JP2016055016A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】時間情報に基づいて実行される演出の効果を向上させる。【解決手段】時計手段500により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段504は、特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが第1の種類の変動パターンである場合には演出表示装置の表示領域の一部を占める第1の表示領域に特定演出の画像を表示し、第1の種類以外の種類の変動パターンである場合には第1の表示領域よりも大きい第2の表示領域に特定演出の画像を表示する。第1の表示領域に特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、図柄の変動パターンにかかわらず引き続き第1の表示領域に特定演出の画像を表示する。【選択図】図9

Description

弾球遊技機に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている(例えば、特許文献1参照)。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、キャラクタ画像や背景画像等を用いて図柄の変動表示にストーリーを持たせる演出を施したり、特別遊技への移行効率を高める確率変動および変動時間短縮、始動入賞口への入球容易性を高める入球容易状態へ移行したりする制御によっても遊技者の期待感を高めている。
特開2006−246964号公報
このような遊技機において、特定の時刻が到来したことを契機に特定の演出が実行されるものがある。このような遊技機では、同一機種の複数台の遊技機において一斉に同じ演出が実行されるので、遊技者は迫力のある演出を楽しむことができる。しかし、特定の演出が実行されている間は、当否抽選の判定結果を示唆する通常演出よりも特定の演出の方が優先されるため、本来の遊技に対する期待感を高める演出とはなっておらず、遊技者に違和感を抱かせることがあった。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、時間情報に基づいて実行される演出の効果を向上させることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、演出の画像が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、時間を計時する時計手段と、時計手段により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、を備える。特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが第1の種類の変動パターンである場合には、特定演出制御手段は演出表示装置の表示領域の一部を占める第1の表示領域に特定演出を表示し、特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが第1の種類以外の種類の変動パターンである場合には、特定演出制御手段は演出表示装置の第1の表示領域よりも大きい第2の表示領域に特定演出を表示し、第1の表示領域に特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、特定演出制御手段は新たに変動表示される図柄の変動パターンにかかわらず引き続き第1の表示領域に特定演出の画像を表示し、第2の表示領域に特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンが第2の種類の変動パターンである場合には、特定演出制御手段は第1の表示領域に特定演出の画像を表示し、新たに変動表示される図柄の変動パターンが第2の種類以外の種類の変動パターンである場合には、特定演出制御手段は引き続き第2の表示領域に特定演出の画像を表示する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、時間情報に基づいて実行される演出の効果を向上させることができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 メイン基板の構成を示すブロック図である。 当否判定テーブルを模式的に示す図である。 事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。 図柄判定テーブルを模式的に示す図である。 変動パターンテーブルを模式的に示す図である。 サブ基板の構成を示すブロック図である。 メイン基板およびサブ基板のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 演出表示制御装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 ぱちんこ遊技機におけるメイン基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図12におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 割込処理の詳細を示すフローチャートである。 ぱちんこ遊技機におけるサブ基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図15におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 メイン基板からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 サブCPUが表示CPUからコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 特別遊技の過程を示すフローチャートである。 小当り遊技の過程を示すフローチャートである。 特定キャラクタ演出の実行スケジュールの例を示す図である。 開始演出中に演出表示装置に表示される演出画像の例を示す図である。 特定キャラクタ演出中に演出表示装置に表示される演出画像の例を示す図である。 終了演出中に演出表示装置に表示される演出画像の例を示す図である。 開始演出中に演出表示装置に表示される演出画像の別の例を示す図である。 変動パターンの種類と、開始演出を表示する表示領域との対応関係を示す図である。 開始演出と通常演出とが同時に並行して実行されるときの音声出力のタイムチャートの例を示す図である。 本実施例に係るサブ基板の周辺の構成を示す図である。 特定演出の実行中にエラーが検出されたときの演出画像の例を示す図である。
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時に実行されないよう第2の遊技が優先的に実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方がおおむね多くなるように設計される。例えば、第2の遊技の方が確変を伴う大当りとなる確率が高く、また、第2の遊技の方が特別遊技を構成する単位遊技数が多い(大入賞口の開放時間が長い長開放単位遊技と開放時間が短い短開放単位遊技とが一つの特別遊技中に混在し、同一単位遊技数であっても第2の遊技の方が第1の遊技よりも長開放単位遊技の数が多い場合を含む)など、第2の遊技の方が第1の遊技より相対的に利益が高くなる設計がされている。その上で、最初は第1の遊技にて初当りを狙い、第1の遊技における大当りで時短が付与された後は第2の遊技を繰り返し狙って多くの出玉を得る、という遊技性を実現する。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機100は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機100の遊技機枠は、外枠101、前枠102、透明板103、扉104、上球皿105、下球皿106、発射ハンドル107、スピーカ108、演出ボタン109、十字キー110、装飾ランプ111を含む。外枠101は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠102は、外枠101の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠101へ開閉可能に取り付けられる。前枠102は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板103は、ガラスなどにより形成され、扉104により支持される。扉104は、図示しないヒンジ機構により前枠102へ開閉可能に取り付けられる。上球皿105は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿106への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿106は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。扉104の上部には左右にスピーカ108が設けられており、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた効果音や楽曲の音声を出力する。扉104の外観を構成する樹脂部材の大部分が半透明であり、その透過する内部に装飾ランプ111が設けられる。装飾ランプ111は、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた様々な色で発光するLEDであり、点滅等することで演出の役割を果たす。
遊技盤80は、レール82により区画された遊技領域81上に、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33、アウト口34、演出表示装置60、センター飾り64を含む。センター飾り64は、遊技領域81の略中央部とその上部および右部にわたって演出表示装置60の画面枠を形成するように設けられる装飾的な樹脂部材であり、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64の下部には流入した遊技球が転動するステージ65が形成され、その転動の仕方によってステージ65からの落下方向は第1始動口11へ入球する方向と第1始動口11に入球しない側方の方向とに振り分けられる。センター飾り64の上部には、演出内容に沿って駆動されて演出的な動作をする可動役物66が設けられる。遊技領域81には、遊技球の流路を形成するための図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1始動口11は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口12は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口11と第2始動口12は、遊技者の意思にしたがった遊技球の発射強弱によって一方への入球を狙うことが可能となるように構成される。第1始動口11は、遊技領域81における略中央下部に設けられ、第2始動口12は、第1始動口11の直下に設けられる。左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って相対的に弱めに打球した場合は第1始動口11および第2始動口12に入球可能ないし入球容易である一方、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って相対的に強めに打球した場合は第2始動口12には入球可能ないし入球容易であるが第1始動口11には入球不能ないし入球困難となるように遊技釘の配置による流路が形成される。ただし、通常時には第2始動口12の開口部上方が第1始動口11に覆われて遊技球の流入が妨げられることから、第2始動口12の拡開機構が開放されない限り第2始動口12には入球不能ないし入球困難である。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、第1始動口11または第2始動口12へ入球があるたびに実行される。
なお、第1始動口11および第2始動口12は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられてもよい。第1始動口11と第2始動口12は、それぞれ遊技領域81の左側と右側に離して設置され、一方を狙った遊技球が他方へ入球しがたい構成としてもよい。たとえば、第1始動口11は、左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って比較的弱めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。第2始動口12は、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って比較的強めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。
第1始動口11は、第1始動入賞検出装置16を備える。第1始動入賞検出装置16は、第1始動口11への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口12は、第2始動入賞検出装置17と、拡開機構である普通電動役物90(いわゆる電動チューリップ)と、普通電動役物90を開閉させるための普通電役ソレノイド91を備える。第2始動入賞検出装置17は、第2始動口12への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。
普通電役ソレノイド91の駆動力により普通電動役物90が拡開されると、第2始動口12への入球容易性が高まる。普通電動役物90の1回の開放時間は、短開放時は0.1秒程度の短時間であるのに対し、長開放時は普通電動役物90の1回の開放時間が6秒程度と短開放時よりも長く設定されて遊技球が第2始動口12に入球しやすくなる。普通電動役物90の長開放は「開放延長」とも呼ばれる。なお、変形例として、普通電動役物90が拡開するときはその旨を事前に報知してもよく、普通図柄変動の保留を先読みして普通図柄の変動開始前に報知してもよいし、普通図柄の変動中に報知してもよい。
第2始動口12の普通電動役物90を長開放させるときの開放態様の変形例としては、短開放時より長い2秒開放を3回繰り返すことにより総開放時間を6秒程度にまで長くする態様としてもよい。また、開放時間と開放回数の組合せを複数通り用意し、いずれかを選択する構成としてもよい。例えば2秒開放を3回の場合、6秒開放を1回の場合と比較して総開放時間は同じであるが、インターバル期間も含めると前者は後者より長い。そのため、特に第2始動口12を右打ちの方向に配置する変形例の構成では、開放に気がついた遊技者がその時点から打球方向を第2始動口12に合わせたとして前者の方が入球チャンスが長いともいえる。また、普通図柄の当り種類が複数存在するように構成し、その当り種類に応じて拡開機構の開放態様が異なるようにしてもよい。例えば、普通図柄が第1の当りとなった場合、通常状態では0.1秒開放を1回、入球容易状態では1秒開放を3回とし、第2の当りとなった場合、通常状態では6秒開放を1回、入球容易状態では2秒開放を2回としてもよい。
3つの一般入賞口33は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置38をそれぞれ備える。一般入賞検出装置38は、一般入賞口33への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口20は、遊技球の入球を検出するための大入賞検出装置25と、大入賞口20を開閉させるための大入賞口ソレノイド92を備える。大入賞検出装置25は、大入賞口20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口20は、第1特別図柄51または第2特別図柄52が所定の態様にて停止したときに「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口20はアウト口34の右上方の位置に設けられる。なお、変形例として大入賞口を遊技領域81の中央下部や大入賞口20の上方または下方にさらにもう一つ設け、複数の大入賞口が設けられる構成としてもよい。
遊技盤80における遊技領域81の外側左下位置に第1の遊技に対応する第1特別図柄表示装置41と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示装置42とが左右に並設され、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動が表示される。遊技領域81の略中央にはセンター飾り64により形成される画面枠から画面が露出するように演出表示装置60が設けられ、第1特別図柄51または第2特別図柄52に連動する装飾図柄61を含む演出画像の変動を表示する。以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という。
第1特別図柄51は、第1始動口11への遊技球の入球を契機として行われる第1当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第2特別図柄52は、第2始動口12への遊技球の入球を契機として行われる第2当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42は、例えば「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントの8個のセグメントからなる8セグメントLEDの表示装置である。8セグメントLEDでは、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。セグメントの組合せで表される第1特別図柄51および第2特別図柄52は、必ずしも文字や数字の体をなしておらず、各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってよい。これらの記号が高速で次々に入れ替わって第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42へ表示されることにより、第1特別図柄51および第2特別図柄52の図柄変動表示が実現される。さらに、第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42を8セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の第1特別図柄51および第2特別図柄52を表現してもよい。
演出表示装置60は、第1特別図柄51または第2特別図柄52の変動表示と連動する形で装飾図柄61を変動表示する液晶ディスプレイで構成される表示装置である。装飾図柄61は、第1特別図柄51および第2特別図柄52で示される抽選の判定結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄61として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる動画像を画面の中央領域に表示する。本実施例においては、「0」〜「9」の数字で構成される図柄を3列に表示して変動させ、最終的に停止表示される3個の図柄組合せによって当りまたは外れを示す。装飾図柄61を構成する複数図柄のそれぞれは、色彩や模様の装飾が施された数字、文字、または記号で構成されるが、これら数字、文字、記号に対して全図柄に共通する絵柄または図柄ごとに異なる絵柄を加えて一体化させる形で構成されてもよい。この絵柄は、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連するモチーフが描かれた絵柄であり、例えば人物や動物のキャラクターが描かれた絵柄であってもよい。装飾図柄61は、絵柄が一体的に含まれる図柄が変動表示される場合と、絵柄が分離して数字、文字、記号の部分のみが変動表示される場合とが、演出の展開に沿って切り替えられる構成であってもよい。装飾図柄61の変動表示の背景には、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連する演出的効果を有する動画像が図柄変動と連動して表示される。
なお、第1特別図柄51および第2特別図柄52は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では遊技領域81の左下方の第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を8セグメントLEDではなく液晶ディスプレイに表示させる構成としてもよい。
第1作動口31は、遊技領域81の左側方位置に設けられ、第1通過検出装置36を含む。第1通過検出装置36は、第1作動口31への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第2作動口32は、遊技領域81の右側方位置に設けられ、第2通過検出装置37を含む。第2通過検出装置37は、第2作動口32への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第1作動口31または第2作動口32への遊技球の通過は普通電動役物90を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、開放抽選の判定結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置45に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。普通図柄表示装置45は遊技領域81の外側右下方に設けられ、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらのうちいずれのランプが点灯しているかによって普通図柄の表示状態が表現される。例えば、第1のランプの点灯が外れを示し、第2のランプが当りを示すとき、それらが交互に点灯と消灯を繰り返すことによって普通図柄の変動表示が表現され、最終的にいずれかの点灯状態にて停止されることで普通図柄の停止図柄が表現される。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、普通電動役物90が拡開される。
普通電動役物90の開放時間は、0.1秒間の短開放と6秒間の長開放の2通りがある。通常状態における開放抽選では、1/50の確率で普通図柄が当りとなって長開放が実行され、1/100の確率で普通図柄が当りとなって短開放が実行される。このように通常状態では長開放となる確率の方が短開放の確率より高いが、変形例では逆に短開放となる確率の方が長開放の確率より高い仕様としてもよいし、両者の確率を同じにする仕様としてもよい。入球容易状態における開放抽選では、普通図柄の当り確率を99/100に高め、さらに開放時間を長開放のみとする。このように入球容易状態では普通図柄の当り確率の変動機能と開放時間の延長機能により、第2始動口12への入球容易性を高める。変形例における入球容易状態では、さらに普通図柄の変動時間の短縮機能を加えた3つの機能を用いて第2始動口12への入球容易性を高める構成としてもよい。その場合の普通図柄の変動時間は、例えば通常状態では10秒間であり、入球容易状態では2秒間である。
遊技領域81の外側左下位置において、第1特別図柄表示装置41の上方には第1の遊技に対応する第1特図保留ランプ71が設けられ、第2特別図柄表示装置42の上方には第2の遊技に対応する第2特図保留ランプ72が設けられる。第1特図保留ランプ71は2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第1の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第1特図保留ランプ71における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄51の変動中または特別遊技の実行中に第1始動口11へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留ランプ72も2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第2の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第2特図保留ランプ72における当否抽選値の保留数は、第2特別図柄52の変動中または特別遊技の実行中に第2始動口12へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選値の保留数は、演出表示装置60の画面下部にも保留ランプ画像の点灯個数で表す形で表示される。
当否抽選の保留数が3個になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。
遊技領域81の外側右下位置において、普通図柄表示装置45の右側には普図保留ランプ75が設けられる。普図保留ランプ75もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に第1作動口31または第2作動口32を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
