JP2016080533A - 速度測定方法および透明体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マークを設けずに透明体の速度を精度よく測定することができる速度測定方法を提供する。【解決手段】透明体の移動方向に平行に配置されるラインセンサが、一定のスキャン周期で透明体をスキャンする。そして、ラインセンサによる透明体のスキャンの結果得られる画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像で生じる筋と長辺との角度を導出する。さらに、その角度と、スキャン周期と、ラインセンサによるスキャンの結果得られる画像の1画素に相当する透明体上の長さとに基づいて、透明体の速度を測定する。【選択図】図8
Description
本発明は、透明体の速度測定方法、およびその速度測定方法を含む透明体の製造方法に関する。
搬送される物体の速度を測定する方法として、表面にゴムが設けられたローラを物体に接触させて、そのローラの回転速度により物体の速度を測定する方法がある。しかし、この方法は、ローラを接触させることが困難な物体に対しては適用することが難しい。例えば、成形後のガラス板は、高温であり、また、完全に固化していないため、表面にゴムが設けられたローラを接触させることは困難であり、ローラを利用してガラス板の搬送速度を測定することは難しい。
物体に接触せずに物体の速度を測定する方法が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の方法では、物体の表面に所定間隔で複数のマークを設けておく。そして、その移動する物体のマークをCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサで撮像し、その出力データを所定のサンプリング周波数でサンプリングし、そのサンプリングデータの配列パターンを相互に比較することで、物体の速度を測定する。
また、板状の物体の速度を測定するときに、特許文献1に記載の方法で用いられるマークの代わりに、板状の物体に生じている表面の凹凸を利用することが考えられる。そして、レーザによって物体の表面の高さを測定する変位計を用いて、凸部や凹部の高さを複数回測定し、ある測定から次回の測定までの凸部や凹部の移動距離と、変位計による測定間隔の時間とに基づいて速度を測定することが考えられる。
特許文献1に記載された物体の速度測定方法では、予め、物体の表面に所定間隔でマークを設けなければならない。
一方、レーザによって物体の表面の高さを測定する変位計を用いて、凸部や凹部の高さを複数回測定し、ある測定から次回の測定までの凸部や凹部の移動距離と、変位計による測定間隔の時間とに基づいて速度を測定する方法では、物体にマークを設ける必要がない。しかし、この方法では、ガラス板等の透明体の速度を測定する場合には、正確な速度を測定することは困難である。透明体の表面におけるレーザの反射率が低いため、変位計に反射光が到達しない場合があり、その場合には表面の高さを測定できないためである。すなわち、変位計が必ずしも凸部や凹部を検出できるわけではなく、そのような検出漏れがあると、ある測定から次回の測定までの凸部や凹部の移動距離を求めることができず、正確な透明体の速度を測定できなくなる。
そこで、本発明は、マークを設けずに、透明体の速度を精度よく測定することができる速度測定方法、およびその速度測定方法を含む透明体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明による速度測定方法は、特徴部を有し移動している透明体の速度を測定する速度測定方法であって、透明体の移動方向に平行に配置されるラインセンサが、一定のスキャン周期で透明体をスキャンし、ラインセンサによる透明体のスキャンの結果得られる画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像で生じる筋と長辺との角度を導出し、角度と、スキャン周期と、ラインセンサによるスキャンの結果得られる画像の1画素に相当する透明体上の長さとに基づいて、透明体の速度を測定し、ラインセンサとして、スキャン範囲の長辺の長さを特徴部が通過する時間内に2回以上のスキャンを行うことができるラインセンサを用いることを特徴とする。
