JP2016078071A - 硬銅線の製造方法、硬銅線 - Google Patents
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Abstract
【課題】銅荒引線を圧延して、所定の直径の硬銅線に加工する際の消費電力量を削減することができる硬銅線の製造方法、および、その製造方法によって製造された硬銅線を提供する。
【解決手段】本発明の硬銅線の製造方法は、直径2.6mmの硬銅線の製造方法であって、銅鋳造材を熱間加工して、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を作製する第1の工程と、銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を作製する第2の工程と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の硬銅線の製造方法は、直径2.6mmの硬銅線の製造方法であって、銅鋳造材を熱間加工して、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を作製する第1の工程と、銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を作製する第2の工程と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、硬銅線の製造方法、および、その製造方法によって製造された硬銅線に関する。
銅線は電線の導体材料として幅広く用いられている。銅を用いた電線(硬銅線)の加工前製品として、銅荒引線がある。銅荒引線は、連続鋳造圧延製法等の製造方法によって製造される。代表的な銅荒引線の連続鋳造圧延製法としては、SCR(Southwire Continuous Rod)法、ディップフォーム法、コンチロッド法、プロペチル法、アップキャスト法等が挙げられる。これらの製造方法の中でも、SCR法は、世界中で最も多く用いられている製造方法である(例えば、特許文献1参照)。
SCR法は、原材料をシャフト炉で熔解し、得られた溶湯を鋳造輪に流し込んで、ベルト&ホイール式で冷却・固化して鋳造バーを作製し、得られた高温(700〜1000℃)の鋳造バーを連続的に圧延加工し、所定の断面径を備えた荒引線を得る方法である。鋳造バーを圧延して所定の断面径の荒引線とする工程は、「熱間加工工程」と呼ばれる。熱間加工工程を経た後の荒引線は、コイラーによってコイル状に巻き取られる。硬銅線の加工前製品としての銅荒引線は、一般的に直径8mmの銅荒引線が用いられる。
続いて、熱間加工により得られた銅荒引線をダイス等によって伸線し、所定の断面径の硬銅線を得る。荒引線を伸線し、硬銅線を得るまでの工程は、「冷間加工工程」と呼ばれる。
昨今、低炭素社会の実現に向けて、製品の生産に要するエネルギーを削減することによって、社会全体の消費電力を削減する試みがなされている。硬銅線を製造する過程では、銅荒引線を圧延して硬銅線に加工する伸線機において、消費電力が多い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、銅荒引線を圧延して、所定の直径の硬銅線に加工する際の消費電力量を削減することができる硬銅線の製造方法、および、その製造方法によって製造された硬銅線を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、直径2.6mmの硬銅線の製造方法であって、銅鋳造材を熱間加工して、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を作製する第1の工程と、前記銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を作製する第2の工程と、を有する。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の硬銅線の製造方法において、前記第1の工程にて、直径5.0mm〜6.2mmの銅荒引線を作製する。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様または第2の態様の硬銅線の製造方法によって製造された硬銅線である。
上記本発明の態様によれば、銅荒引線を圧延して、所定の直径の硬銅線に加工する際の消費電力量を削減することができる。
本発明の硬銅線の製造方法、硬銅線の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の硬銅線の方法の一実施形態の概略を示す模式図であり、(a)は銅鋳造材の熱間加工の工程を示す図であり、(b)は銅荒引線の冷間加工の工程を示す図である。図2は、本発明の硬銅線の方法の一実施形態において用いられる、銅荒引線の連続鋳造圧延製法の1つである、SCR(Southwire Continuous Rod)法に用いられる連続鋳造圧延設備を示す模式図である。図3は、本発明の硬銅線の方法の一実施形態において、銅荒引線の冷間加工の工程を示す概略図である。
本実施形態の硬銅線の製造方法は、直径2.6mmの硬銅線の製造方法であって、銅鋳造材を熱間加工して、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を作製する第1の工程と、銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を作製する第2の工程と、を有することを特徴とする。
以下、本実施形態の硬銅線の製造方法を詳細に説明する。
銅荒引線を作製する第1の工程では、例えば、図2に示す連続鋳造圧延設備100を用いて銅荒引線を作製する。
連続鋳造圧延設備100は、原料装入・熔解ライン110と、鋳造ライン120と、圧延ライン130と、デスケーリングライン140と、巻取・計量ライン150と、を備えている。
原料装入・熔解ライン110は、原料を熔解するためのシャフト炉111を備えている。
鋳造ライン120は、熔銅171(図1(a)参照)を銅鋳造材(鋳造バー)172(図1(a)参照)とする保持炉(図示略)、ラウンダー(図示略)、タンディッシュ121(図1(a)参照)、鋳造輪122(図1(a)参照)等を備えている。
圧延ライン130は、銅鋳造材172を熱間加工(圧延)するための圧延ロール173(図1(a)参照)を備えている。
巻取・計量ライン150は、コイラー151を備えている。
以下、本実施形態の硬銅線の製造方法を詳細に説明する。
銅荒引線を作製する第1の工程では、例えば、図2に示す連続鋳造圧延設備100を用いて銅荒引線を作製する。
