JP2016085373A - 撮像素子付中間筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性に優れた撮像素子付中間筒を提供する。【解決手段】撮像素子11と、外周面上における上面に配設されるレリーズ操作部材15と、交換用レンズ鏡筒7を前面に着脱可能とするマウント部12及びレンズ着脱機構と、レンズ着脱機構のレンズロック状態を解除するレンズ取外用操作部材14と、他の外部機器3を背面側に接続させるために介在させる機器取付用アダプタ4を着脱可能とする装着部19及びアダプタ着脱機構と、アダプタ着脱機構のアダプタロック状態を解除するアダプタ取外用操作部材18とを具備し、レンズ取外用操作部材とアダプタ取外用操作部材とは隣接して配置され、レンズ取外用操作部材とアダプタ取外用操作部材との操作方向が同一方向となるように構成され、かつレンズ取外用操作部材及びアダプタ取外用操作部材は、レリーズ操作部材の配設位置に対して径方向外周に沿って角度90度だけ離れた位置に配置されている。【選択図】図3

Description

この発明は、撮像素子を含む撮像機能を有し、交換用レンズ鏡筒を装着可能に構成された撮像素子付中間筒に関するものである。
近年、例えばスマートフォンやタブレット型コンピュータ等の携帯型電子機器が広く普及している。これら従来の携帯型電子機器においては、例えば撮像光学系(撮像レンズ)と撮像素子等を具備し、静止画像や動画像を撮像する撮像機能を備えたカメラ部を内蔵して構成されているものがある。
この種の従来の携帯型電子機器は、使用者(ユーザ)が常に持ち歩き、野外や戸外等、外出先においても必要に応じて適宜使用できるように小型軽量に構成されたものが一般である。この種の携帯型電子機器の使用者(ユーザ)は、これを常に持ち歩いている一方、例えば従来の一般的なカメラ等の撮像装置(以下、単にカメラ等と略記する)を外出時に持参していないことはよくある。そのような場合にも、近年においては、上記携帯型電子機器に内蔵されるカメラ部の撮像機能を用いることによって、いつでも気軽に静止画像や動画像等の撮像を行って、所望の画像を取得することができるようになっている。
しかしながら、この種の携帯型電子機器に内蔵されるカメラ部は、当該電子機器の付属機能であるがために、その撮像性能は、通常のカメラ等に対して劣るものであることは否めない。
そこで、この種の携帯型電子機器が具備する機能のうち、例えば撮像機能や画像閲覧機能等を補助したり、それらの機能を代替する機能を備えた各種のアクセサリ機器についての種々の提案が、従来よりなされており、また実用化されている。
従来の携帯型電子機器に取り付けて使用するアクセサリ機器としては、例えば一般的なカメラ等に適用される高性能な撮像素子及び撮像レンズをユニット化した撮像素子付レンズユニットや、従来一般のレンズ交換式カメラ用に供給されている交換用レンズ鏡筒を装着可能に構成し高性能な撮像素子を備えた撮像素子付中間筒等がある。これらのアクセサリ機器は、対応する携帯型電子機器の撮像機能等を代替するアクセサリ機器として機能するものである。
さらに、このほかにも従来の携帯型電子機器に取り付けて使用するアクセサリ機器としては、携帯型電子機器を用いて画像表示を行って画像閲覧表示装置として使用する場合に、当該携帯型電子機器をテーブル等の平面上に載置する際、その表示画面を所望の角度で安定させて自立させる支持台等の画像閲覧機能を補助するアクセサリ機器や、撮像時の照明光を補助光として発光させる補助光発光ユニット,照明装置等の撮像を補助するためのアクセサリ機器等、各種様々なものが考えられている。
そして、これら各種のアクセサリ機器を携帯型電子機器に取り付ける形態としては、例えば各アクセサリ機器と携帯型電子機器との間に取付用アダプタを介在させる形態のもの等が考えられている。
例えば、特許第5541430号公報等によって開示されている取付用アダプタは、アクセサリ機器をバヨネット結合等の手段によって接続固定する接続部と、緊縮方向に付勢される取付腕部と、この取付腕部に対向配置される固定腕部とを備え、接続部にアクセサリ機器を取り付けた状態で、上記2つの腕部の間に任意の携帯型電子機器を挟み込むように配置することによって、アクセサリ機器と携帯型電子機器との間に介在して両者を一体に接続させるというものである。
また、上記特許第5541430号公報等によって開示されている撮像素子付レンズユニットは、撮像素子及び撮像レンズを一体にユニット化して構成されており、かつ上記取付用アダプタを背面側に着脱自在に配設し得るように構成され、この取付用アダプタを介して携帯型電子機器に装着し得るように構成したものである。
なお、上記特許第5541430号公報等には、上記撮像素子付レンズユニットと上記取付用アダプタとを着脱自在に接続する接続機構として、例えばバヨネット結合等を用いた構成が開示されている。そして、撮像素子付レンズユニットと取付用アダプタとを接続状態としたとき、撮像素子付レンズユニット側のロックピンが取付用アダプタ側の被ロック孔に係合することによって両者の相対的な回転規制がなされるように構成されている。なお、上記ロックピンによる回転規制状態を解除するためのロック解除用の操作部材を備えており、上記撮像素子付レンズユニットから上記取付用アダプタを取り外す際には、上記ロック解除用操作部材を操作するように構成している。
特許第5541430号公報
ところが、上記特許第5541430号公報等によって開示されている取付用アダプタ及び撮像素子付レンズユニットにおける接続機構では、その接続状態を維持するための構成としてロックピンを用いて回転規制を行い、この回転規制を解除するためには、ロック解除用操作部材を操作する。この構成では、ロックピンの付勢力のみで回転規制がなされることになるので、例えば使用者(ユーザ)が上記ロック解除用操作部材を操作することなしに、無理に取付用アダプタに対して撮像素子付レンズユニットを回転させる操作を行う等、ロックピンに対して意図しない大きな力量が加わった場合、当該ロックピンの規制状態が解除されてしまう可能性があり、常に確実にロック状態を確保できないという問題点がある。
また、上記公報による上記撮像素子付レンズユニットは、撮像レンズを固定した形態のみが例示されており、例えば撮像素子付中間筒におけるレンズ交換のための着脱機構を有していない。
さらに、この種の撮像素子付レンズユニットや撮像素子付中間筒等においては、例えば上記特許第5541430号公報等によって開示されている撮像素子付レンズユニット等のように、その本体形状が従来の一般に普及している撮像装置等の箱形筐体形状に対して異形状に、具体的には例えば略円筒形状に形成されている。そして、このような異形状の本体外装部材の表面に各種の操作部材が複数配置された構成となっている。そのために、それら複数の各種操作部材の形状や配置等について、良好な操作性を得るための工夫の余地がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、アクセサリ機器としての撮像素子付中間筒に対し取付用アダプタを容易に着脱することができると同時に、上記取付用アダプタをアクセサリ機器(撮像素子付中間筒)に装着した状態を確実に維持することができる構造を備え操作性に優れた撮像素子付中間筒を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の撮像素子付中間筒は、撮像素子と、外周面上における上面に配設されるレリーズ操作部材と、交換用レンズ鏡筒を前面に着脱可能とするマウント部及びレンズ着脱機構と、上記レンズ着脱機構のレンズロック状態を解除するレンズ取外用操作部材と、他の外部機器を背面側に接続させるために介在させる機器取付用アダプタを着脱可能とする装着部及びアダプタ着脱機構と、上記アダプタ着脱機構のアダプタロック状態を解除するアダプタ取外用操作部材とを具備し、上記レンズ取外用操作部材と上記アダプタ取外用操作部材とは、隣接して配置され、上記レンズ取外用操作部材と上記アダプタ取外用操作部材との操作方向が同一方向となるように構成されており、かつ上記レンズ取外用操作部材及び上記アダプタ取外用操作部材は、上記レリーズ操作部材の配設位置に対して径方向外周に沿って角度90度だけ離れた位置に配置されている。
本発明によれば、アクセサリ機器としての撮像素子付中間筒に対し取付用アダプタを容易に着脱することができると同時に、上記取付用アダプタをアクセサリ機器(撮像素子付中間筒)に装着した状態を確実に維持することができる構造を備え操作性に優れた撮像素子付中間筒を提供することができる。
本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒を含む撮像システム全体を示す外観斜視図 図1の撮像システムにおいて、レンズ鏡筒に向かって右側の側面を示す右側面図 本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒を示す外観斜視図 図3の撮像素子付中間筒の六面図(符号[4A]は正面図、符号[4B]は上面図、符号[4C]は底面図、符号[4D]は左側面図、符号[4E]は右側面図、符号[4F]は背面図) 図3の撮像素子付中間筒に装着されるストラップ取付用吊金具の四面図(符号[5A]は平面図、符号[5B]は取付面の平面図、符号[5C]は吊金具側の平面図、符号[5D]は側面図) 本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒に使用する取付用アダプタ(の閉状態時)の六面図(符号[6A]は正面図、符号[6B]は上面図、符号[6C]は底面図、符号[6D]は左側面図、符号[6E]は右側面図、符号[6F]は背面図) 図6の取付用アダプタ(閉状態時)の中央縦断面図(図6の[7]−[7]線に沿う断面図) 図6の取付用アダプタを開状態とした時の背面図 図8の状態の取付用アダプタから一部の部品(外装部品)を取り外して主にアダプタ本体の内部構成を示す内部構成図(図11の矢印[9]方向から見た矢視図) 図9の状態の取付用アダプタにおけるアダプタ本体及び支持蓋の内部構成を同時に示す斜視図 図8の状態の取付用アダプタから一部の部品(外装部品)を取り外して主に支持蓋の内部構成を示す内部構成図(図9の矢印[11]方向から見た矢視図) 本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒に使用する取付用アダプタのアダプタ本体の内部に設けられる支持蓋開角度調整部材のみを取り出して示す図(符号[12A]は平面図、符号[12B]は側面図) 本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒に使用する取付用アダプタの使用時の開状態における態様のうち支持蓋が第1開位置にある状態の断面を示す中央縦断面図 本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒に使用する取付用アダプタの使用時の開状態における態様のうち支持蓋が第2開位置にある状態の断面を示す中央縦断面図 図3の撮像素子付中間筒の内部構造の一部を示す右側面図 図15の背面側から見た斜視図 図15の前面側から見た斜視図 図3の撮像素子付中間筒における本体部の内部の上面部位に設けられた固定部材とレリーズ操作部材とを取り出して示す要部拡大斜視図 図18のレリーズ操作部材のみを取り出して、その内面側の構造を示す斜視図 図3の撮像素子付中間筒においてレリーズ操作部材を含むYZ平面における断面の一部を拡大して示す要部拡大断面図 図3の撮像素子付中間筒においてレリーズ操作部材を含むXY平面における断面の一部を拡大して示す要部拡大断面図
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。以下の説明に用いる各図面は模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識可能な程度に示すために、各部材の寸法関係や縮尺等を各構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これら各図面に記載された構成要素の数量,構成要素の形状,構成要素の大きさの比率,各構成要素の相対的な位置関係等に関し図示の形態のみに限定されるものではない。
[撮像システム全体の概略構成]
まず、本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒を含む撮像システムの全体構成を図1,図2に示す。図1,図2は、本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒を含む撮像システム全体を示す図である。このうち、図1は外観斜視図である。図2はレンズ鏡筒側正面に向かって右側の側面を示す右側面図である。なお、図1,図2は、本発明の一実施形態の撮像素子付中間筒を含む撮像システムの一形態を示すものである。