演出ボタン109は、遊技者が演出内容に応じて遊技機へ所定の指示を入力するために押下する操作入力手段であり、その押下態様に応じて演出内容等に変化が加えられる。演出ボタン109は、上球皿105近傍の外壁面に設けられる。十字キー110は、遊技者が遊技機へ方向指示を入力する操作入力手段であり、上球皿105の左方の外壁面に設けられる。
以上のような構成においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル107を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿105に貯留された遊技球が1球ずつレール82に案内されて遊技領域81へ発射される。遊技者が発射ハンドル107の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域81の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口33、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿105または下球皿106に払い出される。一般入賞口33等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口34に落入した遊技球はアウト球として処理される。
第1始動口11または第2始動口12に入球すると、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60において第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が変動表示される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。第1特別図柄51および第2特別図柄52は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。装飾図柄61は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動演出パターンにしたがって変動表示される。変動パターンおよび変動演出パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンにしたがって第1特別図柄51および第2特別図柄52が変動表示される間、同じ変動時間をもつ変動演出パターンにしたがって装飾図柄61が変動表示される。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動が停止される。
装飾図柄61の変動表示としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。停止時の第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄61の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せの態様である。
変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンは、それぞれ通常状態にて表示する通常のパターンと、時短状態において表示する時短用パターンとがある。ただし、通常状態であっても、第2始動口12への入球に対応する第2図柄変動であった場合は、大当りが確変を伴う確率や特別遊技の単位遊技数が多くなる確率が第1始動口11への入球に対応する第1変動より高いチャンス状態といえるため、相対的に有利な大当りが発生するチャンスであることを表示するチャンス演出用のパターンを用いてもよい。なお、実施例では時短状態において時短用のパターンを用いるが、確変状態では時短を伴うため、確変状態においても時短用パターンが用いられる。ただし、変形例では確変状態において時短用とは異なる確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。あるいは、時短用と確変用で共通のパターンを用いる仕様としてもよいし、時短用のパターンは特に用いずに確変状態において確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。
特別遊技には通常特別遊技と短縮特別遊技の2種類があり、それぞれ獲得賞球による利益に大きな差が生じる。通常特別遊技は、開始デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって開始される。開始デモ時間の画面表示後に大入賞口20が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口20の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口20の開閉ないし単位遊技が所定回数、例えば4回または16回繰り返された後、終了デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって通常特別遊技が終了される。通常特別遊技においては、1回の単位遊技あたり9球以上の入球が十分に期待でき、16回分の単位遊技によって十分な賞球(これを「出玉」ともいう)を獲得でき、大きな利益が得られる。16回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「16R大当り」とも称し、4回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「4R大当り」とも称する。
一方、短縮特別遊技は、開始デモ時間および終了デモ時間もなく、1回の単位遊技で大入賞口20を0.2秒間だけ開放させる。この単位遊技を2回繰り返して短縮特別遊技が終了される。短縮特別遊技では、ごく短時間の大入賞口20の開放を2回繰り返すだけであるため、大入賞口20にはほとんど入球し得ず、実質的に出玉がほぼゼロに等しい特別遊技である。2回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「2R大当り」とも称する。
停止時の第1特別図柄51または第2特別図柄52および装飾図柄61が所定の小当り態様であった場合、1回の単位遊技で構成される小当り遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が実行される。小当り遊技を構成する1回の単位遊技においては、大入賞口20が約0.2秒間の開放を2回繰り返すので、外観上は2R大当りと同様の動作態様となる。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確変がさらに開始される。確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。なお、当否抽選の判定結果が特定大当り、すなわち確変を伴う大当りであったことは外観上明示せず、装飾図柄や演出内容として明示的に報知しない潜伏確変状態としてもよい。その場合、確変中であっても確変であるか非確変であるかが演出表示装置60には明示されない。
特別遊技が終了した後の通常遊技において特定遊技状態の一つである入球容易状態が開始される。入球容易状態では、開放抽選の当り確率を通常より高めるとともに、普通電動役物90の拡開時間を長開放とする開放延長を実行する。一定時間あたりの普通図柄の当り回数が増加し得る上、第2始動口12への入球容易性も増すため、第2始動口12への入球数が増加する可能性も高い。したがって、第2始動口12への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさないか、あるいは少しずつ持ち玉を増やしながら遊技し続けることが可能となる。
入球容易状態においては、特定遊技状態の一つとして、第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が通常状態よりも短縮される、いわゆる時短がさらに実行される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短もいったん終了する。時短において第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。変形例では、入球容易状態において特別図柄の時短を実施しない仕様としてもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ150は、ぱちんこ遊技機100の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板200は、ぱちんこ遊技機100の全体動作を制御し、とくに第1始動口11、第2始動口12へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板300は、液晶ユニット151を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板200による判定結果に応じて演出的な表示内容を変動させる。裏セット機構152は、賞球タンク153や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット154等を含む。払出ユニット154は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク153から供給される遊技球を上球皿105へ払い出す。払出制御基板155は、払出ユニット154による払出動作を制御する。発射装置156は、上球皿105の貯留球を遊技領域81へ1球ずつ発射する。発射制御基板157は、発射装置156の発射動作を制御する。電源ユニット158は、ぱちんこ遊技機100の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機100の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機100は、遊技の基本動作や遊技の進行を制御する主制御装置としてのメイン基板200と、演出的な動作や処理を制御する副制御装置としてのサブ基板300とに機能を分担させた形態で構成される。メイン基板200は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、一般入賞口33、第1作動口31、第2作動口32、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42、普通図柄表示装置45と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。サブ基板300は、演出表示装置60、演出ボタン109、スピーカ108、装飾ランプ111と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。メイン基板200とサブ基板300の間におけるデータの送受信はメイン基板200からサブ基板300への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板200とサブ基板300に配置される。メイン基板200からサブ基板300へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板300に含まれる構成からメイン基板200に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板200で生成された情報は、メイン基板200がサブ基板300へ一方的に送信しない限りサブ基板300から参照することはできない。
なお、メイン基板200に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板200ではなくサブ基板300に搭載されてもよいし、サブ基板300に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板300ではなくメイン基板200に搭載されてもよい。
図4は、メイン基板200の構成を示すブロック図である。メイン基板200は、入球判定手段201、第1抽選手段211、第2抽選手段212、普図抽選手段213、保留制御手段240、メイン表示制御手段250、特別遊技制御手段260、小当り遊技制御手段265、特定遊技制御手段270、開閉制御手段275、特図調整手段276を備える。
入球判定手段201は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段201は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口11に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口12に入賞したと判断する。入球判定手段201は、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口20に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口33に入賞したと判断する。入球判定手段201は、通過情報を受け取ると遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断する。
第1抽選手段211は、第1の遊技に係る第1の抽選を実行する機能として、第1抽選値取得手段216、第1当否判定手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231を含み、第1始動口11への入球に対応する当否抽選として第1当否抽選を実行する。第1当否抽選の判定結果は、第1特別図柄表示装置41において第1特別図柄51の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第2抽選手段212は、第2抽選値取得手段217、第2当否判定手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232を含み、第2始動口12への入球に対応する当否抽選として第2当否抽選を実行する。第2当否抽選の判定結果は、第2特別図柄表示装置42において第2特別図柄52の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第1抽選手段211および第2抽選手段212は、図柄変動を開始するにあたり、その図柄変動に対応する抽選の判定結果を図柄変動の制御コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。
第1抽選手段211および第2抽選手段212は、第1始動口11または第2始動口12への入球時にも事前判定処理として抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行し、その判定結果を演出決定手段303へ送信する。事前判定処理の結果は送信バッファに一時保存された後、その抽選に対応する図柄変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず演出決定手段303へ送信され、送信バッファから消去または後に上書きされる。そのため、サブ基板300の側にとっては図柄変動開始の順番が巡ってくる前にあらかじめ当否結果を推測的に認識できる、いわゆる「先読み」と呼ばれる処理が実現される。
第1抽選値取得手段216は、第1始動口11への入球を契機に、第1当否抽選のために乱数の値を第1当否抽選値として取得する。第2抽選値取得手段217は、第2始動口12への入球を契機に、第2当否抽選のために乱数の値を第2当否抽選値として取得する。例えば、当否抽選のために第1当否抽選値および第2当否抽選値として取得する値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。第1当否抽選値、第2当否抽選値として取得する値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、所定の保留上限数を超えない範囲で当否抽選値が保留される。
第1当否判定手段221は、第1当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第1当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第2当否判定手段222は、第2当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第2当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルと事前当否判定テーブルを保持する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する当否判定を、特に事前当否判定と区別するために、適宜「本判定としての当否判定」とも呼ぶ。
第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルを複数保持する。複数の当否判定テーブルには、大当りおよび外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、通常確率状態においては通常の当り確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動状態においては通常確率より大当り確率が高くなる当否テーブルを参照する。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当りであるか否かを判定する。
図5は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、本判定として当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。第1当否判定手段221による第1当否抽選と第2当否判定手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、通常時には当否抽選値が0〜299の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜299の範囲に該当する場合だけでなく、300〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよいし、第1当否抽選用と第2当否抽選用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、第1当否判定手段221が取得する当否抽選値が56500〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなり、第2当否判定手段222が取得する当否抽選値が64000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。すなわち、第2当否抽選よりも第1当否抽選の方が小当りに該当する範囲が広く、小当りが発生しやすい。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。
図6は、事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。第1当否判定手段221は図6(a)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜56499」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「56500〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第1当否判定手段221は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第1当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
第2当否判定手段222は図6(b)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜63999」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「64000〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第2当否判定手段222は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、別途取得する図柄抽選値と当否判定の結果に基づいて、図柄の変動開始にあたってその停止図柄を決定するとともに、図柄抽選値がいずれの図柄範囲に該当するかの事前図柄判定を実行する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照する複数の図柄判定テーブルと事前図柄判定テーブルを保持する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、当否判定結果に応じて異なる図柄判定テーブルを参照する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する図柄判定を、特に事前図柄判定と区別するために、適宜「本判定としての図柄判定」とも呼ぶ。
図7は、図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図7(a)は当否判定結果が大当りであった場合に参照するテーブルであり、図7(b)は当否判定結果が外れであった場合に参照するテーブルであり、図7(c)は当否判定結果が小当りであった場合に参照するテーブルである。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、本判定として図柄判定において本図の図柄判定テーブルを参照する。各図柄判定テーブルには、特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の番号と第1図柄抽選値または第2図柄抽選値との対応関係が定められている。特別図柄の種類はそれぞれ大当り、小当り、外れの当否判定結果と対応付けられており、「0」〜「4」が大当りに対応し、「5」〜「9」が小当りに対応し、「10」が外れに対応する。各種類には複数の特別図柄、すなわちセグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号が複数割り当てられている。
図7(a)に示す通り、特別図柄の種類「0」〜「4」が大当りに対応付けられている。そのうち、種類「0」は特定大当りとして確変を伴う4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「0〜99」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「0〜144」に対応付けられる。種類「1」は特定大当りとして確変を伴う2R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「100〜149」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「145〜149」に対応付けられる。種類「2」〜「4」は通常大当りとして確変を伴わない4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150〜189」に種類「2」が対応付けられ、「190〜229」に種類「3」が対応付けられ、「230〜255」に種類「4」が対応付けられる。このように図柄抽選値の範囲の大きさによって大当り種類ごとの選択確率が定まる。
図7(b)に示す通り、種類「10」は当否判定結果が外れの場合における全範囲の図柄抽選値に対応付けられている。
図7(c)に示す通り、特別図柄の種類「5」〜「9」が小当りに対応付けられている。種類「5」は図柄抽選値の範囲「0〜49」に対応付けられ、種類「6」は図柄抽選値の範囲「50〜99」に対応付けられる。種類「7」は図柄抽選値の範囲「100〜149」に対応付けられ、種類「8」は図柄抽選値の範囲「150〜199」に対応付けられ、種類「9」は図柄抽選値の範囲「200〜255」に対応付けられる。
なお、事前図柄判定においても図7のテーブルが事前図柄判定テーブルとして参照される。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、事前図柄判定の結果として特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の値を第1当否抽選または第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1変動パターン決定手段231は、第1特別図柄表示装置41および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第1パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第2変動パターン決定手段232は、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第2パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、それぞれ図柄変動を開始する際に変動パターンテーブルを参照してその図柄変動の変動パターンを決定する。また、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、パターン抽選値がいずれの変動パターン範囲に該当するかの事前パターン判定を実行する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、変動パターンを決定するために参照する変動パターンテーブルと事前パターン判定テーブルをそれぞれ保持または共有する。変動パターンには、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動時間が定められており、その種類によって長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する変動パターン判定を、特に事前パターン判定と区別するために、適宜「本判定としての変動パターン判定」とも呼ぶ。
