JP2016056864A - 作業機械の駆動システム - Google Patents

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【課題】油圧モータと電動発電機とを用いた作業機械の駆動システムにおいて、システムの小型化及びコスト削減を図る。【解決手段】駆動システム1は、エンジン11、エンジン11により駆動されて少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路25へ作動油を圧送するメインポンプ17、回生モータ18、少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路25から回生モータ18へ作動油を送る回生用通路19、回生用通路19と接続されたアキュムレータ(蓄圧器)51、回生モータ18により駆動されて発電する発電機及び供給された電力によりメインポンプ17を駆動する電動機としての機能を有する電動発電機22、電動発電機22と接続されたキャパシタ(蓄電器)26を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、油圧モータと電動機とを用いた作業機械の駆動システムに関する。
従来、油圧ショベル、クレーン、ホイールローダ、ブルドーザなどの動力機械類(この明細書及び特許請求の範囲では、これらの動力機械類(重機)を総称して「作業機械」という)が知られている。その一例である油圧ショベルは、下部走行体と上部旋回体を備え、この上部旋回体にはエンジン、運転席、バケットが先端に設けられたアーム、及び、アームに連結されたブームなどが設けられている。そして、運転席に設けられたリモートコントロール弁の操作により、下部走行体に対して上部旋回体が旋回し、アーム、ブーム及びバケットが動作することにより、作業機械で各種作業が行われる。
上記のような作業機械において、エンジンと電動発電機との2つの動力源を有するハイブリッド駆動システムを備えたものがある。ここで「電動発電機」とは、発電機の機能と電動機(電気モータ)の機能を併せ備えた機械である。例えば、特許文献1には、エンジンにクラッチ及び動力伝達装置を介してメインポンプと電動発電機とが並列的に接続されたハイブリッド駆動装置と、このハイブリッド駆動装置に接続された油圧アクチュエータ制御回路とを備えた駆動システムが示されている。この油圧アクチュエータ制御回路中には、ブーム用電動発電機、ブーム用回生モータ、旋回用電動発電機、及び旋回用回生モータが設けられている。そして、ブームの降下時に戻り流体によってブーム用回生モータが回転駆動され、ブーム用回転モータの回転出力によりブーム用電動発電機で発電が行われ、発電された電力が蓄電器に蓄えられる。また、上部旋回体の旋回制動時に旋回用回生モータが回転駆動され、旋回用回生モータの回転出力により旋回用電動発電機で発電が行われ、発電された電力が蓄電器に蓄えられる。
特開2006−336848号公報
上記特許文献1の駆動システムでは、旋回用とブーム用とエンジンに直結されたものとで合わせて3つの電動発電機を備えているため、電動発電機及びその周辺機器のためにコストが嵩み、更に、システムの大型化が免れない。また、3つの電動発電機に対し1つの蓄電器を備えていることから、容量の大きな蓄電器が必要となり、ここでもシステムの大型化とコスト増大が懸念される。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、油圧モータと電動発電機とを用いた作業機械の駆動システムにおいて、システムの小型化及びコスト削減を実現することを目的とする。
本発明に係る作業機械の駆動システムは、
エンジンと、
前記エンジンにより駆動され、少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路へ作動油を圧送する油圧ポンプと、
前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路から排出される作動油により回転駆動される回生モータと、
前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路から前記回生モータへ作動油を送る回生用通路と、
前記回生用通路と接続され、作動油を一時的に蓄える蓄圧器と、
前記回生モータにより駆動されて発電する発電機としての機能と供給された電力により前記油圧ポンプを駆動する電動機としての機能とを有する電動発電機と、
前記電動発電機と接続され、電力を蓄える蓄電器と
を備えることを特徴としている。
上記駆動システムによれば、油圧アクチュエータ制御回路から回生モータへ送られる作動油の一部又は全部を一旦蓄圧器に蓄えることができる。そして、蓄圧器に蓄えられた作動油が回生モータへ供給されることにより回生モータが駆動するので、油圧アクチュエータ制御回路から直接的に回生モータへ作動油が供給される場合と比較して、回生モータの出力を低下させることができる。これにより、油圧アクチュエータ制御回路から直接的に回生モータへ作動油が供給される場合と比較して、発電容量の低い電動発電機や容量の小さい蓄電器をシステムに採用することが可能となる。更に、油圧アクチュエータ制御回路の数よりも少ない電動発電機と蓄電器をシステムに備えることができ、従来のように各油圧アクチュエータ制御回路につき電動発電機が設けられた場合と比較して、電動発電機と蓄電器の数を減らすことができる。以上の通り、電動発電機と蓄電器の数の低減及び小型化により、駆動システムの小型化及びコスト削減を実現することができる。
上記作業機械の駆動システムにおいて、前記電動発電機の出力軸から前記油圧ポンプの入力軸への一方向の回転動力の伝達の断続を切り替える第1クラッチを更に備えることが望ましい。ここで、前記回生モータが可変容量形の傾転機構を備えていてよい。この構成によれば、1つの電動発電機にエネルギー回生機能とエンジンによる油圧ポンプの駆動をアシストするアシスト機能とを併せ備えることができる。よって、電動発電機と蓄電器の数の低減により、駆動システムの小型化及びコスト削減を図ることができる。更に、電動発電機を発電機として機能させるときに、第1クラッチを切断して電動発電機に掛かる負荷を減らすことができ、電動発電機で効率的な発電を行うことができる。
