JP2016060914A - 繊維強化ポリイミド樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents
繊維強化ポリイミド樹脂成形体及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016060914A JP2016060914A JP2015181259A JP2015181259A JP2016060914A JP 2016060914 A JP2016060914 A JP 2016060914A JP 2015181259 A JP2015181259 A JP 2015181259A JP 2015181259 A JP2015181259 A JP 2015181259A JP 2016060914 A JP2016060914 A JP 2016060914A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- polyimide resin
- reaction type
- resin
- addition reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Abstract
【解決手段】付加反応型ポリイミド樹脂のプレポリマーと機能性繊維を付加反応型ポリイミド樹脂の融点以上の温度で混練する分散混練工程、該混練物を反応型ポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度で一定時間保持することにより混練物の粘度を上昇させる増粘工程、分散混練工程を経た混合物を反応型ポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度条件下で賦形する賦形工程、とから成る製造方法により得られる樹脂成形体であって、限界PV値が3000kPa・m/s以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
例えば、下記特許文献1には、特定のピッチ系炭素短繊維混合物及びマトリックス樹脂から成る炭素繊維強化樹脂成形体が記載されており、各種電子部品に好適に使用されることが記載されている。
また下記特許文献2には、炭素繊維等のバインダーとして特定の芳香族ポリイミドオリゴマーを用いた摩擦材用樹脂組成物から成る摩擦材が提案されており、この摩擦材においては、従来、摩擦材のバインダーとして好適に使用されていたフェノール樹脂を用いた場合に比べて、バインダー自身の耐熱性や機械的特性が優れ、成形性が良好であることが記載されている。
更に下記特許文献3には、特定の熱伝導率を有する炭素繊維を10〜70重量%含む炭素繊維強化合成樹脂から成る転動体が提案されている。
付加反応型ポリイミド樹脂として、トランスファー成形(RTM)と樹脂圧入(RI)によって炭素繊維強化コンポジットを製造可能な高機能の付加反応型ポリイミド樹脂も提案されている(特許文献4)。
本発明者等がこの原因について鋭意研究した結果、以下の事実が分かった。すなわち、炭素繊維等の機能性繊維のマトリックス樹脂として好適に使用できる付加反応型ポリイミド樹脂は、プレポリマーの状態で溶融粘度が低いことから、プレポリマーに機能性繊維を混合すると、機能性繊維が沈降してプレポリマー中に偏在した状態となり、この状態で樹脂が架橋硬化されることにより、機能性繊維の存在量に応じて成形体の収縮量に差が生じてしまい、得られる繊維強化樹脂成形体に反りを生じてしまうことが分かった。
本発明の他の目的は、優れた摺動性能を有する繊維強化ポリイミド樹脂成形体を、形状安定性よく成形可能な製造方法を提供することである。
本発明の樹脂成形体においては、
1.前記樹脂成形体を構成する組成物のマトリックスが付加反応型ポリイミド樹脂であり、前記機能性繊維に前記ポリイミド樹脂が含浸していること、
2.前記機能性繊維の含有率が付加反応型ポリイミド100重量部に対して5〜200重量部であること、
3.前記機能性繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維の何れか1種以上であること、
4.前記機能性繊維が、平均繊維長50〜6000μm、平均繊維径5〜20μmの炭素繊維であること、
5.更に、グラファイト、二硫化モリブデン、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、微細炭素系材料、金属粉の少なくとも1種以上を付加反応型ポリイミド100重量部に対して5〜40重量部で含有すること、
が好適である。
本発明の樹脂成形体の製造方法においては、
1.前記分散混練工程と賦形工程の間に、分散混練工程で得られた混練物を付加反応型ポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度で一定時間保持することにより混練物の粘度を上昇させる増粘工程を有すること、
2.前記機能性繊維の含有率が付加反応型ポリイミド100重量部に対して5〜200重量部であること、
3.前記分散混練工程を経て得られた混合物が、300〜320℃の温度条件下における溶融粘度が10〜5000Pa・sであり、該混合物を冷却し粉砕混合した後、加圧賦形すること、
4.前記増粘工程において、混合物の300〜320℃の温度条件下における溶融粘度を10〜5000Pa・sに調整すること、
5.前記付加反応型ポリイミド樹脂が、付加反応基としてフェニルエチニル基を有するポリイミド樹脂であること、
