JP2016084398A - 半導体ナノ粒子蛍光体および半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子 - Google Patents

半導体ナノ粒子蛍光体および半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高分子材料やガラス材料に容易に分散し、高分子材料を硬化、またはガラス材料をガラス化させた後にも、優れた発光効率を維持することのできる半導体ナノ粒子蛍光体および該半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子を提供する。
【解決手段】半導体ナノ粒子蛍光体は、化合物半導体を含む半導体ナノ粒子コアと、前記半導体ナノ粒子コアを被覆するシェル層と、前記シェル層にシロキサン結合を介して結合する修飾有機化合物とを備え、前記修飾有機化合物はアルキル鎖を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ナノ粒子蛍光体および半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子に関する。
半導体ナノ粒子のサイズを励起子ボーア半径程度に小さくすると、量子サイズ効果を示すことが知られている。量子サイズ効果とは、物質の大きさが小さくなると該物質の中の電子は自由に運動できなくなり、該電子のエネルギーは任意ではなく特定の値しか取り得なくなることである。また、電子を閉じ込めている半導体ナノ粒子のサイズが変化することで電子のエネルギー状態も変化し、半導体ナノ粒子から発生する光の波長は寸法が小さくなるほど短波長になることが知られている。このような量子サイズ効果を示す半導体ナノ粒子は、蛍光体としての用途が着目され、研究が進められている。
半導体ナノ粒子は平均粒子径100nm以下であり、表面活性が高いことから凝集しやすい。半導体ナノ粒子を蛍光体として用いる場合、半導体ナノ粒子が凝集すると、蛍光体の発光効率に悪影響を与えてしまう。したがって、凝集を防ぐために、保護材によって半導体ナノ粒子表面を修飾する技術が提案されている。
特許文献1には、チオール基を有する修飾剤を用いてナノ粒子表面を修飾し、水分散性のよい半導体ナノ粒子蛍光体を得る技術が開示されている。
特開2010−138367号公報
半導体ナノ粒子蛍光体を用いてデバイスを作製する際には、修飾した半導体ナノ粒子蛍光体を樹脂やガラス中に封入する必要がある。半導体ナノ粒子蛍光体をオルトケイ酸テトラエチル(TEOS:Tetraethyl orthosilicate)等のオルガノアルコキシシランを用いてガラス封入した場合、あるいは高分子材料を用いて樹脂封入した場合に、半導体ナノ粒子蛍光体の発光効率が低下するという問題があった。
この原因としては、半導体ナノ粒子蛍光体をオルガノアルコキシシランに分散した後、オルガノアルコキシシランがガラス化する際の縮合反応に伴い発生する応力によって、チオール修飾基とナノ粒子蛍光体表面の結合が解離してしまい、半導体ナノ粒子蛍光体表面に欠陥が生じることが考えられる。
したがって、本発明は、高分子材料やガラス材料に容易に分散し、高分子材料を硬化、またはガラス材料をガラス化させた後にも、優れた発光効率を維持することのできる半導体ナノ粒子蛍光体および該半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子を提供することを目的とする。
本発明は、化合物半導体を含む半導体ナノ粒子コアと、前記半導体ナノ粒子コアを被覆するシェル層と、前記シェル層にシロキサン結合を介して結合する修飾有機化合物とを備え、前記修飾有機化合物はアルキル鎖を有する、半導体ナノ粒子蛍光体である。
本発明の半導体ナノ粒子蛍光体において好ましくは、前記シェル層と各修飾有機化合物とは、1つのシロキサン結合を介して結合する。
本発明の半導体ナノ粒子蛍光体において好ましくは、前記修飾有機化合物はモノアルコキシアルキルシランである。
本発明の半導体ナノ粒子蛍光体において好ましくは、前記シェル層は複数のシェル層を含む。
本発明の半導体ナノ粒子蛍光体において好ましくは、前記修飾有機化合物は、前記アルキル鎖の末端が水酸基である。
本発明の半導体ナノ粒子蛍光体において好ましくは、前記修飾有機化合物により形成される修飾有機化合物層は、厚さが0.75nm以上である。
本発明の半導体ナノ粒子蛍光体において好ましくは、前記半導体ナノ粒子コアおよび前記シェル層は、13族−15族半導体を含む。