上記作業機械の駆動システムにおいて、前記回生モータの出力軸から前記電動発電機の入力軸への一方向の回転動力の伝達の断続を切り替える第2クラッチを更に備えることが望ましい。この構成によれば、電動発電機を電動機として機能させるときに、第2クラッチを切断して電動発電機に掛かる負荷を減らすことができ、電動発電機を駆動するための電力を減らすことができる。
上記作業機械の駆動システムにおいて、前記回生用通路と前記蓄圧器との間に設けられた開閉弁を更に備えることが望ましい。この構成によれば、開閉弁を閉じて蓄圧器に作動油が流れ込まないようにすることにより、油圧アクチュエータ制御回路から回生モータへ作動油を直接的に送ることもできる。
上記作業機械の駆動システムにおいて、前記回生用通路に設けられた流量制御弁を更に備えることが望ましい。この構成によれば、回生モータへ送られる作動油の量を流量制御弁で増減させて、回生モータの出力を調整することができる。
上記作業機械の駆動システムにおいて、前記第1クラッチが、前記電動発電機の前記出力軸の回転数が前記エンジンの出力回転数以上のときに接続されるように構成された機械式クラッチであることが望ましい。また、上記作業機械の駆動システムにおいて、前記第2クラッチが、前記回生モータの前記出力軸の回転数が前記電動発電機の前記入力軸の回転数以上のときに接続されるように構成された機械式クラッチであることが望ましい。この構成によれば、第1クラッチ及び第2クラッチの制御が不要となり、システム構成及び制御がより簡易となる。
上記作業機械の駆動システムにおいて、前記作業機械が油圧ショベルであってよい。この場合、前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路には、前記油圧ショベルのブームを昇降駆動するための油圧シリンダの動作を制御するための油圧シリンダ制御回路が含まれていてよい。また、前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路には、前記油圧ショベルの上部旋回体を旋回駆動するための旋回用油圧モータの動作を制御するための油圧モータ制御回路が含まれていてよい。この場合、前記油圧モータ制御回路は、前記上部旋回体の旋回制動時に、前記油圧モータ制御回路から前記回生用通路へ作動油が排出される状態と、前記油圧モータ制御回路内で作動油が循環する状態とを切り替える弁を備えていることが望ましい。
本発明によれば、油圧アクチュエータ制御回路から回生モータへ送られる作動油の一部又は全部を一旦蓄圧器に蓄え、蓄えられた作動油で回生モータを駆動するので、油圧アクチュエータ制御回路から直接的に回生モータへ作動油が供給される場合と比較して、回生モータの出力を低下させることができる。これにより、油圧アクチュエータ制御回路から直接的に回生モータへ作動油が供給される場合と比較して、発電容量の低い電動発電機や容量の小さい蓄電器をシステムに採用することが可能となり、駆動システムの小型化及びコスト削減に寄与することができる。
本発明の一実施形態に係る作業機械の駆動システムの油圧回路図である。 無回生モードの作業機械の駆動システムの油圧回路図である。 旋回回生モードの作業機械の駆動システムの油圧回路図である。 ブーム回生モードの作業機械の駆動システムの油圧回路図である。 充電モードの作業機械の駆動システムの油圧回路図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ここでは、本発明が適用される作業機械として油圧ショベルを例に挙げて説明する。油圧ショベルは、下部走行体、下部走行体に対して旋回する上部旋回体、上部旋回体に対して昇降(俯仰)するブーム、ブームの先端に揺動可能に連結されたアーム、アームの先端に揺動可能に連結されたバケットなどを備えている(いずれも図示せず)。
図1は本発明の一実施形態に係る作業機械の駆動システム1の油圧回路図である。図1に示すように、駆動システム1は、ハイブリッド駆動装置10と、このハイブリッド駆動装置10から作動油が供給される少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路25と、駆動システム1の動作を制御する制御装置7とを備えている。油圧アクチュエータ制御回路25は、油圧アクチュエータの動作を制御するための油圧回路である。本実施形態に係る駆動システム1には、2つの油圧アクチュエータ回路25A,25Bが含まれている。以下、駆動システム1の各構成要素について詳細に説明する。
まず、ハイブリッド駆動装置10について説明する。ハイブリッド駆動装置10は、エンジン11と、エンジン11の出力軸12に直列的に接続されたメインポンプ17、電動発電機22、及び回生モータ18と、電動発電機22の出力軸からメインポンプ17の入力軸へ動力を伝達する第1動力伝達機構13と、回生モータ18の出力軸から電動発電機22の入力軸へ動力を伝達する第2動力伝達機構14と、電動発電機22に接続されたインバータ27及びキャパシタ(蓄電器の一例)26とを備えている。ハイブリッド駆動装置10は、更に、油圧アクチュエータ制御回路25から回生モータ18へ作動油を送る回生用通路19と、回生用通路19と接続されたアキュムレータ(蓄圧器の一例)51と、回生用通路19に設けられた回生量制御弁29とを備えている。
メインポンプ17は、例えば斜板式油圧ポンプや斜軸式油圧ポンプなどの可変容量形油圧ポンプである。メインポンプ17には、エンジン11の出力軸12から動力が入力され、エンジン11により駆動される。駆動されたメインポンプ17は、タンク21内に収容された作動油を油圧アクチュエータ制御回路25へ圧送する。