図1,図2に示すように、取付用アダプタ4は、アクセサリ機器であり撮像装置として機能する撮像素子付中間筒1と、他の構成ユニットであり通信機能,制御機能及び画像表示機能を備えた携帯型電子機器3とを略一体に接続するための機器接続用構成ユニットである。ここで、上記撮像素子付中間筒1の前面にレンズ鏡筒7を装着すれば一つの撮像装置として機能する撮像システム8が構築される。
こうして構築される撮像システム8は、上記各種の構成ユニットを組み合わせて構築されることによって、従来一般に普及しているデジタルカメラ等の撮像装置等と略同等の撮像機能や画像及び情報表示機能等に加えて、取得した画像データ等を各種形態の無線通信回線を利用して外部へ伝送する機能等をも具備して構成される撮像システムとなっている。なお、以下の説明においては、図1に示すように、レンズ鏡筒7の撮像光学系の光軸Oに沿う方向をZ軸というものとする。また、このZ軸に直交する方向であって撮像素子付中間筒1の上下方向をY軸というものとし、同様に左右方向をX軸というものとする。
ここで、取付用アダプタ4は、異なる二種類の機器、例えばアクセサリ機器であり撮像機器である撮像素子付中間筒1と、制御機器であり表示機器である携帯型電子機器3との間に介在して、両者(撮像素子付中間筒1及び携帯型電子機器3)を一体に接続するための構成ユニットとして機能している。つまり、取付用アダプタ4は、アクセサリ機器である撮像素子付中間筒1を既存の携帯型電子機器3に取り付けるための接続用の装着装置である。そのために、取付用アダプタ4は、図1,図2に示すような撮像システムとして使用する時には、前面側に撮像素子付中間筒1を装着した状態で、背面側に携帯型電子機器3を挟持して保持し得るように構成されている。なお、取付用アダプタ4の詳細構成については後述する(図6〜図14参照)。
撮像素子付中間筒1は、従来のデジタルカメラ等の撮像装置と略同等機能を具備するアクセサリ機器である。そのために、この撮像素子付中間筒1は、内部に撮像素子11(図1参照)等を含む撮像ユニットや電源電池としてのバッテリ(不図示)等を備え、前面にレンズ鏡筒7を装着するためのマウント部であるマウントリング12を有し、背面に上記取付用アダプタ4を装着するアダプタ装着部19を備えて構成されている。
なお、上記マウントリング12のマウント面12a(図1参照)には、外部に向けて突没自在に設けられるロックピン30が配設されている。このロックピン30は、当該撮像素子付中間筒1の前面に装着された状態のレンズ鏡筒7の回動を規制して、その装着状態を維持するために設けられるロック機構の一部を構成する部材である。本実施形態の撮像素子付中間筒1のその他の構成については後述する(図3〜図5,図15〜図21等参照)。
レンズ鏡筒7は、従来のレンズ交換式カメラ用に一般に供給されている交換用レンズ鏡筒である。なお。図1,図2に示すレンズ鏡筒7は、従来の交換用レンズ鏡筒の一形態を単に例示するものである。このレンズ鏡筒7は、被写体像を結像させる撮像光学系7b(図1参照)及びこれを駆動する駆動機構や駆動回路等(不図示)を有している。また、レンズ鏡筒7の背面には、上記撮像素子付中間筒1のマウントリング12に連結されるレンズマウント7a(図2参照)を備えて構成されている。これにより、レンズ鏡筒7は、上記撮像素子付中間筒1の前面に着脱自在に構成されている。
なお、当該レンズ鏡筒7は、上述したように、従来のレンズ交換式カメラ用に一般に供給されている各種の交換用レンズ鏡筒を適用するものとしている。したがって、レンズ鏡筒7の構成については、従来の交換用レンズ鏡筒と同様の構成を備えているものとして、その詳細構成の説明及び図示は省略する。
携帯型電子機器3は、例えば使用者(ユーザ)が片手で取り扱い得る程度の筐体サイズを有し、全体として略板形状に形成される携帯型電子機器である。この携帯型電子機器3は、例えば4〜5.5インチ型程度の表示用パネル等を含み画像情報表示機能を有する画像表示ユニット(画像表示部)や、各種形態の通信機能(無線通信;無線LAN,Wi-Fi(Wireless Fidelity;ワイファイ),Bluetooth(ブルートゥース),NFC(Near Field Communication)等。有線通信;USB等)を実現する通信ユニット(通信部)等を内部に有すると共に、画像信号や通信信号等の信号処理を行う信号処理回路や各構成ユニットの制御を行う制御回路(制御部)等を具備する携帯型の小型電子機器である。
この携帯型電子機器3は、上記撮像素子付中間筒1と無線通信を用いて連携することで、当該撮像素子付中間筒1の制御を行う制御機器として機能したり、当該撮像素子付中間筒1にて取得した画像データを受信して、その受信した画像データに基く画像を表示パネルに表示する(画像再生表示に加えライブビュー表示等も含む)画像表示装置として機能する。携帯型電子機器3としては、具体的には、いわゆるスマートフォン等と呼ばれる高機能型携帯電話機等を適用することを想定しているが、これに限らず、同等機能を備える電子機器であれば他の形態のものでも適用可能である。
なお、当該撮像システムに適用し得る携帯型電子機器3は、従来一般に普及している各種の形態の携帯型電子機器(スマートフォン等)を適用することができる。つまり、使用者(ユーザ)は、当該撮像システムを構築するのに際して、既存の携帯型電子機器3、即ち既に入手済みで使用中の各種形態の携帯型電子機器3を択一的に使用することができるものとしている。したがって、携帯型電子機器3の構成については、従来の携帯型電子機器と同様の構成を備えているものとして、その詳細構成の説明及び図示は省略する。
以上のように構成される上記撮像システムは、撮像素子付中間筒1にレンズ鏡筒7を装着した状態の撮像用主要ユニットと、既存の携帯型電子機器3とを、取付用アダプタ4を介在させ一体の撮像システムとなるように構成したものである。
そして、この撮像システムにおいては、携帯型電子機器3と撮像素子付中間筒1との間で無線通信を行うことによって、携帯型電子機器3の制御回路による上記撮像用主要ユニットの制御を行って、撮像動作をはじめとした各種の動作を遠隔的に実行させることができるように構成されている。具体的には例えば、携帯型電子機器3から各種の制御信号を送信して上記撮像素子付中間筒1を制御したり、当該撮像素子付中間筒1を介してレンズ鏡筒7の駆動制御を行ったり、若しくは、撮像素子付中間筒1によって取得された画像データを携帯型電子機器3へと送信させて、この携帯型電子機器3の画像表示部に画像を表示させる等といったことが可能になる。
なお、上述した形態の撮像システムは、撮像素子付中間筒1にレンズ鏡筒7を装着した状態の撮像用主要ユニットと、既存の携帯型電子機器3とを、取付用アダプタ4を介して一体となるように構成した状態で、従来の撮像装置と同等の機能を備えるシステムとして説明したが、このような使用形態に限られることはない。
例えば、上述したように上記撮像素子付中間筒1と携帯型電子機器3とは、無線通信によって制御信号や画像データ等の送受信を行うようにしている。したがって、各構成ユニットが一体的に接続されている形態でなくとも撮像システムとして使用することができる。即ち、レンズ鏡筒7を装着した撮像素子付中間筒1(撮像用主要ユニット)と、既存の携帯型電子機器3とを切り離した状態でも、両者は無線通信にて接続されることになるので、各種の制御やデータ送受は可能であり、この状態でも撮像システムとして使用可能である。このような使用形態の場合には、上記取付用アダプタ4は、上記撮像素子付中間筒1の背面側に装着した状態で格納状態とすることができ、操作感や使用感を損なうこと無く使用できる。
[撮像素子付中間筒の構成]
次に、取付用アダプタ4に装着して使用するアクセサリ機器である上記撮像素子付中間筒1の構成を、主に図3〜図5,図15〜図21等を用いて以下に説明する。
[撮像素子付中間筒の概略構成]
まず、撮像素子付中間筒1の概略構成を、図3〜図5を用いて以下に説明する。図3は、本発明の一実施形態において、取付用アダプタを使用するアクセサリ機器である撮像素子付中間筒を示す外観斜視図である。図4は、図3の撮像素子付中間筒の六面図である。このうち符号[4A]は正面図、符号[4B]は上面図、符号[4C]は底面図、符号[4D]は左側面図、符号[4E]は右側面図、符号[4F]は背面図をそれぞれ示している。図5は、図3の撮像素子付中間筒に装着されるストラップ取付用吊金具の四面図である。このうち符号[5A]は平面図、符号[5B]は取付面の平面図、符号[5C]は吊金具側の平面図、符号[5D]は側面図をそれぞれ示している。
図3に示すように、本実施形態のアクセサリ機器である撮像素子付中間筒1は、内部に撮像素子11(図3,図4[4A]参照)及びこれを駆動する駆動回路等(不図示)を含む撮像ユニットや電源電池であるバッテリ(不図示)等を備えている。また、上述したように、撮像素子付中間筒1は、前面に交換用レンズ鏡筒7(図3等では不図示;図1,図2参照)を装着するためのマウントリング12を有している。なお、マウントリング12のマウント面12aの所定の位置には、マウント指標12b(図3,図4[4A]参照)が設けられている。このマウント指標12bは、レンズ鏡筒7を当該撮像素子付中間筒1に装着する時の装着位置を示す指標となっている。
このような構成により、当該撮像素子付中間筒1は、従来のレンズ交換式カメラ用に一般に供給されている交換用レンズ鏡筒を着脱可能とし、複数の各種交換用レンズ鏡筒を択一的に装着して利用することができるように構成されている。そして、当該撮像素子付中間筒1は、背面に上記取付用アダプタ4を装着するアダプタ装着部19を備えて構成されている。
撮像素子付中間筒1は、全体として略円筒形状からなる本体部10と、この本体部10の内部構成部材(不図示;撮像ユニット等)と、同本体部10の外面上に設けられる構成部材(各種操作部材等)によって構成されている。
本体部10は、略円筒形状に形成され、そのZ軸方向(図3参照)の一方である前面側に開口10aを有し、他方の背面側を閉塞した形態に形成されている。本体部10の内部には、上述したように撮像素子11及びこれを駆動する駆動回路等(不図示)を含む撮像ユニットや、当該撮像素子付中間筒1の全体を統括的に制御する制御回路等や、撮像素子11によって取得された画像信号及び上記携帯型電子機器3等の外部機器との間で行われる各種形態の通信信号等の信号処理等を行う信号処理回路等(不図示)が配設されている。
なお、上記撮像素子11としては、例えばCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)イメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor;相補性金属酸化膜半導体)型イメージセンサ等の光電変換素子等、従来実用化されている一般的な形態のものが適用される。
本体部10の開口10aには、当該撮像素子付中間筒1に装着される交換用レンズ鏡筒7(図3等では不図示;図1,図2参照)との間で機械的な接続を確保するマウントリング12が配設されている。本体部10の内部において、上記マウントリング12の内周縁部近傍には、当該撮像素子付中間筒1に装着される交換用レンズ鏡筒7と当該撮像素子付中間筒1の内部電子回路との間の電気的な接続を確保するための複数の電気接点13が配設されている。なお、当該撮像素子付中間筒1の内部に配設される撮像素子11は、その受光面が上記開口10aに向けて配設されている。
本体部10の外面上には各種の操作部材が設けられている。例えば、本体部10の外面上において、上面(図4の符号[4B]参照)には撮像操作を行う際のレリーズスイッチに連動するレリーズ操作部材15と、電源スイッチに連動する電源操作部材17とが配設されている。
また、本体部10の右側面(図4の符号[4E]参照)には、当該撮像素子付中間筒1の前面に装着される交換用レンズ鏡筒7(図1,図2参照)を取り外す際の操作部材であるレンズ取外用操作ボタン14と、当該撮像素子付中間筒1の背面に装着される取付用アダプタ4(図3,図4では不図示;図1,図2参照)を取り外す際のアダプタ取外用操作ボタン18とが配設されている。
上記レンズ取外用操作ボタン14は、上記マウントリング12のマウント面12aから外部に向けて先端側の所定の長さ領域が突没自在に設けられるロックピン30に連動する操作部材である。ここで、レンズ取外用操作ボタン14とロックピン30等は、当該撮像素子付中間筒1の前面に装着されている交換用レンズ鏡筒7の回転ロック状態を解除するためのレンズロック解除機構を構成している。このレンズロック解除機構の詳細構成については図15〜図17を用いて後述する。
上記アダプタ取外用操作ボタン18は、アダプタ装着部19の表面から外部に向けて先端側の所定の長さ領域が突没自在に設けられるストッパピン31(図4の[4E][4F]参照)に連動する操作部材である。ここで、アダプタ取外用操作ボタン18とストッパピン31等は、当該撮像素子付中間筒1の背面に取り付けられた取付用アダプタ4(図3等では不図示;図1,図2参照)を取り外すために、レンズ鏡筒7の回転ロック状態を解除するアダプタロック解除機構を構成している。このアダプタロック解除機構の詳細構成については図15〜図17を用いて後述する。
