JP2016066086A - 照明装置及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】励起光を射出する光源装置を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板の製造プロセスを比較的単純なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターに適用可能な照明装置を提供する。【解決手段】励起光を射出する光源装置10と、モーター50により回転可能な円板に、励起光の一部又は全部を2以上の色光を含む蛍光に変換する単一の蛍光層が円板の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板30とを備える照明装置100。【選択図】図1
Description
本発明は、照明装置及びプロジェクターに関する。
従来、プロジェクターに用いるための照明装置として、励起光(青色光)を射出する光源装置と、モーターにより回転可能な円板に3つのセグメント領域が形成され、そのうち2つのセグメント領域にはそれぞれ異なる色光(赤色光又は緑色光)を射出する2種類の蛍光層が形成されてなる回転蛍光板とを備える照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。なお、3つのセグメント領域のうち蛍光層が形成されていない残りのセグメント領域には、励起光(青色光)を所定の散乱度で散乱する散乱層が形成されている。
従来の照明装置によれば、励起光を射出する光源装置を用いて複数の色光(赤色光及び緑色光及び青色光)を得ることが可能となる。
従来の照明装置によれば、励起光を射出する光源装置を用いて複数の色光(赤色光及び緑色光及び青色光)を得ることが可能となる。
しかしながら、従来の照明装置においては、円板上に2種類の蛍光層を形成する必要があるため、回転蛍光板の製造プロセスが複雑なものとなるという問題がある。
また、従来の照明装置においては、回転蛍光板の回転にともなって照明装置から射出される色光の種類が順次高速で切り替わるため、「色割れ現象がないため優しい画像を投写可能であり、細かい階調表現が可能であるため自然な画像を投写可能であるという優れた特徴を有する非色順次駆動方式の」液晶プロジェクターに適用することが困難であるという問題がある。
また、従来の照明装置においては、回転蛍光板の回転にともなって照明装置から射出される色光の種類が順次高速で切り替わるため、「色割れ現象がないため優しい画像を投写可能であり、細かい階調表現が可能であるため自然な画像を投写可能であるという優れた特徴を有する非色順次駆動方式の」液晶プロジェクターに適用することが困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたもので、励起光を射出する光源装置を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板の製造プロセスを比較的単純なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターに適用可能な照明装置を提供することを目的とする。また、このような照明装置を備えるプロジェクターを提供することを目的とする。
[1]本発明の照明装置は、励起光を射出する光源装置と、モーターにより回転可能な円板に、前記励起光の一部又は全部を2以上の色光を含む蛍光に変換する単一の蛍光層が前記円板の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板とを備えることを特徴とする。
このため、本発明の照明装置によれば、励起光を射出する光源装置と、励起光の一部又は全部を2以上の色光を含む蛍光に変換する蛍光層が形成されてなる回転蛍光板とを備えるため、励起光を射出する光源装置を用いて複数の色光を得ることが可能となる。
また、本発明の照明装置によれば、単一の蛍光層が形成されてなる回転蛍光板を用いるため、回転蛍光板の製造プロセスを比較的単純なものとすることが可能となる。
また、本発明の照明装置によれば、単一の蛍光層が円板の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板を用いるため、照明装置からは常に同じ色光が射出されることとなり、その結果、優れた特徴を有する非色順次駆動方式の液晶プロジェクターに適用することが可能となる。
また、本発明の照明装置によれば、回転可能な円板に単一の蛍光層が形成されてなる回転蛍光板を備えるため、励起光照射により蛍光層において発生する熱を周方向に沿った広い領域において放散させることができ、その結果、蛍光層の過熱による蛍光層の劣化及び発光効率の低下を抑制することが可能となる。
[2]本発明の照明装置においては、前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、前記青色光の残りの一部を変換せずに通過させることが好ましい。
このような構成とすることにより、青色光を射出する光源装置を用いて照明装置から白色光を射出することが可能となる。
[3]本発明の照明装置においては、前記光源装置は、前記励起光として紫色光又は紫外光を射出し、前記蛍光層は、前記光源装置からの前記紫色光又は前記紫外光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換することが好ましい。
このような構成とすることにより、紫色光又は紫外光を射出する光源装置を用いて照明装置から白色光を射出することが可能となる。
[4]本発明の照明装置においては、前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光を赤色光及び緑色光を含む光に変換することが好ましい。
このような構成とすることにより、青色光を射出する光源装置を用いて照明装置から赤色光及び緑色光を含む光を射出することが可能となる。
[5]本発明の照明装置においては、前記円板は、前記励起光を透過する材料からなり、前記蛍光層は、前記励起光を透過し前記蛍光を反射するダイクロイック膜を介して前記円板上に形成され、前記励起光は、前記円板側から前記回転蛍光板に入射するように構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、いわゆる透過型の回転蛍光板を用いて照明装置から照明光を射出することが可能となる。
[6]本発明の照明装置においては、前記蛍光層は、可視光を反射する反射膜を介して前記円板上に形成され、前記励起光は、前記蛍光層側から前記回転蛍光板に入射するように構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、いわゆる反射型の回転蛍光板を用いて照明装置から照明光を射出することが可能となる。
[7]本発明の照明装置においては、前記光源装置から前記回転蛍光板までの光路中に配置され、前記励起光を略集光した状態で前記蛍光層に対して入射させる集光光学系をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、小さな領域で蛍光を発光させることが可能となり、その結果、光利用効率を高くすることが可能となる。
なお、上記集光光学系は、一辺が5mmの四角形内、望ましくは一辺が1mmの四角形内に収まるように励起光を蛍光層に対して入射させることが好ましい。
[8]本発明の照明装置においては、前記回転蛍光板は、前記励起光の集光スポットが5m/秒〜50m/秒の範囲内にある所定の相対速度で前記蛍光層上を移動するような回転速度で回転することが好ましい。
このような構成とすることにより、前記励起光の集光スポットが十分に高い相対速度で蛍光層上を移動するため、励起光照射により蛍光層において発生する温度上昇を極めて低いレベルにまで低減することが可能となり、その結果、蛍光層の過熱による蛍光層の劣化及び発光効率の低下をより一層抑制することが可能となる。なお、5m/秒より遅い回転速度では、蛍光層の温度上昇を十分に低減することができなくなる。また50m/秒より速い回転速度では、騒音が増大するとともにモーターの負荷が増大する。
なお、上記観点からは、回転蛍光板は、励起光の集光スポットが9m/秒〜35m/秒の範囲内にある所定の相対速度で蛍光層上を移動するような回転速度で回転することがより好ましい。
[9]本発明の照明装置においては、前記光源装置は、レーザー光源からなることが好ましい。
このような構成とすることにより、瞬時点灯可能なレーザー光源を光源装置として用いているため、電源投入後すぐに投写画像を投写することが可能となる。
また、集光性の高いレーザー光源を光源装置として用いているため、一層小さな領域で蛍光を発光させることが可能となり、その結果、光利用効率を一層高くすることが可能となる。
また、集光性の高いレーザー光源を光源装置として用いているため、一層小さな領域で蛍光を発光させることが可能となり、その結果、光利用効率を一層高くすることが可能となる。
[10]本発明のプロジェクターは、本発明の照明装置と、前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系とを備えることを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクターによれば、励起光を射出する光源装置を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板の製造プロセスを比較的単純なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターとすることが可能なプロジェクターを提供することが可能となる。