図8は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、通常状態においては本図(a)のテーブルを参照し、時短状態においては本図(b)のテーブルを参照する。
図8(a)の通り、通常状態において当否判定結果が外れとなった場合、パターン抽選値が0〜4であればパターン範囲番号「0」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が5〜9であればパターン範囲番号「1」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が10〜19であればパターン範囲番号「2」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が20〜29であればパターン範囲番号「3」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。パターン抽選値が30〜255であればパターン範囲番号「4」の「リーチなし外れ」を選択する。「リーチなし外れ」としては、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0〜2のときは10秒の変動パターン、保留数が3のときは7秒の変動パターン、保留数が4のときは4秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
本図では、変動時間別に主に5種類に分類した例を説明するが、サブ基板300においてそれらの変動パターンごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがそれぞれの分類の抽選値範囲に対応付けられていることに等しい。
「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし外れ」に割り当てられたパターン抽選値の範囲もまた保留数に応じて異なる。保留数が0,1のときは本図(a)に示す通りであるが、保留数が増えるほど「ノーマル1」「ノーマル2」の抽選値範囲が狭くなり、「リーチなし外れ」の抽選値範囲が広くなる。保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンの抽選値範囲が広くされており、変動時間の長い変動パターンが選択される確率が高まる。そのため、保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなり、保留数が多いほど平均的な変動時間が短くなる。保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現できる。
通常状態において当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りとなった場合、パターン抽選値が0〜123であればパターン範囲番号「5」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が124〜248であればパターン範囲番号「6」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が249〜252であればパターン範囲番号「7」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が253〜255であればパターン範囲番号「8」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。
通常状態において当否判定結果が2R大当りまたは小当りとなった場合、パターン抽選値が0〜122であればパターン範囲番号「9」のスーパーリーチである「スーパー3」を選択し、パターン抽選値が123〜255であればパターン範囲番号「10」のノーマルリーチである「ノーマル3」を選択する。
第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、いわゆる先読み結果として事前判定結果を演出決定手段303へ送信する場合は、パターン範囲番号の値(0〜10)を、第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値や保留の個数とともに送信する。
時短状態において参照する図8(b)の変動パターンテーブルは、すべて時短用の変動パターンにパターン抽選値が割り当てられている。ただし、パターン抽選値の範囲と変動時間の対応関係は、外れで選択される「リーチなし外れ短縮」以外はすべて図8(a)と同様である。「リーチなし外れ短縮」は、図8(a)における「リーチなし外れ」と同じ抽選値範囲とパターン範囲番号に対応付けられる、相対的に短い変動時間の変動パターンである。「リーチなし外れ短縮」もまた、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0,1のときは10秒の変動パターン、保留数が2〜4のときは1秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
図4に戻り、普図抽選手段213は、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過したときに抽選値を取得することにより抽選を実行する。普図抽選手段213による抽選の判定結果は、普通図柄表示装置45において普通図柄の形で変動表示される。普図抽選手段213は、普通図柄表示装置45に表示させる普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。その図柄判定テーブルには抽選値と普通図柄の対応関係が定められており、普図抽選手段213は普通図柄の停止図柄を図柄判定テーブルを参照して決定する。決定された停止図柄が所定の図柄となった場合に普通図柄が当りに該当したと判定され、その停止図柄にて普通図柄の変動表示が停止された後に開閉制御手段275が第2始動口12の普通電動役物90を拡開する。拡開時間は、短開放時が0.1秒で、長開放時で6秒である。普通図柄の抽選値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、保留制御手段240により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
保留制御手段240は、特図保留手段241、普図保留手段242を含む。特図保留手段241は、新たに第1当否抽選または第2当否抽選が実行されるときにそれ以前の抽選に対応する図柄変動が表示されている場合、新たな第1当否抽選または第2当否抽選に対する図柄変動の開始を保留し、その当否抽選値を対応する図柄の変動表示開始まで記憶する。第1当否抽選について4個を上限に当否抽選値と事前判定結果としての当否範囲、図柄範囲、パターン範囲の設定を記憶し、第2当否抽選について4個を上限に当否抽選値と事前判定結果としての当否範囲、図柄範囲、パターン範囲の設定を記憶する。あるいは、当否抽選値とは別の領域に事前判定の結果を記憶してもよい。普図保留手段242は、普図抽選手段213により取得された普図抽選値を保留球として記憶する。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留ランプ71、第2特図保留ランプ72、普図保留ランプ75の点灯数または点滅数により表される。特図保留手段241による保留の数は演出表示装置60にも表示される。
特図保留手段241に保留された第2当否抽選の抽選値は第1当否抽選の抽選値より優先的に消化されて図柄変動が表示される。そのため、第1当否抽選として大当りの抽選値が保留されていても第2当否抽選として抽選値の保留がある限りは第1当否抽選の大当り抽選値に対応する図柄変動は表示されない。したがって、第1当否抽選として大当りの保留があっても、さらに第2当否抽選として大当りの保留が入るまで打ち続けることで、複数回の連続的な大当りを獲得できる可能性がある。
メイン表示制御手段250は、第1特図制御手段251、第2特図制御手段252、普図制御手段254を含む。第1特図制御手段251は、第1抽選手段211による第1当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第1特別図柄51の変動を第1特別図柄表示装置41に表示させる。第1特図制御手段251は、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。第2特図制御手段252は、第2抽選手段212による第2当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第2特別図柄52の変動を第2特別図柄表示装置42に表示させる。第2特図制御手段252もまた、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。
第1特図制御手段251は、特図保留手段241により第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保する。一方、第2特図制御手段252は、特図保留手段241により第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方に抽選値が保留されていた場合、第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて図柄変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその図柄変動も開始しない。
第1特図制御手段251および第2特図制御手段252は、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出制御手段304へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段254は、普図抽選手段213による抽選の判定結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置45に表示させる。
特図調整手段276は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段276は、第1始動口11および第2始動口12のうちいずれに遊技球が入球したかの順序に関係なく、第2始動口12への入球に基づく第2特別図柄52の変動表示を、第1始動口11への入球に基づく第1特別図柄51の変動表示より優先させる。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、つねに第2当否抽選値を優先的に消化させ、第2特別図柄52を連続的に変動表示させる。
なお、変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、第1始動口11および第2始動口12への入球順序にしたがって選択的に変動表示させてもよい。例えば、第1始動口11、第1始動口11、第2始動口12の順序で入球したときは、第1特別図柄51、第1特別図柄51、第2特別図柄52の順序で変動表示される。この場合、特図調整手段276は保留制御手段240を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段240における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。
別の変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、入球順序にかかわらず予め定められた消化順序にて表示させてもよい。例えば、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを交互に表示することを優先してもよい。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、第1特別図柄51と第2特別図柄52とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。
特図調整手段276は、また、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方が当り態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
特別遊技制御手段260は、第1抽選手段211による第1当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。同様に、特別遊技制御手段260は、第2抽選手段212による第2当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。
特別遊技は、大入賞口20の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を16回繰り返す16R大当りと、単位遊技を4回繰り返す4R大当りと、16R大当りおよび4R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。16R大当りは第2当否抽選での大当りであり、4R大当りは第1当否抽選での大当りである。16R大当りおよび4R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段260は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、16R大当りおよび4R大当りと同様の開放態様で大入賞口20を開放させてもよい。
小当り遊技制御手段265は、第1抽選手段211による第1の抽選が小当りを示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。同様に、小当り遊技制御手段265は、第2抽選手段212による第2の抽選が小当りを示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。
小当り遊技においては、単位遊技が1回実行され、1回の単位遊技において大入賞口20を2回開閉する。小当り遊技制御手段265は、1回の開閉あたり大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させ、小当り遊技全体としては約0.4秒間開放させた後、大入賞口20を閉鎖して小当り遊技を終了させる。
特定遊技制御手段270は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技制御手段270は、特別図柄が確変への移行を伴う特定大当りの図柄であった場合に、特別遊技の終了後に遊技状態を確変状態、時短状態および入球容易状態へ移行させる。確変状態、時短状態および入球容易状態は、次の大当りが発生するまで継続される。時短状態においては、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示時間が概ね短くなるよう、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段240による当否抽選値の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段240による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の確変および第2始動口12の開放延長の双方、または第2始動口12の開放延長のみが実施される。すなわち、特定遊技制御手段270は、特定大当りとなった場合に第2始動口12を開放延長状態にさせるとともに、その当否抽選が第2当否抽選であった場合に限りさらに開放抽選の当り確率を通常確率状態より高い確変状態へ移行させる。確変状態の間は第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
開閉制御手段275は、第2始動口12の普通電動役物90や大入賞口20の開閉を制御する。開閉制御手段275は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電役ソレノイド91に開放指示を送り、第2始動口12の普通電動役物90を開放させる。開閉制御手段275は、通常状態においては開放抽選の結果に応じて短開放または長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させ、入球容易状態においては長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させる。第2始動口12の入球容易性を高め、遊技者が持ち玉を減らさずに遊技を継続できるようにするものである。開閉制御手段275は、特別遊技において、大入賞口ソレノイド92に開放指示を送り、大入賞口20を開放させる。
図9は、サブ基板の構成を示すブロック図である。サブ基板300は、図柄態様決定手段301、パターン記憶手段302、演出決定手段303、演出制御手段304、時計手段500、リアルタイムクロック回路502、特定演出制御手段504、特定演出表示制御手段506、副制御装置初期処理実行手段512、副制御装置電断処理実行手段514、音声出力制御手段516、ランプ点灯制御手段518、エラー検出手段520、エラー表示制御手段522を備える。
パターン記憶手段302は、装飾図柄61の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄61の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当りへの期待度の高さを変動表示の停止前に予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
演出決定手段303は、第1抽選手段211から受け取る第1当否抽選の判定結果または第2抽選手段212から受け取る第2当否抽選の判定結果に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカ108に出力する演出内容を決定する。演出決定手段303は、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により決定された特別図柄の変動パターンに対応する複数の変動演出パターンの中からいずれかを選択してパターン記憶手段302から読み出す。演出決定手段303は、読み出した変動演出パターンの情報を演出制御手段304へ送る。演出決定手段303は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
図柄態様決定手段301は、装飾図柄61の停止図柄の組合せとその配置を、第1抽選手段211または第2抽選手段212による抽選の判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段301は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出制御手段304へ送信する。図柄態様決定手段301は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄61の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りの特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が4R大当りや16R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。
装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動演出パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当りとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当り図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動演出パターンを選択する。
時短状態において、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により選択された変動パターンが時短用のパターンであった場合、演出決定手段303は時短用の演出内容が定められた変動演出パターンを選択する。時短用の演出内容は、時短または確変により遊技者に有利な状態であることを印象づける背景映像や音声が出力される演出である。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、役物を動作させる演出パターン、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当りへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄61の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄61が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。
演出決定手段303は、当否抽選の判定結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定して事前演出設定をするとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段303は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の判定結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当りの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の判定結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当りへの期待度の高さを示唆することができる。
演出制御手段304は、第1抽選手段211または第2抽選手段212による当否抽選の判定結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄61を含む演出画像を変動表示させる。演出制御手段304は、装飾図柄61の変動開始コマンドを受け取ったことと、それ以前の第1当否抽選および第2当否抽選に対応する装飾図柄61の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。演出制御手段304は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段303により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を図柄変動の演出に重畳させる形で演出表示装置60へ表示させる。
演出制御手段304は、第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保し、第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方について抽選値が保留されていた場合は第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて装飾図柄の変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその装飾図柄の変動も開始しない。このように演出制御手段304は、装飾図柄61の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
演出制御手段304は、装飾ランプ111の点灯および消灯や、可動役物66の動作をさらに制御する。演出制御手段304は、演出表示制御手段305、音声制御手段306、およびランプ制御手段307を有する。演出表示制御手段305は、演出表示装置60への表示を制御し、音声制御手段306は、スピーカ108からの音声出力を制御する。ランプ制御手段307は、装飾ランプ111の点灯および消灯を制御する。
時計手段500、リアルタイムクロック回路502、特定演出制御手段504、特定演出表示制御手段506、副制御装置初期処理実行手段512、副制御装置電断処理実行手段514、音声出力制御手段516、ランプ点灯制御手段518、エラー検出手段520、エラー表示制御手段522については後述する。