6.前記付加反応型ポリイミド樹脂が、付加反応基としてフェニルエチニル基を有するポリイミド樹脂である場合には、増粘工程おいて、310±10℃の温度で30〜60分間保持すること、
7.前記賦形工程が、圧縮成形により行われること、
が好適である。
また本発明の繊維強化ポリイミド樹脂成形体は、機能性繊維に付加反応型ポリイミドが含浸し、かつ、機能性繊維を所定量に含有しており、摺動に優れ、摺動部材として用いた場合に、長期に亘って安定した性能を維持することができるばかりか、そりによる変形を防止できるので、生産性に優れるとともに、長期間使用時の磨耗によるPV値の変化を小さくでき、交換時期や装置などの管理がしやすい。
本発明の繊維強化ポリイミド樹脂成形体は、後述する付加反応型ポリイミド樹脂中に機能性繊維が分散して成る樹脂成形体であって、限界PV値が3000kPa・m/s以上であることが重要な特徴であり、耐熱性、耐久性及び機械的強度を有すると共に、限界PV値が大きく、優れた摺動性能を有している。
本発明においては、繊維強化ポリイミド樹脂成形体を構成する組成物のマトリックスとなるポリイミド樹脂として、付加反応型ポリイミド樹脂を用いることが重要な特徴である。
本発明に用いる付加反応型ポリイミド樹脂は、末端に付加反応基を有する芳香族ポリイミドオリゴマーから成り、従来公知の製法により調製したものを使用することができる。例えば、芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及び分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物を、各酸基の当量の合計と各アミノ基の合計とをほぼ等量となるように使用して、好適には溶媒中で反応させることによって容易に得ることができる。反応の方法としては、100℃以下、好適には80℃以下の温度で、0.1〜50時間重合してアミド酸結合を有するオリゴマーを生成し、次いでイミド化剤によって化学イミド化する方法や、140〜270℃程度の高温で加熱して熱イミド化する2工程からなる方法、或いは始めから140〜270℃の高温で、0.1〜50時間重合・イミド化反応を行わせる1工程からなる方法を例示できる。
これらの反応で用いる溶媒は、これに限定されないが、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、γ−ブチルラクトン、N−メチルカプロラクタム等の有機極性溶媒を好適に使用できる。
これらの付加反応基は、分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物が、芳香族イミドオリゴマーの末端のアミノ基又は酸無水物基と、好適にはイミド環を形成する反応によって、芳香族イミドオリゴマーの末端に導入される。
分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物は、例えば4−(2−フェニルエチニル)無水フタル酸、4−(2−フェニルエチニル)アニリン、4−エチニル−無水フタル酸、4−エチニルアニリン、ナジック酸無水物、マレイン酸無水物等を好適に使用することができる。
繰返し単位の繰返し数の調整は、芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及び分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物の割合を変えることにより行うことができ、分子内に付加反応基と共に無水物基又はアミノ基を有する化合物の割合を高くすることにより、低分子量化して繰返し単位の繰返し数は小さくなり、この化合物の割合を小さくすると、高分子量化して繰返し単位の繰返し数は大きくなる。
本発明において、上述した付加反応型ポリイミド樹脂中に分散させる機能性繊維としては、従来公知の物を使用することができ、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、金属繊維等、従来公知の機能性繊維を使用することができるが、特に炭素繊維を好適に用いることができる。
中でも、平均繊維長が50〜6000μm及び平均繊維径が5〜20μmの範囲にある炭素繊維を好適に使用することができる。上記範囲よりも平均繊維長が短い場合には、炭素繊維の強化材としての効果を充分に得ることができず、その一方上記範囲よりも長いとポリイミド樹脂中での分散性に劣るようになる。また上記範囲よりも平均繊維径が細い場合には、取扱い性に劣ると共に高価であり、一方上記範囲よりも平均繊維径が太い場合には機能性繊維の沈降速度が増大して、機能性繊維が偏在しやすくなるおそれがあると共に、繊維の強度が低下する傾向があり、強化材としての効果を充分に得られないおそれがある。
本発明の樹脂成形体の製造方法は、少なくとも、付加反応型ポリイミド樹脂のプレポリマー(イミドオリゴマー)と機能性繊維を付加反応型ポリイミド樹脂の融点以上、熱硬化開始温度以下の温度で混練する分散混練工程(A)、分散混練工程を経た混合物を反応型ポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度条件下で加圧賦形する賦形工程(C)、から成り、必要により、前記分散混練工程(A)と賦形工程(C)の間に、分散混練工程により得られた混練物を反応型ポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度で一定時間保持することにより混練物の粘度を必要に応じて上昇させ適正範囲に混練物の粘度を調整する増粘工程(B)を有することを特徴とする。