連続鋳造圧延設備100は、原料装入・熔解ライン110と、鋳造ライン120と、圧延ライン130と、デスケーリングライン140と、巻取・計量ライン150と、を備えている。
原料装入・熔解ライン110は、原料を熔解するためのシャフト炉111を備えている。
鋳造ライン120は、熔銅171(図1(a)参照)を銅鋳造材(鋳造バー)172(図1(a)参照)とする保持炉(図示略)、ラウンダー(図示略)、タンディッシュ121(図1(a)参照)、鋳造輪122(図1(a)参照)等を備えている。
圧延ライン130は、銅鋳造材172を熱間加工(圧延)するための圧延ロール173(図1(a)参照)を備えている。
巻取・計量ライン150は、コイラー151を備えている。
原料装入・熔解ライン110では、シャフト炉111に原料としての電気銅170を装入し、シャフト炉111内で電気銅170を熔解して熔銅171とし、その熔銅171を鋳造ライン120へと送る。
鋳造ライン120では、原料装入・熔解ライン110から送られてきた熔銅171を、保持炉、ラウンダー、タンディッシュ121、鋳造輪122の順に送り、銅鋳造材172を作製し、その銅鋳造材172を圧延ライン130へと送る。
圧延ライン130では、鋳造ライン120から送られてきた銅鋳造材172を、所定の温度に加熱した一対の圧延ロール173の間に通して圧延する熱間加工により、熱間圧延材174(図1(a)参照)を作製し、その熱間圧延材174をデスケーリングライン140へと送る。
デスケーリングライン140では、圧延ライン130から送られてきた熱間圧延材174を、所定の温度に加熱した一対の圧延ロール(図示略)の間に通して圧延する熱間加工により、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線175(図1(a)参照)を作製し、その銅荒引線175を巻取・計量ライン150へと送る。
巻取・計量ライン150では、デスケーリングライン140から送られてきた銅荒引線175を、コイラー151でコイル状に巻き取る。
コイル状に巻き取られた銅荒引線175は、巻取り線160の状態で次の工程に供給される。
従来、直径8.0mm以上の銅荒引線を作製する連続鋳造圧延設備を用いて、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を作製しようとすると、圧延ライン130の圧延ロール173や、デスケーリングライン140の圧延ロールにおける加工度合、すなわち、銅鋳造材172から、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線175にまで加工する程度(形状を変化させ、直径を小さくする程度)が大きくなり、圧延ライン130における銅鋳造材172に対する負荷や、デスケーリングライン140における熱間圧延材174に対する負荷が大きくなり、結果として、銅荒引線175に欠陥が生じるといった問題が生じる。
そこで、本実施形態では、鋳造輪122によって、タンディッシュ121から送られてきた熔銅171を加工し、断面積が小さい銅鋳造材172を得ている。具体的には、鋳造輪122によって、断面積が4000mm2〜5000mm2の銅鋳造材172を得ることが好ましく、断面積が4100mm2〜4700mm2の銅鋳造材172を得ることがより好ましい。
このように断面積が4000mm2〜5000mm2の銅鋳造材172を作製し、この銅鋳造材172を、圧延ライン130に供給することにより、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を製造したとしても圧延ライン130における銅鋳造材172に対する負荷や、デスケーリングライン140における熱間圧延材174に対する負荷を小さくし、銅荒引線175の欠陥が軽減される。
このように断面積が4000mm2〜5000mm2の銅鋳造材172を作製し、この銅鋳造材172を、圧延ライン130に供給することにより、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を製造したとしても圧延ライン130における銅鋳造材172に対する負荷や、デスケーリングライン140における熱間圧延材174に対する負荷を小さくし、銅荒引線175の欠陥が軽減される。
また、第1の工程において、連続鋳造圧延設備100を用いて、直径5.0mm〜6.2mmの銅荒引線175を作製することが好ましい。
このようにすれば、冷間加工工程における電力量削減率をより大きくすることができる。
このようにすれば、冷間加工工程における電力量削減率をより大きくすることができる。
硬銅線を作製する第2の工程では、例えば、図3に示す伸線機200を用いて硬銅線を作製する。
伸線機200は、伸線ダイス201と、キャプスタン202と、ダンサーロール203と、コイラー204と、を備えている。
伸線機200は、伸線ダイス201と、キャプスタン202と、ダンサーロール203と、コイラー204と、を備えている。
伸線機200では、コイル状に巻き取られた銅荒引線175を、複数の伸線ダイス201を通す冷間加工により伸線し、直径2.6mmの硬銅線176を作製する。銅荒引線175は、キャプスタン202によって、複数の伸線ダイス201間を順に移動する。
得られた硬銅線176は、ダンサーロール203経て、コイラー204でコイル状に巻き取られる。
得られた硬銅線176は、ダンサーロール203経て、コイラー204でコイル状に巻き取られる。
本実施形態の硬銅線の製造方法によれば、予め銅鋳造材172を熱間加工して、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を作製し、この銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線176を得るので、従来のように、直径8.0mmの銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を得る場合よりも少ないエネルギー(電力量)で硬銅線を製造することができる。例えば、直径24mmの銅鋳造材から直径2.6mmの硬銅線を製造するとき、銅鋳造材を熱間加工して直径8.0mmの銅荒引線を作製し、その銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を得た場合(従来)と、銅鋳造材を熱間加工して直径7.0mmの銅荒引線を作製し、その銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を得た場合(本実施形態)とでは、後者(本実施形態)の方が、より少ないエネルギーで硬銅線を製造することができる。
また、本実施形態の硬銅線の製造方法によって製造された硬銅線は、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」に規定される引張強さが434MPa以上である。