[11]本発明のプロジェクターにおいては、前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、前記青色光の残りの一部を変換せずに通過させることが好ましい。
このような構成とすることにより、青色光を射出する光源装置を用いてフルカラー画像を投写することが可能となる。
[12]本発明のプロジェクターにおいては、前記光源装置は、前記励起光として紫色光又は紫外光を射出し、前記蛍光層は、前記光源装置からの前記紫色光又は前記紫外光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換することが好ましい。
このような構成とすることにより、紫色光又は紫外光を射出する光源装置を用いてフルカラー画像を投写することが可能となる。
[13]本発明のプロジェクターにおいては、前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、前記プロジェクターは、青色光を射出する第2照明装置をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、赤色光及び緑色光を射出する照明装置と、青色光を射出する第2照明装置とを用いてフルカラー画像を投写することが可能となる。
[14]本発明のプロジェクターにおいては、前記第2照明装置からの青色光と前記回転蛍光板からの前記赤色光及び前記緑色光とを合成する色光合成素子をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、照明装置の光学系と第2照明装置の光学系とをある程度共通化し、プロジェクターの構成をより単純なものとすることが可能となる。
[15]本発明のプロジェクターにおいては、前記第2照明装置は、青色光を射出する第2光源装置と、前記第2光源装置からの光を所定の散乱度で散乱する散乱板とを備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、照明装置から射出される赤色光及び緑色光の配光分布と、第2照明装置から射出される青色光の配光分布とを揃え、より高品質な投写画像を投写することが可能となる。
以下、本発明の照明装置及びプロジェクターについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るプロジェクター1000の光学系を示す上面図である。なお、図1においては、説明を容易にするために、回転蛍光板30の構成要素の厚みを誇張して図示している。後の図においても同様である。
図2は、実施形態1における光源装置10及び蛍光層42の発光特性を示すグラフである。図2(a)は光源装置10の発光特性を示すグラフであり、図2(b)は蛍光層42の発光特性を示すグラフである。発光特性とは、光源装置であれば電圧を印加したときに、蛍光体であれば励起光が入射したときに、どのような波長の光をどの位の強度で射出するのかという特性のことをいう。グラフの縦軸は相対発光強度を表し、発光強度が最も強い波長における発光強度を1としている。グラフの横軸は、波長を表す。
図3は、実施形態1における回転蛍光板30を説明するために示す図である。図3(a)は回転蛍光板30の正面図であり、図3(b)は図3(a)のA1−A1断面図である。
図1は、実施形態1に係るプロジェクター1000の光学系を示す上面図である。なお、図1においては、説明を容易にするために、回転蛍光板30の構成要素の厚みを誇張して図示している。後の図においても同様である。
図2は、実施形態1における光源装置10及び蛍光層42の発光特性を示すグラフである。図2(a)は光源装置10の発光特性を示すグラフであり、図2(b)は蛍光層42の発光特性を示すグラフである。発光特性とは、光源装置であれば電圧を印加したときに、蛍光体であれば励起光が入射したときに、どのような波長の光をどの位の強度で射出するのかという特性のことをいう。グラフの縦軸は相対発光強度を表し、発光強度が最も強い波長における発光強度を1としている。グラフの横軸は、波長を表す。
図3は、実施形態1における回転蛍光板30を説明するために示す図である。図3(a)は回転蛍光板30の正面図であり、図3(b)は図3(a)のA1−A1断面図である。
まず、実施形態1に係る照明装置100及びプロジェクター1000の構成を説明する。
実施形態1に係るプロジェクター1000は、図1に示すように、照明装置100、色分離導光光学系200、光変調装置としての3つの液晶光変調装置400R,400G,400B、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。
照明装置100は、固体光源装置10、集光光学系20、回転蛍光板30、モーター50、コリメート光学系60、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、偏光変換素子140及び重畳レンズ150を備える。
光源装置10は、励起光としてレーザー光からなる青色光(発光強度のピーク:約445nm、図2(a)参照。)を射出するレーザー光源からなる。図2(a)において、符号Bで示すのは、光源装置10が励起光(青色光)として射出する色光成分である。なお、光源装置は、1つのレーザー光源からなるものであってもよいし、多数のレーザー光源からなるものであってもよい。また、445nm以外の波長(例えば、460nm)の青色光を射出する光源装置を用いることもできる。
集光光学系20は、第1レンズ22及び第2レンズ24を備える。集光光学系20は、光源装置10から回転蛍光板30までの光路中に配置され、全体として青色光を略集光した状態で蛍光層42(後述)に入射させる。第1レンズ22及び第2レンズ24は、凸レンズからなる。
回転蛍光板30はいわゆる透過型の回転蛍光板であり、図1及び図3に示すように、モーター50により回転可能な円板40の一部に、単一の蛍光層42が円板40の周方向に沿って連続して形成されてなる。蛍光層42が形成されている領域は、青色光が入射する領域を含む。回転蛍光板30は、青色光が入射する側とは反対の側に向けて赤色光及び緑色光を射出するように構成されている。
回転蛍光板30は、使用時において7500rpmで回転する。詳しい説明は省略するが、回転蛍光板30の直径は50mmであり、回転蛍光板30に入射する青色光の光軸が回転蛍光板30の回転中心から約22.5mm離れた場所に位置するように構成されている。つまり、回転蛍光板30は、青色光の集光スポットが約18m/秒で蛍光層42上を移動するような回転速度で回転する。
回転蛍光板30は、使用時において7500rpmで回転する。詳しい説明は省略するが、回転蛍光板30の直径は50mmであり、回転蛍光板30に入射する青色光の光軸が回転蛍光板30の回転中心から約22.5mm離れた場所に位置するように構成されている。つまり、回転蛍光板30は、青色光の集光スポットが約18m/秒で蛍光層42上を移動するような回転速度で回転する。
円板40は、青色光を透過する材料からなる。円板40の材料としては、例えば、石英ガラス、水晶、サファイア、光学ガラス、透明樹脂等を用いることができる。
光源装置10からの青色光は、円板40側から回転蛍光板30に入射するように構成されている。
蛍光層42は、青色光を透過し赤色光及び緑色光を反射するダイクロイック膜44を介して円板40上に形成されている。ダイクロイック膜44は、例えば、誘電体多層膜からなる。
蛍光層42は、光源装置10からの青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、青色光の残りの一部を変換せずに通過させる。具体的には、蛍光層42は、波長が約445nmの青色光によって効率的に励起され、光源装置10が射出する青色光の一部を、図2(b)に示すように、赤色光及び緑色光を含む黄色光(蛍光)に変換して射出する。図2(b)において、符号Rで示すのは、蛍光層42が射出する光のうち赤色光として利用可能な色光成分である。また、符号Gで示すのは、蛍光層42が射出する光のうち緑色光として利用可能な色光成分である。蛍光層42は、例えば、YAG系蛍光体である(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ceを含有する層からなる。
なお、蛍光層として、赤色光及び緑色光を含む蛍光を射出する他の蛍光体を含有する層を用いてもよい。また、蛍光層として、励起光を赤色光に変換する蛍光体と、励起光を緑色に変換する蛍光体との混合物を含有する層を用いてもよい。
蛍光層42は、青色光を透過し赤色光及び緑色光を反射するダイクロイック膜44を介して円板40上に形成されている。ダイクロイック膜44は、例えば、誘電体多層膜からなる。
