JP2016085613A - 運航状況表示システム及び運航状況表示方法 - Google Patents
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Abstract
Description
精測進入レーダは、滑走路への最終進入状態にある管制対象の航空機の進入コースおよび進入角からのずれ、滑走路における着陸地点からの距離を地上で測定し、航空機を誘導するためのレーダである。
空港監視レーダは、空港周辺空域を飛行する航空機の進入および出発管制を行うための一次レーダである。この空港監視レーダのアンテナは、空港上空及び空港周辺を飛行する航空機の探索を行うために適した場所に設置されている。空港監視レーダは、このアンテナを用いて、空港上空及び空港周辺を飛行する航空機の距離および方向の探知を行う。
また、空港管制において、空港における航空機の離発着に関する管制において、各管制官の取り纏め(マネージメント)を統括者が行っている。
このため、特許文献1においては、空港監視レーダの監視画面に精測進入レーダの画像が表示されないため、管制を行っていない第3者である統括者が上述した3次元画像によって管制における航空機の運航状況の全体的な流れを把握することができず、精測進入レーダ及び空港監視レーダの各々の担当者と航空機の飛行状況を共有することができない。
すなわち、特許文献1においては、空港監視レーダの監視画面と精測進入レーダの監視画面とで別々に航空機の運航を確認する必要がある。このため、統括者は、精測進入レーダ及び空港監視レーダの双方の情報を統合して運航状態を判断することが困難であり、各管制官を取り纏めて空港における航空機の運航を管理することが難しい。
同様に、管制官となるための教育を受ける学生の訓練において、特許文献1における航空機のみの3次元画像を用いた場合、自身の指示に対応した飛行機の飛行についてのイメージは掴み難い。すなわち、飛行経路に対して航空機が、学生の指示通り飛行しているか否かが不明のため、学生は自身の指示が適切か否かの確認を行うことができない。このため、航空機の飛行に対する指示の結果の3次元画像におけるイメージを学生は持つことが難しい。
ARTS情報処理部4は、飛行計画情報処理部5から上記飛行計画情報を、空港気象情報処理部6から上記気象情報を、また空港監視レーダ部7から航空機の位置情報を入力する。そして、ARTS情報処理部4は、上記飛行計画情報、上記気象情報、航空機の位置情報の各々を、運航状況表示システム1に対して出力する。
空港監視レーダ部7は、例えば、左右方向及び上下方向に対して、精測進入レーダのビームの放射方向を所定の角度の放射角(方位角、仰角)の範囲を稼働し、精測進入レーダの放射点を頂点とする四角錐形状の検知範囲において、滑走路に進入する進入経路における航空機の緯度経度及び高さを検出する。空港監視レーダ部7は、検出した航空機の緯度経度及び高さを、運航状況表示システム1に対して出力する。
3次元画像処理部12は、3次元空間において空港及び空港周辺における地形の3次元画像を生成する。この3次元画像は、空港を含む空港周辺の所定の高さの上空までの3次元空間の範囲における画像である。この3次元空間は、緯度経度の2次元平面に対して、高さ方向の軸を有している。
進入画像生成部15は、空港監視レーダ部7から供給される航空機の緯度経度及び高さの情報を含む進入情報から、3次元空間における航空機の座標位置である進入位置を求め、求めた進入位置に航空機の3次元画像である航空機進入画像を3次元空間に対して描画する。
画像表示部18は、3次元空間内における合成3次元画像を観察する視点を任意の座標に変え、視点から合成3次元画像を観察した表示画像を生成し、この表示画像を表示装置3に表示する。ここで、任意の座標とは、例えば、管制塔を視点とした場合、航空機の操縦席を視点とした場合などを示している。
図2は、表示データベース2に書き込まれている表示テーブルの構成の一例を示す図である。この表示テーブルは、航空機毎の航空機識別情報に対して、着陸時間、飛行位置、進入位置、飛行速度及び状態フラグの各々が対応付けられて書き込まれて記憶されている。航空機識別情報は、航空機を個々に識別するための情報であり、例えば航空機毎に設定されているコールサインなどである。
