JP2016075203A - 蒸気タービン - Google Patents

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Abstract

【課題】前進用タービン及び後進用タービンを備える蒸気タービンの高効率化を実現する。
【解決手段】蒸気タービンは前進用タービンと後進用タービンと排気室が内側に形成される第1ケーシングとを備える。後進用タービンは第1ケーシングとの間に排気室が形成される第2ケーシングを含む。第2ケーシングの最下流位置は、後進用タービンの軸方向において後進用タービンの最終段落の最下流位置よりも上流側にある。
【選択図】 図2

Description

本開示は、蒸気タービンに関する。
舶用の蒸気タービンとして、前進用タービンと、前記前進用タービンと回転軸を共有し、前記前進用タービンの蒸気流れの方向と逆方向に蒸気が流れるよう構成された後進用タービンとを有する蒸気タービンが知られている。
このような蒸気タービンは、前進用タービンを蒸気が流れる際の回転方向と後進用タービンを蒸気が流れる際の回転方向とが逆方向となるよう構成されている。このため、蒸気の流入先を前進用タービンと後進用タービンとで切り替えることにより、回転軸の回転力が伝達されるプロペラ(推進器)の回転方向を切り替えて、船舶等を前進又は後進させることができる。
特許文献1には、このような蒸気タービンにおいて、前進用タービンを通過した蒸気が後進用タービンに流れ込むのを阻害するための流入防止部を排気室に設けることにより、前進時における後進用タービンの空転損失を防止する旨が記載されている。
特開2007−92537号公報
特許文献1に記載の蒸気タービンでは、前進時における後進用タービンの空転損失を防止することにより蒸気タービンの効率向上を図っている。
ところで、前進用タービン及び後進用タービンを備える蒸気タービンにおいて高効率化を実現するためには、空転損失を防止するのみでは限界があり、他の観点からも検討を行う必要がある。
本発明は、上述したような課題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、前進用タービン及び後進用タービンを備える蒸気タービンの高効率化を実現することである。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービンは、前進用タービンと、前記前進用タービンの排気側に設けられ、前記前進用タービンと回転軸を共有し、前記前進用タービンの蒸気流れの方向と逆方向に蒸気が流れるよう構成された後進用タービンと、前記前進用タービンの排気及び前記後進用タービンの排気が流入する排気室が内側に形成される第1ケーシングと、を備える蒸気タービンであって、前記後進用タービンは、前記第1ケーシングの内側に配置される第2ケーシングであって該後進用タービンのタービンロータ部を収容するとともに前記第1ケーシングとの間に前記排気室が形成される第2ケーシングを含み、前記第2ケーシングの最下流位置は、前記後進用タービンの軸方向において前記後進用タービンの最終段落の最下流位置よりも上流側にある蒸気タービン。
上記(1)に記載の蒸気タービンによれば、後進用タービンの初段落の最上流位置から最終段落の最下流位置までの全てが第2ケーシングに覆われていた従来構成と比較して、排気室の流路幅を拡大するとともに、前進用タービンの排気が後進用タービンの第2ケーシングに衝突することによる損失を低減することができる。このため、前進用タービンの排気のスムーズな流れを実現し、排気室の性能を向上することができる。したがって、蒸気タービンの高効率化を実現することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の蒸気タービンにおいて、前記後進用タービンの前記最終段落はカーチス段落である。
