JP2016085771A - 情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ディスクの記録データの最低読み出しレート情報に基づいて、ディスクの回転速度制御、およびデータ再生処理制御を行なう。【解決手段】ディスクからのデータ再生を実行する再生装置が、ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する。例えば、ディスク記録データ全体に対応する最低読み出しレート情報、あるいはタイトル単位の最低読み出しレート情報を取得して、取得した最低読み出しレート情報に基づいてディスク記録データ全体、またはタイトル単位のディスク回転速度および再生制御を実行する。【選択図】図9

Description

本開示は、情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。さらに詳細には、ディスク記録データの再生に必要となる読み出しレートをディスクから取得可能とし、ディスクから取得した読み出しレートに基づく再生制御を可能とする情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
映画や音楽等、様々なコンテンツを記録する情報記録媒体(メディア)として、DVD(Digital Versatile Disc)や、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)が多く利用されている。
映画などのコンテンツを予め記録したメディアであるBD−ROMの現行の物理規格には、データ記録態様の規定として線速度一定(CLV:Constant Linear Velocity)の規定がある。すなわち、ディスクのデータ記録密度を内周〜外周の全領域に渡って一定とする線速度一定(CLV)の記録を行うように規定されている。
しかし、例えばディスクからのデータ再生処理において、線速度が大きいほどBD−ROMドライブから発生する騒音や発熱は大きくなる。
従って、騒音や発熱を低減させるためには、再生処理に必要な最低限の線速に減速して再生する制御が有効である。
また、BD−ROM規格では、物理メディアからの最低読み出しレート(RUD)を、コンテンツの種類に応じて規定している。
具体的には、2次元(2D)画像コンテンツを再生する場合の最低読み出しレート(RUD)は54Mbps、3次元(3D)画像コンテンツを再生する場合の最低読み出しレート(RUD)は72Mbpsとする規定がある。
このように、2Dコンテンツと3Dコンテンツとで2種類の読み出しレートを規定しているが、実際には、必要となる最低読み出しレートはコンテンツによって異なっているのが現状である。
すなわち、2Dコンテンツの中には、54Mbps以下の読み出しレート、例えば20Mbpsの読み出しレートで再生可能なコンテンツが多数ある。
また、3Dコンテンツにも、72Mbps以下の読み出しレートで再生可能なコンテンツが多数、存在する。
このようにディスクの記録コンテンツの再生処理に必要な読み出しレートが規定値(2D=54Mbps,3D=72Mbps)より小さい場合でも、BD再生装置は、ディスク記録コンテンツの再生に必要な最低読み出しレートを把握できないため、規格に従ってデータ読み出し処理を実行せざる得ない。
すなわち、ディスクの記録コンテンツが、2Dコンテンツである場合は54Mbps以上の読み出しレートで読み出し処理を実行する。
また、ディスクの記録コンテンツが、3Dコンテンツである場合は72Mbps以上の読み出しレートで読み出し処理を実行する。
このため、再生装置は、実際に必要となるレート以上の読み出しレートでデータ読み出しを行う場合が多くなり、これにより、再生装置のドライブから発生する騒音や発熱を必要以上に大きくしてしまうという問題が発生する。
現行のBD−ROMは、主にHD(High Definition)画像、いわゆるハイビジョン対応の2K画像が記録されているものが多いが、今後、高画質化が進み、超高精細画像(UHD:Ultra High Definition画像)である4K画像を記録したメディアが増加することが予想される。
4K画像等の超高精細画像(UHD画像)は、HD画像である2K画像に比較し、単位時間当たりの処理データ量が増加する。その結果、BD等のディスクに対するデータ記録密度や、データ読み出しレートについても増加させることが必要となる。
これにより、さらに再生装置のドライブの騒音や発熱の問題が大きくなることが予想される。
BDに対する超高精細画像(UHD画像)のデータ記録態様について、現在、規格策定機関であるBDA(Blu−ray(登録商標) Disc Association)において規格化が進められている。
現在、策定中の規格として様々な異なるタイプのディスクを併用する案が有力となっている。
具体的には、以下の2つの異なるタイプのディスクの併用が提案されている。
(A)ディスク外周領域と内周領域で異なる読み出しレートのデータ記録領域を設定した複数ゾーン設定ディスク
(B)ディスクの全ての領域で単一の読み出しレートのデータ記録領域を設定した単一ゾーン設定ディスク
これらの2つのタイプの各々について、さらに総記録容量を異ならせた様々なタイプのディスクを利用することについて規格化が進められている。
なお、データ再生におけるディスクからの読み出しレートと再生処理に関する説明を記載した従来技術として例えば特許文献1(特開2010−250939号公報)がある。
特開2010−250939号公報
本開示は、ディスク記録データの再生に必要となる読み出しレートをディスクから取得可能とし、ディスクから取得した読み出しレートに基づく再生制御を可能とする情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
本開示の第1の側面は、
ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する情報処理装置にある。
さらに、本開示の第2の側面は、
ディスク製造処理におけるデータ処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
製造ディスクに対する記録データに含まれる最低読み出しレート情報を読み取り、
読み取った最低読み出しレート情報に応じて、該最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データを読み出す記録データ再生試験を実行する情報処理装置にある。
さらに、本開示の第3の側面は、
再生対象データと、
前記再生対象データに対応した管理データを記録データとして格納し、
前記管理データには、
ディスクに記録されたデータに対応する最低読み出しレート情報を含み、
前記ディスクからのデータ再生処理を実行する再生装置が、
ディスクから前記最低読み出しレートを取得し、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行することを可能とした情報記録媒体にある。
さらに、本開示の第4の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する情報処理方法にある。
さらに、本開示の第5の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取る処理と、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御する処理と、
前記最低読み出しレート以上でのデータ読み出し処理を実行させるプログラムにある。
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本開示の一実施例の構成によれば、ディスクの記録データの最低読み出しレート情報に基づいて、ディスクの回転速度制御、およびデータ再生処理制御を行なうことで、消費電力や騒音を低減した正常なコンテンツ再生が実現される。
具体的には、ディスクからのデータ再生を実行する再生装置が、ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する。例えば、ディスク記録データ全体に対応する最低読み出しレート情報、あるいはタイトル単位の最低読み出しレート情報を取得して、取得した最低読み出しレート情報に基づいてディスク記録データ全体、またはタイトル単位のディスク回転速度および再生制御を実行する。
本構成に従って、最低読み出しレート情報に基づくディスクの回転速度制御、およびデータ再生処理制御を行なうことで、消費電力や騒音を低減した正常なコンテンツ再生が実現される。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
規格化が進められているディスクの構成例について説明する図である。 低読み出しレートゾーン(LTR zone)のみからなる単一ゾーン型ディスクと、低読み出しレートゾーン(LTR zone)と、高読み出しレートゾーン(HTR zone)を持つ複数ゾーン型ディスクの例について説明する図である。 BD(Blu−ray(登録商標) Disc)に記録されるデータの一構成例について説明する図である。 情報記録媒体(ディスク)に記録されるデータの対応関係と再生処理例について説明する図である。 3層構造のディスクを用いたデータの記録構成と再生処理例について説明する図である。 3層構造のディスクを用いたデータの記録構成と再生処理例について説明する図である。 3層構造のディスクを用いたデータの記録構成と再生処理例について説明する図である。 本開示の情報記録媒体(ディスク)に記録されたインデックスファイル内の記録データであるインデックステーブルのデータ構成例について説明する図である。 インデックステーブルのリザーブ領域に記録される最低読み出しレートの一例について説明する図である。 インデックステーブルの拡張データ領域に記録される最低読み出しレートの一例について説明する図である。 インデックステーブルの拡張データ領域に記録される最低読み出しレートの一例について説明する図である。 インデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録されるタイトル対応最低読み出しレートの一例について説明する図である。 インデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録されるタイトル対応最低読み出しレートの一例について説明する図である。 インデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録されるタイトル対応最低読み出しレートの一例について説明する図である。 プレイリストファイルに記録されるタイトル対応最低読み出しレートの一例について説明する図である。 プレイリストファイルに記録されるタイトル対応最低読み出しレートの一例について説明する図である。 プレイリストファイルに記録されるタイトル対応最低読み出しレートの一例について説明する図である。 プレイリストファイルに記録されるタイトル対応最低読み出しレートの一例について説明する図である。 ディスクに記録されたコンテンツを再生する情報処理装置(再生装置)が実行する処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 ディスクに記録されたコンテンツを再生する情報処理装置(再生装置)が実行する処理シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 ディスク製造装置において実行する処理シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 ディスクの再生装置、記録装置、あるいは情報記録媒体製造装置として適用可能な情報処理装置のハードウェア構成例について説明する図である。
以下、図面を参照しながら本開示の情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行なう。
1.超高精細(UHD:Ultra High Defintion)画像対応のディスク構成例について
2.ディスクの記録データと再生処理例について
3.複数層(レイヤ)構造を持つディスクのデータ記録構成と再生処理例について
4.ディスクに最低読み出しレート情報を記録した実施例について
4−1.(実施例1)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをディスクに記録した実施例
4−1a.(実施例1a)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルのリザーブ領域に記録した実施例
4−1b.(実施例1b)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルの拡張データ記録領域に記録した実施例
4−2.(実施例2)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをディスクに記録した実施例
4−2a.(実施例2a)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録した実施例
4−2b.(実施例2b)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルに記録した実施例
4−2c.(実施例2c)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルの拡張データ記録領域に記録した実施例
4−3.(実施例3)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートと、タイトル単位の最低読み出しレートの双方をディスクに記録した実施例(=実施例1+2)
5.コンテンツ再生制御シーケンスについて
6.ディスクに対するデータ記録処理およびディスク製造処理について
7.情報処理装置の構成例について
8.本開示の構成のまとめ
[1.超高精細(UHD:Ultra High Defintion)画像対応のディスク構成例について]
まず、超高精細(UHD:Ultra High Defintion)画像対応のディスク構成例について説明する。
先に説明したように、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)の超高精細画像(UHD画像)データ記録態様については、現在、BDA(Blu−ray(登録商標) Disc Association)において規格化が進められている。
現在、策定中の規格においては、様々な異なるタイプのディスクを併用する案が有力となっている。
具体的には、以下の2つの異なるタイプのディスクを併用する案が有力である。
(A)ディスク外周領域と内周領域で異なる読み出しレートのデータ記録領域を設定した複数ゾーン設定ディスク
(B)ディスクの全ての領域で単一の読み出しレートのデータ記録領域を設定した単一ゾーン設定ディスク
