JP2016082103A - 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】混色の発生を抑制しつつ暗電流の増大を抑制することができる固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法を提供すること。【解決手段】実施形態に係る固体撮像装置は、複数の光電変換素子と、トレンチアイソレーションとを備える。複数の光電変換素子は、2次元に配列される。トレンチアイソレーションは、複数の光電変換素子間の境界となる領域のうち、短波長の可視光を光電変換する光電変換素子とこの光電変換素子に隣接する光電変換素子との境界となる領域に限って設けられる。【選択図】図4
Description
本実施形態は、固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法に関する。
従来、2次元に配列された複数の各光電変換素子同士をDTI(Deep Trench Isolation)によって素子分離することによって、撮像画像の各画素における混色を抑制した固体撮像装置がある。かかる固体撮像装置は、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)によって形成されるDTI用のトレンチの表面荒れに起因して暗電流が増大することがある。
一つの実施形態は、混色の発生を抑制しつつ暗電流の増大を抑制することができる固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、固体撮像装置が提供される。固体撮像装置は、複数の光電変換素子と、トレンチアイソレーションとを備える。複数の光電変換素子は、2次元に配列される。トレンチアイソレーションは、前記複数の光電変換素子間の境界となる領域のうち、短波長の可視光を光電変換する光電変換素子と当該光電変換素子に隣接する光電変換素子との境界となる領域に限って設けられる。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る固体撮像装置14を備えるデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ1は、カメラモジュール11と後段処理部12とを備える。
図1は、第1実施形態に係る固体撮像装置14を備えるデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ1は、カメラモジュール11と後段処理部12とを備える。
カメラモジュール11は、撮像光学系13と固体撮像装置14とを備える。撮像光学系13は、被写体からの光を取り込み、被写体像を結像させる。固体撮像装置14は、撮像光学系13によって結像される被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像信号を後段処理部12へ出力する。かかるカメラモジュール11は、デジタルカメラ1以外に、例えば、カメラ付き携帯端末等の電子機器に適用される。
後段処理部12は、ISP(Image Signal Processor)15、記憶部16および表示部17を備える。ISP15は、固体撮像装置14から入力される画像信号の信号処理を行う。かかるISP15は、例えば、ノイズ除去処理、欠陥画素補正処理、解像度変換処理等の高画質化処理を行う。
そして、ISP15は、信号処理後の画像信号を記憶部16、表示部17およびカメラモジュール11内の固体撮像装置14が備える後述の信号処理回路21(図2参照)へ出力する。ISP15からカメラモジュール11へフィードバックされる画像信号は、固体撮像装置14の調整や制御に用いられる。
記憶部16は、ISP15から入力される画像信号を画像として記憶する。また、記憶部16は、記憶した画像の画像信号をユーザの操作等に応じて表示部17へ出力する。表示部17は、ISP15あるいは記憶部16から入力される画像信号に応じて画像を表示する。かかる表示部17は、例えば、液晶ディスプレイである。
次に、図2を参照してカメラモジュール11が備える固体撮像装置14について説明する。図2は、第1実施形態に係る固体撮像装置14の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、固体撮像装置14は、イメージセンサ20と、信号処理回路21とを備える。
ここでは、イメージセンサ20が、入射光を光電変換する光電変換素子の入射光が入射する面とは逆の面側に配線層が形成される所謂裏面照射型CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである場合について説明する。なお、本実施形態に係るイメージセンサ20は、裏面照射型CMOSイメージセンサに限定するものではなく、表面照射型CMOSイメージセンサであってもよい。
イメージセンサ20は、アナログ回路中心に構成される周辺回路22と、画素アレイ23とを備える。また、周辺回路22は、垂直シフトレジスタ24、タイミング制御部25、CDS(相関二重サンプリング部)26、ADC(アナログデジタル変換部)27、およびラインメモリ28を備える。