飛行画像生成部14は、3次元空間における航空機の座標位置である飛行位置を求めると、この飛行位置を航空機の航空機識別情報に対応させて、表示データベース2の表示テーブルに書き込む。
進入画像生成部15は、3次元空間における航空機の座標位置である進入位置を求めると、この進入位置を航空機の航空機識別情報に対応させて、表示データベース2の表示テーブルに書き込む。
また、制御部17は、状態フラグが「旋回」の場合、旋回経路における航空機の飛行速度を、また状態フラグが「進入」の場合、進入経路における航空機の飛行速度を、表示データベース2の表示テーブルに書き込む。
図3に示すように、画像合成部16は、飛行経路画像生成部13が生成した飛行経路画像として、旋回経路の画像503及び進入経路の画像501の飛行経路画像の各々を、3次元画像処理部12の生成した3次元空間の3次元画像500(運航状況画像)に対して描画して合成する。また、画像合成部16は、飛行画像生成部14が生成した航空機の航空機飛行画像504及び航空機飛行画像505の各々を、3次元画像処理部12の生成した3次元空間の3次元画像500に対して描画して合成する。
画像表示部18は、3次元空間における3次元画像の視点を任意に変え、視点から観察される3次元画像を表示装置3に表示する表示画像として、表示装置3に出力する。図3の図は、例えば3次元画像の視点を管制塔にした場合の表示装置3に表示される表示画像を示している。このとき、画像表示部18は、管制塔から見ている方位を示す角度と、現在時刻を文字情報801として表示する。
図4は、図3の管制塔を視点とした図ではなく、進入経路に進入した航空機の挙動が把握しやすい位置を視点として設定された俯瞰図を示している。
画像合成部16は、飛行経路画像生成部13が生成した経路画像として、旋回経路の画像513及び進入経路の画像511の飛行経路画像の各々を、3次元画像処理部12の生成した3次元空間の画像501(運航状況画像)に対して描画して合成する。また、画像合成部16は、飛行画像生成部14が生成した航空機の航空機飛行画像551、航空機飛行画像552、航空機飛行画像553及び航空機飛行画像554の各々を、3次元画像処理部12の生成した3次元空間の3次元画像500に対して描画して合成する。
これにより、本実施形態によれば、空港における空港監視レーダ及び精測進入レーダの検出した航空機の運航を同一の表示空間で確認できるため、統括者が精測進入レーダ及び空港監視レーダの双方の情報を統合して運航状態を判断することが容易にでき、各管制官を取り纏めて空港における航空機の運航を管理することができる。
また、本実施形態によれば、表示装置3の表示画像により、空港監視レーダを担当する管制官が、精測進入レーダを担当する管制官に対し、航空機の管制の制御を引き継ぐタイミングを、精測進入レーダ及び空港監視レーダの各々の管制官の間で共有することができ、より正確な航空機の管制を実現することができる。
ステップS1:
3次元画像処理部12は、空港及び空港周辺の3次元空間における3次元画像を生成する。
ステップS2:
次に、飛行経路画像生成部13は、滑走路に着陸する際に航空機が進入する、飛行計画に含まれる予め空港毎に設定されている経路の進入経路と、進入経路に進入する航空機が順番をまって旋回飛行を行う旋回経路との飛行経路画像を、所定の色の線分で所定の位置と高さとで、3次元空間に形成する。
制御部17は、データ入力部11を介して供給される航空機の飛行計画情報及び航空機の位置情報から、新たな航空機が飛来したか否かの検出を行う。
このとき、制御部17は、ART情報処理部4から航空機の位置情報とともに供給される航空機識別情報が表示データベース2の表示テーブルに記載されている航空機識別情報と一致しない場合、新たな航空機が飛来したとして処理をステップS4へ進める。
一方、制御部17は、ART情報処理部4から航空機の位置情報とともに供給される航空機識別情報が表示データベース2の表示テーブルに記載されている航空機識別情報と一致する場合、新たな航空機が飛来していないとして処理をステップS5へ進める。
