JP2016065540A - マイクロポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造により、超微量の液体を送液することができる「ポンプ機能」と液体の流れを停止して、液体の流れを開閉することができる「バルブ機能」を併せ持つマイクロポンプを提供すること。【解決手段】複数のメイン励磁用ステータと励磁用ステータの内側に配置され、液体を輸送するためのチューブとチューブの管内に配置され、リードスクリュー形状の磁石ロータとを備えたマイクロポンプであって、上記励磁用ステータは、ヨーク及びこのヨークに巻かれて装着されたコイルを有し、上記チューブは、当該チューブの液体吐出口の内壁にチューブ側テーパ部を有し、かつ上記磁石ロータは、当該磁石ロータ一端に上記チューブ側テーパ部に嵌合可能な磁石ロータ側テーパ部を有していることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明はマイクロポンプに関する。詳しくは、微量の液体を吐出する機能と液体の流れを開閉する機能とを備えたマイクロポンプに関する。さらに詳しくは、マイクロポンプを構成するチューブの液体吐出口の内壁にチューブ側テーパ部を備え、このチューブ側テーパ部に嵌合可能な磁石ロータ側テーパ部を備えたマイクロポンプに関する。
超微量の液体を輸送する手段として、いわゆるマイクロポンプが一般的に活用されている。マイクロポンプは、断続的に液体を輸送することができるポンプと、連続的に液体を輸送することができるポンプとに大別される。連続的に液体を輸送することができるポンプとしては、いわゆるギアポンプが知られている。しかしながら、ギアポンプは、微量の液体を輸送するために適したマイクロポンプではない。
ところで、いわゆるマイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analysis System)は、化学分析システムを小型化することを可能としている。このため、マイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analysis System)は、化学分析の対象となる反応サンプルの低減、及び試薬を低減させることができるという利点を有している。
化学分析を行う際には、超極微量のサンプル、試薬等の液体を、超微小流体回路を備えた基板等に送液することが必要となる。超極微量のサンプル、試薬等の液体を送液するための送液手段としてマイクロポンプが広く用いられている。
マイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analysis System)に用いられているマイクロポンプには、アクチュエータの機械的仕事を利用する機械式マイクロポンプ、電場等により流体に直接作用する体積力、表面力等を利用する非機械的マイクロポンプがある(例えば、非特許文献1)。
上記機械式マイクロポンプの中で、構造が単純で、吐出圧力の大きいダイアフラム型マイクロポンプが広く利用されている(例えば、特許文献1)。ダイアフラム型マイクロポンプは、ダイアフラムの弾性変形による容積変化を用いて流体を輸送する構造であるので、無効体積が大きいという問題点を有している。また、ダイアフラム型マイクロポンプは、液体を輸送する際に脈動を発生してしまうという問題がある。
また、別の観点において、マイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analysis System)に用いられているマイクロポンプは、液体の吐出口から供給口への逆流を防止するために必要な逆止弁を備えていなければならない。通常、逆止弁は、複雑な形状、構造をしている。このため、マイクロポンプに逆止弁を設けることは、極めて困難であるという技術上の問題を有する。しかも、逆止弁は、マイクロポンプの使用に伴い劣化する。その結果、逆止弁の蓋部の強度が低下し、吐出する流体の流量が一定とならないという不都合があった。さらに、逆止弁を備えたマイクロポンプは、高い粘度を有する液体、コロイド溶液等の微粒子を含む液体には対応できない。
このような技術的観点から、液体の補給口と吐出口を有するともに内部の円筒形のポンプ室を有するケーシングと、外周部にらせん状の溝が形成されたスクリュー軸とを有するマイクロポンプが提案されている(例えば、特許文献2)。
また、磁性光硬化樹脂で作製された回転子と、この回転子を駆動させるための電磁コイルとから構成される磁気駆動マイクロアクチュエータが提案されている(例えば、特許文献3)。
しかしながら、特許文献2に開示されたマイクロポンプは、マイクロポンプが備えているスクリュー軸の回転を停止することにより、吐出口から液体の吐出を停止することができるものに過ぎない。このため、シームレス性等が要求される液体を精度良く液送することができない。しかも、上記マイクロポンプは、スクリュー軸の回転のみによって、液体の逆流及び漏れを防止しているため、その効果は十分であると評価できるものではない。
また、特許文献3に開示された磁気駆動マイクロアクチュエータは、小型でかつ精度の良いスクリュー型マイクロ回転子を備えているに過ぎないものであり、このスクリュー型マイクロ回転子の回転を変化させることにより、流体の泳動速度を制御しているに過ぎない。
このようにマイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analysis System)に用いられているマイクロポンプは、マイクロポンプが備えている回転子の回転によって、微量の液体を吐出させ、かつ液体の流れの開閉を行っており、マイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analysis System)の更なる精度向上の観点からは、その改良が強く望まれている。
しかも、マイクロポンプに必要とされている液体を輸送する「ポンプ機能」と液体の流れを開閉する「バルブ機能」を両立させるためには、これらの機能を奏することができる部材をそれぞれ別部材として、組み込まなければならないという問題点がある。その結果、マイクロポンプが大型化してしまうという不都合がある。超微量の液体を輸送し、液体の量を制御することができる「ポンプ機能」と、当該機能のフェールセーフの機能を併せ持つことは、マイクロポンプを構成する部品として技術的にきわめて有意義である。なお、本件特許出願人は、上記文献公知発明が記載された刊行物として、以下の刊行物を提示する。
特開平10−110681号公報 特開2006−144740号公報 特開2010−172112号公報
門並秀樹、武村研治郎、山本晃生「静電駆動型マイクロスクリューポンプ」日本機械学会論文集(C編)、第76巻770号 2010年10月号
本発明は、かかる技術的事情に鑑みなされたものであって、従来のマイクロポンプにおける問題を解決し、簡易な構造により、超微量の液体を輸送することができる「ポンプ機能」と、かつ液体の流れを開閉することができる「バルブ機能」を有するマイクロポンプ、及び微量液体供給装置を提供することを課題とする。