本発明は、上記の半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子である。
本発明の発光素子において好ましくは、発光素子は、透明部材と、前記透明部材中に分散された前記半導体ナノ粒子蛍光体とを含む。
本発明の発光素子において好ましくは、前記透明部材に対する前記半導体ナノ粒子蛍光体の体積比が0.00001以上0.2以下である。
本発明の発光素子において好ましくは、前記透明部材は、ガラス材料または高分子材料を80質量%以上含む。
本発明によれば、高分子材料やガラス材料に容易に分散し、高分子材料を硬化、またはガラス材料をガラス化させた後にも、優れた発光効率を維持することのできる半導体ナノ粒子蛍光体および該半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子を提供することができる。
本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体を示す模式図である。 本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体における、シェル層と修飾有機化合物との結合の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体における、シェル層と修飾有機化合物との結合の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体を示す模式図である。 本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体を示す模式図である。 従来の半導体ナノ粒子蛍光体における、シェル層と修飾有機化合物との結合の一例を示す図である。
以下、本願の図面において、同一の符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。また、図面における長さ、大きさ、幅などの寸法関係は、図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更されており、実際の寸法を表わしてはいない。
[実施の形態1]
本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体について、図1から図3を用いて説明する。
図1に示されるように、半導体ナノ粒子蛍光体1は、半導体ナノ粒子コア2と、前記半導体ナノ粒子コア2を被覆するシェル層3と、前記シェル層3にシロキサン結合を介して結合する修飾有機化合物4とを備える。
(半導体ナノ粒子コア)
半導体ナノ粒子コア2は半導体からなる。半導体ナノ粒子コア2は、13族−15族半導体を含むことが好ましい。半導体ナノ粒子コア2を構成する半導体の組成は、例えば、InN、InP、InGaN、InGaP、AlInN、AlInP、AlGaInN、AlGaInP等が好ましい。このような組成の半導体は、波長380nm〜780nmの可視光を発光するバンドギャップエネルギーを有している。したがって、半導体ナノ粒子の粒子径およびその混晶比を制御することにより、任意の可視発光が可能な半導体ナノ粒子コアを形成することができる。
半導体ナノ粒子コア2を構成する半導体として、InNまたはInPを用いることが好ましい。理由としては、InNおよびInPは、構成する材料が少ないため作製がし易い上、高い量子収率を示す材料であり、LEDの光を照射した際、高い発光効率を示すからである。ここでの量子収率とは、吸収した光子数に対する蛍光として発光した光子数の割合のことである。
また、半導体ナノ粒子コア2は意図しない不純物を含んでいてもよく、また低濃度であれば、ドーパントとして2族元素(Be、Mg、Ca、Sr、Ba)、ZnあるいはSiの少なくともいずれかを意図的に添加していてもよい。ドーパントの濃度範囲は1×1016cm-3から1×1021cm-3の間が特に好ましく、また好ましく用いられるドーパントは、Mg、Zn、Siである。
(シェル層)
シェル層3は、半導体ナノ粒子コア2の結晶構造を引き継いで形成される化合物半導体からなる。シェル層3は、半導体ナノ粒子コア2の表面に半導体結晶が成長することによって形成される層であり、半導体ナノ粒子コア2とシェル層3との間は、化学結合によって結合する。シェル層3は、13族−15族半導体を含むことが好ましい。シェル層3は、たとえば、GaAs、GaP、GaN、GaSb、InAs、InP、InN、InSb、AlAs、AlP、AlSb、AlN、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTeからなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。シェル層3の厚さは約0.1nm〜10nmが好ましい。