画素アレイ23は、イメージセンサ20の撮像領域に設けられる。かかる画素アレイ23には、撮像画像の各画素に対応する複数の光電変換素子が、水平方向(行方向)および垂直方向(列方向)へ2次元アレイ状(マトリックス状)に配置されている。そして、画素アレイ23では、各画素に対応する光電変換素子が入射光量に応じた信号電荷(例えば、電子)を発生させて蓄積する。
光電変換素子に蓄積された信号電荷は、光電変換素子毎に設けられる読み出しゲートへ所定の電圧が印加された場合に、電荷転送領域を通ってフローティングディフュージョンへ転送されて保持される。
タイミング制御部25は、垂直シフトレジスタ24、CDS26、ADC27、およびラインメモリ28に接続されており、これら垂直シフトレジスタ24、CDS26、ADC27、およびラインメモリ28の動作のタイミング制御を行う。
垂直シフトレジスタ24は、アレイ(行列)状に2次元配列された複数の光電変換素子の中から信号電荷を読み出す光電変換素子を行単位で順次選択するための選択信号を画素アレイ23へ出力する処理部である。
画素アレイ23は、垂直シフトレジスタ24から入力される選択信号によって行単位で選択される各光電変換素子に蓄積された信号電荷を、各画素の輝度を示す画素信号として光電変換素子からCDS26へ出力する。
CDS26は、画素アレイ23から入力される画素信号から、相関二重サンプリングによってノイズを除去してADC27へ出力する処理部である。ADC27は、CDS26から入力されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号へ変換してラインメモリ28へ出力する処理部である。ラインメモリ28は、ADC27から入力される画素信号を一時的に保持し、画素アレイ23における光電変換素子の行毎に信号処理回路21へ出力する処理部である。
信号処理回路21は、デジタル回路中心に構成され、ラインメモリ28から入力される画素信号に対して所定の信号処理を行い、信号処理後の画素信号を画像信号として後段処理部12へ出力する処理部である。かかる信号処理回路21は、画素信号に対して、例えば、レンズシェーディング補正、傷補正、ノイズ低減処理等の信号処理を行う。
このように、イメージセンサ20では、画素アレイ23に配置される複数の光電変換素子が入射光を受光量に応じた量の信号電荷へ光電変換して蓄積し、周辺回路22が各光電変換素子に蓄積された信号電荷を画素信号として読み出すことによって撮像を行う。
かかるイメージセンサ20が備える画素アレイ23は、光電変換素子間を素子分離するトレンチアイソレーションを備える。そして、本実施形態では、画素アレイ23に2次元に配置される複数の光電変換素子間の境界となる領域全体ではなく、一部の領域に限ってトレンチアイソレーションを設けることによって、電気的および光学的混色の発生を防止しつつ暗電流の増大を抑制している。
以下、かかる画素アレイ23の具体的な構成の一例について、図3〜図5を参照して説明する。図3は、第1実施形態に係る画素アレイ23の受光面の一部を示す説明図である。また、図4は、第1実施形態に係る画素アレイ23の図3に示すL1−L1´線による断面を示す説明図であり、図5は、第1実施形態に係る画素アレイ23の図3に示すL2−L2´線による断面を示す説明図である。
なお、図3では、画素アレイ23に設けられるDTI(Deep Trench Isolation)5を示すために、後述のマイクロレンズ36、カラーフィルタ35R,35G,35B、平坦化層33、反射防止膜32(図4および図5参照)の図示を省略している。
また、図3では、各光電変換素子が光電変換する光色が分かるように、赤色光を光電変換する光電変換素子(以下、「赤用素子4R」と記載する)の受光面にRの文字を記載している。同様に、図3では、緑色光を光電変換する光電変換素子(以下、「緑用素子4G」と記載する)の受光面にGの文字を記載し、青色光を光電変換する光電変換素子(以下、「青用素子4B」と記載する)の受光面にBの文字を記載している。
図3に示すように、画素アレイ23は、2次元にベイヤー配列される複数の赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bを備える。そして、画素アレイ23は、複数の赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4B間の境界となる領域のうち、短波長の可視光を光電変換する青用素子4Bと青用素子4Bに隣接する赤用素子4Rおよび緑用素子4Gとの境界となる領域に限って設けられるDTI5を備える。
このように、画素アレイ23は、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4B毎に画素アレイ23を区画する平面視格子状の領域のうち、青用素子4Bを囲む領域に限って選択的に設けられるDTI5を備える。