前述したとおり、本発明の樹脂成形体の成形に用いる付加反応型ポリイミド樹脂は、架橋硬化前のプレポリマーの状態では低粘度であることから、機能性繊維を含有させると沈降してしまい、その結果、機能性繊維が遍在し、成形体に反りが発生する。本発明においては、上記分散混練工程(A)後に、上記増粘工程(B)によりプレポリマーの粘度を増大させることにより機能性繊維の沈降を防止して、その状態を維持したまま賦形工程(C)で賦形されることから、機能性繊維が均一に分散し、加熱硬化の際に均等に収縮して反りのない成形体を成形することが可能になる。
付加反応型ポリイミド樹脂のプレポリマー(イミドオリゴマー)と機能性繊維を付加反応型ポリイミド樹脂の融点以上の温度で加熱しプレポリマーを溶融しながら混練することにより、プレポリマーと機能性繊維を混合する。この際、前述したとおり、付加反応型ポリイミド100重量部に対して機能性繊維を5〜200重量部、特に10〜150重量部の量で用いる。また上述した無機材料を上述した量配合することもできる。
プレポリマー及び機能性繊維の混練は、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー、リボンブレンダ―等の従来公知の混合機を用いることもできるが、機能性繊維の破断を抑制すると共に分散させることが重要であることから、バッチ式の加圧ニーダー(混練機)を用いることが特に好適である。
次いで、溶融混練されたプレポリマーと機能性繊維の混合物の300〜320℃の温度条件下における溶融粘度が10以下である場合、その混合物に用いるポリイミド樹脂の熱硬化開始温度近傍310±10℃の温度で30〜60分間保持することにより、300〜320℃の温度条件下における溶融粘度を10〜5000Pa・sの範囲に調整する。
すなわち、プレポリマーと機能性繊維の混合物を、電気炉等を用いて310±10℃の温度で30〜60分間保持することにより、プレポリマーが徐々に架橋し始めることから粘度は上昇する。更に前記分散混練工程によりプレポリマー中に含浸された機能性繊維はこの粘度上昇によりプレポリマー中で沈降することなく分散状態を維持できる。また上記範囲の加熱温度及び保持時間にすることで、プレポリマーを完全に架橋硬化させることなく、粘度のみを上記範囲に上昇させることが可能になる。従って、増粘工程は、プレポリマーの熱硬化開始温度以上、且つ、完全に架橋硬化する温度未満にておこなう。
尚、付加反応型ポリイミド樹脂においては、反応開始温度は付加反応基に依存し、本発明において付加反応基として好適なフェニルエチニル基を有するポリイミド樹脂においては、熱硬化開始温度近傍である310±10℃の温度で30〜60分間加熱することが望ましい。なお機能性繊維においても上記粘度範囲に入る場合、本工程を必要としない。
増粘工程を経て溶融粘度が上記範囲に調整されたプレポリマー及び機能性繊維の混合物は、用いるポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度条件下で賦形し、所望の形状の樹脂成形体として成形される。
増粘工程と連続して賦形工程を行う場合には、溶融状態にある増粘されたポリイミドプレポリマーと機能性繊維の混合物を、成形型に導入して熱硬化開始温度以上の温度で加熱することにより硬化させて樹脂成形体を成形するが、前述したように、増粘工程後プレポリマーと機能性繊維の混合物を冷却固化し粉砕混合した混合物を用いる場合には、電気炉等を用いて付加反応型ポリイミド樹脂の融点以上の温度で加熱して混合物を溶融した後成形型に導入して加熱硬化させるか、或いは成形型内で混合物を溶融すると共に加熱硬化させることにより樹脂成形体を成形することができる。
尚、賦形は、成形型に導入された混合物を加圧圧縮して成形する圧縮成形やトランスファー成形によることが好適であるが、射出成形や押出成形によっても成形することができる。
JIS K 7218(プラスチックの滑り摩耗試験方法)に適合したスラスト型摩耗試験機を用い、図1に示すようなリングオンディスク式にて速度一定の条件下で5分ないしは10分おきに面圧を上昇させ、摩擦力が急激に上昇する或いは著しい変形と摩耗粉が発生したところを限界とし、限界時の1つ前の面圧(P)と速度(V)の積を限界PV値とした。
限界PV値測定条件
試験速度;0.5m/s、初期面圧;0.5MPa
面圧ステップ 0.5MPa/10min(〜10MPa)
1MPa/10min(10MPa〜)
相手材 :S45Cリング 表面粗さRa0.8μm
外径25.6mm、内径20mm(接触面積2cm2)
試験環境:23±2℃、50%±5%RH
試験機:エー・アンド・デイ社製 摩擦摩耗試験機 EMF−III−F
成形体の断面を観察し、繊維の偏在の有無を目視または走査電子顕微鏡(日立ハイテクテクノロジー社製S−3400N)による観察にて確認した。繊維が分散しているものを○、繊維の沈降がみられるものを×とした。
図2に示す試験片反り量t(mm)、製品直径寸法D(mm)を測定し、反り/直径比を以下の式(1)により算出した。
反り/直径比(%)=t/D×100
t:試験片反り量(mm)、T:製品厚み(mm)
なお反り/直径比の良否判定は1.5%未満を○、1.5%以上を×とした。
310℃における溶融粘度をレオメータ(TA instrument社製ARES)により測定した。測定モードを動的周波数分散として、角周波数を0.1〜500rad/sとし、0.1rad/sの条件における溶融粘度を測定値とした。