図1を参照して、規格化が進められているディスクの構成例について説明する。
図1は、現在、規格として認められつつある(1)〜(5)の5つのタイプのディスク構成例を説明する図である。
(1)〜(5)の5つのタイプの各々について、以下の(a)〜(e)の各データを示している。
(a)ディスク総容量とLTR(Low Transfer Rate)ゾーン割合(Disc Type & LTR ratio)
(b)低読み出しレートゾーン容量(LTR size)(GB)
(c)高読み出しレートゾーン容量(HTR size)(GB)
(d)LTRゾーン最大読み出しレート(LTR max Transfer Rate)(Mbps)
(e)HTR(High Transfer Rate)ゾーン最大読み出しレート(HTR max Transfer Rate)(Mbps)
なお、LTR(Low Transfer Rate)ゾーンは、ディスクのデータ記録面の一部または全体に設定される領域であり、相対的に低い読み出しレートでデータ読み出しが行われるディスク領域(ゾーン)である。
また、HTR(High Transfer Rate)ゾーンは、ディスクのデータ記録面の一部または全体に設定される領域であり、相対的に高い読み出しレートでデータ読み出しが行われるディスク領域(ゾーン)である。
図1の(d),(e)に示すように、LTRゾーンにおける最大読み出しレートは、92Mbps、または122Mbpsとなる。
また、HTRゾーンにおける最大読み出しレートは128Mbpsとなる。
なお、これら(1)〜(5)のディスクは、いずれもデータ記録再生時には約5000rpmの回転速度で回転する。
ディスク(1)は、以下の構成を持つディスクである。
(a)ディスク総容量=50GB、LTR(低読み出しレート)ゾーン割合=100%の単一ゾーン型2層型ディスク
(b)低読み出しレートゾーン容量(LTR size)=50GB
(c)高読み出しレートゾーン容量(HTR size)=0GB
(d)LTR(低読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(LTR max Transfer Rate)=92Mbps
ディスク(2)は、以下の構成を持つディスクである。
(a)ディスク総容量=66.7GB、LTR(低読み出しレート)ゾーン割合=100%の単一ゾーン型2層型ディスク
(b)低読み出しレートゾーン容量(LTR size)=66.7GB
(c)高読み出しレートゾーン容量(HTR size)=0GB
(d)LTR(低読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(LTR max Transfer Rate)=122Mbps
ディスク(3)は、以下の構成を持つディスクである。
(a)ディスク総容量=66.7GB、LTR(低読み出しレート)ゾーン割合=7.8%の複数ゾーン型2層型ディスク
(b)低読み出しレートゾーン容量(LTR size)=5.2GB
(c)高読み出しレートゾーン容量(HTR size)=61.5GB
(d)LTR(低読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(LTR max Transfer Rate)=122Mbps
(e)HTR(高読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(HTR max Transfer Rate)=144Mbps
ディスク(4)は、以下の構成を持つディスクである。
(a)ディスク総容量=100GB、LTR(低読み出しレート)ゾーン割合=100%の単一ゾーン型3層型ディスク
(b)低読み出しレートゾーン容量(LTR size)=100GB
(c)高読み出しレートゾーン容量(HTR size)=0GB
(d)LTR(低読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(LTR max Transfer Rate)=122Mbps
ディスク(5)は、以下の構成を持つディスクである。
(a)ディスク総容量=100GB、LTR(低読み出しレート)ゾーン割合=7.8%の複数ゾーン型3層型ディスク
(b)低読み出しレートゾーン容量(LTR size)=7.8GB
(c)高読み出しレートゾーン容量(HTR size)=92.2GB
(d)LTR(低読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(LTR max Transfer Rate)=122Mbps
(e)HTR(高読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(HTR max Transfer Rate)=144Mbps
このように、超高精細(UHD:Ultra High Defintion)画像対応のディスクとして規格化が進められているディスクの構成として、図1に示す(1)〜(5)の5つのタイプのディスクの規格化が進められている。
図1(1),(2),(4)に示す低読み出しレートゾーン(LTR zone)のみからなる単一ゾーン型ディスクと、図1(3),(5)に示す低読み出しレートゾーン(LTR zone)と、高読み出しレートゾーン(HTR zone)を持つ複数ゾーン型ディスクの例について、図2を参照して説明する。
図2(A)は、図1(1),(2),(4)に示す低読み出しレートゾーン(LTR zone)のみからなる単一ゾーン型ディスクの構成例を示している。
図2(B)は、図1(3),(5)に示す低読み出しレートゾーン(LTR zone)と、高読み出しレートゾーン(HTR zone)を持つ複数ゾーン型ディスクの構成例を示している。
図2(A)に示す単一ゾーン型ディスクは、ディスクのデータ記録面全体が、低読み出しレートゾーン(LTR zone)111によって構成される。
図1(1)の50GBディスクの場合、データ再生を実行する情報処理装置(再生装置)は、最大読み出しレート=92Mbpsのデータ読み出しを行うことで、超高精細(UHD)画像の再生を行なうことができる。
また、図1(2)の66.7GBディスク、または(4)の100GBディスクの場合、データ再生を実行する情報処理装置(再生装置)は、最大読み出しレート=122Mbpsのデータ読み出しを行うことで、超高精細(UHD)画像の再生を行なうことができる。
図2(B)に示す複数ゾーン型ディスクは、ディスクのデータ記録面の内周部に低読み出しレートゾーン(LTR zone)121が設定され、外周部に高読み出しレートゾーン(HTR zone)122が設定されたディスクである。
ディスクが一定速度、例えば5000rpmで回転する場合、データ再生を実行する情報処理装置(再生装置)は、ディスク内周部に比較して外周部の方がより長いデータ記録領域からデータ読み取りを行うことが可能となる。すなわち、読み出しレートを高く設定することが可能となる。
ディスク内周部では、単位時間当たりのデータ読み出し可能な長さが外周部に比較して短くなるため、読み出しレートが低下し、高いレートでのデータ読み出しが困難になる。
一方、ディスク外周部では、単位時間当たりのデータ読み出し可能な長さが内周部に比較して長くなるため、読み出しレートを上昇させることが可能となり、高いレートでのデータ読み出しが実現される。
これが、ディスク外周部にのみ、高読み出しレートゾーン(HTR zone)を設定している理由である。
図2(B)のように、高読み出しレート領域(HTR zone)122を設定することで、ディスクのデータ記録総容量を大きくすることが可能となり、長時間の超高精細(UHD)画像の記録が可能となる。
図1(3)の66.7GBディスク、または(5)の100GBディスクの場合、データ再生を実行する情報処理装置(再生装置)は、各ゾーンにおいて、最大読み出しレートが異なる設定でデータ読み出しを実行する。すなわち、
ディスク内周部の低読み出しレートゾーン(LTR zone)では、最大読み出しレート=122Mbpsのデータ読み出しを行う。
また、ディスク外周部の高読み出しレートゾーン(HTR zone)では、最大読み出しレート=144Mbpsのデータ読み出しを行う。
[2.ディスクの記録データと再生処理例について]
ディスクには、再生対象データとなる画像、音声、字幕等のデータの他、これらの再生処理に適用する再生制御情報ファイル、管理情報ファイル等、様々なデータが記録される。
例えば、映画等のコンテンツを記録したディスクには、再生対象データとなる画像、音声、字幕等のデータを格納したTS(Transport Stream)パケットによって構成されるクリップAVストリームファイルが記録される。
さらに、クリップAVストリームファイルに対応して設定される制御ファイルであるクリップ情報ファイルや、プレイリストファイル、さらに、再生プログラムを格納したムービーオブジェクトファイル、コンテンツタイトル情報等を記録したインデックスファイル、さらにコンテンツの復号に適用する鍵を格納した暗号鍵ファイル、その他の様々な管理情報ファイルが記録される。
図3を参照して、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)に記録されるデータの一構成例について説明する。
図3は、例えばROM型BDであるBD−ROMとしての情報記録媒体(ディスク)200に記録されたBDMVフォーマットに従った記録データのディレクトリを示す図である。
ディレクトリは図3に示すように管理情報設定部201(AACSディレクトリ)と、データ部202(BDMVディレクトリ)に分離されている。
管理情報設定部201(AACSディレクトリ)には、データの暗号化鍵であるCPSユニットキーファイルや利用制御情報ファイルなどが格納される。
一方、データ部202のBDMVディレクトリ以下には、
インデックスファイル、
ムービーオブジェクトファイル、
プレイリストファイル、
クリップ情報ファイル、
クリップAVストリームファイル、
BDJOファイル、
例えば、これらのファイルが記録される。
インデックスファイルには、再生処理に適用するインデックス情報としてのタイトル情報などが格納される。
ムービーオブジェクトファイルは、タイトルによって指定される再生プログラムを格納している。
プレイリストファイルは、タイトルによって指定される再生プログラムのプログラム情報に従ったコンテンツの再生順等を規定したファイルであり、再生位置情報を持クリップ情報に対する指定情報を有する。
クリップ情報ファイルは、プレイリストファイルによつて指定されるファイルであり、クリップAVストリームファイルの再生位置情報等を有する。
クリップAVストリームファイルは、再生対象となるAVストリームデータを格納したファイルである。
BDJOファイルは、JAVA(登録商標)プログラム、コマンド等を格納したファイルの実行制御情報を格納したファイルである。
情報処理装置が情報記録媒体に記録されたコンテンツを再生するシーケンスは以下の通りである。
(a)まず、再生アプリケーションによってインデックスファイルから特定のタイトルを指定する。
(b)指定されたタイトルに関連付けられた再生プログラムが選択される。
(c)選択された再生プログラムのプログラム情報に従ってコンテンツの再生順等を規定したプレイリストが選択される。
(d)選択されたプレイリストに規定されたクリップ情報によって、コンテンツ実データとしてのAVストリームあるいはコマンドが読み出されて、AVストリームの再生や、コマンドの実行処理が行われる。
図4は、情報記録媒体(ディスク)200に記録される以下のデータ、すなわち、
プレイリストファイル、
クリップ情報ファイル、
クリップAVストリームファイル、
これらのデータの対応関係を説明する図である。
実際の再生対象データである画像と音声データからなるAVストリームはクリップAVストリーム(Clip AV Stream)ファイルとして記録され、さらに、これらのAVストリームの管理情報、再生制御情報ファイルとして、プレイリスト(PlayList)ファイルと、クリップ情報(Clip Information)ファイルが規定される。
これら複数のカテゴリのファイルは、図4に示すように、
プレイリスト(PlayList)ファイルを含むプレイリストレイヤ、
クリップAVストリーム(Clip AV Stream)ファイルと、クリップ情報(Clip Information)ファイルからなるクリップレイヤ、
これらの2つのレイヤに区分できる。
なお、一つのクリップAVストリーム(Clip AV Stream)ファイルには一つのクリップ情報(Clip Information)ファイルが対応付けられ、これらのペアを一つのオブジェクトと考え、これらをまとめてクリップ(Clip)と呼ぶ場合もある。
クリップAVストリームファイルに含まれるデータの詳細情報、例えばMPEGデータのIピクチャ位置情報などを記録したEPマップなどの管理情報がクリップ情報ファイルに記録される。
クリップAVストリーム(Clip AV Stream)ファイルは、MPEG−2TS(トランスポートストリーム)をBDMVフォーマットの規定構造に従って配置したデータを格納している。
また、クリップ情報(Clip Information)ファイルには、例えば、クリップAVストリームファイルのバイト列データのデータ位置と、時間軸上に展開した場合の再生開始ポイントである(エントリポイント:EP)等の再生時間位置等の対応データ等、クリップAVストリームファイルの格納データの再生開始位置などを取得するための管理情報が格納される。
例えば、コンテンツの開始点からの再生時間経過位置を示すタイムスタンプが与えられた時、クリップ情報ファイルを参照して、クリップAVストリームファイルのデータ読み出し位置、すなわち再生開始点としてのアドレスを取得することが可能となる。
プレイリスト(PlayList)ファイルは、クリップ(=クリップ情報ファイル+クリップAVストリームファイル)レイヤに含まれる再生可能データに対する再生区間の指定情報を有する。
プレイリスト(PlayList)ファイルには、1つ以上のプレイアイテム(PlayItem)が設定され、プレイアイテムの各々が、クリップ(=クリップ情報ファイル+クリップAVストリームファイル)レイヤに含まれる再生可能データに対する再生区間の指定情報を有する。
なお、再生対象となる画像や音声の実データを格納したクリップAVストリーム(Clip AV Stream)ファイルは、MPEG−2トランスポートストリーム(TS:Transport stream)ファイル構造を持つ。
[3.複数層(レイヤ)構造を持つディスクのデータ記録構成と再生処理例について]
先に説明した図1に示す(1)〜(5)のディスクはいずれも2層型、または3層型の複数層(レイヤ)構造のディスクである。
このような複数層型ディスクでは、例えば1つの映画コンテンツなど長時間コンテンツを、複数の層に順次、記録することができる。複数層に跨って記録されたコンテンツを再生する場合、再生装置は再生途中で異なる層へのジャンプ、すなわち、層間ジャンプを行うことが必要となる。