上記(2)に記載の蒸気タービンによれば、後進用タービンの最終段落がカーチス段落(衝動段落)であるため、後進用タービンの最下流側の動翼では蒸気の圧力が基本的に変化しない。このため、上述のように第2ケーシングの最下流位置が、後進用タービンの軸方向において後進用タービンの最下流側の動翼の下流端よりも上流側にあっても(後進用タービンの最下流側の動翼全体が第2ケーシングに覆われていなくとも)、後進用タービンの性能は低下しにくい。したがって、後進用タービンの性能低下を抑制しつつ、前進用タービンの排気のスムーズな流れを実現し、排気室の性能を向上することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の蒸気タービンにおいて、前記第2ケーシングの最下流位置は、前記後進用タービンの軸方向において、前記後進用タービンにおける最下流側の動翼の上流端よりも上流側にある。
上記(3)に記載の蒸気タービンでは、後進用タービンの最終段落はカーチス段落である。カーチス段落は衝動翼として機能するため、第2ケーシングの最下流位置が、後進用タービンにおける最下流側の動翼の上流端より上流側にあっても(後進用タービンにおける最下流側の動翼の径方向外側に第2ケーシングが存在しなくとも)、後進用タービンの性能は低下しにくい。したがって、後進用タービンの性能低下を抑制しつつ、前進用タービンの排気のスムーズな流れを実現し、排気室の性能を向上することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れか1項に記載の蒸気タービンにおいて、前記後進用タービンの軸方向における前記第2ケーシングの最下流位置の端面には、前記後進用タービンの軸方向下流側に突出する複数の突出部が、前記後進用タービンの周方向に間隔を空けて配設されている。
上記(4)に記載の蒸気タービンによれば、後進用タービンの最終段落の最下流位置から第2ケーシングの最下流位置までの後進用タービンの軸方向における範囲において、後進用タービンの軸方向へのスムーズな蒸気流れを許容しつつ、回転軸周りの流体の旋回成分の増大を抑制することができる。したがって、風損を低減し、排気室の性能を向上することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の蒸気タービンにおいて、前記後進用タービンの前記最終段落の最下流位置から前記第2ケーシングの最下流位置までの前記後進用タービンの軸方向における範囲を範囲Sgとすると、前記後進用タービンの軸方向における前記範囲Sgを含む所定範囲Spでの前記第1ケーシングの厚さは、前記後進用タービンの軸方向における前記所定範囲Spに隣接する所定範囲Sqでの前記第1ケーシングの厚さよりも大きい。
上記(5)に記載の蒸気タービンによれば、上記範囲Sgには後進用タービンの第2ケーシングが存在しない。このため、上記範囲Sgを含む所定範囲Spでの第1ケーシングの厚みを第1ケーシングの他の範囲の厚みより厚くすることにより、万が一後進用タービンが回転中にバーストした場合にも、破片の飛散を第1ケーシングによって効果的に受け止めることができる。
(6)幾つかの参考例の実施形態では、上記(1)に記載の蒸気タービンにおいて、前記第2ケーシングの最下流位置から前記後進用タービンの初段落の最上流位置までの前記後進用タービンの軸方向における範囲を範囲Stとし、前記範囲Stのうち前記第2ケーシングの最下流位置からの所定範囲を範囲Sdとし、前記範囲Stのうち前記範囲Sdを除く範囲を範囲Suとすると、前記範囲Sdの各位置での前記第2ケーシングの外周面と前記後進用タービンの回転軸線との前記後進用タービンの径方向における距離は、前記範囲Suの各位置での前記第2ケーシングの外周面と前記後進用タービンの回転軸線との前記後進用タービンの径方向における距離よりも小さい。
上記(6)に記載の蒸気タービンによれば、「範囲Sdの各位置での第2ケーシングの外周面と後進用タービンの回転軸線との後進用タービンの径方向における距離が、範囲Suの各位置での第2ケーシングの外周面と後進用タービンの回転軸線との後進用タービンの径方向における距離よりも小さい」との条件を満たさない場合と比較して、範囲Sdの各位置での上記距離が、範囲Suの各位置での上記距離よりも小さい分だけ、排気室の流路幅を拡大するとともに、前進用タービンの排気が後進用タービンの第2ケーシングに衝突することによる損失を低減することができる。このため、前進用タービンの排気のスムーズな流れを実現し、排気室の性能を向上することができる。したがって、蒸気タービンの高効率化を実現することができる。
(7)幾つかの参考例の実施形態では、上記(6)に記載の蒸気タービンにおいて、前記範囲Sdの最上流位置は、前記後進用タービンの最下流側の動翼の上流端より上流側にある。