蛍光層42は、光源装置10からの青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、青色光の残りの一部を変換せずに通過させる。具体的には、蛍光層42は、波長が約445nmの青色光によって効率的に励起され、光源装置10が射出する青色光の一部を、図2(b)に示すように、赤色光及び緑色光を含む黄色光(蛍光)に変換して射出する。図2(b)において、符号Rで示すのは、蛍光層42が射出する光のうち赤色光として利用可能な色光成分である。また、符号Gで示すのは、蛍光層42が射出する光のうち緑色光として利用可能な色光成分である。蛍光層42は、例えば、YAG系蛍光体である(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ceを含有する層からなる。
なお、蛍光層として、赤色光及び緑色光を含む蛍光を射出する他の蛍光体を含有する層を用いてもよい。また、蛍光層として、励起光を赤色光に変換する蛍光体と、励起光を緑色に変換する蛍光体との混合物を含有する層を用いてもよい。
コリメート光学系60は、図1に示すように、回転蛍光板30からの光の拡がりを抑える第1レンズ62と、第1レンズ62からの光を略平行化する第2レンズ64とを備え、全体として、回転蛍光板30からの光を略平行化する機能を有する。第1レンズ62及び第2レンズ64は、凸レンズからなる。
第1レンズアレイ120は、コリメート光学系60からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する。第1レンズアレイ120は、コリメート光学系60からの光を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、複数の第1小レンズ122が照明光軸100axと直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。図示による説明は省略するが、第1小レンズ122の外形形状は、液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域の外形形状に関して略相似形である。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応する複数の第2小レンズ132を有する。第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122の像を液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に結像させる機能を有する。第2レンズアレイ130は、複数の第2小レンズ132が照明光軸100axに直交する面内に複数行・複数列のマトリクス状に配列された構成を有する。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光光として射出する偏光変換素子である。
偏光変換素子140は、回転蛍光板30からの光に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過し、他方の直線偏光成分を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する位相差板とを有している。
偏光変換素子140は、回転蛍光板30からの光に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過し、他方の直線偏光成分を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する位相差板とを有している。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140からの各部分光束を集光して液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に重畳させるための光学素子である。重畳レンズ150の光軸と照明装置100の光軸とが略一致するように、重畳レンズ150が配置されている。なお、重畳レンズ150は、複数のレンズを組み合わせた複合レンズで構成されていてもよい。第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130及び重畳レンズ150は、回転蛍光板30からの光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
なお、レンズインテグレーター光学系の代わりにインテグレーターロッドを備えるロッドインテグレーター光学系を用いることもできる。
なお、レンズインテグレーター光学系の代わりにインテグレーターロッドを備えるロッドインテグレーター光学系を用いることもできる。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210,220、反射ミラー230,240,250及びリレーレンズ260,270を備える。色分離導光光学系200は、照明装置100からの光を赤色光、緑色光及び青色光に分離し、赤色光、緑色光及び青色光のそれぞれの色光を照明対象となる液晶光変調装置400R,400G,400Bに導光する機能を有する。
色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、集光レンズ300R,300G,300Bが配置されている。
色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、集光レンズ300R,300G,300Bが配置されている。
ダイクロイックミラー210,220は、基板上に、所定の波長領域の光を反射して、他の波長領域の光を通過させる波長選択透過膜が形成されたミラーである。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を通過させ、緑色光成分及び青色光成分を反射するダイクロイックミラーである。
ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、青色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
反射ミラー230は、赤色光成分を反射する反射ミラーである。
反射ミラー240,250は青色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を通過させ、緑色光成分及び青色光成分を反射するダイクロイックミラーである。
ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、青色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
反射ミラー230は、赤色光成分を反射する反射ミラーである。
反射ミラー240,250は青色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー210を通過した赤色光は、反射ミラー230で反射され、集光レンズ300Rを通過して赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、集光レンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー220を通過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、集光レンズ300Bを経て青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。リレーレンズ260,270及び反射ミラー240,250は、ダイクロイックミラー220を透過した青色光成分を液晶光変調装置400Bまで導く機能を有する。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、集光レンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー220を通過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、集光レンズ300Bを経て青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。リレーレンズ260,270及び反射ミラー240,250は、ダイクロイックミラー220を透過した青色光成分を液晶光変調装置400Bまで導く機能を有する。
なお、青色光の光路にこのようなリレーレンズ260,270が設けられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。実施形態1に係るプロジェクター1000においては、青色光の光路の長さが長いのでこのような構成とされているが、赤色光の光路の長さを長くして、リレーレンズ260,270及び反射ミラー240,250を赤色光の光路に用いる構成も考えられる。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、照明装置100の照明対象となる。なお、図示を省略したが、各集光レンズ300R,300G,300Bと各液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、それぞれ入射側偏光板が介在配置され、各液晶光変調装置400R,400G,400Bとクロスダイクロイックプリズム500との間には、それぞれ射出側偏光板が介在配置される。これら入射側偏光板、液晶光変調装置400R,400G,400B及び射出側偏光板によって、入射された各色光の光変調が行われる。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入した透過型の液晶光変調装置であり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に応じて、入射側偏光板から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入した透過型の液晶光変調装置であり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に応じて、入射側偏光板から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光板から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で画像を形成する。