図5以下を参照して、3層構造のディスクを用いたデータの記録構成と再生処理例について説明する。
図5(A)は、図1に示す(5)の100GBの複数ゾーン型3層ディスクの断面構造を示す図である。
上から第1層、第2層、第3層の3層構成を有する。
図5(A)に示す3層構造の100GBディスクは、図1(5)に示す複数ソーン型3層ディスクであり、以下の構成を有する。
(a)ディスク総容量=100GB、LTR(低読み出しレート)ゾーン割合=7.8%の複数ゾーン型3層型ディスク
(b)低読み出しレートゾーン容量(LTR size)=7.8GB
(c)高読み出しレートゾーン容量(HTR size)=92.2GB
(d)LTR(低読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(LTR max Transfer Rate)=122Mbps
(e)HTR(高読み出しレート)ゾーン最大読み出しレート(HTR max Transfer Rate)=144Mbps
図5(A)に示すように、3層の各層は、ディスク内周部に低読み出しレートゾーン121を有し、外周部に高読み出しレートゾーン122を有している。
このように異なる読み出しレートゾーンの設定された3層型ディスクに1つの映画等のコンテンツを記録し、再生する場合の処理について説明する。
なお、コンテンツの記録方式としては様々な設定が可能である。図5に示す例は、読み出しレートゾーンの境界を考慮することなく、ディスク内周〜外周を全て使用して複数の層(レイヤ)に渡って再生データを記録した例である。
なお、再生データは、図3、図4を参照して説明したクリップAVストリームファイルに格納された画像、音声、字幕等のデータである。
このような設定で、再生データを記録すると、再生データの読み出し順は、図5(B)に示す論理セクタ設定順のようになる。
再生装置は、図5(B)に示すように異なる読み出しレートのゾーンを交互に読み出して再生を実行する必要が発生する。
図5(B)は左から右に論理セクタ(Logical Sector)順にデータを並べており、再生処理は、この論理セクタ順に実行される。
この図5に示す設定とした場合、再生装置は、読み出しレートが異なるゾーンからデータ読み出しを交互に実行することになり、読み出しレートの変更時に、データ処理アルゴリズムを切り替える必要がある。
再生装置にとって、このようなデータ処理切り替えは負担となる場合もある。
このようなデータ処理の切り替えを発生させないためのデータ記録および再生処理例について、図6を参照して説明する。
図6(A)も、図5(A)と同様、図1に示す(5)の100GBの複数ゾーン型3層ディスクの断面構造を示す図である。
上から第1層、第2層、第3層の3層構成を有する。
各層には、ディスク内周部に低読み出しレートゾーン121、外周部に高読み出しレートゾーン122が形成されたディスクである。
図6(A)に示す3層の各層は、ディスク内周部に低読み出しレートゾーン121を有し、外周部に高読み出しレートゾーン122を有している。
このように異なる読み出しレートゾーンの設定された3層型ディスクに1つの映画等のコンテンツを記録し、再生する場合の処理について説明する。
図6に示す例は、高読み出しレートゾーン122のみを利用して1つのコンテンツ、例えば映画等の再生用データを記録した例を示している。
高読み出しレートゾーン122にクリップAVストリームファイル等の順次、読み出しが必要なデータファイル記録し、低読み出しレートゾーン121には、暗号鍵ファイルや、インデックスファイル、管理データファイル等を記録する。
高読み出しレートゾーン122のみを利用して複数の層(レイヤ)に渡って再生データを記録すると、再生データの読み出し順は、図6(B)に示す論理セクタ設定順のようになる。
再生装置は、図6(B)に示すように高読み出しレートゾーンのみから、データを読み出して再生を実行することができる。
この図6に示す構成では、再生装置は、高読み出しレートゾーン122からデータ読み出しを実行すればよく、図5(B)を参照して説明した例のように読み出しレートが異なるゾーンからのデータ読み出しを交互に実行する必要がない。従って、1つのコンテンツのデータ読み出しにおいては、データ処理アルゴリズムを切り替える必要がない。
なお、高読み出しレートゾーン122と、低読み出しレートゾーン121に対する記録データの区分は例えば以下のような設定とする。
高読み出しレートゾーン122には、再生対象となるクリップAVストリームファイルとクリップ情報ファイルを記録する。その他の管理情報ファイルや、データベースファイルであるインデックスファイル、ムービーオブジェクトファイル、プレイリストファイル等を低読み出しレートゾーン121に記録する。
このような設定とすることで、順次読み出しが必要となるクリップ情報ファイルや、クリップAVストリームファイルの読み出し処理に際して、処理アルゴリズムの切り替えを行う必要がなくなる。
あるいは、高読み出しレートゾーン122には本編の映画コンテンツを記録し、低読み出しレートゾーン121には、本編以外のサービスコンテンツなどを記録するといった設定としてもよい。
図7は、低読み出しレートゾーン121のみを利用したデータの記録構成と再生処理例を示す図である。
図7に示す例は、低読み出しレートゾーン121のみを利用したデータ読み出し処理例を示している。低読み出しレートゾーン121には、例えば、高読み出しレートゾーン121に記録したクリップ情報ファイルやクリップAVストリームファイルに対応するデータベースファイルを記録する。
これらのデータベースファイルは、再生開始前に読み出し処理を実行し、読み出したデータを、再生装置のメモリ、例えばRAM等に展開しておき、再生時にRAM上の展開データを参照して処理を行なうことが可能となる。
低読み出しレートゾーン121のみを利用して複数の層(レイヤ)に渡って記録されたデータの読み出し順は、図7(B)に示す論理セクタ設定順のようになる。
再生装置は、図7(B)に示すように低読み出しレートゾーンのみから、データ、例えばデータベースファイルデータを読み出す。
この図7に示す構成では、再生装置は、低読み出しレートゾーン121からデータ読み出しのみを実行すればよく、読み出しレートが異なるゾーンからのデータ読み出しを交互に実行する必要がない。従って、データ読み出しにおいては、データ処理アルゴリズムを切り替える必要がない。
[4.ディスクに最低読み出しレート情報を記録した実施例について]
図1他を参照して説明したように、超高精細(UHD:Ultra High Defintion)画像対応のディスクであるBD(Blu−ray(登録商標) Disc)として、複数の異なるタイプのディスクの規格化が進められている。
先に説明したように、以下の2つの異なるタイプのディスクが利用される可能性がある。
(A)ディスク外周領域と内周領域で異なる読み出しレートのデータ記録領域を設定した複数ゾーン設定ディスク
(B)ディスクの全ての領域で単一の読み出しレートのデータ記録領域を設定した単一ゾーン設定ディスク
さらに、ディスクの総容量や、層(レイヤ)数についても、様々な設定があり、少なくとも、図1に示す5種類のディスクが利用される可能性が高い。また、将来的には、図1に示す5種類以外の構成を持つディスクも利用される可能性がある。
しかし、先に説明したように、ディスクに記録される各コンテンツの再生に必要となる最低読み出しレートは、コンテンツ各々で異なっているというのが現実である。
例えば図2他のディスクに示す高読み出しレートゾーン122に記録されるコンテンツが全て128Mbpsでの読み出しを必要とするコンテンツであるとは限らない。
高読み出しレートゾーン122に記録されるコンテンツの中には、例えば100Mbpsの読み出しレートで問題なく再生可能なコンテンツが含まれる場合もある。
同様に、図2他のディスクに示す低読み出しレートゾーン122に記録されるコンテンツが全て108Mbpsでの読み出しを必要とするコンテンツであるとは限らない。
低読み出しレートゾーン121に記録されるコンテンツの中には、例えば90Mbpsの読み出しレートで問題なく再生可能なコンテンツが含まれる場合もある。
コンテンツ再生に必要な読み出しレートより高い読み出しレートでのデータ読み出しを実行すると、ディスクの回転速度を高速にする必要があり、ドライブの発熱、騒音、消費電力を無駄に大きくしてしまうことになる。
以下、このような問題を解決するための実施例として、ディスクに記録されたコンテンツの再生に必要となる読み出しレート情報をディスクに記録し、再生装置がディスクに記録された読み出しレート情報を取得可能とした実施例について説明する。
再生装置は、ディスクに記録された読み出しレート情報に応じてディスクの回転速度を制御して、必要な回転速度に低下させてコンテンツ再生を実行することが可能となる。
以下の複数の実施例について、順次、説明する。
(実施例1)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをディスクに記録した実施例
(実施例2)ディスクに記録された各タイトル対応のコンテンツの各々について、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートを個別にディスクに記録した実施例
(実施例3)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートと、タイトル単位の最低読み出しレートの双方をディスクに記録した実施例(=実施例1+2)
[4−1.(実施例1)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをディスクに記録した実施例]
まず、実施例1として、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをディスクに記録した実施例について説明する。
なお、実施例1の具体的態様として、以下の2つの実施例について、順次、説明する。
(実施例1a)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルのリザーブ領域に記録した実施例
(実施例1b)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルの拡張データ記録領域に記録した実施例
[4−1a.(実施例1a)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルのリザーブ領域に記録した実施例]
まず、実施例1aとして、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルのリザーブ領域に記録した実施例について説明する。
本開示の情報記録媒体(ディスク)200に記録されたインデックスファイル内の記録データであるインデックステーブルのデータ構成例を図8に示す。
図8は、本開示の情報記録媒体(ディスク)に記録されるインデックステーブルの記録データの一部を示す図である。
インデックステーブルには、例えば以下のデータが記録される。
(a)データ長[length]
(b)再生開始データの種類情報(3D画像or2D画像)[initial_out_mode_preference]
(c)ディスク内の3D画像データ有無情報[SS_content_exist_flag]
なお、図8に示すデータは、インデックステーブルに記録されるデータの一部のみを示しており、インデックステーブルには、これらのデータの他にも様々なデータが記録される。
図8に示すインデックステーブル記録データには、
(d)リザーブ領域[reserved_for_future_use]
が設定される。
このリザーブ領域は、様々な用途に利用可能なデータ領域である。
このリザーブ領域に、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
リザーブ領域[reserved_for_future_use]は5ビットデータを記録可能な領域であり、この5ビットを利用してディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
インデックステーブルの5ビットリザーブ領域に対する「最低読み出しレート(minimum_readout_speed)」の具体的な記録例について、図9を参照して説明する。
図9(A)は、インデックステーブルの5ビットリザーブ領域である。この5ビットリザーブ領域を図9(B)に示すように3ビットの最低読み出しレート(minimum_readout_speed)記録領域と2ビットのリザーブ領域に区分して、3ビットの最低読み出しレート記録領域に図9(C)に示すようなデータを記録する。
図9(C)は、リザーブ領域に対する最低読み出しレートの記録例を示す図である。
図9(C)に示す例は、リザーブ領域に記録可能な5ビット中、3ビットを利用して最低読み出しレートを記録している。
ディスク全体の記録データ読み出しに必要となる最低読み出しレートを5つの代表値に区分して記録した例である。
リザーブ領域に設定されたビット値(上位3ビット)と、ディスク記録データの最低読み出しレートとの対応関係は以下の通りである。
設定値:001=ディスク記録データの最低読み出しレートが36Mbps
設定値:010=ディスク記録データの最低読み出しレートが54Mbps
設定値:011=ディスク記録データの最低読み出しレートが72Mbps
設定値:100=ディスク記録データの最低読み出しレートが108Mbps
設定値:101=ディスク記録データの最低読み出しレートが144Mbps
以上の5つのビット値の各々が、5つの最低読み出しレートに対応する。
なお、ビット値=000は、最低読み出しレートを記録しない場合のビット値設定例である。
その他のビット値は利用しない設定としている。
ディスク記録コンテンツの正常な再生に必要となる実際の読み出しレートが0〜36Mbpsである場合は、設定値:001を記録する。
ディスク記録コンテンツの正常な再生に必要となる実際の読み出しレートが36〜72Mbpsである場合は、設定値:010を記録する。
以下、同様の設定であり、設定値に従った読み出しレートで再生を行なうことで、ディスクに記録された全てのコンテンツの再生を正常に行うことが可能となる。
例えば、リザーブ領域の設定ビット値の上位3ビットが001である場合、ディスク記録コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは36Mbpsであることを意味する。
再生装置は、36Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出せば、正常なデータ再生が可能となる。
この場合、再生装置は、36Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、36Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、正常なコンテンツ再生を行なうことができる。