ラインセンサによる透明体のスキャンの結果得られる画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像で生じる筋と長辺との角度をθとし、ラインセンサによる透明体のスキャンの結果得られる画像の画素の一辺に相当する透明体上の長さをaとし、スキャン周期を1/bとしたときに、a/((1/b)×tanθ)の計算によって移動体の速度を測定してもよい。
ラインセンサとして、ラインセンサ型変位計を用いてもよい。
ラインセンサとして、ラインセンサカメラを用いてもよい。
また、本発明による透明体の製造方法は、溶融材料を板状の透明体に成形する成形ステップと、透明体を徐冷することによって固化する徐冷ステップと、透明体を検査する検査ステップとを含み、成形ステップ中およびその後で搬送される透明体の速度を、上記の速度測定方法で測定することを特徴とする。
また、透明体はガラス板であってもよい。
本発明によれば、マークを設けずに、透明体の速度を精度よく測定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
本発明の速度測定方法は、板状の透明体を速度測定の対象とする。以下の説明では、ガラス板の速度を測定する場合を例にして説明する。ただし、速度測定の対象となる板状の透明体は、ガラス板に限られず、樹脂等であってもよい。また、ガラス板は、無機ガラスであっても有機ガラスであってもよい。また、ガラス板の製造方法は、公知の製造方法でよく、無機ガラスであればガラスリボン(板状の透明体)による成形法に本発明を好適に適用できる。ガラスリボンの成形法の例として、例えば、フルート法、ダウンドロー法、フュージョン法、スロットダウン法、リドロー法、ロール成形法、ロールアウト法や引き上げ法等が挙げられる。
また、製造過程にあるガラス板の表面には、凹凸が生じている。本発明の一態様における速度測定方法は、このような透明体の表面の凹部や凸部を、透明体の特徴部として利用する。
図1は、本発明の一態様における速度測定方法に用いる装置(以下、測定装置と記す。)をガラス板ともに示す模式図である。図1では、ガラス板5の側面方向から測定装置およびガラス板5を観察した状態を示している。また、図1に示す矢印は、ガラス板5の搬送方向(移動方向)を示している。測定装置は、ラインセンサ1と、演算装置2とを備える。
図1に示すように、ラインセンサ1は、ガラス板5の上方に固定して設置される。図2は、ラインセンサ1の向きと、ガラス板5の搬送方向との関係を示す説明図である。図2に示すように、ラインセンサ1は、ガラス板5の搬送方向に平行に設置される。換言すれば、ラインセンサ1によるスキャン範囲の長辺がガラス板5の搬送方向に平行になるように、ラインセンサ1は設置される。
製造過程にあるガラス板は、端部に凹凸が多い。従って、ラインセンサ1は、ガラス板5の端部付近の上方に設けられていてもよい。
ラインセンサ1は、物体の表面の高さを測定するラインセンサ型変位計であってもよい。あるいは、ラインセンサ1は、物体の表面を撮像するラインセンサカメラであってもよい。以下の説明では、ラインセンサ1がラインセンサ型変位計である場合を例にして説明する。
ラインセンサ1は、一定のスキャン周期で(換言すれば、一定の周波数で)、ガラス板5をスキャンする。ここで、スキャンとは、具体的には、ラインセンサ1がラインセンサ型変位計である場合、ラインセンサ型変位計がレーザによって物体の表面の高さを測定し、その高さに応じた画像を生成することである。また、ラインセンサ1がラインセンサカメラである場合、ラインセンサカメラが物体の表面を撮像し表面の画像を生成することである。ラインセンサ1がラインセンサ型変位計である場合でも、ラインセンサカメラである場合でも、1回のスキャンによって、一方向に画素が並んだ画像が得られる。
また、本発明では、ラインセンサ1として、スキャン範囲の長辺の長さをガラス板5の特徴部(凹部や凸部)が通過する時間内に2回以上スキャンを行うことができるラインセンサを用いる。