次に、実施形態1に係る照明装置100及びプロジェクター1000の効果を説明する。
上記のように、実施形態1に係る照明装置100によれば、励起光(青色光)を射出する光源装置10と、励起光の一部又は全部を2以上の色光(赤色光及び緑色光)を含む蛍光に変換する蛍光層42が形成されてなる回転蛍光板30とを備えるため、励起光を射出する光源装置10を用いて複数の色光を得ることが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、単一の蛍光層42が形成されてなる回転蛍光板30を用いるため、回転蛍光板30の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、単一の蛍光層42が円板40の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板を用いるため、照明装置100からは常に同じ色光が射出されることとなり、その結果、色割れ現象のない優れた特徴を有する非色順次駆動方式の液晶プロジェクターに適用することが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、回転可能な円板40に単一の蛍光層42が形成されてなる回転蛍光板30を備えるため、励起光照射により蛍光層42において発生する熱を周方向に沿った広い領域において放散させることができ、その結果、蛍光層42の過熱による蛍光層42の劣化及び発光効率の低下を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、光源装置10が励起光として青色光を射出し、蛍光層42が光源装置10からの青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、青色光の残りの一部を変換せずに通過させるため、青色光を射出する光源装置10を用いて照明装置から白色光を射出することが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、円板40が励起光を透過する材料からなり、蛍光層42が励起光を透過し蛍光を反射するダイクロイック膜44を介して円板40上に形成され、励起光が円板40側から回転蛍光板30に入射するように構成されているため、いわゆる透過型の回転蛍光板30を用いて照明装置から照明光を射出することが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、集光光学系20を備えるため、小さな領域で蛍光を発光させることが可能となり、その結果、光利用効率を高くすることが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、回転蛍光板30が励起光の集光スポットが約18m/秒で蛍光層42上を移動するような回転速度で回転するため、励起光照射により蛍光層42において発生する温度上昇を極めて低いレベルにまで低減することが可能となり、その結果、蛍光層42の過熱による蛍光層42の劣化及び発光効率の低下をより一層抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、光源装置10がレーザー光源からなるため、電源投入後すぐに投写画像を投写することが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、集光性の高いレーザー光源を光源装置として用いているため、一層小さな領域で蛍光を発光させることが可能となり、その結果、光利用効率を一層高くすることが可能となる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、集光性の高いレーザー光源を光源装置として用いているため、一層小さな領域で蛍光を発光させることが可能となり、その結果、光利用効率を一層高くすることが可能となる。
実施形態1に係るプロジェクター1000によれば、照明装置100を備えるため、励起光を射出する光源装置10を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板30の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターとすることが可能なプロジェクターとなる。
また、実施形態1に係るプロジェクター1000によれば、光源装置10が励起光として青色光を射出し、蛍光層42が光源装置10からの前記青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、青色光の残りの一部を変換せずに通過させるため、青色光を射出する光源装置10を用いてフルカラー画像を投写することが可能となる。
[実施形態2]
図4は、実施形態2に係るプロジェクター1002の光学系を示す上面図である。
図5は、実施形態2における第2光源装置710の発光特性を示すグラフである。なお、実施形態2における光源装置10及び蛍光層46の発光特性は、実施形態1における光源装置10及び蛍光層42の発光特性と同様であるため、グラフによる表示を省略する。
図4は、実施形態2に係るプロジェクター1002の光学系を示す上面図である。
図5は、実施形態2における第2光源装置710の発光特性を示すグラフである。なお、実施形態2における光源装置10及び蛍光層46の発光特性は、実施形態1における光源装置10及び蛍光層42の発光特性と同様であるため、グラフによる表示を省略する。
実施形態2に係るプロジェクター1002は、基本的には実施形態1に係るプロジェクター1000と同様の構成を有するが、照明装置102の構成と、第2照明装置をさらに備える点とが実施形態1に係るプロジェクター1000とは異なる。すなわち、実施形態2に係るプロジェクター1002においては、図4に示すように、照明装置102は照明光として赤色光及び緑色光を含む光を射出し、プロジェクター1002は青色光を射出する第2照明装置700をさらに備える。また、それに伴って、色分離導光光学系の構造も異なるものとなっている。
照明装置102は、基本的には実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するが、回転蛍光板の構成が実施形態1に係る照明装置100とは異なる。すなわち、実施形態2に係る照明装置102においては、回転蛍光板32における蛍光層46は、光源装置10からの青色光を赤色光及び緑色光を含む光に変換する。具体的には、蛍光層46は実施形態1における蛍光層42よりも厚く、蛍光層46に入射した青色光は蛍光層46を通過することなく赤色光及び緑色光を含む光に変換される。
第2照明装置700は、第2光源装置710、集光光学系720、散乱板730、偏光変換インテグレーターロッド740及び集光レンズ750を備える。
第2光源装置710は、色光としてレーザー光からなる青色光(発光強度のピーク:約445nm、図5参照。)を射出するレーザー光源である。図5において、符号Bで示すのは、第2光源装置710が励起光(青色光)として射出する色光成分である。
集光光学系720は、図4に示すように、第1レンズ722及び第2レンズ724を備える。集光光学系720は、全体として、青色光を略集光した状態で散乱板730に入射させる。第1レンズ722及び第2レンズ724は、凸レンズからなる。
散乱板730は、第2光源装置710からの青色光を所定の散乱度で散乱し、蛍光(回転蛍光板32から射出される赤色光及び緑色光)に似た配光分布を有する青色光とする。散乱板730としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
偏光変換インテグレーターロッド740は、第2光源装置710からの青色光の面内光強度分布を均一にし、かつ、当該青色光の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光光とする。偏光変換インテグレーターロッドは、詳しい説明は省略するが、インテグレーターロッドと、当該インテグレーターロッドの入射面側に配置され、青色光が入射する小孔を有する反射板と、射出面側に配置される反射型偏光板とを有する。
なお、偏光変換インテグレーターロッドの代わりに、レンズインテグレーター光学系及び偏光変換素子を用いることもできる。