これにより、画素アレイ23は、全ての赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bの周りにそれぞれDTI5が形成されるような他の画素アレイに比べて、DTI5用のトレンチの形成領域が狭くて済む。したがって、画素アレイ23によれば、DTI5用のトレンチの表面荒れに起因する暗電流の増大を抑制することができる。
かかる画素アレイ23は、図4および図5に示すような構造となっている。具体的には、図4および図5に示すように、画素アレイ23は、支持基板30と、支持基板30上に設けられる多層配線層31と、多層配線層31上に設けられる半導体層4とを備える。さらに、画素アレイ23は、半導体層4上に順次積層される反射防止膜32、平坦化層33、カラーフィルタ35R,35G,35B、およびマイクロレンズ36を備える。
支持基板30は、画素アレイ23の製造工程において半導体層4を薄化する場合に、半導体層4を支持する基板である。多層配線層31は、層間絶縁膜41の内部に多層配線42や読み出しゲート43などが設けられる層である。
多層配線42は、例えば、画素アレイ23内の半導体素子と周辺回路22とを接続する配線である。読み出しゲート43は、半導体層4内の赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bから光電変換された信号電荷を読み出す読出トランジスタのゲートである。
半導体層4は、内部に赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bを備える。赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bは、P型の半導体層44と、P型の半導体層44の内部に2次元アレイ状に設けられる複数のN型の半導体領域45とのPN接合によって形成されるフォトダイオードである。各N型の半導体領域45は、光電変換された信号電荷の蓄積領域となる。
また、半導体層4は、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bの境界となる領域における長波長および中波長の可視光が吸収される深さ位置に、P型の不純物がドープされた素子分離領域46を備える。ここで、長波長の可視光は、例えば、赤色光であり、中波長光は、例えば、緑色光である。素子分離領域46は、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4B間の信号電荷の移動を抑制することによって、撮像画像における電気的混色を抑制する。
さらに、半導体層4は、図4に示すように、青用素子4Bと青用素子4Bに隣接する緑用素子4Gとの境界となる領域に、受光面(ここでは、上面)から短波長の可視光が吸収される深さまで達するDTI5を備える。
DTI5は、例えば、アルミニウムなどの遮光部材52と、遮光部材52の表面を被覆する酸化シリコンなどの絶縁膜51とを備える。かかるDTI5は、遮光部材52によって青用素子4Bおよび緑用素子4G間の光の透過を抑制することにより、撮像画像における光学的混色を抑制する。さらに、DTI5は、絶縁膜51によって青用素子4Bおよび緑用素子4G間の信号電荷の移動を抑制することにより、撮像画像における電気的混色を抑制する。
反射防止膜32は、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bよりも屈折率が小さく、平坦化層33よりも屈折率が大きな材料によって形成される透明な薄膜である。かかる反射防止膜32は、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bにおける受光面の表面反射を少なくすることによって、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bへの透過光量を増大させる。平坦化層33は、平坦化層33の形成後に積層されるカラーフィルタ35R,35G,35Bの積層面を平坦化するために設けられる透光性を備えた層である。
カラーフィルタ35Rは、平坦化層33を介して赤用素子4Rの光が入射する側に設けられ、赤色光を選択的に透過させる。カラーフィルタ35Gは、平坦化層33を介して緑用素子4Gの光が入射する側に設けられ、緑色光を選択的に透過させる。カラーフィルタ35Bは、平坦化層33を介して青用素子4Bの光が入射する側に設けられ、青色光を選択的に透過させる。マイクロレンズ36は、入射光を赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bへ集光する平凸レンズである。
この画素アレイ23では、マイクロレンズ36およびカラーフィルタ35Bを透過した青色光は、可視光のなかで波長が比較的短いので、図4に示すように、青用素子4Bの受光面近傍の領域で吸収されて信号電荷10へ光電変換される。
かかる信号電荷10は、青用素子4Bの受光面近傍の領域内で移動するが、青用素子4Bと緑用素子4Gとの境界領域には受光面から青色光が吸収される深さまで達するDTI5が設けられているため、隣接する緑用素子4Gや赤用素子4Rへの移動が抑止される。これにより、画素アレイ23は、青用素子4Bから緑用素子4Gや赤用素子4Rへ信号電荷10が移動することによる電気的混色の発生を抑制することができる。