(修飾有機化合物)
修飾有機化合物4は、シェル層3とシロキサン結合を介して強固に結合する有機化合物である。シェル層3の表面にはダングリングボンド(未結合手)が存在する。該ダングリングボンドが修飾有機化合物4によってキャッピングされることにより、シェル層3の表面欠陥が抑制されるため、半導体ナノ粒子コア2の発光効率が向上する。また、修飾有機化合物4により形成される修飾有機化合物層によって、半導体ナノ粒子1同士の凝集を防ぐことができる。このため、ガラス材料や高分子材料等への半導体ナノ粒子蛍光体1の分散が容易になる。さらに、ガラス材料や高分子材料へナノ粒子蛍光体を分散させた後にガラス化や樹脂化処理を行う際にも、ガラス材料や高分子材料の縮合反応に伴い生じる応力によって、修飾有機化合物4がシェル層3の表面から引き剥がされることがないため、シェル層3の表面に欠陥が生じず、半導体ナノ粒子蛍光体1の発光効率の低下を抑制できる。
修飾有機化合物層を構成する修飾有機化合物4は、シェル層3と強固に結合できるシリル系の官能基を有することが好ましい。シリル系の官能基としては、例えば、モノメトキシシリル基、モノエトキシシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等のアルコキシシリル基、モノクロロシリル基、トリクロロシリル基等のクロロシリル基、モノブロモシリル基等のブロモシリル基が挙げられる。修飾有機化合物4と、シェル層3との結合部分はシロキサン結合からなる。
本実施形態において、修飾有機化合物4はアルキル鎖構造を有する。
修飾有機化合物4のアルキル鎖構造は、その立体障害によってガラス材料や高分子材料の縮合反応が半導体ナノ粒子蛍光体1のシェル層3の表面近傍で起こることを防ぐことができるため、ガラス化や樹脂硬化の際にもシェル層3の表面に欠陥は生じず、半導体ナノ粒子蛍光体1の発光効率の低下を抑制できる。
修飾有機化合物4のアルキル鎖構造としては例えば、n−オクチル、n−ノニル、n−ウンデシル、n−オクタデシル、n−ドデシル、t−ブチル等が挙げられる。これと官能基を組み合わせた修飾有機化合物として、例えば、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−ドコシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルジメチルメトキシシラン、n−オクタデシルトリクロロシラン、n−オクタデシルジメチルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン、等が挙げられる。
修飾有機化合物としては、モノアルコキシアルキルシランを用いることが好ましい。モノアルコキシアルキルシランにおいて、ケイ素原子は1つの酸素原子と結合している。該酸素原子はシェル層3と結合し、シロキサン結合を形成する。したがって、図2に示されるように、修飾有機化合物24としてモノアルコキシアルキルシランを用いた半導体ナノ粒子蛍光体では、シェル層3と修飾有機化合物24とは1つのシロキサン結合を介して結合し、ガラス材料や高分子材料と反応する酸素原子は存在しない。よって、該半導体ナノ粒子蛍光体は、ガラス封止または樹脂封止を行っても、シェル層3近傍での応力が発生せず、修飾有機化合物24が離脱しないため、発光効率が低下しない。
一方、図3に示されるように、修飾有機化合物34のケイ素原子が2つ以上の酸素原子と結合している場合、シェル層3と修飾有機化合物34とは、2つ以上のシロキサン結合を介して結合し得る。また、修飾有機化合物34は、シェル層3と結合する酸素原子に加えて、ガラス材料や高分子材料と結合しうる酸素原子を含む。したがって、修飾有機化合物34は、ガラス封止または樹脂封止を行った場合に、ガラス材料や高分子材料と酸素原子との結合に伴ってシェル層近傍で応力が発生し、該応力によって修飾有機化合物34が離脱する可能性がある。したがって、図3に示される修飾有機化合物34を含む半導体ナノ粒子蛍光体は、修飾有機化合物としてモノアルコキシアルキルシランを用いた半導体ナノ粒子蛍光体に比べて、発光効率が低下する可能性がある。