偏光変換インテグレーターロッド740は、第2光源装置710からの青色光の面内光強度分布を均一にし、かつ、当該青色光の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光光とする。偏光変換インテグレーターロッドは、詳しい説明は省略するが、インテグレーターロッドと、当該インテグレーターロッドの入射面側に配置され、青色光が入射する小孔を有する反射板と、射出面側に配置される反射型偏光板とを有する。
なお、偏光変換インテグレーターロッドの代わりに、レンズインテグレーター光学系及び偏光変換素子を用いることもできる。
集光レンズ750は、偏光変換インテグレーターロッド740からの光を集光して液晶光変調装置400Bの画像形成領域近傍に入射させる。
色分離導光光学系202は、ダイクロイックミラー210、反射ミラー222,230,250を備える。色分離導光光学系202は、照明装置102からの光を赤色光及び緑色光に分離し、照明装置102からの赤色光及び緑色光並びに第2照明装置700からの青色光のそれぞれの色光を照明対象となる液晶光変調装置400R,400G,400Bに導光する機能を有する。
ダイクロイックミラー210を通過した赤色光は、反射ミラー230で反射され、集光レンズ300Rを通過して赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、反射ミラー222でさらに反射され、集光レンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
第2光源装置700からの青色光は、反射ミラー250で反射され、集光レンズ300Bを通過して青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、反射ミラー222でさらに反射され、集光レンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
第2光源装置700からの青色光は、反射ミラー250で反射され、集光レンズ300Bを通過して青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
上記のように、実施形態2に係る照明装置102は、回転蛍光板の構成が実施形態1に係る照明装置102とは異なるが、励起光(青色光)を射出する光源装置10と、励起光の一部又は全部を2以上の色光(赤色光及び緑色光)を含む蛍光に変換する蛍光層46が形成されてなる回転蛍光板32とを備えるため、実施形態1に係る照明装置100と同様に、励起光を射出する光源装置10を用いて複数の色光を得ることが可能となる。
また、実施形態2に係る照明装置102によれば、単一の蛍光層46が形成されてなる回転蛍光板32を用いるため、実施形態1に係る照明装置100と同様に、回転蛍光板32の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能となる。
また、実施形態2に係る照明装置102によれば、単一の蛍光層42が円板40の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板を用いるため、照明装置102からは常に同じ色光が射出されることとなり、その結果、実施形態1に係る照明装置100と同様に、色割れ現象のない優れた特徴を有する非色順次駆動方式の液晶プロジェクターに適用することが可能となる。
また、実施形態2に係る照明装置102によれば、回転可能な円板40に単一の蛍光層46が形成されてなる回転蛍光板32を備えるため、励起光照射により蛍光層46において発生する熱を周方向に沿った広い領域において放散させることができ、その結果、実施形態1に係る照明装置100と同様に、蛍光層46の過熱による蛍光層46の劣化及び発光効率の低下を抑制することが可能となる。
また、実施形態2に係る照明装置102によれば、光源装置10が励起光として青色光を射出し、蛍光層42が光源装置10からの青色光を赤色光及び緑色光を含む光に変換するため、青色光を射出する光源装置を用いて照明装置から赤色光及び緑色光を含む光を射出することが可能となる。
なお、実施形態2に係る照明装置102は、回転蛍光板の構成以外の点においては実施形態1に係る照明装置100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る照明装置100が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
実施形態2に係るプロジェクター1002によれば、照明装置102の構成と、第2照明装置をさらに備える点とが実施形態1に係るプロジェクター1000の場合とは異なるが、上記のように構成された照明装置102を備えるため、実施形態1に係るプロジェクター1000の場合と同様に、励起光を射出する光源装置10を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板32の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターとすることが可能なプロジェクターとなる。
また、実施形態2に係るプロジェクター1002によれば、光源装置10が青色光を射出し、蛍光層46が光源装置10からの青色光を赤色光及び緑色光を含む光に変換して射出し、プロジェクター1002が青色光を射出する第2照明装置700を備えるため、青色光を射出する光源装置10及び第2照明装置700を用いてフルカラー画像を投写することが可能となる。
また、実施形態2に係るプロジェクター1002によれば、第2照明装置700は、青色光を射出する第2光源装置710と、第2光源装置710からの光を散乱する散乱板730とを備えるため、照明装置102から射出される赤色光及び緑色光の配光分布と、第2照明装置から射出される青色光の配光分布とを揃え、より高品質な投写画像を投写することが可能となる。
[実施形態3]
図6は、実施形態3に係るプロジェクター1004の光学系を示す上面図である。
図7は、実施形態3における回転蛍光板34を説明するために示す図である。図7(a)は回転蛍光板34の正面図であり、図7(b)は図7(a)のA2−A2断面図である。
図6は、実施形態3に係るプロジェクター1004の光学系を示す上面図である。
図7は、実施形態3における回転蛍光板34を説明するために示す図である。図7(a)は回転蛍光板34の正面図であり、図7(b)は図7(a)のA2−A2断面図である。
実施形態3に係る照明装置104は、基本的には実施形態2に係る照明装置102と同様の構成を有するが、回転蛍光板の構成が実施形態2に係る照明装置102とは異なる。すなわち、実施形態3における回転蛍光板34においては、図7に示すように、蛍光層46が可視光を反射する反射膜45を介して円板40上に形成されており(いわゆる反射型の回転蛍光板)、後述するように青色光が入射する側に向けて蛍光を射出するように構成されている。また、これに伴って、実施形態3に係る照明装置104は、図6に示すように、光源装置10の光学的位置が異なり、コリメート光学系70、ダイクロイックミラー80及びコリメート集光光学系90をさらに備え、光源装置10からの青色光は、蛍光層46側から回転蛍光板34に入射するように構成されている。
なお、このように、いわゆる反射型の回転蛍光板を用いる場合には、励起光を透過する材料からなる円板を用いる必要はなく、金属のように不透明な材料からなる円板を用いてもよい。
なお、このように、いわゆる反射型の回転蛍光板を用いる場合には、励起光を透過する材料からなる円板を用いる必要はなく、金属のように不透明な材料からなる円板を用いてもよい。
光源装置10は、光軸が照明光軸104axと直交するように配置されている。
コリメート光学系70は、光源装置10からの光の拡がりを抑える第1レンズ72と、第1レンズ72からの光を略平行化する第2レンズ74とを備え、全体として、光源装置10からの光を略平行化する機能を有する。第1レンズ72及び第2レンズ74は、凸レンズからなる。
コリメート光学系70は、光源装置10からの光の拡がりを抑える第1レンズ72と、第1レンズ72からの光を略平行化する第2レンズ74とを備え、全体として、光源装置10からの光を略平行化する機能を有する。第1レンズ72及び第2レンズ74は、凸レンズからなる。
ダイクロイックミラー80は、コリメート光学系70から回転蛍光板34(コリメート集光光学系90)までの光路中に、光源装置10の光軸及び照明光軸104axのそれぞれに対して45°の角度で交わるように配置されている。ダイクロイックミラー80は、青色光を反射し、赤色光及び緑色光を通過させる。
コリメート集光光学系90は、ダイクロイックミラー80からの青色光を略集光した状態で蛍光層46に入射させる機能と、回転蛍光板から射出される蛍光を略平行化する機能とを有する。コリメート集光光学系90は、第1レンズ92及び第2レンズ94を備える。第1レンズ92及び第2レンズ94は、凸レンズからなる。
上記のように、実施形態3に係る照明装置104は、回転蛍光板の構成等が実施形態2に係る照明装置102とは異なるが、励起光(青色光)を射出する光源装置10と、励起光の一部又は全部を2以上の色光(赤色光及び緑色光)を含む蛍光に変換する蛍光層46が形成されてなる回転蛍光板34とを備えるため、実施形態2に係る照明装置102と同様に、励起光を射出する光源装置10を用いて複数の色光を得ることが可能となる。
また、実施形態3に係る照明装置104によれば、単一の蛍光層46が形成されてなる回転蛍光板34を用いるため、実施形態2に係る照明装置102と同様に、回転蛍光板34の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能となる。