しかも、前述したように、DTI5が設けられるのは、青用素子4Bの周囲における受光面から青色光が吸収される深さまでである。これにより、DTI5用のトレンチの深さは、青色光が光電変換された信号電荷10を緑用素子4Gや赤用素子4Rへ移動させないために必要最小限の深さに抑えられる。このように、画素アレイ23では、DTI5の深さを必要最小限に抑えることによってDTI5用のトレンチの表面荒れに起因する暗電流の増大をさらに抑制することができる。
また、画素アレイ23では、マイクロレンズ36およびカラーフィルタ35Gを透過した緑色光は、波長が青色光よりも長く赤色光よりも短いので、図4および図5に示すように、緑用素子4Gの中央領域近傍の領域で吸収されて信号電荷10へ光電変換される。
また、画素アレイ23では、マイクロレンズ36およびカラーフィルタ35Rを透過した赤色光は、可視光のなかで波長が比較的長いので、図5に示すように、赤用素子4Rの受光面とは逆側の面近傍の領域で吸収されて信号電荷10へ光電変換される。
そして、緑色光が光電変換された信号電荷10は、緑用素子4Gの中央領域内を移動し、赤色光が光電変換された信号電荷10は、赤用素子4Rの受光面とは逆側の面近傍の領域内を移動する。
ただし、これらの信号電荷10は、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bの境界領域の赤色光および緑色光が吸収される位置に、素子分離領域46が設けられているため、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4B間の移動が抑止される。
このように、画素アレイ23は、青用素子4Bによって光電変換された信号電荷10が隣接する緑用素子4Gおよび赤用素子4Rへ移動することをDTI5によって抑止する。また、画素アレイ23は、赤用素子4Rおよび緑用素子4Gによって光電変換された信号電荷10が赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4B間を移動することを素子分離領域46によって抑止する。
これにより、画素アレイ23は、撮像画像の各画素における電気的混色の発生を抑制することができる。さらに、画素アレイ23は、DTI5の設置領域を必要最小限に抑えることによって、DTI5用のトレンチの表面荒れに起因する暗電流の発生を抑制することができる。
次に、図6〜図8を参照して、第1実施形態に係る画素アレイ23の製造方法について説明する。図6〜図8は、第1実施形態に係る画素アレイ23の製造工程を示す説明図である。画素アレイ23を製造する場合には、図6の(a)に示すように、シリコンウェハなどの半導体基板へボロンなどのP型の不純物をドープすることによってP型の半導体層44を形成する。
続いて、例えば、リンなどのN型の不純物をP型の半導体層44の表面から内部の所定位置へイオン注入し、アニール処理を行うことによって、複数のN型の半導体領域45を半導体層4内の同一の深さ位置に形成する。これにより、赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bが2次元アレイ状に形成される。
その後、図6の(b)に示すように、半導体層4におけるN型の半導体領域45間の領域へ表面側から内部へ向けて、例えば、ボロンなどのP型の不純物をイオン注入し、アニール処理を行うことによって、素子分離領域46を形成する。このとき、半導体層4の表面からN型の半導体領域45の深さ方向における中心位置と同程度の深さ位置まで達する素子分離領域46を形成する。
続いて、図6の(c)に示すように、半導体層4の表面に多層配線層31を形成する。多層配線層31を形成する工程では、まず、半導体層4の表面における所定位置に、例えば、ポリシリコンによって読み出しゲート43などの半導体素子の構成要素を形成する。
その後、層間絶縁膜41を形成し、層間絶縁膜41に配線パターンのパターニングを行い、形成された配線パターンへ、例えば、銅などの金属を埋め込むことによって多層配線42を形成するという一連の工程を繰り返す。これにより、多層配線層31が形成される。
続いて、図7の(a)に示すように、多層配線層31の表面に支持基板30を貼着する。その後、図7の(b)に示すように、図7の(a)に示す構造体の表裏を反転させ、半導体層4の裏面(ここでは、上面)を研削および研磨することによって、半導体層4を薄化する。
続いて、図7の(c)に示すように、青用素子4BのN型の半導体領域45と、緑用素子4GのN型の半導体領域45との間におけるP型の半導体層44へ、半導体層4の裏面(ここでは、上面)から所定の深さ位置まで達するトレンチ50を形成する。
ここでの所定の深さ位置は、半導体層4へ裏面(ここでは、上面)から入射する青色光が吸収される深さ位置である。また、この工程では、緑用素子4GのN型の半導体領域45と、赤用素子4RのN型の半導体領域45との間には、トレンチ50は形成しない。