本件発明者は、鋭意技術的検討を行った結果、液体を輸送するチューブの中に配置され、リードスクリュー形状の磁石ロータの少なくとも一端に上記パイプ側テーパ部に嵌合可能なテーパ状のロータ側テーパ部を設けることにより、超微量の液体を輸送することができるという「ポンプ機能」と、液体の流れを開閉することができる「バルブ機能」とを同時に発揮できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、超微量の液体を輸送し、その量を自由自在に制御することができる「ポンプ機能」と、液体の輸送に起きる「バルブ機能」と、当該機能がフェールセーフ側に働く機能とを併せ持ち、これらの機能を一体の構成において発揮することができるマイクロポンプに関する。より具体的には、本発明は以下の技術的事項から構成される。
(1) 複数のメイン励磁用ステータと、
前記メイン励磁用ステータの内側に配置され、液体を輸送するためのチューブと、
前記チューブの管内に配置され、リードスクリュー形状の磁石ロータと、を備えたマイクロポンプであって、
前記メイン励磁用ステータは、ヨーク及び前記ヨークに巻回されて装着されたコイルを有し、
前記チューブは、当該チューブの液体吐出口の内壁にチューブ側テーパ部を有し、かつ、
前記磁石ロータは、当該磁石ロータ一端に前記チューブ側テーパ部に嵌合可能なテーパ状の磁石ロータ側テーパ部を有していることを特徴とするマイクロポンプ。
(2) 前記メイン励磁用ステータが励磁状態である場合には、
前記磁石ロータが前記メイン励磁用ステータの軸方向中心部に移動して、かつ、前記磁石ロータが回転することにより前記チューブの液体が送り出され、
前記メイン励磁用ステータが非励磁状態である場合には、
前記磁石ロータ側テーパ部が前記チューブ側テーパ部に嵌合することにより前記チューブの液体の流れを停止することを特徴とする(1)に記載のマイクロポンプ。
(3) 前記チューブ側テーパ部の外側に前記磁石ロータ側テーパ部を前記チューブ側テーパ部に嵌合させるためのサブ励磁用ステータを備えたことを特徴とする(1)又は(2)に記載のマイクロポンプ。
(4) 前記メイン励磁用ステータが非励磁状態であり、前記サブ励磁用ステータが励磁状態である場合には、
前記磁石ロータ側テーパ部が前記チューブ側テーパ部に嵌合することにより前記チューブの液体の流れを停止することを特徴とする(3)に記載のマイクロポンプ。
(5) 前記チューブの管内における前記磁石ロータの位置を検出する位置検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づき、前記メイン励磁用ステータ及び/又はサブ励磁用ステータが発生する回転磁界を制御する回転磁界制御手段と、
前記磁石ロータの回転方向及び回転数を制御する回転制御手段とを備えたことを特徴とする(1)〜(4)いずれか1に記載のマイクロポンプ。
(6) 前記磁石ロータの軸長lと、前記メイン励磁用ステータの軸長Lの比が、
0.1≦l/L≦1.0であることを特徴とする(1)〜(5)いずれか1に記載のマイクロポンプ。
(7) 前記磁石ロータが前記メイン励磁用ステータの軸長の範囲から逸脱して移動ないようにストッパーを設けることを特徴とする(1)〜(6)いずれか1に記載のマイクロポンプ。
(8) 前記チューブは、当該チューブの液体供給口の内壁にチューブ側テーパ部を有し、かつ、
前記磁石ロータは、前記チューブ側テーパ部に嵌合可能なテーパ状の磁石ロータ側テーパ部を有していることを特徴とする(1)〜(7)いずれか1に記載のマイクロポンプ。
(9) 前記磁石ロータが非磁性材料で被覆されていることを特徴とする(1)〜(8)いずれか1に記載のマイクロポンプ。
(10) 前記非磁性材料がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする(9)に記載のマイクロポンプ。
本発明によれば、超微量の液体を輸送液することができる「ポンプ機能」と、液体の輸送を停止して、液体の流れを開閉することができる「バルブ機能」とを同時に発揮することができるマイクロポンプが提供される。また、本発明によれば、超微量の液体の送液の機能とともに、ポンプ機能に要求されるバルブ機能を同一系内の部材により実現することができるマイクロポンプが提供される。さらに、本発明のマイクロポンプは、軸受装置を必要としないため、小型化が可能である。しかも、本発明のマイクロポンプは、軸受装置から流出する恐れのある潤滑油によって、輸送される液体の汚染がない。
マイクロポンプの外観を示したモデル図である。 マイクロポンプの断面図(A−A’)である。 励磁用ステータの斜視図及び断面図を示した図である。 励磁用ステータケースの斜視図及び断面図を示した図である。 励磁用ステータにチューブを挿入した状態を示した図である。 磁石ロータ側テーパ部及びチューブ側テーパ部の断面形状(分離時(a)、嵌合時(b))を示した図である。 磁石ロータ側テーパ部及びチューブ側テーパ部の断面形状のバリエーションを示した模式図である。 チューブ内壁と磁石ロータとの位置関係を示した模式図である。 サブ励磁用ステータを備えたマイクロポンプD2(実施形態2)の断面図である。 磁石ロータの回転数(rpm)と液体吐出量(μl/min)との関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態を適宜図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する本発明を実施形態及び実施例は例示のみを目的とし、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載によってのみ限定される。本発明の主旨を逸脱しないことを条件として、本発明の変更、例えば、本発明の構成要件の追加、削除及び置換を行うことができる。本明細書において言及される全ての文献はその全体が引用により本明細書に取り込まれる。
<実施形態1>
(マイクロポンプの構造)
図1は、本発明のマイクロポンプD1の構造を示した概略図である。マイクロポンプD1は、液体タンク20とメイン励磁用ステータ本体26を内蔵している。マイクロポンプD1は、その上部に液体タンク20を保護するためのケーシング12aを備えている。また、マイクロポンプD1は、その下部にメイン励磁用ステータケース14を保護するためのケーシング12bを備えている。ケーシング12aは、メイン励磁用ステータケース14の外周上部の側面に外接して嵌合されている。ケーシング12bは、メイン励磁用ステータケース14の外周下部の側面に外接して嵌合されている。
液体タンク20は、その上部に液体タンク蓋10を備えている。液体タンク蓋10は、ケーシング12aの上部外周側面と嵌合し、かつ液体タンク20の上面とも嵌合することによって、液体タンク20の上面を密閉している。液体タンク蓋10は、その中心点Cから液体タンク20の下方に向かって延びるストッパー22を備えている。なお、ストッパー22の役割については後述する。
液体タンク20を構成する材料は、液体40の貯蔵及び保存に適した材料であれば、特に限定されるものではないが、ステンレス鋼、テフロン(登録商標)等を例示することができる。
ここで、本発明のマイクロポンプD1が輸送の対象としている液体40とは、いわゆる低粘性の液体である。すなわち、本発明のマイクロポンプD1は、粘度が0.01〜2.0cPの液体を対象としている。本発明のマイクロポンプが輸送の対象としている液体は、上記粘度を有する液体であれば特に制限されるものではないが、例えば、水、純水、超純水、アセトン、ヘキサン、酢酸エチル、芳香族化合物等の有機溶媒、薬剤を含有する溶液を例示することができる。