また、実施形態3に係る照明装置104によれば、単一の蛍光層46が円板40の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板を用いるため、照明装置104からは常に同じ色光が射出されることとなり、その結果、実施形態2に係る照明装置102と同様に、色割れ現象のない優れた特徴を有する非色順次駆動方式の液晶プロジェクターに適用することが可能となる。
また、実施形態3に係る照明装置104によれば、回転可能な円板40に単一の蛍光層46が形成されてなる回転蛍光板34を備えるため、励起光照射により蛍光層46において発生する熱を周方向に沿った広い領域において放散させることができ、その結果、実施形態2に係る照明装置102と同様に、蛍光層46の過熱による蛍光層46の劣化及び発光効率の低下を抑制することが可能となる。
また、実施形態3に係る照明装置104によれば、蛍光層46が可視光を反射する反射膜45を介して円板40上に形成され、励起光が蛍光層46側から回転蛍光板34に入射するように構成されているため、いわゆる反射型の回転蛍光板34を用いて照明装置から照明光を射出することが可能となる。
なお、実施形態3に係る照明装置104は、回転蛍光板の構成等以外の点においては実施形態2に係る照明装置102と同様の構成を有するため、実施形態2に係る照明装置102が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
実施形態3に係るプロジェクター1004によれば、照明装置の構成が実施形態2に係るプロジェクター1002の場合とは異なるが、上記のように構成された照明装置104を備えるため、実施形態2に係るプロジェクター1002の場合と同様に、励起光を射出する光源装置10を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板34の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターとすることが可能なプロジェクターとなる。
なお、実施形態3に係るプロジェクター1004は、照明装置の構成以外の点においては実施形態2に係るプロジェクター1002と同様の構成を有するため、実施形態2に係るプロジェクター1002が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態4]
図8は、実施形態4に係るプロジェクター1006の光学系を示す上面図である。
図8は、実施形態4に係るプロジェクター1006の光学系を示す上面図である。
実施形態4に係るプロジェクター1006は、基本的には実施形態3に係るプロジェクター1004と同様の構成を有するが、第2照明装置の構成が実施形態3に係るプロジェクター1004とは異なる。すなわち、実施形態4に係るプロジェクター1006においては、図8に示すように、第2照明装置702は、照明装置106におけるダイクロイックミラー80に向けて青色光を射出する。実施形態4において、ダイクロイックミラー80は、第2照明装置702からの光を回転蛍光板34からの赤色光及び緑色光に合流させる色光合成素子としての機能をさらに有する。また、それに伴って、色分離導光光学系の構成も異なるものとなっている。
第2照明装置702は、第2光源装置710、集光光学系760、散乱板732及びコリメート光学系770とを備える。
集光光学系760は、第1レンズ762及び第2レンズ764を備える。集光光学系760は、第2光源装置710からの青色光を散乱板732付近に集光する。第1レンズ762及び第2レンズ764は、凸レンズからなる。
散乱板732は、第2光源装置710からの青色光を所定の散乱度で散乱し、蛍光(回転蛍光板34から射出される光)に似た配光分布を有する青色光とする。散乱板732としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
コリメート光学系770は、第2光源装置710からの光の拡がりを抑える第1レンズ772と、第1レンズ772からの光を略平行化する第2レンズ774とを備え、全体として、第2光源装置710からの光を略平行化する機能を有する。第1レンズ772及び第2レンズ774は、凸レンズからなる。
集光光学系760は、第1レンズ762及び第2レンズ764を備える。集光光学系760は、第2光源装置710からの青色光を散乱板732付近に集光する。第1レンズ762及び第2レンズ764は、凸レンズからなる。
散乱板732は、第2光源装置710からの青色光を所定の散乱度で散乱し、蛍光(回転蛍光板34から射出される光)に似た配光分布を有する青色光とする。散乱板732としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
コリメート光学系770は、第2光源装置710からの光の拡がりを抑える第1レンズ772と、第1レンズ772からの光を略平行化する第2レンズ774とを備え、全体として、第2光源装置710からの光を略平行化する機能を有する。第1レンズ772及び第2レンズ774は、凸レンズからなる。
実施形態4における色分離導光光学系200は、実施形態1における色分離導光光学系200と同様の構成を有するため、説明を省略する。
実施形態4に係るプロジェクター1006によれば、第2照明装置の構成等が実施形態3に係るプロジェクター1004の場合とは異なるが、上記のように構成された照明装置106を備えるため、実施形態3に係るプロジェクター1004の場合と同様に、励起光を射出する光源装置10を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板34の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターとすることが可能なプロジェクターとなる。
また、実施形態4に係るプロジェクター1006によれば、第2照明装置702からの光を回転蛍光板34からの赤色光及び緑色光に合流させるダイクロイックミラー80を備えるため、照明装置106の光学系と第2照明装置702の光学系とをある程度共通化し、プロジェクターの構成をより単純なものとすることが可能となる。
なお、実施形態4に係るプロジェクター1006は、第2照明装置の構成等以外の点においては実施形態3に係るプロジェクター1006と同様の構成を有するため、実施形態3に係るプロジェクター1006が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
なお、実施形態4に係る照明装置106は、実施形態3に係る照明装置104と同様の構成を有し、実施形態3に係る照明装置104が有する効果をそのまま有する。
[実施形態5]
図9は、実施形態5に係るプロジェクター1008の光学系を示す上面図である。
図10は、実施形態5における光源装置12及び蛍光層48の発光特性を示すグラフである。図10(a)は光源装置12の発光特性を示すグラフであり、図10(b)は蛍光層48が含有する赤色蛍光体の発光特性を示すグラフであり、図10(c)は蛍光層48が含有する緑色蛍光体の発光特性を示すグラフであり、図10(d)は蛍光層48が含有する青色蛍光体の発光特性を示すグラフである。
図9は、実施形態5に係るプロジェクター1008の光学系を示す上面図である。
図10は、実施形態5における光源装置12及び蛍光層48の発光特性を示すグラフである。図10(a)は光源装置12の発光特性を示すグラフであり、図10(b)は蛍光層48が含有する赤色蛍光体の発光特性を示すグラフであり、図10(c)は蛍光層48が含有する緑色蛍光体の発光特性を示すグラフであり、図10(d)は蛍光層48が含有する青色蛍光体の発光特性を示すグラフである。
実施形態5に係るプロジェクター1008は、基本的には実施形態3に係るプロジェクター1004と同様の構成を有するが、照明装置の構成が実施形態3に係るプロジェクター1004とは異なる。すなわち、実施形態5に係るプロジェクター1008においては、図9及び図10に示すように、照明装置108は、励起光として紫色光を射出する光源装置12を備え、照明光として白色光を射出する。それに伴って、実施形態5に係るプロジェクター1008は、第2照明装置を備えず、また、色分離導光光学系の構成が異なるものとなっている。
光源装置12は、励起光としてレーザー光からなる紫色光(発光強度のピーク:約406nm、図10(a)参照。)を射出するレーザー光源である。図10において、符号Vで示すのは、光源装置12が励起光として射出する色光成分(紫色光)である。
回転蛍光板36は、基本的には実施形態3における回転蛍光板34と同様の構成を有するが、蛍光層が異なる。回転蛍光板36における蛍光層48は、紫色光を吸収して赤色光を射出する赤色蛍光体と、紫色光を吸収して緑色光を射出する緑色蛍光体と、紫色光を吸収して青色光を射出する青色蛍光体とを含有する層からなる。赤色蛍光体は、例えばCaAlSiN3−Si2N2O:Euからなる。緑色蛍光体は、例えばBa3Si6O12N2:Euからなる。青色蛍光体は、例えばBaMgAl10O17:Euからなる。なお、各蛍光体は上記したものに限定されるものではなく、励起光により各色光を射出するものであれば他の蛍光体を用いることもできる。
