JP2016066966A - ユーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットを基地局から指示されない場合にD2D通信を実現するための技術を提供することである。
【解決手段】本発明の一態様は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信機能を有するユーザ装置であって、他のユーザ装置とのD2D通信を制御するD2D通信制御部と、前記他のユーザ装置とのD2D通信のためのMAC PDUを生成するMAC PDU生成部とを有し、前記他のユーザ装置とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局から通知されない場合、前記MAC PDU生成部は、前記D2D通信のためのMAC PDUを自律的に生成するユーザ装置に関する。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の一態様は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信機能を有するユーザ装置であって、他のユーザ装置とのD2D通信を制御するD2D通信制御部と、前記他のユーザ装置とのD2D通信のためのMAC PDUを生成するMAC PDU生成部とを有し、前記他のユーザ装置とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局から通知されない場合、前記MAC PDU生成部は、前記D2D通信のためのMAC PDUを自律的に生成するユーザ装置に関する。
【選択図】図3
Description
本発明は、無線通信システムに関する。
現在、3GPP(Third Generation Partnership Project)によりLTE−A(Long Term Evolution−Advanced)を高機能化するための各種要素技術が検討されている。現在議論されているリリース12(Rel−12)では、ユーザ装置(User Equipment:UE)が基地局(evolved NodeB:eNB)を介すことなく他のユーザ装置と直接通信するデバイス・ツー・デバイス(Device to Device:D2D)通信が検討されている。
D2D通信は、従来のLTEシステムのように基地局やコアネットワーク(CN)を介した通信でなく、ユーザ装置間で無線信号を直接送受信することにより行われる通信である。D2D通信によると、ユーザ装置と基地局との間のトラヒックを軽減したり、災害時などに基地局が通信不能になった場合にもユーザ装置が通信することが可能になる。
現在、D2D通信に用いられるMAC(Medium Access Control) PDU(Protocol Data Unit)フォーマットについて、以下の合意がなされている。すなわち、ソースID及びデスティネーションIDをMACサブヘッダの前に配置すると共に、異なるMAC PDUフォーマットをサポートするユーザ装置間でもD2D通信を可能にする。また、MAC PDUの先頭にMAC PDUのフォーマットバージョンを示すフィールドを挿入することも検討されている。
3GPP RP−122009
このようなD2D通信のMAC PDUに関して、D2D通信機能を有する2つのユーザ装置が異なるMAC PDUフォーマットをサポートしている場合、これらのユーザ装置間でMAC PDUフォーマットのバージョンの不一致が発生し、D2D通信ができなくなる可能性がある。
このため、図1に示されるように、ユーザ装置が基地局のカバレッジ内にある場合、基地局は、ユーザ装置がサポートするMAC PDUフォーマットのバージョンを考慮してD2D通信に使用すべきMAC PDUフォーマットを指定し、これにより、各ユーザ装置は適切なMAC PDUフォーマットを用いてD2D通信を行うことが可能になる。
しかしながら、基地局の故障などによってユーザ装置が基地局のカバレッジ外になり、基地局がユーザ装置に使用すべきMAC PDUフォーマットを通知できない場合、ユーザ装置は適切なMAC PDUフォーマットを用いてD2D通信を行うことができなくなる。
上述した問題点に鑑み、本発明の課題は、D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットを基地局から指示されない場合にD2D通信を実現するための技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信機能を有するユーザ装置であって、他のユーザ装置とのD2D通信を制御するD2D通信制御部と、前記他のユーザ装置とのD2D通信のためのMAC PDUを生成するMAC PDU生成部とを有し、前記他のユーザ装置とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局から通知されない場合、前記MAC PDU生成部は、前記D2D通信のためのMAC PDUを自律的に生成するユーザ装置に関する。
本発明によると、D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットを基地局から指示されない場合にD2D通信を実現することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施例では、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信機能を有するユーザ装置が開示される。本発明を概略すると、ユーザ装置が基地局のカバレッジ外にあるなど、他のユーザ装置とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットなどのコンフィギュレーション情報が基地局から通知されないとき、ユーザ装置は、当該D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットを自律的に決定し、決定したMAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成する。