上記(7)に記載の蒸気タービンによれば、少なくとも後進用タービンの最下流側の動翼の上流端よりも上流側まで排気室の流路幅を拡大することで、上記(6)に記載の蒸気タービンの高効率化の効果を高めることができる。
(8)幾つかの参考例の実施形態では、上記(6)又は(7)に記載の蒸気タービンにおいて、前記後進用タービンは、n列の動翼列を備えており、前記n列の動翼列のうち上流側からi列目の動翼列の前記後進用タービンの軸方向における存在範囲を範囲S(ただし、iは1以上n未満の自然数)とし、前記範囲Sでの前記第2ケーシングの前記後進用タービンの径方向における厚さをtとすると、1以上n未満の全てのiについて、t>ti+1を満たす。
上記(8)に記載の蒸気タービンによれば、各動翼列の存在範囲Sでの、後進用タービンにおける第2ケーシング内の圧力を考慮した第2ケーシングの耐圧性能を実現するとともに、前進用タービンの排気のスムーズな流れを実現して排気室の性能を向上することができる。
(9)幾つかの参考例の実施形態では、上記(6)乃至(8)の何れか1項に記載の蒸気タービンにおいて、前記後進用タービンは、少なくとも二つの段落を含み、前記後進用タービンの軸方向における前記初段落の存在範囲を範囲Saとし、前記後進用タービンの軸方向における前記最終段落の存在範囲を範囲Szとすると、前記後進用タービンの軸方向における前記範囲Saでの前記第2ケーシングの外周面と前記後進用タービンの回転軸線との前記後進用タービンの径方向における距離は一定の距離R1であり、前記後進用タービンの軸方向における前記範囲Szでの前記第2ケーシングの外周面と前記後進用タービンの回転軸線との前記後進用タービンの径方向における距離は一定の距離R2であり、R1>R2を満たすよう第2ケーシングが構成されている。
上記(9)に記載の蒸気タービンによれば、初段落が存在する範囲Saおよび最終段落が存在する範囲Szの夫々において第2ケーシングの外周面が面一に形成される。このため、後進用タービンの第2ケーシングの製造容易化と排気室の性能向上とを両立することができる。
(10)幾つかの参考例の実施形態では、上記(9)に記載の蒸気タービンにおいて、前記第2ケーシングの外周面は、前記後進用タービンの軸方向における前記範囲Saと前記範囲Szとの間の領域において、前記後進用タービンの軸方向上流側に向かうにつれて前記後進用タービンの回転軸線から離れるように傾斜する傾斜面を含む。
上記(10)に記載の蒸気タービンによれば、範囲Saと範囲Szとの間に段差が形成されている場合と比べて、前進用タービンの排気の流れが阻害されずに傾斜面に沿ってスムーズに流れるため、上記(9)に記載の蒸気タービンにおける排気室の性能向上の効果を高めることができる。
(11)幾つかの参考例の実施形態では、上記(6)乃至(8)の何れか1項に記載の蒸気タービンにおいて、前記第2ケーシングの外周面は、前記後進用タービンの軸方向における前記範囲Sdにおいて、前記後進用タービンの軸方向上流側に向かうにつれて前記後進用タービンの回転軸線から離れるように傾斜する傾斜面を含む。
上記(11)に記載の蒸気タービンによれば、前進用タービンの排気が傾斜面に沿ってスムーズに流れるため、排気室の性能を向上することができる。したがって、蒸気タービンの高効率化を実現することができる。
(12)幾つかの参考例の実施形態では、上記(6)乃至(11)の何れか1項に記載の蒸気タービンにおいて、前記後進用タービンの軸方向における前記範囲Sdを含む所定範囲Spでの前記第1ケーシングの厚さは、前記後進用タービンの軸方向における前記所定範囲Spに隣接する所定範囲Sqでの前記第1ケーシングの厚さよりも大きい。