一方、本体部10の両側面(符号[4D],[4E]参照)のそれぞれには、ストラップ取付用吊金具100(図3では不図示;図5参照)を着脱自在に配設するための吊金具装着部16が形成されている。また、本体部10の底面(符号[4C]参照)には三脚ネジ穴20が形成されている。
ここで、ストラップ取付用吊金具100について図5を用いて説明する。このストラップ取付用吊金具100は、ストラップ(吊り紐)等を取り付けるための吊り金具であって、本体部10の吊金具装着部16に嵌合し、所定のロック機構を備えた吊金具本体102と、ストラップ(吊り紐)等を通すためのループ状吊金具101等によって構成されている。
当該ストラップ取付用吊金具100のロック機構は、次のように構成されている。即ち、上記吊金具本体102の先端部には、吊金具本体102の軸方向に対して直交する方向(即ち吊金具本体102の径方向に向けて)に付勢部材(不図示)によって付勢される係合爪部102aが形成されている。この係合爪部102aの先端側は、その断面が先端に向けて斜度を有するテーパー状に形成されている。これに対して、上記本体部10側の吊金具装着部16には、内部に周溝(不図示)が形成されている。
ここで、吊金具装着部16の穴径は、吊金具本体102の係合爪部102aの外径よりも若干小径に形成されている。また、上記内部周溝の直径は、上記吊金具装着部16の穴径よりも若干大径に形成されている。
したがって、このような構成により、吊金具本体102を上記本体部10側の吊金具装着部16に挿入すると、係合爪部102aは、先端テーパー部が吊金具装着部16の内壁面に摺動しつつ付勢力に抗して縮径する。これにより、吊金具装着部16の穴径よりも大径の係合爪部102aでも吊金具装着部16に挿入させることができる。そして、係合爪部102aが吊金具装着部16の内部周溝に到達すると、係合爪部102aは自身の付勢力によって縮径状態から元の形態に復帰する。こうして係合爪部102aが吊金具装着部16の内部周溝に嵌合すると、当該ストラップ取付用吊金具100は吊金具装着部16に対して抜去しない状態で装着される。
また、装着状態のストラップ取付用吊金具100を吊金具装着部16から抜去するには、例えばストラップ取付用吊金具100の吊金具本体102の頭部102bを本体部10側に押圧若しくは引っ張る操作を行なうことで、係合爪部102aを付勢力に抗して縮径させることができる。したがって、これにより係合爪部102aと吊金具装着部16の内部周溝との嵌合状態が解除されるので、ストラップ取付用吊金具100を引き抜くことができる。
なお、ストラップ取付用吊金具100の構成は、従来一般に普及している電子機器において適用されているものと略同様のものが採用されているものとして、これ以上の詳細説明は省略する。また、上述した形態のものに限られることは無く、例えばネジ等を利用した形態のものとしてもよい。
図4に戻って、本体部10の背面側(符号[4F]参照)には、当該撮像素子付中間筒1の背面に対して取付用アダプタ4(図1,図2参照)の前面を接続し固定するための接続部となるアダプタ装着部19が形成されている。このアダプタ装着部19は、取付用アダプタ4の前面側接続部が係合するように、断面が略テーパ状に後方に向けて突出する突形状に形成されている。このアダプタ装着部19の外面上であってその外周縁部には、取付用アダプタ4を当該撮像素子付中間筒1に着脱自在とするための着脱機構の一部を構成する複数のバヨネット爪19aが形成されている(図4参照)。本実施形態においてバヨネット爪19aは、円周方向に角度略90度間隔に4箇所配設した例を示している。これら複数(4つ)のバヨネット爪19aは、当該取付用アダプタ4の前面側接続部の外周縁部に形成されるバヨネット嵌合部41(後述する図6等参照)に対してバヨネット結合する構成部位である。
なお、当該撮像素子付中間筒1の背面(図4の符号[4F]参照)には、当該撮像素子付中間筒1と外部機器(例えば上記携帯型電子機器3等)との間で行われる無線通信の使用状態をオンオフするための無線スイッチに連動する無線オンオフ用操作部材22と、他の外部機器との間で有線ケーブル(例えばUSBケーブル等)を介して電気的な接続を確保して各種データの伝送を行ったり、外部電源装置からの電力をバッテリ等へと供給するための接続コネクタ23等が配設されている。なお、この接続コネクタ23としては、例えばミニUSBコネクタ若しくはマイクロUSBコネクタ等といった一般的な規格品が適用されている。
また、撮像素子付中間筒1の本体部10の外周面上において、例えば図1〜図4等に示すように、当該撮像素子付中間筒1の一側面の後端寄り縁部近傍に指標10xが設けられている。この指標10xは、当該撮像素子付中間筒1に取付用アダプタ4を装着する際の装着位置の位置決め用に設けられた指標である。当該指標10xは、例えばシール,刻印,モールド成型等を用い、例えば白色,赤色等の着色を施すことで、使用者(ユーザ)が容易に視認し得るような形態で形成されている。指標10xは、本体部10の外周面上において、所定の位置に少なくとも1箇所設けられていればよい。
なお、上述したように、撮像素子付中間筒1と取付用アダプタ4とのバヨネット結合は、4つのバヨネット爪19aと4つのバヨネット嵌合部41とを嵌合させることにより実現している。この場合において、上記バヨネット爪19aとバヨネット嵌合部41との嵌合部位は、円周方向に角度略90度毎に設けられている。
したがって、この構成から、取付用アダプタ4に対する撮像素子付中間筒1の取り付け位置は、4箇所で可能となる。具体的には例えば、図1に示すように、撮像素子11が横長形態で配置されるように撮像素子付中間筒1を取付用アダプタ4に装着する通常の形態のほかにも、図示していないが撮像素子11が縦長形態で配置されるように撮像素子付中間筒1を取付用アダプタ4に装着する形態とすることも可能である。そこで、撮像素子付中間筒1と取付用アダプタ4との複数の装着形態に対応するために、指標10xを、例えば本体部10の外周面上において円周方向に角度略90度毎に全部で4箇所設けるようにしてもよい。
[撮像素子付中間筒の内部詳細構成]
ここで、上記撮像素子付中間筒1における内部機構のうちレンズロック解除機構とアダプタロック解除機構との詳細構成について、主に図15〜図17を用いて以下に説明する。図15〜図17は、本実施形態のアクセサリ機器である撮像素子付中間筒の内部構造を示すために当該撮像素子付中間筒の本体外装の一部を破いて示す図である。このうち、図15は、撮像素子付中間筒の右側面図である。図16は、図15の背面側から見た斜視図である。図17は、図15の前面側から見た斜視図である。
[撮像素子付中間筒の内部詳細構成(レンズロック解除機構)]
まず、上記撮像素子付中間筒1において適用されているレンズロック解除機構の詳細構成を説明する。レンズロック解除機構は、撮像素子付中間筒1の前面に装着されている交換用レンズ鏡筒7のレンズ着脱機構の一部であって、装着状態のレンズ鏡筒7を取り外す際に、その回転ロック状態を解除するための機構部である。このレンズロック解除機構は、レンズ取外用操作ボタン14,ロックピン30等の各種構成部材によって構成されている。
レンズロック解除機構の構成をさらに詳述する。レンズロック解除機構は、レンズ取外用操作ボタン14と、第1吊軸24と、第1操作ボタン付勢ばね25と、ロックピン30と、連動部材27と、ロックピン付勢ばね26と、ロック解除検知スイッチ21a及び基板21b等の構成部材によって構成されている。
レンズ取外用操作ボタン14は、上述したように、当該撮像素子付中間筒1の前面に装着される交換用レンズ鏡筒(図1,図2参照)を取り外す際に、ロックピン30によるレンズ鏡筒7の回転ロック状態を解除するための操作部材である。
ここで、レンズ鏡筒7の側には、当該レンズ鏡筒7を上記撮像素子付中間筒1に装着状態とした時に、上記ロックピン30が嵌入するロック凹孔(不図示)が形成されている。そして、上記ロックピン30がロック凹孔に嵌入された状態となったとき、当該レンズ鏡筒7の回転ロック状態が完成する。
つまり、上記レンズ取外用操作ボタン14を含むレンズロック解除機構は、レンズ鏡筒7の回転ロック状態を解除するための機構である。レンズロック解除機構の基本的な構成は、従来一般のレンズ交換式カメラと、これに対応する交換レンズ鏡筒におけるレンズロック解除機構と略同様である。
レンズ取外用操作ボタン14は、本体部10の外面に突設するボタン部14aを有し、当該撮像素子付中間筒1に装着されるレンズ鏡筒7の撮像光学系の光軸Oに沿う方向(図1のZ軸方向)に所定の範囲でスライド移動可能に配設されている。そのために、レンズ取外用操作ボタン14は、当該撮像素子付中間筒1の内部において、第1吊軸24に沿って摺動自在に支持されている。この第1吊軸24は、当該撮像素子付中間筒1の内部の固定部(不図示)に対して光軸Oに沿うZ軸方向と平行に軸支されている。
第1吊軸24の後端寄りの部位には、上記内部固定部(不図示)との間に、第1操作ボタン付勢ばね25が巻回されて配置されている。これにより、第1操作ボタン付勢ばね25は、その付勢力によって上記レンズ取外用操作ボタン14を、図15等に示す矢印Z1方向に向けて付勢している。また、レンズ取外用操作ボタン14には、当該撮像素子付中間筒1の内部において上記矢印Z1方向に直交する方向に突設される凸状連動部14bが形成されている。この凸状連動部14bは、連動部材27の腕部27aの前面に当接するように配設されている(詳細後述)。
一方、上記レンズ取外用操作ボタン14,第1吊軸24の近傍には、当該第1吊軸24と平行にロックピン30が配設されている。このロックピン30は、当該撮像素子付中間筒1の前面に装着されるレンズ鏡筒7の回転規制を行うために設けられる部材である。ロックピン30は、丸棒状部材からなり、通常の場合には、ロックピン付勢ばね26の付勢力によって、その先端部位の所定の長さ領域がマウント面12aの面上から前方外部に向けて突設されている。
詳述すると、ロックピン30は、その先端が当該撮像素子付中間筒1の上記マウントリング12に形成された孔部に嵌合配置されていて、当該孔部より前方外部に向けて所定の長さだけ突出した状態で配設されている。
ロックピン30の後端部は、ロック解除検知スイッチ21aの一方の切片に当接している。そして、ロックピン30の中程には連動部材27が固設されている。この連動部材27は、当該ロックピン30の軸方向に対して直交する周方向に突設される腕部27aを有して形成されている。この腕部27aは、上記凸状連動部14bの後端面に当接している。さらに、ロックピン30の後端寄りの部位であって、連動部材27の腕部27aと上記ロック解除検知スイッチ21aの一方の切片との間には、ロックピン付勢ばね26が巻回されている。
このような構成により、当該レンズロック解除機構が通常状態にある時には、ロックピン付勢ばね26は、連動部材27を介してロックピン30を光軸Oに沿う矢印Z1方向に向けて付勢している。したがって、これにより、ロックピン30の先端は、マウント面12a(図15,図17等参照)から所定の長さ領域が前方外部へ突出した状態で配置されている。なお、この状態において、ロックピン30の先端に対して、矢印Z2方向の押圧力量が加わったとすると、当該ロックピン30はロックピン付勢ばね26の付勢力に抗して簡単に内部へ向けて引き入れられて没入する形態になる。つまり、ロックピン30は、光軸Oに沿う方向(Z軸方向)に突没自在に配設されている。
上記ロック解除検知スイッチ21aは、基板21b上に実装されたスイッチ部材である。このロック解除検知スイッチ21aは、対向して配置される二つの切片によって形成されている。そして、このロック解除検知スイッチ21aは、後述する作用によって、ロックピン30が矢印Z2方向へと移動すると、上記二つの切片が接触状態となり、これによってレンズ鏡筒7の回転ロック状態の解除が検知される。
また、レンズ取外用操作ボタン14は、上述したように、第1操作ボタン付勢ばね25によって光軸Oに沿う矢印Z1方向に付勢されている。したがって、これにより、レンズ取外用操作ボタン14は、通常状態においては、所定の摺動範囲内において当該撮像素子付中間筒1の前面寄りの部位に配設された状態にある。