一実施例では、各ユーザ装置は、所定の共通のMAC PDUフォーマットを利用してD2D通信を実行する。他の実施例では、ユーザ装置は、異なるMAC PDUフォーマットの利用を許容するため、ベーシックなMAC PDUフォーマットのパディングペイロードにリリース拡張を追加することによって、リリース拡張付きMAC PDUを生成する。リリース拡張付きMAC PDUを受信したユーザ装置は、当該リリース拡張をサポートしているか判断し、サポートしている場合にはリリース拡張を処理する一方、サポートしていない場合には当該パディングペイロードをパディングとして無視する。
図2を参照して、本発明の一実施例による無線通信システムを説明する。図2は、本発明の一実施例による無線通信システムを示す概略図である。
図2に示されるように、無線通信システム10は、ユーザ装置101,102(以降、ユーザ装置100と総称する)及び基地局200を有する。無線通信システム10は、D2D通信をサポートし、D2D通信機能を有するユーザ装置101,102は、基地局200を介すことなく直接通信することができる。図示された実施例では、1つの基地局200しか示されていないが、一般には、無線通信システム10のサービスエリアをカバーするよう多数の基地局200が配置される。
ユーザ装置100は、他のユーザ装置100と基地局200を介すことなく直接通信するD2D通信機能を有する。典型的には、ユーザ装置100は、図示されるように、スマートフォン、携帯電話、タブレット、モバイルルータ、ウェアラブル端末などの無線通信機能を備えた何れか適切な情報処理装置であってもよい。ユーザ装置100は、プロセッサなどのCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどのメモリ装置、基地局200との間で無線信号を送受信すると共に、他のユーザ装置100と無線信号を直接送受信するための無線通信装置などから構成される。例えば、後述されるユーザ装置100の各機能及び処理は、メモリ装置に格納されているデータやプログラムをCPUが処理又は実行することによって実現されてもよい。しかしながら、ユーザ装置100は、上述したハードウェア構成に限定されず、後述する処理の1以上を実現する回路などにより構成されてもよい。
基地局200は、ユーザ装置100と無線接続することによって、コアネットワーク(図示せず)上に通信接続された上位局やサーバなどのネットワーク装置から受信したダウンリンク(DL)パケットをユーザ装置100に送信すると共に、ユーザ装置100から受信したアップリンク(UL)パケットをネットワーク装置に送信する。
また、基地局200は、D2D通信を実行するためのコンフィギュレーション情報を在圏するユーザ装置100に通知する。ユーザ装置100は、受信したコンフィギュレーション情報に従って他のユーザ装置100とD2D通信を実行する。一般に、各ユーザ装置100は、異なるバージョンのMAC PDUフォーマットなどD2D通信に用いられる異なるデータフォーマットをサポートしていると想定され、基地局200は、在圏するユーザ装置100にD2D通信に使用すべき適切なデータフォーマットをコンフィギュレーション情報によって通知する。これにより、ユーザ装置100は、通知されたデータフォーマットを用いて他のユーザ装置100とD2D通信を実行することが可能になる。
基地局200は、典型的には、ユーザ装置100との間で無線信号を送受信するためのアンテナ、隣接する基地局200と通信するための通信インタフェース(X2インタフェースなど)、コアネットワークと通信するための通信インタフェース(S1インタフェースなど)、ユーザ装置100との送受信信号を処理するためのプロセッサや回路などのハードウェアリソースにより構成される。後述される基地局200の各機能及び処理は、メモリ装置に格納されているデータやプログラムをプロセッサが処理又は実行することによって実現されてもよい。しかしながら、基地局200は、上述したハードウェア構成に限定されず、他の何れか適切なハードウェア構成を有してもよい。
次に、図3〜6を参照して、本発明の一実施例によるユーザ装置間のD2D通信処理を説明する。図3は、本発明の一実施例によるユーザ装置の構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、ユーザ装置100は、D2D通信制御部110及びMAC PDU生成部120を有する。
D2D通信制御部110は、他のユーザ装置100とのD2D通信を制御する。具体的には、D2D通信制御部110は、他のユーザ装置100とのD2D通信を実現するため、D2D通信を実行するのに用いるMAC PDUフォーマットなどの各種コンフィギュレーション情報を基地局200から受信し、受信したコンフィギュレーション情報に従って他のユーザ装置100との間で基地局200を介すことなく各種無線信号を直接的に送受信する。