電動発電機22は、回生モータ18の回転出力を受けて電力を得る発電機としての機能と、キャパシタ26から電力の供給を受けて回転運動を出力する電動機としての機能とを有する。電動発電機22と電気的に接続されたインバータ27は、回生コンバータを内蔵したインバータであって、発電機として機能する電動発電機22から電気エネルギー(回生エネルギー)を取り出してキャパシタ26へ蓄える。また、インバータ27は、電動機として機能する電動発電機22へキャパシタ26に蓄えられていた電気エネルギーを供給する。
回生モータ18は、電動発電機22でエネルギーを回生させるために、油圧アクチュエータ制御回路25から送られてきた作動油で回転駆動される油圧モータである。回生モータ18では、油圧アクチュエータ制御回路25から供給された作動油を排出することで、作動油の流体エネルギーから軸の回転運動(即ち、機械エネルギー)を取り出すことができる。回生モータ18の出力軸の回転は、第2動力伝達機構14を介して電動発電機22の入力軸へ伝達されて、電動発電機22を回転駆動させる。
回生モータ18は、例えば斜板式油圧モータや斜軸式油圧モータなどの可変容量形の油圧モータであって、斜板の傾転角に応じた回転数であって且つ供給される作動油の量に応じた動力を出力する。本実施形態に係る回生モータ18は斜板式油圧モータであって、傾転角操作装置181(傾転機構)によって斜板の傾転角が操作される。傾転角操作装置181は、例えば、制御装置7が出力した制御信号により制御されるレギュレータなどである。
回生モータ18へ供給される作動油の量は、回生用通路19に設けられた回生量制御弁29により制御される。回生量制御弁29は、制御装置7が出力した制御信号により制御される電磁式比例流量制御弁であって、回生用通路19から回生モータ18へ供給される作動油の流量を無段階に調整することができる。回生モータ18へ供給される作動油の流量を調整することにより、回生モータ18の出力を調整することができる。但し、回生量制御弁29は開閉弁であってもよい。
回生用通路19の回生量制御弁29よりも上流側に、アキュムレータ51が接続されている。アキュムレータ51は、作動油を加圧状態で蓄えておく容器であって、作動油の液体エネルギー(流体の圧力)を蓄えておくことと、蓄えた流体エネルギーを放出することとが可能である。回生用通路19とアキュムレータ51との間の油路には、制御装置7の出力信号により制御される開閉弁52が設けられている。開閉弁52は、通常時閉の電磁式切替弁であって、通常時は回生用通路19とアキュムレータ51との間の作動油の流通を制限している。開閉弁52を閉じてアキュムレータ51に作動油が流れ込まないようにすることにより、油圧アクチュエータ制御回路25から回生モータ18へ作動油を直接的に送ることもできる。また、開閉弁52を開放することにより、回生用通路19とアキュムレータ51との間の作動油の流通が許容され、アキュムレータ51に流体エネルギーを蓄えるか、アキュムレータ51から流体エネルギーを放出することができる状態となる。なお、回生用通路19においてアキュムレータ51との接続部の更に上流側には、作動油の逆流を防止するためのチェック弁が設けられている。
第1動力伝達機構13には、動力の伝達を断続する第1クラッチ131が設けられている。また、第2動力伝達機構14には、動力の伝達を断続する第2クラッチ141が設けられている。第1クラッチ131及び第2クラッチ141は、機械式ワンウェイクラッチ又は制御式クラッチである。
本実施形態に係る第1クラッチ131及び第2クラッチ141は、いずれも機械式ワンウェイクラッチである。第1クラッチ131は、電動発電機22の出力軸の回転数がエンジン11の出力軸12の回転数以上のときに接続され、他では切断されるように構成されている。第1クラッチ131は、電動発電機22からメインポンプ17の回転をアシストする一方向(正方向)の回転動力のみ伝達する。また、第2クラッチ141は、回生モータ18の出力軸の回転数が電動発電機22の入力軸の回転数以上のときに接続され、他では切断されるように構成されている。なお、電動発電機22の出力回転数がエンジン11の出力回転数より小さいときは、第1クラッチ131の接続は解除されて、電動発電機22は発電機として機能する。第2クラッチ141は、回生モータ18から電動発電機22の発電をアシストする一方向(正方向)の回転動力のみ伝達する。
上記のように、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が機械式ワンウェイクラッチであれば、クラッチの制御が不要となり、駆動システム1のシステム構成及び制御がより簡易となる。但し、第1クラッチ131及び第2クラッチ141の少なくとも一方が制御式クラッチであってもよい。
次に、油圧アクチュエータ制御回路25について説明する。本実施形態に係る油圧アクチュエータ制御回路25は、上部旋回体を旋回駆動する油圧モータ31のための油圧モータ制御回路25Aと、ブームを昇降(俯仰)駆動する油圧シリンダ41のための油圧シリンダ制御回路25Bである。メインポンプ17から吐出された作動油は、供給通路16を介してこれら双方の制御回路へ圧送される。
油圧モータ制御回路25Aは、メインポンプ17から吐出された作動油によって駆動される上部構造体旋回用の油圧モータ31と、油圧モータ31の吸入ポートと排出ポートとに接続された油路33,34と、旋回コントロール弁32とを備えている。旋回コントロール弁32は、油路33,34と供給通路16(16A)との間に設けられ、これらの間の作動油の流通を制御している。なお、油圧モータ31の吸入ポートと排出ポートとは回転方向によって逆になる。
旋回コントロール弁32は、スプール式の3位置切替弁である。この旋回コントロール弁32のスプールの位置を切り替えることで、油圧モータ31の出力軸を正回転、停止、又は逆回転させることができる。旋回コントロール弁32は、スプールが中立位置にあるときに供給通路16(16A)と油路(33又は34)との間の作動油の流通を制限する。また、旋回コントロール弁32は、スプールが中立位置から紙面右又は左に移動しているときに、供給通路16(16A)と油路(33又は34)との間の作動油の流通を許容する。なお、スプールが紙面右側にあるときは供給通路16(16A)と油路34とが接続され、スプールが紙面左側にあるときは供給通路16(16A)と油路33とが接続される。