その後、図8の(a)に示すように、例えば、熱酸化処理を行うことによって、トレンチ50の内周面に酸化シリコンの絶縁膜51を形成した後、図8の(b)に示すように、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)によって、トレンチ50内に遮光部材52を埋め込む。
続いて、図8の(c)に示すように、半導体層4上に、例えば、CVDによって、例えば、窒化シリコン膜を成膜することにより反射防止膜32を形成し、その後、反射防止膜32上にアクリル樹脂などの有機系樹脂を塗布し、固化した有機系樹脂の表面を研磨して平坦化層33を形成する。その後、平坦化層33の上面にカラーフィルタ35R,35G,35Bおよびマイクロレンズ36を順次形成することによって、図4および図5に示す画素アレイ23が完成する。
上述したように、第1実施形態に係る画素アレイは、2次元に配列される赤用素子、緑用素子、および青用素子間の領域のうち、平面視において青用素子を囲む領域に限って設けられるDTIを備える。
これにより、第1実施形態に係る画素アレイは、DTIを設ける領域を必要最小限に抑えることができるので、電気的混色を抑制しつつDTI用のトレンチの表面荒れに起因する暗電流の増大を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る画素アレイについて説明する。図9は、第2実施形態に係る画素アレイ23aを示す説明図である。なお、ここでは、図9に示す画素アレイ23aの構成要素のうち、図4または図5に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、図4または図5に示す符号と同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
次に、第2実施形態に係る画素アレイについて説明する。図9は、第2実施形態に係る画素アレイ23aを示す説明図である。なお、ここでは、図9に示す画素アレイ23aの構成要素のうち、図4または図5に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、図4または図5に示す符号と同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
図9に示すように、第2実施形態に係る画素アレイ23aは、半導体層4aの構成が第1実施形態に係る画素アレイ23の半導体層4とは異なり、その他の構成は、第1実施形態に係る画素アレイ23と同様である。
具体的には、素子分離領域46(図4参照)を備えておらず、青用素子4BのN型の半導体領域45と、緑用素子4GのN型の半導体領域45との間の領域に、半導体層4aの表裏を貫通するDTI5aを備える。
なお、かかるDTI5aは、緑用素子4GのN型の半導体領域45と、赤用素子4RのN型の半導体領域45との間の領域には設けられない。つまり、画素アレイ23aにおける緑用素子4Gと赤用素子4Rとが隣接する部分の断面は、図5に示す断面と同様である。
かかる画素アレイ23aによっても、全ての赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bの周りにそれぞれDTI5aが形成されるような他の画素アレイに比べて、DTI5a用のトレンチの形成領域を狭くすることができる。したがって、画素アレイ23aによれば、DTI5a用のトレンチの表面荒れに起因する暗電流の増大を抑制することができる。
また、画素アレイ23aを形成する場合には、例えば、図6の(a)に示す赤用素子4R、緑用素子4G、および青用素子4Bが形成される前に、青用素子4Bの形成予定領域を囲むように、形成予定の青用素子4Bが形成される深さを超えるトレンチを形成する。
続いて、トレンチの内周面に酸化シリコンなどの絶縁膜51aを形成し、その後、トレンチの内部にアルミニウムなどの遮光部材52aを埋め込む。これにより、DTI5aが形成される。以後の製造工程は、DTI5aの形成箇所に素子分離領域46を形成しない点を除き、図6〜図8に示す製造工程と同様である。
上述したように、第2実施形態に係る画素アレイが備えるDTIは、2次元に配列される赤用素子、緑用素子、および青用素子間の領域のうち、平面視において青用素子を囲む領域に限って設けられ、青用素子が形成される半導体層の表裏を貫通する。
かかる画素アレイは、全ての赤用素子、緑用素子、および青用素子の周りにそれぞれDTIが形成されるような他の画素アレイに比べて、DTI用のトレンチの形成領域を狭くすることができる。したがって、第2実施形態の画素アレイによれば、DTI用のトレンチの表面荒れに起因する暗電流の増大を抑制することができる。
なお、上記した実施形態では、図4に示すDTI5の深さ、および図9に示すDTI5aの深さは一例であり、実施形態に係るトレンチアイソレーションの深さはこれに限定されるものではない。
トレンチアイソレーションは、例えば、半導体層4の受光面から緑色光が吸収される深さまで達する構成であってもよい。かかる構成によれば、トレンチアイソレーションと素子分離領域46とが連結されるので、電気的混色をさらに抑制することができる。