MAC PDU生成部120は、他のユーザ装置100とのD2D通信のためのMAC PDUを生成する。本実施例では、他のユーザ装置100とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局200から通知されない場合、MAC PDU生成部120は、D2D通信のためのMAC PDUを自律的に生成する。具体的には、D2D通信制御部110が、D2D通信を実行するのに用いるMAC PDUフォーマットなどの各種コンフィギュレーション情報を基地局200から受信できなかった場合、MAC PDU生成部120は、D2D通信を実行するのに用いるMAC PDUフォーマットを基地局200から取得することなく、D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットを自律的に決定し、当該MAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成する。例えば、基地局200の故障などによりユーザ装置100が基地局200のカバレッジ外になった場合、D2D通信制御部110は基地局200からコンフィギュレーション情報を取得することができず、MAC PDU生成部120は、以下でより詳細に説明されるように、D2D通信のためのMAC PDUを自律的に生成することによって、他のユーザ装置100とのD2D通信を実行する。
まず、本発明の第1実施例では、D2D通信制御部110は、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内にあるか判断し、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内にないとき、MAC PDU生成部120は、所定のMAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成してもよい。すなわち、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ外にあり、D2D通信のためのコンフィギュレーション情報を基地局200から取得できない場合、各ユーザ装置100は、共通する所定のMAC PDUフォーマットを利用して、他のユーザ装置100とのD2D通信を実行する。
ここで、当該所定のMAC PDUフォーマットとして、ベーシックなMAC PDUフォーマットが好適であり、例えば、D2D通信を規定したLTE規格の最先のリリース(例えば、Rel−12など)のMAC PDUフォーマットが利用されてもよい。一般に、LTE規格はリリース間の後方互換性を維持しているため、最先のLTE規格のリリースのMAC PDUフォーマットを利用することは、当該最先のリリース以降のリリースをサポートするユーザ装置100間のD2D通信を可能にする。
他方、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内にあるとき、MAC PDU生成部120は、基地局200により指定されたMAC PDUフォーマット又はデフォルトのMAC PDUフォーマットによりMAC PDUを生成してもよい。具体的には、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内にある場合、D2D通信制御部110は、D2D通信を実行するためのコンフィギュレーション情報を基地局200から受信可能であると判断し、コンフィギュレーション情報を基地局200から取得する。取得したコンフィギュレーション情報において基地局200がD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットを指定している場合、MAC PDU生成部120は、当該指定されたMAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成する。あるいは、取得したコンフィギュレーション情報において基地局200がD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットを指定していない場合、MAC PDU生成部120は、上述したベーシックなMAC PDUフォーマットなどの所定のデフォルトのMAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成してもよい。
なお、基地局200のカバレッジ内においてD2D通信を実行中のユーザ装置100がカバレッジ外に遷移した場合、D2D通信制御部110は、レイヤ2リセットを実行することによってD2D通信を再開してもよい。レイヤ2リセット後、MAC PDU生成部120は、上述したように、所定のMAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成することになる。なお、レイヤ2リセットを実行したとき、D2D通信制御部110は、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ外に遷移したことを周囲のユーザ装置100に通知してもよい。
図4は、本発明の第1実施例によるユーザ装置におけるD2D通信処理を示すフロー図である。当該D2D通信処理は、D2D通信の双方の通信主体となる各ユーザ装置100においてD2D通信開始時に実行されてもよい。
図4に示されるように、ステップS101において、D2D通信制御部110は、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内であるか判断する。例えば、D2D通信制御部110は、何れか適当な無線信号を基地局200に送信し、当該無線信号に対する基地局200からの応答結果に基づき、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内であるか判断してもよい。具体的には、送信した無線信号に対する応答信号を受信できた場合、D2D通信制御部110は、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内にあると判断してもよい。他方、送信した無線信号に対する応答信号を受信できなかった場合、D2D通信制御部110は、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ外にあると判断してもよい。
ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内にある場合(S101:YES)、D2D通信制御部110は更に、D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局200から指示されているか判断する。例えば、D2D通信制御部110は、基地局200からD2D通信のためのコンフィギュレーション情報を取得し、取得したコンフィギュレーション情報においてD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが指定されているか判断してもよい。
D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局200から指示されている場合(S102:YES)、MAC PDU生成部120は、指示されたMAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成し、他のユーザ装置100とのD2D通信を実行する。
他方、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ外である場合(S101:NO)、あるいは、D2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局200から指示されていない場合(S102:NO)、MAC PDU生成部120は、所定のMAC PDUフォーマットによりD2D通信のためのMAC PDUを生成し、他のユーザ装置100とのD2D通信を実行する。当該所定のMAC PDUフォーマットは、好適には、LTE規格のRel−12のMAC PDUフォーマットなど、リリース間の互換性を有するベーシックなMAC PDUフォーマットであってもよい。
上述した第1実施例によると、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ内にないとき、各ユーザ装置100は、共通した所定のMAC PDUフォーマットを用いて他のユーザ装置100とのD2D通信を実行する。これにより、ユーザ装置100が基地局200からD2D通信のためのコンフィギュレーション情報を取得できない場合でも、各ユーザ装置100は、共通のMAC PDUフォーマットを用いてD2D通信を実現することが可能になる。
次に、本発明の第2実施例では、他のユーザ装置100とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局200から通知されない場合、MAC PDU生成部120は、ベーシックなMAC PDUのパディングペイロードの所定のデータ部分に、当該パディングペイロードがリリース拡張又はパディングに相当するかを示す識別子を格納することによって、D2D通信のためのMAC PDUを生成してもよい。すなわち、ユーザ装置100が基地局200のカバレッジ外にあり、D2D通信のためのコンフィギュレーション情報を基地局200から取得できない場合、送信側ユーザ装置100は、D2D通信を規定したLTE規格の最先のリリース(例えば、Rel−12など)のMAC PDUフォーマットなどによるベーシックなMAC PDUのパディングペイロードに、以降のリリース(例えば、Rel−13以降など)に追加されたリリース拡張(extension)を格納してもよい。この場合、当該パディングペイロードがリリース拡張を格納していることを示す識別子が当該パディングペイロードの所定のデータ部分(最初のオクテットなど)に配置され、リリース拡張を含むMAC PDUが他のユーザ装置100に送信される。当該MAC PDUを受信すると、受信側ユーザ装置100は、パディングペイロードに格納されたリリース拡張を自らがサポートしているか判断し、当該リソース拡張をサポートしている場合、当該リリース拡張に対応する処理を実行し、当該リリースをサポートしていない場合、当該パディングペイロードがパディングであると判断し、これを無視する。
ここで、当該所定のMAC PDUフォーマットとして、ベーシックなMAC PDUフォーマットが好適であり、例えば、D2D通信を規定したLTE規格の最先のリリース(例えば、Rel−12など)のMAC PDUフォーマットが利用されてもよい。一般に、LTE規格はリリース間の後方互換性を維持しているため、最先のLTE規格のリリースのMAC PDUフォーマットのパディングペイロードにリリース拡張を追加することは、当該リリース拡張をサポートするユーザ装置100はリリース拡張に対応する処理を実行し、サポートしないユーザ装置100は、当該パディングペイロードをパディングとみなして、これを無視することができる。このようにして、異なるリリースのMAC PDUフォーマットをサポートするユーザ装置間のD2D通信が可能になる。
送信側ユーザ装置100について、一実施例では、MAC PDU生成部120は、ベーシックなMAC PDUのMACサブヘッダにパディングペイロードのためのパディングサブヘッダを追加してもよい。また、パディングサブヘッダと共に、パディングペイロードの長さを示すフィールドがMACサブヘッダに追加されてもよい。例えば、図5のベーシックなMAC PDUに示されるように、ベーシックなMAC PDUは、i)ソースID(Src ID)、デスティネーションID(Dst ID)及びフォーマットバージョン(format version)と、ii)論理チャネル識別子"X"のサブヘッダ(LCID:X+length)及びパディングサブヘッダ(padding)を含むMACサブヘッダと、iii)論理チャネル識別子"X"のペイロード及びパディングペイロードを含むMACペイロードとから構成されてもよい。