図3は、ラインセンサ1(本例では、ラインセンサ型変位計)によって得られるスキャン結果を示す模式図である。図3(a)は、スキャンの結果得られた画像を示す。前述のように、1回のスキャンによって、一方向に画素が並んだ画像が得られる。また、ラインセンサ型変位計では、そのような画像において、各画素は、ガラス板表面の測定箇所の高さに応じた色あるいは輝度等で表される。図3(b)は、各画素に応じた高さを模式的に示している。図3(a),(b)に示すように、ラインセンサ型変位計のスキャン結果では、高さが測定できていない部分Nが生じる。ラインセンサ型変位計は、レーザを照射し、その反射光を捉えることによって物体の表面の高さを測定するため、ガラス板のように反射率の低い物体の場合、反射光が得られなかった部分に関しては、表面の高さを測定できないためである。
なお、図3では、高さが測定できている部分に関しては、高さが変化していないように示しているが、スキャン結果として得られる画像(図3(a)参照)では、ガラス板表面のスキャン範囲における高さの変化が色あるいは輝度の変化として現れる。
図4は、1回のスキャンで得られる画像を模式的に示す説明図である。ラインセンサ1が、ガラス板上のスキャン範囲21をスキャンすることによって、一方向に画素が1行に並んだ画像11が得られる。なお、図3(a)に模式的に示した画像は、画像11に相当する。画像11において、画素は一方向に一行に並んでいる。従って、画像11は、長方形の画像となる。そして、その長辺12(図4参照)の方向は、スキャン範囲21の長辺の方向に対応している。スキャン範囲21内に特徴部15(凹部や凸部)が入っているときにラインセンサ1がスキャン範囲21をスキャンすると、画像11内に特徴部15が表れ得る。ただし、スキャン範囲21内で特徴部15が存在する部分の反射光が得られない場合もあるので、画像11内に特徴部15が表れない場合もある。
ラインセンサ1は、固定された位置で、一定のスキャン周期で、ガラス板5をスキャンする。また、ラインセンサ1は、スキャン範囲の長辺の長さをガラス板5の特徴部15が通過する時間内に2回以上スキャンを行うことができる。そして、ガラス板5(図1、図2参照)は、一定方向に搬送されている。従って、同一の特徴部を表す画像内の画素の位置は、スキャン毎にずれていく。
ラインセンサ1は、スキャン毎に得られた画像11(図4参照)を演算装置2に入力する。
図5は、演算装置2の構成例を示す模式的ブロック図である。演算装置2は、角度導出手段7と、速度測定手段8とを備える。
角度導出手段7は、ラインセンサ1によるガラス板5のスキャン毎に得られた画像11を長辺12(図4参照)同士が隣り合うように時間順に並べた画像を生成する。
図6は、スキャン毎に得られた画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像を示す模式図である。図6に示す画像11a〜11kは、それぞれラインセンサ1による1回のスキャン毎に得られた画像である。画像11a,11b,・・・,11kの順に得られたものとする。すなわち、画像11aが一番先の時刻に得られた画像であり、画像11kが一番最後に得られた画像である。角度導出手段7は、画像11a〜11kを長辺12同士が隣り合うように時間順に並べた画像13を生成する。図6では、説明を簡単にするために、画像11a〜11kを並べた画像13を示しているが、スキャン毎に得られた画像をいくつ並べるかは特に限定されない。
前述のように、同一の特徴部を表す画像内の画素の位置は、スキャン毎にずれていく。図6に示す画像11gで表れた特徴部15の画素位置も、その後のスキャンの結果得られた画像11i,11j,11k等でそれぞれずれている。このような画像毎の特徴部15の画素位置のずれに起因して、画像11a〜11kを長辺12同士が隣り合うように時間順に並べた画像13では、筋14が認識される。角度導出手段7は、この筋14と、スキャン毎に得られた画像の長辺12とのなす角度θを、画像13に基づいて導出する。
なお、ラインセンサ1によって高さが計測できなかった箇所に特徴部15が存在する場合、その特徴部15は、スキャンによって得られる画像に表れない。図6では、画像11hに特徴部15が表れない場合を模式的に示している。このように、スキャン毎に得られた画像の一部に特徴部15が表れない画像があったとしても、全ての画像で特徴部15が表れないわけではない。従って、スキャン毎に得られた画像の一部に特徴部15が表れない画像があったとしても、画像13内に筋14を認識することができる。
また、ラインセンサ1のスキャン範囲21(図4参照)には、特徴部15に該当するガラス板表面の凹部や凸部は複数存在し得る。従って、図6では、1本の筋14を図示しているが、画像13内に複数の筋が存在し得る。それらの個々の筋と、スキャン毎に得られた画像の長辺12とのなす角度は、共通であるとみなすことができる。