図10は、メイン基板200およびサブ基板300のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。メイン基板200は、メインCPU290、メインRAM291、メインROM292などの電子部品を含む。メインROM292には、遊技動作全般を制御するためのメイン制御プログラムおよびデータがあらかじめ格納される。メインROM292からメイン制御プログラムまたはデータがメインRAM291へ読み込まれ、メイン制御プログラムがメインCPU290によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。各入球口からの入球信号や払出制御基板155からの払出信号などは図示しない各種インタフェースを介してメインCPU290により取得される。メインCPU290は、図示しない各種駆動回路により各入賞口ソレノイドや第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42などの外部装置を駆動制御する。また、メインCPU290からサブ基板300へは、演出制御に必要な命令が当否抽選の結果や図柄の決定結果、変動パターンの決定結果などの情報とともに送信される。メイン基板200からサブ基板300へは、一方向通信で信号が送信される。
メイン基板200からサブ基板300へ送信する命令データは、いわゆるMODEデータと呼ばれる1バイトの命令種別データと、いわゆるEVENTデータと呼ばれる1バイトの命令内容データとの組合せによる2バイト構成である。メイン基板200は、命令種別データおよび命令内容データを対応付けてサブ基板300へ送信することで一命令を送ることができる。命令種別データは、命令の種別を示すビット列であり、あらかじめ命令の種別ごとに開発段階で一意の種別コードを割り当ててある。命令内容データは、命令の内容を示すビット列である。命令種別データおよび命令内容データの最上位ビットは命令種別データと命令内容データのいずれであるかを示す識別ビットであり、最上位ビットが1のときは命令種別データであることを示し、最上位ビットが0のときは命令内容データであることを示す。
メイン基板200からサブ基板300への通信は、1回のデータ送信につき1バイトのデータを送信する仕様のため、2バイトの命令データを送信するために1バイトずつ2回の送信が必要となる。1回目の通信で上位バイトであるMODEデータを送信し、2回目の通信で下位バイトであるEVENTデータを送信する。ノイズ等の影響による通信失敗の可能性を考慮し、メイン基板200は同じデータを連続で送信し、サブ基板300により同じデータが2連続で読み込まれた時点でそのデータの送受信の完了を確定する。2連続で読み込まれるまではメイン基板200は同じデータを繰り返し送信し、最大5回まで送信する。
サブ基板300は、サブCPU310、サブRAM311、サブROM312、演出表示制御装置313、音声制御装置314などの電子部品を含む。サブROM312は、演出過程が定義された演出パターンデータや演出表示過程が定義された表示パターンデータなどを含むサブ制御プログラムを保持するデータ格納手段の一つである。サブROM312から演出パターンデータ、表示パターンデータ、音声パターンデータを含むサブ制御プログラムがサブRAM311へ読み込まれ、そのサブ制御プログラムによる演出制御がサブCPU310によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。演出ボタン109などの外部装置からの信号は図示しない各種インタフェースを介してサブCPU310により取得される。サブCPU310は、演出パターンデータにしたがって、演出表示制御装置313、音声制御装置314、図示しない各種駆動回路や制御回路により演出表示装置60、スピーカ108、装飾ランプ111、可動役物66などの外部装置を駆動して表示出力、音声出力、ランプ点灯、役物動作による演出を制御する。サブCPU310は、表示パターンデータを演出表示制御装置313へ送信し、音声パターンデータを音声制御装置314へ送信する。なお、本実施例ではサブ基板300が演出表示制御装置313および音声制御装置314を内包する例を説明するが、サブ基板300と演出表示制御装置313および音声制御装置314とは基板として一体化していることを要さず、分離して互いに接続された別個の基板として形成されてもよい。
図11は、演出表示制御装置313のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。演出表示制御装置313は、表示CPU320、表示RAM322、データROM324、表示制御回路326を含む。データROM324は、演出表示に用いられる演出画像データやモーションデータなどの素材データをデータ圧縮した状態で保持するデータ格納手段の一つである。演出画像データは、当否抽選の判定結果などを示す演出オブジェクトとして変動表示や演出表示に用いられる画像であり、例えば装飾図柄変動に用いる装飾図柄のスプライト画像、予告演出に用いるスプライト画像、各種演出に用いる動画といった素材画像である。モーションデータは、各種演出に用いる画像に所定タイミングで演出的な動作を加える場合のその動作が定義されたデータである。
サブCPU310から送られた表示パターンデータに基づいて、その表示パターンデータに指定された演出画像データやモーションデータがデータROM324から表示RAM322へ読み出され、その演出画像データやモーションデータを用いた演出表示が表示CPU320によって実行される。その結果、表示CPU320から表示制御回路326へ演出表示に関するコマンド、演出画像データ、モーションデータが送信され、表示制御回路326により表示制御がなされる。
表示制御回路326は、デコーダ332、描画メモリ334、描画回路336、フレームバッファ338、表示回路340を含み、それぞれがバス330を介して接続される。本図のバス330は、便宜上、システムバス、データバス、アドレスバスなどのバスを包括的に示したものである。
表示CPU320から送られた演出画像データやモーションデータは描画メモリ334に格納され、それらのデータのうち圧縮されたデータはデコーダ332によって復号される。描画メモリ334は、演出画像データやモーションデータをデコーダ332により復号する場合のワークエリアとして用いられたり、描画回路336による描画処理や画像処理を実行する場合のワークエリアとして用いられたりするVRAM(VideoRAM)である。
描画回路336は、描画メモリ334に格納されたデータを用い、表示CPU320から送られたコマンドを順に実行して表示用画像を生成し、その生成された表示用画像を動画像のフレームとしてフレームバッファ338に格納する。フレームバッファ338は、演出表示装置60へ出力すべき動画像のフレームを一時的に格納するバッファメモリとしてのVRAMである。
表示回路340は、フレームバッファ338に格納された表示用画像を格納された順に映像信号の形で演出表示装置60へ出力する。フレームバッファ338は、例えば2フレーム分のメモリ領域を有し、表示回路340が1フレーム分のメモリ領域から表示用画像を出力する間に、描画回路336が次の表示用画像を生成して、もう1フレーム分のメモリ領域に格納する。
なお、データROM324には、表示制御回路326によりなされる表示制御過程が定義された「詳細表示パターンデータ」が保持されている。このとき、サブCPU310から送られる表示パターンデータは、演出表示過程の概要が定義される「概略表示パターンデータ」ということができる。例えば、概略表示パターンデータには、装飾図柄の変動開始および変動停止タイミングや、複数の動画像の再生順序や、再生開始および停止のタイミングなど、一連の演出表示過程の大まかな流れが定義される。一方、詳細表示パターンデータには、装飾図柄の変動表示を実現するためのスプライト画像の表示順序や、モーションデータに基づく動画像を表示するためのフレーム単位での表示処理順序など、細かな表示制御過程が定義される。
演出表示制御装置313は、サブCPU310から送られた「概略表示パターンデータ」に基づく表示制御をする場合、その処理に必要な「詳細表示パターンデータ」をデータROM324から読み出し、双方の表示パターンデータを用いて表示処理を実行する。したがって、演出表示制御装置313は、「概略表示パターンデータ」および「詳細表示パターンデータ」を含む表示パターデータに基づいて表示制御処理を実行するということができる。そこで、本明細書においては、明示的に言及しない限り、サブROM312に格納される「概略表示パターンデータ」とデータROM324に格納される「詳細表示パターンデータ」を区別せず、単に「表示パターンデータ」という。例えば、演出制御表示手段が、データ格納手段に保持される表示パターンデータに基づき特定の処理をするという場合、この表示パターンデータには、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」を含むものとする。なお、変形例においては、表示パターンデータが、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」とに分かれておらず、双方を兼ねる表示パターンデータがサブROM312またはデータROM324に保持されていてもよい。
本実施例では、演出表示制御装置313のハードウェア構成として、表示CPU320、表示RAM322、データROM324および表示制御回路326が含まれる構成を示している。変形例においては、表示CPU320、表示RAM322、データROM324および表示制御回路326が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、表示制御回路326によって実行されるとした処理が、表示CPU320、表示RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。例えば、演出表示制御装置313に含まれる表示CPU320が、表示制御回路326に含まれるデコーダ332、描画回路336、表示回路340により実行されるとした処理を実行してもよい。また、演出表示制御装置313に含まれる表示RAM322が描画メモリ334やフレームバッファ338の機能を兼ねてもよい。その他、演出表示制御装置313に表示制御回路326が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、表示制御回路326により実行されるとした処理が、表示CPU320、表示RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。
また、本実施例では、サブ基板300のハードウェア構成として、サブCPU310、サブRAM311およびサブROM312の他に、演出表示制御装置313が含まれる構成を示している。変形例においては、サブCPU310、サブRAM311、ROM312および演出表示制御装置313が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、演出表示制御装置313によって実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。例えば、サブCPU310が表示CPU320の処理を実行してもよいし、サブRAM311が表示RAM322の機能を兼ねてもよいし、サブROM312がデータROM324の機能を兼ねてもよい。その他、サブ基板300に演出表示制御装置313が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、演出表示制御装置313により実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。
図12は、ぱちんこ遊技機におけるメイン基板200の制御開始処理を示すフローチャートである。この制御開始処理は、主制御装置初期処理実行手段550により実行されるが、以降、主制御装置初期処理実行手段550として機能するメインCPU290が実行するものとして説明する。電源スイッチ150が投入されると、メインCPU290は、スタックポインタを設定し(S100)、メインRAM291へのアクセスを許可し(S102)、メインCPU290の内蔵レジスタの設定などのハードウェアに関する初期設定を実行する(S104)。
つづいて、RAMクリアスイッチの操作状態、電源断情報フラグの値、及びメインRAM291に格納されているデータの状態に応じて、電源断復帰処理又はメインRAM291の初期化処理を実行する。具体的には、RAMクリアスイッチがONされず、かつ、電源断情報フラグの値と、メインRAM291に格納されているデータとの双方が正常であった場合は、電源断復帰時の処理を実行する。それ以外の場合、すなわち、RAMクリアスイッチがONされた場合、又は、RAMクリアスイッチがONされなかった場合でも、電源断情報フラグと、メインRAM291に格納されているデータとのいずれかが正常でなかった場合は、メインRAM291の初期化処理を実行する。
メインCPU290は、RAMクリアスイッチの操作状態を確認し、RAMクリアスイッチがONされた場合(S106のY)、メインRAM291を初期化する(S116)。RAMクリアスイッチがONされなかった場合(S106のN)、メインCPU290は、電源断情報フラグの値を確認する(S108)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致しなければ(S108のN)、メインRAM291を初期化する(S116)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致すれば(S108のY)、メインRAM291に格納されているデータを検査する(S110)。後述するように、前回の電源断時に処理が正常に終了していれば、メインRAM291に格納されていたデータのチェックサムがメインRAM291に格納されているので、メインCPU290は、チェックサムを用いてメインRAM291のデータを検査する。メインRAM291に格納されているデータが正常でなければ(S112のN)、メインRAM291のデータを初期化する(S116)。メインRAMに格納されているデータが正常であれば(S112のY)、電源断前の状態に復帰するための処理を実行する(S114)。
電源断復帰処理(S114)において、電源投入が正常に行われたことを示す電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、各種エラーの初期設定及び払出制御基板155との通信初期設定を実行する。つづいて、電源断前の未送信分のコマンド要求をクリアし、遊技状態を示す各種情報のコマンド送信を要求する。つづいて、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。つづいて、第2始動口12及び大入賞口20の開放/閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させる。つづいて、特別図柄の確率変動機能の作動状態を報知するための処理を実行する。
RAM初期化処理(S116)において、電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、メインRAM291の全領域を0でクリアし、メインRAM291の初期設定及び演出表示器の初期化を実行する。
電源断復帰処理(S114)又はRAM初期化処理(S116)が終了すると、後述する割込処理を起動するためにカウント値をセットし、割込タイマの動作を開始させる(S118)。これにより、以降、所定の時間(例えば4ミリ秒)ごとにタイマ割込が発生し、後述する割込処理が実行される。つづいて、メインCPU290は、遊技機を管理するためのメイン処理を実行する(S120)。
図13は、図12におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。メインCPU290は、タイマ割込をいったん禁止し(S200)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させ(S202)、電源断を監視する(S204)。図示しない電源電圧監視回路において電源ユニット158から供給される電源電圧の低下が検出されると、電源電圧監視回路からメインCPU290に無条件割込要求信号が入力されることにより実行される電源断記憶処理において、電源断確認データが電源断確認フラグに格納される。したがって、メインCPU290は、電源断確認フラグの値を監視し(S204)、電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致する場合は(S206のY)、電源断のための処理を実行するために、S212に進む。電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致しない場合は(S206のN)、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新するため、初期値乱数更新処理を実行し(S208)、タイマ割込を許可して(S210)、S200に戻る。以降、S200〜S210が繰り返される。タイマ割込が禁止されている間(S202〜S208)にタイマ割込が発生した場合、S210においてタイマ割込が許可された後に、後述する割込処理を実行する。
S206において電源断が検知されると(S206のY)、メインCPU290は、ウォッチドッグタイマをリスタートさせ(S212)、電源断情報フラグの内容を確認する(S214)。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致しない場合は(S214のN)、電源投入時のデータが正常に保存されていないと判断し、電源断異常データを電源断情報フラグに格納して(S216)、S222に進む。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致する場合は(S214のY)、電源投入時のデータが正常に保存されていると判断し、電源断正常データを電源断情報フラグに格納する(S218)。つづいて、次回の電源投入時に、バックアップされたメインRAM291のデータを検査するために、メインRAM291に格納されているデータのチェックサムを算出してメインRAM291に格納する(S220)。つづいて、メインRAM291へのアクセスを禁止して(S222)、電源が落ちるまでループする。なお、上記の電源断処理は、メインCPU290により実現される主制御装置電断処理実行手段552により実行される。
図14は、割込処理の詳細を示すフローチャートである。メイン処理(S120)においてタイマ割込が発生すると、メインCPU290は割込処理を実行する。まず、割込動作条件を設定し(S300)、ウォッチドッグタイマをリスタートさせる(S302)。つづいて、遊技機を管理するため、入力処理(S304)、各種乱数更新処理(S306)、初期値更新型乱数更新処理(S308)、初期値乱数更新処理(S310)、タイマ減算処理(S312)、第2始動口有効期間設定処理(S314)、入賞監視処理(S316)、賞球制御処理(S318)、普通図柄作動ゲート監視処理(S320)、普通図柄制御処理(S322)、普通図柄変動開始監視処理(S324)、始動口監視制御処理(S326)、特別図柄制御処理(S328)、特別電動役物制御処理(S330)、大入賞口有効期間設定処理(S332)、特別図柄変動開始監視制御処理(S334)、異常検知処理(S336)、入球通過時間異常検出処理(S338)、遊技状態表示処理(S340)、ハンドル状態信号検査処理(S342)、LED出力処理(S344)、発射制御信号出力処理(S346)、試験信号出力処理(S348)、ソレノイド出力処理(S350)、演出制御コマンド送信処理(S352)、外部情報出力処理(S354)を順に実行し、次回のタイマ割込を許可して(S356)、リターンする。
入力処理(S304)において、遊技盤面に取り付けられているスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、扉・枠の開放信号、磁気検知信号、電波検知信号、及びタッチ状態信号の入力を監視し、入力状態を示すデータを作成してメインRAM291に格納する。
各種乱数更新処理(S306)において、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値が所定の最大値未満である場合は値をインクリメントして格納し、値が所定の最大値以上である場合は0を格納する。また、変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値から所定値を減算した結果が0以上である場合は減算結果を格納し、0未満である場合は所定の最大値を格納する。これにより、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新される。
初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新する。それぞれの乱数の値、最大値、及び初期値をメインRAM291から読み出し、乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、最大値を超えた場合は、乱数の値を0とする。また、インクリメントした結果が、初期値に一致した場合は、初期値乱数をメインRAM291から読み出し、初期値を更新する。これにより、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新され、乱数の値が初期値に戻ると、すなわち乱数の範囲を一巡すると、新たに初期値を設定し直して乱数が生成される。
初期値乱数更新処理(S310)において、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新する。メインRAM291の初期値乱数更新テーブルから初期値乱数を読み出し、初期値乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、上限値を超えていた場合は、初期値乱数の値を0とする。メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)においても、同様の処理が実行される。
タイマ減算処理(S312)において、2バイトタイマを更新する。タイマの値をメインRAM291から読み出し、タイマの値が0以外である場合、値をデクリメントして格納する。タイマの値が0である場合、タイマの更新は実行しない。
第2始動口有効期間設定処理(S314)において、第2始動口12の有効期間を設定する。第2始動口12には、遊技球の入球により賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行される有効期間と、遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行されない無効期間が設定される。後述するように、始動口監視制御処理(S326)において、第2始動口12の無効期間には、第2始動口入賞の監視処理を実行しないので、第2始動口12に遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選は実行されない。第1始動口11、大入賞口20、作動口30、一般入賞口33などに、有効期間及び無効期間が設定される場合についても同様である。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」である場合、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納する。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」でない場合、第2始動口有効延長タイマの値が0でなければ、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納し、第2始動口有効延長タイマの値が0であれば、第2始動口有効期間フラグに第2始動口が無効期間であることを示すデータを格納する。
入賞監視処理(S316)において、遊技球のスイッチ通過を検査し、遊技球がスイッチを通過したとき、そのスイッチに無効期間がない、又は、現在有効期間である場合で、かつ、賞球払い出しがある場合、入賞カウンタを更新する。また、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成及びコマンドの送信を要求する。
賞球制御処理(S318)において、払出制御基板155からのデータ受信の監視、払出制御基板155へのコマンド送信要求、払出制御基板155へのコマンド送信、及び払出制御基板155からの受信データの検査を、順に実行する。
普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球の作動口30の通過を監視し、遊技球が作動口30を通過したと判断したとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合は、普通図柄の保留数を更新し、普通図柄に係る乱数をメインRAM291に格納する。