そして、当該レンズロック解除機構が通常状態にあるときに、使用者(ユーザ)がレンズ取外用操作ボタン14のボタン部14aを手指等によって図15〜図17に示す矢印Z2方向へスライド操作したとする。すると、レンズ取外用操作ボタン14は、第1操作ボタン付勢ばね25の付勢力に抗して同矢印Z2方向へと移動する。この移動と同時に、レンズ取外用操作ボタン14の凸状連動部14bは、当接している連動部材27の腕部27aを、ロックピン付勢ばね26の付勢力に抗して同矢印Z2方向へ移動させる。これに連動してロックピン30も同Z2方向へと移動する。したがって、ロックピン30の先端は、上記マウントリング12のマウント面12aから前方外部へ突出した状態から内部に向けて引き入れられて没入するようにZ2方向に移動する。このとき、ロックピン30の先端面は、マウント面12aと略同一面となる位置まで移動する。さらにこのとき、ロックピン30の後端は、ロック解除検知スイッチ21aの一方の切片を他方の切片に向けて押圧する。これにより、ロック解除検知スイッチ21aの二つの切片は接触する。これを受けて、レンズ鏡筒7の回転ロック状態が解除された旨を表す所定の検知信号が発生する。
ロックピン30を、この状態とした時、レンズ鏡筒7の回転ロック状態は解除される。したがって、使用者(ユーザ)は、この状態にある時、即ち、レンズ取外用操作ボタン14の矢印Z2方向へのスライド操作を維持しつつ、当該撮像素子付中間筒1に装着されているレンズ鏡筒7を所定の方向に回転操作する。これにより、撮像素子付中間筒1のマウントリング12と、レンズ鏡筒7のレンズマウント7a(図2参照)との連結を解除することができ、よってレンズ鏡筒7は、撮像素子付中間筒1から取り外し得る状態にすることができる。
このように、当該レンズロック解除機構において、レンズ取外用操作ボタン14は、マウントリング12のマウント面12aから前方外部に向けて先端側の所定の長さ領域が突没自在に設けられるロックピン30に連動する操作部材として構成されている。
[撮像素子付中間筒の内部詳細構成(アダプタロック解除機構)]
次に、上記撮像素子付中間筒1において適用されているアダプタロック解除機構の詳細構成を説明する。アダプタロック解除機構は、撮像素子付中間筒1の背面に着脱されている取付用アダプタ4(図1,図2参照)のアダプタ着脱機構の一部であって、装着状態の取付用アダプタ4を取り外す際に、その回転ロック状態を解除するための機構部である。このアダプタロック解除機構は、アダプタ取外用操作ボタン18と、ストッパピン31等の構成部材によって構成されている。
上記アダプタロック解除機構は、アダプタ取外用操作ボタン18と、第2吊軸28と、第2操作ボタン付勢ばね29と、ストッパピン31と、ストッパピン付勢ばね32と、E(イー)リング33等の構成部材によって構成されている。
上記アダプタ取外用操作ボタン18は、上述したように、当該撮像素子付中間筒1の背面に取り付けられる取付用アダプタ4(図1,図2参照)を取り外す際に、ストッパピン31よる取付用アダプタ4の回転ロック状態を解除するための操作部材である。
ここで、撮像素子付中間筒1の背面と取付用アダプタ4の前面との間の結合は、詳細は後述するが、撮像素子付中間筒1の背面のアダプタ装着部19の外周縁部に周方向に略等間隔に設けられる複数のバヨネット爪19aと、取付用アダプタ4のアダプタ本体40(後述する;図6等を参照)に設けられる複数のバヨネット嵌合部41とが係合するバヨネット式の結合手段が適用されている。
この場合において、各バヨネット爪19aと各バヨネット嵌合部41とが係合状態となり、当該撮像素子付中間筒1に取付用アダプタ4が装着された状態となった時に、各係合箇所(本実施形態では4箇所)のうちの少なくとも1箇所において、上記ストッパピン31がアダプタ装着部19の表面から後方外部に向けて先端側の所定の長さ領域が突出するように構成されている。したがって、これにより、上記ストッパピン31は、当該部位においてバヨネット爪19aに入り込んだバヨネット嵌合部41の回転を阻止し、よって取付用アダプタ4の回転ロック状態が完成する。
つまり、上記アダプタ取外用操作ボタン18を含むアダプタロック解除機構は、上記撮像素子付中間筒1の背面に装着された状態の取付用アダプタ4の回転ロック状態を解除するための機構である。
アダプタ取外用操作ボタン18は、本体部10の外面に突設するボタン部18aを有し、当該撮像素子付中間筒1のZ軸方向に所定の範囲でスライド移動可能に配設されている。そのために、このアダプタ取外用操作ボタン18は、当該撮像素子付中間筒1の内部において、第2吊軸28に沿って摺動自在に支持されている。この第2吊軸28は、当該撮像素子付中間筒1の内部の固定部(不図示)に対してZ軸方向と平行に軸支されている。
第2吊軸28の前端寄りの部位には、内部固定部(不図示)との間に、第2操作ボタン付勢ばね29が巻回されて配置されている。これにより、第2操作ボタン付勢ばね29は、その付勢力によって上記アダプタ取外用操作ボタン18を、矢印Z2方向に向けて付勢している。また、上記アダプタ取外用操作ボタン18には、当該撮像素子付中間筒1の内部において上記矢印Z2方向に直交する方向に突設される凸状連動部18b(図17参照)が形成されている。この凸状連動部18bは、ストッパピン31に係合してEリング33の背面に当接するように配設されている。
一方、上記第2吊軸28の近傍には、当該第2吊軸28と平行にストッパピン31が配設されている。このストッパピン31は、当該撮像素子付中間筒1の背面に装着される取付用アダプタ4の回転規制を行うために設けられる部材である。ストッパピン31は、丸棒状部材からなり、通常の場合には、ストッパピン付勢ばね32の付勢力によって、その先端部位の所定の長さ領域がアダプタ装着部19の表面から後方外部に向けて突設されている。
詳述すると、ストッパピン31は、その先端が当該撮像素子付中間筒1のアダプタ装着部19に形成された孔部に嵌合配置されていて、当該孔部より後方外部に向けて所定の長さだけ突出した状態で配設されている。
そのために、ストッパピン31の後端寄りの部位には、Eリング33が当該ストッパピン31に対して一体となるように固設されている。このEリング33は、当該ストッパピン31の軸方向に対して直交する周方向に突設される部位を有して形成されている。このEリング33とストッパピン31の前方側の内部固定部(不図示)との間には、上記第2ストッパピン付勢ばね32が上記ストッパピン31に巻回配置されている。そして、Eリング33の背面側には、上記凸状連動部18bの前面が当接している。
このような構成により、当該アダプタロック解除機構が通常状態にある時には、第2ストッパピン付勢ばね32は、Eリング33,凸状連動部18bを介してストッパピン31を矢印Z2方向に向けて付勢している。したがって、これにより、ストッパピン31の先端は、アダプタ装着部19の表面から所定の長さ領域が後方外部へ突出した状態で配置されている。なお、この状態において、ストッパピン31の先端に対して押圧する力量が加わると、当該ストッパピン31は第2ストッパピン付勢ばね32の付勢力に抗して簡単に内部へ向けて引き入れられて没入する形態になる。つまり、ストッパピン31は、Z軸方向に突没自在に配設されている。
また、上記アダプタ取外用操作ボタン18は、上述したように、第2操作ボタン付勢ばね29によって矢印Z2方向に付勢されている。したがって、これにより、アダプタ取外用操作ボタン18は、通常状態においては、所定の摺動範囲内において当該撮像素子付中間筒1の背面寄りの部位に配設された状態にある。
このように、当該アダプタロック解除機構が通常状態にある時に、使用者(ユーザ)がアダプタ取外用操作ボタン18のボタン部18aを手指等によって図15〜図17に示す矢印Z1方向へスライド操作したとする。すると、アダプタ取外用操作ボタン18は、第2操作ボタン付勢ばね29の付勢力に抗して同矢印Z1方向へと移動する。この移動と同時に、アダプタ取外用操作ボタン18の凸状連動部18bがEリング33に当接し、同Eリンツ33を第2ストッパピン付勢ばね32の付勢力に抗して同矢印Z1方向へ移動させる。これに連動してストッパピン31も同Z1方向へと移動する。したがって、ストッパピン31の先端は、上記アダプタ装着部19の表面から後方外部へ突出した状態から内部に向けて引き入れられて没入するようにZ1方向に移動する。このとき、ストッパピン31の先端面は、上記アダプタ装着部19の表面と略同一面となる位置まで移動する。
ストッパピン31を、この状態とした時、取付用アダプタ4の回転ロック状態は解除される。したがって、使用者(ユーザ)は、この状態にある時、即ち、アダプタ取外用操作ボタン18の矢印Z1方向へのスライド操作を維持しつつ、当該撮像素子付中間筒1に装着されている取付用アダプタ4を所定の方向に回転操作する。これにより、撮像素子付中間筒1のアダプタ装着部19と、取付用アダプタ4のアダプタ本体40(後述;図15等参照)との接続を解除することができ、よって取付用アダプタ4は、撮像素子付中間筒1から取り外し得る状態にすることができる。
このように、当該アダプタロック解除機構において、アダプタ取外用操作ボタン18は、アダプタ装着部19の表面から後方外部に向けて先端側の所定の長さ領域が突没自在に設けられるストッパピン31に連動する操作部材として構成されている。
なお、上述したように、本実施形態においては、レンズロック解除機構のレンズ取外用操作ボタン14と、アダプタロック解除機構のアダプタ取外用操作ボタン18とを、本体部10の右側面(図4の符号[4E]参照)において、互いが隣接する位置に、光軸Oに沿う方向に並べて配置している。そして、レンズ取外用操作ボタン14とアダプタ取外用操作ボタン18との操作方向は、いずれも同じ方向となるように、即ち光軸Oに沿う方向となるように構成されている。この場合において、レンズロック解除機構のレンズ取外用操作ボタン14のロック解除時の操作方向は、交換用レンズ鏡筒が装着されている前面側に対し光軸Oに沿う反対側に向けた方向である。また、アダプタロック解除機構のアダプタ取外用操作ボタン18のロック解除時の操作方向は、取付用アダプタ4が装着されている背面側に対し光軸Oに沿う反対側に向けた方向である。即ち、レンズ取外用操作ボタン14の操作方向とアダプタ取外用操作ボタン18の操作方向は、光軸Oに沿う方向であって、互いに離反する方向となるように構成している。
[撮像素子付中間筒の内部詳細構成(レリーズ操作部材)]
次に、上記撮像素子付中間筒1における内部機構のうち複数の操作部材のうちのレリーズ操作部材の詳細構成について、主に図18〜図21を用いて以下に説明する。図18〜図21は、本実施形態のアクセサリ機器である撮像素子付中間筒におけるレリーズ操作部材の構成を示す図である。このうち、図18は、撮像素子付中間筒の本体部の内部において上面部位に設けられた固定部材(上側カバー)とレリーズ操作部材とを取り出して示す要部拡大斜視図である。図19は、図18のレリーズ操作部材のみを取り出して、その内面側の構造を示す斜視図である。図20は、レリーズ操作部材を含むYZ平面における断面を拡大して示す要部拡大断面図である。図21は、レリーズ操作部材を含むXY平面における断面を拡大して示す要部拡大断面図である。
本実施形態の撮像素子付中間筒1の本体部10の内部において、その上面部位には、図18に示すような形態の固定部材である上側カバー60が設けられている。この上側カバー60は、当該撮像素子付中間筒1の内部に設けられる各種の構成物(レリーズ操作部材15や電源操作部材17等の操作部材等)を配設すると共に、当該撮像素子付中間筒1の外面を覆う本体部10が衝撃等を受けた際にその変形等を抑止するために設けられている部材である。上側カバー60は、例えば樹脂成型等によって形成されるモールド部品等が適用されている。
上側カバー60は、本体部10が全体として略円筒形状に形成されていることから、当該本体部10の周面の内壁面に沿う円弧形状面を有して形成されている。本体部10は、上側カバー60の上記円弧形状面を覆うように配設される(図3等参照)。この場合において、当該撮像素子付中間筒1の上面側であって、上記上側カバー60の円弧形状面の上面部位には、レリーズ操作部材15と電源操作部材17等が配設されている。そのために、本体部10には、レリーズ操作部材15及び電源操作部材17の表面が外部に露呈されるように、孔10b,10c(図20,図21参照)が形成されている。以下、レリーズ操作部材15と、このレリーズ操作部材15が配設されている部分の構造について詳述する。
レリーズ操作部材15は、図18,図19等に示すように、全体として略楕円形状からなり、かつ本体部10の周面に沿う円弧形状面を有し、弾性を有するように形成された薄板形状部を備えて構成された操作部材である。レリーズ操作部材15は、例えば樹脂成型等によるモールド部品等が適用されている。レリーズ操作部材15の外面、即ち当該撮像素子付中間筒1に組み付けられた状態において外部側に露呈する面は、図20に示すように、その外縁部が上記本体部10の外面と略同一平面となるように形成されており、かつレリーズ操作部材15の断面が、同図20に示すように、内側に向けた略凹形状となるように形成されている。
レリーズ操作部材15の外面は、通常の場合、使用者(ユーザ)が手指の腹部等を当てて、当該レリーズ操作部材15の押圧操作を行う部位である。したがって、レリーズ操作部材15の外面形状を、上述したように、外縁部を本体部10の外面と略同一平面とし、かつ断面を内側に向けた略凹形状とすることによって、使用者(ユーザ)は、手指の腹部等による触覚のみによって、レリーズ操作部材15を視認することなく、当該撮像素子付中間筒1の外面上に設けられた上記レリーズ操作部材15の配設位置を認知することができる構成となっている。