また、液体タンク蓋10を構成する材料は、加工性に優れており、液体タンク20とシームレスに嵌合することができるものであれば、特に制限されるものではないが、プラスチック、金属等を例示することができる。ケーシング12a及びケーシング12bを構成する材料は、機械的特性及び耐久性に優れたものであれば、特に制限されるものではないが、ガラス、金属、プラスチック等を例示することができる。
ケーシング12aの上部外周側面には、液体を液体タンク20に外部より供給するための液体タンク注入口18が設けられている。さらに、液体タンク注入口18に液体供給用チューブ(図示せず)を連通させて、マイクロポンプD1の外部より液体40を供給してもよい。液体タンク20から吐出された液体40は、チューブ30の管内に形成された液体流路200を通過して外部に吐出される。
図2は、マイクロポンプD1の軸方向の断面構造(A−A’)を示した断面図である。図2に示すように、液体タンク20は、ケーシング12aに内接している。液体タンク20の下部は、円錐形状を有している。液体タンク20の下部には、上記円錐形状の頂点となる部分にチューブ30を設置するためのチューブ挿入口28が設けられている。
液体供給口となるチューブ30の末端は、液体タンク20の下部付近まで到達している。チューブ30の管内が液体40の液体流路200となる。液体タンク20に貯蔵されている液体40は、チューブ30の管内を通過し、液体流路200の末端から吐出される。
チューブ30は、液体タンク20及びメイン励磁用ステータケース14に内蔵されるメイン励磁用ステータ本体26の内部を連通している。チューブ30は、液体タンク20及びメイン励磁用ステータケース14を通じて、一体として形成されていてもよい。また、チューブ30は、液体タンク20及びメイン励磁用ステータケース14を通じて、一体として形成されていなくてよい。チューブ30は、液体供給用チューブ16aと液体吐出用チューブ16bとの組み合わせによって構成されていてもよい。なお、チューブ30を構成する材料は、輸送する液体40の性質に応じて、適宜採用することができ、親水性の材料であっても、疎水性の材料であってもよい。また、チューブ30を構成する材料は、非磁性材料であれば、特に制限されるものではなく、プラスチック等の有機材料、金属、金属等を含む複合材料であってもよい。
(メイン励磁用ステータ)
マイクロポンプD1は、メイン励磁用ステータ本体26(固定子)を内蔵している。図3は、メイン励磁用ステータ本体26を示した図である。図3(A)は、メイン励磁用ステータ本体26の斜視図であり、図3(B)は、メイン励磁用ステータ本体26の上面図である。
図3(A)に示されるようにメイン励磁用ステータ本体26は、第1ヨーク(26a)第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)から構成されていてもよい。各ヨークは、突極型界磁極である。メイン励磁用ステータ本体26を構成する第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)は、交流電流が通電されることにより回転磁界を発生する。第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)からなる励磁用ステータ本体26は、3極型のメイン励磁用ステータ本体26となる。メイン励磁用ステータ本体26を構成する材料は、透磁率が高く、磁界が通り易い素材であれば、特に制限されるものではないが、ケイ素鋼板、電磁鋼板等を採用することができる。なお、メイン励磁用ステータ本体26は、交流電流による回転磁界の軸方向に発生する渦電流損失を低減するためにケイ素鋼板からなる薄板のラミネート体を採用することが好ましい。
第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)の各ヨークは、径方向の断面形状が略H形状である。図3(B)に示されるように、第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)各ヨークは、径方向の中心に向かって略120°の位相角を以って配置されている。
メイン励磁用ステータ本体26は、第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)から構成されることによって、磁石ロータ100をチューブ30の管内において、移動及び回転させるための回転磁界を発生させることができる。第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)には、三相交流のUVW相の電流を流すためのコイル26dが巻回されている。第1ヨーク(26a)に巻回されたコイル26dの末端をそれぞれR、Rとした。第2ヨーク(26b)に巻かれたコイル26dの末端をそれぞれT、Tとした。第3ヨーク(26c)に巻かれたコイル26dの末端をそれぞれS、Sとした。第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)に巻回されたコイル26dの各末端は、電気回路を形成して電源に接続される。メイン励磁用ステータ本体26は、中心点C(図3参照)を中心にして、電源により印加される交流電流の周波数と同じ回転磁界を発生させることができる。
メイン励磁用ステータ本体26の構成は、回転磁界を発生することができるものであれば、これに限定されるものではない。例えば、ロータ磁石が2極に着磁されている場合、径方向の断面形状が略半円状の形状を有する第1ヨーク、及び第2ヨークから構成されていてもよい。図3(C)は、メイン励磁用ステータ本体27の斜視図であり、図3(D)は、メイン励磁用ステータ本体27の上面図である。図3(C)に示されるようにメイン励磁用ステータ本体27は、第1ヨーク(27a)及び第2ヨーク(27b)から構成されている。各ヨークは、突極型界磁極である。メイン励磁用ステータ本体27を構成する第1ヨーク(27a)及び第2ヨーク(27b)は、交流電流が通電されることにより回転磁界を発生する。第1ヨーク(27a)及び第2ヨーク(27b)からなる励磁用ステータ本体27は、2極型のメイン励磁用ステータ本体27となる。2極型のメイン励磁用ステータ本体27は、磁石ロータが一方向にのみ回転するように回転磁界が発生する。この回転磁界は、2極の偏りが発生するように磁場分布を有している。なお、一般には、一相を形成するためには、N極とS極とが必要となる。すなわち、一相を形成するためには、2極必要となる。例えば、三相を形成させるためには、6極必要となる。
本発明のマイクロポンプD1が搭載するメイン励磁用ステータ本体26は、第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)の3極から構成されていてもよい。本発明のマイクポンプD1に搭載される磁石ロータ100は、その内径及びその長さが数ミリ程度であるので、各相を単独の三極としてコイル26dを巻回して、対極を形成するN極、あるいはS極の対極は仮想磁極として存在させて、回転磁界を発生させている。