普通図柄制御処理(S322)において、普通図柄の状態を監視し、普通図柄制御中と判断した場合、普通図柄表示装置45又は普通電動役物90に係る処理を実行する。普通図柄の状態が「普通図柄変動中」である場合、普通図柄変動中処理を実行し、「普通図柄停止図柄表示中」である場合、普通図柄停止図柄表示中処理を実行し、「普通電動役物作動中」である場合、普通電動役物作動中処理を実行し、「普通電動役物作動終了デモ中」である場合、普通電動役物作動終了デモ中処理を実行する。普通図柄変動中処理において、普通図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、普通図柄の変動時間終了と判断した場合、普通図柄の変動停止設定を行って、普通図柄の状態を「普通図柄停止図柄表示中」に設定する。普通図柄停止図柄表示中処理において、普通図柄の停止図柄表示時間を監視し、普通図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した普通図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、普通図柄の状態を「普通電動役物作動中」に設定し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態を保存し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態に対応した普通電役ソレノイド91の作動設定を実行する。はずれの場合は、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。普通電動役物作動中処理において、遊技球の普通電動役物90に係る入賞口の入賞を監視し、普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達していないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の監視、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定を行い、一連の普通電動役物90の入口の開放が終了したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。なお、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の終了でないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定は実行しない。普通電動役物作動終了デモ中処理において、普通電動役物90の作動終了デモ時間の監視を行い、普通電動役物90の作動終了デモ時間終了と判断した場合、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。
普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の状態を監視し、「普通図柄変動待機中」であり、かつ、普通図柄作動保留球数の値が0以外である場合、普通図柄の変動を開始させると判断する。普通図柄の変動を開始させると判断した場合、普通図柄作動保留球数をデクリメントし、当り判定、停止図柄の決定、普通図柄の変動パターン番号の設定、及び普通図柄の変動時間の設定を実行する。その後、普通図柄の状態を「普通図柄変動中」に設定し、普通図柄の状態設定、当り判定、及び変動パターン決定に使用したメインRAM291の領域をクリアする。
始動口監視制御処理(S326)において、遊技球の第1始動口11入賞及び第2始動口12入賞を監視する。第1特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合は、内蔵乱数を取得し、取得した内蔵乱数に特別図柄当りソフト乱数の値を加算した値を、大当り判定で使用する特別図柄当り乱数としてバッファに格納する。また、特別図柄に係る乱数として、図柄乱数及び変動パターン乱数を取得して記憶する。第2特別図柄の保留を第1特別図柄の保留に優先して消化する場合は、当該入賞に係る保留の更新のみを実行するが、特別図柄の保留の消化順序が入賞順である場合は、当該入賞に係る保留の更新のほか、合計保留数の更新及び入賞順序の記憶を実行する。つづいて、始動口入賞時に記憶する乱数に対応した予告演出コマンドを要求するため、遊技機の状態を確認し、コマンド送信期間と判断した場合、当り予告演出要求、当り図柄予告演出要求、パターン予告演出要求を順に実行する。ここで、(1)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第1特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(2)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合のいずれかに該当する場合に、コマンド送信期間であると判断する。つづいて、特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の作動保留球数が更新されたことが、サブ基板300に通知される。以上のように、先読みにおいては、当り、当り図柄、変動パターン、保留球数の4つがセットとしてサブ基板300に送信される。つづいて、第2始動口有効期間フラグの値を検査し、第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が有効期間であることを示すデータである場合、第1始動口入賞の場合と同様に、第2始動口入賞の監視処理を実行する。第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が無効期間であることを示すデータである場合、第2始動口入賞の監視処理は実行しない。なお、保留球数が0であったときに遊技球の入賞を確認した場合には、ここでいったん保留球数を0から1にした上で、後述する変動開始に係る制御処理が実行される。
特別図柄制御処理(S328)において、当り待ち状態の検査を行い、特別電動役物が作動中、すなわち、大当り中又は小当り中である場合、特別図柄制御処理を終了する。特別電動役物が未作動である場合、特別図柄の状態を検査し、「特別図柄変動待機中」であれば、特別図柄制御汎用処理を終了し、「変動開始」であれば、特別図柄変動開始処理を実行し、「特別図柄変動中」であれば、特別図柄変動中処理を実行し、「特別図柄停止図柄表示中」であれば、特別図柄停止図柄表示中処理を実行する。特別図柄変動開始処理において、変動パターン乱数に基づいて特別図柄変動パターンの選択番号を取得し、特別図柄変動パターン番号に対応した変動時間を決定し、サブ基板300に演出表示を開始させるため、変動付加図柄情報、変動パターン、及びキャラクタの情報のコマンドを要求し、特別図柄の状態を「特別図柄変動中」に設定し、特別図柄変動パターンの決定に使用した変動パターン判定領域を0でクリアする。特別図柄変動中処理において、特別図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、特別図柄の変動時間終了と判断した場合、特別図柄の変動停止設定を行って、特別図柄の状態を「特別図柄停止図柄表示中」に設定する。特別図柄停止図柄表示中処理において、特別図柄の停止図柄表示時間を監視し、特別図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した特別図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、特別電動役物が連続して作動する回数の設定を行い、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、及び普通電動役物の開放延長機能を未作動にし、遊技機の状態を大入賞口開放準備中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果が小当りである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、遊技機の状態を小当り開始デモ中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果がはずれである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。
特別電動役物制御処理(S330)において、特別電動役物に係る処理を実行するため、条件装置及び特別電動役物の作動状態を検査し、条件装置が作動中又は特別電動役物が作動中と判断した場合、特別電動役物に係る処理を実行する。特別電動役物の作動状態に応じて、大入賞口開放準備中処理、特別電動役物作動中処理、大入賞口閉鎖中処理、大当り終了デモ中処理、小当り開始デモ中処理、小当り特電作動中処理、小当り大入賞口閉鎖中処理、小当り終了デモ中処理を実行する。
大入賞口有効期間設定処理(S332)において、大入賞口20の有効期間判定の結果を保存するため、大入賞口有効時間の値が0である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口無効期間データを格納し、0以外である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口有効期間データを格納する。
特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、特別図柄の作動状態を監視し、特別図柄が変動開始できる状態であるか否かを判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、第2特別図柄の優先消化である場合、(1)大当り中又は小当り中でないこと、(2)第1特別図柄が変動待機中であること、(3)第2特別図柄が変動待機中であること、(4)当該特別図柄の作動保留球数が0以外であること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、入賞順である場合、上記(1)〜(3)に加えて、(5)特別図柄の保留球数の合計が0以外であること、(6)当該判定が消化順序すなわち入賞順と一致すること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。
特別図柄が変動開始できる状態であると判定された場合、当該特別図柄の作動保留球数を減算し、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の保留球数が更新されたことがサブ基板300に通知される。
つづいて、特別図柄の当り判定を実行する。当り判定において、特別図柄当り乱数により、大当り、小当り、はずれのいずれであるかが判定され、判定結果が、特別図柄判定フラグに格納される。つづいて、図柄を決定する。図柄の決定において、当り判定が大当りであった場合、特別図柄当り図柄乱数に基づいて大当り図柄が決定され、小当りであった場合、小当り図柄が決定され、はずれであった場合、はずれ図柄が決定される。
当り判定の結果が大当りであった場合、図柄の決定処理において決定された当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて、特別図柄の確率変動機能の作動内容を判定し、特別図柄の変動時間短縮機能の作動内容や、普通図柄の入賞容易状態を設定など、大当り終了後の遊技状態を設定する。つづいて、特別電動役物が連続して作動する回数や、大入賞口の開放時間の内容など、大当り中の設定を実行する。つづいて、当り判定の結果と、普通図柄の確率変動機能の作動状態に基づいて、大当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定する。つづいて、遊技状態及び当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて選択されたテーブルを参照して、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定する。つづいて、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアし、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
当り判定の結果が小当りであった場合、小当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定し、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定し、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。当り判定の結果がはずれであった場合、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
異常検知処理(S336)において、エラー検出手段554として機能するメインCPU290は、磁気検知信号、断線短絡電源異常検知信号、電波検知信号、扉・枠の開放信号を検査し、エラー状態に変化があった場合は、エラー状態を記憶して、サブ基板300に遊技機のエラー状態演出の表示を要求する。エラー状態に変化がなかった場合は、エラー状態の記憶及びエラー状態演出の表示要求は実行しない。
入球通過時間異常検出処理(S338)において、エラー検出手段554として機能するメインCPU290は、入球通過時間異常を検出するため、各スイッチレベルの連続オン時間の監視を行い、その結果、前回から変化があったと判断した場合、入球通過時間異常の設定、コマンドの送信要求、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成を順に実行する。連続オン時間が異常ではないと判断した場合は、セキュリティの出力要求の作成は実行しない。
遊技状態表示処理(S340)において、特別電動役物が連続して作動する回数、エラー状態、普通図柄の作動保留球数、及び特別図柄の作動保留球数の表示を要求するため、それぞれの表示データを作成する。
ハンドル状態信号検査処理(S342)において、ハンドルのタッチ状態を監視するため、ハンドル状態の検査を行い、検査の結果、ハンドル状態に変化ありと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの減算、ハンドル状態の更新、ハンドル状態監視タイマの設定、及びハンドル状態演出のコマンド送信要求を実行する。検査の結果、ハンドル状態に変化なしと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの設定を実行する。ハンドル状態監視タイマの値をデクリメントした結果が0以外の場合、タイマ減算中と判断して、以降の処理は実行しない。
LED出力処理(S344)において、特別図柄の表示、普通図柄の表示、特別図柄の作動保留球数の表示、普通図柄の作動保留球数の表示、遊技状態の表示、特別電動役物が連続して作動する回数の表示、役物連続作動装置未作動時の特別電動役物の作動状態の表示、打ち分けの表示及びエラーの表示を実行するために、表示の初期化、表示データの取得及び出力を順に実行する。
発射制御信号出力処理(S346)において、遊技球の発射の禁止/許可の信号を出力するため、払出制御基板155との通信状態及び断線短絡電源異常に対応した発射の禁止/許可の設定、及び発射の禁止/許可データの取得を行った後、発射の禁止/許可の信号の出力を実行する。
試験信号出力処理(S348)において、試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する。
ソレノイド出力処理(S350)において、普通電役ソレノイド91及び大入賞口ソレノイド92の出力データを出力するために、普通電役ソレノイド91の出力データの取得、大入賞口ソレノイド92の出力データの取得及び出力データの出力を実行する。それぞれのソレノイドの作動フラグ及び作動タイマを取得し、取得したソレノイド作動フラグ及びソレノイド作動タイマに対応した出力データを取得する。つづいて、ソレノイド作動タイマを更新し、出力データをソレノイド出力ポートへ出力する。
演出制御コマンド送信処理(S352)において、サブ基板300へ送信するコマンドの送信要求の有無を検査し、送信要求があると判断した場合、要求するコマンドデータを取得し、使用したコマンドバッファを0でクリアし、取得したコマンドデータに対応したMODEデータの取得、MODEデータの出力、MODEデータの保持、取得したコマンドデータに対応したEVENTデータの取得、EVENTデータの出力を順に実行する。
外部情報出力処理(S354)において、外部端子に出力する信号を作成し、作成した信号を外部情報出力ポートに出力する。
上述したメイン基板200の動作過程において使用される乱数について、より詳細に説明する。メイン基板200において使用される乱数には、主に、普通図柄に係る乱数として、普通図柄当り乱数、及び普通図柄変動パターン乱数があり、特別図柄に係る乱数として、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数がある。また、初期更新値型乱数である、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数の初期値を与えるための乱数として、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数がある。
普通図柄当り乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、当り判定及び停止図柄の決定のために使用される。
普通図柄変動パターン乱数は、例えば0〜232の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、普通図柄の変動パターンの決定のために使用される。
特別図柄当り乱数は、割込処理の始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、内蔵乱数と特別図柄当りソフト乱数の値を取得し、両者を加算することにより生成され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、大当り判定及び小当り判定を実行するために使用される。
特別図柄当りソフト乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当りソフト乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、上述したように、特別図柄当り乱数を生成するために使用される。
特別図柄当り図柄乱数は、例えば0〜999の値をとり、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、当り判定が大当りであった場合に、大当り図柄を決定するために用いられる。
変動パターン乱数は、例えば0〜49999の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。変動パターン乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。変動パターン乱数は、割込処理の特別図柄制御処理(S328)において、特別図柄変動パターンを決定するために用いられる。
普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、それぞれ、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数と同じ範囲の値をとり、メイン処理(S120)の初期値乱数更新処理(S208)及び割込処理の初期値乱数更新処理(S310)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新するときに、それぞれの乱数の初期値として用いられる。
割込処理は、タイマ割込により一定時間ごとに実行されるので、割込処理に含まれる各種乱数更新処理(S306)及び初期値更新型乱数更新処理(S308)も、一定時間ごとに実行される。すなわち、普通図柄当り乱数、普通図柄変動パターン乱数、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数は、一定時間ごとに更新される。これに対して、メイン処理(S120)は、割込処理が終了してから次のタイマ割込が発生するまでの間、すなわち、タイマにより計測される一定時間から割込処理に要した時間を減じた時間だけ繰り返される。割込処理に要する時間は、遊技状態などに応じて異なるので、メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)は、各種乱数更新処理(S306)や初期値更新型乱数更新処理(S308)と異なり、一定時間ごとに実行されるわけではない。これにより、初期値更新型乱数更新処理(S308)において初期値を設定する際に取得される初期値乱数を毎回ランダムにすることができる。
図15は、ぱちんこ遊技機におけるサブ基板300の制御開始処理を示すフローチャートである。この制御開始処理は、副制御装置初期処理実行手段512により実行されるが、以降、副制御装置初期処理実行手段512として機能するサブCPU310が実行するものとして説明する。サブ基板300の制御を開始すると、サブCPU310はスタックポインタを設定し(S500)、各種の初期設定が完了するまですべての割込を禁止し(S502)、サブCPU310のレジスタ設定やポート初期化といったハードウェアに関する初期設定を実行する(S504)。サブROM312から制御プログラムを読み出してサブRAM311に配置するとともに、制御プログラムにおける各種の変数のうち、初期値のある変数については初期値を設定し、初期値のない変数についてはゼロクリアのデータを設定することにより、サブRAM311を初期化する(S506)。なお、サブ基板300における割込処理は、最優先で実行される割込処理として、電源立ち上げ時の処理と、ウォッチドッグ機能が有効な場合における各種異常発生時のリセット処理とがある。次に実行優先度の高い優先レベル7の割込処理として、メイン基板200から受信するコマンド処理があり、その次に優先度の高い優先レベル3の割込処理として、ウォッチドッグタイマによるCPU暴走検知時のリセット処理がある。次に優先される優先レベル2の割込処理として、表示CPU320との間で送受信されるコマンドに係る処理があり、最も優先度の低い優先レベル1の割込処理として、リアルタイムクロックとの通信処理やランプ、ソレノイド、モータ等の各種デバイス制御処理等がある。以上の各種処理に関する割込が仮に同時に発生した場合には、割込の種類ごとにあらかじめ設定された優先度の高いものから優先して実行される。なお、本図に示す処理は、最優先レベルの割込である電源立ち上げ時の処理および各種異常発生時のリセット処理と、優先レベル3の割込であるCPU暴走検知時のリセット処理とを含む。
メイン基板200から受信するコマンド以外の割込(優先レベル7)を禁止し(S510)、あらかじめ記憶された全機種用のすべてのエラー情報から当該機種で使用する各種エラー情報を設定する(S512)。装飾ランプ111などのすべてのランプを消灯し(S514)、ウォッチドッグタイマの動作を開始し(S516)、メイン処理を実行する(S518)。通常はS518のメイン処理から本フローへ戻ることはないが、戻ったときはスリープ(小消費電力モード)へ移行する(S520)。
図16は、図15におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。図15のS506においてサブRAM311に配置された制御プログラムが正確に配置されているかを本図のメイン処理内でチェックするためにそのチェックを開始する先頭アドレスを取得し(S530)、以降の処理においてすべての割込を許可し(S532)、モータやソレノイド等のデバイスの初期化動作を実行する(S534)。
ウォッチドッグタイマを使用する設定であればウォッチドッグタイマをクリアし(S536)、装飾図柄の外れの組合せがランダムの組合せになるように装飾図柄のカウンタを更新し(S540)、サブCPU310の入力ポートを監視する(S542)。なお、S540はカウンタを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式における処理であるため、外れ図柄となる全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式の場合にはS540の処理は実行しない。その抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する処理は、S552で後述する通りメイン基板200から特別図柄の停止図柄を示すコマンドを受信したときに実行する。エラー検出手段520として機能するサブCPU310は、エラー状態を監視して各種エラーを検知したときはそのエラーを報知し(S544)、演出ボタン109の入力状態に応じた処理を実行し(S546)、予告抽選を実行する(S548)。なお、S548における予告抽選は、特に図柄変動開始直後に出現させる予告演出のコマンドをできる限り早期に演出表示制御装置313へ送信するため、抽選処理を1回のループで処理するのではなく複数回のループに分け、図柄変動開始直後に出現させる予告演出を先のループで抽選する。リアルタイムクロック、ランプ、モータ、ソレノイド等のデバイスに対する動作要求があればその動作を実行し(S550)、コマンドバッファに保存されたコマンドを解析し(S552)、コマンド解析直後の場合はS536の処理へ戻り(S554のY)、コマンド解析直後でないときは(S554のN)、空き時間で行えばよい低優先度の処理として抽選用ソフト乱数を更新し(S556)、S536の処理に戻る。なお、S552において、解析するコマンドが特別図柄の変動パターンを示す場合は装飾図柄の変動演出パターンをこのS552の処理にて決定し、解析するコマンドが特別図柄の停止図柄を示す場合は抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式であれば装飾図柄の停止図柄をこのS552の処理にて決定する。