修飾有機化合物層の厚さは0.75nm以上であることが望ましく、1nm以上であることがより望ましい。修飾有機化合物層の厚さが0.75nmとは、修飾有機化合物のアルキル鎖構造が炭素数6以上の直鎖構造を含むことを意味する。修飾有機化合物層の厚さが1nmとは、修飾有機化合物のアルキル鎖構造が炭素数8以上の直鎖構造を含むことを意味する。
修飾有機化合物層の厚さが0.75nm以上であれば、その立体障害が大きくなるため、ガラス材料や高分子材料の硬化プロセスにおいて、ガラス材料や高分子材料の縮合反応により生じる応力の影響を、シェル層3表面近傍で小さくすることができる。このため、該応力の影響により、修飾有機化合物がシェル層から解離すること、すなわちシェル3層表面の欠陥生成を抑制することができ、ガラス化や樹脂化に伴う半導体ナノ粒子蛍光体1の発光効率低下をより抑制することができる。
(半導体ナノ粒子蛍光体の製造方法)
本実施形態の半導体ナノ粒子蛍光体1の製造方法は、特に制限されず、いかなる製造方法であっても良い。手法が簡便であり、且つ、低コストであるという観点では、半導体ナノ粒子蛍光体1の製造方法として化学合成法を用いることが好ましい。化学合成法では、生成物質の構成元素を含む複数の出発物質を媒体に分散させた上で、これらを反応させることにより目的の生成物質を得ることができる。このような化学合成法としては、たとえば、ゾルゲル法(コロイド法)、ホットソープ法、逆ミセル法、ソルボサーマル法、分子プレカーサ法、水熱合成法、または、フラックス法などが挙げられる。化合物半導体材料からなる半導体ナノ粒子コアを好適に製造できるという観点では、ホットソープ法を用いることが好ましい。以下では、ホットソープ法による半導体ナノ粒子蛍光体1の製造方法の一例を示す。
まず、半導体ナノ粒子コア2を液相合成する。たとえばInNからなる半導体ナノ粒子コア2を製造する場合、フラスコなどに1−オクタデセン(合成用溶媒)を満たし、トリス(ジメチルアミノ)インジウムとヘキサデカンチオール(HDT)とを混合する。この混合液を十分に攪拌した後、180〜500℃で反応させる。これにより、InNからなる半導体ナノ粒子コア2が得られ、得られた半導体ナノ粒子コア2の外表面にはHDTが結合されている。なお、シェル層3の成長後にHDTを添加しても良い。
ホットソープ法に用いられる合成用溶媒は、炭素原子および水素原子からなる化合物溶液(以下、「炭化水素系溶媒」という。)であることが好ましい。これにより、合成用溶媒への水または酸素の混入が防止されるので、半導体ナノ粒子コア2の酸化が防止される。炭化水素系溶媒は、たとえば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、または、p−キシレンなどであることが好ましい。
ホットソープ法では、原理的には、反応時間が長いほど半導体ナノ粒子コア2の粒子径が大きくなる。よって、フォトルミネッセンス、光吸収、または、動的光散乱などにより粒子径をモニタしながら液相合成することにより、半導体ナノ粒子コア2のサイズを所望のサイズに制御することができる。
次に、半導体ナノ粒子コア2を含む溶液に、シェル層3の原材料である反応試薬を加え、加熱反応させる。これにより、半導体ナノ粒子蛍光体の出発物質が得られる。得られた半導体ナノ粒子蛍光体の出発物質では、半導体ナノ粒子コア2の外表面がシェル層3で被覆されており、HDTがシェル層3の外表面に結合されている。
続いて、半導体ナノ粒子蛍光体の出発物質を含む溶液に修飾有機化合物4を添加し、室温〜300℃で反応させる。これにより、シェル層3の外表面とHDTとの結合が解除されて、修飾有機化合物4がシェル層3の外表面に結合される。このようにして本実施形態の半導体ナノ粒子蛍光体1が得られる。
なお、半導体ナノ粒子コア2を製造するときにHDTの代わりに修飾有機化合物4を添加しても良い。このようにして半導体ナノ粒子蛍光体1を得る場合には、シェル層3の形成後に修飾有機化合物4を添加しなくても良い。
[実施の形態2]
本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体について、図4を用いて説明する。
図4に示されるように、半導体ナノ粒子蛍光体10は、半導体ナノ粒子コア2と、前記半導体ナノ粒子コア2を被覆する第1のシェル層31と、前記第1のシェル層を被覆する第2のシェル層32と、前記第2のシェル層32にシロキサン結合を介して結合する修飾有機化合物4とを備える。
半導体ナノ粒子コア2および修飾有機化合物4は、実施の形態1と同様のものを用いることができる。