レリーズ操作部材15の内面側には、主に図19に示すように、押圧凸部15a,スナップフィット部15c,位置規制突部15d等、各種の突出形状部が形成されている。このうち押圧凸部15aは、レリーズ操作部材15の略中央部近傍から内面に向けて突設される棒状の突出形状部である。この押圧凸部15aは、上側カバー60の上面の孔部60a(図18参照)に挿通配置された状態で、当該上側カバー60に対してY軸方向に移動可能に配設される。この状態において、上記押圧凸部15aの先端部は、本体部10の内部に設けられるレリーズスイッチ71(図20,図21参照)に当接配置されている。このレリーズスイッチ71は、上側カバー60の内部固定部に載置されたスイッチ基板70(図20,図21参照)に実装されたフレキシブルプリント基板等からなるスイッチ部材である。
スナップフィット部15cは、レリーズ操作部材15の略楕円形状における短軸方向の両端縁部近傍から内面に向けてそれぞれ突設され先端に爪状部を有する一対の突出形状部である。このスナップフィット部15cのそれぞれは、上側カバー60の上面の一対の孔部60c(図18参照)にそれぞれ挿通配置された状態となったとき、上記爪状部が当該孔部60c内の係止部60cc(図21参照)に係止されるように構成されている。これにより、当該レリーズ操作部材15は、Y軸方向において外方向への移動が規制され、当該上側カバー60から脱落しないように構成されている。その一方で、孔部60c内には、スナップフィット部15cが挿通配置された状態で、Y軸方向における内方向への移動を許容する空間60cbを有している。この構成により、当該レリーズ操作部材15は、通常状態では抜去してしまうことなく上側カバー60への装着状態が維持される一方、使用者(ユーザ)による押圧操作を受けると、Y軸方向の内方向へ向けた沈み込み方向に移動し得る。これによって、上記押圧凸部15aの先端部がレリーズスイッチ71を押圧するように構成されている。
また、位置規制突部15dは、レリーズ操作部材15の略楕円形状における長軸方向の両端縁部近傍から内面に向けてそれぞれ突設され、略中央部分に切欠係合部15bを有して形成された一対の突出形状部である。この位置規制突部15dのそれぞれは、上記スナップフィット部15cが孔部60cに挿通され係止状態となったとき、上側カバー60の上面の一対の切欠部60d(図18参照)にそれぞれ載置された状態となる。この状態となったとき、上記切欠部60dの略中央部分に形成されている突状部60bが、上記位置規制突部15dの切欠係合部15bに係合する。これによりレリーズ操作部材15は、Z軸方向への移動が規制される。一方、同状態において、レリーズ操作部材15は、使用者(ユーザ)による押圧操作を受けると、上述したようにY軸方向の内方向へ向けて沈み込むと同時に、自身の弾性力によってその長軸方向に撓むように構成されている。そして、上記押圧凸部15aの先端部がレリーズスイッチ71を押圧する。このときのレリーズ操作部材15の長軸方向への撓みは、レリーズ操作部材15の長軸方向の寸法が延びることになる。この延び代を吸収するために、本体部10の孔10bは、レリーズ操作部材15の長軸方向の寸法に対して余裕を持つように若干大となるように形成されている。これにより、本体部10の孔10bは、レリーズ操作部材15の撓みを許容する。
以上が本実施形態のアクセサリ機器である撮像素子付中間筒1の概略構成である。以上のように構成された撮像素子付中間筒1は、前面に交換用のレンズ鏡筒7を装着すれば、それ自体で撮像装置(カメラ)として機能し得る装置である。
本実施形態の説明においては、当該撮像素子付中間筒1についてのこれ以上の詳細な図示及び説明は省略するが、上述した構成以外の内部構成としては、例えば電源電池(充電式バッテリ等)等を含む電源関連の構成ユニットや、記憶媒体等を含むデータ記憶ユニット,電源状態等の当該機器状態を表し得る簡易的な表示ユニット,外部機器との通信を行って制御信号を受信したり画像データを送信したりする通信ユニット等を具備して構成されている。
また、上記撮像素子付中間筒1は、レンズ鏡筒7を着脱自在としているため、レンズ鏡筒7を取り外した状態では、撮像素子11の受光面が外部に対して露呈した状態になる。そこで、図示を省略しているが、当該撮像素子付中間筒1からレンズ鏡筒7を取り外した時や、当該撮像素子付中間筒1を単体で持ち運んだり保管したりする時のために、開口10aを覆い内部を保護するための保護キャップ等が用意されている。
さらに、上記撮像素子付中間筒1においては、撮像素子11の受光面側に付着した塵埃等を払い落とすことで受光面上から除去するための塵埃除去装置(防塵機構)を有していてもよい。この種の塵埃除去装置としては、例えば撮像素子11の前面側の空間に透明薄板状の防塵部材を設けることによって(若しくは撮像素子11の受光面上に元から具備されるフィルタ部材、例えば赤外線カットフィルタやローパスフィルタ等を利用してもよい)、上記撮像素子11の前面側の所定空間を密封状態とした上で、上記板状部材を圧電素子等の加振部材を用いて振動させて、上記防塵部材に付着した塵埃等を除去するといった構成のものがある。この種の塵埃除去装置は、従来の撮像装置(カメラ)等において一般に普及しているものを適用すればよい。以上のように、本実施形態の撮像素子付中間筒1は構成されている。
[取付用アダプタの構成]
次に、取付用アダプタ4の構成を、主に図6〜図14を用いて以下に説明する。
[取付用アダプタの概略構成]
まず、取付用アダプタ4の概略構成を、主に図6を用いて以下に説明する。図6は、取付用アダプタ(閉状態時)の六面図である。このうち符号[6A]は正面図、符号[6B]は上面図、符号[6C]は底面図、符号[6D]は左側面図、符号[6E]は右側面図、符号[6F]は背面図をそれぞれ示している。
取付用アダプタ4は、上述したように(図1,図2参照)、複数機器によってなる撮像システムを構築するのに際して、機器同士の間を接続するための構成ユニットである。具体的な例を挙げると、例えば、前面側の接続部に撮像素子付中間筒1を装着し、背面側に携帯型電子機器3を挟持する形態で、これを保持し得るように構成される機器装着装置である。取付用アダプタ4を用いた場合、この状態となったときには、携帯型電子機器3は、撮像素子付中間筒1に取り付けられたレンズ鏡筒7の光軸Oに対して画像表示面が傾いた状態で保持されるように構成されている(図1,図2等参照)。
図6に示すように、取付用アダプタ4は、第1の本体部であるアダプタ本体40と、第2の本体部である支持蓋46とによって構成されている。ここで、アダプタ本体40と支持蓋46とは、蝶番部を構成する支軸47(図6符号[6F]参照)によって互いに回動自在に軸支されている。このような構成により、取付用アダプタ4は、不使用時の閉状態と、使用時の開状態とに変位するように構成されている。ここで、不使用時の閉状態とは、アダプタ本体40(第1の本体部)の背面側(他面)に支持蓋46(第2の本体部)の前面側が対向配置されて重ね合わされた状態である。また、使用時の開状態とは、アダプタ本体40(第1の本体部)と支持蓋46(第2の本体部)とが蝶番部を回動中心として所定の角度を有して配置される状態である。詳細は後述するが、取付用アダプタ4においては、使用時の開状態とした時には、図13,図14に示すように、支持蓋46の開角度が異なる二態様に設定することができるように構成されている。
なお、上記支軸47の一部は、外部に露呈するように配設されている。この場合において、支軸47の露呈部分には、例えば吊り紐(ストラップ)を通すことができるように構成されている。このような構成とすることで、当該支軸47は、アダプタ本体40と支持蓋46との蝶番部における支持軸として機能すると同時に、ストラップ取付部としても機能するように構成されている。
アダプタ本体40は、前面側の接続部に上記撮像素子付中間筒1の背面の上記アダプタ装着部19(図2,図4等を参照)との間でバヨネット結合し得るように構成されている。そのための構成として、アダプタ本体40の前面側の内周縁部には、接続部として複数のバヨネット嵌合部41が形成されている。この複数のバヨネット嵌合部41は、上述したように、アダプタ装着部19の複数(4箇所)のバヨネット爪19aに係合するバヨネット結合部である。本実施形態においては、上記複数のバヨネット嵌合部41は、上記複数のバヨネット爪19aの位置及び配置数(4箇所)に合わせて、アダプタ本体40の円周方向に角度略90度の間隔を置いて4箇所形成されている。
また、アダプタ本体40において、上記支持蓋46との連結部位(蝶番部)に対して周方向に角度略180度回転した部位、即ち当該取付用アダプタ4の中心軸O1(光軸Oに一致する点;図6の符号[6A],[6F]参照)を挟んで対向する側の外周縁部に、当該アダプタ本体40が開状態とされる使用状態にされた時に上記携帯型電子機器3の外縁部の一部位(具体的には携帯型電子機器3の側面の一方(一側面部))に当接して、これを保持する第1保持腕43(図6で不図示。後述の図7等参照)が後方に向けて突設されている。この第1保持腕43は、先端が鉤状(フック形状)に形成されていて、かつ内側表面に滑り止め部材としての弾性ゴム部材等からなる弾性体55(図6には不図示;図7,図8等参照)を貼着した保持部43aが配設されている。これにより、第1保持腕43は、上記携帯型電子機器3の外縁部の一部を保持し、上記弾性体55が上記携帯型電子機器3の外縁エッジ部の一部に当接することによって、確実に携帯型電子機器3を保持し得るように構成されている。
さらに、アダプタ本体40は、閉状態にある当該取付用アダプタ4を開状態へと変位させるための操作部材である開操作ボタン42が複数配設されている。ここで、本実施形態においては、開操作ボタン42を二つ設けた例を示している。具体的には、開操作ボタン42は、当該取付用アダプタ4を正面(図6[6A])若しくは背面(図6[6F])から見た時に上記第1保持腕43を挟むようにして、当該第1保持腕43の近傍に配設されている。そして、上記二つの開操作ボタン42は、アダプタ本体40の外周面上から径方向に向けて突没可能に配設されている。なお、上記開操作ボタン42の構成及びこれに連携する内部機構の詳細構成は後述する(図11〜図13参照)。
支持蓋46は、アダプタ本体40に対して回動自在に設けられ、アダプタ本体40に対して開状態とされた時には、上記携帯型電子機器3の外縁部の他の一部(具体的には携帯型電子機器3の側面の一方に対向する他方の側面(他側面部))を保持する支持部となり、上記携帯型電子機器3を取り外した時には、アダプタ本体40に対して閉状態とされることによって不使用時における格納状態とすることができるように構成されている。
支持蓋46は、図6等に示すように、ヒンジ腕部46aに挿通配置されている支軸47によって、アダプタ本体40に対して回動自在に軸支されている。上記支軸47は、アダプタ本体40側の固定部分40aに対し両端が固設されている。そして、支持蓋46において、上記アダプタ本体40との連結部位(蝶番部)に対して周方向に角度略180度回転した部位、即ち当該取付用アダプタ4の中心軸O1(光軸Oに一致する点;図6の符号[9A],[9F]参照)を挟んで対向する側の外周縁部には、第2保持腕48の先端フック部48aが配設されている。第2保持腕48の詳細構成は後述するが、その先端部位である先端フック部48aは、当該取付用アダプタ4が開状態とされる使用状態にされた時に、上記携帯型電子機器3の外縁部の他の一部(他側面部)に当接することによって、これを確実に保持し得るように構成されている。そのために、上記先端フック部48aは、鉤(フック)状に形成されていて、かつ内側表面に滑り止め部材としての弾性ゴム部材等からなる弾性体56(図6,図7等参照)が貼着されている。これにより、第2保持腕48の先端フック部48aは、上記携帯型電子機器3の外縁部の他の一部(他側面部)を保持し、上記弾性体56が上記携帯型電子機器3の外縁エッジ部の他の一部(他側面部)に当接することによって、確実に携帯型電子機器3を保持し得るように構成されている。
また、当該取付用アダプタ4が閉状態とされた時には、上記第2保持腕48の先端フック部48aは、上記アダプタ本体40の外周縁部であって第1保持腕43の外面部位を覆う位置に配置される。このとき、先端フック部48aが第1保持腕43の外面部位に係合することにより、当該取付用アダプタ4の閉状態が保持されるように構成されている。