図17は、メイン基板200からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。メイン基板200から受信するメインコマンドは、リセット割込やエラー割込に次いで優先度の高い優先レベル7の割込命令である。メイン基板200から受信したデータを入力ポートへ読みに行き、2回連続で同じデータが読み込まれたときにそのデータを新たなコマンドとして確定し(S600のY)、その確定したコマンドが第1コマンド(MODEデータ)であれば(S602のY)、その第1コマンドを一時記憶領域に保存する(S604)。ハード乱数を後続の処理のために取得し(S606)、元のルーチンに戻る。このようにメイン基板200からメインコマンドの割込があるたびにハード乱数を取得しておくことにより、乱数の取得タイミングに周期性を生じさせず、値のランダム性を高める。S600において読み込まれたデータが2回連続で一致しなければ(最高5回まで読み込み可能)、S602をスキップして元のルーチンに戻る(S600のN)。
S602において、確定したコマンドが第1コマンドではなく第2コマンドの場合は(S602のN)、第1コマンドがすでに適切に受信済みであることが確認できれば(S608のY)、コマンドバッファ(コマンドデータ用のリングバッファ)における読み取り位置であるコマンドライトポインタを取得し(S610)、第1コマンドと第2コマンドとをコマンドバッファに保存する(S612)。コマンドバッファに保存されたコマンドデータは、図16のS552において解析される。コマンドライトポインタを更新し(S614)、一時記憶領域に保存させていた第1コマンドをクリアして(S616)、元のルーチンに戻る。S608において第1コマンドが受信済みでないときはS610以降をスキップして(S608のN)、元のルーチンに戻る。
図18は、演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、サブCPU310から表示CPU320へ演出表示に関するコマンドを送信するための優先レベル2の割込であり、500μs周期で発生する。この割込では、バッファをチェックし(S620)、バッファに送信用のコマンドデータがあれば(S622のY)、そのコマンドデータを読み込み(S624)、表示CPU320へ送信する(S626)。なお、表示CPU320へのコマンドデータの送信は、表示CPU320側で正常受信された旨を示すコマンドをサブCPU310が表示CPU320から受信するまで所定時間間隔で最大3回まで送信を試みる。送信後、バッファの読み出しアドレスの設定を更新し(S628)、元のルーチンに戻る。バッファに送信用のデータがなければ(S622のN)、S624以降をスキップして元のルーチンに戻る。
図19は、サブCPU310が表示CPU320からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。この割込もまた優先レベル2の割込である。サブCPU310が表示CPU320から受信するコマンドは、主にサブCPU310から表示CPU320へ送信したコマンドが正常受信された旨を示すコマンドである。表示CPU320からコマンドを受信した場合、受信したコマンドデータを読み出し(S630)、コマンドを解析し(S632)、コマンドバッファに保存して(S634)、元のルーチンに戻る。
図20は、各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、装飾ランプ111などのランプ制御、可動役物66を駆動するソレノイドやモータの制御、各種タイマの管理制御のための割込であり、1ms周期で発生する。優先度が最も低い優先レベル1の割込であるため、優先レベル2以上の割込を許可し(S640)、演出ボタン109からの入力を示す信号、エラー検知を示す信号、電断を示す信号、モータやソレノイド等の制御対象デバイスへの駆動信号等を入出力するポートの入出力を処理する(S642)。このとき、電断を示す信号が入力された場合は直ちにバックアップ処理へ移行する。モータやソレノイド等のデバイスの制御パターンに基づくカウント処理やS642でポートにデータを書き込むためのバッファのオンオフ制御など、デバイス制御に係るデータを更新し(S644)、演出のタイミングを計るためのタイマを更新し(S646)、演出ボタン109の入力有効時間を管理するためのタイマを更新し(S648)、装飾ランプ111の点灯切換制御や表示CPU320の暴走監視制御等のためのタスク制御用カウンタを更新して16ms周期を作成する(S650)。
なお、装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位は16msである。画像表示制御の1フレームが16msまたは32msであり、その整数倍を装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位としておくことで、ランプ制御と画像表示制御を同期させやすくできる。また、例えば30秒間のエラー報知といった、比較的長時間の期間をカウントする場合に、仮に1割込(1ms)周期のカウントを用いてしまうとカウント値が必要以上に長くなってしまうが、16ms周期のカウント値とすることによってカウント値を短くすることもできる。
タスク制御には処理0〜15までの16種類のタスクがあり、そのうち1つのタスクが装飾ランプ111の点灯切換制御であり、2つのタスクが表示CPU320の暴走監視制御である。装飾ランプ111の点灯切換制御は、タスク制御用カウンタのカウント値に応じて16割込に1回実行することで16ms周期での切換を実現する。表示CPU320の暴走監視制御は、例えば処理0と処理8に割り当て、タスク制御用カウンタのカウント値が0と8のとき、すなわち8割込に1回、表示CPU320からのトグル信号を監視(S652)することで、8ms周期での監視を実現する。
なお、表示CPU320からは1フレームごとにオンオフ反転するトグル信号が出力されており、このトグル信号が1600ms連続して同じ値のまま変化しない場合に表示CPU320が暴走していると判断し、サブCPU310から表示CPU320へリセット信号を送信し、リセット信号を受信した表示CPU320はリセットを実行する。表示CPU320からは1フレーム(16msまたは32ms)周期でトグル信号を受信するため、その周期より短い8ms周期で監視する。最後に、上述のような例えば30秒間のエラー報知といった比較的長時間のエラー報知期間を管理するタイマを減算し(S654)、そのタイムアウト時にエラー報知が終了する。
図21は、特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。第2当否抽選値の保留がなされている場合(S700のY)、第2当否判定手段222が第2当否抽選値を読み出して第2特別図柄52の当否を判定し(S702)、第2当否判定手段222が第2特別図柄52の停止図柄を決定し(S704)、第2変動パターン決定手段232が第2特別図柄52の変動パターンを決定し(S706)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第2特別図柄52の図柄変動を開始する(S716)。
第2当否抽選値の保留がなされていない場合であって(S700のN)、第1当否抽選値の保留がなされている場合(S708のY)、第1当否判定手段221が第1当否抽選値を読み出してあらためて第1特別図柄51の当否を判定し(S710)、第1当否判定手段221が第1特別図柄51の停止図柄を決定し(S712)、第1変動パターン決定手段231が第1特別図柄51の変動パターンを決定し(S714)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第1特別図柄51の図柄変動を開始する(S716)。第1当否抽選値の保留がなされていない場合はS710からS722までの処理をスキップする(S708のN)。
特別図柄の図柄変動表示を処理し(S718)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達するまでS718を繰り返し(S720のN)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S720のY)、変動停止コマンドをサブ基板300へ送信して表示中の図柄変動をあらかじめ決定された停止図柄にて停止し(S722)、特別図柄の変動表示を終了する。
図22は、装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。サブ基板300の演出決定手段303がメイン基板200から変動開始および演出表示内容を示すコマンドを受信し(S750)、受信した特別図柄の停止図柄、変動パターン、当否判定結果に応じて装飾図柄の停止態様を決定し(S752)、変動パターンに対応する変動演出パターンを決定する(S754)。ここで、事前判定により前兆設定がオンになっている場合(S756のY)、すでに決定されている変動演出パターンが、予告演出との重畳表示を回避すべき特定の演出内容が含まれたパターンでない場合であって(S758のN)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動でなければ(S760のN)、所定の予告演出を表示すべき設定を実行し(S764)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動である場合は(S760のY)、前兆設定をオフする(S762)。前兆設定がオンでない場合や(S756のN)、変動演出パターンに特定の演出内容が含まれる場合は(S758のY)、S760からS764の処理をスキップする。
その後、装飾図柄の変動演出表示を開始し(S766)、装飾図柄の変動演出表示処理と(S768)、予告演出の表示処理を実行し(S770)、メイン基板200から変動停止コマンドを受信するまでS768とS770を繰り返し(S772のN)、変動停止コマンドを受信したときに(S772のY)、S752で決定された停止態様にて装飾図柄を停止表示させることで図柄変動表示を停止し(S774)、装飾図柄の変動演出を終了する(S776)。
図23は、特別遊技の過程を示すフローチャートである。まず、演出表示制御手段305が特別遊技の演出処理を開始し(S800)、開閉制御手段275が大入賞口20を開放する(S802)。所定の開放時間が経過せず(S804のN)、大入賞口20への入球数も9球以上に達していなければS804に戻り(S806のN)、所定の開放時間が経過したか(S804のY)、開放時間が経過していないものの(S804のN)、大入賞口20への入球数が9球以上に達した場合(S806のY)、開閉制御手段275が大入賞口20を閉鎖させる(S810)。
単位遊技が最終ラウンドに達していなければ(S810のN)、ラウンド数に1を加算してS802に戻り(S812)、単位遊技が最終ラウンドに達していた場合は(S810のY)、演出表示制御手段305は特別遊技の演出処理を終了させ(S814)、特別遊技制御手段260は特別遊技を終了させ(S816)、特定遊技、すなわち確変、時短、入球容易状態の実行を開始する(S818)。
図24は、小当り遊技の過程を示すフローチャートである。まず、大入賞口20を開放させ(S820)、所定の開放時間を経過するまで開放を継続させ(S822のN)、開放時間を経過した場合(S822のY)、大入賞口20を閉鎖し(S824)、設定回数分の開閉が終了していなければ(S826のN)、開閉回数に1を加算してS820に戻り(S828)、設定回数分の開閉が終了していれば(S826のY)、小当り遊技を終了する。
本実施例においては、時計手段500により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に、図柄の変動表示に伴って実行される通常演出とは異なる特定演出が実行される。特定演出は、図柄変動の変動期間や遊技状態とは非同期の期間である特定演出期間にて演出表示装置60に表示される。特定演出期間は、例えば数分間に及び、その長さは1回分の図柄変動時間よりも長く、複数回の図柄変動期間を包含し得る。また、特定演出は通常遊技中か特別遊技中かを問わず実行される。
図9において、時計手段500は、電源投入時からの経過時間を計測する。時計手段500は、サブCPU310の内蔵クロック回路からクロック信号を取得し、例えば、1分間分のクロック信号が入力されたときに1ずつカウンタをインクリメントすることにより、電源投入時からの経過時間を分単位で計測する。時計手段500により計測されたカウンタ値は、電源投入時からの経過時間を示す時間情報として、サブRAM311の所定位置に格納される。すなわち、サブRAM311は、時計手段500により計時される時間に基づく時間情報を記憶する時間情報記憶手段として機能する。
リアルタイムクロック回路502は、電池を内蔵しており、ぱちんこ遊技機100の電源オフ時や停電時にも電池によって日時を計測し、日時情報を保持し続ける。リアルタイムクロック回路502は、個体差や時刻ズレによって遊技台ごとの時刻に微差を生じる可能性がある一方、時計手段500は、複数の遊技台で同時に電源を投入すれば、それらの遊技台の間で時刻の差が生じる可能性が小さい。したがって、本実施例では、リアルタイムクロック回路502により保持される日付情報を用いて、日ごとに変化するように予め定められた特定演出の実行スケジュールを設定し、時計手段500により計時される時間情報を用いて、その日の実行スケジュールにしたがって特定演出を開始する。
特定演出制御手段504は、時計手段500により計時される時間情報が所定の条件を満たしたことを契機に開始する特定演出を実行する。特定演出制御手段504は、時間情報記憶手段としてのサブRAM311に保持された時間情報を参照して、設定された実行スケジュールにしたがって特定演出を開始すべき時間が到来したか否かを判定し、到来したと判定したときに特定演出を開始する。本実施例においては、特定演出の一例として、特定のキャラクタに関する演出である特定キャラクタ演出が実行される。
パターン記憶手段302は、複数の種類のキャラクタに関する複数の種類の特定キャラクタ演出のデータを格納する。パターン記憶手段302は、更に、リアルタイムクロック回路502により管理される日付と、時計手段500により計時される時間とにより規定される、複数の種類の特定キャラクタ演出の実行スケジュールを格納する。特定演出制御手段504は、パターン記憶手段302に格納された実行スケジュールを参照して、実行すべき特定キャラクタ演出の種類と時間を取得し、実行すべき時間が到来すると、実行すべき種類の特定キャラクタ演出のデータをパターン記憶手段302から読み出して特定キャラクタ演出を開始する。特定演出表示制御手段506は、パターン記憶手段302に格納された画像データを用いて特定演出の画像を演出表示装置60に表示する。特定演出音声制御手段508は、パターン記憶手段302に格納された音声データを用いて特定演出の音声をスピーカ108から出力させる。特定演出ランプ制御手段510は、パターン記憶手段302に格納された特定演出の点滅パターンデータを用いて装飾ランプ111を点滅させる。
同じ遊技店に設置される複数台の同一機種のぱちんこ遊技機には、同じタイミングで同じ特定演出が実行されるように、同じ実行スケジュールが格納される。これにより、遊技店において複数台のぱちんこ遊技機100に同時に電源を投入すれば、所定の時間が経過したことを契機に一斉に同じ特定演出が実行される。これにより、あたかも複数台で同期しているように、同時に演出が表示され、同じ音声が出力され、同じ点滅パターンで装飾ランプ111が点灯されるので、一体感のある相乗的な演出効果が得られる。
特定キャラクタ演出中に大当りが発生すると、その大当りに係る特別遊技中に実行される特別遊技演出において、その特定キャラクタ演出に対応するキャラクタが登場する特別遊技キャラクタ演出が選択可能となる。特定キャラクタ演出中に大当りが発生した場合、特定演出制御手段504は、特定キャラクタ演出中に大当りが発生した旨を示す情報をサブRAM311の所定位置に格納する。特別遊技の実行にあたって演出決定手段303が特別遊技演出を決定するとき、演出決定手段303はサブRAM311の所定位置のデータを参照して、特定キャラクタ演出中に大当りが発生したか否かを判定し、特定キャラクタ演出中に大当りが発生した場合は、その特定キャラクタ演出に対応するキャラクタの種類を取得し、そのキャラクタが登場する特別遊技キャラクタ演出を特別遊技演出として選択可能とする。演出決定手段303は、必ず特別遊技キャラクタ演出を特別遊技演出として選択してもよいし、更に所定の条件を満たした場合に特別遊技キャラクタ演出を特別遊技演出として選択してもよいし、遊技者に特別遊技演出を選択するための画面を提示し、遊技者から選択を受け付けてもよい。これにより、普段は見ることができない特別遊技キャラクタ演出を見るために、特定キャラクタ演出が実行される時間帯に遊技を行って大当りを発生させようという遊技者の動機を喚起することができる。
図25は、特定キャラクタ演出の実行スケジュールの例を示す。図25(a)は、第1の期間に適用される実行スケジュールを示す。第1の期間には、曜日によらず、毎日、遊技機に電源が投入されてから2時間30分後と8時間30分後の2回、キャラクタAに関する特定キャラクタ演出(以降、「キャラクタA演出」という)が実行される。図25(b)は、第1の期間の後の第2の期間に適用される実行スケジュールを示す。第2の期間には、キャラクタA演出だけでなく、キャラクタBに関する特定キャラクタ演出(以降、「キャラクタB演出」という)が実行されるようになり、特定演出の回数も1日2回から1日4回に増加される。キャラクタA演出とキャラクタB演出は交互に実行されるが、いずれが先に実行されるかは曜日によって異なる。図25(c)は、第2の期間の後の第3の期間に適用される実行スケジュールを示す。第3の期間には、第2の期間よりも更に特定演出の回数が増加され、1日に、キャラクタA演出とキャラクタB演出が交互にそれぞれ3回、合計6回の特定キャラクタ演出が実行される。第3の期間においても、キャラクタA演出とキャラクタB演出のいずれが先に実行されるかは曜日によって異なる。
図25(d)は、特殊演出モードの実行スケジュールの例を示す。本実施例においては、実行スケジュールにおいて規定された所定の日に、所定の演出の発生率が高められる特殊演出モードが実行される。例えば、図25(d)に示すように、毎月5日〜8日には所定の演出の発生率が高められるとともに、5日及び7日には、大当りが発生したのがキャラクタA演出中ではなくても、特別遊技演出としてキャラクタAが登場する特別遊技キャラクタ演出を選択可能となり、6日及び8日には、大当りが発生したのがキャラクタB演出中ではなくても、特別遊技演出としてキャラクタBが登場する特別遊技キャラクタ演出を選択可能となる。すなわち、実行スケジュールにおいて指定された日以外は、特定演出中に大当りが発生したことを条件に、特別遊技演出として特別遊技キャラクタ演出を選択可能となるが、実行スケジュールにおいて指定された日には、特定演出中に大当りが発生したことを条件とする時間的制限がなくなり、いつ大当りが発生しても特別遊技演出として特別遊技キャラクタ演出を選択可能となる。キャラクタAが登場する特別遊技キャラクタ演出が常時選択可能となる日には、特定演出としてキャラクタA演出は実行されなくてもよく、代わりにキャラクタB演出が実行されてもよい。逆も同様である。所定の演出の発生率を高めるために、演出決定手段303は、演出を決定するための抽選において、所定の演出の抽選値の範囲を通常よりも広くしてもよい。また、所定の演出が発生するための条件を緩和してもよい。例えば、20連荘以上でないと発生しない演出を、10連荘以上で発生させるようにしてもよい。
ぱちんこ遊技機100に電源が投入された直後にサブ基板300において実行される、上述した制御開始処理において、副制御装置初期処理実行手段512は、リアルタイムクロック回路502により保持されている現在の日付を取得し、現在の日付が属する期間に応じて図25(a)(b)(c)のいずれかの実行スケジュールを参照し、特定演出を実行するための条件として、現在の曜日の実行スケジュールを設定する。例えば、リアルタイムクロック回路502から取得された現在の日付が、第2の期間に属する水曜日である場合、副制御装置初期処理実行手段512は、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてからの経過時間を計時する時計手段500により計時される時間が、2時間30分であるときと8時間30分であるときにキャラクタA演出を、4時間30分であるときと10時間30分であるときにキャラクタB演出をそれぞれ実行すべきことを設定する。特定演出制御手段504は、時計手段500により計時される時間を監視し、副制御装置初期処理実行手段512により設定された条件にしたがって特定演出を実行する。
副制御装置初期処理実行手段512は、リアルタイムクロック回路502により保持されている現在の日付を取得し、現在の日付が図25(d)の実行スケジュールにおいて規定される日付である場合には、規定された特殊演出モードを設定し、サブRAM311の所定位置に特殊演出モードであることを示すデータを格納する。演出決定手段303は、演出を決定する際にサブRAM311の所定位置を参照して特殊演出モードであるか否かを判定し、特殊演出モードであれば、所定の演出の発生率を高めるとともに、特別遊技演出として特別遊技キャラクタ演出を選択可能とする。
特定演出制御手段504は、特定演出を実行するときに、時間情報記憶手段に記憶されている時間情報をリセットしてもよい。この場合、特定演出が実行されるたびに時間情報がゼロクリアされ、特定演出が実行されてからの経過時間が新たにカウントされるので、次に特定演出を実行するための条件として、特定演出を実行する間隔が設定される。これにより、時間情報記憶手段に記憶される時間情報の桁数を抑え、データ量を低減させることができる。
特定キャラクタ演出が実行される前には、特定キャラクタ演出がこれから開始される旨を遊技者に告知する開始演出が実行され、特定キャラクタ演出が実行された後には、次回の特定キャラクタ演出においていずれのキャラクタに関する特定キャラクタ演出が実行されるかを告知する終了演出が実行される。開始演出及び終了演出も、時計手段500により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始されるので、特定演出の一種である。すなわち、特定演出は、特定キャラクタ演出、開始演出、終了演出のそれぞれ、及びそれらの任意の組み合わせを含む。特定演出として、これら以外の演出が実行されてもよい。
図26は、開始演出中に演出表示装置60に表示される演出画像の例を示す。開始演出を開始する時間が到来すると、特定演出制御手段504は開始演出を実行する。開始演出において、特定キャラクタ演出が開始される旨を告知する開始告知画像600が演出表示装置60に表示され、開始告知音声がスピーカ108から出力される。図26の例では、演出表示装置60の画面全体に開始告知画像600が表示され、通常演出の画像は表示されず、代わりに装飾図柄602のみが通常よりも小さく、且つ画面の隅に目立たないように表示されているが、後述するように、通常演出の種類によっては、開始演出の画像が演出表示装置60の表示領域の一部を占める小窓画面に表示され、小窓画面以外の表示領域に通常演出の画像が表示されることもある。
図27は、特定キャラクタ演出中に演出表示装置60に表示される演出画像の例を示す。開始演出が終了して特定キャラクタ演出を開始する時間が到来すると、特定演出制御手段504は特定キャラクタ演出を実行する。特定キャラクタ演出において、装飾図柄612を含む通常演出の画像610が演出表示装置60に表示されるとともに、特定キャラクタ演出中であることを示す画像と、特定キャラクタ演出の残り時間が表示される。このとき、特定キャラクタ演出の音声のみがスピーカ108から出力され、通常演出の音声はスピーカ108から出力されない。ただし、後述するように、通常演出の複数の期間のうち、スーパーリーチ態様に発展した後のスーパーリーチ演出など、当否抽選の判定結果が大当りとなる期待度が高いことを示唆する所定の演出が実行される期間には、特定キャラクタ演出の音声をスピーカ108から出力せず、通常演出の音声のみをスピーカ108から出力する。別の例では、特定キャラクタ演出の音声が通常演出の音声とともにスピーカ108から出力されてもよいし、通常演出の音声のみがスピーカ108から出力されてもよい。
図28は、終了演出中に演出表示装置60に表示される演出画像の例を示す。終了演出において、次回の特定キャラクタ演出が実行される時間とキャラクタの種類を告知する次回告知画像が画面の隅の小窓画面622に表示される。後述するように、開始演出は、並行して実行されている通常演出の種類によって、全画面に表示されることも小窓画面に表示されることもありうるが、終了演出は、並行して実行されている通常演出の種類によらず小窓画面622に表示され、通常演出の画像620が全画面に表示される。