本実施の形態の半導体ナノ粒子蛍光体は、シェル層が、第1のシェル層31および第2のシェル層32の2つのシェル層を含む。シェル層の材料を選択することにより、修飾有機化合物との結合力をより高めることができる。シェル層の数は特に限定されず、2層以上のシェル層を含む積層構造とすることができる。
[実施の形態3]
本発明の一実施の形態における半導体ナノ粒子蛍光体について、図5を用いて説明する。
図5に示されるように、半導体ナノ粒子蛍光体20は、半導体ナノ粒子コア2と、前記半導体ナノ粒子コア2を被覆するシェル層3と、前記シェル層3にシロキサン結合を介して結合する修飾有機化合物14とを備える。
半導体ナノ粒子コア2およびシェル層3は、実施の形態1と同様のものを用いることができる。
本実施の形態の半導体ナノ粒子蛍光体20は、修飾有機化合物14のアルキル鎖のCH末端がOH基に変換されている。OH基はガラス(SiO)に分散されやすい官能基である。したがって、半導体ナノ粒子蛍光体20は、より良好にガラス材料中に分散させた状態でガラス封入することができる。
修飾有機化合物14のアルキル鎖のCH末端は、例えば真空紫外(VUV:vacuum UV)光の照射によって、OH基に変換することができる。
[実施の形態4]
本発明の一実施の形態における発光素子は、実施の形態1〜3のいずれかの半導体ナノ粒子蛍光体と透明部材とを含む。半導体ナノ粒子蛍光体は、透明部材中に分散されている。透明部材としては、ガラス材料または高分子材料を用いることが好ましい。透明部材に対する半導体ナノ粒子蛍光体の体積比は、発光素子の用途に応じた値を用いることができ、0.000001以上10以下であることが好ましい。該体積比が、0.000001以上10以下である場合には、半導体ナノ粒子蛍光体はより凝集しにくく、透明部材中により均一に分散しやすい。また、発光素子の透明性を重視する場合には、透明部材に対する半導体ナノ粒子蛍光体の体積比が0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがさらに好ましい。該体積比が0.2以下であれば、高い透明性を持った発光素子とすることができ、0.1以下であればさらに高い透明性を持った発光素子とすることができる。また、発光素子の発光量を重視する場合には、透明部材に対する半導体ナノ粒子蛍光体の体積比が0.00001以上であることが好ましい。該体積比が0.00001以上であれば、発光量が大きな発光素子とすることができる。
また、透明部材としては、ガラス材料または高分子材料を用いることが好ましい。透明部材は、ガラス材料または高分子材料を80体積%以上含むことが好ましく、90体積%以上含むことがさらに好ましい。透明部材がガラス材料または高分子材料を80体積%以上含めば、高い透明性あるいは高い効率を有する発光素子とすることができ、90体積%以上含めばさらに高い透明性あるいは高い効率を有する発光素子とすることができる。
(半導体ナノ粒子蛍光体の透明部材への封入)
透明部材中に半導体ナノ粒子蛍光体1を封入する際には、透明部材中に半導体ナノ粒子蛍光体1を分散させた後に硬化するプロセスを行う。
ガラス材料としては例えば、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等を用いることができ、ガラス材料は縮合反応が進行することで硬化する。縮合反応の進行速度を速めるために加熱や酸または塩基を系に加えてもよい。ガラス材料中に半導体ナノ粒子蛍光体1を分散させる方法は、ガラス材料とナノ粒子蛍光体を混合した溶液を撹拌すること等で行うことができる。
高分子材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリン等からなるエポキシ樹脂等を用いることができ、高分子材料は縮合反応が進行することで硬化し樹脂化(固体化)する。硬化の方法は、紫外線を当てて硬化させる光硬化法や、熱を加えて硬化させる熱硬化法を用いることができる。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
以下、A/Bの記載はBでAが被覆されていることを示す。
[実施例1]
(半導体ナノ粒子蛍光体の製造)
半導体ナノ粒子コアがInP、シェル層がZnS、修飾有機化合物層がヘキサデカンチオール(HDT)からなる半導体ナノ粒子蛍光体のトルエン溶液を準備した。
続いて、半導体ナノ粒子蛍光体トルエン溶液中に、新たな修飾有機化合物として半導体ナノ粒子蛍光体1等量に対しn−オクタデシルトリメトキシシラン(ODTMS)を5等量加え、70℃で3時間で窒素雰囲気中で半導体ナノ粒子蛍光体と反応させて、HDTをシェル層上から除去すると共に、ODTMSをシェル層上に結合させた。