上記(12)に記載の蒸気タービンによれば、上記範囲Sdでは後進用タービンの第2ケーシングの厚みが第2ケーシングの他の範囲より薄くなりやすい。このため、上記範囲Sdを含む所定範囲での第1ケーシングの厚みを第1ケーシングの他の範囲での厚みよりも厚く形成することにより、万が一後進用タービンが回転中にバーストした場合にも、破片の飛散を第1ケーシング又は第2ケーシングによって効果的に受け止めることができる。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、前進用タービン及び後進用タービンを備える蒸気タービンの高効率化を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る蒸気タービンの概略構成を示す断面図である。 図1に示した蒸気タービンにおける後進用タービンの具体的構成例を示す断面図である。 図1に示した蒸気タービンにおける後進用タービンの具体的構成例を示す断面図である。 図1に示した蒸気タービンにおける後進用タービンの具体的構成例を示す断面図である。 図1に示した蒸気タービンにおける後進用タービンの具体的構成例を示す断面図である。 図5に示した後進用タービンにおける突出部の配置を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る蒸気タービン100の概略的な構成を示す断面図である。
蒸気タービン100は、前進用タービン2、後進用タービン4及び後進用タービン4の外周側に配置されたケーシング6(第1ケーシング)等を備えている。前進用タービン2及び後進用タービン4は、不図示のボイラにて発生した蒸気が流入するよう構成されている。
前進用タービン2は、複数の動翼列10を含むタービンロータ部12と、タービンロータ部12を覆うケーシング14と、ケーシング14に設けられる複数の静翼列16とを有する。各動翼列10は、複数の動翼が前進用タービン2の周方向に配列されてなり、各静翼列16は、複数の静翼が前進用タービン2の周方向に配列されてなる。
前進用タービン2は、不図示の高圧タービンを通過後の蒸気が導かれる低圧タービンであり、蒸気の流入に伴って回転軸8を正方向に回転させるよう構成されている。前進用タービン2への蒸気の流入に伴って回転軸8が正方向に回転すると、回転軸8から伝達される回転力によって不図示のプロペラ(推進器)が正方向に駆動されて船を前進させる推力が生じる。
後進用タービン4は、前進用タービン2の排気側に設けられ、前進用タービン2と回転軸8を共有し、前進用タービン2の蒸気流れの方向と逆方向に蒸気が流れるよう構成されている。後進用タービン4は、複数の動翼列18を含むタービンロータ部20と、ケーシング6の内側に配置されタービンロータ部20を収容するケーシング22(第2ケーシング)と、ケーシング22に設けられた複数のノズル列24及び複数の静翼列26とを有する。各動翼列18は、複数の動翼が後進用タービン4の周方向に配列されてなり、各静翼列26は、複数の静翼が後進用タービン4の周方向に配列されてなる。
後進用タービン4は、カーチスタービンであり、図1に示す実施形態では二つのカーチス段落28,30(初段落28及び最終段落30)を含んでいる。カーチス段落28,30の各々は、一つのノズル列24と、ノズル列24の下流側に設けられた二つの動翼列18と、該二つの動翼列18の間に設けられた一つの静翼列26とを有している。
後進用タービン4は、蒸気の流入に伴って回転軸8を逆方向(前進用タービン2への蒸気の流入に伴う回転軸8の回転方向に対して逆方向)に回転させるよう構成されている。後進用タービン4への蒸気の流入に伴って回転軸8が逆方向に回転すると、回転軸8から伝達される回転力によって不図示のプロペラが逆方向に駆動されて船を後進させる推力が生じる。
前進用タービン2の排気及び後進用タービン4の排気は、ケーシング6の内側(ケーシング6とケーシング22の間)に形成された排気室32を通って不図示の復水器に送られる。図2においてSFの矢印にて記載の如く後進用タービン4の蒸気流れは、ノズル車室27に流入し初段落28(ノズル、動翼、静翼、動翼)を通過し、最終段落30(ノズル、動翼、静翼、動翼)を通過し、排気室32に流入する。排気室32には、前進用タービン2の排気に対するディフューザの一部として機能するとともに、前進用タービン2の排気が後進用タービン4へ流入しにくくするためのフローガイド36が設けられている。
フローガイド36は、後進用タービン4のケーシング22に複数の連結部材38によって連結されている。一実施形態では、複数の連結部材38は、一端側がケーシング22に接続し他端側がフローガイド36に連結する棒状部材であり、周方向に間隔を空けて配設されている。