また、例えば、リザーブ領域の設定ビット値の上位3ビットが101である場合、ディスク記録コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは144Mbpsであることを意味する。
再生装置は、144Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出せば、正常なデータ再生が可能となる。
このように、本実施例1aは、ディスクに記録されたインデックステーブルのリザーブ領域に、ディスク全体に記録されたデータを正常に読み出すために必要となる最低読み出しレートを記録する。
再生装置は、インデックステーブルのリザーブ領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを開始する。
このような制御により、再生装置は、無駄な高速回転を行わずに必要な最低限の回転速度でディスクを回転してデータ再生を行なうことが可能となる。この結果、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
なお、図9に示す例では、36Mbps〜144Mbpsまでの値を5段階に区切り、3ビットデータを用いて5つの最低読み出しレートを設定可能な構成としているが、これは一例である。リザーブ領域において利用可能な5ビットデータすべてを用いて、00000〜11111までの32通りのデータを用いて、さらに細かい最低読み出しレートの設定を可能な構成としてもよい。
なお、例えば図1に示す(1)〜(5)の単一ゾーン型ディスクや、複数ゾーン型ディスクを利用する場合でも、本実施例は適用可能である。
図1に示す各ゾーン対応の最大読み出しレートは、これらの各ゾーンに記録されたデータを読み出す場合に必要となる可能性のある最大の読み出しレートを規定したものである。
すなわち、これらの各ゾーンに実際に記録されたデータを正常に読み出すために必要となる最低の読み出しレートを規定したものではない。
従って、再生装置は、まず、インデックステーブルのリザーブ領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行うことで、どのゾーンからも正常にデータを読み出し、再生することが可能となる。
[4−1b.(実施例1b)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルの拡張データ記録領域に記録した実施例]
次に、実施例1bとして、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルの拡張データ記録領域に記録した実施例について説明する。
図10は、本開示の情報記録媒体(ディスク)200に記録されたインデックスファイル内の記録データであるインデックステーブル内に設定される拡張データ(ExtensionData)領域に対するエントリ情報(拡張データエントリ情報)記録領域のデータ構成例である。
インデックステーブルの拡張データ(ExtensionData)領域は、様々なデータを自由に記録することが可能な領域である。
例えば、コンテンツの制作者や、再生装置のメーカー等が様々な制御情報やコンテンツ情報を記録可能な領域である。
本実施例1bは、このインデックステーブルの拡張データ(ExtensionData)領域に、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
図10は、インデックステーブル内に設定される拡張データ(ExtensionData)領域に対するエントリ情報(拡張データエントリ情報)記録領域のデータ構成例であり、拡張データエントリの識別子(ID1,ID2)の他、拡張データが記録された位置の開始位置を示す拡張データ領域開始アドレス[ext_data_start_address]や、拡張データ領域のデータ長[ext_data_length]等が記録される。
インデックステーブルの拡張データ(ExtensionData)領域にディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録した例を図11に示す。
図11に示すシンタックス図は、インデックステーブルに設定された1つの拡張データ(ExtensionData)領域の構成を示している。
この拡張データ領域の1つのデータ領域[bitrate]に、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
本例において、データ領域[bitrate]は16ビットデータを設定可能である。
すなわち、数値データとして0〜216=0〜65535を設定可能なデータ領域である。
このデータ領域に、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)の実際の値(Mbps単位)を記録する。
なお16ビット中、一部のビット、例えば8ビットを利用して最低読み出しレート(minimum_readout_speed)(=Mbps単位)を記録する。残りのビットはリザーブビットとする。
例えば、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が64Mbpsである場合、
数値64を示すビット値=00100000を設定する。
例えば、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が144Mbpsである場合、
数値144を示すビット値=100100000を設定する。
拡張データ領域は、実施例1で説明したリザーブ領域のように小さなデータ記録領域ではなく、多くのデータを記録可能な領域であり、最低読み出しレートをそのまま記録することが可能である。
例えば、インデックステーブルの拡張データ(ExtensionData)領域の設定が、
数値64を示すビット値=00100000である場合、ディスク記録コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは64Mbpsであることを意味する。
再生装置は、64Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出せば、正常なデータ再生が可能となる。
この場合、再生装置は、64Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、64Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、正常なコンテンツ再生を行なうことができる。
なお、図11には、インデックステーブルの拡張データ(ExtensionData)領域の16ビットデータの一部のビット、例えば8ビットを利用して、ディスク全体の記録データの実際の最低読み出しレートをMbps単位で記録する例を示しているが、拡張データ領域に対する最低読み出しレートの記録態様としては、この他の設定も可能である。
例えば、先の実施例1aにおいて図9を参照して説明したように、3ビットデータのみを用いて、代表的な最低読み出しレート(36,54,72,108,144)のみを記録する設定としてもよい。
本実施例1bは、ディスクに記録されたインデックステーブルの拡張データ(ExtensionData)領域に、ディスク全体に記録されたデータを正常に読み出すために必要となる最低読み出しレートを記録する。
再生装置は、インデックステーブルの拡張データ領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを開始する。
このような制御により、再生装置は、無駄な高速回転を行わずに必要な最低限の回転速度でディスクを回転してデータ再生を行なうことが可能となる。この結果、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
なお、本実施例1bも、前述した実施例1aと同様、例えば図1に示す(1)〜(5)の単一ゾーン型ディスクや、複数ゾーン型ディスクを利用する場合でも適用可能である。
再生装置は、まず、インデックステーブルの拡張データ領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行うことで、どのゾーンからも正常にデータを読み出し、再生することが可能となる。
[4−2.(実施例2)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをディスクに記録した実施例]
次に、実施例2として、ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをディスクに記録した実施例について説明する。
なお、実施例2の具体的態様として、以下の2つの実施例について、順次、説明する。
(実施例2a)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録した実施例
(実施例2b)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルのリザーブ領域に記録した実施例
(実施例2c)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルの拡張データ記録領域に記録した実施例
[4−2a.(実施例2a)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録した実施例]
実施例2aとして、ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録した実施例について説明する。
1枚のディスクには、複数のコンテンツ、例えば映画コンテンツA、映画コンテンツB、宣伝コンテンツCなど、複数のコンテンツが記録される場合がある。
これらは、インデックスファイルに設定されるタイトルを指定することで、選択的に再生可能である。
すなわち、ディスクには、インデックスファイルに設定されたタイトルに対応付けられた複数のコンテンツが記録可能である。
これらのタイトル対応コンテンツは、個別に異なる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が設定可能である。
本実施例2aは、これらタイトルに対応付けられた各コンテンツ単位で、最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録した実施例である。
本実施例2aは、タイトル単位の読み出しレート情報を、インデックステーブルのタイトル対応情報記録領域のリザーブ領域に記録した実施例である。
図12は、本開示の情報記録媒体(ディスク)200に記録されたインデックスファイル内の記録データであるインデックステーブルの構成例を示す図である。
図12に示すように、インデックステーブルには、
ディスク記録全データに関する情報を記録した「ディスク記録全データ対応情報記録領域」の他、各タイトルに対応付けられたコンテンツ単位の情報を記録する「タイトル対応情報記録領域」が設定される。
各「タイトル対応情報記録領域」には、規定のタイトル対応情報の記録フィールドの種、自由なデータを記録可能なリザーブ領域が設定される。
実施例2aでは、このインデックステーブル内のタイトル対応情報記録領域のリザーブ領域に、タイトル対応コンテンツのデータの読み出しに必要となるタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
図12に示す例は、ディスクにタイトル1〜nのn個のコンテンツが記録され、インデックステーブルにこれらn個のコンテンツに関する情報、すなわちn個のタイトル対応情報記録領域が設定されたインデックステーブルの構成例を示している。
n個のタイトル対応情報記録領域の各々にはリザーブ領域が含まれ、このリザーブ領域に、タイトル対応コンテンツのデータの読み出しに必要となるタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
図13にタイトル対応情報記録領域の構成を説明するシンタックス図を示す。図13に示すように、タイトル対応情報記録領域の各々には28ビットのリザーブ領域が含まれ、このリザーブ領域に、タイトル対応コンテンツのデータの読み出しに必要となるタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
n個のタイトル対応情報記録領域の各々のリザーブ領域に記録するタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)のデータ記録構成例を図14に示す。
図14には、タイトル対応最低読み出しレートのデータ記録構成例として、以下の2つの例を示している。
(1)予め規定した複数の最低読み出しレートを記録する例(3ビット利用)
(2)実際の読み出しレートを記録する例(8ビット利用)
図14(1)に示すタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)のデータ記録構成例は、先に図9を参照して説明した実施例1の最低読み出しレートのデータ記録構成例と同様のデータ構成である。
図14(1)に示す例は、各タイトル対応情報記録領域に設定されたリザーブ領域に記録可能なビット数(28ビット)の3ビットを利用してタイトル対応の最低読み出しレートを記録した例を示している。残りの25ビットはリザーブ領域とする。
タイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレートを5つの代表値に区分して記録している。
リザーブ領域に設定されたビット値(上位3ビット)と、タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートとの対応関係は以下の通りである。
設定値:001=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが36Mbps
設定値:010=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが54Mbps
設定値:011=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが72Mbps
設定値:100=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが108Mbps
設定値:101=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが144Mbps
以上の5つのビット値の各々が、5つの最低読み出しレートに対応する。
なお、ビット値=000は、最低読み出しレートを記録しない場合のビット値設定例である。
その他のビット値は利用しない設定としている。