油圧モータ制御回路25Aの油路33,34の間には、通常使用時の圧力を超えた場合にタンク21へ作動油を逃すように作動するリリーフ弁36,36と、油路33,34内での油循環時に油量が減るとタンク21から油を吸引するチェック弁37,37とが設けられている。リリーフ弁36とチェック弁37とは、油圧モータ31の正回転及び逆回転時に作動油が流れる方向が異なるので、油路33,34の各々において適切な向きに設けられている。
油圧モータ制御回路25Aの油路33,34の間には、更に、油圧モータ制御回路25Aから回生モータ18へ送られる作動油の量を制御する旋回回生制御弁38と、油圧モータ31の正回転及び逆回転時に応じて戻し側の油路(33又は34)を選択的に旋回回生制御弁38と接続する切替弁39とが設けられている。旋回回生制御弁38は、通常時閉の電磁弁式比例流量制御弁であって、油圧モータ制御回路25Aから回生用通路19(19A)へ流れる作動油の流量を無段階に調整することができる。なお、旋回回生制御弁38と切替弁39は1つのスプール式3位置切替弁として構成されていてもよい。切替弁39及び旋回回生制御弁38は、制御装置7の出力信号により制御されている。
油圧シリンダ制御回路25Bは、メインポンプ17から吐出される作動油によって駆動されるブーム昇降用の油圧シリンダ41と、油圧シリンダ41のヘッド側ポートに接続された油路43と、油圧シリンダ41のボトム側ポートに接続された油路44と、油路44に設けられたブーム回生制御弁45と、ブームコントロール弁42とを備えている。油路43,44とメインポンプ17の供給通路16(16B)とは、ブームコントロール弁42を介して接続されている。
ブームコントロール弁42は、スプール式の3位置切替弁である。このブームコントロール弁42のスプールの位置を切り替えることで、油圧シリンダ41に内挿されたピストンを当該ピストンの進行方向から見て前進、停止、又は後退させることができる。ブームコントロール弁42は、スプールが中立位置にあるときに、供給通路16(16B)と油路43,44との間の作動油の流通を制限する。また、ブームコントロール弁42は、スプールが中立位置から紙面右側に移動した位置にあるとき(ブーム降下操作時)に、油圧シリンダ41へ作動油が供給されるように供給通路16(16B)と油路43とを接続し、油圧シリンダ41から作動油が排出されるようにタンク21と油路44とを接続する。また、ブームコントロール弁42は、スプールが中立位置から紙面左側に移動した位置にあるとき(ブーム上昇操作時)に、油圧シリンダ41へ作動油が供給されるように供給通路16(16B)と油路44とを接続し、油圧シリンダ41から作動油が排出されるようにタンク21と油路43とを接続する。
ブーム回生制御弁45は、油圧シリンダ41から排出される作動油がタンク21へ流れる非回生側と、回生モータ18へ流れる回生側とに切り替える切替弁である。ブーム回生制御弁45は、通常時油路44をブームコントロール弁42へ接続している。ブーム回生制御弁45が回生側に切り替えられているときには、油路44と回生用通路19(19B)とが接続され、油圧シリンダ41から排出された作動油は回生用通路19(19B)へ流入する。なお、ブーム回生制御弁45は、制御装置7の出力信号により制御されている。
続いて、上記構成の駆動システム1の動作について説明する。駆動システム1は予め設定された複数の駆動モードを有し、複数の駆動モードの中から選択された1つ以上のモードを実現するように駆動システム1が制御される。以下では、各駆動モードと、その駆動モードにおける駆動システム1の動作とについて説明する。なお、特に明示しないが、以下で説明する駆動システム1の動作は制御装置7によって制御されている。
(1.無回生モード)
無回生モードは、エネルギーを回生しない駆動モードである。無回生モードは、例えば、アキュムレータ51とキャパシタ26の使用容量が共に満量である場合などに選択される。図2に示すように、無回生モードの駆動システム1では、旋回回生制御弁38が閉止され、ブーム回生制御弁45は非回生側に切り替えられている。なお、図2〜5では斜線矢印で油の流れが示されている。この無回生モードでは、上部旋回体の旋回制動時に油圧モータ31から油路34へ流出した作動油は、油路34側のリリーフ弁36と、油路33側のチェック弁37とを通過して油路33へ流入し、油圧モータ31へ戻る。又は、上部旋回体の旋回制動時に油圧モータ31から油路33へ流出した作動油は、油路33側のリリーフ弁36と、油路34側のチェック弁37とを通過して油路34へ流入し、油圧モータ31へ戻る。また、無回生モードでは、ブームの降下時に油圧シリンダ41から油路44へ流出した作動油は、ブーム回生制御弁45及びブームコントロール弁42を通過してタンク21へ戻される。
(2.旋回回生モード)
旋回回生モードは、上部旋回体の旋回制動時に上部旋回体の運動エネルギー(慣性エネルギー)を流体エネルギー(流体圧力)としてアキュムレータ51に蓄える駆動モードである。図3に示すように、旋回回生モードの駆動システム1では、旋回回生制御弁38が開放され、開閉弁52が開放され、回生量制御弁29が閉止されている。この旋回回生モードでは、上部旋回体の旋回制動時に油圧モータ31から油路34へ流出した作動油(又は、油圧モータ31から油路33へ出した作動油)は、切替弁39及び旋回回生制御弁38を通過して回生用通路19へ流入し、回生用通路19から開閉弁52を通じてアキュムレータ51へ流入する。このように、油圧モータ制御回路25Aでは、上部旋回体の旋回制動時に、油圧モータ制御回路25Aから回生用通路19へ作動油が排出される状態(旋回回生モード)と、油圧モータ制御回路25A内で作動油が循環する状態(無回生モード)とを、旋回回生制御弁38によって切り替えている。
(3.ブーム回生モード)