なお、取付用アダプタ4のアダプタ本体40の外周面上には、図1〜図3,図6等に示すように、所定の部位に当該取付用アダプタ4を上記撮像素子付中間筒1に装着する際の装着位置の位置決め用に設けられた指標であり、上記撮像素子付中間筒1側の指標10xに対応する第1指標40xが設けられている。さらに、この第1指標40xの近傍には、取付用アダプタ4と撮像素子付中間筒1との装着状態を示す第2指標40yが設けられている。これら両指標40x,40yは、上記指標10xと同様に、例えばシール,刻印,モールド成型等を用い、例えば白色,赤色等の着色を施すことで、使用者(ユーザ)が容易に視認し得るような形態で形成されている。ここで、第1指標40xと第2指標40yとは、例えば形状,色等を異ならせて示されている。例えば、第1指標40xは、上記指標10xと同形状(図示の例では矩形状)で同色で形成し、第2指標は、上記指標10xと異なる形状(図示の例では丸形状)の異なる色で形成されている。
このように、撮像素子付中間筒1と取付用アダプタ4との双方に、所定の指標を設けることによって、両者を結合させる際の相対的な位置決めを容易に行うことができる。即ち、撮像素子付中間筒1に取付用アダプタ4を装着する際には、まず、指標10xと第1指標40xが合致するように両者を対向配置する。すると、取付用アダプタ4側のバヨネット嵌合部41が撮像素子付中間筒1側のバヨネット爪19aの近傍に配置される。この状態で、取付用アダプタ4と撮像素子付中間筒1とを相対的に回転させる。すると、バヨネット嵌合部41がバヨネット爪19aに嵌合する。そして、両者が完全に嵌合状態となった時に、撮像素子付中間筒1側の指標10xは、図1,図2等に示すように、取付用アダプタ4側の第2指標40yに合致する。これにより、使用者(ユーザ)は、撮像素子付中間筒1と取付用アダプタ4とが正規の装着状態になったことを、視覚的に確認することができる。
なお、上述したように、撮像素子付中間筒1と取付用アダプタ4との取り付け形態を、複数の形態で可能にするために、複数設けた上記撮像素子付中間筒1側の指標10xに対応させて、上記第1指標40x,第2指標40yも対応する位置に同数設けるようにしてもよい。
[取付用アダプタの内部詳細構成]
ここで、取付用アダプタ4の内部構成の詳細を以下に説明する。図7は、取付用アダプタ(閉状態時)の中央縦断面図である。この図7は、図6の[7]−[7]線に沿う断面を示している。図8は、取付用アダプタを開状態とした時の背面図である。図9は、図8の状態の取付用アダプタから一部の部品(外装部品)を取り外して主にアダプタ本体の内部構成を示す内部構成図である。この図9は、図11の矢印[9]方向から見た矢視図となっている。図10は、一部の部品(外装部品)を取り外した取付用アダプタにおけるアダプタ本体及び支持蓋の内部構成を同時に示す斜視図である。図11は、取付用アダプタから一部の部品(外装部品)を取り外して主に支持蓋の内部構成を示す図である。この図11は、図9の矢印[11]方向から見た矢視図となっている。図12は、取付用アダプタのアダプタ本体の内部に設けられる支持蓋開角度調整部材のみを取り出して示す図である。このうち符号[12A]は平面図、符号[12B]は側面図である。図13,図14は、取付用アダプタの使用時の開状態における二態様を示す中央縦断面図である。このうち図13は支持蓋が第1開位置にある状態を、図14は支持蓋が第2開位置にある状態をそれぞれ示している。
取付用アダプタ4におけるアダプタ本体40の内部には、当該アダプタ本体40に対して支持蓋46を開状態とするための閉状態係止解除機構と、当該アダプタ本体40に対する支持蓋46の開状態の態様を切り換える開角度切換機構とが設けられている。また、同取付用アダプタ4における支持蓋46の内部には、アダプタ本体40側の第1保持腕43と協働して当該取付用アダプタ4に装着する携帯型電子機器3(図1,図2参照)を固定保持する第2保持腕48の伸縮機構が設けられている。
[取付用アダプタのアダプタ本体側の内部詳細構成(閉状態係止解除機構)]
まず、取付用アダプタ4のアダプタ本体40側の内部詳細構成において、当該アダプタ本体40に対して支持蓋46を開状態とするための閉状態係止解除機構について、以下に詳述する。
アダプタ本体40の背面側は、図8に示すように、例えば金属板部材を用いて形成される外装部品である薄板44によって内部構造物が覆い隠されている。当該薄板44は、複数のビス45によって当該アダプタ本体40の固定部に固定されている。ここで、ビス45及び薄板44を取り外したようすを図9,図10に示している。この図9,図10等を用いて当該アダプタ本体40の内部構成のうち特に閉状態係止解除機構を以下に詳述する。
アダプタ本体40において、支持蓋46を開状態とするための閉状態係止解除機構は、開操作ボタン42と、開操作ボタン付勢ばね51と、押圧作用部52(アダプタ本体40の一部)等によって構成されている。
開操作ボタン42は、アダプタ本体40が不使用時の閉状態にある時に使用者(ユーザ)が操作することで支持蓋46を開状態とするための操作部材である。この開操作ボタン42は、複数(本実施形態においては2つ)配設されていて、これら二つの開操作ボタン42は、互いに独立して形成されている。そして、それぞれの開操作ボタン42は、全く同形態に構成されている。ただし、二つの開操作ボタン42の配置は、当該アダプタ本体40の略中心部を通る直線を対称とする線対称に設定されている。そして、使用者(ユーザ)は、上記二つの開操作ボタン42のうちのいずれか一方のみを操作することによって、所定の作用、即ち支持蓋46の開状態を実現し得るように構成されている。したがって、以下の説明では二つの開操作ボタン42のうちの一方のみの構成を説明しているが、他方も全く同様の構成となっている。
開操作ボタン42は、当該アダプタ本体40の略中心部近傍より径方向に向けて所定の領域内で進退自在に配設された操作部材である。開操作ボタン42は、先端部に使用者(ユーザ)が押圧操作を行う操作部42aが形成され、基端部に後述の押圧作用部52に作用する押圧部42cが形成され、さらに中程の部位に後述の開操作ボタン付勢ばね51(各ボタンに一本ずつ対応配置)のそれぞれの一端を係止する固定部であるバネ掛け部42bが形成されている(特に図9参照)。
これに応じて、アダプタ本体40側には、外周縁部の所定部位に各操作部42aを突没配置させる切欠部40b(2箇所)が形成され、背面側平面部に各開操作ボタン42(2個)をそれぞれ載置し、それぞれの径方向への進退をガイドするためのガイド溝40c(2箇所)が形成され、さらに上記開操作ボタン付勢ばね51のそれぞれの他端を係止するバネ掛けピン40d(2本)が植設されている。
開操作ボタン42の基端部の押圧部42cは、上述したように、押圧作用部52に作用する部位である。そのために、押圧部42cには、押圧作用部52の押圧部52a(後述する)の形状に合わせて、当該押圧部52aの傾斜面に対向して当接した状態で摺動すし得る傾斜面を備えて形成されている。つまり、押圧部42cは、開操作ボタン42の先端部から所定の領域内において先端背面側に向けた傾斜面を有して形成されている。
開操作ボタン付勢ばね51は、開操作ボタン42を当該アダプタ本体40の径方向外方に向けて常に付勢する付勢部材である。この開操作ボタン付勢ばね51は、一端が開操作ボタン42のバネ掛け部42bに係止され、他端がアダプタ本体40のバネ掛けピン40dに係止されている。開操作ボタン付勢ばね51は、例えば緊縮性のコイルばね等が適用されている。また、開操作ボタン付勢ばね51は、上記二つの開操作ボタン42のそれぞれに対応して1本づつ配置されている。
押圧作用部52は、アダプタ本体40の一部に形成される部位であって、当該アダプタ本体40の略中心部近傍より径方向に向けて片持ち梁状に形成された腕状構成部である。この押圧作用部52は、アダプタ本体40の略中心部近傍に基端部を有し、その基端部を支点として当該アダプタ本体40の背面側の平面に対して略直交する方向、特に当該アダプタ本体40の背面側に向けて撓むように、弾性変形可能に形成されている。この押圧作用部52の先端部には、当該アダプタ本体40の背面側に向けて略球凸形状の押圧部52aが形成されている。この押圧部52aは、押圧作用部52に対して上記開操作ボタン42が作用した時(後述する)、即ち開操作ボタン42を没入方向へ押圧操作された時、これを受けて、当該アダプタ本体40の背面側平面から背面側に向けて突出移動して、上記薄板44に穿設された孔部44a(図8参照)を介して外部に突出するように構成されている。これにより、当該アダプタ本体40が不使用時の閉状態にある時に、開操作ボタン42の操作部42aが押圧操作されることで上記押圧部52aが突出して、支持蓋46を押し出すことによって、当該取付用アダプタ4を使用時の開状態とすることができるようになっている。
そのために、押圧作用部52の上記押圧部52aの裏面側は、径方向に向けて徐々に傾斜する傾斜面となるように形成されている。ここで、上記押圧部52aの裏面側傾斜面は、押圧作用部52の先端部から所定の領域内において、基端寄りの部位より先端背面側に向けた傾斜を有する。そして、押圧部52aの傾斜面は、上記開操作ボタン42の押圧部42cの傾斜面に対向して当接するように、上記押圧部52aと押圧部42cとの配置が設定されている。なお、上記押圧作用部52は、上記二つの開操作ボタン42のそれぞれに対応させて同数、即ち二つ形成されている。
このように構成された閉状態係止解除機構による作用を以下に簡単に説明する。実際の使用時には、当該取付用アダプタ4は、撮像素子付中間筒1の背面側に装着されている状態であって、かつ当該撮像素子付中間筒1の前面にはレンズ鏡筒7が装着されている場合が通常である。
まず、取付用アダプタ4が閉状態にあるものとする。この閉状態において、使用者(ユーザ)は、二つの開操作ボタン42のうちのいずれか一方の操作部42aを当該取付用アダプタ4の径方向に押圧操作する。つまり、使用者(ユーザ)は、操作部42aを開操作ボタン付勢ばね51の付勢力に抗する力量で押し込む操作を行う。すると、押圧された開操作ボタン42は、ガイド溝40cに沿って、当該取付用アダプタ4の径方向に所定量だけ摺動する。これにより、開操作ボタン42の基端部の押圧部42cの傾斜面が、押圧作用部52の押圧部52aの先端傾斜面に当接して、これを同方向に押圧する。ここで、押圧部42cの傾斜面と押圧作用部52の押圧部52aの傾斜面とが当接状態にあるので、押圧部42cが径方向内側に向けて摺動すると、押圧部52aは傾斜面に沿って押し上げられて、その結果、押圧部52aはアダプタ本体40の背面側に向けて突出する方向に移動する。つまり、押圧作用部52は、基端部を支点として当該アダプタ本体40の背面側平面に対して略直交する方向であって当該アダプタ本体40の背面側に向けて撓む。したがって、押圧作用部52の押圧部52aがアダプタ本体40の背面側に向けて移動し、薄板44の表面より孔部44a(図8参照)を介して後方外部に突出する。すると、当該押圧部52aは、アダプタ本体40の背面(薄板44)に対向配置されて閉状態にある支持蓋46の薄板49(後述;図8参照)の表面に当接し、これを同方向へ押圧する。
ここで、当該取付用アダプタ4が閉状態にある時には、支持蓋46の第2保持腕48の先端フック部48aがアダプタ本体40の第1保持腕43の外面部に係止されている。したがって、上述のように押圧作用部52の押圧部52aが支持蓋46の薄板49(後述;図8参照)の表面を押圧すると、第2保持腕48と第1保持腕43との係止状態が解除される。これによって、当該取付用アダプタ4は開状態へと変位する。
一方、取付用アダプタ4を開状態から閉状態へと変位させるには、使用者(ユーザ)は支持蓋46を閉方向に向けて支軸47を回動中心として回動させて、支持蓋46の一面(薄板49の表面)をアダプタ本体40の背面(薄板44の表面)に対向配置させる。そして、支持蓋46の第2保持腕48の先端フック部48aを、アダプタ本体40の第1保持腕43に係止させる。これにより、取付用アダプタ4は閉状態となる。
以上のように構成された閉状態係止解除機構によれば、二つの開操作ボタン42のうちのいずれか一方を押圧操作するのみで、容易に取付用アダプタ4を開状態とすることができる。したがって、取付用アダプタ4においては、使用者(ユーザ)は片手で開状態とすることができるので、例えば片手に当該取付用アダプタ4及びレンズ鏡筒7を装着済みの撮像素子付中間筒1を持ち、他方の片手に装着すべき他の機器(携帯型電子機器3)を持った状態であっても、片手操作で容易に取付用アダプタ4の開操作を行うことができる。
また、開操作ボタン42を二つ設け、これら二つの開操作ボタン42の構成を独立した同形態のものとして、いずれか一方のみの操作で、所望の作用(支持蓋46の開操作)を行うことができるように構成した。したがって、このような構成によれば、使用者(ユーザ)が当該取付用アダプタ4装着済みの撮像素子付中間筒1を左右いずれの手に持っていたとしても、開操作ボタン42の操作を容易に行うことができる。つまり、例えば使用者(ユーザ)の利き手に関わらず、良好な操作性を確保することができる。
[取付用アダプタのアダプタ本体側の内部詳細構成(開角度切換機構)]
次に、取付用アダプタ4におけるアダプタ本体40側の内部詳細構成において、当該アダプタ本体40に対する支持蓋46の開状態の態様を切り換える開角度切換機構について詳述する。