例えば、タイトル1のタイトル1対応情報記録領域のリザーブ領域の設定ビット値の上位3ビットが001である場合、タイトル1対応コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは36Mbpsであることを意味する。
再生装置は、このタイトル1に対応するコンテンツを再生する場合、36Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出せば、正常なコンテンツ再生が可能となる。
再生装置は、タイトル1によって指定されるコンテンツを再生する場合、36Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、36Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、正常なコンテンツ再生を行なうことができる。
また、例えば、タイトル2のタイトル2対応情報記録領域のリザーブ領域の設定ビット値の上位3ビットが011である場合、タイトル2対応コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは72Mbpsであることを意味する。
再生装置は、タイトル2によって指定されるコンテンツを再生する場合、72Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、72Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、正常なコンテンツ再生を行なうことができる。
また、図14(2)に示す実際の最低読み出しレートを記録する例は、実施例1bにおいて図11を参照して説明した構成と同様である。
タイトル対応情報記録領域の各々のリザーブ領域に記録するタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)として、実際の最低読み出しレートをMbps単位で記録する。
例えば、リザーブ領域の28ビット中8ビットデータを利用する場合について説明する。残りの20ビットはリザーブ領域とする。
タイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が64Mbpsである場合、
数値64を示すビット値=00100000を設定する。
また、タイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレートが144Mbpsである場合、
数値144を示すビット値=10010000を設定する。
このように、本実施例2aは、ディスクに記録されたインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域のリザーブ領域に、各タイトル対応コンテンツの正常な再生処理に必要となる最低読み出しレートを記録する。
再生装置は、再生指定されたタイトルに応じて、インデックステーブルから指定タイトルに対応するタイトル対応情報記録領域を選択し、選択したタイトル対応情報記録領域のリザーブ領域に記録された最低読み出しレートを取得する。
さらに、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを開始する。
このような制御により、再生装置は、各タイトル対応コンテンツの再生処理に際して、各タイトル対応コンテンツの再生に必要な最低読み出しレートに応じたディスク回転速度の制御を行うことが可能となる。これにより、無駄な高速回転を行わずに必要な最低限の回転速度でディスクを回転してデータ再生を行なうことが可能となる。この結果、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
なお、本実施例2aも前述した実施例1a〜1bと同様、例えば図1に示す(1)〜(5)の単一ゾーン型ディスクや、複数ゾーン型ディスクを利用する場合でも、本実施例は適用可能である。
再生装置は、まず、再生指定されたタイトルに応じて、インデックステーブルから指定タイトルに対応するタイトル対応情報記録領域を選択し、選択したタイトル対応情報記録領域のリザーブ領域に記録された最低読み出しレートを取得する。
取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行うことで、どのゾーンからも正常にデータを読み出し、再生することが可能となる。
[4−2b.(実施例2b)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルに記録した実施例]
次に、実施例2bとして、ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルに記録した実施例について説明する。
本実施例2bも、実施例2aと同様、タイトル単位の読み出しレート情報を記録した実施例である。
前述したように、1枚のディスクには、複数のコンテンツ、例えば映画コンテンツA、映画コンテンツB、宣伝コンテンツCなど、複数のコンテンツが記録される場合がある。
これらは、インデックスファイルに設定されるタイトルを指定することで、選択的に再生可能である。
すなわち、ディスクには、インデックスファイルに設定されたタイトルに対応付けられた複数のコンテンツが記録可能である。
これらのタイトル対応コンテンツは、個別に異なる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が設定可能である。
本実施例2bは、これらタイトルに対応付けられた各コンテンツ単位で、最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録した実施例である。
本実施例2bは、タイトル単位の読み出しレート情報を、各タイトル対応コンテンツの再生に適用するプレイリストファイルに記録する。
図15は、本開示の情報記録媒体(ディスク)200に記録されたプレイリストファイルのデータ構成を示すシンタックス図である。
プレイリストファイルは、各タイトル対応コンテンツの各々に対して設定されるコンテンツ固有の再生制御情報ファイルである。
プレイリストファイルは、先に図3を参照して説明したように、タイトルによって指定される再生プログラムのプログラム情報に従ったコンテンツの再生順等を規定したファイルであり、再生位置情報を持クリップ情報に対する指定情報を有する。
各プレイリストファイルには、図15に示すように、リサーブ領域[reserved_for_futur_use]が設定される。
このリザーブ領域は、様々な用途に利用可能なデータ領域である。
本実施例2bでは、このプレイリストファイルのリザーブ領域に、タイトル対応コンテンツのデータの読み出しに必要となるタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
プレイリストファイルのリザーブ領域に記録するタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)のデータ記録構成例を図16に示す。
図16には、タイトル対応最低読み出しレートのデータ記録構成例として、以下の2つの例を示している。
(1)予め規定した複数の最低読み出しレートを記録する例
(2)実際の読み出しレートを記録する例
「(1)予め規定した複数の最低読み出しレートを記録する例」は、実施例1において図9を参照して説明した構成と同様である。
すなわち、各タイトル対応コンテンツの再生制御情報ファイルであるプレイリストファイルに設定されたリザーブ領域に記録可能なビット数内の3ビットを利用してタイトル対応の最低読み出しレートを記録した例である。
タイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレートを5つの代表値に区分して記録している。
プレイリストファイルのリザーブ領域に設定されたビット値(上位3ビット)と、タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートとの対応関係は以下の通りである。
設定値:001=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが36Mbps
設定値:010=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが54Mbps
設定値:011=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが72Mbps
設定値:100=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが108Mbps
設定値:101=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが144Mbps
以上の5つのビット値の各々が、5つの最低読み出しレートに対応する。
なお、ビット値=000は、最低読み出しレートを記録しない場合のビット値設定例である。
その他のビット値は利用しない設定としている。
例えば、タイトル1のプレイリストファイルのリザーブ領域の設定ビット値の上位3ビットが001である場合、タイトル1対応コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは36Mbpsであることを意味する。
再生装置は、このタイトル1に対応するコンテンツを再生する場合、36Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出せば、正常なコンテンツ再生が可能となる。
再生装置は、タイトル1によって指定されるコンテンツを再生する場合、36Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、36Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、正常なコンテンツ再生を行なうことができる。
また、例えば、タイトル2のプレイリストファイルのリザーブ領域の設定ビット値の上位3ビットが011である場合、タイトル2対応コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは72Mbpsであることを意味する。
再生装置は、タイトル2によって指定されるコンテンツを再生する場合、72Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、72Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、正常なコンテンツ再生を行なうことができる。
また、図16「(2)実際の最低読み出しレートを記録する例」は、実施例1bにおいて図11を参照して説明した構成と同様である。
プレイリストファイルのリザーブ領域に設定可能なビット数の全てまたは一部のビットを利用して、実際の最低読み出しレートを記録する。
図15に示す例ではプレイリストファイルのリザーブ領域は、12ビットデータを設定可能な構成を有する。
すなわち、数値データとして、
0〜212=0〜4095
を設定可能なデータ領域である。
この12ビット中、例えば8ビットを最低読み出しレートを記録するために用いる。残り4ビットはリザーブ領域とする。
すなわち、8ビットを用いて、各プレイリストを利用して再生されるタイトル対応コンテンツデータの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
例えば、各プレイリストを利用して再生されるタイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が64Mbpsである場合、
数値64を示すビット値=00100000を設定する。
例えば、各プレイリストを利用して再生されるタイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が128Mbpsである場合、
数値128を示すビット値=10010000を設定する。
図15に示すように、プレイリストファイルのリザーブ領域は、12ビットデータを記録可能であり、最低読み出しレートをそのまま記録することが可能である。
このように、本実施例2bは、ディスクに記録されたタイトル対応コンテンツの各々の再生制御情報ファイルであるプレイリストファイルのリザーブ領域に、そのプレイリストを利用して再生される各タイトル対応コンテンツの正常な再生処理に必要となる最低読み出しレートを記録する。
再生装置は、再生指定されたタイトルに応じて選択されるプレイリストファイルのリザーブ領域に記録された最低読み出しレートを取得する。
さらに、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを開始する。
このような制御により、再生装置は、各タイトル対応コンテンツの再生処理に際して、各タイトル対応コンテンツの再生に必要な最低読み出しレートに応じたディスク回転速度の制御を行うことが可能となる。これにより、無駄な高速回転を行わずに必要な最低限の回転速度でディスクを回転してデータ再生を行なうことが可能となる。この結果、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
なお、本実施例2bも前述した実施例1a,1b,2aと同様、例えば図1に示す(1)〜(5)の単一ゾーン型ディスクや、複数ゾーン型ディスクを利用する場合でも、本実施例は適用可能である。
再生装置は、まず、再生指定されたタイトルに応じて、プレイリストファイルを選択し、選択したプレイリストファイルのリザーブ領域に記録された最低読み出しレートを取得する。
取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行うことで、どのゾーンからも正常にデータを読み出し、再生することが可能となる。
[4−2c.(実施例2c)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルの拡張データ記録領域に記録した実施例]
次に、実施例2cとして、ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルの拡張データ記録領域に記録した実施例について説明する。
図15を参照して説明したプレイリストファイルにも、拡張データ(ExtensionData)領域が設定される。
インデックステーブルの拡張データ(ExtensionData)領域は、様々なデータを自由に記録することが可能な領域である。
例えば、コンテンツの制作者や、再生装置のメーカー等が様々な制御情報やコンテンツ情報を記録可能な領域である。
本実施例2cは、このプレイリストファイルの拡張データ(ExtensionData)領域に、このプレイリストを利用して再生されるタイトル対応のコンテンツデータの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