その後、有機溶媒での洗浄処理によってシェル層から解離したHDTおよび未反応のODTMSを系から除去した。その後、乾燥処理を行い、図1に示されるような修飾有機化合物4がODTMSであるInP/ZnS/ODTMSの半導体ナノ粒子蛍光体を得た。
この半導体ナノ粒子蛍光体をテトラエトキシシラン(TEOS)中に分散させ、硬化処理を行うことでガラス封入し、ガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体を作製した。半導体ナノ粒子蛍光体とTEOSとは、体積比で5:10000の割合で混合した。
(性能評価)
得られたガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体に対して波長450nmの励起光を吸収させたとき発した蛍光の発光強度を測定し、吸収フォトン数に対する発光フォトン数の比を発光効率とした。
(評価結果)
実施例1のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、優れた発光効率を維持していた。この理由について、以下に考察する。
実施例1の半導体ナノ粒子蛍光体では、シェル層と修飾有機化合物との間の結合は結合力が強固なシロキサン結合からなる。このため、ガラス封止プロセスを行う際に発生する応力によっても、シロキサン結合の解離が抑えられる。この結果、実施例1のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、発光効率の低下を抑制できると考えられる。
[実施例2]
(半導体ナノ粒子蛍光体の製造)
修飾有機化合物としてODTMSの代わりにn−オクタデシルジメチルメトキシシラン(ODMMS)を用い、修飾有機化合物層形成反応条件を90℃で3時間としたこと以外は、実施例1と同様の方法で半導体ナノ粒子蛍光体を作製した。得られた半導体ナノ粒子蛍光体は、図1に示されるような修飾有機化合物4がODMMSであるInP/ZnS/ODMMSの半導体ナノ粒子蛍光体であった。
この半導体ナノ粒子蛍光体をテトラエトキシシラン(TEOS)中に分散させ、硬化処理を行うことでガラス封入し、ガラス封入ナノ粒子蛍光体を作製した。半導体ナノ粒子蛍光体とTEOSとは、体積比で5:10000の割合で混合した。
(性能評価)
実施例1と同様の方法で性能評価を行った。
(評価結果)
実施例2のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、実施例1のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体よりも、発光効率が優れていた。この理由について、以下に考察する。
実施例1の半導体ナノ粒子蛍光体は、図3に示されるように、シェル層3と修飾有機化合物34との間のシロキサン結合を構成するケイ素原子が、1〜3個の酸素原子と結合している。該酸素原子は、シェル層3と結合できるとともに、ガラス材料とも結合できる。したがって、半導体ナノ粒子蛍光体をガラス材料に分散させ、ガラス材料をガラス化する際に、シェル層3と結合している以外の酸素原子がガラス材料と反応する場合がある。酸素原子とガラス材料とが反応すると、シェル層3近傍で応力が発生し、修飾有機化合物34が、シェル層3から脱離し、半導体ナノ粒子蛍光体の発光効率が低下してしまう可能性があると考えられる。
一方、実施例2の半導体ナノ粒子蛍光体は、図2に示されるように、シェル層3と修飾有機化合物24との間のシロキサン結合を構成するケイ素原子が、1個の酸素原子と結合している。該酸素原子は、シェル層3と結合しているために、ガラス材料がシェル層近傍で修飾有機化合物24と結合することがない。したがって、半導体ナノ粒子蛍光体をガラス材料に分散させ、ガラス材料をガラス化させる際に、シェル層3近傍で応力が発生せず、シェル層3から修飾有機化合物24が離脱することがないため、発光効率が維持されると考えられる。
[実施例3]
(半導体ナノ粒子蛍光体の製造)
修飾有機化合物としてODTMSの代わりにn−ヘキシルトリメトキシシラン(HTMS)を用い、修飾有機化合物層形成反応条件を50℃で3時間としたこと以外は、実施例1と同様の方法で半導体ナノ粒子蛍光体を作製した。得られた半導体ナノ粒子蛍光体は、図1に示されるような修飾有機化合物4がHTMSであるInP/ZnS/HTMSの半導体ナノ粒子蛍光体であった。