図7は、スキャン毎に得られた画像を並べた画像13を示す模式図である。図7において、黒で示されている部分は、ラインセンサ1によって高さが計測できなかった箇所に相当する。図7に示すように、高さが計測できなかった箇所があったとしても、斜め方向の筋が生じていることが分かる。
角度導出手段7は、導出した角度θを速度測定手段8に入力する。
速度測定手段8は、筋14とスキャン毎に得られた画像の長辺12とのなす角度θ(図6参照)と、ラインセンサのスキャン周期と、スキャン毎に得られる画像11(図4参照)の1画素の一辺に相当するガラス板上の長さとに基づいて、搬送されるガラス板5の速度を測定する。
具体的には、速度測定手段8は、以下のようにガラス板5の速度を測定する。ラインセンサ1によるガラス板5のスキャンの結果得られる画像11内の画素は、正方形である。この画素の一辺に相当するガラス板上の長さをa[mm]とする。例えば、スキャン範囲の長さがL[mm]であり、このL[mm]の範囲をQ個の画素で表しているのであれば、画素の一辺に相当するガラス板上の長さaは、a=L/Q[mm]となる。また、スキャン周期を1/b[s]とする。換言すれば、スキャンの周波数をb[Hz]とする。速度測定手段8は、以下に示す式(1)の計算を行うことによって、ガラス板5の速度s[mm/s]を測定する。
s=a/((1/b)×tanθ) 式(1)
a[mm]、およびスキャン周期1/b[s]はそれぞれ定数であり、予め速度測定手段8に設定しておけばよい。
式(1)によってガラス板の速度sが計算できる理由については、後述する。
角度導出手段7および速度測定手段8は、例えば、プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。この場合、CPUが、プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、角度導出手段7および速度測定手段8として動作すればよい。
図8は、本発明の速度測定方法における処理経過の例を示すフローチャートである。まず、ラインセンサ1が、搬送されているガラス板5を、一定のスキャン周期でスキャンする(ステップS1)。ラインセンサ1は、スキャンの結果得られた各画像を演算装置2に入力する。
次に、角度導出手段7が、スキャンの結果得られた各画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像を生成し、その画像で生じる筋と、スキャンの結果得られた画像の長辺とのなす角度θを導出する(ステップS2)。
次に、速度測定手段8が、ステップS2導出された角度θと、ラインセンサ1のスキャン周期と、スキャンの結果得られる画像の画素の一辺に相当するガラス板上の長さとに基づいて、ガラス板5の速度を求める(ステップS3)。具体的には、速度測定手段8は、式(1)の計算によって、ガラス板の速度を求める。
式(1)によってガラス板の速度sが計算できる理由について説明する。図9は、スキャンの結果得られた各画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像の画素群を示す模式図である。なお、図9では、便宜的に画素間の間隔を空けて示しているが、画素間の間隔は無視し得る。また、図9では、特徴部を表している画素を斜線で示している。各スキャンの結果得られる画像内で1行に並ぶQ個の画素に着目する。すると、そのQ個分の画素に相当するガラス板上の距離はa×Q[mm]である。また、図9に示す画像において、縦方向の長さT分の画像を得るために、ラインセンサ1がスキャンを行った回数は、Q×tanθで表される。1回のスキャンから次のスキャンまでの間隔は、1/b[s]である。あるスキャンの結果、画素41に表れた特徴部が、別のスキャンの結果、画素42に表れるまでの間に、その特徴部が移動した距離は、a×Q[mm]である。その間に経過した時間は、(1/b)×(Q×tanθ)[s]である。よって、ガラス板の速度s[mm/s]は、a×Q[mm]を(1/b)×(Q×tanθ)[s]で除算することによって、以下のように表される。
s=(a×Q)/((1/b)×(Q×tanθ))
=a/((1/b)×tanθ)
=a/((1/b)×tanθ)
従って、ガラス板5の速度は、式(1)の計算によって求めることができる。
本発明によれば、スキャンの結果得られた各画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像13を生成し、その画像上に表れた筋14と、スキャンの結果得られる画像の長辺との角度θを利用して、ガラス板5の速度を求める。そして、既に説明したように、スキャン毎に得られた画像の一部に特徴部15が表れない画像があったとしても、全ての画像で特徴部15が表れないわけではない。従って、スキャン毎に得られた画像の一部に特徴部15が表れない画像があったとしても、画像13内に筋14を認識することができる。よって、本発明によれば、スキャン毎に得られた画像の一部に特徴部15が表れない画像があったとしても、ガラス板5の速度を精度よく測定することができる。
また、本発明では、ガラス板表面の凹部や凸部等を特徴部として利用するので、特許文献1に記載された方法とは異なり、予めマークを測定対象のガラス板5に設ける必要がない。
上記の実施形態では、ラインセンサ1がラインセンサ型変位計である場合を例にして説明した。ラインセンサ1はラインセンサカメラであってもよい。ラインセンサカメラで、搬送中のガラス板5をスキャン(撮像)する場合においても、その結果得られる画像内では、ガラス表面の凹部や凸部は、他の部分と色差や明度が異なっている。よって、上記の実施形態と同様に、スキャン毎に得られた画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像において、筋が生じる。従って、上記の実施形態と同様に、ガラス板5の速度を求めることができる。ラインセンサ1をラインセンサカメラとした場合であっても、他の点については、上記の実施形態と同様である。
また、スキャン範囲の長辺の長さを特徴部が通過する時間内おけるラインセンサ1のスキャン回数が2回以上であれば速度を測定することが可能であり、ラインセンサ1のスキャン回数は、透明体の移動速度やラインセンサ1の長さにより適宜設定可能である。スキャン回数が多いほど、速度を精度よく測定することができる。また、上記の時間内で3回以上スキャンを行う場合、前述のように、スキャンの結果得られる画像に特徴部が表れない場合があってもよい。
また、ガラス板の速度の測定は、ガラス板製造工程において、ガラス板が板状となっている成形工程、徐冷工程、検査工程等の場所で実施すればよいが、ガラス板が高温で搬送される場所や接触式による速度測定が難しい場所での速度測定に、本発明を好適に適用できる。例えば、本発明を好適に適用できる場所の例として、フロート法であれば、フロートバス、徐冷工程、検査工程およびこれらの境界部等を例示することができ、ダウンドロー法であれば、ダウンドロー成形工程や徐冷工程、検査工程およびこれらの境界部等を例示することができる。
また、透明体の搬送方法として、公知の搬送方法を適用可能である。例えば、搬送方法として、ローラ搬送、ベルト搬送、溶融金属による浮上搬送、流体や超音波を用いた浮上搬送等が適用できる。
上記の実施形態では、ガラス板の速度を測定する場合を例にして説明したが、速度の測定対象は、ガラス板以外の板状の透明体(例えば、板状やフィルム状の樹脂)であってもよい。また、板状の透明でない物体の速度測定にも、本発明を適用可能である。ガラス板以外の板状の透明体においても、粘性の低い状態で搬送される場所や、接触式による速度測定が難しい場所での速度測定に、本発明を好適に適用できる。
以下に、上記の実施形態の実施例を説明する。
ガラス板上の40.73mmを800画素で表すラインセンサ1を用いて、上記の実施形態で示した速度測定方法によってガラス板の移動速度を求めた。この場合、式(1)におけるa=40.73/800[mm]である。なお、ガラス板を移動させる際、設定速度を220[m/h]とした。スキャン周期は、1/500[s]とした。また、ステップS2で得られた角度θは、22.58°であった。
ガラス板上の40.73mmを800画素で表すラインセンサ1を用いて、上記の実施形態で示した速度測定方法によってガラス板の移動速度を求めた。この場合、式(1)におけるa=40.73/800[mm]である。なお、ガラス板を移動させる際、設定速度を220[m/h]とした。スキャン周期は、1/500[s]とした。また、ステップS2で得られた角度θは、22.58°であった。