プレイリストファイルの拡張データ(ExtensionData)領域にタイトル対応コンテンツデータの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録した例を図17に示す。
図17に示すシンタックス図は、プレイリストファイルに設定された1つの拡張データ(ExtensionData)領域の構成を示している。
この拡張データ領域の1つのデータ領域[bitrate]に、このプレイリストを利用して再生されるタイトル対応のコンテンツデータの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
本例において、データ領域[bitrate]は16ビットデータを設定可能である。
すなわち、数値データとして0〜216=0〜65535を設定可能なデータ領域である。
このデータ領域に、タイトル対応コンテンツデータの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)の実際の値(Mbps単位)を記録する。
なお16ビット中、一部のビット、例えば8ビットを利用して最低読み出しレート(minimum_readout_speed)(=Mbps単位)を記録する。残りのビットはリザーブビットとする。
例えば、タイトル対応コンテンツの記録データ読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が64Mbpsである場合、
数値64を示すビット値=00100000を設定する。
また、データ読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が144Mbpsである場合、
数値144を示すビット値=100100000を設定する。
拡張データ領域は、小さなデータ記録領域ではなく、多くのデータを記録可能な領域であり、最低読み出しレートをそのまま記録することが可能である。
例えば、プレイリストファイルの拡張データ(ExtensionData)領域の設定が、
数値64を示すビット値=00100000である場合、ディスク記録コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは64Mbpsであることを意味する。
再生装置は、64Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出せば、正常なデータ再生が可能となる。
この場合、再生装置は、64Mbps以上の読み出しレートで、このプレイリストを利用して再生されるタイトル対応データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、64Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、正常なコンテンツ再生を行なうことができる。
なお、図17には、プレイリストファイルの拡張データ(ExtensionData)領域の16ビットデータの一部のビット、例えば8ビットを利用して最低読み出しレートをMbps単位で記録する例を示しているが、拡張データ領域に対する最低読み出しレートの記録態様としては、この他の設定も可能である。
例えば、先の実施例2a,2bにおいて図14(1),図16(1)を参照して説明したように、3ビットデータのみを用いて、代表的な最低読み出しレート(36,54,72,108,144)のみを記録する設定としてもよい。
本実施例2cは、ディスクに記録されたプレイリストファイルの拡張データ(ExtensionData)領域に、タイトル対応データを正常に読み出すために必要となる最低読み出しレートを記録する。
再生装置は、プレイリストファイルの拡張データ領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを開始する。
このような制御により、再生装置は、無駄な高速回転を行わずに必要な最低限の回転速度でディスクを回転してデータ再生を行なうことが可能となる。この結果、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
なお、本実施例2cも、前述した他の実施例と同様、例えば図1に示す(1)〜(5)の単一ゾーン型ディスクや、複数ゾーン型ディスクを利用する場合でも適用可能である。
再生装置は、まず、プレイリストファイルの拡張データ領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行うことで、どのゾーンからも正常にデータを読み出し、再生することが可能となる。
[4−3.(実施例3)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートと、タイトル単位の最低読み出しレートの双方をディスクに記録した実施例(=実施例1+2)]
次に、実施例3として、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートと、タイトル単位の最低読み出しレートの双方をディスクに記録した実施例について説明する。
この実施例3は、実施例1と実施例2の組み合わせに相当する。
具体的には、
(1)実施例1aと実施例2a〜2cいずれかの組み合わせ、
(2)実施例1bと実施例2a〜2cいずれかの組み合わせ、
これらのいずれかの組み合わせが可能である。
上記の組み合わせ中、1つの具体例を図18に示す。
例えば、図18に示すように、インデックステーブルの「ディスク記録全データ対応情報記録領域」に、ディスク記録全データ対応の最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録し、さらに、n個のタイトル対応情報記録領域の各々にはリザーブ領域が含まれ、このリザーブ領域に、タイトル対応コンテンツのデータの読み出しに必要となるタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する。
インデックステーブルの「ディスク記録全データ対応情報記録領域」に記録する、ディスク記録全データ対応の最低読み出しレート(minimum_readout_speed)は、例えば、前述の実施例1a,1bにおいて説明した構成を持つ。
また、インデックステーブルの「タイトル対応情報記録領域」に記録する、タイトル対応コンテンツデータの最低読み出しレート(minimum_readout_speed)は、例えば、前述の実施例2aにおいて説明した構成を持つ。
さらに、インオデックステーブルに、ディスク記録全データ対応の最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録し、プレイリストファイルにタイトル対応コンテンツデータの最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を記録する設定としてもよい。
本実施例に従って、ディスク記録データ全体の最低読み出しレートと、タイトル対応の最低読み出しレートを記録したディスクを用いてデータ再生を実行する再生装置は、以下のいずれかの再生制御を行うことが可能となる。
(A)ディスク記録データ全体の最低読み出しレートのみに対応し、タイトルに関わらずディスクは記録データ全体の最低読み出しレートに応じた設定(ディスク回転な速度制御と、読み出しレート制御)を行い、再生処理を実行。
(B)再生対象となるタイトルに対応する最低読み出しレートの値を取得し、取得したタイトル対応のの最低読み出しレートに応じた設定(ディスク回転な速度制御と、読み出しレート制御)を行い、再生処理を実行。この処理においては、「ディスク記録データ全体の最低読み出しレート」は無視するか、デフォルト値として用いる。
なお、本実施例3も、前述した他の実施例と同様、例えば図1に示す(1)〜(5)の単一ゾーン型ディスクや、複数ゾーン型ディスクを利用する場合でも適用可能である。
再生装置は、まず、インデックステーブルまたはプレイリストファイルに記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行うことで、どのゾーンからも正常にデータを読み出し、再生することが可能となる。
[5.コンテンツ再生制御シーケンスについて]
次に、再生装置において実行するコンテンツ再生制御シーケンスについて説明する。
すなわち、上述した各実施例に従ってディスクにコンテンツとともに記録された最低読み出しレートを取得してコンテンツを再生する場合の再生制御シーケンスについて説明する。
まず、図19に示すフローチャートを参照して上述した(実施例1a)、または(実施例1b)に従った構成を持つディスクからのコンテンツ再生処理を実行する場合のシーケンスについて説明する。
すなわち、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルのリザーブ領域、または拡張データ記録領域に記録したディスクを用いてコンテンツ再生を実行する場合の制御シーケンスである。
図19に示すフローチャートは、再生装置のプログラム実行機能を持つCPUを備えたデータ処理部の制御の下、実行される。実行対象となるプログラムは、再生装置の記憶部に予め格納されたプログラム(再生プログラム)、あるいはディスクに記録されたプログラム(再生アプリケーション)である。
以下、図19に示すフローの各ステップの処理について説明する。
(ステップS101)
再生装置は、まず、ステップS101において、再生対象コンテンツを格納したディスクからコンテンツに併せて記録されたインデックステーブルを読み取る。
ディスクには、例えば先に図3を参照して説明したディレクトリに従ったデータが記録されている。
ディスクには、再生対象となるクリップAVストリームファイルの他、クリップ情報ファイル、プレイリストファイル、ムービーオブジェクトファイル、インデックスファイルなどが記録されている。
インデックステーブルには、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート情報が記録されている。
具体的には、図8、図9を参照して説明した実施例1aの構成を有するディスクでは、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートがインデックステーブルのリザーブ領域に記録されている。
また、図10、図11を参照して説明した実施例1bの構成を有するディスクでは、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートがインデックステーブルの拡張データ領域に記録されている。
再生装置は、ステップS101において、まず、インデックスファイルを読み取り、インデックスファイル内に格納されたインデックステーブルを読み取る。
(ステップS102)
再生装置は、ステップS102において、ディスクから読み取ったインデックステーブルに記録された最低読み出しレート情報を取得する。
この最低読み出しレートは、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートである。
(ステップS103)
再生装置は、ステップS103において、ステップS102で取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出し、データ(コンテンツ)再生を開始する。
このような制御により、再生装置は、無駄な高速回転を行わずにデータ再生に必要な最低限の回転速度でディスクの回転を行い、データ再生を行なうことが可能となる。
この結果、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
実施例1の構成を持つディスクの場合の具体的処理について説明する。
実施例1の場合、先に説明した図9に示すようにインデックステーブルのリザーブ領域に設定されたビット値(上位3ビット)と、ディスク記録データの最低読み出しレートとの対応関係は以下の通りである。
設定値:001=ディスク記録データの最低読み出しレートが36Mbps
設定値:010=ディスク記録データの最低読み出しレートが54Mbps
設定値:011=ディスク記録データの最低読み出しレートが72Mbps
設定値:100=ディスク記録データの最低読み出しレートが108Mbps
設定値:101=ディスク記録データの最低読み出しレートが144Mbps
例えば、リザーブ領域の設定ビット値の上位3ビットが001である場合、ディスク記録コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは36Mbpsであることを意味する。
この場合、再生装置は、36Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、36Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
実施例1bの構成を持つディスクの場合の具体的処理について説明する。
実施例1bの場合、先に説明した図11に示すようにインデックステーブルの拡張データ記録領域にディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートを記録するデータ領域[bitrate]を設定している。
データ領域[bitrate]は16ビットデータを記録可能であり、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)をそのまま記録することができる。なお、例えばこの16ビット中、8ビットを最低読み出しレート記録領域として用いる設定が可能である。
例えば、ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が64Mbpsである場合、
数値64を示すビット値=00100000を設定する。
この場合、再生装置は、64Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、64Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
次に、図20に示すフローチャートを参照して上述した(実施例2a)、または(実施例2b)、または(実施例2c)に従った構成を持つディスクからのコンテンツ再生処理を実行する場合のシーケンスについて説明する。
すなわち、ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域、またはプレイリストファイルに記録したディスクを用いてコンテンツ再生を実行する場合の制御シーケンスである。
図20に示すフローチャートは、再生装置のプログラム実行機能を持つCPUを備えたデータ処理部の制御の下、実行される。実行対象となるプログラムは、再生装置の記憶部に予め格納されたプログラム(再生プログラム)、あるいはディスクに記録されたプログラム(再生アプリケーション)である。