制御部17は、ART情報処理部4から航空機の位置情報とともに供給される航空機識別情報を、表示データベース2の表示テーブルに書き込んで記憶させる。
制御部17は、ART情報処理部4及び精測進入レーダ部8から供給される航空機の位置情報、着陸時間、飛行位置、進入位置、飛行速度の各々を、航空機識別情報に対応させて、表示データベース2の表示テーブルに書き込んで記憶させる。
また、制御部17は、航空機各々の位置情報から、各航空機が旋回経路あるいは進入経路のいずれを飛行しているかの検出を行う。
そして、制御部17は、表示データベース2の表示テーブルにおいて、航空機が旋回経路に存在する場合に状態フラグを「旋回」とし、航空機が進入経路に存在する場合に状態フラグを「進入」とし、航空機の高度が0の場合に状態フラグを「着陸」に変更する。
飛行画像生成部14は、ARTS情報処理部4から供給される航空機の位置情報と、航空機からの高さの情報との飛行情報から、3次元空間における航空機の座標位置である飛行位置を求め、求めた飛行位置に航空機の3次元画像である航空機飛行画像を生成する。
進入画像生成部15は、空港監視レーダ部7から供給される航空機の緯度経度及び高さの情報を含む進入情報から、3次元空間における航空機の座標位置である進入位置を求め、求めた進入位置に航空機の3次元画像である航空機進入画像を生成する。
画像合成部16は、3次元画像処理部12が生成した3次元画像に対して、飛行経路画像生成部13が生成した旋回経路及び進入経路からなる飛行経路の飛行経路画像と、飛行画像生成部14が生成した航空機飛行画像と、進入画像生成部15が生成した航空機進入画像とを3次元空間に対して描画することで合成し、合成3次元画像である運航状況画像を生成する。また、画像合成部16は、合成3次元画像を画像表示部18に対して出力する。
このとき、画像合成部16は、図3及び図4に示す文字画像、航空機の航跡表示、風の影響による偏差経路、精測進入レーダの覆域などの表示も行う。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
Claims (3)
- 3次元空間において、空港及び当該空港の周辺の3次元画像を生成する3次元画像処理部と、
外部から供給される航空機の空港範囲の飛行情報に基づき、前記3次元空間における前記航空機の航空機飛行画像を生成する飛行画像生成部と、
外部から供給される前記航空機の滑走路への進入情報に基づき、前記3次元空間における前記航空機の航空機進入画像を求める進入画像生成部と、
前記3次元空間における前記航空機の旋回経路及び進入経路の画像を生成する飛行経路画像生成部と、
前記3次元空間に対し、前記航空機飛行画像と、前記航空機進入画像と前記飛行経路画像とを合成し、前記航空機の運航状況画像を生成する画像合成部と、
前記運航状況画像を表示部に対して表示する画像表示部と
を備えることを特徴とする運航状況表示システム。 - 前記航空機の飛行情報が、着陸待機の旋回における空港近辺における当該航空機の位置、飛行方向及び高さであり、
前記航空機の着陸時の位置情報が、前記航空機が滑走路に着陸する際の進入位置、進入角度及び進入速度である
ことを特徴とする請求項1に記載の運航状況表示システム。 - 3次元画像処理部が、3次元空間において、空港及び当該空港の周辺の3次元画像を生成する次元画像処過程と、
飛行画像生成部が、外部から供給される航空機の空港範囲の飛行情報に基づき、前記3次元空間における前記航空機の航空機飛行画像を生成する飛行画像生成過程と、
進入画像生成部が、外部から供給される前記航空機の滑走路への進入情報に基づき、前記3次元空間における前記航空機の航空機飛行画像進入画像を求める進入画像生成過程と、
飛行経路画像生成部が、前記3次元空間における前記航空機の旋回経路及び進入経路の飛行経路画像を生成する飛行経路画像生成過程と、
画像合成部が、前記3次元空間に対し、前記航空機飛行画像と、前記航空機進入画像と前記飛行経路画像とを合成し、前記航空機の運航状況画像を生成する画像合成過程と、
画像表示部が、前記運航状況画像を表示部に対して表示する画像表示過程と
を含むことを特徴とする運航状況表示方法。
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