各ヨークの凹部には、回転磁界を発生させるためのコイル26dが巻回されている。各ヨークに巻回されているコイル26dは、電源に接続されており、交流電流が印加される。コイル26dに交流電流が印加されることにより回転磁界が発生する。各ヨークに巻回されているコイル26d、及びコイル26dが有している巻回数は、磁石ロータの駆動及び回転を十分に行うことができる程度であれば特に制限されるものではない。例えば、コイル26dは、その外径が0.1〜0.5mmであり、ホルマル線、ポリウレタン銅線、ポリエステル銅線、ポリエステルイミド銅線、ポリアミドイミド銅線、ポリイミド銅線等であってもよい。また、コイル26dの巻回数は、特に制限されるものではないが、メイン励磁用ステータ本体26をコンパクトに設計させる観点から20〜100T巻が好ましい。また、メイン励磁用ステータ本体が2極タイプである場合にも各ヨークの凹部には、回転磁界を発生させるためのコイル27cが巻回されている。コイル27cに交流電流が印加されることにより回転磁界が発生する。
図4は、メイン励磁用ステータケース14の斜視図及び断面図を示した図である。図4(A)及び(B)に示すようにメイン励磁用ステータケース14に励磁用ステータ本体26(3極)を構成する第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)の各ヨークがセットされている。図4(A)及び(B)に示すように、第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)の各ヨークは、メイン励磁用ステータケース14の保持空間25に挿入されて、エポキシ樹脂等を用いることによって、固定化される。図4(C)及び(D)に示すようにメイン励磁用ステータケース14にメイン励磁用ステータ本体27(2極)を構成する第1ヨーク(27a)及び第2ヨーク(27b)の各ヨークがセットされている。図4(C)及び(D)に示すように、第1ヨーク(27a)及び第2ヨーク(27b)の各ヨークは、メイン励磁用ステータケース14の保持空間25に挿入される。
図5は、メイン励磁用ステータ本体26(3極)にチューブ30を挿入した状態を示した図である。図5において、メイン励磁用ステータ本体26に設けられたチューブ挿入口28にチューブ30が挿入されている。メイン励磁用ステータ本体26を構成する第1ヨーク(26a)、第2ヨーク(26b)、及び第3ヨーク(26c)に巻回されたコイル26dに交流電流が印加されることにより、回転磁界が発生する。発生した回転磁界は、非磁性であるチューブ30の管内を通過する。
(磁石ロータ)
次に、本発明のマイクロポンプD1の中心的役割を担う磁石ロータ100について説明する。磁石ロータ100は、チューブ30の管内に配置されている。チューブ30の管内は、液体40の液体流路200となる。磁石ロータ100は、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の分布に従って、チューブ30の管内を軸方向に移動する。また、磁石ロータ100は、チューブ30の管内において、回転する。具体的には、磁石ロータ100は、径方向に正回転、負(逆)回転、及び回転停止をする。
磁石ロータ100の形状は、磁石ロータ100がチューブ30の管内において軸方向に移動することができ、径方向に正回転(例えば、時計周り方向)、負(逆)回転(例えば、反時計周り方向)することができ、かつ液体40を輸送することができる形状であれば、特に制限されるものではない。好ましい磁石ロータ100の形状は、リードスクリュー形状である。
例えば、磁石ロータ100がリードスクリュー形状を有する場合について説明する。リードスクリュー形状を有する磁石ロータ100のスクリューのリード角(θ)は、液体40を流すことができる範囲であれば特に制限されないが、0〜40°である。上記リード角(θ)がかかる範囲であると、低粘度の液体40を効率的に輸送することができるため好ましい。
リードスクリュー形状を有する磁石ロータ100のスクリューの歯の幅(e)は、0.10〜2.00mmであることが好ましい。上記スクリューの歯の幅(e)がかかる範囲であると、低粘度を有する液体40を効率的に輸送することができるため好ましい。
リードスクリュー形状を有する磁石ロータ100の大きさは、チューブ30の内径及び軸方向の長さに依存する。リードスクリュー形状を有する磁石ロータ100の大きさは、外径が0.1〜5.0mm、軸方向の長さlが0.4〜10.0mmの場合、らせんピッチ0.05〜5.0mmであることが好ましい。磁石ロータ100の軸方向における長さlは、メイン励磁ステータ本体26の軸方向の長さLとの相対関係によって決定される。
具体的には、磁石ロータ100の軸方向の長さlとメイン励磁用ステータ本体26の軸長Lの比が0.1≦l/L≦1.0となるように決定される。磁石ロータ100の軸方向の長さlがメイン励磁用ステータ本体26の軸長Lを超えることはない。磁石ロータ100の軸方向の長さlとメイン励磁用ステータ本体26の軸長Lの比は、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の領域内に磁石ロータ100が存在するように決定された値である。
磁石ロータ100は、磁石で構成されていてもよく、磁性光硬化樹脂を用いて作製されていてもよい。すなわち、磁石ロータ100は、磁石それ自体を加工成形して作製されたもの、磁性光硬化樹脂を加工成形した作製されたものを含む。
磁石ロータ100を構成する磁石としては、リードスクリュー形状を有し、所定の大きさを形成することができる磁石であれば特に制限されるものではいが、例えば、鋳造磁石、塑性加工磁石、フェライト磁石、希土類磁石、ボンド磁石、特殊磁石を例示することができる。
鋳造磁石としては、アルニコ磁石、鉄・クロム・コバルト磁石を例示することができる。塑性加工磁石としては、鉄−マンガン系、鉄−クロム−コバルト系磁石を例示することができる。また、フェライト磁石としては、バリウム系・ストロンチウム系磁石を例示することができる。希土類磁石としてはサマリウム−コバルト系磁石、ネオジウム−鉄−ホウ素系磁石を例示することができる。ボンド磁石としては、フェライト系の鉄−マンガン磁石、ニオブ−鉄−ホウ素系磁石を例示することができる。その他、マンガン−アルミ・カーボン磁石、プラセオジム磁石、プラチナ磁石等を例示することができる。
このように例示された磁石を磁石ロータ100の材料として使用して、リードスクリュー形状に切削加工する。なお、切削加工方法及び磁気異方性による着磁方法は、材料として採用した磁石により異なり、適宜定法に従って行うことができる。磁石ロータ100は、当該磁石ロータ100の短軸方向に対して、当該磁石ロータの径方向に2極の着磁を施していてもよい。このように上記径方向に磁気異方性を施すことにより、着磁することにより、磁石ロータ100の回転、移動及び停止を緻密に制御することができるため好ましい。
磁石ロータ100が磁性光硬化樹脂を用いて作製されたものである場合について説明する。磁性光硬化樹脂は、光硬化樹脂、磁性微粒子、及び増粘剤から構成されている。光硬化樹脂としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂等が挙げられる。磁性微粒子としては、希土類微粒子、フェライト系微粒子等が挙げられる。増粘剤としては、ヒュームシリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。磁性光硬化樹脂は、光硬化樹脂、磁性微粒子、及び増粘剤を混入し撹拌することにより形成される。