以下、図20に示すフローの各ステップの処理について説明する。
(ステップS151)
再生装置は、まず、ステップS151において、再生タイトルを決定する。
例えばインデックステーブルに記録されているタイトルリストを表示部に表示し、表示されたタイトルリストに対するユーザ指定情報に基づいて再生タイトルを決定する。
(ステップS152)
次に、再生装置は、ステップS152において、再生タイトル対応の最低読み出しレートを、インデックステーブル、またはプレイリストファイルから読み取る。
ディスクには、例えば先に図3を参照して説明したディレクトリに従ったデータが記録されている。
すなわち、ディスクには、再生対象となるクリップAVストリームファイルの他、クリップ情報ファイル、プレイリストファイル、ムービーオブジェクトファイル、インデックスファイルなどが記録されている。
本フローは、前述した実施例2a、実施例2b、実施例2cに対応する処理フローであり、インデックステーブル、またはプレイリストファイルに、ディスクに記録された各コンテンツ、すなわち各コンテンツに対応して設定されるタイトル単位の最低読み出しレートが記録されている。
具体的には、図12〜図14を参照して説明した実施例2aの構成を有するディスクでは、タイトル単位の最低読み出しレートがインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録されている。
また、図15、図16を参照して説明した実施例2bの構成を有するディスクでは、タイトル対応のコンテンツの再生制御情報であるプレイリストファイルのリザーブ領域に、そのプレイリストを利用して再生されるタイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレートが記録されている。
また、図17を参照して説明した実施例2cの構成を有するディスクでは、タイトル対応のコンテンツの再生制御情報であるプレイリストファイルの拡張データ領域に、そのプレイリストを利用して再生されるタイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレートが記録されている。
再生装置は、ステップS152において、インデックステーブル、またはプレイリストファイルから、再生対象タイトルに対応するコンテンツの最低読み出しレートを取得する。
(ステップS153)
次に、再生装置は、ステップS153において、ステップS152で取得したタイトル対応の最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出し、データ(コンテンツ)再生を開始する。
このような制御により、再生装置は、無駄な高速回転を行わずにデータ再生に必要な最低限の回転速度でディスクの回転を行い、データ再生を行なうことが可能となる。
この結果、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
実施例2aの構成を持つディスクの場合の具体的処理について説明する。
実施例2aの場合、先に説明した図12〜図14に示すようにインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に各タイトル対応の最低読み出しレートが記録されている。
記録態様としては、図14(1)に示すように、予め規定された代表値を記録する例と、図14(2)に示すように、実際の最低読み出しレート値を記録する例がある。
図14(1)に示すように、タイトル対応コンテンツの読み出しに必要となる最低読み出しレートを5つの代表値に区分して記録した場合の例について説明する。タイトル対応最低読み出しレートと設定ビット値との対応関係は以下の通りである。
設定値:001=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが36Mbps
設定値:010=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが54Mbps
設定値:011=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが72Mbps
設定値:100=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが108Mbps
設定値:101=タイトル対応コンテンツの最低読み出しレートが144Mbps
例えば、設定ビット値の上位3ビットが001である場合、タイトル対応コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレートは36Mbpsであることを意味する。
この場合、再生装置は、36Mbps以上の読み出しレートで、再生指定されたタイトルに対応するデータ(コンテンツ)を読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、36Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
実施例2b、2cの構成を持つディスクの場合の具体的処理について説明する。
実施例2b、2cの場合、先に説明した図15〜図17に示すように各タイトル対応コンテンツの各々に対して設定されるコンテンツ固有の再生制御情報ファイルであるプレイリストファイルにタイトル対応コンテンツのデータの読み出しに必要となるタイトル対応最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が記録されている。
記録態様としては、例えば図16(1)に示すように、予め規定された代表値を記録する例と、図16(2)に示すように、実際の最低読み出しレート値を記録する例がある。
図16(2)に示すように、実際の最低読み出しレート値を記録した場合の処理について説明する。
例えば、再生指定されたタイトルに対応するデータ(コンテンツ)の読み出しに必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)が64Mbpsである場合、
数値64を示すビット値=00100000が記録されているとする。
この場合、再生装置は、64Mbps以上の読み出しレートでディスク記録データを読み出し可能なようにディスクの回転速度を決定して、決定した速度でディスクを回転させ、64Mbps以上の読み出しレートでデータを読み出す。この処理により、消費電力や騒音、発熱を低減したデータ再生が実現される。
[6.ディスクに対するデータ記録処理およびディスク製造処理について]
なお、インデックステーブルやプレイリストファイルに記録する最低読み出しレート(minimum_readout_speed)情報は、ディスクに対するコンテンツの記録処理や、ディスクの製造を行う場合にもメリットがある。
コンテンツ自体を作成するのはコンテンツ制作スタジオである。コンテンツ制作スタジオは、様々な設定のコンテンツを制作する。
具体的には、低読み出しレートゾーンのみを利用して記録可能なコンテンツや、低読み出しレートゾーンと高読み出しレートゾーンの2つのゾーンを利用して記録することが必要なコンテンツ等である。
コンテンツ制作スタジオは、コンテンツに応じて、例えば、先に説明した図1(1)〜(5)のいずれの態様で記録すべきかを決定し、さらに、各コンテンツの正常な再生に必要となる最低読み出しレート(minimum_readout_speed)を決定し、その情報を予めインデックステーブルやプレイリストファイルに記録してディスク工場に提供する。
なお、最低読み出しレート(minimum_readout_speed)の記録態様は、先に説明した実施例1〜3のいずれかの態様となる。すなわち、以下の実施例のいずれかまたは組み合わせてとなる。
(実施例1a)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルのリザーブ領域に記録した実施例
(実施例1b)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルの拡張データ記録領域に記録した実施例
(実施例2a)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録した実施例
(実施例2b)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルのリザーブ領域に記録した実施例
(実施例2c)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルの拡張データ記録領域に記録した実施例
(実施例3)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートを記録し、さらに、ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートを記録した実施例
ディスク工場は、コンテンツ制作スタジオから受領したデータに含まれる最低読み出しレート情報を含むインデックスファイルやプレイリストファイルを記録したディスクを製造する。
また、記録データの再生試験等に際して、インデックステーブル、あるいはプレイリストファイルの最低読み出しレート情報を参照して、記録データの正常な再生ができるか否かの再生試験を行うことが可能となる。
図21に示すフローチャートを参照して、ディスク製造装置において実行する処理シーケンスについて説明する。
図21に示すフローは、ディスク製造装置のプログラム実行機能を持つCPUを備えたデータ処理部の制御の下、実行される処理である。実行対象となるプログラムは、ディスク製造装置の記憶部に予め格納されたプログラム(再生プログラム)である。
以下、図21に示すフローの各ステップの処理について説明する。
(ステップS201)
ディスク製造装置は、まず、ステップS201において、例えばコンテンツ制作スタジオから受領したディスク記録用データに含まれるインデックステーブルおよびプレイリストファイルを読み取る。
なお、ディスク記録用データは、例えばフラッシュメモリ等のメディアに記録され、コンテンツ制作スタジオから取得する。あるいはデータ通信手段を介して受信するなど、様々な設定が可能である。
ディスク記録用データには、例えば先に図3を参照して説明したディレクトリに従ったデータが含まれる。
再生対象となるクリップAVストリームファイルの他、クリップ情報ファイル、プレイリストファイル、ムービーオブジェクトファイル、インデックスファイルなどが含まれる。
(ステップS202)
ディスク製造装置は、ステップS202において、ディスク記録用データから読み取ったインデックステーブル、およびプレイリストファイルから、これらのファイルに記録された最低読み出しレート情報を取得する。
(ステップS203)
ディスク製造装置は、ステップS203において、ステップS202で取得した最低読み出しレートに基づいて、ディスク回転速度を決定し、決定した回転速度でディスクを回転させ、取得した読み出しレートでデータを読み出して、再生試験を実行する。
例えば、(実施例1a)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルのリザーブ領域に記録した実施例に相当するディスクを製造する場合は、以下の処理を実行する。
インデックステーブルのリザーブ領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行い、正常なデータ再生が可能か否かを確認する。
また、(実施例1b)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートをインデックステーブルの拡張データ記録領域に記録した実施例に相当するディスクを製造する場合は、以下の処理を実行する。
インデックステーブルの拡張データ記録領域に記録された最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、データ読み出しを行い、正常なデータ再生が可能か否かを確認する。
また、(実施例2a)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをインデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録した実施例に相当するディスクを製造する場合は、以下の処理を実行する。
インデックステーブルのタイトル対応情報記録領域に記録されたタイトル対応の最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、タイトル対応データの読み出しを行い、正常なデータ再生が可能か否かを確認する。
また、(実施例2b)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルのリザーブ領域に記録した実施例に相当するディスクを製造する場合は、以下の処理を実行する。
プレイリストファイルのリザーブ領域に記録されたタイトル対応の最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、タイトル対応データの読み出しを行い、正常なデータ再生が可能か否かを確認する。
また、(実施例2c)ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートをプレイリストファイルの拡張データ記録領域に記録した実施例に相当するディスクを製造する場合は、以下の処理を実行する。
プレイリストファイルの拡張データ記録領域に記録されたタイトル対応の最低読み出しレートを取得し、取得した読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスクの回転速度を制御し、タイトル対応データの読み出しを行い、正常なデータ再生が可能か否かを確認する。
(実施例3)ディスク全体の記録データの読み出しに必要となる最低読み出しレートを記録し、さらに、ディスク記録コンテンツについて、コンテンツ対応のタイトル単位の最低読み出しレートを記録した実施例に相当するディスクを製造する場合は、以下の処理を実行する。
上記の実施例1a,1bのいずれかの実施例対応の処理と、実施例2a〜2bのいずれかの実施例対応の処理を実行して、正常なデータ再生が可能か否かを確認する。
[7.情報処理装置の構成例について]
次に、ディスクの再生装置、記録装置、あるいは情報記録媒体製造装置として適用可能な情報処理装置のハードウェア構成例について、図22を参照して説明する。
CPU(Central Processing Unit)301は、ROM(Read Only Memory)302、または記憶部308に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行するデータ処理部として機能する。例えば、上述した実施例において説明したシーケンスに従った処理を実行する。RAM(Random Access Memory)303には、CPU301が実行するプログラムやデータなどが記憶される。これらのCPU301、ROM302、およびRAM303は、バス304により相互に接続されている。