ところで、一般に、金属は低温(再結晶温度以下)で加工すると、歪に応じて塑性変形して、加工硬化する。歪に応じて、金属の強度が上がるが、限界点になると壊れる。他方、高温(再結晶温度以上)では、歪が加えられると同時に、再結晶により歪が緩和されるため、加工硬化しない。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径7.0mmの銅荒引線を作製した。この銅荒引線の断面積の減少率を算出したところ、23.4%であった。
次に、直径7.0mmの銅荒引線を冷間加工(伸線加工)して、実施例1の直径2.6mmの硬銅線を作製した。この冷間加工において、伸線機において要した電力量を電力量計によって測定したところ、加工する銅1トンあたりの電力量は56.3kWh(56.3kWh/ton)であった。
また、直径8.0mmの銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を得る(従来の方法、比較例1)のに要した電力量に対する、実施例1において、銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を得るのに要した電力量の削減率を電力量削減率と定義し、この電力量削減率を下記の式(1)に従って算出した。結果を表1に示す。
電力量削減率(%)={1−(実施例1における電力量)/(比較例1における電力量)}(1)
また、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」に準拠して、実施例1の直径2.6mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
さらに、直径2.6mmの硬銅線を冷間加工(伸線加工)して、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線を作製し、それぞれの硬銅線の引張強さを、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」に準拠して測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径7.0mmの銅荒引線を作製した。この銅荒引線の断面積の減少率を算出したところ、23.4%であった。
次に、直径7.0mmの銅荒引線を冷間加工(伸線加工)して、実施例1の直径2.6mmの硬銅線を作製した。この冷間加工において、伸線機において要した電力量を電力量計によって測定したところ、加工する銅1トンあたりの電力量は56.3kWh(56.3kWh/ton)であった。
また、直径8.0mmの銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を得る(従来の方法、比較例1)のに要した電力量に対する、実施例1において、銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を得るのに要した電力量の削減率を電力量削減率と定義し、この電力量削減率を下記の式(1)に従って算出した。結果を表1に示す。
電力量削減率(%)={1−(実施例1における電力量)/(比較例1における電力量)}(1)
また、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」に準拠して、実施例1の直径2.6mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
さらに、直径2.6mmの硬銅線を冷間加工(伸線加工)して、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線を作製し、それぞれの硬銅線の引張強さを、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」に準拠して測定した。結果を表1に示す。
[実施例2]
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径7.5mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例2の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径7.5mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例2の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
[実施例3]
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径5.5mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例3の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径5.5mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例3の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
[実施例4]
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径5.0mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例4の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径5.0mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例4の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
[実施例5]
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径6.2mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例5の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径6.2mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、実施例5の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