蛍光層48は、光源装置12が射出する紫色光をそれぞれ蛍光である赤色光、緑色光及び青色光に変換して射出する(図10(b)〜図10(d)参照。)。図10において、符号Rで示すのは、赤色蛍光体が赤色光として射出する色光成分であり、符号Gで示すのは、緑色蛍光体が緑色光として射出する色光成分であり、符号Bで示すのは、青色蛍光体が青色光として射出する色光成分である。
蛍光層48は、光源装置12が射出する紫色光をそれぞれ蛍光である赤色光、緑色光及び青色光に変換して射出する(図10(b)〜図10(d)参照。)。図10において、符号Rで示すのは、赤色蛍光体が赤色光として射出する色光成分であり、符号Gで示すのは、緑色蛍光体が緑色光として射出する色光成分であり、符号Bで示すのは、青色蛍光体が青色光として射出する色光成分である。
実施形態5における色分離導光光学系200は、実施形態1における色分離導光光学系200と同様の構成を有するため、説明を省略する。
上記のように、実施形態5に係る照明装置108は、紫色光を射出する光源装置を備え、照明光として白色光を射出する点が実施形態3に係る照明装置104の場合とは異なるが、励起光(紫色光)を射出する光源装置12と、励起光の一部又は全部を2以上の色光(赤色光及び緑色光)を含む蛍光に変換する蛍光層48が形成されてなる回転蛍光板36とを備えるため、実施形態3に係る照明装置104と同様に、励起光を射出する光源装置12を用いて複数の色光を得ることが可能となる。
また、実施形態5に係る照明装置108によれば、単一の蛍光層48が形成されてなる回転蛍光板36を用いるため、実施形態3に係る照明装置104と同様に、回転蛍光板36の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能となる。
また、実施形態5に係る照明装置108によれば、単一の蛍光層48が円板40の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板を用いるため、照明装置108からは常に同じ色光が射出されることとなり、その結果、実施形態3に係る照明装置104と同様に、色割れ現象のない優れた特徴を有する非色順次駆動方式の液晶プロジェクターに適用することが可能となる。
また、実施形態5に係る照明装置108によれば、回転可能な円板40に単一の蛍光層48が形成されてなる回転蛍光板36を備えるため、励起光照射により蛍光層48において発生する熱を周方向に沿った広い領域において放散させることができ、その結果、実施形態3に係る照明装置104と同様に、蛍光層48の過熱による蛍光層48の劣化及び発光効率の低下を抑制することが可能となる。
また、実施形態5に係る照明装置108によれば、光源装置12が紫色光を射出し、蛍光層48が光源装置12からの紫色光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換して射出するため、紫色光を射出する光源装置12を用いて照明装置108から白色光を射出することが可能となる。
なお、実施形態5に係る照明装置108は、紫色光を射出する光源装置を備え、照明光として白色光を射出する点以外の点においては実施形態3に係る照明装置104と同様の構成を有するため、実施形態3に係る照明装置104が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
実施形態5に係るプロジェクター1008によれば、照明装置の構成等が実施形態3に係るプロジェクター1004の場合とは異なるが、照明装置108を備えるため、実施形態3に係るプロジェクター1004の場合と同様に、励起光を射出する光源装置12を用いて複数の色光を得ることが可能で、回転蛍光板36の製造プロセスを比較的簡単なものとすることが可能で、かつ、液晶プロジェクターとすることが可能なプロジェクターとなる。
また、実施形態5に係るプロジェクター1008によれば、光源装置12が紫色光を射出し、蛍光層48が光源装置108からの紫色光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換して射出するため、紫色光を射出する光源装置12を用いてフルカラー画像を投写することが可能となる。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の様態において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、円板40の一部に蛍光層42が形成されてなる回転蛍光板を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。図11は、変形例における回転蛍光板38を説明するために示す図である。図11(a)は回転蛍光板38の正面図であり、図11(b)は図11(a)のA3−A3断面図である。例えば、図11に示すように、円板の全体に蛍光層が形成されてなる回転蛍光板を用いてもよい。
(2)上記実施形態1においては、青色光を射出する光源装置10と、光源装置10からの青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、青色光の残りの一部を変換せずに通過させる蛍光層42とを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、紫色光又は紫外光を射出する光源装置と、光源装置からの紫色光又は紫外光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換する蛍光層を用いてもよい。
(3)上記実施形態5においては、紫色光を射出する光源装置12と、光源装置12からの紫色光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換する蛍光層48とを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、紫外光を射出する光源装置と、光源装置からの紫外光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換する蛍光層とを用いてもよい。
(4)上記各実施形態においては、各コリメート光学系における第1レンズ及び第2レンズとして凸レンズを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。要するに、各コリメート光学系が、光を略平行化する機能を有するようになるような第1レンズ及び第2レンズを用いればよい。また、各コリメート光学系を構成するレンズの枚数は、1枚であってもよく、3枚以上であってもよい。実施形態3〜5におけるコリメート集光光学系においても同様である。
(5)上記各実施形態においては、各集光光学系における第1レンズ及び第2レンズとして凸レンズを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。要するに、各集光光学系が、光を略集光する機能を有するようになるような第1レンズ及び第2レンズを用いればよい。また、各集光光学系を構成するレンズの枚数は、1枚であってもよく、3枚以上であってもよい。
(6)上記各実施形態3〜5においては、蛍光層が反射膜を介して円板上に形成されている回転蛍光板を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、蛍光層が直接円板上に形成され、円板が可視光を反射する材料からなる回転蛍光板を用いてもよい。
(7)上記各実施形態2〜5においては、散乱板を備える第2照明装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。散乱板を備えない第2照明装置を用いてもよい。
(8)上記各実施形態においては、レーザー光源からなる光源装置及び第2光源装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、発光ダイオードや特定の色光を射出する光源ランプ等からなる光源装置及び第2光源装置を用いてもよい。また、それぞれ異なる種類の装置からなる光源装置と第2光源装置とを用いてもよい。
(9)上記各実施形態においては、液晶光変調装置として3つの液晶光変調装置を用いたプロジェクターを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。1つ、2つ又は4つ以上の液晶光変調装置を用いたプロジェクターにも適用可能である。
(10)上記各実施形態においては、透過型のプロジェクターを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、反射型のプロジェクターを用いてもよい。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、反射型の液晶表示装置等のように光変調手段としての光変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型のプロジェクターにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクターと同様の効果を得ることができる。
(11)本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクターに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクターに適用する場合にも可能である。