ブーム回生モードは、ブームの降下時にブームの運動エネルギー(位置エネルギー)を流体エネルギー(流体圧力)としてアキュムレータ51に蓄える駆動モードである。図4に示すように、ブーム回生モードの駆動システム1では、ブーム回生制御弁45が回生側に切り替えられ、開閉弁52が開放され、回生量制御弁29が閉止されている。このブーム回生モードでは、ブームの降下時に油圧シリンダ41から油路44へ流出した作動油が、ブーム回生制御弁45を通じて回生用通路19へ流入し、更に、回生用通路19から開閉弁52を通じてアキュムレータ51へ流入する。
(4.充電モード)
充電モードは、アキュムレータ51に蓄えられた流体エネルギーを電気エネルギーに変換してキャパシタ26に蓄える駆動モードである。図5に示すように、充電モードの駆動システム1では、開閉弁52が開放され、回生量制御弁29が開放され、インバータ27が電動発電機22から電気エネルギーを回収する回生モードに切り替えられる。第2クラッチ141が制御式クラッチの場合は、第2クラッチ141が接続され、第1クラッチ131が切断される。この充電モードでは、アキュムレータ51に蓄えられた作動油が、回生用通路19へ流れ出し、更に、回生用通路19から回生量制御弁29を通じて回生モータ18に流入する。回生モータ18は流入した作動油により回転駆動され、回生モータ18の回転出力が第2動力伝達機構14を介して電動発電機22へ伝達される。電動発電機22へ伝達された機械エネルギーは、インバータ27によって電気エネルギー(電力)として回収されてキャパシタ26に蓄えられる。
(5.エンジン電動アシストモード)
エンジン電動アシストモードは、キャパシタ26に蓄えられた電気エネルギーを機械エネルギーに変換して、この機械エネルギーでエンジン11によるメインポンプ17の回転駆動をアシストする駆動モードである。エンジン電動アシストモードの駆動システム1では、インバータ27が電動発電機22へ電気エネルギーを供給する供給モードに切り替えられる。また、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が制御式クラッチの場合は、第1クラッチ131が接続され、第2クラッチ141が切断される。このエンジン電動アシストモードでは、電動機として機能する電動発電機22がキャパシタ26に蓄えられた電気エネルギーを用いてエンジン11の出力回転数と同じ出力回転数となるように駆動される。電動発電機22の回転出力は、第1動力伝達機構13を介してメインポンプ17に入力される。
(6.旋回回生・エンジン電動アシストモード)
旋回回生・エンジン電動アシストモードは、旋回回生モードとエンジン電動アシストモードとを同時に組み合わせた駆動モードである。旋回回生・エンジン電動アシストモードの駆動システム1の動作は、既に説明した旋回回生モードとエンジン電動アシストモードとを組み合わせた動作であるため、詳細な説明は省略する。
(7.ブーム回生・エンジン電動アシストモード)
ブーム回生・エンジン電動アシストモードは、ブーム回生モードとエンジン電動アシストモードとを同時に組み合わせた駆動モードである。ブーム回生・エンジン電動アシストモードの駆動システム1の動作は、既に説明したブーム回生モードとエンジン電動アシストモードとを組み合わせた動作であるため、詳細な説明は省略する。
(8.旋回回生・ブーム回生・エンジン電動アシストモード)
旋回回生・ブーム回生・エンジン電動アシストモードは、旋回回生モードと、ブーム回生モードと、エンジン電動アシストモードとを同時に組み合わせた駆動モードである。駆動システム1では、回生用通路19にアキュムレータ51を備えているため、油圧アクチュエータの運動エネルギーを流体エネルギーとして蓄えることと、回生された電気エネルギーを用いてエンジン11をアシストすることとを同時に行うことができる。旋回回生・ブーム回生・エンジン電動アシストモードの駆動システム1の動作は、既に説明した旋回回生モードとブーム回生モードとエンジン電動アシストモードとを組み合わせた動作であるため、詳細な説明は省略する。
(9.エンジン油圧アシストモード)
エンジン油圧アシストモードは、アキュムレータ51に蓄えられた流体エネルギーを機械エネルギーに変換して、この機械エネルギーでエンジン11によるメインポンプ17の回転駆動をアシストする駆動モードである。このように駆動システム1では、アキュムレータ51に蓄えられた流体エネルギーでエンジン11をアシストすることもできる。
エンジン油圧アシストモードの駆動システム1では、開閉弁52が開放され、回生量制御弁29が開放され、回生モータ18の出力回転数とエンジン11の出力回転数とが等しくなるように回生モータ18の傾転角が操作されている。なお、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が制御式クラッチの場合は、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が接続される。このエンジン油圧アシストモードでは、アキュムレータ51に蓄えられた作動油が、回生用通路19へ流れ出し、更に、回生用通路19から回生量制御弁29を通じて回生モータ18に流入する。回生モータ18は流入した作動油により回転駆動される。回生モータ18の回転出力は、第2動力伝達機構14、電動発電機22、及び第1動力伝達機構13を介してメインポンプ17へ伝達される。エンジン油圧アシストモードでは、電動発電機22は動力伝達手段として機能する。
(10.充電・エンジン油圧アシストモード)
充電・エンジン油圧アシストモードは、上記充電モードと、上記エンジン油圧アシストモードとを同時に行う駆動モードである。即ち、アキュムレータ51に蓄えられた流体エネルギーを機械エネルギーに変換して、この機械エネルギーでエンジン11によるメインポンプ17の回転駆動をアシストするとともに、アキュムレータ51に蓄えられた流体エネルギーを電気エネルギーに変換してキャパシタ26に蓄える。この充電・エンジン油圧アシストモードの駆動システム1では、開閉弁52が開放され、回生量制御弁29が開放され、インバータ27が回生モードに切り替えられ、回生モータ18の出力回転数とエンジン11の出力回転数とが等しくなるように回生モータ18の傾転角が操作されている。なお、クラッチ131,141が制御式クラッチの場合は、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が接続される。