図2は、一参考例に係る後進用タービン4の概略的な構成を示す断面図である。図3は、一参考例に係る後進用タービン4の概略的な構成を示す断面図である。図4は、一実施形態に係る後進用タービン4の概略的な構成を示す断面図である。図5は、一実施形態に係る後進用タービン4の概略的な構成を示す断面図である。
以下において「上流」「下流」とは、特記しない場合は後進用タービン4の軸方向(後進用タービン4の蒸気流れ方向)における「上流」「下流」を意味することとする。
図2及び図3に示す参考例並びに図4及び図5に示す実施形態では、ケーシング22の最下流位置Pd1から後進用タービン4の初段落28の最上流位置Pfまでの後進用タービン4の軸方向における範囲を範囲Stとし、範囲Stのうちケーシング22の最下流位置Pd1からの所定範囲を範囲Sdとし、範囲Stのうち範囲Sdを除く範囲を範囲Suとすると、範囲Sdの各位置でのケーシング22の外周面22aと後進用タービン4の回転軸線8aとの後進用タービン4の径方向における距離Rdは、範囲Suの各位置でのケーシング22の外周面22aと後進用タービン4の回転軸線8aとの後進用タービン4の径方向における距離Ruよりも小さい。ここで、上記範囲Sdの最上流位置Pd2は、後進用タービン4の最下流側の動翼18dの上流端Pd3より上流側にあることが望ましい。
図2及び図3に示す参考例並びに図4及び図5に示す実施形態によれば、範囲Sdの各位置での距離Rdが範囲Suの各位置での距離Ruより小さくない場合と比較して、排気室32の流路幅を拡大するとともに、前進用タービン2(図1参照)の排気が後進用タービン4のケーシング22に衝突することによる損失を低減することができる。このため、前進用タービン2の排気のスムーズな流れを実現し、排気室32の性能を向上することができる。したがって、蒸気タービン100の高効率化を実現することができる。
幾つかの参考例では、例えば図2に示す蒸気タービン100において、後進用タービン4の動翼列18の列数をn(図中ではn=4)とし、n列の動翼列18のうち上流側からi列目の動翼列18の後進用タービン4の軸方向における存在範囲を範囲S(ただし、iは1以上n未満の自然数)とし、範囲Sでのケーシング22の後進用タービン4の径方向における厚さをtとすると、1以上n未満の全てのiについて、t>ti+1を満たすようケーシング22が構成されている。
これにより、各動翼列18の存在範囲Sでのケーシング22内の圧力を考慮したケーシング22の耐圧性能を実現するとともに、前進用タービン2(図1参照)の排気のスムーズな流れを実現して排気室32の性能を向上することができる。
幾つかの参考例では、例えば図2に示すように、後進用タービン4の軸方向におけるカーチス段落28の存在範囲を範囲Saとし、後進用タービン4の軸方向におけるカーチス段落30の存在範囲を範囲Szとすると、後進用タービン4の軸方向における範囲Saでのケーシング22の外周面22aと後進用タービン4の回転軸線8aとの後進用タービン4の径方向における距離は一定の距離R1であり、後進用タービン4の軸方向における範囲Szでのケーシング22の外周面22aと後進用タービン4の回転軸線8aとの後進用タービン4の径方向における距離は一定の距離R2であり、R1>R2を満たすようケーシング22が構成されている。これにより、カーチス段落28が存在する範囲Saおよびカーチス段落30が存在する範囲Szの夫々においてケーシング22の外周面22aが面一に形成される。このため、ケーシング22の製造容易化と前進用タービン2(図1参照)の排気のスムーズな流れの実現とを両立することができる。
幾つかの参考例では、例えば図2に示すように、ケーシング22の外周面22aは、後進用タービン4の軸方向における上記範囲Saと上記範囲Szとの間の領域において、後進用タービン4の軸方向上流側に向かうにつれて後進用タービン4の回転軸線から離れるように傾斜する傾斜面22a1を含む。これにより、範囲Saと範囲Szとの間に段差が形成されている場合と比べて、前進用タービン2の排気の流れが阻害されずに前進用タービン2(図1参照)の排気のよりスムーズな流れを実現することができる。なお、一参考例では、範囲Saと範囲Szの少なくとも一方が、後進用タービン4の軸方向上流側に向かうにつれて後進用タービン4の回転軸線から離れるように傾斜する傾斜面22a1を含んでいてもよい。この場合も同様に、前進用タービン2の排気の流れが阻害されずに前進用タービン2(図1参照)の排気のよりスムーズな流れを実現することができる。