付加重合型ポリイミド(宇部興産社製PETI−330)100重量部に対して、平均単繊維長さ200μmのピッチ系炭素繊維(三菱樹脂社製K223HM)11.1重量部を配合し、ニーダーにより大気圧下280℃、30分で溶融混練した。その後、室温まで冷却された混合物(バルクモールディングコンパウンド、以下BMC)を得た。得られたBMCを扱いが容易なサイズに割ってから310℃、30分電気炉内に保持し、急冷、再度粉砕した樹脂混合体(増粘BMC)を圧縮成形機用金型内で、280℃〜320℃で一定時間保持することで溶融および均熱した後、2.4MPaに加圧しながら、昇温速度3℃/minで371℃まで昇温、60分間保持、徐冷してφ40mm厚さ3mmの板を得た。得られた板材を357℃条件下で6時間の硬化処理を施した後、所望の寸法に加工し試験片を得た。
付加重合型ポリイミド(宇部興産社製PETI−330)100重量部に対して、平均単繊維長さ200μmのピッチ系炭素繊維(三菱樹脂社製K223HM)42.9重量部を配合し、ニーダーにより大気圧下280℃、30分で溶融混練した。その後、室温まで冷却されたBMCを得た。得られたBMCを金型内に納まる大きさ程度に割ってから、BMCを圧縮成形機用金型内で、280℃〜320℃で一定時間保持することで溶融および均熱した後、11MPaに加圧しながら、昇温速度3℃/minで371℃まで昇温、1時間保持、徐冷してφ100mm厚さ3mmの板を得た。得られた板材を357℃条件下で6時間の硬化処理を施した後、所望の寸法に加工し試験片を得た。
炭素繊維の配合量を100重量部に変更した以外は実施例2と同じとした。
電気炉内に310℃保持しなかった以外は実施例1と同じとした。得られた樹脂成形体は、反りが生じていたため、表裏層を削って所定の平行度とし、限界PV値を測定した。削る前の面の限界PV値は測定していないが、測定した面を観察したところ、削る前の面と比較して炭素繊維が明らかに多く存在していた。このことからも、表面には所定量の炭素繊維が必要であることがわかる。
炭素繊維を配合しなかった以外は実施例2と同じとした。
炭素繊維の配合量を233重量部に変更した以外は実施例2と同じとした。なお、溶融混練後に得られたBMCの粘度が高く、賦形工程にて金型内での伸張不足が一部みられ、限界PV値の測定ができなかった。
BMCを電気炉に310℃の条件下で45分とした以外は実施例1と同じとした。
BMCを電気炉に310℃、60分とした以外は実施例1と同じとした。
BMCを電気炉に310℃、15分とした以外は実施例1と同じとした。なお、金型内からBMC漏れ、及び繊維の不均一な分布による反り変形が生じた。
BMCを電気炉に310℃、75分とした以外は実施例1と同じとした。なお、樹脂粘度が高く伸張せず賦型することができなかった。
Claims (14)
- 付加反応型ポリイミド樹脂中に機能性繊維が分散して成る樹脂成形体であって、限界PV値が3000kPa・m/s以上であることを特徴とする樹脂成形体。
- 前記樹脂成形体を構成する組成物のマトリックスが付加反応型ポリイミド樹脂であり、前記機能性繊維に前記ポリイミド樹脂が含浸している請求項1に記載の樹脂成形体。
- 前記機能性繊維の含有率が付加反応型ポリイミド100重量部に対して5〜200重量部である請求項1又は2記載の樹脂成形体。
- 前記機能性繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維の何れか1種以上である請求項1〜3記載の樹脂成形体。
- 前記機能性繊維が、平均繊維長50〜6000μm、平均繊維径5〜20μmの炭素繊維である請求項1〜4の何れかに記載の樹脂成形体。
- 更に、グラファイト、二硫化モリブデン、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、微細炭素系材料、金属粉の少なくとも1種以上を付加反応型ポリイミド100重量部に対して5〜40重量部で含有する請求項1〜5の何れかに記載の樹脂成形体。
- 付加反応型ポリイミド樹脂のプレポリマーと機能性繊維を付加反応型ポリイミド樹脂の融点以上、熱硬化開始温度以下の温度で混練する分散混練工程、
該混合物を付加反応型ポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度条件下で賦形する賦形工程、を少なくとも有することを特徴とする樹脂成形体の製造方法。 - 前記分散混練工程と賦形工程の間に、分散混練工程で得られた混練物を付加反応型ポリイミド樹脂の熱硬化開始温度以上の温度で一定時間保持することにより混練物の粘度を上昇させる増粘工程を有する請求項7記載の製造方法。
- 前記機能性繊維の含有率が付加反応型ポリイミド100重量部に対して5〜200重量部である請求項7又は8記載の樹脂成形体の製造方法。
- 前記分散混練工程を経て得られた混合物が、300〜320℃の温度条件下における溶融粘度が10〜5000Pa・sであり、該混合物を冷却し粉砕混合した後、加圧賦形する請求項7又は9記載の製造方法。
- 前記増粘工程において、混合物の300〜320℃の温度条件下における溶融粘度を10〜5000Pa・sに調整する請求項8又は9記載の製造方法。
- 前記付加反応型ポリイミド樹脂が、付加反応基としてフェニルエチニル基を有するポリイミド樹脂である請求項7〜11の何れかに記載の製造方法。
- 前記増粘工程おいて、310±10℃の温度で30〜60分間保持する請求項12に記載の製造方法。
- 前記賦形工程が、圧縮成形により行われる請求項7〜13の何れかに記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014186941 | 2014-09-12 | ||