上述したように、取付用アダプタ4は、開状態とした時の態様として、支持蓋46のアダプタ本体40に対する開角度が異なる二態様に設定することができるように構成されている。以下に説明する開角度切換機構は、アダプタ本体40に対する支持蓋46の開状態の態様を切り換えるための機構である。なお、取付用アダプタ4の開状態の二態様の例を図13,図14に示す。図13は、支持蓋46のアダプタ本体40に対する開角度が大となる取付用アダプタ4の一態様である。この図13に示す状態における支持蓋46の位置を第1開位置というものとする。また、図14は、支持蓋46のアダプタ本体40に対する開角度が図13の態様に比べて小となる取付用アダプタ4の一態様である。この図14に示す状態における支持蓋46の位置を第2開位置というものとする。
このように、支持蓋46のアダプタ本体40に対する開角度を切り換え可能に構成しているのは、支持蓋46とアダプタ本体40との間に装着する携帯型電子機器3の形態に応じるための措置である。即ち、図13の態様(開角度大)とした時には、比較的大型の携帯型電子機器を装着することができる。一方、図14の態様(開角度小)とした時には、図13の場合に比べて比較的小型の携帯型電子機器に対応することができる。
取付用アダプタ4において、アダプタ本体40に対する支持蓋46の開角度を切り換えるための開角度切換機構は、図9,図10に示すように、切換レバー53と、切換板部材54と、レバー係止部40e(アダプタ本体40の一部)と、係止爪部49a(薄板49の一部;図9,図10では不図示。図13,図14参照)等によって構成されている。
切換レバー53は、図9等に示すように、例えば樹脂部材を射出成型等によって略三角形状に形成した略板状部材からなるレバー部材である。切換レバー53は、下方を頂点とし、底辺を当該アダプタ本体40の略中央部分近傍に配置されている。そして、切換レバー53の略中央部分において、上記アダプタ本体40に形成される支持軸部40fを中心として回動自在に配設されている。
切換レバー53は、スライド操作ツマミ53aと、係止凸部53bと、細溝部53cと、切換板係合凸部53d等がそれぞれ所定の部位に形成されて構成されている。
スライド操作ツマミ53aは、当該取付用アダプタ4の開角度切り換え操作を行うために使用者(ユーザ)が手指等にて直接操作する操作部位である。このスライド操作ツマミ53aは、上記切換レバー53の表面から後方に突設するように形成されている。スライド操作ツマミ53aは、薄板44に穿設された孔部44b(図8参照)から外部後方に向けて突出するように配置されている。ここで、孔部44bは、スライド操作ツマミ53aの回動を許容するために、X軸に沿う方向に長円が設定された略楕円状に形成されている。
係止凸部53bは、レバー係止部40e(詳細後述)によって係止されることによって当体切換レバー53の位置規制を行わしめる被係止部である。
細溝部53cは、上記係止凸部53bとレバー係止部40eとの係止状態の切り換えの際に、上記係止凸部53bに対し弾性変位を可能ならしめるために形成される切欠部である。つまり、切換レバー53において、外部からの押圧力を受ける部位、即ち係止凸部53bの近傍に、このような細溝部53cを設けることによって、板バネ効果を有するように形成されている。したがって、この構成により、切換レバー53による切り換え操作が行われた時に、上記係止凸部53bが上記レバー係止部40eによって押圧されると、上記係止凸部53bは容易に弾性変位して撓むことにより、レバー係止部40eに対する係止状態の切り換えを許容し得るように構成されている。
切換板係合凸部53dは、切換板部材54(詳細後述)に作用して、当該切換板部材54をX軸方向に移動させる構成部位である。切換板係合凸部53dは、切換板部材54の係止孔54aに嵌入される凸状部位である。切換板係合凸部53dは、当該切換レバー53の回動中心、即ち支持軸部40fに対応する部位を挟んでスライド操作ツマミ53aの配設部位とは反対側の対向部位に形成された構成部位である。したがって、切換レバー53がスライド操作ツマミ53aのスライド操作によって回動する時、そのスライド操作とは反対方向に切換板部材54を移動させ得るように構成されている。
一方、レバー係止部40eは、切換レバー53の上記係止凸部53bを所定の位置に係止するために、上記アダプタ本体40の背面側の表面上に形成されている。レバー係止部40eは、係止凸部53bに対向するように形成される二つの凸状部を有して形成されている。なお、本実施形態においては、開角度を二態様に切り換える機構としていることから、レバー係止部40eの両端40ea,40eb(図9,図10参照)のそれぞれに係止凸部53bが配置され係止されることによって、係止凸部53bは各所定の位置が維持され、よって各所望の態様が設定されるように構成されている。
切換板部材54は、図7,図8,図9等に示すように、例えば金属板部材を用いて形成される開角度設定部材である。この切換板部材54は、略中央部に上記切換レバー53の切換板係合凸部53dが嵌入される係止孔54aが形成されている。なお、係止孔54aは、切換レバー53が切換板部材54をX軸方向に移動させる際の回動を許容するために、Y軸方向に長軸を有する長孔形状に形成されている。
また、切換板部材54は、係止爪部49a(詳細後述;図9,図10には不図示。図13,図14参照)が当接することで、支持蓋46の開角度を切り換える角度設定段差54b,54cを有して形成されている。ここで、角度設定段差54b,54cは、図11に示すように、上記切換板部材54からY軸に沿う外方に向けて突設する腕状部の先端に形成される複数の段差部である。
係止爪部49aは、支持蓋46の表面を覆う外装部品である薄板49(後述;図8参照)の基端側(回動中心側)に形成される部位である。この係止爪部49aは、支持蓋46が開状態となった時、上記切換板部材54の角度設定段差54b,54cのいずれか一方に当接することによって、上記支持蓋46がそれ以上開方向に回動することを規制する被係止部である。これにより、係止爪部49aが上記角度設定段差54b,54cのいずれかに当接した時、上記アダプタ本体40に対する上記支持蓋46の開角度が設定される。そして、上記切換板部材54の角度設定段差を複数設けることによって、支持蓋46の開状態の異なる態様を実現している。
具体的には、例えば、支持蓋46が開状態となり、支軸47を回動中心として回動し、係止爪部49aが角度設定段差54cに当接した状態になると、図10に示す状態になる。このとき、支持蓋46は開角度大の態様に設定される。
一方、支持蓋46が開状態となって、支軸47を回動中心として回動し、係止爪部49aが角度設定段差54bに当接した状態になると、図14に示す状態になる。このとき、支持蓋46は開角度小の態様に設定される。
このように構成された開角度切換機構による作用を以下に簡単に説明する。まず、取付用アダプタ4が閉状態にある時に、上述したように、開操作ボタン42の押圧操作によって支持蓋46を開状態に変位させる。すると、切換レバー53のスライド操作ツマミ53aが外部に露呈して操作可能な状態となる。この状態において、使用者(ユーザ)は操作ツマミ53aをX軸方向にスライド操作することになる。
ここで、操作ツマミ53aが、例えば図8に示す位置、即ち操作ツマミ53aが孔部44b内にて図において左端にあるものとする。このとき、切換レバー53,切換板部材54は、図9,図10に示す状態にある。したがって、支持蓋46を最大開位置まで回動させたとき、係止爪部49aは、切換板部材54の角度設定段差54cに当接する状態となる。つまり、この状態においては、支持蓋46はアダプタ本体40に対して開角度大の態様、即ち図10に示す状態になる。
この状態にある時、開角度設定を切り換えるためには、使用者(ユーザ)は、操作ツマミ53aを孔部44b内にて図8等において右端へ位置させるべく、X軸方向にスライド操作する。すると、切換レバー53は、支持軸部40fを回動中心として図9等において時計方向に回動する。この回動時に、係止凸部53bは、レバー係止部40eの一端40eaに当接している状態から他端40ebに当接する状態へと移行する。このとき、係止凸部53bは、レバー係止部40eの二つの凸状部を乗り越えることになる。そのために、係止凸部53bは、細溝部53cによって生成される弾性力によって上記二つの突状部による押圧を吸収する。そして、係止凸部53bは、レバー係止部40eの他端40ebにて係止され、その位置が維持される。
このように切換レバー53が回動すると、同時に切換板部材54は、X軸方向に移動する。これにより、支持蓋46を最大開位置まで回動させたときに、係止爪部49aが切換板部材54の角度設定段差54bに当接する状態となる。つまり、この状態において、支持蓋46はアダプタ本体40に対して開角度小の態様、即ち図14に示す状態になる。
以上のように構成された開角度切換機構によれば、簡単な切り換え操作にて、取付用アダプタ4におけるアダプタ本体に対する支持蓋46の開角度の設定を、複数態様に切り換えることができる。
また、上述したように、薄板49と切換板部材54とは、金属板部材を用いて構成している。このように構成することによって、薄板49の係止爪部49aが切換板部材54の角度設定段差54b,54cのいずれかに当接したとき、充分な強度を確保することができる。
なお、上述の例では、開角度設定を二態様に設定する場合を例示しているが、この例に限られることはない。例えば、本実施形態においては、切換板部材54の角度設定段差を、二段階としているが、これを多段階に形成すれば、さらに他態様の開角度設定に対応し得る。その場合には、アダプタ本体40におけるレバー係止部40eに形成する凸状部の数を、上記角度設定段差の段数に合わせる等の仕様変更が適宜必要になる。
[取付用アダプタの支持蓋側の内部詳細構成(第2保持腕の伸縮機構)]
次に、取付用アダプタ4における支持蓋46側の内部詳細構成において、アダプタ本体40側の第1保持腕43と協働して上記携帯型電子機器3(図1,図2参照)を固定保持する第2保持腕48の伸縮機構について詳述する。
支持蓋46の前面側(当該取付用アダプタ4が閉状態にあるときにアダプタ本体40の背面に対向する面をいう)は、図8に示すように、例えば金属板部材を用いて形成される外装部材である薄板49によって内部構造物が覆い隠されている。当該薄板49は、複数のビス50によって当該支持蓋46の固定部に対して固定されている。ここで、ビス50及び薄板49を取り外したようすを図10,図11に示し、この図10,図11等を用いて当該支持蓋46の内部構成を詳述する。
支持蓋46の内部には、図10,図11等に示すように、第2保持腕48と、第1付勢ばね57と、第2付勢ばね58等によって構成されている。
第2保持腕48は、支持蓋46内部において、当該支持蓋46が閉状態にある時のY軸に沿う方向(図10,図11の矢印Y参照)に摺動自在に配設されている。そのために、支持蓋46の内部には、当該第2保持腕48の摺動方向を規定しガイドするガイド溝46bが形成されている。
第2保持腕48の先端側には、鉤状(フック形状)に形成された先端フック部48aが設けられている。この先端フック部48aは、上述したように、当該取付用アダプタ4が閉状態にある時にはアダプタ本体40の第1保持腕43の外面部位に係合して当該取付用アダプタ4の閉状態を保持する(図7等参照)一方、当該取付用アダプタ4が開状態とされた時にはアダプタ本体40側の第1保持腕43と協働して携帯型電子機器3を固定保持する(図1等参照)構成部である。なお、当該先端フック部48aの内側表面には、弾性体56が貼着されている。この弾性体56が、携帯型電子機器3のエッジ部に当接することにより滑り止めの役目をして、携帯型電子機器3の固定保持を確保している。
第2保持腕48の基端側(蝶番部寄り)には、複数設けられる第1付勢ばね57の各一端が当接する第1付勢ばね当接部48cが形成されている。なお、本実施形態においては、後述するように第1付勢ばね57を二本設けて構成している。したがって、これに応じて、上記第1付勢ばね当接部48cも二箇所設けられている。
上記第1付勢ばね当接部48cは、当該第2保持腕48の移動方向(Y軸方向)に対して直交する方向であって、当該第2保持腕48の基端側の両サイドからそれぞれ外方に向けて突出するように形成されている。そして、後述するように、第1付勢ばね57(二本)は、上記第1付勢ばね当接部48cのそれぞれに各一端を当接した状態で、当該第2保持腕48の両サイドに沿うように配設されている。