この半導体ナノ粒子蛍光体をテトラエトキシシラン(TEOS)中に分散させ、硬化処理を行うことでガラス封入し、ガラス封入ナノ粒子蛍光体を作製した。半導体ナノ粒子蛍光体とTEOSとは、体積比で5:10000の割合で混合した。
(性能評価)
実施例1と同様の方法で性能評価を行った。
(評価結果)
実施例3のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、発光効率の低下は抑制されていたが、実施例1のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体よりも、発光効率は劣っていた。この理由について、以下に考察する。
実施例1の半導体ナノ粒子蛍光体と実施例3の半導体ナノ粒子蛍光体とは、修飾有機化合物のアルキル鎖の主鎖の長さが異なっている。すなわち、実施例1は炭素数18であり、実施例3は炭素数6である。実施例3で用いられる修飾有機化合物はアルキル鎖が短いため、修飾有機化合物層の形成時に、シェル層と修飾有機化合物との反応が進行しやすく、より低温な条件で半導体ナノ粒子蛍光体を形成することができる。一方、実施例3の半導体ナノ粒子蛍光体において、修飾有機化合物層の厚さは、実施例1の半分弱程度になる。このため、修飾有機化合物とシェル層との間の強固な結合によって、ガラス封止や樹脂封止時において生じる応力による修飾有機化合物の剥離は抑制できるものの、応力の発生する場所は、実施例1よりもシェル層表面に近くなる可能性がある。
即ち、実施例3のように、修飾有機化合物として短いアルキル鎖を有するシラン系修飾剤を用いた場合、よりマイルドな条件で半導体ナノ粒子蛍光体を製造できるという利点がある。一方で、実施例3の半導体ナノ粒子蛍光体は、ガラス封止や樹脂封止時において、応力の発生が、シェル層の表面近傍で起こりやすくなる。したがって、実施例3の半導体ナノ粒子蛍光体は、修飾有機化合物で保護しない従来の半導体ナノ粒子蛍光体よりは封止前後の発光効率低下は抑えられるものの、実施例1のように長いアルキル鎖を用いた半導体ナノ粒子蛍光体よりも、封止前後の発光効率の低下の抑制作用が小さくなると考えられる。
[実施例4]
(半導体ナノ粒子蛍光体の製造)
半導体ナノ粒子コアがInN、第1のシェル層がInGaN、第2のシェル層がZnO、修飾有機半導体層がヘキサデカンチオール(HDT)からなるナノ粒子蛍光体のトルエン溶液を準備した。
続いて、半導体ナノ粒子蛍光体トルエン溶液中に、新たな修飾有機化合物として半導体ナノ粒子蛍光体1等量に対しODTMSを5等量を加え、70℃で3時間で窒素雰囲気中で半導体ナノ粒子蛍光体と反応させて、HDTを第2のシェル層上から除去すると共に、ODTMSを第2のシェル層上に結合させた。
その後、有機溶媒での洗浄処理によってシェル層から解離したHDTおよび未反応のODTMSを系から除去した。その後、乾燥処理を行い、図4に示されるような修飾有機化合物4がODTMSであるInN/InGaN/ZnO/ODTMSの半導体ナノ粒子蛍光体10を得た。
この半導体ナノ粒子蛍光体をテトラエトキシシラン(TEOS)中に分散させ、硬化処理を行うことでガラス封入し、ガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体を作製した。半導体ナノ粒子蛍光体とTEOSとは、体積比で10:10000の割合で混合した。
(性能評価)
実施例1と同様の方法で性能評価を行った。
(評価結果)
実施例4のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、優れた発光効率を維持していた。
[実施例5]
(半導体ナノ粒子蛍光体の製造)
実施例1と同様の方法で、実施例1と同様のInP/ZnS/ODTMSの半導体ナノ粒子蛍光体を得た。該半導体ナノ粒子蛍光体に対して、172nmのエキシマランプ光を照射した。このナノ粒子蛍光体を1HNMRで測定すると、OH基の存在を確認できた。
この半導体ナノ粒子蛍光体をテトラエトキシシラン(TEOS)中に分散させ、硬化処理を行うことでガラス封入し、ガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体を作製した。半導体ナノ粒子蛍光体とTEOSとは、体積比で2:10000の割合で混合した。
(性能評価)
実施例1と同様の方法で性能評価を行った。
(評価結果)
実施例5のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、優れた発光効率を維持していた。また、実施例5の半導体ナノ粒子蛍光体は、ガラス材料への分散性が非常に良好であった。この理由について、以下に考察する。