磁石ロータ100は、磁石又は磁性光硬化樹脂を用いて作製されたものであり、その表面を加工したものであっても、非磁性材料で被覆されていてもよい。非磁性材料は、特に制限されるものではないが、いわゆるテフロン系樹脂、エポキシ系樹脂であってもよい。テフロン系樹脂としてはポリテトラフルオロエチレン、エポキシ系樹脂としては、ビスフェーノールA、ビスフェーノールF等を例示することができる。また、磁石ロータ100は、非磁性材料を注意深く採択することにより、親水性の磁石ロータ100としても疎水性の磁石ロータ100として使用することができる。
(磁石ロータ側テーパ部及びチューブ側テーパ部)
図6に磁石ロータ側テーパ部160及びチューブ側テーパ部180の断面形状を示した。図6(a)は、磁石ロータ側テーパ部160と及びチューブ側テーパ部180とが嵌合する前の断面図である。磁石ロータ100は、チューブ30の管内を軸方向に移動する。磁石ロータ100は、メイン励磁用ステータ本体26から発生する回転磁界の分布に依存して移動する。メイン励磁用ステータ本体26が励磁状態である場合には、磁石ロータ100は、ポテンシャル的に最も安定な位置であるチューブ30の中央付近に位置する。この場合には、磁石ロータ側テーパ部160とチューブ側テーパ部180は分離した状態となる。
図6(b)は、磁石ロータ側テーパ部160と及びチューブ側テーパ部180とが嵌合している時の断面図である。励磁用ステータ本体26が非励磁状態である場合には、磁石ロータ100は、チューブ30の中央付近から、反力等によりチューブ側テーパ部180に移動し、磁石ロータ側テーパ部160と及びチューブ側テーパ部180とが嵌合する。
磁石ロータ側テーパ部160は、液体吐出用チューブ16bに設けられたチューブ側テーパ部180と嵌合することができる形状であれば、特に制限されるものではない。図7は、液体吐出用チューブ16b側に設けられた磁石ロータ側テーパ部160と、液体吐出用チューブ16bに設けられたチューブ側テーパ部180の組み合わせを示したモデル図である。
図7(a)は、磁石ロータ側テーパ部160の形状がピントル形状となっている磁石ロータ100と、この磁石ロータ側テーパ部160と嵌合することができる凹部を有しているチューブ側テーパ部180を示したモデル図である。磁石ロータ側テーパ部160の形状がピントル形状となっている磁石ロータ100は、いわゆる「ネジ切り」型の磁石ロータということができる。
図7(b)は、磁石ロータ側テーパ部160の先端部形状が尖形となっている磁石ロータ100と、この磁石ロータ側テーパ部160と嵌合することができる尖形の凹部を有しているチューブ側テーパ部180を示したモデル図である。図7(c)は、磁石ロータ側テーパ部160の形状が段部を備え、さらに当該段部上にボタン状の凸部を有している磁石ロータ100と、この磁石ロータ側テーパ部160と嵌合することができるボタン状の凹部を有しているチューブ側テーパ部180を示したモデル図である。図7(d)は、磁石ロータ側テーパ部160の先端部形状がピントル形状であり、当該先端部と「ネジ切り」型の磁石ロータ部分の間に円筒状の中間部を備えたチューブ側テーパ部180を示したモデル図である。
図7(a)〜(d)からも明らかなように、マイクロポンプD1が備えている磁石ロータ側テーパ部160は、液体吐出用チューブ16bに設けられたチューブ側テーパ部180と三次元方向に接触をすることにより嵌合することができる。このため、チューブ30の管内を通過する液体40が、液体吐出用チューブ16bの流路200に侵入することを防止することができる。すなわち、本発明のマイクロポンプD1は、磁石ロータ側テーパ部160と、液体吐出用チューブ16bに設けられたチューブ側テーパ部180との共働関係によりシームレス構造を構築し、液体40の吐出を完全にシャットアウトすることができるというバルブ機能を発揮する。
さらに、磁石ロータ側テーパ部160にネジ部を設け、チューブ側テーパ部180には、上記ネジ部と嵌合するように溝部を設けてもよい。また、磁石ロータ側テーパ部160がチューブ側テーパ部180と嵌合し易いように、チューブ側テーパ部180の内壁にジョイント(図示せず)を設けてもよい。
(液体吐出用チューブ)
液体吐出用チューブ16bの管内は、液体40が輸送される液体流路200となる。液体吐出用チューブ16bの内径は、液体40の表面張力により液体40が流出することのない程度の大きさであれば特に制限されるものではないが、0.100〜10mmであることが好ましい。液体吐出用チューブ16bの内径は、特に好ましくは、100μm〜1.0mmである。
(磁石ロータとチューブ内壁との関係)
図8は、チューブ内壁30Wと磁石ロータ100との関係を示した模式図である。チューブ30の管内には、磁石ロータ100が配置されている。
磁石ロータ100は、磁石ロータスクリュー部120、磁石ロータ棒状部140、及び磁石ロータ側テーパ部160を有している。磁石ロータ100は、液体吐出用チューブ16b側に磁石ロータ側テーパ160を有している。磁石ロータ側テーパ部160は、液体吐出用チューブ16bに設けられたチューブ側テーパ部180と嵌合するような形状を有している。
チューブ30の管内は、マイクロポンプD1によって輸送される液体40によって満たされている。磁石ロータ100は、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の影響を受ける。このため、磁石ロータ100は、液体40で満たされたチューブ30の管内において、液体40を介して励磁用ステータ本体26の片側の端部に移動する。
図8に示すように、磁石ロータ100は、チューブ内壁30Wと磁石ロータ100を構成するリードスクリューの外縁部との距離dが一定の間隔を維持して、チューブ30の管内において、回転している。磁石ロータ100は、チューブ30の管内において軸方向に移動することができ、径方向に回転することができる。磁石ロータ100がチューブ30の管内において、軸方向に移動、及び径方向に回転する場合であっても、磁石ロータ100は、磁石ロータ100を構成するリードスクリューの外縁部との距離dが一定の間隔を維持して、チューブ30の管内において回転している。このように、本発明のマイクロポンプは、軸受けを備えることなく、回転磁界により磁石ロータ100を制御することができる。
磁石ロータ100を構成するリードスクリューの外縁部との距離dは、磁石ロータ100を構成するリードスクリューの外縁部がチューブ30の内壁と接触することなく、かつ、液体40を輸送するための距離であれば特に制限されるものではないが、1.0〜30.0μmであることが好ましい。距離dがかかる範囲であると、チューブ30の管内の内容積と磁石ロータ100が占める体積との体積差が1.0〜100μlとすることができるため好ましい。
磁石ロータスクリュー部120は、磁石ロータスクリュー溝部120Sを有している。磁石ロータスクリュー溝部120Sは、溝構造を有している。磁石ロータスクリュー溝部120Sには、チューブ30管内を移動する液体40が入り込む。磁石ロータ100が回転し、チューブ30管内を移動することによって、磁石ロータスクリュー溝部120Sに入り込んだ液体40が輸送される。
磁石ロータ100は、チューブ内壁30Wと磁石ロータ100を構成するリードスクリューの外縁部との距離dが一定の間隔を維持して、チューブ30の管内において、回転している。チューブ内壁30Wとリードスクリューの外縁部との間に空隙が形成される。