CPU301はバス304を介して入出力インタフェース305に接続され、入出力インタフェース305には、各種スイッチ、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部306、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部307が接続されている。CPU301は、入力部306から入力される指令に対応して各種の処理を実行し、処理結果を例えば出力部307に出力する。
入出力インタフェース305に接続されている記憶部308は、例えばハードディスク等からなり、CPU301が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部309は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介したデータ通信の送受信部、さらに放送波の送受信部として機能し、外部の装置と通信する。
入出力インタフェース305に接続されているドライブ310は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはメモリカード等の半導体メモリなどのリムーバブルメディア311を駆動し、データの記録あるいは読み取りを実行する。
なお、データの符号化あるいは復号は、データ処理部としてのCPU301の処理として実行可能であるが、符号化処理あるいは復号処理を実行するための専用ハードウェアとしてのコーデックを備えた構成としてもよい。
[8.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1) ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する情報処理装置。
(2) 前記ディスクに記録された最低読み出しレートは、
前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレートであり、
前記データ処理部は、
前記ディスクに記録された全データの再生において、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記データ処理部は、
前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレート情報を、
ディスクに記録されたインテックステーブルから取得する(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記データ処理部は、
前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレート情報を、
ディスクに記録されたインテックステーブルのリザーブ領域、または拡張データ記録領域から取得する(2)または(3)に記載の情報処理装置。
(5)前記ディスクに記録された最低読み出しレートは、
前記ディスクの記録データに含まれる各タイトル対応のコンテンツ固有のタイトル対応最低読み出しレートであり、
前記データ処理部は、
前記ディスクから特定のタイトルを指定してタイトル対応コンテンツを再生する場合、
再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレートを取得し、
取得した再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、タイトル対応コンテンツの読み出しを実行する(1)〜(4)いずれかに記載の情報処理装置。
(6) 前記データ処理部は、
前記タイトル対応最低読み出しレート情報を、
ディスクに記録されたインテックステーブルから取得する(5)に記載の情報処理装置。
(7) 前記データ処理部は、
前記タイトル対応最低読み出しレート情報を、
ディスクに記録されたプレイリストファイルのリザーブ領域、または拡張データ記録領域から取得する(5)に記載の情報処理装置。
(8) ディスク製造処理におけるデータ処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
製造ディスクに対する記録データに含まれる最低読み出しレート情報を読み取り、
読み取った最低読み出しレート情報に応じて、該最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データを読み出す記録データ再生試験を実行する情報処理装置。
(9) 前記ディスクに記録される最低読み出しレートは、
前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレートであり、
前記データ処理部は、
前記ディスクに記録した全データの再生試験において、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データを読み出す記録データ再生試験を実行する(8)に記載の情報処理装置。
(10) 前記ディスクに記録された最低読み出しレートは、
前記ディスクの記録データに含まれる各タイトル対応のコンテンツ固有のタイトル対応最低読み出しレートであり、
前記データ処理部は、
前記ディスクに記録した特定のタイトル対応コンテンツの再生試験において、
再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレートを取得し、
取得した再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、タイトル対応コンテンツを読み出す記録データ再生試験を実行する(8)に記載の情報処理装置。
(11) 再生対象データと、
前記再生対象データに対応した管理データを記録データとして格納し、
前記管理データには、
ディスクに記録されたデータに対応する最低読み出しレート情報を含み、
前記ディスクからのデータ再生処理を実行する再生装置が、
ディスクから前記最低読み出しレートを取得し、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行することを可能とした情報記録媒体。
(12) 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する情報処理方法。
(13) 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取る処理と、
前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御する処理と、
前記最低読み出しレート以上でのデータ読み出し処理を実行させるプログラム。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、ディスクの記録データの最低読み出しレート情報に基づいて、ディスクの回転速度制御、およびデータ再生処理制御を行なうことで、消費電力や騒音を低減した正常なコンテンツ再生が実現される。
具体的には、ディスクからのデータ再生を実行する再生装置が、ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する。例えば、ディスク記録データ全体に対応する最低読み出しレート情報、あるいはタイトル単位の最低読み出しレート情報を取得して、取得した最低読み出しレート情報に基づいてディスク記録データ全体、またはタイトル単位のディスク回転速度および再生制御を実行する。
本構成に従って、最低読み出しレート情報に基づくディスクの回転速度制御、およびデータ再生処理制御を行なうことで、消費電力や騒音を低減した正常なコンテンツ再生が実現される。
111 低読み出しレート(LTR)ゾーン
121 低読み出しレート(LTR)ゾーン
122 高読み出しレート(HTR)ゾーン
200 情報記録媒体(ディスク)
201 管理情報設定部
202 データ部
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 バス
305 入出力インタフェース
306 入力部
307 出力部
308 記憶部
309 通信部
310 ドライブ
311 リムーバブルメディア

Claims (13)

  1. ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
    前記データ処理部は、
    ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、
    前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する情報処理装置。
  2. 前記ディスクに記録された最低読み出しレートは、
    前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレートであり、
    前記データ処理部は、
    前記ディスクに記録された全データの再生において、
    前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記データ処理部は、
    前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレート情報を、
    ディスクに記録されたインテックステーブルから取得する請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記データ処理部は、
    前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレート情報を、
    ディスクに記録されたインテックステーブルのリザーブ領域、または拡張データ記録領域から取得する請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記ディスクに記録された最低読み出しレートは、
    前記ディスクの記録データに含まれる各タイトル対応のコンテンツ固有のタイトル対応最低読み出しレートであり、
    前記データ処理部は、
    前記ディスクから特定のタイトルを指定してタイトル対応コンテンツを再生する場合、
    再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレートを取得し、
    取得した再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、タイトル対応コンテンツの読み出しを実行する請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記データ処理部は、
    前記タイトル対応最低読み出しレート情報を、
    ディスクに記録されたインテックステーブルから取得する請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記データ処理部は、
    前記タイトル対応最低読み出しレート情報を、
    ディスクに記録されたプレイリストファイルのリザーブ領域、または拡張データ記録領域から取得する請求項5に記載の情報処理装置。
  8. ディスク製造処理におけるデータ処理を実行するデータ処理部を有し、
    前記データ処理部は、
    製造ディスクに対する記録データに含まれる最低読み出しレート情報を読み取り、
    読み取った最低読み出しレート情報に応じて、該最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、データを読み出す記録データ再生試験を実行する情報処理装置。
  9. 前記ディスクに記録される最低読み出しレートは、
    前記ディスクの記録データ全体に対応する最低読み出しレートであり、
    前記データ処理部は、
    前記ディスクに記録した全データの再生試験において、
    前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、データを読み出す記録データ再生試験を実行する請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記ディスクに記録された最低読み出しレートは、
    前記ディスクの記録データに含まれる各タイトル対応のコンテンツ固有のタイトル対応最低読み出しレートであり、
    前記データ処理部は、
    前記ディスクに記録した特定のタイトル対応コンテンツの再生試験において、
    再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレートを取得し、
    取得した再生タイトル固有のタイトル対応最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、タイトル対応コンテンツを読み出す記録データ再生試験を実行する請求項8に記載の情報処理装置。
  11. 再生対象データと、
    前記再生対象データに対応した管理データを記録データとして格納し、
    前記管理データには、
    ディスクに記録されたデータに対応する最低読み出しレート情報を含み、
    前記ディスクからのデータ再生処理を実行する再生装置が、
    ディスクから前記最低読み出しレートを取得し、
    前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行することを可能とした情報記録媒体。
  12. 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
    前記情報処理装置は、ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
    前記データ処理部は、
    ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取り、
    前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御し、
    前記最低読み出しレート以上で、データ読み出しを実行する情報処理方法。
  13. 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
    前記情報処理装置は、ディスク記録データの再生処理を実行するデータ処理部を有し、
    前記プログラムは、前記データ処理部に、
    ディスクに記録された最低読み出しレート情報を読み取る処理と、
    前記最低読み出しレート以上のレートでデータ読み出しが可能となるようにディスク回転速度を制御する処理と、
    前記最低読み出しレート以上でのデータ読み出し処理を実行させるプログラム。
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