幾つかの参考例では、例えば図3に示すように、ケーシング22の外周面22aは、後進用タービン4の軸方向における上記範囲Sdにおいて、後進用タービン4の軸方向上流側に向かうにつれて後進用タービン4の回転軸線8aから離れるように傾斜する傾斜面22a2を含む。
これにより、前進用タービン2の排気が傾斜面22a2に沿ってスムーズに流れるため、排気室32の性能を向上することができる。したがって、前進用タービン2(図1参照)の高効率化を実現することができる。
図2及び図3に示す参考例並びに図4及び図5に示す実施形態では、後進用タービン4の軸方向における上記範囲Sdを含む所定範囲Spでのケーシング6の厚さtpは、後進用タービン4の軸方向における上記所定範囲Spに隣接する所定範囲Sqでのケーシング6の厚さtqよりも大きい。図2〜図5に示した上記範囲Sdでのケーシング22の厚みがケーシング22の他の範囲より薄くなりやすいため、このように、上記範囲Sdを含む所定範囲Spでのケーシング6の厚みをケーシング6の他の範囲での厚みよりも厚く形成してもよい。
これにより、万が一後進用タービン4が回転中にバーストした場合にも、破片の飛散をケーシング6又はケーシング22によって効果的に受け止めることができる。なお、所定範囲Spは、後進用タービン4が万が一回転中にバーストした場合に、破片が飛散して到達する可能性がある範囲内に収めることが望ましい。これにより、ケーシング6の厚みを必要以上に大きくすることなく、該破片の飛散を効果的に受け止めることができる。
幾つかの実施形態では、例えば図4及び図5に示すように、ケーシング22の最下流位置Pd1は、後進用タービン4の軸方向において後進用タービン4の最終段落30の最下流位置Pd4よりも上流側にある。
図4及び図5に示す実施形態によれば、後進用タービン4の初段落28の最上流位置Pfから最終段落30の最下流位置Pd4までの全てがケーシングに覆われていた従来構成と比較して、排気室32の流路幅を拡大するとともに、前進用タービン2(図1参照)の排気が後進用タービン4のケーシング22に衝突することによる損失を低減することができる。
また、後進用タービン4はカーチスタービンであるため(各段落28,30が衝動段落として機能するため)、後進用タービン4の最下流側の動翼18dでは蒸気の圧力がほとんど変化しない。すなわち、該動翼18dの下流端Pd4での蒸気の圧力は、該動翼18dの上流端Pd3での蒸気の圧力と略等しい。このため、上述のようにケーシング22の最下流位置Pd1が、後進用タービン4の軸方向において後進用タービン4の最下流側の動翼18dの下流端Pd4よりも上流側にあっても(動翼18dの全体がケーシング22に覆われていなくとも)、後進用タービン4の性能は低下しにくい。したがって、図4及び図5に示す実施形態では、後進用タービン4の性能低下を抑制しつつ、前進用タービン2の排気のスムーズな流れを実現し、排気室32の性能を向上することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図4及び図5に示すように、ケーシング22の最下流位置Pd1は、後進用タービン4の軸方向において、後進用タービン4における最下流側の動翼18dの上流端Pd3よりも上流側にある。この場合、ケーシング22の最下流位置Pd1は、後進用タービン4の軸方向において、後進用タービン4における最下流側の静翼26dの下流端Pd5と同一位置、又は下流端Pd5よりも下流側にあることが望ましい。
後進用タービン4はカーチスタービンであるため、ケーシング22の最下流位置Pd1が、動翼18dの上流端Pd3より上流側にあっても(動翼18dの径方向外側にケーシング22が存在しなくとも)、後進用タービン4の性能は低下しにくい。したがって、図4及び図5に示す実施形態では、後進用タービン4の性能低下を抑制しつつ、前進用タービン2の排気のスムーズな流れを実現し、排気室32の性能を向上することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図4及び図5に示すように、後進用タービン4の最終段落30の最下流位置Pd4からケーシング22の最下流位置Pd1までの後進用タービン4の軸方向における範囲を範囲Sgとすると、後進用タービン4の軸方向における範囲Sgを含む所定範囲Spでのケーシング6の厚さtpは、後進用タービン4の軸方向における所定範囲Spに隣接する所定範囲Sqでのケーシング6の厚さtqよりも大きい。図4及び図5で示した上記範囲Sgにはケーシング22が存在しないため、このように、上記範囲Sgを含む所定範囲Spでのケーシング6の厚みをケーシング6の他の範囲の厚みより厚くしてもよい。