特定演出制御手段504は、特定演出を開始すべき時間が到来すると、遊技状態によらず特定演出を開始するので、図柄の変動表示の途中に特定演出が開始されることがある。この場合、演出表示装置60には、変動表示されている図柄に対応する当否抽選の判定結果を示唆する通常演出の演出画像が表示されているが、通常演出の種類によっては、図26に示した例のように演出表示装置60の全ての表示領域にて開始演出を表示させるのではなく、開始演出は演出表示装置60の表示領域の一部を占める小窓画面に表示させ、通常演出の方を小窓画面よりも広い表示領域、例えば全画面に表示させた方がよい場合がある。
図29は、開始演出中に演出表示装置60に表示される演出画像の別の例を示す。図26に示した例では、演出表示装置60の全ての表示領域に特定演出の画像が表示されているが、図29に示した例では、演出表示装置60の表示領域の一部を占める第1の表示領域に特定演出の画像634が表示され、残りの表示領域に装飾図柄632を含む通常演出の画像630が表示される。これにより、特定演出の実行中にも、遊技者が見たいと思うような通常演出の画像は、特定演出の画像よりも優先して表示させることができる。なお、図26に示した例では、特定演出の画像を演出表示装置60の全ての表示領域に表示したが、特定演出の画像を表示するための第2の表示領域は第1の表示領域よりも広ければよく、特定演出の画像を第1の表示領域よりも広く全ての表示領域よりも狭い表示領域に表示してもよい。この場合、第2の表示領域以外の残りの表示領域に通常演出の画像を表示してもよい。以降、第1の表示領域のことを「小窓画面」といい、第2の表示領域が全画面である場合について説明する。
図30は、変動パターンの種類と、開始演出を表示する表示領域との対応関係を示す。特定演出が開始される時に変動表示されている図柄の変動パターンが、相対的に高い大当りの期待度に対応する第1の種類の変動パターン702である場合には、特定演出制御手段504は、演出表示装置60の小窓画面に特定演出の画像を表示する。特定演出が開始される時に変動表示されている図柄の変動パターンが、相対的に低い大当りの期待度に対応し、第1の種類の変動パターン702以外の種類の変動パターンである、第3の種類の変動パターン700である場合には、特定演出制御手段504は、演出表示装置60の全画面に特定演出の画像を表示する。これにより、期待度が低い通常演出が実行されている場合には、開始演出を優先して全画面に表示することにより、周囲に設置されている他の同一機種のぱちんこ遊技機100と同じ演出を表示することができ、期待度が高い通常演出が実行されている場合は、開始演出を小窓画面に表示しつつ通常演出を表示し続けることにより、通常演出の期待感を持続させることができる。
開始演出が開始されたときに変動表示中であった図柄の変動表示が終了してもなお開始演出が実行されている場合、次に変動表示される図柄の変動パターンに応じて、開始演出を表示する表示領域が切り替えられる場合がある。演出表示装置60の全画面に開始演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンが、相対的に高い大当りの期待度に対応する第2の種類の変動パターン706である場合には、特定演出制御手段504は、小窓画面に特定演出の画像を表示し、新たに変動表示される図柄の変動パターンが、相対的に低い大当りの期待度に対応し、第2の種類の変動パターン706以外の種類の変動パターンである、第4の種類の変動パターン704である場合には、特定演出制御手段504は、引き続き全画面に開始演出の画像を表示する。したがって、新たな図柄変動が開始されたときに、開始演出の表示領域が全画面から小窓画面に切り替えられた場合、比較的期待度の高い演出が実行されることが示唆される。なお、開始演出の画像が小窓画面に表示される場合は、通常演出の画像は全画面に表示され、開始演出の画像が全画面に表示される場合は、通常演出の画像は小窓画面に表示されるか、又は、表示されない。
本実施例では、いったん開始演出が小窓画面に表示された場合は、その後に全画面表示には切り替えない。特定演出表示制御手段506は、小窓画面に開始演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンにかかわらず、引き続き小窓画面に開始演出の画像を表示する。すなわち、開始演出が開始されるときに開始演出が小窓画面に表示された場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンが第3の種類の変動パターン700である場合であっても、開始演出を全画面に表示せず、小窓画面に表示する。また、開始演出が開始されるときに開始演出が全画面に表示された場合で、開始演出の実行中に開始演出が小窓画面に切り替えられた場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンが第4の種類の変動パターン704である場合であっても、開始演出を全画面に表示せず、小窓画面に表示する。これにより、画面が何度も切り替わることにより煩雑な印象を遊技者に与えてしまうことを低減することができる。また、開始演出と通常演出のいずれが表示されているのかが分かりにくくなって遊技者が混乱してしまうことを低減させることができる。別の例では、図柄の変動表示が開始されるごとに、開始演出を全画面で表示するか小窓画面で表示するかを判定して切り替えてもよい。
開始演出が開始されるときに変動表示中の図柄変動に対応する通常演出において、可動役物66の駆動などを伴う予告演出が事前演出設定されている場合に、開始演出が全画面表示されると、予告演出の画像が演出表示装置60に表示されないにもかかわらず可動役物66が駆動されるので、不自然な印象を遊技者に与えてしまいかねない。したがって、演出決定手段303が、予告抽選において、当否判定の結果だけでなく、決定された変動パターンに応じて予告決定テーブル又は予告種類テーブルの異なる欄を参照するようにしておき、開始演出の開始時に、可動役物66の駆動などを伴う予告演出を実行すると決定されない、又は、決定される確率が相対的に低い変動パターンが選択されている場合には、開始演出が全画面で表示されるようにする。すなわち、可動役物66の駆動などを伴う予告演出が実行される、又は、実行される確率が相対的に高い変動パターンが、第1の種類の変動パターン702とされ、開始演出の開始時にこれらの変動パターンが選択されている場合には、開始演出は小窓画面に表示される。これにより、演出表示装置60に表示される演出画像と、可動役物66や装飾ランプ111などにより実行される演出の内容との間に齟齬が生じることを低減させることができる。なお、予告演出が事前演出設定されているときに、開始演出が全画面表示で開始された場合、演出制御手段304は、事前演出設定されていた予告演出をキャンセルしてもよい。
他方、開始演出中に新たな図柄変動が開始される場合、演出決定手段303は、開始演出が実行中であるか否かに応じて、予告演出を実行するか否かを調整可能である。したがって、開始演出をなるべく全画面で表示し続けられるようにするために、第2の種類の変動パターン706の数は、第1の種類の変動パターン702の数よりも多くされている。演出決定手段303は、予告抽選を実行するときに、特定演出が実行中であるか否かを確認し、特定演出が実行中である場合であって、選択された変動パターンが第4の種類の変動パターン704である場合は、予告抽選を実行せず、予告演出の事前演出設定をしない。したがって、予告演出を実行することが可能である変動パターン、例えば「ノーマル1」の変動パターンが選択されている場合であっても、予告演出は実行されない。これにより、演出表示装置60に表示される演出画像と、可動役物66や装飾ランプ111などにより実行される演出の内容との間に齟齬が生じることを低減させつつ、開始演出の全画面が維持される確率を高めることができる。
図30の例では、第3の種類の変動パターン700は、全て第4の種類の変動パターン704に含まれているが、別の例では、第3の種類の変動パターン700のうちの少なくとも1つが第4の種類の変動パターン704に含まれていてもよい。第1の種類の変動パターン702と第2の種類の変動パターン706とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。同様に、第3の種類の変動パターン700と第4の種類の変動パターン704とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
確変、入球容易状態、時短などの特定遊技が実行されている場合は、変動パターンによらず、開始演出を小窓画面に表示してもよい。また、特別遊技が実行されている場合は、開始演出を小窓画面に表示してもよい。開始演出中に特定遊技又は特別遊技が終了した場合、開始演出を全画面表示してもよい。特定遊技又は特別遊技の終了後に新たな図柄の変動表示が開始される場合は、上述したように、変動パターンに応じて開始演出の表示領域が決定されてもよい。
上記のように、開始演出が小窓画面に表示されているときには、開始演出と通常演出が同時に並行して演出表示装置60に表示されることになるが、表示以外の演出要素、例えば、音声の出力、装飾ランプ111の点灯、可動役物66の駆動などについては、開始演出と通常演出のいずれにおける演出を優先して実行すべきかが問題となる。本実施例においては、通常演出のうちの複数の期間において、開始演出と通常演出のいずれを優先すべきかを予め定め、通常演出の音声データに、いずれを優先すべきかを示すフラグデータを埋め込んでおく。すなわち、通常演出の音声データには、自身の音声を優先すべきか他の音声を優先すべきかを示すフラグデータが含まれており、フラグデータに続く音声は、フラグデータにより示される優先度でスピーカ108から出力される。優先される方の音声のみがスピーカ108から出力されてもよい。装飾ランプ111や可動役物66などについても同様である。音声については、双方の音声を同時に重畳させてスピーカ108から出力させることが可能であるから、優先される方の音声の音量が大きくなるようにして双方の音声がスピーカ108から出力されてもよい。
スピーカ108から出力される音声をスピーカ108へ伝送するためのチャンネルは複数設けられており、音声出力制御手段516は、複数のチャンネルに出力される演出の音声を切り替えながらスピーカ108から出力させる。開始演出が小窓画面に表示されているときは、音声制御手段306が通常演出の音声を通常演出音声チャンネルに出力し、特定演出音声制御手段508が特定演出の音声を特定演出音声チャンネルに出力し、音声出力制御手段516がいずれか一方又は両方の音声をスピーカ108から出力させる。通常演出音声チャンネル及び特定演出音声チャンネルは、2以上のチャンネルを含んでもよい。
図31は、開始演出と通常演出とが同時に並行して実行されるときの音声出力のタイムチャートの例を示す。時刻t0に図柄の変動表示が開始され、その変動表示に対応する通常演出の実行が開始されると、音声制御手段306により通常演出の音声が生成され、通常演出音声チャンネルに出力される。音声出力制御手段516は、通常演出音声チャンネルの音声をスピーカ108から出力する。このときの変動パターンは「スーパー1」であり、演出決定手段303によりスーパーリーチの演出が決定され、予告演出が事前演出設定されているものとする。時刻t1に開始演出を開始する時間が到来し、特定演出制御手段504により開始演出が開始されると、特定演出音声制御手段508により開始演出の音声が生成され、特定演出音声チャンネルに出力される。「スーパー1」の変動パターンは、第1の種類の変動パターン702に該当するので、開始演出は小窓画面に表示される。「スーパー1」の変動パターンに対応するスーパーリーチの通常演出においては、まず3つの装飾図柄が変動表示された後、3つの装飾図柄のうち2つが同じ図柄で停止表示され、あと一つ装飾図柄が揃えば当りとなる状態であるノーマルリーチ態様となり、その後更にスーパーリーチ態様に発展する一連の演出が実行されるが、スーパーリーチ態様に発展するまでの期間は、特定演出の音声が優先され、ノーマルリーチ態様からスーパーリーチ態様へ発展した後の期間は、スーパーリーチの演出の音声が優先されるようにフラグデータが埋め込まれているとする。音声出力制御手段516は、スーパーリーチの演出の音声データを参照して、現在の期間は特定演出の音声を優先すると判定し、特定演出音声チャンネルの音声をスピーカ108から出力させる。このとき、通常演出音声チャンネルの音声はスピーカ108から出力されない。
演出決定手段303により事前演出設定されていた予告演出が時刻t2に開始される。予告演出は、表示中の図柄変動に対応する当否判定の結果が大当りであることを示唆するものなので、小窓画面に表示されていたとしても、音声により遊技者に告知する必要性が高い。したがって、この予告演出の音声は特定演出の音声とともにスピーカ108から出力すると設定されている。音声出力制御手段516は、時刻t2からt3までの間、特定演出音声チャンネルの開始演出の音声に重畳して、予告演出音声チャンネルの予告演出の音声をスピーカ108から出力させる。
時刻t4にスーパーリーチの演出がノーマルリーチ態様からスーパーリーチ態様へ発展したとき、それ以降の期間はスーパーリーチの通常演出の音声を優先すべきことを示すフラグデータが、スーパーリーチの演出の音声データに埋め込まれている。音声出力制御手段516は、このフラグデータを検出すると、スピーカ108から出力させる音声を、特定演出音声チャンネルの音声から通常演出音声チャンネルの音声に切り替える。このとき、音声出力制御手段516は、時刻t4からt5にかけて、特定演出音声チャンネルの音声の音量を徐々に小さくし、通常演出音声チャンネルの音声の音量を徐々に大きくすることにより、2つのチャンネルの音声をクロスフェードさせる。時刻t5以降は、通常演出音声チャンネルの音声のみがスピーカ108から出力される。時刻t6に図柄の変動表示が終了し、スーパーリーチの演出が終了すると、音声出力制御手段516は、チャンネルを特定演出音声チャンネルに切り替え、開始演出の音声をスピーカ108から出力させる。
このように、音声出力制御手段516は、通常演出の複数の期間のうち、当否抽選の判定結果が大当りとなる期待度が高いことを示唆する所定の演出が実行される期間に、通常演出の音声を優先してスピーカ108から出力させる。例えば、上述した予告演出やリーチ演出のほか、1回の特別図柄の変動表示において擬似的に複数回の装飾図柄の変動表示を行う擬似連続変動演出や、保留制御手段に保留されている抽選値に関する情報を事前判定結果として取得したときに、取得した事前判定情報に基づいて保留球に係る当否抽選の判定結果が大当り又は確変付き当りである期待度を示唆する保留先読み演出などが実行されている期間に、通常演出の音声を優先してスピーカ108から出力させる。これにより、開始演出が実行されている間も、通常演出のうち期待度を煽る演出が実行される期間は、通常演出の音声を優先して出力することができるので、遊技者の期待感を高めることができる。また、通常演出の全期間を単位として優先度を切り替えるのではなく、通常演出の演出期間を複数に分割した期間ごとにきめ細かく優先度を切り替えるので、なるべく開始演出の音声を出力させるようにして全台一斉の演出の効果を高めつつ、ノーマルリーチ態様からスーパーリーチ態様へ発展した後のスーパーリーチの演出など、とくに遊技者に注目して欲しい期間には通常演出の音声を優先して出力させて遊技者の期待感を高め、ひいては演出全体の効果を高めることができる。
以上、音声について説明したが、装飾ランプ111の点滅や可動役物66の駆動なども同様である。装飾ランプ111を点灯又は消灯させるためのデータを装飾ランプ111へ伝送するためのチャンネルも複数設けられており、ランプ点灯制御手段518は、複数のチャンネルに出力される点滅パターンデータを切り替えながら装飾ランプ111へ出力させる。開始演出が小窓画面に表示されているときは、ランプ制御手段307が通常演出の点滅パターンデータを通常演出点滅パターンデータチャンネルに出力し、特定演出ランプ制御手段510が特定演出の点滅パターンデータを特定演出点滅パターンデータチャンネルに出力し、ランプ点灯制御手段518がいずれか一方の点滅パターンデータを装飾ランプ111へ出力させる。通常演出点滅パターンデータチャンネル及び特定演出点滅パターンデータチャンネルは、2以上のチャンネルを含んでもよい。
ランプ点灯制御手段518も、通常演出の点滅パターンデータに埋め込まれているフラグデータを参照して、いずれのチャンネルの点滅パターンデータを優先するかを判定し、優先する方のチャンネルの点滅パターンデータを装飾ランプ111へ出力させる。装飾ランプ111が、一方の点滅パターンデータのみを用いて点灯及び消灯される場合には、優先する方のチャンネルの点滅パターンデータのみを装飾ランプ111へ出力させる。装飾ランプ111が、双方の点滅パターンデータを合成した点滅パターンデータを用いて点灯及び消灯されることが可能である場合には、優先する方の点滅パターンデータの重みをより重くして両者の点滅パターンデータを合成し、合成した点滅パターンデータを装飾ランプ111へ出力させてもよい。可動役物66の駆動についても同様である。
開始演出の画像が演出表示装置60に全画面表示される場合は、通常演出の画像は演出表示装置60に表示されないので、音声の出力、装飾ランプ111の点滅、可動役物66の駆動は、開始演出のものが実行され、通常演出のものは実行されない。開始演出の画像が全画面表示される場合であっても、通常演出の画像が小窓画面に表示される場合は、上述した例と同様に、小窓表示されている通常演出が優先される期間には、通常演出のものを優先してもよい。この場合、通常演出が優先される期間に、小窓表示されていた通常演出を全画面表示に切り替え、開始演出の画像を小窓画面に表示してもよい。
遊技者が特定演出の画像を強制的に小窓画面に表示させる機能を提供してもよい。この場合、特定演出制御手段504は、特定演出の画像の表示領域を切り替えるための操作方法を演出表示装置60に提示し、演出ボタン109又は十字キー110から遊技者の操作指示を受け付ける。遊技者の指示により、それまで全画面に表示していた開始演出の画像が小窓画面に表示されるようになったとき、音声出力制御手段516は、通常演出の音声データを参照して、現在、通常演出の音声と開始演出の音声のいずれを優先すべきかを判定し、開始演出の音声が優先される場合は、引き続き開始演出の音声をスピーカ108から出力させ、通常演出の音声が優先される場合は、スピーカ108から出力される音声を通常演出の音声に切り替える。ランプ点灯制御手段518についても同様である。可動役物66については、駆動の途中で駆動態様を切り替えることは困難であるから、開始演出中に可動役物66が駆動されていた場合は、そのまま駆動を継続してもよいし、駆動を停止して初期位置に戻してもよい。逆に、開始演出においては停止されていた可動役物66が、通常演出においては駆動される場合も、途中から駆動させることは困難であるから、そのまま停止させておいてもよい。開始演出の表示領域が全画面から小窓画面に切り替えられると、それまで表示されていなかった通常演出の画像が表示されることになるので、演出表示制御手段305は、通常演出が表示されていない場合であっても、表示用のデータを生成して描画メモリ334又はフレームバッファ338に格納しておく。
つづいて、特定演出が実行されるぱちんこ遊技機100において電源断が検出された場合の処理について説明する。図32は、本実施例に係るサブ基板の周辺の構成を示す。電源ユニット158は、サブ基板300に電源電圧を供給する。電源電圧監視手段370は、電源ユニット158からサブ基板300に供給される電源電圧の値を監視し、電源電圧の値が所定の電源断検出電圧を下回ったことを検知すると、サブCPU310の割込端子382に入力する電源断信号をハイレベルからローレベルに変更する。サブCPU310は、割込端子382に入力される電源断信号の立ち下がりを検出すると、副制御装置電断処理実行手段514に電源断処理を実行させる。副制御装置電断処理実行手段514は、電源断処理において、サブRAM311のデータをバックアップ用RAM360にバックアップする。バックアップ用RAM360のデータは、電池362から供給される電力により保持される。サブCPU310は、電源ユニット158から電源電圧が供給されなくなると、動作を停止する。
サブCPU310の電源がオンにされ、電源ユニット158からサブCPU310に供給される電源電圧の値が上昇し、所定のリセット解除電圧を上回ると、電源電圧監視手段370は、サブCPU310のリセット端子383に入力するリセット信号をローレベルからハイレベルに変更する。サブCPU310は、リセット端子383に入力されるリセット信号の立ち上がりを検出すると、動作を開始し、副制御装置初期処理実行手段512に制御開始処理を実行させる。副制御装置初期処理実行手段512は、メイン基板200から、メイン基板200が正常に起動された場合に送信されるコマンドを受信すると、バックアップ用RAM360にバックアップされているデータを検証し、データが正常であればサブRAM311にデータを復旧させて、少なくとも部分的に電断前の状態に復帰させる。
サブRAM311の所定位置に設けられた時間情報記憶手段に格納されていた時間情報は、バックアップ用RAM360にバックアップしておいたとしても、電断していた時間が不明であれば、電断がなかった場合の時間からずれを生じる。したがって、副制御装置電断処理実行手段514は、電源断処理において、時間情報記憶手段に格納されていた時間情報をバックアップ用RAM360にバックアップしない。そのため、サブ基板300が電断から復帰したときに、副制御装置初期処理実行手段512によりバックアップ用RAM360からサブRAM311にデータが復旧されたとしても、時間情報記憶手段に格納される時間情報はリセットされ、その時点から新たに時間情報がカウントされる。
サブ基板300が電断する前に、特定キャラクタ演出中に大当りが発生していた場合、特別遊技演出において、そのキャラクタの特別遊技キャラクタ演出を選択可能であることを示すデータは、電源断処理においてバックアップ用RAM360にバックアップされるので、電断から復帰したときに、特定キャラクタ演出中に発生した大当りに係る特別遊技が継続中、又は、その特別遊技に続く連荘が継続中である場合は、引き続きそのキャラクタの特別遊技キャラクタ演出を選択可能である。
メイン基板200の電断が、電源電圧監視手段370とは異なる、図示しない電源電圧監視手段により検出された場合、主制御装置電断処理実行手段552が電源断処理を実行し、その後、メイン基板200が電断から復帰すると、主制御装置初期処理実行手段550が制御開始処理を実行するが、サブ基板300の電断が電源電圧監視手段370により検出されておらず、サブCPU310が動作し続けている場合、すなわち、メイン基板200のみで電断が発生した場合は、副制御装置電断処理実行手段514は電源断処理を実行せず、副制御装置初期処理実行手段512も制御開始処理を実行しないので、時間情報記憶手段に格納された時間情報はリセットされず、引き続き時間情報がカウントされる。
逆に、サブ基板300のみで電断が発生し、メイン基板200は動作し続けている場合、サブ基板300において、副制御装置電断処理実行手段514により電源断処理が実行され、副制御装置初期処理実行手段512により制御開始処理が実行されるので、時間情報記憶手段に格納された時間情報はリセットされる。電源断処理において、特定キャラクタ演出中に大当りが発生していたことを示すデータは、バックアップ用RAM360にバックアップされるが、メイン基板200で電断が発生していないため、メイン基板200から、メイン基板200が正常に起動された場合に送信されるコマンドが送信されず、バックアップ用RAM360にバックアップされたデータがサブRAM311に復旧されない。したがって、特定キャラクタ演出中に大当りが発生していたことを示すデータもリセットされる。
RAMクリアスイッチが押下された場合や、メイン基板200において電断前の状態に復帰できない場合には、主制御装置初期処理実行手段550がメインRAM292を初期化し、サブ基板300を初期化するためのコマンドをサブ基板300に送信する。サブCPU310は、メイン基板200から、サブ基板300を初期化するためのコマンドを受信すると、サブ基板300において電断が発生していなかったとしても、副制御装置初期処理実行手段512に制御開始処理を実行させる。この場合、バックアップ用RAM360のデータはサブRAM311に復旧されず、サブRAM311は初期化されるので、時間情報記憶手段に格納された時間情報がリセットされるとともに、特定キャラクタ演出中に大当りが発生したことを示すデータもリセットされる。
サブ基板300において瞬断が発生した場合、電源電圧監視手段370が電断を検出する前に瞬断から復旧すれば、サブCPU310の割込端子382に電源断信号が入力されないので、サブCPU310はそのまま動作し続ける。
上記の技術によれば、電源投入時からの経過時間を計時し、計時された時間に基づいて特定演出を実行するぱちんこ遊技機100において、電断が発生した場合であっても、電断前に記憶されていた時間情報を利用又はリセットして、電断復帰後も適切に特定演出を実行することができる。また、メイン基板200において電断が発生した場合であっても、サブ基板300において電断が発生していない場合は、時間情報のカウントを継続することにより、他のぱちんこ遊技機との間で特定演出の実行タイミングがずれないようにすることができ、一斉演出の効果を維持することができる。
なお、特定キャラクタ演出中に大当りが発生し、そのキャラクタの特別遊技キャラクタ演出を選択可能となったことを示すデータは、通信機能を介して他のサーバに送信されて保持され、同じ遊技者が別の日又は別のぱちんこ遊技機において遊技を行う際にも、そのキャラクタの特別遊技キャラクタ演出を選択可能としてもよい。