直径8.0mmの銅荒引線を冷間加工して、比較例1の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅荒引線を冷間加工して、比較例1の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
[比較例2]
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径7.7mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、比較例2の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径7.7mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、比較例2の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
[比較例3]
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径4.5mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、比較例3の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
直径8.0mmの銅鋳造材を、熱間加工して、直径4.5mmの銅荒引線を作製した以外は実施例1と同様にして、比較例3の直径2.6mmの硬銅線を作製した。
銅荒引線の断面積の減少率、冷間加工に要した電力量を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、電力量削減率を算出した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、直径2.6mmの硬銅線、直径1.4mmの硬銅線と直径0.9mmの硬銅線の引張強さを測定した。結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1〜5によれば、電力量削減率を8%以上とすることができたばかりでなく、直径2.6mmの硬銅線の引張強さを、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」に規定される434MPa以上とすることができた。特に、実施例3〜5では、直径5.0mm〜6.2mmの銅荒引線を用いて硬銅線を作製したので、電力量削減率を28%以上とすることができたばかりでなく、直径2.6mmの硬銅線の引張強さを434MPa以上とすることができた。
一方、比較例2では、直径7.7mmの銅荒引線を用いて硬銅線を作製したので、電力量削減率が1.7%であり、電力量の削減効果がほとんど得られなかった。
また、比較例3では、直径4.5mmの銅荒引線を用いて硬銅線を作製したので、電力量削減率が39.5%であったものの、直径2.6mmの硬銅線の引張強さが431MPaであり、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」の規定を満たすことができなかった。これは、銅荒引線の直径が小さすぎると、電力量の削減効果が得られるものの、銅荒引線の冷間加工の度合いが小さくなるため、硬銅線の引張強さが低下することを示している。
一方、比較例2では、直径7.7mmの銅荒引線を用いて硬銅線を作製したので、電力量削減率が1.7%であり、電力量の削減効果がほとんど得られなかった。
また、比較例3では、直径4.5mmの銅荒引線を用いて硬銅線を作製したので、電力量削減率が39.5%であったものの、直径2.6mmの硬銅線の引張強さが431MPaであり、日本工業規格JIS C3101「電気用硬銅線」の規定を満たすことができなかった。これは、銅荒引線の直径が小さすぎると、電力量の削減効果が得られるものの、銅荒引線の冷間加工の度合いが小さくなるため、硬銅線の引張強さが低下することを示している。
また、銅荒引線の断面積の減少率を、直径8mmの銅荒引線の断面積に対する、各実施例1〜5および比較例1〜3における銅荒引線の断面積の減少率(直径8mmならば0%、直径4mmならば75%)と定義すると、電力量削減率と、銅荒引線の断面積の減少率との間には、おおよそ下記の式(2)の関係がある。
電力量削減率(%)=0.67×(銅荒引線の断面積の減少率(%))+1.2 (2)
上記の式(2)で表わされる関係式は、図4に示すように、表1に示す電力量削減率と銅荒引線の断面積の減少率の関係を示す点を線形回帰した直線を表わす。
電力量削減率(%)=0.67×(銅荒引線の断面積の減少率(%))+1.2 (2)
上記の式(2)で表わされる関係式は、図4に示すように、表1に示す電力量削減率と銅荒引線の断面積の減少率の関係を示す点を線形回帰した直線を表わす。
100・・・連続鋳造圧延設備、110・・・原料装入・熔解ライン、111・・・シャフト炉、120・・・鋳造ライン、121・・・タンディッシュ、122・・・鋳造輪、130・・・圧延ライン、140・・・デスケーリングライン、150・・・巻取・計量ライン、151・・・コイラー、160・・・巻取り線、170・・・電気炉、171・・・熔銅、172・・・銅鋳造材、173・・・圧延ロール、174・・・熱間圧延材、175・・・銅荒引線、176・・・硬銅線、200・・・伸線機、201・・・伸線ダイス、202・・・キャプスタン、203・・・ダンサーロール、204・・・コイラー。
Claims (3)
- 直径2.6mmの硬銅線の製造方法であって、
銅鋳造材を熱間加工して、直径4.9mm〜7.6mmの銅荒引線を作製する第1の工程と、
前記銅荒引線を冷間加工して、直径2.6mmの硬銅線を作製する第2の工程と、を有することを特徴とする硬銅線の製造方法。 - 前記第1の工程にて、直径5.0mm〜6.2mmの銅荒引線を作製することを特徴とする請求項1に記載の硬銅線の製造方法。
- 請求項1または2に記載の硬銅線の製造方法によって製造されたことを特徴とする硬銅線。
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CN110153223A (zh) * | 2019-05-17 | 2019-08-23 | 江苏胜达科技有限公司 | 胎圈钢丝粗拉生产线及其粗拉工艺 |
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2014
- 2014-10-15 JP JP2014210905A patent/JP2016078071A/ja active Pending
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