JP2016074404A - ポンプジェット推進装置 - Google Patents

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俊之 坂本
Toshiyuki Sakamoto
俊之 坂本
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Abstract

【課題】船体内に収まるサイズのインペラを持つポンプを使用して、推進効率の優れた船舶用ポンプジェット推進装置を提供する。
【解決手段】推進装置10を船体20に取付ける。推進装置10を船体20に取付ける箇所には、境界層分離板30が取り付けられる。境界層分離板30は、境界層流を船底から分離し、舷側に設けられた開口部から排水される。ポンプ入水流33はポンプへと導かれ、適切なコアンダ面を持つ推進装置の内部にポンプの排水流34を噴出することで、流量の大きな二次水流を生み出す。
【選択図】図3

Description

発明の詳細な説明
本発明は、船舶用ポンプジェット推進装置に関するものである。
ポンプジェットを使用する船推進装置は、従来から知られている。それらの推進装置では、ポンプの生み出す水流(ジェット)の反作用が船の推進力となる。
ポンプジェット推進装置は、特許文献1に見られるように、船体内に設けられたダクト構造の内側に取り付けることができることが知られている。さらに、特許文献2に見られるように、船底から吸水して船尾から噴出する構造を取ることもできることが知られている。
また、空気流を生み出すための送風機においては、特許文献3に見られるように、適切なコアンダ面を持つ構造を用いることで、一次流れから大量の二次流れを生み出すことが出来ることが知られている。
米国特許(U.S.Patent)No.5,181,868 オーストラリア特許明細書(Australian PatentSpecification)No.262306 特開2009−62987
発明が解決しようとする課題
従来から知られているポンプジェットを使用する船推進装置は、一般的に推進効率が低いことが知られている。これは、ポンプジェットが生み出す排水流と、船の速度の間の不整合が大きいことに由来する。つまり、ポンプジェットが生み出す排水流は、高い推進効率をもたらすためには流量が小さく、速度は船の速度に対して速すぎる。
水流が持つ運動エネルギーは流量と速度の積であるから、同じエネルギーでポンプジェット推進装置を駆動する場合、排水流の流量と速度はトレードオフの関係となる。推進効率を高めるためには、遅い(好ましくは船の推進速度よりわずかに速い程度の)速度で、出来るだけ大きな量を排水した方が良い。しかし、ポンプジェットの排水量を大きくしようとすると、大きなインペラを持つポンプが必要になり、船体内に収まらなくなる。
課題を解決するための手段
適切なコアンダ面を持つ推進装置の内部にポンプの排水流を噴出することで、流量の大きな二次水流を生み出す。
発明の効果
本発明によれば、船体内に収まる程度のサイズのポンプを使用して、高い推進効率をもたらすポンプジェット推進装置が実現する。
船体を含むポンプジェット推進装置の全体像である。 境界層分離板の構成図である。 ポンプジェット推進装置の断面図である。
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。図1は推進装置10を含む各構成の全体図である。推進装置10は船体20に取り付けられる。本形態では推進装置10は船体20に固定されるので、操舵には操舵機21を使用する。推進装置10を船体20の間に取り付ける箇所には、境界層分離板30が取り付けられる。
図2は境界層分離板30の構成図である。境界層分離板30は、船体20の底面に存在する境界層流31を、推進装置10への入水流と分離するために取り付けられる。境界層分離板30は、境界層流31を船底から分離し、舷側に設けられた開口部32から排水する。ポンプ入水流33は、図示しないポンプへと導かれる。
図3は推進装置10の断面図である。好ましくは推進装置10は大きな筒型をしており、その内壁がコアンダ面となる。入水側開口部11は船体前方へ、排水側開口部12は船底側へ向いている。推進装置10の内部にはノズル13が存在する。ノズル13からは、図示しないポンプからのポンプ排水流34が一次水流14として噴出される。ノズル13は一次水流14を、推進装置10の内壁面に沿って、排水側開口部12へと進むように取り付けられる。一次水流14はポンプから直接もたらされる、高速かつ低水量な水流である。一次水流が推進装置10の内部で、内壁側面に沿って排水側開口部12へと進むと、コアンダ効果によって比較的低速かつ大水量な二次水流15が発生する。二次水流15は推進装置10の内側を通ることで、一次水流14と混ざり合って排水流16となる。
排水流16は、ポンプから直接もたらされる高速かつ低水量な水流と比べて、低速かつ大水量な水流となる。これにより、高い推進効率を持つポンプジェット推進装置が実現する。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば本発明は必ずしも船体に直接取り付けるものでなくても良い。
10 推進装置
11 入水側開口部
12 排水側開口部
13 ノズル
14 一次水流
15 二次水流
16 排水流
20 船体
21 操舵機
30 境界層分離板
31 境界層流
32 舷側に設けられた開口部
33 ポンプ入水流
34 ポンプ排水流

Claims (2)

  1. コアンダ効果を利用して二次水流を生み出すための構造を、持つ、船舶用ポンプジェット推進装置
  2. 請求項1に記載のポンプジェット推進装置を船体に取り付ける際の、境界層分離板
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111703563A (zh) * 2020-05-07 2020-09-25 江苏大学 一种无叶片潜航推进系统

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JPS644600A (en) * 1987-06-26 1989-01-09 Mitsui Shipbuilding Eng Coanda engine

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