(12)上記各実施形態においては、本発明の照明装置をプロジェクターに適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の照明装置を他の光学機器(例えば、光ディスク装置、自動車のヘッドランプ、照明機器等。)に適用することもできる。
10,12…光源装置、20…(照明装置の)集光光学系、22,722,762…(集光光学系の)第1レンズ、24,724,764…(集光光学系の)第2レンズ、30,32,34,36,38…回転蛍光板、40…円板、42,46,48,49…蛍光層、44,47…ダイクロイック膜、45…反射膜、50…モーター、60,70…コリメート光学系、62,72,772…(コリメート光学系の)第1レンズ、64,74,774…(コリメート光学系の)第2レンズ、80…(照明装置の)ダイクロイックミラー、90…コリメート集光光学系、92…(コリメート集光光学系の)第1レンズ、94…(コリメート集光光学系の)第2レンズ、100,102,104,106,108…照明装置、100ax,102ax,104ax,106ax,108ax…照明光軸、120…第1レンズアレイ、122…第1小レンズ、130…第2レンズアレイ、132…第2小レンズ、140…偏光変換素子、150…重畳レンズ、200…色分離導光光学系、210,220…(色分離導光光学系の)ダイクロイックミラー、230,240,250…反射ミラー、260,270…リレーレンズ、300R,300G,300B…(色分離導光光学系の)集光レンズ、400R,400G,400B…液晶光変調装置、500…クロスダイクロイックプリズム、600…投写光学系、700…第2照明装置、700ax…第2照明装置の光軸、710…第2光源装置、720,760…(第2照明装置の)集光光学系、770…(第2照明装置の)コリメート光学系、730,732…散乱板、740…偏光変換インテグレーターロッド、750…(第2照明装置の)集光レンズ、1000,1002,1004,1006,1008…プロジェクター、SCR…スクリーン。
[1]本発明の照明装置は、励起光を射出する光源装置と、支持体に設けられた蛍光層と、前記蛍光層からの光が入射するインテグレーター光学系と、を備え、前記インテグレーター光学系は、複数の小レンズを有する第1レンズアレイと、第2レンズアレイと、を含み、前記第1レンズアレイは、前記第2レンズアレイと前記蛍光層との間の光路中に設けられ、前記支持体の前記蛍光層が設けられた面は、前記複数の小レンズが配列された面と平行であることを特徴とする。
本発明の照明装置においては、前記蛍光層は、前記励起光を2以上の色光を含む蛍光に変換する特性と、前記励起光の一部を変換せずに透過させる特性と、の少なくとも一方を備えていてもよい。
本発明の照明装置においては、前記支持体は、前記励起光を透過する材料からなり、 前記蛍光層は、前記励起光を透過し前記蛍光を反射するダイクロイック膜を介して前記支持体に設けられており、前記励起光は、前記支持体側から前記蛍光層に入射するように構成されていてもよい。
本発明の照明装置においては、前記支持体は、前記励起光が入射する側に向けて前記蛍光が射出されるように構成されていてもよい。
本発明の照明装置においては、前記支持体は、前記励起光の集光スポットが前記蛍光層上を移動するように回転可能であってもよい。
本発明の照明装置においては、前記蛍光層は、前記励起光を2以上の色光を含む蛍光に変換する特性と、前記励起光の一部を変換せずに透過させる特性と、の少なくとも一方を備えていてもよい。
本発明の照明装置においては、前記支持体は、前記励起光を透過する材料からなり、 前記蛍光層は、前記励起光を透過し前記蛍光を反射するダイクロイック膜を介して前記支持体に設けられており、前記励起光は、前記支持体側から前記蛍光層に入射するように構成されていてもよい。
本発明の照明装置においては、前記支持体は、前記励起光が入射する側に向けて前記蛍光が射出されるように構成されていてもよい。
本発明の照明装置においては、前記支持体は、前記励起光の集光スポットが前記蛍光層上を移動するように回転可能であってもよい。
Claims (15)
- 励起光を射出する光源装置と、
モーターにより回転可能な円板に、前記励起光の一部又は全部を2以上の色光を含む蛍光に変換する単一の蛍光層が前記円板の周方向に沿って連続して形成されてなる回転蛍光板とを備えることを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、
前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、前記青色光の残りの一部を変換せずに通過させることを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
前記光源装置は、前記励起光として紫色光又は紫外光を射出し、
前記蛍光層は、前記光源装置からの前記紫色光又は前記紫外光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換することを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、
前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光を赤色光及び緑色光を含む光に変換することを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置において、
前記円板は、前記励起光を透過する材料からなり、
前記蛍光層は、前記励起光を透過し前記蛍光を反射するダイクロイック膜を介して前記円板上に形成され、
前記励起光は、前記円板側から前記回転蛍光板に入射するように構成されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置において、
前記蛍光層は、可視光を反射する反射膜を介して前記円板上に形成され、
前記励起光は、前記蛍光層側から前記回転蛍光板に入射するように構成されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の照明装置において、
前記光源装置から前記回転蛍光板までの光路中に配置され、前記励起光を略集光した状態で前記蛍光層に対して入射させる集光光学系をさらに備えることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の照明装置において、
前記回転蛍光板は、前記励起光の集光スポットが5m/秒〜50m/秒の範囲内にある所定の相対速度で前記蛍光層上を移動するような回転速度で回転することを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の照明装置において、
前記光源装置は、レーザー光源からなることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の照明装置と、
前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置からの変調光を投写画像として投写する投写光学系とを備えることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項10に記載のプロジェクターにおいて、
前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、
前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光の一部を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、かつ、前記青色光の残りの一部を変換せずに通過させることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項10に記載のプロジェクターにおいて、
前記光源装置は、前記励起光として紫色光又は紫外光を射出し、
前記蛍光層は、前記光源装置からの前記紫色光又は前記紫外光を赤色光、緑色光及び青色光を含む光に変換することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項10に記載のプロジェクターにおいて、
前記光源装置は、前記励起光として青色光を射出し、
前記蛍光層は、前記光源装置からの前記青色光を赤色光及び緑色光を含む光に変換し、
前記プロジェクターは、青色光を射出する第2照明装置をさらに備えることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項13に記載のプロジェクターにおいて、
前記第2照明装置からの青色光と前記回転蛍光板からの前記赤色光及び前記緑色光とを合成する色光合成素子をさらに備えることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項13又は14に記載のプロジェクターにおいて、
前記第2照明装置は、青色光を射出する第2光源装置と、前記第2光源装置からの光を所定の散乱度で散乱する散乱板とを備えることを特徴とするプロジェクター。
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