この充電・エンジン油圧アシストモードでは、アキュムレータ51に蓄えられた作動油が、回生用通路19へ流れ出し、更に、回生用通路19から回生量制御弁29を通じて回生モータ18に流入して、回生モータ18を回転させる。回生モータ18の回転出力は、第2動力伝達機構14、電動発電機22、及び第1動力伝達機構13を介してメインポンプ17へ伝達されるともに、電動発電機22で発生した電気エネルギーがインバータ27により回収されてキャパシタ26に蓄えられる。
(11.旋回回生・直接エンジンアシストモード)
旋回回生・直接エンジンアシストモードは、上部旋回体の旋回制動時に上部旋回体の運動エネルギーを機械エネルギーに変換するとともに、この機械エネルギーでエンジン11によるメインポンプ17の回転駆動をアシストする駆動モードである。旋回回生・直接エンジンアシストモードの駆動システム1では、旋回回生制御弁38が開放され、開閉弁52が閉止され、回生量制御弁29が開放され、回生モータ18の出力回転数とエンジン11の出力回転数とが等しくなるように回生モータ18の傾転角が操作されている。なお、クラッチ131,141が制御式クラッチの場合は、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が接続される。
上記旋回回生・直接エンジンアシストモードでは、上部旋回体の旋回制動時に油圧モータ31から油路34へ排出された作動油(又は、油圧モータ31から油路33へ排出された作動油)は、切替弁39と旋回回生制御弁38とを通過して回生用通路19へ流入し、回生用通路19から回生量制御弁29を介して回生モータ18へ供給される。回生モータ18は流入した作動油により回転駆動され、流体エネルギーが機械エネルギーに変換される。更に、回生モータ18からの回転出力は第2動力伝達機構14、電動発電機22、及び、第1動力伝達機構13を介してメインポンプ17へ伝達される。このようにして、油圧モータ31の運動エネルギーによって直接的に(つまり、エネルギーがアキュムレータ51やキャパシタ26に一時的に蓄えられることなく)エンジン11によるメインポンプ17の回転駆動がアシストされる。
(12.ブーム回生・直接エンジンアシストモード)
ブーム回生・直接エンジンアシストモードは、ブームの降下時にブームの運動エネルギーを機械エネルギーに変換するとともに、この機械エネルギーでエンジン11によるメインポンプ17の回転駆動をアシストする駆動モードである。ブーム回生・直接エンジンアシストモードの駆動システム1では、ブーム回生制御弁45が回生側に切り替えられ、開閉弁52が閉に切り替えられ、開閉弁52が閉止され、回生量制御弁29が開放され、回生モータ18の出力回転数とエンジン11の出力回転数とが等しくなるように回生モータ18の傾転角が操作されている。なお、クラッチ131,141が制御式クラッチの場合は、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が接続される。
上記ブーム回生・直接エンジンアシストモードでは、ブームの降下時に油圧シリンダ41から油路44へ排出された作動油は、ブーム回生制御弁45を通過して回生用通路19へ流入し、回生用通路19から回生量制御弁29を介して回生モータ18へ供給される。回生モータ18は流入した作動油により回転駆動され、流体エネルギーが機械エネルギーに変換される。更に、回生モータ18からの回転出力は第2動力伝達機構14によって電動発電機22へ伝達され、電動発電機22から第1動力伝達機構13によってメインポンプ17へ伝達される。このようにして、油圧シリンダ41の運動エネルギーによって直接的に(つまり、エネルギーがアキュムレータ51やキャパシタ26に一時的に蓄えられることなく)エンジン11によるメインポンプ17の回転駆動がアシストされる。
(13.旋回回生・ブーム回生・充電モード)
旋回回生・ブーム回生・充電モードは、旋回回生モードと、ブーム回生モードと、充電モードとを同時に行う駆動モードである。具体的には、上部旋回体の旋回制動時の上部旋回体の運動エネルギーと、ブームの降下時のブームの運動エネルギーとを、流体エネルギーに変換してアキュムレータ51に蓄えるとともに、電気エネルギーに変換してキャパシタ26に蓄える駆動モードである。この旋回回生・ブーム回生・充電モードの駆動システム1では、旋回回生制御弁38が開放され、開閉弁52が開放され、ブーム回生制御弁45が回生側に切り替えられ、回生量制御弁29が開放されている。第2クラッチ141が制御式クラッチの場合は、第2クラッチ141が接続される。
上記旋回回生・ブーム回生・充電モードでは、上部旋回体の旋回制動時に油圧モータ31から油路34へ排出された作動油(又は、油圧モータ31から油路33へ排出された作動油)が切替弁39と旋回回生制御弁38とを通過して回生用通路19へ流入し、ブームの降下時に油圧シリンダ41から油路44へ排出された作動油がブーム回生制御弁45を通じて回生用通路19へ流入する。そして、回生用通路19に流入した作動油の一部は開閉弁52を通じてアキュムレータ51へ流入して蓄えられる。回生用通路19に流入した残りの作動油は回生量制御弁29を通じて回生モータ18へ流入する。回生モータ18は流入した作動油により回転駆動され、回生モータ18からの回転出力が第2動力伝達機構14によって電動発電機22へ伝達され、電動発電機22へ伝達された機械エネルギーが電気エネルギーに変換され、電気エネルギーはインバータ27で交流に変換されてからキャパシタ26に蓄えられる。
(14.旋回回生・ブーム回生・充電・直接エンジンアシストモード)