チューブ内壁30Wとリードスクリューの外縁部との間に形成される空隙を通過する液体40と、磁石ロータスクリュー溝部120Sに入り込んだ液体40との合計量がマイクロポンプD1によって輸送される液体40の量となる。
(マイクロポンプD1の作用・機能)
次に、本発明のマイクロポンプD1の作用・機能について説明する。まず、液体タンク20の液体タンク蓋10を取り外して、液体タンク20内に所要量の液体40を注入する。チューブ30の管内は、液体40で満たされる。磁石ロータ100は、液体40によって満たされたチューブ30の管内において回転する。
次に、三相交流電源(図示せず)をONにして、メイン励磁用ステータ本体26に巻回されたコイル26dに交流電圧を印加する。メイン励磁用ステータ本体26によって発生する回転磁界によって、磁石ロータ100は、励磁ステータ本体26の中央部付近に移動し、正回転(又は逆回転)を開始する。ここで、マイクロポンプD1は、同期電動機であり、通常はトルクが発生しない。
しかしながら、本発明のマイクロポンプD1は、磁石ロータ100が磁性体であるから、メイン励磁用ステータ本体26によって発生する回転磁界によって磁石ロータスクリュー部120の軸方向に電流が発生し、上記回転磁界と交差することよって、いわゆる「かご型誘導電動機」として起動が可能となっている。こうして、マイクロポンプD1が起動した後は、同期引き込みトルクによって、同期発動機としてトルクを発生して、液体40の輸送を行う。
(制御手段)
マイクロポンプD1は、その外部に制御装置として、チューブ30の管内における磁石ロータ100の位置を検出する位置検出手段を備えている。位置検出手段としては、磁気センサー、光電センサー等の各種センサーを採用することができる。位置検出手段によって、チューブ30の管内における磁石ロータ100の位置データ(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)を検出することができる。
X軸方向の磁石ロータ100の位置データPxは、チューブ30の管内の軸方向における位置データである。Y軸方向の磁石ロータ100の位置データPyは、チューブ30の管内の径方向における位置と直交する位置データである。Z軸方向の磁石ロータ100の位置データPzは、チューブ30の管内の径方向におけるY軸方向における位置と直交する位置データである。位置検出手段によって、チューブ30の管内における位置データを検出することができ、検出された位置データを基礎として、回転磁界を制御することができる。位置検出手段によって検出された磁石ロータ100の位置データは、回転磁界制御手段に送信される。
さらに、マイクロポンプD1は、その外部に制御装置として、メイン励磁ステータ本体26によって発生する回転磁界を調整する回転磁界制御手段を備えている。回転磁界制御手段は、回転磁界の方向及び大きさを制御する。回転磁界の方向及び大きさを制御することによって、チューブ30の管内における磁石ロータ100の位置を制御することができる。
また、マイクロポンプD1は、その外部に制御装置として、磁石ロータ100の回転方向及び回転数を制御する回転制御手段を備えている。磁石ロータ100の回転方向は、正回転、負回転(逆回転)の二方向である。また、回転制御手段は、磁石ロータ100の回転を停止する機能を有している。回転制御手段は、磁石ロータ100の極磁を検知することによって、磁石ロータ100の回転を制御することができる。回転制御手段は、所定の電気回路より構成されている。回転制御手段の正回転状態、負回転(逆回転)状態、及び停止状態は、LED等の光源によって表示されることができる。なお、磁石ロータ100の1回転は、LED等の光源の点灯と消滅の1サイクルを以って1回転と表すことができる。
回転制御手段は、磁石ロータ100の回転数を制御する。磁石ロータ100の回転数は、液体40の輸送量に合せて調整することができる。磁石ロータ100の回転数は、特に制限されるものではないが、100〜10000回転/分である。例えば、液体40の輸送量を0.01〜0.1ml/分に設定したい場合には、磁石ロータ100の回転数を100〜1000回転/分とすることが好ましい。なお、回転制御手段は、インバータ制御により交流周波数を自由に変更して、磁石ロータ100の回転数を調整することができる。
(ストッパー)
マイクロポンプD1は、液体タンク蓋10を備えている。液体タンク蓋10の中心点Cから液体タンク20の下方に向かって延びるストッパー22を備えている。ストッパー22は、磁石ロータ100がチューブ30の管内において、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の領域から逸脱しないようにするための部材である。磁石ロータ100が、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の領域から逸脱する場合には、ストッパー22が液体供給用チューブ16a側に移動してくる磁石ロータ100を押し返す。
磁石ロータ100は、ストッパー22の抗力によって、メイン励磁ステータ本体26が発生する回転磁界の領域に戻る。そして、磁石ロータ100は、ポテンシャル的に安定した位置において、正(逆)回転、及びチューブ30の管内を移動する。
磁石ロータ100の軸方向の長さlとメイン励磁用ステータ本体26の軸長Lの比は、0.1≦l/L≦1.0となるように調整されている。l/Lの値が0.1≦l/L≦1.0であると、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の領域内に磁石ロータ100が存在する。しかしながら、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の強度、磁石ロータ100の推進力によっては、磁石ロータ100が上記回転磁界の領域内を逸脱してしまうケースが発生してしまう場合ある。このようなケースが発生した場合であっても、ストッパー22が存在することにより、メイン励磁用ステータ本体26が発生する回転磁界の領域内に磁石ロータ100を配置することが可能となる。ストッパー22の端部が磁石ロータ100の液体供給用チューブ16a側端部に衝突する。
<実施形態2>
実施形態2は、実施形態1のマイクロポンプにおいて、チューブ側テーパ部180の外側に磁石ロータ側テーパ部160をチューブ側テーパ部に嵌合させるためのサブ励磁用ステータ52を備えたマイクロポンプである。実施形態1のマイクロポンプは、磁石ロータ側テーパ部を前記チューブ側テーパ部に嵌合させるために反力等を用いている。実施形態2では、磁石ロータ側テーパ部160をチューブ側テーパ部180に確実に嵌合させるためにチューブ側テーパ部の外側にメイン励磁用ステータ本体26とは別個にサブ励磁用ステータ52を設けた構成を採用している。
図9は、実施形態2のサブ励磁用ステータを備えたマイクロポンプD2の断面図である。図9に示されたように実施形態2のマイクロポンプD2は、サブ励磁用ステータ52を備えている。サブ励磁用ステータ52は、チューブ側テーパ部180の外側に設けられている。サブ励磁用ステータ52は、サブ励磁用ステータケース50に収納されている。サブ励磁用ステータ52の構造は、メイン励磁用ステータの構造とほぼ同一である。サブ励磁用ステータ52は、磁石ロータ側テーパ部160をチューブ側テーパ部に嵌合させる役割を有している。