これにより、万が一後進用タービン4が回転中にバーストした場合にも、破片の飛散をケーシング6によって効果的に受け止めることができる。
幾つかの実施形態では、例えば図5及び図6に示すように、後進用タービン4の軸方向におけるケーシング22の最下流位置Pd1の端面22dには、後進用タービン4の軸方向下流側に突出する複数の突出部34が、後進用タービン4の周方向に間隔を空けて配設されている。複数の突出部34は、後進用タービン4の回転軸線8aを中心として放射状に配設された複数の板状部であってもよい。この場合、図6に示すように、突起部34としての板状部は、軸流タービン100の径方向に沿って延在しており、その長手方向が軸流タービン100の径方向と一致していてもよい。
これにより、後進用タービン4の軸方向における上述の範囲Sgにおいて、後進用タービン4の軸方向へのスムーズな流れを許容しつつ、タービンロータ部20の周りの流体の旋回成分の増大を抑制することができる。したがって、風損を低減し、排気室32の性能を向上することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
2 前進用タービン
4 後進用タービン
6 ケーシング(第1ケーシング)
8 回転軸
8a 回転軸線
10 動翼列
12 タービンロータ部
14 ケーシング
16 静翼列
18 動翼列
18d 最下流側の動翼
20 タービンロータ部
22 ケーシング(第2ケーシング)
22a 外周面
22a1 傾斜面
22a2 傾斜面
22d 最下流位置の端面
24 ノズル列
26 静翼列
26d 最下流側の静翼
28 カーチス段落(初段落)
30 カーチス段落(最終段落)
32 排気室
34 突出部
36 フローガイド
38 連結部材
100 蒸気タービン

Claims (5)

  1. 前進用タービンと、
    前記前進用タービンの排気側に設けられ、前記前進用タービンと回転軸を共有し、前記前進用タービンの蒸気流れの方向と逆方向に蒸気が流れるよう構成された後進用タービンと、
    前記前進用タービンの排気及び前記後進用タービンの排気が流入する排気室が内側に形成される第1ケーシングと、
    を備える蒸気タービンであって、
    前記後進用タービンは、前記第1ケーシングの内側に配置される第2ケーシングであって該後進用タービンのタービンロータ部を収容するとともに前記第1ケーシングとの間に前記排気室が形成される第2ケーシングを含み、
    前記第2ケーシングの最下流位置は、前記後進用タービンの軸方向において前記後進用タービンの最終段落の最下流位置よりも上流側にある蒸気タービン。
  2. 前記後進用タービンの前記最終段落はカーチス段落である請求項1に記載の蒸気タービン。
  3. 前記第2ケーシングの最下流位置は、前記後進用タービンの軸方向において、前記後進用タービンにおける最下流側の動翼の上流端よりも上流側にある請求項2に記載の蒸気タービン。
  4. 前記後進用タービンの軸方向における前記第2ケーシングの最下流位置の端面には、前記後進用タービンの軸方向下流側に突出する複数の突出部が、前記後進用タービンの周方向に間隔を空けて配設されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の蒸気タービン。
  5. 前記後進用タービンの前記最終段落の最下流位置から前記第2ケーシングの最下流位置までの前記後進用タービンの軸方向における範囲を範囲Sgとすると、前記後進用タービンの軸方向における前記範囲Sgを含む所定範囲Spでの前記第1ケーシングの厚さは、前記後進用タービンの軸方向における前記所定範囲Spに隣接する所定範囲Sqでの前記第1ケーシングの厚さよりも大きい請求項1乃至4の何れか1項に記載の蒸気タービン。
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