また、上記した実施形態では、トレンチアイソレーションがDTIである場合を例に挙げたが、トレンチアイソレーションは、STI(Shallow Trench Isolation)であってもよい。
また、上記した実施形態では、光電変換素子がベイヤー配列される場合について説明したが、光電変換素子の配列は、これに限定されるものではない。光電変換素子がベイヤー配列以外の配列の場合、画素アレイには、赤用素子、緑用素子、および青用素子が光電変換する光とは異なる色の光を光電変換する光電変換素子が設けられる場合がある。
例えば、画素アレイは、赤用素子、青用素子、青色に近い緑色光を光電変換する光電変換素子、および赤色に近い緑色光を光電変換する光電変換素子を備えるものがある。そして、青色に近い緑色光は、可視光の中で波長が比較的短い光である。
このため、かかる画素アレイの場合、青色に近い緑色光を光電変換する光電変換素子および青用素子の周りに限って、本実施形態のトレンチアイソレーションを設ける。また、画素アレイが白色光を光電変換する光電変換素子をさらに備える場合には、白色光を光電変換する光電変換素子の周りにも本実施形態のトレンチアイソレーションを設ける。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 デジタルカメラ、 11 カメラモジュール、 12 後段処理部、 13 撮像光学系、 14 固体撮像装置、 15 ISP、 16 記憶部、 17 表示部、 20 イメージセンサ、 21 信号処理回路、 22 周辺回路、 23,23a 画素アレイ、 24 垂直シフトレジスタ、 25 タイミング制御部、 26 CDS、 27 ADC、 28 ラインメモリ、 30 支持基板、 31 多層配線層、 32 反射防止膜、 33 平坦化層、 35R,35G,35B カラーフィルタ、 36 マイクロレンズ、 4R 赤用素子、 4G 緑用素子、 4B 青用素子、 4,4a 半導体層、 41 層間絶縁膜、 42 多層配線、 43 読み出しゲート、 44 P型の半導体層、 45 N型の半導体領域、 46 素子分離領域、 5,5a DTI、 51,51a 絶縁膜、 52,52a 遮光部材
Claims (5)
- 2次元に配列される複数の光電変換素子と、
前記複数の光電変換素子間の境界となる領域のうち、短波長の可視光を光電変換する光電変換素子と当該光電変換素子に隣接する光電変換素子との境界となる領域に限って設けられるトレンチアイソレーションと
を備えることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記トレンチアイソレーションは、
前記短波長の可視光を光電変換する光電変換素子と当該光電変換素子に隣接する光電変換素子との境界となる領域における受光面から前記短波長の可視光が吸収される深さまで達する
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記複数の光電変換素子の境界となる領域における長波長および中波長の可視光が吸収される深さ位置に設けられ、前記光電変換素子の電荷蓄積領域とは逆導電型の不純物がドープされる素子分離領域
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記トレンチアイソレーションは、
前記光電変換素子が形成される半導体層における受光面から当該受光面とは逆側の面まで達する
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 2次元に複数の光電変換素子を形成する工程と、
前記複数の光電変換素子間の境界となる領域のうち、短波長の可視光を光電変換する光電変換素子と当該光電変換素子に隣接する光電変換素子との境界となる領域に限ってトレンチアイソレーションを形成する工程と
を含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014213076A JP2016082103A (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014213076A JP2016082103A (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016082103A true JP2016082103A (ja) | 2016-05-16 |
Family
ID=55956456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014213076A Pending JP2016082103A (ja) | 2014-10-17 | 2014-10-17 | 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016082103A (ja) |
-
2014
- 2014-10-17 JP JP2014213076A patent/JP2016082103A/ja active Pending
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