つづいて、特定演出の実行とエラーの検出が同時に発生した場合の処理について説明する。前述したように、エラー検出手段554として機能するメインCPU290又はエラー検出手段520として機能するサブCPU310は、発生したエラーを検出する。エラー検出手段554のみがエラーを検出してもよいし、エラー検出手段520のみがエラーを検出してもよいし、双方がエラーを検出してもよい。双方がエラーを検出する場合、一部のエラーはエラー検出手段554のみが検出し、残りの一部のエラーはエラー検出手段520のみが検出してもよい。全てのエラーをエラー検出手段554のみが検出する場合、エラー検出手段554により検出されたエラーに関する情報は、コマンドとしてメイン基板200からサブ基板300へ送信され、エラー表示制御手段522により演出表示装置60に表示されてもよい。一部のエラーをエラー検出手段554が検出し、残りの一部のエラーをエラー検出手段520が検出する場合、エラー検出手段554により検出されたエラーに関する情報は、上記と同様にコマンドとしてサブ基板300へ送信されて、エラー表示制御手段522により演出表示装置60に表示され、エラー検出手段520により検出されたエラーに関する情報は、エラー表示制御手段522により演出表示装置60に表示されてもよい。
特定演出の実行中であっても、エラーが検出された場合には、検出されたエラーに関する情報を演出表示装置60に表示して遊技者に報知する必要がある。したがって、エラー表示制御手段522は、エラーに関する情報を演出表示装置60に表示させる場合、特定演出が演出表示装置60に表示されているか否かにかかわらず、エラーに関する情報を演出表示装置60に表示させる。また、特定演出は所定の時間が到来したときに実行されるものであるから、特定演出制御手段504は、特定演出を演出表示装置60に表示させる場合、エラーに関する情報が演出表示装置60に表示されているか否かにかかわらず、特定演出を演出表示装置60に表示させる。
図33は、特定演出の実行中にエラーが検出されたときの演出画像の例を示す。特定演出制御手段504が特定演出の画像を演出表示装置60に表示しているときにエラー検出手段520又はエラー検出手段554がエラーを検出した場合、及び、エラー表示制御手段522が検出されたエラーに関する情報を演出表示装置60に表示しているときに時計手段500により出力される情報が特定演出を開始するための所定の条件を満たした場合、図33(a)に示すように、特定演出の画像640とエラーに関する情報642が同時に演出表示装置60に表示される。
特定演出の画像640及びエラーに関する情報642が同時に演出表示装置60に表示されているときに、特定演出の表示を終了するための条件及びエラーに関する情報の表示を終了するための条件のうちの一方が満たされた場合、条件が満たされた方の表示のみが終了される。エラー検出手段520又はエラー検出手段554がエラーが復旧されたことを検出すると、エラーに関する情報の表示を終了するための条件が満たされる。特定演出の表示を終了するための条件は満たされていない状態で、エラー検出手段520又はエラー検出手段554がエラーが復旧されたこと検出した場合、図33(b)に示すように、エラー表示制御手段522がエラーに関する情報の表示を終了し、特定演出の画像640のみが演出表示装置60に表示される。特定演出の演出期間が終了すると、特定演出の表示を終了するための条件が満たされる。エラーが復旧していない状態で、特定演出の表示を終了するための条件が満たされた場合、図33(c)に示すように、特定演出表示制御手段506が特定演出の表示を終了し、演出表示制御手段305により通常演出の画像644が演出表示装置60に表示されるとともに、引き続きエラーに関する情報642が演出表示装置60に表示される。
エラー表示制御手段522は、開始演出の画像となるべく重ならないように、画面端付近にエラーに関する情報を表示してもよい。検出されたエラーのレベルに応じてエラーに関する情報を表示する位置が決定されてもよい。例えば、エラーのレベルが高い場合は画面の中央付近に表示し、低い場合は画面端付近に表示してもよい。通常演出の画像が全画面に表示されるとともに特定演出の画像が小窓画面に表示されているときにエラーに関する情報が表示される場合、エラー表示制御手段522は、小窓画面と重ならない位置にエラーに関する情報を表示してもよい。
なお、エラーの復帰のために、ぱちんこ遊技機100の電源をオフにする必要がない場合は、特定演出及び通常演出の表示とエラーの表示は独立して制御されるため、エラーが復旧すればエラーの表示が終了して即座に元の表示に戻るが、エラーの復帰のために、ぱちんこ遊技機100の電源をいったんオフにする必要がある場合は、上述した電断の場合の処理が実行される。エラー復帰のために、ぱちんこ遊技機100の電源をいったんオフにする必要があるエラーが発生した場合は、エラー表示制御手段522はエラーに関する情報を全画面に表示してもよい。エラーに関する情報が全画面に表示されている間は、特定演出も通常演出も行われなくてもよい。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、本発明の態様を列記する。
[態様1−1]
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから前記当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、
演出の画像が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段により決定された演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
時間を計時する時計手段と、
前記時計手段により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、
を備え、
前記特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが第1の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記演出表示装置の表示領域の一部を占める第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、前記特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが前記第1の種類以外の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記演出表示装置の前記第1の表示領域よりも大きい第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、
前記第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンが第2の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、新たに変動表示される図柄の変動パターンが前記第2の種類以外の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は引き続き前記第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示する
弾球遊技機。
[態様1−2]
前記変動パターン決定手段により選択された変動パターンの種類により、前記当否抽選の判定結果が前記特別遊技へ移行することを示す当りとなる期待度が示唆され、
前記第1又は第2の種類の変動パターンにより示唆される期待度は、前記第1又は第2の種類以外の種類の変動パターンにより示唆される期待度よりも高い
ことを特徴とする態様1−1に記載の弾球遊技機。
[態様1−3]
前記第1の種類の変動パターンの数は前記第2の種類の変動パターンの数よりも多いことを特徴とする態様1−1又は1−2に記載の弾球遊技機。
[態様1−4]
前記特定演出の画像が前記第1の表示領域に表示される場合、前記演出表示制御手段は前記演出表示装置の前記第1の表示領域以外の表示領域に前記演出決定手段により決定された演出を表示することを特徴とする態様1−1から1−3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[態様2−1]
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから前記当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、
演出の画像が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段により決定された演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
時間を計時する時計手段と、
前記時計手段により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、
を備え、
前記特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが第1の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記演出表示装置の表示領域の一部を占める第1の表示領域に前記特定演出を表示し、前記特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが前記第1の種類以外の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記演出表示装置の前記第1の表示領域よりも大きい第2の表示領域に前記特定演出を表示し、
前記第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、前記特定演出制御手段は新たに変動表示される図柄の変動パターンにかかわらず引き続き前記第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、
前記第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンが第2の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、新たに変動表示される図柄の変動パターンが前記第2の種類以外の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は引き続き前記第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示する
弾球遊技機。
[態様2−2]
前記変動パターン決定手段により選択された変動パターンの種類により、前記当否抽選の判定結果が前記特別遊技へ移行することを示す当りとなる期待度が示唆され、
前記所定の種類の変動パターンにより示唆される期待度は、前記所定の種類以外の種類の変動パターンにより示唆される期待度よりも高い
ことを特徴とする態様2−1に記載の弾球遊技機。
[態様3−1]
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから前記当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、
演出の画像が表示される演出表示装置と、
音声を出力するスピーカと、
前記当否抽選の判定結果を示唆する通常演出を決定する通常演出決定手段と、
前記通常演出決定手段により決定された通常演出の画像を前記演出表示装置に表示させる通常演出表示制御手段と、
前記通常演出決定手段により決定された通常演出の音声を出力する通常演出音声制御手段と、
時間を計時する時計手段と、
前記時計手段により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、
前記特定演出制御手段により制御される特定演出の画像を前記演出表示装置に表示させる特定演出表示制御手段と、
前記特定演出制御手段により制御される特定演出の音声を出力する特定演出音声制御手段と、
前記通常演出音声制御手段により出力された通常演出の音声又は前記特定演出音声制御手段により出力された特定演出の音声を前記スピーカから出力させる音声出力制御手段と、
を備え、
前記通常演出と前記特定演出が並行して実行される場合、前記通常演出決定手段により決定された通常演出の特定期間において通常演出の音声と特定演出の音声のいずれを優先するかが定められ、前記音声出力制御手段は、優先すると定められた方の音声を優先して前記スピーカから出力させる
弾球遊技機。
[態様3−2]
前記通常演出と前記特定演出が並行して実行される場合、前記特定演出表示制御手段は、前記演出表示装置の表示領域の一部を占める第1の表示領域又は前記第1の表示領域よりも大きい第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、前記通常演出表示制御手段は、前記特定演出の画像が前記第1の表示領域に表示されている際には、前記演出表示装置の前記第1の表示領域以外の表示領域に前記通常演出の画像を表示し、
前記音声出力制御手段は、前記特定演出の画像が前記第1の表示領域に表示されている間は、前記通常演出の音声と前記特定演出の音声のうち優先すると定められた方の音声を優先して前記スピーカから出力させ、前記特定演出の画像が前記第2の表示領域に表示されている間は、前記特定演出の音声を優先して前記スピーカから出力させる
ことを特徴とする態様3−1に記載の弾球遊技機。
[態様3−3]
前記音声出力制御手段は、前記通常演出の複数の期間のうち、前記当否抽選の判定結果が前記特別遊技へ移行することを示す当りとなる期待度が高いことを示唆する所定の演出が通常演出として実行される期間に、前記通常演出の音声を優先して前記スピーカから出力させることを特徴とする態様3−1又は3−2に記載の弾球遊技機。
[態様3−4]
前記通常演出決定手段が、前記通常演出として、複数の装飾図柄を変動表示し、あと一つ装飾図柄が揃えば当りとなる状態であるリーチ状態を経て、所定の装飾図柄を停止表示する所定のリーチ演出を選択した場合、前記音声出力制御手段は、前記リーチ演出の開始から前記リーチ状態となるまでの期間においては前記特定演出の音声を優先して前記スピーカから出力させ、前記リーチ状態となってから前記リーチ演出の終了までの期間においては前記通常演出の音声を優先して前記スピーカから出力させることを特徴とする態様3−1から3−3のいずれかに記載の弾球遊技機。
[態様3−5]
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから前記当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、
演出の画像が表示される演出表示装置と、
点灯して遊技を演出する演出ランプと、
前記当否抽選の判定結果を示唆する通常演出を決定する通常演出決定手段と、
前記通常演出決定手段により決定された通常演出の画像を前記演出表示装置に表示させる通常演出表示制御手段と、
前記通常演出決定手段により決定された通常演出において前記演出ランプの点灯を制御するための点灯パターンデータを出力する通常演出ランプ制御手段と、
時間を計時する時計手段と、
前記時計手段により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、
前記特定演出制御手段により制御される特定演出の画像を前記演出表示装置に表示させる特定演出表示制御手段と、
前記特定演出制御手段により制御される特定演出において前記演出ランプの点灯を制御するための点灯パターンデータを出力する特定演出ランプ制御手段と、
前記通常演出ランプ制御手段により出力された通常演出の点灯パターンデータ又は前記特定演出ランプ制御手段により出力された特定演出の点灯パターンデータにしたがって前記演出ランプを点灯させるランプ点灯制御手段と、
を備え、
前記通常演出決定手段により決定された通常演出の複数の期間ごとに、その期間において通常演出の点灯パターンデータと特定演出の点灯パターンデータのいずれを優先するかが定められ、前記ランプ点灯制御手段は、優先すると定められた方の点灯パターンデータにしたがって前記演出ランプを点灯させる
弾球遊技機。
[態様4−1]
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選の契機となる始動入賞口と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
演出の画像が表示される演出表示装置と、
抽選処理を含む遊技の基本動作を主に制御する主制御装置と、
前記抽選処理の結果を示すための表示処理を含む遊技の演出的動作を主に制御する副制御装置と、
を備え、
前記主制御装置は、
前記始動入賞口への入球を契機として、抽選値に基づいて前記当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから前記当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、
前記主制御装置に供給される電源電圧の値が所定値を下回ったときに前記主制御装置の電断を検出する主制御装置電断検出手段と、
を備え、
前記副制御装置は、
前記演出表示装置に表示させる演出を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段により決定された演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
時間を計時する時計手段と、
前記時計手段により計時される時間に基づく時間情報を記憶する時間情報記憶手段と、
前記時間情報記憶手段に記憶された時間情報が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、
前記副制御装置に供給される電源電圧の値が所定値を下回ったときに前記副制御装置の電断を検出する副制御装置電断検出手段と、
を備え、
前記副制御装置電断検出手段により前記副制御装置の電断が検出された場合、前記時間情報記憶手段に記憶された時間情報がリセットされ、
前記主制御装置電断検出手段により前記主制御装置の電断が検出された場合であっても、前記副制御装置電断検出手段により前記副制御装置の電断が検出されない所定の場合は、前記時間情報記憶手段に記憶された時間情報はリセットされない
弾球遊技機。
[態様4−2]
前記主制御装置は、
前記主制御装置電断検出手段により前記主制御装置の電断が検出されたときに前記主制御装置の電源がオフされるときに実行すべき第1の電断処理を実行する主制御装置電断処理実行手段と、
前記主制御装置の電源がオンされたときに実行すべき第1の初期処理を実行する主制御装置初期処理実行手段と、
を更に備え、
前記副制御装置は、前記副制御装置電断検出手段により前記副制御装置の電断が検出されたときに前記副制御装置の電源がオフされるときに実行すべき第2の電断処理を実行する副制御装置電断処理実行手段と、
前記副制御装置の電源がオンされたときに実行すべき第2の初期処理を実行する副制御装置初期処理実行手段と、
を更に備え、
前記時間情報記憶手段に記憶された時間情報は、前記第2の電断処理又は前記第2の初期処理においてリセットされる
ことを特徴とする態様4−1に記載の弾球遊技機。
[態様4−3]
前記主制御装置初期処理実行手段は、前記主制御装置の電源が前回オフされたときに前記主制御装置電断処理実行手段により前記第1の電断処理が正常に実行されなかった場合、又は、前記主制御装置の電源がオンされたときに前記主制御装置を初期化すべきことを指示するためのクリアスイッチの押下が検出された場合、前記副制御装置に前記副制御装置を初期化すべきことを指示する命令を送信し、
前記副制御装置初期処理実行手段は、前記主制御装置から前記副制御装置を初期化すべきことを指示する命令が受信された場合、前記時間情報記憶手段に記憶された時間情報をリセットする
ことを特徴とする態様4−2に記載の弾球遊技機。
[態様5−1]
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから前記当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、
演出の画像が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段により決定された演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
時間を計時する時計手段と、
前記時計手段により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、
遊技中に発生したエラーを検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段により検出されたエラーに関する情報を前記演出表示装置に表示するエラー表示制御手段と、
を備え、
前記特定演出制御手段は、前記特定演出を前記演出表示装置に表示させる場合、前記エラーに関する情報が前記演出表示装置に表示されているか否かにかかわらず、前記特定演出を前記演出表示装置に表示させ、
前記エラー表示制御手段は、前記エラーに関する情報を前記演出表示装置に表示させる場合、前記特定演出が前記演出表示装置に表示されているか否かにかかわらず、前記エラーに関する情報を前記演出表示装置に表示させ、
前記特定演出制御手段が前記特定演出の画像を前記演出表示装置に表示しているときに前記エラー検出手段がエラーを検出した場合、又は、前記エラー表示制御手段が検出されたエラーに関する情報を前記演出表示装置に表示しているときに前記時計手段により出力される情報が前記所定の条件を満たした場合、前記特定演出及び前記エラーに関する情報を同時に前記演出表示装置に表示可能であり、
前記特定演出及び前記エラーに関する情報が同時に前記演出表示装置に表示されているときに、前記特定演出の表示を終了するための条件及び前記エラーに関する情報の表示を終了するための条件のうちの一方が満たされた場合、条件が満たされた方の表示のみが終了される
弾球遊技機。
60 演出表示装置、500 時計手段、502 リアルタイムクロック回路、504 特定演出制御手段、506 特定演出表示制御手段、508 特定演出音声制御手段、510 特定演出ランプ制御手段、512 副制御装置初期処理実行手段、514 副制御装置電断処理実行手段、516 音声出力制御手段、518 ランプ点灯制御手段、520 エラー検出手段、522 エラー表示制御手段、550 主制御装置初期処理実行手段、552 主制御装置電断処理実行手段、554 エラー検出手段。

Claims (1)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
    前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選の判定結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
    前記当否抽選の判定結果を示すための図柄の変動表示過程が定められた複数種類の変動パターンから前記当否抽選の判定結果に応じていずれかを選択する変動パターン決定手段と、
    演出の画像が表示される演出表示装置と、
    前記演出表示装置に表示させる演出を決定する演出決定手段と、
    前記演出決定手段により決定された演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
    時間を計時する時計手段と、
    前記時計手段により計時される時間が所定の条件を満たしたことを契機に開始される特定演出を制御する特定演出制御手段と、
    を備え、
    前記特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが第1の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記演出表示装置の表示領域の一部を占める第1の表示領域に前記特定演出を表示し、前記特定演出を開始する時に変動表示されている図柄の変動パターンが前記第1の種類以外の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記演出表示装置の前記第1の表示領域よりも大きい第2の表示領域に前記特定演出を表示し、
    前記第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、前記特定演出制御手段は新たに変動表示される図柄の変動パターンにかかわらず引き続き前記第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、
    前記第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示中に新たに図柄の変動表示が開始される場合、新たに変動表示される図柄の変動パターンが第2の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は前記第1の表示領域に前記特定演出の画像を表示し、新たに変動表示される図柄の変動パターンが前記第2の種類以外の種類の変動パターンである場合には、前記特定演出制御手段は引き続き前記第2の表示領域に前記特定演出の画像を表示する
    弾球遊技機。
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