サブ励磁用ステータ52は、三相電源によって励磁しない。サブ励磁用ステータは、三相電源の中でも、例えば、U相のみを単相励磁として、S、Nが交流電源に交互に反転しないようにダイオードを挿入して直流半励磁となっている。
サブ励磁用ステータ52は、メイン励磁用ステータ本体26が非励磁状態である場合に励磁状態として機能する。サブ励磁用ステータ52が励磁状態である場合には磁石ロータ100はポテンシャル的に最も安定な位置である液体吐出用チューブ16b付近に移動する。
さらに、磁石ロータ100を構成する磁石ロータ側テーパ部160は、サブ励磁用ステータ52が発生する回転磁界の影響を受け、チューブ側テーパ部180と嵌合する。磁石ロータ側テーパ部160がチューブ側テーパ部180と嵌合する際には、前述した回転制御手段により、磁石ロータ100の回転を制御することができる。例えば、磁石ロータ側テーパ部160がチューブ側テーパ部180と接触した後、磁石ロータ側テーパ部160を1〜10回転させることによって、磁石ロータ側テーパ部160がチューブ側テーパ部180と強固に嵌合する。磁石ロータ側テーパ部160がチューブ側テーパ部180と強固に嵌合することによって、本発明のマイクロポンプのバルブ機能を更に強化することができる。
磁石ロータ側テーパ部160がチューブ側テーパ部180と強固に嵌合することによって、液体40の流路200は完全に閉鎖される。所望の体積の液体40がチューブ30の管内を通じて輸送された時点において、メイン励磁用ステータ本体26への三相交流電源の供給を遮断する。その後、サブ励磁用ステータ52に単相の交流電流を供給する。磁石ロータ100を液体吐出用チューブ16b方向に向けて移動させる。磁石ロータ側テーパ部160をチューブ側テーパ部180と嵌合させて、液体40の輸送を停止する。すなわち、本発明のマイクロポンプは、逆止弁の機能を発揮することができる。このようにして、実施形態2のマイクロポンプD2の一連の作用を終了する。
<実施形態3>
実施形態3は、実施形態1のマイクロポンプにおいて、マイクロポンプを構成するチューブ30の液体供給口にチューブ側テーパ部240を有し、かつチューブ側テーパ部に嵌合可能なテーパ状の磁石ロータ側テーパ部220を有しているマイクロポンプである。すなわち、実施形態3のマイクロポンプは、チューブ30の液体吐出口と液体供給口との両方にそれぞれチューブ側テーパ部180、240を有し、かつ、これらのチューブ側テーパ部に嵌合することができる磁石ロータ側テーパ部160、220を液体吐出口と液体供給口との両方に設けたマイクロポンプである。
実施形態3のマイクロポンプは、チューブ30の液体吐出口と液体供給口との両方にチューブ側テーパ部を有し、かつ、液体吐出口と液体供給口との両方にチューブ側テーパ部に嵌合することができる磁石ロータ側テーパ部を備えている。チューブ側テーパ部と磁石ロータ側テーパ部が嵌合することは、先に説明したストッパー22の役割に相当する。
実施形態3のマイクロポンプD3は、液体吐出口のみならず液体供給口においても液体40の流れを停止することを可能としている。本発明のマイクロポンプのバルブ機能を更に強化することができる。
以下、実施例を比較例と共に挙げ、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
マイクロポンプ(以下、「小型ポンプ」という。)は、オイルを溜める液体タンクと、小型ポンプと、バルブ機能を果たす磁石ロータとチューブとの嵌合によるバルブ機能の3つの要素から構成される。液体タンクはステンレス製の容器を切削加工にて作成し、液体タンク蓋にはネジ切りを施し、オイルの注入と密閉の役割をする。さらに、その液体タンク蓋には小さな穴を開けており、オイルタンク内が真空とならないようにした。小型ポンプは磁石材料から切削加工にて、ネジ切りされたリードスクリューに先端部を、テーパ加工を施した径方向に、二極に着磁を施したロータシャフトと、非磁性ステンレスの極薄のパイプにおいて、パイプの内部にテーパ部を設けて、リードスクリューのロータがテーパ部と嵌合し、パイプ内を送るオイルの開閉を行う機能を持たせた。
小型ポンプのステータは3極の極を持ち、0.35tの厚みを持つケイ素鋼板を打ち抜き、積層して形成したステータコアにプラスチックにて成形された薄肉のボビンを装着し、そこに0.2φの絶縁被覆銅線を各極50Tを整列に巻き上げ、モーターのU、V、W相としてスター結線を施した、ステータユニットに、ホールICチップをセットし、巻き線結線と一緒に結線の端子処理を行ったステータユニットを作製した。本実施例のユニットを作製し、小型タンクを上にくるように配置し、モーター駆動を行った。
駆動電圧:12V
ロータの回転速度:115回転/分
リードスクリュー:1.98φ、ピッチ:1.5
リードスクリューテーパ:C2
液体送付パイプ:外径2.1φ、内径2φ
オイル:ハイテンオイル、粘度:0.5cP
速度温度:27°C
(結果)
オイル層流量0.05mL/分
ドライブ電源OFF時:流体バルブは閉であった。
ドライブ電源ON時:流体バルブは開であり、流体は連続的に送り出された。
以上の結果を確認できた。
さらに、バルブ機能としての開閉機能を確実に機能させるため、バルブ開時に流体を送る回転に対し、10回転の正回転信号により駆動させ、バルブ開を確実にするモーター制御を施した。一方、バルブ閉については流体吐出停止信号の後、ロータを10回転させることにより、バルブ閉を確実にする制御信号によりバルブ閉を確実にする制御を行った。
小型ポンプは、液体タンクとポンプ部から構成される。ポンプ部は磁石ロータであるテーパ付きのリードスクリューと、流体を通す薄肉のチューブで内壁にテーパの段差を付けられたパイプとメイン励磁用ステータとして、ケイ素鋼板の板材を積層して3極の構造を持ったヨークとそのステータにコイルを巻回するとともに、その外側にバルブの開閉のための、バルブ開閉コイルを施し、さらにモーター励磁のタイミングを図るための磁石ロータの磁極位置を検知するホールICとから構成される。
液体タンクはパイプが外径20φ、内径15φ、外径長さ20lの寸法にて、ステンレスを採用して作製した。流体の出口は外径2.1φのロータパイプと結合できるジョイントを設けている。ポンプ部は光硬化樹脂にNdFeB磁石の1μ微粉末を60vol%混ぜ、光造形法にて外径1.98φ、ピッチ1.5で長さ10lの外径2.1φ内径2φ長さ30lでパイプの片側はタンクとの結合部を設け、片端から7mmの位置からc2のテーパの付く形状にした。
メイン励磁用ステータ及びサブ励磁用ステータは、0.2φのホルマル線をそれぞれ50T巻、ステータヨーク上部(液体供給側)、下部(液体吐出側)に配置されている。バルブが開かれた状態に相当する液体吐出時においては、メイン励磁用ステータに電流を流し、電磁力によって強制的に磁石ロータをチューブの中心部に引き上げ、吐出信号を入れ、液体輸送を始める。一方、バルブが閉じられた状態に相当する液体吐出停止時においては、吐出信号を停止し、磁石ロータの回転を止めてから、サブ励磁用ステータに電流を流し、電磁力によって、ロータをチューブの吐出側に設けたテーパ部に移動し嵌合させて、流体の吐出を停止する。このメイン励磁用ステータ及びサブ励磁用ステータにより、小型ポンプは超微量の液体を送液することができる「ポンプ機能」と液体の流れを停止して、液体の流れを開閉することができる「バルブ機能」を発揮する。