旋回回生・ブーム回生・充電・直接エンジンアシストモードは、上部旋回体の旋回制動時の上部旋回体の運動エネルギーとブームの降下時のブームの運動エネルギーとを、流体エネルギーに変換してアキュムレータ51に蓄えることと、電気エネルギーに変換してキャパシタ26に蓄えることと、機械エネルギーに変換してエンジン11によるメインポンプ17の駆動をアシストすることとを行う駆動モードである。
旋回回生・ブーム回生・充電・直接エンジンアシストモードの駆動システム1では、旋回回生制御弁38が開放され、ブーム回生制御弁45が回生側に切り替えられ、開閉弁52が開放され、回生量制御弁29が開放され、インバータ27が回生側に切り替えられ、回生モータ18の出力回転数とエンジン11の出力回転数とが等しくなるように回生モータ18の傾転角が操作されている。クラッチ131,141が制御式クラッチの場合は、第1クラッチ131及び第2クラッチ141が接続される。このような駆動システム1において、上部旋回体の旋回制動時に油圧モータ31から油路34へ排出された作動油(又は、油圧モータ31から油路33へ排出された作動油)が切替弁39と旋回回生制御弁38とを通過して回生用通路19へ流入し、ブームの降下時に油圧シリンダ41から油路44へ排出された作動油がブーム回生制御弁45を通じて回生用通路19へ流入する。回生用通路19に流入した作動油の一部は開閉弁52を通じてアキュムレータ51へ流入して蓄えられる。回生用通路19に流入した残りの作動油は、回生量制御弁29を通じて回生モータ18へ流入して回生モータ18を回転させる。回生モータ18からの回転出力は、第2動力伝達機構14、電動発電機22、及び第1動力伝達機構13を通じてメインポンプ17へ伝達される。更に、回転する電動発電機22で発電された電気エネルギーがインバータ27によって回収されてキャパシタ26に蓄えられる。
以上説明した通り、本実施形態に係る駆動システム1は、上部旋回体の制動時の上部旋回体の運動エネルギーとブーム降下時のブームの運動エネルギーとを、アキュムレータ51に流体エネルギーとして蓄えることができる。そして、アキュムレータ51に蓄えられた流体エネルギーを機械エネルギーに変換してこの機械エネルギーでエンジン11をアシストしたり、機械エネルギーを更に電気エネルギーに変換してキャパシタ26に蓄えたり、キャパシタ26に蓄えられた電気エネルギーを再び機械エネルギーに変換してこの機械エネルギーでエンジン11をアシストしたりすることができる。
上記駆動システム1がアキュムレータ51を備えることによって、油圧アクチュエータ制御回路25から回生モータ18へ送られる作動油の一部又は全部を一旦アキュムレータ51に蓄えることができる。そして、アキュムレータ51に蓄えられた作動油が回生モータ18へ供給されることにより回生モータ18が駆動するので、油圧アクチュエータ制御回路25から直接的に回生モータ18へ作動油が供給される場合と比較して、回生モータ18の出力を低下させることができる。これにより、油圧アクチュエータ制御回路25から直接的に回生モータ18へ作動油が供給される場合と比較して、発電容量の低い電動発電機22や容量の小さいキャパシタ26をシステムに採用することが可能となる。
更に、油圧アクチュエータ制御回路25の数よりも少ない電動発電機22とキャパシタ26をシステムに備えることができ、従来のように各油圧アクチュエータ制御回路25につき電動発電機22が設けられた場合と比較して、電動発電機22とキャパシタ26の数を減らすことができる。このように、電動発電機22とキャパシタ26の数の低減及び小型化により、駆動システム1の小型化及びコスト削減を実現することができる。
また、上記駆動システム1が、アキュムレータ51とキャパシタ26とを備えることによって、油圧アクチュエータの運動エネルギーを流体エネルギーとしてアキュムレータ51に蓄えることと、キャパシタ26に蓄えられた回生エネルギーである電気エネルギーを用いてエンジン11をアシストすることとを同時に行うことができる。
また、上記駆動システム1は、第1動力伝達機構13が第1クラッチ131を備えているので、電動発電機22からメインポンプ17への回転動力伝達の接続と切断とを切り替えることができる。更に、上記駆動システム1は、第2動力伝達機構14が第2クラッチ141を備えているので、回生モータ18から電動発電機22への回転動力伝達の接続と切断とを切り替えることができる。このような動力伝達構成により、エンジンアシスト機能と、上部構造体の旋回制動時の上部旋回体の運動エネルギーの回生機能と、ブームの降下時のブームの運動エネルギーの回生機能とを、1つの電動発電機22に併せ備えることができる。したがって、エンジンアシスト用と、上部旋回体の運動エネルギーの回生用と、ブームの運動エネルギーの回生用との各用途のために複数の発電電動機を備えずとも、1つの電動発電機22を駆動システム1に備えれば足りる。このような電動発電機22の数の低減により、駆動システム1の小型化とイニシャルコスト削減を図ることができる。
また、上記駆動システム1では、第1クラッチ131と第2クラッチ141を備えることにより、回生モータ18から電動発電機22への回転動力、及び、電動発電機22からメインポンプ17への回転動力の断続を個々に切り替えることができる。これにより、1つの電動発電機22にエネルギー回生機能とエンジン11による油圧ポンプの駆動をアシストするアシスト機能とを併せ備えることができる。よって、電動発電機22とアキュムレータ51の数の低減により、駆動システム1の小型化及びコスト削減を図ることができる。
また、上記駆動システム1では、上部構造体の旋回制動時の上部旋回体の運動エネルギーと、ブームの降下時のブームの運動エネルギーとが、共に流体エネルギーに変換される。これにより、1組のデバイス(回生モータ18と電動発電機22)でエネルギーを回生することができる。よって、駆動システム1が備えるエネルギー回生のためのデバイスの数を削減することができ、駆動システム1の小型化とイニシャルコスト削減を実現することができる。