また、第2保持腕48の基端側の中程の部位であって、上記二つの第1付勢ばね当接部48cに挟まれる部位には、略凹形状に切り欠かれた切欠部48dが形成されている。この切欠部48dには、後述するように、複数(本実施形態では三本)の第2付勢ばね58が配置されている。これに対応させて、上記切欠部48dには、上記複数(三本)の第2付勢ばね58の各一端を係止するための複数(三個)のバネ掛け部48bが形成されている。さらに、これに対応させて、支持蓋46側においては、上記バネ掛け部48bに対して基端側の部位であってY軸方向において対向する部位に、バネ掛け固定部46bが同数(三箇所)形成されている。したがって、この構成により、上記複数(三本)の第2の付勢ばね58は、各一端を各バネ掛け部48bに引っ掛けられ、各他端を各バネ掛け固定部46bに引っ掛けられた状態で配置されている。
第1付勢ばね57及び第2付勢ばね58は、当該取付用アダプタ4におけるY軸に沿う方向であって、図10,図11に示す矢印Y1方向に向けて、上記第2保持腕48を付勢するために設けられた第2保持腕付勢部材である。この第2保持腕付勢部材である第1付勢ばね57及び第2付勢ばね58としては、例えば複数のコイルばね等の付勢部材が適用されている。
ここで、上記第1付勢ばね57は、図11に示すようにまた上述したように、支持蓋46の内部において、上記第2保持腕48の両サイド部位に、当該第2保持腕48の摺動可能方向(Y軸に平行方向)に沿わせて配設されている。この場合において、本実施形態においては、第1付勢ばね57は、第2保持腕48の両サイド部位にそれぞれ一本ずつ配設するように構成している。このとき、二本の第1付勢ばね57のそれぞれは、各一端が第2保持腕48の各第1付勢ばね当接部48cにそれぞれ当接している一方、他端は支持蓋46の固定部46cに当接した状態で、上記支持蓋46の所定の部位に配設されている。そして、この状態において、第1付勢ばね57は圧縮状態とされている。したがって、第2保持腕48は、第1付勢ばね57の伸長方向の付勢力によって支持蓋46の固定部46cに対して常に矢印Y1方向に向けて付勢されている。
一方、第2付勢ばね58は、図11に示すようにまた上述したように、支持蓋46の内部において、上記第2保持腕48の切欠部48d内に、当該第2保持腕48の摺動可能方向(Y軸に平行方向)に沿わせて配設されている。この場合において、本実施形態においては、第2付勢ばね58は、三本並べて配設するように構成している。そして、三本の第2付勢ばね58のそれぞれは、各一端が第2保持腕48の各バネ掛け部48bにそれぞれ引っ掛けられ、各他端が支持蓋46側の各バネ掛け固定部46bにそれぞれ引っ掛けられた状態で、上記支持蓋46の所定の部位(即ち切欠部48d内)に配設されている。このとき、第2付勢ばね58は引っ張り状態とされている。したがって、第2保持腕48は、第2付勢ばね58の引っ張り付勢力によって支持蓋46のバネ掛け固定部46bに対して常に矢印Y1方向に向けて付勢されている。
このような構成により、第2保持腕48は、第1付勢ばね57(圧縮ばね)及び第2付勢ばね58(引っ張りばね)の付勢力によって、支持蓋46の固定部位(46b,46c)に対して常に矢印Y1方向に向けて付勢されている。
なお、取付用アダプタ4においては、第1付勢ばね57を圧縮ばねで構成し、第2付勢ばね58を引っ張りばねで構成した態様を例示しているが、この構成に限られることはない。例えば、上記一実施形態の態様とは別に、第1付勢ばね57を引っ張りばねで構成し、第2付勢ばね58を圧縮ばねで構成した態様としてもよい。
このように構成された取り付けアダプタ4における第2保持腕48の伸縮機構の作用につて、以下に簡単に説明する。
使用者(ユーザ)は、開状態とした取付用アダプタ4の第1保持腕43と第2保持腕48との間に携帯型電子機器3を配設して装着状態とすることで、撮像システムの一形態を構築する。この場合において、携帯型電子機器3の一方の側面エッジ部を第1保持腕43の先端フック形状部位に当接させ、その後、同携帯型電子機器3の他方の側面エッジ部を第2保持腕48の先端フック部48aに当接させる。このとき、両保持腕43,48感に携帯型電子機器3がうまく装着し得るように、第2保持腕48をその付勢力に抗して伸長させる。そして、取付用アダプタ4の第1保持腕43と第2保持腕48との間に携帯型電子機器3が挟持された形態とする。
つまり、携帯型電子機器3のサイズに応じて、第2保持腕48を、第1付勢ばね57及び第2付勢ばね58による各付勢力に抗して、矢印Y2方向へ伸長させる。そうして、携帯型電子機器3が、第1保持腕43と第2保持腕48との間に配置された状態になると、第1付勢ばね57及び第2付勢ばね58の付勢力は、第2保持腕48の先端フック部48aを介して、当該携帯型電子機器3を確実に保持する。このときの保持状態が図1,図2に示す形態である。
一方、この保持状態において、取付用アダプタ4に装着された状態の携帯型電子機器3を取り外す場合には、使用者(ユーザ)は、携帯型電子機器3のエッジ部を介して第2保持腕48を、上記第1付勢ばね57及び第2付勢ばね58の付勢力に抗して、矢印Y2方向に引っ張る操作を行う。これにより、第1保持腕43と第2保持腕48との間に挟持されている状態にあった携帯型電子機器3を容易に取り外すことができる。
以上説明したように上記一実施形態の撮像素子付中間筒1によれば、レンズロック解除機構を備え、前面側に交換用レンズ鏡筒7を着脱可能とすることによって、従来一般のレンズ交換式カメラ用に供給されているさまざまな種類の交換用レンズ鏡筒を択一的に装着して使用することができる。
また、上記レンズロック解除機構は、一つの操作部材(レンズ取外用操作ボタン14)の簡単なスライド操作を行うのみでレンズロック状態を解除でき、その状態で装着されている交換用レンズ鏡筒を所定方向に回転させるのみで、容易に同レンズ鏡筒を取り外すことができる。
そして、撮像素子付中間筒1と、交換用レンズ鏡筒7との双方に予め設けられた所定の合わせマークを合致させた状態で両者を相対的に回転させ、そのとき回転が規制される位置まで回転させると自動的にレンズロック状態となるので、交換用レンズ鏡筒の着脱を極めて簡単に、かつ確実に行うことができ、良好な操作性を実現できる。
また、アダプタロック解除機構を備え、背面側に取付用アダプタ4を着脱可能とすることによって、当該取付用アダプタ4を介して既存の携帯型電子機器3と一体構成とすることが簡単にでき、既に所有している携帯型電子機器3を利用して、従来の一般的な撮像装置(カメラ)と略同様の形態の撮像システムを構築することができる。
また、撮像素子付中間筒1の背面側から当該取付用アダプタ4を取り外すか、若しくは同取付用アダプタ4を装着したまま格納状態に変位させることにより、交換用レンズ鏡筒を装着した状態の撮像素子付中間筒1から携帯型電子機器3を切り離した状態で、当該撮像素子付中間筒1を単独使用するような場合においても、若しくは当該撮像素子付中間筒1を携帯して持ち歩くような場合にもなんら支障がなく行うことができる。
一方、レリーズ操作部材15は、その外面形状において、外縁部を本体部10の外面と略同一平面とし、かつ断面を内側に向けた略凹形状としたので、使用者(ユーザ)は、手指の腹部等による触覚のみによって、レリーズ操作部材15を視認することなく、当該レリーズ操作部材15の配設位置を認知することができる。したがって、使用者(ユーザ)は、例えば周囲環境が暗く手元が見えないような状況下であったり、手に持った機器の操作系が逆になる使用形態、具体的には例えば自分自身に撮像レンズを向けて自分で自分を撮影するような場合、若しくは手に持った機器を高く掲げた状態で被写体に向けて撮影するような場合等等、いわゆる手探り状況での操作を行ったとしても、機器自体を確実に把持しつつも常に確実にシャッターレリーズ操作を実行することができる優れた操作性の撮像素子付中間筒を提供することができる。
1……撮像素子付中間筒,
3……携帯型電子機器,
4……取付用アダプタ,
7……交換用レンズ鏡筒,7a……レンズマウント,7b……撮像光学系,
8……撮像システム,
10……本体部,10a……開口,10b,10c……孔,10x……指標,
11……撮像素子,
12……マウントリング,12a……マウント面,12b……マウント指標,
13……電気接点,
14……レンズ取外用操作ボタン,14a……ボタン部,14b……凸状連動部,
15……レリーズ操作部材,15a……押圧凸部,15b……切欠係合部,15c……スナップフィット部,15d……位置規制突部,
16……吊金具装着部,
17……電源操作部材,
18……アダプタ取外用操作ボタン,18a……ボタン部,18b……凸状連動部,
19……アダプタ装着部,19a……バヨネット爪,
20……三脚ネジ穴,
21a……ロック解除検知スイッチ,21b……基板,
22……無線オンオフ用操作部材,
23……接続コネクタ,24……第1吊軸,25……第1操作ボタン付勢ばね,26……ロックピン付勢ばね,27……連動部材,27a……腕部,28……第2吊軸,29……第2操作ボタン付勢ばね,
30……ロックピン,31……ストッパピン,32……ストッパピン付勢ばね,33……E(イー)リング,
40……アダプタ本体,40a……固定部分,40b……切欠部,40c……ガイド溝,40d……バネ掛けピン,40e……レバー係止部,40ea……一端,40eb……他端,40f……支持軸部,40x……第1指標,40y……第2指標,41……バヨネット嵌合部,42……開操作ボタン,42a……操作部,42b……バネ掛け部,42c……押圧部,43……第1保持腕,43a……保持部,44……薄板,44a,44b……孔部,45……ビス,46……支持蓋,46a……ヒンジ腕部,46b……ガイド溝,46b,46c……固定部,47……支軸,48……第2保持腕,48a……先端フック部,48b……バネ掛け部,48c……当接部,48d……切欠部,49……薄板,49a……係止爪部,
50……ビス,52……押圧作用部,52a……押圧部,53……切換レバー,53a……スライド操作ツマミ,53b……係止凸部,53c……細溝部,53d……切換板係合凸部,54……切換板部材,54a……係止孔,54b,54c……角度設定段差,55,56……弾性体,57……第1付勢ばね,58……第2付勢ばね,
60……上側カバー,60a……孔部,60b……突状部,60c……孔部,60cb……空間,60cc……係止部,60d……切欠部,
70……スイッチ基板,71……レリーズスイッチ,
100……ストラップ取付用吊金具,101……ループ状吊金具,102……吊金具本体,102a……係合爪部,102b……頭部,

Claims (5)

  1. 撮像素子と、
    外周面上における上面に配設されるレリーズ操作部材と、
    交換用レンズ鏡筒を前面に着脱可能とするマウント部及びレンズ着脱機構と、
    上記レンズ着脱機構のレンズロック状態を解除するレンズ取外用操作部材と、
    他の外部機器を背面側に接続させるために介在させる機器取付用アダプタを着脱可能とする装着部及びアダプタ着脱機構と、
    上記アダプタ着脱機構のアダプタロック状態を解除するアダプタ取外用操作部材と、
    を具備し、
    上記レンズ取外用操作部材と上記アダプタ取外用操作部材とは、隣接して配置され、
    上記レンズ取外用操作部材と上記アダプタ取外用操作部材との操作方向が同一方向となるように構成されており、かつ
    上記レンズ取外用操作部材及び上記アダプタ取外用操作部材は、上記レリーズ操作部材の配設位置に対して径方向外周に沿って角度90度だけ離れた位置に配置されていることを特徴とする撮像素子付中間筒。
  2. 上記レンズ取外用操作部材と上記アダプタ取外用操作部材とは、装着された上記交換用レンズ鏡筒の光軸に沿う方向に並べて配置され、
    上記レンズ取外用操作部材と上記アダプタ取外用操作部材との操作方向は、装着された上記交換用レンズ鏡筒の上記光軸に沿う方向であって互いに離反する方向であることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子付中間筒。
  3. 上記アダプタ着脱機構は、上記機器取付用アダプタの嵌合部に嵌合する複数のバヨネット爪と、上記複数のバヨネット爪のうちの少なくとも一つを係止してアダプタロック状態を実現するストッパピンとを具備し、
    上記ストッパピンは、上記光軸に沿う方向に進退移動可能に構成されており、上記機器取付用アダプタの嵌合部に上記複数のバヨネット爪が嵌合したとき、上記ストッパピンは、上記複数のバヨネット爪のうちの少なくとも一つに対し、その回転移動を阻止する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子付中間筒。
  4. 上記レリーズ操作部材は、弾性を有する形状からなり、外面側の押圧面が撓むように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子付中間筒。
  5. 上記レリーズ操作部材は、外縁部が当該撮像素子付中間筒の外面と同一面となるように形成され、かつ上記押圧面は断面を凹形状となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子付中間筒。
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