本発明の小型ポンプにおいて、メイン励磁用ステータの3極構造に対して、磁石ロータスクリュー部のピッチ2.0mm、深さ1.0mmの直径1.99φの寸法で直径方向に磁気異方性をつけた。磁石ロータをポリテトラフルオロエチレンにてコーティングし、直径方向に2極に着磁した磁石ロータを構成した。液体の流路をポリテトラフルオロエチレンパイプ外径2.2φ、内径2φにより、形成した。なお、磁石ロータは、非磁性材料で作製されたケースに挿入され、回転止めの工夫をされたリードスクリュー型の磁石ロータでもよい。
メイン励磁用ステータは、0.75mmのケイ素鋼板を25枚積層し、全長20mmで3極構造を作製した。コイル巻枠を絶縁処理により作製し、0.16φのホルマル線を各3極30Tずつ巻回し、A、B、C相を形成し、メイン励磁用ステータ、流路パイプにリードスクリューロータをくみ上げて小型ポンプを作製した。
さらに、本発明の小型ポンプには、当該ポンプの駆動により、流体を吐出させると、磁石ロータに反力を受け、メイン励磁用ステータに対して、磁石ロータの位置が変わりポンプ効率が著しく低下する。そこで、磁石ロータと流路を形成するチューブの内部に磁石ロータの反力を受けるストッパーを設ける。ストッパーとして、流路形成のパイプより細いパイプ、外径1.985φ内径1.70φを流路の両端に挿入し固着させて流路を形成した。
ストッパーの役割としては、流路内にコマなどを挿入しても、その役割を果たすことを確認した。その結果、吐出圧力が高まっても、磁石ロータ回転数に対し、吐出圧力は直線性を保ち、磁石ロータ位置がステータに対して正常な位置にあることが証明された。なお、回転数に対する吐出圧力のグラフを図10に示す。
本発明のマイクロポンプは、超微量の液体を送液することができ、かつ、液体の流れを開閉することができるバルブ機能を発揮できる。本発明のマイクロポンプは、マイクロトータルアナリシスシステム(Micro Total Analysis System)、のみならずラボ・オンチップ等のマイクロ化学合成分析システムにも適用可能であり、きわめて汎用性が高い。このため、化学分野、生化学分野、医歯学分野への貢献は極めて大きい。また、本発明のマイクロポンプは、燃料電池への適用、疾患患者への薬剤・サプリメントの連続投与、芳香剤噴霧デバイス、潤滑油供給デバイスにも適用可能であり、エネルギー産業、ひいては環境技術産業への貢献も期待できる。
D1 マイクロポンプ(実施形態1)
D2 マイクロポンプ(実施形態2)
10 液体タンク蓋
12a ケーシング(液体タンク)
12b ケーシング(励磁用ステータ)
14 メイン励磁用ステータケース
16a 液体供給用チューブ
16b 液体吐出用チューブ
18 液体タンク注入口
20 液体タンク
22 ストッパー
24 チューブ固着部材
25 メイン励磁用ステータケース保持空間
26 メイン励磁用ステータ本体(3極)
26a 第1ヨーク
26b 第2ヨーク
26c 第3ヨーク
26d コイル
27 メイン励磁用ステータ本体(2極)
27a 第1ヨーク
27b 第2ヨーク
27c コイル
28 チューブ挿入口
30 チューブ
30W チューブ内壁
40 液体(流体)
40f 液体の流れ
50 サブ励磁用ステータケース
52 サブ励磁用ステータ
100 磁石ロータ
120 磁石ロータスクリュー部
120S 磁石ロータスクリュー溝部
140 磁石ロータ棒状部
160 磁石ロータ側テーパ部(液体吐出用チューブ側)
180 チューブ側テーパ部(液体吐出用チューブ側)
200 液体流路
220 磁石ロータ側テーパ部(液体供給用チューブ側)
240 チューブ側テーパ部(液体供給用チューブ側)

Claims (10)

  1. 複数のメイン励磁用ステータと、
    前記メイン励磁用ステータの内側に配置され、液体を輸送するためのチューブと、
    前記チューブの管内に配置され、リードスクリュー形状の磁石ロータと、を備えたマイクロポンプであって、
    前記メイン励磁用ステータは、ヨーク及び前記ヨークに巻回されて装着されたコイルを有し、
    前記チューブは、当該チューブの液体吐出口の内壁にチューブ側テーパ部を有し、かつ、
    前記磁石ロータは、当該磁石ロータ一端に前記チューブ側テーパ部に嵌合可能なテーパ状の磁石ロータ側テーパ部を有していることを特徴とするマイクロポンプ。
  2. 前記メイン励磁用ステータが励磁状態である場合には、
    前記磁石ロータが前記メイン励磁用ステータの軸方向中心部に移動して、かつ、前記磁石ロータが回転することにより前記チューブの液体が送り出され、
    前記メイン励磁用ステータが非励磁状態である場合には、
    前記磁石ロータ側テーパ部が前記チューブ側テーパ部に嵌合することにより前記チューブの液体の流れを停止することを特徴とする請求項1に記載のマイクロポンプ。
  3. 前記チューブ側テーパ部の外側に前記磁石ロータ側テーパ部を前記チューブ側テーパ部に嵌合させるためのサブ励磁用ステータを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロポンプ。
  4. 前記メイン励磁用ステータが非励磁状態であり、前記サブ励磁用ステータが励磁状態である場合には、
    前記磁石ロータ側テーパ部が前記チューブ側テーパ部に嵌合することにより前記チューブの液体の流れを停止することを特徴とする請求項3に記載のマイクロポンプ。
  5. 前記チューブの管内における前記磁石ロータの位置を検出する位置検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に基づき、前記メイン励磁用ステータ及び/又はサブ励磁用ステータが発生する回転磁界を制御する回転磁界制御手段と、
    前記磁石ロータの回転方向及び回転数を制御する回転制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  6. 前記磁石ロータの軸長lと、前記メイン励磁用ステータの軸長Lの比が、
    0.1≦l/L≦1.0であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  7. 前記磁石ロータが前記メイン励磁用ステータの軸長の範囲から逸脱して移動ないようにストッパーを設けることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  8. 前記チューブは、当該チューブの液体供給口の内壁にチューブ側テーパ部を有し、かつ、前記磁石ロータは、前記チューブ側テーパ部に嵌合可能なテーパ状の磁石ロータ側テーパ部を有していることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  9. 前記磁石ロータが非磁性材料で被覆されていることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載のマイクロポンプ。
  10. 前記非磁性材料がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項9に記載のマイクロポンプ。
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