また、上記駆動システム1では、キャパシタ26やアキュムレータ51にエネルギーを蓄える以外に、回生モータ18の回転出力をエンジン11のアシストのために直接的に利用することが可能である。このように回生エネルギーをエンジンアシストに直接的に利用することによれば、回生エネルギーを蓄える場合と比較してエネルギー効率が向上するので、燃費低減に寄与することができる。
また、上記駆動システム1では、回生エネルギーに基づく機械エネルギーでエンジン11をアシストしているため、油圧でエンジン11をアシストする場合と比較して、油圧で操作性に与える影響が小さい。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
例えば、上記実施形態に係る駆動システム1では、直接エンジンアシストモードにおいて回生モータ18の出力回転数がエンジン11の出力回転数と等しくなるように、回生モータ18の斜板の傾転角を調整する。但し、第1動力伝達機構13と第2動力伝達機構14の各々に軸回転数を変化させる変速機を設け、これらの変速機によって、回生モータ18の出力回転数と電動発電機22の出力回転数とがエンジン11の出力回転数と等しくなるようにしてもよい。
また、例えば、上記本実施形態に係る駆動システム1が備える少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路25には、説明を簡単にするために、油圧モータ制御回路25Aと油圧シリンダ制御回路25Bの2つの油圧アクチュエータの制御回路が含まれている。但し、駆動システム1が備える少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路25は上記に限定されず、油圧アクチュエータの種類や制御回路の数及び構成を変更することができる。
1 駆動システム
7 制御装置
10 ハイブリッド駆動装置
11 エンジン
13 第1動力伝達機構
14 第2動力伝達機構
16 供給通路
17 メインポンプ
18 回生モータ
19 回生用通路
22 電動発電機
25 油圧アクチュエータ制御回路
25A 油圧モータ制御回路
31 油圧モータ
25B 油圧シリンダ制御回路
41 油圧シリンダ
26 キャパシタ
27 インバータ
29 回生量制御弁(流量制御弁)
38 旋回回生制御弁
39 切替弁
45 ブーム回生制御弁
51 アキュムレータ
52 開閉弁
131 第1クラッチ
141 第2クラッチ
181 傾転角操作装置(傾転機構)

Claims (12)

  1. エンジンと、
    前記エンジンにより駆動され、少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路へ作動油を圧送する油圧ポンプと、
    前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路から排出される作動油により回転駆動される回生モータと、
    前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路から前記回生モータへ作動油を送る回生用通路と、
    前記回生用通路と接続され、作動油を一時的に蓄える蓄圧器と、
    前記回生モータにより駆動されて発電する発電機としての機能と供給された電力により前記油圧ポンプを駆動する電動機としての機能とを有する電動発電機と、
    前記電動発電機と接続され、電力を蓄える蓄電器と
    を備える、作業機械の駆動システム。
  2. 前記電動発電機の出力軸から前記油圧ポンプの入力軸への一方向の回転動力の伝達の断続を切り替える第1クラッチを更に備える、請求項1に記載の作業機械の駆動システム。
  3. 前記回生モータは可変容量形の傾転機構を備える、請求項2に記載の作業機械の駆動システム。
  4. 前記回生モータの出力軸から前記電動発電機の入力軸への一方向の回転動力の伝達の断続を切り替える第2クラッチを更に備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機械の駆動システム。
  5. 前記回生用通路と前記蓄圧器との間に設けられた開閉弁を更に備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機械の駆動システム。
  6. 前記回生用通路に設けられた流量制御弁を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の作業機械の駆動システム。
  7. 前記第1クラッチが、前記電動発電機の前記出力軸の回転数が前記エンジンの出力回転数以上のときに接続されるように構成された機械式クラッチである、請求項2に記載の作業機械の駆動システム。
  8. 前記第2クラッチが、前記回生モータの前記出力軸の回転数が前記電動発電機の前記入力軸の回転数以上のときに接続されるように構成された機械式クラッチである、請求項4に記載の作業機械の駆動システム。
  9. 前記作業機械が油圧ショベルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の作業機械の駆動システム。
  10. 前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路には、前記油圧ショベルのブームを昇降駆動するための油圧シリンダの動作を制御するための油圧シリンダ制御回路が含まれている、請求項9に記載の作業機械の駆動システム。
  11. 前記少なくとも1つの油圧アクチュエータ制御回路には、前記油圧ショベルの上部旋回体を旋回駆動するための旋回用油圧モータの動作を制御するための油圧モータ制御回路が含まれている、請求項9又は10に記載の作業機械の駆動システム。
  12. 前記油圧モータ制御回路は、前記上部旋回体の旋回制動時に、前記油圧モータ制御回路から前記回生用通路へ作動油が排出される状態と、前記油圧モータ制御回路内で作動油が循環する状態とを切り替える弁を備えている、請求項11に記載の作業機械の駆動システム。
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