JP2014186941 | 2014-09-12 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016060914A true JP2016060914A (ja) | 2016-04-25 |
JP6679860B2 JP6679860B2 (ja) | 2020-04-15 |
Family
ID=55797223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015181259A Active JP6679860B2 (ja) | 2014-09-12 | 2015-09-14 | 繊維強化ポリイミド樹脂成形体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6679860B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017219200A (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-14 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 摺動性構造体及びその製造方法 |
WO2018190370A1 (ja) | 2017-04-12 | 2018-10-18 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | フィラー高含有組成物及び成形体の製造方法 |
WO2019107352A1 (ja) | 2017-11-28 | 2019-06-06 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 繊維強化積層体及びその製造方法 |
-
2015
- 2015-09-14 JP JP2015181259A patent/JP6679860B2/ja active Active
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017219200A (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-14 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 摺動性構造体及びその製造方法 |
WO2018190370A1 (ja) | 2017-04-12 | 2018-10-18 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | フィラー高含有組成物及び成形体の製造方法 |
WO2019107352A1 (ja) | 2017-11-28 | 2019-06-06 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 繊維強化積層体及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6679860B2 (ja) | 2020-04-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2016039485A1 (ja) | 繊維強化ポリイミド樹脂成形体及びその製造方法 | |
US8748509B2 (en) | Friction material and resin composition for friction material | |
JP6679860B2 (ja) | 繊維強化ポリイミド樹脂成形体及びその製造方法 | |
JP6794616B2 (ja) | 繊維強化ポリイミド樹脂成形体及びその製造方法 | |
CN110520455B (zh) | 具有高填料含量的组合物和成形体的生产方法 | |
WO2019107352A1 (ja) | 繊維強化積層体及びその製造方法 | |
Jin et al. | Preparation of polyimide powders via hydrothermal polymerization and post-heat treatment for application to compression-molding materials | |
JP7444532B2 (ja) | 摺動性構造体及びその製造方法 | |
JP7405097B2 (ja) | 繊維強化ポリイミド樹脂成形前駆体及びその製造方法 | |
JP6984804B1 (ja) | ポリイミド樹脂成形体及びその製造方法 | |
JP2018162411A (ja) | ポリイミド樹脂組成物、及びシールリング |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180823 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190813 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200302 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6679860 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |