する情報は、電子線を検出する上記の検出器を含むステージ11を介して取得しうる。
ここで、図6の(b)、(c)、(d)を参照して、図6の(a)のショット領域SH_46、SH_56、SH_66に関して、光学系の照射領域EA_2を介してストライプ領域S_2にパターン形成が行われる様子を説明する。図6の(b)は、ショット領域SH_46に関して、照射領域EA_2を介したパターン形成が開始される直前の状態を示す。図6の(b)は、第1重ね合わせ指標に基づくショット領域と第2重ね合わせ指標に基づくショット領域とが、実線で示されているショット領域SH_46として一致している例である。
上記のステップS101で、第1重ね合わせ指標に基づき、ショット領域SH_46に関して各電子線ブロックBAへの描画データの割り当てが行われる。ここでは、図5の各データブロックSHBA_1、SHBA_2、SHBA_3の描画データが電子線ブロックBA_21、BA_22、BA_23にそれぞれ割り当てられていたとする。ステップS103では、第2重ね合わせ指標に基づき、描画データの割り当てが変更されうる。図6の(b)では、第1重ね合わせ指標に基づくショット領域と第2重ね合わせ指標に基づくショット領域とが一致しているため、描画データの割り当ては変更されない。ここで、図6の(a)にも示されるように、光学系の間隔CPは、ショット領域の間隔(SPとする)の整数倍には必ずしもならない。そのため、光学系100(Col_2)の偏向器107がノミナル状態(偏向量がゼロ)のままでは、照射領域EA_2は本来あるべき領域とは一致しない。例えば、偏向器107の偏向量(変位量)を0とした場合、ノミナルの照射領域により、ノミナル領域NR_46にパターン形成がなされてしまう。図6の(b)の場合、偏向器107による変位量をX軸のマイナス方向(−X方向)にΔd0_46に設定する必要がある。そのため、ステップS104で、主制御部23は、偏向器107による変位量として−Δd0_46を設定してパターン形成を行う。なお、ステップS104においては、パターン形成と並行して、推定や基板10上のアライメントマークの検出等を介し、第3重ね合わせ指標を取得してもよい。その場合、当該第3重ね合わせ指標に基づいて、照射領域EA_2を偏向器107により調整することができる。このようにして、ステージ11が移動することにより、ショット領域SH_46の左端のストライプ領域にパターンが形成されることになる。
図6の(c)は、ショット領域SH_56に関して、照射領域EA_2を介したパターン形成が開始される直前の状態を示す。ショット領域SH_56は、第1重ね合わせ指標に基づくショット領域(破線)と第2重ね合わせ指標に基づくショット領域(実線)とがずれている例である。ステップS101は、図6の(b)の場合と同様である。ステップS103では、第2重ね合わせ指標に基づき、描画データの割り当てが変更されうる。図6の(c)では、第1重ね合わせ指標に基づくショット領域と第2重ね合わせ指標に基づくショット領域とがX方向にΔd1_56だけ、Y方向にΔs_56だけずれている。さらに、上記のように、偏向器107の偏向量(変位量)を0とした場合、ノミナルの照射領域により、ノミナル領域NR_56にパターン形成がなされてしまう。よって、偏向器107による変位量として−Δd2_56(=Δd0_56+Δd1_56)を設定するする必要がある。ここで、Δd2_56が電子線ブロックBAの幅(変位量の上限値=サブストライプ幅)より大きいか判断する。この判断が肯定的である場合、偏向器107の偏向量(偏向収差)が大き過ぎるとして、描画データの割り当てが変更される。ここでは、Δd2_56が上限値以下であるため、描画データの割り当ては変更されない。
よって、ステップS104で、主制御部23は、偏向器107の偏向量として−Δd2_56を設定してパターン形成を行う。Y軸方向については、パターン形成領域が−Δs_56だけオフセットされるように、照射(ブランキング)のタイミングを制御すればよい。なお、上述のように、ステップS105において、第3重ね合わせ指標を取得し、それに基づいて照射領域EA_2を偏向器107により調整してもよい。このようにして、ステージ11が移動することにより、ショット領域SH_56の左端のストライプ領域にパターンが形成されることになる。
つづいて、図6の(d)は、ショット領域SH_66に関して、照射領域EA_2を介したパターン形成が開始される直前の状態を示す。ショット領域SH_66は、第1重ね合わせ指標に基づくショット領域(破線)と第2重ね合わせ指標に基づくショット領域(実線)とが大きくずれている例である。ステップS101は、図6の(b)の場合と同様である。ステップS103では、第2重ね合わせ指標に基づき、描画データの割り当てが変更されうる。図6の(d)では、第1重ね合わせ指標に基づくショット領域と第2重ね合わせ指標に基づくショット領域とがX方向にΔd1_66だけ、Y方向にΔs_66だけずれている。さらに、上記のように、偏向器107の偏向量(変位量)を0とした場合、ノミナルの照射領域により、ノミナル領域NR_66にパターン形成がなされてしまう。よって、偏向器107による変位量としてΔd2_66(=−Δd0_66+Δd1_66)を設定するする必要がある。ここで、Δd2_56がサブストライプ幅(変位量の上限値)より大きいか判断する。この判断が肯定的である場合、偏向器107の偏向量(偏向収差)が大き過ぎるとして、描画データの割り当てが変更される。ここでは、Δd2_66が上限値より大きいため、描画データの割り当てが変更される。
具体的には、当該割り当ては、データブロックSHBA_1およびSHBA_2が電子線ブロックBA_22およびBA_23にそれぞれ割り当てられるように、変更される。そして、データブロックSHBA_3は、隣接するストライプ領域にパターン形成を行う場合に、電子線ブロックBA_21に割り当てればよい。図6の(d)の一点鎖線は、偏向器107の偏向量が0の場合に電子線ブロックBA_22によりパターン形成される領域の左端を示している。よって、ステップS104で、主制御部23は、偏向器107の偏向量としてΔd3_66を設定してパターン形成を行う。Y軸方向については、パターン形成領域が−Δs_66だけオフセットされるように、照射(ブランキング)のタイミングを制御すればよい。なお、上述のように、ステップS104において、第3重ね合わせ指標を取得し、それに基づいて照射領域EA_2を偏向器107により調整してもよい。このようにして、ステージ11が移動することにより、ショット領域SH_66の左端のストライプ領域にパターンが形成されることになる。
したがって、ショット領域SH_66に関しては、X軸方向における偏向器107の偏向量がΔd2_66からΔd3_66へと減少する。そのため、本実施形態によれば、偏向器の偏向収差の点で有利、もって重ね合わせ精度の点で有利なリソグラフィ装置を提供することができる。なお、電子線ブロックにおける電子線の列数は、3としたが、それには限定されない。当該列数は、偏向器107の性能(収差)または大きさに基づいて決定すればよい。当該列数を多くすると、偏向器の偏向量が大きくなって重ね合わせ精度の点で不利であることは上述のとおりである。当該列数が少な過ぎても不利となりうる。データ生成処理部14は、バッファメモリ22に保存された中間データをデータブロック単位で処理して描画データを生成する。そして、データ生成処理部14は、生成した描画データを圧縮してブランキング制御部13に送信する。ブランキング制御部13は、受信したデータを伸長処理してブランキングアパーチャアレイ103を制御する。ここで、電子線ブロックにおける電子線の列数を少なくすると、圧縮対象データの量も少なくなる。そのため、圧縮効率が低下する。圧縮効率が低下すると、データ生成処理部14とブランキング制御部13との間におけるケーブル等の信号伝送のための実装規模が大きくなってしまう。したがって、これらの課題を考慮して、電子線ブロックにおける電子線の列数を決めればよい。
また、以上の説明において、第1重ね合わせ指標は、基板に対するパターン形成(描画)を開始する前に、当該基板に形成されているアライメントマークの位置を計測することにより得られうるとした。しかしながら、第1重ね合わせ指標は、それには限定されず、設計上のショット領域そのもの、またはそれに対応する指標としうる。そして、基板に形成されているアライメントマークの位置を計測することにより得られる情報は、第2重ね合わせ指標および第3重ね合わせ指標のうちの少なくとも一方に反映されるものとしうる。各重ね合わせ指標の内容の選択は、基板10における層間および層内でのショット領域の変化の仕方の実際に即して決定しうるものである。
ステップS103での描画データの割り当ては、基板10ごとに行われるものとしたが、それには限定されない。例えば、第1および第2重ね合わせ指標が同一とみなせる複数の基板に関しては、ステップS103での描画データの割り当ては、当該複数の基板のうちの最初の基板に対して行ったものを残りの基板に流用しうる。なお、ステップ104において、第3重ね合わせ指標が同一とみなせる複数の基板に関しても同様のことがいえる。
また、ステップS104において、第3重ね合わせ指標に基づいて、照射領域EA_2を偏向器107により調整することができるとした。しかしながら、それに替えてまたは加えて、ステップS103におけるのと同様に描画データの割り当てを変更してもよい。
さらに、ショット領域は、図6では、その基準(となる領域)に対する並進のみを有するものを示したが、それに限られず、並進、回転、倍率および変形のうちの少なくとも一つを有するものとしうる。ショット領域の回転に対しては、ショット領域に対してパターン形成を行いながら偏向器107により照射領域EAをX軸方向に変位させることにより、重ね合わせが可能となる。ショット領域の倍率に対しては、X軸方向に関しては、ショット領域の並進の場合と同様に扱える。Y軸方向に関しては、偏向器107により照射領域EAをY軸方向に変位させることにより、照射領域EAと基板10との間のY軸方向における相対速度を変更すればよい。また、ショット領域の変形、例えば、ショット領域の局所的な並進、回転、倍率の組合せにより表現されるようなショット領域の変形に対しても、同様の対処が可能である。なお、偏向器107によるX軸方向における照射領域EAの変位量がパターン形成中にサブストライプ幅より大きくなってしまう場合、そうなる前に電子線ブロックへの描画データの割り当てを変更すればよい。
〔実施形態2〕
本実施形態のリソグラフィ装置は、各電子線のラスター走査によりパターン形成を行うものである。図7は、実施形態2に係る中間データを例示する図である。図7の(a)に示されるように、X軸方向において電子線はサブストライプ幅分の間隔を有して配列されている。また、各電子線EBのラスター走査のための偏向器107による偏向方向および偏向量は、破線の矢印で示されている。
図7の(b)において、電子線EBの間隔(サブストライプ幅)は3グリッド分に対応する。よって、図7の(b)に示されるように、中間データは、X軸方向に関して3グリッド分ずつに相当するデータブロックSHBA(SHBA_1ないしSHBA_N)に分割されている。実施形態1に対する実施形態2の相違点は、各電子線ブロックBAの代わりに各電子線EBに描画データを割り当てる点である。例えば、図7の(a)の電子線EB_1ないしEB_3にデータブロックSHBA_1ないしSHBA_3をそれぞれ割り当てるようにすればよい。
実施形態2では、重ね合わせのための照射領域EAの変位および電子線のラスター走査の2つの目的のために、偏向器が使用される。よって、実施形態2においても、照射領域EAの変位のための偏向器の偏向量が減少することは実施形態1におけるのと同様である。そのため、本実施形態によっても、偏向器の偏向収差の点で有利、もって重ね合わせ精度の点で有利なリソグラフィ装置を提供することができる。
〔物品製造方法の実施形態〕
本発明の実施形態における物品製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロまたはナノデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品製造方法は、上記のリソグラフィ装置を用いて、パターン形成を基板に行う工程と、かかる工程でパターン形成を行われた基板を加工(現像等)する工程とを含みうる。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。本実施形態の物品製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
例えば、以上の説明において、ブランキング部(ブランカアレイ)は、個別に駆動可能な電極対のアレイを含むものとして例示したが、それには限定されず、ブランキング機能を有する素子のアレイであればよい。例えば、ブランキング部は、米国特許第7816655号明細書に記載されているような反射性電子パターニングデバイス(reflective electron patterning device)を含みうる。当該デバイスは、上面(top surface)上のパターンと、該パターンのうちの電子反射部分と、該パターンのうちの電子非反射部分とを含む。当該デバイスは、さらに、独立に制御可能な複数の画素を用いて上記パターンのうちの電子反射部分および電子非反射部分を動的に変更するための回路アレイ(array of circuitry)を含む。このように、ブランキング部は、荷電粒子線に対する反射部分を非反射部分に変更することにより荷電粒子線のブランキングを行う素子(ブランカ)のアレイであってもよい。なお、そのような反射性デバイスを備える荷電粒子光学系の構成と電極対アレイのような透過性デバイスを備える荷電粒子光学系の構成とが互いに異なりうるのは当然である。
100 光学系
107 偏向器
200 制御部

Claims (10)

  1. 基板上の既成パターンに重ね合わせてパターン形成をビームで行うリソグラフィ装置であって、
    前記基板上で前記ビームを変位させる偏向器をそれぞれが含む複数の光学系と、
    前記複数の光学系を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記複数の光学系のそれぞれが、前記基板上のストライプ領域を、該ストライプ領域を構成する複数のサブストライプ領域にそれぞれ対応する複数のデータに基づいて前記ビームで照射するように、前記基板上における前記既成パターンの領域に関する情報と、前記複数の光学系の配置に関する情報とに基づいて、前記複数の光学系のそれぞれに前記複数のデータの割当てを行う、
    ことを特徴とするリソグラフィ装置。
  2. 前記制御部は、前記既成パターンの領域に関する情報として、該領域のその基準に対する並進、回転、倍率および変形のうち少なくとも1つに関する情報を使用することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記制御部は、前記偏向器により前記ビームを変位させる変位量の上限値にも基づいて、前記割当てを行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記既成パターンの領域に関する情報を取得する取得部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記取得部は、前記基板上に形成されたマークを検出して前記既成パターンの領域に関する情報を取得することを特徴とする請求項4に記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記取得部は、前記基板上に形成されたマークを前記パターン形成に並行して検出することを特徴とする請求項5に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記取得部は、前記パターン形成に並行して変化する前記既成パターンの領域に関する情報を推定により取得することを特徴とする請求項4に記載のリソグラフィ装置。
  8. 前記取得部は、前記既成パターンの領域に関する情報を重ね合わせ検査装置からの受信により取得することを特徴とする請求項4に記載のリソグラフィ装置。
  9. 前記基板を保持して可動のステージを有し、
    前記制御部は、前記複数の光学系が配列され且つ前記偏向器により前記基板上で前記ビームを変位させる方向に対して交差する方向に前記ステージを移動させながら前記パターン形成が行われるように、前記複数の光学系と前記ステージの移動とを制御する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項8のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置を用いてパターン形成を基板に行う工程と、
    前記工程で前記パターン形成を行われた前記基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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