実施例5の半導体ナノ粒子蛍光体は、真空紫外(VUV:vacuum UV)光の照射によって、図5に示されるように、修飾有機化合物14のアルキル鎖のCH末端がOH基等の別の官能基に変換されている。OH基はガラス(SiO)への分散性が良好な官能基であるため、より良好にガラス材料中に分散させた状態でガラス封入することができる。
[実施例6]
(半導体ナノ粒子蛍光体の製造)
半導体ナノ粒子コアがInP、シェル層がZnS、修飾有機化合物層がヘキサデカンチオール(HDT)からなる半導体ナノ粒子蛍光体のトルエン溶液を準備した。
続いて、有機溶媒での洗浄処理によってシェル層から解離したHDTを系から除去した。その後、乾燥処理を行い、修飾有機化合物層がHDTであるInP/ZnS/HDTの半導体ナノ粒子蛍光体を得た。
このナノ粒子蛍光体をテトラエトキシシラン(TEOS)中に分散させ、硬化処理を行うことでガラス封入し、ガラス封入ナノ粒子蛍光体を作製した。半導体ナノ粒子蛍光体とTEOSとは、体積比で5:10000の割合で混合した。
(性能評価)
実施例1と同様の方法で性能評価を行った。
(評価結果)
実施例6のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、実施例1のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体よりも、発光効率が劣っていた。この理由としては、以下の理由が考えられる。
実施例6の半導体ナノ粒子蛍光体は、図6に示されるように、シェル層3と修飾有機化合物44との結合は、結合力が弱いチオール結合からなる。このためガラス封止プロセスを行う際、ガラス材料縮合反応で生じる応力によってチオール結合が解離し、シェル層から修飾有機化合物が解離する。この結果、実施例6のガラス封入半導体ナノ粒子蛍光体は、発光効率が低下する。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の半導体ナノ粒子蛍光体は、ディスプレイのバックライトや照明デバイス等に用いることができる。
1,10,20 半導体ナノ粒子蛍光体、2 半導体ナノ粒子コア、3 シェル層、4,14,24,34,44 修飾有機化合物、31 第1のシェル層、32 第2のシェル層

Claims (11)

  1. 化合物半導体を含む半導体ナノ粒子コアと、
    前記半導体ナノ粒子コアを被覆するシェル層と、
    前記シェル層にシロキサン結合を介して結合する修飾有機化合物とを備え、
    前記修飾有機化合物はアルキル鎖を有する、
    半導体ナノ粒子蛍光体。
  2. 前記シェル層と各修飾有機化合物とは、1つのシロキサン結合を介して結合する、
    請求項1に記載の半導体ナノ粒子蛍光体。
  3. 前記修飾有機化合物はモノアルコキシアルキルシランである、
    請求項1または請求項2に記載の半導体ナノ粒子蛍光体。
  4. 前記シェル層は複数のシェル層を含む、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子蛍光体。
  5. 前記修飾有機化合物は、前記アルキル鎖の末端が水酸基である、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子蛍光体。
  6. 前記修飾有機化合物により形成される修飾有機化合物層は、厚さが0.75nm以上である、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子蛍光体。
  7. 前記半導体ナノ粒子コアおよび前記シェル層は、13族−15族半導体を含む、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子蛍光体。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子蛍光体を含む発光素子。
  9. 前記発光素子は、透明部材と、前記透明部材中に分散された前記半導体ナノ粒子蛍光体とを含む、
    請求項8に記載の発光素子。
  10. 前記透明部材に対する前記半導体ナノ粒子蛍光体の体積比が0.00001以上0.2以下である、
    請求項9に記載の発光素子。
  11. 前記透明部材は、ガラス材料または高分子材料を80質量%以上含む、
    請求項9または請求項10に記載の発光素子。
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