一実施例では、MAC PDU生成部120は、ベーシックなMAC PDUのパディングペイロードにリリース拡張を格納してもよい。例えば、ベーシックなMAC PDUがLTE規格のRel−12に規定されるMAC PDUフォーマットに基づくものであり、ユーザ装置100がRel−13以降に規定される拡張部分を含むMAC PDUフォーマットをサポートしている場合、MAC PDU生成部120は、Rel−13以降に追加された拡張部分であるリリース拡張をベーシックなMAC PDUのパディングペイロードに格納してもよい。このとき、パディングペイロードがリリース拡張又はパディングに相当するかを示す識別子が、パディングペイロードの最初のオクテットに格納されてもよい。
例えば、パディングペイロードがリリース拡張に相当する場合、図5のリリース拡張付きMAC PDUに示されるように、パディングペイロードの最初のオクテットにリリース拡張に対応する論理チャネル識別子を格納し、パディングペイロードがパディングに相当する場合、パディングペイロードの最初のオクテットにパディングのための論理チャネル識別子を格納してもよい。ここで、MAC PDU生成部120は、識別子と共に当該パディングペイロードの長さを示すフィールドを所定のデータ部分に追加してもよい。MAC PDU生成部120は、このように生成されたベーシックなMAC PDU又はリリース拡張付きのMAC PDUを受信側ユーザ装置100に送信する。
受信側ユーザ装置100について、一実施例では、送信側ユーザ装置100からD2D通信のためのMAC PDUを受信すると、D2D通信制御部110は、MACサブヘッダを参照してパディングペイロードが含まれているか判断する。当該MAC PDUにパディングペイロードが含まれていると判断した場合、D2D通信制御部110は、パディングペイロードの所定のデータ部分(最初のオクテットなど)に格納されている識別子を参照して当該パディングペイロードがリリース拡張又はパディングの何れに相当するか判断してもよい。パディングペイロードがパディングである場合、D2D通信制御部110は、当該パディングペイロードを無視する。
他方、パディングペイロードがリリース拡張である場合、D2D通信制御部110は、当該リリース拡張がユーザ装置100によりサポートされているか判断し、当該判断の結果に応じてパディングペイロードをリリース拡張に対応するペイロード又はパディングとして処理する。具体的には、D2D通信制御部110は、パディングペイロードに格納されるリリース拡張がユーザ装置100によりサポートされている場合、D2D通信制御部110は、当該リリース拡張の論理チャネル識別子に従って、受信したMAC PDUの復号化を試みる。他方、パディングペイロードに格納されるリリース拡張がユーザ装置100によりサポートされていない場合、D2D通信制御部110は、当該パディングペイロードをパディングとして無視する。
一実施例では、D2D通信制御部110は、受信したMAC PDUが所定のフォーマットバージョンに関する場合に限って、パディングペイロードの所定のデータ部分に格納されている識別子を参照して当該パディングペイロードがリリース拡張又はパディングに相当するか判断してもよい。例えば、受信したMAC PDUのMACサブヘッダのフォーマットバージョンにRel−13以降のバージョンが示されている場合、Rel−12のMAC PDUフォーマットしかサポートしていないユーザ装置100は、リリース拡張に対応する処理を実行することができない。このため、当該ユーザ装置100は、当該パディングペイロードがリリース拡張であるか判断することなく、当該パディングペイロードをパディングとして無視してもよい。
なお、上記実施例では、MACレイヤにおけるリリース間の後方互換性を維持するため、上述したようなパディング制御を利用した。しかしながら、このようなパディング制御は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤやRLC(Radio Link Control)レイヤなどの他のレイヤにおいて同様に適用されてもよい。すなわち、PDCP PDUやRLC PDUなどにパディングペイロードを含むフォーマットが新たに定義された場合、当該パディングペイロードにリリース拡張が格納されてもよい。この場合、当該リリース拡張をサポートするユーザ装置は、これに対応する処理を実行し、当該リリース拡張をサポートしないユーザ装置は、パディングとして当該リリース拡張を無視するようにしてもよい。これにより、PDCPレイヤやRLCレイヤなどの他のレイヤにおいても、MACレイヤと同様に後方互換性を担保したD2D通信を実現することが可能になる。
図6は、本発明の第2実施例によるユーザ装置間のD2D通信処理を示すシーケンス図である。当該D2D通信処理は、送信側ユーザ装置101及び受信側ユーザ装置102により実行される。
図6に示されるように、ステップS201において、ユーザ装置101は、パディングペイロードの所定のデータ部分(最初のオクテットなど)に、当該パディングペイロードがリリース拡張又はパディングの何れに相当するかを示す識別子を有するMAC PDUを生成し、ユーザ装置102に送信する。例えば、パディングペイロードがリリース拡張である場合、ユーザ装置101は、当該パディングペイロードの最初のオクテットにパディングペイロードがリリース拡張であることを示す識別子(当該リリース拡張に対応する論理チャネル識別子など)を格納してもよい。他方、パディングペイロードがパディングである場合、ユーザ装置101は、当該パディングペイロードの最初のオクテットにパディングペイロードがパディングであることを示す識別子(パディングに対応する論理チャネル識別子など)を格納してもよい。