ステップS3において、式(1)を用いて以下の計算を行ったところ、ガラス板の速度s[mm/s]は、以下のように測定された。
s=(40.73/800)/((1/500)×tan22.58°)
=61.19[mm/s]
=61.19[mm/s]
61.19[mm/s]=220.29[m/h]であるので、設定速度とほぼ一致する速度を測定することができた。
次に、本発明の他の実施形態として、板状の透明体の製造方法について説明する。本発明の透明体の製造方法には、前述の実施形態で説明した速度測定方法やその変形例が適用される。また、本実施形態においても、板状の透明体がガラス板である場合を例にして説明する。
図10は、本実施形態の透明体の製造方法で用いるガラス板の製造ラインの一例を示す模式図である。なお、図10では、測定装置(ラインセンサ1および演算装置2)の図示を省略している。ガラス板の製造ラインには、溶解槽111、清澄槽112、形成工程、徐冷工程および検査工程が設けられる。
溶解槽111は、ガラスの原料(図示略)を溶解させて、溶融ガラス31に変化させる。清澄槽112は、溶融ガラス31に生じた泡を除去する。泡が除去された溶融ガラスは、成形工程において溶融金属上で板状に形成され、徐冷工程、検査工程を経てガラス製品となる。徐冷工程では、板状に形成されたガラスが固化される。検査工程では、固化したガラス板を検査する
形成工程中およびその後でガラス板を搬送する際に、前述の実施形態で説明した速度測定方法あるいはその変形例を適用し、ガラス板の搬送速度を測定する。
上記の板状の透明体の製造方法によれば、製造過程におけるガラス板の搬送速度を精度よく測定しながら、ガラス板を製造することができる。
本発明は、板状の透明体の製造中におけるその透明体の搬送速度の測定に好適に適用可能である。
1 ラインセンサ
2 演算装置
5 ガラス板
7 角度導出手段
8 速度測定手段
2 演算装置
5 ガラス板
7 角度導出手段
8 速度測定手段
Claims (6)
- 特徴部を有し移動している透明体の速度を測定する速度測定方法であって、
前記透明体の移動方向に平行に配置されるラインセンサが、一定のスキャン周期で前記透明体をスキャンし、
前記ラインセンサによる前記透明体のスキャンの結果得られる画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像で生じる筋と前記長辺との角度を導出し、
前記角度と、前記スキャン周期と、前記ラインセンサによるスキャンの結果得られる画像の1画素に相当する前記透明体上の長さとに基づいて、前記透明体の速度を測定し、
前記ラインセンサとして、スキャン範囲の長辺の長さを前記特徴部が通過する時間内に2回以上のスキャンを行うことができるラインセンサを用いる
ことを特徴とする速度測定方法。 - ラインセンサによる透明体のスキャンの結果得られる画像を長辺同士が隣り合うように時間順に並べた画像で生じる筋と前記長辺との角度をθとし、前記ラインセンサによる前記透明体のスキャンの結果得られる画像の画素の一辺に相当する前記透明体上の長さをaとし、スキャン周期を1/bとしたときに、a/((1/b)×tanθ)の計算によって移動体の速度を測定する
請求項1に記載の速度測定方法。 - ラインセンサとして、ラインセンサ型変位計を用いる
請求項1または請求項2に記載の速度測定方法。 - ラインセンサとして、ラインセンサカメラを用いる
請求項1または請求項2に記載の速度測定方法。 - 溶融材料を板状の透明体に成形する成形ステップと、
前記透明体を徐冷することによって固化する徐冷ステップと、
前記透明体を検査する検査ステップとを含み、
前記成形ステップ中およびその後で搬送される前記透明体の速度を、請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の速度測定方法で測定する
ことを特徴とする透明体の製造方法。 - 前記透明体がガラス板である請求項5に記載の透明体の製造方法。
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KR102678868B1 (ko) * | 2019-07-10 | 2024-06-27 | 주식회사 엘지화학 | 판유리 제조 시스템 |
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