ステップS202において、ユーザ装置102は、受信したMAC PDUにパディングペイロードがあるか確認すると共に、パディングペイロードがある場合、当該パディングペイロードの所定のデータ部分(最初のオクテットなど)に格納されている識別子を確認する。当該識別子がパディングを示す場合、ユーザ装置102は、当該パディングペイロードを無視する。
他方、当該識別子がリリース拡張を示す場合、ステップS203において、ユーザ装置102は、当該リリース拡張を自らがサポートしているか判断し、判断結果に応じて当該パディングペイロードを処理する。具体的には、当該リリース拡張をサポートしている場合、ユーザ装置102は、当該リリース拡張に対応する処理を実行し、他方、当該リリース拡張をサポートしていない場合、ユーザ装置102は、当該パディングペイロードをパディングとして無視する。
上述した第2実施例によると、リリース拡張がベーシックなMAC PDUのパディングペイロードに格納される。リリース拡張付きのMAC PDUを受信したユーザ装置100は、当該リリース拡張をサポートしているか否かに応じて、当該パディングペイロードをリリース拡張又はパディングとして処理する。これにより、ユーザ装置100が基地局200からD2D通信のためのコンフィギュレーション情報を取得できず、異なるMAC PDUフォーマットを使用した場合でも、D2D通信を実現することが可能になる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 無線通信システム
100 ユーザ装置
110 D2D通信制御部
120 MAC PDU生成部
200 基地局
100 ユーザ装置
110 D2D通信制御部
120 MAC PDU生成部
200 基地局
Claims (10)
- デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信機能を有するユーザ装置であって、
他のユーザ装置とのD2D通信を制御するD2D通信制御部と、
前記他のユーザ装置とのD2D通信のためのMAC(Medium Access Control) PDU(Protocol Data Unit)を生成するMAC PDU生成部と、
を有し、
前記他のユーザ装置とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局から通知されない場合、前記MAC PDU生成部は、前記D2D通信のためのMAC PDUを自律的に生成するユーザ装置。 - 前記D2D通信制御部は、当該ユーザ装置が前記基地局のカバレッジ内にあるか判断し、
当該ユーザ装置が前記基地局のカバレッジ内にないとき、前記MAC PDU生成部は、所定のMAC PDUフォーマットにより前記D2D通信のためのMAC PDUを生成する、請求項1記載のユーザ装置。 - 当該ユーザ装置が基地局のカバレッジ内にあるとき、前記MAC PDU生成部は、前記基地局により指定されたMAC PDUフォーマット又はデフォルトのMAC PDUフォーマットにより前記MAC PDUを生成する、請求項2記載のユーザ装置。
- 基地局のカバレッジ内においてD2D通信を実行中の当該ユーザ装置が前記カバレッジ外に遷移した場合、前記D2D通信制御部は、レイヤ2リセットを実行することによって前記D2D通信を再開する、請求項2又は3記載のユーザ装置。
- 前記他のユーザ装置とのD2D通信に用いるMAC PDUフォーマットが基地局から通知されない場合、前記MAC PDU生成部は、ベーシックなMAC PDUのパディングペイロードの所定のデータ部分に、前記パディングペイロードがリリース拡張又はパディングに相当するかを示す識別子を格納することによって、前記D2D通信のためのMAC PDUを生成する、請求項1記載のユーザ装置。
- 前記MAC PDU生成部は、前記ベーシックなMAC PDUのMACサブヘッダに前記パディングペイロードのためのパディングサブヘッダを追加する、請求項5記載のユーザ装置。
- 前記MAC PDU生成部は、前記パディングペイロードがリリース拡張に相当する場合、前記パディングペイロードの最初のオクテットに前記リリース拡張に対応する論理チャネル識別子を格納し、前記パディングペイロードがパディングに相当する場合、前記パディングペイロードの最初のオクテットにパディングのための論理チャネル識別子を格納する、請求項5又は6記載のユーザ装置。
- 前記他のユーザ装置からD2D通信のためのMAC PDUを受信すると、前記D2D通信制御部は、前記パディングペイロードの所定のデータ部分に格納されている識別子を参照して前記パディングペイロードがリリース拡張又はパディングに相当するか判断する、請求項5乃至7何れか一項記載のユーザ装置。
- 前記パディングペイロードがリリース拡張に相当する場合、前記D2D通信制御部は、当該ユーザ装置が前記リリース拡張をサポートしているか判断し、前記判断の結果に応じて前記パディングペイロードを前記リリース拡張に対応するペイロード又はパディングとして処理する、請求項8記載のユーザ装置。
- 前記D2D通信制御部は、前記受信したMAC PDUが所定のフォーマットバージョンに関する場合に限って、前記パディングペイロードの所定のデータ部分に格納されている識別子を参照して前記パディングペイロードがリリース拡張又はパディングに相当するか判断する、請求項9記載のユーザ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014195881A JP2016066966A (ja) | 2014-09-25 | 2014-09-25 | ユーザ装置 |
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